JP3334913B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3334913B2
JP3334913B2 JP26080692A JP26080692A JP3334913B2 JP 3334913 B2 JP3334913 B2 JP 3334913B2 JP 26080692 A JP26080692 A JP 26080692A JP 26080692 A JP26080692 A JP 26080692A JP 3334913 B2 JP3334913 B2 JP 3334913B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録手段から被記録材へ
インクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情
報(文字情報等を含む)に基づいて用紙やプラスチック
薄板等の被記録材(記録媒体)に画像(文字等を含む)
を記録していくように構成されている。前記記録装置
は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット
式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることがで
きる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、被記録材を所定の記
録位置にセットした後、被記録材に沿って移動するキャ
リッジ上に搭載した記録手段)によって画像を記録(主
走査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り
(被記録材搬送)を行い、その後に再び停止した被記録
材に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという
動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行わ
れる。一方、被記録材の搬送方向の副走査のみで記録す
るラインタイプの記録装置においては、被記録材を所定
の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を行ない
ながら連続的に紙送り(ピッチ送り)を行い、被記録材
全体の記録が行われる。
【0004】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記
録ヘッド)から被記録材にインクを吐出して記録を行う
ものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高
精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別
の処理を必要とせずに記録することができ、ランニング
コストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少
なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記
録するのが容易であるなどの利点を有している。中で
も、紙幅方向に多数の吐出口を配列したフルマルチタイ
プの記録手段を用いるライン型のものは、記録の一層の
高速化が可能である。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。一
方、被記録材の材質に対する要求も様々なものがあり、
近年では、通常の被記録材である紙や樹脂薄板(OHP
等)などの他に、薄紙や加工紙(ファイリング用のパン
チ孔付き紙やミシン目付き紙、任意な形状の紙など)な
どを使用することが要求されるようになってきた。
【0006】インクジェット記録装置においては、記録
密度の高密度化によって出力画像の高画質化が達成され
ることから、高密度化のために記録ヘッドの吐出口ピッ
チを小さくし、吐出口の孔径を小さくすることが行なわ
れている。また、カラー化に伴い、記録画像の色の彩
度、明度および色相を改善するために特殊なインクの開
発も行なわれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インクジェット記録装置では、吐出口の小径化や特殊イ
ンクの使用により、吐出口内でインクが固まりやすくな
ったり、記録ヘッドの吐出口面がインクで濡れやすくな
り、そのためにインクの不吐出やヨレ等の吐出不良が発
生し、記録画像の劣化の原因になるという不都合があっ
た。
【0008】そこで、インクジェット記録装置では、記
録ヘッドのインク吐出性能を正常に維持したり、吐出不
良等が生じた場合にインク吐出性能を回復させるための
手段として、所謂クリーニング手段が設けられている。
この記録ヘッドのクリーニング手段としては、例えば、
吐出口面を密閉するためのキャップと該キャップ内に負
圧を発生させるための吸引ポンプとを用いて吐出口から
インクを吸引する吸引回復機構、吐出口面に弾性部材
(ブレード等)を摺擦させて該吐出口面を拭き取り清掃
するワイパー機構、該ワイパー機構に付着した異物を除
去清掃するためのワイパー清浄機構、あるいは、記録ヘ
ッドの吐出口の乾燥を防止するための予備吐出を行なう
とともに予備吐出インクを穴部で受容するように構成さ
れた予備吐出機構などが使用されている。さらに、非記
録時における吐出口でのインクの乾燥固着や塵埃付着を
防止したり、吐出口面の損傷を防止することを目的とし
て、非記録時に該吐出口面を覆うキャッピング機構(保
護用のキャップ)も使用されている。
【0009】しかしながら、従来のインクジェット記録
装置、特に、被記録材に沿って往復移動するキャリジに
記録手段を搭載するシリアル型のインクジェット記録装
置においては、キャリジのホームポジションまたはその
近傍に、前記保護用のキャップの他に、前記記録ヘッド
のクリーニング手段を配設しているので、記録装置の横
幅が大きくなり、小型軽量化ができないという不都合が
ある。特に、上記クリーニング手段として、上記吸引回
復機構、上記ワイパー機構および上記予備吐出機構など
の複数の機構を用いる場合には、上記不都合の程度が高
くなる他に、クリーニング動作時のキャリジの移動距離
が大きくなってしまい、記録動作時のスループットが低
下するという不都合もある。
【0010】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、記録時におけるイ
ンクの吐出不良やヨレの発生頻度を低減させることに加
え、複数の記録手段に対する吸引回復動作を最少限(1
箇)の吸引キャップのみで記録動作を継続しながらでも
実行でき、記録装置の幅を最小限に抑えて小型軽量化を
図るとともに、記録時のスループットの向上を図ること
ができ、さらに、記録手段の吐出口面を拭き取り清掃す
るためのワイパー及び該ワイパーのクリーニング手段を
常に清浄な状態に維持することで、該吐出口面の拭き取
り清掃を確実にかつ効率よく行なうことができるインク
ジェット記録装置を提供することである。
【0011】
【課題解決のための手段】請求項1のインクジェット記
録装置に係る発明は、上記目的を達成するため、インク
を吐出して被記録材に記録を行なう複数の記録手段を搭
載し被記録材に沿って往復移動可能なキャリジと、前記
複数の記録手段に対する吸引回復を行なうための吸引手
段と、前記複数の記録手段が被記録材に記録を行なうた
めに移動する前記キャリジの全体がカバーする範囲の内
側で被記録材の最大幅の外側に配設され、前記吸引手段
に接続され、前記複数の記録手段のうちで選択的にある
記録手段のみの吸引回復を行なうための吸引キャップ
と、前記範囲の外側に配設され、前記複数の記録手段の
数と同じかそれより一つ少なく設けられ、前記各記録手
段の吐出口を覆うためだけの保護用キャップと、前記キ
ャリジの全体がカバーする範囲の内側で被記録材の最大
幅の外側に配設され、前記記録手段の吐出口面に弾性部
材を摺擦させて該吐出口面を拭き取り清掃するためのワ
イパーと、該ワイパーに摺接して該ワイパーのクリーニ
ングを行なうインク保持部材と、を有し、前記吸引キャ
ップは前記インク保持部材に対しても吸引動作可能であ
ことを特徴とする。
【0012】請求項2及び3のインクジェット記録装置
に係る発明は、上記請求項1の構成に加えて、前記イン
ク保持部材は前記キャリッジに搭載されている構成、あ
るいは、前記ワイパーは前記記録手段の吐出口面に対し
て前進後退可能である構成とすることにより、一層効率
よく上記目的を達成するものである。
【0013】請求項の発明は、上記請求項1の構成に
加えて、前記複数の記録手段のうち前記キャリジの全体
がカバーする範囲から見て最も前記保護用キャップ側に
配された記録手段に対して前記吸引キャップを用いて吸
引回復を行なう際に、前記複数の記録手段のうち前記保
護用キャップから見て最も前記範囲側に配された記録手
段が被記録材の最大幅の内側に配設される構成とするこ
とにより、一層効率よく上記目的を達成するものであ
る。
【0014】請求項5〜8のインクジェット記録装置に
係る発明は、上記構成に加えて、前記キャリジの全体が
カバーする範囲の内側で被記録材の最大幅の外側に、前
記記録手段の吐出口の乾燥を防止するための予備吐出に
よるインクを受けるための予備吐出受容部が配置されて
いる構成、前記予備吐出受容部が複数位置に設けられて
いる構成、プラテンに前記記録手段の吐出口の乾燥を防
止するための予備吐出によるインクを受けるための予備
吐出受容部が設けられている構成、あるいは、紙送りロ
ーラに、前記記録手段の吐出口の乾燥を防止するための
予備吐出によるインクを受けるための予備吐出受容部が
設けられている構成とすることにより、一層効率よく上
記目的を達成するものである。
【0015】請求項9〜12のインクジェット記録装置
に係る発明は、上記構成に加えて、前記キャリジの全体
がカバーする範囲の内側で被記録材の最大幅の外側に配
置された前記吸引キャップと、該吸引キャップ内に負圧
を発生させるための吸引ポンプとから成る吸引回復機構
を設ける構成、前記吸引回復機構は、吸引動作が完了す
る前に前記キャップと前記吐出口面との間に隙間を発生
させる隙間形成手段を有する構成、前記隙間形成手段
は、前記キャリジを動かすキャリジ移動手段である構
成、あるいは、前記隙間形成手段は、前記キャップを移
動または変形させるキャップ変位手段である構成とする
ことにより、一層効率よく上記目的を達成するものであ
る。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。なお、各図面において、同じ参照番号(符号)は
同一または対応する部分を示す。図1は本発明を適用し
たインクジェット記録装置の第1実施例の概略構成を示
す模式的斜視図である。図1において、1はインクジェ
ット記録装置、2a、2b、2c、2dはそれぞれ記録
手段としてのインクジェット記録ヘッド、3は記録ヘッ
ド2a〜2dを搭載して往復移動可能なキャリジ、4は
キャリジ3を走査するために該キャリジを案内支持する
ガイドシャフト、5はキャリジ3のガイドシャフト4を
中心とする回転を防止するための回転防止軸である。キ
ャリジ3は、不図示のモータにより、不図示の伝動機構
(ベルトまたはリードスクリュー等)を介して、前記ガ
イドシャフト4に沿って往復移動させられる。なお、以
下の説明では、上記記録ヘッド2a、2b、2c、2d
の全体または任意の一つを指す場合には、単に記録ヘッ
ド(記録手段)2で示すことにする。
【0017】図1において、6は非記録時に記録ヘッド
2に密着されて該記録ヘッドの吐出口の乾燥や吐出口面
への塵埃付着を防止するための保護用キャップ、7は記
録ヘッド2の吸引回復を行なうための吸引用キャップ、
8はキャリジ3の移動を利用して各記録ヘッド2の吐出
口面を拭き取り清掃するためのワイパーブレード、9は
第1の予備吐出受容部(予備吐出用穴)、10は用紙や
プラスチック薄板等のシート状の被記録材、11は被記
録材10上の画像形成範囲、12は第2の予備吐出受容
部(予備吐出用穴)である。前記第1および第2の予備
吐出用穴9、12は、記録中に使用されない吐出口の乾
燥を防止するために吐出口からインクを吐出(予備吐
出)させる際に、該吐出インクを受容するための穴であ
る。
【0018】前記記録ヘッド(記録手段)2は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド2は前
記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより
生じる膜沸騰により気泡の成長、収縮によって生じる圧
力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録
を行うものである。
【0019】図2は、前記記録ヘッド2のインク吐出部
の構造を模式的に示す部分斜視図である。図2におい
て、被記録材10と所定の隙間(例えば、約0.5〜
2.0ミリ程度) をおいて対面する吐出口面51には、
所定のピッチで複数の吐出口52が形成され、共通液室
53と各吐出口52とを連通する各液路54の壁面に沿
ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱
変換体(発熱抵抗体など)55が配設されている。本例
においては、記録ヘッド2は、前記吐出口52がキャリ
ッジ3の走査方向と交叉する方向に並ぶような位置関係
で、該キャリッジ3に搭載されている。こうして、画像
信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体5
5を駆動(通電)して、液路54内のインクを膜沸騰さ
せ、その時に発生する圧力によって吐出口52からイン
クを吐出させる記録ヘッド2が構成されている。
【0020】図1および図2において、インクジェット
式の記録ヘッド2では、吐出口面51にインク滴や紙粉
等の異物が付着したり、吐出口52内のインクに気泡や
塵埃が混入したり、あるいは吐出口52内外に増粘イン
クが固着したりすると、インクの吐出不良(不吐出やヨ
レ等を含む)が生じ、記録画像が劣化することになる。
この吐出不良は記録中に発生することもある。そこで、
インクジェット記録装置においては、上記のような吐出
不良の原因を除去してインク吐出性能の維持および回復
を図るために、記録ヘッドのクリーニング手段が設けら
れる。そして、この記録ヘッドのクリーニング手段は、
例えば、前述したような吸引回復機構、ワイパー機構、
ワイパー清浄機構および予備吐出機構の全部、あるいは
これらの内の少なくとも一つを用いて構成される。
【0021】図3は、図1のインクジェット記録装置に
おけるキャリジ3の移動範囲と記録ヘッド2のクリーニ
ング手段の配置との関係を示す模式図である。図3にお
いて、台形状の太線Aはキャリジ3の速度線図(速度プ
ロフィル)を示し、13はキャリジ3の定速範囲、14
は被記録材10の最大幅、15および16はキャリジ3
の加速範囲、28はキャリジ3の移動範囲内に設定され
る記録領域を示す。なお、前記キャリジ3の定速範囲1
3は、最大幅の被記録材10を使用する場合の前記画像
形成範囲11と略等しい寸法に設定されている。
【0022】前記キャリジ3の記録領域28は、図示の
ように、記録ヘッド2の吐出口52をキャリジ3の定速
範囲13の一端に対向する位置から他端に対向する位置
まで移動させる時に該キャリジ3の全体をカバーする範
囲(領域)であり、本実施例のように複数の記録ヘッド
2を用いる場合には、図示のように、キャリジ移動方向
の最下流側の記録ヘッドの吐出口52が上記定速範囲1
両側の端部に対向する位置を基準にして設定され
る。
【0023】図3において、吐出口面を密閉するための
前記吸引用キャップ7と該キャップ7内に負圧を発生さ
せるための吸引ポンプ17により前記吸引回復機構が構
成されている。また、吐出口面51と干渉可能な位置へ
前進しキャリジ3の移動で該吐出口面51と摺擦する弾
性部材(前記ワイパーブレード)8により、該吐出口面
51を拭き取り清掃する前記ワイパー機構が構成されて
いる。さらに、記録ヘッド2の吐出口52の乾燥を防止
するための予備吐出を行なう位置において予備吐出イン
クを受容するための前記穴部9、12により前記予備吐
出機構が構成されている。また、キャリジ3に搭載され
たインク保持部材(インク吸収体)27によって、前記
ワイパーブレードに付着する異物を除去清掃するための
前記ワイパー清浄機構が構成されている。
【0024】そこで、図1および図3の第1実施例にお
いては、前記吸引回復機構7、17、前記ワイパー機構
8および前記予備吐出用穴9、12から成る記録ヘッド
2のクリーニング手段が前記キャリジ3の記録領域28
の範囲内に配設されている。各記録ヘッド2の吐出口5
2を密封するための前記保護用キャップ6は、キャリジ
3のホームポジションに対応する位置、すなわち前記記
録領域28の範囲を越えて張り出す位置(図示の例では
右側へ張り出す位置)に配設されている。前記吸引用キ
ャップ7、前記ワイパーブレード8および前記保護用キ
ャップ6は、それぞれの矢印方向に移動(前進後退)可
能に取り付けられている。
【0025】図3に示すように、前記各予備吐出受容部
(予備吐出用穴)9、12の内部にはインク保持部材
(例えば、インク吸収体)18、18が設けられてい
る。このインク保持部材としては、例えば親水性の発泡
体や不織布などが使用されるが、インクを保持できれば
どんな材質のものを使用してもよい。また、前記インク
保持部材18を用いる代わりに、穴9、12の内部に細
かいリブを設けてインク受容部とする構成を採ってもよ
い。さらに、記録装置1の姿勢が固定的であれば、穴
9、12の内部に何も入れず、そのままでもよい。ま
た、前記吸引ポンプ17より排出されるインクを溜める
ための廃インク溜め(不図示)を設ける場合には、前記
予備吐出用穴9、12を該廃インク溜めに連通させても
よい。さらに、交換式のインクカートリッジや廃インク
カートリッジを設ける場合には、前記予備吐出用穴9、
12を該カートリッジに連通させてもよい。
【0026】図1〜図3において、記録を行なう時に
は、キャリジ3をガイドシャフト4および回転防止軸5
に沿って移動させて被記録材10の上を走査(主走査)
し、これに同期して各記録ヘッド2を画像信号に応じて
駆動(インク吐出)することにより、被記録材10の画
像形成範囲11内に記録を行なう。この画像形成範囲1
1内で記録を行なう時、各記録ヘッド2およびそれらの
吐出口52のうち記録に使用していないものがあると、
該吐出口52内のインクが増粘して吐出不良を生じるお
それがある。そのため、記録ヘッド2が予備吐出用穴
9、12の上を通過する時に予備吐出を行ない、吐出不
良の発生を防止する。上記予備吐出は、キャリジ3の走
査動作中または停止中のいずれでも行なうことができ
る。本実施例では、被記録材10を挟んでその両側に予
備吐出用穴9、12を配置したので、多色記録用に複数
の記録ヘッド2を用いる場合や、吐出口52がキャリジ
3の移動方向に長く配列されている記録ヘッドを用いる
場合でも、記録速度(スループット)を落とすことな
く、かつ記録装置の横幅を拡げることなく、吐出回復の
ための予備吐出を確実に行なうことができる。
【0027】前記ワイパーブレード8は図3中に矢印で
示す方向に前進後退可能に構成され、吐出口面51の汚
れ除去やインク濡れ除去を行なうために所定の動作をす
る。通常では、ワイパーブレード8は各記録ヘッド2と
接触しない退避位置に収納されており、クリーニングが
必要な時だけ記録ヘッド2側へ前進する。ワイパーブレ
ード8を前進させた状態でキャリジ3が図3中の右側か
ら左側へ移動することにより、吐出口面51がワイパー
ブレード8でクリーニング(拭き取り清掃)される。図
3に示すように、2箇の記録ヘッド2a、2bのクリー
ニングが完了した時点でキャリジ3は記録領域28に入
る。 残りの記録ヘッド2c、2dのクリーニングを終え
た後、キャリジ3がさらに左側へ移動すると、キャリジ
3上に設けられたインク保持部材27がワイパーブレー
ド8に摺接することにより、記録ヘッド2から該ブレー
ド8に掻き取られたインク等は前記インク保持部材27
へ転写される。こうしたクリーニング動作を繰り返す
と、インク保持部材27にインクやゴミ等が溜まる。イ
ンク保持部材27にインクやゴミが溜まった場合には、
該インク保持部材27が吸引用キャップ7の前に位置す
るまでキャリジ3を移動させ、該吸引用キャップ7を該
インク保持部材27に押し付け、吸引ポンプ17を作動
させることによりインク保持部材27上のインク等を吸
引除去する。こうして吸引されたインク等の異物は、吸
引ポンプ17から不図示の廃インク溜めあるいは交換式
のインクカートリッジまたは廃インクカートリッジなど
へ導かれる。このような動作により、ワイパーブレード
8のクリーニング部材であるインク保持部材27を常に
清浄な状態に維持することができる。
【0028】図1〜図3に示した第1実施例によれば、
インクを吐出して被記録材10に記録を行なう複数の記
録手段2を搭載し被記録材10に沿って往復移動可能な
キャリジ3と、前記複数の記録手段2に対する吸引回復
を行なうための吸引手段17と、前記複数の記録手段が
被記録材に記録を行なうために移動する前記キャリジの
全体がカバーする範囲(記録領域)28の内側で被記録
材10の最大幅14の外側に配設され、前記吸引手段1
7に接続され、前記複数の記録手段2のうちで選択的に
ある記録手段のみの吸引回復を行なうための吸引キャッ
プ7と、前記範囲28の外側に配設され、前記複数の記
録手段2の数と同じかそれより一つ少なく設けられ、前
記各記録手段の吐出口52を覆うためだけの保護用キャ
ップ6と、前記キャリジ3の全体がカバーする範囲28
の内側で被記録材の最大幅14の外側に配設され、前記
記録手段2の吐出口面51に弾性部材を摺擦させて該吐
出口面を拭き取り清掃するためのワイパー8と、該ワイ
パーに摺接して該ワイパーのクリーニングを行なうイン
ク保持部材27と、を有し、前記吸引キャップ7は前記
インク保持部材27に対しても吸引動作可能である構成
としたので、記録時におけるインクの吐出不良やヨレの
発生頻度を低減させることに加え、複数の記録手段2に
対する吸引回復動作を、最少限(1箇)の吸引キャップ
7のみで記録動作を継続しながらでも実行することがで
き、記録装置の幅を最小限に抑えて小型軽量化を図る
ともに、記録時のスループットの向上を図るうえで最適
な配置構成を有し、さらに、記録手段2の吐出口面51
を拭き取り清掃するためのワイパー8及び該ワイパーの
クリーニング手段27を常に清浄な状態に維持すること
で該吐出口面の拭き取り清掃を確実にかつ効率よく行な
うことができるインクジェット記録装置が提供される。
【0029】図4は本発明を適用したインクジェット記
録装置の第2実施例の要部構成を示す模式的部分平面図
である。本実施例において、前述の第1実施例の構成に
加えて、前記キャリジ3の定速範囲13内または前記被
記録材10の範囲14内にも予備吐出受容部(予備吐出
用穴)19が設けられている。図4中の20は紙送りロ
ーラを示し、前記予備吐出受容部19はプラテン(不図
示)上に設けられている。なお、前記キャリジ3の定速
範囲13は被記録材10の画像形成範囲11と略同じで
あることから、前記予備吐出用穴19は画像形成範囲1
1内に設けられたことにもなる。本実施例は、上記予備
吐出用穴19を追加して設ける点で前述の第1実施例と
相違するが、その他の点では実質上同じ構成を有してお
り、それぞれ対応する部分を同一符号で示し、それらの
詳細説明は省略する。
【0030】特に、カラー記録時には、異なる色のイン
クが吐出口52の部分で混色すると画像品位が著しく劣
化する。このような混色を防止するためには、できるだ
け多数回または多量の予備吐出を行なう必要がある。図
4の構成によれば、前述の第1実施例の場合と同様の効
果が得られる他に、被記録材10の範囲14内にも予備
吐出用穴19を設けるので、数多くの予備吐出のインク
を受ける場所を確保することができ、該穴19の容積を
きわめて大きなものにすることが可能になる。特に、多
量のインクを受けた時には、インク保持力やインク蒸発
性を考慮すると、上記のように大きな容積の予備吐出用
穴19を設けることはきわめて有利である。なお、上記
予備吐出用穴(予備吐出受容部)19に予備吐出するタ
イミングは、被記録材10の給紙前または排紙後など、
該穴19が被記録材10で覆われていない時に設定され
る。
【0031】図5は本発明を適用したインクジェット記
録装置の第3実施例の要部構成を示す模式的部分平面図
である。本実施例においても、前述の第1実施例の構成
に加えて、前記被記録材10の範囲14内に予備吐出用
穴(予備吐出受容部)21が設けられている。図5中の
22は紙送りローラを示し、前記予備吐出用穴21は不
図示のプラテン上に設けられている。そして、本実施例
においては、紙送りローラ22は、ローラ軸22aの両
端部と中間部に固定された3個のローラで構成されてお
り、前記予備吐出用穴21は各紙送りローラ22の間に
配置された2個の穴で構成されている。本実施例は、前
述のような分割構造の紙送りローラ22を用いるととも
に、2箇所の予備吐出用穴21を追加して設ける点で前
述の第1実施例と相違するが、その他の点では実質上同
じ構成を有しており、それぞれ対応する部分を同一符号
で示し、それらの詳細説明は省略する。
【0032】図5の構成によっても、前述の第1実施例
の場合と同様の効果が得られる他に、被記録材10の範
囲14内にも予備吐出受容部(予備吐出用穴)22を設
けるので、数多くの予備吐出のインクを受ける場所を確
保することができ、該穴22の容積をきわめて大きなも
のにすることが可能になる。したがって、多量のインク
を受けた時に、インク保持力やインク蒸発性を向上させ
る上できわめて有利な記録ヘッド2のクリーニング手段
を構成することができる。さらに、図5の実施例におい
ては、紙送りローラ22を分割構造にし、各ローラの間
に予備吐出用穴21を設けるとともに、保護用キャップ
6、吸引用キャップ7、ワイパーブレード8、予備吐出
用穴9、12もこの予備吐出用穴21と同じ列上に配置
するので、これらによって構成される記録ヘッド2のク
リーニング手段は紙送りローラ22の軸心近くに配置さ
れることになり、そのため、記録装置の構成を一層コン
パクトなものにすることができるという効果が得られ
る。なお、上記予備吐出用穴21に予備吐出するタイミ
ングも、被記録材10の給紙前または排紙後など、該穴
21が被記録材10で覆われていない時に設定される。
【0033】図6は被記録材10の範囲内に設けられる
予備吐出受容部のさらに他の実施例を模式的に示す部分
断面図である。図6において、23は紙送りローラ(紙
送り部を形成するゴムローラ部分)であり、24は該紙
送りローラ23のローラ軸である。前記紙送りローラ2
3はローラ軸24に沿って所定の間隔ごとの位置に設け
られた分割構造になっている。そして、本実施例におい
ては、各紙送りローラ23の間のローラ軸24の周囲に
円筒状のインク保持部材25が装着されており、さら
に、多孔質材等のインク吸収体から成るインク伝達部2
6が前記インク保持部材25に接触している。このイン
ク伝達部26は不図示の廃インク溜めあるいは交換可能
なインクカートリッジまたは廃インクカートリッジにつ
ながっている。
【0034】図6の予備吐出受容部においては、予備吐
出されたインクは先ずインク保持部材25に保持され
る。このインク保持部材25は開放しており、インクの
主成分である水が蒸発すためインク保持機能は維持され
る。また、前記インク伝達部26が装置本体に装着され
ている場合、インク保持部材25に予備吐出されたイン
クは該インク伝達部26に伝達され、さらに前記廃イン
ク溜めあるいは交換可能なインクカートリッジまたは廃
インクカートリッジなどに導かれ、そこに収容される。
なお、図5に示した記録ヘッド2のクリーニング手段
に、図6の予備吐出受容部を追加してもよい。
【0035】次に、前述の各実施例における記録ヘッド
2のクリーニング手段を構成する各部材(機構)の動作
について、主として図3を参照して説明する。先ずワイ
パーブレード8の動作について説明する。前述した通
り、 ワイパーブレード8は図3中に矢印で示す方向に
前進後退可能に構成され、吐出口面51の汚れ除去やイ
ンク濡れ除去を行なうために所定の動作をする。通常で
は、ワイパーブレード8は各記録ヘッド2と接触しない
退避位置に収納されており、クリーニングが必要な時だ
け記録ヘッド2側へ前進する。ワイパーブレード8を前
進させた状態でキャリジ3が図3中の右側から左側へ移
動することにより、吐出口面51がワイパーブレード8
でクリーニング(拭き取り清掃)される。図3に示すよ
うに、2箇の記録ヘッド2a、2bのクリーニングが完
了した時点でキャリジ3は記録領域28に入る。
【0036】残りの記録ヘッド2c、2dのクリーニン
グを終えた後、キャリジ3がさらに左側へ移動すると、
キャリジ3上に設けられたインク保持部材27がワイパ
ーブレード8に摺接することにより、記録ヘッド2から
該ブレード8に掻き取られたインク等は前記インク保持
部材27へ転写される。こうしたクリーニング動作を繰
り返すと、インク保持部材27にインクやゴミ等が溜ま
る。インク保持部材27にインクやゴミが溜まった場合
には、該インク保持部材27が吸引用キャップ7の前に
位置するまでキャリジ3を移動させ、該吸引用キャップ
7を該インク保持部材27に押し付け、吸引ポンプ17
を作動させることによりインク保持部材27上のインク
等を吸引除去する。こうして吸引されたインク等の異物
は、吸引ポンプ17から不図示の廃インク溜めあるいは
交換式のインクカートリッジまたは廃インクカートリッ
ジなどへ導かれる。このような動作により、ワイパーブ
レード8のクリーニング部材であるインク保持部材27
を常に清浄な状態に維持することができる。
【0037】次に吸引用キャップ7の動作について説明
する。吸引用キャップ7は図3中に矢印で示す方向に前
進後退可能である。この吸引用キャップ7を記録ヘッド
2の吐出口面51に密着させた状態で吸引ポンプ17を
作動させることにより、各吐出口52からインクを吸い
出し、該吐出口52の吐出性能の維持回復、すなわち記
録ヘッド2の回復処理が行なわれる。吐出口52から吸
引ポンプ17へ吸引されたインクは該吸引ポンプ17か
ら排出され、この排出されたインクは装置本体内に設け
られた不図示の廃インク溜めまたは交換可能なインクカ
ートリッジへ送り込まれる。
【0038】記録ヘッド2dに不吐出などの吐出不良な
どが発生した場合、該記録ヘッド2dが吸引用キャップ
7の前に位置するまでキャリジ3を移動させ、該吸引用
キャップ7を吐出口面52に押し付け、吸引ポンプ17
を作動させて前述のような吸引回復のクリーニング動作
を行なう。記録ヘッド2dの吸引回復を行なう時には記
録ヘッド2aはキャリジ3の定速範囲の端部に位置して
おり、また、上記吸引回復のクリーニング動作を行なう
ための吸引用キャップ7はキャリジ3の記録領域28内
に配設されている。
【0039】図3に示すように、キャリジ3の記録領域
28内に配置された1個の吸引用キャップ7を設けるこ
とにより、複数(多色)の記録ヘッド2に対し、キャリ
ジ3の移動のみで選択的に吸引回復動作を行なうことが
できる。また、各記録ヘッド2の吐出不良の検出手段を
備えた記録装置の場合、吐出不良を検出することによ
り、吐出不良が生じた記録ヘッド2のみ自動的にクリー
ニング動作を行なうことができる。なお、従来の複数の
記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置にあって
は、それぞれの記録ヘッドに対応する複数のキャップを
設け、これらのキャップを吸引ポンプに接続しているの
で、正常な(吐出不良が発生していない)記録ヘッドか
らもインクを吸引し廃棄することになり、インクを無駄
に消費するという不都合がある。これに対して、上記実
施例の構成によれば、このようなインクの無駄な消費を
無くすことができる。
【0040】また、図示の各実施例では、各記録ヘッド
2の吐出口面51を覆うための(吐出口52のインク乾
燥を防止するための)保護用キャップ6を記録ヘッド2
の数(4個)だけ設けたが、上記実施例の構成によれ
ば、吸引用キャップ7を1個設けたので、この吸引用キ
ャップ7をいずれか1つの記録ヘッド(例えば、記録ヘ
ッド2a)の保護キャップとしても使用することができ
る。すなわち、上記実施例に示したクリーニング手段に
よれば、使用する記録ヘッド2の数をNとすると、保護
用キャップ6の個数はNまたはN−1のいずれにしても
よい。保護用キャップ6の数をN−1にする場合は、吸
引用キャップ7が保護用キャップ6と同じように機能し
ており、記録装置の不使用時などに、N個の記録ヘッド
2を1個の吸引用キャップ7とN−1個の保護用キャッ
プ6でキャッピングする。
【0041】前記保護用キャップ6を吐出口面51に密
着させた時(使用時)には、該保護用キャップ6の内部
圧力は一定またはほとんど変化しない状態にすることが
要請される。これは、キャッピング後に記録を再開する
時のインク吐出性能を確保するためである。図7〜図1
0のそれぞれは、このような要請を満たす保護用キャッ
プ6の構造例を示す模式的断面図である。
【0042】図7において、29は保護用キャップ6を
保持するためのキャップ保持部材であり、30は記録ヘ
ッド2の吐出口面51に当接するキャップ6のリブ部で
あり、31はキャップ6の内部を大気に連通させるため
の連通孔である。前記連通孔31は、キャッピング時に
吐出口52の乾燥を抑制し得るような小さな孔で形成さ
れている。
【0043】図8において、29は保護用キャップ6を
保持するキャップ保持部材、30はキャップ6のリブ
部、31はキャップ6の内部を大気に連通させるための
連通孔、32はインク保持部材である。本構造において
は、キャップ6の内部に空洞61が形成され、該空洞6
1内に前記インク保持部材32が充填されている。前記
インク保持部材32としてはインク吸収性に優れた多孔
質のインク吸収体などが使用され、これにはインクもし
くは蒸発性の低い液体が含浸させてある。この場合の連
通孔31も、キャッピング時に吐出口52の乾燥を抑制
し得るような小さな孔で形成されている。
【0044】図9において、29は保護用キャップ6を
保持するキャップ保持部材、30はキャップ6のリブ部
であり、本構造においては、キャッピング時のキャップ
6の内部は、キャッピング時にはダイヤフラム式の偏肉
部33により密閉される。この偏肉部33は、キャップ
6の一部を薄く偏肉させ、キャップ6の内部の圧力変動
を吸収し得るように形成されている。
【0045】図10において、29は保護用キャップ6
を保持するキャップ保持部材、30はキャップ6のリブ
部であり、本構造においては、キャッピング時のキャッ
プ6の内部は、互いに逆方向に動作する逆止弁34、3
5により密閉されている。図示の逆止弁34、35はキ
ャップ6の一部で形成されている。そして、キャップ6
の内部が一定圧力以上になると、弁35が開き方向に動
作して圧力が緩和される。一方、キャップ6の内部が一
定圧力以下になると、弁34が開き方向に動作して設定
圧(大気圧)に復帰させるように構成されている。
【0046】次に、図11〜図16は吸引回復動作にお
けるインク吸引量を調節するための吸引量調節機構の各
種の構造例を示す模式図であり、これらの図面を参照し
て、上記吸引量調節機構および吸引用キャップ7と記録
ヘッド2の動作について説明する。吸引回復動作におい
ては、記録ヘッド2から吸引されるインク量を調節する
ことが要請されるが、その理由は、インクの無駄な消費
を防止するとともに、吸引回復処理における時間の浪費
を防止するためである。
【0047】図11は第1の構造例の吸引動作中の状態
を示す一部破断正面図であり、図12は図11の吸引動
作を停止させる状態を示す一部破断正面図である。図1
0において、キャッピング状態で吸引ポンプ17により
負圧を発生させると、吸引用キャップ7と記録ヘッド2
(詳しくは、その吐出口面51)との間の空間(キャッ
プ内部)に負圧が生じる。この負圧により記録ヘッド2
(詳しくは、その吐出口52)からインクが吸い出さ
れ、負圧が緩和されていく。本構造例においては、キャ
ップ7と記録ヘッド2との当接面が図示の方向に傾斜し
ており、キャリジ3を図中左方に移動させることによ
り、図12に示すように記録ヘッド2とキャップ7との
間に隙間を形成することができる。そして、キャップ7
内の負圧が完全に緩和される前にキャリジ3を図中左方
に移動させて図12の状態にすることにより、その時点
で吸引回復動作を停止させることができる。したがっ
て、キャリジ3を移動させるタイミング、すなわちポン
プ17による負圧発生を開始した時点から或る時間を決
めてキャリジ3を移動させることにより、記録ヘッド2
から吸引されるインク量を調節することができる。
【0048】図13は第2の構造例の吸引動作中の状態
を示す側面図であり、図14は図13の吸引動作を停止
させる状態を示す側面図である。本構造例においては、
装置本体側に設けられた作動部材36により、ガイドシ
ャフト4を中心にキャリジ3を矢印方向に移動(回動)
させ得るように構成されている。前述と同様、キャッピ
ング状態で吸引ポンプ17により負圧を発生させると、
吸引用キャップ7の内部に負圧が生じる。この負圧によ
り記録ヘッド2からインクが吸い出され、負圧が緩和さ
れていく。そこで、吸引回復動作を開始してから或る時
間を置き、キャップ7内の負圧が完全に緩和される前に
作動部材36を駆動してキャリジ3を矢印方向に動かす
ことにより、図14に示すように記録ヘッド2とキャッ
プ7との間に隙間を生じさせる。これによって吸引回復
動作を停止させることができる。したがって、キャリジ
3を移動させるタイミングを決めることにより、前述と
同様に、記録ヘッド2から吸引されるインク量を調節す
ることができる。
【0049】図15は第3の構造例の吸引動作中の状態
を示す正面図であり、図16は図15の吸引動作を停止
させる状態を示す正面図である。本構造例においては、
装置本体側に設けられた引っ張り部材37により、キャ
ップ7を記録ヘッド2から離脱させ得るように構成され
ている。前述と同様、キャッピング状態で吸引ポンプ1
7により負圧を発生させると、吸引用キャップ7の内部
に負圧が生じる。この負圧により記録ヘッド2からイン
クが吸い出され、負圧が緩和されていく。そこで、吸引
回復動作を開始してから或る時間を置き、キャップ7内
の負圧が完全に緩和される前に引っ張り部材37を矢印
方向に駆動してキャップ7を動かすことにより、図16
に示すように記録ヘッド2とキャップ7との間に隙間を
生じさせる。これによって吸引回復動作を停止させるこ
とができる。したがって、引っ張り部材37を駆動する
タイミングを決めることにより、前述と同様に、記録ヘ
ッド2から吸引されるインク量を調節することができ
る。
【0050】図17は以上の各実施例で使用した記録ヘ
ッド(記録手段)2がキャリジ3に装着された状態を示
す模式的斜視図であり、図18は別の構造をした記録ヘ
ッド2がキャリジ3に装着された状態を示す模式的斜視
図である。図17に示す記録ヘッド(記録手段)2は、
異なるインクを使用する複数(4個)の記録ヘッド2
a、2b、2c、2dで構成されている。これに対し、
図18に示す記録ヘッド(記録手段)2は、異なるイン
クを吐出する複数の吐出口群38a、38b、38c、
38dを有する1個の記録ヘッドで構成されている。本
発明は、図18に示すような記録ヘッドを用いる場合に
も、同様に適用することができ、同様の効果が得られる
ものである。
【0051】以上説明した各実施例によれば、図3に示
すようなキャリジ3の記録領域28の範囲内に、吸引用
キャップ7、ワイパーブレード8および予備吐出受容部
9、12、19、21、25から成る記録ヘッド2のク
リーニング手段を配設したので、記録装置の信頼性の向
上、ランニングコストの低減、記録時のスループットの
向上を図ることができ、吐出口52の小径化や特殊イン
クの使用による信頼性の低下を無くすことができ、しか
も、装置の小型軽量化を図り得るインクジェット記録装
置が得られた。特に、以上説明した各実施例において
は、インクを吐出して被記録材10に記録を行なう複数
の記録手段2を搭載し被記録材10に沿って往復移動可
能なキャリジ3と、前記複数の記録手段2に対する吸引
回復を行なうための吸引手段17と、前記複数の記録手
段が被記録材に記録を行なうために移動する前記キャリ
ジの全体がカバーする範囲(図3中の記録領域28の範
囲)の内側で被記録材10の最大幅14の外側に配設さ
れ、前記吸引手段17に接続され、前記複数の記録手段
2のうちで選択的にある記録手段のみの吸引回復を行な
うための吸引キャップ7と、前記範囲28の外側に配設
され、前記複数の記録手段2の数と同じかそれより一つ
少なく設けられ、前記各記録手段の吐出口52を覆うた
めだけの保護用キャップ6と、前記キャリジ3の全体が
カバーする範囲28の内側で被記録材の最大幅14の外
側に配設され、前記記録手段2の吐出口面51に弾性部
材を摺擦させて該吐出口面を拭き取り清掃するためのワ
イパー8と、該ワイパーに摺接して該ワイパーのクリー
ニングを行なうインク保持部材27と、を有し、前記吸
引キャップ7は前記インク保持部材27に対しても吸引
動作可能である構成としたので、記録時におけるインク
の吐出不良やヨレの発生頻度を低減させることに加え、
複数の記録手段2に対する吸引回復動作を、最少限(1
箇)の吸引キャップ7のみで記録動作を継続しながらで
も実行することができ、記録装置の幅を最小限に抑えて
小型軽量化を図るとともに、記録時のスループットの向
上を図るうえで最適な配置構成を有し、さらに、記録手
段2の吐出口面51を拭き取り清掃するためのワイパー
8及び該ワイパーのクリーニング手段27を常に清浄な
状態に維持することで該吐出口面の拭き取り清掃を確実
にかつ効率よく行なうことが できるインクジェット記録
装置が提供された。
【0052】なお、本発明は、記録手段(記録ヘッド)
2が記録ヘッド部とインク貯溜部と一体化したカートリ
ッジタイプのものの他、記録ヘッドとインクタンクを別
体してインク供給チューブ等で接続する構成のものな
ど、記録ヘッドおよびインクタンクの配置形態がどのよ
うなものであっても、同様に適用することができ、同様
の効果を達成し得るものである。
【0053】また、前述の各実施例では、異なるインク
で記録する複数の記録ヘッドを用いるインクジェット記
録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、1個の記録
ヘッドを用いるインクジェット記録装置、あるいは複数
の記録ヘッドが異なる色で記録するカラーインクジェッ
ト記録装置または同一色彩で濃度の異なるインクで記録
する階調記録用のインクジェット記録装置の場合など、
記録ヘッドの数や使用インクの種類がどのような場合に
も同様に適用することができ、同様の作用効果を達成し
得るものである。
【0054】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式のインクジェット記録装置およびそのインクタ
ンクにおいて優れた効果をもたらすものである。かかる
方式によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できる
からである。
【0055】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0056】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0057】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0058】さらに、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0059】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドに対する他の種類の回復手段または予備的な補
助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定で
きるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対する加圧式の回復手段、あるいは電
気熱変換体、別の加熱素子またはこれらの組み合わせに
よる予備加熱手段などを用いることは安定した記録を行
なうために有効である。
【0060】また、前述したように、搭載される記録ヘ
ッドの種類ないし個数についても、例えば、単色のイン
クに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や
濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けら
れるものであってもよい。すなわち、例えば、記録装置
の記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録モー
ドだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数
個の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異なる色
の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なくとも
一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0061】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0062】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0063】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0064】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1のインクジェット記録装置に係る発明によれば、イン
クを吐出して被記録材に記録を行なう複数の記録手段を
搭載し被記録材に沿って往復移動可能なキャリジと、前
記複数の記録手段に対する吸引回復を行なうための吸引
手段と、前記複数の記録手段が被記録材に記録を行なう
ために移動する前記キャリジの全体がカバーする範囲の
内側で被記録材の最大幅の外側に配設され、前記吸引手
段に接続され、前記複数の記録手段のうちで選択的にあ
る記録手段のみの吸引回復を行なうための吸引キャップ
と、前記範囲の外側に配設され、前記複数の記録手段の
数と同じかそれより一つ少なく設けられ、前記各記録手
段の吐出口を覆うためだけの保護用キャップと、前記キ
ャリジの全体がカバーする範囲の内側で被記録材の最大
幅の外側に配設され、前記記録手段の吐出口面に弾性部
材を摺擦させて該吐出口面を拭き取り清掃するためのワ
イパーと、該ワイパーに摺接して該ワイパーのクリーニ
ングを行なうインク保持部材と、を有し、前記吸引キャ
ップは前記インク保持部材に対しても吸引動作可能であ
構成としたので、記録時におけるインクの吐出不良や
ヨレの発生頻度を低減させることに加え、複数の記録手
段に対する吸引回復動作を最少限(1箇)の吸引キャッ
プのみで記録動作を継続しながらでも実行できることか
ら、記録装置の幅を最小限に抑えて小型軽量化を図ると
ともに、記録時のスループットの向上を図ることがで
き、さらに、記録手段の吐出口面を拭き取り清掃するた
めのワイパー及び該ワイパーのクリーニング手段を常に
清浄な状態に維持することで、該吐出口面の拭き取り清
掃を確実にかつ効率よく行なうことができるインクジェ
ット記録装置が提供される。
【0065】請求項2及び3のインクジェット記録装置
に係る発明によれば、上記請求項1の構成に加えて、
記インク保持部材は前記キャリッジに搭載されている構
成、あるいは、前記ワイパーは前記記録手段の吐出口面
に対して前進後退可能である構成としたので、一層効率
よく上記効果を達成できるインクジェット記録装置が提
供される。
【0066】請求項のインクジェット記録装置に係る
発明によれば、上記構成に加えて、前記複数の記録手段
のうち前記キャリジの全体がカバーする範囲から見て最
も前記保護用キャップ側に配された記録手段に対して前
記吸引キャップを用いて吸引回復を行なう際に、前記複
数の記録手段のうち前記保護用キャップから見て最も前
記範囲側に配された記録手段が被記録材の最大幅の内側
に配設される構成としたので、一層効率よく上記効果を
達成できるインクジェット記録装置が提供される。
【0067】請求項5〜8のインクジェット記録装置に
係る発明によれば、上記構成に加えて、前記キャリジの
全体がカバーする範囲の内側で被記録材の最大幅の外側
に、前記記録手段の吐出口の乾燥を防止するための予備
吐出によるインクを受けるための予備吐出受容部が配置
されている構成、前記予備吐出受容部が複数位置に設け
られている構成、プラテンに前記記録手段の吐出口の乾
燥を防止するための予備吐出によるインクを受けるため
の予備吐出受容部が設けられている構成、あるいは、紙
送りローラに、前記記録手段の吐出口の乾燥を防止する
ための予備吐出によるインクを受けるための予備吐出受
容部が設けられている構成としたので、一層効率よく上
記効果を達成できるインクジェット記録装置が提供され
る。
【0068】請求項9〜12のインクジェット記録装置
に係る発明によれば、上記構成に加えて、前記キャリジ
の全体がカバーする範囲の内側で被記録材の最大幅の外
側に配置された前記吸引キャップと、該吸引キャップ内
に負圧を発生させるための吸引ポンプとから成る吸引回
復機構を設ける構成、前記吸引回復機構は、吸引動作が
完了する前に前記キャップと前記吐出口面との間に隙間
を発生させる隙間形成手段を有する構成、前記隙間形成
手段は、前記キャリジを動かすキャリジ移動手段である
構成、あるいは、前記隙間形成手段は、前記キャップを
移動または変形させるキャップ変位手段である構成とし
たので、一層効率よく上記効果を達成できるインクジェ
ット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の概略構成を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図3】図1のインクジェット記録装置のキャリジの移
動範囲および記録ヘッドのクリーニング手段の構成との
関係を示す模式図である。
【図4】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
2実施例の要部構成を示す模式的平面図である。
【図5】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
3実施例の要部構成を示す模式的平面図である。
【図6】紙送りローラ内に設けられる予備吐出受容部の
構成例を示す模式的断面図である。
【図7】保護用キャップの第1の構造例を示す模式的縦
断面図である。
【図8】保護用キャップの第2の構造例を示す模式的縦
断面図である。
【図9】保護用キャップの第3の構造例を示す模式的縦
断面図である。
【図10】保護用キャップの第4の構造例を示す模式的
縦断面図である。
【図11】インク吸引量調節機構の第1の構造例の吸引
動作中の状態を示す模式的一部破断正面図である。
【図12】図11のインク吸引量調節機構の吸引動作を
停止させる状態を示す模式的一部破断正面図である。
【図13】インク吸引量調節機構の第2の構造例の吸引
動作中の状態を示す模式的側面図である。
【図14】図13のインク吸引量調節機構の吸引動作を
停止させる状態を示す模式的側面図である。
【図15】インク吸引量調節機構の第3の構造例の吸引
動作中の状態を示す模式的正面図である。
【図16】図15のインク吸引量調節機構の吸引動作を
停止させる状態を示す模式的正面図である。
【図17】複数の記録手段がキャリジに装着された状態
を示す斜視図である。
【図18】複数の吐出口群を有する1個の記録手段がキ
ャリジに装着された状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置 2 記録手段(記録ヘッド) 3 キャリジ 4 ガイドシャフト 5 回転防止軸 6 保護用キャップ 7 吸引用キャップ 8 ワイパーブレード 9 予備吐出受容部 10 被記録材 11 画像形成範囲 12 予備吐出受容部 13 キャリジの定速範囲 14 被記録材の範囲 15 キャリジの加速範囲 16 キャリジの加速範囲 17 吸引ポンプ 18 インク保持部材 19 予備吐出受容部 20 紙送りローラ 21 予備吐出受容部 22 紙送りローラ 23 紙送りローラ 24 ローラ軸 25 インク保持部材 26 インク伝達部 27 インク保持部材 28 キャリジの記録領域 29 キャップ保持部材 30 リブ部 31 連通孔 32 インク保持部材 33 偏肉部 34 逆止弁 35 逆止弁 36 作動部材 37 引っ張り部材 38 吐出口群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇野沢 保弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 鹿志村 誠 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 金光 伸二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 審査官 高松 大治 (56)参考文献 特開 平1−264853(JP,A) 特開 平3−130160(JP,A) 特開 昭63−254047(JP,A) 特開 平3−193461(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/165

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出して被記録材に記録を行な
    う複数の記録手段を搭載し被記録材に沿って往復移動可
    能なキャリジと、 前記複数の記録手段に対する吸引回復を行なうための吸
    引手段と、 前記複数の記録手段が被記録材に記録を行なうために移
    動する前記キャリジの全体がカバーする範囲の内側で被
    記録材の最大幅の外側に配設され、前記吸引手段に接続
    され、前記複数の記録手段のうちで選択的にある記録手
    段のみの吸引回復を行なうための吸引キャップと、 前記範囲の外側に配設され、前記複数の記録手段の数と
    同じかそれより一つ少なく設けられ、前記各記録手段の
    吐出口を覆うためだけの保護用キャップと、前記キャリジの全体がカバーする範囲の内側で被記録材
    の最大幅の外側に配設され、前記記録手段の吐出口面に
    弾性部材を摺擦させて該吐出口面を拭き取り清掃するた
    めのワイパーと、 該ワイパーに摺接して該ワイパーのクリーニングを行な
    うインク保持部材と、を有し、 前記吸引キャップは前記インク保持部材に対しても吸引
    動作可能である ことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記インク保持部材は前記キャリッジに
    搭載されていることを特徴とする請求項1に記載のイン
    クジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記ワイパーは前記記録手段の吐出口面
    に対して前進後退可能であることを特徴とする請求項1
    又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の記録手段のうち前記キャリジ
    の全体がカバーする範囲から見て最も前記保護用キャッ
    プ側に配された記録手段に対して前記吸引キャップを用
    いて吸引回復を行なう際に、前記複数の記録手段のうち
    前記保護用キャップから見て最も前記範囲側に配された
    記録手段が被記録材の最大幅の内側に配設されることを
    特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記キャリジの全体がカバーする範囲の
    内側で被記録材の最大幅の外側に、前記記録手段の吐出
    口の乾燥を防止するための予備吐出によるインクを受け
    るための予備吐出受容部が配置されていることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記
    録装置。
  6. 【請求項6】 前記予備吐出受容部が複数位置に設けら
    れていることを特徴とする請求項5に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  7. 【請求項7】 プラテンに前記記録手段の吐出口の乾燥
    を防止するための予備吐出によるインクを受けるための
    予備吐出受容部が設けられていることを特徴とする請求
    項1〜のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 紙送りローラに、前記記録手段の吐出口
    の乾燥を防止するための予備吐出によるインクを受ける
    ための予備吐出受容部が設けられていることを特徴とす
    る請求項1〜のいずれかに記載のインクジェット記録
    装置。
  9. 【請求項9】 前記キャリジの全体がカバーする範囲の
    内側で被記録材の最大幅の外側に配置された前記吸引キ
    ャップと、該吸引キャップ内に負圧を発生させるための
    吸引ポンプとから成る吸引回復機構を設けることを特徴
    とする請求項1〜のいずれかに記載のインクジェット
    記録装置。
  10. 【請求項10】 前記吸引回復機構は、吸引動作が完了
    する前に前記キャップと前記吐出口面との間に隙間を発
    生させる隙間形成手段を有することを特徴とする請求項
    9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記隙間形成手段は、前記キャリジを
    動かすキャリジ移動手段であることを特徴とする請求項
    10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記隙間形成手段は、前記キャップを
    移動または変形させるキャップ変位手段であることを特
    徴とする請求項10に記載のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか
    に記載のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出することを特徴とする
    請求項13に記載のインクジェット記録装置。
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