JPH05330037A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

Info

Publication number
JPH05330037A
JPH05330037A JP16537592A JP16537592A JPH05330037A JP H05330037 A JPH05330037 A JP H05330037A JP 16537592 A JP16537592 A JP 16537592A JP 16537592 A JP16537592 A JP 16537592A JP H05330037 A JPH05330037 A JP H05330037A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
ink
ink jet
recording material
ejection port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16537592A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiko Takahashi
美彦 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP16537592A priority Critical patent/JPH05330037A/ja
Publication of JPH05330037A publication Critical patent/JPH05330037A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】キャッピング時および回復動作時の記録ヘッド
の移動量を減らし、記録開始時間の短縮および記録速度
の向上を図り、吐出口からのインク蒸発を無くし、長期
間不使用などの特殊な場合にのみ回復動作を行えばよ
く、吐出口内に凝集したゴミ等の詰まりも確実に排出す
ることを可能にし、しかも、記録装置の小型化および省
電力化を可能にする。 【構成】記録用紙の両面に別々の記録ヘッドで記録する
に際し、各記録ヘッドの吐出口形成面同士を冠着させる
冠着手段と、冠着した状態で各記録ヘッドへ独立してイ
ンクを加圧供給する加圧手段、または冠着した状態で各
記録ヘッドからインクを吸引する吸引手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録手段から被記録材
へインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンの出力機器として用いられる記録装置は、文字や画像
等の記録情報に基づいて用紙、プラスチック薄板あるい
は布等の被記録材(記録媒体)に記録していくように構
成されている。前記記録装置は、記録方式により、イン
クジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザー
ビーム式等に分けることができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、被記録材を所定の記
録位置にセットした後、被記録材に沿って移動するキャ
リッジ上に搭載した記録手段によって画像を記録(主走
査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り
(ピッチ搬送)を行ない、その後に再び停止した被記録
材に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという
動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行な
われる。一方、被記録材の搬送方向の副走査のみで記録
するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所
定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を行な
った後、所定量の紙送り(ピッチ送り)を行ない、さら
に、次の行の記録を一括して行なうという動作を繰り返
すことにより、被記録材全体の記録が行なわれる。
【0004】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記
録ヘッド)から被記録材にインクを吐出して記録を行な
うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、
高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特
別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニン
グコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が
少なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を
記録するのが容易であるなどの利点を有している。中で
も、紙幅方向に多数の吐出口を配列したラインタイプの
記録手段を使用するライン型の装置は、記録の一層の高
速化が可能である。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。一
方、被記録材の材質に対する要求も様々なものがあり、
近年では、通常の被記録材である紙や樹脂薄板(OHP
等)などの他に、薄紙や加工紙(ファイリング用のパン
チ孔付き紙やミシン目付き紙、任意な形状の紙など)な
どを使用ことが要求されるようになってきた。
【0006】上記インクジェット記録装置においては、
インク(記録液)を記録手段(記録ヘッド)の吐出口か
ら直接吐出して記録を行うので、インクを常に吐出可能
な状態る保つ必要があり、そのために他の記録方式では
見られない特別な配慮が必要とされる。すなわち、イン
クは非記録時においても記録ヘッドの吐出口内に残留す
るので、この吐出口内のインクの乾燥や蒸発による粘度
増加などの変質を防止したり、あるいはゴミや気泡など
の侵入を防止する措置が必要であり、そのために、非記
録時に記録ヘッドの吐出口をキャップ(蓋)で覆うこと
により、インクの乾燥や蒸発、あるいはゴミや気泡など
の侵入を防止するキャッピング手段を設けることが行な
われている。
【0007】さらに、低湿度の環境下または長期休止時
などの場合には、前述のキャッピング手段のみではイン
クの粘度増加は避けられないので、キャッピング手段と
ともに、記録ヘッドの吐出口を覆うキャップ内の空気を
吸引して吐出口から負圧を与え、吐出口内に滞っている
インクを吸い出したり、あるいはポンプなどを用いて吐
出口内に圧力を加え、吐出口から変質したインクやゴミ
等の異物を排出させるという回復手段が使用されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、キャッピング
手段で記録ヘッドの吐出口形成面をキャッピングするた
めには、記録ヘッドを記録領域から退避させる必要があ
り、連続給紙におけるスループット、すなわち記録速度
が著しく低下するという課題があった。また、吐出口へ
通じる液路は、一般に、インク吐出方向を安定させるた
めに出口(吐出口近傍)で細くなっている。そのため、
キャッピング手段で吐出口を覆うとともにキャップ内の
空気を吸引して吐出口に負圧を与えることにより吐出口
内に滞っているインクを吸い出したり、あるいはポンプ
などを用いて吐出口内に圧力を与えることにより吐出口
から変質インクやゴミ等を排出させても、インク中の細
かいゴミ等が凝集して吐出口内に詰まったような場合に
は、ゴミ等が排出されないこともあり、インク吐出不良
(不吐出を含む)を生じることがあった。
【0009】
【課題解決のための手段】本発明によれば、被記録材の
表面と裏面に、それぞれ異なった記録手段によりインク
を吐出して記録するインクジェット記録装置において、
被記録材の表面に記録する記録手段と被記録材の裏面に
記録する記録手段の吐出口形成面同士または吐出口形成
面周囲同士を冠着させる冠着手段を有する構成とするこ
とにより、記録手段を記録領域から大きく退避させる必
要がなく、記録開始時間を短縮することができ、また連
続給紙におけるスループット(記録速度)を向上させ得
るインクジェット記録装置が提供される。上記構成に加
えて、被記録材の表面を記録する記録手段と被記録材の
裏面を記録する記録手段を対向する位置に配置する構成
とすれば、一層効率よく上記目的を達成することができ
る。
【0010】また、上記本発明によれば、吐出口形成面
同士を冠着させる場合はもちろん、吐出口形成面周囲同
士を冠着させる場合でも、キャップ内の空間をきわめて
小さくできるので、吐出口からのインク蒸発を事実上無
くすことが可能となり、回復動作も記録装置を長期間使
用しない場合のような特殊な場合にのみ行えばよく、通
常では直ちに記録動作に入ることが可能となる。この意
味でも、記録開始時間を短縮することができ、また連続
給紙におけるスループット(記録速度)を向上させるこ
とができる。
【0011】別の本発明によれば、被記録材の表面と裏
面に、それぞれ異なった記録手段によりインクを吐出し
て記録するインクジェット記録装置において、被記録材
の表面に記録する記録手段と被記録材の裏面に記録する
記録手段の吐出口形成面同士または吐出口形成面周囲同
士を冠着させる冠着手段と、冠着した状態でそれぞれの
記録手段へ独立してインクを加圧供給する加圧手段、ま
たは当接した状態でそれぞれの記録手段からインクを吸
引する吸引手段を有する構成とすることにより、インク
中の細かいゴミ等が凝集して吐出口内部に詰まった場合
でも、このゴミ等を確実に排出することができ、吐出不
良を発生させない信頼性の高いインクジェット記録装置
が提供される。
【0012】さらに、上記別の発明の構成に加えて、被
記録材の表面を記録する記録手段と被記録材の裏面を記
録する記録手段を対向する位置に配置する構成、記録手
段は共通液室に連通する2つのインク流路を有し、第1
のインク流路は加圧手段に連通し、第2のインク流路は
インクタンクまたは廃インクタンクへの連通を切り換え
る切り換え手段を有する構成、記録手段は共通液室に連
通する2つのインク流路を有し、第1のインク流路はイ
ンクタンクに連通し、第2のインク流路は吸引手段を経
由してインクタンクまたは廃インクタンクへの連通を切
り換える切り換え手段を有する構成、あるいは、第2の
インク流路の記録手段と廃インクタンクとの間にフィル
ターを設けない構成とすれば、上記別の本発明の目的を
一層効率よく達成することができる他に、記録手段を記
録領域から大きく退避させる必要がなく、連続給紙にお
けるスループット(記録速度)を向上させることがで
き、高いプロダクティビティを実現することができる。
【0013】また、上記別の本発明の構成に加えて、被
記録材の表面を記録する記録手段と被記録材の裏面を記
録する記録手段を、それぞれ複数本有する構成とすれ
ば、複数の記録手段を用いてカラー記録を行なうインク
ジェット記録装置のように記録手段のユニットが大きく
なる場合でも、記録手段を記録領域から退避させる必要
がないために、記録速度の向上のみならず、記録装置の
小型化および省電力化を図ることもできる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明を適用したインクジェット記録装置
の一実施例を示す模式的縦断面図である。図1におい
て、1a、1bは記録ヘッド(記録手段)であり、その
吐出口形成面(前面)には16ドット/ミリの間隔で3
456個の吐出口が設けてあり、216ミリ幅のライン
記録をラインごとに行う。また、記録ヘッド1aは被記
録材の表面に記録を行い、記録ヘッド1bは被記録材の
裏面に記録を行う。記録ヘッド1aおよび記録ヘッド1
bは対向する位置に設けられている。なお、上記記録ヘ
ッド1a、1bのいずれか一方または両者を指す場合
は、記録ヘッド1または記録手段1で示す。
【0015】記録ヘッド1aはホルダー2a保持され、
上側のヘッドユニットを構成している。また、記録ヘッ
ド1bはホルダー2bに保持され、下側のヘッドユニッ
トを構成している。これらのヘッドユニットは、それぞ
れ、不図示のヘッド移動手段により上下に移動可能であ
り、さらに、回転支点3a、3bを中心に回転可能に支
持されている。図1において、4a、4bは、非記録時
に、記録ヘッド1a、1bの吐出口形成面に冠着され、
吐出口の回復動作を行うための回復箱である。これらの
回復箱4a、4bは、不図示の回復箱移動手段により、
水平方向に移動可能である。また、各回復箱4a、4b
の内部には、スポンジ状のインク吸収部材5a、5bが
装着されており、各記録ヘッド1a、1bから排出され
るインクを受けるように構成されている。各記録ヘッド
1a、1bには、対応するインクタンク(不図示)から
インクを供給するためのインク供給チューブが接続され
ている。
【0016】各記録ヘッド1a、1bへのインク供給
は、該記録ヘッドの吐出口に通じる液路の毛細管現象を
利用して行なわれ、各インクタンク内のインクの水頭は
吐出口より一定距離低く設定されている。また、インク
循環ポンプによりインクを各記録ヘッド1a、1b内へ
加圧供給し得るように構成されている。図1において、
6は用紙やプラスチック薄板等の被記録材を搬送するた
めのシームレスベルトであり、その表面に50μm程度
の厚さの高抵抗層(10 Ωセンチ程度)を有し、その
内面はアイドルローラーによりアースされており、該シ
ームレスベルト6の表面は帯電器7により1500V程
度に帯電させられている。8a、8bは用紙またはプラ
スチック薄板等の被記録材を示す。なお、被記録材8
a、8bのいずれか一方または両方を指す場合は被記録
材8で示す。
【0017】供給される被記録材8は、帯電器7により
マイナス電荷を注入されたベルト6の表面に静電吸着す
ることにより搬送される。ベルト6は、ベルト駆動ロー
ラー9に接続されたモーターにより、被記録材8を排出
方向に移動させる方向へ回転させられる。図1におい
て、10は被記録材8に打ち込まれたインクを乾燥させ
るためのヒーターであり、OHPに記録されたインクを
乾燥させるため、副走査方向に約220ミリの長さを有
している。11、11はベルト6をひき回すためのアイ
ドルローラー、12はベルト6に一定のテンションを付
与するテンションローラーである。
【0018】被記録材8aまたは8bは、カセット14
aまたは14bから給紙ローラー15aまたは15bに
より1枚ずつ送り出され、搬送ローラー16aまたは1
6bおよびピンチローラー17aまたは17bに挟ま
れ、さらに、所定位置に配設された搬送ローラー19お
よびピンチローラー17から成るローラー対を通して、
レジストローラー18とピンチローラー17から成るレ
ジストローラー対へ導かれる。図1において、13はク
リーニングユニットであり、ベルト6上の紙粉およびイ
ンク等の異物を除去するためのものである。20は記録
され排出された被記録材8を積載するための排紙トレイ
である。なお、搬送用のベルト6と排紙トレイ20との
間にも、搬送ローラー19およびピンチローラー17か
ら成る搬送ローラー対(排出ローラ対)が配設されてい
る。
【0019】前記記録手段(記録ヘッド)1は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、このインクジェット記
録手段1は、前記電気熱変換体によって印加される熱エ
ネルギーにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮に
よって生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを
吐出させ、記録を行なうものである。
【0020】図2は、前記記録手段17のインク吐出部
の構造を模式的に示す部分斜視図である。図2におい
て、記録手段1の基板81上には、薄膜83の層を介在
させて、半導体と同様の製造工程(薄膜成形法等)によ
って、複数の電気熱変換体82およびこれらに対応する
配線が形成されている。各電気熱変換体82は、図示の
ように、それぞれの吐出口89および液路86に対応す
る位置に配列されている。前記基板81上(該基板81
上の薄膜83の上)には、下面に所定間隔で平行に形成
された複数の液路壁84Aを有する液路形成部材84が
接合されている。さらに、前記液路形成部材84の上面
には、天板85が接合されている。前記各液路壁84A
の間に液路86が形成されるが、前記液路形成部材84
は、各液路86の内部の所定位置に前記各電気熱変換体
82が配置されるような位置関係で位置決め接合されて
いる。
【0021】前記各液路壁84Aは所定の長さを有し、
各液路86の後端は、前記液路形成部材84と前記基板
81(または薄膜83)との間に形成される共通液室8
7に連通している。一方、各液路86の他端(先端)は
記録ヘッド1の吐出口形成面(フェイス面)88にて開
口しており、それぞれの開口部によって吐出口89が形
成されている。こうして、発熱抵抗体等の電気熱変換体
82に通電(パルス電圧の印加)してこれを発熱させる
ことにより、液路86内のインクを膜沸騰させ、その時
の圧力変化により吐出口89からインク滴を吐出させる
インクジェット式の記録ヘッド1が構成されている。な
お、前記記録手段1は、複数の吐出口89の配列方向が
被記録材8の搬送方向と交叉する姿勢で取り付けられ
る。
【0022】図3は記録ヘッド1およびホルダー2から
成るヘッドユニットの破断側面図であり、図4は記録ヘ
ッド1の正面断面図である。図3および図4において、
記録ヘッド1の吐出口形成面88には16ドット/ミリ
の間隔で3456個の吐出口89が設けてあり、被記録
材8上に216ミリ幅の記録(216ミリ長さのライン
記録を搬送方向に順次行なう記録)を行なうように構成
されている。31はアルミ製のヘッドベース、81は吐
出口89へ通じる液路86内に発熱体(電気熱変換体)
82を配したシリコン基板(基板)、84はインクの共
通液室87および液路86を形成するためのガラスカバ
ー(液路形成部材)、36は各電気熱変換体82のドラ
イバーである。こうして、各液路86内に配設された電
気熱変換体82を画像信号に応じて駆動(通電)するこ
とにより、共通液室87から各液路86内に供給される
インクを膜沸騰させて、対応する吐出口89から吐出さ
せる記録ヘッド1が構成されている。
【0023】図4において、前記共通液室87の両側に
はインク流路37、38が接続されている。また、前記
各液路86は、インクの吐出方向を安定させるために、
出口(吐出口)89側が細くなっている。前記記録ヘッ
ド1と前記ホルダー2で構成されたヘッドユニットは、
図3に示すように、不図示のヘッド移動手段により、上
下に移動可能に、かつ回転支点3を中心に回転可能に装
着されている。
【0024】次に、本発明を適用したインクジェット記
録装置の第1実施例の動作を説明する。図1は各記録ヘ
ッド1a、1bの吐出口形成面88、88が互いに1ミ
リ程度離隔した記録可能な記録装置の状態を示し、図5
は図1の記録可能な状態における記録ヘッド1の近傍の
状態を示す拡大部分縦断面図である。図6は各記録ヘッ
ド1a、1bの吐出口形成面88、88の周囲同士が冠
着(密着)した時(キャッピング時)の記録装置の状態
を示し、図7は図6のキャッピング状態における記録ヘ
ッド1の近傍の状態を示す拡大部分縦断面図である。図
8は各記録ヘッド1a、1bが回転支点3a、3bを中
心に回動して回復箱4a、4bと向き合った時(空吐出
可能時)の記録装置の状態を示し、図9は図8の空吐出
可能時の記録ヘッド1の近傍の状態を示す拡大部分縦断
面図である。図10は図8および図9の空吐出可能な状
態から各回復箱4a、4bが記録ヘッド1a、1bの方
向へ移動して吐出口89、89を密閉した回復処理可能
な記録装置の状態を示し、図11は図10の回復処理可
能な状態における記録ヘッド1の近傍の状態を示す拡大
部分縦断面図である。そこで、図12は本発明を適用し
たインクジェット記録装置の第1実施例の記録動作のフ
ローチャートである。
【0025】図5〜図12において、記録装置の電源が
OFFの時には、図6および図7のキャッピング状態に
示すように、各記録ヘッド1a、1bはそれらの吐出口
形成面88同士または吐出口形成面88の周囲同士が互
いに冠着されており(ステップS1)、吐出口89から
のインク蒸発が防止されている。このキャッピング状態
から電源がONされると(ステップS2)、まず、不図
示のヘッド移動手段によって、各記録ヘッド1a、1b
の吐出口形成面88の間隔が1ミリ程度になるまで各ヘ
ッドユニットが互いに遠ざかる方向に移動させられ(ス
テップS3)、図1および図5に示すような状態とな
る。この状態における各記録ヘッド1a、1bの位置は
記録可能な状態と同じである。
【0026】次いで、ステップS4において、インク加
圧信号があるか否かを判別する。インク加圧信号が有る
場合には、不図示のヘッド移動手段により、各ヘッドユ
ニットを回転支点3a、3b回りに回転させ、図8およ
び図9に示すように吐出口形成面88、88と回復箱4
a、4bが向き合う状態とする(ステップS5)。次い
で、各回復箱4a、4bが各記録ヘッド1a、1bの吐
出口形成面88、88に当接するまで移動させられ、図
10および図11に示すような回復可能な状態にされ
(ステップS6)、記録ヘッド1a、1b内のインク加
圧が行なわれる(ステップS7)。このインク加圧によ
り吐出口89内の固着インク、気泡、ゴミ等とともにイ
ンクを吐出口89から排出することにより、記録ヘッド
1a、1bの回復処理(回復動作)が行なわれる。
【0027】上記加圧回復を行った後、回復箱4a、4
bを各ヘッドユニット(記録ヘッド1a、1b)から離
隔(退避)させ(ステップS8)、さらに、各ヘッドユ
ニットッドを回転支点3a、3b回りに回転させる(ス
テップS9)ことにより、各ヘッドユニットを図1およ
び図5に示す記録可能な位置へ戻し、ステップS10に
おいて、被記録材8の表面および裏面あるいは何れか一
面の記録を行なう。一方、上記ステップS4でインク加
圧信号が無い場合には、直接ステップS10へ進んで、
被記録材8の表面および裏面あるいは何れか一面の記録
を行なう。
【0028】ステップS10における記録動作は次のよ
うにして行なわれる。すなわち、給紙モーターがONに
されると、給紙ローラー15によってカセット14内の
被記録材8の1枚が送り出され搬送ローラー対16、1
7によりピックアップされる。ピックアップされた被記
録材8は、ガイドに導かれるとともに搬送ローラー19
およびピンチローラー17により搬送される。被記録材
8の先端通過がレジスト部直前のフォトセンサーにより
検知され、該先端がレジストローラー18に達した後、
所定時間経過後に給紙モーターがOFFされる。この
時、余分に送られた被記録材8はガイドの空間内でルー
プを形成し、被記録材8の腰によりその先端がレジスト
部に倣い、被記録材8と搬送方向との直交性が確保され
る。給紙モーターが再度ONにされると、被記録材8は
ヘッドユニットから成る記録部に送り込まれ、各記録ヘ
ッド1a、1bにより被記録材8の表面および裏面ある
いは何れか一面の記録が開始される(ステップS1
0)。
【0029】次に、ベルトモーターおよび帯電器7がO
Nにされ、被記録材8はべルト6に吸着されながら搬送
される(ステップS11)。すなわち、ベルト6は帯電
器7により表面が1500V程度に帯電されており、被
記録材8には帯電器21によりマイナス電荷が注入さ
れ、したがって、被記録材8はベルト表面のプラス電荷
との静電気力により吸着される。記録された被記録材8
は、ベルト駆動ローラー9の部位にてベルト6から曲率
分離され、排紙ローラ(排紙ローラー)17、19によ
り排紙トレイ20に排出される(ステップS12)。排
紙が終了した後、ベルトモーターおよび帯電器7はOF
Fにされる(ステップS13、ステップS14)。
【0030】次いで、次の記録を行なうか否かを判別す
る(ステップS15)。次の記録を行わない場合には、
ヘッド移動手段により各ヘッドユニットを互いに近ずく
方向に移動させ、各記録ヘッド1a、1bの吐出口形成
面88、88の周囲を互いに冠着(密着)させることに
より、図6および図7に示すようにそれらの吐出口89
を密閉(キャッピング)し(ステップS16)、次いで
記録装置の電源がOFFになる(ステップS17)。
【0031】一方、ステップS15で次のページの記録
が行われる場合には、まず、ステップS18で空吐出信
号の有無を検出する。空吐出信号有りの場合には、ステ
ップS19において、ヘッド移動手段により、各記録ヘ
ッド1a、1bの吐出口形成面88の間隔が約1ミリ程
度になるまで、各ヘッドユニットを互いに遠ざかる方向
に移動させて(ステップS19)図1および図5に示す
ような状態とし、さらに、ヘッド移動手段により各ヘッ
ドユニットを回転支点3a、3b回りに回転させて(ス
テップS20)、各記録ヘッド1a、1bの吐出口形成
面88、88が図8および図9に示すように回復箱4
a、4bと向き合う状態とする。この状態で、各記録ヘ
ッド1a、1bの全吐出口89からインクを所定回数吐
出させる動作、すなわち、空吐出(空打ち)を行なう
(ステップS21)。この空吐出時に吐出されるインク
は各回復箱4a、4b内のインク吸収部材5a、5bで
受けられる。
【0032】上記空吐出を行なった後、各ヘッドユニッ
トを回転支点3a、3b回りに回転させて(ステップS
22)、各記録ヘッド1a、1bを図1および図5に示
す状態に戻す。その後、ステップS4に戻って、前述と
同様の記録動作を行なう。
【0033】一方、ステップS18で空吐出信号が無い
場合には、直接ステップS4へ戻って、前述と同様の記
録動作を行なう。すなわち、インク加圧信号が有る場合
にはインク加圧を行なった後に、インク加圧信号が無い
場合にはインク加圧を行なうことなく、給紙モーターを
ONにして次の1枚の被記録材8を供給し、前述の1枚
目と同様の記録動作(記録シーケンス)を繰り返す。
【0034】以上説明した第1実施例によれば、通常、
前記ステップS7の回復動作は1日一回程度、ステップ
S21の空吐出はA4サイズで約100枚程度おきに行
えばよいので、多数枚の被記録材8に記録するに際し
て、記録ヘッド1a、1bを1ミリ程度移動させて行な
うキャッピング(各記録ヘッドの吐出口形成面88同士
またはその周囲同士の冠着)および待避を行なうのみ
で、記録動作を開始したり終了させることが可能とな
り、記録速度が速くプロダクティビティーの高いインク
ジェット記録装置を提供することが可能となった。
【0035】すなわち、以上説明した第1実施例によれ
ば、被記録材8の表面と裏面に、それぞれ異なった記録
ヘッド1a、1bからインクを吐出させて記録を行なう
インクジェット記録装置において、被記録材8の表面の
記録を行う記録ヘッド1aと裏面の記録を行う記録ヘッ
ド1bの吐出口形成面88、88同士あるいは吐出口形
成面の周囲同士を互いに冠着させる冠着手段を設け、し
かも、表面側および裏面側の両方の記録ヘッド1a、1
bを互いに対向する位置に配置したので、各記録ヘッド
1a、1bを記録位置から大きく退避させる必要がな
く、したがって、ファーストコピー時間を短縮すること
ができ、連続給紙におけるスループットを向上させるこ
とができ、高いプロダクティビティーを発揮し得るイン
クジェット記録装置が得られた。
【0036】また、以上説明した第1実施例によれば、
各記録ヘッド1a、1bを記録位置から退避させる必要
がないので、特に、カラー記録用など、複数の記録ヘッ
ドを用いることからヘッドユニットが大きくなるインク
ジェット記録装置において、記録速度の向上、記録装置
の小型軽量化、記録装置の省電力化の面できわめて大き
な効果が得られた。また、吐出口形成面88同士を冠着
させる場合はもちろん、吐出口形成面88の周囲同士を
冠着させる場合にも、吐出口89をキャッピングする時
の密閉空間(キャップ内空間)を極めて小さくできるの
で、吐出口89からのインク蒸発を事実上無くすことが
可能となる。このため、記録装置を長時間使用しない場
合のような特殊ケースにおいてのみ回復動作を行なえば
よく、通常では直ちに記録を行なうことが可能となり、
この意味でも、ファーストコピー時間の短縮および連続
給紙におけるスループットの向上が可能となり、非常に
高いプロダクティビティーを有するインクジェット記録
装置が得られた。
【0037】なお、以上の第1実施例は、前述した白黒
記録などの単色記録を行うプリンターに限定されるもの
ではなく、色の異なる複数色のインクを使用する複数の
記録ヘッドを有するカラー記録用、あるいは同一色相で
濃度の異なる複数のインクを使用する複数の記録ヘッド
を有する階調記録用のインクジェット記録装置において
も同様に適用することができ、同様の効果が得られるも
のである。また、上記第1実施例は、プリンターの他、
複写機やファックス等の各種の記録装置、あるいはコン
ピューターやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器
やワークステーションの出力機器として用いられる記録
装置においても、同様に適用することができ、同様の効
果が得られるものである。
【0038】次に、本発明を適用したインクジェット記
録装置の第2実施例の動作を説明する。この第2実施例
は、図6および図7に示すキャッピング状態で記録ヘッ
ド1a、1bのキャッピングおよび回復動作を行ない、
図10および図11の状態(第1実施例の回復動作可能
な状態)を不要にしたものである。そこで、図13図は
本発明を適用したインクジェット記録装置の第2実施例
の記録動作を示すフローチャートである。
【0039】図1、図5〜図9、図13において、記録
装置の電源がOFFの時には、図6および図7のキャッ
ピング状態に示すように、各記録ヘッド1a、1bはそ
れらの吐出口形成面88同士または吐出口形成面88の
周囲同士が互いに冠着されており(ステップS51)、
吐出口89からのインク蒸発が防止されている。このキ
ャッピング状態から電源がONされると(ステップS5
2)、まず、ステップS53でインク加圧信号が有るか
否かを判別する。インク加圧信号が有る場合は、ステッ
プS54〜ステップS56の回復シーケンスを実行した
後、ステップS57へ進むが、インク加圧信号が無い場
合には直接ステップS57へ進む。なお、上記ステップ
S54〜ステップS56の回復シーケンス、すなわち、
インク加圧信号がある場合の動作については、後述する
ことにする。
【0040】ステップS57においては、不図示のヘッ
ド移動手段によって、各記録ヘッド1a、1bの吐出口
形成面88の間隔が1ミリ程度になるまで各ヘッドユニ
ットが互いに遠ざかる方向に移動させられ、図1および
図5に示すような状態となる。この状態における各記録
ヘッド1a、1bの位置は被記録材8に対する記録が可
能な状態である。そこで、ステップS58において、被
記録材8の表面および裏面あるいは何れか一面の記録を
行なう。
【0041】ステップS58における記録動作は次のよ
うにして行なわれる。すなわち、給紙モーターがONに
されると、給紙ローラー15によってカセット14内の
被記録材8の1枚が送り出され搬送ローラー対16、1
7によりピックアップされる。ピックアップされた被記
録材8は、ガイドに導かれるとともに搬送ローラー19
およびピンチローラー17により搬送される。被記録材
8の先端通過がレジスト部直前のフォトセンサーにより
検知され、該先端がレジストローラー18に達した後、
所定時間経過後に給紙モーターがOFFされる。この
時、余分に送られた被記録材8はガイドの空間内でルー
プを形成し、被記録材8の腰によりその先端がレジスト
部に倣い、被記録材8と搬送方向との直交性が確保され
る。給紙モーターが再度ONにされると、被記録材8は
ヘッドユニットから成る記録部に送り込まれ、各記録ヘ
ッド1a、1bにより被記録材8の表面および裏面ある
いは何れか一面の記録が開始される(ステップS5
8)。
【0042】次に、ベルトモーターおよび帯電器7がO
Nにされ、被記録材8はべルト6に吸着されながら搬送
される(ステップS59)。すなわち、ベルト6は帯電
器7により表面が1500V程度に帯電されており、被
記録材8には帯電器21によりマイナス電荷が注入さ
れ、したがって、被記録材8はベルト表面のプラス電荷
との静電気力により吸着される。記録された被記録材8
は、ベルト駆動ローラー9の部位にてベルト6から曲率
分離され、排紙ローラ(排紙ローラー)17、19によ
り排紙トレイ20に排出される(ステップS60)。排
紙が終了した後、ベルトモーターおよび帯電器7はOF
Fにされる(ステップS61、ステップS62)。
【0043】次いで、次の記録を行なうか否かを判別す
る(ステップS63)。次の記録を行わない場合には、
ヘッド移動手段により各ヘッドユニットを互いに近ずく
方向に移動させ、各記録ヘッド1a、1bの吐出口形成
面88、88の周囲を互いに冠着(密着)させることに
より、図6および図7に示すようにそれらの吐出口89
を密閉(キャッピング)し(ステップS64)、次いで
記録装置の電源がOFFになる(ステップS65)。
【0044】一方、ステップS63で次のページの記録
が行われる場合には、まず、ステップS66で空吐出信
号の有無を検出する。空吐出信号有りの場合には、ステ
ップS67において、ヘッド移動手段により、各記録ヘ
ッド1a、1bの吐出口形成面88の間隔が約1ミリ程
度になるまで、各ヘッドユニットを互いに遠ざかる方向
に移動させて図1および図5に示すような状態とし、さ
らに、ステップS68において、ヘッド移動手段により
各ヘッドユニットを回転支点3a、3b回りに回転させ
て、各記録ヘッド1a、1bの吐出口形成面88、88
が図8および図9に示すように回復箱4a、4bと向き
合う状態とする。この状態で、各記録ヘッド1a、1b
の全吐出口89からインクを所定回数吐出させる動作、
すなわち、空吐出(空打ち)を行なう(ステップS6
9)。この空吐出時に吐出されるインクは各回復箱4
a、4b内のインク吸収部材5a、5bで受けられる。
【0045】上記ステップS67〜ステップS70の空
吐出シーケンスを行なった後、各ヘッドユニットを回転
支点3a、3b回りに回転させて(ステップS70)、
各記録ヘッド1a、1bを図1および図5に示す状態に
戻し、その後、ステップS53に戻って、前述と同様の
記録動作を行なう。一方、ステップS66で空吐出信号
が無い場合には、直接ステップS53へ戻って、前述と
同様の記録動作を行なう。すなわち、インク加圧信号が
有る場合には後述するステップS54〜ステップS56
の回復シーケンスを行った後に、インク加圧信号が無い
場合にはインク加圧を行なうことなく、給紙モーターを
ONにして次の1枚の被記録材8を供給し、前述の1枚
目と同様の記録動作(記録シーケンス)を繰り返す。
【0046】次に、ステップS53でインク加圧信号が
ある場合の回復シーケンスについて説明する。図14〜
17は第2実施例に係わるインクジェット記録装置の回
復系の動作を説明するための模式的系統図であり、図1
4はインク循環状態、図15は回復状態1、図16は回
復状態2、図17は記録可能状態を示す。なお、ステッ
プS53でインク加圧信号の有無を判別する時には、記
録ヘッド1aおよび1bは、図6および図7に示すよう
なキャッピング状態にある。
【0047】ステップS53でインク加圧信号が入力さ
れると、ステップS54の循環状態に進み、図14に示
すように、バルブV6が閉じ、バルブV1〜バルブV5
が開く。次に、ポンプP1およびP2がONにされ、イ
ンクタンク41内のインクは、バルブV1、V2および
フィルターF、Fを経由して各記録ヘッド1a、1bへ
送り込まれ、それぞれの共通液室87を通った後、バル
ブV3、V4を経由し、さらに共通のフィルタFおよび
バルブV5を通してインクタンク41へ戻される。この
ようなステップS54の循環により、インクタンク41
と各記録ヘッド1a、1bとの間のインク循環が行なわ
れ、記録ヘッド1a、1b内および各インク流路内の気
泡が除去される。なお、図14において、廃インクタン
ク42は前記バルブV6を介して接続されている。
【0048】次に、ステップS55の回復状態1へ進
み、図15に示すように、バルブV2、V3、V5が閉
じ、バルブV1、V4、V6が開いた状態となり、ポン
プP1がONにされ、インクタンク41内のインクは、
バルブV1およびフィルターFを経由して記録ヘッド1
a内へ送り込まれ、各記録ヘッド1a、1bの液路86
および吐出口89を経由して記録ヘッド1b内へ流れ込
む。この時、各記録ヘッド1a、1bの液路86(吐出
口89)内の増粘したインクや内面に付着したゴミ等
は、記録ヘッド1bの共通液室87を経由してインクと
ともに排出される。排出された増粘インクやゴミ等は、
インクとともに、バルブV4およびバルブV6を経由し
て廃インクタンク42へ排出される。また、記録ヘッド
1a側から加圧するので、記録ヘッド1bの液路86内
に詰まった吐出口89より大きなゴミ、すなわち、不吐
出の原因となる大きなゴミも、インクとともに容易に排
出される。
【0049】続いて、ステップS56の回復状態2へ進
み、図16に示すように、バルブV1、V4、V5が閉
じ、バルブV2、V3、V6が開いた状態となり、ポン
プP2がONにされ、インクタンク41内のインクは、
バルブV2およびフィルターFを経由して記録ヘッド1
b内へ送り込まれ、各記録ヘッド1b、1aの液路86
および吐出口89を経由して記録ヘッド1a内へ流れ込
む。この時、各記録ヘッド1a、1bの液路86(吐出
口89)内の増粘したインクや内面に付着したゴミ等
は、記録ヘッド1aの共通液室87を経由してインクと
ともに排出される。排出された増粘インクやゴミ等は、
インクとともに、バルブV3およびバルブV6を経由し
て廃インクタンク42へ排出される。また、記録ヘッド
1b側から加圧するので、記録ヘッド1aの液路86内
に詰まった吐出口89より大きなゴミ、すなわち、不吐
出の原因となる大きなゴミも、インクとともに容易に排
出される。
【0050】その後、図17の記録可能状態に示すよう
に、バルブV1、V2、V6を閉じ、バルブV3、V
4、V5を開き、次いで、ステップS57に進み、ヘッ
ド移動手段により、記録ヘッド1a、1bの吐出口形成
面88の間隔が約1ミリ程度になるまで、各記録ヘッド
1a、1bを互いに遠ざかる方向に移動させることによ
り、記録可能な状態にする。なお、記録時には、インク
タンク41内のインクは、バルブV5、フィルターF、
バルブV3、バルブV4を経由して、各記録ヘッド1
a、1b内へ吸い上げられる。
【0051】以上図示して説明した第2実施例では、記
録ヘッド1a、1bを互いに冠着した状態でそれぞれの
記録手段1a、1bへ独立してインクを加圧供給する加
圧手段P1、P2を設け、各記録ヘッド1a、1bは共
通液室87に連通する2つのインク流路37、38を有
し、第1のインク流路37は加圧手段(ポンプ)P1、
P2に連通し、第2のインク流路38はインクタンク4
1または廃インクタンク42への連通を切り換える切り
換え手段V5、V6を有し、第2のインク流路38の記
録ヘッド1a、1bと廃インクタンク42との間にフィ
ルターを設けない構成とした。
【0052】このような第2実施例の変形例として、上
記加圧手段に代えて、各記録ヘッド1a、1bを互いに
冠着した状態でそれぞれの記録ヘッドからインクを吸引
する吸引手段を設け、各記録ヘッドの第1のインク流路
37をインクタンク41に連通し、各記録ヘッドの第2
のインク流路38に前記吸引手段を経由してインクタン
ク41または廃インクタンク42への連通を切り換える
切り換え手段を設け、第2のインク流路38の記録ヘッ
ド1a、1bと廃インクタンク42との間にフィルター
を設けない構成とすることができ、このような変形例に
よっても、図示の第2実施例の場合と同様の作用効果を
得ることができる。
【0053】以上説明した第2実施例によれば、前述の
第1実施例の場合と同様の効果が得られる他に、回復動
作時に記録ヘッド1a、1bを約1ミリ程度の小さい距
離移動させるだけの冠着および退避を行なうのみで記録
の開始および終了を実行することが可能となり、したが
って、記録速度が速く、連続給紙におけるスループット
も高く、プロダクティビティーの高いインクジェット記
録装置を実現することが可能となった。
【0054】さらに、インク中の細かいゴミが凝集して
吐出口89内に詰まったような場合でも、ゴミを確実に
排出することができ、不吐出を生じることのない信頼性
の高いインクジェット記録装置を実現することが可能と
なった。
【0055】すなわち、以上説明した第2実施例によれ
ば、被記録材8の表面と裏面に、それぞれ異なった記録
ヘッド1a、1bからインクを吐出させて記録を行なう
インクジェット記録装置において、被記録材8の表面の
記録を行う記録ヘッド1aと裏面の記録を行う記録ヘッ
ド1bの吐出口形成面88、88同士あるいは吐出口形
成面の周囲同士を互いに冠着させる冠着手段と、冠着し
た状態でそれぞれの記録ヘッド1a、1bへ独立してイ
ンクを加圧供給する加圧手段とを設け、しかも、表面側
および裏面側の両方の記録ヘッド1a、1bを互いに対
向する位置に配置し、かつ、各記録ヘッド1a、1bの
共通液室87に連通する2つのインク流路37、38の
うち、第1のインク流路37を加圧手段P1、P2に連
通するとともに、第2のインク流路38をインクタンク
41または廃インクタンク42へ連通するように切り換
える切り換え手段を設ける構成、あるいは、各記録ヘッ
ド1a、1bの共通液室87に連通する2つのインク流
路37、38のうち、第1のインク流路37をインクタ
ンク41に連通するとともに、第2のインク流路38を
インク吸引手段を経由してインクタンク41または廃イ
ンクタンク42へ連通を切り換える切り換え手段を設け
る構成とし、第2のインク流路38の記録ヘッド1a、
1bと廃インクタンク42との間にフィルターを設けな
い構成としたので、インク中の細かいゴミが凝集して吐
出口89内に詰まったような場合でも、ゴミを確実に排
出することができ、不吐出を発生させることのない信頼
性の高いインクジェット記録装置を実現させることがで
きた。
【0056】また、以上説明した第2実施例によれば、
各記録ヘッド1a、1bを記録位置から退避させる必要
がないので、特に、カラー記録用など、複数の記録ヘッ
ドを用いることからヘッドユニットが大きくなるインク
ジェット記録装置において、記録速度の向上、記録装置
の小型軽量化、記録装置の省電力化の面できわめて大き
な効果が得られた。また、吐出口形成面88同士を冠着
させる場合はもちろん、吐出口形成面88の周囲同士を
冠着させる場合にも、吐出口89をキャッピングする時
の密閉空間(キャップ内空間)を極めて小さくできるの
で、吐出口89からのインク蒸発を事実上無くすことが
可能となる。このため、記録装置を長時間使用しない場
合のような特殊ケースにおいてのみ回復動作を行なえば
よく、通常では直ちに記録を行なうことが可能となり、
この意味でも、ファーストコピー時間の短縮および連続
給紙におけるスループットの向上が可能となり、非常に
高いプロダクティビティーを有するインクジェット記録
装置が得られた。
【0057】なお、以上の第2実施例も、白黒記録など
の単色記録を行うプリンター等の記録装置のみならず、
色の異なる複数色のインクを使用する複数の記録ヘッド
を有するカラー記録用、あるいは同一色相で濃度の異な
る複数のインクを使用する複数の記録ヘッドを有する階
調記録用のインクジェット記録装置においても同様に適
用することができ、同様の効果が得られるものである。
また、上記第2実施例も、プリンターに限定されるもの
ではなく、複写機やファックス等の各種の記録装置、あ
るいはコンピューターやワードプロセッサ等を含む複合
型電子機器やワークステーションの出力機器として用い
られる記録装置においても、同様に適用することがで
き、同様の効果が得られるものである。
【0058】なお、以上の各実施例では、記録手段(記
録ヘッド)としてラインタイプのものを使用するライン
型インクジェット記録装置の場合を例示したが、本発明
は、被記録材に沿って移動(主走査)可能な記録手段を
用いるシリアル型インクジェット記録装置に対しても同
様に適用でき、同様の作用効果を達成し得るものであ
る。また、記録手段(記録ヘッド)としては、記録ヘッ
ドとインクタンクを一体にした交換可能なカートリッジ
タイプの記録手段、あるいは、記録ヘッドとインクタン
クを別体とし、例えば、カプラーおよびチューブを介し
て結合する構造の記録手段など、種々の構造の記録手段
を使用することができる。
【0059】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式のインクジェット記録装置において優れた効果
をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高
密度化、高精細化が達成できるからである。
【0060】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一対応し液体
(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0061】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0062】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0063】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても、本発明は有効に適用できる。そのよ
うな記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組み合わせ
によってその長さを満たす構成や、一体的に形成された
1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。加え
て、上例のようなシリアルタイプのものでも、装置本体
に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着され
ることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのイ
ンクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録
ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタン
クが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用い
た場合にも本発明は有効である。
【0064】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニン
グ手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは
別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行なう
ことも安定した記録を行なうために有効である。
【0065】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば、単色のインクに対応して1個
のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複
数のインクに対応して複数個数設けられるものであって
もよい。すなわち、例えば、記録装置の記録モードとし
ては、黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、
記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせに
よるか、いずれでもよいが、異なる色の複色カラー又
は、混色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装
置にも本発明は極めて有効である。
【0066】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0067】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0068】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0069】以上の説明から明らかなごとく、本発明に
よれば、被記録材の表面と裏面に、それぞれ異なった記
録手段によりインクを吐出して記録するインクジェット
記録装置において、被記録材の表面に記録する記録手段
と被記録材の裏面に記録する記録手段の吐出口形成面同
士または吐出口形成面周囲同士を冠着させる冠着手段を
有する構成としたので、記録手段を記録領域から大きく
退避させる必要がなく、記録開始時間を短縮することが
でき、また連続給紙におけるスループット(記録速度)
を向上させ得るインクジェット記録装置が提供される。
【0070】別の本発明によれば、上記構成に加えて、
被記録材の表面を記録する記録手段と被記録材の裏面を
記録する記録手段を対向する位置に配置する構成とした
ので、上記効果に加えて、吐出口形成面同士を冠着させ
る場合はもちろん、吐出口形成面周囲同士を冠着させる
場合でも、キャップ内の空間をきわめて小さくすること
ができ、吐出口からのインク蒸発を事実上無くすことが
可能となり、回復動作も記録装置を長期間使用しない場
合のような特殊な場合にのみ行えばよく、通常では直ち
に記録動作に入ることが可能となり、この意味でも、記
録開始時間を短縮することができ、また連続給紙におけ
るスループット(記録速度)を向上させ得るインクジェ
ット記録装置が提供される。
【0071】また、別の本発明によれば、被記録材の表
面と裏面に、それぞれ異なった記録手段によりインクを
吐出して記録するインクジェット記録装置において、被
記録材の表面に記録する記録手段と被記録材の裏面に記
録する記録手段の吐出口形成面同士または吐出口形成面
周囲同士を冠着させる冠着手段と、冠着した状態でそれ
ぞれの記録手段へ独立してインクを加圧供給する加圧手
段、または当接した状態でそれぞれの記録手段からイン
クを吸引する吸引手段を有する構成としたので、上記効
果に加えて、インク中の細かいゴミ等が凝集して吐出口
内部に詰まった場合でも、このゴミ等を確実に排出する
ことができ、吐出不良を発生させない信頼性の高いイン
クジェット記録装置が提供される。
【0072】さらに、別の本発明によれば、上記構成に
加えて、被記録材の表面を記録する記録手段と被記録材
の裏面を記録する記録手段を対向する位置に配置する構
成、記録手段は共通液室に連通する2つのインク流路を
有し、第1のインク流路は加圧手段に連通し、第2のイ
ンク流路はインクタンクまたは廃インクタンクへの連通
を切り換える切り換え手段を有する構成、記録手段は共
通液室に連通する2つのインク流路を有し、第1のイン
ク流路はインクタンクに連通し、第2のインク流路は吸
引手段を経由してインクタンクまたは廃インクタンクへ
の連通を切り換える切り換え手段を有する構成、あるい
は、第2のインク流路の記録手段と廃インクタンクとの
間にフィルターを設けない構成としたので、上記効果を
一層効率よく達成することができる他に、記録手段を記
録領域から大きく退避させる必要がないことから、連続
給紙におけるスループット(記録速度)を向上させるこ
とができ、高いプロダクティビティを実現し得るインク
ジェット記録装置が提供される。
【0073】また、別の本発明によれば、上記構成に加
えて、被記録材の表面を記録する記録手段と被記録材の
裏面を記録する記録手段を、それぞれ複数本有する構成
としたので、上記効果を一層効率よく達成することがで
きる他に、複数の記録手段を用いてカラー記録を行なう
インクジェット記録装置のように記録手段のユニットが
大きくなる場合でも、記録手段を記録領域から退避させ
る必要がないために、記録速度の向上のみならず、記録
装置の小型化および省電力化を図ることも可能なインク
ジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の記録可能時の状態を示す模式的縦断面図であ
る。
【図2】図1中の記録手段の構造を模式的に示す部分斜
視図である。
【図3】図1中の記録手段の一部破断側面図である。
【図4】図1中の記録手段の正面断面図である。
【図5】図1に示すインクジェット記録装置の記録可能
時の記録手段近傍の状態を示す部分縦断面図である。
【図6】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の記録手段キャッピング時の状態を示す模式的
縦断面図である。
【図7】図6に示すインクジェット記録装置の記録手段
キャッピング時の記録手段近傍の状態を示す部分縦断面
図である。
【図8】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の空吐出時の状態を示す模式的縦断面図であ
る。
【図9】図8に示すインクジェット記録装置の空吐出時
の記録手段近傍の状態を示す部分縦断面図である。
【図10】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第1実施例の回復動作時の状態を示す模式的縦断面図で
ある。
【図11】図10に示すインクジェット記録装置の回復
動作時の記録手段近傍の状態を示す部分縦断面図であ
る。
【図12】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第1実施例の記録動作のフローチャートである。
【図13】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第2実施例の記録動作のフローチャートである。
【図14】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第2実施例の回復系のインク循環時の状態を示す模式図
である。
【図15】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第2実施例の回復系の回復1を行なう時の状態を示す模
式図である。
【図16】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第2実施例の回復系の回復2を行なう時の状態を示す模
式図である。
【図17】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第2実施例の回復系の記録可能時の状態を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1 記録手段(記録ヘッド) 2 ホルダー 3 回転支点 4 回復箱 5 インク吸収部材 6 ベルト 7 帯電器 8 被記録材 9 ベルト駆動ローラー 10 ヒーター 11 アイドルローラー 12 テンションローラー 13 クリーニングユニット 14 カセット 15 給紙ローラー 16 搬送ローラー 17 ピンチローラー 18 レジストローラー 19 搬送ローラー 20 排紙トレイ 31 ヘッドベース 36 電気熱変換体のドライバー 37 インク流路 38 インク流路 41 インクタンク 42 廃インクタンク 81 基板 82 電気熱変換体 86 液路 87 共通液室 88 吐出口形成面 89 吐出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/185 2/05 3/54 8306−2C B41J 3/04 102 R 9012−2C 103 B

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録材の表面と裏面に、それぞれ異
    なった記録手段によりインクを吐出して記録するインク
    ジェット記録装置において、被記録材の表面に記録する
    記録手段と被記録材の裏面に記録する記録手段の吐出口
    形成面同士または吐出口形成面周囲同士を冠着させる冠
    着手段を有することを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】 被記録材の表面を記録する記録手段と
    被記録材の裏面を記録する記録手段を対向する位置に配
    置したことを特徴とする請求項1のインクジェット記録
    装置。
  3. 【請求項3】 被記録材の表面を記録する記録手段と
    被記録材の裏面を記録する記録手段を、それぞれ複数本
    有することを特徴とする請求項1のインクジェット記録
    装置。
  4. 【請求項4】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項1のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項4のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 被記録材の表面と裏面に、それぞれ異
    なった記録手段によりインクを吐出して記録するインク
    ジェット記録装置において、被記録材の表面に記録する
    記録手段と被記録材の裏面に記録する記録手段の吐出口
    形成面同士または吐出口形成面周囲同士を冠着させる冠
    着手段と、冠着した状態でそれぞれの記録手段へ独立し
    てインクを加圧供給する加圧手段を有することを特徴と
    するインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 被記録材の表面を記録する記録手段と
    被記録材の裏面を記録する記録手段を対向する位置に配
    置したことを特徴とする請求項6のインクジェット記録
    装置。
  8. 【請求項8】 記録手段は共通液室に連通する2つの
    インク流路を有し、第1のインク流路は加圧手段に連通
    し、第2のインク流路はインクタンクまたは廃インクタ
    ンクへの連通を切り換える切り換え手段を有することを
    特徴とする請求項6のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 第2のインク流路の記録手段と廃イン
    クタンクとの間にフィルターを設けないことを特徴とす
    る請求項8のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 被記録材の表面を記録する記録手段と
    被記録材の裏面を記録する記録手段を、それぞれ複数本
    有することを特徴とする請求項6のインクジェット記録
    装置。
  11. 【請求項11】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項6のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項11のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 被記録材の表面と裏面に、それぞれ異
    なった記録手段によりインクを吐出して記録するインク
    ジェット記録装置において、被記録材の表面に記録する
    記録手段と被記録材の裏面に記録する記録手段の吐出口
    形成面同士または吐出口形成面周囲同士を冠着させる冠
    着手段と、冠着した状態でそれぞれの記録手段からイン
    クを吸引する吸引手段を有することを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 被記録材の表面を記録する記録手段と
    被記録材の裏面を記録する記録手段を対向する位置に配
    置したことを特徴とする請求項13のインクジェット記
    録装置。
  15. 【請求項15】 記録手段は共通液室に連通する2つの
    インク流路を有し、第1のインク流路はインクタンクに
    連通し、第2のインク流路は吸引手段を経由してインク
    タンクまたは廃インクタンクへの連通を切り換える切り
    換え手段を有することを特徴とする請求項13のインク
    ジェット記録装置。
  16. 【請求項16】 第2のインク流路の記録手段と廃イン
    クタンクとの間にフィルターを設けないことを特徴とす
    る請求項15のインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 被記録材の表面を記録する記録手段と
    被記録材の裏面を記録する記録手段を、それぞれ複数本
    有することを特徴とする請求項13のインクジェット記
    録装置。
  18. 【請求項18】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項13のインクジェット記録装置。
  19. 【請求項19】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項18のインクジェット記録装置。
JP16537592A 1992-06-01 1992-06-01 インクジェット記録装置 Pending JPH05330037A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16537592A JPH05330037A (ja) 1992-06-01 1992-06-01 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16537592A JPH05330037A (ja) 1992-06-01 1992-06-01 インクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05330037A true JPH05330037A (ja) 1993-12-14

Family

ID=15811182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16537592A Pending JPH05330037A (ja) 1992-06-01 1992-06-01 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05330037A (ja)

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5812153A (en) * 1994-05-26 1998-09-22 Mita Industrial Co., Ltd. Ink jet printing apparatus capable of simultaneously printing an image on both sides of printing sheet
EP0963854A2 (en) * 1998-05-25 1999-12-15 Konica Corporation Line type ink-jet printer
WO2006060841A1 (en) 2004-12-06 2006-06-15 Silverbrook Research Pty Ltd Inkjet printer with capping mechanism
JP2008522859A (ja) * 2004-12-06 2008-07-03 シルバーブルック リサーチ ピーティワイ リミテッド インクジェット印字ヘッドアセンブリ用のキャッピングシステム
US7461916B2 (en) 2004-12-06 2008-12-09 Silverbrook Research Pty Ltd Inkjet printer with arcuately moveable simplex printhead and capping mechanism
US7510264B2 (en) 2004-12-06 2009-03-31 Silverbrook Research Pty Ltd Inkjet printer with arcuately moveable simplex printhead and capping/purging mechanism
US7524017B2 (en) 2004-12-06 2009-04-28 Silverbrook Research Pty Ltd Printer having pivoted capper for duplexed printheads
JP2009132037A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Brother Ind Ltd 液滴噴射装置
US7562960B2 (en) 2004-12-06 2009-07-21 Silverbrook Research Pty Ltd Inkjet printer having arcuately moveable printhead and capping/purging member
US7726778B2 (en) 2004-12-06 2010-06-01 Silverbrook Research Pty Ltd Printhead with printhead modules and associated circuit boards mounted in same casing
US7744190B2 (en) 2004-12-06 2010-06-29 Silverbrook Research Pty Ltd Duplex printer assembly with capping printheads for a pagewidth printer
US7775625B2 (en) 2004-12-06 2010-08-17 Silverbrook Research Pty Ltd Printer having capper for duplexed printheads
US7780261B2 (en) 2004-12-06 2010-08-24 Silverbrook Research Pty Ltd Duplexed inkjet printhead assembly with dual capping mechanism
US8020962B2 (en) 2004-12-06 2011-09-20 Silverbrook Research Pty Ltd Printer having rotatable capping/purging mechanism for dual printheads
US8066349B2 (en) 2004-12-06 2011-11-29 Silverbrook Research Pty Ltd Printhead with ink and air ejection nozzles
US8083315B2 (en) 2004-12-06 2011-12-27 Silverbrook Research Pty Ltd Printhead assembly configured to purge printheads of a printer
US8096635B2 (en) 2004-12-06 2012-01-17 Silverbrook Research Pty Ltd Duplex printer configured to move printheads before capping
US8287085B2 (en) 2004-12-06 2012-10-16 Zamtec Limited Printer having flexible sheet-like capper
JP2018012344A (ja) * 2007-06-28 2018-01-25 セイコーエプソン株式会社 流体吐出装置のクリーニング方法
JP2018161784A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 東芝テック株式会社 インクジェットヘッド及びプリンタ

Cited By (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5812153A (en) * 1994-05-26 1998-09-22 Mita Industrial Co., Ltd. Ink jet printing apparatus capable of simultaneously printing an image on both sides of printing sheet
EP0963854A2 (en) * 1998-05-25 1999-12-15 Konica Corporation Line type ink-jet printer
EP0963854A3 (en) * 1998-05-25 2000-01-05 Konica Corporation Line type ink-jet printer
US7744190B2 (en) 2004-12-06 2010-06-29 Silverbrook Research Pty Ltd Duplex printer assembly with capping printheads for a pagewidth printer
EP1827841A4 (en) * 2004-12-06 2008-05-28 Silverbrook Res Pty Ltd INK JET PRINTER WITH COVER MECHANISM
US7771003B2 (en) 2004-12-06 2010-08-10 Silverbrook Research Pty Ltd Printer having arcuately moveable printhead and capping/purging mechanism
JP2008522859A (ja) * 2004-12-06 2008-07-03 シルバーブルック リサーチ ピーティワイ リミテッド インクジェット印字ヘッドアセンブリ用のキャッピングシステム
US7461916B2 (en) 2004-12-06 2008-12-09 Silverbrook Research Pty Ltd Inkjet printer with arcuately moveable simplex printhead and capping mechanism
US7510264B2 (en) 2004-12-06 2009-03-31 Silverbrook Research Pty Ltd Inkjet printer with arcuately moveable simplex printhead and capping/purging mechanism
US7524017B2 (en) 2004-12-06 2009-04-28 Silverbrook Research Pty Ltd Printer having pivoted capper for duplexed printheads
US7753475B2 (en) 2004-12-06 2010-07-13 Silverbrook Research Pty Ltd Printer having pivotally capped duplexed printheads
US7562960B2 (en) 2004-12-06 2009-07-21 Silverbrook Research Pty Ltd Inkjet printer having arcuately moveable printhead and capping/purging member
AU2004325543B2 (en) * 2004-12-06 2009-07-30 Memjet Technology Limited Inkjet printer with capping mechanism
US7588312B2 (en) 2004-12-06 2009-09-15 Silverbrook Research Pty Ltd Printer having relative arcuately moveable simplex printhead and capping and purging mechanism
KR100959219B1 (ko) * 2004-12-06 2010-05-19 실버브룩 리서치 피티와이 리미티드 캐핑기구를 갖는 잉크젯 프린터
US7726778B2 (en) 2004-12-06 2010-06-01 Silverbrook Research Pty Ltd Printhead with printhead modules and associated circuit boards mounted in same casing
WO2006060841A1 (en) 2004-12-06 2006-06-15 Silverbrook Research Pty Ltd Inkjet printer with capping mechanism
US8556388B2 (en) 2004-12-06 2013-10-15 Zamtec Ltd Printhead assembly with multiple printhead modules and printed circuit boards in single casing
EP1827841A1 (en) * 2004-12-06 2007-09-05 Silverbrook Research Pty. Ltd Inkjet printer with capping mechanism
US7775625B2 (en) 2004-12-06 2010-08-17 Silverbrook Research Pty Ltd Printer having capper for duplexed printheads
US7780261B2 (en) 2004-12-06 2010-08-24 Silverbrook Research Pty Ltd Duplexed inkjet printhead assembly with dual capping mechanism
US7832833B2 (en) 2004-12-06 2010-11-16 Silverbrook Research Pty Ltd Printer having relative arcuately moveable simplex printhead and capping mechanism
US7891761B2 (en) 2004-12-06 2011-02-22 Silverbrook Research Pty Ltd Printer having relative arcuately moveable printhead, capper and purger
US7901032B2 (en) 2004-12-06 2011-03-08 Silverbrook Research Pty Ltd Printer having moveable printhead and capping/purging member
US8020962B2 (en) 2004-12-06 2011-09-20 Silverbrook Research Pty Ltd Printer having rotatable capping/purging mechanism for dual printheads
US8066349B2 (en) 2004-12-06 2011-11-29 Silverbrook Research Pty Ltd Printhead with ink and air ejection nozzles
US8083315B2 (en) 2004-12-06 2011-12-27 Silverbrook Research Pty Ltd Printhead assembly configured to purge printheads of a printer
US8287085B2 (en) 2004-12-06 2012-10-16 Zamtec Limited Printer having flexible sheet-like capper
US8096635B2 (en) 2004-12-06 2012-01-17 Silverbrook Research Pty Ltd Duplex printer configured to move printheads before capping
JP2018012344A (ja) * 2007-06-28 2018-01-25 セイコーエプソン株式会社 流体吐出装置のクリーニング方法
US8091994B2 (en) 2007-11-30 2012-01-10 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid droplet jetting apparatus including liquid tank and two heads connected in series
JP2009132037A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Brother Ind Ltd 液滴噴射装置
JP2018161784A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 東芝テック株式会社 インクジェットヘッド及びプリンタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05330037A (ja) インクジェット記録装置
JPH06328703A (ja) インクジェット記録装置
JPH05185661A (ja) 記録装置
JP3155081B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3105364B2 (ja) インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置
JP3100451B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2702256B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH04212864A (ja) インクジェット記録装置
JP3101440B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH06328731A (ja) インクジェット記録装置
JPH06191060A (ja) インクジェット記録装置
JP2000255083A (ja) インクジェットプリントヘッド及びインクジェット記録装置
JP2884544B2 (ja) 記録装置
JP2755771B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH05338206A (ja) インクジェット記録装置
JP3025089B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2821955B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2005104036A (ja) 画像形成装置
JP3025110B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2915450B2 (ja) 液体噴射記録装置
JPH04187449A (ja) インクジェット記録装置
JP2878001B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH03277555A (ja) インクジェット記録装置
JPH05345450A (ja) 記録装置
JPH05201012A (ja) インクジェット記録装置