JP2004074605A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インクを吐出する記録ヘッド1と、インク貯留するインクタンク11と、インクタンク11から供給されるインクを一時的に貯留するサブタンク14と、記録ヘッド1を非記録時にキャッピングすると共に、回復時に吐出されるインクを受ける回復桶3と、サブタンク14のインクを記録ヘッド1を介してサブタンク14に戻して再利用するインク循環路16、18と、回復桶3のインクをサブタンク14に戻して再使用するインク回収路21、21とを有し、更に記録時に回復桶3を密閉する密閉部材8を設けた。
【選択図】 図1
Description
【産業上の利用分野】
本発明はインクジェット記録装置に関し、特にインクを吐出可能なインク記録ヘッドと定着促進液を吐出可能な定着促進液ヘッドとを用いて被記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の機能を有する記録装置、コンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報(記録情報)に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記録材(被記録媒体)に文字や記号等を含む画像を記録するものである。
【0003】
このような記録装置には種々の方式があるが、そのうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うものであり、ヘッドのコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を使用してカラー画像を形成するのが容易であるなどの利点を有している。
【0004】
このようなインクジェット記録装置においては、ヘッドの吐出口からインク滴を吐出して記録を行うことから、吐出口の状態が記録品位(画像品質)に大きく影響する。そこで、記録中に吐出口内に発生した気泡などで吐出不良(不吐出を含む)になると、加圧手段などでインクを記録ヘッド内に充填させて吐出口をリフレッシュ(回復)させる保守回復方法が行なわれている。また、長期放置や運送中におけるインクの自然蒸発による吐出口内のインクの増粘固着に備えて、密閉性の高いキャップ部材で吐出口を覆う(キャッピング)ことが行われている。
【0005】
ところで、近年、記録の高精細化の要請に応えてヘッドの吐出口の高密度化が急速に進んでおり、こうした吐出口の高密度化に伴って前記吐出口の回復を行う保守回復機構に対する要求が一層高まっている。特に、被記録媒体の搬送方向幅にわたって一度に記録できる、いわゆるフルライン型の長い記録ヘッド(フルラインヘッド)を用いるインクジェット記録装置においては、保守回復機構の長さが記録ヘッド長と同程度必要となるために大型になり、記録装置に対してどのように組み込むかが問題となっている。
【0006】
一方、例えば特開平11−105303号公報には加圧手段などでインクを記録ヘッド内に充填させて吐出口を回復させ、この充填に使用したインクを回収再使用する加圧循環方法が記載されている。
【0007】
この加圧循環方法について図6を参照して説明する。加圧循環方法でのインク系は、インクを吐出して記録を行う記録ヘッド101と、多量のインクを貯留するインクカートリッジ等のようなインクタンク102と、インクを一時的に貯留し、かつ大気連通口108と電極インク残量検知センサ109を有するサブタンク103と、記録ヘッド101から吐出されたインクを受けて回復処理するための回復桶104と、記録ヘッド101にインクを供給するための第1ポンプ105と、インクタンク102からサブタンク103にインクを供給すると共に回復桶104からインクを回収する吸引ポンプ等のような第1ポンプ105と、インク中に含まれる異物を除去するフィルタキット107と、から構成される。
【0008】
そして、インクカートリッジ等のようなインクタンク102内に貯留されているインクが、第2ポンプ106によってサブタンク103の所定の液位になるまで供給されて貯留され、記録ヘッド101にインクが供給可能な状態となる。印字時、すなわち記録時には、記録ヘッド101からインクが紙等の記録シートに対して吐出されて記録が行われ、サブタンク103内のインクが消費される。
【0009】
一方、記録ヘッド101の吐出回復時には、第2ポンプ106等によってインク循環が行われて、記録ヘッド101の回復処理が行われる。この時、記録ヘッド101のノズル101aから吐出されたインクは、回復桶104によって受けられ、第2ポンプ106の吸引によって、回復桶104から空気と共にフィルターキット107を経由してゴミ等の異物が取り除かれた後、サブタンク103の最高液位以上に設けられた空気層112に注入される。このとき、インクは重力によって下方に落下し、空気はサブタンク103の天面に設けられた大気連通口108から大気中に放出される。
【0010】
記録時にサブタンク103内のインクが消費され、電極インク残量検知センサ109が液面低下を検知すると、液面を所定の液位まで戻す。これらの動作を繰り返し、やがてインクカートリッジ102のインクが無くなるとインクカートリッジ102を交換する。
【0011】
また、特開平7−246711号公報には、プリンタ全体をコンパクトに構成することができる回復桶配置方法が提案されている。これを図7を参照して説明する。非記録時及び予備吐出時には、同図(a)に示すように、ヘッドホルダ121に保持された各記録ヘッド122〜122の吐出口は回復桶123に設けられたキャップ部材124により密閉されて、放置時のインクの自然蒸発による吐出口内のインクの増粘固着が防止されている。また、この状態で吐出口より予備吐出を行うことにより、記録時に吐出の行われない吐出口のインクの自然蒸発による増粘固着を防止している。
【0012】
そして、記録時には、同図(b)に示すように、記録ヘッド122を上方に、キャップ部材124及びブレード部材125を備えた回復桶123を図で左方にそれぞれ移動した後、再び記録ヘッド122を下方に移動させて回復桶ホルダ126を通過させることにより、記録ヘッド配列方向に搬送される被記録媒体に記録ヘッド122を近接させて記録を行う。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したようなインク加圧循環方法及び回復桶を用いる回復方法にあっては、次のような課題がある。
【0014】
すなわち、インク加圧による回復動作時に吐出口より回復桶に流れ出したインクはポンプによりサブタンクに回収再利用される。このとき、回復桶内インクの回収が終了するまで、記録ヘッドによる回復桶の密閉を解除して次の記録ヘッド動作に移ることができない。これは、記録ヘッドと回復桶の密閉を解除すると、回復桶内は大気に開放され、ポンプによる負圧が維持できなくなるからである。
【0015】
そのため、加圧ポンプからの回復桶へのインク加圧が終了しても、回復桶内のインクが完全に回収されるまで、記録ヘッドと回復桶を密閉した状態で回収を続ける必要があり、記録動作に移るまでに多くの時間を要することになる。この回復桶内インクの回収時間は、被記録媒体の幅が、例えばA5サイズからA4サイズへと広くなるほど顕著となってくる。
【0016】
また、記録動作時には回復桶は大気開放状態であるため、回復桶内にインクが残った場合には、このインクは蒸発により増粘し、次の回復桶動作時にサブタンクに回収されるため、インク循環系全体のインク粘度増加の原因となり、吐出不良や、頻繁なインク交換の原因となる。さらに、記録時に周囲のゴミや塵埃が回復桶内に混入し、次の回復桶動作時にサブタンクに回収されるため、インク変質の原因となったり、頻繁にフィルター目詰まりを起こす原因となる。
【0017】
さらに、このようなインク加圧循環方法及び回復桶を用いる回復方法では、記録ヘッドからのインク循環のためのインク流出口は1つのみ設けられているが、被記録媒体の幅が、例えばA5サイズからA4サイズへと広くなるほど、記録ヘッドは長くなり、インク循環時の記録ヘッド内のインク圧力損失が大きくなり、特に流出口側の吐出口の回復性能が不十分となる。
【0018】
このため、ポンプの容量を大きくするなどの方法を取ると、吐出口からのインク排出量が大きくなり、回復桶よりのインク回収に多くの時間を必要とするため、記録動作に移るまでに更に多くの時間を要することになる。
【0019】
また、このようなインク加圧循環方法及び回復桶を用いる回復方法では、回復桶からのインク排出口も1つのみ設けられている。そのため、被記録媒体の幅が、例えばA5サイズからA4サイズへと広くなるほど、回復桶も長くなり、インク回収時の回復桶内のインク圧力損失が大きいため、回復桶内インクの回収が不十分で、回復桶内でインクが乾燥増粘し、吐出不良や、頻繁なインク交換の原因となる。
【0020】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、保守回復機構を複雑にしたり記録装置サイズを大きくしたりせずに、保守回復時間が短く、長期信頼性に優れるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置は、インクを吐出する記録ヘッドと、インク貯留するインクタンクと、インクタンクから供給されるインクを一時的に貯留するサブタンクと、記録ヘッドを非記録時にキャッピングすると共に、回復時に吐出されるインクを受ける回復桶と、サブタンクのインクを記録ヘッドを介してサブタンクに戻して再利用するインク循環路と、回復桶のインクをサブタンクに戻して再使用するインク回収路とを有し、更に記録時に回復桶を密閉する密閉手段を有する構成としたものである。
【0022】
ここで、密閉手段は記録ヘッドに同動して記録時に回復桶を密閉することが好ましい。また、記録時に回収路により回復桶から吸引したインクをサブタンクに戻して再使用することが好ましい。さらに、回収路には回復桶よりインクを吸引するための排出口を複数個有し、インクを吸引するための吸引ポンプを少なくとも1つ以上有することが好ましく、循環路には記録ヘッドからインクを排出するための排出口を複数個有し、インクを吸引するための吸引ポンプを少なくとも1つ以上有することが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。本発明に係るインクジェット記録装置の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同記録装置のヘッド部の模式的構成図、図2は同記録装置のインク加圧循環システムの構成図である。
【0024】
先ず、図1を参照して、このインクジェット記録装置は、フルライン型インクジェット記録装置であり、被記録媒体(以下「用紙」という。)に対してインク滴を吐出して画像を形成するための4個の記録ヘッド1を用紙紙搬送方向に等間隔でヘッドホルダ2に保持して配置している。
【0025】
ヘッドホルダ2は、図示しないヘッドホルダ昇降機構部により所定の位置センサからの検出信号に基づいて、図の矢印方向に上下移動される。
【0026】
ここで、4個の記録ヘッド1はイエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各インクを吐出する記録ヘッドである。また、これら各記録用インクに定着促進液ヘッドを併用して用いる場合や、フォトインクを用いる場合は、定着促進液ヘッドや、フォトインク記録ヘッドをインク用記録ヘッドと同様に、ヘッドホルダ2に保持する構成とすることができる。
【0027】
また、各記録ヘッド1は、それぞれ、例えば、サーマル方式のヘッドであり、用紙の記録面に対向してインク吐出口が記録面全域に亘って複数個形成されるインク吐出部を有しており、各インク吐出口は、図1の紙面垂直方向に所定の間隔で形成されている。この間隔は、画像品質の点から600dpi以上の記録密度に相当する間隔であることが好ましい。また、各インク吐出口は、インク吐出部内に形成される各インク流路に連通し、各インク流路の他端は、共通インク室に合流している。また、各インク流路内には、インクを加熱し膜沸騰現象によりインク吐出口を通じて液滴として吐出させる電気熱変換体としてのヒータが保護層を介して形成されている。
【0028】
なお、各記録ヘッド1は、サーマル型に限らず、振動板を圧電素子などの電気機械変換素子で変形させて液滴を吐出させるヘッド、振動板を静電力で変形させて液滴を吐出させるヘッドなど、各種のヘッドを用いることができる。
【0029】
また、記録ヘッド1の下方側には、各記録ヘッド1に対応する回復桶3を配設し、この回復桶3には、各記録ヘッド1のインク吐出口面に先端がそれぞれ選択的に当接する複数のキャップ部材4と、各記録ヘッド1のインク吐出口面に付着したインク及び塵等をそれぞれ選択的に拭う複数のブレード部材5とを有する。
【0030】
そして、回復桶3は、回復桶ホルダ6に保持するとともに、回復桶ホルダ6に対して図1の矢示方向(左右方向)に移動可能になっている。
【0031】
キャップ部材4は、ブレード部材5に対し上流側となる位置に設けられている。このキャップ部材4は弾性材料で一体に成形され、記録ヘッド1のインク吐出口面に対向する先端部に、開口端を形成するリップ部4aを有している。リップ部4aはインク吐出口面に当接するとき、インク吐出口面におけるインク吐出口列を包囲するように形成されている。
【0032】
なお、キャップ部材4の内部には、特開平7−246715号公報に開示されているように、吐出口と所定の間隔をおいた対向位置に吸収体を配置したり、特開平11−309871号公報に開示されるように、吐出口と所定の間隔をおいた対向位置に板状のインク除去部材を配置することができる。
【0033】
ブレード部材5は、弾性材料により薄板状に形成され、図1で紙面に垂直方向に延びる幅寸法は、記録ヘッド1の全インク吐出口面に摺接するように設定している。回復桶ホルダ6には、記録ヘッド1が通過可能な開口部6aが形成されている。
【0034】
そして、ヘッドホルダ2(記録ヘッド1でもよい。)と一体的に回復桶3のキャップ部材4を密閉するための密閉手段である密閉部材8を設けている。この密閉部材8は、キャップホルダ昇降機構部によって記録ヘッド1が上下動されるときに、記録ヘッド1に同動し、記録ヘッド1が記録位置に下降したときに回復桶3のキャップ部材3に当接して密閉する。
【0035】
次に、図2を参照して、インク循環システムは、前述したインクを吐出して記録を行うための記録ヘッド1と、多量のインクを貯留するインクカートリッジ等のようなインクタンク11と、インクを一時的に貯留し、かつ大気連通口12と電極インク残量検知センサ13を有するサブタンク14と、記録ヘッド1から吐出されたインクを受けて回復処理するための前述した回復桶3と、サブタンク14から記録ヘッド1にインクを供給するためのインク供給路16と、インク供給路16を通じてインクを圧送するためのポンプ17と、記録ヘッド1からサブタンク14にインクを戻すためのインク戻し路18とを含み、記録ヘッド1にインクを供給するインク供給系を有する。
【0036】
また、回復桶3に排出されたインクをサブタンク14に回収するため2つのインク循環路20、21と、各インク循環路20、21を通じてインクを圧送するためのポンプ22、23とを含み、回復桶4からインクをサブタンク14へ回収するインク回収系を有する。
【0037】
さらに、インクタンク11からサブタンク14にインクを補充供給するインク補充路25と、インク補充路25を通じてインクを圧送するためのポンプ26と、インク補充路25を通じて補充されるインク中に含まれる異物を除去するためのフィルタ27とを含み、インクタンク11からサブタンク14にインクを補充供給するインク補充系を有する。
【0038】
そこで、このように構成したこの実施形態の作用について図3以降をも参照して説明する。
先ず、各記録ヘッド1による記録動作が行われる場合について説明する。この場合には、図1に示す非記録時及び回復動作時の状態から、記録動作にあたり、ヘッドホルダ昇降機構によりヘッドホルダ2とともに各記録ヘッド1を図3(a)に示す位置まで上昇させた後、回復桶3を同図(b)に示すように用紙搬送方向下流側に移動させる。
【0039】
そして、同図(c)に示すように、ヘッドホルダ昇降機構により、記録ヘッド1を回復桶ホルダ6の開口6aを通じて、用紙搬送面に対して所定距離だけ離隔した位置まで下降させ、その後、用紙を搬送しながら各記録ヘッド1を駆動して用紙に画像を記録する。
【0040】
この記録動作時には、密閉部材8は記録ヘッド1と略同じ長さを有しており、記録ヘッド1に同動して下降されるので、回復桶3のキャップ部材4のリップ部4aに当接して、回復桶3を大気から密閉した状態になる。
【0041】
次に、各記録ヘッドに対する回復処理を行う場合について説明する。図1に示すように、回復桶3のキャップ部材4のリップ部4aが各記録ヘッド1のインク吐出口面に当接している状態で、ポンプ17によってインクをサブタンク14から記録ヘッド1に圧送し、記録ヘッド1の吐出口から吐出されたインクを回復桶3によって受け、回復桶3からポンプ22、23によって回復桶3からインクを吸引して、空気と共にサブタンク14に回収する。
【0042】
ここで、記録ヘッド1の幅が大きくなるに従い、回復桶3は長くする必要があるが、インク回収時の回復桶3内のインク圧力損失が大きくなる。この場合、回復桶3の排出口が1つの場合には、回復桶3内インクの回収が不十分で、回復桶3内にインクが残り、このインクは蒸発により増粘し、次の回復桶動作時にサブタンク14に回収されるため、インク循環系全体のインク粘度増加の原因となり、吐出不良や、頻繁なインク交換の原因となる。これに対して、この実施形態では、回復桶3に排出口を二つ設けて、それぞれインク回収路20、21及びポンプ22、23を設けてインクを回収するようにしているので、回復桶3内のインク回収が容易となり、記録ヘッド1がフルラインヘッドであっても確実にインクを回収することができる。
【0043】
すなわち、回復桶内のインク回収のために、回復桶に複数の排出口を設けることにより、記録ヘッドの幅が長い場合であっても、回復桶内のインクの回収が確実に行われ、保守回復時間を著しく低減できるとともに、信頼性を向上できる。
【0044】
この場合、記録動作と回復動作の時間間隔はできるだけ短いことが好ましいが、従前の方式では、加圧ポンプからの回復桶へのインク加圧が終了しても、回復桶内のインクが完全に回収されるまで、記録ヘッドと回復桶を密閉した状態で回収を続ける必要があり、記録動作に移るまでに多くの時間を要してている。
【0045】
これに対し、この実施形態では、記録ヘッド1に同動して回復桶3を密閉する密閉部材8を設けているので、図3(c)の記録動作時には回復桶3は密閉部材8によって大気から密閉された状態になる。したがって、図1に示す状態で回復動作を行ったときに回復桶3内のインク回収が不十分であっても、図3(C)の記録動作にすぐ移行し、吸引ポンプ22、23によるインク回収を行うことにより、記録動作中の回復動作が可能となる。
【0046】
このように、記録ヘッドと、あるいは記録ヘッドを保持するヘッドホルダと一体的に係合された密閉部材を設けることにより、保守回復動作モードから記録モードに移る時間を短縮することができ、立ち上げ時間が短く、また、記録動作中にも回復桶内のインクの回収が可能になる、信頼性の高い記録装置が得られる。
【0047】
次に、回復動作の1つであるブレードによる吐出口清掃について図4を参照して説明する。上述したインク加圧の回復動作に続いて、各記録ヘッド1は同図(a)に示すように図1の位置と図3(c)の位置の中間の所定位置に停止される。その際、回復桶3が図4(a)の矢印方向に移動されるので、ブレード部材5は同図の状態を経て同図(b)に示す位置まで移動する。これにより、各記録ヘッド1のインク吐出口面に付着したインク等がブレード部材5の先端部により拭われることとなる。
【0048】
次に、インク循環を行うシステムの他の例について図5を参照して説明する。
この例では、記録ヘッド1の中央部にインク流入口を設け、端部に2つの流出口を設けて、これらの2つの流出口からそれぞれサブタンク14に通じるインク戻し路31、32を設け、このインク戻し路31、32を通じて記録ヘッド1からインクを吸引するポンプ33、34を設けている。
【0049】
すなわち、従来のように記録ヘッドからのインク循環のためのインク流出口を1つのみにした場合、用紙の幅が、例えばA5サイズからA4サイズへと広くなるほど、記録ヘッドは長くなり、インク循環時の記録ヘッド内のインク圧力損失が大きくなり、特に流出口側の吐出口の回復性能が不十分となる。このため、ポンプの容量を大きくするなどの方法を取ると、吐出口からのインク排出量が大きくなり、回復桶からのインクの回収に多くの時間を必要とするため、記録動作に移るまでに多くの時間を要する結果となる。
【0050】
これに対して、記録ヘッドの端部に2つの流出口を設けており、各流出口から吸引ポンプ32、33で吸引してサブタンク14へインクを回収していることで、回復桶3からのインクの回収に要する時間が短縮される。
【0051】
このように、記録ヘッドにインク流出口が二つ設けることにより、インク加圧による気泡排出の回復動作が確実で、回復桶内インク回収時間が短く、回復から記録動作までの装置立ちあがり時間を短くすることができ、保守回復時間を著しく低減できるとともに、信頼性を更に向上することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るインクジェット記録装置によれば、記録時に回復桶を密閉する密閉手段を有するので、保守回復機構を複雑にしたり記録装置サイズを大きくしたりせずに、保守回復時間が短く、長期信頼性に優れた記録装置が得られる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の実施形態を説明するヘッド部近傍の模式的構成図
【図2】同記録装置のインク加圧循環システムの構成図
【図3】同記録装置の作用説明に供する模式的構成図
【図4】同記録装置の作用説明に供する模式的構成図
【図5】同記録装置のインク加圧循環システムの他の例を示す構成図
【図6】従来の記録装置のインク加圧循環システムの説明図
【図7】従来の記録装置のヘッド部の模式的説明図
【符号の説明】
1…記録ヘッド、2…ヘッドホルダ、3…回復桶、4…キャップ部材、5…ブレード部材、6…回復桶ホルダ。
Claims (5)
- インクを吐出する記録ヘッドと、インク貯留するインクタンクと、前記インクタンクから供給されるインクを一時的に貯留するサブタンクと、前記記録ヘッドを非記録時にキャッピングすると共に、回復時に吐出されるインクを受ける回復桶と、前記サブタンクのインクを前記記録ヘッドを介してサブタンクに戻して再利用するインク循環路と、前記回復桶のインクを前記サブタンクに戻して再使用するインク回収路とを有するインクジェット記録装置において、記録時に前記回復桶を密閉する密閉手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記密閉手段は前記記録ヘッドに同動して記録時に前記回復桶を密閉することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、記録時に前記回収路により前記回復桶から吸引したインクを前記サブタンクに戻して再使用することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記回収路には回復桶よりインクを吸引するための排出口を複数個有し、インクを吸引するための吸引ポンプを少なくとも1つ以上有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記循環路には前記記録ヘッドからインクを排出するための排出口を複数個有し、インクを吸引するための吸引ポンプを少なくとも1つ以上有することを特徴とするインクジェット記録装置。
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