JP2005104036A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズルから液滴を吐出する吐出ヘッドを備えた画像形成装置において、簡易な構成によって容易に液を回収し、その回収液の再利用を可能にする。
【解決手段】印字ヘッド12からインク滴を吐出して画像記録を行うインクジェット記録装置において、記録紙を支持搬送する無端状のベルト33に撥液性を持たせ、該ベルト33に複数のインク捕集穴50を設ける。ベルト33の裏面側にはインク捕集穴50を介してインクを吸引する負圧発生手段(ヘッド吸引用のポンプや用紙吸着用のファン)を設置し、画像記録に使用されないインクを負圧発生手段の負圧によってインク捕集穴50を介して回収する。インク捕集穴50は、上側(吐出側)の開口が広く、下側(回収側)の開口が狭い穴形状を有し、インク滴が滑落する傾斜面53を有する。記録紙はインク捕集穴50の周囲の稜54で接触支持され、記録紙裏面へのインク付着が防止される。
【選択図】 図2

Description

本発明は画像形成装置に係り、特に記録媒体に向けてノズルから液滴を吐出する吐出ヘッドを備えたインクジェット記録装置その他の画像形成装置に好適な液の回収システムに関する。
特許文献1には、用紙の搬送方向と直交する方向に複数のノズルが配列されたラインヘッドを有するインクジェットプリンタにおいて、プラテン部材を内包した無端ベルトに用紙搬送領域とメンテナンス領域とを設け、メンテナンス動作時に無端ベルトのメンテナンス領域をラインヘッドのノズル面に対向させ、該ベルト上のメンテナンス領域に予備吐出(ノズル詰まりを防止するためにインクを強制的に吐出させる動作)を行う構成が開示されている。同文献の無端ベルトはメンテナンス領域に吐出されたインクを一時的に保持することができ、予備吐出後、無端ベルトを走行させてメンテナンス領域をメンテナンスユニットの対向位置に移動させ、該メンテナンス領域に付着したインクを吸引ポンプによって吸引して廃棄するようになっている。
また、特許文献2においては、印刷過程中に記録用のシートを支持する支持体が多孔性材料(多孔フイルム、多孔板、又は多孔バンド)で構成されているインクジェット印刷装置が開示されている。この装置によれば、支持体は真空源に接続されており、支持体上に堆積された過剰なインクは多孔性材料で吸収され、該支持体を介して吸引除去される。
特開2002−356026号公報 特開2000−168108号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、無端ベルトの表面を用紙搬送領域とメンテナンス領域とに区画しているため、連続的にプリントを行うことができず、プリント生産性が落ちる。また、縁無しプリントを実施した場合の記録媒体周囲のインクミストの回収は困難である。特許文献2で提案されているように、多孔性材料などのインク吸収構造を介してインクを回収する方法は、支持体内の異物がインクに混入する可能性があり、インクの再利用が困難となる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、簡易な構成によって容易に液を回収し、その回収液を再利用することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1記載の発明は、液滴を吐出させるノズルが形成された吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドのノズル形成面と対向する位置に配設され、記録媒体を支持する媒体支持手段と、前記吐出ヘッド及び前記被記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記吐出ヘッドと前記記録媒体を相対移動させる搬送手段と、を備えた画像形成装置において、前記媒体支持手段は、該媒体支持手段を貫通する貫通穴を有する液捕集手段を備えるとともに、前記媒体支持手段の媒体支持面のうち少なくとも前記液捕集手段の表面が撥液性を有し、前記媒体支持手段を挟んで前記吐出ヘッドの反対側に、前記媒体支持面の裏面側から前記貫通穴を介して液を吸引する吸引手段が設けられていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、記録媒体を支持する媒体支持手段の媒体支持面に撥液性を有する液捕集手段を設け、媒体支持面上に落ちた液を液捕集手段の貫通穴を介して吸引する構成にしたので、液滴状での液回収が可能となり、回収液の再利用が可能である。
請求項2記載の発明は請求項1記載の画像形成装置に係り、前記液捕集手段の貫通穴は、前記吐出ヘッド側の開口が相対的に広く、前記吸引手段側の開口が相対的に狭い穴形状を有していることを特徴とする。
かかる態様において、吐出ヘッド側の開口から吸引手段側(回収側)の開口に至る貫通穴の壁面に傾斜面(スロープ)を形成することにより、該傾斜面上を液滴が滴状で容易に滑落し、吐出ヘッド側の開口内に入った液滴を効率よく回収することができる。
請求項3記載の発明は請求項1又は2記載の画像形成装置に係り、前記貫通穴の周囲は稜形状を有し、前記記録媒体は前記貫通穴の周囲の稜で接触支持されることを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、記録媒体の裏面に液が付着せず、裏面汚れを防止できる。
請求項4記載の発明は請求項1乃至3の何れか1項記載の画像形成装置に係り、前記吸引手段は、前記吐出ヘッドのノズル内に充填されている液を第1の負圧発生手段による負圧を利用して吸引回収するヘッド内液回収手段と、前記吐出ヘッドの吐出動作によって前記ノズルから吐出された液滴を第2の負圧発生手段による負圧を利用して回収する吐出液回収手段のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする。
吐出液の回収手段とヘッド内液の回収手段のうち少なくとも一方を設ける態様により、増粘インクによる吐出不良を回復することができる。また、吐出液の回収手段とヘッド内液の回収手段とを別々に設ける態様により、回収液の分別が可能となり、回収液の選択的な再利用が可能である。
請求項5記載の発明は請求項4記載の画像形成装置に係り、前記第1の負圧発生手段と前記第2の負圧発生手段のうち少なくとも1つは、前記記録媒体を前記媒体支持手段に吸着させるための負圧発生手段として兼用されることを特徴とする。
記録媒体吸着用の負圧発生手段がヘッド内液回収手段の負圧発生手段(第1の負圧発生手段)と吐出液回収手段の負圧発生手段(第2の負圧発生手段)のうち少なくとも1つをを兼ねる構成とすることによって、機構の簡略化及び小型化を実現でき、低コスト化を達成できる。
請求項6記載の発明は請求項4又は5記載の画像形成装置に係り、前記吐出ヘッドには、前記媒体支持手段の前記媒体支持面に密着可能な第1の密着パッドが昇降自在に取り付けられている一方、前記ヘッド内液回収手段は、前記媒体支持手段の前記裏面側に密着可能な第2の密着パッドと、該第2の密着パッドに連通する前記第1の負圧発生手段とを備えており、前記第1の密着パッドによって前記媒体支持手段を押圧して該第1の密着パッドを前記媒体支持手段に密着させるとともに、前記第2の密着パッドを前記媒体支持手段に密着させた状態で前記第1の負圧発生手段の発生する負圧によって前記媒体支持手段を介して前記ノズル内の液を回収することを特徴とする。
かかる態様において、第1の密着パッドの移動(昇降)動作のみで第2の密着パッドを媒体支持手段の裏面側に密着させることが可能であり、機構の簡略化を実現できるとともに、吐出の安定化を実現できる。
請求項7記載の発明は請求項1乃至6の何れか1項記載の画像形成装置に係り、前記媒体支持手段は、前記搬送手段を兼ねた無端ベルトであることを特徴とする。無端ベルトは、記録媒体を安定的に支持搬送する手段として好ましい。
請求項8記載の発明は請求項1乃至7の何れか1項記載の画像形成装置に係り、前記液捕集手段は、前記媒体支持手段の前記媒体支持面の全面に設けられていることを特徴とする。
液捕集手段を媒体支持手段の媒体支持面の全面に設けることにより、従来の記録領域とメンテナンス領域の区分けがなくなり、生産性の向上を図ることができる。
請求項9記載の発明は請求項1乃至7の何れか1項記載の画像形成装置に係り、前記液捕集手段は、前記媒体支持手段の前記媒体支持面のうち少なくとも当該媒体支持手段上に載置される記録媒体の縁全周と接する外側周囲の所定範囲に設けられていることを特徴とする。
かかる態様によれば、いわゆる縁無しプリントによって記録媒体の外側に吐出された液を回収することが可能となる。
なお、本発明の一態様として、記録媒体の全幅に対応する長さにわたって複数のノズルが配列されたフルライン型の記録ヘッドと、前記記録ヘッド及び前記記録媒体のうち少なくとも一方を前記記録媒体の幅方向と略直交する方向に搬送して前記記録ヘッドと前記記録媒体を相対移動させる搬送手段と、を備えたインクジェット記録装置に適用する態様がある。
「フルライン型の記録ヘッド(吐出ヘッド)」は、通常、記録媒体の相対的な送り方向(相対移動方向)と直交する方向に沿って配置されるが、相対移動方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿って記録ヘッドを配置する態様もあり得る。また、記録ヘッドにおけるノズル(画像記録素子)の配列形態は、1列のライン状配列に限定されず、複数列からなるマトリックス配列でもよい。更には、記録媒体の全幅に対応する長さに満たないノズル列を有する短尺記録ヘッドユニットを複数個組み合わせることによって、これらユニット全体として記録媒体の全幅に対応するノズル列を構成する形態もあり得る。
「記録媒体」は、記録ヘッドの作用によって画像の記録を受ける媒体(印字媒体、被画像形成媒体、被記録媒体、受像媒体など呼ばれ得るもの)であり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、インクジェット記録装置によって配線パターンが印刷されるプリント基板、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。なお、本明細書において「印字」という用語は、文字を含む広い意味での画像を形成する概念を表すものとする。
記録媒体と記録ヘッドを相対的に移動させる移動手段(搬送手段)は、停止した(固定された)記録ヘッドに対して記録媒体を搬送する態様、停止した記録媒体に対して記録ヘッドを移動させる態様、或いは、記録ヘッドと記録媒体の両方を移動させる態様の何れをも含む。
本発明によれば、媒体支持手段の媒体支持面に撥液性を有する液捕集手段を設け、液捕集手段の貫通穴を介して液を吸引回収する構成にしたので、液滴状での液回収が可能となり、回収液の再利用が可能となる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図1は本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示したように、このインクジェット記録装置10は、印字ヘッド12と、インク貯蔵/装填部14と、記録媒体としての記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字ヘッド12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排出する排紙部26と、を備えている。なお、説明の便宜上、一つの(一色の)印字ヘッド12のみを示すが、カラー画像を形成する場合には、複数色(例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk )の4色、或いは、更に、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)などのライト系インクが付加された多数色)の各色に対応する複数の印字ヘッドが設置される。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター(第1のカッター)28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置される。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字ヘッド12のノズル面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には吸引穴を兼ねるインク捕集穴(図1中不図示、図2中符号50として記載)が多数形成されている。図1に示したとおり、ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字ヘッド12のノズル面に対向する位置にはヘッド吸引用の吸引密着キャップ34が設けられており、この吸引密着キャップ34は吸引ポンプ(第1の負圧発生手段)35と接続されている。吸引ポンプ35を吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。また、ベルト33を介して、印字ヘッド12から吐出されたインクやヘッドのノズルから吸引されたインクは回収タンク36に回収される。
また、ベルト33の内側には、吸着チャンバ37が設けられており、この吸着チャンバ37をファン(第2の負圧発生手段)38で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持されるとともに、ベルト33に付着したインクが回収される。
ベルト33が巻かれているローラ31、32の少なくとも一方にモータ(不図示)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は図1の左から右へと搬送される。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字ヘッド12の上流には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹き付け、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
インク貯蔵/装填部14は、印字ヘッド12に供給するインクを貯蔵するインクタンクを含み、該インクタンクは管路41を介して印字ヘッド12と連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字ヘッド12の下流には後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、ファン38で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が均一に水平に吸着保持されているので液流れ等の不具合もなく乾燥できる。乾燥させる手段として、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面との接触を避けた方が好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り替える不図示の選別手段が設けられている。
なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成される。
また、図1には示さないが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
〔ベルトの構造〕
図2は図1で説明したベルト33の構造を示す斜視図、図3はその要部拡大図、図4は図3中の4−4線に沿う断面図である。これらの図面に示したように、ベルト33の全面には多数のインク捕集穴50が形成されている。インク捕集穴50を含むベルト33の表面はインクをはじく撥液性を有している。なお、ベルト33に撥液性を持たせるには、ベルト33を撥液性の素材で作製する態様、若しくはベルト表面に撥液処理を施す態様がある。撥液処理は、インクをはじく作用をもたらす表面処理であり、この処理によって対象領域に撥液層(撥インク層)が形成される。例えば、フッ素系化合物をスプレーコーティングなどによって塗布するなどの手法が用いられる。
インク捕集穴50は、ベルト33の厚み方向に貫通しており、印字ヘッド12のノズル面と対向する吐出側の開口51(記録紙16の支持面側の間口)が広く、ベルト33の裏面側(回収側)の開口52は吐出側の開口51よりも狭い開口となっている(図4参照)。図4に示したとおり、吐出側(上側)の開口51の縁から回収側(下側)の開口の縁までの間はインク滴が滑落する傾斜面(スロープ)53となっているため、傾斜面53上に落ちたインク滴は撥液性を有する該傾斜面53を滑落して下側の開口52へと移動する。
また、インク捕集穴50は、記録紙16の吸引穴としての機能を兼ねており、吸引ポンプ35の負圧によって記録紙16はベルト33上に吸着保持される。このとき、記録紙16は、ベルト33上におけるインク捕集穴50の周囲の稜54で接触支持される。本例ではインク捕集穴50の周囲の稜線で区画される形状を四角形(略正方形)としたが、本発明の実施に際してはこの例に限定されず、任意の形状(多角形、円形、楕円形など)が可能である。また、複数のインク捕集穴50を平面配列(二次元的に配列)させる形態は、行方向と列方向とが直交する正方のマトリックス配列に限定されず、行方向と列方向とが直交しない千鳥状配列、ハニカム状配列なども可能である。
〔印字ヘッドの構造〕
図5は印字ヘッド12の構造例を示す平面透視図であり、図6はその要部拡大図、図7は図6中の7−7線に沿う断面図である。図5に示したように、印字ヘッド12は、短尺のヘッドユニット12’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙16の全幅に対応する長さのノズル列を構成したものとなっている。
記録紙面上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、印字ヘッド12におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッドユニット12’は、インクを吐出するノズル61と、各ノズル61に対応する圧力室62等からなる複数のインク室ユニット(吐出素子)63を千鳥でマトリックス状に配置させた構造を有し、これにより見かけ上のノズルピッチの高密度化を達成している。
このような構造のヘッドユニット12’を複数個繋ぎ合わせることにより、記録紙16の送り方向と略直交する方向に記録紙16の全幅に対応する長さにわたって複数のノズル61が配列されたフルライン型ヘッドが構成される。
各ノズル61に対応して設けられている圧力室62は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部にノズル61への流出口と供給インクの流入口(供給口)64が設けられている。図7に示したように、各圧力室62は供給口64を介して共通流路65と連通されている。共通流路65はインク供給源たるインクタンクと連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路65を介して各圧力室62に分配供給される。なお、インクタンクと共通流路65の間において印字ヘッド12の近傍又は印字ヘッド12と一体にサブタンク(不図示)を設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
圧力室62の天面を構成している加圧板66には個別電極67を備えたアクチュエータ68が接合されており、個別電極67に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ68が変形してノズル61からインクが吐出される。インクが吐出されると、共通流路65から供給口64を通って新しいインクが圧力室62に供給される。
かかる構造を有する多数のインク室ユニット63を図6に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に配列させた構造になっている。主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット63を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなる。
すなわち、主走査方向については、各ノズル61が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、用紙(記録紙16)の全幅に対応したノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン又は1個の帯状を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図6に示すようなマトリクス状に配置されたノズル61を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル61-11 、61-12 、61-13 を1つのブロックとし(他にはノズル61-21 〜61-23 を1つのブロック、ノズル61-31 〜61-33 を1つのブロック、…として)、記録紙16の搬送速度に応じてノズル61-11 、61-12 、61-13 を順次駆動することで記録紙16の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン又は1個の帯状の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ68の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
〔印字ヘッドからのインク吸引方法〕
印字ヘッド12のノズル61は、ある時間以上吐出しない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してノズル近傍のインクの粘度が高くなってしまい、アクチュエータ68が動作してもインクがノズル61から吐出できなくなってしまう。したがって、この様な状態になる手前(アクチュエータ68で吐出が可能な粘度の範囲内)で、インク受けに向かってアクチュエータ68を動作させ、粘度が上昇したノズル近傍のインクを吐出させる「予備吐出」が行われる。また、ノズル面の清掃手段として設けられているクリーニングブレード等のワイパー(不図示)によってノズル表面の汚れを清掃した後に、このワイパーの摺擦動作によってノズル内に異物が混入するのを防止するためにも予備吐出が行われる。なお、予備吐出は、「空吐出」、「パージ」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。
また、ノズル61内のインクの粘度上昇があるレベルを超えると、上記予備吐出ではインクを吐出できなくなるため、以下に述べる吸引動作を行う。
すなわち、ノズル61内のインク粘度があるレベル以上に上昇すると、アクチュエータ68を動作させてもノズル61からインクを吐出できなくなる。また、ノズル61内及び圧力室62のインク内に気泡が混入すると、アクチュエータ68が動作してもノズル61からインクが吐出できなくなる。このような場合、印字ヘッド12のノズル面に吸引手段を当接させて圧力室62内のインクをポンプ等で吸い込み、気泡が混入したインク又は増粘インクを吸引除去する動作が行われる。
ただし、上記の吸引動作は、圧力室62内のインク全体に対して行われるためインク消費量が大きい。したがって、粘度上昇が少ない場合はなるべく予備吐出を行うことが好ましい。
図8は印字ヘッド12内のインクを回収する手段の一例を示す側面図である。
印字動作時において印字ヘッド12は、図示のような印字位置Aにある。この印字位置Aにおける印字ヘッド12のノズル面と対向する位置には、ベルト33を挟んで吸引密着キャップ34が配設されている。
この印字位置Aで印字ヘッド12から吐出されたインクのうち、画像記録に使用されないインク(記録紙16の外側領域に吐出され、ベルト33上に落ち、かつ、印字ヘッド12下流側に移動されたインクミスト)は、ファン38の負圧作用によってベルト33のインク捕集穴50を介して吸着チャンバ37内に入り、ファン38の下に配設されたインク受け容器70で回収される。なお、不図示のヘッド移動機構を駆動することによって、印字ヘッド12を印字位置Aから図の二点鎖線で示したメンテナンス位置Bへ移動させ、予備吐出させてもよい。
次に、非印字時において印字ヘッド12からインクを吸引する場合について説明する。
吸引密着キャップ34は、ベルト走行時にベルト33と軽く接触する位置に固定されている。また、吸引密着キャップ34は管路72を介して吸引ポンプ35と連通しており、該吸引ポンプ35の下流側の管路73は回収タンク36に連通している。
印字ヘッド12の側部には、密着パッド76が昇降自在に取り付けられている。図9に示したように、この密着パッド76には、弁78を介して大気と連通する大気開放穴79が設けられている。
弁78を開けて密着パッド76内を大気開放した状態で該密着パッド76を下降させてベルト33を押圧し、ベルト33と吸引側の吸引密着キャップ34を密着させる。こうして、ベルト33と吸引密着キャップ34とが押圧された状態で弁78を閉じた後、吸引ポンプ35を駆動して印字ヘッド12に負圧をかけ、ベルト33を介して印字ヘッド12のノズル61からインクを吸引する。ノズル61から吸い出されたインクはベルト33のインク捕集穴50を通過して回収側の回収タンク36へと送られる。
上記吸引動作終了後、密着パッド76の弁78を開けて大気開放し、ベルト33上に残るインク滴を吸引ポンプ35で吸引する。ベルト33上の残留インクの回収動作が終了したら、密着パッド76を上昇させ、所定の退避位置に退避させる。
こうして、回収タンク36に集められたインクは、インク貯留/装填部14のインクボトルに戻されて再利用される。
図8乃至図9で説明した構造によれば、印字ヘッド12及び吸引密着キャップ34を固定した状態で印字ヘッド12のノズル面からインク吸引可能であるため、機構の簡略化を実現できるとともに、吐出性能の安定化を実現できる。
図8乃至図9で説明したインクの回収構造を各色の印字ヘッドについて独立に(色別に)設けることにより、図10に示したように、混色を防止して色別にインクを回収することが可能となり、インクの再利用が可能となる。
図10の例では、図8で説明した吸着チャンバ37、ファン38、インク受け容器70が不要となり、図10に示したとおり、各色(Bk ,C,M,Y)の印字ヘッド12Bk ,12C,12M,12Yにそれぞれ対応する吸引密着キャップ34Bk ,34C,34M,34Yのみとなる。各色の吸引密着キャップ34Bk ,34C,34M,34Yは、それぞれ吸引ポンプ35Bk ,35C,35M,35Yを介して色別の回収タンク36Bk ,36C,36M,36Yに接続されている。このような構成により、装置の小型化も達成できる。
また、図8では、印字ヘッド12を印字位置Aとメンテナンス位置Bとの間で移動させる例を述べたが、本発明の実施に際しては、印字ヘッド12を固定しておき、吸引密着キャップ34と吸着チャンバ37とを移動可能な構造とし、必要に応じて吸引密着キャップ34又は吸着チャンバ37を印字ヘッド12の下方位置に配置させる態様も可能である。
以上説明したように、上記した本実施形態によれば、記録紙16を吸着搬送するベルト33上に撥液性を持たせるとともに当該ベルト33にインク捕集穴50を設け、ベルト33に落ちたインクを吸引ポンプ35或いはファン38の負圧によってインク捕集穴50を介してベルト33裏面側で回収する構成にしたので、例えば、縁無しプリント時の縁部のインクミスト(記録紙16の外側領域に吐出されたインク)や、ノズル61のメニスカス(インクと外気との界面)乾燥防止等のために実施される予備吐出のインクミスト(パージミスト)の回収が可能である。
また、本実施形態によれば、ベルト33を介して印字ヘッド12のノズル61からインクを吸引し、その吸引したインクを回収することが可能である。本実施形態では、ベルト33の撥液性によってベルト33がインクをはじくため、ベルト上に落ちたインクミストを容易にインク滴状で回収可能である。
また、図4で説明したように、インク捕集穴50はインク滴が滑落する傾斜面53を有する穴形状となっているため、撥液性のある傾斜面53の上をインク滴が容易に移動する。
更に、記録紙16はベルト33のインク捕集穴50周囲の稜54で接触支持され、ベルト33に落ちたインクはインク捕集穴50を介してベルト33裏面側へ吸引回収されるため、ベルト33上にインク滴が残らず、記録紙16の裏面が汚れないという利点がある。
更にまた、上述した実施形態では、プリント(印字)動作及び予備吐出動作によって発生するインクミストの回収と、印字ヘッド12のノズル61からのインク吸引によるインク回収とをそれぞれ別々の回収手段で行う構成にしたので、各回収手段で回収したインクを選択的に再利用することができる。例えば、吸引動作によって回収したインクのみを再利用するなどの態様が可能となる。
本実施形態によれば、インクミストの回収手段に利用される負圧発生手段(吸引ポンプ35やファン38)は、記録紙16の吸引搬送に必要な負圧を発生させる手段を兼ねているので、装置の機構を簡略化でき、小型化及び低コスト化を実現できる。
〔他の実施形態〕
図2ではベルト33の全面にインク捕集穴50を形成した例を示したが、本発明の実施に際しては、インク捕集穴50の形成範囲をベルトの一部領域とする態様も可能である。図11にその例を示す。なお、図11中図2と同一又は類似の部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図11に示したベルト33は、記録紙16が載置される予定の用紙支持範囲80の外縁全周に沿って縁の内側近傍部分82と該用紙支持範囲80の外側の一定範囲83とを含むインク捕集エリア84を備えている。このインク捕集エリア84には、図4乃至図5で説明した撥液性を有するインク捕集穴50が形成されている。用紙支持範囲80は、記録紙16の吸着支持に必要な構成(吸引吸着の場合は吸引穴、静電吸着の場合は帯電材質など)を備えている。
かかる構造のベルト33によれば、縁無しプリントを実施した場合に、画像記録に使用されないインクはインク捕集エリア84上に吐出され、インク捕集穴50を介して回収される。また、記録紙16の端(縁部)はインク捕集穴50周囲の稜54で支持されているため、記録紙16の裏面にインクが付着することもない。
なお、インク捕集エリア84の大きさは、印字ヘッド12によるインク吐出可能幅やインクミストの飛翔範囲、使用される記録紙16のサイズ、記録紙16のサイズ誤差、記録紙16の搬送精度(位置精度)などを考慮して適宜設計される。
上記の説明においては、記録媒体の支持搬送手段として無端ベルトを用いる例を述べたが、本発明の実施に際しては、記録媒体の支持搬送手段としてプラテンを用いる態様も可能である。
上記実施形態では、記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を有するページワイドのフルライン型ヘッドを用いたインクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、短尺の記録ヘッドを往復移動させながら画像記録を行うシャトルヘッドを用いるインクジェット記録装置についても本発明を適用可能である。
また、上述の説明では、画像形成装置の一例としてインクジェット記録装置を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。インクに限らず、処理液や機能液その他の液体を媒体に塗布する液滴吐出工程が含まれる他の画像形成装置についても本発明を適用できる。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図 図1に示したベルトの構成を示す斜視図 図1に示したベルトの要部拡大図 図3中の4−4線に沿う断面図 印字ヘッドの構造例を示す平面透視図 図5に示した印字ヘッドの要部拡大図 図6中の7−7線に沿う断面図 印字ヘッド内のインクを回収する手段の一例を示す側面図 図8に示したノズルからのインク吸引手段の要部構成を示す側面図 色別にインクを回収し得る実施形態の構成を示した要部構成図 本発明の他の実施形態を示す斜視図
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字ヘッド、12’…ヘッドユニット、14…インク貯蔵/装填部、16…記録紙、22…吸着ベルト搬送部、33…ベルト、34…吸引密着キャップ、35…吸引ポンプ、36…回収タンク、37…吸着チャンバ、38…ファン、50…インク捕集穴、53…傾斜面、54…稜、61…ノズル、62…圧力室、68…アクチュエータ、70…インク受け容器、76…密着パッド、84…インク捕集エリア

Claims (9)

  1. 液滴を吐出させるノズルが形成された吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドのノズル形成面と対向する位置に配設され、記録媒体を支持する媒体支持手段と、前記吐出ヘッド及び前記被記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記吐出ヘッドと前記記録媒体を相対移動させる搬送手段と、を備えた画像形成装置において、
    前記媒体支持手段は、該媒体支持手段を貫通する貫通穴を有する液捕集手段を備えるとともに、前記媒体支持手段の媒体支持面のうち少なくとも前記液捕集手段の表面が撥液性を有し、
    前記媒体支持手段を挟んで前記吐出ヘッドの反対側に、前記媒体支持面の裏面側から前記貫通穴を介して液を吸引する吸引手段が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記液捕集手段の貫通穴は、前記吐出ヘッド側の開口が相対的に広く、前記吸引手段側の開口が相対的に狭い穴形状を有していることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記貫通穴の周囲は稜形状を有し、前記記録媒体は前記貫通穴の周囲の稜で接触支持されることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記吸引手段は、前記吐出ヘッドのノズル内に充填されている液を第1の負圧発生手段による負圧を利用して吸引回収するヘッド内液回収手段と、前記吐出ヘッドの吐出動作によって前記ノズルから吐出された液滴を第2の負圧発生手段による負圧を利用して回収する吐出液回収手段のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の画像形成装置。
  5. 前記第1の負圧発生手段と前記第2の負圧発生手段のうち少なくとも1つは、前記記録媒体を前記媒体支持手段に吸着させるための負圧発生手段として兼用されることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記吐出ヘッドには、前記媒体支持手段の前記媒体支持面に密着可能な第1の密着パッドが昇降自在に取り付けられている一方、
    前記ヘッド内液回収手段は、前記媒体支持手段の前記裏面側に密着可能な第2の密着パッドと、該第2の密着パッドに連通する前記第1の負圧発生手段とを備えており、
    前記第1の密着パッドによって前記媒体支持手段を押圧して該第1の密着パッドを前記媒体支持手段に密着させるとともに、前記第2の密着パッドを前記媒体支持手段に密着させた状態で前記第1の負圧発生手段の発生する負圧によって前記媒体支持手段を介して前記ノズル内の液を回収することを特徴とする請求項4又は5記載の画像形成装置。
  7. 前記媒体支持手段は、前記搬送手段を兼ねた無端ベルトであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載の画像形成装置。
  8. 前記液捕集手段は、前記媒体支持手段の前記媒体支持面の全面に設けられていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項記載の画像形成装置。
  9. 前記液捕集手段は、前記媒体支持手段の前記媒体支持面のうち少なくとも当該媒体支持手段上に載置される記録媒体の縁全周と接する外側周囲の所定範囲に設けられていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項記載の画像形成装置。
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