JP4794780B2 - インクジェット記録装置及び該装置の回復方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録手段から記録媒体へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関し、詳しくはインクジェット記録装置の記録手段の性能を維持回復するための回復系ユニット及び回復方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、記録情報に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の記録媒体(被記録材)に画像(文字や記号等を含む)を記録していくように構成されている。前記記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】
記録媒体の搬送方向(紙送り方向、副走査方向)と交叉する方向に主走査しながら記録するシリアルタイプの記録装置においては、記録媒体に沿って移動(主走査)するキャリッジ上に搭載した記録手段としての記録ヘッドによって画像を記録し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り(副走査としてのピッチ搬送)を行い、その後に再び停止した記録媒体に対して次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返すことにより、記録媒体全体の記録が行われる。
一方、記録媒体(被記録材)の搬送方向の副走査のみで記録するラインタイプの記録装置においては、記録媒体を所定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を行った後、所定量の紙送り(ピッチ送り)を行い、さらに次の行の記録を一括して行うという動作を繰り返すことにより、記録媒体全体の記録が行われる。
【0004】
そのうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段としてのインクジェットヘッドから記録媒体へインクを吐出して記録を行うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
また、インクジェット記録装置においては、記録媒体(被記録材)の材質に対する要求も様々なものがあり、近年では、これらの要求に対する開発が進み、通常の記録媒体である紙(薄紙や加工紙を含む)や樹脂薄板(OHP等)などの他に、布、皮革、不織布、さらには金属等を記録媒体として用いる記録装置も使用されるようになっている。
【0005】
インクジェット記録装置は、記録ヘッド(インクジェットヘッド)に供給されるインクを加熱あるいは振動によって用紙等の記録媒体に向かって噴出させることで記録(画像形成、プリント、印刷等)を行うように構成されている。
上記インクジェット記録装置においては、一般に、記録ヘッドのインク吐出性能を維持回復するためのメンテナンスを自動的に行うための回復系ユニットが使用されている。この回復系ユニットは、通常、例えば、吐出口面を覆うためのキャッピング手段、吐出口面に付着したインクを拭き取り除去するためのワイピング手段、非記録時に吐出口からインクを吐出して吐出口内のインクをリフレッシュするための予備吐出手段、インク吐出性能を維持回復させるためにキャップで吐出口を密閉したキャッピング状態で吸引ポンプ等による負圧吸引力により吐出口からインクを吸引するための吸引回復手段などを備えている。
【0006】
上記インクジェット記録装置の記録ヘッドは吐出口(吐出口列又は吐出口群)が形成された吐出口面を有し、この吐出口の大きさ(例えば直径)は数十μ程度であり、最近では高画質化とともにこの数値も益々小さくなりつつある。この吐出口からは、ホストから送られてくる記録データを基に記録装置内で処理された吐出信号に基づいてインク滴が吐出される。
しかし、このような小さい吐出口からインクを吐出させるため、吐出口近傍のインクが環境の湿度等に左右されて乾燥し固まって(固着という)しまうと、次の吐出信号が来てもインクが正常に吐出しなくなり、いわゆるインク吐出不良が発生して記録画像の品位が著しく劣化することがある。
このような現象を防止するために、記録しない時には、前記キャッピング手段によって記録ヘッドの吐出口面にキャップを適度な圧接力で押し付けることにより吐出口を外気から遮断することが行われている。
【0007】
一方、このようなキャッピング手段のみでは吐出口の目詰まりを確実には防止できないことから、キャッピング状態にあるキャップに負圧発生源としての吸引ポンプを接続し、キャップ内に負圧を導入することにより吐出口のインクの固着層を破壊してインクをリフレッシュすることで、吐出口の目詰まりを解消するとともに吐出口のインク吐出性能を正常状態に維持回復させる吸引回復処理が行われている。
前記吸引ポンプの方式には大きく分類すると2種類あり、その一つはピストンの移動とともに負圧を発生させるシリンダタイプのポンプであり、この方式には大きな負圧が得られるという特徴がある。二つ目はチューブポンプであり、この方式は、公転及び自転するローラでチューブを押しつぶしながらしごいた後に該チューブが自身の弾性力で復元することを利用して負圧を発生するタイプである。
【0008】
更に、記録中は、記録ヘッドの全ての吐出口からインクを吐出しているわけではなく、ある期間中では全く使用されない吐出口が存在することがある。また、記録中では、記録ヘッドが記録速度(キャリッジの移動速度等)に応じた風にさらされる状態になる。このような使用条件に起因して、記録ヘッドの吐出口内のインクは乾燥しやすく、吐出口の近傍にインクの固着層が発生し易くなる。このようなインクの固着層は、インクの吐出不良及び記録画像の画質低下の原因になりやすい。
【0009】
そこで、このような事態に陥らないようにするため、一定時間連続記録した場合に、一旦記録を中止して、記録ヘッドの全吐出口もしくは一部の吐出口からインクを吐出させてインクをリフレッシュする必要がある。このような目的のインク吐出を予備吐出という。このような予備吐出処理を行うインクジェット記録装置では、予備吐出されたインクを受けるための予備吐出受けが設けられている。その場合、予備吐出受けとして、前述の回復系ユニットのキャップを利用することも行われている。このようなキャップ内に予備吐出する構成では、予備吐出インク量がある値に達した時にポンプを作動させてキャップ内のインク(予備吐出されたインク)を吸引して排出するシステムが採用されている。
以上述べたように、インクジェット記録装置のキャップ(キャッピング手段)の機能には大きく分けて3つの機能ある。
【0010】
次に、記録ヘッドの吐出口面の状態について説明する。記録装置においては、内部を記録紙が通過することから、記録紙に付着した紙粉等が記録装置内を浮遊することもあり、このような状態の元で吐出口近傍に微少な紙粉等のゴミが付着すると、インク吐出力がこれらの付着物に負かされて吐出不良(不吐出を含む)になってしまい、記録画像の品位が著しく低下することがある。そのため、このような状態になる前に、所定の時間間隔で自動的にブレード等によって吐出口面をワイピングし、記録ヘッドの吐出口面を拭き取り清掃することが行われている。また、インクの吐出不良による記録画像の劣化が突然発生したような場合には、ユーザーがマニュアルでワイピングを行うこともある。
【0011】
一方、吐出口からは絶えずインクが吐出されているが、1回当たりのインク吐出量は数十ピコリットルから数ピコリットルと微少量であるため、吐出されたインクの主滴以外の部分は霧状に浮遊してミストになり、このインクミストが吐出口面に付着したり、あるいは、記録紙等の紙面に衝突した吐出インクの一部が跳ね返って記録ヘッドの吐出口面に付着したりすることもある。
このような吐出口面へのインク付着の状態が連続すると、吐出口面に付着したインクは、最初は微少であっても、付着インク滴が徐々に成長して吐出口を覆うようになり、このような付着インクによって吐出口からのインク吐出力が負かされて吐出不良(不吐出を含む)になってしまい、記録画像の品位が著しく低下することもある。
そのため、このような状態になる前にも、所定の時間間隔で自動的にブレード等によって吐出口面をワイピングし、記録ヘッドの吐出口面を拭き取り清掃することが行われている。また、このような付着インクに起因する吐出不良によって記録画像の劣化が突然発生したような場合には、ユーザーがマニュアルでワイピングを行うこともある。
【0012】
また、前述したように記録ヘッドの吐出口面にキャップを圧接して吐出口を密閉(キャッピング)したり、前記予備吐出により吐出されたインクをキャップの内部で受けたり、キャッピング状態でキャップに接続された吸引ポンプを作動して吐出口からインクを吸引する吸引回復動作を行ったりすることにより、キャップ内は通常時でも絶えずインクによって汚染されている。そのため、一般に、キャッピング状態からキャップを記録ヘッドから離隔した後(キャッピングを解除した後)では、該記録ヘッドの吐出口面にインクが付着している。従って、キャッピング(吐出口面へのキャップの圧接)を解除した後に、そのまま記録を開始すると、インクの吐出不良が発生するおそれがある。
【0013】
そこで、キャッピング解除後(キャップ圧接解除後)に、ブレード等で吐出口面を拭き取り清掃するワイピング操作を実施するような動作シーケンスが採用されている。そして、このワイピング操作の直後には、インクの吐出不良に起因する記録画像の品位低下を防止するために、吐出口から記録以外のインク吐出を行う予備吐出操作が行われる。
例えば、カラー3色の吐出口列が同1列を成して縦1列に配置されたり、カラー3色の吐出口列が独立して3列並列に配置される記録ヘッドにおいてこれらの3色を1つのキャップを介して吸引するような場合には、キャップ内で3色のインクが混じり合い、吸引回復操作の後に3色混じり合ったインクが吐出口面に残されることがある。
【0014】
このような吐出口面上の混色したインクは、吐出口内に逆流する前に除去することが要請され、そのためにブレード等によるワイピング操作が行われている。しかし、この混色したインクの若干量は吐出口内に逆流し、直後の記録動作において、記録開始初期の記録画像の色彩が設定色と異なってしまい、記録画像の品位を著しく劣化させる場合がある。このような混色による記録品位の劣化を防止するために、ワイピング動作の直後に所定発数の予備吐出動作が行われる。
このような回復操作においては、前記吸引回復動作、前記ワイピング動作及び前記予備吐出動作のタイミング、つまりインク吸引の後にワイピング操作して予備吐出動作に入るまでの時間が長くなるにつれて、前述の混色インクの吐出口内への侵入量がどんどん増加するため、その分、上記予備吐出動作におけるインク吐出の発数も増加し、廃棄するインクの量も増加することになる。
【0015】
また、インクジェット記録装置における最近の画像記録では、特に、高速化、黒色の濃度アップ、高発色カラー化、高精細化、耐水性アップなどに関する性能向上が求められており、それに応じて記録ヘッドにおける各色インクの吐出口列の配置構成も変化している。
一般に、シリアル記録方式のインクジェット記録装置においては、記録ヘッドをキャリッジに搭載するとともに、該キャリッジの往復移動に同期して記録ヘッドにより記録紙にドットを記録し、該キャリッジの往復移動による主走査方向と記録紙の紙送りによる副走査方向とによってドットマトリックスを構成しながら画像を記録していく。
【0016】
この時に求められる記録画像の画質として、黒色の濃度アップ、記録動作の高速化、カラー記録の高発色カラー化、画像の耐水性アップ、インク色同士に滲みがないことなどがあり、これらの記録画像の画質に対する要請が最近の傾向となっている。しかも、これらの要請については、廉価で実現することが強く求められている。
そのため、記録ヘッド(インクジェットヘッド)の構成として、インク色がブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各吐出口列、すなわち4色の吐出口列(吐出口群)を4列横並び(4列並列)で配置し、各吐出口列における隣接する吐出口間の距離(ピッチ間隔)は記録の高精細化に伴って600dpi(dpi=dot per inchで1インチ当たりのドット数を示す)、更には1200dpiにしたものが実用化されている。
【0017】
また、記録ヘッドのコンパクト化を図るため、各吐出口列間の距離も小さくされ、吐出口を形成するうえでの限界値に近い約3.5mm程度に選定され、高密度化を図ったものが実用化されている。また、同一の吐出口面に4列の吐出口列が構成されている。
さらに、記録画像の耐水性や色の滲みを防止し、高速度記録を可能ならしめるため、記録用紙にインクを吐出した後、直ぐに(直ちに)黒インクとカラーインクが化学反応して固まることで、滲みが生じないようにする操作も行われている。つまり、黒インクをプラスに帯電させるとともに、カラーインクをマイナスに帯電させ、これらのインク同士が電気的に結合して安定化することで記録画像の滲みを無くすような操作が行われている。
このように、黒インクとカラーインクとで帯電の仕方を変えるインクシステムを採用することにより記録ヘッドのコンパクト化を図るのに伴って、黒インクの吐出口列とカラーインクの吐出口列との間のピッチ間隔(並列ピッチ間隔)も小さくなる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような同一の吐出口面に黒インクの吐出口列及びカラーインクの吐出口列から成る複数の吐出口列を配置するインクジェット記録ヘッドの構成では、次のような技術的課題があった。
すなわち、前述のように同一の吐出口面に黒インクの吐出口列及びカラーインクの吐出口列を配置する構成において、予備吐出によるインクミスト等によりインク滴が吐出口面に付着してインク吐出不良が発生したり、黒インク及びカラーインクをプラス・マイナスの逆極性に帯電させてこれらのインク同士の反応性を向上させることで固化(安定化)を促進し、記録画像の滲みを無くすようにする場合には、同一吐出口面に配置された黒インクの吐出口列及びカラーインクの吐出口列から予備吐出されたインク同士が該黒インクの吐出口列と該カラーインクの吐出口列との間の境界部付近で混じり合い、黒インクがカラーの吐出口列に侵入したり、逆にカラーインクが黒の吐出口列に侵入したりすることにより、吐出口内でインク同士が反応してインクの固着が生じることで、吐出口に目詰まりが生じ、吐出口のインク吐出性能が回復せずに記録ヘッドが破壊されるという不都合が発生ことがある。
【0019】
また、3色のカラーインクの吐出口列が同一の吐出口面に形成された記録ヘッドでは、これらの吐出口列(吐出口群)を1個の(共通の)キャップでキャッピングするとともに該キャップに接続された負圧発生源により吐出口からインクを吸引するような場合に、インクの混色を防止するためにかなり多くの予備吐出を行う必要があり、それに伴って廃棄されるインクの量が多くなってしまうという技術的課題があった。
さらに、予備吐出操作によって生じた各色のインクミストが黒インクの吐出口列とカラーインクの吐出口列との間の境界付近で混じり合い、黒インクのミストがカラーの吐出口へ侵入したり、逆にカラーインクのミストが黒の吐出口列へ侵入することにより、これらのインクが吐出口内で反応固着して目詰まりを生じ、吐出口のインク吐出性能が回復せずに記録ヘッドが破壊されるという不都合が発生ことがある。
また、これらのインクミストにより記録装置の機内が汚染されるという技術的課題もあった。
【0020】
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、予備吐出時のインクミストの発生を防止するとともに、同一の吐出口面に複数の異なるインク色の吐出口列を配置する場合でも、吸引回復操作や予備吐出操作の際に吐出口内や吐出口面上でのインクの混合固着により吐出口の目詰まりや混合固着インクの吐出口内への侵入を防止し、混色防止のための予備吐出インク量を減少させることができ、それによって、信頼性が高く経済性に優れたインクジェット記録装置及び該装置の回復方法を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを搭載して移動するためのキャリッジと、前記記録ヘッドの吐出口面をキャッピングする第1の位置と前記吐出口面から離間した第2の位置とに移動可能なキャップと、前記吐出口面と前記キャップとの間を前記キャリッジの移動方向と交差する方向に移動することにより前記吐出口面をワイピングするためのワイパーと、前記キャップ及び前記ワイパーを制御する制御手段と、を備えるインクジェット記録装置において、前記制御手段は、前記キャップが前記第2の位置にあるときに前記ワイパーに前記吐出口面をワイピングさせた後に、前記キャップを前記第1の位置よりも前記吐出口面から離れ前記第2の位置よりも前記吐出口面に近い第3の位置に移動させてから前記記録ヘッドに前記キャップに向けてインクを吐出させることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。
図1は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例の概略構成を示す模式的斜視図であり、図2は図1中の記録手段の吐出口面に形成された複数の吐出口列の配置を矢印A方向から見て示す模式的底面図であり、図3は図2の吐出口面を複数のワイパー(ブレード)でワイピングする状態を示す模式的底面図であり、図4は本発明を適用したインクジェット記録装置における回復系ユニットの一実施例のキャッピング状態における全体構成を模式的に示す説明図である。
【0024】
インクジェット画像形成装置としてのインクジェット記録装置の全体構成を示す図1において、不図示のオートシートフィーダ(自動給紙装置)から1枚づつ分離されて記録装置内に供給された記録用紙等の記録媒体3は、不図示の搬送モータ(紙送りモータ)により回転駆動される搬送ローラ(紙送りローラ)1と該搬送ローラに圧接されて従動回転するピンチローラ2との間に挟持され、該搬送ローラ1の回転を制御することにより、記録部に対向する位置に配設されたプラテン4の表面に案内されて紙送り(副走査)される。
【0025】
記録手段としての記録ヘッド7を搭載したキャリッジ5は、前記搬送ローラ1と平行に装置本体に設置されたガイドシャフト6によって往復移動可能に案内支持されている。前記キャリッジ5は、左右のプーリ(不図示)の間に張架されたタイミングベルト(不図示)に連結されており、不図示のキャリッジモータによって一方のプーリ(モータプーリ)を回転駆動することで前記タイミングベルトを駆動することにより、前記ガイドシャフト6に沿って案内されながら記録媒体(記録用紙)3の搬送方向と直交する主走査方向に移動する。このキャリッジ5(記録ヘッド7)の移動に同期して該記録ヘッドのインク吐出部を記録データに基づいて駆動することにより、選択された吐出口からインク滴を下方に吐出し、記録媒体としての記録用紙3に画像を形成(記録)していく。
【0026】
前記キャリッジ5には記録手段としての記録ヘッド7が搭載されており、該記録ヘッド7にはインク貯留部としてのインクタンクが着脱可能に取り付けられている。前記記録ヘッド7には、異なる色のインクを貯留する複数のインクタンク、すなわち黒(Bk)インクのインクタンク8、イエロー(Y)インクのインクタンク9、マゼンタ(M)インクのインクタンク10、シアン(C)インクのインクタンクの4個のインクタンクが装着されている。そして、前記インクタンク7の吐出口面(図示の底面)12には、図2及び図3に示すように、前記各インク色に対応する吐出口列(吐出口群)、すなわち黒(Bk)インクの吐出口列13、イエロー(Y)インクの吐出口列14、マゼンタ(M)インクの吐出口列15、シアン(C)インクの吐出口列16が形成されており、それぞれの吐出口列に対して前記対応するインクタンクから対応する色のインクが供給される。
【0027】
前記記録ヘッド7の移動経路に対応する記録領域(図示の例ではプラテン4の範囲に略対応している)の記録用紙搬送方向下流側には、前記搬送ローラ1と同期して回転駆動される排紙ローラ17が配設されており、記録された記録用紙3は前記排紙ローラ17と拍車18との間に挟持されて矢印B方向に排紙されていく。
前記キャリッジ5の移動範囲内であって、前記記録領域(例えばプラテン4の範囲)を外れた所定の位置には回復系ユニット19が配設されている。この回復系ユニット19の位置は、通常、記録ヘッド7のメンテナンス位置(例えば回復処理を行う位置)及びホームポジション(非記録時又は待機時の位置)に一致させてある。
【0028】
前記記録手段としてのインクジェットヘッド(記録ヘッド)7は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えたものである。また、前記ヘッド7は、前記電気熱変換体により印加される熱エネルギーによってインク内に膜沸騰を生じさせ、その時に生じる気泡の成長、収縮による圧力変化を利用して吐出口よりインクを吐出させ、記録(プリント)を行うものである。
【0029】
図7は、記録ヘッド7のある吐出口列のインク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。図7において、記録用紙等の記録媒体3と所定の隙間(例えば、約0.2〜約2.0ミリ程度) をおいて対面する吐出口面12には、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されている。記録ヘッド7は、前記吐出口82が主走査方向(該記録ヘッド7及びキャリッジ5の移動方向)と交叉する方向に並ぶような位置関係で、キャリッジ5に搭載されている。こうして、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体85を駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82からインクを吐出させるインクジェット式の記録ヘッド(記録手段)7が構成されている。
【0030】
図1及び図4において、前記回復系ユニット19には、図1中の矢印C方向(ワイピング方向)に駆動されるワイパーホルダ(ブレードホルダ)20が設けられるとともに、該ワイパーホルダ20上には記録ヘッド7の吐出口面12を拭き取り清掃するための複数のワイパー(ブレード)21が取り付けられている。
そこで、記録動作などによって記録ヘッド7の吐出口面12にインクが付着した場合には、キャリッジ5が前記回復系ユニット19と対向する位置へ移動し、不図示の回復系モータによって前記ワイパーホルダ20上のワイパー(ワイパー群)21を矢印C方向に駆動することにより、記録ヘッド7の吐出口面12を拭き取り清掃(ワイピング)するように構成されている。
また、前記複数のワイパー21は、図3に示すように、3個のワイパー(ブレード)21a、21b、21cで構成されている。
【0031】
ここで、前記各吐出口列13、14、15、16と前記各ワイパー21a、21b、21cとの関係について説明する。前記黒色の吐出口列13から吐出させるのに使用される黒(ブラック)インクは顔料系のブラックインクであり、該吐出口列13の近傍を拭き取り清掃するのに用いられるのは図示右上がりに角度θだけ傾斜したワイパー21aであり、このワイパー21aにはプラスに帯電したインク(顔料系の黒色インク)が付着している。
一方、カラーインクの吐出口列14、15、16はそれぞれイエローインク、マゼンタインク、シアンインクに対応しており、これらの吐出口列の近傍を拭き取り清掃するのに用いられるのは図示右下がりに角度θだけ傾斜したワイパー21bである。前記カラーの吐出口列14、15、16から吐出させるのに使用されるカラーインク(イエロー、マゼンタ、シアン)は染料系のカラーインクであり、これらを拭き取り清掃するのに使用されるワイパー21bにはマイナスに帯電したインク(染料系のイエロー、マゼンタ、シアンのインク)が付着している。
【0032】
従って、これらの黒インク(ブラックインク)とカラーインクが吐出口面12上で混じり合うと、インク同士の固着反応によってインク固着(インク固化)が発生し、固化したインクが吐出口82内へ侵入することで該吐出口に目詰まりが発生し、記録ヘッド7が破壊されるおそれがある。
このような不都合を防止するために、黒インクをワイピングするワイパー21a及びカラーインクをワイピングするワイパー21bは、図3に示すように、それぞれの内側端部がワイピング方向後流側となる方向に角度θだけ傾斜させて“ハ”の字状に配置されており、ワイピングされた黒インク及びカラーインクがそれぞれ反対側の吐出口へ侵入しないように吐出口面12の中央部に寄せ集められるように構成されている。
【0033】
そして、中央部に寄せ集められたインクを、水平方向(ワイピング方向に略直角の方向)に配置された第3のワイパー(ブレード)21cによって拭き取り除去(ワイピング)するように構成されている。
前記複数のワイパー(ブレード)21a、21b、21cの材質としては、ウレタン、HNBR、EPDM等が望ましい。
【0034】
次に、図1及び図4を参照して、本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例における回復系ユニット19の構成及び動作について説明する。
前記回復系ユニット19は、図4に示すように、キャップ22を吐出口面12に密着させて吐出口82を覆うためのキャッピング手段と、吐出口面12をワイパー21で拭き取り清掃するためのワイピング手段と、キャップ22で吐出口82を密封したキャッピング状態で該キャップに接続された負圧源としての吸引ポンプ50を作動させて該キャップ内に負圧を発生させることにより、吐出口82からインクを吸引する(吸い出す)ことで該吐出口内のインクをリフレッシュするための吸引回復手段と、を備えている。
【0035】
図1及び図4において、前記キャップ22は圧接バネ33を介してキャップホルダ23に保持されており、吐出口82からインクを吸引する吸引回復操作を行う際には、記録ヘッド7の吐出口面12に前記キャップ22を圧接することにより吐出口82は密閉されている。
前記キャップ22を保持したキャップホルダ23は、回復系ユニット19のベース部材に対して、吐出口面12に対して略垂直な方向に移動可能となるように案内保持されている。
また、前記キャップホルダ23は、その一端部(図示の下端部)で、アーム軸25を中心に回動自在に軸支されたキャップアーム24の一端部に連結されている。前記キャップホルダ23と前記キャップアーム24とは、ピンと長孔との係合24aによって回転自在に連結されている。
【0036】
前記キャップアーム24の他端部(反対側の端部)24bは、コントロールカム26のキャップカム面26aに当接(圧接)されている。前記コントロールカム26は支軸26cを中心に矢印D方向に回転可能に軸支されている。従って、このコントロールカム26の回転位置によって、キャップアーム24の一端部24aに連結されたキャップホルダ23及びキャップ22が上下し、記録ヘッド7の吐出口面12に対してキャップ22が圧接(密着)されたり離隔(離反)されたりするように構成されている。
前記キャップ22の内部はポンプチューブ27を通して負圧発生源としての吸引ポンプ(チューブポンプ)50に接続されており、キャップ22で吐出口82を密閉したキャッピング状態で前記吸引ポンプが作動することにより、該キャップ22内に負圧を発生させ、記録ヘッド7の吐出口82からインクを吸引する(吸い出す)ように構成されている。
【0037】
なお、図4に示す前記チューブポンプ50は、ポンプベース51の内面に半円弧状に形成された案内溝にポンプチューブ27を装着し、前記案内溝と同心位置に配置されたポンプ軸54を中心に回転(公転)可能な円盤状のコロホルダ52を設け、該コロホルダ52の直径方向に対向する2箇所に加圧コロ53を回転(自転)自在に軸支し、前記コロホルダ52を矢印H方向に回転駆動することにより前記加圧コロ53でポンプチューブ27を押しつぶしながらしごいていくことで該ポンプチューブ27の弾性復元力で該ポンプチューブ27内に負圧を発生させ、該負圧をキャップ22内へ導入するように構成されている。
さらに、前記キャップ22には、開閉弁29によって開閉される大気連通チューブ28が接続されている。この開閉弁29は上記のインク吸引時(吸引回復操作中)には閉じられている。
【0038】
次に、図1〜図4を参照して、回復系ユニット19のワイピング手段の構成及び動作について説明する。
図1〜図4において、複数(3個)のワイパー(ブレード)21a、21b、21cから成るワイパー群(ブレード群)21はワイパーホルダ20上に所定の配列を成して一体的に取り付けられており、ワイパーホルダ20は図1中の矢印C方向に往復移動可能に案内支持されている。
各ワイパー21と吐出口面12との間に所定の侵入量(オーバーラップ量)を設けることにより、該吐出口面12の各ワイパー21によるワイピング性能(クリーニング性能,拭き取り清掃効果)が確保される。
【0039】
コントロールカム26の周面には、キャップカム面26aの他にワイパーラックギア26bが形成されている。コントロールカム26の矢印D方向の回転駆動は、回復系モータ(不図示)からのギアトレイン及びギアトレインに噛み合い連結されワイパーラックギア26bによって構成されるラック・ピニオン機構により、ワイパーホルダ20の往復移動に変換されている。このワイパーホルダ20のワイパーラックギア26bによる往復移動は、キャップカム面26aによりキャップアーム24を介してキャップ22が吐出口面12から十分に離隔されているときに行われるように制御される。なお、本実施例では、コントロールカム26は回復系モータ(不図示)により矢印D方向の一方向に回転駆動される。
【0040】
次に、図1〜図4を参照して、回復系ユニット19の前記キャッピング手段と前記ワイピング手段との一連の動作について説明する。
記録ヘッド7を搭載したキャリッジ5がキャップ22と対向する位置にくると、キャップホルダ23が記録ヘッド7の吐出口面12に向けて(図4中で上方向へ)へ駆動され、キャップ22が吐出口面12に圧接されるキャッピング状態になる。
このキャッピング状態で、前記大気連通弁29が閉じられ前記吸引ポンプ50が作動すると、キャップ22内に負圧が発生し、記録ヘッド7の吐出口82からインクが吸引される(吸い出される)。所定量のインク吸引を行った後、前記大気連通弁29を開いてキャップ22内に大気を導入する。すると、この導入された空気及び残留負圧によって吐出口面12のある程度のクリーニング(インク除去)が行われる。
【0041】
次いで、前記吐出口面12上に未だ残留しているインクをワイピング(掻き取り)するために、先ずキャップ22を吐出口面12から十分に離隔させ(図示の例では下降させ)、ワイパーホルダ20を矢印E方向に移動させることで前記複数のワイパー21(21a、21b、21c)を同様に移動させる。このとき,各ワイパー21は吐出口面12に対して高さ方向に所定量だけオーバーラップされており、従って、各ワイパー21の先端部が吐出口面12と摺擦することにより、該吐出口面12のワイピング(拭き取り清掃)が行われる。
その際、このワイピング処理によって吐出口面12上のインクの一部が吐出口82内へ押し込められることがあり、このインクの押し込みによってインクの混色が生じ、そのまま記録を開始すると、初期の記録画像の品位が著しく低下することがある。このような不都合を解消するために、前記ワイピング処理の直後に予備吐出処理が実行される。
【0042】
この予備吐出は、前記キャップ22を吐出口面12の近傍まで移動させ、その状態で吐出口82からインクを吐出させることにより実行される。詳しくは、吐出口面12からキャップ22内のインク吸収体までの距離が約2±1mm程度になるまで接近させた状態で予備吐出を実行することが好ましい。
この予備吐出処理により、吐出口82内に侵入してきた(押し込められた)インク(混色インク)を吐出させることになり、それによって、本来の色インクであるフレッシュなインクと混じることが無くなる。そして、画像記録時にこのフレッシュなインクが吐出されるため、記録データに忠実な高画質の記録画像が得られる。
【0043】
上記予備吐出処理の後、キャリッジ5をキャップ22と対向する位置から他へ移動させる。この時のキャリッジ5の移動方向は、図示の構成からも明らかなごとく、前記ワイピング手段のワイパー21の移動方向と交叉する方向(略直交する方向)に設定されている。その理由は、キャリッジ5を他所へ移動させることにより、ワイパー21(ワイパーホルダ20)が初期位置(図4中で右側の位置)に戻る時に記録ヘッド7(吐出口面12)と接触しないようにするためである。
【0044】
また、このようにワイパー21が初期位置に戻る時に吐出口面12に接触させないようにする理由は、もしワイパー21が戻り移動時に吐出口面12に接触すると、前段階の予備吐出で吐出口面81上に付着したインクを吐出口82内へ押し込むことになり、再び吐出口内でインクの混色が発生して前の状態に戻り、再度の予備吐出が必要となり、廃棄するインクの量が多くなることを防ぐためである。
以上のようなワイピング処理及び予備吐出処理から成る一連のシーケンスの後、キャリッジ5は、十分に離隔した退避位置(図示の十分に下降した位置)にあるキャップ22と対向する位置(真上の位置)に戻される。この状態で記録データ(印刷データ)を待つ。
【0045】
次に、前記ワイピング直後の前記予備吐出のタイミングの詳細について説明する。一般に、予備吐出の際にはインクミストが発生しやすいので、前述のようなインクミストによる不都合を無くすためにはこのインクミストの量を少なくすることが肝要である。そして、本実施例のように、予備吐出されるインクを受けるための予備吐出受けとしてのキャップ22が使用される場合には、記録ヘッド7の吐出口面12からキャップ22の該吐出口面12と対向する面までの距離には最適値(最適距離)があり、あまり遠すぎても、あまり近すぎても不都合が生じやすくなる。
【0046】
つまり、吐出口面12からキャップ22の対向面までの距離が遠すぎる場合には、予備吐出されたインクの殆どがインクミストになってしまう。一方、吐出口面12からキャップ22の対向面までの距離が近すぎる場合には、予備吐出受け(本実施例ではキャップ22)からのインクの跳ね返りで吐出口面12にインク滴が付着し、この付着インクが吐出口内に侵入してインクの混色を生じたり、また、前述の反応性インクを使用する場合には、吐出口内のインクと侵入してきたインクが反応して固着し、固着インクで吐出口が目詰まりし、回復が困難になって記録ヘッド7自体が破壊されることがあるなどの不都合が生じやすくなる。
これらを考慮すると、記録ヘッド7の吐出口面12と対向する面を、予備吐出されるインクが跳ね返り難いインク吸収体で形成するとともに、該吐出口面12から該対向する面までの距離が約2mm±1mm程度になにように選定することが好ましい。
【0047】
また、前述のように予備吐出受けとしてキャップ22を用いるキャップ内予備吐出の利点として、一般にキャップ22にはポンプチューブ27を介して吸引ポンプ50が接続されているので、予備吐出によりキャップ22内に溜まったインクを吸引ポンプ50により廃インク吸収体(不図示)へ排出することができ、廃インク処理を容易に行えることがある。
また、一般に、キャップ22と吐出口面12との密着性を向上させるために、該キャップ22にはその全周にわたってリブ22aを設けることが行われており、そのため、キャップ22のリブ22aと吐出口面12との距離はキャップ開放時でも比較的小さく、キャップ22内のインク吸収体などに衝突して跳ね返ったインク(インクミスト)が外部へ漏れる量が少なくなるという利点もある。
さらに、吸引回復処理の後でキャリッジ5を移動させる必要がないので、キャリッジ5の移動動作に伴って発生する空気流によってインクミストを撒き散らすことも無くなるという利点も得られる。
【0048】
本実施例においては、以上説明したような利点を確実に実現するため、キャップ22の位置として、吐出口面12に密着する第1ポジション(キャップ圧接ポジション)と、吐出口面12から十分に離隔する第2ポジション(キャップ退避ポジション)と、吐出口面12に接触はしないが間隔が十分に小さい近傍位置(近接位置)である第3ポジション(予備吐出ポジション)が設定されている。
前記キャップ圧接ポジション(第1ポジション)はキャップ22が吐出口面に密着するキャッピング状態になる位置である。前記キャップ退避ポジション(第2ポジション)は、キャップ22が吐出口面12から十分に離隔した位置であり、この状態ではワイピング手段のワイパー21及びワイパーホルダ20がキャップ22に干渉することなく移動可能になる。
【0049】
このキャップ退避ポジション(第2ポジション)は、本実施例では、前記キャップ圧接ポジションから約12mm退避した位置(図示の例では下降した位置)に設定されている。また、前記第3ポジション(予備吐出ポジション)は、本実施例では、吐出口面12からキャップ22内のインク吸収体までの距離が約2mm±1mm程度になるような位置に設定されている。
これらキャップ22の3つのポジションは、前記キャップカム26aを回転させることにより、前記キャップアーム24を介してキャップ22の位置を制御することにより割り出される。
【0050】
以上のような構成の元で、記録ヘッド7の吐出口面12にキャップ22を圧接し(第1ポジション)て吐出口82を密閉し、このキャッピング状態で吸引ポンプ50を作動させることにより吐出口82からインクを吸引し、吸引回復処理を行う。このインク吸引(吸引回復)を所定量行ったところで(インク吸引の途中で)大気連通弁29を開くことによりキャップ22内に空気を導入して吐出口面12に付着したインクの一部を除去する。
その後、キャップ22を前記第2ポジション(キャップ退避ポジション)まで移動させ、該キャップ22と記録ヘッド7との間を通してワイパーホルダ20及びワイパー群21を図4中の矢印E方向に移動させることにより、吐出口面12上に残留しているインクをワイピング(拭き取り清掃、掻き取り除去)する。
【0051】
このワイピング処理を行った直後に、キャップ22を前記第3ポジションまで前進(図示の例では上昇)させるとともにその位置で前記予備吐出処理を行う。その後、キャップ22を前記第2ポジションまで退避させると同時に、キャリッジ5をキャップ22と対向しない他の位置へ移動させる。そして、ワイパーホルダ20及びワイパー群21を図4中の左側の位置から矢印F方向に移動させて図示右側の初期位置に戻す。この戻し移動の際には、キャップ22が退避ポジション(第2ポジション)に位置するとともにキャリッジ5及び記録ヘッド7が他の位置にあるので、ワイパー(ブレード)群21が吐出口面12に触れることなく、ワイパーホルダ20及びワイパー群21を初期位置に戻すことができる。
次いで、キャップ22を前記第3ポジション(予備吐出ポジション)まで前進(図示の例では上昇)させるとともに、記録ヘッド7をキャップ22と対向する位置(図示の例ではキャップ22の真上の位置)まで移動させることにより、いつでも予備吐出を行うことができ、かつ記録信号を受けたら直ぐに記録動作を開始できるような待機状態にする。
【0052】
なお、前記キャップ22の内部にはインク吸収性に優れたインク吸収体が装着されている。このインク吸収体の材質としては、例えばベルイータ(商品名)やサンファイン(商品名)等が使用されている。
以上のような構成及び動作により、同一吐出口面にインク色の異なる複数の吐出口列を配置する場合でもインクの混色を防止することができ、かつ予備吐出処理におけるインク吐出量を減少させることで廃棄するインク量を減少させることができる。
また、記録ヘッド7の吐出口面12の吐出口内で黒インクとカラーインクなど異なる色のインクが混じり合うことで、インク同士が反応してインク固着が発生し、吐出口の目詰まりが生じるという不都合の発生を防止することができる。
さらに、吐出口面12上で黒インクとカラーインクが混じり合って固着したインクが吐出口内に侵入することも防止することができる。
その結果として、信頼性の高い経済性に優れたインクジェット記録装置を実現することができる。
【0053】
図5は本発明を適用したインクジェット記録装置における回復系ユニットの別の実施例のキャッピング状態を示す模式的部分縦断面図であり、図6は図5中の線6−6に沿った模式的縦断面図である。図5及び図6の実施例の本体の構成は前述の実施例と実質的に同じであり、図5及び図6においても、図1〜図4で説明した実施例の各部と同じ又は対応する部分は同一符号で示されている。
図5及び図6において、キャップ22を前記第1ポジション(圧接)と前記第2ポジション(離隔)との間で移動させるためのコントロールカム30がキャップ22の真下に配設されている。キャップホルダ23は、その両側の2箇所づつ(合計4箇所)に設けられたガイドボス(ガイド用突起部)23aを回復系ユニットのベース部材32の溝に係合させることにより、前進後退方向(図示の上下方向)にスライド(摺動)可能に案内支持されている。
【0054】
前記キャップホルダ23の記録ヘッド7側の端部(上端部)には、圧接バネ33を介してキャップ22が保持されている。一方、前記キャップホルダ23の他端部(下端部)には平行ピン部(突出部)23bが一体に形成され、該平行ピン部23bは前記コントロールカム30のガイド溝30aと係合している。
図5〜図6の実施例は、以上説明した点で図1〜図4の実施例と相違しているが、その他の部分では実質上同じ構成を有しており、それぞれ対応する部分(一部ではあるが)を同一符号で示し、それらの詳細説明は省略する。
【0055】
本実施例においても、前記コントロールカム30の矢印G方向の回動(回動位置)を制御することにより、キャップ22を前述の実施例の場合と同様の第1ポジション、第2ポジション、第3ポジションに位置させ得るように構成されている。そして、本実施例においても、第1ポジションはキャップ22が吐出口面12に密着するキャップ圧接ポジションに設定され、第2ポジションはキャップ22が吐出口面12から十分に離隔したキャップ退避ポジションに設定され、第3ポジションはキャップ22が吐出口面12に接触はしないが間隔が十分に小さい近傍位置(近接位置)である予備吐出ポジションに設定されていく。
【0056】
従って、本実施例においても、図1〜図4の実施例において前述したような動作シーケンスによって、記録ヘッド7の吸引回復処理を行った後に吐出口面12のワイピング処理を実行し、このワイピング処理の直後に、キャップ22を前記第3ポジションまで移動させるとともにその位置で速やかに予備吐出処理を実行する。
なお、図5及び図6の回復系ユニット19においても、前述の実施例の場合と同様に、上記ワイピング処理の動作は前記コントロールカム30の回転に連動して実行される。
【0057】
以上の説明からも明らかなごとく、前述の実施例においては、記録手段7から記録媒体3へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録手段の吐出口82を覆うキャッピング手段と前記記録手段の吐出口面12を拭き取り清掃するワイピング手段と前記記録手段の吐出口82からインクを予備吐出する予備吐出手段とを備えた回復系ユニット19を有し、前記ワイピング手段で前記吐出口面12を拭き取り清掃した直後に、前記キャッピング手段のキャップ22を該吐出口面の近傍まで移動させるとともに、該吐出口面の近傍まで移動したキャップに対して前記予備吐出手段によりインクを予備吐出するように構成されている。
【0058】
また、前述の実施例においては、前記キャップ22が、カム26又は30を利用してを前記吐出口面12の近傍(第3ポジション)まで移動させられるように構成されている。
また、前記キャップ22が、前記カム26又は30を利用して、前記吐出口面12に密着するキャッピング位置(第1ポジション)、及び前記吐出口面から十分に離隔した退避位置(第2ポジション)へ移動させられるように構成されている。
さらに、前記キャップ22の内部に、材質がベルイータ又はサンファインであるインク吸収体が装着されており、前記予備吐出は、前記キャップ22が前記吐出口面12から前記キャップ内のインク吸収体までの距離が約2±1mmの位置(第3ポジション)にある時に行われるように構成されている。
【0059】
従って、前述の実施例によれば、回復動作でインクを予備吐出する際のインクミストの発生を防止することができ、また、同一の吐出口面12に複数の異なるインク色の吐出口列13、14、15、16を有する記録手段7で吐出口82の吸引回復操作や予備吐出操作を行う場合でも、吐出口内で異なる色のインクが混じり合って反応固着することで吐出口の目詰まりを生じたり、吐出口面上で異なる色のインクが混じり合って反応固着した固化インクが吐出口内に侵入したりすることを防止でき、インクの混色防止のための予備吐出における予備吐出インク量を減少させることで廃棄するインク量を減少させることができ、信頼性が高く経済性に優れたインクジェット記録装置が提供される。
【0060】
なお、以上の実施例では、記録手段としての記録ヘッドを主走査方向に移動させながら記録するシリアル型のインクジェット記録装置の場合を例に挙げて説明したが、本発明は、記録媒体の全幅または一部をカバーする長さのラインタイプのインクジェットヘッドを用いて副走査のみで記録するライン型のインクジェット記録装置の場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。
また、本発明は、同一吐出口面に複数の吐出口列を有する記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置であれば、記録ヘッドの数に関係なく、また、1個または複数個の記録ヘッドを用いて複数の異なる色で記録するカラーインクジェット記録装置、同一色彩で異なる濃度の複数濃度で記録する階調記録用のインクジェット記録装置、さらには、これらを組み合わせたインクジェット記録装置などの場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を達成しうるものである。
【0061】
また、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なインクジェットカートリッジを用いる構成、記録ヘッドにインクタンクを着脱可能に装着する記録手段を用いる構成、あるいは、記録ヘッドととインクタンクを別体にし、その間をインク供給路等で接続する構成など、記録ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得られるものである。
【0062】
さらに、本発明は、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる記録ヘッドを使用するものにも適用できるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記録ヘッドを使用するインクジェット記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、回復動作でインクを予備吐出する際のインクミストの発生を防止することができ、信頼性が高く経済性に優れたインクジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例の概略構成を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中の記録手段の吐出口面に形成された複数の吐出口列の配置を矢印A方向から見て示す模式的底面図である。
【図3】図2の吐出口面を複数のワイパー(ブレード)でワイピングする状態を示す模式的底面図である。
【図4】本発明を適用したインクジェット記録装置における回復系ユニットの一実施例のキャッピング状態における全体構成を模式的に示す説明図である。
【図5】本発明を適用したインクジェット記録装置における回復系ユニットの別の実施例のキャッピング状態を示す模式的部分縦断面図である。
【図6】図5中の線6−6に沿った模式的縦断面図である。
【図7】図1中の記録手段の1つの吐出口列のインク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 搬送ローラ(送紙ローラ)
2 ピンチローラ
3 記録媒体(記録用紙)
4 プラテン
5 キャリッジ
6 ガイドシャフト
7 記録手段(記録ヘッド)
8 黒インクのインクタンク
9 イエローインクのインクタンク
10 マゼンタインクのインクタンク
11 シアンインクのインクタンク
12 吐出口面
13 黒インクの吐出口列
14 イエローインクの吐出口列
15 マゼンタインクの吐出口列
16 シアンインクの吐出口列
17 排紙ローラ
18 拍車
19 回復系ユニット
20 ワイパーホルダ
21 複数のワイパー(ワイパー群)
22 キャップ
23 キャップホルダ
24 キャップアーム
25 アーム軸
26 コントロールカム
26a キャップカム
26b ワイパーラックギア
27 ポンプチューブ
28 大気連通チューブ
29 開閉弁(大気弁)
30 コントロールカム
30a ガイド溝
32 回復系ユニットのベース部材
33 圧接バネ
50 吸引ポンプ(チューブポンプ)
51 ポンプベース
52 コロホルダ
53 加圧コロ
54 ポンプ軸
82 吐出口
83 共通液室
84 液路
85 電気熱変換体

Claims (6)

  1. インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを搭載して移動するためのキャリッジと、
    前記記録ヘッドの吐出口面をキャッピングする第1の位置と前記吐出口面から離間した第2の位置とに移動可能なキャップと、
    前記吐出口面と前記キャップとの間を前記キャリッジの移動方向と交差する方向に移動することにより前記吐出口面をワイピングするためのワイパーと、
    前記キャップ及び前記ワイパーを制御する制御手段と、
    を備えるインクジェット記録装置において、
    前記制御手段は、前記キャップが前記第2の位置にあるときに前記ワイパーに前記吐出口面をワイピングさせた後に、前記キャップを前記第1の位置よりも前記吐出口面から離れ前記第2の位置よりも前記吐出口面に近い第3の位置に移動させてから前記記録ヘッドに前記キャップに向けてインクを吐出させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記キャップ内に前記記録ヘッドから吐出されたインクを吸収するためのインク吸収体を設け、前記キャップが前記第3の位置にある場合に前記吐出口面と前記インク吸収体との距離は2±1mmであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記録ヘッドは、インクを吐出するための吐出口が複数配列された吐出口列を複数備え、前記ワイパーは前記吐出口の配列方向に移動することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記複数の吐出口列は、顔料系の黒インクを吐出する吐出口列と染料系のカラーインクを吐出する吐出口列とを有することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記キャップを、前記第1の位置、前記第2の位置、及び前記第3の位置に移動させるためのカム部材をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを搭載して移動するためのキャリッジと、前記記録ヘッドの吐出口面をキャッピングする第1の位置と前記吐出口面から離間した第2の位置とに移動可能なキャップと、前記吐出口面と前記キャップとの間を前記キャリッジの移動方向と交差する方向に移動することにより前記吐出口面をワイピングするためのワイパーと、を備えるインクジェット記録装置の回復方法であって、
    前記キャップが前記第2の位置にあるときに前記ワイパーに前記吐出口面をワイピングさせるワイピング工程と、
    前記ワイピング工程の後に、前記キャップを前記第1の位置よりも前記吐出口面から離れ前記第2の位置よりも前記吐出口面に近い第3の位置に移動させてから前記記録ヘッドに前記キャップに向けてインクを吐出させるインク吐出工程と、
    を有することを特徴とする回復方法。
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