JP4701497B2 - マレイミド誘導体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、活性エネルギー線硬化型の各種コーティング剤、表面処理剤、成形材料、積層板、接着剤、粘着剤、バインダー等に有用な活性エネルギー線硬化性化合物の製造方法に関し、さらに詳しくは、光重合開始剤の不存在下で実用的な照射量の紫外線によって硬化するマレイミド誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−124403号公報には、硬化時の悪臭、硬化塗膜の黄変、硬化塗膜からの溶出物の原因となる光重合開始剤を使用せず、かつ実用的な光強度、光照射量で硬化する常温で液体の活性エネルギー線硬化性マレイミド誘導体の組成物並びにその組成物の活性エネルギー線による硬化方法が開示されている。
【0003】
該特開平11−124403号公報に開示されているマレイミド誘導体の一つとして、マレイミドカルボン酸類とポリオール類との脱水縮合によるマレイミドカルボン酸ポリオールエステル誘導体がある。一般に、エステル化合物はカルボン酸類とポリオール類とを脱水縮合させることにより得られるが、反応基質の種類によっては高収率でエステル化合物を得ることが困難なこともあり、当該特開平11−124403号公報に記載の合成例においても、分子内にエーテル連結鎖を有するポリオール類と、マレイミドカプロン酸及びマレイミド酢酸等のマレイミドカルボン酸との酸触媒による脱水エステル化反応の際、水酸基に対するカルボン酸の過剰率が1.1倍程度の場合には、マレイミド誘導体の収率が50%前後の例も多い。この脱水エステル化反応において、水酸基に対するカルボン酸の過剰率を高くし収率を向上させることは可能であるが、そのような場合、過剰のカルボン酸化合物を回収再利用しなければ工業的に経済的な方法とはならない。
【0004】
このような問題点を解決する方法として、本発明者らは、マレイミドカルボン酸エステルとポリオール類とのスズ触媒を用いるエステル交換反応による、マレイミドカルボン酸ポリオールエステル誘導体の製法を発明し、既に特願平11−128387号として出願している。
【0005】
該特願平11−128387号の製造方法で用いられるマレイミドカルボン酸エステルは、例えば、無水マレイン酸とアミノカルボン酸とから得られるマレインアミド酸を、酸触媒の存在下にアルコールでジエステル化した後、特開平3−173866号公報、ならびに特開平2−200670号公報に開示されている脱アルコール閉環イミド化を行なう方法等により得られる。
【0006】
また、上記の方法においてマレイミドカルボン酸エステルの製造原料となるマレインアミド酸の製造方法として、本発明者らは、非極性炭化水素系溶媒中、無水マレイン酸とアミノカルボン酸とを反応させ、高収率でこれを得る方法を開発し、特願平11−127008号として出願している。
【0007】
しかしながら、特開平11−124403号公報に記載されたマレイミド誘導体を、安価な無水マレイン酸等を出発原料として高収率で得る工業的に有利な方法は、これまでに全く開示されていない。例えば、特開平3−173866号公報に開示されているように、出発原料として単離精製されたマレインアミド酸をエステル化することは、コスト面で工業的に有利な方法とはならない。また、当該マレインアミド酸をエステル化し、これを特開平2−200670号公報に開示された方法で、脱アルコール閉環イミド化反応によりマレイミドカルボン酸エステルに誘導しようとした場合、生成物であるマレイミドカルボン酸エステルが塩基性触媒の作用により分解し、収率が低下するといった問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、上記したように、マレイミド誘導体の一つであるマレイミドカルボン酸ポリオールエステル誘導体を、無水マレイン酸とアミノカルボン酸を出発原料として、中間体の単離工程を経由することなく、マレイミド誘導体を高収率で製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、無水マレイン酸とアミノカルボン酸を原料として、一切の中間体の単離工程を経由することなく、 (i)マレインアミド酸を得る工程、(ii)マレイミドカルボン酸エステルを得る工程、 (iii)マレイミドカルボン酸ポリオールエステル誘導体を得る工程、を連続して行なうことにより、特開平11−124403号公報に記載されたマレイミド誘導体を高収率、且つ、工業的に有利な方法で製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、無水マレイン酸と一般式(1)
【0011】
【化6】
【0012】
(式中、Rは2価の炭化水素基を表わす。)
で表わされるアミノカルボン酸化合物とを非極性炭化水素系溶媒中で、アンモニウム塩の存在下に反応させて、一般式(2)
【0013】
【化7】
【0014】
(式中、Rは2価の炭化水素基を表わす。)
で表わされるマレインアミド酸を製造する第1工程、
第1工程で得たマレインアミド酸に炭素原子数1〜10の脂肪族アルコール又は炭素原子数3〜10のシクロアルキルアルコールを酸触媒の存在下に反応させてエステル化した後、閉環反応させて、一般式(3)
【0015】
【化8】
【0016】
(式中、Rは2価の炭化水素基を表わし、R1 は炭素原子数1〜10の脂肪族アルキル基または炭素原子数3〜10のシクロアルキル基を表わす。)
で表わされるマレイミドカルボン酸エステルを製造する第2工程、
第2工程で得たマレイミドカルボン酸エステルと、一般式(4)
【0017】
【化9】
【0018】
(式中、mは1〜6の整数を表わす。R2 は、直鎖アルキレン基、分枝アルキレン基、シクロアルキレン基、アリール基及びアリールアルキレン基からなる群より選ばれる1つの有機基が、エーテル結合またはウレタン結合から選ばれる少なくとも1つの結合で結ばれた(ポリ)エーテル連結鎖又は(ポリ)ウレタン連結鎖を表わす。)
で表わされるポリオールとから、エステル交換反応により、一般式(5)
【0019】
【化10】
【0020】
(式中、mは1〜6の整数を表わす。Rは2価の炭化水素基を表わす。R2 は、直鎖アルキレン基、分枝アルキレン基、シクロアルキレン基、アリール基及びアリールアルキレン基からなる群より選ばれる1つの有機基が、エーテル結合またはウレタン結合から選ばれる少なくとも1つの結合で結ばれた(ポリ)エーテル連結鎖又は(ポリ)ウレタン連結鎖を表わす。)
で表われるマレイミド誘導体を製造する第3工程、
からなることを特徴とするマレイミド誘導体の製造方法を提供する。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法の第1工程で用いるアミノカルボン酸としては、例えば、アスパラギン、アラニン、β−アラニン、アルギニン、イソロイシン、グリシン、グルタミン、トリプトファン、トレオニン、バリン、フェニルアラニン、ホモフェニルアラニン、α−メチル−フェニルアラニン、リジン、ロイシン、シクロロイシン、3−アミノプロピオン酸、α−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、2−アミノカプリル酸、3−アミノカプリル酸、6−アミノカプリル酸、8−アミノカプリル酸、2−アミノノナン酸、4−アミノノナン酸、9−アミノノナン酸、2−アミノカプリン酸、9−アミノカプリン酸、10−アミノカプリン酸、2−アミノウンデカン酸、10−アミノウンデカン酸、11−アミノウンデカン酸、2−アミノラウリン酸、11−アミノラウリン酸、12−アミノラウリン酸、2−アミノトリデカン酸、13−アミノトリデカン酸、2−アミノミスチン酸、14−アミノミスチン酸、2−アミノペンタデカン酸、15−アミノペンタデカン酸、2−アミノパルミチン酸、16−アミノパルミチン酸、2−アミノヘプタデカン酸、17−アミノヘプタデカン酸、2−アミノステアリン酸、18−アミノステアリン酸、2−アミノエイコサノン酸、20−アミノエイコサノン酸、アミノシクロヘキサンカルボン酸、アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、2−アミノ−3−プロピオン酸、3−アミノ−3−フェニルプロピオン酸、などが挙げられる。これらのアミノカルボン酸の中でも、一般式(1)
【0022】
【化11】
【0023】
(式中、R は2価の炭化水素基を表わす。)で表わされるアミノカルボン酸が好ましい。
【0024】
アミノカルボン酸の使用量は、無水マレイン酸1モルに対し、0.8〜1.2モルの範囲が好ましく、0.9〜1.1モルの範囲が特に好ましく、0.95〜1.05の範囲が更に好ましい。
【0025】
本発明の製造方法の第1工程で用いる非極性炭化水素系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、クメン、シクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、などが挙げられる。これらの非極性炭化水素系溶媒の中でも、毒性、経済性の点から、トルエン、キシレンが好ましい。また、これらの非極性炭化水素系溶媒は、単独で用いることも、2種以上を併用して用いることもできる。
【0026】
非極性炭化水素系溶媒の使用量は、生成するマレインアミド酸が非極性炭化水素系溶媒に、難溶あるいは不溶であるため、反応容器中でのマレインアミド酸スラリーの攪拌状態を考慮し、マレインアミド酸生成重量の1倍以上が好ましく、2〜3倍以上が特に好ましい。
【0027】
本発明の製造方法の第1工程で用いられるアンモニウム塩としては、無機酸又は有機酸のアミン塩あるいは4級アンモニウム塩が挙げられる。
【0028】
無機酸及び有機酸のアミン塩となる無機酸及び有機酸としては、例えば、硫酸、塩酸、オルトリン酸、ピロリン酸、亜リン酸、硝酸の如き無機酸類;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸の如き有機スルホン酸類;メチルホスホン酸、ベンゼンホスホン酸の如き有機ホスホン酸類;トリクロル酢酸、トリフルオル酢酸、クロルプロピオン酸の如きハロゲノカルボン酸類、などが挙げられる。無機酸及び有機酸のアミン塩となるアミン成分としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、トリ(2−エチルヘキシル)アミン、ジメチル(2−エチルヘキシル)アミン、ジイソプロピル(2−エチルヘキシル)アミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、エチルイソアミルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、2−オクチルアミン、などが挙げられる。これらの中でも、無機酸あるいは有機酸のトリアルキルアミン塩が好ましく、特に少ない使用量で反応が進行するという点で、有機スルホン酸のトリアルキルアミン塩が好ましい。また、これらの無機酸及び有機酸のアミン塩は、単独で用いることも、2種以上を併用して用いることもできる。
【0029】
アンモニウム塩は、塩として単離されているものを反応に用いることができ、また、非極性炭化水素系溶媒中へ酸類及びアミン類を別々に添加して反応系中でアンモニウム塩を形成させてもよい。
【0030】
4級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムヨージド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムヨージド、テトラペンチルアンモニウムクロリド、テトラペンチルアンモニウムブロミド、テトラペンチルアンモニウムヨージド、テトラヘキシルアンモニウムブロミド、テトラヘキシルアンモニウムヨージド、テトラオクチルアンモニウムブロミド、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ベンジルジメチルテトラデシルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、フェニルトリメチルアンモニウムクロリド、などが挙げられる。これらのアンモニウム塩の中でも、テトラブチルアンモニウムハロゲニド、テトラペンチルアンモニウムハロゲニド、テトラヘキシルアンモニウムハロゲニド、テトラオクチルアンモニウムハロゲニド、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムハロゲニドが好ましい。これらの4級アンモニウム塩は、単独で用いることも、2種以上を併用して用いることもできる。
【0031】
本発明の製造方法の第1工程におけるアンモニウム塩の使用量は、無水マレイン酸に対して、0.1〜30モル%の範囲が好ましく、1〜20モル%の範囲が特に好ましい。アンモニウム塩の使用量が0.1モル%未満では、アンモニウム塩の効果が少なく、また、アンモニウム塩の使用量が30モル%を越えても、その効果に向上はなく、製造コスト面から経済的ではない。
【0032】
本発明の製造方法の第1工程は、非極性炭化水素系溶媒に、アンモニウム塩又は酸類とアミン類を順次仕込み、次いで無水マレイン酸を投入し、室温〜30℃で無水マレイン酸を溶解させた後、アミノカルボン酸を添加して行なう。反応温度には、特に制限はないが、40℃未満では反応の進行が遅く、通常、40℃以上が好ましく、60〜100℃の範囲が特に好ましい。
【0033】
本発明の製造方法の第2工程で用いるアルコールは、飽和アルコールおよび不飽和アルコールのいずれであっても良いが、飽和アルコールの方が好ましい。また、直鎖および環状のいずれであっても良い。そのようなアルコールは、炭素原子数1〜10の脂肪族アルコールが好ましく、炭素原子数3〜6の脂肪族アルコールが特に好ましく、また、炭素原子数3〜10のシクロアルカノールが好ましく、炭素原子数5〜8のシクロアルカノールが特に好ましい。そのようなアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソアミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−エチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−ノナノール、n−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、ベンジルアルコールの如き1級アルコール;イソプロパノール、 sec−ブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノールの如き2級アルコール;tert−ブタノールの如き3級アルコール;アリルアルコールの如き不飽和アルコール、などが挙げられる。
【0034】
これらのアルコールの使用量は、原料の無水マレイン酸に対して、少なくとも2モル倍量以上、好ましくは3から6モル倍量である。2モル倍量以下では反応が遅く、6モル倍量以上では生産性が悪く、経済的に不利である。
【0035】
本発明の製造方法の第2工程で用いられる酸触媒としては、硫酸、塩酸、オルトリン酸、ピロリン酸、亜リン酸、硝酸の如き無機酸類;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸の如き有機スルホン酸類;メチルホスホン酸、ベンゼンホスホン酸の如き有機ホスホン酸類;トリクロル酢酸、トリフルオル酢酸、クロルプロピオン酸の如きハロゲノカルボン酸類、などが挙げられる。
【0036】
これらの酸触媒の使用量は、原料の無水マレイン酸に対して、少なくとも0.01モル倍量以上が好ましく、0.1〜1モル倍量の範囲が好ましい。0.01モル倍量以下では反応が遅く、1モル倍量以上ではマレインアミド酸の分解等の副反応が進行してマレイミドカルボン酸エステルの収率が低下する傾向にあるので、好ましくない。
【0037】
第2工程で用いる酸触媒は、ルイス塩基と併用することもでき、その場合には、特開昭53−84964号公報に開示されている如く酸とルイス塩基との複合体の形で用いることが好ましい。
【0038】
酸とルイス塩基との複合体に用いる酸成分は、上記に掲げた酸触媒が挙げられる。また、酸とルイス塩基との複合体に用いるルイス塩基成分としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン、などが挙げられる。
【0039】
ルイス塩基の使用量は原料の無水マレイン酸に対して0.01モル倍量以上が好ましいが、1モル倍量以上使用しても反応速度に向上はないので、製造コスト面から経済的ではない。
【0040】
本発明の製造方法の第2工程においては、マレイミド基のラジカル重合を抑制する目的で、ラジカル重合禁止剤を使用することが望ましい。ラジカル重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、メトキノン、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、カテコール、tert−ブチルカテコールの如きフェノール系化合物;フェノチアジン、p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミンの如きアミン類;ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅の如き銅錯体、などが挙げられる。これらの重合禁止剤は、単独で用いることも、2種以上の併用して用いることもできる。重合禁止剤の添加する場合の添加量は、原料の無水マレイン酸に対して10〜10,000ppmの範囲が好ましい。
【0041】
本発明の製造方法の第2工程においては、第1工程で得られたマレインアミド酸スラリーに対し、アルコール、酸、酸触媒、必要に応じて、ラジカル重合禁止剤を加え、脱水エステル化を行った後、溶媒及び過剰のアルコールを系外に除去して閉環イミド化を行なう。反応温度は、特に制限はないが、エステル化反応の反応温度は、10〜100℃の範囲が好ましく、40〜80℃の範囲が特に好ましい。閉環反応の反応温度は、30〜120℃の範囲が好ましく、50〜100℃の範囲が特に好ましい。また、反応圧力は、上記温度範囲内であれば、常圧、減圧のいずれでも良い。
【0042】
本発明の製造方法の第2工程に先立って、第1工程で生成するマレインアミド酸を濾過により単離して、これを用いても良いが、濾過操作を行なうことは工業的に不利であるから、第1工程が終了後、直ちに、アルコール、酸及び酸触媒等を加えて反応を行なうことが好ましい。
【0043】
本発明の製造方法の第3工程で用いられる前記一般式(4)で表われるポリオール類における、R2 は、直鎖アルキレン基、分枝アルキレン基、シクロアルキレン基、アリール基及びアリールアルキレン基からなる群より選ばれる少なくとも1つの有機基が (a)エーテル結合及び (b)ウレタン結合からなる群より選ばれる少なくとも1つの結合で結ばれた平均分子量44〜100,000の (A)(ポリ)エーテル連結鎖又は (B)(ポリ)ウレタン連結鎖を表わす。R2 は、これらの連結鎖が繰り返しの一単位となって繰り返されたオリゴマーあるいはポリマーで構成される連結鎖であっても良い。
【0044】
前記一般式(4)におけるR2 を表わす連結鎖は、具体的には、例えば、(a)炭素原子数1〜24の直鎖アルキレン基、炭素原子数2〜24の分枝アルキレン基、シクロアルキレン基及びアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの炭化水素基が、エーテル結合で結合された一つあるいはそれらの繰り返し単位を有する平均分子量44〜100,000の(ポリ)エーテル(ポリ)オール残基から構成される連結鎖、あるいは(b)炭素原子数1〜24の直鎖アルキレン基、炭素原子数2〜24の分枝アルキレン基、シクロアルキレン基及びアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの炭化水素基が、ウレタン結合で結合された一つあるいはそれらの繰り返し単位を有する数平均分子量230〜100,000の(ポリ)ウレタン(ポリ)オール残基から構成される連結鎖である。
【0045】
前記連結鎖(a)を構成する(ポリ)エーテル(ポリ)オールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールの如きポリアルキレングリコール類、またエチレングリコール、プロパンジオール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトールの如きアルキレングリコール類の、エチレンオキシド変性物、プロピレンオキシド変性物、ブチレンオキシド変性物、テトラヒドロフラン変性物、などが挙げられ、これらの中でも、アルキレングリコール類の各種変性物が好ましい。
【0046】
さらに、前記連結鎖(a)を構成する(ポリ)エーテル(ポリ)オールとしては、例えば、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、プロピレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、エチレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、ポリイソプレングリコール、水添ポリイソプレングリコール、ポリブタジエングリコール、水添ポリブタジエングリコールの如き炭化水素系ポリオール類、ポリテトラメチレンヘキサグリセリルエーテル(ヘキサグリセリンのテトラヒドロフラン変性物)の如き多価水酸基化合物、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
前記連結鎖(b)を構成する(ポリ)ウレタン(ポリ)オールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールの如きポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロパンジオール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトールの如きアルキレングリコール類の、エチレンオキシド変性物、プロピレンオキシド変性物、ブチレンオキシド変性物、テトラヒドロフラン変性物の如き多価水酸基化合物と、以下に挙げるイソシアネート化合物とを水酸基過剰の条件で付加重合させて得られるもの、などが挙げられる。
【0048】
イソシアネートとしては、例えば、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジエチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートの如き芳香族ジイソシアネート類;イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、リジンジイソシアネートの如き脂肪族又は脂環構造のジイソシアネート類;イソシアネートモノマーの一種類以上のビュレット体又は、前記ジイソシアネート化合物を3量化したイソシアヌレート体の如きポリイソシアネートなどが挙げられる。
【0049】
このようにして得られる連結鎖(b)の(ポリ)ウレタン(ポリ)オールは、特にこれらに限定されるものではない。
【0050】
本発明の製造方法の第3工程のエステル交換反応には、反応触媒を用いることが好ましく、使用される触媒としては、一般に公知のエステル交換反応に使用される触媒のうち、金属アルコキシドの如きアルカリ性触媒を除く、酸性触媒及び重金属触媒が有効である。金属アルコキシドの如きアルカリ性触媒を用いた場合、マレイミドカルボン酸エステルの反応や分解が起こり、目的のマレイミド誘導体を純度高く得ることが困難となる。
【0051】
本発明の製造方法の第3工程に使用される酸性触媒としては、例えば、硫酸、燐酸の如き無機酸;メタンスルホン酸、ベンゼンスホン酸、p−トルエンスルホン酸の如き有機スルホン酸、などが挙げられる。
【0052】
本発明の製造方法の第3工程に使用される重金属触媒としては、例えば、チタンテトラブトキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラフェノキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、シリコンテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシドの如き金属アルコキシド;ハロゲン化アルミニウム、ハロゲン化チタン、ハロゲン化マグネシウム、ハロゲン化マンガン、ハロゲン化スズ、ハロゲン化鉄、ハロゲン化鉛、ハロゲン化亜鉛、ハロゲン化ジルコニウム、ハロゲン化バナジウムの如き金属ハロゲン化物;亜鉛、鉛、スズ、ジルコニウム、銅、アンチモン、チタン、マグネシウム、マンガン、コバルト、ゲルマニウムの酸化物、などが挙げられる。
【0053】
これらのエステル交換触媒の中でも、アルミニウム、チタン、ジルコニウムの如き金属アルコキシド;ジメチル酸化スズ(II)、ジブチル酸化スズ(II)、ジヘキシル酸化スズ(II)、ジオクチル酸化スズ(II)の如きジアルキル酸化スズ(II)は、エステル交換反応の反応速度が速いので、好ましい。また、アルミニウム、チタン、ジルコニウムの如き金属アルコキシドは、触媒の使用量が多いのに対し、ジメチル酸化スズ(II)、ジブチル酸化スズ(II)、ジヘキシル酸化スズ(II)、ジオクチル酸化スズ(II)の如きジアルキル酸化スズ(II)は、少量の触媒使用量でエステル交換反応速度が速く、コスト面、また製品への着色の少なさの点から、特に好ましい。
【0054】
触媒の使用量は、酸性触媒の場合、マレイミドカルボン酸エステルに対して、0.1〜50モル%の範囲が好ましく、1〜20モル%の範囲が特に好ましい。また、アルミニウム、チタン、ジルコニウムの如き金属アルコキシドを用いる場合の触媒の使用量は、マレイミドカルボン酸エステルに対して、1〜15モル%の範囲が好ましく、3〜10モル%の範囲が特に好ましい。ジメチル酸化スズ(II)、ジブチル酸化スズ(II)、ジヘキシル酸化スズ(II)、ジオクチル酸化スズ(II)の如きジアルキル酸化スズ(II)を用いる場合の触媒の使用量は、全仕込量に対して、0.01〜10モル%の範囲が好ましく、0.1〜5モル%の範囲が特に好ましい。触媒の使用量が少なすぎると実用上反応が進まないし、多すぎても反応速度は変わらず、経済的に不利である。さらにアルミニウム、チタン、ジルコニウムの如き金属アルコキシドの場合は、触媒の使用量が多いと、製品が着色する可能性もあり、有利ではない。
【0055】
本発明の製造方法の第3工程は、常圧または減圧下で、室温〜150℃の温度範囲で、反応で生成するアルコールを除去しながら行なうことが好ましい。また、反応溶媒は特に必要としないが、必要に応じて、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンの如き反応に不活性な溶媒を使用してもよい。また、エステル交換反応で生成するアルコールが高沸点成分である場合、生成アルコールと共沸する反応溶媒を添加し、反応溶媒と共沸させて該アルコールを除去する方法を採用することもできる。例えば、生成するアルコールが、n−ブタノール、イソブタノールあるいはイソアミルアルコールである場合は、共沸する反応溶媒としてシクロヘキサン、トルエン等を用いることができる。
【0056】
また、本発明の製造方法の第3工程においては、マレイミド基のラジカル重合を抑制する目的で、ラジカル重合禁止剤を使用することが望ましい。ラジカル重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、メトキノン、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、カテコール、tert−ブチルカテコールの如きフェノール系化合物;フェノチアジン、p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミンの如きアミン類;ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅の如き銅錯体、などが挙げられる。これらの重合禁止剤は、単独で用いることも、2種以上の併用して用いることもできる。重合禁止剤の添加量は、全仕込量に対して10〜10,000ppmの範囲が好ましい。
【0057】
本発明の製造方法の第3工程を始めるにあたっては、第2工程で生成するマレイミドカルボン酸エステルを蒸留等により精製してこれを用いても良いが、精製操作を行なうことは工業的に不利であるから、第2工程が終了したら直ちにポリオールと触媒を加えて反応を行なうことが好ましい。
【0058】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0059】
<合成例1>−ポリエーテルウレタンポリオールの合成
攪拌機、温度計、滴下ロート及び冷却管を備えた容量500mlの4つ口フラスコに、ポリエチレングリコール200(関東化学製、数平均分子量200)200g、ジブチルスズジラウレート50mgを仕込んだ後、加熱して液温を70℃に保ちながら、イソホロンジイソシアネート(関東化学製)111gを40分かけて滴下した。滴下終了後、さらに70℃で5時間反応を続けた。反応混合物を冷却した後、赤外線吸収スペクトル(IRスペクトル)にて遊離イソシアネートの吸収の消失を確認して、数平均分子量622のポリエーテルウレタンジオール310gを得た。
【0060】
<実施例1>
攪拌機、温度計、滴下ロート、ディーンスターク分留器及び冷却管を備えた容量3リットルのセパラブル4つ口フラスコに、トルエン825g、p−トルエンスルホン酸一水和物31.4g及びトリエチルアミン16.7gを順次仕込み、攪拌しながら無水マレイン酸180gを加えた後、30℃まで昇温させながら溶解させた。さらにβ−アラニン163gを加えた後、攪拌しながら70℃で3時間反応させた。50℃に冷却した後、n−ブタノール612g、濃硫酸54g、ジメチルスルホキシド41g及びヒドロキノン0.2gを順次仕込み、50℃に加熱し、減圧下で、トルエン及びn−ブタノールからなる混合液を留去した。これと同時にn−ブタノールを滴下した。5時間後、n−ブタノールの滴下を止め、減圧下80℃で残存するトルエン、n−ブタノール、続いて生成するn−ブタノールを留去しながら7時間閉環イミド化反応を行った。反応後、反応液にトルエン500gを加えて溶解し、水50mlで3回洗浄し、有機層を分離、濃縮して粗製のマレイミドプロピオン酸n−ブチルのトルエン溶液を得た。この溶液を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、無水マレイン酸基準の収率92%でマレイミドプロピオン酸n−ブチルが生成していることがわかった。この溶液を減圧下、60℃に加熱してトルエンを留去した後、数平均分子量650のポリテトラメチレングリコール(デユポン社製「Terathane650」)560g、ジブチル酸化スズ(II)5.0g及びヒドロキノン0.4gを仕込み、110℃で10時間、5mmHgの減圧下で反応させた。ガスクロマトグラフィーを用いてマレイミドプロピオン酸n−ブチルがほぼ消失したことを確認した。この反応液にトルエン800gを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液200mlで2回洗浄し、さらに飽和食塩水200mlで2回洗浄した後、有機層を濃縮して、無水マレイン酸基準の収率90%でマレイミドプロピオン酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0061】
<実施例2>
実施例1において、β−アラニン163gに代えて、バリン215gを用いた以外は、実施例1と同様にして反応を行ない、収率87%でマレイミドイソ吉草酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0062】
<実施例3>
実施例1において、β−アラニン163gに代えて、6−アミノカプロン酸241gを用いた以外は、実施例1と同様にして、収率91%でマレイミドカプロン酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0063】
<実施例4>
実施例1において、β−アラニン163gに代えて、グリシン138gを用いた以外は、実施例1と同様にして、収率90%でマレイミド酢酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0064】
<実施例5>
実施例1において、トリエチルアミン16.7gに代えて、トリブチルアミン30.6gを用いた以外は、実施例1と同様にして、収率89%でマレイミドプロピオン酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0065】
<実施例6>
実施例1において、ジメチルスルホキシド41gに代えて、N,N−ジメチルホルムアミド38gを用いた以外は、実施例1と同様にして、収率87%でマレイミドプロピオン酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0066】
<実施例7>
実施例1において、ジブチル酸化スズ(II)5.0gに代えて、ジオクチル酸化スズ(II)5.0gを用いた以外は、実施例1と同様にして、収率88%でマレイミドプロピオン酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0067】
<実施例8>
攪拌機、温度計、滴下ロート、ディーンスターク分留器及び冷却管を備えた容量3リットルのセパラブル4つ口フラスコに、トルエン825g及びトリエチルアミン硫酸塩42.1gを順次仕込み、攪拌しながら無水マレイン酸180gを加えた後、30℃まで昇温させながら溶解させた。さらにβ−アラニン163gを加えた後、攪拌しながら70℃で3時間反応させた。50℃に冷却した後、n−ブタノール612g、濃硫酸54g、ジメチルスルホキシド41g及びヒドロキノン0.2gを順次仕込み、50℃に加熱し、減圧下で、トルエン及びn−ブタノールからなる混合液を留去した。これと同時にn−ブタノールを滴下した。5時間後、n−ブタノールの滴下を止め、減圧下80℃で残存するトルエン、n−ブタノール、続いて生成するn−ブタノールを留去しながら7時間閉環イミド化反応を行った。反応後、反応液にトルエン500gを加えて溶解し、水50mlで3回洗浄し、有機層を分離、濃縮して粗製のマレイミド酢プロピオン酸n−ブチルのトルエン溶液を得た。この溶液を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、無水マレイン酸からの収率90%でマレイミドプロピオン酸n−ブチルが生成していることがわかった。この溶液を減圧下、60℃に加熱してトルエンを留去した後、「Terathane650」560g、ジブチル酸化スズ(II)5.0g及びヒドロキノン0.4gを仕込み、110℃で10時間、5mmHgの減圧下で反応させた。ガスクロマトグラフィーを用いてマレイミドプロピオン酸n−ブチルがほぼ消失したことを確認した。この反応液にトルエン800gを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液200mlで2回洗浄し、さらに飽和食塩水200mlで2回洗浄した後、有機層を濃縮して、収率88%でマレイミドプロピオン酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0068】
<実施例9>
攪拌機、温度計、滴下ロート、ディーンスターク分留器及び冷却管を備えた容量3リットルのセパラブル4つ口フラスコに、トルエン825g、p−トルエンスルホン酸一水和物31.4g及びトリエチルアミン16.7gを順次仕込み、攪拌しながら無水マレイン酸180gを加えた後、30℃まで昇温させながら溶解させた。さらに6−アミノカプロン酸241gを加えた後、攪拌しながら70℃で3時間反応させた。50℃に冷却した後、2−エチルブタノール832g、濃硫酸54g、ジメチルスルホキシド41g及びヒドロキノン0.2gを順次仕込み、50℃に加熱し、減圧下でトルエンを還流させ、ディーンスターク分留器内に分離してくる水を除去した。5時間後、減圧下80℃で残存するトルエン、2−エチルブタノール、続いて生成する2−エチルブタノールを留去しながら7時間閉環イミド化反応を行った。反応後、反応液にトルエン500gを加えて溶解し、水50mlで3回洗浄し、有機層を分離、濃縮して粗マレイミドカプロン酸2−エチルブチルのトルエン溶液を得た。この溶液を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、無水マレイン酸からの収率91%でマレイミドカプロン酸2−エチルブチルが生成していることがわかった。この溶液を減圧下、60℃に加熱してトルエンを留去した後、数平均分子量250の「Terathane250」215g、ジブチル酸化スズ(II)5.0g及びヒドロキノン0.4gを仕込み、110℃で10時間、5mmHgの減圧下で反応させた。ガスクロマトグラフィーを用いてマレイミドカプロン酸2−エチルブチルがほぼ消失したことを確認した。この反応液にトルエン800gを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液200mlで2回洗浄し、さらに飽和食塩水200mlで2回洗浄した後、有機層を濃縮して、収率89%でマレイミドカプロン酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0069】
<実施例10>
実施例9において、6−アミノカプロン酸241gに代えて、グリシン138gを用いた以外は、実施例9と同様にして、収率90%でマレイミド酢酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0070】
<実施例11>
実施例1において、「Terathane650」560gに代えて、数平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール「Terathane1000」860gを用いた以外は、実施例1と同様にして、収率89%でマレイミドプロピオン酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0071】
<実施例12>
実施例1において、「Terathane650」560gに代えて、「Terathane250」215gを用いた以外は、実施例1と同様にして、収率91%でマレイミドプロピオン酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0072】
<実施例13>
実施例1において、「Terathane650」560gに代えて、トリメチロールプロパンのトリエチレンオキシド変性物135gを用いた以外は、実施例1と同様にして、収率86%でトリメチロールプロパントリエチレンオキシド変性物のマレイミドプロピオン酸エステルを得た。
【0073】
<実施例14>
実施例1において、「Terathane650」560gに代えて、合成例1で得た数平均分子量622のポリエーテルウレタンジオール535gを用いた以外は、実施例1と同様にして、収率89%でポリエーテルウレタンのマレイミドプロピオン酸エステルを得た。
【0074】
<実施例15>
実施例1において、数平均分子量650のポリテトラメチレングリコール(デュポン社製「Terathane650」)560gの代わりに、数平均分子量1000のポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製)862gを用い、110℃で30時間、5mmHgの減圧下で反応させた。この反応液にトルエン800gを加え、5%希硫酸200mlで2回洗浄し、さらに飽和食塩水200mlで2回洗浄した後、有機層を濃縮して、収率88%でマレイミドプロピオン酸ポリプロピレングリコールエステルを得た。
【0075】
<実施例16>
実施例1において、数平均分子量650のポリテトラメチレングリコール(デュポン社製「Terathane650」)560gの代わりに、数平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール(デュポン社製「Terathane1000」)860gを、ジブチル酸化スズ(II)5.0gの代わりにチタンテトライソプロポキイシド52gを用いて、110℃で10時間、5mmHgの減圧下で反応させた。この反応液にトルエン800gを加え、5%希硫酸200mlで2回洗浄し、さらに飽和食塩水200mlで2回洗浄した後、有機層を濃縮して、収率89%でマレイミドプロピオン酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0076】
<実施例17>
撹拌機、温度計、滴下ロート、ディーンスターク分留器及び冷却管を備えた容量3リットルのセパラブル4つ口フラスコに、トルエン825g、p−トルエンスルホン酸一水和物31.4g及びトリエチルアミン16.7gを順次仕込み、撹拌しながら無水マレイン酸180gを加えた後、30℃まで昇温させながら溶解させた。さらにグリシン138gを加えた後、撹拌しながら70℃で3時間反応させた。50℃に冷却した後、n−ペンタノール728g、濃硫酸54g、ジメチルスルホキシド41g及びヒドロキノン0.2gを順次仕込み、50℃に加熱し、減圧下で溶媒を還流させ、生成する水を除去した。9時間後、減圧下80℃で残存するトルエン、n−ペンタノールを留去しながら、7時間閉環イミド化反応を行った。反応液にトルエン500gを加えて溶解し、水50mlで3回洗浄し、有機層を分離、濃縮して粗マレイミド酢酸n−ペンチルのトルエン溶液を得た。この溶液を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、無水マレイン酸基準の収率92%で粗マレイミド酢酸n−ペンチルが生成していることがわかった。この溶液を減圧下、60℃に加熱してトルエンを留去した後、数平均分子量250のポリテトラメチレングリコール(デュポン社製「Terathane250」)215g、p−トルエンスルホン酸一水和物5.0g及びヒドロキノン0.4gを仕込み、110℃で40時間、5mmHgの減圧下で反応させた。この反応液にトルエン800gを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液200mlで2回洗浄し、さらに飽和食塩水200mlで2回洗浄した後、有機層を濃縮して、収率87%でマレイミド酢酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0077】
<実施例18>
実施例17において、最終反応工程の数平均分子量250のポリテトラメチレングリコールを反応させる際、p−トルエンスルホン酸一水和物5.0gの代わりに、ジブチル酸化スズ(II)5.0gを用い、110℃で10時間、5mmHgの減圧下で反応させた。この反応液にトルエン800gを加え、5%希硫酸200mlで2回洗浄し、さらに飽和食塩水200mlで2回洗浄した後、有機層を濃縮して、収率91%でマレイミド酢酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0078】
<比較例1>
攪拌機、温度計、滴下ロート、ディーンスターク分留器及び冷却管を備えた容量3リットルのセパラブル4つ口フラスコに、トルエン825g、p−トルエンスルホン酸一水和物31.4g及びトリエチルアミン16.7gを順次仕込み、攪拌しながら無水マレイン酸180gを加えた後、30℃まで昇温させながら溶解させた。さらにβ−アラニン163gを加えた後、攪拌しながら70℃で3時間反応させた。トルエン300g、トリエチルアミン370gを加え、溶媒を加熱環流させて生成する水を除去しながら1時間反応させた。反応混合物から溶媒を留去して得られた残留物に、0.1N塩酸を加えてpH2に調整した後、酢酸エチル100mlで3回抽出した。得られた有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた後、酢酸エチルを留去してマレイミドプロピオン酸の淡黄色固体127gを得た。
【0079】
次に、攪拌機、温度計、ディーンスターク分留器及び冷却管を備えた容量1リットルの丸底フラスコに、得られたマレイミドプロピオン酸127g、「Terathane650」240g、トルエン200g、p−トルエンスルホン酸一水和物14.8g及び2,6−tert−ブチル−p−クレゾール0.74gを順次仕込んだ。減圧下、攪拌しながらトルエンを80℃で還流させ、生成する水を除去しながら4時間反応させた。この反応液にトルエン350gを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液80mlで2回洗浄し、さらに飽和食塩水80mlで2回洗浄した後、有機層を濃縮して、無水マレイン酸基準の収率40%でマレイミドプロピオン酸ポリテトラメチレングリコールエステルを得た。
【0080】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、無水マレイン酸とアミノカルボン酸を出発原料として、中間体の精製、単離工程を経由せずにマレイミド誘導体を高収率で製造することができる。
Claims (5)
- 無水マレイン酸と一般式(1)
で表わされるアミノカルボン酸化合物とを非極性炭化水素系溶媒中で、アンモニウム塩の存在下に反応させて、一般式(2)
で表わされるマレインアミド酸を製造する第1工程、
第1工程で得たマレインアミド酸に炭素原子数1〜10の脂肪族アルコール又は炭素原子数3〜10のシクロアルキルアルコールを酸触媒の存在下に反応させてエステル化した後、閉環反応させて、一般式(3)
で表わされるマレイミドカルボン酸エステルを製造する第2工程、
第2工程で得たマレイミドカルボン酸エステルと、一般式(4)
で表わされるポリオールとから、エステル交換反応により、一般式(5)
で表われるマレイミド誘導体を製造する第3工程、
からなることを特徴とするマレイミド誘導体の製造方法。 - 一般式(1)におけるRが炭素原子数1〜7のアルキレン鎖である請求項1記載のマレイミド誘導体の製造方法。
- 非極性炭化水素系溶媒がトルエン又はキシレンである請求項1又は2記載のマレイミド誘導体の製造方法。
- 第2工程のエステル化反応において、酸触媒と共にルイス塩基を併用する請求項1、2又は3記載のマレイミド誘導体の製造方法。
- 第3工程において、エステル交換反応において、エステル交換反応触媒としてジアルキル酸化スズ(II)を用いる請求項1、2、3又は4記載のマレイミド誘導体の製造方法。
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