JPH0768766A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH0768766A
JPH0768766A JP4218368A JP21836892A JPH0768766A JP H0768766 A JPH0768766 A JP H0768766A JP 4218368 A JP4218368 A JP 4218368A JP 21836892 A JP21836892 A JP 21836892A JP H0768766 A JPH0768766 A JP H0768766A
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cap
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ejection port
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仁 杉本
Hiromitsu Hirabayashi
弘光 平林
Shigeyasu Nagoshi
重泰 名越
Miyuki Matsubara
美由紀 松原
Masaya Uetsuki
雅哉 植月
Fumihiro Gotou
史博 後藤
Norifumi Koitabashi
規文 小板橋
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Preventing or detecting of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16505Caps, spittoons or covers for cleaning or preventing drying out
    • B41J2/16508Caps, spittoons or covers for cleaning or preventing drying out connected with the printer frame

Abstract

(57)【要約】 【目的】吸引回復動作後に記録ヘッド1の吐出口面21
に付着するインクをほとんど無くすことにより、ワイピ
ングブレード18およびブレードクリーナー19の劣化
を防止し、長期にわたりインク吐出の安定化および高品
位の画像記録を可能にする。 【構成】記録ヘッド1の吐出口面21にキャップ15を
密着させて吸引回復を行なった後、キャリッジ2を微少
移動させたり、キャップ15の一部を剥がれ方向に弾性
変形させたり、記録手段1に設けた大気開放孔37を開
放して、キャップ15内をリークさせた状態で再度吸引
動作を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録手段から被記録材
へインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情
報(文字情報等を含む)に基づいて用紙やプラスチック
薄板等の被記録材(記録媒体)に画像(文字等を含む)
を記録していくように構成されている。前記記録装置
は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット
式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることがで
きる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、被記録材を所定の記
録位置にセットした後、被記録材に沿って移動するキャ
リッジ上に搭載した記録手段)によって画像を記録(主
走査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り
(被記録材搬送)を行い、その後に再び停止した被記録
材に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという
動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行わ
れる。一方、被記録材の搬送方向の副走査のみで記録す
るラインタイプの記録装置においては、被記録材を所定
の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を行ない
ながら連続的に紙送り(ピッチ送り)を行い、被記録材
全体の記録が行われる。
【0004】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記
録ヘッド)から被記録材にインクを吐出して記録を行う
ものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高
精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別
の処理を必要とせずに記録することができ、ランニング
コストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少
なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記
録するのが容易であるなどの利点を有している。中で
も、紙幅方向に多数の吐出口を配列したフルマルチタイ
プの記録手段を用いるライン型のものは、記録の一層の
高速化が可能である。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。一
方、被記録材の材質に対する要求も様々なものがあり、
近年では、通常の被記録材である紙や樹脂薄板(OHP
等)などの他に、薄紙や加工紙(ファイリング用のパン
チ孔付き紙やミシン目付き紙、任意な形状の紙など)な
どを使用することが要求されるようになってきた。
【0006】インクジェット記録装置においては、記録
ヘッド(記録手段)の吐出口面(吐出口が配列された
面)に不要なインクが付着すると、インクの吐出方向が
偏奇して画像品位が低下する場合がある。すなわち、イ
ンクジェット記録方式では、記録ヘッドからインク液滴
を紙やOHPフィルムなどの被記録材に吐出して記録を
行なうため、吐出した主インク滴以外に発生した微細な
浮遊インク滴あるいは被記録材に着弾したインク滴の跳
ね返りなどによって、吐出口面にインクが付着してヌレ
状態となり、この付着インクが吐出口の周りに多量に集
まると、吐出が阻害されて思わぬ方向に吐出したり(ヨ
レ)、インク液滴が吐出しない(不吐出)といった弊害
を引き起こす場合がある。
【0007】インクジェット記録装置においては、記録
剤として液体(インク)を用いることに起因する上記の
ような不都合を解消するために、吐出口面を良好な状態
に回復または維持するためのヘッド回復手段が用いられ
ている。このヘッド回復手段は、他の記録装置では見ら
れないインクジェット記録に固有の構成である。このよ
うな吐出口面をリフレッシュさせて吐出方向の偏奇を予
防する手段として、吐出口面に接触するワイピング部材
を設け、両者を相対移動させることによりインク滴など
の異物を拭き取る(ワイピングする)ものが用いられて
いる。
【0008】吐出口面に付着する不要なインク滴は、記
録に伴なうインク吐出時に発生するインクミストや紙か
らのインクの跳ね返りなどによっても発生する。また、
吐出口面には、記録時に記録ヘッドと用紙が近接相対移
動することから、紙粉などの異物も付着することがあ
る。そのため、一般に、記録中および記録終了後に、前
記ワイピング手段によって、吐出口面上のインク滴や異
物を除去することが行なわれている。
【0009】ワイピング手段としては、ゴムなどの弾性
部材で形成されたブレードで吐出口面をワイピングする
ことにより、不要なインク滴を拭き取る構成が広く採用
されている。しかし、このようなワイピング手段は、長
期の使用あるいはワイピングすべきインクの一時的な増
加により、その機能が低下して吐出性能の回復維持が難
しくなったり、さらに、ワイピング手段としてのブレー
ドなどに堆積した増粘インクや異物などが吐出口面に逆
に転移され、吐出方向の偏奇や異物埋め込みによる不吐
出などが発生するというワイピングの弊害が生じること
がある。
【0010】また、記録ヘッドの吐出口面をワイピング
する時に、拭き取ってきたインクの一部がプレートの弾
性力によって記録装置内に飛散し、機内が汚染されると
いう別の問題が生じることもある。さらに、飛散せずに
ブレードに残ったインクの大部分と紙粉等の異物はブレ
ードに付着したままとなるが、このブレードに付着した
ままのインクの水分が蒸発することにより、インク自身
が増粘するとともに、紙粉などの異物が強固に付着堆積
してしまい、これが吐出口面に逆移転されて不吐出やヨ
レなどの吐出不良が発生する場合もある。
【0011】また、2個以上の記録ヘッド(記録手段)
を併設し、異なる複数色のインクを使用してカラー画像
を記録する場合には、最初のワイピングでブレードに転
移したインクが次の異なる色の記録ヘッドをワイピング
する時に該記録ヘッドのインクと混色し、画像品位が低
下することもある。さらに、カラーインクジェット記録
装置の場合には、一つのブレードで複数の記録ヘッドを
ワイピングすると、ブレードに付着するインクの量も多
くなり、汚染や混色などのブレード汚れによる悪影響も
多くなる。そのため、各記録ヘッドごとに専用のブレー
ドを設ける構成などが考えられるが、これでは、非常に
コストが嵩むとともに設置用のスペースがかなり必要に
なるという難点がある。
【0012】前述のようなワイピング機能の低下を防止
するために、ワイピング手段をクリーニングするための
クリーニング手段を設けることが提案されている。この
クリーニング手段の最適かつ一般的な形態として、イン
ク吸収性能に優れた多孔質のインク吸収体を設けること
が行なわれている。このインク吸収体は、ワイピング手
段としてのブレード等に接触して相対移動することによ
り、ブレードに付着した異物を摺擦除去するとともにイ
ンクを吸い取ってブレードを清浄化することができる。
しかしながら、クリーニング性能に優れたインク吸収体
であっても、インクを吸収するに従ってインク吸収性能
が低下する場合があり、長期間にわたって信頼性を維持
することは困難である。
【0013】吐出口面にインクが付着する場合として、
ポンプ等により液路からインクを排出する際に、排出さ
れたインクが付着する場合がある。また、インクジェッ
ト記録装置においては、液路内のインクが水分等の蒸発
によって増粘し、吐出エネルギーの付与によっても吐出
しなくなる場合がある。このような吐出に適さないイン
クを強制的に排出して液路内のインクをリフレッシュす
る手段として、一般に吸引ポンプなどが使用されてい
る。そして、吸引後のインク付着量は記録中のインク付
着量に比べて大きい場合があり、そうした場合には、前
記ワイピング手段にかかる負荷も大きくなる。
【0014】図18は吸引回復時のキャップの動作を説
明するための模式的断面図である。図18の(a)は、
記録ヘッド101の吐出口面102にキャップ103を
密着させ、該キャップ103に接続された吸引ポンプ
(不図示)により負圧を発生させて吐出口からインクを
吸い出した後、前記負圧が殆ど解消された時のキャッピ
ング状態(吐出口のメニスカスが破壊されない程度に負
圧が減少した時のキャッピング状態)を示している。な
お、図18中の斜線部分104は吸い出されたインクを
示す。この図18の(a)の状態では、キャップ103
の内部は殆どインクで充満されていると考えられる。
【0015】図18の(a)のキャッピング状態からキ
ャップ103を引き離そうとすると、図18の(b)に
示すように、吐出口面102とインク104との界面で
は、インクの付着力や吐出口内の負圧によりインクを吸
い上げようとする力が作用し、さらに、キャップ103
内のインクにはインク自身が凝集しようとする表面張力
が作用するため、インク104の間にくびれ105が生
じる。キャップ103が離れるに従い、インク104の
各くびれ105の部分の断面積が小さくなってそこが一
番弱くなってしまい、遂には、各くびれ105の部分で
インク間のつながりが切れることになる。
【0016】図18の(c)は上記各くびれ105でイ
ンクが切れた後の状態を示し、インクが切れた後では、
一部のインクが図示のように吐出口面102上に残るこ
とになる。この時に吐出口面102上に残るインクの量
は、記録中のミストなどによるインクの付着量よりも多
く、インクの表面張力が低いほど、また吐出口面102
の撥水性が低いほど多くなる傾向がある。そして、吐出
口面102のインク付着量が多いほど、ワイピングブレ
ードやワイパークリーナーにかかる負担が大きくなり、
それらの寿命が短くなる。また、図18に示す例では、
キャップ103を引き離した際に該キャップ内にインク
が残っているため、インクの垂れや飛散も問題になる。
【0017】さらに、インク吸引後直ちにキャップ10
3を引き離すと負圧が残るキャップ内に瞬時に大気圧が
かかることになり、この時の急激な圧力変動と引き離す
時の機械的衝撃により吐出口内のメニスカスが破壊さ
れ、吐出口内の奥深くまで空気が入り込んでインクの吐
出不良を引き起こすこともある。
【0018】また、インクジェット記録装置の実際の記
録動作においては、一つの記録ヘッドに設けられた複数
の吐出口の全てを常に用いるものではない。また、カラ
ー記録装置のように複数の記録ヘッドを有する場合で
も、記録データが転送されない(記録しない)記録ヘッ
ド(不使用の記録ヘッド)もある。このように吐出口面
がキャッピングされない走査中(キャリッジの移動中な
ど)にインク吐出がある時間連続して行なわれない場合
には、吐出口面に付着したインクの固着や乾燥などによ
ってインクの吐出性能が低下し、画像劣化が生じること
がある。この現象を防止するため、ある時間間隔ごとに
記録データ以外のインク吐出を行ない、吐出口面の状態
を常に適正に保つことが行なわれている。このようなイ
ンク吐出の動作は予備吐出と呼ばれている。
【0019】上記予備吐出による吐出インクは、被記録
材や装置内部に飛散して汚れが発生しないように、回復
ユニットのキャップ内に向けて吐出され、不図示の回復
ポンプにより吸引された後廃インクタンク内に貯蔵され
る。通常では、前記回復ポンプは記録ヘッドのホームポ
ジションに配設されている。そのため、記録中に予備吐
出動作を行なう時には、記録ヘッドを搭載したキャリッ
ジは、片方向記録および両方向記録のいずれの場合に
も、回復ユニットのキャップと対向する位置(ホームポ
ジション)に戻る必要がある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】前述したインクの吐出
不良に関する不都合を解決するために、例えば特開昭6
0−151059号に開示されているように、キャップ
と空気取り入れ弁とをチューブで接続し、該空気取り入
れ弁を開いてキャップ内を大気に連通させることにより
キャップ内に残留するインクを吸引し、その後でキャッ
プを離隔させる方法が採られている。しかしながら、最
近のインクジェット記録装置は小型化の傾向にあり、そ
れに伴なってキャップやその周辺の機構も小型にする必
要があるため、小さなキャップに前述のような空気取り
入れ弁を設けることは困難である。また、空気取り入れ
弁との接続に用いるチューブ内にゴミが詰まったりして
機能しなくなる場合もある。
【0021】さらに、吐出口面に付着したゴミ、吐出口
内の気泡や増粘インクを排出するためにはある程度の負
圧が必要であり、したがって、キャップに前述のような
空気取り入れ弁を持たせる構成では、キャップ自体が大
きくなり、これに伴って吸引量も多くなってしまうとい
う不都合もある。さらに、吸引量が多くなると、廃イン
ク量の増大やランニングコストの増大を招くことにもな
る。
【0022】一方、前述した予備吐出動作については、
記録中の予備吐出を行なうタイミングは、キャリッジの
位置とは関係なくある時間間隔で発生する。もしキャリ
ッジがホームポジションに戻る復移動中に上記タイミン
グが発生する場合には、そのままホームポジションに戻
って予備吐出を行なう。しかしながら、キャリッジの往
移動中に上記タイミングが発生した場合には、キャリッ
ジの復移動(復走査記録)を中止してホームポジション
に戻って予備吐出を行なう必要があり、その分記録時間
が無駄になってしまう。そのため、本来の往復記録の利
点である高速記録の実現が不可能になってしまう。
【0023】また、インクを被記録材に浸透させて記録
を行なうインクジェット記録装置の場合、インクの浸透
時間が異なると被記録材上の色味が異なる場合がある。
この違いが記録行間に発生すると、改行幅で横スジが発
生して画像品位に大きく影響することがある。そして、
このインクの浸透時間の相違は、前記予備吐出により各
行のキャリッジ走査(移動)および記録動作のタイミン
グにズレが生じ、インクの浸透時間が変化することに起
因している。特に、ファイン記録のように高画質を目的
とする記録モードにおいては、前記インクの浸透時間の
相違に起因する弊害が大きいため、記録中に予備吐出が
行なわれた行では前後の記録行と色味が異なってしまう
場合があり、画像品位に問題が生じていた。
【0024】本発明は上記技術的課題に鑑みてなされた
ものである。請求項1および請求項7の発明の目的は、
記録手段(記録ヘッド)の吐出口面に付着するインクを
極力取り除くことにより、ワイピング手段の性能劣化を
防止し、記録手段のインク吐出を安定化せしめ、長期に
わたって良好な記録を行ない得るインクジェット記録装
置を提供することである。
【0025】請求項16の発明の目的は、記録中の予備
吐出によるスループット低下を防止するとともに、記録
タイミングのズレによる横スジ発生を防止することか可
能なインクジェット記録装置を提供することである。
【0026】
【課題解決のための手段】請求項1の発明は、記録手段
から被記録材へインクを吐出して記録を行なうインクジ
ェット記録装置において、記録手段の吐出口を覆うため
のキャップと、該キャップを吐出口面に密着させて吐出
口からインクを吸引する吸引手段と、所望のタイミング
でキャップと吐出口面との間に隙間を生じさせる隙間生
成手段とを有する構成とすることにより、上記目的を達
成するものである。
【0027】請求項7の発明は、記録手段から被記録材
へインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装
置において、記録手段の吐出口を覆うためのキャップ
と、該キャップを吐出口面に密着させて吐出口からイン
クを吸引する吸引手段と、吐出口面のキャップで覆われ
る部分を大気に連通させるために記録手段に設けられた
大気開放孔と、該大気開放口を所望のタイミングで開閉
する開閉手段とを有する構成とすることにより、上記目
的を達成するものである。
【0028】請求項16の発明は、主走査移動する記録
手段から被記録材へインクを吐出して記録を行なうイン
クジェット記録装置において、複数の記録手段を使用す
るとともに、被記録材の通過範囲外の両側にインク受け
部を設け、主走査移動の反転ごとに少なくとも1個の記
録手段から前記インク受け部へインクを吐出する構成と
することにより、上記目的を達成するものである。
【0029】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。なお、各図面において、同一符号で表示する部分
はそれぞれ同一または対応する部分を示すものとする。
図1は本発明を適用したインクジェット記録装置の第1
実施例の要部構成を示す模式的斜視図である。図1にお
いて、複数(4個)のヘッドカートリッジ1A、1B、
1C、1Dがキャリッジ2に交換可能に搭載されてい
る。各ヘッドカートリッジ1A〜1Dは、それぞれ、上
部にインクタンク部を、下部に記録ヘッド部(インク吐
出部)を有している。本実施例では、記録手段(記録ヘ
ッド)は、記録ヘッド部とインクタンク部を一体化した
前記ヘッドカートリッジで構成されている。また、各ヘ
ッドカートリッジ1A〜1Dのそれぞれには、記録ヘッ
ド部を駆動するための信号などを受けるためのコネクタ
ーが設けられている。なお、以下の説明では、前記記録
手段1A〜1Dの全体または任意の一つを指す場合、単
に記録手段(記録ヘッドまたはヘッドカートリッジ)1
で示すことにする。
【0030】前記複数のヘッドカートリッジ1は、それ
ぞれ異なる色のインクで記録するものであり、それらの
インクタンク部には例えばブラック、シアン、マゼン
タ、イエローなどの異なるインクが収納されている。各
記録手段1はキャリッジ2に位置決めして交換可能に搭
載されており、該キャリッジ2には、前記コネクターを
通して各記録手段1に駆動信号等を伝達するためのコネ
クターホルダー(電気接続部)が設けられている。
【0031】キャリッジ2は、主走査方向に延在させて
装置本体に設置されたガイドシャフト3に沿って往復移
動可能に案内支持されている。そして、キャリッジ2
は、主走査モータ4により、モータプーリ5、従動プー
リ6およびタイミングベルト7を介して駆動され、その
位置および移動を制御される。用紙やプラスチック薄板
等の被記録材8は、2組の搬送ローラ対9、10および
11、12の間で挟持され、これらの搬送ローラの回転
により記録ヘッド1の吐出口面と対向する位置(記録
部)を通して搬送(紙送り)される。なお、被記録材8
は、記録部において平坦な記録面を形成するように、そ
の裏面をプラテン(不図示)により支持されている。こ
の場合、キャリッジ2に搭載された各ヘッドカートリッ
ジ1は、それらの吐出口面がキャリッジ2から下方へ突
出して前記2組の搬送ローラ対の間で被記録材8と平行
になるように保持されている。
【0032】前記記録ヘッド(記録手段)1は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド1は前
記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより
生じる膜沸騰により気泡の成長、収縮によって生じる圧
力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録
を行うものである。
【0033】図2は、前記記録ヘッド1のインク吐出部
(記録ヘッド部)13の構造を模式的に示す部分斜視図
である。図2において、被記録材8と所定の隙間(例え
ば、約0.5〜2.0ミリ程度) をおいて対面する吐出
口面21には、所定のピッチで複数の吐出口22が形成
され、共通液室23と各吐出口22とを連通する各液路
24の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生す
るための電気熱変換体(発熱抵抗体など)25が配設さ
れている。本例においては、記録ヘッド1は、前記吐出
口22がキャリッジ2の走査方向と交叉する方向に並ぶ
ような位置関係で、該キャリッジ2に搭載されている。
こうして、画像信号または吐出信号に基づいて対応する
電気熱変換体25を駆動(通電)して、液路24内のイ
ンクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出
口22からインクを吐出させる記録ヘッド1が構成され
ている。
【0034】図1において、記録装置の左側に設置され
た記録ヘッド1(キャリッジ2)のホームポジションに
は、回復系ユニット14が配設されている。回復系ユニ
ット14は、各ヘッドカートリッジ1のインク吐出部
(記録ヘッド部)13のそれぞれに対応して配置された
複数(4個)のキャップ15から成るキャップユニット
と、各キャップ15にチューブ27等で接続されたポン
プユニット16とを備えている。前記キャップユニット
(各キャップ15)は、キャリッジ2の接近してきた時
にその移動に伴って上下方向に昇降可能であり、キャリ
ッジ2がホームポジションにある時に各記録ヘッド1の
吐出口面21に密着して吐出口22を密封(キャッピン
グ)するように構成されている。このキャッピングによ
り、吐出口22内のインクの蒸発による増粘または固着
が防止され、吐出不良の発生が防止されている。
【0035】記録ヘッド1が万一吐出不良になった時に
は、上記キャッピング状態のもとで前記ポンプユニット
16を作動して負圧を発生させ、この負圧吸引力で吐出
口22からインクを吸い出すことにより吐出性能を回復
させる動作、すなわち吸引回復処理が行なわれる。さら
に、前記回復系ユニット14には、前記キャップ15と
被記録材搬送部との間の位置に、ブレードホルダー17
に保持されたブレード18が設けられている。このブレ
ード18は、ゴム状弾性材で形成されたワイピング部材
であり、キャリッジ2の移動を利用して吐出口面21を
拭き取り清掃するためのものである。本実施例において
は、キャリッジ2の移動を利用して駆動されるブレード
昇降機構(不図示)により前記ブレードホルダー17を
昇降させ、もって、ブレード18を突出位置(ワイピン
グ位置)と後退位置(待機位置)に設定できるように構
成されている。ブレード18が突出位置(上昇位置)に
ある時には、該ブレードの先端部で吐出口面21に付着
したインク等の異物を拭き取ることができる。また、ブ
レード18が後退位置(下降位置)にある時には、吐出
口面21に接触(干渉)することはない。
【0036】さらに、本実施例では、キャリッジ2が図
1中の左側(回復ユニット14側)から右側へ移動する
時にのみ、ブレード18によるワイピングが行なわれる
ようになっている。これは、ブレード18がキャップユ
ニット15と被記録材搬送系との間に位置しているた
め、逆に図1中の右側から左側へ移動する時にワイピン
グするとブレード18の弾性力によって拭き取ったイン
クが被記録材搬送部に撒き散らされて被記録材8を汚す
おそれがあるためである。このような弊害が無い場合に
は、両方向でワイピングしてもよい。
【0037】図3はキャリッジ2を底部から見た底面図
であり、図4はキャリッジ2を前面から見た正面図であ
る。図3および図4において、キャリッジ2の底部に
は、各記録ヘッド1の吐出口面21を挟むようにして、
ブレード18を清掃するためのクリーニング手段として
のインク吸収体19が取り付けられている。このインク
吸収体19は、インクに対して耐蝕性があり、かつイン
ク吸収性の高い多孔質の吸収部材で構成されている。ブ
レードクリーニング用の各インク吸収体19(合計5
個)は、図示のように、各記録ヘッド1の吐出口面21
の両側に配置されるように取り付けられている。また、
図4に示すように、各インク吸収体19は、記録時に被
記録材8と擦れないように、各記録ヘッド1の吐出口面
21より若干引っ込んだところに位置するように配設さ
れている。
【0038】インクジェット記録装置では、吐出したイ
ンク液滴の被記録材8への着弾位置の精度が悪い場合に
は、画像に白い筋が生じたり、逆に黒い筋が生じたりす
ることがある。このような画像劣化を防止する対策の一
つとして、記録ヘッド1の吐出口面21と被記録材8の
記録面との間隔をできるだけ小さくし、インク液滴の着
弾誤差を小さくすることにより画像品位を向上させるこ
とが行なわれている。しかし、被記録材8にインクが吸
収されると、インクを吸収した面とその裏面、あるいは
インクを受容した部分と受容しない部分とで、含水量に
大きな差が生じることになり、そのために、被記録材8
に不均一な伸縮が生じ、コックリングと呼ばれるボコツ
キが発生する場合がある。コックリングが生じた場合や
被記録材8がカールしている場合には、記録ヘッド1と
被記録材8との隙間が小さ過ぎると、記録ヘッド1と被
記録材8が接触して記録面を汚してしまうという不都合
が発生する。したがって、、記録ヘッド1と被記録材8
との間隔は、上記コックリング等の変形が生じても、擦
れない範囲で最小になるように設定される。
【0039】本実施例では、インクの着弾位置の精度を
重視する観点から、キャリッジ2の底部に配設されたブ
レードクリーニング用の前記インク吸収体19は、キャ
リッジ2より下方に突出した記録ヘッド1よりも、若干
引っ込んだ位置に取り付けられている。また、前記イン
ク吸収体19はインクを吸収して膨潤することがあるの
で、その分も考慮して、該インク吸収体19の位置は記
録ヘッド1より0.5ミリ程度引っ込むように設定され
ている。
【0040】図5は画像記録を行なった後の吐出口面2
1のヌレ状態を例示する模式的正面図であり、図6は吸
引回復を行なった後の吐出口面21にインクが付着した
状態を例示する模式的正面図である。一般に、前述した
ように、インクを吐出して記録を行なった後の記録ヘッ
ド1の吐出口面21は、図5に示すようなヌレ状態にな
る。図5に示すように吐出口22の周りにかなりの量の
インク滴が付着すると、インクの吐出が阻害されて思わ
ぬ方向に吐出する現象(ヨレ)が発生したり、インク液
滴が吐出しない現象(不吐出)が発生すなどの弊害が生
じる。また、前述したように、吸引回復によっても吐出
口面21にインクが付着し、その場合のインク付着量は
図6に示すように上記吐出によるヌレの場合よりも多
い。そのため、吸引回復処理の後、あるいは一定の時間
経過ごとに(吐出不良を引き起こす前に)、ブレード1
8で吐出口面21をワイピング(拭き取り清掃)する必
要がある。
【0041】図7は本実施例におけるワイピング動作を
示す模式図である。前述したように、本実施例でのワイ
ピング動作は、必要な時にのみ、キャリッジ2をホーム
ポジション側(図7中の左側)から被記録材搬送系側
(図7中の右側)へ移動させる方向で行なわれる。図7
の(a)は、ワイピング動作を行なう直前の状態を示
し、この際に、ブレード18は、待機位置から矢印Y方
向にせり上がり、記録ヘッド1をワイピングするのに最
適な進入量となる位置(ワイピング位置)で固定され
る。次いで、図7の(b)および(c)に示すように、
記録ヘッド1を搭載したキャリッジ2が左から右へ水平
に移動し、その間に、ブレード18は、キャリッジ2の
底部に配設した各インク吸収体19とキャリッジ2から
突出した各記録ヘッド1の吐出口面21に、交互に接触
しながら各吐出口面21に付着したインク等の異物を拭
き取り除去する。全てのインク吸収体19および吐出口
面21と順次接触した後、ブレード18は矢印Yと逆の
方向に移動(下降)して退避位置にて待機する。
【0042】図7に示すように、ブレードクリーニング
用のインク吸収体19は各記録ヘッド1の両側に当たる
位置に配設されているので、ブレード18が各吐出口面
21から拭き取ってくるインクは順次インク吸収体19
によって吸収されることになり、ブレード18に付着残
留するインクの量は常に少なくなり、次の記録ヘッド1
の吐出口面21をワイピングする時の混色を防止するこ
とが可能である。ただし、各インク吸収体19のインク
吸収能力には限界があるので、各吐出口面21に付着し
ているインクの量が多い場合には、各インク吸収体19
によって充分に吸収できなくなることがある。
【0043】図8は本発明を適用したインクジェット記
録装置の第1実施例におけるインク吸引動作を示すため
のキャップ部分の模式的断面図である。図8において、
各キャップ15の内部には多孔質のインク吸収体20が
設けられている。このインク吸収体20は、図8の
(a)に示されるように、キャッピング時に吐出口面2
1の近傍に位置するように配設されている。なお、図8
中の高密度の斜線部分30は吐出口22から吸い出され
た(吸引された)インクを示す。
【0044】図8の(a)は、キャップ15を吐出口面
21に密着させて吸引ポンプ16(図1)を作動させ、
チューブ27を通して該キャップ15内に負圧を発生さ
せることにより各吐出口22からインクを吸引し、ここ
で吸引ポンプ16の動作を停止した時の状態を示す。こ
の状態では、ある量のインクが吸引されることにより吸
引ポンプ内の負圧がほとんど解消されている。すなわ
ち、各吐出口22のメニスカスが破壊されない程度に負
圧が減少している。なお、負圧が強い状態のままキャッ
プ15を吐出口面21から引き離すと、キャップ15内
に瞬時に大気圧がかかり、この時の急激な圧力変動によ
り吐出口22内のメニスカスが破れ、吐出口22内に空
気が入り込んで吐出不良を引き起こす場合がある。
【0045】図8の(a)の状態では、キャップ15内
はほとんどインクで充満しており、インク吸収体20も
飽和して吸収能力がほとんど無い状態にある。もし、こ
のままの状態でキャップ15を引き離すと、図18の場
合と同様に吐出口面21に多量のインクが残ってしまう
結果となる。そこで、本実施例においては、キャリッジ
2を図中の右方向へ微少移動させることにより、キャッ
プ15と吐出口面21との間に隙間31を生じさせる。
この時のキャリッジ2の微少移動量は、キャップ15に
よる密閉が可能な範囲以上の適当量に設定される。
【0046】図9はキャリッジ2の上記微少移動の状態
を示す模式図であり、図9の(a)は移動前の状態を、
図9の(b)は移動後の状態を示す。また、図8の
(b)は図8の(a)の状態からキャリッジ2を上記微
少移動させた直後のキャップ内部の状態を示す。図8の
(b)および図9の(b)に示すように隙間31を生じ
させたところで、再び吸引ポンプ16(図1)を作動さ
せる。この時のキャップ内部の状態を図8の(c)に示
す。すなわち、図8の(b)の状態にして吸引ポンプ1
6を再び作動させると、キャップ15がリーク(開放)
状態になっているため、図8の(c)に示すように、チ
ューブ27を通してキャップ15内のインク(図示の例
ではインク吸収体20に保持されたインク)のみが吸引
され、該キャップ15内に設けられた多孔質のインク吸
収体20は再びインク吸収可能な状態に回復する。ま
た、図8の(c)の状態では、多孔質のインク吸収体2
0は吐出口面21に近接しているので、吐出口面21上
のほとんど全てのインクがインク吸収体20に吸収され
る。こうしてインク吸収体20に吸収されたインクもチ
ューブ27を通して吸引される。
【0047】そして、この時、キャリッジ2をもう一度
元の位置、すなわち図8の(a)および図9の(a)の
位置に戻して、インク吸収性能を充分に回復したインク
吸収体20が吐出口面21の全領域に対して近接する状
態にする。こうすることにより、吐出口面21上のイン
ク残りをさらに減少させることができる。
【0048】吐出口面21上のインクがインク吸収体2
0に吸い取られた後、キャップ15を吐出口面21から
離す。この時の状態を図8の(d)に示す。なお、吸引
ポンプ16による吸引動作は、インク吸収体20内のイ
ンクを充分に吸引したところで停止させる。以上のよう
な動作により、図8の(d)に示すように、吐出口面2
1にインクをほとんど残さない状態で吸引回復動作を完
了させることができる。また、吸引による吐出口面21
上のインク残量がほとんど無くなるので、図7に示した
ブレード18によるワイピングを行なう場合でも、該ブ
レード18およびインク吸収体(ブレードクリーナー)
19への負荷を大幅に軽減することが可能になる。
【0049】なお、本実施例における吸引回復系14の
構成およびキャップ15ずらし吸引モードの効果を確認
するため、次のような諸条件で耐久テストを実施した。
ブレード18については、厚みを0.7ミリ、幅を1
2.0ミリ、自由長を8.0ミリにし、ワイピング時の
吐出口面21に対する進入量を1.5ミリにした。ワイ
ピング時のキャリッジ2の移動速度を200ミリ/秒に
し、記録ヘッド1として400dpiで128個の吐出
口22を有するものを使用した。吸引回復およびワイピ
ング動作はA4サイズを一枚記録する毎に行なった。吸
引回復においてキャップ15をずらすためのキャリッジ
2の微少移動量は0.4ミリにした。試験環境は、温度
35℃で湿度80〜90%の高温多湿にした。すなわ
ち、試験環境としては、インク吐出量が多くてインクの
ヌレ量が多くなり、しかも乾燥し難い環境に対応する厳
しい条件を設定した。
【0050】以上の条件で記録比率100%のベタ黒記
録を行なってヌレ量を最大にし、A4サイズ5000枚
の耐久試験を行なった結果、ヨレや不吐出などの吐出不
良は何も発生しなかった。これに対し、吸引回復時のキ
ャップリーク(微少移動による開放)のシーケンスを除
外して耐久試験を行なった結果では、1000枚程度を
記録した時点で混色や吐出不良が発生した。このよう
に、キャップリークによるキャップ内インクの吸引を設
けることにより、ブレード18およびブレードクリーナ
ー19を含めたインクジェット記録装置の耐久使用枚数
を飛躍的に向上させることができた。
【0051】なお、本実施例においては、4個の記録ヘ
ッド(ヘッドカートリッジ)1を用いるカラー記録の場
合を例に挙げたが、記録ヘッドの数はこれに限定される
ものではなく、1個でも、それ以外の個数でもよい。カ
ラー画像記録の場合には混色という特有の問題がある
が、本実施例は、この問題も解決できることから、カラ
ー記録において特に絶大な効果を発揮するものである。
また、本実施例においては、キャリッジ2の移動方向を
主走査方向にしたが、移動方向はこれに限らず、副走査
方向(紙送り方向)などにしてもよい。さらに、キャリ
ッジではなく、キャップ側を上下、左右、前後、斜めな
どに移動させる構成にしてもよい。
【0052】図10は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第2実施例における吸引回復動作を説明する
ための模式図である。本実施例は、キャップ15の一部
を引っ張ることにより、キャップ15と吐出口面21と
の密着部分をリークさせるものである。すなわち、キャ
ップ15には、所定のタイミングで矢印A方向に移動す
るリーク用レバー32が設けられている。キャップ15
が密着している時には、前記レバー32には矢印A方向
の力は作用していない。本実施例のその他の構成は、図
1〜図9に示した第1実施例の場合と実質上同じであ
る。
【0053】図10の(a)の密着状態で吐出口22か
らインクを吸引した後、図10の(b)に示すようにリ
ーク用レバー32を矢印A方向に移動させることによ
り、吐出口面21に密着していたキャップ15の一部だ
けを引き離し、結果としてキャップ15内をリークさせ
る。図10の(b)のリーク状態で吸引ポンプ16(図
1)を作動させて吸引動作を行なうことにより、前述の
第1実施例の場合と同様に、吐出口面21のインク残り
をほとんど無くすことができる。
【0054】図11は、図10の第2実施例の一部を変
更した構成例を示す模式図であり、図11の(a)はキ
ャップを密着させた状態を、図11の(b)はキャップ
をリークさせた状態を示す。図10の構成ではリーク用
レバー32を引っ張り方向(矢印A)に移動させたが、
図11の構成はリーク用レバー32を逆方向(矢印B)
に移動させるものである。図11において、(a)の密
着状態で吐出口22からインクを吸引した後、(b)に
示すようにリーク用レバー32を矢印B方向に移動させ
ることにより、キャップ15の一部を押し潰して該キャ
ップ15を変形させ、これによって、キャップ15の内
部をリークさせる。そして、この(b)のリーク状態で
吸引ポンプ16(図1)を作動させて吸引動作を行なう
ことにより、前述の第1実施例の場合と同様に、吐出口
面21のインク残りをほとんど無くすことができる。
【0055】図12は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第3実施例における吸引回復動作を説明する
ための模式図であり、(a)はキャップを吐出口面から
離した状態を、(b)はキャップを吐出口面に密着させ
た状態を、(c)はキャリッジを微少移動させてキャッ
プをリークさせた状態を示す。本実施例は、記録ヘッド
1の吐出口面21およびキャップ15の密着面をキャリ
ッジ2の微少移動方向(図12中の右方向)に傾斜させ
たものである。キャップ15の傾斜は吐出口面21の傾
斜に合わせてあり、(a)の密着状態では吐出口22は
密封されている。
【0056】図12において、キャップ15を(a)の
後退(下降)位置から前進(または上昇)させることに
より、(b)に示すように該キャップを吐出口面21に
密着させ、この密着状態で吸引ポンプ16(図1)を作
動させて吐出口22からインクを吸引する。ある量のイ
ンク吸引を完了してキャップ15内の負圧がほとんど解
消された時点で、(c)に示すようにキャリッジ2を図
中の右側へ微少移動させてキャップ15内をリークさせ
る。本実施例のその他の構成は、図1〜図9に示した第
1実施例の場合と実質上同じである。
【0057】図12の第3実施例においては、(b)の
密着状態で吐出口22からインクを吸引した後、キャリ
ッジ2を図中の右側へ微少量だけ移動させることによ
り、(c)に示すように吐出口面21とキャップ15と
の間に隙間31を形成し、結果としてキャップ15内を
リークさせる。この(c)のリーク状態で吸引ポンプ1
6(図1)を作動させて吸引動作を行なうことにより、
前述の第1実施例の場合と同様に、吐出口面21のイン
ク残りをほとんど無くすことができる。本実施例におい
ては、吐出口面21およびキャップ15がキャリッジ2
の微少移動方向に傾斜しているので、キャリッジ2の微
少移動による吐出口面21とキャップ15との間の隙間
を形成し易いという利点がある。
【0058】以上説明した第1〜第3実施例によれば、
記録ヘッド1の吐出口面21に圧接対向して相対移動す
ることにより該吐出口面21に付着した異物を摺擦除去
するワイピング手段18と、吐出口面21と略同一面に
配設されワイピング手段18と圧接対向しつつ相対移動
することにより該ワイピング手段18を清浄化するクリ
ーニング手段19と、吐出口22からインクを強制的に
吸引する吸引手段16とを有し、所定のタイミングでキ
ャップ15をリークさせて吸引を行なうことにより吐出
口面21の吸引回復後のインク残りを無くし、ワイピン
グ手段18やクリーニング手段19への負担を軽減して
長寿命化を図ることができ、長期にわたってインク吐出
および画像品位を良好かつ安定した状態に維持すること
が可能なインクジェット記録装置が得られた。また、簡
単な構成のクリーニング手段18、19と吸引手段16
によって、吐出口面21に不要なインクが付着してイン
クの吐出方向が偏奇して画像品位が低下するなどの不都
合、すなわち記録剤として液体インクを用いることに起
因する不都合を長期にわたって防止することができ、こ
れによって良好な画像品位を維持することが可能なイン
クジェット記録装置が得られた。
【0059】図13は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第4実施例の要部構成を示す模式的斜視図で
ある。本実施例においては、各記録ヘッド1に、吐出口
面21に連通(開口)する大気開放孔が設けられてお
り、記録装置のキャップユニット(キャップ)15の近
傍には、図13に示すように、前記各大気開放孔(の他
端開口)を開閉するための弁34が設けられている。こ
の弁34は各記録ヘッド1ごとに、したがって図示の例
では4個設けられている。そして、各弁34は、不図示
のカム機構により所定のタイミングで、各記録ヘッド1
の前記大気開放孔の開口部と密着(閉塞)したり離脱
(開放)するように構成されている。
【0060】図14は図13中の記録ヘッド(ヘッドカ
ートリッジ)1およびキャリッジ2を示す図であり、
(a)は記録ヘッド1の模式的斜視図であり、(b)は
図3に対応するキャリッジ2の模式的底面図である。図
14の(a)において、記録ヘッド1は記録ヘッド部H
とインクタンク部Tを一体化した交換可能なヘッドカー
トリッジとして構成されており、記録ヘッド部Hの端面
には吐出口面21が設けられ、該吐出口面21には複数
の吐出口22が形成されている。符号35は記録ヘッド
1を駆動するための信号を受けるためのコネクターであ
り、符号36はインクタンク部Tの大気連通孔である。
そして、本実施例においては、記録ヘッド1に、吐出口
面21に連通(開口)した大気開放孔37が設けられて
いる。この大気開放孔37の断面積は、吐出口22より
大きくし、流路抵抗を小さくすることが好ましい。ま
た、図14の(b)に示すように、キャリッジ2の底部
には、図3の場合と同様に、各記録ヘッド1の吐出口面
21を挟むようにして、ブレード18を清掃するための
クリーニング手段(ブレードクリーナー)としてのイン
ク吸収体19が取り付けられている。前記大気開放孔3
7は吐出口面21に開口しており、この開口38の位置
は、キャップ15を密着させた時に該キャップ内になる
ように選定されている。本実施例の構成は、以上説明し
た弁34および大気開放孔37の点で図1〜図9の第1
実施例と相違しているが、その他の点では実質上同じ構
成を有しており、それぞれ対応する部分を同一符号で示
し、それらの詳細説明は省略する。
【0061】図15は本実施例(第4実施例)における
インク吸引動作を説明するための模式図であり、キャッ
プ15内には多孔質のインク吸収体20が設けられてお
り、キャッピング時にこのインク吸収体20が吐出口面
21の近傍に位置するように配設されている。なお、図
15中の高密度の斜線部分30は吐出口22から吸引さ
れたインクを示す。図15の(a)は、吐出口面21に
連通した吸引用の前記大気開放孔37を開閉弁34で閉
じるとともに、キャップ15を吐出口面21に密着させ
た状態で、吸引ポンプ16(図13)で負圧を発生させ
て吐出口22からインクを吸引し、そこで吸引ポンプ1
6の動作を停止させた時の状態を示す。この場合、キャ
ップ15を吐出口面21に密着させると、吐出口22と
ともに前記大気開放孔37の開口38も該キャップによ
り覆われる(密封される)ように構成されている。ま
た、図15の(a)の吸引ポンプ16を停止した状態で
は、ある量のインクが吸引されることにより、該ポンプ
16内の負圧がほとんど解消された状態、すなわち吐出
口22のメニスカスが破壊されない程度に負圧が減少し
た状態になっている。
【0062】なお、負圧が高い状態のままでキャップ1
5を引き離すとキャップ15内に瞬時に大気圧がかか
り、この時の急激な圧力変動により吐出口22内のメニ
スカスが破れ、吐出口22内に空気が入り込んで吐出不
良を引き起こす場合があることは、第1実施例における
場合と同じである。また、図15の(a)の状態では、
キャップ15内はほとんどインクで充満しており、イン
ク吸収体20も飽和してインク吸収能力が低下してい
る。したがって、そのままキャップ15を引き離すと、
図18の場合と同様に吐出口面21に多量のインクが残
ってしまうことになる。そこで、本実施例においては、
次のような手順が採られる。
【0063】すなわち、図15の(a)の状態に続い
て、大気開放孔37を閉じていた開閉弁34を引き離す
ことにより、図15の(b)に示すように、吐出口面2
1に密着したままのキャップ15の内部を大気開放状態
にする。この状態で、図15の(c)に示すように、吸
引ポンプ16(図13)を再び作動させる。図15の
(c)の状態においては、キャップ15の内部は大気開
放孔37を通してリーク(開放)状態であり、かつ大気
開放孔37の流路抵抗は吐出口22よりも小さいので、
吐出口22からインクを引き出すことなく、キャップ1
5内のインクのみがチューブ27を通して吸引ポンプ1
6に吸引され、キャップ15内に設けられた多孔質のイ
ンク吸収体20は再びインク吸収能力に優れた状態に回
復する。また、多孔質のインク吸収体20は吐出口面2
1に近接しているので、吐出口面21上のほとんど全て
のインクがインク吸収体20に吸収される。
【0064】こうして吐出口面21上のインクまでイン
ク吸収体20に吸い取られ、さらにポンプ16で吸引除
去された後にキャップ15を吐出口面21から引き離し
てやれば、図15の(d)に示すように、吐出口面21
にインクをほとんど残さない状態で吸引回復処理を完了
させることができる。なお、吸引ポンプ16による吸引
動作は、インク吸収体20内のインクを充分に吸引除去
したところで停止させる。以上のような構成および動作
によれば、吐出口面21にインクをほとんど残さない状
態で吸引回復動作を完了させることができ、吸引による
吐出口面21上のインク残量がほとんど無いので、図7
に示したブレード18によるワイピングを行なう場合で
も、該ブレード18およびインク吸収体(ブレードクリ
ーナー)19への負荷を大幅に軽減することが可能にな
る。
【0065】図16は記録ヘッド1の大気開放孔37と
キャップ15の吸引口(チューブ27へ通じる開口)3
9との好ましい位置関係を例示する模式的断面図であ
り、キャップ15内のインクを全領域にわたって効率よ
く吸引できるという観点から、図16に示すように、大
気開放孔37と前記吸引口39はなるべく離れた位置に
設けることが好ましい。また、非記録時などの待機状態
でキャッピングする際は、吐出口22内のインク蒸発に
よる増粘や固着を防止するため、大気開放孔37は開閉
弁34によって閉じた状態にする。
【0066】なお、図13〜図16の第4実施例におけ
る吸引回復処理の効果を確認するため、前述の第1実施
例の場合と同様の条件で耐久テストを実施した。すなわ
ち、ブレード18については、厚みを0.7ミリ、幅を
12.0ミリ、自由長を8.0ミリにし、ワイピング時
の吐出口面21に対する進入量を1.5ミリにした。ワ
イピング時のキャリッジ2の移動速度を200ミリ/秒
にし、記録ヘッド1として400dpiで128個の吐
出口22を有するものを使用した。吸引回復およびワイ
ピング動作はA4サイズを一枚記録する毎に行なった。
吸引回復においてキャップ15をずらすためのキャリッ
ジ2の微少移動量は0.4ミリにした。試験環境は、温
度35℃で湿度80〜90%の高温多湿にした。すなわ
ち、試験環境としては、インク吐出量が多くてインクの
ヌレ量が多くなり、しかも乾燥し難い環境に対応する厳
しい条件を設定した。
【0067】以上の条件で記録比率100%のベタ黒記
録を行なってヌレ量を最大にし、A4サイズ5000枚
の耐久試験を行なった結果、ヨレや不吐出などの吐出不
良は何も発生しなかった。これに対し、記録ヘッド1の
大気開放孔37および開閉弁34を設けない状態で耐久
試験を行なった結果では、1000枚程度を記録した時
点で混色や吐出不良が発生した。このように、記録ヘッ
ド1の大気開放孔37および開閉弁34を設けることに
より、ブレード18およびブレードクリーナー19を含
めたインクジェット記録装置の耐久使用枚数を飛躍的に
向上させることができた。
【0068】なお、本実施例においては、4個の記録ヘ
ッド(ヘッドカートリッジ)1を用いるカラー記録の場
合を例に挙げたが、記録ヘッドの数はこれに限定される
ものではなく、1個でも、それ以外の個数でもよい。カ
ラー画像記録の場合には混色という特有の問題がある
が、本実施例は、この問題も解決できることから、カラ
ー記録において特に絶大な効果を発揮するものである。
【0069】図17は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第5実施例の記録ヘッドを説明するための模
式的斜視図である。本実施例は、記録ヘッド1の吐出口
面21に連通する大気開放孔37を2箇所に設け、これ
らの大気開放孔37の吐出口面21側の開口38を吐出
口22の列の両側に設けたものである。本実施例のその
他の構成は、図13〜図16の第4実施例の場合と実質
上同じである。本実施例によれば、吸引回復を行なう際
の吐出口面21におけるインク残りをほとんど無くすこ
とができ、前述の第4実施例の場合と同様の効果が得ら
れる他に、大気開放孔37を両側の2箇所に設けること
から、外気の取り込み効率が向上するとともに、仮に一
方の大気開放孔37が目詰まりを引き起こしても、他方
の大気開放孔37より外気を取り込むことができ、キャ
ップ15内のインクを一層確実に除去し得るという効果
が得られる。なお、図17の構成からも明らかなよう
に、記録ヘッド1の前記大気開放孔37は、3箇所以上
の複数箇所に設けてもよく、また、必ずしも吐出口22
の列に対して特定の関係位置に設ける必要はなく、該大
気開放孔37の数および位置は任意に選定することがで
きる。
【0070】以上説明した第4および第5実施例によれ
ば、記録ヘッド1の吐出口面21に圧接対向して相対移
動することにより該吐出口面21に付着した異物を摺擦
除去するワイピング手段18と、吐出口面21と略同一
面に配設されワイピング手段18と圧接対向しつつ相対
移動することにより該ワイピング手段18を清浄化する
クリーニング手段19と、吐出口22からインクを強制
的に吸引する吸引手段16と、記録ヘッド1の吐出口面
21に連通する大気開放孔37と、該大気開放孔37を
開閉するための開閉手段34とを有する構成とすること
により、記録ヘッド1の吐出口面21の吸引回復後のイ
ンク残りを無くし、ワイピング手段18やクリーニング
手段19への負担を軽減して長寿命化を図ることがで
き、長期にわたってインク吐出および画像品位を良好か
つ安定した状態に維持することが可能なインクジェット
記録装置が得られた。また、簡単な構成のクリーニング
手段18、19と吸引手段16によって、吐出口面21
に不要なインクが付着してインクの吐出方向が偏奇して
画像品位が低下するなどの不都合、すなわち記録剤とし
て液体インクを用いることに起因する不都合を長期にわ
たって防止することができ、これによって良好な画像品
位を維持することが可能なインクジェット記録装置が得
られた。さらに、小型なヘッドカートリッジ1に対応し
てキャップ15の内容積を小さくできるため、インクの
吸引量を可能な限り最小限に抑えることが可能になり、
廃インク量の低減を図ることも可能になった。
【0071】図19は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第6実施例の概略構成を示す模式的斜視図で
ある。図19において、複数(4個)のヘッドカートリ
ッジ1A、1B、1C、1Dがキャリッジ2に交換可能
に搭載されている。各ヘッドカートリッジ1A〜1D
は、それぞれ、上部にインクタンク部を、下部に記録ヘ
ッド部(インク吐出部)を有している。本実施例では、
記録手段(記録ヘッド)1A〜1Dは、記録ヘッド部と
インクタンク部を一体化した前記ヘッドカートリッジで
構成されている。また、各記録ヘッド1A〜1Dに対し
ては、ケーブル51により装置本体の電気回路から記録
データが伝達される。なお、以下の説明では、前記記録
手段1A〜1Dの全体または任意の一つを指す場合、単
に記録手段(記録ヘッドまたはヘッドカートリッジ)1
で示すことにする。
【0072】前記複数の記録ヘッド1は、それぞれ複数
の吐出口22からインクを吐出することにより被記録材
8に微細なドットを形成して画像記録を行なうデバイス
である。各記録ヘッド1のインク吐出部は図2と同様の
構造を有している。そして、異なる記録ヘッド1からは
異なる色(または濃度)のインクが吐出され、これらの
インク滴の混色により被記録材8にカラー画像が形成さ
れる。カラー記録の場合、各記録ヘッド1のインク色と
して例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエローのイ
ンクが使用される。これらの記録ヘッド1は、キャリッ
ジ2に、交換可能に位置決め装着されており、キャリッ
ジ2の一走査(主走査)中では前記の色の順序でインク
を吐出する。
【0073】例えば、レッドを作る場合には、先ずマゼ
ンタを被記録材8上に着弾させた後、該マゼンタのドッ
トの上にイエローを着弾させることにより、レッドに見
えるドットを形成する。以下同様に、グリーンを作る場
合にはシアン、イエローの順番に、ブルーを作る場合に
はシアン、マゼンタの順番に着弾させ、所望の色のドッ
トを形成する。ただし、各記録ヘッド1は一定間隔(P
1)をもって配置されているので、例えばグリーンのベ
タ記録をする時には、シアンを記録した後前記間隔の2
倍の間隔(2・P1)分遅れてイエローの記録が行なわ
れる。すなわち、シアンのベタの上にイエローのベタを
記録することになる。
【0074】キャリッジ2の主走査方向の制御は、速度
検知手段(不図示)により該キャリッジ2の走査速度お
よび記録位置を検出して行なわれる。キャリッジ2はキ
ャリッジ駆動モータ52によりタイミングベルト53を
介して駆動され、これにより、キャリッジ2は主走査方
向に設置されたガイドシャフト54に沿って往復移動す
る。この主走査方向移動の間に桁方向の記録が行なわれ
る。この桁方向の記録動作には、片方向記録と両方向記
録がある。通常、片方向記録では、キャリッジ2が片側
に設定されたホームポジションからその反対側へ移動す
る時(往方向移動)にのみ記録し、ホームポジションへ
戻る方向へ移動する時(復方向移動)には記録を行なわ
ない。すなわち、片方向記録では、高精度の記録が可能
となる。これに対して、両方向記録では、往移動および
復移動の両方とも記録を行なう。したがって、両方向記
録では、高速度の記録が可能となる。
【0075】図19において、キャリッジ2の移動範囲
内であって被記録材搬送部を外れた端部(図示の例では
左側の端部)には、回復ユニット55が配設されてい
る。この回復ユニット55は、記録ヘッド1にインク吐
出不良が生じた場合にこれを良好な状態に回復させた
り、良好な状態を維持するためのものである。そして、
この回復ユニット55には、記録ヘッド1の吐出口22
を密封するためのキャップユニット56が設けられてい
る。図示の例では、記録ヘッド1が4個設けられている
ことから、これに対応してキャップ56も4個設けられ
ている。各キャップ56は、記録ヘッド1の回復処理時
に使用される他に、非記録時に記録ヘッド1の吐出口面
21に圧接されて吐出口22を密封することにより吐出
口22内のインクの乾燥等を防止する機能を有してい
る。このため、キャリッジ2(記録ヘッド1)が回復ユ
ニット55と対向する位置をホームポジションと称して
いる。
【0076】ここで、記録動作中の上記回復ユニット5
5の機能について具体的に説明する。実際の記録動作で
は、記録ヘッド1の全ての吐出口22を常に使用すると
は限らない。また、複数の記録ヘッド1を有する場合で
も、記録データが転送されない不使用の記録ヘッドもあ
る。したがって、ある吐出口22において、キャリッジ
2の移動中(記録ヘッド1がキャッピングされない状
態)にインク吐出がある時間連続して行なわれない場合
には、吐出口面21上や吐出口22近傍のインクの固着
や乾燥等によりインク吐出性能が低下し、画像劣化が生
じる場合がある。この現象を防止するために、記録デー
タによる記録とは別に所定の時間間隔で吐出口22から
インクを吐出させ、吐出口22および吐出口面21の状
態を常に正常に保つことが行なわれている。このような
記録以外のインク吐出動作を予備吐出と称している。
【0077】上記予備吐出は、被記録材8や装置内部に
飛散してこれらを汚損することがないように、所定の位
置に所定のインク受けを設け、記録ヘッド1を該インク
受けに対向させて該インク受け内に向けてインクを吐出
させて行なう必要がある。
【0078】図19において、副走査方向の被記録材8
の送りは、不図示の紙送りモータにより回転駆動される
ゴムローラ等の搬送部材によって行なわれる。図中の矢
印A方向から給紙され、かつ前記搬送部材により記録位
置に到達した被記録材8に対して、記録ヘッド1による
記録動作が行なわれる。記録された被記録材8は、排紙
ローラ57等から成る排紙機構により矢印B方向へ排出
される。また、各記録ヘッド1に対するインクの供給
は、それぞれのインクタンク部からそれぞれの記録ヘッ
ド部(インク吐出部)まで各インク色ごとに行なわれ
る。
【0079】キャラクタのみを記録するモノクロ記録と
は異なり、カラーイメージ画像を記録するに当たって
は、発色性、階調性、一様性など様々な要素が必要とな
る。特に一様性に関しては、記録ヘッド1の製造工程中
に生じるわずかな吐出口単位のバラツキによっても、記
録する時の各吐出口ごとの吐出量や吐出方向に悪影響が
生じ、最終的に記録画像の濃度ムラとして画像品位を劣
化させる原因となる。
【0080】ここで、濃度ムラの具体例を、簡略化のた
め単色の記録ヘッドを例にとって説明する。図21はお
よび図22はファイン記録方式におけるドット形成状態
を模式的に示す説明図である。なお、図21および図2
2では、簡単化のため記録ヘッド1の吐出口列が8個の
吐出口22で構成されている場合を示す。図21の
(a)において、記録ヘッド1の吐出口22からインク
液滴(インクドロップレット)61が被記録材8に向け
て吐出される。通常では、図21の(a)に示すよう
に、各インク液滴61が揃った吐出量で揃った方向に吐
出されるのが理想的である。そして、このような理想的
な吐出が行なわれる場合には、図21の(b)に示すよ
うに被記録材8上に揃った大きさのドットが正確な位置
に着弾し、図21の(c)に示すように全体的に濃度ム
ラの無い一様な画像が得られる。
【0081】しかし、実際には、前述したように吐出口
22の一つ一つにはそれぞれバラツキがあり、そのまま
図21の場合と同じように記録を行なうと、図22の
(a)に示すように、それぞれの吐出口22より吐出さ
れる液滴61の大きさおよび向きにバラツキが生じ、被
記録材8の記録面上では、図22の(b)に示すように
液滴61が不均一に着弾する。この図22に示す例で
は、記録ヘッド1の主走査方向に対し、周期的にエリア
ファクター100%を満たせない白紙の部分が生じた
り、逆に必要以上にドットが重なり合ったり、あるいは
図22の(b)の中央部に見られるような白スジが発生
したりしている。このような状態で着弾したドットの集
まりは、吐出口22の並び方向に沿って図22の(c)
に示すような濃度分布となり、結果的には、通常の人が
目で見る限り、これらの現象は濃度ムラとして感知され
る。さらに、紙送り量のバラツキに起因するスジが目立
つ場合もある。
【0082】そこで、上記のような濃度ムラやスジの発
生を防止するための対策として、モノクロのインクジェ
ット記録装置の場合ではあるが、特開昭60−1079
75号に次のような方法が開示されている。図23およ
び図24を参照してその方法を簡単に説明する。この方
法においては、図21および図22に示した記録領域の
記録を完成させるために記録ヘッド1を3回スキャンし
ているが、その半分の4画素単位の領域は2パスで完成
させている。この場合、一つの吐出口22が1回のスキ
ャンで記録するドットは、ある所定の画像データの配列
に従って規定の画像データを約半分に間引いたものにな
っている。そして、2回目のスキャン時に残りの画像デ
ータにドットを埋め込み、4画素単位領域の記録を完成
させる。以上のような記録方式はファイン記録方式と呼
ばれている。
【0083】上記ファイン記録方式を用いると、図22
に示した記録ヘッドと等しいものを使用しても、各吐出
口22に固有の記録画像への影響が減少するので、記録
された画像は図23の(b)のようになり、図22の
(b)に見られるような黒スジや白スジは目立たなくな
る。したがって、濃度ムラは、図23の(c)に示すよ
うに、図22の場合と比べ、かなり緩和される。このよ
うな記録を行なう際、1スキャン目と2スキャン目で
は、画像データをある決まった配列に従い互いに埋め合
わせる形で分割するが、通常、この画像データ配列(間
引きパターン)は、図24に示すように、縦横1画素ご
とに、丁度千鳥格子になるものを用いるのが一般的であ
る。
【0084】したがって、単位記録領域(ここでは4画
素単位)においては、千鳥格子を記録する1スキャン目
と逆千鳥格子を記録する2スキャン目とによって記録が
完成されるものである。図24の(a)、(b)、
(c)は、それぞれ、上記千鳥パターンおよび逆千鳥パ
ターンを用いた時に一定領域の記録がどのように完成さ
れていくかを、図21〜図23と同じように8個の吐出
口22を持った記録ヘッド1を用いて模式的に示す説明
図である。図24において、まず1スキャン目では、
(a)に示すように、下側4個の吐出口22を用いて千
鳥パターンの記録を行なう。次いで、2スキャン目で
は、(b)に示すように、4画素(全吐出口の半分)だ
け紙送りを行ない、逆千鳥パターンの記録を行なう。さ
らに3スキャン目では、(c)に示すように、再び4画
素(全吐出口の半分)だけ紙送りを行ない、再び千鳥パ
ターンの記録を行なう。このようにして、順次、4画素
単位の紙送りと千鳥、逆千鳥パターンの記録とを交互に
行なうことにより、4画素単位の記録領域を1スキャン
ごとに完成させていく。以上説明したように、同じ領域
内に異なる2種類の吐出口により記録を完成させていく
ことにより、濃度ムラの無い高画質の画像を得ることが
可能である。
【0085】図19に示す第6実施例のインクジェット
記録装置においては、予備吐出のインクを受けるための
インク受けが、キャリッジ2の移動範囲であって被記録
材8の搬送経路を外れた両側の位置、すなわちホームポ
ジションHPとその反対側の端部位置YPにそれぞれ1
個づつ配設されている。本実施例では、一方のインク受
け(図示左側のインク受け)は、ホームポジションHP
に配置された回復ユニット55のキャップ56で構成さ
れている。そして、もう一つのインク受けとして、ホー
ムポジションの反対側の端部位置YPに、インク受け部
材58が配設されている。このインク受け部材58は予
備吐出により吐出されるインクを吸収保持し得るように
構成されており、図示の例では、筐体のインク受け部材
58の内部に多孔質のインク吸収体59を収納して構成
されている。
【0086】前記インク受け部材58内のインク吸収体
59は、装置本体内に内蔵されている廃インク吸収部材
に連通しており、予備吐出インクを該廃インク吸収部材
まで導いて保存するようになっている。また、このイン
ク吸収体59は交換可能に構成してもよい。あるいは、
ホームポジションの反対側に設けられる前記インク受け
手段は、ホームポジション側の回復ユニット55内の回
復ポンプ(不図示)により予備吐出インクを吸収可能な
構成であってもよい。この場合、前記インク吸収体59
をキャップ状の形態とし、その内部に留まったインクを
上記回復ポンプで吸引し、前記廃インク吸収部材へ送り
込むように構成される。
【0087】図19のインクジェット記録装置において
は、複数(4個)の記録ヘッド1を搭載したキャリッジ
2を主走査方向に往復移動させながら記録を行なう。そ
こで、記録動作中に予備吐出のタイミングになった場
合、キャリッジ2のその時の移動方向にあるインク受け
手段と対向する位置まで移動し、このインク受け手段に
向けてインク吐出を行なう。すなわち、キャリッジ2が
図19中で右向きに移動している時(往走査時)に予備
吐出のタイミングになった場合は、右側端部位置YPま
で移動して前記インク受け手段58、59に対して予備
吐出を行なう。一方、キャリッジ2が図19中で左向き
に移動している時(復走査時)に予備吐出のタイミング
になった場合は、ホームポジションHPまで移動し、イ
ンク受け手段としての回復ユニット55のキャップ56
に対して予備吐出を行なう。
【0088】以上図19について説明した第6実施例に
よれば、記録装置の両側(2箇所)にインク受け手段を
配設し、予備吐出のタイミングになった時のキャリッジ
2の移動方向に応じて、そのまま移動して到達する側の
インク受け手段で予備吐出を行なうように構成したの
で、記録動作中の予備吐出を最も効率よく行なうことが
でき、しかも、記録行間でのインク浸透タイミングのズ
レを少なくすることができる。これによって、記録速度
の向上と画質の向上を達成することができる。
【0089】本発明の第7実施例では、往復記録の予備
吐出をキャリッジ2の反転毎に行なう。本実施例の第1
のシーケンスでは、キャリッジ2上の4色の記録ヘッド
1A〜1Dについて、反転毎に4色分同時に予備吐出を
行なう。この場合は、キャリッジ2の反転毎の予備吐出
により反転および改行のタイミングが常に同じになり、
インク浸透時間の違いによる横スジの発生を効果的に防
止することができる。また、この場合の1回当たりの予
備吐出量は前述の第6実施例の場合より少なくしてもよ
い。
【0090】第7実施例の第2のシーケンスでは、反転
毎に、4色の記録ヘッド1のうちの1〜3色について同
時に予備吐出を行なう。毎回記録領域外へ行って予備吐
出を行なうので、4色のうちの1〜3色の予備吐出を同
時に行ない、一定周期毎に繰り返してもよい。例えば、
1パス目の往走査でブラックとシアンの予備吐出を行な
い、復走査でマゼンタとイエローの予備吐出を行なう。
あるいは、1パス目の往走査でブラック、復走査でシア
ン、2パス目の往走査でマゼンタ、復走査でイエローの
ように、一色ごとに分割して予備吐出を行なう。このよ
うなシーケンスの利点は、記録動作のスループットの向
上にある。
【0091】なお、予備吐出を対向するインク受け手段
(キャップ56、インク受け部材58など)に打ち込む
場合、キャリッジ2は上記対向位置に精度よく移動する
必要がある。図19中のYPのインク受け手段(インク
受け部)58、59のような単一の受け部に対して、複
数の記録ヘッド1をそれぞれ正確に移動させるために
は、キャリッジ2のランプアップ距離がかなり必要とな
る。その分、キャリッジ2の移動範囲を長くする必要が
あり、記録時間もトータルでは長くなる可能性がある。
そこで、2箇所にあるインク受け部に対して、前述のよ
うに一色ごとに分割して予備吐出インクを打ち込むこと
により、キャリッジ2の移動距離を短縮することがで
き、もって、スループットの向上を図ることができる。
【0092】図19に示すような記録ヘッド配置の場
合、YPの位置では、キャリッジ2の右側に搭載された
記録ヘッド1A、1Bを同時または個別に予備吐出し、
ホームポジションHPでは、キャリッジ2の左側に搭載
された記録ヘッド1C、1Dを同時または個別に予備吐
出するようなシーケンスを採れば、スループットを向上
させることができる。図20はこのようなシーケンスを
採ったインクジェット記録装置(第8実施例)のキャリ
ッジ移動範囲を示す模式図である。
【0093】図20の第8実施例において、実線矢印E
で示す範囲は本実施例のキャリッジ移動範囲を示し、点
線矢印Fで示す範囲は4色同時に両方向で予備吐出を行
なう場合のキャリッジ移動範囲を示す。また、通常で
は、被記録材8が通過する通紙範囲Gは記録ヘッド1に
よる記録範囲Hより広くなっている。図20からも明ら
かなごとく、両方向記録時に行なう予備吐出はできるだ
け記録ヘッド1ごとに分割して行なう方が、キャリッジ
2の移動範囲をより短縮することができ、その分記録装
置の小型化とスループットの向上を図ることが可能にな
る。
【0094】本発明の第8実施例では、複数の記録ヘッ
ド1を有する記録装置で往復記録を行なう場合の予備吐
出を記録ヘッドごとに分割して行なう。この第8実施例
の第1のシーケンスでは、未記録の記録ヘッドのみ予備
吐出を行なう。この場合は、記録データに基づいて一定
時間内に記録を行なわなかった記録ヘッドのみ予備吐出
を行なう。このような第1のシーケンスによれば、不用
意にインクを使用することを避けることができる。
【0095】第8実施例の第2のシーケンスでは、未使
用の吐出口の予備吐出を行なう。記録動作中に記録ヘッ
ド1の全ての吐出口22を用いるとは限らない。そのた
め、記録動作が継続するに従って、使用した吐出口と不
使用の吐出口との間に吐出性能の差が生じるという現象
がある。これは、吐出口22とインクとのなじみの差に
依るものと考えられる。例えば、長時間吐出口を使用し
なかった場合に乾燥により吐出口内のインク粘度が増加
し、インクの吐出性能を低下させることになる。このよ
うな現象を防止するために回復ユニット55によりイン
クを吸引していたが、これでは、記録動作に通常使用し
ている吐出口からもインクを排出してしまい、吸引回数
が多くなるとインク消費量が増加し、無駄になるインク
が増加してしまうという不都合がある。
【0096】そこで、キャリッジ2の往復移動時の予備
吐出時に同一の記録ヘッド中においても、記録に不使用
の吐出口の予備吐出を記録に使用した吐出口の予備吐出
より多量に行なうことにより、インク増粘等による不使
用吐出口の劣化を防止することができる。例えば、通常
の予備吐出で一つの吐出口当たり300ドットのインク
吐出を行なう場合、不使用吐出口では600ドット分の
予備吐出を行なう。このように不使用吐出口の予備吐出
回数を増やすことにより、インク消費量を無駄に増やす
ことなく、記録ヘッドのインク吐出を良好な状態に保つ
ことが可能になる。なお、記録ヘッド中の使用吐出口と
不使用吐出口との判別は、記録データのバッファから記
録ドット数をカウントしたり、あるいは、記録モードに
よって使用吐出口数が決まっている場合(記録モードA
では64個の吐出口を使用し、記録モードBでは48個
の吐出口しか使用しないなど)などには、上記記録モー
ドによって予備吐出回数を増やす吐出口を決定するなど
の方法で行なうことができる。
【0097】以上説明した第6〜第8実施例によれば、
往復記録において、その両側の記録範囲外の位置に予備
吐出受け部を設け、キャリッジ2の移動の反転毎に記録
中の予備吐出を行なうことにより、記録中予備吐出を記
録範囲外のキャリッジ反転時に任意に行なうことが可能
になり、往復記録のスループットを向上させることがで
きた。また、記録中予備吐出による記録タイミングのズ
レを無くすことが可能になり、横スジ発生等の画像劣化
を防止することが可能になった。さらに、長期不使用吐
出口の予備吐出回数を使用吐出口より増やすことによ
り、インク消費量を抑えてインク吐出性能の劣化を防止
することが可能になった。
【0098】なお、前述の各実施例では、記録手段とし
て記録ヘッド部とインクタンク部を一体化した交換可能
なヘッドカートリッジを使用する場合を例に挙げて説明
したが、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを別体に
する場合など、記録ヘッドとインクタンクの配置形態が
どのようなものであっても、同様に適用することがで
き、同様の効果を達成し得るものである。
【0099】さらに、前述の実施例では、異なる色のイ
ンクで記録する複数の記録ヘッドを用いるカラー記録装
置を例に挙げて説明したが、本発明は、1個の記録ヘッ
ドを用いる記録装置、あるいは同一色彩で濃度の異なる
インクで記録する複数の記録ヘッドを用いる階調記録用
の記録装置など、記録ヘッドの数や使用インクがどのよ
うな場合にも同様に適用することができ、同様の作用効
果を達成し得るものである。
【0100】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式のインクジェット記録装置において優れた効果
をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高
密度化、高精細化が達成できるからである。
【0101】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0102】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0103】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0104】さらに、前述のように、記録装置が記録で
きる被記録材(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有
するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても、本発明
は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、
複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす
構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでもよい。加えて、上例のようなシリアル
タイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、
あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気
的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交
換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッ
ド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0105】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段または予備的な補
助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定で
きるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリー
ニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれ
とは別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加
熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行
なうことも安定した記録を行なうために有効である。
【0106】また、前述したように、搭載される記録ヘ
ッドの種類ないし個数についても、例えば、単色のイン
クに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や
濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けら
れるものであってもよい。すなわち、例えば、記録装置
の記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録モー
ドだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数
個の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異なる色
の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なくとも
一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0107】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0108】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0109】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0110】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、記録手段から被記録材へインクを吐
出して記録を行なうインクジェット記録装置において、
記録手段の吐出口を覆うためのキャップと、該キャップ
を吐出口面に密着させて吐出口からインクを吸引する吸
引手段と、所望のタイミングでキャップと吐出口面との
間に隙間を生じさせる隙間生成手段とを有する構成とし
たので、記録手段の吐出口面に付着するインクを極力取
り除くことにより、ワイピング手段の性能劣化を防止
し、記録手段のインク吐出を安定化せしめ、長期にわた
って良好な記録を行ない得るインクジェット記録装置が
提供される。
【0111】請求項7の発明によれば、記録手段から被
記録材へインクを吐出して記録を行なうインクジェット
記録装置において、記録手段の吐出口を覆うためのキャ
ップと、該キャップを吐出口面に密着させて吐出口から
インクを吸引する吸引手段と、吐出口面のキャップで覆
われる部分を大気に連通させるために記録手段に設けら
れた大気開放孔と、該大気開放口を所望のタイミングで
開閉する開閉手段とを有する構成としたので、記録手段
の吐出口面に付着するインクを極力取り除くことによ
り、ワイピング手段の性能劣化を防止し、記録手段のイ
ンク吐出を安定化せしめ、長期にわたって良好な記録を
行ない得るインクジェット記録装置が提供される。
【0112】請求項16の発明によれば、主走査移動す
る記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行な
うインクジェット記録装置において、複数の記録手段を
使用するとともに、被記録材の通過範囲外の両側にイン
ク受け部を設け、主走査移動の反転ごとに少なくとも1
個の記録手段から前記インク受け部へインクを吐出する
構成としたので、記録中の予備吐出によるスループット
低下を防止するとともに、記録タイミングのズレによる
横スジ発生を防止することか可能なインクジェット記録
装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の概略構成を示す一部破断斜視図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出部き構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図3】図1中のキャリッジの底面図である。
【図4】図1中のキャリッジの正面図である。
【図5】記録手段の吐出口面にインク滴が付着した状態
を例示する模式的正面図である。
【図6】記録手段の吐出口面にインク残りが発生した状
態を例示する模式的正面図である。
【図7】図1中の記録手段のワイピングおよびブレード
のクリーニング動作を示す模式的正面図である。
【図8】本発明の第1実施例における吸引回復動作を説
明するための模式的部分断面図である。
【図9】本発明の第1実施例におけるキャップリーク動
作を説明するための模式図である。
【図10】本発明の第2実施例におけるキャップリーク
動作を説明するための模式図である。
【図11】本発明の第2実施例の変更例のキャップリー
ク動作を説明するための模式図である。
【図12】本発明の第3実施例におけるキャップリーク
動作を示す模式図である。
【図13】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第4実施例の概略構成を模式的に示す一部破断斜視図で
ある。
【図14】図13中の記録手段の外観およびキャリッジ
の底部を示す図である。
【図15】本発明の第4実施例における吸引回復動作を
説明するための模式的部分断面図である。
【図16】本発明の第4実施例におけるキャップリーク
手段の好ましい配置構成を示す模式的断面図である。
【図17】本発明の第5実施例における記録手段の模式
的斜視図である。
【図18】従来のインクジェット記録装置における吸引
回復動作を説明するための模式的部分断面図である。
【図19】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第6実施例の概略構成を示す模式的斜視図である。
【図20】本発明の第8実施例におけるキャリッジの移
動範囲を示す模式図である。
【図21】理想的なインク吐出による記録画像の状態を
例示する説明図である。
【図22】実際のインク吐出による記録画像の状態を例
示する説明図である。
【図23】実際のファイン記録方式による記録画像の状
態を例示する説明図である。
【図24】千鳥および逆千鳥パターンの記録画像の状態
を例示する説明図である。
【符号の説明】
1 記録手段(記録ヘッド) 2 キャリッジ 3 ガイドシャフト 4 主走査モータ 7 タイミングベルト 8 被記録材 9 搬送ローラ 13 インク吐出部(ヘッドカートリッジ) 14 回復系ユニット 15 キャップ(キャップユニット) 16 吸引ポンプ 18 ワイピングブレード 19 ブレードクリーナー(インク吸収体) 20 インク吸収体 21 吐出口面 22 吐出口 24 液路 25 電気熱変換体 27 チューブ 30 インク 31 隙間(キャップリーク部) 32 リーク用レバー 34 開閉弁 37 大気開放孔 38 大気開放孔の開口端 39 吸引口(キャップ) 52 キャリッジ駆動モータ 53 タイミングベルト 54 ガイドシャフト 55 回復ユニット 56 キャップ 57 排紙ローラ 58 インク受け部材(インク受け手段) 59 インク吸収体(インク受け手段) 61 吐出インクの液滴
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図12】
【図16】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図10】
【図13】
【図14】
【図15】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 美由紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 植月 雅哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 後藤 史博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小板橋 規文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段から被記録材へインクを吐出
    して記録を行なうインクジェット記録装置において、記
    録手段の吐出口を覆うためのキャップと、該キャップを
    吐出口面に密着させて吐出口からインクを吸引する吸引
    手段と、所望のタイミングでキャップと吐出口面との間
    に隙間を生じさせる隙間生成手段とを有することを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 キャップを吐出口面に密着させて吐出
    口からインクを吸引した後に、キャップと吐出口面との
    間に隙間を生じさせることを特徴とする請求項1のイン
    クジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 キャップと吐出口面との密着が不完全
    な状態でも吸引手段が動作可能であることを特徴とする
    請求項1のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 キャップ内にインク吸収体を設けるこ
    とを特徴とする請求項1のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項1のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項5のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 記録手段から被記録材へインクを吐出
    して記録を行なうインクジェット記録装置において、記
    録手段の吐出口を覆うためのキャップと、該キャップを
    吐出口面に密着させて吐出口からインクを吸引する吸引
    手段と、吐出口面のキャップで覆われる部分を大気に連
    通させるために記録手段に設けられた大気開放孔と、該
    大気開放口を所望のタイミングで開閉する開閉手段とを
    有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記大気開放孔を複数設け、各大気開
    放孔を所望のタイミングで開閉することを特徴とする請
    求項7のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録手段を複数設け、前記大気開
    放孔を各記録手段ごとに設け、各大気開放孔を所望のタ
    イミングで開閉することを特徴とする請求項7のインク
    ジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 キャップ内にインク吸収体を設けるこ
    とを特徴とする請求項7のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 吸引回復動作中に前記大気開放孔を開
    くことを特徴とする請求項7のインクジェット記録装
    置。
  12. 【請求項12】 大気開放孔の一端が吐出口面上に開口
    していることを特徴とする請求項7のインクジェット記
    録装置。
  13. 【請求項13】 インク吸引回復動作に、前記吸引手段
    による吸引行程と前記大気開放孔の開閉行程を設けるこ
    とを特徴とする請求項7のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項7のインクジェット記録装置。
  15. 【請求項15】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項14のインクジェット記録装置。
  16. 【請求項16】 主走査移動する記録手段から被記録材
    へインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装
    置において、複数の記録手段を使用するとともに、被記
    録材の通過範囲外の両側にインク受け部を設け、主走査
    移動の反転ごとに少なくとも1個の記録手段から前記イ
    ンク受け部へインクを吐出することを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 記録動作で不使用の吐出口の吐出回数
    を、その他の吐出口の吐出回数より多く設定することを
    特徴とする請求項16のインクジェット記録装置。
  18. 【請求項18】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項16のインクジェット記録装置。
  19. 【請求項19】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項18のインクジェット記録装置。
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