JP2002036603A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2002036603A
JP2002036603A JP2000221018A JP2000221018A JP2002036603A JP 2002036603 A JP2002036603 A JP 2002036603A JP 2000221018 A JP2000221018 A JP 2000221018A JP 2000221018 A JP2000221018 A JP 2000221018A JP 2002036603 A JP2002036603 A JP 2002036603A
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cap
ink
suction
recording head
discharge port
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JP2000221018A
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Kenji Shigeno
謙治 重野
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Preventing or detecting of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16505Caps, spittoons or covers for cleaning or preventing drying out
    • B41J2/16508Caps, spittoons or covers for cleaning or preventing drying out connected with the printer frame

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のノズル及びノズル列を持つ小型高密度
記録ヘッドに対してインクの特性や記録ヘッドの様式に
依存せず、個別に適応した吸引回復設定可能な安定的で
汎用性のある回復手段を持つインクジェット記録装置を
提供する。 【解決手段】 インクを吐出する複数の吐出口をキャッ
ピングするためのキャップ35と、該キャップの内部空
間を大気と連通させる大気連通弁46a,46bと、キ
ャップ35と連通し、前記吐出口から吸引を行うための
吸引手段とを有し、キャップ35は前記複数のノズル列
から吐出される複数種のインクに対応して前記内部空間
を複数有する一体型のキャップであり、大気連通弁46
a,46bは前記複数の内部空間に各々個別に連通する
ように複数設け、各ノズル列から吐出されるインクに対
して大気連通弁46a,46bの開閉位置を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録手段としての
記録ヘッドから被記録材へインクを吐出して記録を行う
インクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙、布、プラスチックシート、O
HP用シートなどの被記録材としてのプリント媒体(以
下、単に「記録紙」ともいう)に対してプリントを行う
プリント装置は、種々のプリント方式、例えばワイヤー
ドット方式、感熱方式、熱転写方式、またはインクジェ
ット方式によるプリントヘッドを搭載可能な形態として
提案されている。
【0003】このようなプリント装置の中で、インク吐
出口からインクを吐出させて記録紙上にプリントを行う
インクジェットプリント方式のプリント装置(以下、イ
ンクジェットプリント装置ともいう)は低騒音なノンイ
ンパクト型のプリント方式であり、高密度かつ高速なプ
リント動作を行うことが可能である。一般に、インクジ
ェットプリント装置は、プリントヘッドを搭載するキャ
リアを駆動する手段と、記録紙を搬送する搬送手段と、
これらを制御するための制御手段とを備えている。
【0004】また、プリントヘッドのインク吐出口から
インクを吐出するために利用されるエネルギーを発生す
るエネルギー発生素子としては、ピエゾ素子などの電気
機械変換体を用いたもの、レーザなどの電磁波を照射し
て発熱させ、この発熱による作用でインク滴を吐出させ
るもの、あるいは発熱抵抗体を有する電気熱変換体素子
によって液体を加熱させるものなどがある。
【0005】その中でも熱エネルギーを利用してインク
を滴として吐出させる方式のインクジェットプリント方
式のプリントヘッドは、インク吐出口を高密度に配列す
ることができるため高解像度のプリントをすることが可
能である。その中でも電気熱変換体素子をエネルギー発
生素子として用いたプリントヘッドは、小型化も容易で
あり、かつ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼
性の向上が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を
十分に活用して製造でき、高密度実装化が容易で製造コ
ストも廉価なことから、有利である。
【0006】上述のように、インクジェットプリント方
式は簡単な構成からなる極めて優れたプリント方式であ
るが、一方解決すべき問題も存在する。
【0007】インクジェット記録装置は、装置全体が長
期間使用されない場合や、使用されても多数の吐出口の
うちの特定の吐出口が他の吐出口に比較して稀にしか吐
出を行なわない場合には、吐出口や、吐出口に連通する
インク室内で水分の蒸発により、インクが増粘し、吐出
不良となることがある。また、吐出口が配設されたヘッ
ドの吐出面にインク液滴、水滴、あるいは塵埃等が付着
して、吐出されるインク液滴がこれらの付着物に引っ張
られ、吐出方向が偏向することもある。
【0008】これらの不具合を防止するために、従来の
インクジェット記録装置は、いわゆる吐出回復装置とし
て次のような手段を備えている。例えば、不吐出防止手
段として、印字記録の前にインクを所定のインク受容媒
体に吐出して増粘インク等を排除する予備吐出や、吐出
口や共通液室からインクを吸引することにより付着物を
排除するインク吸引や、インクタンク交換時に混入する
気泡を排除するためのインク吸引、さらには吐出口から
のインク水分蒸発を防止するキャッピング等が行なわれ
ている。
【0009】また、カラー画像を記録できるインクジェ
ット記録装置では、同一記録ヘッドのなかに黒色のほか
に例えばマゼンタ、シアン、黄色等の複数の吐出口群を
設け、各吐出口群にそれぞれ独立のインクタンクおよび
供給系と、各群に共通のキャップその他の吐出回復手段
とを設けた装置が開発されている。この種の記録装置で
は、黒色以外のカラー印字画像を2色ないし3色で構成
する場合が多く、1ドット当たりのインク吐出量を単色
の黒インクと同量とすると、媒体上に記録される印字ド
ット径が大きくなり過ぎる。
【0010】そこで、カラーインクに対しては、オリフ
ィス径を小さくしたり、ノズル断面積を変えたりしてお
り、さらに、発熱素子等の加熱により液滴を吐出させる
方式では、発熱素子の面積を小さくしたり、発熱素子と
オリフィスとの距離を変えたりする方式が採用される。
【0011】このように、同一のヘッド、またはヘッド
ユニット内に複数の吐出口群を有し、しかも各吐出口群
のノズル断面積や吐出口の大きさが異なる場合の吐出回
復手段には、次のような問題がある。すなわち、各吐出
口群の流抵抗が異なり、共通のキャップで吸引操作を行
なう場合は、1回の回復操作によるインク吸引量が吐出
口群ごとに異なり、流量係数の大きな吐出口群のインク
が多く吸引され、流量係数の小さな吐出口群のインク吸
引量が少なくなる。
【0012】同一吸引操作で吸引されるインク量が各吐
出口群により異なると、インクタンク交換時に混入する
気泡やインク供給路中の増粘インクを除去するために
は、流抵抗の最大の吐出口群の吸引量に合わせて吸引し
なければばらない。そのために、他の吐出口群は、必要
以上のインク量を吸引して廃棄することとなり、甚だ無
駄である。
【0013】そこで従来のインクジェット記録装置の中
には前述した問題点に対して特開平7−52406号公
報に記録ヘッドと回復装置等が開示されており、この構
成によればインク供給路と供給液室の内容積合計をノズ
ルの流量係数に応じて定めることにより、同一のキャッ
プによる吐出回復操作で各ノズル群の回復処理を確実に
行なうことができ、吐出回復操作による無駄なインクの
廃棄を減少できる効果がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年イ
ンクジェット記録装置は小型化、超高画質化、超高速印
刷化等が望まれるなか記録ヘッドの小型化や、記録ヘッ
ドから吐出するインクの吐出滴の大きさや吐出スピード
などをより小さくそしてより速くする傾向にあり、共通
液室内に貯えるインクの量等も多様になり、さらに高発
色高耐光性インクや記録用紙に定着性の優れたインクな
ど使われるインクの種類等も増えつつあることからそれ
らのインクの流抵抗など、多様なものを使用する記録ヘ
ッドを搭載したインクジェット記録装置、例えば、高画
質優先のインクジェット記録装置や高速印刷優先のイン
クジェット記録装置なども存在するようになってきてい
る。
【0015】前述したように現在これらのインクジェッ
ト記録装置に広く汎用でき、どのようなインクを使用し
た記録ヘッドに対しても吐出回復操作による無駄なイン
クの廃棄を低減し安定的な吐出回復機能を満たす回復装
置が望まれている。
【0016】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されてものであり、複数のノズル及びノズル列を持つ小
型高密度記録ヘッドに対してキャッピング可能で、イン
クの特性や記録ヘッドの様式に依存せず、個別に適応し
た吸引回復設定可能な安定的で汎用性のある回復手段を
持つインクジェット記録装置を提供することを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録装置は次のように構成したものである。
【0018】(1)インクジェット記録装置において、
インクを吐出する複数の吐出口をキャッピングするため
のキャップと、該キャップの内部空間を大気と連通させ
る連通弁と、前記キャップと連通し、前記吐出口から吸
引を行うための吸引手段とを有し、前記キャップは前記
複数の吐出口に対応して前記内部空間を複数有する一体
型のキャップであり、前記連通弁は前記複数の内部空間
に各々個別に連通するように複数設けられているように
した。
【0019】(2)上記(1)のインクジェット記録装
置において、吐出口からインクを吐出する複数のノズル
およびノズル列を有する記録ヘッドと、該記録ヘッドを
搭載して往復運動をするキャリッジと、キャップを前記
記録ヘッドの吐出口面に当接及び離間させるキャッピン
グ手段と、前記キャップが前記記録手段の吐出口面に当
接している際に、前記キャップ内空間を密閉又は大気と
連通させる前記連通弁の開閉手段とを有し、前記キャッ
プは前記記録ヘッドの複数のノズル列に対応する空間を
複数設けた一体型のキャップであるとした。
【0020】(3)上記(2)のインクジェット記録装
置において、前記キャップの複数の空間を分ける敷居は
それぞれ1枚で構成され、かつ空間を分ける敷居の厚み
は周囲の壁の厚みと同一かそれ以下であり、記録ヘッド
と当接する面はどの空間を形成する平面も同一平面であ
るとした。
【0021】(4)上記(2)または(3)のインクジ
ェット記録装置において、前記キャッピング手段は、前
記キャップを固定するキャップホルダと、前記キャップ
ホルダの底面部に圧縮ばねを付勢させ、前記圧縮ばねの
対向側を支え、前記キャップホルダに前記記録ヘッドの
吐出口面へのキャッピング圧を発生させるように前記キ
ャップホルダを支持するキャップベースと、前記キャッ
プベースを前記記録ヘッドへ近接あるいは退避させるキ
ャップレバーとからなるとした。
【0022】(5)上記(4)のインクジェット記録装
置において、前記キャッピング手段の前記圧縮ばねは前
記記録手段の吐出口面に当接する前記キャップの当接平
面で形成されるリブ平面面積の重心もしくは重心を通る
直線上の下に配置させ前記キャップホルダを付勢する構
成とした。
【0023】(6)上記(2)ないし(5)いずれかの
インクジェット記録装置において、前記吸引手段は、記
録ヘッドの吐出口に通じるチューブを加圧コロで変形さ
せることにより前記吐出口に負圧を発生させ、前記吐出
口よりインクを排出させるチューブポンプであり、前記
加圧コロがチューブ加圧回転方向とは逆側の駆動を与え
られたとき、前記加圧コロがチューブ加圧力を緩和する
方向へ移動するようにした。
【0024】(7)上記(2)ないし(6)いずれかの
インクジェット記録装置において、前記記録ヘッドはイ
ンクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生す
る電気熱変換体を備えているとした。
【0025】(8)上記(7)のインクジェット記録装
置において、前記記録ヘッドは前記電気熱変換体が発生
する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利用し
て吐出口よりインクを吐出させるようにした。
【0026】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を説明する。なお、各図面を通して、同一符号は
同一部分を示すものである。図1は本発明に係るインク
ジェット記録装置の内部構成を示す斜視図、図2は図1
のインクジェット記録装置の回復手段を含む回復装置を
斜め上方から見た構成を示す斜視図、図3は図1のイン
クジェット記録装置に搭載された回復装置の内部構造を
示す分解斜視図である。
【0027】図1〜図3において、1はインクジェット
記録装置であり、駆動源であるキャリッジM1と、イン
クジェット用の記録ヘッド(記録手段)3を搭載するキ
ャリッジ2と、キャリッジモータM1によりキャリッジ
2を矢印A方向に往復移動させる伝動機構4と、被記録
媒体である記録紙P搬送(紙送り)する給紙機構(紙送
り機構)5と、記録ヘッド3の吐出回復処理を行うため
に吐出口面をメンテナンスする回復装置10とを備えて
いる。
【0028】このようなインクジェット記録装置1にお
いては、記録紙Pは給紙機構5によって送り込まれ、記
録ヘッド3によって記録紙Pに所定の記録が行なわれ
る。キャリッジ2に装着されるインクジェットカートリ
ッジ6は、該記録ヘッド3が搭載される部材であるキャ
リッジ2に着脱自在に保持(装着)されている。
【0029】記録ヘッド3に対しては、前記インクジェ
ットカートリッジ6内に収容されたインクが供給され
る。この場合、キャリッジ2と記録ヘッド3は、両部材
の接合面が適正に接触されて所要の電気的接続を達成維
持できるようになっている。前記記録ヘッド3は、記録
信号に応じてエネルギーを印加することにより、複数の
吐出口からインクを選択的に吐出して記録するインクジ
ェット用の記録ヘッドである。
【0030】また、この記録ヘッド3は、熱エネルギー
を利用してインクを吐出するインクジェット用の記録手
段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変換
体を備えたものである。さらに、前記記録ヘッド3は、
前記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーによ
り生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる
圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記
録を行うものである。
【0031】前記電気熱変換体は各吐出口のそれぞれに
対応して設けられ、記録信号に応じて対応する電気熱変
換体にパルス電圧を印加することによって対応する吐出
口からインクを吐出するものである。
【0032】図17は記録ヘッド(記録手段)3のイン
ク吐出部(一つの吐出口列)の構造を示す部分斜視図で
ある。図17において、記録紙Pと所定の隙間(例え
ば、約0.3〜2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出
口面23には、所定のピッチで複数の吐出口49が形成
され、共通液室50と各吐出口49とを連通する各液路
51の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生す
るための電気熱変換体(発熱抵抗体など)52が配設さ
れている。
【0033】記録ヘッド3は、前記吐出口49が主走査
移動方向(キャリッジ2に搭載される本実施例では該キ
ャリッジ2の移動方向矢印A)と交叉する方向に並ぶよ
うな位置関係で案内支持されている。
【0034】このようにして、画像信号または吐出信号
に基づいて対応する電気熱変換体52を駆動(パルス電
圧を印加)して、液路51内のインクを膜沸騰させ、そ
の時に発生する圧力によって吐出口49からインク滴を
吐出させる記録ヘッド(記録手段)3が構成されてい
る。
【0035】図1において、キャリッジ2は、キャリッ
ジモータM1の駆動力を伝達する伝動機構4の駆動ベル
ト7の一部に連結されており、ガイドシャフト13に沿
って矢印A方向に摺動自在に案内支持されており、前記
キャリッジモータM1によって駆動されるように装着さ
れている。従って、キャリッジ2は、キャリッジモータ
M1の正転及び逆転によってガイドシャフト13に沿っ
て往復移動する。
【0036】また、8はキャリア2の矢印A方向におけ
る絶対位置を示すスケールであり、本実施例では、透明
なPETフィルムに必要なピッチで黒色のバーを印刷し
たものを用いており、その一方はシャーシ9に固着さ
れ、他方は不図示の板バネで支持されている。
【0037】図1に示すインクジェット記録装置1にお
いては、記録ヘッド3の不図示の吐出口が形成された吐
出口面に対向して不図示のプラテンが設けられており、
キャリッジモータM1の駆動力によって記録ヘッド3を
搭載したキャリッジ2が往復駆動されると同時に、記録
ヘッド3に記録信号を与えてインクを吐出することによ
って、プラテン上に搬送された被記録媒体としての記録
紙Pの全幅にわたって記録が行われる。
【0038】14は記録シートを搬送するために搬送モ
ータM2によって駆動される搬送ローラであり、15は
不図示のバネにより記録シートを搬送ローラ14に当接
するピンチローラ、16はピンチローラ15を回転自在
に支持するピンチローラホルダである。
【0039】また、17は搬送ローラ14の一端に固着
された搬送ローラギアであり、この搬送ローラギア17
に中間ギア18を介して伝達された搬送モータM2の回
転により、搬送ローラ14が駆動されるようになってい
る。
【0040】19は記録ヘッド3によって画像が形成さ
れた記録シートを記録装置外ヘ排出するための不図示の
排出ローラに固着された排出ローラギアであり、この排
出ローラギア19に中間ギア18を介して伝達された搬
送モータM2の回転により、図2、図3に示す排出ロー
ラ20が駆動されるようになっている。なお、21は排
出ローラ20に記録シートを不図示のバネにより圧接す
る拍車ローラであり、22は拍車ローラ21を回転自在
に支持する拍車ホルダである。
【0041】また、上記インクジェット記録装置1にお
いては、記録ヘッド3を搭載するキャリッジ2の記録動
作のための往復運動の範囲外(記録領域外)の所望位置
(例えばホームポジションと対応する位置)に、記録ヘ
ッド3の吐出不良を回復するための回復装置10が配設
されている。
【0042】この回復装置10は、記録ヘッド3の吐出
口面をキャッピングするキャッピング手段11と記録ヘ
ッド3の吐出口面をクリーニングするワイピング手段1
2を備えており、このキャッピング手段11による吐出
口面のキャッピングに連動して回復装置内の不図示の吸
引手段(吸引ポンプ等)により吐出口からインクを強制
的に排出させ、それによって、記録ヘッド3のインク流
路内の増粘インクや気泡等を除去するなどの吐出回復処
理を行うことができる。
【0043】また、非記録時等に、記録ヘッド3の吐出
口面をキャッピングすることによって、該記録ヘッドを
保護するとともにインクの乾燥を防止することができ
る。また、ワイピング手段12はキャッピング手段11
の近傍に配されると共に、記録ヘッド3の吐出口面に付
着したインク滴を拭き取るようになっている。
【0044】そして、これらキャッピング手段11及び
ワイピング手段12により、記録ヘッド3を正常な状態
に保つことが可能となっている。
【0045】図4は図1のキャピング手段11の内部構
造を示す分解斜視図であり、図2及び3,4を用いて本
発明の特徴とする回復手段を含む回復装置10の構成を
説明する。本回復装置10は、記録ヘッド3の不吐不良
等の回復手段として吸引手段48、キャッピング手段1
1、ワイピング手段12を備えている。
【0046】図14は吸引手段48の詳細構成を示す側
面図であり、図14に示す吸引手段48は回復ベース2
0の円弧部内面をガイド面としその円弧面に沿わせるよ
うに吸引チューブ32を2本配置し、吸引チューブ32
を不図示の加圧ばねで押圧し吸引チューブ32内に負圧
を発生させるための加圧コロ33を吸引動作中は吸引チ
ューブ32を押圧する側へ、吸引動作以外は吸引チュー
ブ32から退避させ得るように加圧コロホルダ31に長
穴形状を設けその長穴形状に軸支し、1本の吸引チュー
ブ32に対し2個配置している。
【0047】本実施例では加圧コロ33の配置は吸引チ
ューブ32をガイドする回復ベース20の円弧面が半円
形状であるため、加圧コロ33を180度対向するよう
に2個配置することにより1個の加圧コロが吸引チュー
ブ32を押圧している状態から離間する時に、もう一方
の加圧コロ33が吸引チューブ32を押圧するようにな
るため2個の加圧コロ33を連続的に回転させることで
吸引チューブ内の負圧を保ちつつ連続的に吸引動作を行
うことが可能になる。
【0048】また、ガイド形状がほぼ円上になっている
場合は1個の加圧コロでも同様の効果が得られる。さら
に、ガイド形状が半円状でも加圧コロが2個以上であれ
ば同じように連続的に吸引動作が可能である。前記加圧
コロホルダ31は加圧コロホルダガイド30に回復ベー
ス20の円弧ガイド面半径方向に回動可能に軸支され加
圧コロ33を吸引チューブ32に対し押圧、退避させる
働きをする。
【0049】加圧コロホルダガイド30は両端部に軸を
有し、回復ベース20の吸引チューブ32が備えられて
いる半円弧ガイド面の円弧中心に軸支され、図2及び図
3に示すPGモータ(回復用モータ)M3からの駆動を
伝達し回転可能に配置されている。PGモータM3から
の駆動力は吸引手段48にPGギア(1)24、ポンプ
ギア27を伝わり加圧コロホルダガイド30を回転させ
吸引回復動作を実行する。
【0050】また、吸引手段48はPGモータM3の回
転駆動に対し直結された形になっており、PGモータM
3の一方向回転(以降正転)で吸引動作、逆方向回転
(以降逆転)で加圧コロ33を吸引チューブ32への押
圧状態から解除方向へ移動させる働きを得る構成となっ
ている。なお、本実施例においては、吸引手段48を駆
動させる駆動源を回復装置内にもつ1駆動源としている
が、他の別の駆動源を利用して吸引手段48を駆動させ
ても良い。
【0051】図4に示すとおり、キャッピング手段11
は記録ヘッド3の吐出口面に当接するキャップ35と、
記録ヘッド3の吐出口面から排出されるインクを効率よ
く吸引するためのキャップ吸収体44と、キャップを支
え圧縮ばね43により記録ヘッド3の吐出口面にキャッ
プ35を圧接させ得るキャップホルダ36と、キャップ
ホルダ36にキャップ圧を与える圧縮ばね43を支持
し、キャップホルダ36を上下方向に摺動自在に支持す
るキャップベース34と、キャップ35を記録ヘッド3
の吐出口面に当接、離間させるためのアーム部材となる
キャップレバー37と、図9〜図12に示すキャップ3
5とキャップベース34に設けた大気連通孔47とを連
結する大気連通チューブ45、大気連通孔47を開閉す
ることでキャップ35内部に密閉状態を作ったり、開放
状態にさせ得る大気連通弁(Bk用)46a、(Col
or用)46bにより構成されている。
【0052】キャッピング手段11には吸引手段48を
構成している吸引チューブ32がキャップホルダ36に
備えたジョイント部に連結され、キャップ手段が記録ヘ
ッド3の吐出口面に当接している間、吸引手段48の吸
引動作によりキャップ35内に負圧を与え記録ヘッド3
からインクを吸引可能に構成している。
【0053】図5は図4のキャップ35の構成を示す平
面図、図6は図4のキャップ35とキャップ当接する記
録ヘッド3の吐出口付近を示す一部透視斜視図であり、
さらに本実施例では、図5、図6に示すように記録ヘッ
ド3は複数のノズル列を持つ構成としており、Bkイン
ク用ノズル54とColorインク用ノズル55とを別
々の吸引チューブ32で吸引する構成としているため、
キャップ35の空間の片側をBkインク専用キャップ空
間57、他方をColorインク専用キャップ空間58
という2つの空間にわけ、キャップ吸収体押えリブ56
によってキャップ35内に取り付けられるキャップ吸収
体44を各空間に合わせて2個、大気連通チューブを2
本、キャップベース34に軸支され、大気連通弁ばね5
3に付勢された大気連通弁46a,46bを2個配置し
ている。なお、図5に示すXはキャップリブ交差部であ
る。
【0054】前記両キャップ空間57,58は各々個別
の吸引チューブ32と大気連通チューブ45とに、キャ
ップホルダ嵌合穴(吸引孔側)42a、(大気連通孔
側)42bを経由しキャップホルダ36のジョイント部
と嵌合することで連通し、それぞれ独立の吸引回復動作
に対応可能に構成している。
【0055】本実施例においてキャッピング手段11を
記録ヘッド3に当接させるための昇降動作および大気開
放弁46a,46bの開閉動作はPGモータM3からの
駆動をPGギア(2)25、PGギア(3)26らを経
由し、キャッピング手段11の昇降動作および大気連通
弁46a,46bの開閉動作を実行するカム38に勘合
しPGモータM3からの駆動力を一方向回転時はカム3
8に伝達し、他方向回転時は空転しカム38に駆動を伝
達させないワンウエイクラッチギア28を伝達して駆動
力を受ける構成としている。
【0056】前記カム38は前述のキャッピング手段の
動作のほかに、ワイピング手段12を駆動させることや
記録ヘッド3の回復動作中に記録ヘッド3と本実施例に
おける回復装置を構成するキャッピング手段11との位
置決めとして備えられているCRロックレバー29の昇
降動作も制御するように構成している。前述した各手段
の動作はカム38に備えられたカム位置検知センサ用フ
ラグとカム位置検知センサ40とでカム38の回転位置
決めを行い、各手段を制御している。
【0057】ここで本発明は、吐出口からインクを吐出
する複数のノズルおよびノズル列を有する記録手段と、
記録手段を搭載して往復運動をするキャリッジと、前記
吐出口からのインクの吐出状態を回復または維持するた
めの回復手段と、を有するインクジェット記録装置に係
るものであり、上記に加えてさらに、従来例に対し以下
に説明するような特徴的な構成を包蔵するものである。
以下図7〜図16を参照して本発明によるインクジェッ
ト記録装置の回復装置の特徴的な吸引回復モード及びそ
れを可能にするキャッピング手段の特徴について説明す
る。
【0058】図16は一実施例の吸引回復動作を示すフ
ローチャートであり、本実施例における回復装置により
記録ヘッド3の吸引回復動作を行う場合、図16に示す
フローのようなシーケンスにより吸引回復を行う。以下
図16のフローに沿って本実施例における吸引回復モー
ドの詳細を説明する。なお、本動作は不図示のROMに
格納されているプログラムに基づいて不図示のCPUの
指示により実行される。
【0059】吸引回復動作命令が下された場合、回復装
置を構成しているカム38の位置をカム位置検知センサ
40により検出し、キャッピング手段11及びワイピン
グ手段12等の位置を確認する(ステップS101)。
記録ヘッド3が吸引回復動作ポジションにいない状態の
場合は、記録ヘッド3と回復ユニットを構成しているキ
ャッピング手段11やワイピング手段12等が干渉しな
い状態にあることをカム位置検出センサ40により確認
した後で記録ヘッド3を図1に示す伝達機構4を駆動さ
せ吸引回復動作ポジションに移動させる(ステップS1
04)。なお、記録ヘッド3が吸引回復動作ポジション
にある場合には記録ヘッド3を吸引回復動作ポジション
から退避させ(ステップS102)、ワイパー拭き取り
終了までPGモータM3を逆転(回転方向R)させ(ス
テップS103)、記録ヘッド3を吸引回復動作ポジシ
ョンへ移動させる(ステップS104)。
【0060】その後PGモータの駆動によりカム38を
駆動させることで吸引回復動作を実行するためキャッピ
ング手段11を記録ヘッド3の吐出口面へカム38の回
転により当接させる(ステップS105)。その際のP
GモータM3の回転方向は図14に示す逆回転方向Rで
あるため吸引手段48の加圧コロ33は吸引チューブ3
2から離間した位置に配置され、キャップ35内を大気
と連通させており吸引手段48が回転してもキャップ3
5内に吸引チューブ32内に残留するインクを逆流させ
たり、キャップ35内に正の圧力をかけ、記録ヘッド3
の吐出口にダメージを与えないように構成している(P
GセンサonまでPGモータM3を逆転させる)。
【0061】キャップ35を記録ヘッド3の吐出口面に
当接させた後、吸引回復動作に入る準備として吸引手段
48を構成する加圧コロ33を一度吸引チューブ32に
押圧させるためPGモータM3を吸引手段48が図14
に示す正転方向(回転方向L)の駆動をあたえる(図1
6における加圧コロ吸引前イニシャル動作)(ステップ
S106)。
【0062】その際、キャッピング手段11は記録ヘッ
ド3の吐出口面に当接しているため、吸引手段48が逆
回転方向R側へ回転する時に余計な負圧をキャップ35
内にかけることを防ぐため、キャップ35を記録ヘッド
3に当接させた時にカム38の回転により大気連通弁4
6a,46bを開放状態にさせておく。
【0063】前述の動作は加圧コロ33の動きはじめる
位置を常に吸引チューブ32に押圧させることで加圧コ
ロ33が吸引チューブ32を押圧するまでの時間分の吸
引量のバラツキを低減させるために行っているものであ
る。次に、本実施例の回復装置ではBkインク及びCo
lorインクに対して各々吸引回復設定をしているため
吸引モードの選択を行う(ステップS107)。吸引モ
ードの選択はキャッピング手段11を構成する大気連通
弁46a,46bをキャップ35が記録ヘッド3に当接
している間に開閉することでキャップ35内部を密閉状
態や大気連通状態にし、吸引手段48の吸引回転動作に
より密閉空間となっているキャップ35内部に負圧を与
え記録ヘッド3よりインクを排出させる側のキャップを
制御することで行っている。
【0064】図9から図12に示すように大気連通弁4
6a,46bの位置により大気連通孔47を開放、密閉
することでキャップ35内密閉開放制御をしている。本
発明では、従来例に対し前述の大気連通弁46a,46
b及び大気連通孔を持つことにより前述のキャップ35
空間内密閉開放制御を行い、一体キャップの構成で複数
の空間を持ちつつ、各々を個別に吸引回復可能な構成と
している。
【0065】図9は記録ヘッド3の吐出口面を保護する
キャッピング状態の時の弁の位置を示す斜視図、図10
は吸引回復動作準備(前述の加圧コロ吸引前イニシャル
動作)を行う際にキャップ35内を大気連通状態および
キャップ35内のインクを排出する空吸引状態の場合の
弁の位置を示す斜視図、図11は本実施例における回復
装置のBkインク吸引状態の弁の位置を示す斜視図、同
様に図12はColorインク吸引状態の弁の位置を示
す斜視図である。
【0066】吸引モードの選択を行った後にPGモータ
M3の駆動(正転駆動)を吸引手段48へ伝達させB
k、Color各々の吸引命令にあわせて所定の吸引回
復設定量のインク吸引回復を行う(Bk吸引、Colo
r吸引で吸引ポンプの回転数を別々に設定)(ステップ
S108)。その後、キャップ35内にためられた吸引
された排インクをキャップ35内から排出するために、
図10に示すように大気開放弁46a,46bをカム3
8の回転により開放状態にさせる。
【0067】前記大気連通弁46a,46bを開放状態
にした後、吸引手段48は吸引回復動作させる方向(回
転方向L)の駆動をPGモータM3より伝達されキャッ
プ35内のインクを回復装置外へ排出する空吸引動作を
実行し(ステップS109,S110)、一般的な吸引
回復動作は終了する。前述の一般的な吸引回復動作は、
本実施例においてBkインクの単独吸引モード、Col
orインクの単独吸引モード、Bk、Colorインク
の連続吸引モードの基本制御であり、この吸引回復動作
を組み合わせることで各種吸引モードに対応している。
【0068】前述してきた吸引回復動作を安定的に実行
するために本発明では以下に説明する構成をとってい
る。
【0069】図7は図5のキャップ構造を示す断側面
図、図8は図4のキャップホルダ36とキャップ35の
位置関係を示す一部透視平面図であり、図5及び図7に
示す本実施例のキャップ35の形状は、Bkインク専用
空間57とColorインク専用空間58は同一形状で
はなく異形空間である。そのためキャッピング手段11
を記録ヘッド3の吐出口面に当接させ所定のキャッピン
グ圧をかける場合、図8に示すように圧縮ばね43のキ
ャップホルダ36への付勢位置をキャップリブ面積の重
心Gを通る直線の下方に配置させることでキャップリブ
41平面に当接する記録ヘッド3の吐出口面に所定のキ
ャッピング圧をかけるように構成している。
【0070】キャップリブ41の平面積の重心Gに均等
なばね圧をかけることで不安定になりがちな異形状の一
体キャップに対し均等な圧力をかけることをねらってい
る。また、記録ヘッド3の吐出口面に当接するキャップ
リブ41平面はキャップ35と記録ヘッド3の吐出口面
内で確実に密閉空間作る必要があるためどの面も同一面
であることが望ましい(図7に示すキャップ底面部から
キャップリブ面までの高さZ)。また図5に示すキャッ
プリブ交差部Xが周囲に比べ厚肉形状となり中央のリブ
が弾性変形し難くなることを考え、本実施例ではBkイ
ンク専用空間57とColorインク専用空間58とを
形成する中央のキャップリブの幅(キャップ外周リブ
幅)T1を他の周囲のリブ幅(キャップ敷居リブ幅)T
2に対し同一もしくはそれ以下(T1≦T2)とするよ
うに構成している。
【0071】図13(a),(b)は一実施例の圧縮ば
ね43とキャップホルダ36の関係を示す平面図であ
り、圧縮ばね43を付勢する構成の他の実施例を説明す
る。
【0072】図13(a)に示すようにキャップリブの
面積の重心Gを中心に広範囲に圧縮ばね43を付勢する
ことで上述した実施例と同様の効果を得るためのキャッ
ピング圧を得ることが可能である。
【0073】また図13(b)に示すように圧縮ばね4
3を配置するような構成にしても同様の効果をねらえ
る。また、図15は一実施例のキャップ形状とキャップ
35に当接する記録ヘッド3の吐出口付近を示す透視斜
視図であり、複数の空間をもつ一体キャップ形状の他の
実施例を示している。図1に示すように3色の異なる種
類のインクを吐出するノズル列59を持つ高密度記録ヘ
ッドに対しても一体キャップ構成で3つの空間形成し、
上述した実施例の構成と同様に個別に対応する吸引手段
と個別に対応する大気連通弁を持つことで同様の効果が
得られる。
【0074】前述してきた構成によれば、本実施例の回
復装置は複数のノズル及びノズル列を持つ小型高密度記
録ヘッドに対してキャッピング可能で、インクの特性や
記録ヘッドの様式に依存せず、個別に適応した吸引回復
設定可能な安定的で汎用性のある回復手段を持つインク
ジェット記録装置を提供できる。
【0075】なお、以上の実施例では、記録手段を被記
録媒体に対して相対移動させながら記録するシリアル記
録方式のインクジェット記録装置を例に挙げて説明した
が、本発明は、被記録媒体の全幅または一部をカバーす
る長さのラインタイプの記録手段を用いて副走査のみで
記録するライン記録方式のインクジェット記録装置に対
しても同様に適用することができ、同様の効果を達成し
得るものである。
【0076】また、本発明は、1個の記録手段を用いる
記録装置、異なる色のインクで記録する複数の記録手段
を用いるカラー記録装置、あるいは同一色彩で異なる濃
度で記録する複数の記録手段を用いる階調記録装置、さ
らには、これらを組み合わせた記録装置の場合にも、同
様に適用することができ、同様の効果を達成し得るもの
である。
【0077】さらに、本発明は、記録ヘッドとインクタ
ンクを一体化した交換可能なインクカートリッジを用い
る構成、記録ヘッドとインクタンクを別体にし、その間
をインク供給用のチューブ等で接続する構成など、記録
ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも
同様に適用することができ、同様の効果が得られるもの
である。
【0078】なお、本発明は、インクジェット記録装置
が、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる
記録手段を使用するものである場合にも適用できるが、
中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式
の記録手段を使用するインクジェット記録装置において
優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれ
ば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからであ
る。
【0079】このように本実施例では、吐出口からイン
クを吐出する複数のノズルおよびノズル列を有する記録
ヘッドと、該記録ヘッドを搭載して往復運動をするキャ
リッジとを有するインクジェット記録装置において、イ
ンクを吐出する複数の吐出口をキャッピングするための
キャップと、前記キャップの内部空間を大気と連通させ
る連通弁と、該連通弁の開閉手段と、前記キャップと連
通し、前記吐出口から吸引を行うための吸引手段とを有
し、前記キャップは前記複数の吐出口に対応して前記内
部空間を複数有する一体型のキャップであり、前記連通
弁が前記複数の内部空間に各々個別に連通するように複
数設けられているキャップを前記記録手段の吐出口面に
当接及び離間させるキャッピング手段と、前記キャップ
が前記記録ヘッドの吐出口面に当接している際に、前記
キャップ内空間を密閉又は大気と連通させる大気連通弁
の開閉手段と、前記キャップと連通し前記記録手段のイ
ンク吐出吸引回復を行う吸引手段とを有し、前記キャッ
プは前記記録手段の複数のノズル列に対し対応する空間
を複数設けた一体型のキャップであり、前記キャップ内
空間を密閉又は大気と連通させる前記連通弁が前記キャ
ップの複数の空間に各々個別に連通するように設けられ
ており、前記吸引手段は前記キャップの複数の空間に各
々個別に連通するように設けた基本構成としている。
【0080】さらに前記キャップは複数の空間を分ける
敷居はそれぞれ1枚で構成され、かつ空間を分ける敷居
の厚みは周囲の壁の厚みと同一かそれ以下であり、記録
ヘッドと当接する面はどの空間を形成する平面も同一平
面であるとし、前記キャッピング手段は、前記キャップ
を固定するキャップホルダと、前記キャップホルダの底
面部に圧縮ばねを付勢させ、前記圧縮ばねの対向側を支
え、前記キャップホルダに記録ヘッドの吐出口面へのキ
ャッピング圧を発生さ得るように前記キャップホルダを
支持するキャップベースと、前記キャップベースを記録
ヘッドへ近接あるいは退避させるキャップレバーとから
なる。
【0081】上記のような構成により複数のノズル及び
ノズル列を持つ小型高密度記録ヘッドに対してキャッピ
ング可能で、インクの特性や記録ヘッドの様式に依存せ
ず、個別に適応した吸引回復設定可能な安定的で汎用性
のある回復手段を持つインクジェット記録装置を提供す
ることができる。
【0082】また、上記構成において前記キャッピング
手段の前記圧縮ばねは前記記録手段の吐出口面に当接す
る前記キャップの当接平面(リブ)で形成されるリブ平
面面積の重心もしくは重心を通る直線上の下に配置させ
前記キャップホルダを付勢する構成としているため、異
形状な空間を有するキャップでも記録ヘッドの吐出口面
に対しバランス良くキャッピング圧をかけるができ、よ
り安定的な回復手段を搭載したインクジェット記録装置
を提供できる。
【0083】また、前記吸引手段は前記キャッピング手
段を介して記録手段の吐出口に通じるチューブを加圧コ
ロで変形させることにより前記吐出口に負圧を発生さ
せ、前記吐出口よりインクを排出させるチューブポンプ
であるので、インクの特性や記録ヘッドの様式の違いに
より記録ヘッドのメンテナンスに必要な要求インク吸引
量が変化しても、チューブポンプを動作させる時間を変
化させることによりインク吸引量を可変にでき各々の吸
引量に対応できるため、より汎用性のある回復装置が提
供できる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数のノズル及びノズル列を持つ小型高密度記録ヘッド
に対してキャッピング可能で、インクの特性や記録ヘッ
ドの様式に依存せず、個別に適応した吸引回復設定可能
な安定的で汎用性のある回復手段を持つインクジェット
記録装置を提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わるインクジェット記録装置の内
部構成を示す斜視図
【図2】 図1の回復装置の構成を示す斜視図
【図3】 図1の回復装置の内部構造を示す分解斜視図
【図4】 図1のキャッピング手段の内部構造を示す分
解斜視図
【図5】 図4のキャップの構成を示す平面図
【図6】 図4のキャップとキャップ当接する記録ヘッ
ドの吐出口付近を示す一部透視斜視図
【図7】 図5のキャップの構造を示す断側面図
【図8】 図4のキャップホルダ36とキャップ35の
位置関係を示す一部透視平面図
【図9】 一実施例の大気連通弁の両弁を閉じている状
態(キャップクローズ状態)を示す斜視図
【図10】 一実施例の大気連通弁の両弁とも開放され
ている状態(空吸引状態)を示す斜視図
【図11】 一実施例の大気連通弁のうちのColor
側の弁が開放されている状態(Bk吸引状態)を示す斜
視図
【図12】 一実施例の大気連通弁のうちBk側の弁が
開放されている状態(Color吸引状態)を示す斜視
【図13】 一実施例の圧縮ばねとキャップホルダの関
係を示す平面図
【図14】 図3の吸引手段の詳細構成を示す側面図
【図15】 一実施例のキャップ形状と前記キャップに
当接する記録ヘッドの吐出口付近を示す一部透視斜視図
【図16】 一実施例の吸引回復動作を示すフローチャ
ート
【図17】 図1の記録ヘッドのインク吐出部の構造を
示す部分斜視図。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置 2 キャリッジ 3 記録ヘッド(記録手段) 6 インクジェットカートリッジ 10 回復装置 11 キャッピング手段 12 ワイピング手段 20 回復ベース 23 吐出口面 27 ポンプギア 28 ワンウエイクラッチギア 29 CRロックレバー 30 加圧コロホルダガイド 31 加圧コロホルダ 32 吸引チューブ 33 加圧コロ 34 キャップベース 35 キャップ 36 キャップホルダ 37 キャップレバー 38 カム 39 キャップレバー付勢ばね 40 カム位置検知センサ 41 キャップリブ 42a キャップホルダ嵌合穴(吸引孔側) 42b キャップホルダ嵌合穴(大気連通孔側) 43 圧縮ばね 44 キャップ吸収体 45 大気連通チューブ 46a 大気連通弁 46b 大気連通弁 47 大気連通孔 48 吸引手段(吸引ポンプ) 49 吐出口 52 電気熱変換体 53 大気連通弁ばね 56 キャップ吸収体押えリブ 57 Bkインク専用空間 58 Colorインク専用空間 M3 PGモータ(回復用モータ)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出する複数の吐出口をキャッ
    ピングするためのキャップと、該キャップの内部空間を
    大気と連通させる連通弁と、前記キャップと連通し、前
    記吐出口から吸引を行うための吸引手段とを有し、前記
    キャップは前記複数の吐出口に対応して前記内部空間を
    複数有する一体型のキャップであり、前記連通弁は前記
    複数の内部空間に各々個別に連通するように複数設けら
    れていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 吐出口からインクを吐出する複数のノズ
    ルおよびノズル列を有する記録ヘッドと、該記録ヘッド
    を搭載して往復運動をするキャリッジと、キャップを前
    記記録ヘッドの吐出口面に当接及び離間させるキャッピ
    ング手段と、前記キャップが前記記録手段の吐出口面に
    当接している際に、前記キャップ内空間を密閉又は大気
    と連通させる前記連通弁の開閉手段とを有し、前記キャ
    ップは前記記録ヘッドの複数のノズル列に対応する空間
    を複数設けた一体型のキャップであることを特徴とする
    請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記キャップの複数の空間を分ける敷居
    はそれぞれ1枚で構成され、かつ空間を分ける敷居の厚
    みは周囲の壁の厚みと同一かそれ以下であり、記録ヘッ
    ドと当接する面はどの空間を形成する平面も同一平面で
    あることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット
    記録装置。
  4. 【請求項4】 前記キャッピング手段は、前記キャップ
    を固定するキャップホルダと、前記キャップホルダの底
    面部に圧縮ばねを付勢させ、前記圧縮ばねの対向側を支
    え、前記キャップホルダに前記記録ヘッドの吐出口面へ
    のキャッピング圧を発生させるように前記キャップホル
    ダを支持するキャップベースと、前記キャップベースを
    前記記録ヘッドへ近接あるいは退避させるキャップレバ
    ーとからなることを特徴とする請求項2または3に記載
    のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記キャッピング手段の前記圧縮ばねは
    前記記録手段の吐出口面に当接する前記キャップの当接
    平面で形成されるリブ平面面積の重心もしくは重心を通
    る直線上の下に配置させ前記キャップホルダを付勢する
    構成としたことを特徴とする請求項4に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記吸引手段は、記録ヘッドの吐出口に
    通じるチューブを加圧コロで変形させることにより前記
    吐出口に負圧を発生させ、前記吐出口よりインクを排出
    させるチューブポンプであり、前記加圧コロがチューブ
    加圧回転方向とは逆側の駆動を与えられたとき、前記加
    圧コロがチューブ加圧力を緩和する方向へ移動すること
    を特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載のイン
    クジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドはインクを吐出するため
    に利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備
    えていることを特徴とする請求項2ないし6のいずれか
    に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録ヘッドは前記電気熱変換体が発
    生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利用
    して吐出口よりインクを吐出させることを特徴とする請
    求項7に記載のインクジェット記録装置。
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