JP2007326229A - インクジェットプリンタ装置 - Google Patents

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    • B41J2/2125Ink jet for multi-colour printing characterised by dot size, e.g. combinations of printed dots of different diameter by means of nozzle diameter selection

Abstract

【課題】廃インクを再利用した印字吐出によるノズルの目詰まりを防ぎ、効果的に再利用インクを吐出させて有効に印字動作を行う。
【解決手段】再利用インクを吐出するインクジェットプリンタ装置1の記録ヘッド9には、通常のインク(B,C,Y、M)を吐出するノズルと、そのノズルよりも孔径の大きい再利用インクRを吐出するノズルが備えられていて、ノズルの回復のために吸引手段60によってそのノズルから吸引パージされた廃インクは、再利用するために第1切替バルブ76により再利用インクカートリッジ2Rに導かれる。再利用インクカートリッジ2Rはバッファタンク8Rと接続されていて、記録ヘッド9のノズル孔径の大きいノズルに再利用インクが供給されて吐出される。再利用インクノズルから吸引パージされた廃インクは、第1の切替バルブ76により廃インク溜77に廃棄される。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェットプリンタ装置において、ノズルの吐出回復のために廃出された廃インクを印字のために再利用する構成に関するものである。
複数のノズルからインクを吐出して記録媒体に印字を行うインクジェットプリンタ装置の記録ヘッドは、インク中にエアが混入したり、記録ヘッド中に残存するインクが増粘するなどして、ノズルが目詰まりを起こし吐出品質に影響を及ぼすことがある。そのため、インクジェットプリンタ装置では、ノズルの目詰まりを解消して、吐出回復させるために、ノズルからインクを吸引させる吸引パージや、強制的もしくは意図的にインクを吐出させるフラッシング動作など、いわゆるメンテナンス動作が行われる。このようなメンテナンス動作では、多量のインクが無駄に消費されるという問題点があった。
そのため、従来よりメンテナンス動作による廃インクを再利用して印字させるという試みがなされてきた。特許文献1のインクジェットプリンタでは、メンテナンス動作で出た廃インクを、液量センサーが設けられた廃インクタンクに貯蔵し、所定量の廃インクが貯留されると、強制的に黒印字において廃インクを専用のヘッドから吐出させて、印字させている。特許文献2のインクジェット記録装置においても、再利用インク用のヘッドが備えられていて、黒色以外の3色のカラーインクを吸引させた3色混合の淡黒色インクを貯留する廃インクタンクを備え、カラーインクからほぼ同一量吸引、混合して、ほぼ均一の淡黒色インクを生成し、再利用インクとして吐出するようにしている。また、特許文献3では、熱エネルギーを利用してインクを吐出させる記録ヘッドを備えたインクジェット記録手段において、廃インクを再利用する際には、通電時間を長く、駆動電圧を高くするなど吐出条件を変えたり、再利用インクを使用するか否かの選択をするように制御されていて、再利用インクモードと通常印字モードの使い分けをするようになっている。
特開2004−136482号公報 特開2003−205635号公報 特開2003−334972号公報
上述したような廃インクを再利用したインクジェットプリンタ装置は、メンテナンス動作による廃インクを有効に利用することができるが、特許文献3のように廃インク自体が通常のインクと比べて、エアやゴミ等が混入していたり、インクが増粘した状態であるため、再利用したインクを吐出することでそのノズルは目詰まりを起こしやすく、印字品質を悪化させてしまうことがあった。そのため、再利用インクを安定で効果的に吐出させて、有効な印字動作を行うことが課題となっていた。
本発明は、再利用インクを用いた印字吐出によるノズルの目詰まりを防ぎ、安定で効果的に再利用インクを吐出させて有効な印字動作を行うことを目的とする。
本発明を解決するために、請求項1に記載の発明は、インクジェットプリンタ装置において、インクを吐出する第1のノズルとともに、その第1のノズルの孔径よりも大きい孔径を有する第2のノズルとを備えた記録ヘッドと、前記第1のノズルにインクを供給するインクカートリッジと、少なくとも前記第1のノズルからそのノズルの回復のため廃出したインクを再利用するため、貯留する再利用インク貯留手段と、前記再利用インク貯留手段から前記第2のノズルにインクを供給する供給路とを備え、前記再利用インク貯留手段は、前記供給路を介して、前記第2のノズルに廃インクを供給することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットプリンタ装置において、前記第1のノズルは、ブラックインクを吐出するノズルと、他のカラーインクを吐出するノズルを有し、前記再利用インク貯留手段は、前記第1のノズルから廃出した各インクの混合ブラックインクを貯留することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ装置において、前記第2のノズルからそのノズルの回復のために廃出したインクを含むインクを貯留する廃インク貯留手段と、前記各廃出インクを、前記再利用インク貯留手段と廃インク貯留手段とに選択的に導く切替バルブをさらに備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のインクジェットプリンタ装置において、前記再利用インク貯留手段は、前記再利用インク貯留手段内のインクの残量を検知する残量検知センサを有し、前記切替バルブは、前記再利用インク貯留手段の前記残量検知センサが、廃インクで満たされていることを検知した時に、前記廃インク貯留手段に前記廃インクを廃出するように切り替えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェットプリンタ装置において、前記第1および第2のノズルからそれらのノズルの回復のためにインクを廃出する吸引手段を更に設け、前記吸引手段は、前記第1および第2のノズルを覆うキャップと、そのキャップに接続され前記第1および第2のノズル内のインク吸引する吸引ポンプと、前記第1及び第2のノズルから選択的にインクを吸引をするように切り替える第2の切替バルブとを有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のインクジェットプリンタ装置において、前記キャップは、前記第1及び第2のノズルを別々に吸引できるように独立して設けられていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェットプリンタ装置において、前記記録ヘッドが、インクを吐出して印字を行う際に、前記再利用インク貯留手段を使用するモードにおいては、前記インクカートリッジからのインクのみを使用するモードに比較して、インクを吐出する印字パルスの周波数が低く、駆動電圧が高いことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェットプリンタ装置において、前記記録ヘッドが、インクを吐出して印字を行う際に、前記インクカートリッジの残量検知センサが、そのインクカートリッジ内のインクの残量が少ないと検知した時に、前記再利用インク貯留手段から廃インクを前記第2のノズルに供給して吐出して印字を行うことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェットプリンタ装置において、前記記録ヘッドが、インクを吐出して印字を行う際に、前記再利用インク貯留手段内の廃インクを使用するモードを使用者が選択する手段を備えていることを特徴とする。
請求項1に記載のインクジェットプリンタ装置は、インクを吐出する第1のノズルとともに、その第1のノズルの孔径よりも大きい孔径の第2のノズルとを備えた記録ヘッドと、第1のノズルにインクを供給するインクカートリッジと、少なくとも第1のノズルからそのノズルの回復のため廃出したインクを再利用するため、貯留する再利用インク貯留手段と、再利用インク貯留手段から第2のノズルにインクを供給する供給路とを備え、再利用インク貯留手段は、供給路を介して、第2のノズルに廃インクを供給している。このため、孔径の大きい第2のノズルから、増粘した状態の再利用インクを吐出するため、ノズルの目詰まりを防止でき、印字品質の悪化を防止することができる。また、再利用インクを孔径の大きいノズルから吐出するため、インク液滴サイズが大きくなり、例えば、ファクシミリや、ドラフト印字やテキスト印字など、画品質を問わない印字モードの場合に使用することができ、廃インクを効果的に再利用するだけでなく、通常のインクの消費を抑えることができる。
請求項2に記載の発明によると、請求項1に記載のインクジェットプリンタ装置において、前記第1のノズルは、ブラックインクを吐出するノズルと、他のカラーインクを吐出するノズルを有し、前記再利用インク貯留手段は、前記第1のノズルから廃出した各インクの混合ブラックインクを貯留し、画品質を問わない第2のノズルにおいて使用するので、各カラーの廃インクを効果的に再利用できるだけでなく、通常のブラックインクの消費を抑えることができる。
請求項3に記載の発明によると、請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ装置において、前記第2のノズルからそのノズルの回復のために廃出したインクを含むインクを貯留する廃インク貯留手段と、前記各廃出インクを、前記再利用インク貯留手段と廃インク貯留手段とに選択的に導く切替バルブをさらに備えるため、再利用可能な第1のノズルから廃出したインクと、再利用しない第2のノズルからの廃出インクとを分けて蓄積することができる。
請求項4に記載の発明によると、請求項3に記載のインクジェットプリンタ装置において、前記再利用インク貯留手段は、前記再利用インク貯留手段内のインクの残量を検知する残量検知センサを有し、前記切替バルブは、前記再利用インク貯留手段の前記残量検知センサが、廃インクで満たされていることを検知した時に、前記廃インク貯留手段に前記廃インクを廃出するように切り替えるため、効率的に再利用インクを貯留して印字吐出可能にさせることができる。
請求項5に記載の発明によると、請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェットプリンタ装置において、前記第1および第2のノズルからそれらのノズルの回復のためにインクを廃出する吸引手段を更に設け、前記吸引手段は、前記第1および第2のノズルを覆うキャップと、そのキャップに接続され前記第1および第2のノズル内のインク吸引する吸引ポンプと、前記第1及び第2のノズルから選択的にインクを吸引するように切り替える第2の切替バルブとを有するため、第1および第2のノズルからそれぞれのインクを吸引させて廃出させることができる。
請求項6に記載の発明によると、請求項5に記載のインクジェットプリンタ装置において、前記キャップは、前記第1及び第2のノズルを別々に吸引できるように独立して設けられているため、再利用できるきれいな廃インクと、再利用しない増粘状態の進んだ廃出インクを別々に分けて吸引、蓄積できる。
請求項7に記載の発明によると、請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェットプリンタ装置において、前記記録ヘッドが、インクを吐出して印字を行う際に、前記再利用インク貯留手段を使用するモードにおいては、前記インクカートリッジからのインクのみを使用するモードに比較して、インクを吐出する印字パルスの周波数が低く、駆動電圧を高くして吐出させるため、増粘した再利用インクを安定して吐出させることができ、吐出時のしぶきなどが少なくなり、吐出したインクの記録媒体への着弾を安定させることができる。
請求項8に記載の発明によると、請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェットプリンタ装置において、記録ヘッドが、インクを吐出して印字を行う際に、インクカートリッジの残量検知センサが、そのインクカートリッジ内のインクの残量が少ないと検知した時に、再利用インク貯留手段から廃インクを第2のノズルに供給して吐出して印字を行うため、効果的に再利用インクを使用し、インクカートリッジ内のインク切れにより印字できないという事態を回避することができる。
請求項9に記載の発明によると、請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェットプリンタ装置において、前記記録ヘッドが、インクを吐出して印字を行う際に、前記再利用インク貯留手段内の廃インクを使用するモードを使用者が選択する手段を備えているため、使用者が印字媒体の印字品質に合わせてインクを選択して印字をさせることができ、インクの無駄な消費を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、インクをノズルから記録媒体に吐出する側を下方向および下側とし、その反対を上方向および上側とし、図1のキャリッジ7の走査方向(X方向)を左右方向とする。また、各色のインクを示す場合、ブラックB、シアンC、イエローY、マゼンタM、また再利用インクを示す場合をRと示す。
図1を用いて、本発明のインクジェットプリンタ装置1を説明する。インクジェットプリンタ装置1は、キャリッジとしての機能を備える略箱状のヘッドホルダ7がガイド軸19に摺動自在に取付けられていて、ヘッドホルダ7の底面にインクを吐出する複数のノズル12(図3)を備えた記録ヘッド9が設置されていて、さらに上方には複数のバッファタンク8が塔載され、インク源であるインクカートリッジ2の各インクを貯留している。バッファタンク8内の各インクは記録ヘッド9の複数のノズルに色ごとに供給され、ヘッドホルダ7がガイド軸に沿って走査方向(左右方向、X方向)に移動して、複数のノズルからインクを吐出することで記録媒体に印字がなされる。
インクカートリッジ2は、通常のインク、例えば、ブラックB、イエローY、シアンC、マゼンタMのインク色を貯留するインクカートリッジ2B〜2Mと、後述する再利用インクの混合ブラックを貯留する再利用インクカートリッジ2Rが備えられている。複数のインク供給チューブ6B〜6Mは、その一端が各インクカートリッジ2B〜2Mと接続され、他端が各インクのバッファタンク8B〜8Mに接続されており、インクカートリッジ2からバッファタンク8へ各インクが供給される。また、インクカートリッジ2B〜2Mには、図1には、ブラックインク用のインクカートリッジ2Bにしか記載がないが、それぞれのインクカートリッジ2にインクの残量検知をするセンサ73が取り付けられている。
再利用インクカートリッジ2Rは、後述する吸引手段60により複数のノズル12から吸引された廃インクを再利用するための貯留手段で、通常のインクと同様に、インク供給チューブ6Rの一端がインクカートリッジ2Rと接続し、他端が再利用インク用のバッファタンク8Rに接続されて、再利用インクがバッファタンク8Rへ供給される。再利用インクカートリッジ2Rには、再利用インクの有無を検知する残量検知センサ71および再利用インクカートリッジ2Rが満たされているかを検知するセンサ72が設置されている。このセンサ71および72については、後で詳しく説明する。また、バッファタンク8は、バッファタンク8M〜8B、および8Rが一体もしくは着脱可能に構成されている。
インクジェットプリンタ装置1の左右方向の一端で、かつ、ガイド軸19の下方向には、インク吐出の不具合を回復するため、ノズル内のインクを吸引する吸引パージを行うための吸引手段60が配置されている。ノズル内のインクを吸引する際には、図1のようにヘッドホルダ7が吸引手段60の配置位置まで移動した状態で記録ヘッド9のノズル12からインク吸引がなされ、この吸引された廃インクの一部が再利用インクとして使用される。また、図示しないが、吸引手段60の横には、記録ヘッド9のノズル面を払拭してクリーニングする公知のワイパー部材が配置されている。さらに、インクジェットプリンタ装置1の他方の端には、図示しないフラッシング受部材が配置されていて、定期的もしくは強制的に記録ヘッド9のノズル12からインクを吐出させてインク吐出の不具合を回復している。吸引手段60について、後で詳しく説明する。
ヘッドホルダ7は、その底面が開口していて、底部に設置された記録ヘッド9は、最下面に配されたノズルが開口した面21aが露出した状態となっている。記録ヘッド9は、特開2005−322850号公報に記載のように、図2に示したように、複数枚のプレートを積層、接着して形成され、最下面にノズルプレート21を有するキャビティユニット20とキャビティユニット20内のインクに選択的に吐出圧力を与える圧電変形部を有したプレート型の圧電アクチュエータ30とが接着され、さらにその上面には駆動回路49が塔載された可撓性のフレキシブル配線材40が接合されている。駆動回路49は、印字データをアクチュエータ30に伝達して、アクチュエータ30を選択的に駆動させて、インクを吐出させる。
キャビティユニット20は、下側からノズルプレート21、スペーサプレート22、ダンパープレート23、2枚のマニホールドプレート24a、24b、サプライプレート25、ベースプレート26、キャビティプレート28の合計8枚の薄い板材をそれぞれ接着剤にて重ね接合した構造で、実施形態では、各プレート21〜27は50〜150μm程度の厚さを有し、ノズルプレート21はポリイミド等の合成樹脂製で、その他のプレートは42%ニッケル合金鋼板製である。
キャビティユニット20の最下面のノズルプレート21には、図3のように複数のノズル12が、インク色ごとに、ブラックインク用のノズル12B,シアンインク用のノズル12C、イエローインク用のノズル12Y,マゼンタインク用のノズル12Mおよび再利用インク用のノズル12Rが、ヘッドホルダ7の走査方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に各インク色ごとに列状に設けられている。再利用インク用のノズル12Rは、他のインク色のノズル12M〜12Bよりも孔径が大きく、実施形態では、ノズル12M〜12Bは、20μm程度で、再利用インク用のノズル12Rは、25μm程度である。
再利用インクは、吸引パージで吸引された廃インクのため、エアやゴミが混入していたり、乾燥して増粘した状態にあり、再利用インクを吐出するノズル12Rは、他のノズル12B〜12Mと比べて目詰まりがしやすく、印字品質を悪化させることがある。そのため、再利用インクを吐出するノズル12Rは、通常のノズル12B〜12Mよりも大きなノズル径にすることで、再利用インクの目詰まりを防止することができる。また、再利用インク用ノズル12Rが、通常のノズル12B〜12Mよりも大きな径のノズルから吐出されるため、吐出されるインク液滴が大きくなり、例えば、ファクシミリやテキスト印字、ドラフト印字などといった白黒印字などの画品質を問わない印字モードの場合に、有効利用することができる。
また、最上面に配置されたキャビティプレート27には、ノズル12に対応して複数の圧力室16がY方向に沿う列状で、X方向に5列配列されている。実施形態では、各圧力室16は、平面視細長形状に形成され、その長手方向がX方向)に沿うように穿設されている。各圧力室16は、その長手方向の一端部が複数のノズル12と連通し、他端部が後述する共通インク室14と連通する。
2枚のマニホールドプレート24a,24bには、5つの共通インク室14がノズル12の各列に沿って延びるように板厚を貫通して形成されている。つまり、各プレートの積層方向から平面視したときに、圧力室16の一部と重なって圧力室16の列方向に沿って長く延びている。そして2枚のマニホールドプレート24a、24bを積層し、かつその上面をサプライプレート25、下面をダンパープレート23にて覆うことにより、共通インク室(マニホールド室)14が画定される。
サプライプレート25には、共通インク室14と連通し、各圧力室16へのインクを供給するための接続流路17が設けられ、その接続流路17には、共通インク室14からインクが入る入口孔17aと、圧力室16側方向に開口する出口孔17bと、両孔の間にあって接続流路中で最も大きな流路抵抗となるように断面積を小さくして形成された絞り部が形成されている。また、ベースプレート26には、出口孔17bと圧力室16とを連通する連通孔18が、また各プレート22〜26には、圧力室16からノズル12にインクが供給されるようにそれぞれインク供給孔29が設けられている。再利用インクのノズル列12Rに連通するインク供給孔29は、再利用インクノズル12Rが通常のインク用のノズルと比べて大きいことに合わせて、その径が大きくなっている。また、ダンパープレート23の下面側には、共通インク室14と隔絶されたダンパ室13が凹み形成されている。この各ダンパ室13の位置および形状は、各共通インク室14と一致していて、ダンパ室13の薄い板状の天井部は、共通インク室側14にもダンパ室13側にも自由に変形することができ、インク吐出時に圧力室16から伝播した圧力変動を吸収減衰させるダンパ効果を奏し、クロストークを防止している。
また、図示しないが、5つの共通インク室14の一端は、バッファタンク8B〜8M、および8Rに一対一で対応して連通され、各インクは、これら5つの共通インク室14に供給されるようになっている。インク供給口からノズル12に至るインク流通路では、インクは、バッファタンク8B〜8M、および8Rから共通インク室14に供給された後、サプライプレート25の接続流路17を経由して各圧力室16に分配供給される。そして、駆動回路49からの印字信号に基づいて、アクチュエータ30の選択的な駆動により、インクは各圧力室16内からインク供給孔29を通って、その圧力室16に対応するノズル12B〜12M、および12Rからインクが吐出されるという構成になっている。
アクチュエータ30は、特開2005-322850号公報の記載の公知のものと同様に、各複数の圧力室16を覆う最下層のセラミックス層31a1を含んだ複数枚のセラミックス層31を、キャビティユニット20の圧力室16側からその複数の圧力室16の配列面と直角方向に積層して一体化して焼成した構造である。1枚のセラミックス層の厚さは30μm程度で、PZTなどの圧電セラミックスである。各セラミックス層のうち下から偶数段目のセラミックス層31bの上面(広幅面)には、キャビティユニット20における各々の圧力室16に対応した箇所ごとに細幅の個別電極32が圧力室16の形状に沿って形成されている。また下から奇数段目のセラミックス層31aの上面(広幅面)には、複数の圧力室16に対して共通のコモン電極33が形成されている。コモン電極33は、グランド電位に接続されている。個別電極32とコモン電極33とは、最下層のセラミックス層31a1を除いて、少なくとも1つのセラミックス層を挟んで交互に配置され、互いに対向している。
アクチュエータ30は、各々の個別電極32と、キャビティユニット20における各々の圧力室16を互いに対向させて、キャビティユニット20上に接着・固定される。アクチュエータ30の最上面には、各電極32、33と電気的に導通した接続端子が形成され、フレキシブル配線材40に形成した配線パターンと接続される。アクチュエータ30は、複数枚のセラミックス層の積層方向に対向する個別電極32とコモン電極33の間のセラミックス層の部分をエネルギー発生部とし、駆動回路49が、選択的に個別電極32とコモン電極33との間に電圧を印加することにより、その印加された個別電極32に対応したエネルギー発生部を、積層方向に歪ませ、この変位が圧力室16の容積を変化させ、インクを押し出し、キャビティユニット20内のインク供給孔29を通ってノズル12から吐出させる。
記録ヘッド9は、各ノズル列を一体に設けているが、ノズル列ごとにユニットを個別に構成して、それらを組み合わせたものであってもよい。
吸引手段60は、記録ヘッド9のノズル12から吸引パージを行うもので、また、その吸引手段60の下流側には、吸引手段60と連通し、ノズル12から吸引された廃インクを再利用および廃棄するための廃出手段70が設けられている。吸引手段60は、記録ヘッド9のノズル面21aを覆う弾性体の吸引キャップ61と、吸引キャップ61の底部に設けられた排出口(図示せず)から、吸引チューブ62を介して連通した第2切替バルブ64と、その第2切替バルブ64の下流側に連通した吸引ポンプ65とを備えている。
吸引キャップ61は、図3のノズル列12B〜12Mおよび12Rの全ノズル列を囲む略長方形で、底部61aと、底部61aの周縁部を囲んで立設したリップ部61bが設けられている。また、そのリップ部61bの内側には、ブラックインク用のノズル12Bの列、カラーインク用のノズル12M〜12Yの列、再利用インク用ノズル12Rの列を仕切る仕切り用リップ61cが設けられている。このように、吸引キャップ61は、それぞれ独立したキャップ機能を有するものを1つの材料で一体に構成しても良いが、それぞれを別部品で構成することもできる。第2切替バルブ64は、吸引キャップ61内の仕切られた各空間を、廃インク供給路66を介して吸引ポンプ65に選択的に連通させるように切替えられる。
インクを吸引する際には、図示しない昇降手段が吸引キャップ61のリップ部61bおよび仕切り用リップ61cがノズル面21aに当接、密着することで吸引可能な状態となる。第2切替バルブ64を切り替えて、吸引キャップ61内の仕切られた任意の空間を吸引ポンプ65に連通させることで、ブラックインク用のノズル12Bの列、カラーインク用のノズル12M〜12Yの列、再利用インク用ノズル12Rの列からインクを選択的に吸引することができる。また、吸引を行わない場合は、ノズル面にリップ部61を密着させて、吸引キャップ61内の各空間のいずれも吸引ポンプ65に連通させない状態に第2切替バルブ64を切り替え、インクの蒸発を防いでインクメニスカスを保存している。
また、吸引ポンプ65の下流側に廃インク供給路66を介して設けられた廃出手段70は、吸引手段60によって吸引された廃インクを再利用するインクと、廃棄するインクとを分別するための第1の切替バルブ76と、廃棄インクを貯留する公知の廃インク溜77と、再利用するインクのゴミ等を取り除くためのフィルタ78とからなり、フィルタ78を通ったインクは、前述した再利用インク貯留手段である再利用インクカートリッジ2Rに貯留されるように構成されている。
第1の切替バルブ76は、吸引手段60によって吸引された廃インクを、再利用するか、廃棄するかを切り替えるバルブで、再利用する場合は、貯留するために廃インク供給路66から再利用インクカートリッジ2Rにインクを導く流路に切り替えられ、廃棄する場合は廃インク溜77に導くように切替えられる。また、再利用可能な廃インクが廃出されている場合でも、再利用インクカートリッジ2Rのセンサ72が再利用インクカートリッジ2Rが満たされていることを判定した場合には、この廃インクは廃インク溜77に廃棄されるように第1の切替バルブ76が切り替えられる制御がなされる。
本実施形態で用いる再利用インクは、通常のインク、マゼンタM、シアンC,イエローY、ブラックBを吐出するノズル12M〜12Bから吸引手段60によって廃出したインクを混合した混色ブラックインクで、また、再利用インクを吐出するノズル12Rから廃出された廃インクは、さらに増粘状態が進んでいるため再利用せず廃棄される。つまり、通常では第2切替バルブ64をノズル12M〜12Yまたは12Bを吸引する位置に切り替え、第1切替バルブ76を廃インクを再利用インクカートリッジ2Rに導く位置に切り替える。また、再利用インクのノズル12Rからインクを廃出しようとするときは、第2切替バルブ64をノズル12Rを吸引する位置に切替え、第1の切替バルブ76を廃インクを廃インク溜77に導く位置に切り替える。
印字動作に無関係に記録ヘッド9を駆動して予備吐出、あるいはフラッシングによって廃出したインクを吸引キャップ61あるいは他の容器に受けて、上記のように再利用インクカートリッジ2Rに貯留、あるいは廃インク溜77に導くようにすることもできる。また、各色のインク毎に吸引キャップ61、廃インク供給路66、再利用インクカートリッジ、および大径のノズルを設けて、各色のインク毎にインクを再利用することもできる。さらに、ブラックBインク用のノズル12Bから廃出したブラックインクのみを再利用インクカートリッジ2Rに貯留し、その廃インクのみを再利用することも可能である。画品質を問わないモードであれば、増粘状態ではあるが、再利用インクノズル12Rから廃出された廃インクを廃棄しないで、再利用しても良い。
次に図4を参照して、本実施の形態のインクジェットプリンタ装置1の電気的構成について説明する。図4は、インクジェットプリンタ装置1の電気的構成を示すブロック図であり、インクジェットプリンタ装置1の制御装置は、インクジェットプリンタ装置全体の各部を制御する1チップマイクロコンピュータ(以下、CPUとする)91と、ゲート回路LSIである制御回路92と、各種のインクを吐出する制御プログラムや印字波形信号を記憶したROM82と、データを一時的に記憶するRAM83とを備えている。CPU91には、各種の指令を入力するための操作パネル84、ヘッドホルダ7を往復走査するキャリッジモータ105を駆動させるモータドライバ85、記録媒体の搬送装置を駆動する搬送モータ106を駆動させるモータドライバ86、また、第1および第2切替バルブ64,76、吸引ポンプ65、インクカートリッジ2のインク残量があるかどうかを検出するセンサであるインクカートリッジ残量センサ73や、再利用インクカートリッジ2Rの再利用インクの残量を検出するセンサ71、72とが接続されている。
CPU91、ROM82、RAM83、及び制御回路92は、アドレスバス93およびデータバス94を介して接続されている。そして、CPU91は、ROM82にあらかじめ記憶されたプログラムにしたがい、印字タイミング信号TSと制御信号RSを生成し、各信号TS、RSを制御回路92に転送する。また、制御回路92は、パーソナルコンピュータ96などの外部機器からインターフェース97を介して転送されてくる印字データを、イメージメモリ95に記憶させる。そして、制御回路92は、パーソナルコンピュータ96などからインターフェース97を介して転送されてくるデータから、受信割込信号WSを生成し、その信号WSをCPU91へ転送する。制御回路92は、印字タイミング信号TS及び制御信号RSにしたがい、イメージメモリ95に記憶されている印字データにもとづいて、その印字データを被記録媒体に形成するための印字データ信号DATA,その印字データ信号DATAと同期する転送クロックTCK,ストローブ信号STB,印字波形信号ICKを生成し、それら各信号DATA,TCK,STB,ICKを駆動回路49へ転送する。
また、図5は、駆動回路49の内部構成を図示したものである。駆動回路49は、制御回路92内のデータ転送部(図示しない)から転送クロック信号TCKに同期してシリアル転送されてくる印字データ信号DATAをパラレルデータに変換するシリアルーパラレル変換部47、この変換されたパラレルデータDATAをストローブ信号STBにもとづいてラッチするデータラッチ46、そのパラレルデータにもとづいて印字波形信号ICKを選択的に出力するANDゲート45、出力された印字波形信号をアクチュエータ30に適した電圧に変換し印字パルスとして出力するドライバ44とを備える。ドライバ44から出力した印字パルスは、記録ヘッド9の個別電極32に印加され、アクチュエータ30を変位させる。シリアルーパラレル変換部47や、データラッチ46やANDゲート45およびドライバ44は、それぞれ記録ヘッド9のノズル数にあわせた数が用意されている。
インクを吐出するための印字波形信号はROM82に格納されていて、この印字波形信号を用いてインクが吐出される。インクを吐出するための印字動作は、印字指令が入力されると、イメージメモリ95に格納されている一行分の印字データを印字する動作が開始され、キャリッジモータ105の駆動により、ヘッドホルダ7が記録媒体に沿って左右方向に走査され、イメージメモリ85に格納されている印字データが印字データ信号DATAとして制御回路92によってキャリッジの走査方向に順次読み出され、駆動回路49を介してアクチューエータ30に選択に印加されて印字がなされる。このようにして、全ての印字データが印字終了するまで、キャリッジの走査方向に順次印字動作が繰り返されて、印字動作を終了する。
再利用インクを用いて印字動作が行われる場合においては、上記のように、吐出するノズル12Rを通常のノズル12B〜12Mよりも大きなノズル径にすることで、再利用インクの目詰まりを防止するから、基本的には、通常のインクを用いる場合と共通の印字パルス、および周波数で印字動作を制御することができる。しかし、さらに好ましくは、再利用インクを用いる場合の印字パルスは、通常のインクを用いる場合に比べて、その印字パルスの周波数が低く、また駆動電圧が高くなるように制御される。つまり、ROM82には、通常のインクカートリッジのインクを用いる印字動作のための印字波形信号ICKと、再利用インクを用いる印字動作のための印字波形信号ICKとが格納され、また、制御回路92は、その両印字動作に適合した周波数で印字波形信号ICKを出力する。再利用インクは、ゴミやエアが混じっていたり、増粘した状態のインクであるため、そのインクを吐出させるための電圧が通常のインクよりも高く設定され、また、そのような再利用インクを吐出させると、しぶきなどが通常のインクよりも目立ち記録媒体への着弾が悪くなってしまう。そのため、印字パルスの周波数を低くすることで、安定に吐出させることができる。
本実施形態の印字動作は、一連の印字データが送られてきた時に、通常のインクを用いた印字動作か、再利用インクを使用して印字動作するかどうかの決定がなされる。つまり、図6に示すように、印字指令が入力され(S1)、印字動作がファクシミリ受信データの印字、ドラフト印字、テキスト印字のいずれかでなく、高い画品質の印字モードが指示された(S7:NO)とき、小径のノズル12B〜12Mに対応するアクチュエータ30のエネルギー発生部が選択的に駆動され(S3)、通常のインクカートリッジ2B〜2Mのインクが消費されて印字が行われる。すべての印字データが印字されると、印字動作を終了する(S6)。また、回復動作において、第2切替バルブ64がノズル12M〜12Yまたは12Bを吸引する位置に適宜切り替えられ、つまりノズル12M〜12Yの吸引とノズル12Bの吸引とが別々に行われるが、第1切替バルブ76が廃インクを再利用インクカートリッジ2Rに導く位置に切り替えられているから、再利用インクカートリッジ2Rにおいて、すべての廃出インクが混合されて貯留される。
次に、再利用インクを吐出する動作について説明する。指令された印字動作がファクシミリ受信データの印字、ドラフト印字、テキスト印字のいずれかであると判断される(S7:YES)と、再利用インクカートリッジ2Rに設けられた残量検出センサ71により、再利用インクが貯留できているかできていないかの検出がなされる(S4)。その結果、再利用インクがインクを吐出するために十分に貯留されている場合は、通常のノズル孔径よりも大きい再利用インク用のノズル12Rに対応するアクチュエータ30のエネルギー発生部が駆動され(S5)、再利用インクカートリッジ2R内のインクによって印字が行われる。このとき、第2切替バルブ64がノズル12Rを吸引する位置に、第1切替バルブ76が廃インクを廃インク溜77に導く位置にそれぞれ切り替えられているから、回復動作において廃出されたインクは廃インク溜77に貯留される。また、再利用インクカートリッジ2Rに再利用インクが貯留されていない場合は、通常のブラックインクBを用い、小径のノズル12B〜12Mからインクの吐出がなされる。
このようにして、インクジェットプリンタ装置1の印字モードにおいて、ファクシミリ受信データの印字、ドラフト印字、テキスト印字等のブラックインクを使用する印字においては、高画質が求められないため、インク液滴の大きくなった再利用インクを用いても十分な仕上がりを保つことができる。特に、ドラフト印字は、ドットデータを所定間隔で間引いて印字するため、印字結果が通常よりも薄く見えるが、上記のように大きいインク滴を吐出することで、見やすい印字結果を得ることができる。この場合、印字パルスの周波数は、間引いたドットデータの割合よりも、通常の印字の周波数に対して低くならないことが好ましい。上記のように、印字データの種別を判断して、通常のインクと再利用インクとの使用を選択しても良いが、操作パネル84上のボタン操作または、パーソナルコンピュータからの指示で、その選択を行うようにしても良い。
図7に示す他の実施の形態では、インクジェットプリンタ装置1の印字動作において、ブラックインク用のインクカートリッジ2B内のブラックインク残量によって、印字するインクを選択制御する例を示している。印字指令が入力され(S1)、前述したような印字動作が開始される際に、ブラックインク用のインクカートリッジ2Bの残量検出センサ73によりブラックインクが残っているかいないかの検出がなされる(S2)。ブラックインク用のインクカートリッジ2Bのブラックインク残量が、インク吐出に十分である場合は、孔径の小さいノズル12Bを用いてインク吐出が行われ(S3)、印字動作が終了する(S6)。また、ブラックインク残量が、インク吐出に十分でない場合、再利用インクを用いてインク吐出を行うために、再利用インクカートリッジ2Rに設けられた残量検出センサ71により再利用インクが貯留できているかできていないかの検出がなされる(S4)。その結果、再利用インクがインクを吐出するために十分に貯留されている場合は、再利用インクを、通常のノズル孔径よりも大きい再利用インク用のノズル12Rから吐出させて印字を行い(S5)、印字動作を終了する(S6)。再利用インクが十分に貯留されていない場合には、ブラックインクカートリッジ2Bの交換を操作パネル84に表示させて、ブラックインクカートリッジ2Bの交換後、印字がなされる。
このようにして、インクジェットプリンタ装置1の印字動作において、通常のブラックインクが消費されてブラックインクカートリッジ2Bが空になっている場合でも、再利用インクを使って印字することができるため、再利用インクを効果的に利用することができる。また、この実施形態のような印字制御は、ドラフト印字モードやファクシミリ等の白黒印字モードなどのブラックインクを使用する印字において用いられるのが好ましい。なお、この一連の動作は、自動制御にて行われても良いが、例えば、ブラックインクカートリッジ2Bのインク残量がないと判定された(S2)ときに、インクジェットプリンタ装置1の外装のパネル表示等に、ブラックインクカートリッジ2Bの交換を表示し、ユーザーが、新しいブラックインクカートリッジ2Bに交換するか、再利用インクを使用してインクを吐出させるかどうかを選択してボタン操作などで再利用インクを用いた印字を行わせるようにしても良い。
以上のように、インクジェットプリンタ装置1のメンテナンス動作で廃出された廃インクを再利用した印字動作において、増粘した状態の再利用インクをノズル径が大きなノズルから吐出させることができるため、再利用インクによってノズルを詰まらせることなく、安定して印字することができる。また、再利用インクを使用する印字モードにおいては、印字条件を変更し、増粘したインクをより良い条件で吐出させることができるようにしているため、再利用インクで効果的に印字させることができる。
本実施形態であるインクジェットプリンタ装置の概略図である。 記録ヘッド9の構造を示す断面斜視図である。 ノズルプレート21を下方向から見た図である。 本実施形態のインクジェットプリンタ装置1の電気的構成を示す図である。 駆動回路49の電気的構成を示す図である。 本実施形態の再利用インクを用いた印字動作を示すフローチャートである。 他の実施形態の再利用インクを用いた印字動作を示すフローチャートである。
符号の説明
2B〜2M インクカートリッジ
2R 再利用インクカートリッジ
7 ヘッドホルダ
8B〜8M バッファタンク
8R 再利用バッファタンク
9 記録ヘッド
12B〜12M ノズル
12R 再利用インクノズル
60 吸引手段
61 吸引キャップ
64 第2切替バルブ
65 吸引ポンプ
70 廃出手段
71、72 再利用インクカートリッジセンサ
76 第1切替バルブ

Claims (9)

  1. インクを吐出する第1のノズルとともに、その第1のノズルの孔径よりも大きい孔径を有する第2のノズルとを備えた記録ヘッドと、
    前記第1のノズルにインクを供給するインクカートリッジと、
    少なくとも前記第1のノズルからそのノズルの回復のため廃出したインクを再利用するため、貯留する再利用インク貯留手段と、
    前記再利用インク貯留手段から前記第2のノズルにインクを供給する供給路と
    を備え、前記再利用インク貯留手段は、前記供給路を介して、前記第2のノズルに廃インクを供給することを特徴とするインクジェットプリンタ装置。
  2. 前記第1のノズルは、ブラックインクを吐出するノズルと、他のカラーインクを吐出するノズルを有し、
    前記再利用インク貯留手段は、前記第1のノズルから廃出した各インクの混合ブラックインクを貯留することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ装置。
  3. 前記第2のノズルからそのノズルの回復のために廃出したインクを含むインクを貯留する廃インク貯留手段と、
    前記各廃出インクを、前記再利用インク貯留手段と廃インク貯留手段とに選択的に導く切替バルブをさらに備える請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ装置。
  4. 前記再利用インク貯留手段は、前記再利用インク貯留手段内のインクの残量を検知する残量検知センサを有し、
    前記切替バルブは、前記再利用インク貯留手段の前記残量検知センサが、廃インクで満たされていることを検知した時に、前記廃インク貯留手段に前記廃インクを廃出するように切り替えることを特徴とする請求項3に記載のインクジェットプリンタ装置。
  5. 前記第1および第2のノズルからそれらのノズルの回復のためにインクを廃出する吸引手段を更に設け、
    前記吸引手段は、前記第1および第2のノズルを覆うキャップと、そのキャップに接続され前記第1および第2のノズル内のインク吸引する吸引ポンプと、前記第1及び第2のノズルから選択的にインクを吸引するように切り替える第2の切替バルブとを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェットプリンタ装置。
  6. 前記キャップは、前記第1及び第2のノズルを別々に吸引できるように独立して設けられていることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットプリンタ装置。
  7. 前記記録ヘッドが、インクを吐出して印字を行う際に、
    前記再利用インク貯留手段を使用するモードにおいては、
    前記インクカートリッジからのインクのみを使用するモードに比較して、
    インクを吐出する印字パルスの周波数が低く、駆動電圧が高いことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェットプリンタ装置。
  8. 前記記録ヘッドが、インクを吐出して印字を行う際に、
    前記インクカートリッジの残量検知センサが、そのインクカートリッジ内のインクの残量が少ないと検知した時に、
    前記再利用インク貯留手段から廃インクを前記第2のノズルに供給して吐出して印字を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェットプリンタ装置。
  9. 前記記録ヘッドが、インクを吐出して印字を行う際に、
    前記再利用インク貯留手段内の廃インクを使用するモードを使用者が選択する手段を備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェットプリンタ装置。

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