JPH07101081A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Publication number
JPH07101081A
JPH07101081A JP27322993A JP27322993A JPH07101081A JP H07101081 A JPH07101081 A JP H07101081A JP 27322993 A JP27322993 A JP 27322993A JP 27322993 A JP27322993 A JP 27322993A JP H07101081 A JPH07101081 A JP H07101081A
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ink
recording
port surface
ejection port
nozzle
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JP27322993A
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Yoshihiro Takada
吉宏 高田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】記録ヘッドの吐出口面を損傷することなく、吐
出口面に付着したインクや紙粉等の付着物を確実に清掃
除去することを可能にし、常に安定した画像記録を維持
する。 【構成】記録ヘッド1のノズル10内のインクを吐出口
13から押し出して吐出口面11上に溢れ出させて、吐
出口面11上に付着したインクや紙粉を取り入れた後、
水頭圧差Hに基づく負圧によって前記溢れ出たインクを
再びノズル10内に回収するように動作する吐出口面清
掃手段を設け、非記録動作時に吐出口面清掃動作を行
い、吐出口面清掃動作を終了した後、必要に応じて記録
ヘッド1を空吐出駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録手段から被記録材へ
インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】プリンター、複写機、ファクシミリ等の
機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワー
ドプロセッサ等を含む複合機やワークステーションの出
力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づい
て用紙やプラスチック薄板(OHPなど)等の被記録材
(記録媒体)に画像(文字や記号なども含む)を記録し
ていくように構成されている。前記記録装置は、使用す
る記録手段の記録方式により、インクジェット式、ワイ
ヤドット式、感熱式、熱転写式、レーザービーム式等に
分けることができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査する記録方式を採るシリアルタイプの
記録装置においては、被記録材を所定の記録位置にセッ
トした後、被記録材に沿って移動(主走査)するキャリ
ッジ上に搭載した記録手段(記録ヘッド)によって画像
(文字や記号等を含む)を記録し、1行分の記録を終了
した後に所定量の紙送り(副走査)を行ない、その後に
次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返
すことにより、被記録材の所望範囲に画像が記録され
る。一方、被記録材を搬送方向に送る副走査のみで記録
するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所
定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続
的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行な
い、被記録材の全体に画像が記録される。
【0004】そのうち、インクジェット式(インクジェ
ット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録
材にインクを吐出して記録を行なうものであり、記録手
段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で
記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせず
に記録することができ、ランニングコストが安く、ノン
インパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色
のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であ
るなどの利点を有している。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。ま
た、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活用すること
により、記録手段の長尺化や面状化(2次元化)が容易
であり、記録手段の長尺化および高密度化も容易であ
る。
【0006】エネルギー発生手段に電気熱変換体を用
い、かつ半導体製造プロセスを経て製造された、マルチ
化された吐出口を有するインクジェットヘッドとして
は、各吐出口に対応した液路が設けられ、該液路ごとに
電気熱変換体が設けられ、かつ各液路に連通している共
通液室より各液路にインクが供給される構成のものが知
られている。図22はこのようなインクジェット記録ヘ
ッドの概略構成を示す一部破断部分斜視図である。
【0007】図22において、この記録ヘッド1は、エ
ッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロセ
スを経て、基板2上に製膜された電気熱変換体3、電極
4、ノズル壁(液路壁)5、天板6などから構成されて
いる。インク(記録液)12は、不図示のインクタンク
(インク貯蔵室)からインク供給パイプ7を通して、記
録ヘッド1の共通液室8内に供給される。図22中の9
はインク供給パイプ7用のコネクタである。
【0008】共通液室8内に供給されたインク12は、
毛管現象により各ノズル10内に供給され、該ノズル1
0の先端の吐出口13でメニスカスを形成することによ
り安定に保持される。ここで、電気熱変換体3に通電す
ることにより、電気熱変換体面上のインクが加熱され、
発泡現象が発生し、その発泡エネルギーにより吐出口1
3からインク滴が吐出される。以上のような構成によ
り、例えばノズル密度16ノズル/mmといった高密度
のノズル配置で2048ノズルというマルチノズルのイ
ンクジェット記録ヘッド1を製造することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図23は図22の記録
ヘッドの各ノズルから発生する微小インクミストによる
吐出口面上のインク付着の状態を示す側面図であり、図
24は図23の記録ヘッドの吐出口面側から見た正面図
である。図23および図24において、上述したような
記録ヘッド1を用いてインクを吐出、飛翔させ、記録動
作を続けていくと、インク滴14が各ノズル10から吐
出する際に発生するサテライト状の微小インクミスト
(霧状インク)15が、記録ヘッド1の被記録材(記録
用紙)と対向する吐出口面11に付着、蓄積する。そし
て、その付着量が多くなると、大きなインク滴16に成
長し、記録ヘッド1の吐出口13まで広がって各ノズル
10からのインク吐出を妨げたり、被記録材の表面に付
着したりして、記録品位の低下や記録画像の汚れを発生
させるなどの問題を生じることがある。
【0010】そこで、上述したような記録ヘッド1から
のインク滴14の吐出の際に発生する微小インクミスト
15による問題を解決するために、記録ヘッド1の吐出
口面11の近傍に空気吸引装置を設けて、この微小イン
クミスト15を吸引してしまう方法や、吐出口面11に
ゴム状弾性材のブレードを定期的に当接させ、この微小
インクミスト15の付着、蓄積によって生じた付着イン
ク16を掻き落としてしまう(拭き取ってしまう)方法
が採られている。
【0011】しかしながら、従来例のように空気吸引装
置を用いる場合には、装置構成が大型になり、騒音も大
きくなり、さらに、空気吸引装置が作動することによ
り、サテライト状の微小インクミスト15の吸引のみな
らず、吐出口から吐出されたインク滴14の飛翔状態に
空気流の影響が及んでしまい、被記録材上で記録ドット
が本来の位置からずれてしまうことがある。また、吐出
口面11に付着したインクを除去するためにゴム状弾性
材のブレードを当接させる場合には、このブレードによ
り吐出口面11が損傷することもある。さらに、吐出口
面11にインク滴が残存する場合などには、各ノズル1
0からのインク滴14の吐出方向が乱されてしまうこと
もある。
【0012】本発明はこのような技術課題に鑑みてなさ
れたものであり、本発明の目的は、記録ヘッドの吐出口
面に付着したインクを、該吐出口面を損傷することな
く、容易にかつ確実に除去することができ、常に安定し
た記録を維持することが可能なインクジェット記録装置
を提供することである。
【0013】
【課題解決のための手段】請求項1の発明は、記録手段
から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェ
ット記録装置において、記録手段のノズル内のインクを
該記録手段の吐出口面に溢れ出させるとともに、この溢
れ出たインクを再びノズル内に回収する吐出口面清掃手
段を有する構成とすることにより、記録手段の吐出口面
を損傷することなく、該吐出口面に付着したインクを容
易にかつ確実に除去することができ、常に安定した記録
を維持することが可能なインクジェット記録装置を提供
するものである。
【0014】請求項2〜請求項9の発明は、上記構成に
加えて、吐出口面清掃手段は記録手段にインクを供給す
るインク供給路の途中に設けられた少なくとも1個のイ
ンク加圧手段あるいはノズルからインクを吸引する吸引
手段から成る構成、記録手段の前記ノズルの位置をイン
クタンク中のインク面の位置より高くする構成、記録手
段の吐出口面にインクを溢れ出させるために、インク加
圧手段を加圧力の異なる複数のモードで駆動する構成、
記録手段の吐出口面にインクを溢れ出させるために、加
圧力の異なる複数のインク加圧手段を設ける構成、吐出
口面清掃手段は記録手段の非記録動作時に駆動される構
成、吐出口面清掃手段は記録手段の記録動作開始前に駆
動される構成、吐出口面清掃手段は記録手段によるシリ
アルスキャン動作のスキャン間隔の間に駆動される構
成、さらには、吐出口面清掃手段を動作させた後に、記
録手段を駆動して、該記録手段のノズル内に回収したイ
ンクを該記録手段外へ排出させるための空吐出動作を行
わせる構成とすることにより、回収したインクによるノ
ズル内の汚染を防止して該ノズルをリフレッシュさせる
ことができ、一層効率よく、記録手段の吐出口面を損傷
することなく、該吐出口面に付着したインクを容易にか
つ確実に除去することができ、常に安定した記録を維持
することが可能なインクジェット記録装置を提供するも
のである。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。各図面を通して、同一参照番号および同一符号は
それぞれ同一または対応部分を示す。図1は本発明を適
用したインクジェット記録装置の一実施例の概略構成を
示す模式的斜視図である。図1において、23は、紙送
りモータ25(図3)により駆動され、紙等の被記録材
を搬送し、記録面を形成保持するためのプラテンローラ
であり、連続紙またはカットシートの形態の被記録材
は、記録ヘッド1と該プラテンローラ23との間をピン
チローラ(不図示)により該プラテンローラ23に押し
当てされながら搬送される。記録ヘッド1はキャリッジ
21上に搭載され、該キャリッジ21は2本のガイドレ
ール24a、24bに沿って矢印SA および矢印SB
方向に往復移動可能(シリアルスキャン可能)に案内支
持されている。キャリッジ21および記録ヘッド1が矢
印SA 、SB 方向にシリアルスキャン駆動される過程で
被記録材に対する記録が行われる。
【0016】キャリッジ21は、プーリ28a、28b
に張架されたベルト29に連結され、キャリッジモータ
26によりモータ軸27に固定されたプーリ28bを回
転駆動することにより駆動され、該キャリッジモータ2
6の回転に応じて矢印SA または矢印SB 方向の駆動が
行われる。本実施例の記録ヘッド1は、カラー記録用で
あり、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)およびブラック(B)の4色に対応する4個の記
録ヘッドの集合体(ユニット)で構成されている。これ
らの記録ヘッド1Y、1M、1C、1Bのそれぞれに対
しては、対応する色のインクが貯蔵されたインクタンク
19Y、19M、19C、19Bから、インク供給パイ
プ(インク供給路)17Y、17M、17C、17Bを
介して、インクが供給される。各インク供給路17Y、
17M、17C、17Bの途中には、加圧手段としての
ギアポンプ18Y、18M、18C、18Bが配設され
ている。
【0017】また、記録ヘッド1Y、1M、1C、1B
は、それぞれ、インク戻り路を形成するパイプ20Y、
20M、20C、20Bを介して対応するインクタンク
19に接続されている。なお、図1中には、簡略化のた
め、イエローのインク戻り路20Yのみが図示されてい
る。なお、複数のインク色に応じて複数個設けられる構
成部品の全体または任意の一つを指す場合には、上記の
符号Y、M、CおよびBは省略することにする。図1に
おいて、22は、記録ヘッド1がホームポジションHP
にある時、該記録ヘッドの吐出口面11と対向し、矢印
f方向に移動して該吐出口面11に密着可能なキャッピ
ング手段である。
【0018】前記記録ヘッド1は、インクを吐出するた
めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
備えているものであり、具体的には、前記電気熱変換体
が発生する熱エネルギーによってインクに生じる膜沸騰
による気泡の生成を含むインクの状態変化に基づいて吐
出口からインクを吐出するものである。図2は記録ヘッ
ド1のインク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図で
ある。
【0019】図2において、被記録材と所定の隙間(例
えば、約0.5〜1.5ミリ程度)をおいて対面する吐
出口面11には、所定のピッチで複数の吐出口13が形
成され、共通液室8と各吐出口13とを連通する各ノズ
ル(液路)10の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギ
ーを発生するための電気熱変換体(発熱抵抗体など)3
が配設されている。図1のインクジェット記録装置で
は、記録ヘッド1は、前記複数の吐出口13がキャリッ
ジ21の主走査方向(移動方向)と交叉する方向に並ぶ
ような位置関係で、該キャリッジ21に装着されてい
る。こうして、画像信号または吐出信号に基づいて対応
する電気熱変換体3を駆動(通電)して、ノズル(液
路)10内のインクを膜沸騰させ、その時に発生する圧
力によって吐出口13からインクを吐出する記録ヘッド
1が構成されている。
【0020】図3は本発明を適用したインクジェット記
録装置の第1実施例の要部構成を示す模式図である。図
3のインクジェット記録装置は、記録手段(記録ヘッ
ド)1のノズル10内のインクを該記録手段1の吐出口
面11に溢れ出させるとともに、この溢れ出たインクを
再びノズル10内に回収する吐出口面清掃手段を備えて
いる。図3において、記録ヘッド1のノズル10内のイ
ンクを吐出口面11に溢れ出させる吐出口面清掃手段
は、インク供給路(インク供給パイプ)17の経路途中
でインクを加圧するための加圧手段として設けられたギ
アポンプ18を備えている。
【0021】また、本実施例では、大気圧に連通してい
るインクタンク19内のインク面の高さは、大気圧に開
放している記録ヘッド1の各ノズル10の吐出口13の
高さに対して、鉛直方向に距離Hだけ低くなるように設
定されている。このような設定により、記録ヘッド1の
各ノズル10内のインクは大気圧より低い圧力(負圧)
の状態になっている。そして、吐出口面清掃手段を構成
する前記ギアポンプ18を制御部30からの信号により
駆動し、インク供給パイプ17内のインクを矢印P方向
に加圧し、記録ヘッド1の各ノズル10から(各吐出口
13を通して)インクを押し出し、吐出口面11上にイ
ンクを溢れ出させる。
【0022】すると、吐出口面11に付着、蓄積した付
着インクはこの溢れ出たインクに取り込まれる。その
後、制御部30からの信号によりギアポンプ18の駆動
を停止させ、各ノズル10の吐出口13の高さに対して
インクタンク19内のインク面の高さを距離Hだけ低く
したことにより生じる負圧(図3中の水頭差Hによる圧
力差によって生じる負圧)によって、吐出口面11上に
溢れ出たインクを再び各ノズル10内に回収する。本実
施例のインクジェット記録装置はこのように動作するよ
うに構成されている。
【0023】図4〜図6は本実施例による記録ヘッド1
の吐出口面11の清掃状態を説明するための模式図であ
る。図4は、記録ヘッド1の吐出口面11に微小インク
ミストが付着、蓄積して生じた付着インク16が吐出口
面11に付着してしまい、その一部がノズル10の吐出
口13の一部を覆うようになるまで悪化し、記録ヘッド
1からインクが正常に吐出しなくなった状態を示す。図
5は、吐出口面清掃手段のインク加圧手段としてのギア
ポンプ18を駆動して、各ノズル10からインクを押し
出し、吐出口面11上にインク12を溢れ出させた状態
を示す。図6は、ギアポンプ18の駆動を停止させ、イ
ンクタンク19内のインク面との高さの差によって生じ
る負圧により、吐出口面11上に溢れ出たインクを再び
ノズル10内に回収し、それによって、吐出口面11に
付着、蓄積していた付着インク16を吐出口面11から
除去し、該吐出口面11を清掃した後の状態を示す。
【0024】以上説明した第1実施例によれば、ギアポ
ンプ18等の加圧手段により、インク供給路17内のイ
ンクを加圧して各ノズル10から押し出し、吐出口面1
1上に溢れ出させて該吐出口面11に付着、蓄積した付
着インク16を取り込んでしまい、その後、この吐出口
面11上に溢れ出させたインクを再びノズル10内に回
収してしまうので、吐出口面11を機械的に損傷させる
ことなく、効果的に吐出口面11の清掃を行うことが可
能になる。
【0025】図7は本発明を適用したインクジェット記
録装置の第1実施例の制御動作の一例を示すフローチャ
ートである。図7において、記録装置の電源が投入され
た後、ステップS1で記録ヘッド1をキャッピング手段
22でキャッピングすると待機状態となり、ステップS
2において、制御部30からの信号により記録を開始す
るか否かが判断される。記録を行う場合には、ステップ
S3において、吐出口面清掃動作としてギアポンプ18
が予め設定された時間だけ駆動され、インク供給パイプ
17内のインクが吐出口面11上に溢れ出るように予め
設定された量だけ加圧された後、ギアポンプ18による
加圧動作が停止され、そして、吐出口面11上に溢れ出
たインクが前述の負圧により再びノズル10内に回収さ
れるまで待機させる。溢れ出たインクが回収された後、
ステップS4で記録ヘッド1のキャッピングが解除さ
れ、次いでステップS5で記録が開始される。
【0026】そして、ステップS6で記録が終了したか
否かを判断し、記録が終了した場合はステップS7で記
録ヘッド1を再びキャッピングし、待機状態に入る。こ
こで、ステップS3における吐出口面清掃動作を行うか
否かの指令信号は、表示部材を設けたコンソール31
(図3)から操作者が制御部30に指令を出すことがで
きるように構成すれば、操作者により任意のタイミング
で吐出口面清掃動作を行うことが可能になる。また、記
録ヘッド1による記録動作回数を数え、これを記憶して
おくためのカウンタを設け、このカウンタ値によって上
記吐出口面清掃動作を行うように構成してもよい。この
記録動作回数による制御方法によれば、例えばA4サイ
ズの被記録材に10枚記録する毎に吐出口面清掃動作を
1回行うように設定して、記録時間の短縮化を図ること
も可能になる。
【0027】図8は本発明を適用したインクジェット記
録装置の第2実施例の要部構成を示す模式図である。本
実施例においても、記録ヘッド1の吐出口面11に付
着、蓄積した付着インクを該吐出口面から除去するため
に、記録手段(記録ヘッド)1のノズル10内のインク
を該記録手段1の吐出口面11に溢れ出させるととも
に、この溢れ出たインクを再びノズル10内に回収する
吐出口面清掃手段が設けられており、インクを吐出口面
11に溢れ出させるためにインク供給路(インク供給パ
イプ)17の経路途中に設けられるインク加圧手段とし
てギアポンプ18が設けられている。
【0028】そこで、本実施例では、インク加圧手段と
しての前記ギアポンプ18を加圧力の異なる複数のモー
ドで駆動するように構成されている。さらに、本実施例
においては、吐出口面11に付着、蓄積した付着インク
16をより確実に除去し、各ノズル10からのインク吐
出をより確実に行うために、記録ヘッド1による記録動
作開始前に吐出口面清掃動作を行い、また、記録ヘッド
による記録動作が開始されるとキャリッジ21がスキャ
ン動作をしている時にも吐出口面清掃動作を行うように
構成されている。
【0029】図9は図8の第2実施例におけるインク加
圧手段の動作を示すグラフである。図8および図9にお
いて、記録ヘッド1による記録動作開始前には、吐出口
面清掃手段を構成する加圧手段としてのギアポンプ18
を制御部30からの信号で駆動し、インク供給路17内
のインクを加圧力P1 で加圧することにより各ノズル1
0からインクを押し出し、吐出口面11上に溢れ出させ
る。この時の吐出口面11上に溢れ出るインク量は吐出
口面11上を流れ落ち出すインク量QT より多いインク
量Q1 (Q1 >QT )に設定される。
【0030】このインク量Q1 を溢れ出させることによ
り、吐出口面11上に付着、蓄積した付着インクをこの
溢れ出させたインク内に取り込んでしまった後、制御部
30からの信号により、キャッピング手段22に設けた
インク吸収体34(図8)を吐出口面11に当接するよ
うに該キャッピング手段22の運搬部32を移動させ、
次いで空気ポンプ37(図8)からの圧縮空気を空気吹
き付け手段36に設けた空気吹き付け孔35から吐出口
面11に向けて吹き出させ、吐出口面11上に溢れ出た
インクを吹き落とし、前記インク吸収体34に吸収させ
てしまう。こうすることにより、記録ヘッド1による記
録動作開始前に、吐出口面11上に付着、蓄積した付着
インクをほぼ完全に除去することができる。
【0031】さらに、記録ヘッド1による記録動作が開
始され、キャリッジ21でスキャン動作を行いながらイ
ンク吐出動作を行っている際にもサテライト状の微小イ
ンクミストが吐出口面11に付着、蓄積ことから、本実
施例においては、記録ヘッド1によるスキャン動作中に
も制御部30からの信号に基づいて前記ギアポンプ(加
圧手段)18を駆動し、インク供給路17内のインクを
加圧力P2 で加圧し、各ノズル10からインクを押し出
し、吐出口面11上にインクを溢れ出させるように構成
されている。この時に溢れ出させるインク量は、吐出口
面11上を流れ落ち出すインク量QT よりも少ないイン
ク量Q2 (Q2 <QT )に設定される。
【0032】このインク量Q2 を溢れ出させた後、ギア
ポンプ18の駆動を停止させる。そして、吐出口面11
に付着、蓄積した付着インクをこの溢れ出させたインク
に取り込んでしまった後、該溢れ出させたインクを負圧
により再びノズル10内に回収して吐出口面11上の付
着インクを除去する。こうして、記録ヘッド1を搭載し
たキャリッジ21のスキャン動作中においても、吐出口
面11に付着インクの存在しない状態を維持することが
でき、常に安定したインク吐出を実現し得るインクジェ
ット記録装置が提供される。
【0033】図10は図8および図9の第2実施例の制
御動作の一例を示すフローチャートである。図10にお
いて、記録装置の電源が投入されると、ステップS1で
記録ヘッド1をキャッピング手段22でキャッピング
し、待機状態になった後、ステップS2で制御部30か
らの信号により記録を開始するか否かが判断される。記
録を行う場合には、ステップS3において、吐出口面清
掃動作としてギアポンプ(加圧手段)18が加圧力P1
で予め設定された時間だけ駆動され、インク供給パイプ
17内のインクが吐出口面11上にインク量Q1 だけ溢
れ出るように加圧された後、ステップS4で空気ポンプ
37が駆動され、吐出口面11に残存しているインクの
清掃(除去)が行われ、ステップS5でキャッピング手
段22が解除された後、ステップS6で記録が開始され
る。
【0034】そして、記録ヘッド1による記録動作が開
始された後、ステップS7において、吐出口面11の清
掃を行うか否かを制御部30からの信号により所定のタ
イミングで判断し、清掃を行わないと判断された場合に
は、ステップS10に示すように記録動作が継続して行
われる。一方、清掃を行うと判断された場合には、記録
ヘッド1を搭載したキャリッジ21の主走査が停止され
(ステップS8)、吐出口面清掃手段を構成する加圧手
段としてのギアポンプ18が加圧力P2 (P2<P1
で予め設定された時間だけ駆動される(ステップS
9)。
【0035】このギアポンプ18の駆動によりインク供
給路17内のインクが吐出口面11上にインク量Q
2 (Q2 <Q1 )だけ溢れ出るように加圧される。その
後ギアポンプ18による加圧動作が停止され、吐出口面
11上に溢れ出たインクが負圧により再びノズル10内
に回収されるまで待機させた後、ステップS10で再び
記録動作が継続される。そして、ステップS11で記録
が終了したか否かが判断され、記録が終了した場合に
は、ステップS12で記録ヘッド1をキャッピングし、
待機状態に入る。
【0036】以上説明した第2実施例においては、イン
ク供給路17の経路途中に設けられたインク加圧手段
(ギアポンプ)18を備えた吐出口面清掃手段を設け、
記録ヘッド1による記録動作開始前と記録動作中に、前
記加圧手段(ギアポンプ)18を加圧力の異なる複数の
モードで駆動することにより、記録動作の初期から終了
時まで常に、吐出口面11を付着インクの無い状態(イ
ンク汚染から保護された状態)に維持することが可能と
なり、常に安定した記録を実行し得るインクジェット記
録装置が提供される。
【0037】図11は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第3実施例の要部構成を示す模式図である。
本実施例においても、記録ヘッド1の吐出口面11に付
着、蓄積した付着インクを該吐出口面から除去するため
に、記録手段(記録ヘッド)1のノズル10内のインク
を該記録手段1の吐出口面11に溢れ出させるととも
に、この溢れ出たインクを再びノズル10内に回収する
吐出口面清掃手段が設けられている。そこで、本実施例
においては、この吐出口面清掃手段は、インクを吐出口
面11に溢れ出させるためにインク供給路(インク供給
パイプ)17の経路途中に設けられる複数のインク加圧
手段を備えている。
【0038】つまり、前述の第2実施例のように、イン
ク供給路17の途中に1個の加圧手段(ギアポンプ)1
8を設け、このギアポンプ18に加える電圧等を変化さ
せてインク加圧力をP1 、P2 (P1 >P2 )のように
制御しようとする場合、1個のギアポンプ18により低
い圧力P2 から高い圧力P1 までを安定して確保できる
ポンプ性能を実現するために、ギアポンプ18の構成部
品に対して非常に高い加工精度が必要となり、そのため
に加圧手段としてのギアポンプ18の価格が非常に高く
なってしまう。
【0039】そこで、本実施例においては、低い圧力P
2 から高い圧力P1 まで安定して加圧できるポンプ性能
を持っていなくても、インク供給路(インク供給パイ
プ)17の経路途中に、高い圧力を安定に加圧できる第
1の加圧手段と低い圧力を安定に加圧できる第2の加圧
手段から成る複数の加圧手段を設けることにより、安価
なポンプのみで高い圧力P1 および低い圧力P2 のいず
れでも安定に加圧できるように構成されている。
【0040】すなわち、図11において、インク供給路
17の途中には、安定に加圧力P1を確保できる第1の
加圧手段としてのギアポンプ18と安定に加圧力P2
確保できる第2の加圧手段としてのギアポンプ38との
複数(二つ)の加圧手段が設けられ、それぞれの加圧手
段を、記録ヘッド1の記録動作開始前および記録動作中
のそれぞれにおける吐出口面11の清掃動作の際に、別
々に駆動して使い分けるように構成されている。このよ
うな構成により、加圧手段18、38のそれぞれに対し
て要求されるポンプ性能をそれ程厳しくないものにする
ことができ、加圧手段として安価なポンプを使用するこ
とが可能になる。
【0041】なお、以上の各実施例では、記録ヘッド1
の吐出口面11にインクを溢れ出させるための構成とし
て、記録ヘッド1へインクを供給するインク供給路(イ
ンク供給パイプ)17の経路途中に加圧手段を設ける場
合を説明したが、これに代えて、例えば、吐出口面11
にキャップ部材を当接させ、吐出口面11とキャップ部
材で密閉される空間内の空気をポンプ等の吸引手段で吸
引することにより、各ノズル10から吐出口面11上に
インクを溢れ出させるように構成してもよく、このよう
な構成によっても同様の作用効果を実現させることがで
きる。
【0042】以上図1〜図11で説明した第1〜第3実
施例によれば、インク液滴を微細口から小滴として吐
出、飛翔させ、この小滴を被記録材に付着させて記録を
行うインクジェット記録装置において、該記録ヘッドの
各ノズル10内のインクを吐出口面11上に溢れ出させ
た後、この溢れ出たインクを再び前記ノズル10内に回
収する吐出口面清掃手段を設ける構成としたので、前記
吐出口面清掃手段を動作させることにより、記録ヘッド
1の吐出口面11を損傷することなく、吐出口面11上
に付着、蓄積していた付着インクを除去することがで
き、常に安定な記録動作を維持することができるインク
ジェット記録装置で提供される。
【0043】図12は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第4実施例の要部構成を示す模式図である。
図12のインクジェット記録装置も、記録手段(記録ヘ
ッド)1のノズル10内のインクを該記録手段1の吐出
口面11に溢れ出させるとともに、この溢れ出たインク
を再びノズル10内に回収する吐出口面清掃手段を備え
ている。図12において、記録ヘッド1のノズル10内
のインクを吐出口面11に溢れ出させる吐出口面清掃手
段は、図3の第1実施例の場合と同様、インク供給路
(インク供給パイプ)17の経路途中でインクを加圧す
るための加圧手段として設けられたギアポンプ18を備
えている。
【0044】また、本実施例でも、大気圧に連通してい
るインクタンク19内のインク面の高さは、大気圧に開
放している記録ヘッド1の各ノズル10の吐出口13の
高さに対して、鉛直方向に距離Hだけ低くなるように設
定されている。このような設定により、記録ヘッド1の
各ノズル10内のインクは大気圧より低い圧力(負圧)
の状態になっている。そして、吐出口面清掃手段を構成
する前記ギアポンプ18を制御部30からの信号により
駆動し、インク供給パイプ17内のインクを矢印P方向
に加圧し、記録ヘッド1の各ノズル10から(各吐出口
13を通して)インクを押し出し、吐出口面11上にイ
ンクを溢れ出させる。
【0045】すると、吐出口面11に付着、蓄積した付
着インクはこの溢れ出たインクに取り込まれる。その
後、制御部30からの信号によりギアポンプ18の駆動
を停止させ、各ノズル10の吐出口13の高さに対して
インクタンク19内のインク面の高さを距離Hだけ低く
したことにより生じる負圧によって、吐出口面11上に
溢れ出たインクを再び各ノズル10内に回収する。本実
施例のインクジェット記録装置によっても、図4〜図6
に示したように、吐出口面11に付着、蓄積した付着イ
ンクを上記溢れ出させたインクにより除去し、該吐出口
面11を清掃することができる。
【0046】すなわち、本実施例(第4実施例)によっ
ても、ギアポンプ18等の加圧手段により、インク供給
路17内のインクを加圧して各ノズル10から押し出
し、吐出口面11上に溢れ出させて該吐出口面11に付
着、蓄積した付着インク16を取り込んでしまい、その
後、この吐出口面11上に溢れ出させたインクを再びノ
ズル10内に回収してしまうので、吐出口面11を機械
的に損傷させることなく、効果的に吐出口面11の清掃
を行うことが可能になる。
【0047】本実施例(第4実施例)においては、前述
した加圧手段(ギアポンプ)18から成る吐出口面清掃
手段は、記録ヘッド1の非記録動作時にであって、該記
録ヘッド1の記録動作開始前に作動させるように構成さ
れている。図13は、本実施例における吐出口面11を
清掃するための加圧手段としてのギアポンプ18の駆動
条件を説明するためのモデル図である。図13中のイン
ク排出量QT は、ギアポンプ18を駆動してノズル10
から吐出口面11上へインクを溢れ出させるに際し、該
吐出口面11からインクが流れ落ち出す時の前記ノズル
10からの臨界インク排出量を示し、ギアポンプの加圧
力PT は、ノズル10から排出されるインク量がQT
なる時の臨界インク加圧力を示す。
【0048】そして、第4実施例においては、吐出口面
清掃動作時に吐出口面11上に溢れ出させるインク量
は、前記臨界インク排出量QT より少ないインク量QA
となるように設定される。つまり、本実施例(第4実施
例)においては、制御部30からの信号によりギアポン
プ18を駆動して各ノズル10からインクを押し出すに
際し、該ギアポンプ18の加圧力PA は、吐出口面11
上に溢れ出たインクが該吐出口面11上を流れ落ち出す
時の臨界インク量QT よりも少ないインク量QA(QA
<QT )のインクを吐出口面11上に溢れ出させるよう
に、前記臨界インク量QT のインクを溢れ出させる時の
臨界インク加圧力PT よりも低い値になるように設定さ
れる。
【0049】図14は図13の第4実施例の制御動作の
一例を示すフローチャートである。図14において、記
録装置の電源が投入された後、ステップS1で記録ヘッ
ド1をキャッピング手段22でキャッピングすると待機
状態となり、ステップS2において、制御部30からの
信号により記録を開始するか否かが判断される。記録を
行う場合には、記録ヘッド1による記録動作を開始する
前に、ステップS3において、吐出口面清掃動作として
ギアポンプ18が予め設定された時間だけ駆動され、イ
ンク供給パイプ17内のインクが吐出口面11上に溢れ
出るように予め設定された量だけ加圧された後、ギアポ
ンプ18による加圧動作が停止され、そして、吐出口面
11上に溢れ出たインク量QA のインクが前述の負圧
(図12中の水頭差Hによる圧力差によって生じる負
圧)により再びノズル10内に回収されるまで待機させ
る。溢れ出たインクが回収された後、ステップS4で記
録ヘッド1のキャッピングが解除され、次いでステップ
S5で記録が開始される。
【0050】そして、ステップS6で記録が終了したか
否かを判断し、記録が終了した場合はステップS7で記
録ヘッド1を再びキャッピングし、待機状態に入る。こ
こで、ステップS3における吐出口面清掃動作を行うか
否かの指令信号は、表示部材を設けたコンソール31
(図12)から操作者が制御部30に指令を出すことが
できるように構成すれば、操作者により吐出口面清掃動
作を行うことも可能になる。また、記録ヘッド1による
記録動作回数を数え、これを記憶しておくためのカウン
タを設け、このカウンタ値によって上記吐出口面清掃動
作を行うように構成してもよい。この記録動作回数によ
る制御方法によれば、例えばA4サイズの被記録材に1
0枚記録する毎に吐出口面清掃動作を1回行うように設
定することにより、毎回記録ヘッド1による記録動作開
始前に吐出口面清掃動作を行わせる場合よりも、記録時
間の短縮化を図ることが可能になる。
【0051】図15は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第5実施例を説明するためのタイミングチャ
ートである。図15の第5実施例においては、前述のよ
うな吐出口面清掃手段による吐出口面11の清掃動作
は、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ21の或るシリ
アルスキャン動作と次のシリアルスキャン動作との間
(スキャン間隔の間)に行われる。つまり、本実施例に
おいては、記録ヘッド1による非記録動作時として、キ
ャリッジ21が矢印SA 方向および矢印SB 方向へ駆動
される一つのシリアルスキャン動作と次のシリアルスキ
ャン動作との間の期間内に、吐出口面11の清掃動作、
すなわち、吐出口面清掃手段を構成する加圧手段として
のギアポンプ18を駆動してインク供給路17内のイン
クを加圧し、記録ヘッド1の各ノズル10からインクを
押し出して吐出口面11上にインクを溢れ出させること
により、吐出口面11に付着した付着インクをこの溢れ
出させたインクに取り込んで除去するという吐出口面1
1の清掃動作が行われる。
【0052】この吐出口面清掃動作を図15において説
明すると次のとおりである。すなわち、タイミングt1
で記録装置の電源が投入されると、制御部30からの信
号によりタイミングt2 で記録動作が開始され、タイミ
ングt3 でインク加圧手段としてのギアポンプ18が加
圧力PA で予め設定された時間TP だけ駆動され、イン
ク供給路17内のインク加圧によりノズル10から吐出
口面11上へインク量QA だけ溢れ出るように加圧され
た後、ギアポンプ18の駆動が停止される。
【0053】ギアポンプ18を停止させて、吐出口面1
1に付着、蓄積したインクを前記溢れ出させたインクに
取り込んでしまった後、水頭圧差(図12中の水頭差H
による圧力差)によって生じる負圧により、前記溢れ出
させたインクを再びノズル10内に回収し、吐出口面1
1に付着していた付着インクを除去清掃する。こうし
て、記録ヘッド1の記録動作開始前の吐出口面11の清
掃動作が行われる。
【0054】その後、タイミングt4 でキャッピング手
段22が解除され、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ
21がタイミングt5 で矢印SA 方向へのシリアルスキ
ャンを開始し、キャリッジ21が一定速度でスキャン動
作する状態になった後、タイミングt6 で記録ヘッド1
による画像記録が開始される。そして、タイミングt7
で第1スキャン目における画像記録動作が終了すると、
タイミングt8 でキャリッジ21の矢印SA 方向へのス
キャン動作が停止され、紙送りモータ25により被記録
材が画像記録幅分だけ搬送(紙送り)される。
【0055】次いで、タイミングt9 でキャリッジ21
の矢印SB 方向へのバックスキャン駆動が開始され、タ
イミングt10でキャリッジ21の矢印SB 方向へのバッ
クスキャン動作が停止されて第1スキャン目が終了す
る。そして、キャリッジ21による第2スキャン目が始
まる前に、タイミングt11で、再び、加圧手段としての
ギアポンプ18が加圧力PA で時間TP だけ駆動され、
吐出口面11に付着、蓄積された付着インクの除去動作
(吐出口面清掃動作)が行われる。
【0056】このようにキャリッジ21のスキャン動作
の間の間隔を利用して吐出口面11の清掃動作を行った
後、タイミングt12で再びキャリッジ21の矢印SA
向へのスキャン動作が開始され、タイミングt13で記録
ヘッド1による画像記録が開始され、記録ヘッド1によ
る第2スキャン目の画像記録動作が行われ、以下同様の
シーケンスにより画像記録動作が継続して行われる。
【0057】ここで、前記タイミング11でインク加圧手
段としてのギアポンプ18が駆動されて吐出口面11上
にインクが溢れ出るように加圧された後、水頭圧差によ
って生じる負圧により前記溢れ出たインクを再びノズル
10内に回収する動作が未だ終了していない状態で、記
録のためにインク吐出動作を行うと、吐出口面11に残
留しているインクの影響を受けて、各吐出口13から吐
出されるインク滴が吐出不良(吐出不能を含む)の状態
に陥ってしまう場合がある。そこで、本実施例において
は、前記タイミングt11で時間TP の間インク加圧手段
(ギアポンプ)18が駆動され、吐出口面11上にイン
クが溢れ出た後、この溢れ出たインクが前述の負圧によ
り完全にノズル10内に回収されるまでの時間TW を経
過したタイミングt13で、記録ヘッド1による正常な画
像記録が行われるように第2スキャン目の画像記録タイ
ミング(t13)を設定するように構成されている。
【0058】本実施例(第5実施例)によれば、記録ヘ
ッド1による非記録動作時において、記録ヘッド1によ
る記録動作開始前に加えて、キャリッジ21のシリアル
スキャン動作間隔の間の時に、吐出口面清掃動作を行う
ように制御するので、記録動作中に吐出口面11上に付
着、蓄積した付着インクをも除去することが可能とな
り、記録ヘッド1による記録動作の初期から終了時ま
で、常に、吐出口面11の付着インクによる汚染を防止
することが可能となり、常に安定した高品位の画像記録
を行い得るインクジェット記録装置が提供される。
【0059】図16は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第6実施例を説明するためのタイミングチャ
ートである。図16の第6実施例においては、前述のよ
うな吐出口面清掃手段による吐出口面11の清掃動作
は、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ21の矢印SA
方向および矢印SB 方向へのシリアルスキャン動作(図
1)のうちの矢印SB 方向へのバックスキャン駆動動作
中に行われる。つまり、本実施例においては、キャリッ
ジ21が矢印SA 方向へ移動する間に記録が行われ、矢
印SB 方向へ移動する間(バックスキャン時)には記録
が行われないことから、記録ヘッド1による非記録動作
時における上記吐出口面清掃動作を行う時期としての、
このバックスキャンの時期が選定されている。
【0060】前述した第5実施例のように、非記録動作
時における吐出口面清掃動作を行う時期として、キャリ
ッジ21のシリアルスキャン動作の間の間隔、すなわち
矢印矢印SA およびSB の両方向へのスキャン動作を終
了してキャリッジ21が停止した後の時期を選定する
と、インク加圧手段(ギアポンプ)18により加圧され
たインクが吐出口面11上に溢れ出され、付着インクを
取り込んだ後、再び負圧によりノズル10内にインクが
完全に回収されるまでの時間TW が経過した後からでな
いと、記録ヘッド1による第2スキャン目の画像記録動
作を始めることができない。
【0061】そこで、上記第6実施例によれば、図16
に示すように、タイミングt8 でキャリッジ21の矢印
A 方向へのスキャン動作が停止された後、キャリッジ
21の矢印SB 方向へのバックスキャン動作が開始され
る前のタイミングt9 で再びインク加圧手段(ギアポン
プ)18を加圧力PA で時間TP だけ駆動させて吐出口
面11に付着、蓄積した付着インクの除去動作(吐出口
面清掃動作)を行うことにより、前述の第5実施例より
も記録速度の一層の高速化が図られている。
【0062】すなわち、上記第6実施例によれば、キャ
リッジ21が矢印SB 方向へバックスキャンしている時
期(非記録動作時でもある)に、吐出口面11上に溢れ
出たインクを負圧によりノズル10内に回収してしまう
ことにより、キャリッジ21の第1スキャン目が終了し
てから第2スキャン目を開始するまでのスキャン間隔時
間ΔTを短縮化することができ、それによって記録速度
の向上を図ることができる。図16の第6実施例は、以
上説明した点で図15の第5実施例と相違するが、その
他の点では実質上同じ構成をしている。
【0063】なお、前述の第4実施例〜第6実施例で
は、記録ヘッド1の吐出口面11にインクを溢れ出させ
るための構成として、記録ヘッド1へインクを供給する
インク供給路(インク供給パイプ)17の経路途中に加
圧手段を設ける場合を説明したが、これに代えて、例え
ば、吐出口面11にキャップ部材を当接させ、吐出口面
11とキャップ部材で密閉される空間内の空気をポンプ
等の吸引手段で吸引することにより、各ノズル10から
吐出口面11上にインクを溢れ出させるように構成して
もよく、このような構成によっても同様の作用効果を実
現させることができる。
【0064】以上図12〜図16で説明した第4〜第6
実施例によれば、インク液滴を微細口から小滴として吐
出、飛翔させ、この小滴を被記録材に付着させて記録を
行うインクジェット記録装置において、該記録ヘッドの
各ノズル10内のインクを吐出口面11上に溢れ出させ
た後、この溢れ出たインクを再び前記ノズル10内に回
収する吐出口面清掃手段を設け、記録ヘッド1による非
記録動作時に、前記吐出口面清掃手段を動作させるよう
に構成したので、記録ヘッド1の吐出口面11を損傷す
ることなく、吐出口面11上に付着、蓄積していた付着
インクを除去することができ、常に安定な記録動作を維
持することができるインクジェット記録装置で提供され
る。
【0065】図17は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第7実施例の要部構成を示す模式図である。
図17のインクジェット記録装置も、記録手段(記録ヘ
ッド)1のノズル10内のインクを該記録手段1の吐出
口面11に溢れ出させるとともに、この溢れ出たインク
を再びノズル10内に回収する吐出口面清掃手段を備え
ている。図17において、記録ヘッド1のノズル10内
のインクを吐出口面11に溢れ出させる吐出口面清掃手
段は、図3の第1実施例の場合と同様、インク供給路
(インク供給パイプ)17の経路途中でインクを加圧す
るための加圧手段として設けられたギアポンプ18を備
えている。
【0066】また、本実施例でも、大気圧に連通してい
るインクタンク19内のインク面の高さは、大気圧に開
放している記録ヘッド1の各ノズル10の吐出口13の
高さに対して、鉛直方向に距離Hだけ低くなるように設
定されている。このような設定により、記録ヘッド1の
各ノズル10内のインクは大気圧より低い圧力(負圧)
の状態になっている。そして、吐出口面清掃手段を構成
する前記ギアポンプ18を制御部30からの信号により
駆動し、インク供給パイプ17内のインクを矢印P方向
に加圧し、記録ヘッド1の各ノズル10から(各吐出口
13を通して)インクを押し出し、吐出口面11上にイ
ンクを溢れ出させる。
【0067】すると、吐出口面11に付着、蓄積した付
着インクはこの溢れ出たインクに取り込まれる。その
後、制御部30からの信号によりギアポンプ18の駆動
を停止させ、各ノズル10の吐出口13の高さに対して
インクタンク19内のインク面の高さを距離Hだけ低く
したことにより生じる負圧によって、吐出口面11上に
溢れ出たインクを再び各ノズル10内に回収する。本実
施例のインクジェット記録装置によっても、図4〜図6
に示したように、吐出口面11に付着、蓄積した付着イ
ンクを上記溢れ出させたインクにより除去し、該吐出口
面11を清掃することができる。
【0068】すなわち、本実施例(第7実施例)によっ
ても、ギアポンプ18等の加圧手段により、インク供給
路17内のインクを加圧して各ノズル10から押し出
し、吐出口面11上に溢れ出させて該吐出口面11に付
着、蓄積した付着インク16を取り込んでしまい、その
後、この吐出口面11上に溢れ出させたインクを再びノ
ズル10内に回収してしまうので、吐出口面11を機械
的に損傷させることなく、効果的に吐出口面11の清掃
を行うことが可能になる。
【0069】ここで、記録ヘッド1の吐出口面11に溢
れ出され、再び記録ヘッド1のノズル10内に回収され
たインクは、吐出口面11上に付着していた付着インク
に加えて、同様に吐出口面11上に付着していた紙粉等
の異物をも含んでいる場合がある。そのため、このよう
な汚染されたインクを記録ヘッド1のノズル10内に長
期間入れたままにしておくと、インクが変質してしまっ
たり、正常なインク吐出動作ができなくなってしまった
りする場合がある。
【0070】また、複数のインク色で記録する複数の記
録ヘッドを備えたインクジェット記録装置の場合には、
各記録ヘッド1の吐出口面11上には異なるインク色の
付着インクが付着、蓄積することがあり、このような記
録ヘッド1に対して前述のような吐出口面清掃動作を行
うと、記録ヘッド1のノズル10内に色の異なるインク
が回収されて該記録ヘッド1内のインクが混色してしま
い、記録画像の品位が劣化してしまうことがある。
【0071】そこで、本実施例(第7実施例)において
は、前述した吐出口面清掃動作を行い、吐出口面11上
に溢れ出たインクが水頭差H(図17)の圧力差に基づ
く負圧により再びノズル10内に完全に回収された後
に、制御部30からの指令により記録ヘッド1を駆動し
て吐出口13からインクを吐出させ、該ノズル10内に
回収されたインクを記録ヘッド1外へ排出させるように
構成されている。すなわち、上記吐出口面清掃動作によ
りノズル10内に一旦回収したインクを該ノズル10外
へ排出するための空吐出動作を行わせるように、記録ヘ
ッド1の駆動を制御するように構成されている。
【0072】図18は、本実施例(第7実施例)におけ
る吐出口面11を清掃するための加圧手段としてのギア
ポンプ18の駆動条件を説明するためのモデル図であ
る。図18中のインク排出量QT は、ギアポンプ18を
駆動してノズル10から吐出口面11上へインクを溢れ
出させるに際し、該吐出口面11からインクが流れ落ち
出す時の前記ノズル10からの臨界インク排出量を示
し、ギアポンプの加圧力PT は、ノズル10から排出さ
れるインク量がQT になる時の臨界インク加圧力を示
す。
【0073】そして、第7実施例においては、吐出口面
清掃動作時に吐出口面11上に溢れ出させるインク量
は、前記臨界インク排出量QT より少ないインク量QA
となるように設定される。つまり、本実施例(第7実施
例)においては、制御部30からの信号によりギアポン
プ18を駆動して各ノズル10からインクを押し出すに
際し、該ギアポンプ18の加圧力PA は、吐出口面11
上に溢れ出たインクが該吐出口面11上を流れ落ち出す
時の臨界インク量QT よりも少ないインク量QA(QA
<QT )のインクを吐出口面11上に溢れ出させるよう
に、前記臨界インク量QT のインクを溢れ出させる時の
臨界インク加圧力PT よりも低い値になるように設定さ
れる。
【0074】そして、記録ヘッド1の吐出口面11上に
溢れ出たインク量QA のインクが再び該記録ヘッド1の
ノズル10内に回収された後、該記録ヘッド1を駆動し
て、インク量QE (QE ≧QA )のインクを空吐出させ
ることにより、吐出口面清掃に使われたインク(溢れ出
させたインク)を記録ヘッド1外へ排出させるように制
御される。
【0075】図19は図18の第7実施例の制御動作の
一例を示すフローチャートである。図19において、記
録装置の電源が投入された後、ステップS1で記録ヘッ
ド1をキャッピング手段22でキャッピングすると待機
状態となり、ステップS2において、制御部30からの
信号により記録を開始するか否かが判断される。記録を
行う場合には、記録ヘッド1による記録動作を開始する
前に、ステップS3において、吐出口面清掃動作として
ギアポンプ18が予め設定された時間だけ駆動され、イ
ンク供給パイプ17内のインクの所定量QA が吐出口面
11上に溢れ出るように予め設定された量だけ加圧され
た後、ギアポンプ18による加圧動作が停止され、そし
て、吐出口面11上に溢れ出たインク量QA のインクが
前述の負圧(図17中の水頭差Hによる圧力差によって
生じる負圧)により再びノズル10内に完全に回収され
るまで待機させる。
【0076】溢れ出たインクが完全に回収された後、ス
テップS4において、制御部30からの信号により記録
ヘッド1の空吐出動作が行われ、該記録ヘッド1からイ
ンク量QE (QE ≧QA )のインクが吐出される。記録
ヘッド1による空吐出動作が終了すると、ステップS5
で記録ヘッド1のキャッピングが解除され、次いでステ
ップS6で記録が開始される。そして、ステップS7で
記録が終了したか否かを判断し、記録が終了した場合は
ステップS8で記録ヘッド1を再びキャッピングし、待
機状態に入る。ここで、ステップS3における吐出口面
清掃動作を行うか否かの指令信号は、表示部材を設けた
コンソール31(図17)から操作者が制御部30に指
令を出すことができるように構成すれば、操作者により
吐出口面清掃動作を行うことも可能になる。また、記録
ヘッド1による記録動作回数を数え、これを記憶してお
くためのカウンタを設け、このカウンタ値によって上記
吐出口面清掃動作を行うように構成してもよい。この記
録動作回数による制御方法によれば、例えばA4サイズ
の被記録材に10枚記録する毎に吐出口面清掃動作を1
回行うように設定することにより、毎回記録ヘッド1に
よる記録動作開始前に吐出口面清掃動作を行わせる場合
よりも、記録時間の短縮化を図ることが可能になる。
【0077】図20は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第8実施例を説明するためのタイミングチャ
ートである。図20の第8実施例においては、吐出口面
11にインクを溢れ出させるとともに該インクをノズル
10内に回収する前述の吐出口面清掃動作と、ノズル1
0内に回収されたインクを記録ヘッド1外へ排出させる
前述の空吐出動作とを、記録ヘッド1による非記録動作
時におけるキャリッジ21の矢印SA および矢印SB
向へのシリアルスキャン動作の間、すなわちスキャン間
隔の間に行うように制御される。
【0078】この吐出口面清掃動作を図20において説
明すると次のとおりである。すなわち、タイミングt1
で記録装置の電源が投入されると、制御部30からの信
号によりタイミングt2 で記録動作が開始され、タイミ
ングt3 でインク加圧手段としてのギアポンプ18が加
圧力PA で予め設定された時間TP だけ駆動され、イン
ク供給路17内のインク加圧によりノズル10から吐出
口面11上へインク量QA だけ溢れ出るように加圧され
た後、ギアポンプ18の駆動が停止される。
【0079】ギアポンプ18を停止させて、吐出口面1
1に付着、蓄積したインクを前記溢れ出させたインクに
取り込んでしまった後、水頭圧差(図17中の水頭差H
による圧力差)によって生じる負圧により、前記溢れ出
させたインクを再びノズル10内に回収し、吐出口面1
1に付着していた付着インクを除去清掃する。こうし
て、記録ヘッド1の記録動作開始前の吐出口面11の清
掃動作が行われる。そして、インク加圧手段であるギア
ポンプ18による吐出口面清掃動作が終了した後、吐出
口面11上に溢れ出たインクが前記負圧により完全にノ
ズル10内に回収されるまでの時間TW を経過したタイ
ミングt4 で、記録ヘッド1を時間TH の間空吐出駆動
し、該記録ヘッド1からインク量QE (QE ≧QA )の
インクをキャッピング手段22内に排出させる。
【0080】ここで、吐出口面11上にインクが溢れ出
るように加圧された後、この溢れ出たインクを水頭圧差
Hによって生じる負圧により再びノズル10内に回収し
終えていない状態で、記録ヘッド1からのインク吐出動
作を行うと、吐出口面11に残留しているインクの影響
を受けて記録ヘッド1の各吐出口13で吐出不良(不吐
出を含む)が発生する場合がある。そのため、本実施例
においては、吐出口面11上に溢れ出たインク量QA
インクが再びノズル10内に完全に回収されるまでの時
間TH が経過した後で、前記記録ヘッド1の空吐出動作
を行うように制御する。
【0081】その後、タイミングt5 でキャッピング手
段22が解除され、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ
21がタイミングt6 で矢印SA 方向へのシリアルスキ
ャンを開始し、キャリッジ21が一定速度でスキャン動
作する状態になった後、タイミングt7 で記録ヘッド1
による画像記録が開始される。そして、タイミングt8
で第1スキャン目における画像記録動作が終了すると、
タイミングt9 でキャリッジ21の矢印SA 方向へのス
キャン動作が停止され、紙送りモータ25により被記録
材が画像記録幅分だけ搬送(紙送り)される。
【0082】次いで、タイミングt10でキャリッジ21
の矢印SB 方向へのバックスキャン駆動が開始され、タ
イミングt11でキャリッジ21の矢印SB 方向へのバッ
クスキャン動作が停止されて第1スキャン目が終了す
る。そして、キャリッジ21による第2スキャン目が始
まる前に、タイミングt12で、再び、加圧手段としての
ギアポンプ18が加圧力PA で時間TP だけ駆動され、
吐出口面11に付着、蓄積された付着インクの除去動作
(吐出口面清掃動作)が行われる。
【0083】そして、タイミングt13で記録ヘッド1が
キャッピング手段22によりキャッピングされた後、吐
出口面11上に溢れ出たインクが前記水頭圧差Hに基づ
く負圧により完全にノズル10内に回収されるまでの時
間TW が経過したタイミングt14で、記録ヘッド1が時
間TH の間空吐出駆動され、ノズル10から再びインク
量QE (QE ≧QA )のインクがキャッピング手段22
内に排出される。そこで、タイミングt15でキャッピン
グ手段22が解除され、キャリッジ21による第2スキ
ャン目が始まる前の吐出口面清掃動作が終了する。
【0084】そして、上記のようにキャリッジ21のス
キャン動作間隔の間の吐出口面清掃動作が行われた後、
タイミングt16で再びキャリッジ21の矢印SA 方向へ
のスキャン動作が開始され、タイミングt17で記録ヘッ
ド1による画像記録が開始され、該記録ヘッド1による
第2スキャン目の画像記録動作が行われ、以下同様のシ
ーケンスによる画像記録動作が継続して行われる。
【0085】本実施例(第8実施例)によれば、記録ヘ
ッド1による非記録動作時において、記録ヘッド1によ
る記録動作開始前に加えて、キャリッジ21のシリアル
スキャン動作間隔の間の時に、吐出口面清掃動作を行う
ように制御するので、記録動作中に吐出口面11上に付
着、蓄積した付着インクをも除去することが可能とな
り、記録ヘッド1による記録動作の初期から終了時ま
で、常に、吐出口面11の付着インクによる汚染を防止
することが可能となり、常に安定した高品位の画像記録
を行い得るインクジェット記録装置が提供される。
【0086】図21は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第9実施例を説明するためのタイミングチャ
ートである。図21の第9実施例においては、前述のよ
うな吐出口面清掃手段による吐出口面11の清掃動作
を、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ21の矢印SA
方向および矢印SB 方向へのシリアルスキャン動作(図
1)のうちの矢印SB 方向へのバックスキャン駆動動作
中に行うことにより、記録ヘッド1による第1スキャン
目が終了してから該記録ヘッド1に空吐出動作を行わせ
るまでの時間を短縮させるように制御される。
【0087】つまり、本実施例においては、キャリッジ
21が矢印SA 方向へ移動する間に記録が行われ、矢印
B 方向へ移動する間(バックスキャン時)には記録が
行われないことから、記録ヘッド1による非記録動作時
における上記吐出口面清掃動作を行う時期としての、こ
のバックスキャンの時期が選定されている。図21にお
いては、キャリッジ21のシリアルスキャン動作のうち
の矢印SA 方向へのスキャン動作が終了した時点t9
経過した後のタイミングt10で吐出口面清掃動作を行う
ように制御される。
【0088】前述した第8実施例のように、非記録動作
時における吐出口面清掃動作を行う時期として、キャリ
ッジ21のシリアルスキャン動作の間の間隔、すなわち
矢印矢印SA およびSB の両方向へのスキャン動作を終
了してキャリッジ21が停止した後の時期を選定する
と、インク加圧手段(ギアポンプ)18により加圧され
たインクが吐出口面11上に溢れ出され、付着インクを
取り込んだ後、再び負圧によりノズル10内にインクが
完全に回収されるまでの時間TW が経過した後でない
と、記録ヘッド1による空吐出動作を開始することはで
きない。
【0089】そこで、本実施例によれば、図21に示す
ように、タイミングt9 でキャリッジ21の矢印SA
向へのスキャン動作が終了した後、キャリッジ21の矢
印SB 方向へのバックスキャン動作が開始される前のタ
イミングt10で再びインク加圧手段(ギアポンプ)18
を加圧力PA で時間TP だけ駆動させて吐出口面11に
付着、蓄積した付着インクの除去動作(吐出口面清掃動
作)を行わせる。次いで、キャリッジ21がタイミング
11で矢印SB 方向へのバックスキャン動作を行ってい
る時に、吐出口面11上に溢れ出たインクを前述の負圧
によりノズル10内に回収させるように制御することに
より、記録ヘッド1による第1スキャン目が終了してか
ら該記録ヘッド1を空吐出駆動するまでの時間を短縮す
ることが可能になる。
【0090】そして、図21において、タイミングt12
でキャリッジ21の矢印SB 方向へのバックスキャン動
作が停止された後、タイミングt13で記録ヘッド1はキ
ャッピング手段22によりキャッピングされ、次いで、
吐出口面11上に溢れ出たインクが図17中の水頭圧差
Hに基づく負圧により完全にノズル10内に回収される
までの時間TW を経過したタイミングt14で、記録ヘッ
ド1が時間TH の間空吐出駆動され、該記録ヘッド1か
ら再びインク量QE (QE ≧QA )のインクがキャッピ
ング手段22内へ排出される。次いで、タイミングt15
でキャッピング手段22が解除される。こうして、キャ
リッジ21による第2スキャン目が始まる前の吐出口面
清掃動作が終了する。
【0091】以上図21について説明した第9実施例に
よれば、キャリッジ21が矢印SB方向にバックスキャ
ン動作をしている時に吐出口面11上に溢れ出たインク
を前記負圧によりノズル10内に回収するように制御す
るので、キャリッジ21の第1スキャン目が終了してか
ら第2スキャン目を開始するまでのスキャン間隔の時間
ΔT2 を第8実施例(図20)の場合のスキャン間隔の
時間ΔT1 よりも短くすることができ、その分記録装置
による記録速度を向上させることができる。
【0092】なお、前述の第7実施例〜第9実施例で
は、記録ヘッド1の吐出口面11にインクを溢れ出させ
るための構成として、記録ヘッド1へインクを供給する
インク供給路(インク供給パイプ)17の経路途中に加
圧手段を設ける場合を説明したが、これに代えて、例え
ば、吐出口面11にキャップ部材を当接させ、吐出口面
11とキャップ部材で密閉される空間内の空気をポンプ
等の吸引手段で吸引することにより、各ノズル10から
吐出口面11上にインクを溢れ出させるように構成して
もよく、このような構成によっても同様の作用効果を実
現させることができる。
【0093】以上図17〜図21で説明した第7〜第9
実施例によれば、インク液滴を微細口から小滴として吐
出、飛翔させ、この小滴を被記録材に付着させて記録を
行うインクジェット記録装置において、該記録ヘッドの
各ノズル10内のインクを吐出口面11上に溢れ出させ
た後、この溢れ出たインクを再び前記ノズル10内に回
収する吐出口面清掃手段を設け、記録ヘッド1による非
記録動作時に、前記吐出口面清掃手段を動作させること
により、前記吐出口面11上に付着、蓄積していた付着
インクを除去し、この吐出口面清掃手段の動作の後に、
記録ヘッド1を駆動してノズル10内に回収したインク
を記録ヘッド外へ排出させるための空吐出動作を行わせ
るように制御するので、記録ヘッド1の吐出口面11を
損傷することなく、常に安定な記録動作を維持すること
ができるインクジェット記録装置で提供される。
【0094】なお、前述の各実施例では、記録手段(記
録ヘッド)を主走査方向に移動させるシリアル記録方式
の場合を例に挙げて説明したが、本発明は、被記録材の
全幅または一部をカバーする長さのライン記録手段を用
いて副走査のみで記録するライン記録方式の場合にも、
同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るも
のである。また、本発明は、異なる色で記録する複数の
記録手段を用いるカラー記録用の他、1個の記録ヘッド
で記録する単色記録用、あるいは同一色彩で異なる濃度
で記録する複数の記録手段を用いる階調記録用の記録装
置、さらには、これらを組み合わせた記録装置の場合に
も、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得
るものである。
【0095】さらに、本発明は、記録ヘッドとインクタ
ンクを一体化した交換可能なヘッドカートリッジを用い
る場合、あるいは記録ヘッドとインクタンクを別体に
し、その間をインク供給用のチューブ等で接続する場合
など、記録ヘッドとインクタンクの配置構成がどのよう
な場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得
られるものである。
【0096】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置
において優れた効果をもたらすものである。かかる方式
によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるから
である。
【0097】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0098】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0099】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0100】さらに、前述のように、記録装置が記録で
きる被記録材(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有
するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても、本発明
は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、
複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす
構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでもよい。加えて、上例のようなシリアル
タイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、
あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気
的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交
換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッ
ド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0101】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段や予備的な補助手
段等を付加することは、本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニン
グ手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは
別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行なう
ことも安定した記録を行なうために有効である。
【0102】また、前述のように、搭載される記録ヘッ
ドの種類ないし個数についても、例えば、単色のインク
に対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃
度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けられ
るものであってもよい。すなわち、例えば、記録装置の
記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録モード
だけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個
の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異なる色の
複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なくとも一
つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0103】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0104】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0105】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0106】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、記録手段から被記録材へインクを吐
出して記録を行うインクジェット記録装置において、記
録手段のノズル内のインクを該記録手段の吐出口面に溢
れ出させるとともに、この溢れ出たインクを再びノズル
内に回収する吐出口面清掃手段を有する構成としたの
で、記録手段の吐出口面を損傷することなく、該吐出口
面に付着したインクを容易にかつ確実に除去することが
でき、常に安定した記録を維持することが可能なインク
ジェット記録装置が提供される。
【0107】請求項2〜請求項5の発明によれば、上記
構成に加えて、吐出口面清掃手段は記録手段にインクを
供給するインク供給路の途中に設けられた少なくとも1
個のインク加圧手段あるいはノズルからインクを吸引す
る吸引手段から成る構成、記録手段の前記ノズルの位置
をインクタンク中のインク面の位置より高くする構成、
記録手段の吐出口面にインクを溢れ出させるために、イ
ンク加圧手段を加圧力の異なる複数のモードで駆動する
構成、記録手段の吐出口面にインクを溢れ出させるため
に、加圧力の異なる複数のインク加圧手段を設ける構成
としたので、一層効率よく、記録手段の吐出口面を損傷
することなく、該吐出口面に付着したインクを容易にか
つ確実に除去することができ、常に安定した記録を維持
することが可能なインクジェット記録装置が提供され
る。
【0108】請求項6〜請求項11の発明によれば、上
記構成に加えて、吐出口面清掃手段は記録手段の非記録
動作時に駆動される構成、吐出口面清掃手段は記録手段
の記録動作開始前に駆動される構成、吐出口面清掃手段
は記録手段によるシリアルスキャン動作のスキャン間隔
の間に駆動される構成、吐出口面清掃手段を動作させた
後に、記録手段を駆動して、該記録手段のノズル内に回
収したインクを記録手段外へ排出させるための空吐出動
作を行わせる構成、前記記録手段はインクを吐出するた
めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
備えているインクジェット記録手段である構成、さらに
は、前記記録手段は前記電気熱変換体が発生する熱エネ
ルギーによりインクに生じる膜沸騰を利用して吐出口よ
りインクを吐出させる構成としたので、一層効率よく、
記録手段の吐出口面を損傷することなく、該吐出口面に
付着したインクを容易にかつ確実に除去することがで
き、常に安定した記録を維持することが可能なインクジ
ェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の一
実施例の概略構成を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図3】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の要部構成を示す模式図である。
【図4】本発明による吐出口面清掃手段を作動させる前
の吐出口面の状態を例示する模式的部分正面図である。
【図5】本発明による吐出口面清掃手段により吐出口面
にインクを溢れ出させた状態を例示する模式的部分正面
図である。
【図6】本発明による吐出口面清掃手段を作動させて吐
出口面を清掃した後の状態を例示する模式的部分正面図
である。
【図7】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の制御動作のシーケンスを示すフローチャート
である。
【図8】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
2実施例の要部構成を示す模式図である。
【図9】図8の第2実施例におけるインク加圧手段の動
作を説明するためのグラフである。
【図10】図8の第2実施例の制御動作のシーケンスを
示すフローチャートである。
【図11】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第3実施例の要部構成を示す模式図である。
【図12】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第4実施例の要部構成を示す模式図である。
【図13】図12の第4実施例におけるインク加圧手段
の動作を説明するためのグラフである。
【図14】図12の第4実施例の制御動作のシーケンス
を示すフローチャートである。
【図15】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第5実施例の動作を示すタイミングチャートである。
【図16】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第6実施例の動作を示すタイミングチャートである。
【図17】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第7実施例の要部構成を示す模式図である。
【図18】図17の第7実施例におけるインク加圧手段
の動作を説明するためのグラフである。
【図19】図17の第7実施例の制御動作のシーケンス
を示すフローチャートである。
【図20】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第8実施例の動作を示すタイミングチャートである。
【図21】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第9実施例の動作を示すタイミングチャートである。
【図22】インクジェット記録ヘッドの構造例を模式的
に示す一部破断部分斜視図である。
【図23】インクジェット記録ヘッドのインク吐出時に
発生するインクミストにより吐出口面に付着インクが生
じる状態を模式的に示す側面図である。
【図24】図23の吐出口面の付着インクの状態を模式
的に示す部分正面図である。
【符号の説明】
1 記録手段(記録ヘッド) 3 電気熱変換体 8 共通液室 10 ノズル 11 吐出口面 12 インク 13 吐出口 16 付着インク 17 インク供給路(インク供給パイプ) 18 インク加圧手段(ギアポンプ) 19 インクタンク 20 インク戻り路(インク戻りパイプ) 21 キャリッジ 22 キャッピング手段 23 プラテンローラ 24 ガイドレール 25 搬送モータ(紙送りモータ) 26 キャリッジモータ 29 ベルト 30 制御部 31 コンソール 34 インク吸収体 37 吸引ポンプ 38 インク加圧手段(ギアポンプ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/165 B41J 3/04 102 H

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段から被記録材へインクを吐出
    して記録を行うインクジェット記録装置において、記録
    手段のノズル内のインクを該記録手段の吐出口面に溢れ
    出させるとともに、この溢れ出たインクを再びノズル内
    に回収する吐出口面清掃手段を有することを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 吐出口面清掃手段は、記録手段にイン
    クを供給するインク供給路の途中に設けられた、少なく
    とも1個の、インク加圧手段あるいはノズルからインク
    を吸引する吸引手段から成ることを特徴とする請求項1
    のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 記録手段の前記ノズルの位置をインク
    タンク中のインク面の位置より高くすることを特徴とす
    る請求項1のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 記録手段の吐出口面にインクを溢れ出
    させるために、インク加圧手段を加圧力の異なる複数の
    モードで駆動することを特徴とする請求項1のインクジ
    ェット記録装置。
  5. 【請求項5】 記録手段の吐出口面にインクを溢れ出
    させるために、加圧力の異なる複数のインク加圧手段を
    設けることを特徴とする請求項1のインクジェット記録
    装置。
  6. 【請求項6】 吐出口面清掃手段は、記録手段の非記
    録動作時に駆動されることを特徴とする請求項1のイン
    クジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 吐出口面清掃手段は、記録手段の記録
    動作開始前に駆動されることを特徴とする請求項6のイ
    ンクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 吐出口面清掃手段は、記録手段による
    シリアルスキャン動作のスキャン間隔の間に駆動される
    ことを特徴とする請求項6のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 吐出口面清掃手段を動作させた後に、
    記録手段を駆動して、該記録手段のノズル内に回収した
    インクを該記録手段外へ排出させるための空吐出動作を
    行わせることを特徴とする請求項1のインクジェット記
    録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録手段が、インクを吐出する
    ために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体
    を備えているインクジェット記録手段であることを特徴
    とする請求項1のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記記録手段が、前記電気熱変換体
    が発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を
    利用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴と
    する請求項10のインクジェット記録装置。
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Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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