JP2006130665A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数色のインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドのクリーニングにおいて、クリーニングによりノズル内に異なるインクが侵入すると、ノズル内のインクが混色する。混色したインクを除去するためにフラッシングを行うが、混色の程度が大きいと、フラッシング数を増やす必要がある。
【解決手段】 記録に用いるインクの記録ヘッドのノズル面に対する接触角θa、クリーニングに使用するキャップに対する接触角θbが、θa>θbであり、さらに、前記θaが50°以上かつ前記θaと前記θbの差が40°以上であることを特徴とするインクジェット記録装置とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、インクを液滴として記録紙等に吐出して記録を行うインクジェット記録方式のカラー記録装置に関し、特に複数色のカラーインクを吐出する記録ヘッドを備えたカラーインクジェット記録装置であって、インク初期充填やノズル目詰まり解消等のためのクリーニング機構を備えているインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置は、記録媒体に対して僅かな距離をおいた状態で、インクを吐出する記録ヘッドを左右に往復移動させながら、インク滴を吐出して、記録媒体上に、文字あるいは画像データに従った画像を形成することで記録を行う。吐出するインクの色を変えることでカラー記録が可能であり、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のインクを用いれば、フルカラー記録も容易に行える。イエローインク、マゼンタインク、シアンインクの混色による黒色の記録に比べ、ブラックインクによる記録の方が記録時間の短縮と記録色の濃度に勝るため、ブラックインクを含めた4色をフルカラー記録に用いることが多い。
異なる色のインクを所定のノズルから吐出し、カラー画像記録を行うカラーインクジェット記録装置において、記録装置を小型化するために、1つの記録ヘッドで異なる色のインクを吐出する「多色一体型記録ヘッド」を使用する手段が挙げられる。多色一体型記録ヘッドでは、色毎にノズルを群に分け記録を行うが、イエロー用、マゼンタ用、シアン用及びブラック用のノズル群を設ければ、1つの記録ヘッドでフルカラー記録が行える。
インクジェット記録装置においては、吐出するインクは液体であり、液体であるインクからインクに含まれる水分及び他の揮発性成分が蒸発すると、インクの粘度が上昇する。(水分及び他の揮発性成分の蒸発による粘度の上昇を以下「増粘」と言う。)増粘したインクはノズルで目詰まりを起こし、インクの吐出不良を発生させる。近年のインクジェット記録においては、高精細な記録を行うため、記録を形成するため吐出されるインク滴の量は数plの極微量であり、インクを吐出するノズルの径は小さくなり、インク吐出に要するエネルギーも小さくなっている。ノズル径が小さく、インクの吐出エネルギーも小さいため、ノズル目詰まりによるインク吐出への影響は大きい。また、気泡がノズル内やインク供給路に混入して、吐出に不適当な状態となることがある。更に、インクジェット記録の記録媒体の多数を占める紙は、記録に伴う紙送り動作によって多量の紙粉を発生する。発生した紙粉や、周囲のホコリ、インク滴の吐出に伴って発生する微量のインク小滴は、インクを吐出する記録ヘッドのノズルの形成面(以下ノズル面)に付着することがある。インク及び紙粉、ホコリ等から成る異物が、ノズル及びノズル近辺に付着すると、インクの正常な吐出が妨げられる。
インクの増粘、気泡混入、ノズル面への異物付着による吐出不良を防止又は解消するためには、回復手段を設ける必要がある。回復手段としては、吸引ポンプに接続された吸引口と、大気と連通するための弁を装備した大気連通口を具備したキャップをノズル面に押し付け強制的にインクを吸引することによりノズル内に詰まったインク、気泡、異物等をノズル外へ排出することで回復させる吸引手段と、ブレード状の払拭部材(以下「ワイパー」と呼ぶ。)を記録ヘッドのノズル面に当接させ、ワイパーとノズル面を相対的に移動させるというワイピング動作によりノズル面を払拭・清掃する手段とを組み合わせることが多い。吸引によりノズル面に付着したインクは、払拭・清掃手段によりノズル面から除去される。以下、回復手段を用いた回復動作をクリーニングと呼ぶ。
また、インクジェット記録装置の使用開始前に、予め記録ヘッドにインクが充填されていると、流通・保管時にインク漏れを起こすため、流通・保管時の記録ヘッドにはインクが未充填である。使用開始時に初期充填として、インクをインク保持機構からインク供給路及び記録ヘッドまで吸引して充填するが、その充填手段としてもインク吸引手段は使用され、更に良好な吐出ができる状態にするための払拭・清掃も行われる。
実際の回復手順としては、記録ヘッドのノズルを覆うようにキャップをノズル面に当接させた後、吸引装置によりキャップ内を負圧にする事でノズルからインクを吸引する。キャップ内はインクで満たされているため、次にキャップ内に溜まったインクを除去するために、キャップ内を大気と連通させ再び吸引装置により吸引を行うことでキャップ内のインクを排出する。キャップ内のインクが除去できたらキャップを外し、ワイパーによりノズル近傍に付着した不要なインクを取り除く。次に、全ノズルからインクを吐出する予備吐出(フラッシング)を行い、インクメニスカスを形成し、微小気泡及びノズルの混色インクの排出を行った後、キャップをノズル面から外す。クリーニングは、種々な要因(例えば、前回のクリーニングからの経過時間、吐出不良発生時の強制実施)により選択的に実施されるため、インク吸引量、ワイピング回数、フラッシング回数は一定ではないが、ワイピング後のフラッシングは、良好な吐出ができる状態にするために行うので、種々のクリーニングモードによらず、ほぼ同条件で行われる。
多色一体型の記録ヘッドのクリーニングにおいては、インク吸引ではキャップ内でのインクの不規則な流れなどの制御不能の要因により、吸引によってノズルから吸い出されたインクが、他の色のノズルへ侵入するという問題が不規則に発生する。異なるインクがノズルへ侵入するとインクが混色する。混色したインクがノズルから吐出されると、記録媒体上で所望の記録色が得られなくなる。このため、カラーインクジェット記録装置では、ノズル面での混色を避ける対策が必要となる。また、混色したインクを排出するフラッシングの回数を、混色の程度に応じて設定する必要がある。
インクジェット記録において、インクがノズル面に対して濡れ易いと、インクがノズル面に広がり、インク滴が吐出しない、あるいは吐出しても、インク滴の大きさ、速度、吐出方向が大きく変動し、安定した吐出が得られなくなる。そのため、ノズル面のインクに対する濡れ性を悪くして、安定したインク吐出を得る試みが行われてきた。インクジェットヘッドは、シリコン・ガラス・金属・樹脂などが構成材料として用いられており、これらの構成材料はインクに濡れやすい性質をもっているため、濡れ性を悪くする方法として、ノズル面に撥水膜を形成する方法が提案されている。(特許文献1)
ノズルの目詰まり解消方法として、インクとキャップ内面との接触角θ1、ノズル面とインクとの接触角θ2がともに90°以下であり、且つθ2≦θ1としたことを特徴とする記録ヘッドのクリーニング方法であって、目詰まりの回復方法として、キャップ内部、ノズル面ともにインクに濡れ易くし、クリーニング動作によって、ノズルからキャップに排出されたインクが、キャップ及びノズル面に広がり、目詰まっているノズルを覆い、インクにより目詰まりを溶かす方法が提案されている。(特許文献2)
クリーニングによるノズルでのインク混色予防方法として、多色一体型インクジェット記録ヘッドにおいて、インク吸引に用いるキャップ内にノズル列に沿った方向より、ノズル列と交差する方向に、各インクが流れ易い構造を設けてなることを特徴とするインクジェット記録装置が提案されている。(特許文献3)
特開平4−294145号公報 特開平7−290724号公報 特開平7−117242号公報
ノズル面にインクを広げ、ノズル目詰まりを溶かして、目詰まったノズルを回復する方法では、クリーニング時キャップ内へ吸引したインクは、キャップとノズル面に両方に濡れ易いため、ノズル面のインクが不均一になり易く、ワイピングによる払拭・清掃によって更に不均一になるため、インク吐出の不安定を招く。インク吐出を安定化するため、インク吸引の強さ、ワイピングの回数、強度等を厳密に調整して、ノズル面をインクで均一に濡らす必要がある。このため、クリーニングの処理時間が長く、複雑に成らざるを得ない。また、ワイピング時にワイパーにかける荷重を大きくする必要があるため、ノズル面の撥インク膜の耐久性が低下する。更に、複数の異なる色のインクのクリーニングを実施した場合、ノズルでインク混色が発生し、混色解消のためのフラッッシングに必要なインク量が多くなる。
キャップ内にノズル列に沿った方向より、ノズル列と交差する方向に、各インクが流れ易い構造を設ける手段として挙げられているキャップ内吸収体に溝を設ける、多層のスポンジ状の構造体で構成させる等の方法では、異なる色の列の間隔を小さくすると、異なる色の間に設けられるインクを流れ易くする構造を異なる色のノズル間に正確に配することが難しくなり、ヘッドの小型化が妨げられる。また、キャップ内吸収体に微細な加工が必要でコストアップにつながる。
本発明は、複数の異なる色のインクを同時に吸引した際に、異なるインクがノズルへ侵入する量を少なくし、クリーニングによるインク混色の程度を小さくすることのできるカラーインクジェット記録装置の提供を目的とする。詳しくは、ヘッドからキャップ内へインクを吸引した後に、ノズル面に残るインクを少なくし、ノズルのインク混色の程度を小さくすることで、クリーニングの処理時間の短縮、混色解消のためのフラッシング数を削減して記録に使用できるインク量を増やすことで記録にかかるコストを削減し、クリーニングに関わるコストの上昇をなくすことを目的とする。
本発明の上記目的は、以下の手段による達成される。
複数色のインクを吐出する複数のノズルを有するインクジェット式記録ヘッドと、該ノズル孔を形成したノズル面に密着するキャップと、該キャップを通じてインクジェット式記録ヘッド内のインクを吸引するインク吸引手段を有するインクジェット記録装置において、インクのノズル面に対する接触角θaと、インクのキャップに対する接触角θbが、θa>θbである。この構成によれば、ノズル面に付着したインクは、ノズル面から離れやすくかつキャップに付着し易いため、複数の異なる色のインクを同時に吸引した際に、ノズル面にインクが広がり難くかつキャップへ移動し易くなり、インクがノズル面に残り難い。異なる色がノズル面に残り難いため、吸引の次に行われるワイピングにおいて、ノズルへ侵入するインクが少なくなり、混色が起こり難い。よって、混色解消のためのフラッシング数を少なくすることができる。
更に、本発明のインクジェット記録装置において、前記θaが50°以上かつ前記θaと前記θbの差が40°以上である。この構成によれば、混色の程度が小さいことが予め判るため、必要なフラッシング数が予測し易く、ワイピング後のフラッシング数の設定において、過度のマージンを設ける必要がない。また、ワイピング時にワイパーにかける荷重が小さくても十分なインク拭き取りが可能であるため、特別な手段を設けることなくノズル面の撥インク膜の耐久性を高めることができる。
[プリンタの構成]
本発明によるインクジェット記録装置の構成を説明する。
(全体構成)
図1は本発明を適用したインクジェット記録装置を示す斜視図、図2は図1に示す装置の主要部分を反対側から見た場合の斜視図である。図3はクリーニング時の記録ヘッドとキャップを図2のIII−III線で切断した断面図である。図4はノズル面を模式的に示す図である。
これらの図に示すように、インクジェット記録装置1は、本発明のインクが充填されたインク液滴を吐出する記録ヘッド3と、記録ヘッド3が搭載されたキャリッジ2と、キャリッジ2を矢印Aで示す走査方向に移動させる移動機構4を有している。
記録ヘッド3は、インクを吐出する複数のノズル31が形成された長方形のノズル面32を備えている。このノズル面32には、撥水加工が施され、表面に撥水膜が形成されている。走査方向Aにキャリッジ2を移動させながら、記録ヘッド3のノズル31からインク液滴33を吐出する。ノズル面32に対峙する位置には、記録紙11が搬送され、吐出されたインク液滴33により記録紙11の表面に記録が行われる。
ここで、矢印Cで示すキャリッジ2のホームポジションに対峙する位置には、ヘッドメンテナンス機構5が配置されている。このヘッドメンテナンス機構5は、インク吸引機構6とヘッド拭き取り機構7を備えている。インク吸引機構6は、キャップ61、内部吸収体62、インクチューブ63等からなり、クリーニング時には、記録ヘッド3のノズル面32をキャップ61で覆い、インクチューブ63よりインクを吸引し、内部吸収体62を通してインクを廃液保持部分(図示せず。)に送るためのものである。ヘッド拭き取り機構7は、キャリッジ2が記録領域BからホームポジションCに退避してきたときに、ワイパー保持機構71で保持されたワイパー72で、記録ヘッド3のノズル面32、およびキャリッジ2に形成されたノズル保護面に付着したインク、紙粉、ホコリ等を拭き取るためのものである。
(記録ヘッドのノズル構成)
図4に示すように、記録ヘッド3のノズル面32にはノズル31が穿たれ、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4種類のインクを吐出するノズル群が形成されている。ノズル面32の表面には撥水膜が形成されている。ノズル群は、同一色のインクを吐出するノズルを垂直方向に配列したノズル群31Y、31M、31C、31Bkから成る。ノズル群は、上側に31M、31Bk、下側に31C、31Yが配列されている。列状に形成されたノズルは、例えば64個のノズル数で360dpi(ドット/インチ)の密度で縦一列に並んで配置されていると、上下32ノズルづつで異なる色のインクを吐出する。
(ノズル面の撥水膜)
記録ヘッド3のノズル面32に撥水膜を形成する方法としては、ノズル面を構成するシリコン・ガラス・金属・樹脂等の材料に、シリコン系撥水剤、フッ素系撥水剤等を塗布する方法、フッ素系化合物やシラン系化合物をプラズマ重合、熱蒸着法、真空蒸着法などによりコーティングする方法、ニッケル・銅・銀等の金属を適宜選択し該金属イオンと撥水性高分子樹脂粒子を電荷により分散させた電解液中にノズル面を構成する部材例えばノズルプレートを浸漬して共析メッキする方法等が挙げられいずれも用いることができる。本実施例、比較例の撥水膜は、フッ素含有シランカップリング化合物を真空蒸着法で蒸着して形成している。
(クリーニング処理)
インクジェット記録装置1のクリーニング処理について説明する。ノズル31を覆うようにキャップ61をノズル面32に当接させた後、インク吸引ポンプによりインク供給経路内に残留しているインクを吸引する。吸引によりノズル面にはインクが付着する。ノズル面に付着したインクを払拭すべくワイピング処理を行う。キャップ61をノズル面32から外した後、ワイパー72がノズル面32をワイピングし、インクを払拭する。払拭によりノズル面32に付着したインクがノズル31に押し込まれるため、混色が発生する。混色したインクをキャップ61内へインクを吐出する(=フラッシング処理)。インクを吐出して排出することで、混色を解消し、インクメニスカスの形成、微小気泡が排出される。
本発明において、撥水性の特性は、ノズル面あるいはキャップを構成する材料の表面にインク滴をのせて、接触角を測定することによって評価できる。本発明においては、インクの滴下1分後の静的接触角を測定して評価するが、静的接触角は試料面(測定しようとする試料)に滴下したインクが試料面と接触する端面との角度を測定して得られる。本実施例においては、自動接触角計CA−X型[協和界面科学(株)製]を用いた液滴法により測定した値を用いている。
本発明の実施例を以下に示す。
[インク組成]
本発明の実施例を示すために使用するインク組成としてイエローインクY、マゼンタインクM、シアンインクC、ブラックインクBkを、比較例を示すため使用するインク組成としてイエローインクCY、マゼンタインクCM、シアンインクCC、ブラックインクCBkについて、それぞれ下記組成比で各成分を天秤で秤量して混合し、常温で1時間攪拌して十分溶解させた後、0.8ミクロンのメンブランフィターで濾過を行い、インクジェット記録用水溶性インクとして製造した。インクの各成分は、インク全量に対する各成分の重量%で示す。サーフィノール82、サーフィノール465、オルフィンSTGは日信化学工業(株)製の界面活性剤の商品名であり、プロキセルXL−IIはアーチ・ケミカルズ・ジャパン(株)製の防腐剤の商品名である。
(イエローインクY) <組成比>
・C.I.ダイレクトイエロー132 3.0
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 5.0
・グリセリン 12.0
・サーフィノール82 3.0
・サーフィノール465 0.4
・プロキセルXL−II 0.3
・超純水 76.3
計 100
(マゼンタインクM) <組成比>
・C.I.アシッドレッド289 3.0
・2−ピロリドン 8.0
・グリセリン 10.0
・サーフィノール82 3.0
・サーフィノール465 0.5
・プロキセルXL−II 0.3
・超純水 75.2
計 100
(シアンインクC) <組成比>
・C.I.ダイレクトブルー199 3.5
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 5.0
・グリセリン 11.0
・サーフィノール82 2.5
・サーフィノール465 0.3
・プロキセルXL−II 0.3
・超純水 77.4
計 100
(ブラックインクBk) <組成比>
・C.I.ダイレクトブラック154 4.0
・2−ピロリドン 8.0
・グリセリン 10.0
・サーフィノール82 2.5
・サーフィノール465 0.4
・プロキセルXL−II 0.3
・超純水 74.8
計 100
(イエローインクCY) <組成比>
・C.I.ダイレクトイエロー 132 3.5
・2−ピロリドン 7.0
・グリセリン 14.0
・オルフィンSTG 0.3
・サーフィノール82 1.0
・プロキセルXL−II 0.3
・超純水 73.9
計 100
(マゼンタインクCM) <組成比>
・C.I.アシッドレッド289 3.5
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 6.5
・グリセリン 15.0
・サーフィノール465 0.3
・プロキセルXL−II 0.3
・超純水 74.4
計 100
(シアンインクCC) <組成比>
・C.I.ダイレクトブルー199 3.5
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 8.0
・グリセリン 11.0
・サーフィノール465 0.3
・プロキセルXL−II 0.3
・超純水 76.9
計 100
(ブラックインクCBk) <組成比>
・C.I.ダイレクトブラック154 4.0
・2−ピロリドン 8.0
・グリセリン 12.0
・オルフィンSTG 0.3
・プロキセルXL−II 0.3
・超純水 75.4
計 100
各インクについて、本発明の記録ヘッドのノズル面に対する接触角をθa、ヘッドメンテナンス機構のキャップ(ブチルゴム製)に対する接触角をθbとしたときの、実施例を示すために使用するインクY、M、C、Bkの接触角を表1に示す。同様に比較例を示すために使用するインクCY、CM、CC、CBkの接触角を表2に示す。接触角は、自動接触角計CA−V型[協和界面科学(株)製]を用いて、25℃においてインク滴下60秒後に測定した。本実施例以外のキャップの材質としては、NBRゴム、シリコンゴム等の発泡性ゴムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
次に、実施例を示すために使用する4色のインクと比較例を示すために使用する4色のインクそれぞれを記録装置で記録できる状態にする。クリーニング処理を行うと、ノズル面32で混色が発生する。クリーニング処理の最後のフラッシングを、キャップ内ではなく、実際の記録媒体に吐出し記録として見えるようにした。1回の吐出による記録の状態が確認できるパターンで記録を行い、混色がなくなるまでの吐出数を調べた。記録環境5℃、40℃で各50回づつ試験した合計100回測定した結果を、表3に示す。
Figure 2006130665
Figure 2006130665
Figure 2006130665
上記実施形態による効果は、以下のとおりである。
表1から、実施例を示すために使用するインクの撥水膜に対する接触角θaは、キャップに対する接触角θbより大であり、かつθaは50°以上、θaとθbの差が40°以上であることがわかる。表2から、比較例を示すために使用するインクはθaとθbの差が40°未満であることがわかる。表3より、実施例の構成では吐出数15000回以下で混色がなくなりかつ混色がなくなる最多の吐出回数が5000回以下であるのに対し、比較例の構成では吐出数20001回以上でも混色が見られかつ混色がなくなる最多の吐出回数は15001〜20000回であることがわかる。インクがノズル面よりキャップに濡れ易くかつその濡れ易さの差が十分大きいため、クリーニングのインク吸引においてインクがノズル面からキャップに異動し易く、ノズル面には殆どインクが残らない。よって、ワイピングを行っても混色の発生が少ない。即ち、実施例によれば複数色のインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドのクリーニングにおいて、ノズル面のインクの混色が少なく、フラッシングに必要な吐出数を少なく設定できる。フラッシング数を少なく設定することで、記録に用いるインク量を増やすことができるため、ランニングコストが低くなる。
本発明のインクジェット記録装置において、前記θaが50°以上かつ前記θaとθbの差が40°以上であれば、混色の程度が小さいことが予め判るため、必要なフラッシング数が予測し易く、ワイピング後のフラッシング数の設定において、過度のマージンを設ける必要がない。また、ワイピング時にワイパーにかける荷重が小さくても十分なインク拭き取りが可能であるため、ノズル面の撥インク膜の耐久性が高まり、記録ヘッドの寿命を長くすることができる。更に、異なる色のノズル群間の間隔を広げる、キャップ内吸収体に特殊な加工を施す等の手段によらずインクがノズル面からキャップ内へ移動するため、クリーニングのための特殊な加工は要らず、クリーニングに関わるコストの上昇がない。
本発明を適用したインクジェット記録装置を示す斜視図。 図1に示す装置の主要部を示す斜視図。 クリーニング時の記録ヘッドとキャップを図2のIII−III線で切断した部分の断面図。 ノズル面を模式的に示す図。
符号の説明
1…インクジェット記録装置、2…キャリッジ、3…記録ヘッド、4…移動機構、5…ヘッドメンテナンスユニット、6…インク吸引機構、7…インク拭き取り機構、11…記録媒体としての記録紙、31…ノズル、32…ノズル面、61…キャップ、62…内部吸収体、63…インクチューブ、72…ワイパー。

Claims (1)

  1. 複数色のインクを吐出する複数のノズルを有するインクジェット式記録ヘッドと、該ノズル孔を形成したノズル面に密着するキャップと、該キャップを通じてインクジェット式記録ヘッド内のインクを吸引するインク吸引手段を有するインクジェット記録装置において、
    前記インクの前記ノズル面に対する接触角θaと、前記インクの前記キャップに対する接触角θbが、θa>θbの関係を有し、さらに、前記θaが50°以上かつ前記θaと前記θbの差が40°以上であることを特徴とするインクジェット記録装置。
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