JP3619585B2 - 電子部品収納キャリアテープの蓋材用の積層体とこれを用いた蓋材 - Google Patents

電子部品収納キャリアテープの蓋材用の積層体とこれを用いた蓋材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は積層体とこれを用いた蓋材および袋体に係り、特に帯電防止特性を備えた積層体と、内容物として半導体、IC部品およびこれらの製品、液晶表示用部品および液晶製品、注射器や医薬品等の医療関連物品、自動車用部品等を収納する合成樹脂製容器に用いられる蓋材や袋体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、各種部品、固形あるいは液状の食品等を、合成樹脂製容器に収納して開口部を蓋材により密封したり、袋体に収容して密封し、流通、保管することが行われている。
【0003】
例えば、多数のエンボスが形成されたキャリアテープの各エンボス部に電子部品を収納し、蓋材(カバーテープ)をエンボス部を覆うようにキャリアテープ上に熱融着して密封したエンボスキャリア型テーピングが使用されている。このようなエンボスキャリア型テーピングに使用されるキャリアテープは、通常、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネート等のシート成形が容易な材料を用いて形成されている。また、蓋材は、二軸延伸樹脂フィルムと、このフィルムの一方の面に形成されたヒートシーラント層を備えた積層体からなっている。そして、電子部品の実装工程において、エンボスキャリア型テーピングに収納されている電子部品を取り出すために蓋材が剥離可能であることが要求される。
【0004】
さらに、収納されている電子部品がキャリアテープのエンボス部あるいは蓋材と接触して発生する静電気、および蓋材が剥離される際に発生する静電気により、電子部品の劣化、破壊が生じる危険性があるため、これを防止する手段がキャリアテープ、蓋材に要求される。
【0005】
キャリアテープにおける静電気発生の防止手段として、キャリアテープ中に導電性カーボン微粒子、金属酸化物等の導電粉、金属微粒子を練り込んだり塗布することが行われている。また、蓋材における静電気発生の防止手段としては、電子部品と直接接触するヒートシーラント層に界面活性剤等の帯電防止剤、金属酸化物系の導電粉、導電性カーボン微粒子、金属微粒子を練り込んだり塗布することが行われている。特に、ヒートシーラント層に金属酸化物(酸化スズ、酸化亜鉛等)を導電化した微粉末を混入したものは、比較的透明性を有するため、よく使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、キャリアテープへの蓋材の熱融着は、エンボスキャリア型テーピングの輸送、保管中に蓋材が剥離して電子部品の脱落が生じることがないように、所定の強度が要求されるが、この熱融着強度及び熱融着強度のふれ(最大値と最小値の差、以下ジップアップとする)が大きすぎると、電子部品の実装工程における蓋材の剥離の際に、キャリアテープが振動して電子部品がキャリアテープのエンボス部から飛び出す事故が発生するという問題があった。したがって、蓋材はキャリアテープに十分な強度で接着され、かつ、電子部品使用時のジップアップが小さいことが要求されるが、従来のヒートシーラント層に導電性微粉末や帯電防止剤等を塗布したり、混入させた蓋材では、低いジップアップが得られないという問題があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、優れた帯電防止特性を有する積層体と、合成樹脂製容器への高い接着性と良好な剥離性および優れた静電気特性を兼ね備えた蓋材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の積層体は耐熱性基材層、接着層、中間層およびヒートシーラント層をこの順に積層して備えた電子部品収納キャリアテープの蓋材用の積層体であって、ループスティフネス法を用いて、ループ条件:サンプル幅25mm、ループ長さ62mm、ループ作成時のサンプルテンション20g、押込み条件:押込み速度3.5mm/秒、押込み量5mm、押込み治具の径25.4mmの条件にて測定した初期衝撃強度P(g)が5g乃至20gの範囲であり、かつ、スティフネス強度f(g)は前記初期衝撃強度P(g)以下であり、スティフネス強度f(g)と測定開始後の経過時間t(分)(tは3分以上)とが比例関係にあり、比例定数a(g/分)が−0.1≦a<0を満足するような構成とした。
【0009】
また、本発明の積層体は、前記接着層が2液硬化型接着層であり、主剤と硬化剤との混合割合が100:15乃至100:70であるような構成とした。
【0012】
また、本発明の積層体は、構成層の少なくとも1つの層が、無機系微粒子を樹脂100重量部に対し1〜300重量部の範囲で含有する構成、あるいは、構成層の少なくとも1つの層が、アクリル系、ポリオレフィン系、ポリスチレン及びポリエステル系の少なくとも1種からなる有機系微粒子あるいは有機系球状ビーズを樹脂100重量部に対し1〜300重量部の範囲で含有するような構成とした。
【0013】
本発明の蓋材は、上記のような積層体からなり、前記ヒートシーラント層側において電子部品収納キャリアテープにヒートシールするような構成とした。
【0014】
このような本発明の積層体は、初期衝撃強度Pが5g乃至20gの範囲であり、かつ、スティフネス強度fが上記の式(1)を満足して変化が小さいため、腰の強度が大きく、この積層体からなる蓋材は、合成樹脂製容器にヒートシールされた状態で、中間層とヒートシーラント層との間で剥離する層間剥離、あるいはヒートシーラント層の内部破壊で剥離する凝集破壊剥離が可能であり、ジップアップ(蓋材と合成樹脂製容器との熱融着強度のふれ(最大値と最小値の差))が低く剥離性が安定したものとなる。
【0015】
すなわち、ジップアップの発生機構としては、下記の2つの機構が考えられる。
【0016】
▲1▼ 剥離操作によって発生する引っ張り力に対する蓋材と合成樹脂製容器の伸びが均一でない
合成樹脂製容器から蓋材を一定の速度で剥離する場合、蓋材または合成樹脂製容器は引っ張り方向に伸びながら剥離されるが、蓋材と合成樹脂製容器との間に一定の剥離強度がある場合でも、蓋材の構成や合成樹脂製容器の形状が影響し、部分的に伸び率が異なるような形態で剥離されることがある。この場合、伸び率の大きい箇所から伸び率の小さい箇所に向かって剥離される過程では、伸びの緩和が起こり、剥離強度が小さくなる現象が発生する。逆に、伸び率の小さい箇所から伸び率の大きい箇所に向かって剥離される過程では、伸びの緊張が起こり、剥離強度が増加する現象が発生する。これらが、連続的に発生した場合、剥離強度の増加と減少が繰り返し起こり、剥離強度が一定せずジップアップが大きくなる。
【0017】
▲2▼ 剥離方向における剥離強度が一定化されていない
ヒートシール条件(温度、圧力、時間等)が機械精度や環境等の影響を受けたり、あるいは、蓋材や合成樹脂製容器の加工精度が悪く、均一なヒートシールがなされなかった場合、剥離強度が一定せずジップアップが大きくなる。また、ヒートシールによって蓋材を構成する各層が熱膨張や熱収縮を起こし、蓋材に残留応力が生じ、この残留応力は剥離時に緩和されるが、この緩和に必要な力が剥離強度に影響して、剥離強度が一定せずジップアップが大きくなる。
【0018】
▲3▼ 剥離操作中における蓋材の挙動が一定でない
合成樹脂製容器から蓋材を一定速度、及び一定の角度で剥離する場合、合成樹脂製容器と蓋材の剥離開始点では、蓋材が曲率半径を有する屈曲形状となる。蓋材と合成樹脂製容器との間に、一定の剥離強度がある場合でも、剥離開始点における蓋材と合成樹脂製容器の接触等で、上記の屈曲形状の大きさが変化することがある。この場合、剥離開始点での蓋材と合成樹脂製容器との接触がある箇所では、蓋材と垂直な方向に蓋材を合成樹脂製容器から持ち上げようとする力が作用し、この結果、屈曲形状は大きくなり、かつ剥離強度は蓋材を持ち上げようとする力と、引っ張り方向の力に分解されるため、真の剥離強度より小さくなる。一方、蓋材と合成樹脂製容器との接触がない場合は、蓋材を持ち上げようとする力は働かない為、屈曲形状は小さく、真の剥離強度として表わされる。この両者が連続的に発生した時、剥離強度の増加と減少が繰り返し起こり、剥離強度が一定せずジップアップが大きくなる。キャリアテープにおいて、剥離開始点における蓋材とキャリアテープの接触は、電子部品を収納するエンボス部とエンボス部の間で発生する。
【0019】
上記のジップアップ発生機構のうち、▲1▼のジップアップ発生機構を解消するためには、蓋材と合成樹脂製容器の伸び率を一定化すること、特に蓋材の伸び率を一定化することが有効である。しかし、厚みの小さい蓋材では、引っ張り強度の限界があり伸び率を一定化することが困難である。そこで、伸び率の変化で剥離強度が振れることを吸収すること、すなわち、蓋材のバネ的挙動を有効に活用し、振動吸収効果を発現させることで剥離強度の安定化が可能である。また、▲3▼のジップアップ発生機構の解消は、蓋材と合成樹脂製容器が接触し、蓋材を持ち上げようとする力が働いた場合でも屈曲形状の変化量を小さくすること、すなわち、(1)屈曲形状を大きくする、(2)持ち上げようとする力に対するバネ的挙動を活用して屈曲形状変化を吸収させる、ことで剥離強度の安定化が可能である。これらのジップアップ発生機構の解消には、蓋材の腰を増大することが有効である。そして、上記のように本発明の積層体(蓋材)は腰の強度が大きく、このため、ジップアップの低減が可能となる。
【0020】
また、上記のジップアップ発生機構のうち、▲2▼のジップアップ発生機構の解消は、上記のように、本発明の蓋材が合成樹脂製容器にヒートシールされた状態で、中間層とヒートシーラント層との間で剥離する層間剥離、あるいはヒートシーラント層の内部破壊で剥離する凝集破壊剥離が可能なことで達成される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1は本発明の積層体(蓋材)の一例を示す概略断面図である。図1において、積層体1は耐熱性基材層2、接着層3、中間層4およびヒートシーラント層5をこの順に積層して備えている。
【0023】
このような本発明の積層体(蓋材)は、ループスティフネス法による初期衝撃強度Pが5g乃至20gの範囲であり、かつ、スティフネス強度fは前記初期衝撃強度P以下であり、スティフネス強度fと測定開始後の経過時間t(tは3分以上)とが比例関係にあり、比例定数aが−0.1≦a<0を満足するものである。
【0024】
ここで、ループスティフネス法におけるループ条件は、サンプル幅25mm、ループ長さ62mm、ループ作成時のサンプルテンション20gであり、また、押し込み条件は、押し込み速度3.5mm/秒、押し込み量5mm、押し込み治具とサンプルとの接触径25.4mmである。
【0025】
上記の初期衝撃強度Pは、ループ状態の積層体(蓋材)に外力が加わった時の反発力を示し、スティフネス強度fは、ループ状態の積層体(蓋材)が押し込まれた時の復元力を示し、初期衝撃強度Pと同じか、あるいは小さいものとなる。そのため、初期衝撃強度Pとスティフネス強度fが大きいほど、積層体(蓋材)の腰は大きくなる。但し、スティフネス強度fが初期衝撃強度Pより大きい値となる時は、積層体(蓋材)の腰が強すぎることとなり、積層体(蓋材)が屈曲しずらくなり、剥離操作が困難となる。
【0026】
また、スティフネス強度fと測定開始後の経過時間tとの間には、上記のように比例関係式が成り立つが、比例定数aが−0.1未満である場合、スティフネス強度fが測定開始後の時間経過とともに減少する傾向が著しく、積層体(蓋材)が外圧によって押し込まれた時の復元力がないことを意味し、仮に、初期衝撃強度Pが5g≦P≦20gの範囲にあっても、積層体(蓋材)は腰が弱く、ジップアップが後述する2mm幅で50g以下という基準を超えてしまう。
【0027】
初期衝撃強度Pが5g未満の場合、外力に対する積層体(蓋材)の反発力が弱いため、積層体(蓋材)は腰が弱く、したがって、上述のジップアップの基準(2mm幅で50g以下)を超えてしまう。一方、初期衝撃強度Pが20gを超える場合、積層体(蓋材)の剛性が強すぎ、屈曲性が悪く、後述するような合成樹脂製容器から蓋材を剥離する際の操作性が低下する。また、初期衝撃強度Pが20gを超えるような積層体(蓋材)では、厚みが大きすぎる場合があり、ヒートシール性が悪く、低温でのヒートシールが困難になることがある。
【0028】
次に、本発明の積層体(蓋材)1を構成する各層について説明する。
(1)耐熱性基材層2
耐熱性基材層2は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド(PI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアリレート(PA)、ポリエステルエーテル(PEE)、ポリアミドイミド(PAI)、全芳香族ポリアミド(APA)、ポリパラバン酸(PPA)、ポリオキサジアゾール(POD)、ポリヒダントイン(PHY)等の一軸延伸フィルムあるいは二軸延伸フィルムで形成することができる。このように耐熱性基材層を設けることにより、積層体(蓋材)に耐熱性を付与することができる。耐熱性基材層の厚さは、積層体の使用目的に応じて適宜設定することができ、例えば12〜50μm程度とすることができる。
【0029】
尚、図1に示される積層体1において、耐熱性基材層2の接着層3が形成される面に、必要に応じて予めコロナ処理、プラズマ処理、サンドブラスト処理等の表面処理を施して、接着層3との接着性を高めてもよい。また、必要に応じて静電気発生防止処理を施したものも使用できる。
(2)接着層3
接着層3は、低密度ポリエチレン、密度0.915〜0.940g/cm3 のエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリエチレンビニルアセテート共重合体、アイオノマー、ポリプロピレン、エチレンメタクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸共重合体、あるいは、それらの変性物のいずれかであるポリオレフィン系、ポリエチレンイミン系、有機チタン化合物径、ポリブタジエン系、イソシアネート系、ポリエステルウレタン系、ポリエーテルウレタン系の接着剤等により形成することができる。
【0030】
本発明では、接着層3は、積層体1の腰を強くする点、および、耐熱接着性、製造加工適性、30〜40℃という低温で硬化が可能であるという点から、2液硬化型接着剤を用いて形成することが好ましい。
【0031】
2液硬化型接着剤の主剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール成分と、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の二塩基成分から合成されるポリエステルポリオール、および、その変性物や、ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルポリオール、および、その変性物や、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン等の低分子ポリオール等が挙げられる。
【0032】
また、2液硬化型接着剤の硬化剤としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホリンジイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)、メタン−トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等のイソシアネートモノマーや、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネートモノマーをトリメチロールプロパンに付加したウレタンプレポリマー、ヘキサメチレンジイソシアネートビューレット、ヘキサメチレンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネートトリマー等のイソシアネート変性体が挙げられる。
【0033】
上記のような主剤と硬化剤を用いた2液硬化型接着剤により接着層3を形成する場合、積層体1の腰を強くする目的で、通常の2液硬化型接着剤における主剤と硬化剤の混合割合に比べ、硬化剤の混合割合を高くすることが好ましい。具体的には、主剤と硬化剤の混合割合を100:10乃至100:70の範囲とすることが好ましい。このように硬化剤の混合割合を高くすることにより、接着層3中の架橋点が多くなり、その結果、剛性が高く、ヤング率が大きい値となり、積層体1の腰を強くすることができる。但し、硬化剤の混合割合が上記の範囲を超えると、架橋点が多くなりすぎ、接着層の凝集力が強くなって接着力が弱くなる傾向がある。
【0034】
このような接着層3の厚さは5〜60μm程度が好ましい。接着層3は、耐熱性基材フィルム上に塗布あるいは押出し成形することができ、この接着層3上に中間層4をドライラミネーションあるいは押し出しラミネーションすることができる。
【0035】
尚、接着層3の腰を強くし、低いジップアップを可能とするために、無機系微粒子、有機系微粒子、または有機球状ビーズを熱可塑性樹脂100重量部に対して1〜300重量部の範囲で含有させることができる。含有量が樹脂100重量部に対して1重量部未満では、その添加効果が不十分であり、また、300重量部を超えると、後述するような透明性を得ることができない。使用する無機系微粒子、有機系微粒子、有機球状ビーズの大きさ、材料は、後述する中間層4に含有させる無機系微粒子、有機系微粒子、有機球状ビーズと同様であり、ここでの説明は省略する。
(3)中間層4
本発明の積層体(蓋材)1を構成する中間層4は単層構造および多層構造のいずれであってもよく、上記の表1に示される熱可塑性樹脂に1種あるいは2種以上の組み合わせにより形成することができ、特に好ましい中間層の態様を以下に示す。
【0036】
まず、中間層4が単層構造の場合を説明する。この場合、中間層4は、密度0.915〜0.940g/cm のエチレン−α・オレフィン共重合体、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物およびハイインパクトポリスチレンのうち少なくともエチレン−α・オレフィン共重合体およびスチレン−ブタジエンブロック共重合体を含む3種以上の樹脂により形成することができる。
【0037】
中間層4の形成に使用するエチレン−α・オレフィン共重合体は、エチレンと、例えば、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、4−メチルペンテン・1等との共重合体等である。このようなエチレン−α・オレフィン共重合体の密度が0.915g/cm 未満、あるいは0.940g/cm を超える場合、スチレン−ブタジエンブロック共重合体との組み合わせによる中間層4の成膜性が低下してしまい好ましくない。
【0038】
また、中間層4の形成に使用するスチレン−ブタジエンブロック共重合体を構成するスチレン量が50重量%未満であるとフィルムの粘着性が増して取り扱いが難しくなり、また90重量%を超えると低温でのヒートシーラント層5との密着性が悪くなり好ましくない。
【0039】
そして、中間層4におけるエチレン−α・オレフィン共重合体とスチレン−ブタジエンブロック共重合体との混合比は、合成樹脂製容器に積層体(蓋材)1を熱融着した後に剥離する際の剥離強度と、蓋材1の透明性とに大きく影響する。本発明では、中間層4におけるエチレン−α・オレフィン共重合体とスチレン−ブタジエンブロック共重合体との混合比は、エチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%、スチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%とする。エチレン−α・オレフィン共重合体量が10重量%未満、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が90重量%を超える場合、中間層4の成膜性が低くなり積層体(蓋材)の透明性も低下し好ましくない。一方、エチレン−α・オレフィン共重合体量が90重量%を超え、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が10重量%未満である場合、中間層4とのヒートシーラント層5との密着力が小さすぎ、積層体(蓋材)の剥離強度が適正な強度を下回り好ましくない。
【0040】
中間層4にスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物およびハイインパクトポリスチレンを用いて4種の樹脂により形成する場合、上記のようなエチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物を0〜30重量部添加し、ハイインパクトポリスチレンを0〜50重量部添加することが好ましい。
【0041】
スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物の含有量が30重量部を超えると、得られるフィルムの耐ブロッキング性が不十分となり好ましくない。また、ハイインパクトポリスチレンの添加量が50重量部を超えると、積層体(蓋材)の透明性が悪くなり好ましくない。
【0042】
また、上記の中間層4は、エチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン−ブタジエンブロック共重合体10〜90重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物のみを0〜30重量部添加して3種の樹脂を含有した樹脂組成物により形成されてもよい。また、エチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチレンのみを0〜50重量部添加して3種の樹脂を含有した樹脂組成物により形成されてもよい。
【0043】
本発明では、単層構造である中間層4は、上記のような構成の他に、密度0.915〜0.940g/cm のエチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量部と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量部とが添加されている樹脂組成物により形成することができる。
【0044】
この場合、使用するスチレン−ブタジエンブロック共重合体を構成するスチレン量が50重量%未満であるとフィルムの粘着性が増して取り扱いが難しくなり、また90重量%を超えると低温でのヒートシーラント層との密着性が悪くなり好ましくない。そして、中間層4におけるエチレン−α・オレフィン共重合体とスチレン−ブタジエンブロック共重合体との混合比は、合成樹脂製容器に積層体(蓋材)1を熱融着した後に剥離する際の剥離強度と、積層体(蓋材)1の透明性とに大きく影響する。エチレン−α・オレフィン共重合体量が10重量%未満、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が90重量%を超える場合、中間層4の成膜性が低くなり蓋材の透明性も低下し好ましくない。一方、エチレン−α・オレフィン共重合体量が90重量%を超え、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が10重量%未満である場合、中間層4とヒートシーラント層5との密着力が小さすぎ、積層体(蓋材)の剥離強度が適性な強度を下回り好ましくない。
【0045】
また、本発明では、単層構造である中間層4を、密度0.915〜0.940g/cm のエチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量部と、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物90〜10重量部とが添加されている樹脂組成物により形成することができる。
【0046】
この場合、エチレン−α・オレフィン共重合体の密度が0.915g/cm 未満、あるいは0.940g/cm を超える場合、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物との組み合わせによる中間層4の成膜性が低下してしまい好ましくない。また、使用するスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物を構成するスチレン量が10重量%未満であるとフィルムの粘着性が増してブロッキングが発生し取り扱いが難しくなり、また50重量%を超えると低温での静電気拡散層との密着性が悪くなり好ましくない。水素添加物を用いることにより、中間層4に柔軟性を与え、かつ、エチレン−α・オレフィン共重合体との相溶性が良好なため、中間層4の透明性が高くなる。そして、中間層4におけるエチレン−α・オレフィン共重合体とスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物との混合比は、合成樹脂製容器に積層体(蓋材)1を熱融着した後に剥離する際の剥離強度と、積層体(蓋材)1の透明性とに大きく影響する。エチレン−α・オレフィン共重合体量が10重量%未満、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物が90重量%を超える場合、中間層4の成膜性が低くなり蓋材の透明性も低下し好ましくない。一方、エチレン−α・オレフィン共重合体量が90重量%を超え、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物が10重量%未満である場合、中間層4とヒートシーラント層5との密着力が小さすぎ、積層体(蓋材)の剥離強度が適正な強度を下回り好ましくない。
【0047】
さらに、本発明では、単層構造である中間層4を、ガラス転移温度が40℃以上である線状飽和ポリエステル樹脂により形成することもできる。
【0048】
ガラス転移温度が40℃以上である線状飽和ポリエステル樹脂としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のアルコール成分と、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸や、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸によるジカルボン酸成分、具体的には、エチレングリコールとテレフタル酸、エチレングリコールとイソフタル酸とテレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジメタノールとエチレングリコールとテレフタル酸、プロピレングリコールとイソフタル酸とテレフタル酸等の共縮合重合体を使用することができる。尚、ガラス転移温度を40℃以上に設定したのは、積層体(蓋材)を使用する環境条件が40℃未満であることを考慮したためである。
【0049】
上述のような単層構造の中間層4の厚さは、通常3〜100μm程度が好ましい。中間層の厚さが3μm未満の場合、成膜性が悪く、また100μmを超えると積層体(蓋材)1の熱融着性が悪くなる。
【0050】
次に、中間層4が多層構造の場合について説明する。
【0051】
図2は、中間層を2層構造とした本発明の積層体の例を示す概略断面図であり、中間層4は第1樹脂層4aと第2樹脂層4bとから構成されている。
【0052】
この場合、第1樹脂層4aは、密度0.915〜0.940g/cm のエチレン−α・オレフィン共重合体、または、第2樹脂層4bと異なる組成あるいは樹脂により形成することができる。
【0053】
また、第2樹脂層4bは、密度0.915〜0.940g/cm のエチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部が添加されている樹脂組成物により形成することができる。さらに、第2樹脂層4bは、密度0.915〜0.940g/cm のエチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチレン0〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成することもできる。また、第2樹脂層4bは、密度0.915〜0.940g/cm のエチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部と、ハイインパクトポリスチレン0〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成することができる。
【0054】
このような第1樹脂層4aおよび第2樹脂層4bの厚さは、それぞれ2〜60μm程度とすることができる。
【0055】
図3は、中間層を3層構造とした本発明の蓋材の例を示す概略断面図であり、中間層4は第1樹脂層4a、第2樹脂層4bおよびヒートシーラント層5に接する第3樹脂層4cとから構成されている。
【0056】
この場合、第1樹脂層4aは、密度0.915〜0.940g/cm のエチレン−α・オレフィン共重合体により形成され、第2樹脂層4bは、第3樹脂層4cと異なる組成で、かつ、密度0.915〜0.940g/cm のエチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部と、ハイインパクトポリスチレン0〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成することができる。
【0057】
そして、第3樹脂層4cは、密度0.915〜0.940g/cm のエチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部が添加されている樹脂組成物により形成される。また、第3樹脂層4cは、密度0.915〜0.940g/cm のエチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポリスチレン0〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形成することもできる。さらに、第3樹脂層4cは、密度0.915〜0.940g/cm のエチレン−α・オレフィン共重合体10〜90重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体90〜10重量%との樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物0〜30重量部と、ハイインパクトポリスチレン0〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により形成することもできる。
【0058】
このような第1樹脂層4a、第2樹脂層4bおよび第3樹脂層4cの厚さは、それぞれ3〜30μmの範囲で設定することができる。
【0059】
上述のような中間層4は、ドライラミネーション法あるいは押し出しラミネーション法により形成することができる。
【0060】
また、本発明では、中間層4の腰を強くするために、使用する樹脂としてヤング率の大きい樹脂を選定することが好ましい。
【0061】
さらに、本発明では、中間層4の腰を強くするために、中間層4に無機系微粒子、有機系微粒子、または有機球状ビーズを熱可塑性樹脂100重量部に対して1〜300重量部の範囲で含有させることが好ましい。含有量が樹脂100重量部に対して1重量部未満では、その添加効果が不十分であり、また、300重量部を超えると、後述するような透明性を得ることができない。無機系微粒子、有機系微粒子、有機球状ビーズの大きさは、一次粒子で0.001〜200μm、好ましくは0.01〜10μm程度である。このように、ヒートシーラント層に無機系微粒子、有機系微粒子、あるいは、有機球状ビーズを添加することにより、ヒートシール時の熱可塑性樹脂の熱及び圧力による膨張、収縮を小さくすることができ、ヒートシーラント層中の熱可塑性樹脂内部に残る応力を小さくする効果と、熱可塑性樹脂単体からなるヒートシーラント層よりも被膜強度(特に、剪断強度、引張り伸び)が小さくなる効果とから、熱融着強度の低いジップアップが達成されると考えられる。
【0062】
上記の無機系微粒子としては、SiO 、Al 、TiO 、Fe 、ZnO、SnO 、CeO 、NiO、PbO、S Cl 、SnCl 、ZnCl 、FeCl 、CaCO 、MgCO 、B 、含水・無水ケイ酸、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸鉛、硫酸ストロンチウム、水酸化アルミニウムの1種あるいは2種以上を使用することができる。また、上記の有機系微粒子や有機球状ビーズとしては、アクリル系、ポリオレフィン系、ポリスチレン系あるいはポリエステル系からなる有機系微粒子および有機球状ビーズの1種あるいは2種以上を用いることができる。
(4)ヒートシーラント層5
本発明の積層体(蓋材)1を構成するヒートシーラント層5は、エチレン−酢酸ビニル系、エチレン−酢酸ビニル−アクリル系、オレフィン系、エラストマー系(スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソブチレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー)、ポリアミド系、ポリエステル系、共重合ポリエステル系、ポリウレタン系等のホットメルト接着剤、下記表1乃至表3に示されるような熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーの1種あるいは2種以上の組み合わせにより形成することができる。
【0063】
【表1】
Figure 0003619585
【0064】
【表2】
Figure 0003619585
【0065】
【表3】
Figure 0003619585
また、ヒートシーラント層5は、下記のような粘着剤(感圧接着剤)の1種あるいは2種以上の組み合わせにより形成することもできる。
【0066】
(粘着剤)
・ゴム系:天然ゴム系、スチレン−ブタジエン系、ポリイソブチレン系、イソプレン系
・アクリル系
・シリコーン系
・エマルジョン系:アクリルエマルジョン系、天然ゴムラテックス系、スチレン−ブタジエンラテックス系
・ホットメルト型:スチレン−イソプレンブロック共重合体系、スチレン−ブタジエンブロック共重合体系、スチレン−エチレン−ブチレンブロッ ク共重合体系、エチレン−酢酸ビニル熱可塑性エラストマー系
・水系:ポリビニルアルコール系、ポリアクリルアミド系、ポリビニルメチルエーテル系、ポリアクリル酸含有ポリマー系、デキストリン系、ポリ ビニルピロリドン系
ヒートシーラント層5は、好ましくはポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂の少なくとも1種からなる熱可塑性樹脂で形成されている。2種以上の熱可塑性樹脂の組み合わせとしては、例えば、ポリウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との混合樹脂(混合比率は9:1〜4:6の範囲が好ましい)、ポリエステル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との混合樹脂(混合比率は1:1〜9.5:0.5の範囲が好ましい)、アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との混合樹脂(混合比率は1:1〜9.5:0.5の範囲が好ましい)等を挙げることができる。尚、中間層4が上述するようなガラス転移温度40℃以上の線状飽和ポリエステル樹脂により形成されている場合は、ポリウレタン樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂との混合樹脂を使用することが好ましい。
【0067】
また、ヒートシーラント層5の腰を強くし、低いジップアップを可能とするために、無機系微粒子、有機系微粒子、または有機球状ビーズを熱可塑性樹脂100重量部に対して1〜300重量部の範囲で含有することが好ましい。含有量が樹脂100重量部に対して1重量部未満では、その添加効果が不十分であり、また、300重量部を超えると、後述するような透明性を得ることができない。使用する無機系微粒子、有機系微粒子、有機球状ビーズの大きさ、材料は、上述の中間層4に含有させる無機系微粒子、有機系微粒子、有機球状ビーズと同様であり、ここでの説明は省略する。
【0068】
また、ヒートシーラント層5の腰を強くし、低いジップアップを可能とするための他の手段として、ヒートシーラント層5に用いる熱可塑性樹脂に対して、上述の接着層3に使用可能な硬化剤を添加させ、ヒートシーラント層5の剛性を上げ、ヤング率を高めて腰を強くすることができる。この場合の硬化剤の添加量は、熱可塑性樹脂に対して0.5〜30重量%程度が好ましい。また、このようにヒートシーラント層5に硬化剤を添加することにより、ヒートシーラント層5の耐熱性を向上させ、かつ、耐ブロッキング性を付与することもできる。
【0069】
上述のヒートシーラント層5の厚みは、0.1〜60μm、特に0.5〜30μmが好ましい。ヒートシーラント層の厚みが0.1μm未満の場合、ヒートシーラント層の形成が困難である。また、ヒートシーラント層の厚みが60μmを超える場合は、積層体の全厚が大きくなりすぎ、積層体の腰が強くなって、とりまわしが悪くなり、また、蓋材としてヒートシールする際の必要熱量が大きくなり、高速ヒートシールが困難となり生産性が悪いものとなる。
【0070】
尚、ヒートシーラント層5は、フィルム状態で中間層4に貼り合わせてもよく、あるいは、中間層4上に溶融状態または溶剤に溶解した状態で塗布して形成してもよい。
【0071】
図4は、本発明の積層体の他の例を示す概略断面図である。図4において、積層体11は、多層構造の耐熱性基材層12、接着層13、中間層14およびヒートシーラント層15をこの順に積層して備えている。この積層体(蓋材)11では、耐熱性基材層12は第1耐熱性基材層12aと第2耐熱性基材層12bとを接着剤層16で貼り合わせて多層構造としたものである。このように耐熱性樹脂層を多層構造とすることによって、積層体(蓋材)11の腰を強いものとすることができる。この場合、耐熱性基材層12は上述の積層体(蓋材)1を構成する耐熱性基材層2を形成するための樹脂フィルムを接着剤で貼り合わせて2層以上の多層構造としたもの、あるいは、共押出し等によって形成された多層構造のフィルムのいずれでもよく、また、各層は同一の樹脂フィルムでもよく、あるいは異種の樹脂フィルムでもよい。多層構造の耐熱性基材層12を構成する各層の厚みは3〜35μm程度が好ましく、多層性基材層12全体の厚みは、12〜50μm程度とすることができる。また、上述のフィルムを貼り合わせて多層構造とするための接着剤層16は、上述の積層体(蓋材)1を構成する接着層3を形成するための接着剤を使用することができる。
【0072】
尚、積層体(蓋材)11を構成する接着層13、中間層14およびヒートシーラント層15は、上述の積層体(蓋材)1を構成する接着層3、中間層4およびヒートシーラント層5と同様にして形成することができ、ここでの説明は省略する。
【0073】
また、本発明の積層体および蓋材は、以下の方法により帯電防止性を付与されたものであってもよい。
【0074】
すなわち、▲1▼ヒートシーラント層に、金属酸化物を導電処理したもの、カーボン、界面活性剤等の帯電防止剤を含有させる、▲2▼ヒートシーラント層の中間層形成面と反対の面に、金属酸化物を導電処理したもの、カーボン、界面活性剤等の帯電防止剤を塗布して帯電防止層を形成する、▲3▼耐熱性基材層、接着層、中間層の少なくとも1つに、金属酸化物を導電処理したもの、カーボン、界面活性剤等の帯電防止剤を含有させることにより、積層体(蓋材)に帯電防止性を付与することができる。
【0075】
用いる帯電防止剤としては、酸化鉛、酸化インジウム、酸化亜鉛等の金属酸化物等に導電性処理を施した粒径0.01〜1μmの導電性粉末、導電性カーボン、界面活性剤、ビスアンモニウム系有機イオウ半導体等がある。
【0076】
より具体的には、下記の帯電防止剤を挙げることができる。
(1)ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネストブラック等の粒径20〜150μm、表面積60m /g以上の導電性カーボン。
(2)酸化鉛、酸化インジウム、酸化亜鉛等の金属酸化物、金属硫化物または金属硫酸塩系にドーピング等の導電性処理を施した一次粒子径0.01〜1μmの導電性粉末。
(3)銅、鉄、アルミニウム、ニッケル、金等の粒子径0.01〜10μmの粒子または繊維状の金属を主体とする微粉末。
(4)アニオン系、カチオン系、非イオン系、両性イオン系のいずれかの界面活性剤。
【0077】
上記のアニオン系界面活性剤としては、硫酸化油、石鹸、硫酸化エステル油、硫酸化アミド油、オレフィンの硫酸エステル塩類、脂肪アルコール硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エチルスルフォン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、ナフタレンスルフォン酸とホルマリンとの混合物、コハク酸エステルスルフォン酸塩、燐酸エステル塩等を挙げることができる。
【0078】
また、カチオン系界面活性剤としては、第1級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモニウム化合物、ピリジン誘導体等を挙げることができる。
【0079】
また、非イオン系界面活性剤としては、多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、脂肪アミノまたは脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物等を挙げることができる。
【0080】
さらに、両性界面活性剤としては、カルボン酸誘導体、イミダゾリン誘導体等を挙げることができる。
(5)脂肪酸誘導体、4官能基性珪素部分加水分解物、ビスアンモニウム系有機イオウ半導体。
【0081】
上記の▲1▼において、ヒートシーラント層に上述の帯電防止剤を含有させる場合、熱可塑性樹脂100重量部に対して帯電防止剤を1〜300重量部含有させることが好ましい。また、上記の▲3▼において、耐熱性基材層、接着層、中間層の少なくとも1つに上述の帯電防止剤を含有させる場合も、熱可塑性樹脂100重量部に対して帯電防止剤を1〜300重量部含有させることが好ましい。一方、上記の▲2▼において、ヒートシーラント層の中間層形成面と反対の面に、上述の帯電防止剤を塗布して帯電防止層を形成する場合、帯電防止層の厚みは0.2〜20μm程度が好ましい。
【0082】
上述のような帯電防止性を付与された積層体(蓋材)は、ヒートシーラント層側の表面抵抗率が22℃、90%RH下において1012Ω/□以下であり、また、積層体(蓋材)において、23±5℃、12±3%RH下で5000Vから99%電荷が減衰するのに要する電荷減衰時間が2秒以下であることが好ましい。
【0083】
さらに、本発明の積層体は、蓋材としての内容物保護のために、水蒸気遮断性、酸素ガス、炭酸ガスあるいは窒素ガス等の気体遮断性、外部からの電気的遮断性が必要な場合には、接着層とヒートシーラント層との間に上記のような中間層に加えて、目的に応じて他の層を2以上備えるものであってもよい。
【0084】
このような積層体の一例として、まず、接着層とヒートシーラント層との間に中間層および金属箔層または無機物蒸着層からなる無機物質層を備えたものを挙げることができる。この場合、金属箔層としては、アルミニウム箔、ステンレス箔等の金属箔により形成される層であってよい。また、無機物蒸着層としては、アルミニウムやニッケル等の金属蒸着層、酸化ケイ素等の無機物の蒸着層とすることができる。
【0085】
また、接着層とヒートシーラント層との間に中間層および吸湿層を備えた積層体であってもよい。この場合、吸湿層は吸湿剤あるいは高吸収性樹脂を主成分とする吸湿層である。吸湿剤、高吸収性樹脂は、下記の1種、あるいは2種以上の組み合わせで使用することができる。
【0086】
▲1▼吸湿剤
・無機塩類:塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二ナトリウム、二リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、炭酸カルシウム、硝酸ナトリウム等
・有機化合物:グルコース、果糖、ショ糖、ゼラチン、変性カゼイン、変性デンプン、トラガントゴム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等
▲2▼高吸収性樹脂
・デンプン−アクリル酸ソーダグラフト重合体、デンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、デンプン−ポリ(メタ)アクリル酸共重合体、デンプン−ポリメタクリル酸メチルの加水分解物およびこれらの塩類等のデンプン−グラフト重合体系
・ポリアクリル酸塩の部分架橋物、ポリイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、メタクリル酸メチル−酢酸ビニル共重合体の加水分解物等の架橋合成樹脂系
・ポリエチレンオキサイド変性物系
上記の高吸収性樹脂は、水不溶性で、かつ、自重の10〜1000倍以上の水分を保持することができる物質であり、商品名として以下のものを挙げることができる。
【0087】
▲3▼高吸収性樹脂の商品名
・住友化学工業(株)製 スミカゲル
・明成化学工業(株)製 アクアプレン
・製鉄化学工業(株)製 アクアキープ
・クラレイソプレンケミカル社製 KIゲル
・三洋化成工業(株)製 サンウエット
・昭和電工(株)製 プレアプル
・ヘンケル社製 SGPアブソーベントポリマー
また、接着層とヒートシーラント層との間に中間層、酸素吸収層または吸湿層あるいは酸素吸収層を備えた積層体であってもよい。酸素吸収層は下記の物質の1種あるいは2種以上の組み合わせからなる酸素吸収剤を主成分としたものである。
【0088】
酸素吸収剤
・還元性を有する金属粉:還元性鉄、還元性亜鉛、還元性錫
・金属酸化物:酸化第一鉄、四三酸化鉄
・還元性金属化合物:炭化鉄、ケイ素鉄、鉄カルボニル、水酸鉄
これらは必要に応じてアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、第三リン酸塩、第二リン酸塩、有機酸塩、ハロゲン化物、活性炭、活性アルミナ、活性白土、フェノール類のような助剤とも組み合わせて使用可能
・多価フェノールを骨格内に有する高分子化合物
・アスコルビン酸またはその化合物
さらに、接着層とヒートシーラント層との間に中間層および気体遮断性樹脂層を備えた積層体であってもよい。この場合、気体遮断性樹脂としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体ケン化物、メタキシレンアジパミド、ポリアクリロニトリル等を挙げることができる。
【0089】
尚、吸湿層、酸素吸収層、弾性体層、気体遮断性樹脂層、金属箔層、無機物質層は、必要に応じて組み合わせることができる。弾性体層としては、表3に示す熱可塑性エラストマー(TPE)が適当である。
【0090】
上記のような本発明の蓋材の使用対象となる合成樹脂製容器としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリエステル(A−PET、PEN、PET−G、PCTA)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等の樹脂製容器、または、これらに静電気対策として導電性カーボン微粒子、金属微粒子、酸化錫や酸化亜鉛、酸化チタン等の金属酸化物に導電製を付与した導電製微粉末、Si系有機化合物、界面活性剤、ビスアンモニウム系有機イオウ半導体、紫外線硬化型あるいは電子線硬化型の帯電防止剤を練り込んだり塗布したもの等を挙げることができる。また、PS系樹脂シートまたはABS系樹脂シートの片面あるいは両面にカーボンブラックを含有したPS系またはABS系樹脂フィルムまたはシートを共押出しにより一体的に積層してなる複合プラスチックシートを形成したものも挙げられる。あるいは、導電性処理として、プラスチックフィルム表面に、導電性高分子を形成させたものも挙げることができる。
【0091】
また、容器自体に水蒸気遮断性、気体遮断性を付与するために、上述のような無機物質層、気体遮断性樹脂層、吸湿層、酸素吸収層、金属層を備えた容器、あるいは、ガラス、金属等で形成されている容器を用いることができる。
【0092】
さらに、本発明の積層体(蓋材)は、上記のような態様の他に、耐熱性基材層上に反射防止膜を有するような態様であってもよい。この反射防止膜は、積層体における乱反射あるいは光源の影写りを抑え、容器内部を目視することをより容易にすることを目的としたものである。
【0093】
このような反射防止膜は、弗化カルシウム、弗化ナトリウム、弗化リチウム、弗化マグネシウム、弗化ランタン、弗化ネオジウム、弗化セリウム、二酸化珪素、酸化アルミニウム、一酸化マグネシウム、酸化トリウム、酸化ランタン、一酸化珪素、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化ビスマス、硫化カドミウム等の1種あるいは2種以上を、熱可塑性樹脂に分散したインキを用いて形成したり、直接成膜することができる。熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系、ポリウレタン系、アクリル系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系、ポリ酢酸ビニル系、フェノール系、キシレン系、尿素樹脂系およびメラニン系、ケトン系、クマロン・インデン系、石油樹脂系、テルペン系、環化ゴム系、塩化ゴム系、アルキド系、ポリアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリビニルブチラール系、塩素化ポリプロピレン系、スチレン系、エポキシ系、セルロース誘導体等を挙げることができる。インキ塗布による反射防止膜67の形成方法としては、エアドクタコート法、ブレードコート法、ナイフコート法、ロッドコート法、ロールコート法、グラビアコート法、スクリーン法、キスコート法、ビードコート法、スロットオリフィスコート法、スプレー法等を挙げることができ、また、直接成膜する場合には、真空蒸着法、スパッタリング法等を挙げることができる。このような反射防止膜は、単層構造および多層構造のいずれでもよく、膜厚は0.01〜0.5μm程度が好ましい。
【0094】
上述のような本発明の積層体からなる蓋材のうち、キャリアテープ用の蓋材としては以下のような剥離形態が好ましい。すなわち、合成樹脂製容器に熱融着された積層体(蓋材)1,11を剥離する際、中間層4,14とヒートシーラント層5,15との層間における剥離(層間剥離)、または、ヒートシーラント層5,15内における凝集破壊による剥離が生じる形態が好ましい。この場合の剥離強度は、ヒートシーラント層5と合成樹脂製容器との熱融着強度、あるいは、帯電防止層と合成樹脂製容器との熱融着強度よりも弱いものであり、100〜1200g/15mmの範囲であることが好ましい。剥離強度が100g/15mm未満になると、積層体(蓋材)を熱融着した後の容器を移送する際に、中間層4,14とヒートシーラント層5,15との層間において剥離が生じ、内容物が脱落する危険性がある。また、剥離強度が1200g/15mmを超えると、積層体(蓋材)の剥離の際に合成樹脂製容器が振動して内容物が飛び出すおそれがあり好ましくない。尚、上記の剥離強度は、23℃、40%RH雰囲気下における180°剥離(剥離速度=300mm/分)の値である。
【0095】
また、ジップアップは50g/2mm以下が好ましい。ジップアップが50g/2mmを超えると、蓋材の剥離の際に合成樹脂製容器が振動して内容物が飛び出すおそれがあり好ましくない。ここで、ジップアップとは、合成樹脂製容器用の原反に、15mm幅で熱融着させた積層体(蓋材)を、2mm幅にスリットし、剥離した時の剥離強度の最大値と最小値の差をいう。尚、ジップアップの測定条件は、23℃、40%RH雰囲気下における180°剥離(剥離速度=300mm/分)、測定長20cmである。
【0096】
また、上記のような中間層4,14とヒートシーラント層5,15との層間における剥離(層間剥離)を生じさせるか、または、ヒートシーラント層5,15内における凝集破壊を生じさせるかは、ヒートシール条件を制御することにより適宜選択することができる。すなわち、ヒートシール時の条件を厳しくする(加熱温度を高く、加熱時間を長く、加圧を強くする)ことにより中間層4,14とヒートシーラント層5,15との層間剥離を生じさせることができ、ヒートシール時の条件を緩くすることによりヒートシーラント層5,15内における凝集破壊を生じさせることができる。上記のヒートシール条件の具体例としては、層間剥離の場合、加熱温度=130〜200℃、加熱時間=0.3〜2.0秒、加圧=0.7〜3.0kgf/cm 程度であり、凝集破壊の場合、加熱温度=90〜150℃、加熱時間=0.1〜0.5秒、加圧=0.3〜1.2kgf/cm 程度である。
【0097】
上述のように、積層体(蓋材)1,11は、ヒートシーラント層5,15による合成樹脂製容器への熱融着強度を充分高くして熱融着したうえで、合成樹脂製容器から低いジップアップで確実に剥離することができる。
【0098】
次に、図1に示されるような積層体からなる本発明の蓋材1の剥離動作について図5乃至図8を参照して説明する。
【0099】
先ず、図5および図6に示されるように、例えば、エンボス部32を備えたキャリアテープ31に、図1に示されるような蓋材1が熱融着される。この熱融着は、エンボス部32の両端部に所定の幅でライン状に行われる。図示例では、ライン状の熱融着部分Hを斜線部で示してある。この状態で、蓋材1の中間層4とヒートシーラント層5との密着強度は100〜1200g/15mmの範囲であり、ヒートシーラント層5とキャリアテープ31との熱融着強度よりも小さいものとなっている。次に、蓋材1をキャリアテープ31から剥離すると、ライン状の熱融着部分Hにおいては、ヒートシーラント層5はキャリアテープ31に熱融着されたままであり、中間層4とヒートシーラント層5との層間で剥離が生じる(図7)。したがって、蓋材1はヒートシーラント層5のうちライン状の熱融着部分Hをキャリアテープ上に残した状態で剥離される。あるいは、ライン状の熱融着部分Hにおいてヒートシーラント層5内での凝集破壊が生じて、ヒートシーラント層5の一部がキャリアテープ31に熱融着されたままで蓋材1が剥離される(図8)。すなわち、本発明の蓋材1は、キャリアテープ31に対する高い熱融着性と、剥離時のジップアップが低く容易な剥離性という、相反する特性を兼ね備えている。
【0100】
【実施例】
次に、実施例を示して本発明の積層体(蓋材)を更に詳細に説明する。
(1)材料準備
▲1▼耐熱性基材層
耐熱性基材層用のフィルムとして、下記の樹脂フィルムを準備した。
【0101】
樹脂フィルム
Figure 0003619585
▲2▼接着層
接着層用の接着剤として、下記の2種の接着剤を準備した。
【0102】
接着剤
・2液硬化型接着剤:
主剤…エステル系、エーテル系、アクリル系、エポキシ系、
ポリイミド系
硬化剤…ジフェニルメタンジイソシアネート
・接着性樹脂:
無水マレイン酸グラフトポリエチレン
アイオノマー
三井・デュポンポリケミカル(株)製 ハイミランH−1652
▲3▼中間層
中間層用として、下記の樹脂、フィルムを準備した。
【0103】
中間層用の樹脂・フィルム
・中間層1
線状低密度ポリエチレン(L・LDPE)30重量%と、スチレン70〜90重量%とブタジエン30〜10重量%とのスチレン−ブタジエン共重合体(S・B共重合体)70重量%を混合し、インフレーション法により厚み30μmのフィルムとした。
【0104】
Figure 0003619585
▲4▼ヒートシーラント層
ヒートシーラント層用の塗工液として、下記組成の塗工液を準備した。
【0105】
Figure 0003619585
▲5▼帯電防止剤
下記の2種の帯電防止剤を準備した。
【0106】
・ビスアンモニウム系有機イオウ半導体水溶液
(株)ボロンインターナショナル製
・界面活性剤型帯電防止剤 (株)花王 エレクトロストリッパー
▲6▼微粒子
下記の無機系微粒子および有機系微粒子を準備した。
【0107】
Figure 0003619585
(2)積層体(蓋材)の作製
耐熱性基材層が多層構造である蓋材(試料1〜10、下記表4参照)、接着層の主剤と硬化剤の比率を変えた蓋材(試料11〜22、下記表5参照)および接着層、中間層およびヒートシーラント層の少なくとも1つに微粒子を添加した蓋材(試料23〜49、下記表6参照)を、下記の手順で作製した。
【0108】
▲1▼耐熱性基材層の多層化(試料1〜10について)
耐熱性基材層を多層化する場合は、上記の2液硬化型接着剤(主剤:硬化剤=9:1)を使用し、グラビアリバース法によって接着剤層の厚みが2μmとなるようにドライラミネーション法で形成した。尚、2液硬化型接着層の主剤は、下記表4に示される接着層の主剤と同種のものを使用した。
【0109】
▲2▼接着層および中間層の形成(全試料について)
1)2液硬化型接着剤からなる接着層を介した中間層1と耐熱性基材層との積層は、主剤と硬化剤を混合した2液硬化型接着剤を耐熱性樹脂層上にグラビアリバース法で3〜10μmの厚みに塗工し、この接着層上にドライラミネーション法を用いて中間層1を積層して、耐熱性基材層/接着層/中間層1からなる積層体とした。
【0110】
2)接着性樹脂からなる接着層を介した中間層1と耐熱性基材層との積層は、熱溶融押出しラミネーション法を用い、耐熱性基材層と中間層1との間に厚み15μmの接着層を形成するようにして、耐熱性基材層/接着層/中間層1からなる積層体とした。
【0111】
3)耐熱性基材層が上記のように多層構造としたものである場合、多層化に使用した接着剤と同じ接着剤を使用して、耐熱性樹脂層上にグラビアリバース法で3〜10μmの厚みの接着層を形成し、この接着層上にドライラミネーション法を用いて中間層1を積層して、耐熱性基材層/接着層/中間層1からなる積層体とした。
【0112】
4)接着層を介した中間層2〜4と耐熱性基材層との積層は、まず、接着剤を耐熱性樹脂層上にグラビアリバース法で塗布して厚み3〜10μmの接着層を形成し、この接着層上に熱溶融押出しラミネーション法で厚み30μmの中間層を形成して、耐熱性基材層/接着層/中間層2〜4からなる積層体とした。
【0113】
▲3▼ヒートシーラント層の形成(全試料について)
上記▲2▼により得られた耐熱性基材層/接着層/中間層からなる積層体の中間層側の面にグラビアリバース法により塗工液Aまたは塗工液Bを塗布して厚み2μmのヒートシーラント層を形成した。
【0114】
尚、塗工液Bを用いてヒートシーラント層を形成した場合、このヒートシーラント層上に帯電防止剤(ビスアンモニウム系有機イオウ半導体)を斜線版リバース法により塗布(塗布量0.5g/m )して帯電防止層を形成した。但し、試料22では、塗工液Bを用いてヒートシーラント層を形成した後、界面活性剤型帯電防止剤を塗布(表5に塗工液Cと記載)し、比較例5では、塗工液Bを用いてヒートシーラント層を形成したのみで、帯電防止層の形成は行わなかった(表5に塗工液Dと記載)。
【0115】
▲4▼微粒子含有の接着層、中間層、ヒートシーラント層の形成(試料23〜49)
1)接着層:2液硬化型接着剤を使用する場合、溶液状態で主剤100重量部に対して微粒子50〜100重量部を添加した後、ドライラミネーション法に供した。
【0116】
また、接着性樹脂を使用する場合、ドライブレンド法により接着性樹脂100重量部に対して微粒子30〜50重量部を添加した後、熱溶融押出しラミネーション法に供した。
【0117】
2)中間層:ドライブレンド法により中間層樹脂100重量部に対して微粒子50重量部を添加した後、熱溶融押出しラミネーション法に供した。
【0118】
3)ヒートシーラント層:塗工液A、Bに、熱可塑性樹脂100重量部に対して微粒子1〜300重量部を添加した後、塗布に供した。
(3)積層体(蓋材)の評価
▲1▼積層体(蓋材)の剥離強度とジップアップの測定
1)剥離強度の測定
導電性カーボン練り込みポリカーボネート製キャリアテープに対して、蓋材を下記の条件でヒートシールし、その後、下記の条件で剥離したときの最大剥離強度と最小剥離強度の平均値を剥離強度とした。測定結果を下記の表4〜6に示した。
【0119】
Figure 0003619585
2)ジップアップの測定
導電性カーボン練り込みポリカーボネート製キャリアテープに対して、
蓋材を上記1)と同様の条件でヒートシールし、その後、下記の条件で
剥離したときの最大剥離強度と最小剥離強度の差をジップアップとし
た。測定結果を下記の表4〜6に示した。
【0120】
Figure 0003619585
▲2▼積層体(蓋材)の腰の強さの測定
ループスティフネス法を用い、下記の条件で初期衝撃値P(単位g)、および測定開始3分、5分、10分後におけるスティフネス強度f(単位g)を測定した。
【0121】
Figure 0003619585
次に、測定開始3分、5分、10分後におけるスティフネス強度fから、測定開始後の時間t(単位 分)とスティフネス強度fとの比例関係を導き、比例定数aを算出した。結果を下記の表4〜6に示した。
【0122】
▲3▼積層体(蓋材)の表面抵抗率の測定
23℃、相対湿度60%において、三菱化学(株)製ハイレスタIPにて測定した(印加電圧10V)。測定結果を下記の表4〜5に示した。
【0123】
▲4▼積層体(蓋材)の電荷減衰時間の測定
23±5℃、相対湿度12±3%において、5000Vから99%減衰するまでに要する時間を、MIL−B−81705Cに準拠して、ETS社(Electro−Tech Systems Inc. )製の STATIC DECAY METER−406Cにて測定した。測定結果を下記の表4〜5に示した。
(4)積層体(蓋材)の評価結果の検討
▲1▼耐熱性基材層が多層構造である蓋材(試料1〜10)について
【0124】
【表4】
Figure 0003619585
表4に示されるように、耐熱性基材層がいずれも2層あるいは3層の多層構造である試料1〜10は、表面抵抗率が1012Ω/□以下、電荷減衰時間が2秒以下であり、また、剥離強度が100〜1200g/15mmの範囲内、ジップアップが50g/2mm以下で、かつ、剥離形態がヒートシーラント層と中間層とが剥離する層間剥離形態となり、安定した剥離性を有していた。そして、試料1〜10のループスティフネス法による初期衝撃値Pは5〜20gの範囲であり、スティフネス強度fは測定開始後の経過時間tと比例関係にあり、比例定数aは−0.1≦a≦0を満たすものであり、試料1〜10は適度の腰の強さを有することが確認された。
【0125】
これに対して、比較例1はループスティフネス法による初期衝撃値Pが5g未満であり、ジップアップが50g/2mmを超え、剥離性が不安定であった。
【0127】
▲2▼接着層の主剤と硬化剤の比率を変えた蓋材(試料11〜22)について
【0128】
【表5】
Figure 0003619585
表5に示されるように、接着層の主剤と硬化剤の混合比率が100:15〜100:70の範囲内である試料11〜22は、表面抵抗率が1012Ω/□以下、電荷減衰時間が2秒以下であり、また、剥離強度が100〜1200g/15mmの範囲内、ジップアップが50g/2mm以下で、かつ、剥離形態がヒートシーラント層と中間層とが剥離する層間剥離形態となり、安定した剥離性を有していた。そして、試料11〜22のループスティフネス法による初期衝撃値Pは5〜20gの範囲であり、スティフネス強度fは測定開始後の経過時間tと比例関係にあり、比例定数aは−0.1≦a≦0を満たすものであり、試料11〜22は適度の腰の強さを有することが確認された。
【0129】
これに対して、比較例3は接着層における硬化剤の比率が少なく、ループスティフネス法による初期衝撃値Pが5g未満であり、ジップアップが50g/2mmを超え、剥離性が不安定であった。
【0130】
また、比較例4は接着層における硬化剤の比率が多く、ジップアップは小さく良好なものの、ループスティフネス法による初期衝撃値Pが20gを超え、接着層と中間層との間で剥離が生じ、蓋材としての実用性が欠落したものであった。
【0132】
▲3▼接着層、中間層およびヒートシーラント層の少なくとも1つに微粒子を添加した蓋材(試料23〜49)について
【0133】
【表6】
Figure 0003619585
【0134】
【表7】
Figure 0003619585
表6に示されるように、接着層に微粒子を添加した蓋材(試料23〜31)、中間層に微粒子を添加した蓋材(試料32〜39)、およびヒートシーラント層に微粒子を添加した蓋材(試料40〜49)は、いずれも剥離強度が100〜1200g/15mmの範囲内、ジップアップが50g/2mm以下で、かつ、剥離形態がヒートシーラント層と中間層とが剥離する層間剥離形態となり、安定した剥離性を有していた。そして、試料23〜49のループスティフネス法による初期衝撃値Pは5〜20gの範囲であり、スティフネス強度fは測定開始後の経過時間tと比例関係にあり、比例定数aは−0.1≦a≦0を満たすものであり、試料23〜49は適度の腰の強さを有することが確認された。
【0135】
これに対して、比較例6は接着層、中間層、ヒートシーラント層のいずれにも微粒子を添加していないため、ループスティフネス法による初期衝撃値Pが5g未満であり、ジップアップが50g/2mmを超え、剥離性が不安定であった。
【0136】
また、比較例7は、ヒートシーラント層に微粒子を添加したものの、その添加量が少なく、ループスティフネス法による初期衝撃値Pが5g未満であり、ジップアップが50g/2mmを超え、剥離性が不安定であった。
【0138】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によればループスティフネス法による初期衝撃値Pは5〜20gの範囲であり、スティフネス強度fは測定開始後の経過時間t(t≧3)と比例関係にあり、比例定数aは−0.1≦a≦0を満たすものであり、積層体(蓋材)の腰の強度が大きく、これにより、蓋材の剥離時のジップアップが低くなり、かつ、蓋材を剥離する際に、中間層とヒートシーラント層との層間での剥離、あるいはヒートシーラント層内部における凝集破壊剥離が生じ、ヒートシーラント層の高い接着性を維持したまま、ジップアップの低い良好な剥離性を得ることができ、蓋材の合成樹脂製容器への熱融着条件の設定が容易となり、また、内容物の視認性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層体の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の積層体の他の例を示す概略断面図である。
【図3】本発明の積層体の他の例を示す概略断面図である。
【図4】本発明の積層体の他の例を示す概略断面図である。
【図5】本発明の蓋材をキャリアテープ上に熱融着した状態を示す斜視図である。
【図6】図5のVI−VI線における断面図である。
【図7】キャリアテープから蓋材を剥離した状態を示す図6相当図である。
【図8】キャリアテープから蓋材を剥離した状態を示す図6相当図である。
【符号の説明】
1,11…積層耐(蓋材)
2,12…耐熱性基材層
3,13…接着層
4,14…中間層
4a…第1樹脂層
4b…第2樹脂層
4c…第3樹脂層
5,15…ヒートシーラント層
12a…第1耐熱性基材層
12b…第2耐熱性基材層
16…接着剤層
31…キャリアテープ
32…エンボス部

Claims (5)

  1. 耐熱性基材層、接着層、中間層およびヒートシーラント層をこの順に積層して備えた電子部品収納キャリアテープの蓋材用の積層体であって、ループスティフネス法を用いて、ループ条件:サンプル幅25mm、ループ長さ62mm、ループ作成時のサンプルテンション20g、押込み条件:押込み速度3.5mm/秒、押込み量5mm、押込み治具の径25.4mmの条件にて測定した初期衝撃強度P(g)が5g乃至20gの範囲であり、かつ、スティフネス強度f(g)は前記初期衝撃強度P(g)以下であり、スティフネス強度f(g)と測定開始後の経過時間t(分)(tは3分以上)とが比例関係にあり、比例定数a(g/分)が−0.1≦a<0を満足することを特徴とする積層体。
  2. 前記接着層は2液硬化型接着層であり、主剤と硬化剤との混合割合が100:10乃至100:70であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 前記積層体を構成する少なくとも1つの層が、無機系微粒子を樹脂100重量部に対し1〜300重量部の範囲で含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層体。
  4. 前記積層体を構成する少なくとも1つの層が、アクリル系、ポリオレフィン系、ポリスチレン及びポリエステル系の少なくとも1種からなる有機系微粒子あるいは有機系球状ビーズを樹脂100重量部に対し1〜300重量部の範囲で含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層体。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の積層体からなり、前記ヒートシーラント層側において電子部品収納キャリアテープにヒートシールすることを特徴とする蓋材。
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