JP2682993B2 - インクジエツト記録装置 - Google Patents

インクジエツト記録装置

Info

Publication number
JP2682993B2
JP2682993B2 JP62228060A JP22806087A JP2682993B2 JP 2682993 B2 JP2682993 B2 JP 2682993B2 JP 62228060 A JP62228060 A JP 62228060A JP 22806087 A JP22806087 A JP 22806087A JP 2682993 B2 JP2682993 B2 JP 2682993B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording
ejection
discharge
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62228060A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6469352A (en
Inventor
章雄 鈴木
吉宏 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP62228060A priority Critical patent/JP2682993B2/ja
Publication of JPS6469352A publication Critical patent/JPS6469352A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2682993B2 publication Critical patent/JP2682993B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はインクジエツト記録装置に関し、特に、長期
間にわたって安定した記録を行うインクジエツト記録装
置に関する。 〔従来の技術〕 インクジエツト記録装置に適用される記録ヘツトは、
一般に微細な液体吐出口(オリフイス)、液体流路及び
この液体流路の一部に設けられるエネルギー作用部と、
該作用部にある液体に作用させる液滴形成エネルギーを
発生するエネルギー発生手段を具えている。 このようなエネルギーを発生するエネルギー発生手段
としてはピエゾ素子等の電気機械変換体を用いた記録方
法、レーザー等の電磁波を照射して、そこにある液体に
吸収させて発熱させ、該発熱による作用で液滴を吐出,
飛翔させるエネルギー発生手段を用いた記録方法、或い
は電気熱変換体によって液体を加熱して液体を吐出させ
るエネルギー発生手段を用いた記録方法等がある。その
中でも熱エネルギーによって液体を吐出させるインクジ
エツト記録方法に用いられる記録ヘツドは、記録用の液
滴を吐出して飛翔用液滴を形成する為の液体吐出口(オ
リフイス)を高密度に配列することができるために高解
像力の記録をすることが可能である。その中でも電気熱
変換体をエネルギー発生手段として用いた記録ヘツド
は、記録ヘツドとして全体的なコンパクト化も容易で且
つ、最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向
上が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十二分に
活用でき、長尺化及び面状化(2次元化)が容易である
こと等からマルチノズル化、高密度実装化が容易で、し
かも大量に生産性良く、製造コストも安価なインクジエ
ツト記録用ヘツドを提供する事が可能である。 このようにエネルギー発生手段に電気熱変換体を用
い、半導体製造プロセスを経て製造されたインクジエツ
ト用記録ヘツドは、一般には各オリフイスに対応した液
体流路を設け、該液体流路毎に該液体流路を満たす液体
に熱エネルギーを作用させて、対応するオリフイスより
液体を吐出して飛翔用液滴を形成する手段としての電気
熱変換体が設けられ、各液体流路には、各液体流路に連
通している共通液室より液体が供給される構造となって
いる。 第2図は上述したインクジエツト記録ヘツドの概略構
成図であり、エツチング・蒸着・スパツタリング等の半
導体製造プロセス工程を経て、基板102上に製膜された
電気熱変換体103、電極104、ノズル壁105、天板106から
構成されている。記録用液体112は図示していない液体
貯蔵室から液体供給管107を通して記録ヘツド101の共通
液室108内に供給される。図中109は液体供給管用コネク
タである。共通液室108内に供給された液体112は毛管現
象によりノズル110内に供給され、ノズル先端のオリフ
イス面でメニスカスを形成することにより安定に保持さ
れる。ここで電気熱変換体103に通電することにより、
電気熱変換体面上の液体が加熱され、発泡現象が発生
し、その発泡のエネルギーによりオリフイス面111から
液滴が吐出する。上述したような構成により、ノズル密
度16ノズル/mmといった高密度のノズル配管で128ノズル
或いは256ノズルというマルチノズルのインクジエツト
記録ヘツドを製造する事が可能となる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、この様な記録ヘツドにおいても液路や
オリフイス等のゴミ詰り(要因1)、液路やオリフイス
近傍のインクの溶媒成分等の蒸発による粘度上昇や固着
(要因2)、インク内の不純物や記録ヘツド製造時に記
録ヘツド内に混入する異物(切削油等)(要因3)によ
って液体の不吐出や吐出不良、記録ヘツドの寿命低下を
招く場合があった。 この様な様々な要因によって生ずる上記問題点は従来
次の様にして解決することが知られていた。 1.記録ヘツドにインクを供給する経路内のインクをポン
プにより加圧し、あるいは、オリフイス側を負圧状態に
してインクを吸引することにより強制的にゴミ等をオリ
フイスから排出除去することによって要因1による不吐
出や吐出不良を解消する。 2.記録ヘツドのオリフイスをキヤツプによって大気と隔
絶し密閉し乾燥を防ぐことで、あるいは、上記1の方法
によって要因2による不吐出や吐出不良を解消する。 3.非印字領域において液体の吐出信号(印字信号)を記
録ヘツドを与えてインクを吐出させることで要因2によ
る吐出不良を生じさせない。 等々である。 要因3について改めて説明する。 電気熱変換体を用いたインクジエツトヘツドにおい
て、吐出が連続して安定して行われるためには、第3図
に示すように、電気熱変換体3により与えられる熱量Q1
と、吐出インク滴とともに外に出てゆく熱量Q2、基板を
通じて外に出てゆく熱量Q3及び、インク滴吐出後に新し
く供給されてくるインクに与えられる熱量Q4との間に、
Q1Q2+Q3+Q4の関係が必要とされる。これが成り立た
ず、Q1>Q2+Q3+Q4となると、ノズル内のインク温度が
上昇し、電気熱変換体に印加する駆動信号を切っても、
泡が消滅しなくなり、不吐出が発生する。 通常は、Q1Q2+Q3+Q4が成り立っているが、切削油
等の不純物が混入すると、第4図のように、電気熱変換
体表面に不純物の膜が生じ、これが断熱膜となって、こ
のバランスがくずれる。 第5図は、これを図に表わしたものである。第5図
(a)は、安定した連続吐出が行われている状態の電気
熱変換体駆動パルスとヒーター表面温度の関係を示した
ものである。駆動パルスが立ち上がると電気熱変換体の
表面温度が上昇し始め、駆動パルスがオフになる時が最
大となる。オフになった後は表面温度が下降し、次の駆
動パルスがONになる前に、表面温度は初期温度にもど
り、次の発泡に備える。 ところが、第4図のように、電気熱変換体表面に不純
物の膜が生成された状態では、第5図(b)のようにな
る。すなわち、基板を通じて出てゆく熱の流れが少なく
なり、表面温度が十分低くならないうちに次の駆動パル
スにより加熱されるため、温度が上昇し、泡が消滅しな
くなり不吐出が発生する。 このような不吐出は、吐出が順調に行われている時に
は、微量の不純物が混入しても発生しない。これは、泡
の生成消滅のエネルギーにより電気熱変換体表面の不純
物が除去され、吐出によりノズル外に排出され、電気熱
変換体表面上に膜として残ることがないためである。と
ころが、ゴミづまりやインクの固着等により吐出が不安
定なときに不純物の混入があると、吐出インク量が減
少するため、不純物がノズル内に長く残り、電気熱変換
体により長時間加熱される。加熱により不純物が酸化
したりコゲたりして、電気熱変換体表面に膜として残
る。第5図(b)に示したようなメカニズムでノズル
内温度が上昇し、泡が消えずに不吐出が発生する。一
旦不吐出が発生すると、吐出インク滴による熱の流出
や、新しいインク供給による冷却がなされなくなるた
め、温度はさらに上昇し、不純物の膜形成を促進し、不
吐出がさらにひどくなる。という悪循環におちいる。 このような不吐出に対しては、ポンプで加圧してイン
クを強制排出させても不純物の膜を取り除くことができ
ない。不純物の膜は電気熱変換体表面にこびりつくよう
に付着しているためである。また、非印字部での空吐出
は、不純物膜の生成を防止する効果はあるが、何らかの
きっかけで、一度不吐出が発生した場合には、上に述べ
た悪循環をおこし、かえって不吐出を促進してしまうと
いう問題が生ずる場合があった。 本発明は、上述した従来例の問題点を除去し、ゴミづ
まり、インク固着、不純物の膜形成のいずれの要因によ
る不吐出も防止するとともに、不純物を膜形成による不
吐出が一旦発生しても、これを回復させることができる
インクジエツト装置を提供することを目的とするもので
ある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的を達成するため、本発明のインクジェット記
録装置は、熱エネルギーを発生体によって吐出口からイ
ンクを吐出する記録ヘッドを用いて記録を行うインクジ
ェット記録装置において、前記吐出口からインクを排出
させる排出手段と、前記熱エネルギー発生体を駆動して
前記吐出口からインクを吐出させる駆動手段と、この駆
動手段により複数のインク滴を吐出するためのシーケン
スを行わせる吐出制御手段と、この吐出制御手段による
シーケンスを、前記排出手段によるインク排出を介して
複数回繰り返し行わせる制御手段とを有する事を特徴と
する。 例えば、本発明では、第1図に示すように、被記録材
の記録面に対してインクを吐出する吐出口302と、この
吐出口302を駆動する駆動手段304とを備えたインクジェ
ット記録装置において、吐出口近傍にたまったインクを
排出させる排出手段305と、駆動手段304を駆動して複数
のインク滴を吐出するためのシーケンスを行わせる吐出
制御手段384と、この吐出制御手段384によるシーケンス
を、排出手段305によるインク排出を介して複数回繰り
返し行わせる制御手段400とを有する。 本発明によれば、インク排出を介してインク吐出シー
ケンスを複数回繰り返すことで、インク吐出のシーケン
スが行われるときにはインクの排出によりインクの温度
が低下しているので、熱エネルギー発生体に多量の不純
物の膜が形成された場合でも、これを十分に除去するこ
とができ、安定した吐出を行うことができる。 〔実施例〕 以下図面を用いて本発明を説明する。 第6図は、本発明インクジエツト記録装置の概要を示
す斜視図である。ここで12は、モータにより駆動され、
紙等の被記録材(不図示)を搬送し、記録面を形成・保
持するためのプラテンローラであり、連続紙またはカツ
ト紙形態の被記録材は、記録ヘツド15とプラテンローラ
12との間をピンチローラ(不図示)によりプラテンロー
ラ12に押し当てられながら搬送される。記録ヘツド15は
キヤリツジ14の上に搭載されており、2本のガイドレー
ル13aおよび13bに沿って図中S方向に駆動され、その過
程で被記録材に対する記録が行われる。このキヤリツジ
14は、プーリ18aと18bとの間に設けられたベルト19およ
びプーリ18aを介してモータ16の軸17に接続され、モー
タ16ノ回転に応じたS方向の駆動が行われる。 記録ヘツド15は、例えばイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、およびブラツク(B)の4色に
対応して4つの記録ユニツトを有する。それらY,M,Cお
よびBの記録を行う記録ユニツトには、それぞれに途中
ギアポンプ23Y,23M,23Cおよび23Bを配設した供給管(パ
イプ)21Y,21M,21Cおよび21Bを介して、インクタンク22
Y,22M,22Cおよび22Bからインクが供給される。また、そ
れらユニツトを、それぞれギアポンプを途中に有さない
パイプを介しても対応したインクタンクに接続する。な
お、このパイプは、第6図においては、簡略化のために
イエローのインク供給を行うパイプ24Yのみを図示し
た。 100は、記録ヘツド15のホーム位置HPにおいてヘツド1
5の吐出部と対向しf方向に移動してヘツド15に接合可
能な接合部である。 第7図は本発明インクジエツト記録装置の制御系の一
構成例を示す。図中22はインク液を貯留したタンク22Y,
22M,22C,22Bを代表して示すタンクである。インクタン
ク22の上にはインクカートリツジ3が設けられ、所謂チ
キンフイード方式によって、インクカートリツジ3中の
インクが、インクタンク22内のインク量が常に一定にな
るように補給される。このインクタンク22内のインクの
液面が一定に保たれることは、インクを安定して吐出す
る上で望ましい。また、インクタンク22内のインク2の
液面が常に記録ユニツト7の配設された高さより下方に
位置づけられるようになし、記録ユニツト7内のインク
には若干の負圧がかかるようにすることにより、非吐出
時において吐出口37からはインクが漏洩しないようにす
る。 符号23は第2図におけるポンプ23Y,…,23Bを、符号21
はパイプ21Y,…,21Bを、符号24はパイプ24Y等をそれぞ
れ代表して示すものである。ここで、このポンプ23は、
インクタンク22より下方に配設し、パイプ21中に空気が
容易に混入しないようにする。ポンプ23は記録ユニツト
7中のインクの粘度が高くなり正常な吐出ができなくな
ると予想される場合に作動してインクを圧送し、記録ユ
ニツト7中のインクを吐出口37より排出させるために用
いるものであり、記録中はポンプ23を停止させておく。
パイプ24は、ポンプ23を作動させた時に記録ユニツト7
内のインク液を一部導出して記録ユニツト7に取り込ま
れている気泡を排出するとともに、記録中に1本のパイ
プ21では不足しがちなインク供給を円滑に行うために配
設したものである。 すなわち、本実施例では、記録ユニツト7へのインク
の供給は吐出口37からインクが吐出した際の毛細管現象
によるものであるから、比較的細いパイプを介しての記
録ユニツト7へのインクの補給は、吐出回数の多い画像
記録を行う場合には、インクの補給が追いつかないこと
が考えられる。特に本実施例にようにパイプ21の途中に
ギアポンプの如きポンプ23を設けると、このギアポンプ
がインクの流れを妨げることになるので、抵抗の少い供
給パイプをさらに1本配設するのが好ましい。しかしな
がら、1本のパイプでもインク補給が円滑に行われる構
成であれば、パイプは1本であってもよいのは言うまで
もない。 なお、本実施例であっては、記録ユニツト7内に混入
した気泡は、ギアポンプ23によりパイプ21を介して記録
ユニツト7に供給されるインクの圧力によって記録ユニ
ツトの液室からパイプ24側に移送させるが、この場合パ
イプ24は記録ユニツト7の吐出口37からはインクが押し
出され、かつパイプ24側に気泡が移送され、しかも記録
ユニツト7がインク圧力によって破壊しないように設定
しなければならない。そこで、本実施例ではパイプ24と
してパイプ21よりも大なる管径のパイプを選定し、パイ
プ21よりユニツト7の上方に接続する。8,9および45
は、それぞれ記録ユニツト7の側面に設けられ、インク
を記録ユニツト7の外部から加熱する外部加熱手段とし
てのニクロム線等を有するヒータ、および記録ユニツト
7内のインク液温を検出するための検出手段としてのサ
ーミスタ、およびサーミスタ9の検出出力に応じヒータ
8に通電を行ってインク液温を適切な値とするための温
度制御部である。 温度制御部45は、例えば簡単な論理回路やドライバ等
で構成でき、例えばインク液温が15℃以下であることが
サーミスタ9の検出信号により検知されたときに、ヒー
タ8に通電し、記録ユニツト7内のインク液温を15℃ま
で上昇させるような制御を行う。あるいは、インク液温
が高い方が粘度が低下し、高速応答性が良好となるの
で、特に記録速度を高速とする場合には、電源投入と同
時にヒータ8に通電を行い、記録ユニツト7を25℃〜55
℃の範囲内で、好ましくは、30℃〜50℃の範囲で使用す
るのが好ましいのでこの場合には、記録ユニツト7を上
記所定の温度範囲まで上昇させるような制御を行うよう
にしてもよい。 なお、加熱手段として動作範囲を適切に選定した正特
性のサーミスタを用い、サーミスタ9を用いることなく
開ループで制御を行うようにしてもよい。 100は、モータ102の回転に応じて回動しその所定の回
動位置において記録ユニツト7の吐出口37を有する吐出
面7Aに対して接合可能なキヤツプ部10および清掃部11を
有する接合部である。キヤツプ10は非記録時あるいは吐
出回復処理時等において吐出面7Aに接合してこれを覆う
部材であり、吐出口37より吐出されたインクを回収する
部材を設けることもできる。また、清掃部11は例えば高
分子の吸液性多孔質材料をローラ状、ベルト状あるいは
チツプ状に形成した部材とすることができる。 110は、キヤリツジ14がホーム位置HPに位置づけられ
たときに、接合部100を吐出面7Aに対して接合/離脱さ
せるための運搬部であり、例えばモータ等駆動手段およ
びギア、カム等伝動手段で構成することができる。 50は電源スイツチ,記録開始指令スイツチ等操作者が
操作を行うための操作部材や、装置状態等を操作者に報
知するための表示部材等を設けたコンソールである。20
0はコンソール50からの指令信号やサーミスタ9からの
温度検出信号等に応じて上述の各部を制御する制御部で
あり、例えばマイクロコンピユータ形態のCPU、そのCPU
が実行する第5図示の制御手順等を格納したROM、作業
用のRAM、およびインタフエース回路、増幅回路等を有
する。 第8図および第9図は、それぞれ、本発明装置による
記録処理手順の一例を示すフローチヤート、および動作
シーケンスの一例を示すタイミングチヤートである。 電源投入時には、まずステツプS1において各部の初期
化および初期設定を行う。このとき、吐出面7Aとキヤツ
プ部10との接合がなされていなかった場合には、この初
期設定においてその接合がなされるようにする。次にス
テツプS3にてサーミスタ9の検出出力を用いて判定を行
い、インク液が所定温度範囲となるまで待機する。サー
ミスタ9、ヒータ8および温度制御部45の協働により、
インク液温が吐出に適する値に達した場合(第6図の時
点TB)には、ステツプS3にて肯定判定がなされ、ステツ
プS5に進む。なお、これ以降は温度制御部45はサーミス
タ9の検出出力に応じ、適宜ヒータ8をオン/オフさせ
ながら記録ユニツト7の温度制御を行ってゆく。 ステツプS5においては、ポンプ23を所定期間、例えば
数秒間作動させて、記録ユニツト7のインク流路39内の
インクを吐出口37から外方へ排出する(第9図のTB)。
なお、このとき記録ユニツト7内のインクに加えられる
圧力は記録ユニツト7を破壊する力よりも小さく、かつ
粘度が高くなったインクを吐出口37から押し出す最低限
の圧力よりも大であるようにする。 このように記録ユニツト7から、インクを押し出す
と、記録ユニツト7の吐出面7Aはインクで濡れ、後の処
理においてこのままインクを吐出しても、インク滴が十
分に吐出できないことが考えられる。そこで、本例で
は、ステツプS7にて運搬部110およびモータ102を適切に
駆動してキヤツプ部10にかえ清掃部11を吐出面7Aに接合
させ、記録面7Aに付着したインク液を吸収させる(第9
図の期間TC)。 この動作が終了したら、ステツプS9で、記録ユニツト
7を再び、キヤツプ部で覆い、全吐出口から数滴ないし
数十滴のインク吐出を行う(第9図のTX)。これには、
ギアポンプによるインク排出では除去できない電気熱変
換体表面の不純物膜を除去する効果がある。これは、次
のようなメカニズムによる。電気熱変換体表面に不純物
膜が生成していても、ギアポンプによって新インクが供
給され温度が下がっているため、数パルスないしは数十
パルスは気泡の生成、消滅が正常にくり返され、インク
が吐出する。このとき、高速でおきる気泡の生成、消滅
のエネルギーで、電気熱変換体上にこびりついていた不
純物がはがれ、吐出インク滴とともにノズル外に排出さ
れる。 しかし、不純物の量が多いときには、1回のインク吐
出シーケンスでは除去しきれない。一方、このときにイ
ンク吐出を続けると、温度上昇のため、不吐出が発生
し、これにより、さらに温度が上昇して不純物の膜生成
を促進する。このため、本実施例は、数滴ないし数十滴
のインク吐出を行った後、再びステツプS5にもどり、イ
ンクの排出、吐出面の清掃を行った後、数滴ないし数十
滴の吐出を行うシーケンスをくり返す。このようにイン
ク排出を介して吐出シーケンスを複数回繰り返すように
することにより、吐出を行う時には、常に新インクが供
給され温度が低下しているため、数滴ないし数十滴の吐
出が確実に行われる。また、数滴ないし、数十滴の1回
の吐出シーケンスだけでは不純物膜の除去が十分に行わ
れないが、このシーケンスを複数回くり返すことによ
り、不純物膜の除去が十分に行われ、安定した吐出が行
えるようになる。 このシーケンスが所定のくり返し数だけ行われたら、
記録可能なレデイ状態になる。 レデイ状態では、ステツプS11の判別処理を行うこと
により、コンソール50あるいはホスト装置から供給され
るプリント信号やコピー信号などの記録開始指令の入力
を待機する。記録開始指令を入力した場合(第9図の時
点TD)には、キヤツプ部10は記録ヘツド15から離脱し、
続く記録処理を行うが、このとき、当該離脱の直前に、
ステツプS13にて記録ヘツド15を構成する全記録ユニツ
ト7を駆動させて総ての吐出口37からそれぞれ数滴ない
し数十滴のインクの吐出を行わせる。 これは、長時間記録開始指令が来ずに放置されていた
場合、吐出口近傍のインクが乾燥しているおそれがある
ためである。 この吐出処理の直後に記録ヘツド15はキヤツプ部10を
離れ(第9図中時点TE)、記録紙上を走査し、ステツプ
S15にてホスト装置から制御部200を介して供給される画
像信号につき記録処理を行う(第9図中時点TFないしTG
の期間)。 次に、ステツプS17にて所定量の1単位の記録、例え
ば記録紙1枚分の記録処理が行われたか否かを判定す
る。ここで、否定判定であればステツプS15に復帰して
引続き記録を行い、肯定判定であればステツプS19に進
み、供給された画像信号についてのすべての記録が終了
したか否かを判定する。ステツプS19にて肯定判定され
た場合にはステツプS23に進んで吐出面7Aにキヤツピン
グを施した後にステツプS11に復帰し、次の記録開始指
令を待機する。なお、記録終了時に電源がオフとされた
場合(第9図の時点TJ)には、記録ヘツド15はキヤツプ
が施されたままとなる。 ステツプS19で否定判定がなされた場合、すなわち引
続き連続記録を行う場合には、ステツプS21に進み、ヘ
ツド15をホーム位置に復帰させてキヤツプ部10との接合
を施し(第9図の時点TH)、全吐出口37から若干の時間
吐出を行わせ(第9図の時点TI)、ステツプS15に復帰
する。 この吐出処理は、条件の良い環境下では行わなくとも
良いが、特に低湿環境下でA1サイズやA2サイズのように
大面積の記録紙に画像記録を行う場合に特に有効であ
る。すなわち、例えば128個の吐出口、400DPI(ドツト
/インチ)の記録ユニツトを駆動周波数1KHzで駆動させ
た場合、A1サイズの記録紙に記録を行うには約25分を要
するが、この間記録ユニツトの128個の吐出口のうち全
くインクを吐出しないものや、吐出が比較的少いものが
ある場合もある。このような場合、低湿環境下では、そ
の吐出口に連通したインク流路内のインクが乾燥し、粘
度が増加する。従って、本例のように画像記録後、ステ
ツプS21の処理によってキヤツプおよびインク吐出を行
うことにより、以後の吐出不良、ひいては所謂画像の白
抜けを確実に防止できることになる。 以上の実施例では、ギアポンプ駆動(S5)とヘツドの
空吐出(S9)の間に吐出口の清掃(S7)を行ったが、こ
の動作は必須ではなく、ギアポンプ駆動により排出され
たインクが吐出口付近に濡れて残らないようなヘツド形
状をしていれば、特に必要はない。 また、以上の実施例では、インクの排出と空吐出のく
り返しを電源オン直後毎に行うようにしたが、記録終了
毎に行ったり、一定の記録枚数毎、一定の使用時間毎あ
るいは記録中の所定時間毎、所定記録行数毎等のタイム
ングで行うようにしても良い。さらに、必要に応じて、
ユーザーや、サービスマンが、操作部からこのシーケン
スモードを指定して行えるようにしても良い。 さらに加えて、記録ユニツトのインク流路内のインク
を外へ排出する手段として、上述の実施例ではインク供
給側に配設したポンプで行うようにしたが、ポンプ等吸
引手段を接合部側に設け、キヤツプ部と吐出面との接合
時にキヤツプ部を介して吸引を行うことにより、流路内
のインクが吸い出されるようにしてもよい。 さらに、本発明は、記録面に対してインクを吐出する
ことにより記録を行うインクジエツト記録装置であれ
ば、その形態、記録方式を問わず広く適用できるのは勿
論である。例えば、実施例の如く記録ヘツドを走査して
記録を行う形態のインクジエツト記録装置のみならず、
記録紙の幅方向にその全幅にわたって記録ヘツドを配設
した所謂フルマルチタイプの装置にも容易に適用でき
た。 〔効果〕 以上説明したように、本発明によれば常に安定した吐
出を行い、良好な記録画像を得ることができた。 また、一度不純物による不吐出が発生しても、これを
回復し、安定な吐出を続けることができた。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明構成のブロツク図、 第2図は、印字ヘツド(記録ヘツド)の構成概略図、 第3図は、正常吐出時の熱の流れの説明図、 第4図は、不純物膜生成ヘツドの断面概略図、 第5図(a)は、正常吐出時の駆動パルスと表面温度の
関係、第5図(b)は、不純物膜が生成したヘツドの駆
動パルスと表面温度の関係を夫々示す図、 第6図は、本発明実施例のインクジエツト記録装置の概
要を示す斜視図、 第7図は、本発明インクジエツト記録装置の制御系の一
構成例、 第8図は、本発明の記録処理手順の一例を示すフローチ
ヤート、 第9図は、本発明の記録処理手順の一例を示すタイミン
グチヤートである。 7……記録ユニツト、7A……吐出面、 10……キヤツプ部、21……パイプ、 23……ポンプ、15,101……記録ヘツド、 103……電気熱変換体、110……ノズル、 115……不純物膜、305……排出手段、 384……吐出制御手段、 400……シーケンス制御手段。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.熱エネルギー発生体によって吐出口からインクを吐
    出する記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記
    録装置において、 前記吐出口からインクを排出させる排出手段と、 前記熱エネルギー発生体を駆動して前記吐出口からイン
    クを吐出させる駆動手段と、 この駆動手段により複数のインク滴を吐出するためのシ
    ーケンスを行わせる吐出制御手段と、 この吐出制御手段によるシーケンスを、前記排出手段に
    よるインク排出を介して複数回繰り返し行わせる制御手
    段と を有する事を特徴とするインクジエツト記録装置。 2.前記制御手段は前記吐出制御手段によるシーケンス
    に先立って、前記排出手段によるインク排出を行わせる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のインク
    ジエツト記録装置。 3.前記排出手段がインクを加圧するための加圧手段で
    ある特許請求の範囲第1項に記載のインクジエツト記録
    装置。 4.前記排出手段が前記吐出口を覆うキヤツプと該キヤ
    ツプを通じて前記吐出口からのインクを吸引するための
    吸引手段とを含む特許請求の範囲第1項に記載のインク
    ジエツト記録装置。
JP62228060A 1987-09-10 1987-09-10 インクジエツト記録装置 Expired - Fee Related JP2682993B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62228060A JP2682993B2 (ja) 1987-09-10 1987-09-10 インクジエツト記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62228060A JP2682993B2 (ja) 1987-09-10 1987-09-10 インクジエツト記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6469352A JPS6469352A (en) 1989-03-15
JP2682993B2 true JP2682993B2 (ja) 1997-11-26

Family

ID=16870567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62228060A Expired - Fee Related JP2682993B2 (ja) 1987-09-10 1987-09-10 インクジエツト記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2682993B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2761073B2 (ja) * 1990-02-13 1998-06-04 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6290248A (ja) * 1985-10-17 1987-04-24 Canon Inc インクジエツト記録装置
JPS62116152A (ja) * 1985-11-15 1987-05-27 Canon Inc 記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6469352A (en) 1989-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2832776B2 (ja) インクジェット記録装置
US6033050A (en) Liquid ejection printing apparatus with varying frequency preliminary ejection
JPH03234539A (ja) インクジェット記録装置
JP4250431B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH10211720A (ja) インクジェット記録装置および吐出回復処理方法
JPH0592579A (ja) インクジエツト記録装置
JPS63260451A (ja) インクジェット記録装置および該装置の洗浄方法
JP2682993B2 (ja) インクジエツト記録装置
JPH07101081A (ja) インクジェット記録装置
US20020036672A1 (en) Ink jet printer having a printhead and a method of removing air bubbles
JPH09201967A (ja) インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP2804613B2 (ja) インクジェット記録方法およびその装置
JPH0278567A (ja) インクジェット記録ヘッドの吐出回復方法並びに該方法を採用した記録ヘッドおよびインクジェット記録装置
JP2001225485A (ja) 液体噴射装置
JPH06328730A (ja) インクジェットプリンタ
JP3124022B2 (ja) インクジェット記録装置および不吐出検知方法
JPH0691891A (ja) インクジェット記録装置
JPS6290248A (ja) インクジエツト記録装置
JPH06328723A (ja) インクジェット記録装置
JP2003053986A (ja) インクジェット記録装置
JPH10138485A (ja) インクジェットヘッドおよびインクジェット装置
JPH07205453A (ja) インクジェット記録装置および吐出回復方法
JP2707260B2 (ja) インクジェット記録装置の制御方法
JPS63130348A (ja) インクジエツト記録装置
JP2814283B2 (ja) インクジェット記録装置の回復方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees