JP2009073001A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体噴射手段のメンテナンス時に発生した液体のミスト等がプラテン部を汚す心配がない液体噴射装置を提供する。
【解決手段】プリンタ11では、連続紙12の搬送経路の途中に配置されたプラテン48と対向する上方位置に、プラテン48上における連続紙12の搬送方向と同一方向にキャリッジ51が往復移動可能に設けられている。キャリッジ51の下部に設けられた記録ヘッド54が印刷中にフラッシングを行うフラッシングボックス58a,58bは、プラテン48に対し搬送方向外側となる位置に配置されている。連続紙12は、プラテン48に対し上流側では中継ローラ46に巻き掛けられ、プラテン48とフラッシングボックス58aの間を通って上下方向の搬送経路をもつように案内され、下流側では転換ローラ49に巻き掛けられ、プラテン48とフラッシングボックス58bの間を通って上下方向の搬送経路をもつように案内される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばインクジェット式プリンタなどの液体噴射装置に関する。
一般に、液体をターゲットに対して噴射する液体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)が広く知られている(例えば、特許文献1、2等)。この特許文献1のプリンタは、連続紙である印刷テープ(ターゲット)に、後に切り抜いてラベルとして用いる多数の単位画像を連続して印刷するものであり、例えば生鮮食品のラップフィルム上に貼着されるラベルを小ロットで印刷することが可能となっている。
すなわち、特許文献1のプリンタは、テープ送り経路(搬送経路)に沿って印刷テープを送り、テープ送り経路の途中位置にある印刷エリアにて印刷テープにインク(液体)を噴射して印刷を行い、テープ送り経路の途中位置にある乾燥エリアにて印刷済みの印刷テープを自然乾燥した後、この自然乾燥した印刷テープを巻き取るように構成されている。
また、特許文献2には、連続紙を搬送しつつプラテン上に位置する部分に記録ヘッドからインク滴を噴射して写真用画像を印刷するインクジェット式プリンタが開示されている。このプリンタでは、連続紙を2列平行に送りながら2列一度に印刷することができる。
また、この種のインクジェット式のプリンタにおいては、記録ヘッドのノズルの目詰まりを予防・解消する目的で、ノズルをクリーニングするメンテナンス装置が設けられている。メンテナンス装置は、記録ヘッドのノズルを囲むようにノズル形成面に当接可能なキャップと、キャップ内に負圧を付与する吸引ポンプとを備える。キャップをノズル形成面に当接したキャッピング状態の下、吸引ポンプを駆動させてキャップ内を負圧にし、その負圧によりノズルからインクを強制的に吸引排出させることでクリーニングは行われる。また、メンテナンス装置には、ワイパが備えられ、クリーニング後などにノズル内のインクメニスカスを整える目的で、記録ヘッドのノズル形成面をワイパで払拭するワイピングが行われる。これは、ノズルのインクメニスカスが不整形状であると、インク噴射量のばらつきをもたらすからである。
また、キャッピングが解除された印刷中においては、印刷に使用されないノズル内ではインクの増粘が進む。このため、印刷中には不使用ノズル内の増粘したインクを廃棄する目的で、定期的に全ノズルからインク滴を吐出するフラッシングと呼ばれるメンテナンスも行われる。フラッシング時は、記録ヘッドを印刷領域から外れた位置に移動させ、その直下に配置されたフラッシングボックスや前記キャップ内へインク滴を吐出して廃棄する。
特許文献1におけるプリンタでは、メンテナンス装置及びフラッシングボックスは、プラテン(吸着テーブル)に対し連続紙の搬送方向と直交する方向(以下、紙幅方向ともいう)に外れた位置に配置されていた。また、特許文献2におけるプリンタにおいても、フラッシング時にインク滴を廃棄するインク除去手段(フラッシングボックス)が、プラテンに対し連続紙の紙幅方向に外れた位置に設けられていた。
特開2003−118136号公報 特開2004−243708号公報(図1等)
しかしながら、メンテナンス装置やフラッシングボックス等のメンテナンス手段は連続紙の搬送エリアから外れた位置に設ける必要があるが、特許文献1、2のプリンタのように、連続紙の紙幅方向に外れた位置に配置する場合は、プリンタの小型化の要請から連続紙からあまり距離を置いて配置することが困難であった。
また、キャリッジを主走査方向に移動させる場合、キャリッジが印刷開始(インク滴噴射開始)可能な目標速度に達するまでの助走区間が必要であるため、キャリッジが主走査方向に移動可能な範囲は、その助走区間がある分、印刷領域よりも比較的長い。しかし、メンテナンスのための副走査方向への移動は、移動距離が短い方がメンテナンス所要時間が短く済んで印刷スループット向上に役立つので、この点からも、メンテナンス手段を連続紙の紙幅方向(実質的にプラテン幅方向)近くに配置していた。このように従来の構成では、メンテナンス手段が連続紙の紙幅方向(実質的にプラテン幅方向)近くに配置されていた結果、メンテナンス時に発生したインクの小滴やインクミスト等がプラテンに付着し、このプラテンに付着したインクが連続紙の裏面を汚すという問題があった。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、液体噴射手段のメンテナンス時に発生した液体のミスト等がプラテン部を汚す心配がない液体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の液体噴射装置は、上流側から搬送される長尺状のターゲットに液体を噴射し、該液体が噴射された後の前記ターゲットを下流側へ送るように構成された液体噴射装置において、前記ターゲットに対して液体を噴射する液体噴射手段と、前記ターゲットにおける液体が噴射される領域を支持するプラテン部と、前記プラテン部上を通る経路で前記ターゲットを搬送させる搬送手段と、前記液体噴射手段のメンテナンスを行うとともに、前記プラテン部に対し該プラテン部上におけるターゲット搬送方向の上流側と下流側とのうち少なくとも一方の側に外れた外側位置に配置されたメンテナンス手段と、前記液体噴射手段を前記メンテナンス手段に移動させる移動手段とを備えたことを要旨とする。
この発明によれば、液体噴射手段をメンテナンスする際、移動手段は液体噴射手段をメンテナンス手段と対応する位置まで移動させる。そして、メンテナンス手段により液体噴射手段のメンテナンスが行われる。例えば、液体噴射手段からの液体の噴射(例えばフラッシング)、吸引(例えば吸引クリーニング)、液体噴射手段に対する払拭(例えばワイピング)などのメンテナンスが行われる。このメンテナンス時に飛び散った液体(ミスト等)がプランテン部を汚すと、プラテン部に付着した液体がターゲットの裏面を汚すことが心配される。しかし、メンテナンス位置は、プラテン部に対し搬送方向の上流側と下流側とのうち少なくとも一方の側に外れた外側位置である。よって、メンテナンス手段とプラテン部との距離が比較的離れ、メンテナンス時に飛散等した液体が、プラテン部を汚す心配がない。この結果、プラテン部上に支持されるターゲットの裏面が汚れることを回避できる。
本発明の液体噴射装置において、前記ターゲットを前記プラテン部に対し前記ターゲット搬送方向の上流側と下流側とのうち少なくとも一方の側に外れた外側位置で巻き掛けて、前記プラテン部と前記メンテナンス手段との間を通る搬送経路で案内する案内手段を更に備えていることが好ましい。
この発明によれば、ターゲットはプラテン部に対し搬送方向の上流側と下流側とのうち少なくとも一方の側に外れた外側位置で案内手段に巻き掛けられて、該案内手段によりプラテン部とメンテナンス手段との間を通る搬送経路で案内される。よって、メンテナンス手段とプラテン部との距離が比較的離れ、メンテナンス時に飛散等した液体が、プラテン部を汚す心配がない。また、メンテナンス手段の配置位置が、案内手段に対しても搬送方向の上流側と下流側とのうち少なくとも一方の側に外れた外側位置なので、ターゲットの搬送経路を妨げることなく、メンテナンス手段を液体噴射手段の移動経路上のメンテナンス位置と対応する高さに配置することが可能となる。
本発明の液体噴射装置において、前記案内手段に対し前記プラテン部側と反対側となるターゲット搬送経路上の位置には第二案内手段が設けられ、前記案内手段から前記第二案内手段へ至る前記ターゲットの搬送経路は、前記ターゲットを前記メンテナンス手段から遠ざける傾きに設定されていることが好ましい。
この発明によれば、案内手段から第二案内手段へ至るターゲットの搬送経路が、ターゲットをメンテナンス手段から遠ざける傾きに設定されているので、少なくともこの搬送経路に応じた分だけターゲットをメンテナンス手段から遠ざけることができる。例えばメンテナンス手段で発生した液体のミストが、ターゲットに至る前に空気中に飛散(希釈)してしまうため、ターゲットを汚す心配がない。
本発明の液体噴射装置において、前記メンテナンス手段は、前記液体噴射手段から前記ターゲットへの噴射以外の目的で噴射された液体を受容する液体受容部であり、前記搬送経路の前記傾きは、前記ターゲットを前記液体受容部への液体噴射方向と略平行な方向へ案内可能な傾きであることが好ましい。
この発明によれば、案内手段から第二案内手段へ至る搬送経路において、ターゲットは液体受容部への液体噴射方向と略平行な方向、つまり液体受容部へ噴射された液体のミストから遠ざかる方向へ案内される。このため、液体受容部へ噴射された液体のミストがターゲットに付着しにくい。
本発明の液体噴射装置において、前記メンテナンス手段は、前記液体噴射手段にノズルを囲む状態にキャップを当接させたキャッピング状態の下で前記キャップ内に負圧を付与することで前記ノズルから液体を吸引排出させるクリーニング手段と、前記液体噴射手段から前記ターゲットへの噴射以外の目的で噴射された液体を受容する液体受容部と、前記液体噴射手段を払拭する払拭手段とのうち少なくとも一つであることが好ましい。
この発明によれば、クリーニング手段によるクリーニング時に発生した液体のミスト、液体受容部へ噴射した液体のミスト、払拭手段により液体噴射手段を払拭した際に発生した液体のミストが、プラテン部に付着することを回避できる。
本発明の液体噴射装置において、前記クリーニング手段、前記液体受容部及び前記払拭手段が、前記プラテン部に対し前記ターゲット搬送方向の上流側と下流側とのうち少なくとも一方の側に前記案内手段よりも搬送方向外側となる位置に配置され、かつ前記搬送方向に沿って並ぶように配置されていることが好ましい。
この発明によれば、液体噴射手段が搬送方向に移動することでターゲットへの液体噴射を行え、かつ液体噴射手段が搬送方向に移動することで、クリーニング手段、液体受容部及び払拭手段とそれぞれ対応する位置に配置される。よって、液体噴射手段がターゲットの搬送方向へ移動するだけで、液体噴射動作(例えば印刷動作)、クリーニング動作、液体受容部への噴射動作(例えばフラッシング動作)、払拭動作(ワイピング動作)を行うことができる。しかも、クリーニング動作、液体受容部への噴射動作、払拭動作の際に発生した液体のミストがプラテン部を汚す心配がない。
以下、本発明の液体噴射装置をインクジェット式プリンタに具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」をいう場合は、図1及び図2に矢印で示した方向を基準として示すものとする。
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ11は、長尺状のターゲットとしての連続紙12を繰り出す繰り出し部13と、該繰り出し部13から繰り出された連続紙12に順次印刷を行って乾燥する本体部14と、該本体部14で印刷が行われて乾燥された連続紙12を巻き取る巻き取り部15とを備えている。すなわち、本体部14は直方体状の本体ケース16を備えており、連続紙12の搬送方向において上流側となる本体ケース16の左側に繰り出し部13が配設されるとともに下流側となる本体ケース16の右側に巻き取り部15が配設されている。
繰り出し部13は本体ケース16の左面下端部から左方に延びる支持板17を備えており、該支持板17の前面は鉛直面になっている。支持板17の前面における先端部には前方(図1において紙面と直交する方向の手前側)に向かって延びる巻き軸18が支持板17に対して回転可能に支持されている。また、巻き軸18の基端には、円板状の回転板19が巻き軸18と一体回転するように設けられている。
そして、巻き軸18には予めロール状に巻かれた連続紙12が該巻き軸18と一体回転可能に支持されており、このロール状に巻かれた連続紙12における両側縁のうち回転板19側の側縁は回転板19の前面に当接している。すなわち、巻き軸18に予めロール状に巻かれた連続紙12を支持させた際に、このロール状に巻かれた状態の連続紙12における一方の側縁が回転板19の前面に当接することで、連続紙12の搬送方向と直交する前後方向での位置決めがなされるようになっている。なお、本実施形態の連続紙12には光沢紙が用いられている。
図1及び図2に示すように、繰り出し部13は本体ケース16の左面中央部から左方に向かって水平に延びる平板状の繰り出し台20を備えており、該繰り出し台20の先端部には巻き軸18から繰り出される連続紙12を巻き掛けて繰り出し台20の上面に導くための中継ローラ21が回転可能に設けられている。
図2に示すように、繰り出し台20の上面における後端縁には、左右方向に沿って延びる細長いブロック状のガイド部24が、該後端縁のほぼ全体にわたって設けられている。さらに、繰り出し台20の上面には、ガイド部24の左端部と対向するように配置されたガイドブロック25が設けられている。繰り出し台20の上面におけるガイド部24とガイドブロック25との間の領域は連続紙12の搬送経路の一部になっており、ガイド部24とガイドブロック25とは連続紙12の前後方向の幅と同じ距離だけ離間している。
そして、繰り出し台20の上面に沿って連続紙12が右側(本体部14側)に向かって搬送される際には、連続紙12の前後の側縁がガイド部24及びガイドブロック25に対して摺動することで、連続紙12が搬送方向(ここでは右方向)に沿ってガイドされるようになっている。なお、繰り出し台20の上面においてガイドブロック25は前後方向に移動可能になっており、連続紙12の前後方向の幅が変更された場合には、ガイドブロック25を移動させることで、ガイド部24とガイドブロック25との間の距離が連続紙12の前後方向の幅に合わせて変更される。
図1に示すように、本体部14の本体ケース16内における上下方向の中央部よりもやや上寄りの位置には、本体ケース16内を上下に区画する平板状の基台30が設けられており、本体ケース16内における基台30よりも上側の領域は連続紙12に印刷を行うための印刷室31となっている。一方、本体ケース16内における基台30よりも下側の領域には、左右方向に並ぶように区画された3つの区画室33,34,35が形成されている。なお、これら3つの区画室は、左から順に第1区画室33、第2区画室34、第3区画室35とされている。
本体ケース16の左壁には繰り出し台20の上面から第1区画室33内に連続紙12を搬入するための図示しない搬入口が設けられており、第1区画室33には上記搬入口と近接位置で対向するように引き込み駆動ローラ36が回転駆動可能に設けられている。すなわち、引き込み駆動ローラ36は、第1区画室33の左端部に配設されている。
また、第1区画室33内における引き込み駆動ローラ36の右方には中継ローラ40が回転可能に設けられている。そして、引き込み駆動ローラ36の駆動によって第1区画室33内に引き込まれた連続紙12は、印刷室31の左端部寄りの位置に向かうように中継ローラ40に巻き掛けられている。
第1区画室33内における引き込み駆動ローラ36と中継ローラ40との間には図示しない昇降機構の駆動に基づき昇降移動する昇降ローラ42が設けられている。そして、この昇降ローラ42に対しては連続紙12が下側から巻き掛けられている。
ここで、引き込み駆動ローラ36と中継ローラ40との間に位置する連続紙12の長さは、昇降ローラ42が下降するほど長くなるとともに、昇降ローラ42が上昇するほど短くなるようになっている。すなわち、昇降ローラ42が下側に位置するほど引き込み駆動ローラ36と中継ローラ40との間の連続紙12の搬送距離が長くなるとともに、昇降ローラ42が上側に位置するほど引き込み駆動ローラ36と中継ローラ40との間の連続紙12の搬送距離が短くなるようになっている。
図1に示すように、基台30における中継ローラ40と対向する位置には、該基台30を上下に貫通するように、連続紙12を搬送方向(ここでは上方向)に沿ってガイドするガイド装置43が設けられている。印刷室31内におけるガイド装置43の上側には中継ローラ46が設けられており、該中継ローラ46には連続紙12が左側下方から巻き掛けられて右方向に水平に搬送されるようになっている。
印刷室31内における中継ローラ46の右側の領域には、基台30上に支持された矩形板状の支持部材としてのプラテン48が設けられている。プラテン48の右側には、該プラテン48を挟んで中継ローラ46と対向するように転換ローラ49が設けられている。この場合、中継ローラ46の上面、プラテン48の上面、及び転換ローラ49の上面は、互いに面一になっている。
転換ローラ49には中継ローラ46からプラテン48の上面に沿って水平右方向に搬送される連続紙12が左側上方から巻き掛けられて連続紙12の搬送方向が水平右方向から鉛直下方向に転換されている。そして、転換ローラ49によって搬送方向が鉛直下方向に転換された連続紙12は、基台30に設けられた図示しない挿通孔を通って第3区画室35内に搬送されるようになっている。
印刷室31内におけるプラテン48の前後両側には左右方向に延びるガイドレール50(図1では二点鎖線で示す)が対をなすように設けられており、該ガイドレール50の上面はプラテン48の上面よりも高くなっている。両ガイドレール50の上面には、矩形板状のキャリッジ51が該両ガイドレール50に沿って左右方向へ往復移動可能な状態で支持されている。そして、キャリッジ51は、図示しない駆動機構の駆動に基づき両ガイドレール50上を左右方向に移動するようになっている。
図1及び図2に示すように、キャリッジ51の下面には、矩形板状のスライド板53が該キャリッジ51に対して前後方向にスライド移動可能に支持されている。スライド板53の下面には、記録ヘッド54が支持されている。このため、記録ヘッド54はプラテン48に対し、左右方向、前後方向の2方向に移動可能となっている。また、印刷室31内における本体ケース16の後壁上部には、液体としてのインクを一時貯留する複数のバルブユニット55が設けられている。各バルブユニット55には、互いに色の異なるインクが一時貯留されている。
そして、各バルブユニット55は、記録ヘッド54とそれぞれ図示しないインク供給チューブを介して接続されており、該各インク供給チューブを介して記録ヘッド54に各インクを供給するようになっている。記録ヘッド54の下面には図示しない複数のノズル開口が設けられており、各バルブユニット55から供給されたインクを該各ノズル開口からプラテン48上に搬送されて停止された状態の連続紙12に向かって、記録ヘッド54が左右方向、前後方向に移動しながら噴射することで印刷が行われるようになっている。
したがって、連続紙12の搬送経路の途中位置であって連続紙12の印刷が行われるプラテン48の左端から右端までの領域は液体噴射領域としての印刷領域Aとされており、連続紙12は該連続紙12の搬送経路を印刷領域A単位で間欠的に搬送されるようになっている。
なお、本体ケース16内には、互いに色の異なるインクを収容した複数のインクカートリッジ(図示略)が着脱自在な状態で設けられている。これら各インクカートリッジ(図示略)は、図示しないインク供給チューブを介して各バルブユニット55とインク供給可能な状態でそれぞれ接続されている。また、本体ケース16内には、各インクカートリッジ(図示略)内を加圧するための加圧ポンプ(図示略)が設けられており、該加圧ポンプを駆動させることで各インクカートリッジ(図示略)内のインクがインク供給チューブ(図示略)を介して各バルブユニット55にそれぞれ加圧供給されるようになっている。
基台30上におけるプラテン48の左右両側には、印刷途中に適宜フラッシングを行う際に、記録ヘッド54の各ノズル開口(図示略)から吐出されるインクを受容するためのメンテナンス手段としてのフラッシングボックス58a,58bが設けられている。また、基台30上における左側のフラッシングボックス58aの左側には、記録ヘッド54のクリーニング等のメンテナンスを行うためのメンテナンス手段としてのメンテナンスユニット59が設けられている。メンテナンスユニット59は、記録ヘッド54と対応するキャップ59aを備えており、該キャップ59aは昇降可能になっている。
キャップ59a内は、図示しない排出チューブを介して廃液タンクT(図4参照)内と連通している。また、排出チューブの途中位置には該排出チューブ内をキャップ59a側から廃液タンクT側に向かって吸引可能な図示しないチューブポンプが設けられている。そして、メンテナンスユニット59上にキャリッジ51を移動させた状態でキャップ59aを上昇させると、キャップ59aが、記録ヘッド54の各ノズル開口(図示略)を囲うように、記録ヘッド54に対して当接するようになっている。
そして、キャップ59aを記録ヘッド54の各ノズル開口(図示略)を囲うように記録ヘッド54に対して当接させた状態でチューブポンプ(図示略)を駆動することで、記録ヘッド54の各ノズル開口から増粘したインクや気泡をキャップ59a内に強制的に排出させる、いわゆるクリーニングが行われるようになっている。なお、クリーニングによってキャップ59a内に排出された排出インクは排出チューブ(図示略)を介して廃液タンクT内に回収されるようになっている。また、メンテナンスユニット59にはワイパ59b(図1に示す)が設けられ、クリーニング後などにキャリッジ51がメンテナンス位置から印刷領域A側へ離れる過程でワイパ59bが記録ヘッド54のノズル形成面54a(図3等に示す)を払拭するワイピングが行われるようになっている。
図1に示すように、第3区画室35内における左寄りの位置には印刷領域Aで印刷された後の連続紙12を強制的に乾燥させるための上下に長い強制乾燥装置60が設けられている。そして、転換ローラ49に巻き掛けられて鉛直下方に搬送された連続紙12は、強制乾燥装置60内を通って該強制乾燥装置60の下側に回転可能に設けられた反転ローラ61に左側上方から巻き掛けられてやや右斜め上方に向かって搬送されるようになっている。
このように、連続紙12の搬送経路の途中位置であって連続紙12の強制乾燥が行われる強制乾燥装置60内の上端から下端までの領域は強制乾燥領域Bとされている。そして、連続紙12の搬送方向(ここでは上下方向)における強制乾燥領域Bの距離は、連続紙12の搬送方向(ここでは左右方向)における印刷領域Aの距離の正の整数倍(本実施形態では1倍)となるように設定されている。ちなみに、本実施形態では、連続紙12の搬送方向において、強制乾燥領域Bの距離と印刷領域Aの距離とは等しくなるように設定されている。
また、連続紙12の搬送経路の途中位置であって印刷領域Aと強制乾燥領域Bとの間で連続紙12が転換ローラ49に巻き掛けられる領域は、印刷領域Aで印刷された後の連続紙12が強制乾燥領域Bで強制乾燥される前に自然乾燥される領域となるため、自然乾燥領域Cとされている。なお、本実施形態では、強制乾燥領域Bと自然乾燥領域Cとにより乾燥領域が構成されている。
反転ローラ61から右斜め上方に向かって搬送された連続紙12は、第3区画室35内における右下端部に回転可能に設けられた中継ローラ62に左側下方から巻き掛けられ、第3区画室35内を本体ケース16の右壁に沿うように上方に向かって搬送されるようになっている。第3区画室35内における反転ローラ61と中継ローラ62との間の位置には、強制乾燥領域Bで強制乾燥された後の連続紙12に張力を付与するように該連続紙12を下側から押圧するダンサーローラ65が設けられている。
また、本体ケース16の右壁における第3区画室35の上端部と対応する位置には連続紙12を巻き取り部15側へ搬出するための図示しない搬出口が設けられており、第3区画室35には上記搬出口と近接位置で対向するように送り出し駆動ローラ64が回転駆動可能に設けられている。そして、この送り出し駆動ローラ64を駆動することで、連続紙12が上記搬出口を介して巻き取り部15側へ送り出されるようになっている。
図1に示すように、巻き取り部15は直方体状の巻き取りフレーム68を備えており、巻き取りフレーム68の高さは送り出し駆動ローラ64の高さとほぼ同じになっている。巻き取りフレーム68の前面における上端部には中継ローラ69が回転可能に設けられている。上記搬出口から送り出される連続紙12は、中継ローラ69に左側上方から巻き掛けられ、真下に向かって搬送されるようになっている。
巻き取りフレーム68の前面における中継ローラ69の下側の位置には、中継ローラ69から真下に向けて搬送された連続紙12を搬送方向(ここでは下方向)に沿ってガイドするガイド装置72が設けられている。巻き取りフレーム68の前面におけるガイド装置72の下側の位置には中継ローラ73が回転可能に設けられており、ガイド装置72を介して下方に搬送ガイドされる連続紙12は中継ローラ73に左側から巻き掛けられて右斜め下方に向かって搬送されるようになっている。
巻き取りフレーム68の前面における中継ローラ73の右斜め下方には前方に向かって延びる巻き取り駆動軸74が巻き取りフレーム68に対して回転駆動可能に支持されている。巻き取り駆動軸74には中継ローラ73から右斜め下方に向かって搬送された連続紙12が巻き付けられており、該巻き取り駆動軸74を回転駆動することで巻き取り駆動軸74に連続紙12が順次巻き取られるようになっている。
巻き取り駆動軸74の基端には該巻き取り駆動軸74と一体に回転する円板状の回転板75が設けられており、該回転板75は巻き取り駆動軸74で連続紙12を巻き取る際に、連続紙12が正確に巻き取られるようにするためのガイドとして機能するようになっている。
次に本実施形態における特徴部分である、メンテナンス手段の配置構成について詳細に説明する。メンテナンス手段としてのフラッシングボックス58a,58b及びメンテナンスユニット59の配置構成は基本的に同様であるので、ここでは、フラッシングボックス58a,58bの配置構成について説明する。
図1、図3及び図4に示すように、一対のフラッシングボックス58a,58bは、プラテン48に対し、連続紙12のプラテン48上における搬送方向外側となる位置に配置されている。また、プラテン48上に位置する連続紙12は、プラテン48に対し搬送方向(図1、図2における左右方向)上流側で、案内手段としての中継ローラ46に巻き掛けられ、プラテン48と左側のフラッシングボックス58aとの間を通ってその下方に略鉛直方向の搬送経路をとるように案内されている。つまり、左側のフラッシングボックス58aは、中継ローラ40,46及びガイド装置43等により案内される略鉛直方向の搬送経路からプラテン48へ導入する水平方向への搬送経路へ連続紙12の案内方向を切り換えている中継ローラ46よりも、プラテン48上における搬送方向の外側(左側)となる位置に配置されている。
また、プラテン48上に位置する連続紙12は、プラテン48に対し搬送方向下流側で、案内手段としての転換ローラ49に巻き掛けられ、プラテン48と右側のフラッシングボックス58bとの間を通ってその下方に略鉛直方向の搬送経路をとるように案内されている。つまり、右側のフラッシングボックス58bは、プラテン48から導出する水平方向の搬送経路から、転換ローラ49及び反転ローラ61により案内される略鉛直方向の搬送経路へ連続紙12の案内方向を切り換えている転換ローラ49よりも、プラテン48上における搬送方向の外側(右側)となる位置に配置されている。
中継ローラ40,46及びガイド装置43等により案内される略鉛直方向の搬送経路では、連続紙12が左側のフラッシングボックス58aの下方に至らない傾きで案内される。その傾きは、本実施形態では、プラテン48上における連続紙12の面に対して略直角となる角度であり、この略鉛直方向の搬送経路の存在により、フラッシングボックス58aの下方を通過する連続紙12の位置を、フラッシングボックス58aから下方へ遠ざけている。このため、中継ローラ40と昇降ローラ42との間における連続紙12の位置は、フラッシングボックス58aの下方へ十分遠ざかった位置に設定される。本実施形態では、連続紙12をフラッシングボックス58aの下方へ遠ざけるために、中継ローラ40,46及びガイド装置43等により案内される略鉛直方向の搬送経路が、プラテン48上における連続紙12の高さ位置から鉛直下方へ例えば20cm以上の範囲に設定されている。この20cmは、記録ヘッド54からフラッシングボックス58aへインク滴を噴射した際に発生したミスト等が連続紙12へ至る前に空気中に飛散(希釈)されてしまうに十分な距離である。鉛直方向へ20cm以上遠ざけられれば、搬送経路は所定角度に傾いた斜めの経路でもよい。そして、本例では、中継ローラ40から昇降ローラ42に至るまでの搬送経路がさらに下降する傾きをとるので、フラッシングボックス58aの上面(開口面)と対向するフラッシング位置に配置された記録ヘッド54のノズル54b(図3参照)からその下方を通過する連続紙12に至るまでの距離は、明らかに20cmを超えることになる。
なお、メンテナンスユニット59は、左側のフラッシングボックス58aよりもプラテン48上における連続紙12の搬送方向上流側(左側)に略隣接して位置するので、フラッシングボックス58aと同様の上述の配置条件が成立している。ここで、連続紙12の昇降ローラ42より上流側部分の搬送経路を決めている引き込み駆動ローラ36は、中継ローラ40よりも低い高さ位置に配置されている。このため、メンテナンスユニット59の下方を通る連続紙12の位置は、メンテナンスユニット59のキャップ59aやワイパ59bと対向する位置に配置されたメンテナンス位置におけるノズル形成面54aから下方へ十分(20cm以上)遠ざかる。
一方、転換ローラ49及び反転ローラ61により案内される略鉛直方向の搬送経路では、連続紙12が右側のフラッシングボックス58bの下方に至らない傾きで案内される。その傾きは、本実施形態では、プラテン48上における連続紙12の面に対して略直角となる角度であり、この略鉛直方向の搬送経路の存在により、フラッシングボックス58bの下方を通過する連続紙12の位置を、フラッシングボックス58bから下方へ遠ざけている。このため、反転ローラ61と中継ローラ62との間における連続紙12の位置は、フラッシングボックス58bの下方へ十分遠ざかった位置に設定される。本実施形態では、連続紙12をフラッシングボックス58bの下方へ遠ざけるために、転換ローラ49及び反転ローラ61により案内される略鉛直方向の搬送経路が、プラテン48上における連続紙12の高さ位置から鉛直下方へ例えば50cm以上の範囲に設定されている。なお、この距離は20cm以上であればよく、ノズル54bから鉛直方向へ20cm以上遠ざけられれば、搬送経路は所定角度に傾いた斜めの経路でもよい。そして、本例では、反転ローラ61から中継ローラ62に至るまでの搬送経路が若干上昇する傾きをとるものの、フラッシングボックス58bの上面(開口面)と対向するフラッシング位置に配置された記録ヘッド54のノズル54b(図3参照)からその下方を通過する連続紙12に至るまでの距離は、明らかに20cmを超える。
なお、フラッシング位置におけるノズル54bからのインク滴噴射方向延長線が、連続紙12の搬送経路と交差するまでの距離は、十分長い。例えば印刷時における記録ヘッド54のノズル形成面54aとフラッシングボックス58a,58bとの間隔(フラッシングギャップ)が1〜5mm程度であるのに対し、20〜50cm確保されている。つまり、プラテンギャップの40〜500倍程度の距離が確保されている。本例では、メンテナンス対象となるノズル54bから鉛直方向へ連続紙12の経路と交差するまでの距離が、前述のとおり20cm以上確保されている。また、フラッシング時のインク滴噴射方向と交差する左右方向においても、フラッシングボックス58a,58bと、連続紙12の水平部分端部、つまり搬送経路転換のための巻き掛け箇所(ローラ箇所)との離間距離も、1〜5cm程度確保されている。このため、フラッシング時のインク滴が仮にミストになって浮遊しても、連続紙12と交差する位置や、プラテン48側の連続紙12の水平部分に到達する前にミストは分散してしまうので、プラテン48はもちろん、連続紙12へも付着することがない。
次に、フラッシングボックスを備えたフラッシングユニットの構成について説明する。本実施形態では、左側のフラッシングボックスと、右側のフラッシングボックスとで構成が異なっている。図3は、左側のフラッシングボックスを搬送方向と平行な面で切断した断面で示すフラッシングユニットの概略構成図であり、図4は右側のフラッシングボックスを搬送方向と平行な面で切断した断面で示すフラッシングユニットの概略構成図である。
図3に示すように、フラッシングユニット80を構成するフラッシングボックス58aは、プラテン48に対して中継ローラ46を間に挟んだ外側(左側)の位置に配置されている。フラッシングボックス58aは、外形が四角板状のボックス81と、ボックス81の上端に開口する受容孔82を挟んでその左右両側に二段ずつ積層配置されたインク吸収材83とを有している。ボックス81は、プラテン48の上面と略同じ高さに上端が位置するように配置されており、キャリッジ51が図3に示すフラッシング位置に移動した場合、ノズル54bと受容孔82の開口面との間にフラッシングに適した所定距離(フラッシングギャップ)が確保されるようになっている。
記録ヘッド54のノズル形成面54aには、インク色と同数列(例えば4列)のノズル54bが形成されている。左側のフラッシングボックス58aは、記録ヘッド54が1列ずつフラッシングを行う構成であり、その受容孔82は、ノズル一列分のインク滴を受容可能な開口幅を有している。受容孔82は、ノズル列方向(図3における紙面垂直方向)にノズル列長より若干長い範囲に亘り開口している。
図3に示すフラッシングユニット80は、上記フラッシングボックス58aと、ボックス81内に吸引気流を発生させるためにダクトホース84を通じて接続されたファン装置85と、ボックス81内の廃液を排出するための廃液チューブ86とを備えている。ボックス81の側部下端近傍位置に設けられた排気管81aには、ダクトホース84が接続されている。また、ボックス81の底部に突出形成された管部81bには、廃液チューブ86が接続されている。
ボックス81の内側上部には、インク吸収材83を支持する一対の支持板部81cが形成されている。また、ボックス81内において一対の支持板部81cの底部側の空間には、複数枚(本例では6枚)の延出部81d,81eが上下方向に所定の間隔を開けてかつ左右の内壁面から互い違いに延出するように配列されている。そして、複数枚の延出部81d,81eは、ボックス81内における左右方向幅の半分の長さよりも長く水平方向に延出しており、左右の延出部81d,81eによりボックス81内には、繰り返し蛇行する迷路状の空気流路87(ラビリンス構造)が形成されている。
最上段の延出部81dは、水平面に対して斜状の姿勢で配置され、フラッシング時に受容孔82を介して導入された廃インクはこの延出部81dの上面を流れて下方へ落下し、各延出部81eを伝ってボックス81内の底部まで流れ落ちる。また、下側の複数枚(本例では5枚)の延出部81eは、略水平に延出している。なお、下側の複数枚の延出部81eについても、上面が傾斜するように斜状に形成し、廃インクが延出部81eの斜面を伝って流れ落ちる構成も採用できる。
ファン装置85は、制御部CTと電気的に接続され、制御部CTにより駆動制御される。ファン装置85が駆動されると、ボックス81内の空気がダクトホース84を通じて排気され、ボックス81内が負圧になることで受容孔82へ流入して迷路状の空気流路87を底部側へ向かって流れる吸引気流が発生するようになっている。
次に右側のフラッシングボックスを有するフラッシングユニットの構成を図4に基づいて説明する。
図4に示すように、フラッシングユニット90を構成するフラッシングボックス58bは、プラテン48に対して転換ローラ49を間に挟んだ外側(右側)の位置に配置されている。フラッシングボックス58bは、外形が直方体状のボックス91と、ボックス91の上端に開口する受容孔92を挟んでその左右両側に配置された一対のインク吸収材93とを有している。ボックス91は、プラテン48の上面と略同じ高さに上端が位置するように配置されており、キャリッジ51が図4に示すフラッシング位置に移動した場合、ノズル54bと受容孔92の開口面との間にフラッシングに適した所定距離(フラッシングギャップ)が確保されるようになっている。
右側のフラッシングボックス58bは、記録ヘッド54が四列のノズル54bのフラッシングを一度で行う構成であり、その受容孔92は、ノズル四列分のインク滴を受容可能な開口幅を有している。受容孔92は、ノズル列方向(図4における紙面垂直方向)にノズル列長より若干長い範囲に亘り開口している。
フラッシングユニット90は、上記フラッシングボックス58bと、ボックス91内に吸引気流を発生するためにダクト94を通じて接続されたファン装置95と、受容孔92近くの上端位置からボックス91内へ洗浄水を供給するための保湿装置96と、ボックス91内の廃液を廃液タンクTへ排出するため廃液排出部97とを備えている。ダクト94は、ボックス91の右側側部下端寄り位置に開口する排気口91aと連通するようにボックス81の右側部に配設されている。また、ボックス91の底部から突出する管部91bには廃液タンクTに繋がる廃液チューブ98が接続されている。
ボックス91の内側上部には、インク吸収材93を支持する一対の支持板部91cが左右の内壁面からそれぞれ水平に延出している。また、ボックス91内において一対の支持板部91cの底部側の空間には、複数枚(本例では5枚)の延出部91d,91e,91f,91gが上下方向(深さ方向)に所定の間隔を開けてかつ内壁面から延出するように配列されている。そして、複数枚の延出部91d,91e,91f,91gにより、ボックス91内には、迷路状の空気流路99(ラビリンス構造)が形成されている。
最上段の延出部91d,91eは、左右の内壁面の略同じ高さ位置から先端側ほど下降する斜状に延出しており、フラッシング時に受容孔92を介して導入された廃インクはこの延出部91dの上面に着弾するとともに該上面(斜面)を流れて下方の延出部91eへ落下する。この延出部91eの上面は廃インクが落下する左右方向略中央部が一番高く該中央部から左右両側へ離れるほど下降する斜面に形成されている。また、延出部91eの下方には、二枚の延出部91f,91gが左右の内壁面における異なる高さ位置から互い違いに延出している。このため、廃インクは、二段目の延出部91eの左右方向両側から、下側に配置された延出部91f,91gの上面にそれぞれ流れ落ちる。そして、延出部91f上の廃インクはさらに延出部91gの上面へ一旦流れ落ち、延出部91gの上面から最終的にボックス91の底部へ流れ落ちるようになっている。
ファン装置95は、制御部CTと電気的に接続され、制御部CTにより駆動制御される。ファン装置95が駆動されると、ボックス91内の空気がダクト94を通じて排気され、ボックス91内が負圧になることで受容孔92へ流入して迷路状の空気流路99を底部側へ向かって流れる吸引気流が発生するようになっている。記録ヘッド54のノズル54bから噴射されたインク滴は、受容孔92を通って延出部91dの上面に着弾する途中で分散しミストになったり、延出部91dの上面やインク吸収材93の上面に当たって跳ね返った際にミストになったりする。このようにフラッシング時に発生したミストは、吸引気流によって受容孔92を通ってボックス91内へ吸引され、また、ボックス91内へ一旦捕捉されたミストは、仮にファン装置95の駆動が停止されても、迷路状の空気流路99内に捕捉される。なお、ファン装置85,95の排気方向上流側の位置には図示しないフィルタが設けられ、排気される空気中のミストはフィルタに捕捉される。
なお、図4の例では、フラッシングボックス58bを搬送方向と平行な鉛直面で切断した断面を示しているが、これに対し、搬送方向と直交する幅方向と平行な鉛直面で切断した断面で見た場合に、図4に示す配列パターンで複数枚の延出部が左右内壁面のうち少なくとも一方の内壁面から延出する構成も採用できる。この場合、図4に示す延出部の配置単位を、フラッシングボックス58bの長手方向(幅方向)に繰り返し配列した構成も採用できる。また、ラビリンス構造が得られる限りにおいて、延出部の延出方向や傾き、延出している内壁面は、適宜選択できる。
保湿装置96は、保湿タンク100と、保湿タンク100内の洗浄液Rをボックス91内へ供給するために保湿タンク100の下部から延出する供給チューブ101と、供給チューブ101上に設けられた開閉バルブ102とを備えている。供給チューブ101は開閉バルブ102の下流側位置で2本に分岐し、分岐した各供給チューブ101a,101bはボックス91の左右側壁上端部に貫通された流路(連通孔)からなる給液部91hに接続されている。開閉バルブ102は、電磁開閉弁であって、制御部CTと電気的に接続され、制御部CTにより励消磁制御されることで開閉する。なお、保湿タンク100は、洗浄液Rの液面が加圧空気等により加圧されているか、給液部91hよりも洗浄液Rの液面が高所に位置しうる高さに配置されている。
本実施形態では、制御部CTは、フラッシング時に開閉バルブ102を開弁し、保湿タンク100内の洗浄液Rを、供給チューブ101を通じて給液部91hからボックス91内へ供給する。各給液部91hは、最上段の延出部91dの基部(傾斜方向上側部)に対応して位置し、給液部91hから供給された洗浄液Rは、最上段の延出部91dの上面を洗い流すようになっている。但し、給液量としては少量でよく、フラッシング時のインク滴を全てボックス91の底部まで流し落とすことが可能な液量でもよいが、インク滴を少し希釈する程度の少量の液量でも構わない。なお、本実施形態では、洗浄液として「水」を用いている。もちろん、洗浄液は、水以外でも採用でき、例えばリンス液、インクの溶媒又は分散媒と同じ成分又は溶媒又は分散媒の主要成分の液体、あるいはインクと相溶性又は分散性のある公知の液体を用いることができる。
次に印刷中に行われるフラッシング動作について説明する。
さて、印刷中においては、制御部CTがフラッシング時期を管理している。前回のフラッシング終了時から所定時間(例えば5〜20秒)が経過した旨をタイマからの通知で認識すると、制御部CTは、記録ヘッド54をフラッシング位置へ移動させ、フラッシングを行わせる。このとき、二つのフラッシングボックス58a,58bに対応する各フラッシング位置のうち、フラッシング時期に達したとき実行中の印刷の終了位置に近い方のフラッシング位置へ記録ヘッド54を移動させる。なお、一回の印刷を終える度に記録ヘッド54をフラッシング位置へ移動させてフラッシングを実施してもよい。
例えば記録ヘッド54は左側(上流側)のフラッシングボックス58aへ移動し、受容孔82と対向させるノズル列を順次切換えながら、ノズル一列分ずつ四回に分けてフラッシングを行う。また、例えば記録ヘッド54は右側(下流側)のフラッシングボックス58aへ移動した場合は、ノズル四列を受容孔92と対向させた図4に示すフラッシング位置に配置して、ノズル四列分のフラッシングを一度で行う。
これらいずれのフラッシングボックス58a,58bでフラッシングを行う場合も、プラテン48に対して搬送方向外側であって、かつ連続紙12の搬送経路転換箇所(左側の中継ローラ46、又は右側の転換ローラ49)よりもプラテン48と反対側となる外側位置まで移動する。このフラッシング位置は、プラテン48との間に中継ローラ46、又は転換ローラ49の配設スペースを間に隔てており、プラテン48からある程度の距離を隔てた位置となっている。よって、フラッシング時のミスト等がプラテン48まで到達してこれを汚す心配がない。また、連続紙12に対しても必要な距離を隔てているので、連続紙12をミスト等で汚す心配もなくなる。しかも、記録ヘッド54はフラッシング時もフラッシングボックス58a又は58bに移動するだけで足りるので、フラッシング専用の移動機構を別途設ける必要もない。このため、記録ヘッド54の移動方向の切換え等の動作が不要なため、フラッシング位置への到達所要時間が比較的短く済み、フラッシング所要時間を短く抑えられる。
また、連続紙12の幅サイズが変更されても、フラッシング位置と連続紙12との水平方向における距離は搬送方向転換箇所の位置によって決まり、連続紙の幅サイズに拘わらず一定になるので、幅サイズに依らずフラッシング時のミストによる連続紙12の汚れを効果的に抑えることができる。例えばフラッシングボックスが連続紙の搬送方向と直交する幅方向外側に配置されていた従来構成では、幅サイズの大きな連続紙が使われると、フラッシング位置と連続紙の幅方向端縁が接近するため、フラッシングボックス時のミストにより連続紙を汚す心配があったが、このような心配もない。
さらに中継ローラ46等により案内された略鉛直方向の搬送経路が、プラテン48上における連続紙12の高さ位置から下方へ20cm以上あり、左側のフラッシングボックス58aの下方を通過する連続紙12の位置を、フラッシングボックス58aから遠ざけることができる。よって、連続紙12の上流側の搬送経路転換箇所より上流側の部分をミストで汚すことも回避できる。
また、転換ローラ49等により案内された略鉛直方向の搬送経路が、プラテン48上における連続紙12の高さ位置から下方へ50cm以上あり、右側のフラッシングボックス58bの下方を通過する連続紙12の位置を、フラッシングボックス58bから遠ざけることができる。よって、連続紙12の下流側の搬送経路転換箇所より下流側の部分をミストで汚すことも回避できる。
ここで、右側のフラッシングボックス58bに対してフラッシングを行うときは、制御部CTにより以下の制御が行われる。
制御部CTは、キャリッジモータ(図示省略)を駆動して、記録ヘッド54をフラッシング位置に移動させるとともに、リニアエンコーダ(図示省略)からのエンコーダ信号に基づき記録ヘッド54がフラッシング位置に到達したことを認識すると、キャリッジモータの駆動を停止させる。そして、記録ヘッド54の吐出駆動素子を駆動させてノズルから印刷とは関係のないインク滴を噴射させるフラッシングを行う。このフラッシング開始に先立って、制御部CTは、ファン装置95を駆動し、受容孔92へ流入する吸引気流を発生させている。フラッシングで噴射されたインク滴は、飛翔途中でミストになったり、インク吸収材93や延出部91d等に衝突してミストになっても、受容孔92近傍の外部で発生したミストは吸引気流により受容孔92へ流入し、ボックス91内で発生したミストも底部側へ吸引されて、共にボックス91内に捕捉される。ボックス91内でミストは、延出部91d,91e,91f,91gの壁面に衝突してそこに付着することで捕捉される。また、ファン装置95の駆動停止後においても、ボックス91内が迷路状の空気流路99になっているので、一旦ボックス91内に捕捉されたミストは浮遊状態にあっても、ボックス91内に捕捉され、受容孔92から外部へ飛散することはない。
さらに、制御部CTは、フラッシング時のタイミングに合わせて、あるいはフラッシング直後に、開閉バルブ102を開弁させる。この結果、保湿タンク100内の洗浄液Rが供給チューブ101を通って二箇所の給液部91hからボックス91内へ供給される。このとき、洗浄液Rは、給液部91hから最上段の延出部91dの上面に流れ落ち、あるいは断続的に滴下される。これにより、フラッシングで延出部91d等の上面に付着した廃インク(ミスト含む)は、洗浄液Rにより洗い流されたり希釈されたりする。
そして、洗浄液Rにより洗い流されたり希釈されたりした廃液は、各延出部91d,91e,91f,91gの上面を伝って、やがてボックス91の底部まで流れ落ち、廃液チューブ98を通じて廃液タンクTに排出される。なお、洗浄液Rの供給は、フラッシング時に合わせたタイミングで実施する構成に限定されず、例えば印刷中は洗浄液Rを滴下し続ける構成も採用できる。また、ファン装置85,95についても、例えば印刷中は継続駆動する構成も採用できる。
以上、詳述した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)メンテナンス手段としてのフラッシングボックス58a,58b及びメンテナンスユニット59を、連続紙12をプラテン48に対し搬送方向外側となる位置で巻き掛けて、プラテン48とメンテナンス手段との間を通る搬送経路で案内する案内手段としての中継ローラ46又は転換ローラ49より搬送方向外側となる位置に配置した。よって、プラテン48から離間させてメンテナンス位置(フラッシング位置、ワイピング位置を含む)を設定できるため、メンテナンス時に発生したインクミストによりプラテン48を汚すことを回避できる。この結果、プラテン48に付着したインクが連続紙12の裏面を汚す印刷不良を回避できる。また、メンテナンス位置を連続紙12とも離すことができるので、メンテナンス時のインクミストによって連続紙12を汚すこともない。
(2)連続紙12が案内手段(中継ローラ46,転換ローラ49)によりメンテナンス手段(フラッシングボックス58a,58b、メンテナンスユニット59)とプラテン48との間を通って下方へ案内され、案内手段から第二案内手段(中継ローラ40,反転ローラ61)に至る搬送経路が、メンテナンス手段から遠ざかる傾き(略直角)に設定されている。よって、少なくともこの搬送経路の距離分は連続紙12をメンテナンス手段から下方へ遠ざけることができる。よって、メンテナンス時に発生したインクミストが連続紙12を汚す事態を効果的に回避できる。また、この傾きを略直角に設定しているので、メンテナンス手段から連続紙12を遠ざけるための搬送経路の経路長を必要な長さに任意に調整できるうえ、インクミストの落下方向と搬送経路方向が略平行なため、連続紙12の面へミストが付着しにくい。
(3)略鉛直方向の搬送経路を、プラテン48上における連続紙12の高さ位置から鉛直方向下側へ20cm以上に亘る範囲に設定した。このため、メンテナンス手段の下方を通る連続紙12の位置を、メンテナンス時における記録ヘッド54のノズル形成面54a(又はノズル54b)から十分遠ざけることができる。仮にフラッシングボックス58a,58bの側方を通って下方へフラッシング時のミストが流れても、下方の連続紙12に到達する前にミストは空気中に分散(希釈)してしまうため、連続紙12を汚すことがない。
(4)また、プラテン48に対し記録ヘッド54の移動方向は2つあるので、フラッシング時に記録ヘッド54は移動方向の一方に移動すればよい。このため、記録ヘッド54をフラッシング時に移動させる移動機構を別途設ける必要がない。この場合、メンテナンス時に記録ヘッド54の移動方向を略直交する方向へ切り換える動作が不要なため、メンテナンス位置への到達所要時間を短く済ませられ、ひいてはメンテナンス所要時間を短く抑えることができる。
(5)フラッシングボックス58bの受容孔92近傍に給液部91hを設け、ボックス91内の迷路状の空気流路99を形成する複数の延出部のうち最上段の延出部91dの上面に洗浄液Rを供給する構成とした。よって、迷路状の空気流路99を形成する延出部91d,91e,91f,91g上に付着した廃インクは洗浄液Rにより流されるので、これらの面上に乾燥固化した廃インクが固着することはない。例えば最上段の延出部91d上など受容孔92近傍に廃インクが付着したまま放置されると、経年によりインク中の固形成分の結晶(例えば針状結晶や柱状結晶)が、延出部91d上など受容孔92近傍に析出し、受容孔92から外方へ突出することも起こりうる。また、延出部91d上など廃インクが一旦増粘・乾燥固化すると、後から噴射されたインクによっても流れ落ちず、インク乾燥凝固物が徐々に堆積・成長し、受容孔92から外方へ突出することも起こりうる。この場合、記録ヘッド54がフラッシング位置に移動した際、記録ヘッド54のノズル形成面54aにインク凝固堆積物や結晶等が接触し、ノズル形成面54aを汚染したり、堆積物や結晶が折れたり剥離したりして飛散することが心配される。しかし、本実施形態によれば、フラッシング時の廃インクは、延出部91d,91e,91f,91g上から洗浄液Rにより洗い流されるため、インク凝固堆積物の成長や結晶の析出が阻害され、堆積物や結晶の発生に起因するノズル形成面54aの汚染や剥離物等の飛散による連続紙12やプラテン48、ノズル形成面54a等を汚染も回避できる。
(6)洗浄液Rの供給はフラッシング時又はフラッシング直後に行うので、フラッシング時の廃インクを増粘・乾燥する前に事前に洗い流すことができる。よって、インク凝固堆積物の発生を効果的に回避できる。特に、記録ヘッド54のノズル54bから噴射されたインクは洗浄液R上に着弾するタイミングで給液した場合は、延出部91d上に付着することがなく直ちに希釈されて流される。例えば粘度の比較的高いインクであると、延出部91dの壁面に一旦付着するとその付着界面には洗浄液Rが及びくいため、洗い流し作用が弱まることが懸念される。しかし、本実施形態によれば、そのような心配がなく、比較的粘度の高いインクでも効果的に洗い流すことができる。
(7)ファン装置95の駆動による気流吸引動作と、洗浄液Rの供給動作とをほぼ同時に行う構成としたので、フラッシング時に発生したミストの吸引回収と、フラッシング時に受容した廃インクの延出部91d,91e,91f,91gの上面からの洗い流しを行うことができる。また、この際、吸引気流により洗浄液Rの流れ(流速)が加速されるため、洗い流し効果を高めることができるうえ、ミストが空気流路99の壁面上を流れる洗浄液に衝突し、浮遊ミストの低減にも効果がある。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・プラテン48をその長手方向両端部が両フラッシングボックス58a,58bに至る程度に長くし、プラテン48の端部に導入口又は導出口(スリット等)を形成し、これら導入口又は導出口から連続紙が導入又は導出される構成も採用できる。この場合、プラテンのうち印刷のために連続紙が支持される部分(印刷領域Aに対応する部分)を、本明細書ではプラテン部と定義する。さらに、プラテンを搬送方向に長くしてその端部にフラッシング用の受容孔が開口する構成も採用でき、この場合も、プラテンのうち印刷のために連続紙が支持される部分がプラテン部となる。
・フラッシングボックス58aを廃止し、メンテナンスユニット59のキャップ59aにフラッシング時のインク滴を吐出する構成も採用できる。この場合、フラッシングボックス58aを廃止した分、メンテナンスユニット59の配設位置をプラテン側へシフトさせることが好ましい。この場合、さらにフラッシングボックス58bも廃止してよい。
・プラテンのターゲット支持面が鉛直面となる向きにプラテンを配置し、連続紙に対し液体噴射ヘッドからインク滴を水平に噴射する構成や、さらにはターゲット支持面が下向きになる向きにプラテンを配置し、液体噴射ヘッドがインク滴を上方へ向けて噴射する構成を採用できる。これらの場合でも、案内手段よりも搬送方向外側となる位置にメンテナンス手段を配置すれば、フラッシング時のミスト等によるプラテン48や連続紙12の汚れを回避できる。なお、案内手段がターゲットを巻き掛けて案内する案内方向は、プラテン上における連続紙の面と交差(例えば略直角)する方向であれば足りる。
・メンテナンス手段としてのフラッシングボックスは、プラテン48に対し搬送方向上流側と下流側のうち一方のみに配置してもよい。但し、フラッシングボックスを1つ設ける場合は、メンテナンスユニット59が配置されているホーム位置側に設けることが望ましい。これは、キャッピング状態から印刷を開始する場合、印刷開始に先立ち行われるフラッシングのためのキャリッジの移動距離を短く済ませられるからである。
・印刷後の連続紙12を下流側で巻き取る構成に限定されない。例えば印刷後の連続紙12を下流側でカッタ装置により切断する構成も採用できる。
・一対のフラッシングボックス58a,58bは、両方が図3に示すフラッシングボックス58aの構造のものでもよいし、両方が図4に示すフラッシングボックス58bの構造のものでもよい。また、図3のフラッシングボックス58aに保湿装置を設けてもよい。さらに図4のフラッシングボックス58bにおいて、保湿装置96を廃止しても構わない。また、ファン装置を廃止してもよい。
・前記実施形態では、キャップ59a及び吸引ポンプを備えたクリーニング手段としてのキャップユニットと、ワイパ59bを備えた払拭手段としてのワイパユニットが一つのユニットとして構成されたメンテナンスユニット59を採用したが、メンテナンス手段として個別ユニットのキャップユニットとワイパユニットのうち少なくとも一方を設けてもよい。
・ターゲットは連続紙のような紙に限定されず、樹脂フィルム、布、金属テープ等も採用できる。
・上記実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンタ11に具体化したが、インク以外の他の液体(機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体を含む)を噴射する液体噴射装置に具体化してもよい。そして、本明細書における「液体」には、例えば、無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含むほか、液状体、流状体などが含まれる。
前記実施形態及び変形例から把握される技術的思想を以下に記載する。
(1)前記傾きの前記搬送経路は、前記ターゲットを鉛直方向下側へ20cm以上の位置まで案内していることを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。この発明によれば、前記傾きの搬送経路によって、ターゲットは鉛直方向下側へ20cm以上の位置まで案内されるので、メンテナンス手段の下方を通るターゲットの位置をメンテナンス手段の下方へ十分遠ざけることができる。この結果、メンテナンス時に発生したミスト等は、メンテナンス手段の下方を通るターゲットに到達する前に飛散(希釈)してしまい、ターゲットを汚す心配がない。
一実施形態のインクジェット式プリンタの概略正面図。 同プリンタのキャリッジの概略平面図。 上流側のフラッシングユニットと連続紙搬送機構との位置関係を示す一部破断模式正面図。 下流側のフラッシングユニットと連続紙搬送機構との位置関係を示す一部破断模式正面図。
符号の説明
11…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ、12…ターゲットとしての連続紙、18…搬送手段を構成する巻き軸、21…搬送手段を構成する中継ローラ、36…搬送手段を構成する引き込み駆動ローラ、40…搬送手段を構成するとともに第二案内手段としての中継ローラ、42…搬送手段を構成する昇降ローラ、46…搬送手段を構成するとともに案内手段を構成する中継ローラ、48…プラテン部としてのプラテン、49…案内手段を構成する転換ローラ、50…移動手段を構成するガイドレール、51…液体噴射手段を構成するキャリッジ、54…液体噴射手段を構成する記録ヘッド、54a…ノズル形成面、54b…ノズル、58a…メンテナンス手段及び液体受容部としてのフラッシングボックス、58b…メンテナンス手段及び液体受容部としてのフラッシングボックス、59…メンテナンス手段としてのメンテナンスユニット、59a…メンテナンス手段及びクリーニング手段を構成するキャップ、59b…メンテナンス手段及び払拭手段を構成するワイパ、61…搬送手段を構成するとともに第二案内手段としての反転ローラ、62…搬送手段を構成する中継ローラ、64…搬送手段を構成する送り出し駆動ローラ、69…搬送手段を構成する中継ローラ、73…搬送手段を構成する中継ローラ、74…搬送手段を構成する巻き取り駆動軸、80…フラッシングユニット、90…フラッシングユニット、CT…制御部。

Claims (6)

  1. 上流側から搬送される長尺状のターゲットに液体を噴射し、該液体が噴射された後の前記ターゲットを下流側へ送るように構成された液体噴射装置において、
    前記ターゲットに対して液体を噴射する液体噴射手段と、
    前記ターゲットにおける液体が噴射される領域を支持するプラテン部と、
    前記プラテン部上を通る経路で前記ターゲットを搬送させる搬送手段と、
    前記液体噴射手段のメンテナンスを行うとともに、前記プラテン部に対し該プラテン部上におけるターゲット搬送方向の上流側と下流側とのうち少なくとも一方の側に外れた外側位置に配置されたメンテナンス手段と、
    前記液体噴射手段を前記メンテナンス手段に移動させる移動手段と
    備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記ターゲットを前記プラテン部に対し前記ターゲット搬送方向の上流側と下流側とのうち少なくとも一方の側に外れた外側位置で巻き掛けて、前記プラテン部と前記メンテナンス手段との間を通る搬送経路で案内する案内手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記案内手段に対し前記プラテン部側と反対側となるターゲット搬送経路上の位置には第二案内手段が設けられ、前記案内手段から前記第二案内手段へ至る前記ターゲットの搬送経路は、前記ターゲットを前記メンテナンス手段から遠ざける傾きに設定されていることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記メンテナンス手段は、前記液体噴射手段から前記ターゲットへの噴射以外の目的で噴射された液体を受容する液体受容部であり、前記搬送経路の前記傾きは、前記ターゲットを前記液体受容部への液体噴射方向と略平行な方向へ案内可能な傾きであることを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 前記メンテナンス手段は、前記液体噴射手段にノズルを囲む状態にキャップを当接させたキャッピング状態の下で前記キャップ内に負圧を付与することで前記ノズルから液体を吸引排出させるクリーニング手段と、前記液体噴射手段から前記ターゲットへの噴射以外の目的で噴射された液体を受容する液体受容部と、前記液体噴射手段を払拭する払拭手段とのうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記クリーニング手段、前記液体受容部及び前記払拭手段が、前記プラテン部に対し前記ターゲット搬送方向の上流側と下流側とのうち少なくとも一方の側に前記案内手段よりも搬送方向外側となる位置に配置され、かつ前記搬送方向に沿って並ぶように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
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