JP5463610B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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本発明は、インクジェットプリンタに関するものである。
従来のインクジェットプリンタには、インクを供給するインク供給源から記録ヘッドにインクを供給し、該供給されたインクを記録媒体上に射出し着弾させることで画像形成するものがある。また、記録液として高粘度インクを用いると、印刷された画像が滲みにくく、明瞭な印刷が行えるという利点がある。
しかしながら、上記構成のインクジェットプリンタに、高粘度インクを用いると、高粘度であるがゆえに、供給路内で流路抵抗による圧力損失が増大し、高粘度インクをインクタンクから記録ヘッドへと安定して供給できず、記録ヘッドのインク吐出が不安定となるおそれがある。また、高粘度インクは、記録ヘッドから吐出される際に、粘度が低い状態でないと明瞭な印刷が行えず、特に記録ヘッドにピエゾ素子を用いた場合であると、粘度が低い状態でなければ安定吐出は困難である。
これらを改善するために、高粘度インクが記録ヘッドに供給される間に、インク供給系(例えば、上記のようなインク供給源、供給路、記録ヘッド等)で高粘度インクを加熱して低粘度化することで、圧力損失を減少させ、記録ヘッドへのインク供給を安定化して記録を行うものが開発されている(特許文献1参照)。
また、インクジェットプリンタにおいては、インクを紙などの記録媒体に吐出(射出)する吐出口が記録ヘッドの一面(ノズル面)に備えられているが、吐出口にはインクの固着による目詰まりや吐出口に連通するインク供給路内に発生した気泡やごみ等による目詰まり等の不具合が発生する場合があるため、所定のタイミングで記録ヘッドのメンテナンス作業が行われる。メンテナンス作業としては、記録ヘッドのノズル面をキャップ部材で密閉するように覆い、このキャップ部材を介して吸引ポンプで吸引することにより、吐出口内に残留している気泡やノズル面に付着したごみ等をインクとともに吸引除去する作業や、この吸引除去作業の終了後、インクを予備射出する作業や、この予備射出後、ノズル面に残留したインクを弾性を有するブレードを用いて拭き取る作業等がある。
そこで、記録ヘッドのみに加熱手段を設け、記録ヘッドを加熱した状態で画像記録動作やインクを吸い出すパージ(強制排出)動作を行うものも開発されている(特許文献2参照)。
特開2005−103871号公報 特開2005−178202号公報
しかしながら、上記特許文献のいずれにも、画像記録時とメンテナンス時において、インクの加熱領域を異ならせる例の記載はない。
まず、画像記録の時間は、メンテナンスの時間よりも大幅に長く、長時間の記録を連続して行う場合もある。この際、特許文献1に示すように、インク供給系全体のインクを加熱する構成では、使用するに従って残留したインクが長時間加熱されてしまう。これによりインクの変質等によりインクの寿命が縮んでしまうことがある。また、インク供給系全体のインクを加熱することにより、電力コストが上昇するという問題もある。
また、画像記録においては、インク粘度をほぼ一定にして、インク吐出量のばらつきを抑え、記録画像の色変動を抑えるため、記録ヘッドのインクの温度を設定範囲内に精度良く制御する必要があるが、インク供給系全体のインクを加熱する構成では、記録ヘッドのインクの温度を設定範囲内に精度良く制御することが難しい。
また、特許文献2に示すように、画像記録動作時やインクを吸い出すパージ動作時に、より下流側の記録ヘッドのみを加熱する構成では、以下の課題がある。
メンテナンスの吸引時においては、記録時に比較して使用されるインクの消費が早く、インク流路内及びヘッド内のインクがすぐに吐出されてしまい、下流側の記録ヘッドの加熱装置だけでは所定温度まで十分に加熱できない。このためメンテナンスの際に各ノズルでインクの目詰まりを回復できない場合がある。
また、記録ヘッドのメンテナンス時において記録ヘッドから吸引排出されるインクが、より上流側の、例えば記録ヘッドの内部のみならず供給チューブの内部にまで及ぶ場合がある。より上流側の供給チューブの内部のインクが加熱手段により加熱されていないと粘度が低下した状態で記録ヘッドに流出されず、記録ヘッドのメンテナンス時の目詰まりを確実に回復できない。
本発明の課題は、画像記録時におけるインクの変質を抑制し、また、インク吐出量のばらつきによる記録画像の色変動を抑えるとともに、記録ヘッドのメンテナンス時の目詰まりを確実に回復できるインクジェットプリンタを提供することを目的とする。
本発明の目的は、以下のような構成により達成される。
1.
インクを貯留し供給するインクタンクから、前記インクを吐出する記録ヘッドの吐出口まで、前記インクを供給するインク供給系が備えられ、前記インクを加熱することによって低粘度化させて前記記録ヘッドから吐出させるインクジェットプリンタであって、
前記記録ヘッドは複数のヘッドモジュールと前記インクタンクから供給された前記インクを各ヘッドモジュールに供給する共通インク流路とが共通の支持基板に設けられて構成され、
前記ヘッドモジュールの吐出口から前記インクを強制排出して各ヘッドモジュールのメンテナンスをおこなうメンテナンスユニットと、
前記インク供給系における前記共通インク流路内の前記インクを加熱する第1のインク加熱手段と、
前記第1のインク加熱手段よりも前記インク供給系の前記インクの供給方向における下流側の前記各ヘッドモジュール内の前記インクを加熱する第2のインク加熱手段と、
前記共通インク流路内及び前記各ヘッドモジュール内の前記インクの温度をそれぞれ検知するインク温度検知手段と、
前記インク温度検知手段の検知結果に基づいて前記第1のインク加熱手段及び前記第2のインク加熱手段の駆動を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記ヘッドモジュールの吐出口から前記インクを吐出して記録を行う期間は、前記第2のインク加熱手段のみを駆動させ、前記メンテナンスを行う期間は、前記第1のインク加熱手段及び第2のインク加熱手段の両方を駆動させることを特徴とするインクジェットプリンタ。
2.
前記制御手段は、前記インク温度検知手段により検知された前記インクの温度を、前記メンテナンスを行う期間において、前記ヘッドモジュールの吐出口から前記インクを吐出して記録を行う期間よりも高くなるようにすることを特徴とする前記1に記載のインクジェットプリンタ。
3.
前記インクは、紫外線が照射されることで硬化する紫外線硬化型インクであることを特徴とする前記1又は2にインクジェットプリンタ。
本発明によれば、記録ヘッドの吐出口からインクを吐出して記録を行う期間は、上流側の第1のインク加熱手段を駆動せず、下流側の第2のインク加熱手段のみを駆動させインクを加熱するので、インクが長時間加熱されてしまうことを防止できる。これによりインクの変質等によりインクの寿命が縮んでしまうことを抑制できる。また、記録ヘッドのインクの温度を設定範囲内に精度良く制御でき、ひいては、インク粘度をほぼ一定にでき、インク吐出量のばらつきを抑え、記録画像の色変動を抑えることができる。また第2のインク加熱手段のみを駆動させるので、電力コストを抑制することが可能となる。
また、吸引等によりインクを強制排出させてメンテナンスを行う期間は、上流側の第1のインク加熱手段及び下流側の第2のインク加熱手段の両方を駆動させてインクを加熱するので、インク消費が早いメンテナンス時においても十分な温度のインクを吐出することができる。したがって、インクは加熱手段により加熱されて粘度が低下した状態で記録ヘッドからインクを吸引排出するため、記録ヘッドのメンテナンス時の目詰まりを確実に回復できる。吸引によるメンテナンスを行う期間は、記録の期間に比べて短時間であるため、第1のインク加熱手段及び第2のインク加熱手段の両方を駆動させてもインクの変質等が発生することはない。また、メンテナンス時は、粘度が所定値以下であれば良く、記録時のように記録ヘッドのインクの温度を設定範囲内に精度良く制御する必要はない。
また、記録ヘッドのメンテナンス時において記録ヘッドから吸引等により強制排出されるインクが、記録ヘッドの内部のみならず供給チューブの内部にまで及んだとしても、供給チューブの内部のインクは加熱手段により加熱されて低粘性化され、その低粘性化したインクが記録ヘッドに流出するため、これにより、記録ヘッドのメンテナンス時の目詰まりをより確実に回復できる。
以上のように本発明のインクジェットプリンタによれば、インク供給系のインクの供給方向における上流側のインク供給系内のインクを加熱する第1のインク加熱手段と、インク供給系のインクの供給方向における下流側のインク供給系内のインクを加熱する第2のインク加熱手段とを備え、記録ヘッドの吐出口からインクを吐出して記録を行う期間は、上流側の第1のインク加熱手段を駆動せず、下流側の第2のインク加熱手段のみを駆動させインクを加熱するので、インクの変質を抑え、また、記録ヘッドのインクの温度を設定範囲内に精度良く制御でき、ひいては、インク粘度をほぼ一定にでき、インク吐出量のばらつきを抑え、記録画像の色変動を抑えることができる。また、吸引等によりインクを強制排出させてメンテナンスを行う期間は、上流側の第1のインク加熱手段及び下流側の第2のインク加熱手段の両方を駆動させてインクを加熱するので、記録ヘッドのメンテナンス時の目詰まりを確実に回復できる。このように、本発明によれば、記録時のインクの変質の抑制及び安定したインクの吐出と吸引等によりインクを強制排出させるメンテナンス時における目詰まりの確実な回復を両立することができる。
以下に本発明に関する実施の形態の例を示すが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。
<第一の実施の形態>
以下、この発明の第一の実施の形態について、図1〜図4の図面を参照しながら説明する。
この実施の形態で例示されるインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、シリアルプリント方式によるインクジェットプリンタ1であり、温度上昇に伴って低粘度化する高粘度インク(以下インクと記述)を記録媒体に吐出し印刷を行うものである。このインクジェットプリンタ1の主要構成は、図1に示すように、シート状の記録媒体2を印刷時に前方へ搬送させる搬送手段(図示省略)と、前記記録媒体2にインクを吐出する記録ヘッド3と、該記録ヘッド3にインクを供給するサブタンク4と、複数色毎の記録ヘッド3およびサブタンク4を搭載したキャリッジ5と、前記サブタンク4にインクを供給するメインタンク6と、メインタンク6からサブタンク4にまでインクを供給するメイン供給路7と、前記記録ヘッド3のメンテナンスを行うメンテナンスユニット8と、印刷時あるいはメンテナンス時などにキャリッジ5を水平方向(矢印A)に沿って案内するガイドレール9と、前記キャリッジ5の待機所となるホームポジション10と、これら各部の制御を行う制御部30(図3:温度制御手段)とを備えている。
搬送手段は、印刷時において、キャリッジ5の動作にタイミングを合わせて、記録媒体2を印刷領域C上で搬送し、印刷の終了に応じて、記録媒体2は、印刷領域Cから下方(矢印B)に向かって搬送される。
記録ヘッド3は、インクジェットプリンタ1で使用されるインクのインク色(Y:イエロー、LY:ライトイエロー、M:マゼンダ、LM:ライトマゼンダ、C:シアン、LC:ライトシアン、K:ブラック、LK:ライトブラック)に応じて、複数個設けられている。この記録ヘッド3には、図2に示すように、インクを吐出する吐出口(図示省略。以下、ノズルと記す場合がある)と、インク吐出のためのインク吐出手段と、圧力室と、圧力室を介して吐出口までインクを供給する過程で、インクを収納するマニフォールド(インク収納部)11とが備えられている。このマニフォールド11には、サブタンク4内のインクを導くインク供給路12が設けられている。そしてマニフォールド11には、図2,図3に示すように、インク供給路12から供給されたインクを、吐出口から安定吐出するために、インクを加熱し低粘度化するマニフォールドヒーター(本実施形態における第2のインク加熱手段)13、およびマニフォールド11内のインクの温度を検知するマニフォールド温度センサー(インク温度検知手段)14が設けられている。各記録ヘッド3毎に設けられたマニフォールドヒーター13は、各マニフォールド11の外表面に接して設け、各マニフォールド11の外側からインクを加熱するようにしてある。また、マニフォールドヒーター13を、マニフォールド11の壁内部に埋め込んでもよい。このことにより、マニフォールド11を組み付ける通常の製造工程だけで、ヒーター部材を組み込んだ記録ヘッドを構成することができ、製造工数及びコストの増加をもたらすおそれがなく、また、ヒーター部材がマニフォールド11の壁内部に埋め込まれていることにより、簡易な構造でインクをより均等に加温することができる。
また、インク供給路12には、インクを加熱し低粘度化するインク供給路ヒーター(本実施形態における第1のインク加熱手段)15と、インク供給路12内の温度を検知するインク供給路温度センサー(インク温度検知手段)16とが設けられている。各記録ヘッド3毎に設けられたインク供給路ヒーター15は、各インク供給路12の外周面に接して設け、各インク供給路12の外側からインクを加熱するようにしてある。
本例では、記録ヘッド3は、インク吐出のためのインク吐出手段として、電界を印加することによりせん断モードで変形するせん断モード型の圧電素子を用いている。但し、本発明はこれらに限られるものではなく、例えば、圧電素子を単板型の圧電素子や縦振動タイプの積層型圧電素子等、別の形態の圧電素子を用いてもかまわない。また、静電力や磁力を利用した電気機械変換素子や、沸騰現象を利用して圧力を付与させるための電気熱変換素子等、他のインク吐出手段を用いてもかまわない。
サブタンク4は、図2に示すように、メインタンク6から記録ヘッド3までインクを供給する際に一旦インクを収納して供給するものであり、その上部には、メインタンク6からのインクが流入するように、メイン供給路7が接続されている。このサブタンク4は、記録ヘッド3と同様にインクジェットプリンタ1で使用されるインクのインク色に応じて、複数設けられている。
つまり、メイン供給路7により導かれたインクは、サブタンク4、インク供給路12、マニフォールド11からなるインク供給系によって記録ヘッド3の吐出口まで供給される。
インク供給路ヒーター15、マニフォールドヒーター13は、各部内のインクを加熱し低粘度化させるものであれば如何なるものでもよく、例えば、各部を加熱することで内部のインクも加熱するものや、各部内でインクを直接加熱するものが挙げられる。
キャリッジ5は、図1に示すように、ガイドレール9の案内により水平方向(矢印A)に沿って往復移動を繰り返し、記録ヘッド3およびサブタンク4を、印刷領域Cにある記録媒体2の印刷面に沿って移動させる。
メインタンク6は、各サブタンク4に収納されるインクの各色に応じて複数設けられていて、その下部にはメイン供給路7が接続されている。なお、この実施の形態では、メインタンク6を各色毎に分割した構成であるが、各メインタンク6を一体的とした構成でもよい。
メイン供給路7は、各メインタンク6と各サブタンク4とをそれぞれ対応するもの同士連通させることで、メインタンク6からサブタンク4へのインクの供給を各色毎に可能としている。そしてこのメイン供給路7は、キャリッジ5の移動に対応するように、フレキシブルな部材により形成されている。このメイン供給路7の各々には、メイン供給路7内部の圧力を変更し、メインタンク6からサブタンク4へとインクを供給する変圧ポンプ19が備えられている。
メンテナンスユニット8は、記録ヘッド3の吐出口を有するノズル面を覆って、吐出口からインクを吸引する吸引キャップ20と、該吸引キャップ20によるインクの吸引が行われた後に、記録ヘッド3のノズル面に残るインクを拭き取るブレード部21と、該ブレード部の清掃を行うブレードクリーナー部(図示省略)とを備えている。なお、メンテナンスユニット8は、吸引や加圧により吐出口からインクを強制排出する強制排出手段を備えていればよい。本実施形態では、吸引によりインクを強制排出する強制排出手段の例を示しているが、例えば、インク供給路等に強制排出手段としての加圧ポンプを設け、加圧によりインクを強制排出する様にしてもよい。また加圧と吸引を併用してもよい。
吸引キャップ20は、複数(本実施の形態では2個)並んで設けられており、メンテナンス時において、一度に複数個の記録ヘッド3の吸引を行うことを可能としている。
吸引キャップ20の底面には、吸引キャップ20の内部に連通するインク連通管66が設けられている。このインク連通管66の中途には、吸引装置である吸引ポンプ64が設けられており、インク連通管66の下端には、吸引したインクを受ける廃インクタンク65が設けられている。
また、メンテナンスユニット8の横には、インク吐出欠等の吐出不良を検知するためのインク吐出欠検知機構としての光センサ80が設けられている。この光センサ80は、赤外線などの光線を発する発光素子を内蔵する発光器81と発光器81から発せられた光を感知する受光素子を内蔵する受光器82とからなり、記録ヘッド3の吐出不良の検知を行う際には、発光器81と受光器82とが記録ヘッド3を挟んで記録ヘッド3の走査方向に対して一定の角度を持って互いに対向するように配置されている。
インク吐出欠検知機構としての光センサ80は、後述するように光の透過状態からインク吐出欠等の有無の判断を行うCPU(Central Processing Unit)34を備える制御部30に接続されている。
また、記録ヘッド3の吐出不良の検知を行う際、ノズル面に対向する位置には、ノズルから吐出されるインクを受けるための受け皿83が設けられている。
インク吐出欠検知機構は、インク吐出欠及び吐出曲がり等の吐出不良を検知することのできる手段であればこれに限られない。
ホームポジション10は、キャリッジ5が往復移動する経路の他端側に備えられている。このホームポジション10には、記録ヘッド3のノズル面を保湿する保湿キャップ22が、記録ヘッド3と同数設けられており、キャリッジ5の待機中においては、記録ヘッド3のノズル面を覆って密閉している。
制御部30は、図3に示すように、インターフェイス31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、CPU(Central Processing Unit)34等から構成され、ROM32中に書き込まれている制御プログラムや制御データに従いインターフェイス31に接続された各種機器を制御するようになっている。
インターフェイス31には、記録ヘッド3、キャリッジ5、変圧ポンプ19(不図示)、光センサ80、インク供給路ヒーター15、インク供給路温度センサー16、マニフォールドヒーター13、マニフォールド温度センサー14、メンテナンスユニット8、インクジェットプリンタ1に対する操作の入力指示或いはエラーメッセージ等の各種メッセージを通知するための入力表示部90、などが電気的に接続されている。
ROM32には、インクジェットプリンタの各部の動作に関する各種制御プログラムや制御データなどが書き込まれている。
RAM33は、電力が供給されている間だけ入力されたデータを複数記憶可能であり、印刷される画像データ等の各種データを記憶する記憶領域とCPU34による作業領域などが備えられている。
CPU34は、ROM32に格納されている各種プログラムの中から指定されたプログラムを、RAM33内の作業領域に展開し、各センサーからの入力信号に応じて、プログラムに従った各種処理を実行する。
次に、本実施形態の作用について、図4に示すフローチャート図を用いて説明する。
開始時においてプリンタ電源がONされているものとする。
まず、本実施形態において、画像記録時及びヘッドメンテナンス動作時以外のときには待機動作として、記録ヘッド3を搭載したキャリッジ5は、ホームポジション10に配設された保湿キャップ22の上に待機しており、この保湿キャップ22によって記録ヘッド3のノズル面が覆われることにより、ノズル部分を密閉している(S1)。なお、この待機動作時は、インク供給路ヒーター15、マニフォールドヒーター13の両方とも駆動はせずにインク供給系の加熱は行わない。
入力表示部90から画像記録動作に入るように指示が入力されると(S2)、制御部30は、第2のインク加熱手段であるマニフォールドヒーター13のみを動作させて、マニフォールド11内のインクを加熱する(S3)。そして、制御部30は、インク温度検知手段であるマニフォールド温度センサー14によって、マニフォールド部内のインクの温度が所定温度範囲になったら、キャリッジ駆動源を制御して記録ヘッド3をインク吐出欠検知機構の受け皿83の上方に移動させ、すべての記録ヘッド3を対象に、以下に示すインク吐出欠の検知を行う(S4)。
記録ヘッド3が所定の位置に到達すると、制御部30は、すべてのインク吐出手段に駆動パルス電圧を印加することによって、すべてのノズルからインクを吐出させる。同時に、インク吐出欠検知機構としての光センサ80を作動させ、ノズルから吐出されるインクに対して発光器81から光線を照射させるとともに、照射された光線を受光器82で受光させながら、ノズルの一つ一つに発光器81からの光線が照射されるように記録ヘッド3を少しずつ移動させる。
この際、インク吐出欠が生じていない場合には、発光器から照射された光線はノズルから吐出されたインクによって遮られ受光器82に到達しないが、インク吐出欠が生じている場合には光線はインクによって遮られることなく受光器82に到達する。受光器82が発光器81からの光線を受光した場合には、その情報は、制御部30の中のCPU34に伝達される。
CPU34は、受光器から伝達された情報から、すべての記録ヘッド3についてインク吐出欠等の吐出不良が生じていないと判断した場合には(S5:NO)、制御部30は、第2のインク加熱手段であるマニフォールドヒーター13を動作させた状態で、マニフォールド温度センサー14によって、マニフォールド部内のインクの温度が所定温度範囲となれば、記録ヘッド3を記録領域に移動させ、キャリッジ5を駆動させることにより記録ヘッド3が主走査方向Aに往復運動するとともに、搬送手段により記録媒体2を主走査方向Aに直交する副走査方向に搬送させながら、入力表示部90からの入力情報及び所定の画像情報に基づいて記録ヘッド3のノズルから所要の色のインクを吐出させる(S9)。この際、インクは液滴として記録媒体2の上に吐出されることにより、記録媒体2に画像が記録される。
CPU34は、受光器から伝達された情報から、インク吐出欠等の吐出不良が生じていると判断した場合には(S5:YES)、制御部30は、インク吐出欠等が検知されたメンテナンスの対象となる記録ヘッド3のそれぞれに対して、第2のインク加熱手段であるマニフォールドヒーター13を動作させた状態で、第1のインク加熱手段であるインク供給路ヒーター15を動作させて、各部(インク供給路12、マニフォールド11)内のインクを加熱する(S6)。そして、各インク温度検知手段(インク供給路温度センサー16、マニフォールド温度センサー14)によって、各部内のインクの温度が所定温度以上となれば、キャリッジ駆動源を制御して記録ヘッド3をガイドレール9に沿ってメンテナンスユニット8の上に移動させ、以下に示すメンテナンスを行う(S7)。
記録ヘッド3が所定の位置に到達すると、制御部30がメンテナンスユニット8を上
昇させる。これにより、メンテナンスユニット8に設けられている吸引キャップ20で記録ヘッド3のノズル面が覆われて密閉される。その後、制御部30が吸引ポンプ64を作動させることにより吸引キャップ20の内部に負圧をかけ、ノズル内のインクを吸引する。ノズルから吸引されたインクは、ノズルに対向するように吸引キャップ20の内部に設けられた吸収体に接触すると順次吸収体に吸収される。吸収されたインクはインク連通管66を通じて廃インクタンク65に送られ、蓄えられる。
吸引終了後、制御部30は、メンテナンスユニット8を下降させ、これにより、ノズル面から吸引キャップ20が離間される。
その後、制御部30はメンテナンスユニット8を前方および上方へ移動させ、ノズル面にメンテナンスユニット8に設けられたブレード21を摺接させながら後方へ移動させる。これにより、ノズル面に付着しているインクやゴミ等が拭き取られる。
次に、制御部30は、記録ヘッド3を受け皿83の上方に移動させ、駆動パルス電圧を印加することによってインク吐出手段を駆動させてノズルからインクを空吐出させる。
これによりヘッドのメンテナンス動作は終了し、ノズルの内部は画像記録を行うのに良好な状態に整備される。
ヘッドメンテナンス動作が終了すると、制御部30は、第1のインク加熱手段であるインク供給路ヒーター15の動作を停止させて(S8)、第2のインク加熱手段であるマニフォールドヒーター13のみを動作を継続させて、マニフォールド11内のインクを加熱する。そして、マニフォールド温度センサー14によって、マニフォールド部内のインクの温度が所定温度範囲となれば、記録ヘッド3を記録領域に移動させ、キャリッジ5を駆動させることにより記録ヘッド3が主走査方向Aに往復運動するとともに、搬送手段により記録媒体2を主走査方向Aに直交する副走査方向に搬送させながら、入力表示部90からの入力情報及び所定の画像情報に基づいて記録ヘッド3のノズルから所要の色のインクを吐出させる(S9)。この際、インクは液滴として記録媒体2の上に吐出されることにより、記録媒体2に画像が記録される。
画像記録が終了し、未処理の画像記録作業がない場合は、マニフォールドヒーター13の動作を停止させる(S10)。
入力表示部90からプリンタ停止の指示が入力されると(S11:YES)、記録ヘッド3を保湿キャップ22上に移動させて保湿キャップ22を記録ヘッド3に装着してプリンタ電源がOFFされ、終了となる。
プリンタ停止の指示がなければ(S11:NO)、記録ヘッド3を保湿キャップ22上に移動させて保湿キャップ22を記録ヘッド3に装着して待機する待機動作に戻る(S1)。
本実施形態のインクジェットプリンタによれば、記録ヘッドの吐出口からインクを吐出して記録を行う期間は、上流側の第1のインク加熱手段を駆動せず、下流側の第2のインク加熱手段のみを駆動させインクを加熱するので、インクが長時間加熱されてしまうことを防止できる。これによりインクの変質等によりインクの寿命が縮んでしまうことを抑制できる。また、記録ヘッドのインクの温度を設定範囲内に精度良く制御でき、ひいては、インク粘度をほぼ一定にでき、インク吐出量のばらつきを抑え、記録画像の色変動を抑えることができる。また第2のインク加熱手段のみを駆動させるので、電力コストを抑制することが可能となる。
また、吸引によるメンテナンスを行う期間は、上流側の第1のインク加熱手段及び下流側の第2のインク加熱手段の両方を駆動させてインクを加熱するので、インク消費が早いメンテナンス時においても十分な温度のインクを吐出することができる。したがって、インクは加熱手段により加熱されて粘度が低下した状態で記録ヘッドからインクを吸引排出するため、記録ヘッドのメンテナンス時の目詰まりを確実に回復できる。吸引によるメンテナンスを行う期間は、記録の期間に比べて短時間であるため、第1のインク加熱手段及び第2のインク加熱手段の両方を駆動させてもインクの変質等が発生することはない。また、メンテナンス時は、粘度が所定値以下であれば良く、記録時のように記録ヘッドのインクの温度を設定範囲内に精度良く制御する必要はない。
また、記録ヘッドのメンテナンス時において記録ヘッドから吸引排出されるインクが、記録ヘッドの内部のみならずインク供給路の内部にまで及んだとしても、インク供給路の内部のインクは加熱手段により加熱されて低粘性化され、その低粘性化したインクが記録ヘッドに流出するため、これにより、記録ヘッドのメンテナンス時の目詰まりをより確実に回復できる。
以上のように、本実施形態のインクジェットプリンタによれば、インク供給系のインクの供給方向における上流側のインク供給系内のインクを加熱する第1のインク加熱手段と、インク供給系のインクの供給方向における下流側のインク供給系内のインクを加熱する第2のインク加熱手段とを備え、記録ヘッドの吐出口からインクを吐出して記録を行う期間は、上流側の第1のインク加熱手段を駆動せず、下流側の第2のインク加熱手段のみを駆動させインクを加熱するので、インクの変質を抑え、また、記録ヘッドのインクの温度を設定範囲内に精度良く制御でき、ひいては、インク粘度をほぼ一定にでき、インク吐出量のばらつきを抑え、記録画像の色変動を抑えることができる。また、吸引によるメンテナンスを行う期間は、上流側の第1のインク加熱手段及び下流側の第2のインク加熱手段の両方を駆動させてインクを加熱するので、記録ヘッドのメンテナンス時の目詰まりを確実に回復できる。このように、本発明によれば、記録時のインクの変質の抑制及び安定したインクの吐出と吸引によるメンテナンス時における目詰まりの確実な回復を両立することができる。
本実施の形態におけるインクジェットプリンタは、記録ヘッドの画像記録の開始が指示された際に、インク吐出欠が発生しているか否かを検知し、インクが吐出されない不吐出ノズルが検知された場合には、当該不吐出ノズルによるインク吐出欠を回復するため、ヘッドメンテナンスを実施する。このインク吐出欠の検知とメンテナンスは、例えば、入力表示部90のメニュー選択やモード切替ボタン押下といったユーザにより手動で指示されるものでもよいし、待機動作中や画像記録中に、予め設定された周期に従って定期的に実施されるように自動的に指示されるものであってもよい。或いは長時間の停止後の起動時に自動的に指示されるものであってもよい。
また、メンテナンス動作時には、画像記録時に比較して温調設定値を高く設定しインクの粘度を低下させて、吸引動作が良好に行われるようにすることが好ましい。このとき、制御部30は、記録ヘッド3のマニフォールド温度センサー14の検出結果に基づき、画像記録時よりも高い温度で発熱するようにマニフォールドヒーター13を制御しており、記録ヘッド3の内部のインクは、画像記録時よりも高い温度に加熱されて吸引排出される。
ここで、本実施形態において、高粘度インクとしては、20℃で20cP〜50cPの粘度のインクを意味する。画像記録時において、記録ヘッドから安定に吐出可能なインクの粘度は、1cP〜12cPである。
具体的には、本実施形態は、20℃で40cPの高粘度インクを用いており、例えば、画像記録時においてマニフォールドヒーター13が約50℃で発熱するように制御することにより、インク粘度は約10cPとなり安定吐出可能となる。また、インクの強制排出によるメンテナンス時において制御部30は、50℃より高い70℃で発熱するようにマニフォールドヒーター13及びインク供給路ヒーター15を制御することにより、インク粘度は約5cPとなり、記録ヘッド3の内部のインクは、画像記録時よりもさらに低粘性化されて流動性が高まった状態に維持されて記録ヘッド3から吸引排出される。
また、インクジェットプリンタが電源を投入されて待機状態にあるとき、制御部30は、第2のインク加熱手段であるマニフォールドヒーター13のみを動作させて、マニフォールド11内のインクを加熱しておくようにしてもよい。
また、本実施形態において、制御部30が、各インク温度検知手段の検知結果に基づいて、各インク温度検知手段のそれぞれに対応するインク加熱手段を制御するので、インク供給系を構成する部材(インク供給路12、マニフォールド11)をそれぞれ独立して、インク温度制御することができ、制御を容易に行うことができる。なお、温度検知手段をマニフォールド11のみに配置させるようにして、制御部30が、マニホールドの温度検知手段の検知結果に基づいて、第1のインク加熱手段と第2のインク加熱手段を制御するようにしてもよい。
さらに、インク供給系のインクの供給方向における上流側のインク供給系内のインクを加熱する第1のインク加熱手段と、インク供給系のインクの供給方向における下流側のインク供給系内のインクを加熱する第2のインク加熱手段の配置位置の形態として、第1のインク加熱手段をインク供給路に、第2のインク加熱手段を記録ヘッドに配置する形態を例示して説明しているが、例えば、1つの記録ヘッドに2つの加熱手段を設けて、上流側(例えばマニフォールド)に第1のインク加熱手段と、下流側(例えば圧力室)に第2のインク加熱手段を配置するようにしてもよい。また、第1のインク加熱手段をインク供給路12とメイン供給路7に、第2のインク加熱手段を記録ヘッドに配置するようにしてもよい。この際、メイン供給路のヒーターは、複数色分のメイン供給路を束ねた状態でその外周面に接して設け、複数色分のメイン供給路の外側からインクを加熱するようにすることが好ましい。単一のヒーターにより効率的に複数色分のメイン供給路を加熱できると共に、インクの強制排出によるメンテナンス性がより向上する。
<第二の実施の形態>
次に、本発明の第二の実施の形態について説明する。
第二の実施の形態について、図5、図6を参照して説明する。図5は、本発明を適用した第二の実施の形態のインクジェットプリンタの主要部を表す斜視図である。図6は、図5のインクジェットプリンタに備わるラインヘッドのカバーをはずした状態での斜視図である。なお、以下の説明では、図5において図1に示した上記実施形態と同様のキャリッジとその往復移動機構、メンテナンスユニット、インク吐出欠検知機構、保湿キャップを備えているが、当該部材は図1に示した構成と同様であって、図5においては、省略してあるとともに、当該部材についての詳細な説明は省略する。
この第2の実施の形態で例示されるライン型のインクジェットプリンタ600は、記録媒体の幅(主走査方向の幅)に対応した画像記録幅を有するように、長手方向(主走査方向、矢印A)に亘って多数のノズルが所定間隔に設けられたライン型の記録ヘッド602を備えている。
記録ヘッド602は、インクジェットプリンタ600で使用されるインクの種類(Y:イエロー、M:マゼンダ、C:シアン、K:ブラック)に応じて、複数設けられており、
これら記録ヘッド602が、互いの長手方向が平行となるように記録媒体2の搬送方向(副走査方向、矢印B)に並んでいる。また、記録ヘッド602の上部には、短いインク供給路612を介してインクタンク608が取り付けられている。この記録ヘッド602を停止した状態で、記録媒体搬送手段(記録ヘッドと記録媒体を副走査方向へ相対的に移動させる手段)により、記録媒体2を副走査方向(矢印B)に相対的に移動させながら、記録を行う。なお、記録媒体2を固定して、記録ヘッド602を副走査方向(矢印B)に移動させるようにしてもよい。メンテナンス時においては、キャリッジ駆動源を制御して記録ヘッド602をガイドレールに沿ってメンテナンスユニットの上に移動させ、メンテナンスを行う。
また、ライン型のインクジェットプリンタに用いる記録ヘッドは、1本の長い記録ヘッド602を用いても良いが、図6に示すように、記録媒体の幅よりも短い長さのヘッドモジュールを組み合わせて長くしてもよい。このような場合、短い長さのヘッドモジュール毎に分割して、温度制御を行う方法も可能である。具体的には、短い長さのヘッドモジュール毎に、温度検出手段、加熱手段を設け、それぞれ独立に温度制御すればよい。これにより、より安定した吐出が可能になる。
図6は、記録ヘッド602のカバー200をはずした状態での斜視図である。本図では隠れている下側の面に、多数のノズルが配列されている。
記録ヘッド602は、複数個のヘッドモジュール100が2段の千鳥状に配置されて、共通の支持基板201に取り付けられている。図示例では6つのヘッドモジュール100が共通の支持基板201に取り付けられて一つの記録ヘッド602を構成するものが示されているが、一つの記録ヘッド602を構成するヘッドモジュール100の数は特に限定されない。
また、各ヘッドモジュール100は、ヘッド101がn個(nは1以上の整数)組み合わされて構成されている。
図示例では2つ(n=2)のヘッド101が組み合わされて一つのヘッドモジュール100を構成するものが示されているが、一つのヘッドモジュール100を構成するヘッド101の数をnとするとき、nは1以上の整数であれば、特に限定されない。ラインヘッドのコンパクト化を考えると、より好ましくは、nは、6以下の整数である。
共通の支持基板201には、千鳥配置された2段のヘッドモジュール100の間の位置に、共通のインク流路形成部材301が固定されて一体的に設けられており、共通インク流路形成部材301の内部には、共通のインク流路301aが形成されている。共通のインク流路301aの一端にインク供給口304、他端に気泡排出口303がある。前記固定の方法は、接着剤やネジなど何でも良い。
このように、2段のヘッドモジュール100の間に生じるデッドスペースに、共通のインク流路301aが配置されるので、デッドスペースを有効に使うことができる。そのため、印画装置において、ラインヘッドとインク供給系の占めるスペースを減らすことができる。その結果、例えば、インク供給管を各ヘッド101毎に設けて、各々独立にインクタンクと接続する場合に比較して装置を小型化することができる。共通の支持基板201と共通のインク流路形成部材301は、同一部材で構成されていても、異なる部材で形成されていても良く、一体的であればよい。同一部材で構成する場合は、共通の支持基板201に共通インク流路301aを形成するようにしても良い。
インク供給口304は、インク供給路612に接続され、インクタンク608からインクが供給される。
気泡排出口303は、弁(不図示)を介して廃インク容器(不図示)に接続されている。
また、共通インク流路301aにおいて、インク供給口304と気泡排出口303の間には、各ヘッドモジュール100にインクを分岐供給する分岐供給口305が、各ヘッドモジュール100に対応した位置に、その数分だけ(本例では6個)設けられている。
各ヘッドモジュール100を構成する2つのヘッド101には、ヘッド101毎にフレームインク流路155が設けられており、分岐供給口305と2つのフレームインク流路155がインク供給管61で接続されている。
ヘッドモジュール100には、それぞれ、ヘッド101が2つ組み合わされ、このヘッドユニット10にはインクタンク608に収容されたインクが、インク供給路612、共通インク流路301aを介して供給されるようになっている。
また、インクを安定吐出するためには、共通インク流路301a内の気泡を除去することが必要である。このために、図6に示すように共通インク流路301aの出口にインク中の気泡を排出するための気泡排出口303を設け、この気泡排出口303がインク供給管により、弁を介して廃インク容器に接続されている。
気泡を除去する時以外は、弁を閉じた状態とし、気泡を除去する時は、弁を開いた状態として、ポンプを作動させて、インクと共に気泡を廃インク容器に排出することができる。この際、後述する共通インク流路ヒーターを動作させ共通インク流路301内のインクを加熱して流動性を高めることが好ましい。
本実施形態において、各ヘッド101には、インクを吐出する吐出口と、インク吐出のためのインク吐出手段と、圧力室と、圧力室を介して吐出口までインクを供給する過程で、インクを収納するマニフォールド(インク収納部)とが備えられている。このマニフォールドは、フレームインク流路155に連通している。そして各ヘッド101のマニフォールドには、共通インク流路301aら供給されたインクを、吐出口から安定吐出するために、インクを加熱し低粘度化するマニフォールドヒーター(本実施形態における第2のインク加熱手段)、およびマニフォールド内のインクの温度を検知するマニフォールド温度センサー(インク温度検知手段)が設けられている。共通インク流路301aには、インクを加熱し低粘度化する共通インク流路ヒーター(本実施形態における第1のインク加熱手段)と、共通インク流路301a内の温度を検知するインク供給路温度センサー(インク温度検知手段)とが設けられている。
単に、1つのインクタンクと複数のヘッド101を複数のインク供給路により接続し、各インク供給路に加熱手段を設ける方法では加熱手段及び付随する制御回路がインク供給路の数だけ必要となり、均一な温度制御のために、別途温度センサ等で各インク供給路温度を検出するなど、大幅なコスト高になる問題がある。本実施形態においては、共通インク流路301aに温度センサと加熱手段を設ければ良いので、コストを低減できる。
また、本実施の形態においても、第一の実施の形態と同様の制御部を備えており、各部は、制御部に接続されている。また、図4のフローチャートを適用できる。
以上のようなインクジェットプリンタ600においても、上記第一の実施形態と同様な効果を奏することができる。
なお、本発明は上記第一及び第二の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良及び設計の変更をおこなってもよい。
また、本実施の形態のインクジェットプリンタに、高粘度インクとして、紫外線が照射されることで硬化する紫外線硬化型(UltraViolet)インクを用いてもよい。この場合、インクジェットプリンタには、吐出されたインクを硬化させるために、紫外線を照射するUV光源を設けておく。このように印刷に紫外線硬化型インクを用いると、印刷後に紫外線を照射すれば紫外線硬化型インクは硬化するので、長期間にわたって印刷画像を消え難くすることができ、インクジェットプリンタによる印刷画像の品質を高めることができる。
本発明を適用した第一の実施の形態のインクジェットプリンタの主要部を表す斜視図である。 図1のインクジェットプリンタに備わるインク供給系を表す斜視図である。 図1のインクジェットプリンタに備わる制御部の主要制御ブロック図である。 図1のインクジェットプリンタの動作の一例を示すフローチャート図である。 本発明を適用した第二の実施の形態のインクジェットプリンタの主要部を表す斜視図である。 図5のインクジェットプリンタに備わるラインヘッドのカバーをはずした状態での斜視図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
3 記録ヘッド
4 サブタンク
11 マニフォールド(インク収納部)
12 インク供給路
13 マニフォールドヒーター(第2のインク加熱手段)
14 マニフォールド温度センサー(インク温度検知手段)
15 インク供給路ヒーター(第1のインク加熱手段)
16 インク供給路温度センサー(インク温度検知手段)
30 制御部(温度制御手段)

Claims (3)

  1. インクを貯留し供給するインクタンクから、前記インクを吐出する記録ヘッドの吐出口まで、前記インクを供給するインク供給系が備えられ、前記インクを加熱することによって低粘度化させて前記記録ヘッドから吐出させるインクジェットプリンタであって、
    前記記録ヘッドは複数のヘッドモジュールと前記インクタンクから供給された前記インクを各ヘッドモジュールに供給する共通インク流路とが共通の支持基板に設けられて構成され、
    前記ヘッドモジュールの吐出口から前記インクを強制排出して各ヘッドモジュールのメンテナンスをおこなうメンテナンスユニットと、
    前記インク供給系における前記共通インク流路内の前記インクを加熱する第1のインク加熱手段と、
    前記第1のインク加熱手段よりも前記インク供給系の前記インクの供給方向における下流側の前記各ヘッドモジュール内の前記インクを加熱する第2のインク加熱手段と、
    前記共通インク流路内及び前記各ヘッドモジュール内の前記インクの温度をそれぞれ検知するインク温度検知手段と、
    前記インク温度検知手段の検知結果に基づいて前記第1のインク加熱手段及び前記第2のインク加熱手段の駆動を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記ヘッドモジュールの吐出口から前記インクを吐出して記録を行う期間は、前記第2のインク加熱手段のみを駆動させ、前記メンテナンスを行う期間は、前記第1のインク加熱手段及び第2のインク加熱手段の両方を駆動させることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記制御手段は、前記インク温度検知手段により検知された前記インクの温度を、前記メンテナンスを行う期間において、前記ヘッドモジュールの吐出口から前記インクを吐出して記録を行う期間よりも高くなるようにすることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記インクは、紫外線が照射されることで硬化する紫外線硬化型インクであることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタ。
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