JPH0691891A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH0691891A
JPH0691891A JP24047392A JP24047392A JPH0691891A JP H0691891 A JPH0691891 A JP H0691891A JP 24047392 A JP24047392 A JP 24047392A JP 24047392 A JP24047392 A JP 24047392A JP H0691891 A JPH0691891 A JP H0691891A
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JP
Japan
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recording head
recording
ink
head
liquid
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JP24047392A
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English (en)
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Yoshihiro Takada
吉宏 高田
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被記録媒体の本来の位置に記録ドットを記録
し、清掃時に記録ヘッドの吐出口面を損傷することな
く、吐出される記録液滴を所定の位置に記録することの
できるインクジェット記録装置を提供する。 【構成】 加熱される記録ヘッド1の温度を記録ヘッド
加熱ヒータ40を用いて上昇させ、インク12をギアポ
ンプ18により記録ヘッド1に圧送して、記録ヘッド1
の吐出口面11に残存する付着インク等を取り除いた
後、記録ヘッド加熱ヒータ40を用いて記録ヘッド1を
加熱し、記録ヘッド1の温度低下を回復させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録用の液体としての
インク等を吐出口から小滴として吐出、飛翔させ、この
小滴を被記録媒体の被記録面へ付着させて記録を行うイ
ンクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置に用いられるイ
ンクジェット記録ヘッドは、一般に、記録用液滴の吐出
口、また、この吐出口に記録液を供給するための液路お
よびこの液路の一部に設けられるエネルギー作用部と、
この作用部にある記録液に作用させる液滴形成用のエネ
ルギーを発生するためのエネルギー発生手段を備えてい
る。
【0003】このエネルギー発生手段としては、ピエゾ
素子等の電気機械変換体を用いたもの、レーザー等の電
磁波を照射してそこにある液体に吸収させて発熱させ、
この発熱による作用で液滴を吐出、飛翔させるもの、あ
るいは電気熱変換体等の発熱体等が知られている。
【0004】なかでも電気熱変換体をエネルギー発生手
段に用い、熱エネルギーにより記録液滴を吐出口より吐
出させるインクジェット記録ヘッドは、以下のような利
点を有する。
【0005】a)記録用の液滴を吐出して飛翔用液滴を
形成するための吐出口を高密度に配列して、高解像力の
記録を行うために好適な構成を容易に取ることが可能で
ある。
【0006】b)構造上コンパクト化が容易である。
【0007】c)その作製に最近の半導体分野における
技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマイクロ
加工技術の長所を十二分に活用でき、これらの技術を利
用することで、長尺化および面状化(2次元化)、吐出
口のマルチ化、高密度化がさらに容易で、しかも大量に
生産することができ、製造コストも廉価である。
【0008】エネルギー発生手段に電気熱変換体を用い
半導体製造プロセスを経て製造されたマルチ化された吐
出口を有するインクジェット記録ヘッドとしては、各吐
出口に対応した液路が設けられ、この液路毎に電気熱変
換体が設けられ、かつ各液路に連通している共通液室よ
り記録液が供給される構造を有するものが知られてい
る。
【0009】このようなインクジェット記録ヘッドの一
構成の模式的斜視図を図8に示す。
【0010】このインクジェット記録ヘッドは、エッチ
ング法,蒸着法,スパッタリング法等の半導体製造プロ
セス工程を経て、基板2上に成膜された電気熱変換体
3,電極4,液路壁5,天板6から構成されている。
【0011】記録用インク12は不図示の液体貯留室
(インクタンク)からインク供給パイプ7を通して記録
ヘッド1の共通液室8内に供給される。図中、符号9は
インク供給管用コネクタである。
【0012】共通液室8内に供給されたインク12は毛
管現象により液路10内に供給され、液路先端の吐出口
面でメニスカスを形成することにより安定に保持され
る。
【0013】ここで電気熱変換体3に通電することによ
り、電気熱変換体面上の記録液が加熱され、発泡現象が
発生し、その発泡のエネルギーにより吐出口面11から
インク液滴が吐出する。
【0014】上述したような構成により、液路の密度は
16液路/mmといった高密度の液路配置で128液路
あるいは256液路というマルチ液路のインクジェット
記録ヘッドを製造することが可能となる。
【0015】ところで、上述したような記録ヘッドを用
いて記録用インクを吐出、飛翔させ記録動作を続けてい
くと、図9(A)および(B)に示すように、記録イン
ク滴14が記録ヘッド1の各液路10から吐出する際に
無数に発生するサテライト状の微小インクミスト(霧状
インク)15が、記録ヘッド1の被記録媒体、例えば、
記録用紙の対向側に面している吐出口面11に付着・蓄
積し、その付着量が多くなると、大きな付着インク滴1
6に成長して、記録ヘッド1の吐出口まで広がって記録
ヘッド1の各液路10からのインク滴の吐出を妨げた
り、記録用紙の表面に付着してしまい、記録画像の汚れ
を発生させる等の問題が発生する場合があった。
【0016】そこで、従来は、上述したような記録ヘッ
ド1からのインク滴14の吐出の際に発生する微小イン
クミスト15による問題を解決するために、記録ヘッド
1の吐出口面11の近傍に空気吸引装置を設けて、この
微小インクミスト15を吸引してしまう方法や、記録ヘ
ッド1の吐出口面11にゴム性ブレード(不図示)を定
期的に当接させ、この微小インクミスト15の付着・蓄
積によって生じた付着インク滴16をかき落としてしま
う方法等が採用されてきた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
のように空気吸引装置を用いてインクミストを吸引する
場合には装置構成が大きくなり、騒音も大きい上に、空
気吸引装置が作動することで、このサテライト状の微小
インクミスト15の吸引のみならず、液路から吐出され
たインク滴14の飛翔状態にも空気流による影響を与え
てしまい、記録用紙上での記録ドットの記録位置を本来
の位置からずらしてしまうという問題があった。
【0018】また、記録ヘッド1の吐出口面11へ付着
したインク滴の除去のために、ゴム性ブレードを用いる
場合には、このゴムブレードにより記録ヘッド1の吐出
口面を損傷したり、吐出口面にインク滴が残存してしま
った場合等にはヘッドの各液路からのインク滴14の吐
出の方向を乱してしまうという問題があった。
【0019】そこで、本発明の目的は、上述した問題点
を解消し、記録紙上の本来の位置に記録ドットを記録し
たり、清掃時に記録ヘッドの吐出口面を損傷することな
く、吐出される記録液滴を所定の位置に記録することの
できるインクジェット記録装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明のインクジェット記録装置は、吐出口
より記録液滴を吐出して被記録媒体に記録を行う記録ヘ
ッドと、該記録ヘッドを加熱する加熱手段と、該加熱手
段によって加熱された前記記録ヘッドの温度を検知する
検知手段と、該検知手段によって検知された記録ヘッド
の温度が所定の温度に到達したか否かを判断する判断手
段と、該判断手段の結果に基づいて記録動作前に液路内
の記録液を圧送する圧送手段と、前記記録液の該圧送に
よる前記記録ヘッドの温度の低下を回復するために前記
加熱手段を制御する制御手段とを具備したことを特徴と
する。
【0021】
【作用】本発明によれば、記録動作前に液路内の記録液
を圧送し、該圧送により吐出口面に付着した記録液滴を
取り除き、さらに記録液の圧送により低下した記録ヘッ
ドを再加熱するように構成したので、記録ヘッドの吐出
口面を損傷することなく、吐出口面に付着した記録液に
よる汚染が解消される。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。
【0023】実施例1 図1は本発明に係るインクジェット記録装置の模式的斜
視図である。
【0024】本図において、23は、紙等の被記録媒体
(不図示)の記録面を形成・保持するためのプラテンロ
ーラであり、連続紙またはカット紙形態の被記録媒体
は、記録ヘッド1とプラテンローラ23との間をピンチ
ローラ(不図示)によりプラテンローラ23に押し当て
られながら搬送される。記録ヘッド1はキャリッジ21
の上に搭載されており、2本のガイドレール24aおよ
び24bに沿って図中SA ,SB 方向にシリアルスキャ
ン駆動され、その過程で被記録媒体に対する記録が行わ
れる。このキャリッジ21は、プーリ28aと28bと
の間に設けられたベルト29およびプーリ28aを介し
て、モータ26の軸27に接続され、モータ26の回転
に応じてSA ,SB 方向の駆動が行われる。
【0025】記録ヘッド1は、例えば、イエロー
(Y),マゼンタ(M),シアン(C)およびブラック
(B)の4色に対応して4つの記録ユニットを有する。
Y,M,CおよびBの記録を行う記録ユニットには、そ
れぞれ、途中に加圧手段としてのギアポンプ18Y,1
8M,18Cおよび18Bを配設した供給管(パイプ)
20aY,20aM,20aCおよび20aBを介し
て、インクタンク19Y,19M,19Cおよび19B
からインクが供給される。また、それらのユニットを、
それぞれ、ギアポンプを途中にないパイプを介しても対
応したインクタンクに接続する。なお、このパイプは、
図1においては、簡略化のためにイエローのインク供給
を行うパイプ20bYのみを図示した。
【0026】22は、記録ヘッド1のホームポジション
HPにおいて記録ヘッド1の吐出部と対向しf方向に移
動して記録ヘッド1に接合可能なキャッピング手段であ
る。
【0027】図2は本発明に係るインクジェット記録装
置の構成を示すブロック図である。
【0028】本図において、記録ヘッド1の液路内のイ
ンクを記録ヘッド1の吐出口面にあふれ出させるヘッド
表面清掃手段17として、インク供給パイプ20aの配
管経路の途中にインクを加圧するための加圧手段とし
て、ギアポンプ18を設けた。
【0029】本実施例においては、記録ヘッド1の吐出
口面11に付着・蓄積した付着インク滴をより確実に吐
出口面11から除去し、記録ヘッド1の各液路からの記
録インク液滴の吐出をより確実にするために、記録ヘッ
ド1による記録動作開始前に記録ヘッド表面の清掃動作
を行うようにしている。さらに、記録ヘッド1による記
録動作を開始して記録ヘッド1を搭載したキャリッジが
スキャン動作をしている時にも、記録ヘッド表面の清掃
動作を行えるように構成している。
【0030】記録ヘッド1による記録動作開始前には、
記録ヘッド表面の清掃手段として加圧手段であるギアポ
ンプ18を制御部30からの信号により駆動し、インク
供給パイプ20a中のインクを加圧力Pで加圧すること
により、記録ヘッド1の各液路からインクを押し出す。
次に、吐出口面11上にあふれ出たインクが記録ヘッド
の吐出口面11上を流れ落ちはじめるインク量QT より
多いインク量Q1 (Q1 >QT )のインクをあふれ出さ
せて、吐出口面11に付着・蓄積した付着インク滴をこ
のあふれ出させたインクに取り込んだ後、制御部30か
らの信号によりキャッピング手段22に設けたインク吸
収体34が記録ヘッド1に当接するようにキャッピング
手段22の運搬部32を移動させる。その後、空気ポン
プ37からの圧縮空気を空気吹付け手段36に設けられ
た空気吹付け孔35から記録ヘッド1の吐出口面11に
向けて吹出させ、記録ヘッド1の吐出口面11上にあふ
れ出たインクを吹き落とし、インク吸収体34にインク
を吸収させる。このことにより、記録ヘッド1の吐出口
面11上に付着・蓄積した付着インク滴を、記録ヘッド
1による記録動作の開始前に、ほぼ完全に除去すること
ができる。
【0031】さらに、記録ヘッド1による記録動作を開
始して、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ21をスキ
ャン動作しながら、記録ヘッド1による記録インク滴の
吐出動作を行う。
【0032】この場合にも、サテライト状の微小インク
ミストが記録ヘッド1の吐出口面11に付着・蓄積す
る。よって、記録ヘッド1によるスキャン動作中にも、
制御部30からの予め設定されたタイミングにおいて、
記録ヘッドにキャッピング手段22を当接させ、ヘッド
表面清掃手段としての加圧手段であるギアポンプ18を
制御部30からの信号により駆動する。これにより、イ
ンク供給パイプ20a中のインクを加圧力Pで加圧し、
記録ヘッド1の各液路からインクを押し出し、吐出口面
11上にあふれ出たインクが記録ヘッド1の吐出口面1
1上を流れ落ちはじめるインク量QT よりも多いインク
量Q1 (Q1 >QT )のインクをあふれ出させる。
【0033】さらに、吐出口面11上に付着・蓄積した
付着インク滴をこのあふれ出たインクに吸収した後、空
気ポンプ37からの圧縮空気を空気吹付け手段36に設
けた空気吹付け孔35から記録ヘッド1の吐出口面11
に向けて吹出させて記録ヘッド1の吐出口面11上にあ
ふれ出たインクを吹き落とし、インク吸収体34にこの
インクを吸収させてしまうことにより、記録ヘッドによ
るスキャン動作中に記録ヘッド1の吐出口面11上に付
着・蓄積した付着インク滴をも記録ヘッドによる記録動
作中にほぼ完全に除去することができる。
【0034】図3は本実施例に用いられる記録ヘッド1
の吐出口面11の清掃状態を説明するための模式図であ
る。
【0035】図3(A)は記録ヘッド1の吐出口面11
に微小インクミストが付着・蓄積してできた付着インク
滴16が吐出口面11全面に付着してしまい、その一部
が液路の吐出口13の一部を覆うようにまで悪化して、
記録ヘッド1から正常な記録インク滴の吐出ができなく
なった状態を示す。
【0036】図3(B)は記録ヘッド表面の清掃手段と
してのインク加圧手段であるギアポンプ18を駆動し
て、記録ヘッド1の各液路からインクを押し出し、吐出
口面11上にインク12をあふれ出させた状態を示す。
【0037】図3(C)は付着・蓄積していた付着イン
ク滴16を吐出口面11から除去し、吐出口面11を清
掃した後の状態を示す。
【0038】本実施例のように、ギアポンプ等の加圧手
段により、インク供給パイプ20aの中のインクを加圧
して記録ヘッドの各液路からインクを押し出し、記録ヘ
ッド1の吐出口面11上にあふれ出させて吐出口面11
に付着・蓄積した付着インク滴16を取り込む。その
後、空気ポンプ37を駆動し、記録ヘッド1の吐出口面
11上に残存しているインク滴の清掃を行うことによ
り、記録ヘッド1の吐出口面11を機械的に損傷させる
ことなく、効果的に吐出口面11の清掃を実施すること
ができる。
【0039】図4の点線は本実施例の記録ヘッド1の吐
出口面11の清掃動作と記録ヘッド1の温度変化の様子
を示すタイミングチャートである。
【0040】タイミングt0 において記録装置に電源を
投入した後、制御部30からの信号により記録ヘッド1
上に搭載した記録ヘッド加熱ヒータ40への通電を開始
する。記録ヘッド1を温度T0 から加熱して、記録ヘッ
ド1に搭載してあるヘッド温度検知手段としてのサーミ
スタ39からの信号により記録ヘッドの温度が予め設定
されている記録ヘッド設定温度TS を越える時には、制
御部30からの信号によりタイミングt1 において記録
ヘッド加熱ヒータ40への通電を停止して、記録ヘッド
は待機状態となる。
【0041】その後、タイミングt2 において制御部3
0からの信号により記録動作を開始し、タイミングt3
において、記録ヘッド1による記録動作開始前に制御部
30からの信号によりギアポンプ18を駆動して、初期
のヘッド表面清掃動作を行う。
【0042】この時、記録ヘッドはギアポンプ18によ
り加圧されたインクによって冷却されてしまい、記録ヘ
ッド1の温度は設定温度TS よりも低下してしまう。こ
のため、制御部30からの信号によりヘッド加熱ヒータ
40への通電を再び開始する。
【0043】その後、タイミングt4 においてギアポン
プ18の駆動を停止し、タイミングt5 において記録ヘ
ッド1の温度が記録ヘッド設定温度TS を越えるとヘッ
ド加熱ヒータ40への通電を停止して、タイミングt6
において記録ヘッド1による記録動作を開始する。
【0044】記録ヘッド1を搭載したキャリッジ21を
A ,SB 方向へシリアルスキャン駆動動作を繰り返
す。その後、予め設定されたシリアルスキャン駆動動作
回数に到達すると、制御部30から信号により、キャリ
ッジ21のシリアルスキャン駆動動作が停止される。こ
れにより、記録ヘッドによる記録動作を一時的に中断
し、タイミングt7 において制御部30からの信号によ
りギアポンプ18を駆動して、記録ヘッド表面の清掃動
作を行う。タイミングt8 においてギアポンプ18の駆
動を停止した後、キャリッジ21のSA 方向へのシリア
ルスキャン動作を開始し、記録ヘッド1による記録動作
を再開する。
【0045】ここで、キャリッジ21のシリアルスキャ
ン動作の途中において、記録ヘッド表面の清掃動作を行
うために、ギアポンプ18によりインクの加圧動作を行
うと初期の記録ヘッド表面の清掃動作の場合と同様に、
記録ヘッド1は加圧されたインクによって冷却される。
このために、記録ヘッド1の温度は設定温度TS よりも
低下してタイミングt8 においてすぐ記録ヘッド1によ
る記録動作を開始すると、記録ヘッド清掃動作開始前と
清掃動作終了後とでは、記録ヘッド1の温度にΔTの温
度差が生じてしまう。この結果、記録ヘッド1による記
録画像にはこの温度差ΔTに相当する記録濃度段差が発
生する。
【0046】そこで、本実施例においては、タイミング
7 において記録ヘッド表面の清掃動作としてギアポン
プ18にインクの加圧を行うと同時に、ヘッド加熱ヒー
タ40への通電を行い、ギアポンプ18によるインクの
加圧動作時の記録ヘッド1の温度低下を軽減させる。そ
の後、記録ヘッド1の温度が再び設定温度TS になるま
で記録ヘッド加熱ヒータ40への通電を行った後、タイ
ミングt9 において記録ヘッド1により記録動作を再開
する。
【0047】本実施例のように記録ヘッドによる記録動
作開始前に加え、記録ヘッドによるシリアルスキャン駆
動動作中に、インクを加圧して記録ヘッドの吐出口面1
1に付着・蓄積した付着インク滴を除去する記録ヘッド
表面の清掃動作を行う。このインク加圧時に記録ヘッド
1上に搭載した記録ヘッド加熱ヒータ40を駆動して、
低下した記録ヘッド1の温度を設定温度TS まで回復さ
せることにより、記録ヘッド1の吐出口面11を損傷す
ることなく、記録ヘッドの吐出口面11の付着インク滴
による汚染が解消される。さらに、記録ヘッド表面の清
掃動作前後の記録画像の濃度変化等の記録画像劣化の発
生を防止し、常に記録ヘッドによる安定な記録を維持で
きるようにすることができる。
【0048】さらに、記録ヘッド表面の清掃動作として
インク加圧手段であるギアポンプ18を駆動した際に、
加圧されたインクによって生ずる記録ヘッド1の設定温
度TS からの低下分をより早く回復させる。このため、
記録ヘッド加熱ヒータ40に通電する電圧に複数の電圧
設定モードを設け、記録ヘッド表面の清掃動作時に記録
ヘッド加熱ヒータ40に通電する電圧を通常画像記録動
作時よりも高い設定電圧モードに選択する。また、記録
ヘッド1上に複数のヘッド加熱ヒータ40を設け、通
常、画像記録動作時と記録ヘッド表面の清掃動作時とで
この複数の記録ヘッド加熱ヒータ40の動作を制御し、
記録ヘッド表面の清掃動作時には複数の記録ヘッド加熱
ヒータ40を駆動して記録ヘッド1の加熱量を増加する
ように制御する。図4の実線で示したように、タイミン
グt7 においての記録ヘッド表面の清掃動作時から記録
ヘッド1の設定温度TS まで回復するまでのヘッド加熱
領域の時間Δt2 を大幅に短縮化することができる(Δ
2 <Δt1 )。
【0049】図5は本発明に係るインクジェット記録装
置の制御手順の一例を示すフローチャートである。
【0050】記録装置の電源を投入した後、ステップS
1において記録ヘッド1をキャッピング手段22を用い
てキャッピングした後に、ステップS2において記録ヘ
ッド1上に搭載されたヘッド加熱ヒータ40に通電を開
始する。その後、ステップS3において記録ヘッド1上
に搭載されたサーミスタ39からの出力信号により記録
ヘッド1の温度TH が記録ヘッド設定温度TS に達した
か否かを制御部30からの信号により判断する。
【0051】記録ヘッド1の温度TH が記録ヘッドの設
定温度TS に到達した場合には、ステップS4において
記録ヘッド加熱ヒータ40への通電を停止する。
【0052】その後、ステップS5において記録ヘッド
1に対して記録を開始するか否かを制御部30からの信
号により判断する。
【0053】記録を行う場合には、記録ヘッド1による
記録動作を始める前に、初期の記録ヘッド表面の清掃動
作として、ステップS6においてインク加圧手段として
のギアポンプ18を予め設定された時間だけ駆動して、
インク供給パイプ20a内のインクを記録ヘッド1の吐
出口面11上にあふれ出させ、記録ヘッド1の吐出口面
11上に付着・蓄積していた付着インク滴の除去を行
う。ステップS7において記録ヘッド1上に搭載した記
録ヘッド加熱ヒータ40への通電を再び開始して、記録
ヘッド1の加熱動作を行う。その後、ステップS8にお
いて空気ポンプ37を駆動し、記録ヘッド1の吐出口面
11上に残存しているインク滴の清掃を行う。ステップ
S9において記録ヘッド1の温度TH が記録ヘッドの設
定温度TSに到達したか否かを制御部30からの信号に
より判断する。
【0054】記録ヘッドの温度TH が記録ヘッド設定温
度TS に達した場合には、ステップS10において記録
ヘッド加熱ヒータ40への通電を停止する。その後、ス
テップS11においてキャッピング手段22を解除した
後、ステップS12において記録ヘッド1による記録動
作を開始する。その後、記録ヘッドを搭載したキャリッ
ジ21のSA ,SB 方向へシリアルスキャン駆動動作に
より被記録媒体上への画像記録を行う。ステップS13
において記録ヘッド1による画像記録が予め設定したシ
リアルスキャン駆動回数に到達したか否かを制御部30
からの信号により判断する。
【0055】設定回数に到達していない場合には、ステ
ップS21において記録ヘッドによる画像記録を継続し
て行う。また、ステップS13においてシリアルスキャ
ン回数が設定回数に到達し、記録ヘッド1の記録ヘッド
表面の清掃動作を行うと判断した場合には、ステップS
14においてキャリッジ21のSA ,SB 方向へのシリ
アルスキャン駆動動作を停止した後、ステップS15に
おいて記録ヘッド1をキャッピング手段22によりキャ
ッピングする。記録ヘッドの表面清掃動作として、ステ
ップS16においてインク加圧手段としてのギアポンプ
18を予め設定された時間駆動し、インク供給パイプ2
0a中のインクを記録ヘッド1の吐出口面11上にあふ
れ出させ、ステップS17において記録ヘッド加熱ヒー
タ40への通電を開始して、記録ヘッド1の加熱を行
う。その後、ステップS18において空気ポンプ37を
駆動して、記録ヘッド1の吐出口面11上のインク滴の
清掃を行った後、ステップS19において記録ヘッドの
温度TH が記録ヘッドの設定温度TS に到達したか否か
を制御部30からの信号により判断する。
【0056】記録ヘッド1の温度TH が記録ヘッド設定
温度TS に達した場合には、ステップS20において記
録ヘッド加熱ヒータ40への通電を停止して、ステップ
S21に移行して、記録ヘッド1による画像記録を再開
する。その後、ステップS22において画像記録が終了
したか否かを判断する。
【0057】記録が終了した場合には、ステップS23
において記録ヘッドを再びキャッピングして待機状態と
なる。
【0058】実施例2 図6は本発明に係るインクジェット記録装置の第2の実
施例を説明するためのタイミングチャートである。
【0059】本実施例においては、ヘッド表面清掃手段
としてのインク加圧手段であるギアポンプ18を駆動
し、インク供給パイプ20a中のインクを加圧し、記録
ヘッド1の各吐出口からインクを押し出す。吐出口面1
1上にインクをあふれ出させて吐出口面11上に付着し
ている付着インク滴を除去する。吐出口面11の清掃動
作を行い、インク加圧動作時に発生する記録ヘッドの温
度低下と回復させるため、ギアポンプ18を駆動した後
に、記録ヘッドを駆動し、この記録ヘッド駆動時に発生
する熱によって記録ヘッド自身の温度を記録ヘッド設定
温度TS まで上昇させることができる。
【0060】すなわち、図6に示したように、記録ヘッ
ド1を搭載したキャリッジ21がSA ,SB 方向へシリ
アルスキャン駆動動作を行い、タイミングt1 において
キャリッジ21のSA 方向への第Nスキャン目のシリア
ルスキャン駆動を開始して、キャリッジ21が一定速度
においてスキャン動作状態になった後に、タイミングt
2 において記録ヘッドによって画像記録を開始する。そ
の後、タイミングt3において第Nスキャン目における
記録ヘッドによる画像記録が終了すると、タイミングt
4 においてキャリッジ21のSA 方向へのスキャン動作
を停止して、紙送りモータにより記録紙を記録ヘッドに
よる画像記録幅だけ搬送して、タイミングt5 において
キャリッジ21はSB 方向へのバックスキャン駆動を開
始する。タイミングt6 においてキャリッジ21のSB
方向へのバックスキャン動作を停止すると、第Nスキャ
ン目の記録動作が終了する。この第Nスキャン目の記録
動作が終了すると、制御部30からの信号により、記録
ヘッドの表面清掃動作を行う。
【0061】すなわち、タイミングt6 においてキャリ
ッジ21のSB 方向へのバックスキャン動作を停止した
後キャリッジ21による第N+1スキャン目が始まる前
に、タイミングt7 において記録ヘッド1をキャッピン
グ手段22によりキャッピングして、タイミングt8
おいてインク加圧手段としてのギアポンプ18を時間T
P だけ駆動する。さらに、記録ヘッド1の吐出口面11
上に付着・蓄積した付着インク滴の除去動作を行う。
【0062】この時、記録ヘッド加熱ヒータ40への通
電の開始する。その後、タイミングt9 において空気ポ
ンプ37を時間TA だけ駆動して記録ヘッド1の吐出口
面11上に残存しているインク滴の清掃を行った後、タ
イミングt10において記録ヘッド1を駆動して、記録ヘ
ッドによる空吐出動作を開始する。記録ヘッド加熱ヒー
タ40と記録ヘッド1の空吐出動作による記録ヘッド1
の加熱動作により記録ヘッド温度TH が上昇し、記録ヘ
ッド1上に搭載したサーミスタ39からの出力信号によ
り記録ヘッド温度TH が記録ヘッドの設定温度TS に到
達したと判断された場合には、制御部30からの信号に
よりタイミングt11において記録ヘッド加熱ヒータ40
の駆動と記録ヘッドによる空吐出動作を停止する。タイ
ミングt12においてキャッピング手段22を解除した
後、タイミングt13において再びキャリッジ21のSA
方向への第N+1スキャン目のシリアルスキャン動作を
再開して、タイミングt14において記録ヘッドによる画
像記録を開始して、以下同様のシーケンスにより画像記
録動作を継続する。
【0063】本実施例のように、記録ヘッド1の表面清
掃動作を行う際には、インク加圧動作時に生ずる記録ヘ
ッドの温度低下を回復させるために、記録ヘッドに搭載
した記録ヘッド加熱ヒータ40への通電に加え、記録ヘ
ッドによる空吐出動作を行い、記録ヘッド駆動時に発生
する熱により記録ヘッドを加熱する。このことにより、
記録ヘッドの加熱効率を高めることができ、記録ヘッド
温度TH の記録ヘッド設定温度TS への回復時間をより
短縮化することができる。
【0064】実施例3 図7は本発明に係るインクジェット記録装置の第3の実
施例を説明するための特性図である。
【0065】本実施例においては、ヘッド表面清掃手段
としてのインク加圧手段であるギアポンプ18を駆動
し、インク供給パイプ20a中のインクを加圧し、記録
ヘッド1の各液路からインクを押し出し、吐出口面11
上にインクをあふれ出させて吐出口面11上に付着して
いる付着インク滴を除去する、吐出口面11の清掃動作
を行う。このインク加圧動作時に生ずる記録ヘッド温度
の温度低下を回復させるために、ギアポンプ18を駆動
した後に、記録ヘッドにインク滴が吐出しない程度の駆
動パルス電圧を印加し、記録ヘッドの各液路内の電気熱
変換素子から発生される熱によって記録ヘッド自身の温
度を記録ヘッド設定温度TS まで上昇させる。
【0066】すなわち、第2の実施例に示したように、
記録ヘッドの温度を上昇させるために、記録ヘッドを駆
動して、インク滴の空吐出動作を行わせると、実際の画
像記録以外に消費されるインク量が多くなり、高価にな
る。このことから、本実施例においては、記録ヘッドの
各液路内の電気熱変換素子に通電するパルス電圧VH
パルス幅を、通常の画像記録時にはインク吐出可能臨界
パルス幅Pthよりも長いパルス幅P2 (Pth<P2 )に
設定した。また、記録ヘッドの表面の清掃動作時の記録
ヘッド加熱の際には、インク吐出可能臨界パルス幅Pth
よりも短いパルス幅P1 (P1 <Pth)のパルス電圧を
通電することにより、記録ヘッドからインク滴を吐出さ
せることなく、記録ヘッドの加熱を行い、廉価でしかも
記録ヘッドの加熱効率も高い記録ヘッドを加熱すること
ができる。
【0067】またこれまで、記録ヘッド1の吐出口面1
1にインクをあふれ出させるために、記録ヘッドへイン
クを供給するインク供給パイプ20aの配管経路の途中
に加圧手段を設けた場合に関して説明してきた。しか
し、記録ヘッドの吐出口面11上にインクをあふれ出さ
せるために、例えば、記録ヘッドの吐出口面11にキャ
ップ部材を当接させ、記録ヘッドの吐出口面とキャップ
部材で密閉された空間内の空気をポンプ等の吸引手段で
吸引するような構成の場合にも本発明の効果は有効であ
る。
【0068】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0069】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0070】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0071】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0072】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0073】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0074】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0075】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0076】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録動作前に液路内の記録液を圧送し、この圧送により
吐出口面に付着した記録液滴を取り除き、さらに記録液
の圧送により低下した記録ヘッドを再加熱するように構
成したので、記録ヘッドの吐出口面を損傷することな
く、吐出口面に付着した記録液による汚染が解消され
る。
【0078】従って、記録液の圧送後の記録画像の濃度
変化のような記録画像の劣化を防止して、記録ヘッドを
用いて常に安定な記録を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の模式的
斜視図である。
【図2】本発明に係るインクジェット記録装置の構成を
示すブロック図である。
【図3】記録ヘッドの吐出口面の清浄状態を説明するた
めの説明図である。
【図4】記録ヘッドの吐出口面の清浄動作と記録ヘッド
の温度変化の様子を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明に係るインクジェット記録装置の制御手
順の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係るインクジェット記録装置の第2の
実施例を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】本発明に係るインクジェット記録装置の第3の
実施例を説明するための特性図である。
【図8】インクジェット記録ヘッドの構成の一例を示す
模式的斜視図である。
【図9】従来のインクジェット記録ヘッドの各インク液
路から発生する微小なインクミストの状態を示す模式図
である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 基板 3 電気熱変換体 4 電極 5 液路 6 天板 7 インク供給パイプ 8 共通液室 9 コネクタ 10 液路 11 吐出口面 12 インク 13 吐出口 14 記録インク滴 15 微小インクミスト 16 付着インク滴 17 ヘッド表面清掃手段 18 ギアポンプ 19 インクタンク 20 インク供給パイプ 21 キャリッジ 22 キャッピング手段 23 プラテンローラ 24 レール 25 モータ 26 モータ 27 軸 28 プーリ 29 ベルト 30 制御部 31 コンソール 32 運搬部 33 インクカートリッジ 34 インク吸収体 35 空気吹付け孔 36 空気吹付け手段 37 空気ポンプ 38 インク加圧手段 39 サーミスタ 40 記録ヘッド加熱ヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 29/00 9012−2C B41J 3/04 103 B 9113−2C 29/00 U

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出口より記録液滴を吐出して被記録媒
    体に記録を行う記録ヘッドと、 該記録ヘッドを加熱する加熱手段と、 該加熱手段によって加熱された前記記録ヘッドの温度を
    検知する検知手段と、 該検知手段によって検知された記録ヘッドの温度が所定
    の温度に到達したか否かを判断する判断手段と、 該判断手段の結果に基づいて記録動作前に液路内の記録
    液を圧送する圧送手段と、 前記記録液の該圧送による前記記録ヘッドの温度の低下
    を回復するために前記加熱手段を制御する制御手段とを
    具備したことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記インクジェット記録装置は、熱エネ
    ルギーを利用して記録液に気泡を生成させ、該気泡の生
    成に基づいて記録液滴を吐出することを特徴とする請求
    項1に記載のインクジェット記録装置。
JP24047392A 1992-09-09 1992-09-09 インクジェット記録装置 Pending JPH0691891A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008188987A (ja) * 2007-01-09 2008-08-21 Canon Inc 記録装置及び記録ヘッドの保温制御方法
JP2010046969A (ja) * 2008-08-25 2010-03-04 Brother Ind Ltd 液体吐出装置
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