JP2006028080A - (メタ)アクリル酸エステルの精製方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステルの精製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吸着剤を用いて不純物が除去された(メタ)アクリル酸エステルをフィルターによって精製するのに要する時間を短縮させることによって生産性を高めることができるのみならず、より高純度を有する(メタ)アクリル酸エステルを提供しうる(メタ)アクリル酸エステルの精製方法を提供すること。
【解決手段】(メタ)アクリル酸とアルコールとのエステル化反応または(メタ)アクリル酸エステルとアルコールとのエステル交換反応によって得られる(メタ)アクリル酸エステルを精製する方法であって、前記エステル化反応またはエステル交換反応によって得られた粗製(メタ)アクリル酸エステルを蒸留した後、該(メタ)アクリル酸エステルに吸着剤による吸着処理を施すことを特徴とする(メタ)アクリル酸エステルの精製方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、(メタ)アクリル酸エステルの精製方法に関する。さらに詳しくは、例えば、活性エネルギー線の照射によって硬化するレジスト、塗料、被覆材料、粘着剤、接着剤などの希釈剤などに好適に使用しうる(メタ)アクリル酸エステルの精製方法に関する。
(メタ)アクリル酸エステルとアルコールとのエステル交換反応によって得られた(メタ)アクリル酸エステルに含有されている微量の金属や重合開始剤などの不純物を除去する方法として、イオン交換樹脂、活性炭、シリカゲル、活性白土などの吸着剤を用いて不純物を吸着させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この方法には、精製した(メタ)アクリル酸エステルを最終的にフィルターによる濾過によって精製するのに長時間を要するため、生産性に劣るという欠点がある。
特開2002−234859号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、吸着剤を用いて不純物が除去された(メタ)アクリル酸エステルをフィルターによって精製するのに要する時間を短縮させることによって生産性を高めることができるのみならず、より高純度を有する(メタ)アクリル酸エステルを提供しうる(メタ)アクリル酸エステルの精製方法を提供することを課題とする。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリ」とは、「アクリ」または「メタクリ」を意味する。
本発明は、(メタ)アクリル酸とアルコールとのエステル化反応または(メタ)アクリル酸エステルとアルコールとのエステル交換反応によって得られる(メタ)アクリル酸エステルを精製する方法であって、前記エステル化反応またはエステル交換反応によって得られた粗製(メタ)アクリル酸エステルを蒸留した後、該(メタ)アクリル酸エステルに吸着剤による吸着処理を施すことを特徴とする(メタ)アクリル酸エステルの精製方法に関する。
本発明の精製方法によれば、吸着剤を用いて不純物が除去された(メタ)アクリル酸エステルをフィルターによる濾過によって精製する操作に要する時間を短縮することができるので、生産性を高めることができるのみならず、より高純度を有する(メタ)アクリル酸エステルを提供することができるという効果が奏される。
一般に、エステル交換反応によって得られた(メタ)アクリル酸エステルに吸着剤による処理を施す方法(以下、従来法という)では、99.5%以上の高純度を有する(メタ)アクリル酸エステルを得ることができるとされている(例えば、前記特許文献1の段落番号〔0079〕および〔0082〕参照)。
このように、従来法によれば、高純度を有する(メタ)アクリル酸エステルが得られるとされているにもかかわらず、得られた(メタ)アクリル酸エステルをフィルターによって精製するのに長時間を要する。
そこで、本発明者らは、この(メタ)アクリル酸エステルをフィルターによって精製するのに長時間を要することに着目し、従来法よりも短時間で効率よく(メタ)アクリル酸エステルを精製することができる方法を開発するべく鋭意研究を重ねたところ、エステル化反応またはエステル交換反応によって得られた粗製(メタ)アクリル酸エステルを蒸留した後、該(メタ)アクリル酸エステルに吸着剤による吸着処理を施した場合には、精製した(メタ)アクリル酸エステルをフィルターによって精製するのに要する時間を短縮させることができることが見出された。
このように、本発明によれば、精製した(メタ)アクリル酸エステルをフィルターによって精製するのに要する時間を短縮させることができる理由は、定かではないが、おそらく以下のとおりであると考えられる。
従来法では、得られた(メタ)アクリル酸エステルの純度は、ガスクロマトグラフィーによって分析されている。このガスクロマトグラフィーによって(メタ)アクリル酸エステルの純度を調べた場合には、(メタ)アクリル酸エステルが高純度で得られるように見受けられる。しかし、実際には、エステル交換反応の際に、オリゴマーが副生している可能性があることから、このオリゴマーを含む(メタ)アクリル酸エステルを用いて、そのオリゴマーをガスクロマトグラフィーで検出することを試みたところ、該オリゴマーを検出することができないことが判明した。
そこで、本発明者らは、エステル化反応またはエステル交換反応によって得られた粗製(メタ)アクリル酸エステルを蒸留した後、該(メタ)アクリル酸エステルに吸着剤による吸着処理を施したところ、意外なことに、この(メタ)アクリル酸エステルをフィルターによって精製するのに要する時間を短縮させることができた。かかる事実から、粗製(メタ)アクリル酸エステルに含まれているオリゴマーは、あらかじめ(メタ)アクリル酸エステルを蒸留することによって除去されるため、精製した(メタ)アクリル酸エステルをフィルターで精製するのに要する時間を短縮させることができ、ひいてはオリゴマーの含有量が低減され、より高純度を有する(メタ)アクリル酸エステルが得られるものと考えられる。
本発明に用いられる粗製(メタ)アクリル酸エステルは、例えば、(メタ)アクリル酸とアルコールとをエステル化反応させるか、または(メタ)アクリル酸エステルとアルコールとをエステル交換反応させるという一般的な合成法によって製造することができ、本発明は、かかる方法によって限定されるものではない。
なお、前記アルコールの代表例としては、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、シクロヘキサノール、フェノール、ベンジルアルコールなどの1価または多価の脂肪族アルコール、脂環式アルコール、芳香族アルコールなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。また、前記アルコールの炭素数は、特に限定されないが、脂肪族アルコールおよび脂環式アルコールでは、3〜20であることが好ましく、また芳香族アルコールでは、6〜20であることが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、そのエステル部分が脂肪族基、脂環式基または芳香族基である(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。より具体的には、(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸と前記アルコールとのエステル化反応によって得られる(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。
なお、エステル化反応またはエステル交換反応の際には、(メタ)アクリル酸とアルコールとのエステル化反応や、(メタ)アクリル酸エステルとアルコールとのエステル交換反応の際に一般に用いられている触媒や重合防止剤などを適量で用いることができる。また、その反応条件についても、特に限定がなく、通常行われている反応条件と同様であればよい。
本発明においては、まず、エステル化反応またはエステル交換反応によって得られる粗製(メタ)アクリル酸エステルを蒸留する。
粗製(メタ)アクリル酸エステルの蒸留は、例えば、調製された粗製(メタ)アクリル酸エステルの反応混合物を濃縮した後、得られた濃縮液を減圧下で加熱することによって行うことができる。
粗製(メタ)アクリル酸エステルを蒸留する際の加熱温度(蒸留温度)は、熱効率を高めるとともに、アクリル酸エステルの重合反応を抑制し、溜出液の回収を容易にする観点から、50〜200℃であることが好ましく、70〜150℃であることがより好ましい。
また、減圧度は、蒸留温度などによって異なるので一概には決定することができないが、通常、蒸留温度が150℃を超えないようにする観点から、0.01〜10kPaであることが好ましく、0.2〜2kPaであることがより好ましい。
かくして蒸留した(メタ)アクリル酸エステルを回収する。この回収された(メタ)アクリル酸エステルには、不純物として含まれているエステル化反応またはエステル交換反応によって副生したオリゴマーなどが前記蒸留により効率よく除去されている。
次に、回収した(メタ)アクリル酸エステルから、該(メタ)アクリル酸エステルに残存しているオリゴマーなどをさらに除去するために、吸着剤による吸着処理を施す。
吸着剤としては、例えば、活性炭、活性白土、シリカゲル、強酸性イオン交換樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのなかでは、オリゴマーの吸着能力が高く、オリゴマーを選択的に吸着するとともに、低価格で容易に入手しうることから、活性炭および活性白土が好ましい。
吸着剤の量は、その種類などによって異なるので一概には決定することができないが、通常、(メタ)アクリル酸エステル100重量部あたり、0.01〜30重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部であることが望ましい。
(メタ)アクリル酸エステルの吸着剤による吸着処理は、例えば、(メタ)アクリル酸エステルと吸着剤とを混合し、両者を攪拌などによって十分に接触させたり、吸着剤が充填された充填塔内に(メタ)アクリル酸エステルを巡還させることによって行うこともできる。
(メタ)アクリル酸エステルと吸着剤とを接触させる際の温度は、特に限定されないが、通常、0〜100℃であることが好ましい。なお、接触時の操作性を考慮すれば、(メタ)アクリル酸エステルと吸着剤とを接触させる際の温度は、5〜40℃、好ましくは室温程度であることが望ましい。
また、(メタ)アクリル酸エステルと吸着剤とを接触させる際の時間は、吸着剤の種類やその使用量などによって異なるので、一概には決定することができないが、通常、1〜120分間程度、好ましくは3〜60分間程度であることが望ましい。
(メタ)アクリル酸エステルに吸着剤による吸着処理を施した後には、例えば、濾過などの方法により、(メタ)アクリル酸エステルと吸着剤とを分離することができる。
かくして吸着剤による処理が施された(メタ)アクリル酸エステルの純度をさらに高めるために、(メタ)アクリル酸エステルを常温でフィルターで濾過することによって精製することができる。
フィルターとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂製メンブランフィルターなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
本発明においては、前述したように、粗製(メタ)アクリル酸エステルをあらかじめ蒸留するという操作が採られているので、その純度を高めるために、さらに(メタ)アクリル酸エステルをフィルターで濾過した場合であっても、従来法と対比して、その濾過に要する時間を短縮させることができるのみならず、より一層純度が高い(メタ)アクリル酸エステルを得ることができるという利点がある。
したがって、本発明の精製方法は、(メタ)アクリル酸エステルを効率よく、しかも高純度で提供することができるという利点を有する。そして、本発明の精製方法で得られた(メタ)アクリル酸エステルは、このように高純度および高品質を有することから、例えば、厚さが5μm程度の薄膜コーティングが要求される精密部品分野で被覆材料として好適に使用することができる。
次に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
参考例1
粗製(メタ)アクリル酸エステルとして、テトラヒドロフルフリルアクリレートを用いた。このテトラヒドロフルフリルアクリレートの純度を調べたところ、その純度は、98.5重量%であった。
実施例1および2
参考例1のテトラヒドロフルフリルアクリレートを理論段数10段を有する蒸留器(減圧度:1.3kPa、蒸留温度:89℃)で蒸留した後、ガスクロマトグラフィーによってテトラヒドロフルフリルアクリレートの純度を調べたところ、その純度は、99.7重量%であった。
次に、図1に示される(メタ)アクリル酸エステルの精製装置を用いた。図1において、攪拌槽1の下部と移送ポンプ2の一端とが液送パイプ3を介して接続されている。また、攪拌槽1の下部は、バルブ6aを介して攪拌槽1内の(メタ)アクリル酸エステルを取り出すための取出口Aと接続されている。移送ポンプ2の他端は、液送パイプ3を介して濾過機4の一端およびフィルター5の一端と接続されている。移送ポンプ2と濾過機4との間の液送パイプ3には、バルブ6bが配設され、また移送ポンプ2とフィルター5との間の液送パイプ3には、バルブ6cが配設されている。
移送ポンプ2と濾過機4とを連通させる場合には、バルブ6bを開にするとともに、バルブ6cを閉にし、また移送ポンプ2とフィルター5とを連通させる場合には、バルブ6bを閉にするとともに、バルブ6cを開にする。
濾過機4の他端には、バルブ6dを介して取出口Bが配設され、また、濾過機4の他端とバルブ6eとの間の液送パイプ3に液送パイプ3の分岐が設けられ、バルブ6fおよび6gを介して、液送パイプ3により攪拌槽1と接続され、攪拌槽1内の(メタ)アクリル酸エステルが移送ポンプ2および濾過機4を介して攪拌槽1へと循環するように構成されている。また、濾過機4から排出された(メタ)アクリル酸エステルは、バルブ6fおよびバルブ6eを介してフィルター5に液送され、フィルター5を通過した(メタ)アクリル酸エステルは、バルブ6hを介して取出口Cから排出される。
この精製装置の攪拌槽(容量4kL)1内に、テトラヒドロフルフリルアクリレート3kLを入れ、モータMで攪拌翼7を回転させることにより、テトラヒドロフルフリルアクリレートを35℃で攪拌させた。
次に、攪拌槽1の下部に配設された移送ポンプ2を介して、吸着剤として活性炭〔日本エンバイロケミカルズ(株)製、商品名:白鷺A〕15kg(実施例1)または活性白土〔水澤化学工業(株)製、商品名:ガレオンアース〕15kg(実施例2)が充填された濾過機4(スパークラー)内にテトラヒドロフルフリルアクリレートを送液し、バルブ6dを介して取出口Bからテトラヒドロフルフリルアクリレートを取り出した。
実施例3
実施例1において、濾過機4を通過したテトラヒドロフルフリルアクリレートをフィルター5(平均孔径0.22μmのメンブランフィルター)に送液し、バルブ6hを介して取出口Cからテトラヒドロフルフリルアクリレートを取り出した。
比較例1
実施例1において、攪拌槽1の下部に配設された取出口Aから、バルブ6aを介してテトラヒドロフルフリルアクリレートを取り出した。
比較例2
実施例1において、攪拌槽1から移送ポンプ2およびバルブ6cを介してテトラヒドロフルフリルアクリレートをフィルター5(平均孔径0.22μmのメンブランフィルター)に送液し、バルブ6fを介して取出口Cからテトラヒドロフルフリルアクリレートを取り出した。
比較例3
実施例1において、蒸留したテトラヒドロフルフリルアクリレートの代わりに、参考例1のテトラヒドロフルフリルアクリレートを用いた以外は、実施例1と同様にして、取出口Bからテトラヒドロフルフリルアクリレートを取り出した。
次に、各取出口A〜Cから取り出したテトラヒドロフルフリルアクリレートに含まれている高分子物質の量を以下の方法によって測定した。その結果を表1に示す。
〔高分子物質の量の測定方法〕
オリゴマーなどの高分子物質は、フィルターで濾過しがたいため、テトラヒドロフルフリルアクリレートに含まれている高分子物質の量に比例して、テトラヒドロフルフリルアクリレートの濾過に要する時間が長くなる。このテトラヒドロフルフリルアクリレートの性質を利用して、テトラヒドロフルフリルアクリレートに含まれている高分子物質の量を、テトラヒドロフルフリルアクリレートのフィルター濾過時間を指標にして求めた。
より具体的には、各バルブA〜Cから取り出したテトラヒドロフルフリルアクリレート300gを500mL容のガラス瓶に取り、温度25℃に設定した恒温槽中で1時間静置した。容量500mLの加圧濾過機に平均孔径が0.22μmであり、直径が25mmのフィルターを取り付け、25℃の温度に加温したテトラヒドロフルフリルアクリレートをこのフィルターに供給した。
この加圧濾過機の下方に天秤とサンプリング用容器を用意し、200kPaの圧力で加圧し、フィルターを通過したテトラヒドロフルフリルアクリレートの量を測定した。テトラヒドロフルフリルアクリレートが加圧濾過機のフィルターを通過し、通過したテトラヒドロフルフリルアクリレートの量が50gから250gとなるまでに要した時間を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2006028080
表1に示された結果から、実施例1〜3では、テトラヒドロフルフリルアクリレートは、蒸留された後、吸着剤で処理されているので、テトラヒドロフルフリルアクリレートの濾過時間が短いことから、高分子物質の含有量が少ないことがわかる。特に、実施例3におけるように、吸着剤で処理された後、さらにフィルターによる処理を行った場合には、テトラヒドロフルフリルアクリレートの濾過時間がより短く、オリゴマーの含有量をより減少させることができることがわかる。
これに対して、比較例1は蒸留のみが行われた例、また比較例2は蒸留後にフィルターによる濾過が行われた例であるが、いずれの場合であっても、吸着剤による処理が行われていないため、テトラヒドロフルフリルアクリレートの濾過時間が長く、オリゴマーの含有量が多いことがわかる。
また、比較例3は、蒸留を行わずに、吸着剤による処理のみが行われた例であるが、この場合、蒸留による処理が行われていないため、テトラヒドロフルフリルアクリレートの濾過時に目詰まりを起こした。このことから、ポリマーおよびオリゴマーの含有量が多いことがわかる。
以上の結果から、各実施例の精製方法によれば、テトラヒドロフルフリルアクリレートを蒸留した後に、吸着剤を用いて処理をするという操作が採られているので、(メタ)アクリル酸エステルをフィルターによって精製する操作を短時間で行うことができるのみならず、より純度が高い(メタ)アクリル酸エステルを得ることができることがわかる。
本発明の精製方法によって得られた(メタ)アクリル酸エステルは、例えば、活性エネルギー線の照射によって硬化するレジスト、塗料、被覆材料、粘着剤、接着剤などの希釈剤などに好適に使用することができるものである。
本発明の(メタ)アクリル酸エステルの精製方法に用いられる精製装置の一実施態様を示す概略説明図である。
符号の説明
1 攪拌槽
2 移送ポンプ
3 液送用パイプ
4 濾過機
5 フィルター
6a バルブ
6b バルブ
6c バルブ
6d バルブ
6a バルブ
6e バルブ
6f バルブ
6g バルブ
6h バルブ
7 攪拌翼
A 取出口
B 取出口
C 取出口

Claims (3)

  1. (メタ)アクリル酸とアルコールとのエステル化反応または(メタ)アクリル酸エステルとアルコールとのエステル交換反応によって得られる(メタ)アクリル酸エステルを精製する方法であって、前記エステル化反応またはエステル交換反応によって得られた粗製(メタ)アクリル酸エステルを蒸留した後、該(メタ)アクリル酸エステルに吸着剤による吸着処理を施すことを特徴とする(メタ)アクリル酸エステルの精製方法。
  2. 吸着剤が活性炭または活性白土である請求項1記載の精製方法。
  3. さらに、吸着処理を施した(メタ)アクリル酸エステルをフィルターで濾過する請求項1または2記載の精製方法。
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