JPH06126947A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH06126947A
JPH06126947A JP4280099A JP28009992A JPH06126947A JP H06126947 A JPH06126947 A JP H06126947A JP 4280099 A JP4280099 A JP 4280099A JP 28009992 A JP28009992 A JP 28009992A JP H06126947 A JPH06126947 A JP H06126947A
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JP
Japan
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ink
cap
recording
ejection port
suction
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Application number
JP4280099A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Nishigori
均 錦織
Atsushi Arai
篤 新井
Kiichiro Takahashi
喜一郎 高橋
Kentaro Yano
健太郎 矢野
Naoji Otsuka
尚次 大塚
Osamu Iwasaki
督 岩崎
Daigoro Kanematsu
大五郎 兼松
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイパープレードに負荷をかけず、インクに
よる装置内汚染を招くことなく、適正な空吸引を行う回
復手段を有するインクジェット記録装置を提供する。 【構成】 キャップをずらし、隙間を作り、空吸引を行
った後、キャップの位置を変え、記録ヘッドの吐出口面
をキャップが完全にリークした状態で、更に空吸引を行
う手段を持つ。 【効果】 キャップ内のインクを有効に吸収し、吐出口
表面へのインクの残留を最小限にするために、寸法精
度、取付精度を上げることなく確実に空吸引の信頼性を
向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録手段から被記録材
へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサーなどを含む複合型電子機器やワークステー
ション等の出力機器として用いられる記録装置は、画像
情報(文字情報を含む)に基づいて用紙やプラスチック
薄板などの被記録材(記録媒体)に画像(文字を含む)
を記録していくよう構成されている。前期記録装置は、
記録方式によりインクジェット式、サーマル式、レーザ
ービーム式などに分けることができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交差
する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、被記録材を所定の記
録位置にセットした後、被記録材に沿って移動するキャ
リッジ上に搭載した記録手段によって画像を記録(主走
査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り
(記録材搬送)を行い、その後に再び停止した被記録材
に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという動
作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行われ
る。一方、被記録材の搬送方向の副走査のみで記録する
ラインタイプの記録装置においては、被記録材を所定の
記録位置にセットし、一括して1行分の記録を行いなが
ら連続的に紙送り(ピッチ送り)を行い、被記録材の全
体の記録が行われる。
【0004】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記
録ヘッド)からインクを吐出して記録を行うものであ
り、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画
像を高速で記録することができ、普通紙に特別な処理を
必要とせずに記録することができ、ランニングコストが
安く、ノンインパクト方式であるために騒音が少なく、
しかも、多色のインクを使用してカラー印字を行うのが
容易であるなどの利点を有している。中でも、紙幅方向
に多数の吐出口をフルマルチタイプの記録手段を用いる
ライン型のものは、記録の一層の高速化が可能である。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリングなどの半導体製造プ
ロセスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電
極、液路壁、天板などを形成することにより、高密度の
液路配置(吐出口配置)を容易に製造することができ、
一層のコンパクト化を図ることができる。一方、被記録
材の材質に対する要求も様々なものがあり、近年では、
通常の記録材である紙や樹脂薄膜(OHP等)などのほ
かに、薄紙や加工紙(ファイリング用のパンチ穴付き紙
やミシン目付き紙、任意の形状の紙など)等を使用する
ことが要求されるようになった。
【0006】インクジェット記録装置においては、記録
ヘッド(記録手段)の吐出口面(吐出口が配列された
面)に不要なインクが付着すると、インクの吐出方向が
偏倚して画像品位が低下する場合がある。すなわち、イ
ンクジェット記録装置では、記録ヘッドからインク液滴
を被記録材に吐出して記録を行うため、吐出した主イン
ク滴以外に発生した微細な浮遊インク滴あるいは記録材
に着弾したインク滴の跳ね返りなどによって、吐出口面
にインクが付着してヌレ状態となり、この付着インクが
吐出口の周りに多量に集まると、吐出が阻害されて思わ
ぬ方向に吐出したり(ヨレ)、インク液滴が吐出しない
(不吐出)といった弊害を引き起こす場合がある。
【0007】インクジェット記録装置においては、記録
材として液体(インク)を用いることに起因する上記の
ような不都合を解消するために、吐出口面を良好な状態
に維持するためのヘッド回復手段が用いられている。こ
のヘッド回復手段は、他の記録装置には見られないイン
クジェット記録に固有の構成である。このような吐出口
面をリフレッシュさせて吐出方向の偏倚を予防する手段
として、吐出口面に接触するワイピング部材を設け、両
者を相対移動させることによりインク滴などの異物を拭
き取る(ワイピングする)ものが用いられている。
【0008】吐出口面に付着する不要なインク滴は、記
録に伴うインク吐出時に発生するインクミストや紙から
の跳ね返りによっても発生する。また、吐出口面には、
記録時に記録ヘッドと用紙が近接相対移動することか
ら、紙粉などの異物も付着することがある。そのため、
一般に、記録中や記録終了後に、前期ワイピング部材に
よって、吐出口面上のインク滴や異物を除去することが
行われている。
【0009】ワイピング手段としては、ゴムなどの弾性
部材で形成されたブレードで吐出口面をワイピングする
することにより、不要なインク滴を拭き取る構成が広く
採用されている。しかし、このようなワイピング手段
は、その機能が低下して吐出性能の回復維持が難しくな
ったり、さらに、ワイピング手段としてのブレードなど
に堆積した増粘インクや異物などが吐出口面に逆に転移
され、吐出方向の偏倚や異物埋め込みによる不吐出など
が発生するというワイピングの弊害が生じることがあ
る。
【0010】また、記録ヘッドの吐出口面をワイピング
する時に、拭き取ってきたインクの一部がプレートの弾
性力によって記録装置内に飛散し、機内が汚染されると
いう別の問題が生じることもある。さらに、飛散せずに
ブレードに残ったインクの大部分と紙粉等の異物はブレ
ードに付着したままとなるが、このブレードに付着した
ままのインクの水分が蒸発することにより、インク自身
が増粘するとともに、紙粉などの異物が強固に付着堆積
してしまい、これが吐出口面に逆転移されて不吐出やヨ
レなどの吐出不良が発生する場合もある。
【0011】前述のようなワイピング機能の低下を防止
するために、ワイピング手段をクリーニングするための
クリーニング手段を設けることが提案されている。この
クリーニング手段の最適かつ一般的な形態として、イン
ク吸収性能に優れた多孔質のインク吸収体を設けること
が行われている。このインク吸収体は、ワイピング手段
としてのブレード等に接触して相対移動することによ
り、ブレードに付着した異物を摺擦除去するとともにイ
ンクを吸い取ってブレードを清浄化することができる。
しかしながら、クリーニング性能に優れたインク吸収体
であっても、インクを吸収するに従ってインク吸収性能
が低下する場合があり、長期間にわたって信頼性を維持
することは困難である。
【0012】吐出口にインクが付着する場合として、ポ
ンプなどにより液路からインクを排出する際に、排出さ
れたインクが付着する場合がある。また、インクジェッ
ト記録においては、液路内のインクが水分等の蒸発によ
って増粘し、吐出エネルギーの付与によっても吐出しな
くなる場合がある。このような吐出に適さないインクを
強制的に排出して液路内のインクをリフレッシュする手
段として、一般に吸引ポンプなどが使用されている。そ
して、吸引後のインク付着量は記録中のインク付着量に
比べて大きい場合があり、そうした場合には、前記ワイ
ピング手段にかかる負荷も大きくなる。
【0013】図13は吸引回復時のキャップの動作を説
明するための模式的断面図である。図13の(a)は、
記録ヘッド101の吐出口面102にキャップ103を
密着させ、各キャップ103に接続された吸引ポンプ
(不図示)により負圧を発生させ、吐出口からインクを
吸い出した後、前記負圧がほとんど解消された時のキャ
ッピング状態(吐出口のメニスカスが破壊されない程度
に負圧が減少したときのキャッピング状態)を示してい
る。なお、図13中の斜線部分104は吸い出されたイ
ンクを示す。なお、図13の(a)の状態では、キャッ
プ103の内部は殆どインクで充満されていると考えら
れる。
【0014】図13の(a)のキャッピング状態からキ
ャップ103を引き離そうとすると、図13の(b)に
示すように、吐出口面102とインク104との界面で
は、インクの付着力や吐出口内の負圧によりインクを吸
い上げようとする力が作用し、さらに、キャップ103
内のインクにはインク自身が凝集しようとする表面張力
が作用するため、インク104の各くびれ105の部分
の断面積が小さくなってそこが一番弱くなってしまい、
ついには、各くびれ105の部分でインク間のつながり
が切れることになる。
【0015】図13の(c)は上記各くびれ105でイ
ンクが切れた後の状態を示し、インクが切れた後では、
一部のインクが図示の用に吐出口面102上に残ること
になる。この時に吐出口面102上に残るインクの量
は、記録中のミストなどによるインクの付着量より多
く、インクの帳面張力が低いほど、また、吐出口面10
2の撥水性が低いほど多くなる傾向がある。そして、吐
出口面102のインク付着量が多いほど、ワイピングブ
レードやワイパークリーナーにかかる負担が大きくな
り、それらの寿命が短くなる。また、図13に示す例で
は、キャップ103を引き離した際に該キャップ内にイ
ンクが残っているため、インクの垂れや飛散も問題にな
る。
【0016】さらに、吸引後直ちにキャップ103を引
き離すと不圧が残るキャップ内に瞬時に大気圧がかかる
ことになり、この時の急激な圧力変動と引き離すときの
機械的衝撃により吐出口内のメニスカスが破壊され、吐
出口内の奥深くまで空気が入り込んでインクの吐出不良
を引き起こすこともある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】前述したインクの吐出
不良に関する不都合を解決するために、例えば特開昭6
0−151059号に開示されているように、キャップ
と空気取り入れ弁とをチューブで接続し、該空気取り入
れ弁を開いてキャップ内を大気に連通させることにより
キャップ内に残留するインクを吸引し、その後でキャッ
プを隔離させる方法が採られている。しかしながら、最
近のインクジェット記録装置は小型化の傾向にあり、そ
れに伴ってキャップなどの周辺の機構も小型にする必要
があるため、小さなキャップに前述のような空気取り入
れ弁を設けることは困難である。また、空気取り入れ弁
との接続に用いるチューブ内にゴミが詰まったりして機
能しなくなる場合もある。
【0018】さらに、吐出口面に付着したゴミ、吐出口
内の気泡や増粘インクを排出するためにはある程度の負
圧が必要であり、従って、キャップに前述のような空気
取り入れ弁をもたせる構成では、キャップ自体が大きく
なり、これに伴って吸引量も多くなってしまうという不
都合もある。さらに、吸引量が多くなると、廃インク量
の増大やランニングコストの増大を招くことにもなる。
【0019】上記キャップのサイズなどの問題点を解決
する手段として、キャップとヘッドの吐出口面に隙間を
つくる手段を設け、インク吸引後キャップに隙間をつく
り、キャップ内を大気に連通させた状態で吸引動作(空
吸引)を行うことにより、ヘッドとの吐出口面とキャッ
プ内に残留するインクを吸引し、その後キャップを隔離
させる方法が提案されている。
【0020】図14は前記空吸引方法のインク吸引動作
を説明するための、キャップ部分の模式的断面図であ
る。図14において、各キャップ15の内部には多孔質
のインク吸収体20が設けられている。このインク吸収
体20は、図14の(a)に示されるように、キャッピ
ング時に吐出口面21の近傍に位置するように配設され
ている。なお、図14中の高密度の斜線部分30は吐出
口22から吸い出された(吸引された)インクを示す。
【0021】図14の(a)は、キャップ15を吐出口
面21に密着させて吸引ポンプを作動させ、チューブ2
7を通して該キャップ15内に負圧を発生させることに
より各吐出口22からインクを吸引し、ここで吸引ポン
プ16の動作を停止した時の状態を示す。この状態で
は、ある量のインクが吸引されることにより吸引ポンプ
内の負圧がほとんど解消されている。すなわち、各吐出
口22のメニスカスが破壊されない程度に負圧が減少し
ている。
【0022】図14の(b)は図14の(a)の状態か
らキャリッジ2を微少移動させ、キャップ15と吐出口
面21との間に隙間31を生じさせた後のキャップ内部
の状態を示す。図14(b)に示すように隙間31を生
じさせたところで、再び吸引ポンプ16(図1)を作動
させる。このときのキャップ内の状態を図8の(c)に
示す。なすわち、図8の(b)の状態にして吸引ポンプ
を16を再び作動させると、キャップ15がリーク(解
放)状態になっているため、図14の(c)に示すよう
に、チューブ27を通してキャップ15内のインク(図
時の例ではインク吸収体20に保持されたインク)のみ
が吸引され、該キャップ15内に設けられた多孔質のイ
ンク吸収体20は再びインク吸収可能な状態に回復す
る。また、図14の(c)の状態では、多孔質のインク
吸収体20は吐出口面21に近接しているので、吐出口
面21上のほとんど全てのインクがインク吸収体20に
吸収される。こうしてインク吸収体20に吸収されたイ
ンクもチューブ27を通して吸引される。その後、キャ
ップ15を吐出口面21から離す。このときの状態を図
14の(d)に示す。
【0023】この方法によれば吸引後、記録ヘッドの吐
出口面にインクを殆ど残さず記録ヘッドとキャップを隔
離できるためワイパーブレード、ブレードクリーナーへ
の負荷を軽減でき、かつ大気連通弁をキャップに取り付
ける必要がないためキャップも小型化できる。
【0024】しかしながら、前記の空吸引方法の記録ヘ
ッドの吐出口面とキャップの間に作る隙間を十分に制御
するためには、従来以上のキャップや、その周辺機構の
装置の寸法精度、記録ヘッドのキャリッジへの取付精
度、また、キャリッジ制御の精度が要求されることが検
討の結果わかった。従来のそれらの部品やキャリッジ制
御の精度は記録ヘッドの吐出口面をキャッピングするた
めの必要最小限度の精度で設計されており、その精度の
まま前記空吸引を行えばキャップ等の寸法のばらつき、
記録ヘッドの取付状態、キャリッジの停止位置のばらつ
きよって、まれに隙間ができない場合が発生した。隙間
ができなかった場合は、記録ヘッドの吐出口面にインク
が残り、ワイパーブレードに負荷がかかるだけではな
く、キャップ内にインクがたまったままになるので、そ
のインクにより装置内が汚染されてしまう恐れがある。
これはキャップ等の寸法精度や、キャリッジ等の制御の
精度を上げれば解決する問題だが、それはかなりのコス
トアップにつながる。また、吐出口面とキャップの隙間
を広げると、吐出口面に付着したインクを除く効果が小
さくなってしまう。
【0025】本発明の目的は、コストアップを行わずに
上記問題を解決し、空吸引の信頼性を高めた回復装置を
有するインクジェット記録装置を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、記録手段から被記録材へインクを吐出し
て記録を行うインクジェット記録装置において、記録手
段の吐出口を覆うためのキャップと、該キャップを吐出
口面に密着させて吐出口からインクを吸引する吸引手段
と、キャップとヘッドの相対的位置を制御する手段を持
ち、キャップとヘッドの複数の相対位置においてキャッ
プ内を大気連通状態にして吸引を行う空吸引手段を持つ
インクジェット記録装置を提供する。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。なお、各図面において、同一符号で表示する部分
はそれぞれ同一または対応する部分を示すものとする。
図1は本発明を適用したインクジェット記録装置の実施
例の要部構成を示す模式的斜視図である。図1におい
て、複数(4個)のヘッドカートリッジ1A、1B、1
C、1Dがキャリッジ2に交換可能に搭載されている。
各ヘッドカートリッジ1A〜1Dのそれぞれには、記録
ヘッド部を駆動するための信号などを受けるためのコネ
クターが設けられている。なお、以下の説明では、前記
記録手段1A〜1Dの全体または任意の一つを指す場
合、単に記録手段(記録ヘッドまたはヘッドカートリッ
ジ)1で示すことにする。
【0028】前記複数のカートリッジ1は、それぞれ異
なる色のインクで記録するものであり、それらのインク
タンク部には例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエ
ローなどの異なるインクが収納されている。各記録手段
1はキャリッジ2に位置決めして交換可能に搭載されて
おり、該キャリッジ2には、前記コネクターを通して各
記録手段1に駆動信号等を伝達するためのコネクターホ
ルダー(電気接続部)が設けられている。
【0029】キャリッジ2は、装置本体に設置されたガ
イドシャフト3に沿って主走査方向に往復移動可能に案
内指示されている。そして、キャリッジ2は、主走査モ
ータ4により、モータプーリ5、従動プーリ6およびタ
イミングベルト7を介して駆動され、その位置及び移動
を制御される。用紙やプラスチック薄板等の被記録材8
は、2組の搬送ローラ9、10、11、12の回転によ
り記録ヘッド1の吐出口面と対向する位置(記録部)を
通して搬送(紙送り)される。なお、被記録材8は、記
録部において平坦な記録面を形成するように、その裏面
をプラテン(不図示)により支持されている。この場
合、キャリッジ2に搭載された各ヘッドカートリッジ1
は、それらの吐出口面がキャリッジ2から下方へ突出し
て前記2組の搬送ローラ対の間で被記録材8と平行にな
るように保持されている。
【0030】前期記録ヘッド(記録手段)1は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド1は前
記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより
生じる膜沸騰により気泡の成長、収縮によって生じる圧
力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録
を行うものである。
【0031】図2は、前記記録ヘッド1のインク吐出部
(記録ヘッド部)13の構造を模式的に示す部分斜視図
である。図2において、被記録材8と所定の隙間(例え
ば約0. 5〜2. 0ミリ程度)をおいて対面する吐
出口面21には、所定のピッチで複数の吐出口22が形
成され、共通液室23と各吐出口22とを連通する各液
路24の壁面に沿ってインク吐出量のエネルギーを発生
するための電気熱変換体(発熱抵抗体など)25が配設
されている。本例においては、記録ヘッド1は、前記吐
出口22がキャリッジ2の走査方向と交差する方向に並
ぶような位置関係で、該キャリッジ2に搭載されてい
る。こうして、画像信号または吐出信号に基づいて対応
する電気熱変換体25を駆動(通電)して、液路24内
のインクを膜沸騰させ、そのときに発生する圧力によっ
て吐出口22からインクを吐出させる記録ヘッド1が構
成されている。
【0032】図1において、記録装置の左側に設置され
た記録ヘッド1(キャリッジ2)のホームポジションに
は、回復系ユニット14が配設されている。回復系ユニ
ット14は、各ヘッドカートリッジ1のインク吐出部
(記録ヘッド部)13のそれぞれに対応して配置された
複数(4コ)のキャップ15からなるキャップユニット
と、各キャップ15にチューブ27等で接続されたポン
プユニット16とを備えている。前記キャップユニット
(各キャップ15)は、キャリッジ2の接近してきたと
きにその移動に伴って上下方向に昇降可能であり、キャ
リッジ2がホームポジションにある時に各記録ヘッド1
の吐出口面21に密着して吐出口22を密封(キャッピ
ング)するように構成されている。このキャッピングに
より、吐出口22内のインクの蒸発による増粘または固
着が防止され、吐出不良の発生が防止されている。
【0033】記録ヘッドが万一吐出不良になった時に
は、上記キャッピング状態のもとで前記ポンプユニット
16を作動して負圧を発生させ、この負圧吸引力で吐出
口22からインクを吸い出すことにより吐出性能を回復
させる動作、すなわち吸引回復処理が行われる。さら
に、前記回復系ユニット14には、前記キャップ15と
被記録材搬送部との間の位置に、ブレードホルダー17
に保持されたブレード18が設けられている。このブレ
ード18は、ゴム状弾性材で形成されたワイピング部材
であり、キャリッジ2の移動を利用して吐出口面21を
拭き取り清掃するためのものである。本実施例において
は、キャリッジ2の移動を利用して駆動されるブレード
昇降機構(不図示)により前記ブレードホルダー17を
昇降させ、もって、ブレード18を突出位置(ワイピン
グ位置)と後退位置(待機位置)に設定できるように構
成されている。ブレード18が突出位置(上昇位置)に
ある時には、該ブレードの先端部で吐出口面21に付着
したインク等の異物を拭き取ることができる。また、ブ
レード18が後退位置(下降位置)にある時には、吐出
口面21に接触(干渉)する事はない。
【0034】さらに、本実施例では、キャリッジ2が図
1中に左側(回復ユニット14側)から右側へ移動する
時にのみ、ブレード18によるワイピングが行われるよ
うになっている。これは、ブレード18がキャップユニ
ット15と被記録材運搬系との間に位置しているため、
逆に図1中の右側から左側へ移動する時にワイピングす
るとブレード18の弾性力によって拭き取ったインクが
被記録材運送部に撒き散らされて被記録材8を汚すおそ
れがあるためである。このような弊害がない場合には、
両方向でワイピングしてもよい。
【0035】図3はキャリッジ2を底部から見た底面図
であり、図4はキャリッジ2を前面からみた正面図であ
る。図3および図4において、キャリッジ2の底部に
は、各記録ヘッドの吐出口面21を挟むようにして、ブ
レード18を清掃するためのクリーニング手段としての
インク吸収体19が取り付けられている。このインク吸
収体19は、インクに対して耐蝕性があり、かつインク
吸収性の高い多孔質の吸収部材で構成されている。ブレ
ードクリーニング用の各インク吸収体19(合計5個)
は、図示のように、各記録ヘッド1の吐出口面21の両
側に配置されるように取り付けられている。また、図4
に示すように、各インク吸収体19は、記録時に被記録
材8と擦れないように、各記録ヘッド1の吐出口面21
より若干引っ込んだところに位置するように配設されて
いる。
【0036】インクジェット記録装置では、吐出したイ
ンク液滴の被記録材8への着弾位置の精度が悪い場合に
は、画像に白い筋が生じたり、逆に黒い筋が生じかりす
ることがある。このような画像劣化を防止する対策の一
つとして、記録ヘッド1の吐出口面21と被記録材8の
記録面との間隔をできるだけ小さくし、インク液滴の着
弾誤差を小さくすることにより画像品位を向上させるが
行われている。しかし、被記録材8にインクが吸収され
ると、インクを吸収した面とその裏面、あるいはインク
を受容した部分と受容しない部分とで、含水量に大きな
差が生じることになり、そのために、被記録材8に不均
一な伸縮が生じ、コックリングと呼ばれる凹凸が発生す
る場合がある。コックリングが生じた場合や被記録材8
がカールしている場合には、記録ヘッド1と被記録材8
との隙間が小さすぎると、記録ヘッド1と被記録材8が
接触して記録面を汚してしまうという不都合が発生す
る。したがって、記録ヘッド1と被記録材8との間隔
は、上記コックリング等の変形が生じても、擦れない範
囲で最小になるように設定される。
【0037】本実施例では、インクの着弾位置の精度を
重視する観点から、キャリッジ2の底部に配設されたブ
レードクリーニング用の前記インク吸収体19は、キャ
リッジ2より下方に突出した記録ヘッド1よりも、若干
引っ込んだ位置に取り付けられている。また、前記イン
ク吸収体19はインクを吸収して膨潤する事があるので
その分も考慮して、該インク吸収体19の位置は記録ヘ
ッド1より0.5ミリ程度引っ込むように設定されてい
る。
【0038】図5は画像記録を行った後の吐出口面21
のヌレ状態を例示する模式的正面図であり、図6は吸引
回復を行った後の吐出口面21にインクが付着した状態
を例示する模式的正面図である。一般に、前述したよう
に、インクを吐出して記録を行った後の記録ヘッド1の
吐出口面21は、図5に示すようなヌレ状態になる。図
5に示すように吐出口22の周りにかなりの量のインク
滴が付着すると、インクの吐出が阻害されて思わぬ方向
へ吐出する現象(ヨレ)が発生したり、インク液滴が吐
出しない現象(不吐出)が発生するなどの弊害が生じ
る。また、前述したように、吸引回復によっても吐出口
面21にインクが付着し、その場合のインク付着量は図
6に示すように上記吐出によるヌレの場合よりも多い。
そのため、吸引回復処理の後、あるいは一定の時間経過
ごとに(吐出不良を引き起こす前に)、ブレード18で
吐出口面21をワイピング(拭き取り清掃)する必要が
ある。
【0039】図7は本実施例におけるワイピング動作を
示す模式図である。前述したように本実施例でのワイピ
ング動作は、必要なときのみキャリッジ2をホームポジ
ション側(図7中の左側)から被記録材搬送系側(図7
中の右側)へ移動させる方向で行われる。図7の(a)
は、ワイピング動作を行う直前の状態を示し、この際
に、ブレード18は、待機位置から矢印Y方向にせり上
がり、記録ヘッド1をワイピングするのに最適な侵入量
となる位置(ワイピング位置)で固定される。ついで、
図7の(b)および(c)に示すように、記録ヘッド1
を搭載したキャリッジ2が左から右へ平行に移動し、そ
の間に、ブレード18は、キャリッジ2の底部に配設し
た各インク吸収体19とキャリッジ2から突出した各記
録ヘッド1の吐出口面21に、交互に接触しながら各吐
出口面21に付着したインク等の異物を拭き取り除去す
る。全てのインク吸収体19及び吐出口面21と順次接
触した後、ブレード18は矢印Yと逆の方向に移動(下
降)して待避位置にて待機する。
【0040】図7に示すように、ブレードクリーニング
用のインク吸収体19は各記録ヘッド1の両側に当たる
位置に配設されているので、ブレード18が各吐出口面
21から拭き取ってくるインクは順次インク吸収体19
によって吸収されることになり、ブレード18に付着残
留するインクの量は非常に少なくなり、次の記録ヘッド
1の吐出口面21をワイピングするときの混色を防止す
ることが可能である。ただし、各インク吸収体19のイ
ンク吸収能力には限界があるので、各吐出口面21に付
着しているインクの量が多い場合には、各インク吸収体
19によって十分に吸収できなくなることがある。
【0041】図8、図9は本発明を適用したインクジェ
ット記録装置の本実施例における吸引動作を示すための
キャップ部分の模式的断面図である。図8は先に述べた
従来の技術において、キャリッジ2の微少移動により正
常に隙間31が生じた場合、図9はキャップの寸法のば
らつきによりキャリッジ2を微少移動しても隙間31が
できなかった場合の、空吸引動作にともなうインクの挙
動を示す。図8、図9において、各キャップ15の内部
には多孔質のインク吸収体20が設けられている。この
インク吸収体20は図8、図9の(a)に示されるよう
に、キャッピング時に吐出口面21の近傍に位置するよ
うに配設されている。なお、図8、図9中の高密度の斜
線部分30は、吐出口22から吸引されたインクを示
す。
【0042】図8、図9の(a)は、キャップを吐出口
面21に密着させて吸引ポンプ16(図1)を作動さ
せ、チューブ27を通して該キャップ15内に負圧を発
生させることにより各吐出口22からインクを吸引し、
ここで吸引ポンプ16の動作を停止した状態を示す。こ
の状態では、ある量のインクが吸引されることにより吸
引ポンプ内の負圧がほとんど解消されている。すなわ
ち、各吐出口22のメニスカスが破壊されない程度に負
圧が減少している。なお、負圧が強い状態のままキャッ
プ15を吐出面21から引き離すと、キャップ15内に
瞬時に大気圧がかかり、このときの急激な圧力変動によ
り吐出口22内のメニスカスが破れ、吐出口22内に空
気が入り込んで吐出不良を引き起こす場合がある。
【0043】キャップ15と吐出口面21との間に隙間
を生じさせるため、キャリッジを右方向へ微少移動させ
た後の状態を図8、図9の(b)に示す。図8の(b)
は正常に隙間31が生じた状態を示し、図9の(b)は
キャップの寸法のばらつき(キャップの高さが高すぎた
場合)と、ヘッドの取り付け位置のばらつき、キャリッ
ジの停止位置のばらつきなどでキャリッジ2を右方向に
微少移動しても隙間が生じなかった場合を示す。図10
はキャリッジ2の上記微少移動の状態を示す模式図であ
り、図10の(a)は移動前の状態を、図9の(b)の
状態は移動後の状態を示す。図8、図9の(b)の状態
でポンプ16(図1)を作動させる。このときのキャッ
プ内の状態がそれぞれ図8の(c)と図9の(c)であ
る。図8(b)のように隙間31が正常にできている場
合は、キャップ15からリーク(解放)状態であるた
め、図8の(c)のようにチューブ27を通してキャッ
プ15内のインク(図示の例ではインク吸収体20に保
持されたインク)のみが吸引される。図8の(c)の状
態では、多孔質のインク吸収体20は吐出口面21に近
接しているので、吐出口面21上のほとんど全てのイン
クがインク吸収体20に吸収される。一方、図9の
(b)に示すようにキャリッジ2を微少移動してもキャ
ップ15と吐出口面21の間に隙間31ができなかった
場合は、各吐出口22からインクが吸引される。そのた
め、図9の(c)のようにキャップ15内にも、吐出口
面21にもインクが接触したままの状態になる。もし、
このままの状態でキャップ15を引き離すと図14の場
合と同じく吐出口面21にインクが残ってしまうだけで
はなく、キャップ15内がほとんどインクで充満した状
態で、インク吸引動作を終了してしまう。キャップ等の
寸法のばらつきのため、隙間31が生じない場合が起こ
り得る機体でも、実際に隙間31が生じないことは希に
しか起こらないので、吐出口面21にインクが残っても
ワイパーブレードやブレードクリーナーへの負担はさほ
ど大きくない。しかし、キャップ15内にインクが充満
した状態でインク吸引動作が終了した場合におけるイン
クの飛び散りなどによる装置内の汚染や、ワイピングの
後のキャッピングのために吐出口面21にインクが付着
することによる印字不良が発生することなど深刻な問題
を引き起こす。
【0044】そこで本実施例ではキャップ等の寸法、記
録ヘッドの取付精度、キャリッジの停止位置のばらつき
を考慮して、どの様な場合でもキャップ15と吐出口面
21の間に隙間ができるように、キャリッジ2をさらに
右方向へ微少移動させる。このキャリッジ2の移動を行
った後の、隙間32が生じた状態をそれぞれ図8の
(d)、図9の(d)に示す。この状態でポンプ16
(図1)を作動させ、空吸引を行いキャップ内のインク
をチューブ27を通して吸引する。それにより、どのよ
うな場合にも確実にキャップ内のインクを除くことがで
きる。このときのキャップ内の状態をそれぞれ図8の
(e)、図9の(e)に示す。また、吸引後のキャップ
内の状態をそれぞれ図8の(f)、図9の(f)に示
す。
【0045】隙間32は、キャップ等の寸法、記録ヘッ
ドの取付精度、キャリッジの停止位置のばらつきなどを
考慮し、どんな場合でも隙間が生じるように広く設定し
なければならない。そのため、図8の(e)、図9の
(e)でのインク吸収体20と吐出口面20との距離は
広くなり、空吸引時に吐出口面21上のインクをのぞく
効果が比較的弱いことが考えられる。始めの空吸引の
際、隙間31が生じない場合が希にしか発生しないこと
を考慮すると、さほど弊害はないと考えられるが、2度
目の空吸引を行った後、キャップ15を吐出口面21か
ら離す前に一度キャッピング状態に戻せば、吐出口面に
残ったインクがあればそれをさらに減少させることがで
きる。
【0046】なお、本実施例においては、4個の記録ヘ
ッド(ヘッドカートリッジ)1を用いるカラー記録の場
合を例にあげたが、記録ヘッドの数はこれに限定される
ものではなく、一個でもそれ以外の個数でも良い。カラ
ー画像記録の場合には混色という特有の問題があるが、
本実施例はこの問題も解決できることから、カラー記録
において特に絶大な効果を発揮するものである。また、
本実施例においては、キャリッジ2の移動方向を主走査
方向にしたが、移動方向はこれに限らず、副走査方向
(紙送り方向)などにしてもよい。さらに、キャリッジ
ではなく、キャップ側を上下、左右、前後、斜めなどに
移動させる構成にしてもよい。
【0047】図11、図12は本発明を適用したインク
ジェット記録装置のその他の実施例におけるインク吸引
動作を説明する模式図である。図11は先に述べた従来
の技術において、キャリッジ2の微少移動により正常に
隙間31が生じた場合、図12はキャップの寸法のばら
つきによりキャリッジ2を微少移動しても隙間31がで
きなかった場合の、本実施例における空吸引動作にとも
なうインクの挙動を示す。図11、図12において、各
キャップ15の内部には多孔質のインク吸収体20が設
けられている。このインク吸収体20は図11、図12
の(a)に示されるように、キャッピング時に吐出口面
21の近傍に位置するように配設されている。なお、図
8、図9中の高密度の斜線部分30は、吐出口22から
吸引されたインクを示す。
【0048】吐出口22から吸引を行った後、キャリッ
ジ2を微少移動し、ポンプ16(図1)を作動し位置度
目の空吸引を行うところまでは前述の実施例と全く同じ
であるので、説明は省略する。キャリッジ2の微少移動
により、正常に隙間31が生じてキャップ内のインクを
吸引できた状態を図11の(c)に示す。また、キャリ
ッジ2を微少移動しても隙間31ができず、キャップ1
5内にインクがまだ残った状態を図12の(c)に示
す。
【0049】前述の実施例ではキャップ15と吐出口面
21の隙間を広げることにより確実に空吸引を行った
が、本実施例ではキャップ15と吐出口面を完全に離し
てしまった状態で空吸引を行うことにより、キャップ1
5内のインクを確実に吸引する。キャップ15と吐出口
面21を離した状態をそれぞれ図11の(d)、図12
の(d)に示す。また、その後の吸引時の状態をそれぞ
れ図11の(e)、図12の(e)に、吸引終了後の状
態をそれぞれ図11の(d)、図12の(d)に示す。
【0050】本実施例の方法ではキャリッジ2の微少移
動により隙間31が生じない場合は、最終的に吐出口2
1の表面にインクが残ったままの状態になる。しかし、
そのような場合が希であることを考慮すると、ワイパー
ブレードやブレードクリーナーへの負荷は大きくないと
考えられる。前述の実施例の方法では、キャップ15と
吐出口面21の隙間を2段階生じさせるための機構が必
要となる。しかし、本実施例の方法は従来の構成そのま
まで実施することができるため、コスト的に有利であ
る。
【0051】また、前述の実施例と同様に2回目の空吸
引の後キャップ15を吐出口面21に密着させたキャッ
ピング状態にすることにより、吐出口面に残ったインク
を減少させることができワイパーブレードやブレードク
リーナーへの負荷をさらに小さくすることができる。
【0052】なお、上記2つの実施例ではキャリッジ2
の微少移動によりキャップ15と吐出口面21間に隙間
を作り、リークさせることにより空吸引を行う機構につ
いて説明したが、本発明はキャップ15と吐出口面21
の間に隙間を生じさせることにより、リークさせる機構
を持つ空吸引動作には全て適用でき、信頼性をあげる効
果を発揮する。例えば、図13に示すようにキャップ1
5の一部を引っ張ることにより、キャップ15と吐出口
面21との密着部分をリークさせ空吸引を行う空吸引方
法に本発明を用いてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、複数のキ
ャップ位置を持ち、従来通りの空吸引の後、さらに確実
にキャップ15と吐出口面21をリークさせた状態で空
吸引を行うことにより、キャップ内のインクを有効に吸
引し、吐出口表面へのインクの残留を最小限にするの
で、キャップやその周辺機構の寸法精度、ヘッドカート
リッジ取付精度、キャリッジの停止位置の精度の向上な
どによるコストアップを行わずに、空吸引の信頼性をあ
げることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の概略構成を示す一部破断斜視図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図3】図1中のキャリッジの底面図である。
【図4】図1中のキャリッジの正面図である。
【図5】記録手段の吐出口面にインク滴が付着した状態
を例示する模式的正面図である。
【図6】記録手段の吐出口面にインク残りが発生した状
態を例示する模式的正面図である。
【図7】図1中の記録手段のワイピング及びブレードの
クリーニング動作を示す模式的正面図である。
【図8】本発明の第1実施例における吸引回復動作を説
明する模式的部分断面図である。
【図9】本発明の第1実施例における吸引回復動作を説
明する模式的部分断面図である。
【図10】本発明の第1実施例におけるキャップリーク
動作を説明するための模式図である。
【図11】本発明の第1実施例における吸引回復動作を
説明する模式的部分断面図である。
【図12】本発明の第1実施例における吸引回復動作を
説明する模式的部分断面図である。
【図13】従来のインクジェット記録装置における吸引
回復動作を説明するための模式的部分断面図である。
【図14】従来のインクジェット記録装置における吸引
回復動作を説明するための模式的部分断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/185 8306−2C B41J 3/04 102 R (72)発明者 矢野 健太郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 大塚 尚次 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 岩崎 督 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 兼松 大五郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段から被記録材へインクを吐出し
    て記録を行うインクジェット記録装置において、記録手
    段の吐出口を覆うためのキャップと、該キャップを吐出
    口面に密着させて吐出口からインクを吸引する吸引手段
    と、キャップとヘッドの相対的位置を制御する手段を持
    ち、キャップとヘッドの複数の相対位置においてキャッ
    プ内を大気連通状態にして吸引を行う空吸引手段を持つ
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 記録ヘッドの吸引回復後、キャップの一
    部と記録ヘッドの吐出口面の一部を圧接し、かつ、キャ
    ップと吐出口の間に隙間を作った状態で空吸引を行った
    後、キャップと吐出口の間の隙間をさらに広げた状態で
    再び空吸引を行うことを特徴とする請求項1に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 記録ヘッドの吸引回復後、キャップの一
    部と記録ヘッドの吐出口面の一部を圧接し、かつ、キャ
    ップと吐出口面の間に隙間を作った状態で空吸引を行っ
    た後、キャップと吐出口面を完全に離した状態で再び空
    吸引を行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジ
    ェット記録装置。
JP4280099A 1992-10-19 1992-10-19 インクジェット記録装置 Pending JPH06126947A (ja)

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