JP2001212990A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

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JP2001212990A
JP2001212990A JP2000024269A JP2000024269A JP2001212990A JP 2001212990 A JP2001212990 A JP 2001212990A JP 2000024269 A JP2000024269 A JP 2000024269A JP 2000024269 A JP2000024269 A JP 2000024269A JP 2001212990 A JP2001212990 A JP 2001212990A
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ink
print head
ejection
cap
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JP2000024269A
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Inventor
Masanori Ota
政典 太田
Hiroyuki Takeyama
啓之 竹山
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プライミング等による廃インクを簡便な機構で
能率的に回収して再利用でき、長尺印字ヘッドを用いる
ラインプリンタ等に好適なインクジェットプリンタを提
供することである。 【解決手段】(a) 印字時においてはガイド板34の開口
部35はプラテン板55により閉鎖され、(b) プライミ
ングのときはプラテン板55が図外退避位置に移動し
て、4色のインク57が一括してキャップユニット36
内に吐出され目詰まりが解消される。(c) 水平姿勢のク
リーニングブレード54がガイド板34右端下方のホー
ムポジションから作業領域に進入し、90度回転して垂
直姿勢となり、(d) このクリーニングブレード54が左
端部へと摺動し、その上端部でヘッドユニット30のイ
ンク吐出面56を摺擦して清掃し、下端部でキャップユ
ニット36底面を摺擦してプライミングされたインクの
インク溜り57−1を回収パイプ39の配設部へ掻き寄
せ、このプライミングインクは回収パイプ39を介して
回収ポンプにより吸引され、リサイクルインクタンクに
送入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プライミング等に
用いた廃インクを簡便な機構で能率的に回収して再利用
できて長尺印字ヘッドを用いるラインプリンタ等に好適
なインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクジェット方式のプリン
タが主流となって広く用いられている。このインクジェ
ット方式によるプリンタには、インクを加熱し気泡を発
生させてその圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット
方式や、ピエゾ抵抗素子(圧電素子)の変形によってイ
ンク滴を飛ばすピエゾジェット方式等がある。これら
は、記録材たるインクをインク滴にして印字ヘッドのノ
ズルから噴射させて、そのインク滴を紙、布などの被記
録材に吸収させて文字や画像等の記録(印字、印刷)を
行なうものであり、騒音の発生が少なく、特別な定着処
理を要することもなく、インクの無駄の無い印字方法で
ある。
【0003】また、従来は専らモノクロ印字のプリンタ
だけであったが、現在では、むしろフルカラー印字のプ
リンタが主流となっている。フルカラー印字は、通常、
減法混色の三原色であるイエロー(黄色)、マゼンタ
(赤色染料名)及びシアン(緑味のある青色)の3色の
インクを用い、ものによっては、文字や画像の黒色部分
に専用されるブラック(黒)を加えた4色のインクを用
いて行なわれる。
【0004】図11(a) は、そのような印字を行うイン
クジェットプリンタに搭載されて印字を実行するモノク
ロ用のインクジェットプリンタヘッド(以下、単に印字
ヘッドという)を模式的に示す図であり、同図(b) は、
4色フルカラー用の印字ヘッドを示す図、同図(c) は、
同図(a) のA−A′断面矢視図または同図(b) のB−
B′断面矢視図であり、同図(d) は、同図(a) 又は同図
(b) に示す印字ヘッドが製造されるシリコンウエハを示
す図である。尚、同図(a),(b) 示す印字ヘッドは、いず
れも印字される用紙側から見た面、つまりインク吐出面
を示している。
【0005】図11(a) に示す印字ヘッド1は、チップ
基板2のインク吐出面にオリフィスプレート3を積層さ
れ、そのオリフィスプレート3には多数の吐出ノズル4
が縦一列に配置されて、一列のノズル列5を形成してい
る。チップ基板2の上記ノズル列5方向の一方の端部
(図では上端部)には、共通給電端子6と駆動回路端子
7が形成されている。同図(b) に示す印字ヘッド10
は、より大きなチップ基板9上に、同図(a) の印字ヘッ
ド1の構成をモノリシックに4列並べて形成したもので
ある。
【0006】これらの印字ヘッド1(又は10、以下同
様)は、いずれも同図(d) に示す直径が4×25.4m
m或は6×25.4mm等の大きさのシリコンウエハ1
1の上に多数(例えば90個以上)区画されたチップ基
板2又は9上に形成される。
【0007】これらの内部構造を簡単に説明すると、同
図(c) に示すように、チップ基板2(又は9、以下同
様)の表層部(図では下部層)の所定の位置に、LSI
形成処理技術による駆動回路12が形成されている。
【0008】更に、チップ基板2の表面(図では下面)
には、複数の発熱抵抗体13、この発熱抵抗体13と駆
動回路12のドライバとを接続する個別配線電極14、
発熱抵抗体13に駆動電圧を供給する共通電極15、及
び同図(a) に示す共通給電端子6と駆動回路端子7が形
成されている。
【0009】また、上記個別配線電極14、発熱抵抗体
13及び共通電極15を挟んで駆動回路12の反対側に
は、発熱抵抗体13にインクを供給する共通インク供給
溝16が基板表面側に発熱抵抗体13の並設方向(図1
1(c) では紙面垂直方向)に細長く延在して形成され、
この共通インク供給溝16に連通し、外部からのインク
を供給するための適宜数のインク供給孔17が基板裏面
(図では上面)に貫通して形成されている。
【0010】これらの上に、内部を外部から封止するシ
ール隔壁18−1、18−2、各発熱抵抗体13を個別
に仕切ってインク加圧室19を形成する仕切隔壁18−
3から成る隔壁18が積層され、これらの隔壁18の上
に上述したオリフィスプレート3が積層されている。こ
のオリフィスプレート3に覆われて、隔壁18の高さに
対応するおよそ10μmの高さのインク流路21がイン
ク加圧室19と共通インク溝16間に形成される。そし
て、上記のオリフィスプレート3には、発熱抵抗体13
に対向する位置に、直径およそ20〜30μmの上記の
吐出ノズル4がおよそ42μmの配設ピッチで形成され
ている。
【0011】この後、ダイシングソーなどを用いてシリ
コンウエハ11をチップ基板1毎にカッティングして個
々に採取し、その採取したチップ基板1の背面を例えば
アルミニウム材等の放熱板を兼ねる親基板にダイボンデ
ングし、ワイヤボンディングにより端子接続し、更に樹
脂保護層を形成して、実用単位の印字ヘッドが完成す
る。
【0012】このような、印字ヘッド1は、最大で15
×20mm程度の大きさのチップからなり、特には図示
しないが、通常は、シリアルプリンタのキャリッジにイ
ンクカートリッジと共に取り付けられ、副走査方向に間
欠搬送される用紙の面に下向きに近接して主走査方向に
往復移動しながら、吐出ノズル4からインクを吐出して
印字を実行する。
【0013】このようなシリアルプリンタは、印字ヘッ
ド1のノズル列5が長い程、主走査方向への一度の移動
で印字できる副走査方向の幅(印字縦幅)が広くなるか
ら印字速度が速くなる。しかし、そのように印字ヘッド
1のノズル列5を余り長くすると、つまり印字ヘッド1
を大きくすると、印字ヘッド1が移動する際の負荷が大
きくなって走行異常による印字品質の劣化が起る。ま
た、これを防止するためにはフレームの強化が必要とな
る。更に、走行スペースを確保するために装置が大型化
するなどの厄介な問題が種々発生する。
【0014】したがって、近年では、印字ヘッドのノズ
ル列を主走査方向の印字領域一杯に長く配置して長尺化
した印字ヘッドを用い、その長尺印字ヘッドをプリンタ
本体側に固定して配置し、用紙のみを副走査方向に移動
させるラインプリンタが提案されている。
【0015】これであると、印字ヘッドが固定で、用紙
のみの搬送であるから機械的な負荷も小さく、したがっ
て消費電力が少なくて経済的であり、また、その構成方
式自体が高速性に対応しており、近年のように印字処理
の速度をより高速にしたいという要望に応えるために
は、このラインプリンタが今後の開発の中心となってく
るものと考えられる。
【0016】図12(a),(b) は、それぞれ上記長尺印字
ヘッドの外観を模式的に示す平面図である。同図(a) に
示す矢印xは、この長尺印字ヘッド22の用紙の主走査
方向の有効印字幅に対応するノズル列23の長さを示し
ている。この長尺印字ヘッド22は、図11(a) に示し
た印字ヘッド1を、そのまま長くような形状をしてい
る。
【0017】但し、図11(a) に示した印字ヘッド1を
そのまま長くしたのでは、最大でも図11(d) に示した
シリコンウェハ11の直径とほぼ同じ程度の長さまでに
しか形成することができないから、用紙の幅に対応する
ラインプリンタの印字ヘッドを構成することができな
い。つまり、図12(a) の長尺印字ヘッド22は、図1
1(a) に示した印字ヘッド1を長手方向に接続した場合
の形状を示している。
【0018】しかし、ノズル列23を構成する吐出ノズ
ル24の配設ピッチは上述したようにおよそ42μmで
あるから、隣接する印字ヘッド1の接続部位のチップ基
板の端部は、最端部の吐出ノズル4から21μm程度の
長さの継ぎ目用余白しかなく、実際には図11(a) の印
字ヘッド1を複数個接続して図12(a) の長尺印字ヘッ
ド22のように長尺化することは現在のところ技術的に
困難である。
【0019】したがって、現在時点では、印字ヘッドを
長尺化する場合は、図12(b) に示すように、図11
(a) に示した印字ヘッド1(図11(b) に示した印字ヘ
ッド10でも可能であるが、ここでは説明を簡明にする
ため、図11(a) の印字ヘッド1を取り上げている)
を、親基板25の長手方向に2列にして千鳥足状に交互
にずらしながら配列して形成した長尺印字ヘッド26の
ような提案が主流となっている。
【0020】この図12(b) に示す長尺印字ヘッド26
のノズル列27は、見た目には2列であるが、この印字
ヘッド26も同図(a) に示す印字ヘッド22と同様に1
色のインクを吐出するための構成であり、4色のインク
を吐出するカラー印字を行うプリンタでは、印字ヘッド
22又は印字ヘッド26を横に(図では上下に)4本並
べてヘッドユニットを構成することになるから、以下の
説明では、印字ヘッド26の見た目に2列のノズル列2
7を、同図(a) の印字ヘッド22のノズル列23と同様
に「1列のノズル列」として説明する。
【0021】ところで、インクジェットプリンタヘッド
では、通常、プリンタ本体が使用休止されていた後の電
源投入時や、使用中においても吐出ノズルによっては長
く吐出を休止するものがあることから、多数の吐出ノズ
ルの中に目詰まりを起こすものがある。したがって、こ
の目詰まりの発生を予防或いは発生した目詰まりを解消
するために、つまり吐出ノズルの吐出機能維持のため
に、プライミングと呼ばれる印字には直接関係のないイ
ンクの吐出と、ワイピングと呼ばれる吐出口の拭き取り
清掃を、しばしば行う必要がある。また、印字ヘッドの
非使用時には、極力、インクの乾燥による吐出ノズルの
目詰まりが起きないように、印字ヘッドに対し乾燥防止
のためのキャッピング機構を設ける必要がある。
【0022】ところが、キャッピング機構を設けるのは
当然のこととして、上記のプライミングは、直接の印字
とは無関係にインクを吐出するのであるから、シリアル
プリンタの印字ヘッドのように小型であれば問題ない
が、ラインプリンタの長尺印字ヘッドのように大型で、
吐出ノズル数が多数ある印字ヘッドの場合、プライミン
グに費やされるインクの量が膨大となって不経済であ
る。
【0023】このため、プライミングで吐出されたイン
クの回収・再利用が求められており、中でも、カラープ
リンタ用の長尺印字ヘッドでは、各色を個別に回収再利
用することが提案されている。この回収に関しては、例
えばインクの各色毎に対応して別々の吸引ポンプを設
け、プライミング時に吐出するインクの量を通常よりも
多くし、ノズル列毎に吐出口の直下から回収容器を介し
て吸引して色別に回収する提案がなされている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
構成は、回収容器内のインクを吸引ポンプで引き込むだ
けの構成であり、回収容器の隅部等にインクが滴状にな
って残留するため回収効率が良くないという問題を有し
ている。またいずれにしても、インクを色別に個別に回
収する構成は、機構が複雑化し装置が大型化するという
問題を有していた。
【0025】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
廃インクを簡便な機構で能率的に回収して再利用できて
長尺印字ヘッドを用いるラインプリンタ等に好適なイン
クジェットプリンタを提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
プリンタは、インクを吐出する複数の吐出ノズルの吐出
口が所定方向に並設されて成る吐出ノズル列をインク吐
出面に備え、該インク吐出面の上記吐出口からインクを
吐出して印字を行なう長尺印字ヘッドと、該長尺印字ヘ
ッドにインクを供給するインク供給手段と、上記長尺印
字ヘッドの上記インク吐出面に、上記吐出口を覆って着
脱自在に被装可能なキャップと、該キャップ内に上記吐
出ノズルにより吐出されたインクを上記キャップ内の所
定部位に収集するインク移送手段と、該インク移送手段
により収集された上記インクを上記インク供給手段に返
送するインク返送手段と、を有して構成される。
【0027】上記インク移送手投は、例えば請求項2記
載のように、上記キャップ内に該キャプの長手方向の略
全域に亙り延在させて収納されたスクリューシャフトで
構成され、また、例えば請求項3記載のように、上記キ
ャップの底面を摺擦するブレードで構成される。そし
て、上記ブレードは、例えば請求項4記載のように、上
記キャップの底面を摺擦する端部とは反対側の端部が上
記印字ヘッドの上記インク吐出面を摺擦すべく設置され
ることが好ましく、また、例えば請求項5記載のよう
に、回転可能に支持され、支持される姿勢を回転により
上記インク吐出面に対し略垂直な姿勢と略平行な姿勢と
に変更するように構成しても良い。
【0028】また、例えば請求項6記載のように、上記
長尺印字ヘッドは、所定の色のインクと回収インクを夫
々吐出する少なくとも2列の上記吐出ノズル列を備え、
上記インク供給手段は、上記所定の色のインクと上記回
収インクとを夫々対応する上記吐出ノズル列に供給する
少なくとも2個のインク供給器を備え、上記インク返送
手段は、上記回収インクを回収インク用のインク供給器
に返送するように構成してもよく、また、例えば請求項
7記載のように、上記長尺印字ヘッドは、各上記吐出ノ
ズル列が夫々イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及
び回収インクを吐出する少なくとも5列の上記吐出ノズ
ル列を備えるカラー印字ヘッドであり、上記インク供給
手段は、各上記吐出ノズル列に対応するインクを夫々供
給する少なくとも5個のインク供給器を備え、上記返送
手段は、上記回収インクを回収インク用のインク供給器
に返送するように構成しても良い。
【0029】更に、例えば請求項8記載のように、上記
長尺印字ヘッドは、各上記吐出ノズル列が夫々イエロ
ー、マゼンタ、シアン及びブラックのインクを吐出する
少なくとも4列の上記吐出ノズル列を備えるカラー印字
ヘッドであり、上記インク供給手段は、上記吐出ノズル
列に対応するインクを夫々供給する少なくとも4個のイ
ンク供給器を備え、上記返送手段は、上記回収インクを
ブラックインクの上記インク供給器に返送するように構
成しても良い。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1は、第1の実施の形態に
おけるインクジェットプリンタの主要部の構成を示す模
式的斜視図である。図1において、ヘッドユニット30
は、ラインプリンタ用の長尺印字ヘッドを4本並設して
なり、その下部に、図1では陰になって見えないが、各
長尺印字ヘッドに対応して夫々の吐出ノズル列が4列に
並んだインク吐出面を下向きに備えている。このヘッド
ユニット30の一方の側面に密着して、リサイクルイン
クヘッドユニット29が設けられている。
【0031】ヘッドユニット30の用紙32の搬送方向
Cに対して上流側(図1の右斜め上方向)には給紙ロー
ラ対31が配置される。給紙ローラ対31は、不図示の
給紙部から給送される用紙32を図の矢印Cで示すよう
にヘッドユニット30の下方つまり印字部へ搬送する。
【0032】ヘッドユニット30の用紙搬送方向Cに対
して下流側(図1の左斜め下方向)には排紙ローラ対3
3が配置される。排紙ローラ対33は、上記印字部で画
像を印字(印刷)されて排出される用紙32の搬送を引
き継ぎ、印字済みとなった用紙32を不図示の排紙口方
向へ搬送する。
【0033】上記の用紙32は、ガイド板34に沿って
搬送される。ガイド板34には、ヘッドユニット30の
インク吐出面と対向する部分が切り欠かれて開口部35
が形成されている。その開口部35に対応する位置に、
キャップユニット36が不図示の駆動機構により上下に
移動自在に配置されている。このキャップユニット36
はプリンタ本体が稼動休止又は印字を中断している時は
上に移動してヘッドユニット30のインク吐出面をキャ
ッピングして外部に対し封止する。これにより、インク
吐出面の乾燥が防止される。そして、プリンタ本体が稼
動され、印字が開始されるときは、下方に移動して図1
に示す印字時位置に停止する。
【0034】上記のヘッドユニット30、ガイド板34
及びキャップユニット36の側方に、インクタンク37
−1、37−2、37−3、37−4、及びリサイクル
インクタンク38が設けられている。インクタンク37
−1、37−2、37−3及び37−4にはイエローイ
ンクY、マゼンタインクM、シアンインクC及びブラッ
クインクBkがそれぞれ収容されている。また、リサイ
クルインクタンク38には、インクユニット30からプ
ライミングによってキャップユニット36に吐出された
インクが回収されて収容される。
【0035】上記のキャップユニット36には、屈曲自
在な柔軟なチューブで構成された回収パイプ39が連結
され、回収パイプ39の他端は回収ポンプ40に連結さ
れ、回収ポンプ40とリサイクルインクタンク38との
間に送出パイプ41が連結されている。
【0036】これにより、インクユニット30からプラ
イミングによってキャップユニット36に吐出された上
記のインクは、回収ポンプ40により回収パイプ39を
介して回収され、送出パイプ41を介してリサイクルイ
ンクタンク38に収容されるようになっている。
【0037】また、他のインクタンク37(37−1、
37−2、37−3、37−4)には、それぞれ供給ポ
ンプ42、供給パイプ43及び循環パイプ44が配設さ
れている。これにより、各インクタンク37に収容され
ているイエローインクY、マゼンタインクM、シアンイ
ンクC及びブラックインクBkの各インクは、夫々の供
給ポンプ42により各インクタンク37から送り出さ
れ、各供給パイプ43を介してヘッドユニット30の各
長尺印字ヘッドにそれぞれ供給される。
【0038】そして、供給されたインクの一部が印字又
はプライミングによって不図示の吐出ノズルから吐出さ
れて消費され、残りの未使用分が循環パイプ44を介し
て各インクタンク37−1〜37−4に回収される。こ
れにより、インクが滞留することなく常に新鮮な状態で
ヘッドユニット30内を流通するようにしている。
【0039】また、同様にリサイクルインクタンク38
にも供給ポンプ45、供給パイプ46及び循環パイプ4
7が配設されている。これにより、上記同様にリサイク
ルインクタンク38に収容されている廃インクつまりプ
ライミング等により吐出されて回収されたインクが供給
ポンプ45により供給パイプ46に送り出され、リサイ
クルインクを吐出するヘッドユニット29に供給され
て、簡易印字(エコノミーモード印字)や黒インク切れ等
の非常時において、印字に適宜使用される。
【0040】図2は、上記のキャップユニット36及び
プライミングの吐出インクを回収する吐出インク回収機
構の構成を分かりやすく示すため、図1のインクジェッ
トプリンタの主要部の構成から給紙ローラ対31、用紙
32、排紙ローラ対33及びガイド板34を取り除いて
示す斜視図である。
【0041】図2に示すように、キャップユニット36
の用紙搬送方向Eに対して下流側やや上方には、リード
スクリュウシャフト48がキャップユニット36の長手
方向に平行して配置されている。リードスクリュウシャ
フト48のスクリュー溝49には、スライドナット51
が滑動自在に係合しており、スライドナット51は、図
の両方向矢印Dで示すようにリードスクリュウシャフト
48に沿って往復移動する。
【0042】このスライドナット51には、クラッチ部
52及び支持シャフト53を介してクリーニングブレー
ド54が取り付けられている。このクリーニングブレー
ド54は、詳しくは後述するように、係合部材とクラッ
チ部52とにより90度毎に一方の方向にのみ回転する
ように設置され、ヘッドユニット30のインク吐出面を
インク汚れを摺擦して拭き取り清掃すると共に、キャッ
プユニット36内のヘッドユニット30から吐出された
インクを、回収パイプ39が連結されている側に掻き寄
せる。
【0043】図3(a),(b),(c),(d) 及び図4(a),(b),
(c),(d) は、上記吐出インク回収機構の動作を各段階毎
に説明する図である。尚、図3及び図4は、図2の矢印
Eで示す方向に見たキャップユニット36の断面図であ
る。先ず、図3(a) に示す印字動作中では、ガイド板3
4の開口部35にはプラテン板55が緩やかに嵌入して
開口部35を略閉鎖している。
【0044】クリーニングブレード54は、ガイド板3
4の右端下方のホームポジションにあり、ヘッドユニッ
ト30のインク吐出面56に対し略平行な姿勢を保って
待機している。図1に示した用紙32は、このプラテン
板55に摺接しながらヘッドユニット30のインク吐出
面56に近接してその直下を通過する。
【0045】ヘッドユニット30がプライミングを行う
ときは、図3(a) のプラテン板55が図外の退避位置に
移動して、同図(b) に示すように、ガイド板34の開口
部35を開放する。ヘッドユニット30は、そのインク
吐出面56の全ての吐出ノズルから、各色のインクを、
色毎に分別することなく一括して、1つのキャップ部材
として構成されたキャップユニット36内に吐出する。
【0046】これにより、発生していた吐出ノズルのイ
ンク目詰まりが解消されると共に新たな目詰まりの発生
が抑制され、キャップユニット36内の底部一面に、吐
出されたインク57が滞留しインク溜り57−1が形成
される。
【0047】この後、クリーニングブレード54がヘッ
ドユニット30とキャップユニット36の間の右端部に
移動し、同図(c) に示すように、破線で示したインク吐
出面56に対し略平行な姿勢から図の矢印Fで示すよう
に反時計回り方向に90度回転し、実線で示した姿勢よ
りも更にやや回転してインク吐出面56に対し略垂直な
姿勢となる。
【0048】そして、同図(d) の矢印Gで示すように、
更には図4(a) の矢印Hで示すように、クリーニングブ
レード54がヘッドユニット30とキャップユニット3
6の間において左端部へと摺動していく。これにより、
一方ではクリーニングブレード54の上端部がヘッドユ
ニット30のインク吐出面56を摺擦して、そのインク
汚れを拭き取り清掃し、他方ではクリーニングブレード
54の下端部がキャップユニット36の内部底面を摺擦
して、底部一面のインク溜り57−1を、キャップユニ
ット36の回収パイプ39が配設されている端部へ掻き
寄せていく。
【0049】掻き寄せられて4色のインクが混色しなが
ら端部に集まった混合インクは、回収ポンプ40(図2
参照)により回収パイプ39を介して図4(a) の矢印I
で示すように吸引され、送出パイプ41を介してリサイ
クルインクタンク38に送出される。これにより、キャ
ップユニット36に吐出されてインク溜り57−1を形
成していたインク57(図3(b) 参照)は、略全て回収
され、色の区別無く一括してリサイクルインクタンク3
8に収容される。
【0050】上記のインク溜り57−1の掻き寄せを終
了して、図4(b) の破線で示す最端部まできたクリーニ
ングブレード54は、図の矢印Jで示すように再び反時
計回り方向に90度だけ回転してヘッドユニット30の
インク吐出面56に対し略平行な姿勢に戻り、同図(c)
の矢印Kで示すように、ヘッドユニット30とキャップ
ユニット36の間を右端部へと移動し、図4(d) に示す
ように、ホームポジションで停止し、他方でプラテン板
55が図外の退避位置から印字位置に移動して、ガイド
板34の開口部35を閉鎖して、図3(a) の初期状態に
戻る。
【0051】上記のようにしてリサイクルインクタンク
38内に送入された回収インクは、図1に示したよう
に、リサイクルインクタンク38から供給ポンプ45に
より供給パイプ46を介してリサイクルインク専用のリ
サイクルインクヘッドユニット29に送られ貯溜され、
混合ブラックインクとして、エコノミー印刷時やブラッ
クインクが無くなった緊急時等に再利用される。
【0052】本発明では、上記のように、プライミング
によって吐出されるインク57を回収してブラックイン
クとして再利用するために、プライミング時におけるイ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の各吐出イ
ンク量は、混色されてより純粋なブラックインクに近い
色となるように制御されている。
【0053】図5(a) 〜(d) は、上記クリーニングブレ
ード54の90度毎の回転動作を時系列順に各段階毎に
模式的に示す図であり、いずれも図の右側に上述したク
リーニングブレード54、支持軸53、クラッチ部5
2、及びクラッチ部52内のワンウエイクラッチ58を
示し、左側に、このワンウエイクラッチ58の後部に結
合する右側の図では陰になって見えない回転部材59及
びこの回転部材59に係わる機構部及び係合部の構成を
模式的に示している。尚、他のヘッドユニット30、キ
ャップユニット36、スライドナット51、リードスク
リュウシャフト48等の部材は図示を省略している。
【0054】先ず、同図(a) は、クリーニングブレード
54がヘッドユニット30のインク吐出面56に対し略
平行な姿勢を保っているときの状態を示している。ワン
ウエイクラッチ58の後部に結合している回転部材59
は、中心角で90度の方向に離れて配設された第1の突
起61及び第2の突起62を備え、更にこれらの中間に
伸び出す第3の突起63を備えている。この第3の突起
63の先端にはトーションバネ64の一端が係合してい
る。トーションバネ64の他端はクラッチ部52の支点
52−1に係止している。この状態で回転部材59は、
トーションバネ64によって図の矢印Mで示す時計回り
方向に付勢されて回転を停止している。
【0055】この回転部材59の左側近傍の上方にプリ
ンタ本体側フレーム65から下向きに突設された規制部
材66が配置され、下方に螺旋バネ67により上向きに
付勢され支持軸68を支点にして上下に揺動する規制部
材69が配置されている。
【0056】ここで、クリーニングブレード54が図3
(c) に示したように、左方への移動を開始すると、つま
り、図5(b) に示すように、回転部材59が図の矢印X
で示す左方への移動を開始すると、回転部材59の第2
の突起62が、下方の規制部材69に当接し、そのまま
回転部材59の左方への移動が継続することにより、規
制部材69によって移動を規制された第2の突起62が
上方に押し上げられ、これにより、トーションバネト6
4の付勢力に抗して、回転部材59が、つまりクリーニ
ングブレード54が、図の矢印Nで示すように反時計回
り方向に回転する。
【0057】そして、回転部材59の第3の突起63と
トーションバネト64との係合部がトーションバネト6
4のクラッチ部52による支点52−1よりも上方に行
くと、同図(c) に示すように、トーションバネト64の
付勢力が今度は図の矢印Pで示すように反時計回り方向
に働いて、その反時計回り方向に回転部材59が瞬時に
回転し、回転開始した同図(a) の位置から90度回転し
た位置、つまりクリーニングブレード54がヘッドユニ
ット30のインク吐出面56に対し略垂直な姿勢となる
位置で停止する。
【0058】この後、クリーニングブレード54が左方
への移動を継続することにより、同図(c) に示すよう
に、上記の90度の回転で上方に位置移動した第1の突
起61が上方の規制部材66に当接する。この規制部材
66との当接により、それ以上の移動を規制された第1
の突起61は、同図(d) に示すように、トーションバネ
ト64の付勢力に抗して、移動方向とは反対側、すなわ
ち右方に押し戻され、回転部材59が、図の矢印Qで示
すように時計回り方向に回転する。
【0059】そして、回転部材59の第3の突起63と
トーションバネト64との係合部がトーションバネト6
4のクラッチ部52による支点52−1よりも下方に下
がると、トーションバネト64の付勢力が図の斜め左下
方向に働いて、回転部材59が時計回り方向に瞬時に回
転して、同図(a) に示す最初の位置に停止する。
【0060】このとき、ワンウエイクラッチ58が有る
ことにより、クリーニングブレード54は回転せず、同
図(d) に示すように、同図(c) に示した垂直の姿勢を維
持している。
【0061】更にクリーニングブレード54が図3(d)
及び図4(a) に示したように左方への移動を継続して、
インク吐出面56のワイピングと吐出されたインク57
によるインク溜り57−1の掻き寄せを行い、左端に達
すると、再びプリンタ本体のフレーム側に配設されてい
る上記規制部材69及び規制部材66と同様の他の下方
の規制部材及び他の上方の規制部材に、回転部材59の
第2の突起62及び第1の突起61が順次係合して移動
を規制される。
【0062】これにより、この場合は、各突起62及び
61が規制部材との係合前に略垂直の姿勢であったクリ
ーニングブレード54が、各突起62及び61が規制部
材との順次係合を終了した時点では略水平な姿勢になっ
て、図4(b) 〜(d) に示すように右方のホームポジショ
ンに戻って来る。このとき、回転部材59は、左端の規
制部材配設部及び右端の規制部材66及び69の配設部
を順次通過するが、図5(a) に示すように、上方の第1
の突起61は規制部材66との当接位置には無く、下方
の第2の突起62は、その先端が規制部材69の傾斜面
に摺接し、螺旋バネ67の付勢力に抗して規制部材69
を押し下げながら回転すること無く通過する。
【0063】尚、支持シャフト53に支持されるクリー
ニングブレード54は、一枚のクリーニングブレードの
中央を、中割れの支持シャフトで挟持するように構成し
てもよく、また、2枚のクリーニングブレードを1本の
支持シャフトに軸対称に取り付けるように構成してもよ
い。
【0064】また、キャップユニット36から回収した
吐出インクを専用のリサイクルインクタンク38に収容
して、特別な場合に使用するようにしているが、リサイ
クルインクタンク38を廃止して、回収した吐出インク
をブラックインクBkのインクタンク37−4に収容し
てそのままブラックインクBkとして使用するようにし
てもよい。
【0065】図6(a),(b),(c) 、図7(a),(b),(c) 、及
び図8(a),(b),(c) は、第2の実施の形態におけるイン
クジェットプリンタの吐出インク回収機構の動作状態を
説明する図である。尚、図6〜図8において、ヘッドユ
ニット30、ガイド板34、プラテン板55、支持シャ
フト53の構成は、これらに対応する図1〜図3に示し
た各部の構成と同一であるので図1〜図3と同一の番号
で示している。
【0066】図6(a) に示す構成においては、支持シャ
フト53は、図2のクラッチ部52を介さずに直接スラ
イドナット51に固着されている。したがって、クリー
ニングブレード71は、常に垂直の姿勢に維持されたま
ま、図2のリードスクリュウシャフト48の正逆の回転
により図6(a) の左右方向に往復移動する。また、キャ
ップユニット72は、不図示の駆動機構により図6(a)
に示す印字時位置と、印字時位置よりも上方のキャッピ
ング位置と、印字時位置よりも下方の一時退避位置の上
中下に移動するように構成されている。
【0067】先ず、この場合も、ヘッドユニット30が
プライミングを行うときは、図6(a) のプラテン板55
が図外の退避位置に移動して、同図(b) に示すように、
ガイド板34の開口部35を開放する。ヘッドユニット
30は、そのインク吐出面56から各色のインク57
を、色毎に分別することなく一括してキャップユニット
72内に吐出する。これにより、キャップユニット72
内底部にインク溜り57−1が形成される。
【0068】次に、図6(c) に示すように、キャップユ
ニット72が、破線で示す基準位置から実線で示す一時
退避位置まで、矢印Rで示すように下降して、ヘッドユ
ニット30のインク吐出面56との間にクリーニングブ
レード71が進入できるだけの間隙を形成する。その間
隙の右端部に、クリーニングブレード71が、破線で示
す待機位置から進入して停止する。これにより、クリー
ニングブレード71の上端が屈曲してヘッドユニット3
0のインク吐出面56に圧接する。
【0069】続いて、図7(a) に示すように、キャップ
ユニット72が破線で示す一時退避位置から実線で示す
基準位置まで、矢印Sで示すように上昇する。これによ
り、クリーニングブレード71の下端が屈曲してキャッ
プユニット72の底面に圧接する。
【0070】上記に続いてクリーニングブレード71が
矢印Tで示すように左方に摺動を開始し、図3(d) 及び
図4(a) の場合と全く同様に、図7(b) 及び同図(c) に
示すように、インク溜り57−1を回収パイプ73が連
結されている左端部へと掻き寄せる。これにより、この
場合も、ヘッドユニット30からキャップユニット72
に吐出されたインック57が、回収パイプ73を介し
て、図1及び図2に示すリサイクルインクタンク38に
回収される。
【0071】この後、図8(a) に示すように、キャップ
ユニット72が再び一時退避位置に下降して所定の間隙
を形成し、クリーニングブレード71が間隙から左方外
部に一旦脱出する。これにより、ヘッドユニット30の
インク吐出面56に圧接して屈曲していたクリーニング
ブレード71の上端が、圧接から開放されて屈曲が解除
され垂直状態に復元する。
【0072】続いて、図8(b) に示すように、クリーニ
ングブレード71が復路を右方へ摺動する。これによ
り、クリーニングブレード71の上端が、今度は図7
(a) 〜(c) とは逆方向に屈曲して、ヘッドユニット30
のインク吐出面56を押圧し、摺接する。
【0073】そして、図8(c) に示すように、クリーニ
ングブレード71がホームポジションに復帰して停止
し、プラテン板55が図外の退避位置から印字位置に移
動してガイド板34の開口部35を閉鎖して、図6(a)
の初期状態に戻る。このように図5(a) 〜(d) に示した
ワンウエイクラッチ、回転部材、これらとの係合部等の
回転機構部を削除して上記のようにキャップユニットを
上下させるように構成しても、図2の構成の場合と同様
に、キャップユニットに吐出されたインクを略全量、リ
サイクルインクタンクに回収することができる。
【0074】尚、例えば図8(a) に示すキャップユニッ
ト72が再び一時退避位置に下降して所定の間隙を形成
するときに、ヘッドユニット30も上方に移動させるよ
うにして、同図(b) に示すクリーニングブレード71の
復路の移動時には、その上端が、ヘッドユニット30の
既に拭き取り清掃済みのインク吐出面56を摺擦しない
ように構成してもよい。
【0075】図9は、第3の実施の形態におけるインク
ジェットプリンタの主要部の構成にける吐出インク回収
機構の構成を示す斜視図である。尚、同図には、図1と
同一の構成部分には図1と同一の番号を付与して示して
おり、また、図1に示した給紙ローラ対31、用紙3
2、排紙ローラ対33、ガイド板34、開口部35等の
構成部分は図示を省略している。本例では、図1に示し
た、リサイクルインクタンク38、供給ポンプ45、供
給パイプ46及び循環パイプ47が設けられていない。
【0076】本実施の形態においては、図9に示すよう
に、回収ポンプ40により回収パイプ39を介してキャ
ップユニット36′から回収されたインクは、送出パイ
プ41′を介してブラックインクBkのインクタンク3
7−4に収容される。また、キャップユニット36′の
内部には、不図示の駆動機構により駆動されて所定方向
に回転するスクリューシャフト74が配設されている。
上記キャップユニット36′の内面及びスクリューシャ
フト74の表面は、プライミングによって吐出されたイ
ンクが付着しにくくなるように撥水性の材料で被覆され
ているか又は撥水性の加工が施されている。
【0077】図10(a),(b),(c) は、上記インクジェッ
トプリンタの吐出インク回収機構の動作状態を説明する
図である。同図(a) は、印刷中の状態を示す図である。
同図(a) に示すように、印字中は、キャップユニット3
6′は下方の印字時位置に退避しており、ヘッドユニッ
ト30の直下にはプラテン板55が位置して、この上を
不図示の用紙が搬送され、ヘッドユニット30から吐出
されたインクによって印字(印刷)が行われる。このと
き、スクリューシャフト74は回転を停止している。
【0078】同図(b) は、プライミング時の状態を示す
図である。プライミング時には、同図(a) のプラテン板
55が図外に移動し、用紙は搬送待ち又は排出されてお
り、同図(b) に示すようにヘッドユニット30の下方が
開放され、ヘッドユニット30から4色のインク57が
一括してキャップユニット36′内に吐出される。この
インク吐出時には、スクリューシャフト74が回転し
て、プライミングによって吐出されたインク57を、回
収パイプ39が連結されているキャップユニット36′
右端部まで搬送する。
【0079】これと同時に、回収ポンプ40によりイン
ク57が吸引され、吸引されたインク57は4色一体に
混色された状態で、送出パイプ41′を介してブラック
インクBkのインクタンク37−4に給送される。これ
により、吐出インクがブラックインクBkとして再利用
される。
【0080】同図(c) は、印刷休止時の状態を示す図で
ある。印刷休止時には、スクリューシャフト74は回転
を停止し、キャップユニット74が上昇、又はヘッドユ
ニット30が下降する。これにより、キャップユニット
74がヘッドユニット30のインク吐出面56に密着し
て、インク吐出面が外部から封止される。
【0081】尚、上記第1〜第3の実施の形態におい
て、いずれの場合も、ヘッドユニットのインク吐出面の
吐出ノズルに目詰まりが生じた場合には、ヘッドユニッ
ト30にキャップユニット36(又は36′又は74)
を密着させた状態で、回収ポンプ40を動作させ、吐出
ノズルから強制的にインク57を吸引して、目詰まりを
解消することもできる。
【0082】また、上記第1〜第3の実施の形態では、
いずれもラインプリンタ用の長尺の印字ヘッドを用いた
場合におけるヘッドユニットのプライミングの際の吐出
インクの回収機構として説明しているが、用いられる印
字ヘッドはこれに限ることなく、用紙幅方向に往復移動
するシリアルプリンタ用の印字ヘッドの場合にも上述し
た吐出インクの回収機構を適用できることは勿論であ
る。
【0083】また、カラープリンタの備え付けインクの
色を4色としているが、図1の構成からブラックインク
Bkのインクタンク37−1を取り除いた3色備え付け
のカラープリンタに適用することもできる。このように
すれば、黒色印字を行う場合に回収インクを使用するこ
とにより、3色のカラーインクを塗り重ねて黒印字を構
成する手数を省くことができる。
【0084】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、キャップユニット内にプライミングされたインク
を移送手段により回収パイプ口に掻き寄せてプライミン
グインクの略全量を回収し、インク供給手段に返送する
ので、廃インク用フェルト部材等の特別なインク吸収部
材を用いることなくプライミングされたインクを短時間
で効率よく回収して再利用することができる。
【0085】また、移送手段としてインク吐出面の拭き
取り清掃を行うクリーニングブレードを兼用することに
より、インク吐出面の拭き取り清掃と吐出インクの回収
を同時に行うことができ、これにより、吐出面のクリー
ニングと廃インクの回収を行うメンテナンス機構が簡素
化され、装置価格の上昇を抑止することができる。
【0086】更に、4色のインクを一括してプライミン
グし、これを混色したまま回収してブラックインクとし
て再利用するので、従来は廃棄されていたプライミング
による廃インクの発生が無く、インクの利用効率が向上
して経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるインクジェットプリ
ンタの主要部の構成を示す模式的斜視図である。
【図2】第1の実施の形態におけるインクジェットプリ
ンタの主要部の構成から給紙ローラ対、用紙、排紙ロー
ラ対及びガイド板を取り除いて吐出インク回収機構の構
成を示す斜視図である。
【図3】(a),(b),(c),(d) は第1の実施の形態における
インクジェットプリンタの吐出インク回収機構の動作状
態を説明する図(その1)である。
【図4】(a),(b),(c),(d) は第1の実施の形態における
インクジェットプリンタの吐出インク回収機構の動作状
態を説明する図(その2)である。
【図5】(a) 〜(d) は第1の実施の形態におけるインク
ジェットプリンタのクリーニングプレードの90度毎の
回転動作の状態を模式的に示す図である。
【図6】(a),(b),(c) は第2の実施の形態におけるイン
クジェットプリンタの吐出インク回収機構の動作状態を
説明する図(その1)である。
【図7】(a),(b),(c) は第2の実施の形態におけるイン
クジェットプリンタの吐出インク回収機構の動作状態を
説明する図(その2)である。
【図8】(a),(b),(c) は第2の実施の形態におけるイン
クジェットプリンタの吐出インク回収機構の動作状態を
説明する図(その3)である。
【図9】第3の実施の形態におけるインクジェットプリ
ンタの主要部の構成から給紙ローラ対、用紙、排紙ロー
ラ対、ガイド板等を取り除いて吐出インク回収機構の構
成を示す斜視図である。
【図10】(a),(b),(c) は第3の実施の形態におけるイ
ンクジェットプリンタの吐出インク回収機構の動作状態
を説明する図である。
【図11】(a) は従来のインクジェットプリンタに搭載
されるモノクロ用印字ヘッドを模式的に示す図、(b) は
4色フルカラー用印字ヘッドを示す図、(c) は(a) のA
−A′断面矢視図または(b) のB−B′断面矢視図、
(d) は(a) 又は(b) の印字ヘッドが製造されるシリコン
ウエハを示す図である。
【図12】(a),(b) はそれぞれ長尺化されたモノクロ用
印字ヘッドの外観を模式的に示す平面図である。
【符号の説明】
1、10 印字ヘッド 2、9 チップ基板 3 オリフィスプレート 4 吐出ノズル 5 ノズル列 6 共通給電端子 7 駆動回路端子 8 チップ基板 11 シリコンウエハ 12 駆動回路 13 発熱抵抗体 14 個別配線電極 15 共通電極 16 共通インク供給溝 17 インク供給孔 18 隔壁 18−1、18−2 シール隔壁 18−3 仕切隔壁 19 インク加圧室 21 インク流路 22 長尺印字ヘッド 23 ノズル列 24 吐出ノズル 25 親基板 26 長尺印字ヘッド 27 ノズル列 29 リサイクルインクヘッドユニット 30 ヘッドユニット 31 給紙ローラ対 32 用紙 33 排紙ローラ対 34 ガイド板 35 開口部 36、36′ キャップユニット 37(37−1、37−2、37−3、37−4) イ
ンクタンク 38 リサイクルインクタンク 39 回収パイプ 40 回収ポンプ 41、41′ 送出パイプ 42、45 供給ポンプ 43、46 供給パイプ 44、47 循環パイプ 48 リードスクリュウシャフト 49 スクリュー溝 51 スライドナット 52 クラッチ部 53 支持シャフト 54 クリーニングブレード 55 プラテン板 56 インク吐出面 57 インク 58 ワンウエイクラッチ 59 回転部材 61 第1の突起 62 第2の突起 63 第3の突起 64 トーションバネ 65 プリンタ本体側フレーム 66 規制部材 67 螺旋バネ 68 支持軸 69 規制部材 71 クリーニングブレード 72 キャップユニット 73 回収パイプ 74 スクリューシャフト

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出する複数の吐出ノズルの吐
    出口が所定方向に並設されて成る吐出ノズル列をインク
    吐出面に備え、該インク吐出面の前記吐出口からインク
    を吐出して印字を行なう長尺印字ヘッドと、 該長尺印字ヘッドにインクを供給するインク供給手段
    と、 前記長尺印字ヘッドの前記インク吐出面に、前記吐出口
    を覆って着脱自在に被装可能なキャップと、 該キャップ内に前記吐出ノズルにより吐出されたインク
    を前記キャップ内の所定部位に収集するインク移送手段
    と、 該インク移送手段により収集された前記インクを前記イ
    ンク供給手段に返送するインク返送手段と、を有するこ
    とを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記インク移送手投は、前記キャップ内
    に該キャップの長手方向の略全域に亙り延在させて収納
    されたスクリューシャフトであることを特徴とする請求
    項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】 前記インク移送手段は、前記キャップの
    底面を摺擦するブレードであることを特徴とする請求項
    1記載のインクジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】 前記ブレードは、前記キャップの底面を
    摺擦する端部とは反対側の端部が前記印字ヘッドの前記
    インク吐出面を摺擦すべく設置されることを特徴とする
    請求項3記載のインクジェットプリンタ。
  5. 【請求項5】 前記ブレードは、回転可能に支持され、
    支持される姿勢を回転により前記インク吐出面に対し略
    垂直な姿勢と略平行な姿勢とに変更することを特徴とす
    る請求項4記載のインクジェットプリンタ。
  6. 【請求項6】 前記長尺印字ヘッドは、所定の色のイン
    クと回収インクを夫々吐出する少なくとも2列の前記吐
    出ノズル列を備え、前記インク供給手段は前記所定の色
    のインクと前記回収インクとを夫々対応する前記吐出ノ
    ズル列に供給する少なくとも2個のインク供給器を備
    え、前記インク返送手段は、前記回収インクを回収イン
    ク用のインク供給器に返送することを特徴とする請求項
    1記載のインクジェットプリンタ。
  7. 【請求項7】 前記長尺印字ヘッドは、各前記吐出ノズ
    ル列が夫々イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及び
    回収インクを吐出する少なくとも5列の前記吐出ノズル
    列を備えるカラー印字ヘッドであり、前記インク供給手
    段は、各前記吐出ノズル列に対応するインクを夫々供給
    する少なくとも5個のインク供給器を備え、前記返送手
    段は、前記回収インクを回収インク用のインク供給器に
    返送することを特徴とする請求項1記載のインクジェッ
    トプリンタ。
  8. 【請求項8】 前記長尺印字ヘッドは、各前記吐出ノズ
    ル列が夫々イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの
    インクを吐出する少なくとも4列の前記吐出ノズル列を
    備えるカラー印字ヘッドであり、前記インク供給手段
    は、前記吐出ノズル列に対応するインクを夫々供給する
    少なくとも4個のインク供給器を備え、前記返送手段
    は、前記回収インクをブラックインクの前記インク供給
    器に返送することを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェットプリンタ。
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