JP3654976B2 - キャリアテープ用蓋材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種工業部品を収納する合成樹脂製容器、例えばキャリアテープに形成した凹部のポケット部に、半導体素子を収納し、収納部を覆いヒートシールするキャリアテープの蓋材に関し、電子部品に実装するときその開封剥離が容易で、かつ、剥離強度が安定した蓋材に属する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
各種工業部品を収納する合成樹脂製容器、例えばキャリアテープの素材は、通常ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネートなどのシート成形が容易なものである。また、蓋材は、フィルムの一方の面にヒートシーラント層を設けた積層体からなっている。
キャリアテープあるいは蓋材は、収納されている半導体素子との接触や、蓋材を剥離するときに発生する静電気により、半導体素子の劣化、破壊を起こさないのみならず、内容物を目視できる程度の透明性をもつことを要求されている。
そして、電子部品の実装工程において、蓋材が容易に安定して剥離できることが要求されている。
すなわち、剥離の進行にともなう剥離強度の最大値と最小値との差(以下本明細書ではジップアップと記載する)が大きいと、電子部品が飛び出したり、所定の位置に装填できないという問題がある。
特に、剥離強度は、剥離角度に影響されるものであり、装填するときに蓋材の引取りテンションが変動により剥離角度も変化し、ジップアップが大きくなるという問題点があった。
【0003】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、優れた帯電防止性と、キャリアテープへの高いヒートシール性と安定したジップアップ性をもつ蓋材の提供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の蓋材は、キャリアテープにヒートシールできる蓋材において、該蓋材が2層よりなる延伸フィルムを接着剤層を介して貼合した複合基材シート、中間層、及び酸化錫系、酸化亜鉛系、酸化インジウムの導電性微粉末又は帯電防止型有機ケイ素化合物を含む樹脂よりなるヒートシラント層とを順に積層したものである。そして、前記延伸フィルムを貼合する接着剤層が、ポリエステル、ポリエーテル、ウレタン系樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、又はこれらの変性物である。また、前記中間層が、密度0.915〜0.940g/cm3(以下密度の単位g/cm3は省略する)のエチレン・αオレフィン共重合体(以下E・O共重合体と記載する)、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体(以下比率に関係なくS・B共重合体と記載する)、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物(以下S・B共重合体水添物と記載する)、及びハイインパクトポリスチレン(以下HIPSと記載する)のうち少なくともE・O共重合体及びS・B共重合体を含む3種以上の樹脂により形成された蓋材である。前記中間層は、単層構造であり、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重量部と、HIPS5〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成された蓋材である。また、前記中間層は、単層構造であり、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とから樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物により形成された蓋材である。そして、前記中間層は、単層構造であり、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、HIPS5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成された蓋材である。また、前記中間層は、第1樹脂層と前記ヒートシラント層に接する第2樹脂層との2層構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物により形成されている蓋材である。また、前記中間層は、第1樹脂層と前記ヒートシラント層に接する第2樹脂層との2層構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、HIPS5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成された蓋材である。また、前記中間層は、第1樹脂層と前記ヒートシラント層に接する第2樹脂層との2層構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体異30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重量部と、HIPS5〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成されている蓋材である。また、前記中間層は、第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシラント層に接す第3樹脂層との3層構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%との樹脂組成物によりなり、前記第3樹脂層は、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物により形成されている蓋材である。また、前記中間層は、第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシラント層に接す第3樹脂層との3層構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%との樹脂組成物によりなり、前記第3樹脂層は、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、HIPS5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成されている蓋材である。また、前記中間層は、第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシラント層に接す第3樹脂層との3層構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%との樹脂組成物により形成され、前記第3樹脂層は、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重量部と、HIPS5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成された蓋材である。また、前記中間層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物により形成されている蓋材である。また、前記中間層は密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物とからなる樹脂組成物により形成された蓋材である。また、前記中間層はガラス転温度が40℃を超える線状飽和ポリエステルにより形成されている蓋材である。また、前記ヒートシーラント層は、ポリエステル、ポリウレタン、塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体、アクリル樹脂の少なくとも1種を含む蓋材である。また、前記ヒートシーラント層は、抵抗率が105〜1012Ωの範囲にあり、電荷減衰時間が2秒以下である蓋材である。また、本発明の蓋材は、全光線透過率が75%以上であり、かつ、ヘーズ値が50%以下のものである。
【0005】
【従来の技術】
従来より、キャリアテープの蓋材における静電気の発生防止手段として、キャリアテープに導電性カーボンブラック微粒子、金属微粒子を練り込んだりこれらを含む塗布液を塗布したりすることが行われている。また、蓋材における静電気発生防止の手段としては、電子部品と直接に接触するヒートシーラント層に界面活性剤などの帯電防止剤、導電性カーボンブラック微粒子、金属微粒子を練り込んだり、これらを含む塗布液を塗布したりすることが行われている。
【0006】
しかしながら、上述のキャリアテープ及び蓋材に含まれる帯電防止剤としての導電性カーボンブラック微粒子、金属微粒子は、シートの透明性を低下させ、収納されている電子部品を外部から確認し難いという問題があった。
また、界面活性剤を塗布した場合は、蓋材のヒートシーラント層の表面に析出し、ヒートシール性が不安定となり、ヒートシール不良の原因となったりするという問題があった。
【0007】
更に、蓋材の,キャリアテープのヒートシールは、輸送、保管中に蓋材が剥離して電子部品が脱落しないように、所定の強度が要求される。しかしながら、ヒートシール強度が大き過ぎると、電子部品の実装工程で蓋材を剥離するときに、キャリアテープが振動して電子部品がキャリアテープのポケットから飛び出す事故が発生するという問題があった。したがって、蓋材は、キャリアテープに十分な強度でヒートシールされ、かつ電子部品を実装するときにその剥離性が良好であることが要求される。このヒートシール強度を、ヒートシール温度、時間、圧力などの条件で調整することは極めて困難であるという問題があった。
【0008】
また、適度のヒートシール強度が得られている場合でも、剥離強度のジップアップが、大きいと電子部品の装着位置が安定せず、場合によってはポケットから飛び出すというものであることが判明した。
【0009】
【発明の実施形態】
本発明の蓋材は、図1に示すように、キャリアテープにヒートシールできる蓋材1において、該蓋材が2層よりなる延伸フィルムを接着剤層3を介して貼合した複合基材シート2、中間層5、及び酸化錫系、酸化亜鉛系、酸化インジウムの導電性微粉末又は帯電防止型有機ケイ素化合物を含む樹脂よりなるヒートシラント層6とを順に積層したものである。
【0010】
本発明の延伸フィルムは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ナイロンなどのポリアミド、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂よりフイルムを一軸又二軸方向に延伸して製膜された3〜25μmである。そして、接着剤層との接着強度を強固にして安定するために、接着剤層と接する側を必要に応じて予めコロナ放電処理、プラズマ処理、サンドブラスト処理などの表面処理を施すこともできる。
更に界面活性剤などを練り込ませ帯電防止処理を施すことができる。
【0011】
そして、複合基材シートは上記の、同種又は異種の2層フィルムを好ましくは硬化反応型接着剤層を介して複合することによって形成される。
本発明の熱硬化型の接着剤層は、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ウレタン系樹脂、ビニル系共重合体、エチレン・アクリル系樹脂、ポリチオール、エポキシ樹脂などを主成分とし、その硬化剤としてトリレンジイソシアネート、4,4, −ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5ジイソシアネート、ポリアミンなどがある。
【0012】
また、電離放射線硬化型樹脂としては、分子中に重合性不飽和結合、又はエポキシ基をもつプレポリマー、オリゴマー、及び/又は単量体を適宜混合した組成物を用いる。例えばウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレートなどがある。
【0013】
接着剤層の塗布と、基材層と中間層との積層は、通常のドライラミネーションで行うことができる。接着剤層の塗布は、グラビアコーティング、ロールコーティングなどその方法を問うものではない。
反応硬化型の接着剤層の厚さは、蓋材に剛性を与える要因となり、2〜20g/m2 (固形分、以下同様に記載する)好ましくは、5〜10g/m2 である。2g/m2 以下では、接着強度を均一にできず、また蓋材のジップアップを安定するに必要な剛性をもたせることができない。また、20g/m2 以上の接着剤層は、価格面で不利であるばかりでなく、剛性が強く、蓋材に亀裂を生ずることもある。
【0014】
複合基材シートは、耐熱性の延伸フィルムと、反応硬化型接着剤層の複合作用により蓋材をキャリアテープにヒートシールする場合に接触するヒートシールバーにより蓋材が熱溶融したり、熱収縮したりする耐熱性を付与することができる。
【0015】
2層の延伸フィルムを接着剤層を介して形成される複合基材シートは、単層のものより、反応型の接着剤層の作用によりシートとしての剛性が大きくなり、剥離角度が安定してジップアップを小さくできるものと推測できる。
【0016】
また、単層の場合、延伸フィルムを厚くすることにより剛性を大きくできるが、厚くなることによりヒートシーラント層が要求する熱量が伝達できず、ヒートシールバーの温度を高く設定する必要がある。そのため、耐熱性が劣るキャリアテープが変形や寸法変化をし、電子部品を実装するときの位置が変動する原因となる。
【0017】
複合基材シートは、図示はしないが、延伸フィルム3層以上による接着剤層を含めて5層以上にすることもできる。
そして、その総厚さは使用目的により適宜設定できるが、6〜100μm、好ましくは20〜45μmである。
【0018】
複合基材シートのヒートシーラント層との反対の面、すなわち、最外面には、必要に応じて、界面活性剤、導電性カーボンブラック、金属蒸着、金属酸化物などの導電性微粉末などを用いて、帯電防止処理を施して、基材シート2の表面にゴミ、チリなどの付着防止あるいは他の面との接触による静電気の発生を防止することができる。
【0019】
複合基材シートと中間層との間に設ける接着用樹脂に熱可塑性樹脂を用いることにより、ヒートシールを行うときの熱及び圧力を均一化することができる。
接着用樹脂は、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリプロピレンなどの変性物の単体あるいはブレンド物のいずれかを用いて溶融押出しコートあるいはサンドイッチラミネーションにより設けることができ、その厚さは10〜60μmである。
【0020】
接着用樹脂を設けるときに、複合基材シートと熱可塑性樹脂である接着用樹脂との接着を強固にするため、溶融押出しコートに用いるアンカーコート層(本明細書ではAC層と記載する)を設けることが好ましい。AC層は、イソシアネート系、ポリエチレンイミン系などの通常のものを使用できるが、反応硬化型の接着剤をAC層として用いることにより、蓋材全体の剛性を高くできる効果奏することができる。
【0021】
接着用樹脂の厚さが、10μm以下であると、ヒートシール時に圧力を均一化するクッション機能が悪く、また60μmを超えると蓋材としての伝熱性が低下しヒートシールバー温度を高く設定する必要を生じ好ましくはない。
【0022】
本発明の中間層は、蓋材をキャリアテープとヒートシールしたときに双方のシートを均一に密着するクッションの作用をするものである。同時に、ヒートシールした蓋材をキャリアテープから剥離するときに、図4、図5に示すように中間層5とヒートシーラント層4との間で層間剥離できるように、中間層5とヒートシーラント層6との接着強度を規制するものである。
中間層5は、単層構造、多層構造のいずれでもよく、熱可塑性樹脂の2種以上を組合わせることにより形成できる。
また、サーキュラダイスによるインフレ法、Tダイスによるキャスト法による通常の製膜方法で、単層あるいは多層で作成できる。
【0023】
中間層に用いる樹脂は、単一ポリマー、共重合体、ポリマーアロイのいずれのものも使用できるが、ヒートシーラント層との接着強度(剥離強度)を規制するとともに、キャリアテープと蓋材とをヒートシールするときにクッション効果の作用をもつものから選定できる。例えば、ポリエステル、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、エチレン・プロピレンラバー、ポリプロピレンの他にポリエチレン、S・B共重合体、S・B共重合体水添物、及びHIPSのうち少なくともポリエチレン及びS・B共重合体を含む2種以上の樹脂によりなるポリマーアロイで形成できる。
【0024】
中間層は単層構造であり、密度0.915〜0.940のE・O共重合体スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物及びHIPSのうち少なくともE・O共重合体及びS・B共重合体を含む3種以上の樹脂により形成することができる。
中間層の形成に使用するE・O共重合体は、エチレンと、例えばブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、4ーメチルペンテン・1などとの共重合体である。このようなE・O共重合体の密度が0.915未満あるいは0.915を超える場合、S・B共重合体との組み合わせによる中間層の製膜性が低下し好ましくない。
【0025】
また、中間層を形成するS・B共重合体を構成するスチレンの量が50重量%未満であると、フィルムの粘着性が増して取扱い難くなり、90重量%を超えると低温でのヒートシーラント層との接着強度が低下することがある。
【0026】
中間層のE・O共重合体とS・B共重合体との混合比は、キャリアテープにヒートシールした後に剥離するときの剥離強度と、蓋材の透明性とに大きく影響する。本発明では、中間層におけるE・O共重合体とS・B共重合体との混合比は、E・O共重合体30〜70重量%、S・B共重合体が70〜30重量%が好ましい。E・O共重合体が30重量%未満、S・B共重合体が70重量%を超える場合、中間層の製膜性が低下するのみならず透明性も悪化し、また中間層とヒートシーラント層との接着強度が大きくなり、蓋材の剥離強度が適性値を超えることとなり好ましくない。一方E・O共重合体が70重量%を超え、S・B共重合体が30重量%未満である場合は、中間層とヒートシーラント層との接着強度が小さく、蓋材としての適性な剥離強度を下回り好ましくない。
【0027】
中間層にS・B共重合体水添物及びHIPSを用いて4種の樹脂により成形する場合、上記のようなE・O共重合体30〜70重量%と、S・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物を5〜30重量部、HIPSを5〜50重量部添加することが好ましい。
【0028】
S・B共重合体水添物の添加量が5重量部未満の場合は、S・B共重合体水添物を添加する効果が発現されず、また30重量部を超えると得られるフィルムはブロッキングしやすく、好ましくない。S・B共重合体水添物の添加量が少ない場合、S・B共重合体水添物の相溶化効果が少なく、中間層の透明性が改善されない。
【0029】
HIPSの添加量が5重量部未満の場合、中間層の滑り性が悪くHIPSを添加する効果が発現されず、また50重量部を超えると、中間層とヒートシーラント層との接着強度が強くなり、蓋材の剥離強度が適性値を上回ることとなり好ましくない。
【0030】
上記の中間層は、E・O共重合体30〜70重量%と、S・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、S・B共重合体水添物のみを5〜30重量部を添加して3種の樹脂を含む樹脂組成物により形成してもよい。また、E・O共重合体30〜70重量%と、S・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、HIPSのみを5〜50重量部を添加して3種の樹脂を含む樹脂組成物より形成されてもよい。
【0031】
本発明の単層構造の中間層は、上記の構成の他に、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%とスチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物から形成することができる。
この場合、使用するS・B共重合体を構成するスチレン量が50重量%未満であると、フィルムの粘着性が増して取扱い難くなり、また90重量%を超えると低温におけるヒートシーラント層の接着強度が低下することとなり好ましくない。そして、中間層におけるE・O共重合体とS・B共重合体との混合比は、キャリアテープに蓋材をヒートシールした後に剥離するときの剥離強度と透明性とに大きく影響するものである。E・O共重合体が30重量%未満、S・B共重合体が70重量%を超える場合、中間層の製膜性や透明性が低下し、蓋材も透明性を損なうことになる。また中間層とヒートシーラント層との接着強度も大き過ぎて蓋材の剥離強度が適性値を超えることになり好ましくはない。
一方、E・O共重合体が70重量%を超え、S・B共重合体が30重量%未満である場合、中間層とヒートシーラント層との接着強度が小さく、蓋材の剥離強度が適性値を下回ることとなり好ましくない。
【0032】
本発明の単層構造の中間層を、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%とスチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物70〜30重量%とからなる樹脂組成物から構成することができる。
【0033】
この場合、E・O共重合体の密度が0.915未満、あるいは0.940を超える場合、S・B共重合体水添物との組み合わせによる中間層の製膜性が低下することになり好ましくない。また、使用するS・B共重合体水添物を構成するスチレン量が10重量%未満であるとフィルムの粘着性が増してブロッキングを発生しやすく、また50重量%を超えると低温でのヒートシール性が悪くなり好ましくない。水素添加物は、E・O共重合体との相溶性がよく、中間層に柔軟性と透明性とを与える。そして、中間層のE・O共重合体とS・B共重合体水添物との混合比は、キャリアテープと蓋材とをヒートシールした後の剥離強度と、中間層の透明性とに大きく影響する。すなわち、E・O共重合体が、30重量%未満、S・B共重合体水添物が70重量%を超える場合、中間層の製膜性が悪くなり、透明性も低下する。また、中間層とヒートシーラント層との接着強度が大きすぎ、蓋材の剥離強度が適性値を超え好ましくない。一方、E・O共重合体が70重量%を超え、S・B共重合体水添物が30重量%未満である場合、中間層とヒートシーラント層との接着強度が弱く、蓋材の剥離強度が適性値を下回ることがあり好ましくはない。
【0034】
本発明の中間層は、ガラス転温度が40℃以上の線状飽和ポリエステルにより形成することもできる。ガラス転温度が40℃以上の線状飽和ポリエステルとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4シクロヘキサンジメタノールなどのアルコール成分と、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸やテレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸によるジカルボン酸などによるポリエステルである。具体的には、エチレングリコールとテレフタル酸、エチレングリコールとイソフタル酸及びテレフタル酸、1,4シクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとテレフタル酸、プロピレングリコールとテレフタル酸やイソフタル酸などとの共縮合重合体を使用する。また、ガラス転温度を40℃以上に設定したのは、蓋材を使用する環境条件が40℃に至らないことに起因するものである。
【0035】
また、中間層としては、次の熱可塑性樹脂を主体とするもので構成できる。
▲1▼エチレン・プロピレン共重合体、ポリブテン、エチレン・ブテンー1共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマーなどのポリオレフィン系樹脂。
▲2▼スチレン・イソプレン共重合体などのポリスチレン系樹脂。
▲3▼エチレン・アクリル酸共重合体、メタアクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エチルエステル共重合体、エチレン・アクリル酸メチルエステル共重合体エチレン・メタアクリル酸メチルエステル共重合体などのエチレン系共重合体。
▲4▼共縮合重合ポリエステル、無水マレイン酸グラフトポリエチレンなどの接着性樹脂。
▲5▼熱可塑性性エラストマー。
【0036】
上記単層構造の中間層は、10〜60μmの厚さが好ましい。厚さが10μm未満の場合は製膜性が悪く、また60μmを超えると蓋材のヒートシール性が低下する。
【0037】
本発明の中間層5は、多層構造とすることができ、図2は2層構造の蓋材の断面を示す概略図であり、第1樹脂層51と第2樹脂層52とから中間層5を構成するものである。
【0038】
この場合、第1樹脂層は製膜が容易な密度が0.915〜0.940のE・O共重合体とし、第2樹脂層は、密度が0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%とスチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30%とからなる樹脂組成物100重量部に対してスチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物より形成することができる。
更に第2樹脂層は、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、HIPS5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成することもできる。
また、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%とスチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重量部とHIPS5〜50重量部とを添加した樹脂組成物により形成することができる。そして、第1樹脂層及び第2樹脂層は、それぞれ5〜30μmの厚さで形成できる。
【0039】
図3は、中間層5を3層構造とした本発明の蓋材の例を示す断面の概略図であり、中間層5に第1樹脂層51を、第2樹脂層52を介してヒートシーラント層6と接する第3樹脂層53とから構成するものである。
【0040】
この場合、第1樹脂層は、製膜が容易な密度0.915〜0.940のE・O共重合体より構成され、第2樹脂層は、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体との樹脂組成物により形成することができ、第1樹脂層と後述する第3樹脂層との接着強度を向上する作用をもつものである。
【0041】
第3樹脂層は、密度が0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%とスチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対してスチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物より形成することができる。
更に第3樹脂層は、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、HIPS5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成することもできる。
また、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%とスチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重量部とHIPS5〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成できる。
【0042】
そして、第1樹脂層、第2樹脂層及び第3樹脂層は、それぞれ3〜20μmの範囲の厚さで形成できる。複合基材シートの一方の面に接着剤層を設け、別工程で作成した中間層とをドライラミネーションしたり、AC層を介して接着用樹脂を押出しコートしてサンドイッチラミネーションで形成することができる。
【0043】
本発明の蓋材は、中間層を設けることにより、キャリアテープにヒートシールされた蓋材を剥離するとき図6に示すように、中間層5とヒートシーラント層6との層間で剥離を生ずる。この剥離強度は、ヒートシーラント層とキャリアテープとのヒートシール強度より弱いものであり、100〜1200g/15mmの範囲であることが好ましい。剥離強度が、100g/15mm未満になると、内容物を収納し移送する際に、中間層とヒートシーラント層との層間で剥離して内容物が脱落する危険性がある。また、剥離強度が1200g/15mmを超えると、蓋材を剥離するときキャリアテープが振動して内容物が飛び出したりすることがあり好ましくない。
尚、上記の剥離強度は、23℃相対湿度40%の雰囲気下における180度剥離(剥離速度300mm/分)の値である。
また、ジップアップは、30g/2mm以下が好ましい。ジップアップが50g/2mmを超えると、蓋材を剥離する際にキャリアテープが振動して内容物が飛び出す恐れがあり好ましくない。
なお、ここでいううジップアップとは、キャリアテープ用のシートと15mm巾でヒートシールした蓋材とを2mm巾にスリットし、剥離したときの剥離強度の最大値と最小値との差をいう。なお、ジップアップの測定条件は、23℃、相対湿度40%の雰囲気下において、剥離速度300mm/分の条件で測定長さ20mmを180°剥離したときの数値である。
【0044】
本発明の蓋材は、中間層とヒートシーラント層との間で剥離するものであるから、ヒートシール条件により変化するものではない。したがって、蓋材とキャリアテープとのヒートシールは十分に加熱して行うことができ、安定したヒートシール強度と剥離強度を得ることができる。
【0045】
本発明の蓋材のヒートシーラント層は、ポリエステル、ポリウレタン、塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体、アクリル樹脂の少なくとも1種からなる熱可塑性樹脂と、後述する導電性微粒子などにより構成されている。2種以上の熱可塑性樹脂の組み合わせには、例えば、混合比が9:1〜4:6のポリウレタンと塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体との混合物、混合比が5:5〜9.5:0.5のポリエステルと塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体との混合物あるいは、混合比が5:5〜9.5:0.5のアクリル樹脂と塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体との混合物などを挙げることができる。また、中間層がガラス転温度が40℃以上の線状飽和ポリエステルによる場合は、ポリウレタンと塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体との混合物を使用することが好ましい。
【0046】
また、ヒートシーラント層6には、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム及び酸化チタンなどの金属酸化物、硫化亜鉛、硫化銅、硫化カドミウム、硫化ニッケル、硫化パラジウムなどの硫化物、硫酸バリウム、及びなどに導電性を付与した導電性微粒子や有機ケイ素化合物が含まれている。
このような、導電性微粒子の一次平均粒子径が0.01〜10μmのものが好ましい。この場合、ヒートシーラント層における熱可塑性樹脂10に対する導電性微粒子の混合比率は、1〜100の範囲にあることが好ましい。導電性微粒子の比率が、1未満であると帯電防止効果がなく、100を超えると透明性を損なうこととなり好ましくない。
【0047】
本発明のヒートシーラント層の表面抵抗率は、22℃相対湿度40%の条件で(以下、表面抵抗は、特に指定しない限りこの条件で測定した数値を記載する)105 〜1012Ω/□の範囲にあり、また、23±5℃、相対湿度12±3%において測定した5000Vから99%減衰するまでの所要時間すなわち電荷減衰時間(以下電荷減衰時間と記載する)が2秒以下の優れた静電気拡散性をもつものである。上記の表面抵抗率が1012Ω/□を超えると、静電気拡散性が低下し、電子部品を静電気破壊から保護することが困難となる。また、105 Ω/□未満になると外部から蓋材を介して電子部品に通電することにより、電気的に破壊される危険性がある。
一方、静電気により発生する電荷の拡散速度の指標となる電荷減衰時間が2秒を超えると、静電気拡散効果が極端に悪くなり、電子部品を静電気破壊から保護することが困難となる。
尚、上記の表面抵抗率及び電荷減衰時間は、米国のMIL−B81705Cに準拠して測定したものである。
【0048】
また、ヒートシーラント層には、必要に応じて分散安定剤、ブロッキング防止剤を含ませることができる。
【0049】
ヒートシーラント層は、ロールコート、グラビアコートなどの通常の塗布手段を用いて作成することができる。そして、その塗布厚みは0.1〜10μm、好ましくは1〜5μmである。
【0050】
本発明の蓋材は、中間層とヒートシーラント層との層間で剥離するので、条件に左右されることなくキャリアテープとヒートシールでき、そして、安定した剥離性を示すものである。このような層間剥離を図4〜図6を参照にして詳細に説明する。先ず図4及び図5に示すポケット12をもつキャリアテープ11に図1に示す蓋材1をヒートシールする。このヒートシールは、ポケット12の両端部に所定の巾で線状のヒートシール部10を設ける。蓋材1の中間層5とヒートシーラント層6との接着強度は100〜1200g/15mmの範囲であり、ヒートシーラント層6とキャリアテープ11とのヒートシール強度より小さいものとなっている。次に蓋材1をキャリアテープ11から剥離すると、線状のヒートシール部10において、ヒートシーラント層6はキャリアテープ11にヒートシールされたままであり、中間層5とヒートシーラント層6との層間で剥離する。したがって、蓋材1はヒートシーラント層6のうち線状のヒートシール部10をキャリアテープに残した状態で剥離される。すなわち、本発明の蓋材は、キャリアテープ11に対する安定したヒートシール性と、剥離が容易であるという相反する特性を兼ね備えている同時に複合基材シート2が多層の延伸フィルムから構成することにより、剥離時のジップアップも少なく、安定した剥離ができるものである。
【0051】
本発明の蓋材の使用対象となるキャリアテープの材質は、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ABSなどである。または、これらに帯電防止対策として、導電性カーボンブラック微粒子、金属微粒子、金属酸化物に導電性をもたせた導電性微粉末、有機ケイ素化合物あるいは界面活性剤を練り込んだり、これらを含むものを塗布したりするものがある。またポリスチレン系又はABS系樹脂シートの片面あるいは両面にカーボンブラックを含むポリスチレン系又はABS系樹脂を共押出しにより一体に積層した多層シートや、プラスチックシートの表面に導電性高分子を形成したものが挙げられる。
【0052】
次に具体的実施例を示して本発明の蓋材を更に詳細に説明する。
(実験例1)
図1に示すように、厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム21と厚さ6μmの表面処理を施した二軸延伸ポリエステルフィルム22〔いずれも、エスペット6140東洋紡株式会社製 商品名〕とを、タケラックA515に硬化剤としてタケネートA−50〔武田薬品工業株式会社製 商品名〕を接着剤層7を設けてドライラミネーションして、複合基材シート2を作成した。
中間層の構成材料としての次のものを表1に示す組成で用いて単層の厚さ30μmの中間層5を作成した。
▲1▼E・O共重合体:ウルトゼックス3550〔三井石油化学工業株式会社製
商品名〕密度=0.925g/cm3
▲2▼S・B共重合体:アサフレックス810〔旭化成工業株式会社製 商品名〕スチレン70〜90重量%とブタジエン30〜10重量%。
▲3▼S・B共重合体水添物:タフテックH1041〔旭化成工業株式会社製 商品名〕スチレン20〜50重量%とブタジエン80〜50重量%。
▲4▼HIPS:スタイロン475D〔旭化成工業株式会社製 商品名〕。
▲5▼S・Bブロックエラストマー:タフプレンA〔旭化成工業株式会社製 商品名〕スチレン20〜50重量%とブタジエン80〜50重量%との無水素添加物。
複合基材シート2の延伸フィルム22に、AC層3を設け、厚さ20μmの低密度ポリエチレンミラソン16〔三井石油化学工業株式会社製 商品名〕接着用樹脂4としてサンドイッチラミネーションにより、複合基材シート2と中間層5とを積層した。
次いで、上記中間層5にグラビアリバースにより下記組成のヒートシーラント層6を2μmの厚さで塗布し表1に示す試料1〜11並びに比較試料1〜5を作成した。
Figure 0003654976
【0053】
【表1】
Figure 0003654976
【0054】
(実験例2)
図2で示すように、実験例1で作成した複合基材シート2と第1樹脂層51としての厚さ15μmのE・O共重合体と表2に示される厚さ15μmの第2樹脂層52とからなる中間層5とをLDPEでサンドイッチラミネーションした。
更に、実験例1と同様にヒートシーラント層を設けて試料12〜17及び比較試料6〜8の蓋材を作成した。
【0055】
【表2】
Figure 0003654976
【0056】
(実験例3)
図3で示すように実験例1で作成した複合基材シート2と第1樹脂層51としての低密度ポリエチレン層と第2樹脂層52及び第3樹脂層として表3に記載の厚さが各10μmの3層からなる中間層5とをポリエチレンを接着用樹脂としてサンドイッチラミネーションした。
更に、実験例1と同様にヒートシーラント層を設けて試料18〜25及び比較試料9〜12の蓋材を作成した。
【0057】
【表3】
Figure 0003654976
【0058】
上記の各蓋材(試料1〜25及び比較試料1〜12)について下記の方法で、ヘーズ度、全光線透過率、電荷減衰時間を測定した結果及び導電性ポリ塩化ビニル基材XEG47「太平化学株式会社株製 商品名」とヒートシールしたものの剥離強度とを表4に示す。
・ヘーズ度及び全光線透過率:カラーコンピューターSM−44C「スガ試験機株式会社製 商品名」にて測定。
・表面抵抗率:Electro−Tech Systems,Inc.製STATIC DECAY METER−406Cを用いて、23±5℃、相対湿度が12±3%の条件で、5000Vから99%の減衰に要する時間をMIL−B−81705Cに準じて測定する。
・剥離強度:150℃、3kgf /cm2 、0.5秒の条件でヒートシールして、テンシロン万能試験機HTH−100「東洋ボールドウィン株式会社製 商品名」を用いて180度剥離、剥離速度を300mm/minで測定。
【0059】
【表4】
Figure 0003654976
【0060】
他の実験例及び比較例により本発明の蓋材を更に詳細に説明する。
(実験例4)図1に示すように、実験例1と同様に表面処理を施した厚さ6μmの二軸延伸ポリエステルフィルム21及び22〔いずれも、エスペット6140東洋紡株式会社製 商品名〕を、接着剤層7を設けてドライラミネーションして、複合基材シート2を作成した。中間層の構成材料としての次のものを用いて表5及び表6に示す単層の厚さ30μmの中間層5を作成した。
(1)E・O共重合体:ウルトゼックス3550〔三井石油化学工業株式会社製商品名〕密度=0.925g/cm3
(2)S・B共重合体:アサフレックス810〔旭化成工業株式会社製 商品名〕スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%〕。
複合基材シート2の延伸フィルム22に、AC層3を設け、厚さ20μmの低密度ポリエチレンミラソン16〔三井石油化学工業株式会社製 商品名〕接着用樹脂4としてサンドイッチラミネーションにより、複合基材シート2と中間層5とを積層した。次いで、上記中間層5にグラビアリバースコートにより下記材料よりなる表5及び表6に示す組成のヒートシーラント層6を2μmの厚さで塗布して、実験例3の蓋材の試料31〜56を作成した。
〔ヒートシーラント層の構成材料〕
・ポリエステル:バイロン「東洋紡績株式会社製 商品名:ガラス転温度50℃。」
・塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体:ビニライトVAGH「ユニオンカーバイド社製 商品名」。
・ポリウレタン:ニッポラン5120「日本ポリウレタン工業株式会社製 商品名」。
・導電性微粉末:パストランIV「三井金属鉱業株式会社製 商品名:平均粒径0.3μm」。
【0061】
【表5】
Figure 0003654976
【0062】
【表6】
Figure 0003654976
【0063】
【表7】
Figure 0003654976
【0064】
【表8】
Figure 0003654976
【0065】
表7及び表8に示すように試料31〜36並びに試料45〜50は、良好な透明性と、静電気特性とをもち、かつ適度の剥離強度で中間層とヒートシーラント層との間で剥離した。一方、試料37、39は導電性微粉末を多量に含むため、全光線透過率が75%を下回り透明性の低下をもたらした。また、試料38、40及び52は、導電性微粉末の含有量が少ないため剥離強度が適正値を下回り、表面抵抗率が1013Ω以上、電化減衰時間が2秒を超え、静電気特性をもつものではなかった。更に、試料41、42及び54はヒートシーラント層の塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体の樹脂量が多いため塗布適性が悪かった。また試料53は、ポリウレタン量が多いため剥離強度が弱過ぎ、試料43、55は中間層のE・O共重合体が多いため剥離強度が低く、逆に試料44、56はE・O共重合体が少ないため剥離強度が強すぎるというものであった。
【0066】
(実験例5)
図1に示すように、実験例1と同様に表面処理を施した厚さ6μmの二軸延伸ポリエステルフィルム21及び22〔いずれも、エスペット6140東洋紡株式会社製 商品名〕を、接着剤層7を設けてドライラミネーションして、複合基材シート2を作成した。
中間層の構成材料としての次のものを用いて表9及び表10に示す単層の厚さ30μmの中間層5を作成した。
▲1▼E・O共重合体:ウルトゼックス3550〔三井石油化学工業株式会社製
商品名〕密度=0.925g/cm3
▲2▼S・B共重合体水添物:タフテックH1041〔旭化成工業株式会社製 商品名〕スチレン10〜50重量%とブタジエン80〜50重量%とのS・B共重合体の水素添加物。
複合基材シート2とサンドイッチラミネーションにより、中間層5とを積層した。
次いで、上記中間層5にグラビアリバースコートにより、実験例3で使用した材料よりなる表9及び表10に示す組成のヒートシーラント層6を2μmの厚さで塗布して、実験例5の蓋材の試料61〜86を作成した。
【0067】
【表9】
Figure 0003654976
【0068】
【表10】
Figure 0003654976
【0069】
実験例5の各蓋材(試料61〜86)について、実験例3と同様にヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率、電荷減衰時間、剥離強度及び耐ブロッキング性を評価した結果を表11及び表12に示す。
【0070】
【表11】
Figure 0003654976
【0071】
【表12】
Figure 0003654976
【0072】
表11及び表12に示すように、実験例5の蓋材(試料61〜86)は、実験例4の蓋材(試料31〜56)にみられたものと同様の傾向を示し、試料61〜66並びに試料75〜80は良好な透明性と静電気特性をもち、そして適度の剥離強度で中間層とヒートシーラント層との間で剥離した。これに対して、試料67、69、72は導電性微粉末の含有量が多いため、全光線透過率が75%を下回り透明性の悪いものであった。また、試料68、70、82は導電性微粉末の含有量が少ないため、剥離強度が弱過ぎ、また、表面抵抗率が1013Ω以上、電荷減衰時間が2秒を超え静電気特性をもっていなかった。更に試料71、72、84は、ヒートシーラント層の塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体の割合が多いため塗布適性が悪かった。また、試料83は、ポリウレタン量が多いため剥離強度が弱過ぎ、試料73、85は中間層のE・O共重合体が多いため剥離強度が低く、逆に試料74、86はE・O共重合体が少ないため剥離強度が強すぎるというものであった。
【0073】
(実験例6)図1に示すように、実験例1と同様に表面処理を施した厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム21及び厚さ6μmの二軸延伸ポリエステルフィルム22〔いずれも、エスペット6140東洋紡株式会社製 商品名〕を、接着剤層7を設けてドライラミネーションして、複合基材シート2を作成した。飽和ポリエステルフィルム「KS−011C東セロ化学株式会社製〕厚さ30μm、ガラス転温度50℃を用いて中間層5を作成した。複合基材シート2と、実験例1と同様にサンドイッチラミネーションにより、中間層5とを積層した。次いで、上記中間層5にグラビアリバースコートにより、実験例3で使用した材料よりなる表13に示す組成のヒートシーラント層6を2μmの厚さで塗布して、実験例6の蓋材の試料91〜99を作成した。
【0074】
【表13】
Figure 0003654976
【0075】
実験例5の各蓋材(試料91〜99)について、実験例3と同様にヘーズ度、全光線透過率、表面抵抗率、電荷減衰時間、剥離強度及び耐ブロッキング性を評価した結果を表14に示す。
【0076】
【表14】
Figure 0003654976
【0077】
(実験例7)
下記の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム及び接着剤により表15に示す構成で複合基材シート2をドライラミネーションにより作成した。
・二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
テトロンフィルムFタイプ〔帝人株式会社製 商品名〕厚さ、3、6及び12μm。
テトロンフィルムVタイプ〔帝人株式会社製 商品名〕厚さ25μm。
・接着剤
エステル系、エーテル系、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系、ポリイミド系。
表15に示す基材シートと(E・O共重合体40重量%とS・B共重合体60重量%とのブレンド物からなる厚さ30μm)の中間層5とを接着用脂を介してサンドイッチラミネーションにより積層した。
次いで、上記中間層5にグラビアリバースにより、前記のビニライトVAGH35重量部と導電性微粉末65重量部とからなるヒートシーラント層6をグラビアリバース法により2μmの厚さで塗布して、実験例7の蓋材の試料101〜112を作成した。
【0078】
実験例7の各蓋材(試料101〜111)について、キャリアテープのシートである導電性ポリ塩化ビニル基材XEG47「太平化学株式会社製 商品名」と、温度130℃及び150℃、圧力2kgf/cm2 、時間0.5秒のヒートシール条件でヒートシールした。更に、剥離巾15mm、剥離角度180度、剥離速度300mm/minの条件で剥離強度を測定し、剥離強度の平均値及び、同条件でヒートシールしたのち2mm巾、剥離角度300mm/分の条件で剥離強度を測定し、最大剥離強度と最小剥離強度との差であるジップアップを評価した。その結果を表15に示す。
試料101〜109は、適度な剥離強度と、30g/2mm以下のジップアップを示していたが、試料110は適度な剥離強度を示してはいたが、ジップアップが大きく、試料111は、25μmのポリエステルフイルムを使用したために、低温域でのヒートシールが安定せず剥離状態は凝集剥離を示した。
【0079】
【表15】
Figure 0003654976
【0080】
【発明の効果】
E・O共重合体とS・B共重合体とS・B共重合体水添物及びHIPSのうち少なくともE・O共重合体及びS・B共重合体を含む3種以上の樹脂により形成された中間層に設けたヒートシーラント層は、キャリアテープと剥離するとき、中間層とヒートシーラント層との間で安定して剥離するものである。
そして、延伸フィルムを2層以上硬化型接着剤で貼合した複合基材シートに形成した蓋材は、剥離するときジップアップが少なくする効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓋材の断面を表す概念図である。
【図2】2層よりなる中間層を設けた蓋材の断面を表す概念図である。
【図3】3層よりなる中間層を設けた蓋材の断面を表す概念図である。
【図4】キャリアテープと蓋材の密封状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の蓋材とキャリアテープとをヒートシールした状態の断面を示す概念図である。
【図6】蓋材をキャリアテープより剥離した状態の断面を示す概念図である。
【符号の説明】
1 キャリアテープ
2 複合基材シート
21、22 延伸フィルム
3 AC層
4 接着用樹脂
5 中間層
51 第1樹脂層
52 第2樹脂層
53 第3樹脂層
6 ヒートシーラント層
7 接着剤層
10 ヒートシール部
11 キャリアテープ
12 ポケット

Claims (18)

  1. キャリアテープにヒートシールできる蓋材において、該蓋材が2層よりなる延伸フィルムを接着剤層を介して貼合した複合基材シート、中間層、及び酸化錫系、酸化亜鉛系、酸化インジウムの導電性微粉末又は帯電防止型有機ケイ素化合物を含む樹脂よりなるヒートシラント層とを順に積層したものであることを特徴とするキャリアテープ用蓋材。
  2. 前記延伸フィルムを貼合する接着剤層が、ポリエステル、ポリエーテル、ウレタン系樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、又はこれらの変性物であることを請求項1記載のキャリアテープ用蓋材。
  3. 前記中間層が、密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物、及びハイインパクトポリスチレンのうち少なくともエチレン・αオレフィン共重合体及びスチレン・ブタジエンブロック共重合体を含む3種以上の樹脂により形成されたものであることを特徴とするキャリアテープ用蓋材。
  4. 前記中間層は、単層構造であり、密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部と、ハインパクトポリスチレン5〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成されたものであることを特徴とする請求項3に記載のキャリアテープ用蓋材。
  5. 前記中間層は、単層構造であり、密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物により形成されたものであることを特徴とする請求項3に記載のキャリアテープ用蓋材。
  6. 前記中間層は、単層構造であり、密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチレンを5〜50重量%部添加されている樹脂組成物により形成されたものであることを特徴とする請求項3に記載のキャリアテープ用蓋材。
  7. 前記中間層は、第1樹脂層と前記ヒートシラント層に接する第2樹脂層との2層構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物により形成されているものであることを特徴とする請求項3に記載のキャリアテープ用蓋材。
  8. 前記中間層は、第1樹脂層と前記ヒートシラント層に接する第2樹脂層との2層構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成されているものであることを特徴とする請求項3に記載のキャリアテープ用蓋材。
  9. 前記中間層は、第1樹脂層と前記ヒートシラント層に接する第2樹脂層との2層構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部と、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成されているものであることを特徴とする請求項3に記載のキャリアテープ用蓋材。
  10. 前記中間層は、第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシラント層に接す第3樹脂層との3層構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物により形成され、前記第3樹脂層は、密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物により形成されているものであることを特徴とする請求項3に記載のキャリアテープ用蓋材。
  11. 前記中間層は、第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシラント層に接する第3樹脂層との3層構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物により形成され、前記第3樹脂層は、密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成されているものであることを特徴とする請求項3に記載のキャリアテープ用蓋材。
  12. 前記中間層は、第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシラント層に接す第3樹脂層との3層構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%との樹脂組成物により形成され、前記第3樹脂層は、密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とから樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量部とハイインパクトポリスチレン5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成されているものであることを特徴とする請求項3に記載のキャリアテープ用蓋材。
  13. 前記中間層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレンーブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキャリアテープ用蓋材。
  14. 前記中間層は密度0.915〜0.940g/cm3のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%と、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレンーブタジエンブロック共重合体の水素添加物70〜30重量%とからる樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキャリアテープ用蓋材。
  15. 前記中間層はガラス転温度が40℃を超える線状飽和ポリエステルにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキャリアテープ用蓋材。
  16. 前記ヒートシーラント層は、ポリエステル、ポリウレタン、塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体、アクリル樹脂の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれかに記載のキャリアテープ用蓋材。
  17. 前記ヒートシーラント層は、表面抵抗率が105〜1012Ω/□の範囲にあり、電荷減衰時間が2秒以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれかに記載のキャリアテープ用蓋材。
  18. 全光線透過率が75%以上であり、かつ、ヘーズ値が50%以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項17のいずれかに記載のキャリアテープ用蓋材。
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