JP2000313123A - インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置、およびインクジェット記録ヘッドの吐出回復方法 - Google Patents
インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置、およびインクジェット記録ヘッドの吐出回復方法Info
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- JP2000313123A JP2000313123A JP12263299A JP12263299A JP2000313123A JP 2000313123 A JP2000313123 A JP 2000313123A JP 12263299 A JP12263299 A JP 12263299A JP 12263299 A JP12263299 A JP 12263299A JP 2000313123 A JP2000313123 A JP 2000313123A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 インクジェット記録ヘッドの吐出回復処理系
の大型化や高耐圧設計等に伴う価格の増大、および運転
費用の増大を招くことなく、信頼性の高い確実な回復処
理を実施可能なインクジェット記録ヘッド、インクジェ
ット記録装置、およびインクジェット記録ヘッドの吐出
回復方法を提供することにある。 【解決手段】 インクジェット記録ヘッドに複数のイン
ク供給口18a、18bを設けて、それらのインク供給
口18a、18bにインクタンク20a、20bを個別
に接続可能とし、それらのインクタンク20a、20b
内のインクの液面高さに応じて、インク供給口18a、
18bにおけるインクの導入圧を変化させる。
の大型化や高耐圧設計等に伴う価格の増大、および運転
費用の増大を招くことなく、信頼性の高い確実な回復処
理を実施可能なインクジェット記録ヘッド、インクジェ
ット記録装置、およびインクジェット記録ヘッドの吐出
回復方法を提供することにある。 【解決手段】 インクジェット記録ヘッドに複数のイン
ク供給口18a、18bを設けて、それらのインク供給
口18a、18bにインクタンク20a、20bを個別
に接続可能とし、それらのインクタンク20a、20b
内のインクの液面高さに応じて、インク供給口18a、
18bにおけるインクの導入圧を変化させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録ヘッドの吐出回復処理を簡易かつ確実に実施可能なイ
ンクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置、お
よびインクジェット記録ヘッドの吐出回復方法に関する
ものである。
録ヘッドの吐出回復処理を簡易かつ確実に実施可能なイ
ンクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置、お
よびインクジェット記録ヘッドの吐出回復方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、インクジェット記録装置に用い
られるインクジェット記録ヘッドの従来例の模式的斜視
図である。
られるインクジェット記録ヘッドの従来例の模式的斜視
図である。
【0003】図4において、1は、インクジェット記録
ヘッドを構成する吐出エレメントであり、インクを貯留
する共通液室と、この共通液室からインクが供給される
複数の液路と、各液路の前方に開口する吐出口10と、
各液路に配置されてインクの吐出エネルギーとしての熱
エネルギーを発生する発熱素子(電気熱変換体)などを
含む構成となっている。発熱素子の熱エネルギーによ
り、対応する液路内のインクが発泡し、その液路の前方
に開口する吐出口10から、インクが液滴となって吐出
する。そして、そのインク滴を被記録媒体上に着弾させ
ることによって、その被記録媒体に画像が形成されるこ
とになる。3は、吐出エレメント1が接着等の手段によ
って固定されるベースプレートである。15,16,1
7はインクの供給系の構成部材である。すなわち、15
は、吐出エレメント1内の共通液室にインクを導入する
エルボ形状の接合部材、17は、インク供給源としての
インクタンク等からのインク供給経路途中に配備された
フィルタユニット、16は、接合部材15とフィルタユ
ニット17との間を接続する供給管である。
ヘッドを構成する吐出エレメントであり、インクを貯留
する共通液室と、この共通液室からインクが供給される
複数の液路と、各液路の前方に開口する吐出口10と、
各液路に配置されてインクの吐出エネルギーとしての熱
エネルギーを発生する発熱素子(電気熱変換体)などを
含む構成となっている。発熱素子の熱エネルギーによ
り、対応する液路内のインクが発泡し、その液路の前方
に開口する吐出口10から、インクが液滴となって吐出
する。そして、そのインク滴を被記録媒体上に着弾させ
ることによって、その被記録媒体に画像が形成されるこ
とになる。3は、吐出エレメント1が接着等の手段によ
って固定されるベースプレートである。15,16,1
7はインクの供給系の構成部材である。すなわち、15
は、吐出エレメント1内の共通液室にインクを導入する
エルボ形状の接合部材、17は、インク供給源としての
インクタンク等からのインク供給経路途中に配備された
フィルタユニット、16は、接合部材15とフィルタユ
ニット17との間を接続する供給管である。
【0004】図5および図6は、図4の記録ヘッドを鉛
直面および水平面に沿って断面した模式的断面図であ
る。
直面および水平面に沿って断面した模式的断面図であ
る。
【0005】これらの図において、12は、各吐出口1
0に対応する前述の液路であり、ひさし部と称される部
分(以下、「ひさし部」という)13に連通している。1
4は、インクを貯留する前述の共通液室であり、ひさし
部13に連通している。11は、液路12内に配置され
た前述の発熱素子であり、インクを吐出させるために利
用されるエネルギーとして、熱エネルギーを発生する。
図6においては、図中下側の1つの液路12内における
発熱素子11のみを代表して示し、他の液路12内にお
ける発熱素子11の図示は省略している。フィルタユニ
ット17の内部には、微小なごみや気泡を除去するため
に、例えば、メッシュによって構成されたフィルタ10
0が備えられている。
0に対応する前述の液路であり、ひさし部と称される部
分(以下、「ひさし部」という)13に連通している。1
4は、インクを貯留する前述の共通液室であり、ひさし
部13に連通している。11は、液路12内に配置され
た前述の発熱素子であり、インクを吐出させるために利
用されるエネルギーとして、熱エネルギーを発生する。
図6においては、図中下側の1つの液路12内における
発熱素子11のみを代表して示し、他の液路12内にお
ける発熱素子11の図示は省略している。フィルタユニ
ット17の内部には、微小なごみや気泡を除去するため
に、例えば、メッシュによって構成されたフィルタ10
0が備えられている。
【0006】図7は、図4の記録ヘッドが用いられるイ
ンクジェット記録装置における吐出不良の回復系、つま
り記録ヘッドにおけるインクの吐出不良を回復させるた
めの回復系を説明するための模式図である。
ンクジェット記録装置における吐出不良の回復系、つま
り記録ヘッドにおけるインクの吐出不良を回復させるた
めの回復系を説明するための模式図である。
【0007】図7において4は、キャップとしてのイン
ク受部材であり、記録ヘッドの吐出不良の回復処理を行
うときに、吐出エレメント1における吐出口形成面に気
密状態に密着する。この受部材4の密着状態において、
ポンプ7を駆動することにより、受部材4内を負圧とす
べく吸引して、吐出口10から吐出エレメント1内のイ
ンクを強制的に吸引排出(以下、「吸引回復処理」ともい
う)させる。このとき、吐出不良の要因となる塵埃、増
粘インク、気泡等(以下、これらを「異物」ともいう)が
インクと共に吐出エレメント1から排出される。例え
ば、図6のように液路12中に侵入した微小な気泡a
は、ポンプ7の駆動によって、インクと共に吐出口10
から排出除去される。吐出口10から排出されたインク
は、キャップとしてのインク受部材4に受容されてから
廃インクタンク5へと導かれる。
ク受部材であり、記録ヘッドの吐出不良の回復処理を行
うときに、吐出エレメント1における吐出口形成面に気
密状態に密着する。この受部材4の密着状態において、
ポンプ7を駆動することにより、受部材4内を負圧とす
べく吸引して、吐出口10から吐出エレメント1内のイ
ンクを強制的に吸引排出(以下、「吸引回復処理」ともい
う)させる。このとき、吐出不良の要因となる塵埃、増
粘インク、気泡等(以下、これらを「異物」ともいう)が
インクと共に吐出エレメント1から排出される。例え
ば、図6のように液路12中に侵入した微小な気泡a
は、ポンプ7の駆動によって、インクと共に吐出口10
から排出除去される。吐出口10から排出されたインク
は、キャップとしてのインク受部材4に受容されてから
廃インクタンク5へと導かれる。
【0008】図8は、このような吸引回復処理時におけ
るインクの流体工学的等価回路の回路図である。
るインクの流体工学的等価回路の回路図である。
【0009】図8において、吐出エレメント1に作用す
る吸引力をΔP,液路12の数をn、液路12の1つ当
たりの流体抵抗をR1,ひさし部13の流体抵抗をR
H,共通液室14の流体抵抗をRC,フィルタユニット
17の流体抵抗をRF,インクタンク6から共通液室1
4までの間におけるフィルタユニット17以外の流体抵
抗をRS,吸引力ΔPによってインクを吸引したときの
液路12内の流量をqとした場合、吐出不良の吸引回復
処理時には、下式(1),(2)が成立する。
る吸引力をΔP,液路12の数をn、液路12の1つ当
たりの流体抵抗をR1,ひさし部13の流体抵抗をR
H,共通液室14の流体抵抗をRC,フィルタユニット
17の流体抵抗をRF,インクタンク6から共通液室1
4までの間におけるフィルタユニット17以外の流体抵
抗をRS,吸引力ΔPによってインクを吸引したときの
液路12内の流量をqとした場合、吐出不良の吸引回復
処理時には、下式(1),(2)が成立する。
【0010】 ΔP=qR1+nq(RH+RC+RF+RS) …(1) ∴q=ΔP/{R1+n(RH+RC+RF+RS)} …(2) 通常は、R1≫(RH+RC+RF+RS)という関係
が得られるようにインクの供給系が設計されている。と
ころで、例えば、被記録媒体における画像の記録幅に対
応した数分の流路12と吐出口10が設けられた形態の
記録ヘッド、つまり所謂フルマルチタイプ(フルライン
タイプ)の記録ヘッドの場合には、流路12の数nが多
くなり、流路12の1つ当たりにおける流量qが非常に
小さくなる。また、図6のように、液路12内に気泡a
や塵埃などが侵入した場合には、その流路12の流体抵
抗R1が大きくなる。そのため、インクの吐出不良が生
じた液路12における流量は、正常な液路12における
流量よりもさらに小さくなる。
が得られるようにインクの供給系が設計されている。と
ころで、例えば、被記録媒体における画像の記録幅に対
応した数分の流路12と吐出口10が設けられた形態の
記録ヘッド、つまり所謂フルマルチタイプ(フルライン
タイプ)の記録ヘッドの場合には、流路12の数nが多
くなり、流路12の1つ当たりにおける流量qが非常に
小さくなる。また、図6のように、液路12内に気泡a
や塵埃などが侵入した場合には、その流路12の流体抵
抗R1が大きくなる。そのため、インクの吐出不良が生
じた液路12における流量は、正常な液路12における
流量よりもさらに小さくなる。
【0011】一方、流路12内に気泡が侵入した場合、
通常、その気泡は液路12の壁面に付着するため、その
気泡を除去するためには、その気泡を壁面から剥離する
ために充分な圧力変化ないし流量を液路12内に生じさ
せることが必要となる。しかし、正常な液路12におけ
る流体抵抗が小であるため、吐出不良が生じた液路12
に加わる圧力変化は、さらに小さくなってしまう。
通常、その気泡は液路12の壁面に付着するため、その
気泡を除去するためには、その気泡を壁面から剥離する
ために充分な圧力変化ないし流量を液路12内に生じさ
せることが必要となる。しかし、正常な液路12におけ
る流体抵抗が小であるため、吐出不良が生じた液路12
に加わる圧力変化は、さらに小さくなってしまう。
【0012】図9は、インクジェット記録装置に用いら
れるインクジェット記録ヘッドの他の従来例を示す模式
的斜視図である。図10および図11は、図9の記録ヘ
ッドを鉛直面および水平面に沿って断面した断面図であ
る。
れるインクジェット記録ヘッドの他の従来例を示す模式
的斜視図である。図10および図11は、図9の記録ヘ
ッドを鉛直面および水平面に沿って断面した断面図であ
る。
【0013】本従来例と前述した従来例との相違点は、
本従来例において、吐出エレメント1に対して供給管1
6が2本設けられている点と、供給管16内への加圧力
を用いて吐出不良の回復処理(以下、「加圧回復処理」と
もいう)をする点である。本従来例の場合は、このよう
に加圧力による加圧回復処理のために、加圧力によって
吐出口10から排出されたインクを受容するキャップと
しての受部材4が設けられている。
本従来例において、吐出エレメント1に対して供給管1
6が2本設けられている点と、供給管16内への加圧力
を用いて吐出不良の回復処理(以下、「加圧回復処理」と
もいう)をする点である。本従来例の場合は、このよう
に加圧力による加圧回復処理のために、加圧力によって
吐出口10から排出されたインクを受容するキャップと
しての受部材4が設けられている。
【0014】図12は、図9の記録ヘッドが用いられる
インクジェット記録装置における吐出不良の回復系の模
式図である。図12において、吐出不良の加圧回復処理
時には、吐出エレメント1に対して受部材4が装着さ
れ、バルブB1が閉状態、バルブB2、B3が開状態に
保たれる。そして、この状態において、ポンプ7を駆動
して、インクタンク6からインク供給経路内にインクを
圧送し、その加圧インクを吐出エレメント1へ供給し
て、吐出口10からインクを強制的に排出させる。この
とき、吐出不良の要因となる塵埃、増粘インク、気泡等
(以下、これらを「異物」ともいう)は、インクと共に吐
出口10から排出される。例えば、図11のように、液
路12中に侵入した微小な気泡aは、ポンプ7が駆動さ
れることによって、インクと共に吐出エレメント1から
排出除去される。吐出口10から排出されたインクは、
受部材4に受容されてから、廃インクタンク5へ導かれ
る。
インクジェット記録装置における吐出不良の回復系の模
式図である。図12において、吐出不良の加圧回復処理
時には、吐出エレメント1に対して受部材4が装着さ
れ、バルブB1が閉状態、バルブB2、B3が開状態に
保たれる。そして、この状態において、ポンプ7を駆動
して、インクタンク6からインク供給経路内にインクを
圧送し、その加圧インクを吐出エレメント1へ供給し
て、吐出口10からインクを強制的に排出させる。この
とき、吐出不良の要因となる塵埃、増粘インク、気泡等
(以下、これらを「異物」ともいう)は、インクと共に吐
出口10から排出される。例えば、図11のように、液
路12中に侵入した微小な気泡aは、ポンプ7が駆動さ
れることによって、インクと共に吐出エレメント1から
排出除去される。吐出口10から排出されたインクは、
受部材4に受容されてから、廃インクタンク5へ導かれ
る。
【0015】図8を用いて、本従来例における加圧回復
処理時のインクの流体工学的等価回路について説明す
る。
処理時のインクの流体工学的等価回路について説明す
る。
【0016】図8において、ポンプ7によるインクの加
圧力をΔP,液路12の数をn、液路12の1つ当たり
の流体抵抗をR1,ひさし部13の流体抵抗をRH,共
通液室14の流体抵抗をRC,フィルタ部17の流体抵
抗をRF,インクタンク6から共通液室14までの間に
おけるフィルタ部17以外の流体抵抗をRS,加圧力Δ
Pによってインクを加圧したときの液路12内の流量を
qとした場合、吐出不良の加圧回復処理時には、下式
(1)′,(2)′が成立する。
圧力をΔP,液路12の数をn、液路12の1つ当たり
の流体抵抗をR1,ひさし部13の流体抵抗をRH,共
通液室14の流体抵抗をRC,フィルタ部17の流体抵
抗をRF,インクタンク6から共通液室14までの間に
おけるフィルタ部17以外の流体抵抗をRS,加圧力Δ
Pによってインクを加圧したときの液路12内の流量を
qとした場合、吐出不良の加圧回復処理時には、下式
(1)′,(2)′が成立する。
【0017】 ΔP=qR1+nq(RH+RC+RF+RS) …(1)′ ∴q=ΔP/{R1+n(RH+RC+RF+RS)} …(2)′ 通常は、R1≫(RH+RC+RF+RS)という関係
が得られるようにインクの供給系が設計されている。と
ころで、例えば、被記録媒体における画像の記録幅に対
応した数分の流路12と吐出口10が設けられた形態の
記録ヘッド、つまり所謂フルマルチタイプ(フルライン
タイプ)の記録ヘッドの場合には、流路12の数nが多
くなり、流路12の1つ当たりにおける流量qが非常に
小さくなる。また、図11のように、液路12内に気泡
aや塵埃などが侵入した場合には、その流路12の流体
抵抗R1が大きくなる。そのため、インクの吐出不良が
生じた液路12における流量は、正常な液路12におけ
る流量よりもさらに小さくなってしまう。
が得られるようにインクの供給系が設計されている。と
ころで、例えば、被記録媒体における画像の記録幅に対
応した数分の流路12と吐出口10が設けられた形態の
記録ヘッド、つまり所謂フルマルチタイプ(フルライン
タイプ)の記録ヘッドの場合には、流路12の数nが多
くなり、流路12の1つ当たりにおける流量qが非常に
小さくなる。また、図11のように、液路12内に気泡
aや塵埃などが侵入した場合には、その流路12の流体
抵抗R1が大きくなる。そのため、インクの吐出不良が
生じた液路12における流量は、正常な液路12におけ
る流量よりもさらに小さくなってしまう。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来例
において、インクの吐出不良が生じた液路は、上述した
吸引回復処理あるいは加圧回復処理のいずれによっても
正常に復帰しなかったり、または何度も回復処理を実行
しなければ正常に復帰しない場合があった。このような
事態を回避するためには、流体抵抗に打ち勝つように、
前述の吸引力または加圧力を大きくするすることが必要
となる。しかし、そのためにはポンプ7の大出力化が必
要となり、それに伴って、回復処理時におけるインク消
費量の増大を招くおそれがある。また、特に、加圧力に
よって加圧回復処理をする場合には、大きな加圧力に耐
えるように、インク供給経路の構成部材における接合部
分等の強度を増大させる必要性も生じる。
において、インクの吐出不良が生じた液路は、上述した
吸引回復処理あるいは加圧回復処理のいずれによっても
正常に復帰しなかったり、または何度も回復処理を実行
しなければ正常に復帰しない場合があった。このような
事態を回避するためには、流体抵抗に打ち勝つように、
前述の吸引力または加圧力を大きくするすることが必要
となる。しかし、そのためにはポンプ7の大出力化が必
要となり、それに伴って、回復処理時におけるインク消
費量の増大を招くおそれがある。また、特に、加圧力に
よって加圧回復処理をする場合には、大きな加圧力に耐
えるように、インク供給経路の構成部材における接合部
分等の強度を増大させる必要性も生じる。
【0019】本発明の目的は、インクジェット記録ヘッ
ドの吐出回復処理系の大型化や高耐圧設計等に伴う価格
の増大、および運転費用の増大を招くことなく、信頼性
の高い確実な回復処理を実施可能なインクジェット記録
ヘッド、インクジェット記録装置、およびインクジェッ
ト記録ヘッドの吐出回復方法を提供することにある。
ドの吐出回復処理系の大型化や高耐圧設計等に伴う価格
の増大、および運転費用の増大を招くことなく、信頼性
の高い確実な回復処理を実施可能なインクジェット記録
ヘッド、インクジェット記録装置、およびインクジェッ
ト記録ヘッドの吐出回復方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録ヘッドは、インクを複数のインク吐出口から吐出可
能なインクジェット記録ヘッドにおいて、前記複数のイ
ンク吐出口から吐出されるインクを供給するためのイン
ク供給口を複数設け、前記複数のインク供給口は、イン
クを収容する複数のインクタンクのそれぞれに個別に接
続可能であることを特徴とする。
記録ヘッドは、インクを複数のインク吐出口から吐出可
能なインクジェット記録ヘッドにおいて、前記複数のイ
ンク吐出口から吐出されるインクを供給するためのイン
ク供給口を複数設け、前記複数のインク供給口は、イン
クを収容する複数のインクタンクのそれぞれに個別に接
続可能であることを特徴とする。
【0021】本発明のインクジェット記録装置は、前記
インクジェット記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像
を記録可能なインクジェット記録装置であって、前記複
数のインク供給口のそれぞれに、インクを収容する複数
のインクタンクを個別に接続可能な接続手段と、前記イ
ンクジェット記録ヘッドと前記被記録媒体とを相対移動
させる移動手段とを備えたことを特徴とする。
インクジェット記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像
を記録可能なインクジェット記録装置であって、前記複
数のインク供給口のそれぞれに、インクを収容する複数
のインクタンクを個別に接続可能な接続手段と、前記イ
ンクジェット記録ヘッドと前記被記録媒体とを相対移動
させる移動手段とを備えたことを特徴とする。
【0022】本発明のインクジェット記録ヘッドの吐出
回復方法は、前記インクジェット記録ヘッドの吐出回復
処理をするインクジェット記録ヘッドの吐出回復方法で
あって、前記複数のインクタンク内のインクの液面高さ
を変化させて、前記記録ヘッド内にインクの流れに寄与
する圧力差を生じさせることを特徴とする。
回復方法は、前記インクジェット記録ヘッドの吐出回復
処理をするインクジェット記録ヘッドの吐出回復方法で
あって、前記複数のインクタンク内のインクの液面高さ
を変化させて、前記記録ヘッド内にインクの流れに寄与
する圧力差を生じさせることを特徴とする。
【0023】本発明によれば、インクジェット記録ヘッ
ドにおけるインク供給口を複数設けて、それらのインク
供給口に複数のインクタンクを個別に接続可能としたこ
とにより、それら複数のインクタンク内のインクの液面
高さに応じて、複数のインク供給口におけるインクの導
入圧を変化させて、インクジェット記録ヘッド内に、気
泡等の異物を排除するためのインクの流れを容易に生じ
させることができる。
ドにおけるインク供給口を複数設けて、それらのインク
供給口に複数のインクタンクを個別に接続可能としたこ
とにより、それら複数のインクタンク内のインクの液面
高さに応じて、複数のインク供給口におけるインクの導
入圧を変化させて、インクジェット記録ヘッド内に、気
泡等の異物を排除するためのインクの流れを容易に生じ
させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。なお、前述した従来例と同様の部分
については、同一符号を付して説明を省略する。
基づいて説明する。なお、前述した従来例と同様の部分
については、同一符号を付して説明を省略する。
【0025】図1は、本実施形態のインクジェット記録
装置における吐出回復系の模式図である。図1におい
て、18a、18bは、インクジェット記録ヘッドにお
ける共通液室14の左右両側に設けられたインク供給口
である。このインク供給口は2つ以上設けてもよい。2
0a、20bは、インク供給口18a、18bのぞれぞ
れに個別に連結されるインクタンクであり、本例の場
合、それらは樹脂製の袋などの可撓性部材によって構成
されている。4は、加圧力によって吐出口10から排出
されたインクを受けるためのインク受部材、30は、受
部材4内に備えられたインク吸収体である。9は、受部
材4内に溜まったインクを廃インクタンクへ送るポンプ
である。
装置における吐出回復系の模式図である。図1におい
て、18a、18bは、インクジェット記録ヘッドにお
ける共通液室14の左右両側に設けられたインク供給口
である。このインク供給口は2つ以上設けてもよい。2
0a、20bは、インク供給口18a、18bのぞれぞ
れに個別に連結されるインクタンクであり、本例の場
合、それらは樹脂製の袋などの可撓性部材によって構成
されている。4は、加圧力によって吐出口10から排出
されたインクを受けるためのインク受部材、30は、受
部材4内に備えられたインク吸収体である。9は、受部
材4内に溜まったインクを廃インクタンクへ送るポンプ
である。
【0026】インクジェット記録ヘッドによる記録動作
中、つまり吐出口10からインクを吐出して画像を記録
する記録動作中は、図1のように、インクタンク20
a、20b内におけるインクの液面位置Pa、Pbは、
吐出口10の位置Pよりも下方に位置している。これに
より、吐出口10にメニスカスが形成保持される。そし
て、画像情報に基づいて液路12内の発熱素子(図示
略)を選択的に発熱駆動されることにより、対応する液
路12内のインクが吐出口10から図1中の下方にイン
ク滴として吐出される。そのインク滴が被記録媒体上に
着弾することによって、その被記録媒体に画像が形成さ
れる。
中、つまり吐出口10からインクを吐出して画像を記録
する記録動作中は、図1のように、インクタンク20
a、20b内におけるインクの液面位置Pa、Pbは、
吐出口10の位置Pよりも下方に位置している。これに
より、吐出口10にメニスカスが形成保持される。そし
て、画像情報に基づいて液路12内の発熱素子(図示
略)を選択的に発熱駆動されることにより、対応する液
路12内のインクが吐出口10から図1中の下方にイン
ク滴として吐出される。そのインク滴が被記録媒体上に
着弾することによって、その被記録媒体に画像が形成さ
れる。
【0027】インクの吐出回復処理時には、次のように
して、共通液室14内の気泡a1等の異物と、液路12
内の気泡a2等の異物を除去する。これらの異物として
の気泡a1、a2の除去は、連続的または関連的に実施
することができる。以下においては、気泡a1のような
共通液室14内の異物の除去と、気泡a2のような液路
12内の異物の除去に分けて説明する。
して、共通液室14内の気泡a1等の異物と、液路12
内の気泡a2等の異物を除去する。これらの異物として
の気泡a1、a2の除去は、連続的または関連的に実施
することができる。以下においては、気泡a1のような
共通液室14内の異物の除去と、気泡a2のような液路
12内の異物の除去に分けて説明する。
【0028】「気泡a1の除去」 共通液室14内の気泡a1は、図2のように、インクタ
ンク20a、20b内のインクの液面位置Pa、Pbの
間に相対的な水頭差をつけることによって除去される。
図2の場合には、インクタンク20aを上方に変位させ
ることによって、同図中の矢印のように、高位置側のイ
ンクタンク20aから、共通液室14を通って低位置側
のインクタンク20bに向かうインクの一方向の流れが
発生する。共通液室14内の気泡a1は、このインクの
流れと共に移動し、インク供給管16を通ってインクタ
ンク20b内に入り、そして、そのインクタンク20b
内のエアー部21bに達して、記録ヘッド内から除去さ
れることになる。このとき、インクタンク20a、20
bの間の水頭差によって生じるインク圧の程度は、それ
が吐出口10におけるメニスカスを破ることのない程度
に予め設定しておく。
ンク20a、20b内のインクの液面位置Pa、Pbの
間に相対的な水頭差をつけることによって除去される。
図2の場合には、インクタンク20aを上方に変位させ
ることによって、同図中の矢印のように、高位置側のイ
ンクタンク20aから、共通液室14を通って低位置側
のインクタンク20bに向かうインクの一方向の流れが
発生する。共通液室14内の気泡a1は、このインクの
流れと共に移動し、インク供給管16を通ってインクタ
ンク20b内に入り、そして、そのインクタンク20b
内のエアー部21bに達して、記録ヘッド内から除去さ
れることになる。このとき、インクタンク20a、20
bの間の水頭差によって生じるインク圧の程度は、それ
が吐出口10におけるメニスカスを破ることのない程度
に予め設定しておく。
【0029】仮に、このように気泡a1の除去が進行し
て、インクタンク20a内のエアー部21aがインク供
給管16にまで達した場合には、エアー部21aのエア
ーが気泡として記録ヘッド内に侵入してしまう。そこ
で、インクタンク20aにおけるインク供給口22は、
そのインクタンク20aの内部の最下面に設け、さらに
インクタンク20a内のインクの残量を検知するインク
残量検知手段を備えておく。そして、インクタンク20
a内のインク残量が極端に減少することがないように、
つまりインクタンク20a内からインク供給口22内に
気泡が侵入しないように、そのインクタンク20a内の
インク残量が所定値よりも減少したときに、インクタン
ク20a、20bの上下の位置関係を逆転させる。これ
により、今度は逆に、インクタンク20b側からインク
タンク20a側に向かうインクの流れが生じて、気泡a
1がインクタンク20aのエアー部21a内に導かれて
除去される。
て、インクタンク20a内のエアー部21aがインク供
給管16にまで達した場合には、エアー部21aのエア
ーが気泡として記録ヘッド内に侵入してしまう。そこ
で、インクタンク20aにおけるインク供給口22は、
そのインクタンク20aの内部の最下面に設け、さらに
インクタンク20a内のインクの残量を検知するインク
残量検知手段を備えておく。そして、インクタンク20
a内のインク残量が極端に減少することがないように、
つまりインクタンク20a内からインク供給口22内に
気泡が侵入しないように、そのインクタンク20a内の
インク残量が所定値よりも減少したときに、インクタン
ク20a、20bの上下の位置関係を逆転させる。これ
により、今度は逆に、インクタンク20b側からインク
タンク20a側に向かうインクの流れが生じて、気泡a
1がインクタンク20aのエアー部21a内に導かれて
除去される。
【0030】また、インクタンク20aと同様に、イン
クタンク20bのインク供給口22は、そのインクタン
ク20bの内部の最下面に設け、さらにインクタンク2
0b内のインクの残量を検知するインク残量検知手段を
備えておく。そして、インクタンク20b内のインク残
量が極端に減少することがないように、つまりインクタ
ンク20b内からインク供給口22内に気泡が侵入しな
いように、そのインクタンク20b内のインク残量が所
定値よりも減少したときに、インクタンク20a、20
bの上下の位置関係を再び逆転させる。これにより、再
び、インクタンク20a側からインクタンク20b側に
向かうインクの流れが生じて、気泡a1がインクタンク
20bのエアー部21b内に導かれて除去されることに
なる。
クタンク20bのインク供給口22は、そのインクタン
ク20bの内部の最下面に設け、さらにインクタンク2
0b内のインクの残量を検知するインク残量検知手段を
備えておく。そして、インクタンク20b内のインク残
量が極端に減少することがないように、つまりインクタ
ンク20b内からインク供給口22内に気泡が侵入しな
いように、そのインクタンク20b内のインク残量が所
定値よりも減少したときに、インクタンク20a、20
bの上下の位置関係を再び逆転させる。これにより、再
び、インクタンク20a側からインクタンク20b側に
向かうインクの流れが生じて、気泡a1がインクタンク
20bのエアー部21b内に導かれて除去されることに
なる。
【0031】このように、インクタンク20a、20b
内のインクの液面位置Pa、Pbの間に相対的な水頭差
をつける動作、つまりインクタンク20a、20bの相
対的な上下動を所定回数繰り返すことによって、共通液
室14内の気泡a1が除去される。
内のインクの液面位置Pa、Pbの間に相対的な水頭差
をつける動作、つまりインクタンク20a、20bの相
対的な上下動を所定回数繰り返すことによって、共通液
室14内の気泡a1が除去される。
【0032】インクタンク20a、20bを上下に変位
させるための構成としては、種々の機械的構成を採るこ
とができ、特に限定されるものではない。
させるための構成としては、種々の機械的構成を採るこ
とができ、特に限定されるものではない。
【0033】「気泡a2の除去」 図3のように液路12内に侵入した気泡a2は、その液
路12内において弾性体として働いてしまう。そのた
め、その気泡a2を吐出口10から強制的に排出させる
べく、共通液室14内にインク圧を導入した場合、その
インク圧は、気泡a2が存在する液路12対する加圧効
果が小さくなり、気泡a2が存在しない液路12に比し
て、吐出口10に形成されているメニスカスが破り難く
なる。
路12内において弾性体として働いてしまう。そのた
め、その気泡a2を吐出口10から強制的に排出させる
べく、共通液室14内にインク圧を導入した場合、その
インク圧は、気泡a2が存在する液路12対する加圧効
果が小さくなり、気泡a2が存在しない液路12に比し
て、吐出口10に形成されているメニスカスが破り難く
なる。
【0034】そこで本例においては、まず、図3のよう
に、インクタンク20a、20bを共に上方に変位させ
て、それらのインクの液面位置Pa、Pbを吐出口10
の位置Pよりも上方に位置させる。これにより、インク
タンク20a、20bから記録ヘッド内のインクに加圧
力がかかり、その加圧力によって、それぞれの吐出口1
0に形成されているメニスカスが外方に膨出する。次
に、予めインクによって湿らせたインク吸収体30を吐
出口10に接触させるべく、図4のようにインク受け部
材4と記録ヘッドとを相対的に接近させる。この結果、
吐出口10に形成されているメニスカスが破られ、イン
クタンク20a、20bからの小さい加圧力と、インク
吸収体30のインク吸収力と、液路12の毛管現象とに
より、液路12内のインクが吐出口10から排出されて
インク吸収体30に吸収される。そして、そのインクと
共に、液路12内の気泡a2が排出されて、記録ヘッド
から除去されることになる。
に、インクタンク20a、20bを共に上方に変位させ
て、それらのインクの液面位置Pa、Pbを吐出口10
の位置Pよりも上方に位置させる。これにより、インク
タンク20a、20bから記録ヘッド内のインクに加圧
力がかかり、その加圧力によって、それぞれの吐出口1
0に形成されているメニスカスが外方に膨出する。次
に、予めインクによって湿らせたインク吸収体30を吐
出口10に接触させるべく、図4のようにインク受け部
材4と記録ヘッドとを相対的に接近させる。この結果、
吐出口10に形成されているメニスカスが破られ、イン
クタンク20a、20bからの小さい加圧力と、インク
吸収体30のインク吸収力と、液路12の毛管現象とに
より、液路12内のインクが吐出口10から排出されて
インク吸収体30に吸収される。そして、そのインクと
共に、液路12内の気泡a2が排出されて、記録ヘッド
から除去されることになる。
【0035】インクタンク20a、20bを上方に変位
させると共に或いは代わりに、記録ヘッドを下方に変位
させるようにしてもよい。インクタンク20a、20b
あるいは記録ヘッドを上下に変位させるための構成とし
ては、種々の機械的構成を採ることができ、特に限定さ
れるものではない。
させると共に或いは代わりに、記録ヘッドを下方に変位
させるようにしてもよい。インクタンク20a、20b
あるいは記録ヘッドを上下に変位させるための構成とし
ては、種々の機械的構成を採ることができ、特に限定さ
れるものではない。
【0036】(他の実施形態)インクタンク20a、2
0bは、上述したように可撓性部材によって構成する
他、剛体によって構成してもよい。その場合には、イン
クタンク20a、20bに大気との連通口を設ければよ
い。また、本発明は、上述した従来例のような吸引回復
処理または加圧回復処理との組み合わせも可能である。
0bは、上述したように可撓性部材によって構成する
他、剛体によって構成してもよい。その場合には、イン
クタンク20a、20bに大気との連通口を設ければよ
い。また、本発明は、上述した従来例のような吸引回復
処理または加圧回復処理との組み合わせも可能である。
【0037】(記録装置としての構成例)図13は、以
上のような構成のインクジェット記録ヘッドを用いたイ
ンクジェット記録装置の一例の概観斜視図である。
上のような構成のインクジェット記録ヘッドを用いたイ
ンクジェット記録装置の一例の概観斜視図である。
【0038】本例のインクジェット記録装置は、フルラ
インタイプのカラープリンタであり、インクジェット記
録ヘッドとして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラッ
クのインクを吐出する記録ヘッド111Y、111M、
111C、111B(以下、これらをまとめて「記録ヘ
ッド111」ともいう)が備えられるようになってい
る。記録ヘッド111は、前述した実施形態と同様に構
成されており、図13中において下向きの吐出口が形成
されている。記録ヘッド111Y、111M、111
C、111Bのそれぞれの両端部には、インク供給管1
35を介して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
のインクを収容するインクタンク137Y、137M、
137C、137B(以下、これらをまとめて「インク
タンク137」ともいう)が接続されている。図13中
においては、同図中左側のインクタンク137が代表的
に表されており、同図中右側のインクタンク137の図
示は省略されている。左側のインクタンク137Y、1
37M、137C、137Bは、インクタンク昇降手段
160によって、個別にまたは一括して昇降されるよう
になっている。同様に、図示しない右側のインクタンク
137Y、137M、137C、137Bは、図示しな
いインクタンク昇降手段によって、個別にまたは一括し
て昇降されるようになっている。
インタイプのカラープリンタであり、インクジェット記
録ヘッドとして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラッ
クのインクを吐出する記録ヘッド111Y、111M、
111C、111B(以下、これらをまとめて「記録ヘ
ッド111」ともいう)が備えられるようになってい
る。記録ヘッド111は、前述した実施形態と同様に構
成されており、図13中において下向きの吐出口が形成
されている。記録ヘッド111Y、111M、111
C、111Bのそれぞれの両端部には、インク供給管1
35を介して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
のインクを収容するインクタンク137Y、137M、
137C、137B(以下、これらをまとめて「インク
タンク137」ともいう)が接続されている。図13中
においては、同図中左側のインクタンク137が代表的
に表されており、同図中右側のインクタンク137の図
示は省略されている。左側のインクタンク137Y、1
37M、137C、137Bは、インクタンク昇降手段
160によって、個別にまたは一括して昇降されるよう
になっている。同様に、図示しない右側のインクタンク
137Y、137M、137C、137Bは、図示しな
いインクタンク昇降手段によって、個別にまたは一括し
て昇降されるようになっている。
【0039】記録ヘッド111Y、111M、111
C、111Bは、無端の搬送用ベルト141を挟んでプ
ラテン142と対向する位置に、搬送用ベルト141の
搬送方向に所定の間隔ずつずれて配列されている。制御
装置139に接続されるヘッドドライバ140は、記録
ヘッド111における発熱素子を駆動し、記録ヘッド1
11は、対応する吐出口からイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラックのインクを吐出する。記録ヘッド111
は、記録装置139に接続されるヘッド移動手段143
によって昇降される。145は、記録ヘッド111のヘ
ッドキャップ(「インク受け部材4」に相当)であり、記
録ヘッド111の配列間隔に対して、半ピッチずらして
配置されている。このヘッドキャップ145は、キャッ
プ移動手段146によって移動制御され、記録ヘッド1
11の直下に移動されることによって、記録ヘッド11
1の吐出口から排出されたインクを受容する。
C、111Bは、無端の搬送用ベルト141を挟んでプ
ラテン142と対向する位置に、搬送用ベルト141の
搬送方向に所定の間隔ずつずれて配列されている。制御
装置139に接続されるヘッドドライバ140は、記録
ヘッド111における発熱素子を駆動し、記録ヘッド1
11は、対応する吐出口からイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラックのインクを吐出する。記録ヘッド111
は、記録装置139に接続されるヘッド移動手段143
によって昇降される。145は、記録ヘッド111のヘ
ッドキャップ(「インク受け部材4」に相当)であり、記
録ヘッド111の配列間隔に対して、半ピッチずらして
配置されている。このヘッドキャップ145は、キャッ
プ移動手段146によって移動制御され、記録ヘッド1
11の直下に移動されることによって、記録ヘッド11
1の吐出口から排出されたインクを受容する。
【0040】搬送用ベルト141は、ベルト駆動モータ
147によって駆動される駆動ローラ148と、従動ロ
ーラとの間に掛け渡されており、モータ147は、モー
タドライバ149によって制御される。搬送用ベルト1
41の搬送方向上流側には、帯電器ドライバ151によ
って制御される帯電器150が配備されている。この帯
電器150は、搬送用ベルト141を帯電させることに
よって、そのベルト141上に、被記録媒体としてのプ
リント用紙144を密着させる。152は、搬送用ベル
ト141上にプリント用紙144を供給するための一対
の給紙ローラであり、給紙用モータ153によって回転
駆動される。154は、その給紙用モータ153のモー
タドライバである。
147によって駆動される駆動ローラ148と、従動ロ
ーラとの間に掛け渡されており、モータ147は、モー
タドライバ149によって制御される。搬送用ベルト1
41の搬送方向上流側には、帯電器ドライバ151によ
って制御される帯電器150が配備されている。この帯
電器150は、搬送用ベルト141を帯電させることに
よって、そのベルト141上に、被記録媒体としてのプ
リント用紙144を密着させる。152は、搬送用ベル
ト141上にプリント用紙144を供給するための一対
の給紙ローラであり、給紙用モータ153によって回転
駆動される。154は、その給紙用モータ153のモー
タドライバである。
【0041】記録ヘッド111の回復処理時には、記録
ヘッド111が上昇して、ヘッドキャップ145が記録
ヘッド111の直下に移動する。そして、前述した実施
形態の場合と同様に、インクタンク137を上下方向に
変位させることによって回復処理を実施する。このよう
な回復処理は、例えば、プリント用紙144に対するプ
リント作業の開始に先立って実施するようにしてもよ
い。また、インクタンク137Y、137M、137
C、137Bを個別に昇降させることによって、記録ヘ
ッド111Y、111M、111C、111Bのそれぞ
れに対する回復処理を必要に応じて個別に実施すること
もできる。
ヘッド111が上昇して、ヘッドキャップ145が記録
ヘッド111の直下に移動する。そして、前述した実施
形態の場合と同様に、インクタンク137を上下方向に
変位させることによって回復処理を実施する。このよう
な回復処理は、例えば、プリント用紙144に対するプ
リント作業の開始に先立って実施するようにしてもよ
い。また、インクタンク137Y、137M、137
C、137Bを個別に昇降させることによって、記録ヘ
ッド111Y、111M、111C、111Bのそれぞ
れに対する回復処理を必要に応じて個別に実施すること
もできる。
【0042】このような回復処理の実施後は、ヘッドキ
ャップ145を元の待機位置に復帰させ、さらに記録ヘ
ッド111をプリント動作位置まで下降させる。そし
て、帯電器150を作動させると共に、搬送用ベルト1
41を駆動し、給紙ローラ152によってプリント用紙
144を搬送用ベルト141上に給紙する。プリント用
紙144は、搬送用ベルト141によって搬送されつ
つ、記録ヘッド111から吐出されるインクによって画
像が記録される。
ャップ145を元の待機位置に復帰させ、さらに記録ヘ
ッド111をプリント動作位置まで下降させる。そし
て、帯電器150を作動させると共に、搬送用ベルト1
41を駆動し、給紙ローラ152によってプリント用紙
144を搬送用ベルト141上に給紙する。プリント用
紙144は、搬送用ベルト141によって搬送されつ
つ、記録ヘッド111から吐出されるインクによって画
像が記録される。
【0043】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0044】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0045】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0046】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対して、本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対して、本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0047】加えて、シリアルタイプのものでも、装置
本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着
されることで装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインク
タンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを
用いた場合にも本発明は有効である。
本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着
されることで装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインク
タンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを
用いた場合にも本発明は有効である。
【0048】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段の他、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ま
しいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッ
ドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加
圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素
子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱
手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げる
ことができる。
録ヘッドの吐出回復手段の他、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ま
しいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッ
ドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加
圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素
子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱
手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げる
ことができる。
【0049】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0050】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、インク
ジェット記録ヘッドにおけるインク供給口を複数設け
て、それらのインク供給口に複数のインクタンクを個別
に接続可能としたことにより、それら複数のインクタン
ク内のインクの液面高さに応じて、複数のインク供給口
におけるインクの導入圧を変化させて、インクジェット
記録ヘッド内に、気泡等の異物を排除するためのインク
の流れを容易に生じさせることができる。
ジェット記録ヘッドにおけるインク供給口を複数設け
て、それらのインク供給口に複数のインクタンクを個別
に接続可能としたことにより、それら複数のインクタン
ク内のインクの液面高さに応じて、複数のインク供給口
におけるインクの導入圧を変化させて、インクジェット
記録ヘッド内に、気泡等の異物を排除するためのインク
の流れを容易に生じさせることができる。
【0052】この結果、従来のように吐出回復のための
大出力のポンプを必要とせずに、インクジェット記録ヘ
ッドの吐出回復処理を簡易かる確実に実施することがで
き、しかも少量のインク消費量によって気泡等の異物を
効果的に排除することができて、記録装置全体の小型化
と共に、ランニングコストの低下を実現することができ
る。
大出力のポンプを必要とせずに、インクジェット記録ヘ
ッドの吐出回復処理を簡易かる確実に実施することがで
き、しかも少量のインク消費量によって気泡等の異物を
効果的に排除することができて、記録装置全体の小型化
と共に、ランニングコストの低下を実現することができ
る。
【図1】本発明の一実施形態におけるインクジェット記
録ヘッドの要部の断面図である。
録ヘッドの要部の断面図である。
【図2】図1のインクジェット記録ヘッドの吐出回復処
理時の断面図である。
理時の断面図である。
【図3】図1のインクジェット記録ヘッドの他の吐出回
復処理時の断面図である。
復処理時の断面図である。
【図4】従来のインクジェット記録ヘッドの斜視図であ
る。
る。
【図5】図4のインクジェット記録ヘッドの鉛直断面図
である。
である。
【図6】図4のインクジェット記録ヘッドの水平断面図
である。
である。
【図7】図4のインクジェット記録ヘッドの吐出回復処
理系の構成を説明するための概念図である。
理系の構成を説明するための概念図である。
【図8】図4のインクジェット記録ヘッドの吐出回復処
理系の流体工学的等価回路の回路図である。
理系の流体工学的等価回路の回路図である。
【図9】従来の他のインクジェット記録ヘッドの斜視図
である。
である。
【図10】図9のインクジェット記録ヘッドの鉛直断面
図である。
図である。
【図11】図9のインクジェット記録ヘッドの水平断面
図である。
図である。
【図12】図9のインクジェット記録ヘッドの吐出回復
処理系の構成を説明するための概念図である。
処理系の構成を説明するための概念図である。
【図13】本発明のインクジェット記録装置の構成例を
説明するための要部の斜視図である。
説明するための要部の斜視図である。
1 吐出エレメント 3 ベースプレート 4 インク受部材 5 廃インクタンク 6 インクタンク 7、9 ポンプ 10 インク吐出口 11 発熱素子(電気熱変換体) 12 液路 13 ひさし部 14 共通液室 15 接合部材 16 インク供給管 17 フィルタユニット 18a、18b インク供給口 20a、20b インクタンク 21a、21b エアー部 22 インク供給口 30 インク吸収体 100 フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA14 EA15 EA27 FA03 JA13 JA17 JC06 JC20 KB26 KC02 KC14 KC16 KC20 2C057 AF80 AG46 AN05 BA03 BA13
Claims (15)
- 【請求項1】 インクを複数のインク吐出口から吐出可
能なインクジェット記録ヘッドにおいて、 前記複数のインク吐出口から吐出されるインクを供給す
るためのインク供給口を複数設け、 前記複数のインク供給口は、インクを収容する複数のイ
ンクタンクのそれぞれに個別に接続可能であることを特
徴とするインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項2】 前記複数のインク吐出口に個別に連通す
る複数の液路と、 前記複数の液路と前記複数のインク供給口との間に共通
に介在する共通液室とを有することを特徴とする請求項
1に記載のインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項3】 前記共通液室は、複数のインク吐出口の
配列方向に延在し、 前記複数のインク吐出口は、少なくとも前記共通液室の
両端部に設けられていることを特徴とする請求項2に記
載のインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項4】 インクの吐出エネルギーとして熱エネル
ギーを発生する電気熱変換体を有することを特徴とする
請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録
ヘッド。 - 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載のイン
クジェット記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像を記
録可能なインクジェット記録装置であって、 前記複数のインク供給口のそれぞれに、インクを収容す
る複数のインクタンクを個別に接続可能な接続手段と、 前記インクジェット記録ヘッドと前記被記録媒体とを相
対移動させる移動手段とを備えたことを特徴とするイン
クジェット記録装置。 - 【請求項6】 前記インクタンクは、インクを収容可能
な可撓性部材を有することを特徴とする請求項5に記載
のインクジェット記録装置。 - 【請求項7】 前記インクタンクは、大気連通口を有す
る剛体によって構成されることを特徴とする請求項5に
記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項8】 前記複数のインクタンク内のインクの液
面高さを変化させる液面高さ可変手段を備えたことを特
徴とする請求項5から7のいずれかに記載のインクジェ
ット記録装置。 - 【請求項9】 前記液面高さ可変手段は、前記複数のイ
ンクタンクを関連的に昇降させる昇降機構を有すること
を特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装
置。 - 【請求項10】 前記インクジェット記録ヘッドは、前
記複数のインク吐出口に個別に連通する複数の液路と、
前記複数の液路と前記複数のインク供給口との間に共通
に介在する共通液室とを有し、 前記液面高さ可変手段は、前記複数のインクタンク内の
インクの液面高さを相対的に変化させることによって、
前記共通液室内の異物を該共通液室内から排除可能なイ
ンクの流れを生じさせることを特徴とする請求項8また
は9に記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項11】 前記インクジェット記録ヘッドは、前
記複数のインク吐出口に個別に連通する複数の液路と、
前記複数の液路と前記複数のインク供給口との間に共通
に介在する共通液室とを有し、 前記液面高さ可変手段が前記複数のインクタンク内のイ
ンクの液面を高くして前記複数の液路内のインクを加圧
したときに、前記複数のインク吐出口にインク吸収体を
接触させて、前記複数の液路内の異物を前記複数のイン
ク吐出口から排除可能なインクの流れを生じさせる手段
を備えたことを特徴とする請求項8または9に記載のイ
ンクジェット記録装置。 - 【請求項12】 請求項1から4のいずれかに記載のイ
ンクジェット記録ヘッドの吐出回復処理をするインクジ
ェット記録ヘッドの吐出回復方法であって、 前記複数のインクタンク内のインクの液面高さを変化さ
せて、前記記録ヘッド内にインクの流れに寄与する圧力
差を生じさせることを特徴とするインクジェット記録ヘ
ッドの吐出回復方法。 - 【請求項13】 前記複数のインクタンクを関連的に昇
降させることによって、前記複数のインクタンク内のイ
ンクの液面高さを変化させることを特徴とする請求項1
2に記載のインクジェット記録ヘッドの吐出回復方法。 - 【請求項14】 前記インクジェット記録ヘッドは、前
記複数のインク吐出口に個別に連通する複数の液路と、
前記複数の液路と前記複数のインク供給口との間に共通
に介在する共通液室とを有し、 前記複数のインクタンク内のインクの液面高さを相対的
に変化させて、前記共通液室内の異物を該共通液室内か
ら排除するインクの流れを生じさせることを特徴とする
請求項12または13に記載のインクジェット記録ヘッ
ドの吐出回復方法。 - 【請求項15】 前記インクジェット記録ヘッドは、前
記複数のインク吐出口に個別に連通する複数の液路と、
前記複数の液路と前記複数のインク供給口との間に共通
に介在する共通液室とを有し、 前記複数のインクタンク内のインクの液面を高くして前
記複数の液路内のインクを加圧したときに、前記複数の
インク吐出口にインク吸収体を接触させて、前記複数の
液路内の異物を前記複数のインク吐出口から排除可能な
インクの流れを生じさせることを特徴とする請求項12
または13に記載のインクジェット記録ヘッドの吐出回
復方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12263299A JP2000313123A (ja) | 1999-04-28 | 1999-04-28 | インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置、およびインクジェット記録ヘッドの吐出回復方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12263299A JP2000313123A (ja) | 1999-04-28 | 1999-04-28 | インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置、およびインクジェット記録ヘッドの吐出回復方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000313123A true JP2000313123A (ja) | 2000-11-14 |
Family
ID=14840786
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12263299A Pending JP2000313123A (ja) | 1999-04-28 | 1999-04-28 | インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置、およびインクジェット記録ヘッドの吐出回復方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000313123A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7210043B2 (en) | 2001-04-24 | 2007-04-24 | Hitachi, Ltd. | Trusted computer system |
JP2011148295A (ja) * | 2010-01-22 | 2011-08-04 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | インクジェットプリントヘッドアセンブリ及びそのインク供給方法 |
CN102152643A (zh) * | 2010-02-08 | 2011-08-17 | 精工爱普生株式会社 | 液体喷射装置及液体喷射装置中的喷嘴的恢复方法 |
JP2017170637A (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-28 | 富士機械製造株式会社 | インクカートリッジの交換方法および印刷装置 |
-
1999
- 1999-04-28 JP JP12263299A patent/JP2000313123A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7210043B2 (en) | 2001-04-24 | 2007-04-24 | Hitachi, Ltd. | Trusted computer system |
JP2011148295A (ja) * | 2010-01-22 | 2011-08-04 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | インクジェットプリントヘッドアセンブリ及びそのインク供給方法 |
CN102152643A (zh) * | 2010-02-08 | 2011-08-17 | 精工爱普生株式会社 | 液体喷射装置及液体喷射装置中的喷嘴的恢复方法 |
JP2017170637A (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-28 | 富士機械製造株式会社 | インクカートリッジの交換方法および印刷装置 |
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