JPH0782217A - 有機錫触媒エステル交換方法 - Google Patents

有機錫触媒エステル交換方法

Info

Publication number
JPH0782217A
JPH0782217A JP6234448A JP23444894A JPH0782217A JP H0782217 A JPH0782217 A JP H0782217A JP 6234448 A JP6234448 A JP 6234448A JP 23444894 A JP23444894 A JP 23444894A JP H0782217 A JPH0782217 A JP H0782217A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
alcohol
dimethyltin
dichloride
reaction mixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6234448A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3853386B2 (ja
Inventor
Louis E Trapasso
ルイス・イー・トラパーソー
Stanley J Padegimas
スタンレー・ジェイ・パッドジーマス
Peter F Epstein
ピーター・エフ・エプステイン
Paul Ling Kong Hung
ポール・リング・コング・ハング
Purnendu Mukhopadhyay
パーネンド・マクホーパーデイヤ
Philip L Meisel
フイリップ・エル・マイセル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ciba Specialty Chemicals Water Treatments Ltd
Original Assignee
CPS Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CPS Chemical Co Inc filed Critical CPS Chemical Co Inc
Publication of JPH0782217A publication Critical patent/JPH0782217A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3853386B2 publication Critical patent/JP3853386B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/03Preparation of carboxylic acid esters by reacting an ester group with a hydroxy group

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】直接的なエステル化によっては通常は得ること
ができなかったカルボン酸のエステルをエステル交換を
介して得ることを目的とする。 【構成】モノカルボン酸のエステルを、過剰の二塩化ジ
アルキル錫とブレンドした触媒有効量の酸化ジアルキル
錫の存在下での反応により1、2−および1、3−ポリ
オールとエステル交換することにより、モノカルボン酸
のポリオールエステルを形成する。ジメチル錫を利用し
たアルコールおよびポリオールとメチルまたはエチルモ
ノまたはポリカルボン酸エステルとのエステル交換反応
も開示されており、形成されるアルコールまたはポリオ
ールカルボン酸エステルは有機錫触媒を実質上含まな
い。所望の方法により生成されるカルボン酸エステル、
および有機錫触媒を含まないカルボン酸エステルも開示
されている。 【効果】有機錫触媒を含まないエステル交換反応生成
物、特に、1、2−および1、3−ポリオールエステル
反応生成物に対する、長く待望されかつこれまでは満た
されることがなかった要望を満足させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カルボン酸の低級アル
キルエステルとアルコールおよびポリオールとの間の有
機錫触媒エステル交換(organotin catalyzed transeste
rification)反応によるカルボン酸の高級エステルを製
造する方法に関する。特に、本発明は、有機錫触媒エス
テル交換反応により、これまで得るのが難しかった1、
2−および1、3−ポリオールエステルを形成する新規
な方法に関する。更に、本発明は、有機錫を触媒とする
エステル交換反応によりかかるアルコールエステル並び
に他のポリオールおよびアルコールエステルを合成する
とともに、得られた、有機錫触媒を実質上含まないエス
テルを回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和脂肪酸および芳香族ポリカルボン
酸のエステルは、重合性モノマとして商業上の重要性が
増している。かかる特性の物質は、数多くの分野におい
て商業的に利用されているホモポリマとコーポリマの双
方を形成するのに使用されている。かかる用途には、紙
製品のコーティング、廃水処理システム、光学レンズコ
ーティング、床磨き剤、嫌気接着剤、流動点降下剤、紙
コーティング、UVおよびEBコーティングおよび接着
剤、テキスタイル仕上げ剤、感圧接着剤、粘度指数改良
剤、注封材料およびシーラント、エレクトロニクスおよ
び印刷板用の感光性ポリマ、ゴムおよびプラスチック改
質剤、UV硬化性インクおよびオーバープリントワニ
ス、歯科および医科用樹脂、放射線硬化オリゴマの反応
性希釈剤、ゴム加硫用架橋剤、水分遮断フィルム、イオ
ン交換樹脂、PVCプラスチゾル、小径球の封入および
含浸、皮革仕上げ剤、砂コーティング用のバインダ樹
脂、像形成用のUV硬化樹脂、シラン中間体などがあ
り、かかる用途は当業者にとって周知である。
【0003】特に関心がもたれている一の群のモノマと
して、多官能価モノマ、即ち、多官能価アルコールを有
する不飽和カルボン酸のエステルがある。当業者には周
知のように、かかる特性を有する材料は、通常使用され
る溶媒に不溶である硬質コーティングを形成するのに架
橋剤として使用することができる。特に関心がもたれて
いるのは、アクリル酸(2−プロペン酸)およびメタク
リル酸(2−メチル−2−プロペン酸)のエステルであ
る。一官能価と多官能価の双方であるこれらのエステル
は、上記した用途のホモポリマおよび/またはコーポリ
マの成分として長い間使用されてきた。
【0004】特に関心が払われている別のグループのモ
ノマとして、芳香族ポリカルボン酸の不飽和エステルが
ある。かかるモノマの重合生成物は、優れた誘電特性、
寸法安定性、耐熱性、耐水性、耐溶剤性および機械的特
性を有している。好ましいポリマ生成物はまた、透明
性、反射率および表面硬さをはじめとする優れた光学特
性を有している。かかるポリマは、光学材料として使用
するのが望ましい。
【0005】これまでは、現在産業上実施されているよ
うに、上記したポリマは直接的なエステル化、即ち、不
飽和カルボン酸の一価または多価アルコールとの酸触媒
反応によりつくられてきた。この処理に対する大きな例
外は、アミン基のような塩基性官能基を含む不飽和エス
テルの製造である。これらの場合、生成物はこれまで、
ナトリウムメチレート、酸化鉛、チタン酸テトライソプ
ロピルなどのような触媒を使用するエステル交換処理に
よりつくられてきた。(例えば、米国特許第3,64
2,877号を参照されたい。)この種の化合物の商業
的製造においては、最終反応混合物を減圧下で分別蒸留
に供することにより、高純度の状態にあり、かつ、これ
らの化合物の製造の際に存在しなければならない金属触
媒および/または過剰の重合抑制剤を含まない所望のモ
ノマを得る。
【0006】これに対して、酸触媒エステル化反応の生
成物は、塩基洗浄処理により精製され、これにより酸触
媒および過剰の未反応カルボン酸を過剰の重合抑制剤と
ともに除去する。原則的には、かかる反応生成物は減圧
下で分別蒸留することにより精製することも可能である
が、産業的に実施する場合には、この処理は、比較的揮
発性の高い材料とともに使用されるだけである。これ
は、これらの生成物、特に、長鎖の脂肪族アルコールの
エステルおよび多価アルコールのエステルは、高真空を
採用した場合にも比較的高沸点を有するからである。産
業的に実施する場合には、約1mmHgよりも低い圧力
を得ることは大変困難であり(より一般的には、使用さ
れる真空は約10乃至20mmHgの範囲で変化す
る)、かかる条件下においても、これらのエステルの沸
点は著しく高いので蒸留するのが困難である。本技術分
野において周知であるように、かかる特性を有するモノ
マは約115乃至120℃を越える温度では、種々の重
合抑制剤で抑制した場合でも、重合を行なう傾向があ
る。従って、産業的に実施する場合には、反応生成物
を、蒸留されない「残液」("bottoms") 生成物として単
離するのが好ましい。
【0007】上記した酸触媒直接エステル交換は、種々
の不利益、特に、幾つかの副反応の発生に遭遇する。特
に、かかる方法は、最終生成物から除去するのが不可能
ではないとしても困難となる着色物質を形成してしまう
ことがある。このような着色物質は、生成物を数多くの
産業的用途、特に、紙処理化学薬品、産業上のコーティ
ングなどのような分野において適さないものとする場合
がある。また、酸触媒副反応により、副生成物が形成さ
れる。この副生成物は、それ自体は必ずしも有害ではな
いが、最終生成物に対して未反応希釈剤として作用し、
かくして、生成物の効能を低下させる。別の欠点とし
て、過剰のカルボン酸を使用して反応を完了させる必要
があることが挙げられる。この過剰のカルボン酸は、一
般には回収して再循環することができず、従って、原料
コストと廃棄物処理コストの上昇を招くことになる。
【0008】当然のことであるが、これらの生成物の多
くをエステル交換反応により製造することができるが、
同じ欠点の多くも未解決のままとなっている。特に、ア
ルミニウムイソプロポキシド、ナトリウムメトキシド、
チタン酸テトライソプロピルおよび酸化鉛のような重要
なエステル交換触媒もまた、上記したのと同じ副反応に
対して触媒作用を行なう。更に、これらの触媒の多くを
最終製品から、特に産業的なスケールで、除去すること
は不可能ではないとしても困難である。
【0009】チタン酸テトライソプロピル、アルミニウ
ムイソプロポキシドまたは酸化ジブチル錫のような金属
含有触媒は、一官能価(一価)アルコールおよびヒドロ
キシル基が著しく接近していない多価アルコールのエス
テル交換反応の触媒として使用することができる。しか
しながら、エチレングリコール、1、2−プロパンジオ
ールおよびグリセロールのような近いポリオールの場
合、あるいは1、3−プロパンジオール、トリメチロー
ルプロパンまたは1、3−ブタンジオールのようにヒド
ロキシル基が1、3−位置を占める場合には、上記した
ような金属触媒は、それぞれ5または6員金属含有環状
化合物を形成する。これらの環状化合物は非反応性であ
り、エステル交換反応を適正な時間行なわせるのに必要
な触媒反応工程に、あったとしても極くわずかに関与す
るに過ぎない。従って、これらの物質を上記した多価ア
ルコールから誘導されるエステル製造の触媒として使用
するのが不可能となる。
【0010】二塩化ジアルキル錫からつくられる別の金
属含有触媒系が、最近報告されている。ジャーナル・オ
ブ・ジ・オーガニック・ケミストリ(J. Org. Chem)第5
4巻、第4013−14頁(1989年)に掲載のオテ
ラ(Otera) 等の論文には、(4つの錫原子を有する)安
定で、剛性のある、はしご状構造を形成する二塩化ジア
ルキル錫が開示されており、この構造体は、エステル交
換の際には立体制御を行なうテンプレート(template)と
して機能する。これらの物質は、触媒であるために無傷
の状態になければならない構造を有する「反転ミセル」
("reverse micelles")として説明されている。極性溶媒
は錯体を解離し、触媒活性を阻害するので、炭化水素溶
媒が好ましい。しかしながら、非極性が著しい反応溶媒
は、商業的に望ましいカルボン酸モノマのエステル交換
には望ましくない。更に、この論文には、商業的な製造
にとって重要な工程である純粋な生成物エステルの単離
の方法については何らの記載もない。更にまた、これら
の化合物は、加水分解して、テトラオルガノジスタンオ
キサン(tetraorgano distannoxane)を形成すると報告さ
れている。
【0011】ジャーナル・オブ・ジ・オーガニック・ケ
ミストリ(J. Org. Chem)第56(18)巻、第5307
−11頁(1991年)に掲載のオテラ(Otera) 等の論
文には、これらの化合物が一価アルコールのエステル交
換における有効な触媒であることが開示されている。こ
れは、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Lett.)
第27(21)巻、第2383−6頁(1986年)に
おいてオテラ(Otera)等により確認されており、この論
文には1、2−および1、3−ジオール以外のジオール
のエステル交換も開示されている。
【0012】米国特許第4,473,702号には、芳
香族ジカルボン酸のアリルアルコールとのジアルキルエ
ステルのエステル交換による芳香族ジカルボン酸のジア
リルエステルの合成が開示されている。この反応は、二
塩化ジアルキル錫、酸化ジアルキル錫またはこれらの混
合物を金属マグネシウム、亜鉛、錫、鉛、アルミニウ
ム、ニッケルもしくはジルコニウムまたはこれらの酸化
物のような第2の触媒と組み合わせたものの触媒作用を
受ける。この特許の開示は、一価アルコールを使用した
反応に限定され、得られるエステルは従来の蒸留および
再結晶法により分離されるが、エステルが金属触媒を含
まない純粋な形態で得ることについては、何ら記載して
いない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記した刊行物のいず
れにも、1、2−および1、3−ポリオールのエステル
交換または純粋な生成物であるエステルの単離を可能に
するエステル交換触媒または方法は開示されていない。
1、2−および1、3−ポリオールのエステル交換にお
いて有効な触媒系が依然として待望されている。金属触
媒を含まない純粋な生成物を単離することができる系が
より一層所望されている。
【0014】有機錫触媒は、上記引用した文献に記載さ
れている全く異なる態様で使用することにより、これま
では得難かったエステル交換生成物を高収率でかつ高純
度で提供することができることがわかった。本発明の方
法は、触媒除去の簡単な方法を提供するとともに、蒸留
による精製の必要性を除去するものである。本発明の方
法に従って製造される生成物は、実質上無色で、副生成
物および金属触媒を含まない。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の一の実施例によ
れば、カルボン酸のメチルまたはエチルエステルを1、
2−および1、3−ポリオールでエステル交換する方法
が提供されており、この方法は、(1)アラルキル、脂
肪族および脂環式ポリオールから選ばれる1、2−また
は1、3−ポリオールと、(2)ポリオールよりも化学
量的に過剰のモノカルボン酸のメチルまたはエチルエス
テルとを含む反応混合物を用意する工程と、二塩化ジア
ルキル錫(dialkyltin dichloride) と混合した触媒有効
量の混合物の存在下で混合物を反応させてカルボン酸と
メタノールまたはエタノールとのポリオールエステルを
形成する工程とを備えることを特徴とするものである。
【0016】本発明のこの方法は、アクリレートとメタ
クリレートエステルのエステル交換に特によく適してお
り、化学量過剰の該エステルは、揮発性があり、回収し
て再循環させることができる。この方法の別の特徴は、
二塩化ジアルキル錫と酸化ジアルキル錫の触媒混合物
を、現場で調製することができることにある。本発明の
この実施例のこの観点に係る方法は更に、反応混合物に
二塩化ジアルキル錫を含む。反応工程に次いで、二塩化
ジアルキル錫と酸化ジアルキル錫の混合物が現場で(in
situ) 二塩化ジアルキル錫から形成されるように反応混
合物を加熱する工程が行なわれる。
【0017】本発明のこの実施例のこの観点に係る反応
混合物は、HCl受容体化合物を更に含むのが好まし
い。かかる化合物は、現場においてジアルキル錫の混合
物の形成を容易にする。
【0018】本発明のエステル交換反応は、可逆的であ
る。従って、この反応は、系から反応混合物の1つを除
去することにより、終了により近づくように進められ
る。従って、メチルまたはエチルカルボン酸出発物質が
採用され、これにより、メタノールまたはエタノールの
ような低沸点アルコールが形成されるが、これは系の酸
エステルおよびより高級のアルコールまたはポリオール
から容易に除去される。従って、本発明のこの実施例の
更に別の観点は、メタノールまたはエタノールが反応混
合物から除去されて反応工程が終了に向けて進行するこ
とができるように反応混合物を加熱する方法工程を含
む。
【0019】本発明のこの観点に係る好ましい方法は、
メタノールまたはエタノールとともに低沸点共沸混合物
を形成する溶媒を含む反応混合物を利用し、使用される
加熱工程は共沸混合物が反応混合物から除去されるまで
反応混合物を加熱する。メチルまたはエチルカルボン酸
エステルがメタノールまたはエタノールとともに共沸混
合物を形成する溶媒として作用することができる。ある
いは、補助溶媒、好ましくは、メタノールまたはエタノ
ールとともに一層低い沸点の共沸混合物を形成する脂肪
族炭化水素溶媒を使用することができる。これにより、
反応を進めるのに必要とされるメチルまたはエチルカル
ボン酸エステルを除去することなく、形成されたままの
アルコールを除去することができる。
【0020】本発明の第2の実施例によれば、触媒を含
まないエステル交換生成物を製造する方法が提供されて
いる。カルボン酸の低級エステルを1、2ーおよび1、
3−ポリオールとエステル交換する本発明の上記実施例
に係る方法は、全てが触媒を含まない最終生成物を形成
するとは限らない。二塩化ジブチル錫のようなより高級
の二塩化ジアルキル錫は、エステル交換混合物を洗浄す
るアルカリ条件下では酸化ジブチル錫のような不溶性沈
澱物を形成する。これらの沈澱物はエステル交換が終了
した際に反応混合物から除去するのが困難である。
【0021】本発明の第2の実施例は、二塩化ジメチル
錫、酸化ジメチル錫およびこれらの組み合わせが、これ
らの溶液のpHが13.2よりも高い場合には、アルカ
リ水溶液に完全に可溶であるという予期し得ない事実の
知得に基づくものである。対応するジブチル錫化合物の
場合は、事実はそうではない。
【0022】従って、本発明のこの第2の実施例の一の
観点は、カルボン酸の低級エステルを1、2ーおよび
1、3−ポリオールとエステル交換する本発明の方法に
おいて好ましいジアルキル錫触媒として、二塩化ジメチ
ル錫と酸化ジアルキル錫とを使用する。この方法は、こ
れまで得るのが難しかった1、2−および1、3−ポリ
オールカルボン酸エステルを有機錫触媒エステル交換に
より得るだけでなく、この反応生成物を、有機触媒エス
テル化により生成したときにこれらの化合物に関してこ
れまで得るのが難しかった触媒のない他の目的物の形態
で容易に単離することができる。
【0023】更にまた、この予期し得ない知得は、カル
ボン酸とアルコールその他のポリオールとのエステルの
有機錫触媒エステル交換にも適用することができる。こ
れまでは、金属触媒を含まない形態でこれらの反応のエ
ステル生成物を得ることは同様に不可能であった。
【0024】従って、本発明の第2の実施例のこの観点
によれば、カルボン酸のエステルをアルコールおよびポ
リオールとエステル交換する方法が提供されており、こ
の方は、反応混合物がポリオールとポリカルボン酸との
混合物を含まない場合には、(1)アラルキル、脂肪族
および脂環式アルコールおよびポリオールから選ばれる
アルコールまたはポリオールと、(2)アルコールまた
はポリオールよりも化学量過剰のモノおよびポリカルボ
ン酸から選ばれるカルボン酸のメチルまたはエチルエス
テルとを含む反応混合物を用意する工程と、二塩化ジメ
チル錫、酸化ジメチル錫およびこれらの混合物よりなる
群から選ばれる触媒有効量のジメチル錫触媒の存在下で
混合物を反応させる工程と、ジメチル錫の実質上全てを
除去するように反応混合物をpHが13.2よりも大き
いアルカリで洗浄する工程と、ジメチル錫触媒を実質上
含まないアルコールまたはポリオールカルボン酸エステ
ルを回収する工程とを備えている。
【0025】本発明のポリオールエステル交換反応と同
様に、双方のジメチル錫化合物が存在する場合には、二
塩化ジメチル錫と酸化ジメチル錫との混合物を使用する
ことができ、あるいは二塩化ジメチル錫を反応混合物に
加え、反応混合物を加熱することにより現場で二塩化ジ
メチル錫と酸化ジメチル錫との混合物に転換することが
できる。現場での転換は、HCl受容体化合物を反応混
合物に加えることにより促進することができるようにす
るのが好ましい。
【0026】更にまた、このエステル交換反応の終了
は、反応混合物からメタノールまたはエタノールを除去
することにより同様に促進される。これもまた、メタノ
ールまたはエタノールを、それ自体であるいはメチルま
たはエチルカルボン酸エステル出発物質との共沸混合物
との形態でもしくは反応混合物に加えられる非極性炭化
水素溶媒とともに煮沸除去するように反応混合物を加熱
することにより行なわれる。
【0027】上記した技術の組み合わせにより、カルボ
ン酸のより高級なエステルを「残液」生成物として産業
的規模で生成することができる。本発明の別の特徴は、
本発明の概念および現在のところ実施が意図されている
最良の形態を一例として示す以下の説明および特許請求
の範囲から明らかとなるものである。
【0028】
【作用】上記した技術の組み合わせにより、エステル交
換によるカルボン酸の高級エステルが「残液」生成物と
して産業的規模で製造される。従って、製造の際の収率
を有意を高めることができるとともに、有機錫反応触媒
を実質上含まないエステルを得ることができる。
【0029】
【実施例】本発明のエステル交換反応は下記の式1によ
り説明することができる。
【式1】
【0030】この式において、R(OH)n は、得よう
とするエステルのアルコールまたはポリオールであり、
R1 OHはエステル交換反応において使用されるエステ
ルの一価アルコールであり、Aはエステルを誘導する酸
を示す。変数nは、1以上、。好ましくは1乃至4とす
ることができる整数である。
【0031】本発明のエステル交換方法は、実質上あら
ゆるモノまたはポリカルボン酸エステル誘導体にも作用
する。上記した反応式において、Aは芳香族、脂肪族ま
たは脂環式モノまたはポリカルボン酸残基(residue) を
示す。芳香族カルボン酸残基は、単環、複環および融合
環系の化合物から誘導することができる。カルボン酸基
は、芳香族環にあるいは芳香族環に置換したアルキル基
の一部に直接置換することができる。
【0032】また、芳香族環は、ハロゲン、アミノ、シ
アノ、ニトロなど、更には1乃至20個の炭素原子を含
むアルキル、アルコキシおよびアルキルチオ基などから
選ばれる1つ以上で更に置換することができる。アルキ
ル基は、飽和または不飽和、置換または未置換および分
枝まはた未分枝とすることができる。アルキル基は、置
換される場合には、芳香族環置換に適するものとして上
記した官能基の1つ以上を含むことができる。Aにより
表わされる芳香族カルボン酸残基は、約7乃至約20、
好ましくは約8乃至約12個の炭素原子を含むのが好ま
しい。
【0033】脂肪族および脂環式カルボン酸残基は、飽
和、モノ不飽和およびポリ不飽和カルボン酸から誘導す
ることができる。これらの酸は、直鎖または分枝とする
ことができ、かつ、芳香族環置換に適したものとして上
記した基の1つ以上で置換することができる。Aで示さ
れる脂肪族および脂環式カルボン酸残基は、約2乃至約
40個の炭素原子を含むのが好ましく、より好ましくは
約3乃至約26個の炭素原子を含む。
【0034】本発明のエステル交換方法は、実質上あら
ゆるカルボン酸エステル出発物質に対して作用するが、
芳香族、不飽和脂肪族および脂環式カルボン酸のエステ
ルが、重合モノマとしてエステル交換反応において有用
であるので好ましい。脂肪族および脂環式カルボン酸エ
ステルの不飽和結合は、モノマに関して重合部位として
作用する。これに対して、芳香族カルボン酸エステル
は、不飽和アルコールと好ましいエステル交換を行な
い、不飽和アルコールの二重結合はモノマの重合部位と
して作用する。本発明の方法は飽和脂肪族および脂環式
カルボン酸の高級エステルおよび芳香族カルボン酸の飽
和エステルを合成するのに使用することができるが、こ
れらの物質は、本発明の好ましい化合物とは異なり、直
接エステル化の一層激しい反応条件により形成すること
ができ、これらの物質を比較的穏やかなエステル交換条
件によりつくることは重要ではない。
【0035】上記反応式において、R1 はカルボン酸エ
ステル出発物質のアルコール部分を示す。本発明のエス
テル交換方法によれば、この基を含む一価アルコールが
形成される。R1 は本発明のエステル交換方法が進行す
る実質上全てのあらゆるアルキル基を示すことができる
が、全ての実施上の目的のためには、R1 はメチルまた
はエチルである。メチルまたはエチルエステル出発材料
は、2つの理由から望ましい。先づ、かかるエステル
は、反応温度および反応混合物の均質性を最適にするよ
うに作用する。第2に、当業者にとって周知であるよう
に、本発明のエステル交換反応は可逆的である。従っ
て、反応を進めて終了させるためには、反応生成物の1
つを系から取り除く必要がある。
【0036】理論的には、新しいエステルR(OCO
A)n または新しいアルコールR1 OHを除去すること
ができるが、本発明のエステル交換方法は、エステル出
発物質をメタノールまたはエタノールにそれぞれ転換す
る。これらの一層低沸点のアルコールは、より高沸点の
アルコールよりも、直接蒸留によりまたはより低沸点の
共沸混合物の形成および蒸留を介して反応生成物混合物
から一層容易に除去される。
【0037】特に好ましいモノおよびポリカルボン酸エ
ステル出発物質は、アクリル酸メチルおよびエチル、メ
タクリル酸メチルおよびエチル、安息香酸メチルおよび
エチル酸、フタル酸メチルおよびエチル、トリメリット
酸メチルおよびエチル、テレフタル酸メチルおよびエチ
ル、イソフタル酸メチルおよびエチル、ナフタレンジー
およびトリカルボン酸メチルおよびエチル、ベンゼント
リカルボン酸メチルおよびエチルなどを含む。本発明の
エステル交換方法は、これらのカルボン酸の高級エステ
ルを形成する。
【0038】上記した反応式のRは、本発明のエステル
交換反応において形成されるべきエステルのアルコール
部分を示し、R(OH)n は得ようとするエステルの一
価または多価アルコールを示す。本発明の目的のために
は、Rは、開示されているエステル交換方法により得よ
うとするエステルのアルコールまたはポリオール出発物
質の残基として定義される。
【0039】本発明の方法においては、Rは、アラルキ
ル、脂肪族または脂環式アルコールまたはポリオールを
示す。アラルキルアルコールまたはポリオールのヒドロ
キシル基は、アルキル置換である。残基Rを誘導するこ
とができるアラルキルアルコールおよびポリオールは、
芳香族の単環もしくは複環または融合環の系を含むこと
ができる。芳香環は飽和でも不飽和であってもよい。置
換された芳香環は、芳香族カルボン酸エステル出発物質
の芳香環に関して上記した環置換基を含むことができ
る。本発明に係るアラルキルアルコールおよびポリオー
ル残基は、約7乃至約20個の炭素原子を含むのが好ま
しく、より好ましくは約8乃至約12個の炭素原子を含
む。
【0040】残基Rが誘導される脂肪族または脂環式ア
ルコールおよびポリオールは、飽和、モノ不飽和または
ポリ不飽和とすることができる。アルコールおよびポリ
オール残基は直鎖または分枝とすることができ、かつ、
置換または未置換とすることができる。置換された残基
は、本発明の芳香族カルボン酸出発物質の環置換に適し
たものとして上記した基の1つ以上を含むことができ
る。Rにより示されるアルコールおよびポリオール残基
は約2乃至約40個の炭素原子を含むのが好ましく、一
層好ましくは、約3乃至約26個の炭素原子を含む。
【0041】本発明のエステル交換方法において使用す
るのに特に好ましいアルコールおよびポリオールは、炭
素原子が8乃至22個のn−またはイソ−アルカノー
ル、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルア
ルコール、ベンジルアルコール、2−フェノキシ−エタ
ノール、シクロヘキサノール、アリルアルコール、メタ
リルアルコール、クロチルアルコール、エチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、1、3−ブタンジオー
ル、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、
ジペンタエリトリトール、2、2−ジメチル−1、3−
プロパンジオール、グリセリンなどを含む。本発明のエ
ステル交換方法は、アクリル酸またはメタクリル酸メチ
ルまたはエチルと反応させるときには、アクリル酸また
はメタクリル酸の高級エステルを形成する。
【0042】本発明のエステル交換方法は、実質上あら
ゆるアラルキル、脂肪族または脂環式ポリオール出発材
料と実質上あらゆる芳香族、脂肪族または脂環式モノカ
ルボン酸との組み合わせ、またはあらゆるアラルキル、
脂肪族または脂環式アルコールと実質上あらゆる芳香
族、脂肪族または脂環式モノまたはポリカルボン酸との
組み合わせに作用する。ポリオールとポリカルボン酸と
の組み合わせは、反応体が架橋して無用の反応生成物を
形成するので望ましくない。
【0043】上記したように、不飽和アルコール、ポリ
オールおよびカルボン酸は、より激しい直接エステル化
条件に対して感受性があるので、本発明の方法は不飽和
出発物質に特によく適している。商業的に有用なモノマ
は、アラルキル、飽和脂肪族または脂環式アルコールを
不飽和脂肪族または脂環式モノもしくはポリカルボン酸
エステルと反応させることにより、あるいは不飽和アル
コールを芳香族、飽和脂肪族または脂環式モノもしくは
ポリカルボン酸エステルと反応させることにより一般に
得られる。商業的に有用なモノマはまた、アラルキル、
飽和脂肪族または脂環式ポリオールを不飽和脂肪酸また
は脂環式モノカルボン酸エステルと反応させることによ
り得られる。
【0044】しかしながら、予期し得ない独特の結果
が、本発明のジアルキル錫触媒系を用いた1、2−およ
び1、3−ポリオールの場合に得られる。本発明の触媒
系は、先行技術のエステル交換方法に不利益を及ぼす5
または6員の金属含有環状化合物を形成することなく、
かかるポリオールに高収率のエステル交換を行なわせる
ことができる。予期し得ない結果は、1、2−および
1、3−ポリオールを用いた実質上あらゆるモノカルボ
ン酸エステルのエステル交換の場合に得られる。本発明
の技術を使用してジカルボン酸エステルをジオールと反
応させることによりプレポリマを製造することを意図す
ることもできるが、この場合には、ジオールのエステル
に対するモル比は、高粘度の生成物が形成されないよう
に1よりも大きくしなければならない。
【0045】予期し得ない独特の結果はまた、実質上あ
らゆるモノまたはポリカルボン酸エステルを用いた実質
上あらゆるアルコールのエステル交換の場合、あるいは
本発明のジメチル錫触媒系を使用し、実質上あらゆるモ
ノカルボン酸エステルを用いた実質上あらゆるポリオー
ルのエステル交換の場合にも得られる。ジメチル錫触媒
系が使用される場合には、簡単なアルカリ洗浄後に得ら
れるエステル交換生成物は、有機錫触媒を実質上含まな
い。
【0046】上記した反応式は、反応器にアルコールま
たはポリオールを先づ装填し、次いでモノまたはポリカ
ルボン酸のメチルまたはエチルエステルを装填すること
により行なわれる。カルボン酸のメチルまたはエチルエ
ステルのアルコールまたはポリオールに対するモル比
は、広い範囲に亘って変化させることができるが、いつ
も1.0よりも大きい。好ましくは、比はヒドロキシル
官能価1モル当たり約1.2:1乃至5:1のメチルま
たはエチルカルボン酸エステルの範囲にある。
【0047】反応温度は、アルコールまたはポリオール
およびメチルまたはエチルカルボン酸エステルが液体と
なる温度が選ばれる。これは、本発明の方法で利用する
ことができるカルボン酸エステルは広範囲に亘るのでか
なり変動する。しかしながら、反応体が液体である反応
温度の選択は、過度の実験を行なうことなく当業者が容
易に決定することができる事項である。一般的には、反
応温度は約60℃乃至約140℃の範囲、通常は約80
℃乃至約120℃に範囲にある。
【0048】反応は、ジアルキル錫触媒系の存在下で行
なわれる。多くの場合、この触媒系は、約0.01乃至
約2.00重量パーセントのレベル、好ましくは約0.
05乃至約1.00重量パーセントのレベルにある。
1、2−および1、3−ポリオールのエステル交換を行
なうためには、二塩化ジアルキル錫と酸化ジアルキル錫
とからなるジアルキル錫触媒系が使用される。酸化シア
ルキル錫は、化学量不足(stoichiometric deficiency)
が好ましく、酸化ジアルキル錫の二塩化ジアルキル錫に
対する比は、反応速度を高めるため、約0.5:1乃至
約0.75:1であるのがより一層好ましい。
【0049】1乃至12個の炭素原子を含むアルキル基
を有する酸化ジアルキル錫と二塩化ジアルキル錫が、本
発明において使用するのに適している。1、2−および
1、3−ポリオールのエステル交換には、酸化ジブチル
錫または酸化ジメチル錫と二塩化ジブチル錫または二塩
化ジブチル錫との混合物が特に有効である。酸化ジメチ
ル錫と二塩化ジメチル錫の混合物は、反応混合物から容
易に除去されて、有機錫触媒混合物を実質上含まない反
応生成物を得ることができるので、特に好ましい。
【0050】1、2−および1、3−ポリオールのエス
テル交換に関する本発明の方法の別の特徴は、酸化ジア
ルキル錫−二塩化ジアルキル錫を現場で調製することが
できることにある。触媒混合物は、反応条件下で酸化ジ
アルキル錫に一部転換する二塩化ジアルキル錫を反応混
合物に含ませることにより現場で形成されるが、エステ
ル交換反応速度は、有効量の二塩化ジアルキル錫が酸化
ジルアルキル錫に変換するまで、最初は一層緩慢であ
る。
【0051】二塩化ジアルキル錫−酸化ジアルキル錫の
現場での形成は、アルカリ金属の水酸化物またはアルコ
キシド、アルカリ土類金属の水酸化物または酸化物、ア
ルカリまたはアルカリ土類金属の炭酸塩または重炭酸
塩、三塩基アルカリ燐酸塩、第三アミンのような有機塩
基などのような反応混合物に、HCl−受容体またはア
ルカリ塩基を添加することにより促進することができ
る。好ましいアルカリ金属には、リチウム、ナトリウム
およびカリウムがある。好ましいアルコキシドには、ナ
トリウムメチレートのようなメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、エステル交換されるべきアルコールのナトリ
ウムアルコキシドがある。好ましいアルカリ土類金属は
マグネシウムおよびカルシウムであり、好ましい第三ア
ミンはトリエチルアミンである。HCl−受容体の二塩
化ジアルキル錫に対するモル比は、広範囲に亘って変え
ることができるが、一般的には、最良の結果はモル過剰
の二塩化ジアルキル錫を用いた多価アルコールの場合に
得られる。
【0052】本発明のエステル交換において使用するの
に適した二塩化および酸化ジアルキル錫において錫原子
に取着されるアルキル基の特性は、広く変わることがで
きるが、過剰のアルカリにおける溶解度、従って、エス
テル交換の終了時の反応混合物からの除去の容易性を考
慮すれば、二塩化ジメチル錫と酸化ジメチル錫が好まし
い。アルカリ中のこの溶解度により、これまで不可能で
あった、有機錫触媒を実質上含まないエステル交換エス
テル反応生成物を得ることができる商業的方法を可能と
することができる。触媒混合物の一部として含まれ、あ
るいは二塩化ジブチル錫のような二塩化ジアルキル錫か
ら現場で形成される、酸化ジブチル錫のような高級酸化
ジアルキル錫は、過剰のアルキルで処理すると不溶性の
沈澱物を形成する。これらの沈澱物はエステル交換反応
の終了時にエステル反応生成物から取り除くのが困難で
ある。
【0053】即ち、二塩化ジメチル錫、酸化ジメチル錫
およびこれらの混合物はアルカリ水溶液のpHが13.
2よりも高い場合には、該アルカリ水溶液に完全に可溶
となる。従って、エステル交換反応生成物の有機錫化合
物汚染は、13.2以上のpHで反応混合物を洗浄する
ことにより防止することができる。これは、対応するジ
ブチル錫化合物の場合には全く事実ではない。従って、
二塩化ジメチル錫および酸化ジメチル錫が、本発明の方
法において使用するのに最も好ましい有機錫触媒であ
る。望ましい結果は、反応混合物のpHが約13.2よ
りも大きいときに得ることができる。
【0054】ジブチル錫化合物は、1、2−および1、
3−ポリオールのエステル交換に好ましいジアルキル錫
触媒の1つとして上記した。かかる化合物は、ジメチル
錫触媒とは異なり、アルカリ水溶液においては安定では
ないので、カルボン酸エステルのエステル交換生成物と
の接触により該生成物から除去することができない。し
かしながら、ジブチル錫化合物は、エステル交換の最後
に、鉱酸または強有機酸の水溶液による抽出により反応
混合物から除去することができる。ジブチル錫化合物の
抽出に適した鉱酸には、塩化水素酸および燐酸が含まれ
る。適宜の強有機酸には、メタンスルホン酸がある。
【0055】ジメチル錫化合物は、カルボン酸エステル
反応生成物が残留触媒を実質上含まずに容易に得ること
ができるので、1、2−および1、3−ポリオールのエ
ステル交換において特に好ましいが、これは、他のポリ
オールのエステル交換およびアルコールのエステル交換
にまで拡げることができる。これらのアルコールおよび
ポリオールのカルボン酸エステルもまた、水性相が約1
3.2よりも大きいpHを有するように反応混合物をア
ルカリ水溶液で洗浄することによりジメチル錫を実質上
含まずに容易に得ることができる。
【0056】二塩化ジアルキル錫と酸化ジアルキル錫の
かかる混合物は1、2−および1、3−ポリオールの存
在下で5または6員環を形成しないので、二塩化ジメチ
ル錫と酸化ジメチル錫の混合物は適宜のエステル交換触
媒である。従って、二塩化ジメチル錫と酸化ジメチル錫
の混合物は、使用する場合には、反応混合物に直接添加
することができ、あるいは二塩化ジメチル錫を反応混合
物に添加し、これを酸化ジメチル錫に一部転換すること
により現場で形成することができる。この処理は、上記
した環形成が行なわれない物質にも使用することができ
る。この場合にも、転換は、反応混合物にHCl−受容
体化合物またはアルカリ塩基を加えることにより加速さ
せることができる。ポリオールのエステル交換には、酸
化ジメチル錫またはHCl−受容体よりもモル過剰(mol
ar excess)の二酸化ジメチルを使用すべきである。モノ
アルコールのエステル交換には、化学量欠乏の二塩化ジ
メチル錫を使用すべきである。
【0057】上記説明は、二塩化ジアルキル錫、酸化ジ
アルキル錫およびこれらの混合物が一価アルコールまた
は1、2−および1、3−ポリオール以外のポリオール
をエステル交換するのに一般に使用することができない
ことを意味するものではない。しかしながら、本発明の
ジメチル錫触媒系は、有機錫触媒を実質上含まないカル
ボン酸エステルのエステル交換反応生成物を容易に提供
することができる。従って、本発明のジメチル錫触媒に
よるエステル交換方法に従って得られるカルボン酸のエ
ステルは、約100ppmよりも少ない有機錫化合物を
含む。反応生成物は、約10ppmよりも少ない有機錫
化合物を含むのが好ましく、理想的には約2ppmより
も少ない有機錫を含む。
【0058】不飽和カルボン酸エステル出発物質あるい
は不飽和の一価または多価アルコール出発物質を利用す
るエステル交換反応には、不飽和結合の重合を1つ以上
の重合抑制剤を用いて抑制するのが重要である。かかる
抑制剤は当業者にとって周知であり、抑制剤には、ヒド
ロキノンおよびそのモノメチルエーテル、カテコール、
ピロカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、没食
子酸プロピルなどが含まれるが、これらに限定されるも
のではない。
【0059】上記した重合抑制剤の共通の特徴は、有効
に作用するのに酸素の存在を必要とすることである。従
って、かかる重合抑制剤が使用される場合には、エステ
ル交換反応を通じて酸素含有気体(空気または空気と窒
素との混合物)の流れを反応容器に供給することが必要
となる。使用されるべき酸素の量は、製造されている生
成物および反応器のサイズによるが、過度の実験を行な
うことなく当業者が容易に決定することができるもので
ある。
【0060】上記した重合抑制剤に共通する別の特徴
は、1つ以上のフェノールヒドロキシル基をいずれもが
含むことである。これらのフェノール基が存在すること
により、抑制剤は、水酸化ナトリウム溶液と接触したと
きに水溶性ナトリウム塩を形成することができる。これ
により、所望の場合には、反応の最後に反応混合物から
過剰のフェノール抑制剤を容易に除去することができ
る。更に、当業者には容易に理解されるように、所望の
場合には、より低レベルの抑制剤および/または異なる
抑制剤をこの時点で加えることができる。更に、重合抑
制剤のアルカリ溶解度により、カルボン酸エステルのエ
ステル化反応生成物から重合抑制剤と残留するジメチル
錫エステル交換触媒の双方を同じ洗浄処理により除去す
ることができる。
【0061】上記したように、本発明のエステル交換反
応を終了へ向けて進めるためには、反応生成物の1つを
系から除去することが必要である。エステル交換により
生ずるエタノールまたはメタノールは、沸点が低いの
で、除去が容易な反応生成物である。その他の反応体お
よび反応生成物により、メタノールまたはエタノールを
蒸留により直接除去することができる。しかしながら、
多くの場合には、発生したメタノールまたはエタノール
は対応するメチルまたはエチルカルボン酸エステル出発
物質とともに共沸混合物を形成する。これは、共沸混合
物が一般にアルコール自身よりも沸点が低く、アルコー
ルがエステル交換反応により生ずるときに共沸混合物の
蒸留によりメタノールおよびエタノールを一層簡単に除
去することができるので、有利である。あるいは、メタ
ノールまたはエタノールは、一層沸点の低い共沸混合物
をこれらのアルコールとともに形成する脂肪族炭化水素
溶媒のような補助溶媒を反応混合物に添加することによ
り除去することができる。これにより、反応を進めるの
に必要とされるメチルまたはエチルカルボン酸エステル
出発物質を除去することなくアルコールがエステル交換
反応により形成されるときに、これを除去することがで
きる。
【0062】かくして、本発明のエステル交換方法の反
応混合物は、約30重量パーセント以下、好ましくは約
5乃至約15重量パーセントの炭化水素溶媒を出発物質
の中に任意に含ませることにより、低沸点メタノールま
たはエタノール共沸混合物を形成してメタールまたはエ
タノール共沸混合物の除去を促進するとともに、エステ
ル交換反応の平衡を前方へ進めることができる。適宜の
炭化水素溶媒には、約4乃至約8個の炭素原子を有する
脂肪族および脂環式炭化水素が含まれる。6あるいは7
個の炭素原子を含む炭化水素異性体の混合物が好まし
い。炭化水素溶媒は、水で洗浄してメタノールまたはエ
タノールを抽出することにより共沸混合物から再生する
ことができる。次に、炭化水素溶媒は反応混合物に再循
環することができ、メタノールまたはエタノール溶液は
その後に行なわれる廃棄または回収のために保管され
る。
【0063】上記した技術の組み合わせにより、エステ
ル交換によるカルボン酸の高級エステルを「残液」生成
物として産業的規模で製造することができる。これによ
り、製造の際の収率を有意に高めることができるととも
に、有機錫反応触媒を実質上含まないエステルを得るこ
とができる。
【0064】以下の本発明を限定しない実施例は、本発
明のある観点を示すものである。これらの実施例は、本
発明の範囲と特徴を限定するものではない。以下の実施
例において、部はすべて重量部であり、「モル比」("mo
lar ratio") なる語はアルキルの二塩化ジメチル錫に対
するモル比を云う。
【0065】実施例1 シクロヘキシルメタクリレートの調製 シクロヘキサノール(601部)と、メタクリル酸メチ
ル(901部)、ヘプタン(175部)、二塩化ジメチ
ル錫(7.25部)、ナトリウムメトキシド(1.89
部、モル比1.06:1)、4−メトキシフェノール
(2.55部)およびヒドロキノン(0.85部)の混
合物を5−プレート分別カラムを使用して還流下で加熱
し、還流比を変えて生ずる(沸点58℃)ヘプタン/メ
タノール共沸混合物を形成して除去した。99.0パー
セントを越える転換が行なわれるまで反応を継続した。
冷却した反応混合物を10パーセント水酸化ナトリウム
水溶液で洗浄し、錫触媒と過剰の重合抑制剤とを除去
し、最後に真空ストリッピングにより溶媒から分離し
た。
【0066】純度が99パーセントのシクロヘキシルメ
タクリレート922部(収率はシクロヘキサノール基準
で92.2パーセント)が得られ、錫は原子吸光分光分
析により測定したところ検出することができなかった。
【0067】実施例2 エチレングリコールジメタクリレートの調製 エチレングリコール(248部)と、メタクリル酸メチ
ル(1,201.4部)と、ヘプタン(115.5重量
部)と、二塩化ジメチル錫(8.8部)と、ナトリウム
メトキシド(2.25部、モル比1.04:1)と、4
−メトキシフェノール(2.38部)と、ヒドロキノン
(0.79部)とからなる混合物を実施例1と同様にし
て加熱した。98パーセントを越える転換が行なわれる
まで反応を継続した。冷却した反応混合物を10パーセ
ント水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、錫触媒と過剰の
抑制剤を除去し、最後に真空ストリッピングにより溶媒
から分離した。
【0068】全エステル含量が99.1パーセントで、
エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)含
量が98.0パーセントであり、検出可能な錫を含まな
いEGDMA712部(エチレングリコール基準で収率
が90パーセント)が形成された。
【0069】実施例3 C12、C14、C16メタクリレート混合物の調製 ヒドロキシル価が約280乃至290mgKOH/g
で、平均分子量が195.7ダルトンのC12、C14およ
びC16n−アルコールの混合物782.8部を、メタク
リル酸メチル600.7部、ヘプタン246.5部、二
塩化ジメチル錫4部、ナトリウムメトキシド1.08部
(モル比1.1:1)、4−メトキシフェノール2.4
5部およびヒドロキノン0.83部と混合し、99パー
セントを越える転換が行なわれるまで実施例1と同様に
して加熱した。
【0070】反応混合物を実施例1と同様にして処理
し、純度が98.7パーセントで、検出することができ
る錫を含まない生成物1,016部(出発アルコール基
準で収率が96.3パーセント)を得た。
【0071】実施例4 イソデシルメタクリレートの調製 同様の態様で、イソデシルアルコール634.3部と、
メタクリル酸メチル603部と、ヘプタン220.6部
と、二塩化ジメチル錫3.1部と、ナトリウムメトキシ
ド1.4部(モル比1.84:1)と、4−メトキシフ
ェノール2.21部と、ヒドロキノン0.73部とを実
施例1と同様にして反応に供し、純度が99.0パーセ
ントで、検出することができる錫を含まないメタクリル
酸イソデシル185.9部(出発アルコール基準で収率
が97.6パーセント)が得られた。
【0072】実施例5 トリエチレングリコールジメタクリレートの調製 同様の態様で、トリエチレングリコール450.5部
と、メタクリル酸メチル1,201.4部と、ヘプタン
145.3部と、二塩化ジメチル錫6.2部と、ナトリ
ウムメトキシド0.77部(モル比0.50:1)と、
4−メトキシフェノール3.72部と、ヒドロキノン
0.91部とを実施例1と同様にして反応させ、純度が
98+パーセントで、検出することができる錫を含まな
いトリエチレングリコールジメタクリレート781部
(トリエチレングリコール基準で91パーセント)を得
た。
【0073】実施例6 1、3−ブタンジオールジアクリレート 1、3ブタンジオール(359.7部)と、アクリル酸
メチル(516.7部)と、二塩化ジメチル錫(6.1
部)と、ナトリウムメトキシド(1.6部、モル比1.
07:1)と、4−メトキシフェノール(2.7部)
と、ヒドロキノン(0.6部)とを実施例1と同様にし
て加熱し、アクリル酸メチル/メタノール共沸混合物
(沸点62.5℃)を還流比を変えながら形成し、取り
出した。99.0パーセントを越える転換が行なわれる
まで反応を継続した。実施例1のようにして操作を行な
ったところ、純度が99.9パーセントで、検出するこ
とができる錫を含まない1、3−ブタンジオールジアク
リレート1,072.8部(1、3−ブタンジオール基
準で収率が90.2パーセント)が形成された。
【0074】実施例7 エチルアクリレ−トを使用したトリメチロ−ルプロパン
トリアクリレート トリメチロールプロパン(268.4部)と、アクリル
酸エチル(901.1部)と、二塩化ジメチル錫(1
3.2部)と、ナトリウムメトキシド(3.5部、モル
比1:1.08)と、4−メトキシフェノール(3.8
部)と、ヒドロキノン(1.3部)とからなる混合物を
実施例1と同様にして加熱し、アクリル酸エチル/エタ
ノール共沸混合物(沸点77.5℃)を形成して取り出
した。反応を、90.0パーセントを越える転換が行な
われるまで継続した。実施例1と同様にして操作を行な
ったところ、モノエステル1.3パーセント、ジエステ
ル4.0パーセントおよびトリエステル94.8パーセ
ントを含み、検出することができる錫を含まない生成物
670.2部(トリメチロールプロパン基準で収率が9
9.0パーセント)が形成された。
【0075】実施例8 アクリル酸メチルを使用するトリメチロールトリアクリ
レートの調製 トリメチロールプロパン(268.4部)と、アクリル
酸メチル(774.8部)と、ヘプタン(56部)と、
二塩化ジメチル錫(13.2部)と、ナトリウムメトキ
シド(1.62部、モル比0.5:1)と、4−メトキ
シフェノール(3.8部)と、ヒドロキノン(1.3
部)とからなる混合物を実施例1と同様にして加熱し、
種々の還流比でヘプタン/メタノール共沸混合物(沸点
59℃)を形成して取り出した。90パーセントを越え
る転換が行なわれるまで、反応を継続した。実施例1と
同様に操作を行なった後に、モノエステル0.7パーセ
ント、ジエステル6.3パーセントおよびトリエステル
93.0パーセントを含み、検出することができる錫を
含まない生成物645.8g(トリメチロールプロパン
基準で収率が95.4パーセント)が形成された。
【0076】実施例9 アクリル酸イソオクチルの調製 同様にして、イソオクチル520.9部と、アクリル酸
メチル516.6部と、ヘプタン183部と、二塩化ジ
メチル錫2.4部と、水酸化ナトリウム0.5部(モル
比1.14:1)と、4−メトキシフェノール1.6部
と、ヒドロキノン0.6部との混合物に対して、実施例
1と同様にして反応と操作を行なったところ、純度が9
9.9パーセントで、検出することができる錫を含まな
いアクリル酸イソオクチル715.2部(イソオクチル
アルコール基準で収率が97パーセント)が得られた。
【0077】実施例10 n−ドデシルアクリレートの調製 同様にして、n−ドデシルアルコール559部と、アク
リル酸メチル387.4部と、ヘプタン167部と、二
塩化ジメチル錫1.5部と、ナトリウムメトキシド0.
4部(モル比1.08:1)と、4−メトキシフェノー
ル3.3部と、ヒドロキノン0.65部との混合物に対
して操作を行なったところ、純度が96.6パーセント
で、検出することができる錫を含まないアクリル酸n−
ドデシル672.2部(n−ドデシルアルコール基準で
収率が93.2パーセント)が得られた。
【0078】実施例11 アクリル酸フェノキシエチルの調製 同様にして、2−フェノキシエタノール414.5部
と、アクリル酸メチル388部と、ヘプタン141.6
部と、二塩化ジメチル錫4.1部と、ナトリウムメトキ
シド1.1部(モル比1.09:1)と、4−メトキシ
フェノール1.4部と、ヒドロキノン0.5部との混合
物により、純度が98.3パーセントで、検出すること
ができる錫を含まない2−フェノキシエチルアクリレー
ト524.8部(2−フェノキシエタノ−ル基準で収率
が91パーセント)が得られた。
【0079】実施例12−21 下記の表1は、実施例1、2および8の条件を使用して
他のメタクリレートおよびアクリレートに関して得られ
た結果を表1示す。
【表1】
【0080】好ましい実施例に関する上記説明は、特許
請求の範囲に記載の本発明を限定するのではなく、例示
するものとして解釈されるべきである。上記した特徴の
数多くの変更と組み合わせを、本発明から逸脱すること
なく行なうことができるものである。
【0081】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明
は、直接的なエステル化によっては通常は得ることがで
きなかったカルボン酸のエステルをエステル交換を介し
て得ることができる。本発明はまた、これまではエステ
ル交換によってはつくることができなかった1、2−お
よび1、3−ポリオールを提供するものである。本発明
の好ましい実施例によれば、カルボン酸エステル反応生
成物から有機錫触媒を除去すると同時に、過剰の重合抑
制剤を除去することができる簡単な方法が提供されてい
る。従って、本発明は、有機錫触媒を含まないエステル
交換反応生成物、特に、1、2−および1、3−ポリオ
ールエステル反応生成物に対する、長く待望されかつこ
れまでは満たされることがなかった要望を満足させるこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スタンレー・ジェイ・パッドジーマス アメリカ合衆国ニュージャーシー州08872 セイレービィル,ウインデイング・ウッ ド・ドライブ32―7ビー (72)発明者 ピーター・エフ・エプステイン アメリカ合衆国ニュージャーシー州07753 ネプチューンシティ,ローキャスト・アベ ーニュー87 (72)発明者 ポール・リング・コング・ハング アメリカ合衆国ニュージャーシー州07060 ウオッチュング,ヒィル・ハロー・ロード 130 (72)発明者 パーネンド・マクホーパーデイヤ アメリカ合衆国ニュージャーシー州08872 セイレービィル,ウインディング・ウッ ド・ドライブ41 (72)発明者 フイリップ・エル・マイセル アメリカ合衆国ニュージャーシー州08812 グリーンブルック,デイア・パス・サーク ル27

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボン酸のエステルを1、2−および
    1、3−ポリオールでエステル交換する方法であって、 (1)アラルキル、脂肪族および脂環式ポリオールより
    なる群から選ばれる1、2−または1、3−ポリオール
    と、 (2)前記ポリオールよりも化学量過剰のモノカルボン
    酸のメチルまたはエチルエステルとからなる反応混合物
    を提供する工程と、 前記混合物を二塩化ジアルキル錫とブレンドした触媒有
    効量の酸化ジアルキル錫の存在下で反応させて、前記モ
    ノカルボン酸とメタノールまたはエタノールのポリオー
    ルエステルを形成する工程とを備えることを特徴とする
    エステル交換方法。
  2. 【請求項2】前記ジアルキル錫のブレンドは、前記酸化
    ジアルキル錫の前記二塩化ジアルキル錫に対するモル比
    が約0.10:1乃至約1:1であることを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記ジアルキル錫のブレンドは、前記酸化
    ジアルキル錫の前記二塩化ジアルキル錫に対するモル比
    が約0.5:1乃至約0.75:1であることを特徴と
    する請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記二塩化ジアルキル錫と酸化ジアルキル
    錫はそれぞれ1乃至12個の炭素原子を有するアルキル
    基を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記二塩化ジアルキル錫は二塩化ジメチル
    錫または二塩化ジブチル錫からなり、前記酸化ジアルキ
    ル錫は酸化ジメチル錫または酸化ジメチル錫からなるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記二塩化ジアルキル錫は二塩化ジメチル
    錫からなり、前記酸化ジアルキル錫は酸化ジメチル錫か
    らなることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記反応混合物は二塩化ジアルキル錫を含
    み、前記反応工程は前記ジアルキル錫のブレンドが現場
    で形成されるように前記二塩化ジアルキル錫を加熱する
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記反応混合物は前記ジアルキル錫のブレ
    ンドの形成を促進するようにHCl−受容体化合物を含
    むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記反応混合物は前記二塩化ジアルキル錫
    の前記HCl−受容体化合物に対するモル比が約0.1
    0:1乃至約1:1であることを特徴とする請求項8に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】前記反応混合物は前記二塩化ジアルキル
    錫の前記HCl−受容体化合物に対するモル比が約0.
    50:1乃至約0.75:1であることを特徴とする請
    求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】前記二塩化ジアルキル錫は1乃至約12
    個の炭素原子を含むアルキル基を有することを特徴とす
    る請求項7に記載の方法。
  12. 【請求項12】前記二塩化ジアルキル錫は二塩化ジブチ
    ル錫または二塩化ジメチル錫からなることを特徴とする
    請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記メチルまたはエチルエステルは不飽
    和モノカルボン酸のメチルまたはエチルエステルからな
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】前記モノカルボン酸のメチルまたはエチ
    ルエステルは芳香族モノカルボン酸のメチルまたはエチ
    ルエステルからなることを特徴とする請求項1に記載の
    方法。
  15. 【請求項15】前記芳香族カルボン酸は安息香酸からな
    ることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】前記1、2−および1、3−ポリオール
    はエチレングリコール、トリエチレングリコール、1、
    3−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタ
    エリトリトール、ジペンタエリトリトール、2、2−ジ
    メチル−1、3−プロパンジオールおよびグリセリンよ
    りなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載
    の方法。
  17. 【請求項17】カルボン酸のメチルまたはエチルエステ
    ルをアルコールおよびポリオールでエステル交換する方
    法において、 反応混合物がポリオールとポリカルボン酸との混合物を
    含まない場合には、 (1)アラルキル、脂肪族および脂環式アルコールおよ
    びポリオールよりなる群から選ばれるアルコールまたは
    ポリオールと、 (2)前記アルコールまたはポリオールよりも化学量過
    剰のモノおよびポリカルボン酸よりなる群からから選ば
    れるカルボン酸のメチルまたはエチルエステルとを含む
    反応混合物を提供する工程と、 二塩化ジメチル錫、酸化ジメチル錫およびこれらの混合
    物よりなる群から選ばれる触媒有効量のジメチル錫触媒
    の存在下で前記混合物を反応させて、前記カルブン酸お
    よびメタノールまたはエタノールとのアルコールまたは
    ポリオールエステルを形成する工程と、 前記ジメチル錫触媒の実質上全てを除去するように前記
    反応混合物をpHが13.2よりも大きいアルカリで洗
    浄する工程と、 前記ジメチル錫触媒を実質上含まない前記アルコールま
    たはポリオールカルボン酸エステルを回収する工程とを
    備えることを特徴とするエステル交換方法。
  18. 【請求項18】前記ジメチル錫触媒は二塩化ジメチル錫
    と酸化ジメチル錫のブレンドからなることを特徴とする
    請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】前記反応混合物はアルコールを含み、前
    記ブレンドは前記二塩化ジメチルよりも化学量過剰の前
    記酸化ジメチル錫を含むことを特徴とする請求項18に
    記載の方法。
  20. 【請求項20】前記ジメチル錫触媒は前記酸化ジメチル
    錫の前記二塩化ジメチル錫に対するモル比が約2:1以
    下であることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】前記反応混合物はポリオールとモノカル
    ボン酸とからなり、前記ブレンドは化学量過剰の前記二
    塩化ジメチル錫を含むことを特徴とする請求項18に記
    載の方法。
  22. 【請求項22】前記ジメチル錫触媒は二塩化ジメチル錫
    からなることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  23. 【請求項23】前記反応工程は前記反応混合物を加熱す
    ることを特徴とする請求項1または17に記載の方法。
  24. 【請求項24】前記反応混合物は更に二塩化ジメチル錫
    を含み、前記反応工程は二塩化ジメチル錫と酸化ジメチ
    ル錫からなるジメチル錫触媒が現場で形成されるように
    前記二塩化ジメチル錫を加熱し、前記アルコールまたは
    ポリオールと前記カルボン酸が前記ジメチル錫触媒の存
    在下で反応することを特徴とする請求項17に記載の方
    法。
  25. 【請求項25】前記反応混合物は更に、前記ジメチル錫
    のブレンドの形成を促進するようにHCl−受容体化合
    物を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】前記反応混合物はアルコールを含み、前
    記HCl−受容体化合物は前記二塩化ジメチル錫よりも
    化学量過剰に存在することを特徴とする請求項25に記
    載の方法。
  27. 【請求項27】前記反応混合物は前記HCl受容体化合
    物の前記二塩化ジメチル錫に対するモル比が2:1以下
    であることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】前記反応混合物はポリオールを含み、前
    記HCl−受容体化合物は前記二塩化ジメチル錫に対し
    て化学量不足して存在することを特徴とする請求項25
    に記載の方法。
  29. 【請求項29】前記反応混合物は前記HCl−受容体化
    合物の前記二塩化ジメチル錫対するモル比が約0.5:
    1乃至約0.75:1であることを特徴とする請求項2
    8に記載の方法。
  30. 【請求項30】前記HCl−受容体化合物はアルカリ金
    属の水酸化物、アルコキシド、炭酸塩および重炭酸塩、
    アルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩および重
    炭酸塩、並びに、有機塩基よりなる群から選ばれること
    を特徴とする請求項8または25に記載の方法。
  31. 【請求項31】前記アルカリ金属の水酸化物、アルコキ
    シド、炭酸塩および重炭酸塩はリチウム、ナトリウムお
    よびカリウムの水酸化物、アルコキシド、炭酸塩および
    重炭酸塩よりなる群から選ばれることを特徴とする請求
    項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】前記アルカリ金属のアルコキシドは前記
    アルコールおよびポリオールのアルカリ金属メトキシ
    ド、エトキシドおよびアルコキシドよりなる群から選ば
    れることを特徴とする請求項30に記載の方法。
  33. 【請求項33】前記アルカリ土類金属の酸化物、水酸化
    物、炭酸塩および重炭酸塩はマグネシウムまたはカルシ
    ウムの酸化物、マグネシウムまたはカルシウムの水酸化
    物、マグネシウムまたはカルシムの炭酸塩およびマグネ
    シウムまたはカルシウムの重炭酸塩よりなる群から選ば
    れることを特徴とする請求項31に記載の方法。
  34. 【請求項34】前記有機塩基はトリエチルアミンからな
    ることを特徴とする請求項30に記載の方法。
  35. 【請求項35】前記加熱工程は、前記メタノールまたは
    エタノールが前記反応混合物から除去されて反応工程を
    終了へ向けるように前記反応混合物を加熱することを特
    徴とする請求項7、23または24に記載の方法。
  36. 【請求項36】前記反応工程は前記メタノールまたはエ
    タノールとともに共沸混合物を形成する溶媒を含み、前
    記加熱工程は前記共沸混合物が前記反応混合物から除去
    されるまで前記反応混合物を加熱することを特徴とする
    請求項35に記載の方法。
  37. 【請求項37】前記溶媒は前記カルボン酸の前記メチル
    またはエチルエステルからなることを特徴とする請求項
    36に記載の方法。
  38. 【請求項38】前記溶媒は前記反応混合物に約30重量
    パーセント以下のレベルで存在する脂肪族炭化水素溶媒
    からなることを特徴とする請求項36に記載の方法。
  39. 【請求項39】前記炭化水素溶媒は炭素原子が約4乃至
    約8個の脂肪族および脂環式の炭化水素よりなる群から
    選ばれることを特徴とする請求項38に記載の方法。
  40. 【請求項40】前記反応混合物はアルコールからなり、
    前記カルボン酸の前記メチルまたはエチルエステルは2
    乃至4個のメチルまたはエチルエステルを有するポリカ
    ルボン酸エステルからなることにより、前記カルボン酸
    の前記アルコールエステルが2乃至4個のエステル基を
    有することを特徴とする請求項17に記載の方法。
  41. 【請求項41】前記メチルまたはエチルエステルは不飽
    和のモノまたはポリカルボン酸のメチルまたはエチルエ
    ステルからなることを特徴とする請求項17に記載の方
    法。
  42. 【請求項42】前記カルボン酸のメチルまたはエチルエ
    ステルは芳香族カルボン酸のメチルまたはエチルエステ
    ルからなることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  43. 【請求項43】前記芳香族カルボン酸は安息鉱酸、フタ
    ル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジ−お
    よびトリカルボン酸、ベンゼントリカルボン酸およびピ
    ロメリット酸よりなる群から選ばれることを特徴とする
    請求項42に記載の方法。
  44. 【請求項44】前記反応混合物はポリオールからなるこ
    とを特徴とする請求項17に記載の方法。
  45. 【請求項45】前記ポリオールは、エチレングリコー
    ル、トリエチレングリコール、1、3−ブタンジオー
    ル、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、
    ジペンタエリトリトール、2、2−ジメチル−1、3−
    ペンタジオールおよびグリセリンよりなる群から選ばれ
    ることを特徴とする請求項44に記載の方法。
  46. 【請求項46】前記反応混合物はアルコールを含むこと
    を特徴とする請求項41に記載の方法。
  47. 【請求項47】前記アルコールは炭素原子が8乃至22
    個のn−およびイソアルカノール、フルフリルアルコー
    ル、テトラヒドロフルフリルアルコール、ベンジルアル
    コール、2−フェノキシエタノール、シクロヘキサン、
    アリルアルコール、メタリルアルコール、クロチルアル
    コールおよび2−フェノキシ−エタノールよりなる群か
    ら選ばれることを特徴とする請求項46に記載の方法。
  48. 【請求項48】前記アルコールはアリルアルコール、メ
    タリルアルコールおよびクロチルアルコールよりなる群
    から選ばれ、前記カルボン酸の前記メチルまたはエチル
    エステルは安息鉱酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフ
    タル酸、ナフラレンジ−およびトリカルボン酸、ベンゼ
    ントリカルボン酸並びにピロメリット酸よりなる群から
    選ばれることを特徴とする請求項47に記載の方法。
  49. 【請求項49】前記カルボン酸のメチルまたはエチルエ
    ステルはアクリル酸またはメタクリル酸のエステルから
    なることを特徴とする請求項13、16または41に記
    載の方法。
  50. 【請求項50】前記アルカリ金属アルコキシドは前記
    1、2−および1、3−ポリオールのアルカリ金属メト
    キシド、エトキシドおよびアルコキシドよりなる群から
    選ばれることを特徴とする請求項30に記載の方法。
  51. 【請求項51】請求項1または17に記載の方法により
    生成されるカルボン酸エステル。
  52. 【請求項52】約100ppmよりも低い有機錫レベル
    を有する有機錫触媒エステル交換を介して合成されるカ
    ルボン酸エステル。
  53. 【請求項53】前記有機錫のレベルは約10ppmより
    も低いことを特徴とする請求項52に記載のカルボン酸
    エステル。
  54. 【請求項54】アクリルまたはメタクリル酸のエステル
    からなることを特徴とする請求項52に記載のカルボン
    酸エステル。
JP23444894A 1993-09-03 1994-09-05 有機錫触媒エステル交換方法 Expired - Fee Related JP3853386B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/116,448 US5498751A (en) 1993-09-03 1993-09-03 Organotin catalyzed transesterification
US08/116,448 1993-09-03

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0782217A true JPH0782217A (ja) 1995-03-28
JP3853386B2 JP3853386B2 (ja) 2006-12-06

Family

ID=22367259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23444894A Expired - Fee Related JP3853386B2 (ja) 1993-09-03 1994-09-05 有機錫触媒エステル交換方法

Country Status (8)

Country Link
US (2) US5498751A (ja)
EP (3) EP0930290B1 (ja)
JP (1) JP3853386B2 (ja)
AT (3) ATE173246T1 (ja)
DE (3) DE69434318T2 (ja)
DK (1) DK0646567T3 (ja)
ES (2) ES2127908T3 (ja)
TW (1) TW420660B (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000319252A (ja) * 1999-05-10 2000-11-21 Dainippon Ink & Chem Inc マレイミド誘導体の製造方法
JP2001322976A (ja) * 2000-03-07 2001-11-20 Dainippon Ink & Chem Inc マレイミド誘導体の製造方法
JP2001348364A (ja) * 2000-06-06 2001-12-18 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 芳香族カーボネートの製造方法
JP2006028080A (ja) * 2004-07-15 2006-02-02 Osaka Organic Chem Ind Ltd (メタ)アクリル酸エステルの精製方法
JP2016060711A (ja) * 2014-09-17 2016-04-25 東洋インキScホールディングス株式会社 フルフリルメタクリレートの製造方法
KR20200049480A (ko) * 2018-10-24 2020-05-08 차이나 페트로케미칼 디벨로프먼트 코포레이션, 타이페이 (타이완) O-페닐 페녹시알킬 아크릴레이트 및 그의 제조 방법

Families Citing this family (40)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5606103A (en) * 1993-09-03 1997-02-25 Cps Chemical Company, Inc. Organotin catalyzed transesterification
DE4401132A1 (de) * 1994-01-17 1995-07-20 Roehm Gmbh Verfahren zur Umesterung von (Meth)acrylsäureestern
DE19652017A1 (de) * 1996-12-13 1998-06-18 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von omega-Hydroxyestern alpha,beta-ungesättigter Carbonsäuren
AU5757098A (en) 1996-12-20 1998-07-17 Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. Transesterification catalysts fixed to solid support materials
US5896088A (en) * 1997-04-16 1999-04-20 Southeastern Univ. Research Assn. Incipient fire detection system
DE69807394T2 (de) * 1997-05-30 2003-03-20 Mitsubishi Chem Corp Verfahren zur Herstellung von Hydroxyalkylmonoacrylat
US6008404A (en) * 1997-08-11 1999-12-28 Ciba Specialty Chemicals Corporation Acrylate monomer preparation using alkali metal alkoxides as ester interchange catalysts and bromide salt polymerization inhibitors
US6215018B1 (en) 1997-08-11 2001-04-10 Ciba Specialty Chemicals Corporation Acrylate monomer preparation using alkali metal alkoxides as ester interchange catalysts and bromide salt polymerization inhibitors
WO1999024512A1 (en) * 1997-11-06 1999-05-20 The Edgington Company Coating composition
JP2001525432A (ja) * 1997-12-04 2001-12-11 イーストマン ケミカル カンパニー 第2ヒドロキシル基を含む化合物からのポリエステル及びエステルの製造
US7277424B1 (en) * 1998-07-21 2007-10-02 Dowling Eric M Method and apparatus for co-socket telephony
US6323255B1 (en) * 1998-09-30 2001-11-27 Dsm N.V. Radiation-curable composition
US6175037B1 (en) 1998-10-09 2001-01-16 Ucb, S.A. Process for the preparation of (meth)acrylate esters and polyester (meth)acrylates using microwave energy as a heating source
DE19941136A1 (de) 1999-08-30 2001-03-01 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von (Meth)acrylsäureestern
US6846900B2 (en) * 2001-03-26 2005-01-25 Showa Denko K.K. Polyvalent carboxylic acid ester, process for producing the carboxylic acid ester, plastic lens composition using the carboxylic ester, plastic lens obtained by curing the composition and process for producing the plastic lens
US6710204B2 (en) * 2001-03-26 2004-03-23 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Decreasing method of N-oxyl compound
FR2824062B1 (fr) 2001-04-27 2004-10-15 Atofina Procede de fabrication de solutions aqueuses de sels insatures d'ammonium quaternaire
FR2824063B1 (fr) 2001-04-26 2004-03-05 Atofina Procede de fabrication du chlorure de l'acrylate de 1,3-bis (dimethylbenzylammonium) isopropyle seul ou en melange d'autres monomeres et (co) polymers correspondant
FR2824061B1 (fr) 2001-04-26 2004-03-05 Atofina Procede de fabrication du (meth) acrylate de 2-(dimethylamino)-1-(dimethylaminomethyl) ethyle
GB0124967D0 (en) * 2001-10-17 2001-12-05 Unilever Plc Cosmetic and personal care compositions
DE10301902A1 (de) * 2003-01-17 2003-12-04 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von (Meth)acrylsäureestern
WO2008076299A1 (en) * 2006-12-14 2008-06-26 Dsm Ip Assets B.V. D1363 bt radiation curable primary coatings on optical fiber
JP5663769B2 (ja) * 2006-12-14 2015-02-04 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. D1381光ファイバのためのスーパーコーティング
KR101105035B1 (ko) * 2006-12-14 2012-01-16 디에스엠 아이피 어셋츠 비.브이. 광섬유용 d1370 r 방사선 경화성 2차 코팅
KR101105083B1 (ko) * 2006-12-14 2012-01-16 디에스엠 아이피 어셋츠 비.브이. 광섬유 상의 d1379 p 방사선 경화성 1차 코팅
EP2091882B9 (en) * 2006-12-14 2012-09-26 DSM IP Assets B.V. D1365 bj radiation curable primary coating for optical fiber
ATE498594T1 (de) * 2006-12-14 2011-03-15 Dsm Ip Assets Bv Strahlungshärtbare d1378 ca-grundierbeschichtung für optische fasern
CN102557484B (zh) * 2006-12-14 2015-02-25 帝斯曼知识产权资产管理有限公司 光纤上的d1364 bt次级涂层
WO2008076302A1 (en) * 2006-12-14 2008-06-26 Dsm Ip Assets B.V. D 1368 cr radiation curable primary coating for optical fiber
JP5194264B2 (ja) * 2006-12-14 2013-05-08 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. D1369d光ファイバのための放射線硬化性二次被覆
WO2009047786A2 (en) * 2007-06-18 2009-04-16 Dai-Ichi Karkaria Limited A pour point depressant polymer composition
US9527224B2 (en) * 2011-02-17 2016-12-27 Xerox Corporation Endless flexible members with a polymeric release agent for imaging devices
US8344172B2 (en) 2011-03-25 2013-01-01 Stepan Company Preparation of antiplasticizers for thermoplastic polyesters
GB201119871D0 (en) 2011-11-17 2011-12-28 Davy Process Techn Ltd Process
GB201218078D0 (en) 2012-10-09 2012-11-21 Davy Process Techn Ltd Process
US20160090348A1 (en) * 2014-09-30 2016-03-31 Basf Se Preparation of c8-c24 alkyl (meth)acrylates
WO2016071052A1 (de) * 2014-11-05 2016-05-12 Basf Se Verfahren zur herstellung von c8-c22-alkyl(meth)acrylaten
CN105467043B (zh) * 2015-12-30 2018-08-07 大连谱尼测试科技有限公司 一种测定1,6-己二醇二丙烯酸酯含量的方法
TWI757476B (zh) * 2017-04-26 2022-03-11 日商大阪有機化學工業股份有限公司 多官能丙烯酸酯的製造方法
CN109651136B (zh) * 2018-12-10 2021-12-14 江苏华星新材料科技股份有限公司 一种酯交换合成三羟甲基丙烷三甲基丙烯酸酯和三羟甲基丙烷三丙烯酸酯的方法

Family Cites Families (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2396434A (en) * 1944-07-19 1946-03-12 Nasa Acrylic esters of glycol monoethers
US2883418A (en) * 1953-11-14 1959-04-21 Basf Ag Acrylic acid ester production
US3328439A (en) * 1963-08-08 1967-06-27 Mobil Oil Corp Catalytic inter-esterification
US3714234A (en) * 1968-07-02 1973-01-30 Rohm & Haas Catalysts and esterification process
US3642877A (en) * 1968-12-27 1972-02-15 Du Pont Process for the preparation of dimethylaminoethyl methacrylate
US3663569A (en) * 1969-09-02 1972-05-16 Atlas Chem Ind Process for preparing cyclic carbonates from polyhydric alcohols
US3686768A (en) * 1971-06-30 1972-08-29 Cedar Rapids Eng Co Two-plane bore leveling device
JPS52153913A (en) * 1976-06-18 1977-12-21 Nitto Chem Ind Co Ltd Preparation of dimethylaminoethylmethacrylate
US4112235A (en) * 1976-10-28 1978-09-05 Uop Inc. Transesterification of carboxylic acids
JPS5365816A (en) * 1976-11-26 1978-06-12 Nitto Chem Ind Co Ltd Preparation of dimethylaminoethyl methacrylate
JPS5441814A (en) * 1977-09-02 1979-04-03 Nitto Chem Ind Co Ltd Preparation of acrylate or methacrylate
US4229362A (en) * 1979-04-16 1980-10-21 The Dow Chemical Company Esterification process
JPS5671045A (en) * 1979-11-15 1981-06-13 Kureha Chem Ind Co Ltd Preparation of allyl ester of aromatic dicarboxylic acid
JPS57197245A (en) * 1981-05-28 1982-12-03 Mitsui Petrochem Ind Ltd Tetrakis(3-(3,5-dibutyl-4-hydroxyphenyl) propionyloxymethyl)methane
DE3126411A1 (de) * 1981-07-04 1983-01-13 Degussa Ag, 6000 Frankfurt Verfahren zur herstellung von aromatischen glycidylestern
JPS58170730A (ja) * 1982-03-31 1983-10-07 Mitsui Toatsu Chem Inc アクリル酸又はメタアクリル酸エステルの製造方法
DE3561456D1 (en) * 1984-05-21 1988-02-25 Toa Gosei Chem Ind Process for the production of acrylic acid or methacrylic acid
DE3423441A1 (de) * 1984-06-26 1986-01-02 Röhm GmbH, 6100 Darmstadt Verfahren zur herstellung von estern der acryl- und methacrylsaeure durch umesterung
JPH0679746B2 (ja) * 1984-07-30 1994-10-12 昭和電線電纜株式会社 異形断面素線の撚合せ方法
CN85102522A (zh) * 1985-04-10 1987-02-04 中国中文信息研究会汉字编码专业委员会 电脑型汉语拼音文字输入法
JPH0653711B2 (ja) * 1986-02-24 1994-07-20 三井東圧化学株式会社 アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルアミノアルキルエステルの精製方法
DE3613875A1 (de) * 1986-04-24 1987-10-29 Basf Ag Verfahren zur herstellung von polyester-polyolen
JPH0747568B2 (ja) * 1986-10-31 1995-05-24 三井東圧化学株式会社 アクリル酸又はメタクリル酸のアルキルアミノアルキルエステルの製造方法
DE3884232D1 (de) * 1987-02-13 1993-10-28 Ciba Geigy Verfahren zur Herstellung von tert.-Alkylestern der Bernsteinsäure.
JPH01265058A (ja) * 1988-04-14 1989-10-23 Yoshitomi Pharmaceut Ind Ltd テトラキス〔3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル〕メタンの製造方法
JPH0267264A (ja) * 1988-09-01 1990-03-07 Yoshitomi Pharmaceut Ind Ltd ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノ)セバケートの製造方法
DE3836093A1 (de) * 1988-10-22 1990-04-26 Degussa Verfahren zur herstellung von hochsiedenden acrylaten bzw. methacrylaten
DE3904586A1 (de) * 1989-02-16 1990-08-23 Huels Chemische Werke Ag Verfahren zur herstellung von dmt-zwischenprodukt bestimmter reinheit sowie dessen weiterverarbeitung zu reinst-dmt und/oder mittel- oder hochreiner terephthalsaeure
JPH0341051A (ja) * 1989-07-07 1991-02-21 Idemitsu Petrochem Co Ltd アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルの製造方法
JP2793045B2 (ja) * 1990-08-10 1998-09-03 株式会社日本触媒 アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルアミノアルキルエステル及びその第4級塩の製造方法
AT394571B (de) * 1991-01-10 1992-05-11 Wimmer Theodor Verfahren zur herstellung von fettsaeureestern kurzkettiger alkohole
DE4317428C1 (de) * 1993-05-26 1994-06-16 Goldschmidt Ag Th Verwendung von Katalysatoren auf Zinnbasis zur Umesterung von monomeren oder polymeren (Meth)acrylsäurealkylestern

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000319252A (ja) * 1999-05-10 2000-11-21 Dainippon Ink & Chem Inc マレイミド誘導体の製造方法
JP2001322976A (ja) * 2000-03-07 2001-11-20 Dainippon Ink & Chem Inc マレイミド誘導体の製造方法
JP4701497B2 (ja) * 2000-03-07 2011-06-15 Dic株式会社 マレイミド誘導体の製造方法
JP2001348364A (ja) * 2000-06-06 2001-12-18 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 芳香族カーボネートの製造方法
JP2006028080A (ja) * 2004-07-15 2006-02-02 Osaka Organic Chem Ind Ltd (メタ)アクリル酸エステルの精製方法
JP2016060711A (ja) * 2014-09-17 2016-04-25 東洋インキScホールディングス株式会社 フルフリルメタクリレートの製造方法
KR20200049480A (ko) * 2018-10-24 2020-05-08 차이나 페트로케미칼 디벨로프먼트 코포레이션, 타이페이 (타이완) O-페닐 페녹시알킬 아크릴레이트 및 그의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
EP0646567B1 (en) 1998-11-11
DK0646567T3 (da) 1999-07-26
ATE173246T1 (de) 1998-11-15
DE69424320T2 (de) 2000-09-14
EP0799816B1 (en) 2000-05-03
JP3853386B2 (ja) 2006-12-06
ATE192427T1 (de) 2000-05-15
TW420660B (en) 2001-02-01
US5554785A (en) 1996-09-10
EP0646567A2 (en) 1995-04-05
ES2146449T3 (es) 2000-08-01
EP0646567A3 (en) 1995-06-21
DE69424320D1 (de) 2000-06-08
US5498751A (en) 1996-03-12
DE69414516T2 (de) 1999-07-15
EP0799816A1 (en) 1997-10-08
ES2127908T3 (es) 1999-05-01
DE69434318T2 (de) 2006-01-26
ATE292103T1 (de) 2005-04-15
DE69434318D1 (de) 2005-05-04
EP0930290B1 (en) 2005-03-30
DE69414516D1 (de) 1998-12-17
EP0930290A1 (en) 1999-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3853386B2 (ja) 有機錫触媒エステル交換方法
US5606103A (en) Organotin catalyzed transesterification
JP3033778B2 (ja) ポリカーボネートポリオール
WO1995027749A1 (fr) Procede de production de polycarbonate a terminaison hydroxyle
JP2006315960A (ja) トリシクロデカンジオールジ(メタ)アクリレート及びその製造方法
US4059721A (en) Stabilized acrylic acid esters of polyhydric alcohols and a process for their preparation
JP2002179619A (ja) メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートの製造方法
JP2003190819A (ja) エステル交換触媒の回収方法
JP4656351B2 (ja) エステル交換反応によるエステルの製造方法
JP2003171345A (ja) エステル交換反応法、及びこれに用いる新規触媒
JP4336961B2 (ja) 2−メチル−2−ヒドロキシ−1−プロピル(メタ)アクリレートの製造方法
JPH0717577B2 (ja) エーテル基含有アルコールのメタクリル酸エステルの製造法
JP2004018389A (ja) グリセリル(メタ)アクリレートの製造方法
JPS63107947A (ja) 複合エステルの製造方法
JPH09255622A (ja) 水溶性フマル酸ジエステルの製造方法
JPH08165269A (ja) 新規なアルケニル基含有(メタ)アクリレート及びその製造方法
US5567838A (en) Transesterification reaction of alkoxylated bisphenol-a and methyl methacrylate
JP2001181271A (ja) α−モノグリセリドケタールの製造法
JP4117373B2 (ja) ポリエチレンイソフタレート環状二量体の製造方法
RU2202536C1 (ru) Способ получения сложных эфиров карбоновых кислот
JP2000302749A (ja) (メタ)アクリル酸ポリオキシエチレン化ビスフェノ−ルsエステル、その製造法及び感光性樹脂組成物
JPH01165549A (ja) アリルエステル類の製造方法
JPH05194324A (ja) アリルエステル類の製造方法
JPH05286904A (ja) アリルエステル類の製法
JPH08333302A (ja) 水溶性マレイン酸ジエステルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050222

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20050428

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20050509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees