JP3549596B2 - 蓋材 - Google Patents
蓋材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3549596B2 JP3549596B2 JP30038194A JP30038194A JP3549596B2 JP 3549596 B2 JP3549596 B2 JP 3549596B2 JP 30038194 A JP30038194 A JP 30038194A JP 30038194 A JP30038194 A JP 30038194A JP 3549596 B2 JP3549596 B2 JP 3549596B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- layer
- styrene
- resin
- butadiene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Packages (AREA)
- Wrappers (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明は蓋材に係り、特に合成樹脂製容器に用いる蓋材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、各種部品、固形あるいは液状の食品等を合成樹脂製容器に収容し、開口部を蓋材により密封して流通、保管することが行われている。
【0003】
例えば、多数のエンボスが形成されたキャリアテープの各エンボス部に電子部品を収納し、蓋材(カバーテープ)をエンボス部を覆うようにキャリアテープ上に熱融着して密封したエンボスキャリア型テーピングが使用されている。このようなエンボスキャリア型テーピングに使用されるキャリアテープは、通常、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネート等のシート成形が容易な材料を用いて形成されている。また、蓋材は、二軸延伸樹脂フィルムと、このフィルムの一方の面に形成されたヒートシーラント層を備えている。そして、電子部品の実装工程において、エンボスキャリア型テーピングに収納されている電子部品を取り出すために蓋材が剥離可能であることが要求される。
【0004】
また、蓋材がヒートシールされたエンボスキャリア型テーピングにおいては、出荷最終段階において電子部品が充填されているか否かの検査、および電子部品の外観、機能不良(リードの曲がり、折れ、パッケージング部のボイド等)を目視にて行う必要がある。
【0005】
さらに、収納されている電子部品がキャリアテープのエンボス部あるいは蓋材と接触して発生する静電気、および蓋材が剥離される際に発生する静電気により、電子部品の劣化、破壊が生じる危険性があるため、これを防止する手段がキャリアテープ、蓋材に要求される。
【0006】
キャリアテープにおける静電気発生の防止手段として、キャリアテープ中に導電性カーボン微粒子、金属酸化物等の導電粉、金属微粒子を練り込んだり塗布することが行われている。また、蓋材における静電気発生の防止手段としては、電子部品と直接接触するヒートシーラント層に界面活性剤等の帯電防止剤、金属酸化物系の導電粉、導電性カーボン微粒子、金属微粒子を練り込んだり塗布することが行われている。特に、ヒートシーラント層に金属酸化物(酸化スズ、酸化亜鉛等)を導電化した微粉末を混入したものは、比較的透明性を有するため、よく使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、キャリアテープへの蓋材の熱融着は、エンボスキャリア型テーピングの輸送、保管中に蓋材が剥離して電子部品の脱落が生じることがないように、所定の強度が要求されるが、この熱融着強度が大きすぎると、電子部品の実装工程における蓋材の剥離の際に、キャリアテープが振動して電子部品がキャリアテープのエンボス部から飛び出す事故が発生するという問題があった。したがって、蓋材はキャリアテープに十分な強度で接着され、かつ、電子部品使用時の剥離性が良好であることが要求されるが、従来のヒートシーラント層に導電性微粉末等を混入した蓋材では、良好な剥離性が得られないという問題があった。
【0008】
また、ヒートシーラント層に金属酸化物の導電粉を混入した蓋材は、比較的良好な透明性を有していたが、ヒートシーラント層形成時の分散化が難しく、電子部品の目視検査が可能な透明性を得るためには、熟練した分散技術が必要で、製造コストの上昇を来すという問題があった。
【0009】
さらに、界面活性剤を塗布した場合は、蓋材のヒートシーラント層の表面状態を変化させ、シール性が不安定となり、シール不良の原因となったり、また、保管中の温度、湿度による静電気拡散効果の依存性が大きいため、安定した帯電防止効果が得られないという問題があった。
【0010】
さらにまた、蓋材はキャリアテープから剥離された後は廃棄されるため、蓋材のコストは極力低いことが要求され、剥離特性を低下させることなく原料費の削減により製造コストを低減させることが求められている。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、優れた静電気特性を有し、かつ、合成樹脂製容器への高い接着性と良好な剥離性を兼ね備えた安価な蓋材を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明は二軸延伸樹脂層と、ヒートシーラント層と、該ヒートシーラント層に隣接し前記二軸延伸樹脂層と前記ヒートシーラント層との間に位置する静電気拡散層と、該静電気拡散層に隣接し前記二軸延伸樹脂層と前記静電気拡散層との間に位置する中間層とを備えるような構成とした。また、前記ヒートシーラント層を前記蓋材の一方の面に海島状パターンに形成し、1個の海島状パターンの面積を0.01〜0.5mm2 とするような構成とした。
【0013】
【作用】
蓋材は、二軸延伸樹脂層と、ヒートシーラント層と、このヒートシーラント層に隣接し二軸延伸樹脂層とヒートシーラント層との間に静電気拡散層を有し、かつこの静電気拡散層に隣接し二軸延伸樹脂層と静電気拡散層との間に中間層を有し、静電気拡散層は蓋材に帯電防止特性を付与し、かつ、中間層との層間で剥離可能、あるいはこの静電気拡散層内における凝集破壊あるいは静電気拡散層とヒートシーラント層との層間で剥離が可能であるため、キャリアテープとヒートシーラント層の間の熱融着強度に関係なく蓋材の剥離が安定かつ確実に行える。また、ヒートシーラント層を蓋材の一方の面に海島状パターンに形成することにより、ヒートシーラント層材料が削減できるため、製造コストを低く抑えることができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1は本発明の蓋材の概略断面図である。図1において、蓋材1は二軸延伸樹脂層2と、接着層3を介して二軸延伸樹脂層2に順に積層された中間層4、静電気拡散層5およびヒートシーラント層6とを備えている。
【0016】
二軸延伸樹脂層2は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等の二軸延伸フィルムで形成することができる。このように二軸延伸樹脂層2を設けることにより、蓋材1に耐熱性を付与することができる。二軸延伸樹脂層2の厚さは、蓋材の使用目的に応じて適宜設定することができ、例えば6〜100μm程度とすることができる。尚、この二軸延伸樹脂層2の接着層3が形成される面に、必要に応じて予めコロナ処理、プラズマ処理、サンドブラスト処理等の表面処理を施して、接着層3との接着性を高めてもよい。また、必要に応じて静電気発生防止処理を施したものも使用できる。
【0017】
接着層3は、低密度ポリエチレン、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリエチレンビニルアセテート共重合体、アイオノマー、ポリプロピレン、エチレンメタクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸共重合体、あるいは、それらの変性物のいずれかであるポリオレフィン系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン化合物、イソシアネート系、ウレタン系の接着剤等により形成することができ、厚さは0.2〜60μm程度が好ましい。接着層3は、二軸延伸樹脂フィルム上に塗布あるいは押出し成形することができ、この接着層3上に中間層4をドライラミネーションあるいは押し出しラミネーションすることができる。
【0018】
中間層4は単層構造であり、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物およびハイインパクトポリスチレンのうち少なくともエチレン−α・オレフィン共重合体およびスチレン−ブタジエンブロック共重合体を含む3種以上の樹脂により形成することができる。
中間層4の形成に使用するエチレン−α・オレフィン共重合体は、エチレンと、例えば、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、4−メチルペンテン・1等との共重合体等である。このようなエチレン−α・オレフィン共重合体の密度が0.915g/cm3 未満、あるいは0.940g/cm3 を超える場合、スチレン−ブタジエンブロック共重合体との組み合わせによる中間層4の成膜性が低下してしまい好ましくない。
【0019】
また、中間層4の形成に使用するスチレン−ブタジエンブロック共重合体を構成するスチレン量が50重量%未満であるとフィルムの粘着性が増して取り扱いが難しくなり、また90重量%を超えると低温での静電気拡散層との密着性が悪くなり好ましくない。
【0020】
そして、中間層4におけるエチレン−α・オレフィン共重合体とスチレン−ブタジエンブロック共重合体との混合比は、合成樹脂製容器に蓋材1を熱融着した後に剥離する際の剥離強度と、蓋材1の透明性とに大きく影響する。本発明では、中間層4におけるエチレン−α・オレフィン共重合体とスチレン−ブタジエンブロック共重合体との混合比は、エチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%、スチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とする。エチレン−α・オレフィン共重合体量が30重量%未満、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が70重量%を超える場合、中間層4の成膜性が低くなり蓋材の透明性も低下し、また、中間層4と静電気拡散層5との密着力が大きすぎ、蓋材の剥離強度が後述する適性な強度を超えてしまい好ましくない。一方、エチレン−α・オレフィン共重合体量が70重量%を超え、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が30重量%未満である場合、中間層4と静電気拡散層5との密着力が小さすぎ、蓋材の剥離強度が適性な強度を下回り好ましくない。
【0021】
中間層4にスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物およびハイインパクトポリスチレンを用いて4種の樹脂により形成する場合、上記のようなエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物を5〜30重量部添加し、ハイインパクトポリスチレンを5〜50重量部添加することが好ましい。
【0022】
スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物の含有量が5重量部未満の場合、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物を添加する効果が発現されず、また30重量部を超えると得られるフィルムの耐ブロッキング性が不十分となり好ましくない。スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物として添加したものが、実際には水素添加物になっていない場合、この共重合体はブタジエン成分の高いものであるため、酸化され易く中間層4の形成時にゲルが発生し易くなる。
【0023】
また、無水添加物を用いた場合、成膜精度が悪く、フィルム化が難しい場合がある。
【0024】
また、ハイインパクトポリスチレンの添加量が5重量部未満の場合、ハイインパクトポリスチレンを添加する効果が発現されず、また50重量部を超えると、中間層4と静電気拡散層5との密着力が大きすぎ、蓋材の剥離強度が適正な強度を上回り好ましくない。
【0025】
また、上記の中間層4は、エチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物のみを5〜30重量部添加して3種の樹脂を含有した樹脂組成物により形成されてもよい。また、エチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチレンのみを5〜50重量部添加して3種の樹脂を含有した樹脂組成物により形成されてもよい。
【0026】
本発明では、単層構造である中間層4は、上記のような構成の他に、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量部と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量部とが添加されている樹脂組成物により形成することができる。
【0027】
この場合、使用するスチレン−ブタジエンブロック共重合体を構成するスチレン量が50重量%未満であるとフィルムの粘着性が増して取り扱いが難しくなり、また90重量%を超えると低温での静電気拡散層との密着性が悪くなり好ましくない。そして、中間層4におけるエチレン−α・オレフィン共重合体とスチレン−ブタジエンブロック共重合体との混合比は、合成樹脂製容器に蓋材1を熱融着した後に剥離する際の剥離強度と、蓋材1の透明性とに大きく影響する。エチレン−α・オレフィン共重合体量が30重量%未満、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が70重量%を超える場合、中間層4の成膜性が低くなり蓋材の透明性も低下し、また、中間層4と静電気拡散層5との密着力が大きすぎ、蓋材の剥離強度が後述する適性な強度を超えてしまい好ましくない。一方、エチレン−α・オレフィン共重合体量が70重量%を超え、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が30重量%未満である場合、中間層4と静電気拡散層5との密着力が小さすぎ、蓋材の剥離強度が適性な強度を下回り好ましくない。
【0028】
また、本発明では、単層構造である中間層4を、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量部と、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物70〜30重量部とが添加されている樹脂組成物により形成することができる。
【0029】
この場合、エチレン−α・オレフィン共重合体の密度が0.915g/cm3 未満、あるいは0.940g/cm3 を超える場合、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物との組み合わせによる中間層4の成膜性が低下してしまい好ましくない。また、使用するスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物を構成するスチレン量が10重量%未満であるとフィルムの粘着性が増してブロッキングが発生し取り扱いが難しくなり、また50重量%を超えると低温での静電気拡散層との密着性が悪くなり好ましくない。水素添加物を用いることにより、中間層4に柔軟性を与え、かつ、エチレン−α・オレフィン共重合体との相溶性が良好なため、中間層4の透明性が高くなる。そして、中間層4におけるエチレン−α・オレフィン共重合体とスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物との混合比は、合成樹脂製容器に蓋材1を熱融着した後に剥離する際の剥離強度と、蓋材1の透明性とに大きく影響する。エチレン−α・オレフィン共重合体量が30重量%未満、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物が70重量%を超える場合、中間層4の成膜性が低くなり蓋材の透明性も低下し、また、中間層4と静電気拡散層5との密着力が大きすぎ、蓋材の剥離強度が後述する適性な強度を超えてしまい好ましくない。一方、エチレン−α・オレフィン共重合体量が70重量%を超え、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物が30重量%未満である場合、中間層4と静電気拡散層5との密着力が小さすぎ、蓋材の剥離強度が適性な強度を下回り好ましくない。
【0030】
さらに、本発明では、単層構造である中間層4を、ガラス転移温度が40℃以上である線状飽和ポリエステル樹脂により形成することもできる。
【0031】
ガラス転移温度が40℃以上である線状飽和ポリエステル樹脂としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のアルコール成分と、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸や、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸によるジカルボン酸成分、具体的には、エチレングリコールとテレフタル酸、エチレングリコールとイソフタル酸とテレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジメタノールとエチレングリコールとテレフタル酸、プロピレングリコールとイソフタル酸とテレフタル酸等の共縮合重合体を使用することができる。尚、ガラス転移温度を40℃以上に設定したのは、蓋材を使用する環境条件が40℃未満であることを考慮したためである。
【0032】
上述のような単層構造の中間層4の厚さは、通常10〜60μm程度が好ましい。中間層の厚さが10μm未満の場合、成膜性が悪く、また60μmを超えると蓋材1の熱融着性が悪くなる。
【0033】
また、本発明の蓋材1は、中間層4を多層構造とすることができる。
【0034】
図2は、中間層を2層構造とした本発明の蓋材の例を示す概略断面図であり、中間層4は第1樹脂層4aと第2樹脂層4bとから構成されている。
【0035】
この場合、第1樹脂層4aは、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体により形成することができる。
【0036】
また、第2樹脂層4bは、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物により形成することができる。さらに、第2樹脂層4bは、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成することもできる。また、第2樹脂層4bは、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部と、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成することができる。
【0037】
このような第1樹脂層4aおよび第2樹脂層4bの厚さは、それぞれ5〜30μm程度とすることができる。
【0038】
図3は、中間層を3層構造とした本発明の蓋材の例を示す概略断面図であり、中間層4は第1樹脂層4a、第2樹脂層4bおよび静電気拡散層5に接する第3樹脂層4cとから構成されている。
【0039】
この場合、第1樹脂層4aは、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体により形成され、第2樹脂層4bは、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物により形成することができる。
【0040】
そして、第3樹脂層4cは、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物により形成される。また、第3樹脂層4cは、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成することもできる。さらに、第3樹脂層4cは、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部と、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成することもできる。
【0041】
このような第1樹脂層4a、第2樹脂層4bおよび第3樹脂層4cの厚さは、それぞれ3〜20μmの範囲で設定することができる。
【0042】
上述のような中間層4は、ドライラミネーション法あるいは押し出しラミネーション法により形成することができる。
【0043】
本発明の蓋材1が上記のような中間層4を具備することにより、合成樹脂製容器に熱融着された蓋材1を剥離する際、中間層4と静電気拡散層5との層間における剥離(層間剥離)、または、静電気拡散層5内における凝集破壊、あるいは静電気拡散層5とヒートシーラント層6との層間における剥離が生じる。この場合の剥離強度は、後述する静電気拡散層5とヒートシーラント層6との接着強度あるいはヒートシーラント層6と合成樹脂製容器との熱融着強度よりも弱いものであり、100〜1200g/15mmの範囲であることが好ましい。剥離強度が100g/15mm未満になると、蓋材を熱融着した後の容器を移送する際に、中間層4と静電気拡散層5との層間において剥離が生じ、内容物が脱落する危険性がある。また、剥離強度が1200g/15mmを超えると、蓋材の剥離の際に合成樹脂製容器が振動して内容物が飛び出すおそれがあり好ましくない。尚、上記の剥離強度は、23℃、40%RH雰囲気下における180°剥離(剥離速度=300 mm/分)の値である。また、上記のような中間層4と静電気拡散層5との層間における剥離(層間剥離)を生じさせるか、または、静電気拡散層5内における凝集破壊あるいは静電気拡散層5とヒートシーラント層6との層間における剥離を生じさせるかは、ヒートシール条件を制御することにより適宜選択することができる。すなわち、ヒートシール時の条件を厳しくする(加熱温度を高く、加熱時間を長く、加圧を強くする)ことにより中間層4と静電気拡散層5との層間剥離を生じさせることができ、ヒートシール時の条件を緩くすることにより静電気拡散層5内における凝集破壊あるいは静電気拡散層5とヒートシーラント層6との層間における剥離を生じさせることができる。上記のヒートシール条件の具体例としては、層間剥離の場合、加熱温度=130〜200℃、加熱時間=0.3〜2.0秒、加圧=0.7〜3.0 kgf/cm2 程度であり、凝集破壊の場合、加熱温度=90〜150℃、加熱時間=0.1〜0.5秒、加圧=0.3〜1.2 kgf/cm2 程度である。
【0044】
上述のように、蓋材1は、ヒートシーラント層6による合成樹脂製容器への熱融着強度を充分高くして熱融着したうえで、合成樹脂製容器から確実に剥離することができる。
【0045】
本発明の蓋材1の静電気拡散層5は、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂の少なくとも1種からなる熱可塑性樹脂と、後述するような導電性微粒子等により形成されている。2種以上の熱可塑性樹脂の組み合わせとしては、例えば、ポリウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との混合樹脂(混合比率は9:1〜4:6の範囲が好ましい)、ポリエステル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との混合樹脂(混合比率は1:1〜9.5:0.5の範囲が好ましい)、アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との混合樹脂(混合比率は1:1〜9.5:0.5の範囲が好ましい)等を挙げることができる。尚、中間層4がガラス転移温度が40℃以上である線状飽和ポリエステル樹脂により形成されている場合は、ポリウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との混合樹脂を使用することが好ましい。
【0046】
また、静電気拡散層5には、カーボンブラック、金、銀、ニッケル、アルミ、銅等の金属微粒子、酸化錫、酸化亜鉛および酸化チタン等の金属酸化物に導電性を付与した導電性微粒子、硫酸バリウムに導電性を付与した導電性微粒子、硫化亜鉛、硫化銅、硫化カドミウム、硫化ニッケル、硫化パラジウム等の硫化物に導電性を付与した導電性微粒子、Si系有機化合物、界面活性剤等が含有されている。このような導電性微粒子は、一次として平均粒子径が0.01〜30μm程度のものが好ましい。この場合、静電気拡散層5における熱可塑性樹脂と導電性微粒子等との混合比率は、10:1〜1:10の範囲であることが好ましい。導電性微粒子等の混合比率が上記の範囲未満であると、導電性微粒子等を混合する効果が得られず、また上記の範囲を超えると、静電気拡散層5とヒートシーラント層6との接着強度が低くなりすぎて好ましくない。
【0047】
尚、静電気拡散層5の厚さは0.1〜10μm、特に1〜5μmの範囲が好ましい。
【0048】
このような静電気拡散層5は、その表面抵抗率が22℃、40%RH下において105 〜1012Ωの範囲内であり、また、23±5℃、12±3%RH下において、5000Vから99%減衰するまでに要する電荷減衰時間が2秒以下であり、優れた静電気特性を有する。上記の表面低効率が1012Ωを超えると、静電気拡散効果が極端に悪くなり、電子部品を静電気破壊から保護することが困難になり、また、105 Ω未満になると、外部から蓋材を介して電子部品に電気が通電する可能性があり、電子部品が電気的に破壊される危険性がある。一方、静電気により発生する電荷の拡散速度の目安である電荷減衰時間が2秒を超える場合、静電気拡散効果が極端に悪くなり、電子部品を静電気破壊から保護することが困難になる。尚、上記の表面抵抗率および電荷減衰時間は、米国の軍規格であるMIL−B−81705Cに準拠して測定することができる。
【0049】
また、静電気拡散層5には、必要に応じて分散安定剤、ブロッキング防止剤等の添加剤を含有させることができる。
【0050】
上記のような静電気拡散層5は、中間層4上に公知の塗布手段を用いて塗布形成することができる。
【0051】
本発明の蓋材1のヒートシーラント層6は、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂の少なくとも1種からなる熱可塑性樹脂で形成されている。2種以上の熱可塑性樹脂の組み合わせとしては、例えば、ポリウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との混合樹脂(混合比率は9:1〜4:6の範囲が好ましい)、ポリエステル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との混合樹脂(混合比率は1:1〜9.5:0.5の範囲が好ましい)、アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との混合樹脂(混合比率は1:1〜9.5:0.5の範囲が好ましい)等を挙げることができる。
【0052】
ヒートシーラント層6の厚みは0.1〜10μm、特に0.3〜2μmが好ましい。ヒートシーラント層6の厚みが0.1μm未満の場合、ヒートシーラント層の形成が困難であり、ヘーズ値が50%以上となって十分な透明性が得られず、また、ヒートシーラント層6の厚みが10μmを超える場合は、全光線透過率が75%以下となり、これも透明性が低下してしまい好ましくない。
このようなヒートシーラント層6が静電気拡散層5に積層されても、静電気拡散層5の表面抵抗率が上記の範囲(105 〜1012Ω)内であれば、ヒートシーラント層6の表面抵抗率が22℃、40%RH下において105 〜1012Ωの範囲内となり、また、23±5℃、12±3%RH下において、5000Vから99%減衰するまでに要する電荷減衰時間も2秒以下となり、優れた静電気特性を有することになる。
【0053】
上述のヒートシーラント層6は蓋材1の一方の面の全面に形成されたものであるが、本発明の蓋材は、ヒートシーラント層6が蓋材1の一方の面に海島状パターンに形成されたものであってもよい。この場合、1個の海島状パターンの面積は0.01〜0.5mm2 の範囲が好ましい。1個の海島状パターンの面積が0.01mm2 未満であると、ヒートシーラント層として合成樹脂容器にヒートシールすることができず、十分な剥離強度が得られにくく、また、蓋材の剥離時に合成樹脂容器の振動が大きくなり、内容物が飛び出す危険性があり好ましくない。一方、0.5mm2 を超えると、安定した剥離強度と製造コストの低減という2つの目的を達成するために、ヒートシーラント層を薄く、かつ、精度よく形成する必要があるが、これにより製造が難しくなり、逆に、製造コストの増大を来して好ましくない。また、蓋材1の一方の面に設けられる海島状パターンのヒートシーラント層6の面積の合計は、蓋材の一方の面積の35〜90%の範囲であることが好ましい。
【0054】
上記の海島状パターンは特に制限はないが、例えば、図4に示されるよな丸状のパターン形状、図5に示されるような角状のパターン形状等とすることができる。また、後述するようなライン状の熱溶融部分Hに対応する領域よりやや大きめの領域に上記のような海島状パターンのヒートシーラント層6を形成してもよい。
【0055】
このように、ヒートシーラント層6を蓋材1の一方の面に海島状パターンに形成することにより、ヒートシーラント層材料が削減でき、蓋材の製造コストを低く抑えることができる。また、上述のように静電気拡散層5が所定の樹脂に導電性微粒子等を含有したものであるため、ヒートシーラント層を海島状パターンとすることにより静電気拡散層5を多く露出させ、この静電気拡散層5の熱融着性を利用することができる。すなわち、良好な剥離特性を維持したままで、ヒートシール温度を低下することができ、省エネルギーの要望に応えるものとなる。
【0056】
そして、本発明の蓋材1は中間層4と静電気拡散層5との層間における剥離、または、静電気拡散層5内での凝集破壊あるいは静電気拡散層5とヒートシーラント層6との間での剥離が生じるので、合成樹脂製容器への熱融着条件に左右されることなく安定した剥離性能を有する。このような層間剥離あるいは凝集破壊による剥離を図6乃至図9を参照して説明する。先ず、図6および図7に示されるように、例えば、エンボス部12を備えたキャリアテープ11に、図1に示されるような蓋材1が熱融着される。この熱融着は、エンボス部12の両端部に所定の幅でライン状に行われる。図示例では、ライン状の熱融着部分Hを斜線部で示してある。この状態で、蓋材1の中間層4と静電気拡散層5との密着強度は100〜1200g/15mmの範囲であり、静電気拡散層5とヒートシーラント層6との接着強度あるいはヒートシーラント層6とキャリアテープ11との熱融着強度よりも小さいものとなっている。次に、蓋材1をキャリアテープ11から剥離すると、ライン状の熱融着部分Hにおいては、静電気拡散層5およびヒートシーラント層6はキャリアテープ11に熱融着されたままであり、中間層4と静電気拡散層5との層間で剥離が生じる(図8)。したがって、蓋材1は静電気拡散層5およびヒートシーラント層6のうちライン状の熱融着部分Hをキャリアテープ上に残した状態で剥離される。あるいは、ライン状の熱融着部分Hにおいて静電気拡散層5内での凝集破壊が生じて、静電気拡散層5の一部とヒートシーラント層6とがキャリアテープ11に熱融着されたままで蓋材1が剥離される(図9)。すなわち、本発明の蓋材1は、キャリアテープ11に対する高い熱融着性と、剥離時の容易な剥離性という、相反する特性を兼ね備えている。
【0057】
本発明の蓋材は、上記のような態様の他に、二軸延伸樹脂層上に反射防止膜あるいは、反射防止膜と帯電防止層を有するような態様であってもよい。図10および図11は、このような本発明の蓋材の他の例を示す概略断面図である。図10において、蓋材21は二軸延伸樹脂層22と、この二軸延伸樹脂層22の一方の面に接着層23を介して順に積層された中間層24、静電気拡散層25およびヒートシーラント層26とを備え、二軸延伸樹脂層22の他の面には反射防止膜27を備えている。また、図11においては、更に二軸延伸樹脂層22と反射防止膜27との間に帯電防止層28を備えている。
【0058】
反射防止膜27は、蓋材のおける乱反射あるいは光源の影写りを抑え、容器内部を目視することをより容易にすることを目的としたものである。このような反射防止膜27は、弗化カルシウム、弗化ナトリウム、弗化リチウム、弗化マグネシウム、弗化ランタン、弗化ネオジウム、弗化セリウム、二酸化珪素、酸化アルミニウム、一酸化マグネシウム、酸化トリウム、酸化ランタン、一酸化珪素、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化ビスマス、硫化カドミウム等の1種あるいは2種以上を、熱可塑性樹脂に分散したインキを用いて形成したり、直接成膜することができる。熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系、ポリウレタン系、アクリル系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系、ポリ酢酸ビニル系、フェノール系、キシレン系、尿素樹脂系およびメラニン系、ケトン系、クマロン・インデン系、石油樹脂系、テルペン系、環化ゴム系、塩化ゴム系、アルキド系、ポリアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリビニルブチラール系、塩素化ポリプロピレン系、スチレン系、エポキシ系、セルロース誘導体等を挙げることができる。インキ塗布による反射防止膜27の形成方法としては、エアドクタコート法、ブレードコート法、ナイフコート法、ロッドコート法、ロールコート法、グラビアコート法、スクリーン法、キスコート法、ビードコート法、スロットオリフィスコート法、スプレー法等を挙げることができ、また、直接成膜する場合には、真空蒸着法、スパッタリング法等を挙げることができる。このような反射防止膜27は、単層構造および多層構造のいずれでもよく、膜厚は0.01〜0.5μm程度が好ましい。
【0059】
また、帯電防止層28は、蓋材21の表面に静電気によるゴミ付着が発生するのを防止することを目的として形成されるものである。この帯電防止層28は、帯電防止剤としてアニオン系、カチオン系、非イオン系、両性系のいずれかの界面活性剤、脂肪酸誘導体、4官能基性珪素部分加水分解物、あるいは、金属微粉末、金属酸化物系、金属硫化物系または硫酸塩系に導電性処理を施した導電性微粉末、導電性カーボンの少なくとも1種を含む層である。
【0060】
上記のアニオン系界面活性剤としては、硫酸化油、石鹸、硫酸化エステル油、硫酸化アミド油、オレフィンの硫酸エステル塩類、脂肪アルコール硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エチルスルフォン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、ナフタレンスルフォン酸とホルマリンとの混合物、コハク酸エステルスルフォン酸塩、燐酸エステル塩等を挙げることができる。
【0061】
また、カチオン系界面活性剤としては、第1級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモニウム化合物、ピリジン誘導体等を挙げることができる。
【0062】
また、非イオン系界面活性剤としては、多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、脂肪アミノまたは脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物等を挙げることができる。
【0063】
さらに、両性界面活性剤としては、カルボン酸誘導体、イミダゾリン誘導体等を挙げることができる。
【0064】
帯電防止層28は、上記のような帯電防止剤を単独で用いて二軸延伸樹脂層22上に形成することができる。また、上述の反射防止膜27の形成において使用可能な熱可塑性樹脂に帯電防止剤を分散したインキを塗布することにより形成してもよい。このような帯電防止層28の厚みは0.2〜20μm程度が好ましい。
【0065】
上記の帯電防止層28は、その表面抵抗率が22℃、40%RH下において105 〜1012Ωの範囲内であり、また、23±5℃、12±3%RH下において、5000Vから99%減衰するまでに要する電荷減衰時間が2秒以下であり、優れた帯電防止効果を有する。
【0066】
尚、上記の蓋材21において、二軸延伸樹脂層22、接着層23、中間層24、静電気拡散層25およびヒートシーラント層26は、上述の蓋材1を構成する対応した各層と同様であるので、説明は省略する。
【0067】
上記のような本発明の蓋材の使用対象となる合成樹脂製容器としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリエステル(A−PET、PEN、PET−G、PCTA)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等の樹脂製容器、または、これらに静電気対策として導電性カーボン微粒子、金属微粒子、酸化錫や酸化亜鉛、酸化チタン等の金属酸化物に導電製を付与した導電製微粉末、Si系有機化合物、界面活性剤を練り込んだり塗布したもの等を挙げることができる。また、PS系樹脂シートまたはABS系樹脂シートの片面あるいは両面にカーボンブラックを含有したPS系またはABS系樹脂フィルムまたはシートを共押出しにより一体的に積層してなる複合プラスチックシートを形成したものも挙げられる。あるいは、導電性処理として、プラスチックフィルム表面に、導電性高分子を形成させたものも挙げることができる。
【0068】
次に、具体的実施例を示して本発明の蓋材を更に詳細に説明する。
(実施例1−A)
二軸延伸樹脂層として、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績(株)製 エスペット6140、厚さ12μm、コロナ処理品)を準備した。また、接着剤として、ポリエチレンイミン溶液(日本触媒化学(株)製 P−100)を準備した。さらに、接着層として、低密度ポリエチレン(LDPE)(三井石油化学(株)製 ミラソン16−P)を準備した。
【0069】
次に、中間層を形成するために、エチレン−α・オレフィン共重合体として下記の線状低密度ポリエチレン(L・LDPE)、およびスチレン70〜90重量%とブタジエン30〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体(S・B共重合体)として下記のS・B共重合体、スチレン20〜50重量%とブタジエン80〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体(S・B共重合体)の水素添加物として下記のS・B共重合体水素添加物、およびハイインパクトポリスチレン(HIPS)を準備した。また、スチレン20〜50重量%とブタジエン80〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体(S・B共重合体)の無水素添加物として下記のS・Bブロックエラストマーを準備した。
【0070】
次に、このような各材料を用いて、先ず、PETフィルムに接着剤を塗布後、押し出しラミネーション法によってLDPE層(厚さ20μm)を介して下記の表1に示される混合条件で中間層(単層構造、厚さ30μm)を形成した。その後、中間層上に下記の組成の静電気拡散層用塗布液をグラビアリバース法にて塗布して静電気拡散層(厚さ2μm)を形成した後、下記の組成のヒートシーラント層用塗布液をグラビアリバース法にて塗布してヒートシーラント層(厚さ0.5μm)を形成して、蓋材(試料1〜11、比較試料1〜5)を作成した。
(静電気拡散層用塗布液の組成)
ポリウレタン樹脂
(日本ポリウレタン工業(株)製 ニッポラン5120) … 30重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂
(ユニオンカーバイド(株)製 ビニライト VAGH ) … 7.5重量部
導電性微粉末
(三菱マテリアル(株)製 導電性微粒子T−1) …62.5重量部
(ヒートシーラント層用塗布液の組成)
ポリウレタン樹脂
(ハニー化成工業(株)製 EX7240) …100重量部
【0071】
【表1】
また、上記のような各材料を用いて、先ず、PETフィルムに接着剤を塗布後、押し出しラミネーション法によってLDPE層(厚さ20μm)を介してL・LDPE層からなる第1層(厚さ15μm)と下記の表2に示される組成の第2層(厚さ15μm)を形成して図2に示されるような中間層(2層構造、厚さ30μm)を形成した。その後、中間層上に上記の組成の静電気拡散層用塗布液、ヒートシーラント層用塗布液をグラビアリバース法にて塗布して、静電気拡散層(厚さ2μm)およびヒートシーラント層(厚さ0.5μm)を形成して、蓋材(試料12〜17、比較試料6〜8)を作成した。
【0072】
【表2】
さらに、上記のような各材料を用いて、先ず、PETフィルムに接着剤を塗布後、押し出しラミネーション法によってLDPE層(厚さ20μm)を介してL・LDPE層からなる第1層(厚さ10μm)と下記の表3に示される組成の第2層(厚さ10μm)および第3層(厚さ10μm)を形成して図3に示されるような中間層(3層構造、厚さ30μm)を形成した。その後、中間層上に上記の組成の静電気拡散層用塗布液、ヒートシーラント層用塗布液をグラビアリバース法にて塗布して、静電気拡散層(厚さ2μm)およびヒートシーラント層(厚さ0.5μm)を形成して、蓋材(試料18〜25、比較試料9〜12)を作成した。
【0073】
【表3】
さらに、ヒートシーラント層を形成しない他は、試料2(中間層は単層)、試料15(中間層は2層)および試料25(中間層は3層)と同様にして蓋材(比較試料13〜15)を作成した。
【0074】
次に、上記の各蓋材(試料1〜25、比較試料1〜15)について、ヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率、電荷減衰時間を下記の条件で測定した。また、導電性ポリ塩化ビニル樹脂基材(太平化学(株)製 XEG47)に上記の各蓋材をヒートシールバーを用いて150℃、0.5秒、3.0 kgf/cm2 の条件で熱融着し、その後、下記の条件で剥離強度を測定した。
(ヘーズ度および全光線透過率の測定条件)
スガ試験機(株)製カラーコンピューターSM−5SCにて測定した。
(表面抵抗率の測定条件)
22℃、40%RH下において、三菱油化(株)製ハイレスタIPにて測定した。
(電荷減衰時間の測定条件)
23±5℃、12±3%RH下において、5000Vから99%減衰するまでに要する時間を、MIL−B−81705Cに準拠して、ETS社(Electro−Tech Systems,Inc)製のSTATIC DECAY METER−406C にて測定した。
(剥離強度の測定条件)
23℃、40%RH下において、東洋ボールドウィン(株)製テンシロン万能試験機HTH−100 にて測定した。 (剥離速度=300 mm/分、180°剥離)
各蓋材に関する上記項目の測定結果と剥離形態を下記の表4に示した。
【0075】
【表4】
(実施例1−B)
ヒートシーラント層用塗布液をグラビア法にて塗布してヒートシーラント層(厚さ0.5μm、海島状パターン(パターン形状=角状、1個のパターン面積=0.04mm2 ))を形成した他は、実施例1−Aと同様にして蓋材(試料1〜25、比較試料1〜15)を作成した。この蓋材を用い、実施例1−Aと同様にして導電性ポリ塩化ビニル樹脂基材(太平化学(株)製 XEG47)に各蓋材を熱融着し、その後、実施例1−Aと同様に剥離強度を測定した。
【0076】
各蓋材に関する測定結果と剥離形態は、実施例1−Aと同様の内容であったので、記載を省略する。
(実施例1−C)
実施例1−Bと同様にして蓋材(試料1〜25、比較試料1〜15)を作成した。この蓋材を用い、熱融着条件を140℃、0.4秒、1.0 kgf/cm2 とした他は実施例1−Aと同様にして導電性ポリ塩化ビニル樹脂基材(太平化学(株)製 XEG47)に各蓋材を熱融着し、その後、実施例1−Aと同様に剥離強度を測定した。
【0077】
各蓋材に関する測定結果と剥離形態を下記の表5に示した。
【0078】
【表5】
(実施例1−D)
実施例1−Aと同様にして蓋材(試料1〜25、比較試料1〜15)した。この蓋材を用い、熱融着条件を140℃、0.4秒、1.0 kgf/cm2 とした他は実施例1−Aと同様にして導電性ポリ塩化ビニル樹脂基材(太平化学(株)製XEG47)に各蓋材を熱融着し、その後、実施例1−Aと同様に剥離強度を測定した。
【0079】
各蓋材に関する測定結果と剥離形態を下記の表6に示した。
【0080】
【表6】
(実施例2−A)
二軸延伸樹脂層として、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績(株)製 エスペット6140、厚さ12μm、コロナ処理品)を準備した。
【0081】
次に、中間層を形成するために、エチレン−α・オレフィン共重合体として下記の線状低密度ポリエチレン(L・LDPE)、およびスチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体(S・B共重合体)として下記のS・B共重合体を準備し、インフレーション法によりフィルムを得た。
【0082】
また、静電気拡散層を形成するために、下記のポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂および導電性微粉末を準備した。
【0083】
また、ヒートシーラント層を形成するために、ポリウレタン樹脂(ハニー化成工業(株)製 EX7240)を準備した。
次に、上記のような各材料を用いて、先ず、PETフィルムに接着剤を塗布後、押し出しラミネーション法によってLDPE層(厚さ20μm)を介して下記の表7、表8に示されるL・LDPEとS・B共重合体の混合条件で中間層(厚さ30μm)を形成した。その後、中間層上に下記の表7、表8に示される組成の静電気拡散層(厚さ2μm)をグラビアリバース法にて形成した後、グラビアリバース法にてヒートシーラント層(厚さ0.5μm)を形成して、蓋材(試料1〜26)を作成した。
【0084】
さらに、ヒートシーラント層を形成しない他は、試料4、試料15と同様にして蓋材(試料27、28)を作成した。
【0085】
【表7】
【0086】
【表8】
次に、上記の各蓋材(試料1〜28)について、実施例1−Aと同様にしてヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率、電荷減衰時間および剥離強度を測定した。また、耐ブロッキング性を下記の条件で測定した。
(耐ブロッキング性)
長さ100m、幅50mmの蓋材をリール状に巻き取り、40℃、90%RHの環境下に24時間放置した後のブロッキング発生状況を観察した。
【0087】
各蓋材に関する上記項目の測定結果と剥離形態を下記の表9および表10に示した。
【0088】
【表9】
【0089】
【表10】
表9および表10に示されるように、試料1〜6、試料15〜20は良好な透明性と静電気特性を備え、かつ適度の剥離強度で中間層と静電気拡散層との層間で剥離が生じた。一方、試料7、9、12は、導電性微粉末の含有量が多いため、全光線透過率が75%を下回り、透明性が悪くなった。また、試料8、10、22は、導電性微粉末の含有量が少ないため、剥離強度が適正強度を下回り、また、表面抵抗率が1013Ω以上、電化減衰時間が2秒を超え、静電気特性を有していなかった。さらに、試料11、12、24は、静電気拡散層の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂量が多いため、塗工性が悪かった。また、試料23はポリウレタン樹脂量が多いため、剥離強度が適正強度を下回っていた。試料13、25は、中間層のL・LDPEがやや多く、逆に、試料14、26はL・LDPEが少ないため、それぞれ、試料13、25は剥離強度が低く、試料14、26は剥離強度が高くなりすぎていた。さらに、試料27、28は、ヒートシーラント層がないため、ヘーズ値が高く、十分な透明性を有していなかった。
(実施例2−B)
ヒートシーラント層用塗布液をグラビア法にて塗布してヒートシーラント層(厚さ0.5μm、海島状パターン(パターン形状=角状、1個のパターン面積=0.04mm2 ))を形成した他は、実施例2−Aと同様にして蓋材(試料1〜28)を作成した。この蓋材について、実施例2−Aと同様にしてヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率、電荷減衰時間、耐ブロッキング性および剥離強度を測定した。
【0090】
各蓋材に関する測定結果と剥離形態は、実施例2−Aと同様の内容であったので、記載を省略する。
(実施例2−C)
実施例2−Aと同様にして蓋材(試料1〜28)を作成した。この蓋材について、実施例2−Aと同様にしてヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率、電荷減衰時間、耐ブロッキング性および剥離強度を測定した。尚、熱融着条件は140℃、0.4秒、1.0 kgf/cm2 とした。
【0091】
各蓋材に関する測定結果と剥離形態を下記の表11、表12に示した。
【0092】
【表11】
【0093】
【表12】
(実施例3−A)
二軸延伸樹脂層として、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績(株)製 エスペット6140、厚さ12μm、コロナ処理品)を準備した。また、接着剤として、ポリエチレンイミン溶液(日本触媒化学(株)製 P−100)を準備した。さらに、接着層として、低密度ポリエチレン(LDPE)(三井石油化学(株)製 ミラソン16−P)を準備した。
【0094】
次に、中間層を形成するために、エチレン−α・オレフィン共重合体として下記の線状低密度ポリエチレン(L・LDPE)、およびスチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体(S・B共重合体)の水素添加物として下記のS・B共重合体水素添加物を準備し、インフレーション法によりフィルムを得た。
【0095】
また、静電気拡散層を形成するために、下記のポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂、および導電性微粉末を準備した。
【0096】
また、ヒートシーラント層を形成するために、ポリウレタン樹脂(ハニー化成工業(株)製 EX7240)を準備した。
次に、上記のような各材料を用いて、先ず、PETフィルムに接着剤を塗布後、押し出しラミネーション法によってLDPE層(厚さ20μm)を介して下記の表13、表14に示されるL・LDPEとS・B共重合体水素添加物の混合条件で中間層(厚さ30μm)を形成した。その後、中間層上に下記の表13、表14に示される組成の静電気拡散層(厚さ2μm)をグラビアリバース法にて形成した後、グラビア法にてヒートシーラント層(厚さ0.5μm)を形成して、蓋材(試料1〜26)を作成した。
【0097】
さらに、ヒートシーラント層を形成しない他は、試料4、試料15と同様にして蓋材(試料27、28)を作成した。
【0098】
【表13】
【0099】
【表14】
次に、上記の各蓋材(試料1〜28)について、実施例1−A、実施例2−Aと同様にしてヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率、電荷減衰時間、剥離強度および耐ブロッキング性を測定した。
【0100】
各蓋材に関する上記項目の測定結果と剥離形態を下記の表15および表16に示した。
【0101】
【表15】
【0102】
【表16】
表15および表16に示されるように、実施例3の各蓋材(試料1〜28)は、実施例2−Aの各蓋材(試料1〜28)にみられたのと同様の傾向を示し、試料1〜6、試料15〜20は良好な透明性と静電気特性を備え、かつ適度の剥離強度で中間層と静電気拡散層との層間で剥離が生じた。一方、試料7、9、12は、導電性微粉末の含有量が多いため、全光線透過率が75%を下回り、透明性が悪くなった。また、試料8、10、22は、導電性微粉末の含有量が少ないため、剥離強度が適正強度を下回り、また、表面抵抗率が1013Ω以上、電化減衰時間が2秒を超え、静電気特性を有していなかった。さらに、試料11、12、24は、静電気拡散層の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂量が多いため、塗工性が悪かった。また、試料23はポリウレタン樹脂量が多いため、剥離強度が適正強度を下回っていた。試料13、25は、中間層のL・LDPEがやや多く、逆に、試料14、26はL・LDPEが少ないため、それぞれ、試料13、25は剥離強度が低く、試料14、26は剥離強度が高くなりすぎていた。さらに、試料27、28は、ヒートシーラント層がないため、ヘーズ値が高く、十分な透明性を有していなかった。
(実施例3−B)
ヒートシーラント層用塗布液をグラビア法にて塗布してヒートシーラント層(厚さ0.5μm、海島状パターン(パターン形状=角状、1個のパターン面積=0.04mm2 ))を形成した他は、実施例3−Aと同様にして蓋材(試料1〜28)を作成した。この蓋材について、実施例3−Aと同様にしてヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率、電荷減衰時間、耐ブロッキング性および剥離強度を測定した。
【0103】
各蓋材に関する測定結果と剥離形態は、実施例3−Aと同様の内容であったので、記載を省略する。
(実施例3−C)
実施例3−Aと同様にして蓋材(試料1〜28)を作成した。この蓋材について、実施例3−Aと同様にしてヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率、電荷減衰時間、耐ブロッキング性および剥離強度を測定した。尚、熱融着条件は140℃、0.4秒、1.0 kgf/cm2 とした。
【0104】
各蓋材に関する測定結果と剥離形態を下記の表17、表18に示した。
【0105】
【表17】
【0106】
【表18】
(実施例4−A)
二軸延伸樹脂層として、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績(株)製 エスペット6140、厚さ12μm、コロナ処理品)を準備した。また、接着剤として、ポリエチレンイミン溶液(日本触媒化学(株)製 P−100)を準備した。さらに、接着層として、低密度ポリエチレン(LDPE)(三井石油化学(株)製 ミラソン16−P)を準備した。
【0107】
次に、中間層を形成するために、飽和ポリエステル樹脂フィルム(東セロ化学(株)製 KS−011C 厚さ30μm、ガラス転移温度50℃)を準備した。
【0108】
また、静電気拡散層を形成するために、下記のポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂および導電性微粉末を準備した。
【0109】
ポリウレタン樹脂:日本ポリウレタン工業(株)製 ニッポラン5120塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂:ユニオンカーバイド社製ビニライトVAGH導電性微粉末:三井金属鉱業(株)製 パストランIV(平均粒径=0.1μm) また、ヒートシーラント層を形成するために、ポリウレタン樹脂(ハニー化成工業(株)製 EX7240)を準備した。
次に、上記のような各材料を用いて、先ず、PETフィルムに接着剤を塗布後、押し出しラミネーション法によってLDPE層(厚さ20μm)を介して飽和ポリエステル樹脂フィルムからなる中間層(厚さ30μm)を形成した。その後、中間層上に下記の表19に示される組成の静電気拡散層(厚さ2μm)をグラビアリバース法にて形成した後、グラビアリバース法にてヒートシーラント層(厚さ0.5μm)を形成して、蓋材(試料1〜10)を作成した。
【0110】
【表19】
次に、上記の各蓋材(試料1〜10)について、実施例1−Aと同様にしてヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率、電荷減衰時間および剥離強度を測定した。
【0111】
各蓋材に関する上記項目の測定結果と剥離形態を下記の表20に示した。
【0112】
【表20】
(実施例4−B)
ヒートシーラント層用塗布液をグラビア法にて塗布してヒートシーラント層(厚さ0.5μm、海島状パターン(パターン形状=角状、1個のパターン面積=0.04mm2 ))を形成した他は、実施例4−Aと同様にして蓋材(試料1〜10)を作成した。この蓋材について、実施例4−Aと同様にしてヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率、電荷減衰時間および剥離強度を測定した。
【0113】
各蓋材に関する測定結果と剥離形態は、実施例4−Aと同様の内容であったので、記載を省略する。
(実施例4−C)
実施例4−Aと同様にして蓋材(試料1〜10)を作成した。この蓋材について、実施例4−Aと同様にしてヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率、電荷減衰時間および剥離強度を測定した。尚、熱融着条件は140℃、0.4秒、1.0
kgf/cm2 とした。
【0114】
各蓋材に関する測定結果と剥離形態を下記の表21に示した。
【0115】
【表21】
(実施例5)
二軸延伸樹脂層として、二軸延伸ポリエステルフィルム(帝人(株)製 テトロン、厚さ16μm)を使用した他は、実施例2−Aの試料15と同様にして二軸延伸ポリエステルフィルムの片面に中間層、静電気拡散層およびヒートシーラント層を形成した。
【0116】
次に、帯電防止剤として、下記の2種の帯電防止剤を準備した。
【0117】
日本油脂(株)製 ニューエレガンA(カチオン系)・・・A
触媒化成工業(株)製 ELCOM P3501 ・・・B
さらに、反射防止膜用として、下記の組成の反射防止膜用塗料を準備した。
(反射防止膜用塗料の組成)
弗化マグネシウム … 30重量部
ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製バイロン)
(ガラス転移温度50℃) … 20重量部
溶剤(トルエン/メチルエチルケトン=1/1) … 50重量部
そして、二軸延伸ポリエステルフィルムの中間層、静電気拡散層およびヒートシーラント層が形成された面の反対面に、グラビアリバース法により帯電防止剤を塗布して帯電防止層(厚さ0.5μm)を形成し、さらに、この帯電防止層上に、グラビアリバース法により反射防止膜用塗料を塗布して反射防止膜(厚さ0.1μm)を形成して蓋材(試料1〜2)を作成した。
【0118】
次に、上記の各蓋材(試料1〜2)について、実施例1−A、実施例2−Aと同様にしてヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率および電荷減衰時間を測定した。
【0119】
各蓋材に関する上記項目の測定結果と表面反射の有無を下記の表22に示した。
【0120】
【表22】
表22に示されるように、反射防止層を備えた試料1〜2は、表面反射がなく、蓋材における乱反射、光源の影写りを有効に防止することができた。
【0121】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば蓋材を構成するヒートシーラント層に隣接し二軸延伸樹脂層とヒートシーラント層との間に静電気拡散層が位置し、この静電気拡散層に隣接し二軸延伸樹脂層と静電気拡散層との間に中間層が位置するため、蓋材には優れた静電気特性が付与されて、静電気による収容物の破壊、劣化を防止することができるとともに、蓋材を剥離する際に、中間層と静電気拡散層との層間、または静電気拡散層内部あるいは静電気拡散層とヒートシーラント層との層間において剥離が生じ、これにより、ヒートシーラント層の高い接着性を維持したまま、良好な剥離性を得ることができ、蓋材の合成樹脂製容器への熱融着条件の設定が容易となる。さらに、ヒートシーラント層を海島状パターンに形成することによりヒートシーラント層原料の削減かでき製造コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓋材の概略断面図である。
【図2】本発明の蓋材の他の例を示す概略断面図である。
【図3】本発明の蓋材の他の例を示す概略断面図である。
【図4】本発明の蓋材のヒートシーラント層のパターン形状の一例を示す図である。
【図5】本発明の蓋材のヒートシーラント層のパターン形状の他の例を示す図である。
【図6】本発明の蓋材をキャリアテープ上に熱融着した状態を示す斜視図である。
【図7】図6の VII−VII 線における断面図である。
【図8】キャリアテープから蓋材を剥離した状態を示す図7相当図である。
【図9】キャリアテープから蓋材を剥離した状態を示す図7相当図である。
【図10】本発明の蓋材の他の例を示す概略断面図である。
【図11】本発明の蓋材の他の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1,21…蓋材
2,22…二軸延伸樹脂層
3,23…接着層
4,24…中間層
4a…第1樹脂層
4b…第2樹脂層
4c…第3樹脂層
5,25…静電気拡散層
6,26…ヒートシーラント層
11…キャリアテープ
12…エンボス部
27…反射防止膜
28…帯電防止層
Claims (23)
- 二軸延伸樹脂層と、ヒートシーラント層と、該ヒートシーラント層に隣接し前記二軸延伸樹脂層と前記ヒートシーラント層との間に位置する静電気拡散層と、該静電気拡散層に隣接し前記二軸延伸樹脂層と前記静電気拡散層との間に位置する中間層とを備えることを特徴とする蓋材。
- 前記ヒートシーラント層は、前記蓋材の一方の面の全面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の蓋材。
- 前記ヒートシーラント層は、前記蓋材の一方の面に海島状パターンに形成されたものであり、1個の海島状パターンの面積は0.01〜0.5mm2 の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の蓋材。
- 前記中間層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物およびハイインパクトポリスチレンのうち少なくともエチレン−α・オレフィン共重合体およびスチレン−ブタジエンブロック共重合体を含む3種以上の樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の蓋材。
- 前記中間層は単層構造であり密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部と、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蓋材。
- 前記中間層は単層構造であり密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蓋材。
- 前記中間層は単層構造であり密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蓋材。
- 前記中間層は第1樹脂層と前記ヒートシーラント層に接する第2樹脂層との2層構造であり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蓋材。
- 前記中間層は第1樹脂層と前記ヒートシーラント層に接する第2樹脂層との2層構造であり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蓋材。
- 前記中間層は第1樹脂層と前記ヒートシーラント層に接する第2樹脂層との2層構造であり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部と、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蓋材。
- 前記中間層は第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシーラント層に接する第3樹脂層との3層構造であり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物により形成され、前記第3樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蓋材。
- 前記中間層は第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシーラント層に接する第3樹脂層との3層構造であり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物により形成され、前記第3樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蓋材。
- 前記中間層は第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシーラント層に接する第3樹脂層との3層構造であり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物により形成され、前記第3樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部と、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蓋材。
- 前記中間層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量部と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体70〜30重量部とが添加されている樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の蓋材。
- 前記中間層は密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体30〜70重量部と、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物70〜30重量部とが添加されている樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の蓋材。
- 前記中間層はガラス転移温度が40℃以上である線状飽和ポリエステル樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の蓋材。
- 前記ヒートシーラント層は、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれかに記載の蓋材。
- 前記静電気拡散層は、熱可塑性樹脂にカーボンブラック、金属微粒子、導電性微粒子、Si系有機化合物および界面活性剤の少なくとも1種が含有された層であることを特徴とする請求項1乃至請求項17のいずれかに記載の蓋材。
- 前記静電気拡散層を形成する熱可塑性樹脂は、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項18に記載の蓋材。
- 前記静電気拡散層は、表面抵抗率が105 〜1012Ωの範囲内であり、電荷減衰時間が2秒以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項19のいずれかに記載の蓋材。
- 前記二軸延伸樹脂層上に反射防止膜を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項20のいずれかに記載の蓋材。
- 前記二軸延伸樹脂層と前記反射防止膜との間に帯電防止層を備えることを特徴とする請求項21に記載の蓋材。
- 全光線透過率が75%以上であり、かつ、ヘーズ値が50%以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項22のいずれかに記載の蓋材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30038194A JP3549596B2 (ja) | 1993-12-15 | 1994-11-09 | 蓋材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-342970 | 1993-12-15 | ||
JP34297093 | 1993-12-15 | ||
JP30038194A JP3549596B2 (ja) | 1993-12-15 | 1994-11-09 | 蓋材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07223674A JPH07223674A (ja) | 1995-08-22 |
JP3549596B2 true JP3549596B2 (ja) | 2004-08-04 |
Family
ID=26562322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30038194A Expired - Fee Related JP3549596B2 (ja) | 1993-12-15 | 1994-11-09 | 蓋材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3549596B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005178073A (ja) * | 2003-12-17 | 2005-07-07 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | カバーテープおよび包装体 |
JP2006198769A (ja) * | 2005-01-18 | 2006-08-03 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 多層シート及び電子部品搬送用容器並びにカバーテープ |
DE112011102024B4 (de) | 2010-06-15 | 2022-02-03 | Denka Company Limited | Abdeckband |
CN103619725B (zh) | 2011-06-08 | 2016-04-20 | 电化株式会社 | 覆盖膜 |
SG11201400174QA (en) * | 2011-09-01 | 2014-03-28 | 3M Innovative Properties Co | Heat-sealing cover film for packaging electronic components |
JP2014529528A (ja) * | 2011-09-01 | 2014-11-13 | スリーエム イノベイティブプロパティズカンパニー | 電子的構成要素を梱包するためのヒートシーリング性カバーフィルム |
SG10201801390VA (en) | 2013-09-02 | 2018-04-27 | Denka Company Ltd | Cover film and electronic component package |
WO2023195284A1 (ja) * | 2022-04-06 | 2023-10-12 | デンカ株式会社 | カバーテープ及びそれを含む電子部品包装体 |
-
1994
- 1994-11-09 JP JP30038194A patent/JP3549596B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07223674A (ja) | 1995-08-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100467242B1 (ko) | 적층체,덮개및파우치 | |
US5208103A (en) | Cover tape for packaging chip type electronic parts | |
US5346765A (en) | Cover tape for packaging chip type electronic parts | |
US6926956B2 (en) | Transparent conductive heat sealing material and carrier tape lid using same | |
JPH08295001A (ja) | 蓋材とキャリアテープおよびこれらを用いたテーピング | |
KR20030004075A (ko) | 전자부품 포장용 커버테이프 | |
JP3549596B2 (ja) | 蓋材 | |
JP3745068B2 (ja) | カバーテープ | |
JPH11278582A (ja) | 透明導電性カバーテープ | |
TWI778161B (zh) | 覆蓋膜 | |
JPH08112880A (ja) | 積層体とこれを用いた蓋材および袋体 | |
JPH11115088A (ja) | ヒートシーラント層及びそれを用いた積層体 | |
JPH0532288A (ja) | チツプ型電子部品包装用カバーテープ | |
JPH0994905A (ja) | 積層体とこれを用いた蓋材 | |
JPH1095448A (ja) | キャリアテープ用蓋材 | |
JP3854317B2 (ja) | 蓋材 | |
JP3411682B2 (ja) | 蓋 材 | |
JPH0796585A (ja) | 蓋 材 | |
JPH07186344A (ja) | 蓋 材 | |
JPH058339A (ja) | チツプ型電子部品包装用カバーテープ | |
JPH09314717A (ja) | 蓋 材 | |
JPH11198299A (ja) | 蓋 材 | |
JP3582859B2 (ja) | 蓋材 | |
JP4408306B2 (ja) | 積層体 | |
JPH08119373A (ja) | チップ型電子部品包装用カバーテープ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040330 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040413 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040421 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110430 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110430 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |