JP2004209897A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インク吐出口周囲のインク粘度増加が防止でき、長期信頼性に優れたインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】記録ヘッド1の吐出口からの吐出インクの受容と、吐出口のキャッピングとが可能であり、かつ洗浄液供給口4Aおよび洗浄液排出口4Bを有するキャップ部材4を設け、洗浄液供給口を洗浄液タンク33に、洗浄液排出口をポンプ29に、それぞれ連絡する。吐出口の回復動作を行った後、吐出口の洗浄モードでは、キャップ部材で吐出口をキャッピングし、キャップ部材内部に洗浄液としてビヒクルを供給・流過させ、ついでキャップ部材4内部に残る洗浄液を上記ポンプ29で排出する。さらに、吐出口面に残る洗浄液のワイピング、吐出口内部に残る洗浄液の予備吐出による除去を行う。ついで保湿モードでは、キャップ部材内部にビヒクル洗浄液を受容させて該内部を高湿度に維持する。
【選択図】 図3
【解決手段】記録ヘッド1の吐出口からの吐出インクの受容と、吐出口のキャッピングとが可能であり、かつ洗浄液供給口4Aおよび洗浄液排出口4Bを有するキャップ部材4を設け、洗浄液供給口を洗浄液タンク33に、洗浄液排出口をポンプ29に、それぞれ連絡する。吐出口の回復動作を行った後、吐出口の洗浄モードでは、キャップ部材で吐出口をキャッピングし、キャップ部材内部に洗浄液としてビヒクルを供給・流過させ、ついでキャップ部材4内部に残る洗浄液を上記ポンプ29で排出する。さらに、吐出口面に残る洗浄液のワイピング、吐出口内部に残る洗浄液の予備吐出による除去を行う。ついで保湿モードでは、キャップ部材内部にビヒクル洗浄液を受容させて該内部を高湿度に維持する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ヘッドの吐出口からインクを被記録材(被記録媒体)に向けて吐出することにより記録を行うインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報(記録情報)に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記録材に画像(文字や記号等を含む)を記録していくように構成されている。前記記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマルインクジェット式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】
インクジェット記録装置は、記録ヘッドから被記録材へインクを吐出して記録を行うものであり、記録ヘッドのコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、カラーインクを使用してカラー画像を形成するのが容易であるなどの利点を有している。
【0004】
インクジェット記録装置においては、記録手段の吐出口からインク滴を吐出して記録を行うことから、吐出口の状態が記録品位(画像品質)に大きく影響する。例えば、記録中に吐出口内に発生した気泡などで吐出不良(不吐出を含む)になると、加圧手段などでインクを記録ヘッド内に充填させて吐出口をリフレッシュ(回復)させる保守回復方法が行われている。また、このインクジェット記録装置では、長期放置時および、運送中におけるインクの自然蒸発による吐出口内のインクの増粘固着に備えて、非記録時に密閉性の高いキャップ部材で吐出口を覆う(キャッピング)ことが必要である。さらに、記録時においても、吐出口内でのインクの自然蒸発によるインクの増粘固着に備えて予備吐出を行うことが必要である。
【0005】
近年、記録の高精細化の市場要請に応えて記録手段の吐出口の高密度化と微細化が急速に進んでおり、こうした吐出口の高密度化や微細化に伴って前記吐出口の回復を行う保守回復機構に対する要求が一層高まっている。特に、被記録材の搬送方向全幅にわたって一度に記録できる、いわゆるフルライン型の長い記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置においては、記録ヘッドの長さを記録装置全長と同程度にする必要があり、吐出口の数が大幅に増加するため、この吐出口の信頼性を得ることが課題となっていた。
【0006】
下記特許文献1には、このようなフルライン型インクジェット記録装置の吐出口の信頼性を得るための、吐出口回復手段が提案されている。この回復手段では記録ヘッドに隣接してキャップとブレードを有する回復桶を配置している。また、吐出口からインクを回復桶に吐出させることにより回復処理を行い、吐出口面のインクは、記録ヘッドと回復桶を相対的に移動させることにより、ブレードでワイピングするようにしている。
【0007】
また、下記特許文献2には、長期放置時の吐出口の信頼性確保を目的として、記録に使用するインクをキャップ部材内に受容させたまま吐出口をキャッピングすることで、吐出口を保湿する方法が提案されている。この方法では、記録ヘッドの吐出口から加圧や吸引によりインクを吐出させ、キャップ部材内の吸収体にインクを吸収させてキャップ部材内を保湿することにより、長期放置時の信頼性を確保している。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−246711号公報
【特許文献2】
特開平11−170553号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1に示されている方法を用いた場合、回復動作時にはインクは吐出口から気泡と共に吐出され、吐出口面を汚す。また上記特許文献2の方法では、キャップ部材内にインクを導くために加圧または吸引で吐出口からインクを吐出した場合に、吐出口面がインクで汚される。さらに、長時間記録を行った場合、吐出口面は記録紙からのインクの跳ね返りで汚される。このような汚れは、吐出口面をブレードでワイピングすることにより除去される。
【0010】
しかしながら、記録ヘッドの長さが長くなるにつれて、ブレードによる清掃効果が劣化し、一度のワイピングで吐出口面のインクを完全に除去することは困難となる。また、ワイピングを複数回行うためには時間がかかる。さらに、吐出口面のインクをワイピングする際にブレードの跳ね返りによりインク飛散が生じ、画質劣化の原因となる。さらに、記録時には吐出口面が大気に露出するため、吐出口面に残ったインクの粘度は次第に上昇(増加)する。特に吐出口周囲の増粘インクはインク吐出方向に影響を及ぼし、画質劣化の原因となる。
【0011】
本発明は、従来技術の上記問題点に鑑みなされたもので、その目的は、インク吐出口周囲のインク粘度増加が防止でき、長期信頼性に優れたインクジェット記録装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置では、非記録動作時に記録ヘッドのインク吐出口を洗浄する構成とした。具体的には、(インク)吐出口からインクを吐出して回復処理を行うインクジェット記録装置において、洗浄液を貯留する洗浄液タンクを設け、キャップ部材内を上記洗浄液タンクに接続し、記録ヘッドの吐出口面を洗浄液タンクから供給される洗浄液で洗浄できるように構成した。
【0013】
本発明では、前記キャップ部材が吐出口をキャッピングした後に吐出口面を洗浄液で洗浄し、この洗浄液をサブタンクに回収することが好ましい。また、吐出口面洗浄後にキャップ部材内に洗浄液を受容させ、吐出口面を保湿させることが好ましい。さらに、吐出口面の洗浄や保湿は、そのモードを選択可能とすることが好ましい。
【0014】
すなわち、請求項1に係る発明は、吐出口面に形成された吐出口からインクを吐出する記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、前記吐出口からの吐出インクの受容と、前記吐出口のキャッピングとが可能であり、かつ洗浄液供給口および洗浄液排出口を有するキャップ部材を設けるとともに、前記キャップ部材内に洗浄液を、前記洗浄液供給口から供給するように構成したことを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0015】
請求項2に係る発明は、前記キャップ部材の洗浄液供給口を洗浄液タンクに連絡し、前記洗浄液排出口を洗浄液排出用ポンプの吸い込み側に連絡したことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置である。
【0016】
請求項3に係る発明は、例えば図3に示すように、インク循環用のインク流入口1aおよびインク流出口1bを有し、吐出口面に形成された吐出口からインクを吐出して記録を行う記録ヘッド1と、インクを貯留するインクタンク20と、このインクタンク20から供給されるインクを一時的に貯留するサブタンク23と、洗浄液を貯留する洗浄液タンク33と、洗浄液供給口4Aおよび洗浄液排出口4Bを有し、かつ前記吐出口からの吐出インクの受容および、前記吐出口のキャッピングが可能なキャップ部材4と、前記サブタンク23内のインクを前記記録ヘッド1のインク流入口1aを介して前記記録ヘッド1に供給するインク供給路24と、前記記録ヘッド1内のインクを前記インク流出口1bを介して前記サブタンク23に戻すインク戻し路27と、前記洗浄液タンク33内の洗浄液を前記洗浄液供給口4Aを介して前記キャップ部材4内に供給する洗浄液供給路34と、前記キャップ部材4内の洗浄液を前記洗浄液排出口4Bを介して前記サブタンク23に回収する洗浄液回収流路28とを備たことを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0017】
請求項4に係る発明は、前記キャップ部材が前記記録ヘッドの吐出口をキャッピングした後に前記吐出口面を洗浄する洗浄モードを有し、該洗浄モードでは、前記キャップ部材内に洗浄液を、前記洗浄液供給口および前記洗浄液排出口を介して供給・流過させることを特徴とする請求項1,2または3に記載のインクジェット記録装置である。
【0018】
請求項5に係る発明は、前記洗浄モードが選択可能なものであることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置である。
【0019】
請求項6に係る発明は、前記洗浄モードを実行後に前記キャップ部材内に前記洗浄液を受容させて吐出口を保湿させる、保湿モードを有することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置である。
【0020】
請求項7に係る発明は、前記保湿モードが選択可能なものであることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置である。
【0021】
請求項8に係る発明は、前記吐出口面の洗浄に使用した前記キャップ部材内の洗浄液を、前記洗浄液排出口を介して前記サブタンクに回収することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置である。
【0022】
請求項9に係る発明は、前記洗浄液が画像記録用のインク、該インクから着色材を除いた組成を有するビヒクルまたは、これら画像記録用のインクとビヒクルとの混合液であることを特徴とする請求項1,2または3に記載のインクジェット記録装置である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るインクジェット記録装置の実施の形態について図1〜図3を参照して説明する。図1は同記録装置のヘッド部の構造を示す模式的説明図であり、(a)は待機時の状態を、(b)は記録動作時の状態をそれぞれ示している。図2は同記録装置の全体構造を示す模式的説明図、図3は同記録装置のインク・洗浄液供給システムの構成を示すフローシートである。
【0024】
上記インクジェット記録装置の基本構成は、以下のとおりである。
記録ヘッド1の吐出口面に形成された吐出口からの吐出インクの受容と、この吐出口のキャッピングとが可能であり、かつ洗浄液供給口4Aおよび洗浄液排出口4Bを有するキャップ部材4を設け、洗浄液供給口4Aを洗浄液タンク33に、洗浄液排出口4Bをポンプ29に、それぞれ連絡する。吐出口の回復動作では、記録ヘッド1にインクを供給・流過させることにより、液室内の空気を排除するとともに、吐出口内の空気を吐出口からインクとともに排出する。吐出口の洗浄モードでは、キャップ部材4で吐出口をキャッピングし、キャップ部材4内に洗浄液として洗浄液タンク33内のビヒクルを供給・流過させ、ついでキャップ部材4内に残る洗浄液をポンプ29で排出する。さらに、吐出口面1Aに残る洗浄液の、ブレード部材5によるワイピング、吐出口内に残る洗浄液の予備吐出による除去を行う。その後の保湿モードでは、キャップ部材4内に上記ビヒクル洗浄液を受容させて該部材内を高湿度に維持する。
【0025】
以下、このインクジェット記録装置の構成・作用について、更に具体的に説明する。図1(a),(b)に示すように、このインクジェット記録装置100は、フルライン型インクジェット記録装置であり、被記録媒体(以下「用紙」という)に対しインク滴を吐出して画像を形成するための4個の記録ヘッド1を、用紙搬送方向に等間隔でヘッドホルダ2に保持して配置している。ヘッドホルダ2は、図示しないヘッドホルダ昇降機構部により所定の位置センサからの検出信号に基づいて、図の矢印A方向に上下移動される。
【0026】
ここで、4個の記録ヘッド1はそれぞれイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色インクを吐出する記録ヘッドである。また、これら各記録用インクを、定着促進液ヘッドを併用して用いる場合や、フォトインクを用いる場合には、定着促進液ヘッドやフォトインク記録ヘッドをインク用記録ヘッドと同様に、ヘッドホルダ2に保持する構成とすることができる。
【0027】
また各記録ヘッド1は、それぞれ、例えばサーマルインクジェット方式のヘッドであり、用紙の記録面に対向してインク吐出口が記録面全域に亘って複数個形成されたインク吐出部を有しており、各インク吐出口は、図1の紙面垂直方向に所定の間隔で形成されている。この間隔は、画像品質の点から600dpi以上の記録密度に相当する間隔であることが好ましい。また、各インク吐出口は、インク吐出部内に形成される各インク流路に連通し、各インク流路の他端は、共通インク室に合流している。また、各インク流路内には、インクを加熱し膜沸騰現象によりインク吐出口を通じて液滴として吐出させる、電気熱変換体としてのヒータが保護層を介して配備されている。なお、各記録ヘッド1は、サーマルインクジェット型に限らず、振動板を圧電素子などの電気機械変換素子で変形させて液滴を吐出させるヘッド、振動板を静電力で変形させて液滴を吐出させるヘッドなど、各種のヘッドを用いることができる。
【0028】
記録ヘッド1の下方側には、各記録ヘッド1に対応する回復桶3が配設され、この回復桶3は、各記録ヘッド1のインク吐出口面1Aに先端がそれぞれ選択的に当接する複数のキャップ部材4と、各記録ヘッド1のインク吐出口面1Aに付着したインク、塵等をそれぞれ選択的に拭う複数のブレード部材5とを備えている。また、この回復桶3は、回復桶ホルダ6とともに、図1の矢示B方向(左右方向)に移動可能となっている。
【0029】
キャップ部材4は、ブレード部材5に対し上流側となる位置に設けられている。このキャップ部材4は弾性材料からなり、回復桶3と一体成形され、記録ヘッド1のインク吐出口面1Aに対向する先端部に開口端を形成するリップ部4aを有している。このリップ部4aは、図1(a)に示すように、インク吐出口面1Aに当接したとき、このインク吐出口面におけるインク吐出口列を包囲・密閉するように形成されている。この密閉状態では、吐出口面1Aがキャップ部材4で閉鎖され、したがって大気と遮断されている。
【0030】
ブレード部材5は、弾性材料により薄板状に形成され、図1で紙面に垂直方向に延びる幅寸法は、記録ヘッド1の全インク吐出口面に摺接するように設定されている。回復桶ホルダ6の底壁には、記録ヘッド1が通過可能な開口部6aが形成されている。また、回復桶3のキャップ部材4を密閉するための密閉手段である密閉部材7が、ヘッドホルダ2(記録ヘッド1でもよい)と一体的に設けられている。この密閉部材7は、上記ヘッドホルダ昇降機構部によって記録ヘッド1と一体的に上下動し、記録ヘッド1が記録位置に下降したときに、密閉部材7がキャップ部材4のリップ部4aの先端部(開口部)に当接することにより、該先端部を密閉するようになっている(図1(b)の状態)。
【0031】
図1(a)に示す待機時の状態から、図1(b)に示す記録時の状態に移行するには、ヘッドホルダ2を一旦上方向に移動させ、回復桶ホルダ6を左方向に移動させ、ついでヘッドホルダ2を下方向に移動させればよい。
【0032】
記録動作時に回復桶3が大気に露出する従来の構成では、待機時の状態から記録動作時の状態に移行するには、回復桶3内のインクが完全に回収されるまで待つ必要があった。これに対し、図1のインクジェット記録装置では、記録動作時にも回復桶3のキャップ部材4が密閉される(図1(b)の状態)ため、待機時の状態から記録時の状態への移行時間を短縮することができるうえ、記録時の塵埃や紙粉の、回復桶3への混入が防止できる。また、ブレード部材5によるワイピングを行うためには、ヘッドホルダ2を、ブレード5が記録ヘッド1の吐出口面1Aに摺接する位置まで上方向に移動させ、回復桶ホルダ6を右方向に移動させればよい。
【0033】
次に、上記インクジェット記録装置100の構成について、図2を参照して更に説明する。記録紙8の搬送には、特許第2897960号公報等に提案されている静電吸着方式が用いられる。帯電ベルト9は絶縁層を有し、メインローラ10と従動ローラ11とに掛け渡されており、矢印方向に周回するように構成されている。帯電ベルト9の内側には、記録ヘッド1に対応する位置に、記録紙8の平面性を保持するためのプラテン12が配置されている。帯電ベルト9に接して帯電ローラ13が設けられており、帯電ローラ13は帯電ベルト9に対して従動する構成としてある。帯電ローラ13は導電ゴムを主体としており、高圧回路14によって高圧が印加され帯電ベルト9を帯電させる。制御回路15は、高圧回路14の出力をプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すようにコントロールする。その結果、帯電ベルト9上は記録紙8の周回方向である副走査方向にプラスとマイナスが所定の幅の帯状に交互に帯電され、記録紙8が給紙ローラ16A、16Bにより給紙されると、記録紙8は帯電ベルト9に吸着搬送される。また、記録紙8を帯電ベルト9から分離した後には、安定した帯電を行うことを目的として除電ブラシ17が設けられている。
【0034】
続いて、上記インクジェット記録装置のインクシステム構成について、図3を参照して説明する。このインクシステムは、前述したインクを吐出して記録を行うための記録ヘッド1と、多量のインクを貯留するインクカートリッジ等のようなインクタンク20と、インクを一時的に貯留し、かつ大気連通口21とインク残量検知センサ22を有するサブタンク23と、記録ヘッド1から吐出されたインクを受けて回復処理するための前述した回復桶3と、サブタンク23から記録ヘッド1にインクを供給するためのインク供給路24と、インク供給路24を通じてインクを圧送するためのポンプ25と、ポンプ25と記録ヘッド1間に配置されたフィルタ26と、記録ヘッド1からサブタンク23にインクを戻すためのインク戻し路27とを含み、記録ヘッド1にインクを供給するインク供給系を有する。
【0035】
また、回復桶3に排出されたインクをサブタンク23に回収するための洗浄液回収流路(インク循環路)28と、この洗浄液回収流路28を通じてインクを圧送するためのポンプ29と、ポンプ29の下流側に配置されたバルブ30と、バルブ30の下流側に配置されたフィルタ31とを含んで構成された、回復桶3からインクをサブタンク23へ回収するインク回収系を有する。さらに、洗浄液32を貯留する洗浄液タンク33と、洗浄液供給路34と、この洗浄液供給路34に配置されたバルブ35とを含んで構成された、洗浄液を回復桶3に供給する洗浄液供給系を有する。
【0036】
さらにまた、インクタンク20からサブタンク23にインクを補充供給するインク補充路36と、インク補充路36を通じてインクを圧送するためのポンプ37と、ポンプ37の下流側に配置されたバルブ38と、インク補充路36を通じて補充されるインク中に含まれる異物を除去するためのフィルタ31とを含んで構成された、インクタンク20からサブタンク23にインクを補充供給するインク補充系を有する。
【0037】
以上説明した構成による吐出口面の洗浄方法(洗浄モード)、及び吐出口面の保湿方法(保湿モード)について以下に説明する。
【0038】
はじめに、洗浄モードについて説明する。洗浄モードでは記録終了後に前述の方法で吐出口面をキャッピングする(図1(a))。次に、吐出口面1Aの洗浄工程では、バルブ30,35を開状態とし、ポンプ29を所定時間駆動し、洗浄液タンク33内の洗浄液32を、洗浄液供給路34および洗浄液供給口4Aを介して回復桶3内、すなわちキャップ部材4内に供給するとともに、該キャップ部材4内の洗浄液を、洗浄液回収流路28を介してサブタンク23に回収する。続いてバルブ35を閉状態とし、ポンプ29を所定時間駆動し、回復桶3内の洗浄液、すなわちキャップ部材4内の洗浄液を、洗浄液回収流路28を介してサブタンク23に回収することにより、キャップ部材4内の洗浄液を排出する。さらに続いて、キャッピング状態からワイピング状態に移行して吐出口面の洗浄液をワイピング除去し、再度キャッピング状態で予備吐出を行い吐出口内の洗浄液を吐出させる。
【0039】
この洗浄モードにより、吐出口面のインクが洗浄液で洗浄され、吐出口面に残った洗浄液はワイピングで除去される。また、吐出口内に入った洗浄液は予備吐出により除去される。
【0040】
ここで、洗浄液32としてはビヒクルを用いるのが好ましい。ビヒクルはインク成分から着色材を除いたものであり、サブタンク23内でインクと混合された場合にもインク変質などの影響を及ぼさない。また、洗浄液はサブタンクに回収されることが好ましい。回復処理時に吐出口からインクを吐出させ、このインクを回復桶からサブタンクに回収再利用するインクシステムでは、インクの粘度増加をなくすことができない。また、サブタンクは一般に大気連通口21を有しており、サブタンク内インクの粘度増加をなくすことはできない。この点から、洗浄に使用される洗浄液をサブタンク23に回収することは、サブタンク23内のインク粘度増加防止に有効である。なお、吐出口面洗浄時に吐出口からのインク流出量を最少にするためにはインク供給路24、インク戻し路27それぞれの、記録ヘッド近傍部に別途バルブを配置することが好ましい。
【0041】
以上説明した洗浄モードへは、記録時間経過で移行することができる。吐出口面の記録時の汚れは画像記録時間に比例する。記録開始から記録終了までの時間を計測し、この計測時間が所定の時間を超えた場合には、記録終了時に洗浄モードに入るように制御することが好ましい。
【0042】
また、洗浄モードへの移行は、操作パネルなどでオペレータが選択可能とすることが好ましい。一日の画像記録作業が終了し、装置の電源をOFFする前にオペレータが操作パネルから終了方法を選択する。この終了方法には洗浄モードや後述の保湿モードが含まれており、例えば、一昼夜や数日の装置停止期間に対しては洗浄モードが選択され、洗浄モード実行後に装置電源がOFFされる。
【0043】
従来の構成では、記録状態からキャッピング状態へ移行した時、吐出口面の汚れの状態を判断できない。また、次の画像記録までの放置時間は予測できないため、吐出口面のインクの乾燥は制御不可能で、次の画像記録開始時にはじめて画質劣化が確認される。
【0044】
これに対し上記洗浄モードでは、記録時間経過や記録終了時のモード選択により吐出口面の洗浄が可能であり、長期信頼性に優れるインクジェット記録装置を提供することができる。また、ワイピング時のブレード跳ね返りによるインク飛散が防止でき、これに伴う画質劣化を防止することができる。
【0045】
次に、保湿モードについて説明する。保湿モードでは上記洗浄モードでの吐出口洗浄、回復桶3内洗浄液除去、吐出口面ワイピング、キャッピング、及び予備吐出の工程に続いて、バルブ35を開状態とし、ポンプ29を所定時間駆動し、回復桶3内に洗浄液32を流入させる。この時、吐出口面が回復桶3内の洗浄液に浸されないように制御することが好ましい。回復桶3内の洗浄液は、この回復桶3内の湿度を増加させて保湿を行うためのものであり、これにより吐出口からのインク蒸発が防止される。
【0046】
以上説明した保湿モードへは、操作パネルで選択可能とすることができる。一日の画像記録作業が終了し、装置の電源をOFFする前にオペレータが操作パネルで終了方法を選択する。この終了方法には保湿モードが含まれており、長期の装置停止期間に対しては保湿モードを選択する。
【0047】
従来の方法では、インクが保湿用に用いられており、吐出口面がインクで汚されるのを防止することができなかった。これに対し、本発明の上記保湿モードでは吐出口面の洗浄後に保湿が行われるため、吐出口面でのインク乾燥防止が可能であり、長期信頼性に優れるインクジェット記録装置を提供することができる。また、ワイピング時のブレード跳ね返りによるインク飛散が防止でき、これに伴う画質劣化を防止することができる。
【0048】
続いて、回復動作について説明する。回復動作ではポンプ25によりサブタンク23のインクがインク供給路24、記録ヘッド1、及びインク戻し路27を経てサブタンク23に回収される。この時、記録ヘッド1の液室内の気泡はインクと共にサブタンク23に回収され、吐出口内の気泡は吐出口よりインクと共に排出される。このインクはポンプ29を駆動することにより、洗浄液回収流路28のバルブ30、フィルタ31を介してサブタンク23に回収される。
【0049】
この回復動作に続いて上記洗浄モードを行い、吐出口洗浄、回復桶3内洗浄液除去、吐出口面ワイピング、キャッピング、及び予備吐出を行う。
【0050】
従来の方法では、回復動作後にワイピングが行われるが、インクが溢れた吐出口面をワイピングするため、吐出口面のインクを完全に除去することはできなかった。これに対し上記回復動作では、回復桶処理後に吐出口面を洗浄するため、吐出口面のインクを完全に除去することができ、長期信頼性に優れるインクジェット記録装置を提供することができる。また、ワイピング時のブレード跳ね返りによるインク飛散が防止でき、これに伴う画質劣化を防止することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1,3,4に係る発明では、吐出口面を洗浄液で洗浄するようにしたため、吐出口面でのインクの増粘を防止できる。また、長期放置時の吐出口面の保湿が可能である。このため、これらの発明によれば、長期信頼性に優れるインクジェット記録装置を提供することができる。
【0052】
請求項2に係る発明によれば、キャップ部材内に残る洗浄液が洗浄液排出用ポンプにより的確に排出されるため、記録動作を再開したときに高精細な画像を安定して記録することができる。
【0053】
請求項5に係る発明では、洗浄モードが選択可能なものであるため、また請求項7に係る発明では、保湿モードが選択可能なものであるため、それぞれインクジェット記録装置使用の自由度が向上する。
【0054】
請求項6に係る発明では、洗浄モードを実行後にキャップ部材内に洗浄液を受容させて吐出口を保湿させる保湿モードを有するため、吐出口面でのインクの増粘防止効果が特に高まる。
【0055】
請求項8に係る発明では、キャップ部材内の洗浄液をサブタンクに回収するようにしたので、この洗浄液を吐出口の回復動作に有効利用することができる。
【0056】
請求項9に係る発明では、洗浄液として画像記録用のインク、該インクから着色材を除いた組成を有するビヒクルまたは、これら画像記録用のインクとビヒクルとの混合液を使用するようにしたので、洗浄モードおよび保湿モードを効率良く実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置のヘッド部の構造を示す模式的説明図であり、(a)は待機時の状態を、(b)は記録動作時の状態をそれぞれ示している。
【図2】図1のインクジェット記録装置の全体構造を示す模式的説明図である。
【図3】図1のインクジェット記録装置のインク・洗浄液供給システムの構成を示すフローシートである。
【符号の説明】
1:記録ヘッド
1A:吐出口面
1a:インク流入口
1b:インク流出口
2:ヘッドホルダ
3:回復桶
4:キャップ部材
4A:洗浄液供給口
4B:洗浄液排出口
4a:リップ部
5:ブレード部材
6:回復桶ホルダ
6a:開口部
7:密閉部材
20:インクタンク
21:大気連通口
22:インク残量検知センサ
23:サブタンク
24:インク供給路
25:ポンプ
26:フィルタ
27:インク戻し路
28:洗浄液回収流路
29:ポンプ
30:バルブ
31:フィルタ
32:洗浄液
33:洗浄液タンク
34:洗浄液供給路
35:バルブ
36:インク補充路
37:ポンプ
38:バルブ
100:インクジェット記録装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ヘッドの吐出口からインクを被記録材(被記録媒体)に向けて吐出することにより記録を行うインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報(記録情報)に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記録材に画像(文字や記号等を含む)を記録していくように構成されている。前記記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマルインクジェット式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】
インクジェット記録装置は、記録ヘッドから被記録材へインクを吐出して記録を行うものであり、記録ヘッドのコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、カラーインクを使用してカラー画像を形成するのが容易であるなどの利点を有している。
【0004】
インクジェット記録装置においては、記録手段の吐出口からインク滴を吐出して記録を行うことから、吐出口の状態が記録品位(画像品質)に大きく影響する。例えば、記録中に吐出口内に発生した気泡などで吐出不良(不吐出を含む)になると、加圧手段などでインクを記録ヘッド内に充填させて吐出口をリフレッシュ(回復)させる保守回復方法が行われている。また、このインクジェット記録装置では、長期放置時および、運送中におけるインクの自然蒸発による吐出口内のインクの増粘固着に備えて、非記録時に密閉性の高いキャップ部材で吐出口を覆う(キャッピング)ことが必要である。さらに、記録時においても、吐出口内でのインクの自然蒸発によるインクの増粘固着に備えて予備吐出を行うことが必要である。
【0005】
近年、記録の高精細化の市場要請に応えて記録手段の吐出口の高密度化と微細化が急速に進んでおり、こうした吐出口の高密度化や微細化に伴って前記吐出口の回復を行う保守回復機構に対する要求が一層高まっている。特に、被記録材の搬送方向全幅にわたって一度に記録できる、いわゆるフルライン型の長い記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置においては、記録ヘッドの長さを記録装置全長と同程度にする必要があり、吐出口の数が大幅に増加するため、この吐出口の信頼性を得ることが課題となっていた。
【0006】
下記特許文献1には、このようなフルライン型インクジェット記録装置の吐出口の信頼性を得るための、吐出口回復手段が提案されている。この回復手段では記録ヘッドに隣接してキャップとブレードを有する回復桶を配置している。また、吐出口からインクを回復桶に吐出させることにより回復処理を行い、吐出口面のインクは、記録ヘッドと回復桶を相対的に移動させることにより、ブレードでワイピングするようにしている。
【0007】
また、下記特許文献2には、長期放置時の吐出口の信頼性確保を目的として、記録に使用するインクをキャップ部材内に受容させたまま吐出口をキャッピングすることで、吐出口を保湿する方法が提案されている。この方法では、記録ヘッドの吐出口から加圧や吸引によりインクを吐出させ、キャップ部材内の吸収体にインクを吸収させてキャップ部材内を保湿することにより、長期放置時の信頼性を確保している。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−246711号公報
【特許文献2】
特開平11−170553号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1に示されている方法を用いた場合、回復動作時にはインクは吐出口から気泡と共に吐出され、吐出口面を汚す。また上記特許文献2の方法では、キャップ部材内にインクを導くために加圧または吸引で吐出口からインクを吐出した場合に、吐出口面がインクで汚される。さらに、長時間記録を行った場合、吐出口面は記録紙からのインクの跳ね返りで汚される。このような汚れは、吐出口面をブレードでワイピングすることにより除去される。
【0010】
しかしながら、記録ヘッドの長さが長くなるにつれて、ブレードによる清掃効果が劣化し、一度のワイピングで吐出口面のインクを完全に除去することは困難となる。また、ワイピングを複数回行うためには時間がかかる。さらに、吐出口面のインクをワイピングする際にブレードの跳ね返りによりインク飛散が生じ、画質劣化の原因となる。さらに、記録時には吐出口面が大気に露出するため、吐出口面に残ったインクの粘度は次第に上昇(増加)する。特に吐出口周囲の増粘インクはインク吐出方向に影響を及ぼし、画質劣化の原因となる。
【0011】
本発明は、従来技術の上記問題点に鑑みなされたもので、その目的は、インク吐出口周囲のインク粘度増加が防止でき、長期信頼性に優れたインクジェット記録装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置では、非記録動作時に記録ヘッドのインク吐出口を洗浄する構成とした。具体的には、(インク)吐出口からインクを吐出して回復処理を行うインクジェット記録装置において、洗浄液を貯留する洗浄液タンクを設け、キャップ部材内を上記洗浄液タンクに接続し、記録ヘッドの吐出口面を洗浄液タンクから供給される洗浄液で洗浄できるように構成した。
【0013】
本発明では、前記キャップ部材が吐出口をキャッピングした後に吐出口面を洗浄液で洗浄し、この洗浄液をサブタンクに回収することが好ましい。また、吐出口面洗浄後にキャップ部材内に洗浄液を受容させ、吐出口面を保湿させることが好ましい。さらに、吐出口面の洗浄や保湿は、そのモードを選択可能とすることが好ましい。
【0014】
すなわち、請求項1に係る発明は、吐出口面に形成された吐出口からインクを吐出する記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、前記吐出口からの吐出インクの受容と、前記吐出口のキャッピングとが可能であり、かつ洗浄液供給口および洗浄液排出口を有するキャップ部材を設けるとともに、前記キャップ部材内に洗浄液を、前記洗浄液供給口から供給するように構成したことを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0015】
請求項2に係る発明は、前記キャップ部材の洗浄液供給口を洗浄液タンクに連絡し、前記洗浄液排出口を洗浄液排出用ポンプの吸い込み側に連絡したことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置である。
【0016】
請求項3に係る発明は、例えば図3に示すように、インク循環用のインク流入口1aおよびインク流出口1bを有し、吐出口面に形成された吐出口からインクを吐出して記録を行う記録ヘッド1と、インクを貯留するインクタンク20と、このインクタンク20から供給されるインクを一時的に貯留するサブタンク23と、洗浄液を貯留する洗浄液タンク33と、洗浄液供給口4Aおよび洗浄液排出口4Bを有し、かつ前記吐出口からの吐出インクの受容および、前記吐出口のキャッピングが可能なキャップ部材4と、前記サブタンク23内のインクを前記記録ヘッド1のインク流入口1aを介して前記記録ヘッド1に供給するインク供給路24と、前記記録ヘッド1内のインクを前記インク流出口1bを介して前記サブタンク23に戻すインク戻し路27と、前記洗浄液タンク33内の洗浄液を前記洗浄液供給口4Aを介して前記キャップ部材4内に供給する洗浄液供給路34と、前記キャップ部材4内の洗浄液を前記洗浄液排出口4Bを介して前記サブタンク23に回収する洗浄液回収流路28とを備たことを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0017】
請求項4に係る発明は、前記キャップ部材が前記記録ヘッドの吐出口をキャッピングした後に前記吐出口面を洗浄する洗浄モードを有し、該洗浄モードでは、前記キャップ部材内に洗浄液を、前記洗浄液供給口および前記洗浄液排出口を介して供給・流過させることを特徴とする請求項1,2または3に記載のインクジェット記録装置である。
【0018】
請求項5に係る発明は、前記洗浄モードが選択可能なものであることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置である。
【0019】
請求項6に係る発明は、前記洗浄モードを実行後に前記キャップ部材内に前記洗浄液を受容させて吐出口を保湿させる、保湿モードを有することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置である。
【0020】
請求項7に係る発明は、前記保湿モードが選択可能なものであることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置である。
【0021】
請求項8に係る発明は、前記吐出口面の洗浄に使用した前記キャップ部材内の洗浄液を、前記洗浄液排出口を介して前記サブタンクに回収することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置である。
【0022】
請求項9に係る発明は、前記洗浄液が画像記録用のインク、該インクから着色材を除いた組成を有するビヒクルまたは、これら画像記録用のインクとビヒクルとの混合液であることを特徴とする請求項1,2または3に記載のインクジェット記録装置である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るインクジェット記録装置の実施の形態について図1〜図3を参照して説明する。図1は同記録装置のヘッド部の構造を示す模式的説明図であり、(a)は待機時の状態を、(b)は記録動作時の状態をそれぞれ示している。図2は同記録装置の全体構造を示す模式的説明図、図3は同記録装置のインク・洗浄液供給システムの構成を示すフローシートである。
【0024】
上記インクジェット記録装置の基本構成は、以下のとおりである。
記録ヘッド1の吐出口面に形成された吐出口からの吐出インクの受容と、この吐出口のキャッピングとが可能であり、かつ洗浄液供給口4Aおよび洗浄液排出口4Bを有するキャップ部材4を設け、洗浄液供給口4Aを洗浄液タンク33に、洗浄液排出口4Bをポンプ29に、それぞれ連絡する。吐出口の回復動作では、記録ヘッド1にインクを供給・流過させることにより、液室内の空気を排除するとともに、吐出口内の空気を吐出口からインクとともに排出する。吐出口の洗浄モードでは、キャップ部材4で吐出口をキャッピングし、キャップ部材4内に洗浄液として洗浄液タンク33内のビヒクルを供給・流過させ、ついでキャップ部材4内に残る洗浄液をポンプ29で排出する。さらに、吐出口面1Aに残る洗浄液の、ブレード部材5によるワイピング、吐出口内に残る洗浄液の予備吐出による除去を行う。その後の保湿モードでは、キャップ部材4内に上記ビヒクル洗浄液を受容させて該部材内を高湿度に維持する。
【0025】
以下、このインクジェット記録装置の構成・作用について、更に具体的に説明する。図1(a),(b)に示すように、このインクジェット記録装置100は、フルライン型インクジェット記録装置であり、被記録媒体(以下「用紙」という)に対しインク滴を吐出して画像を形成するための4個の記録ヘッド1を、用紙搬送方向に等間隔でヘッドホルダ2に保持して配置している。ヘッドホルダ2は、図示しないヘッドホルダ昇降機構部により所定の位置センサからの検出信号に基づいて、図の矢印A方向に上下移動される。
【0026】
ここで、4個の記録ヘッド1はそれぞれイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色インクを吐出する記録ヘッドである。また、これら各記録用インクを、定着促進液ヘッドを併用して用いる場合や、フォトインクを用いる場合には、定着促進液ヘッドやフォトインク記録ヘッドをインク用記録ヘッドと同様に、ヘッドホルダ2に保持する構成とすることができる。
【0027】
また各記録ヘッド1は、それぞれ、例えばサーマルインクジェット方式のヘッドであり、用紙の記録面に対向してインク吐出口が記録面全域に亘って複数個形成されたインク吐出部を有しており、各インク吐出口は、図1の紙面垂直方向に所定の間隔で形成されている。この間隔は、画像品質の点から600dpi以上の記録密度に相当する間隔であることが好ましい。また、各インク吐出口は、インク吐出部内に形成される各インク流路に連通し、各インク流路の他端は、共通インク室に合流している。また、各インク流路内には、インクを加熱し膜沸騰現象によりインク吐出口を通じて液滴として吐出させる、電気熱変換体としてのヒータが保護層を介して配備されている。なお、各記録ヘッド1は、サーマルインクジェット型に限らず、振動板を圧電素子などの電気機械変換素子で変形させて液滴を吐出させるヘッド、振動板を静電力で変形させて液滴を吐出させるヘッドなど、各種のヘッドを用いることができる。
【0028】
記録ヘッド1の下方側には、各記録ヘッド1に対応する回復桶3が配設され、この回復桶3は、各記録ヘッド1のインク吐出口面1Aに先端がそれぞれ選択的に当接する複数のキャップ部材4と、各記録ヘッド1のインク吐出口面1Aに付着したインク、塵等をそれぞれ選択的に拭う複数のブレード部材5とを備えている。また、この回復桶3は、回復桶ホルダ6とともに、図1の矢示B方向(左右方向)に移動可能となっている。
【0029】
キャップ部材4は、ブレード部材5に対し上流側となる位置に設けられている。このキャップ部材4は弾性材料からなり、回復桶3と一体成形され、記録ヘッド1のインク吐出口面1Aに対向する先端部に開口端を形成するリップ部4aを有している。このリップ部4aは、図1(a)に示すように、インク吐出口面1Aに当接したとき、このインク吐出口面におけるインク吐出口列を包囲・密閉するように形成されている。この密閉状態では、吐出口面1Aがキャップ部材4で閉鎖され、したがって大気と遮断されている。
【0030】
ブレード部材5は、弾性材料により薄板状に形成され、図1で紙面に垂直方向に延びる幅寸法は、記録ヘッド1の全インク吐出口面に摺接するように設定されている。回復桶ホルダ6の底壁には、記録ヘッド1が通過可能な開口部6aが形成されている。また、回復桶3のキャップ部材4を密閉するための密閉手段である密閉部材7が、ヘッドホルダ2(記録ヘッド1でもよい)と一体的に設けられている。この密閉部材7は、上記ヘッドホルダ昇降機構部によって記録ヘッド1と一体的に上下動し、記録ヘッド1が記録位置に下降したときに、密閉部材7がキャップ部材4のリップ部4aの先端部(開口部)に当接することにより、該先端部を密閉するようになっている(図1(b)の状態)。
【0031】
図1(a)に示す待機時の状態から、図1(b)に示す記録時の状態に移行するには、ヘッドホルダ2を一旦上方向に移動させ、回復桶ホルダ6を左方向に移動させ、ついでヘッドホルダ2を下方向に移動させればよい。
【0032】
記録動作時に回復桶3が大気に露出する従来の構成では、待機時の状態から記録動作時の状態に移行するには、回復桶3内のインクが完全に回収されるまで待つ必要があった。これに対し、図1のインクジェット記録装置では、記録動作時にも回復桶3のキャップ部材4が密閉される(図1(b)の状態)ため、待機時の状態から記録時の状態への移行時間を短縮することができるうえ、記録時の塵埃や紙粉の、回復桶3への混入が防止できる。また、ブレード部材5によるワイピングを行うためには、ヘッドホルダ2を、ブレード5が記録ヘッド1の吐出口面1Aに摺接する位置まで上方向に移動させ、回復桶ホルダ6を右方向に移動させればよい。
【0033】
次に、上記インクジェット記録装置100の構成について、図2を参照して更に説明する。記録紙8の搬送には、特許第2897960号公報等に提案されている静電吸着方式が用いられる。帯電ベルト9は絶縁層を有し、メインローラ10と従動ローラ11とに掛け渡されており、矢印方向に周回するように構成されている。帯電ベルト9の内側には、記録ヘッド1に対応する位置に、記録紙8の平面性を保持するためのプラテン12が配置されている。帯電ベルト9に接して帯電ローラ13が設けられており、帯電ローラ13は帯電ベルト9に対して従動する構成としてある。帯電ローラ13は導電ゴムを主体としており、高圧回路14によって高圧が印加され帯電ベルト9を帯電させる。制御回路15は、高圧回路14の出力をプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すようにコントロールする。その結果、帯電ベルト9上は記録紙8の周回方向である副走査方向にプラスとマイナスが所定の幅の帯状に交互に帯電され、記録紙8が給紙ローラ16A、16Bにより給紙されると、記録紙8は帯電ベルト9に吸着搬送される。また、記録紙8を帯電ベルト9から分離した後には、安定した帯電を行うことを目的として除電ブラシ17が設けられている。
【0034】
続いて、上記インクジェット記録装置のインクシステム構成について、図3を参照して説明する。このインクシステムは、前述したインクを吐出して記録を行うための記録ヘッド1と、多量のインクを貯留するインクカートリッジ等のようなインクタンク20と、インクを一時的に貯留し、かつ大気連通口21とインク残量検知センサ22を有するサブタンク23と、記録ヘッド1から吐出されたインクを受けて回復処理するための前述した回復桶3と、サブタンク23から記録ヘッド1にインクを供給するためのインク供給路24と、インク供給路24を通じてインクを圧送するためのポンプ25と、ポンプ25と記録ヘッド1間に配置されたフィルタ26と、記録ヘッド1からサブタンク23にインクを戻すためのインク戻し路27とを含み、記録ヘッド1にインクを供給するインク供給系を有する。
【0035】
また、回復桶3に排出されたインクをサブタンク23に回収するための洗浄液回収流路(インク循環路)28と、この洗浄液回収流路28を通じてインクを圧送するためのポンプ29と、ポンプ29の下流側に配置されたバルブ30と、バルブ30の下流側に配置されたフィルタ31とを含んで構成された、回復桶3からインクをサブタンク23へ回収するインク回収系を有する。さらに、洗浄液32を貯留する洗浄液タンク33と、洗浄液供給路34と、この洗浄液供給路34に配置されたバルブ35とを含んで構成された、洗浄液を回復桶3に供給する洗浄液供給系を有する。
【0036】
さらにまた、インクタンク20からサブタンク23にインクを補充供給するインク補充路36と、インク補充路36を通じてインクを圧送するためのポンプ37と、ポンプ37の下流側に配置されたバルブ38と、インク補充路36を通じて補充されるインク中に含まれる異物を除去するためのフィルタ31とを含んで構成された、インクタンク20からサブタンク23にインクを補充供給するインク補充系を有する。
【0037】
以上説明した構成による吐出口面の洗浄方法(洗浄モード)、及び吐出口面の保湿方法(保湿モード)について以下に説明する。
【0038】
はじめに、洗浄モードについて説明する。洗浄モードでは記録終了後に前述の方法で吐出口面をキャッピングする(図1(a))。次に、吐出口面1Aの洗浄工程では、バルブ30,35を開状態とし、ポンプ29を所定時間駆動し、洗浄液タンク33内の洗浄液32を、洗浄液供給路34および洗浄液供給口4Aを介して回復桶3内、すなわちキャップ部材4内に供給するとともに、該キャップ部材4内の洗浄液を、洗浄液回収流路28を介してサブタンク23に回収する。続いてバルブ35を閉状態とし、ポンプ29を所定時間駆動し、回復桶3内の洗浄液、すなわちキャップ部材4内の洗浄液を、洗浄液回収流路28を介してサブタンク23に回収することにより、キャップ部材4内の洗浄液を排出する。さらに続いて、キャッピング状態からワイピング状態に移行して吐出口面の洗浄液をワイピング除去し、再度キャッピング状態で予備吐出を行い吐出口内の洗浄液を吐出させる。
【0039】
この洗浄モードにより、吐出口面のインクが洗浄液で洗浄され、吐出口面に残った洗浄液はワイピングで除去される。また、吐出口内に入った洗浄液は予備吐出により除去される。
【0040】
ここで、洗浄液32としてはビヒクルを用いるのが好ましい。ビヒクルはインク成分から着色材を除いたものであり、サブタンク23内でインクと混合された場合にもインク変質などの影響を及ぼさない。また、洗浄液はサブタンクに回収されることが好ましい。回復処理時に吐出口からインクを吐出させ、このインクを回復桶からサブタンクに回収再利用するインクシステムでは、インクの粘度増加をなくすことができない。また、サブタンクは一般に大気連通口21を有しており、サブタンク内インクの粘度増加をなくすことはできない。この点から、洗浄に使用される洗浄液をサブタンク23に回収することは、サブタンク23内のインク粘度増加防止に有効である。なお、吐出口面洗浄時に吐出口からのインク流出量を最少にするためにはインク供給路24、インク戻し路27それぞれの、記録ヘッド近傍部に別途バルブを配置することが好ましい。
【0041】
以上説明した洗浄モードへは、記録時間経過で移行することができる。吐出口面の記録時の汚れは画像記録時間に比例する。記録開始から記録終了までの時間を計測し、この計測時間が所定の時間を超えた場合には、記録終了時に洗浄モードに入るように制御することが好ましい。
【0042】
また、洗浄モードへの移行は、操作パネルなどでオペレータが選択可能とすることが好ましい。一日の画像記録作業が終了し、装置の電源をOFFする前にオペレータが操作パネルから終了方法を選択する。この終了方法には洗浄モードや後述の保湿モードが含まれており、例えば、一昼夜や数日の装置停止期間に対しては洗浄モードが選択され、洗浄モード実行後に装置電源がOFFされる。
【0043】
従来の構成では、記録状態からキャッピング状態へ移行した時、吐出口面の汚れの状態を判断できない。また、次の画像記録までの放置時間は予測できないため、吐出口面のインクの乾燥は制御不可能で、次の画像記録開始時にはじめて画質劣化が確認される。
【0044】
これに対し上記洗浄モードでは、記録時間経過や記録終了時のモード選択により吐出口面の洗浄が可能であり、長期信頼性に優れるインクジェット記録装置を提供することができる。また、ワイピング時のブレード跳ね返りによるインク飛散が防止でき、これに伴う画質劣化を防止することができる。
【0045】
次に、保湿モードについて説明する。保湿モードでは上記洗浄モードでの吐出口洗浄、回復桶3内洗浄液除去、吐出口面ワイピング、キャッピング、及び予備吐出の工程に続いて、バルブ35を開状態とし、ポンプ29を所定時間駆動し、回復桶3内に洗浄液32を流入させる。この時、吐出口面が回復桶3内の洗浄液に浸されないように制御することが好ましい。回復桶3内の洗浄液は、この回復桶3内の湿度を増加させて保湿を行うためのものであり、これにより吐出口からのインク蒸発が防止される。
【0046】
以上説明した保湿モードへは、操作パネルで選択可能とすることができる。一日の画像記録作業が終了し、装置の電源をOFFする前にオペレータが操作パネルで終了方法を選択する。この終了方法には保湿モードが含まれており、長期の装置停止期間に対しては保湿モードを選択する。
【0047】
従来の方法では、インクが保湿用に用いられており、吐出口面がインクで汚されるのを防止することができなかった。これに対し、本発明の上記保湿モードでは吐出口面の洗浄後に保湿が行われるため、吐出口面でのインク乾燥防止が可能であり、長期信頼性に優れるインクジェット記録装置を提供することができる。また、ワイピング時のブレード跳ね返りによるインク飛散が防止でき、これに伴う画質劣化を防止することができる。
【0048】
続いて、回復動作について説明する。回復動作ではポンプ25によりサブタンク23のインクがインク供給路24、記録ヘッド1、及びインク戻し路27を経てサブタンク23に回収される。この時、記録ヘッド1の液室内の気泡はインクと共にサブタンク23に回収され、吐出口内の気泡は吐出口よりインクと共に排出される。このインクはポンプ29を駆動することにより、洗浄液回収流路28のバルブ30、フィルタ31を介してサブタンク23に回収される。
【0049】
この回復動作に続いて上記洗浄モードを行い、吐出口洗浄、回復桶3内洗浄液除去、吐出口面ワイピング、キャッピング、及び予備吐出を行う。
【0050】
従来の方法では、回復動作後にワイピングが行われるが、インクが溢れた吐出口面をワイピングするため、吐出口面のインクを完全に除去することはできなかった。これに対し上記回復動作では、回復桶処理後に吐出口面を洗浄するため、吐出口面のインクを完全に除去することができ、長期信頼性に優れるインクジェット記録装置を提供することができる。また、ワイピング時のブレード跳ね返りによるインク飛散が防止でき、これに伴う画質劣化を防止することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1,3,4に係る発明では、吐出口面を洗浄液で洗浄するようにしたため、吐出口面でのインクの増粘を防止できる。また、長期放置時の吐出口面の保湿が可能である。このため、これらの発明によれば、長期信頼性に優れるインクジェット記録装置を提供することができる。
【0052】
請求項2に係る発明によれば、キャップ部材内に残る洗浄液が洗浄液排出用ポンプにより的確に排出されるため、記録動作を再開したときに高精細な画像を安定して記録することができる。
【0053】
請求項5に係る発明では、洗浄モードが選択可能なものであるため、また請求項7に係る発明では、保湿モードが選択可能なものであるため、それぞれインクジェット記録装置使用の自由度が向上する。
【0054】
請求項6に係る発明では、洗浄モードを実行後にキャップ部材内に洗浄液を受容させて吐出口を保湿させる保湿モードを有するため、吐出口面でのインクの増粘防止効果が特に高まる。
【0055】
請求項8に係る発明では、キャップ部材内の洗浄液をサブタンクに回収するようにしたので、この洗浄液を吐出口の回復動作に有効利用することができる。
【0056】
請求項9に係る発明では、洗浄液として画像記録用のインク、該インクから着色材を除いた組成を有するビヒクルまたは、これら画像記録用のインクとビヒクルとの混合液を使用するようにしたので、洗浄モードおよび保湿モードを効率良く実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置のヘッド部の構造を示す模式的説明図であり、(a)は待機時の状態を、(b)は記録動作時の状態をそれぞれ示している。
【図2】図1のインクジェット記録装置の全体構造を示す模式的説明図である。
【図3】図1のインクジェット記録装置のインク・洗浄液供給システムの構成を示すフローシートである。
【符号の説明】
1:記録ヘッド
1A:吐出口面
1a:インク流入口
1b:インク流出口
2:ヘッドホルダ
3:回復桶
4:キャップ部材
4A:洗浄液供給口
4B:洗浄液排出口
4a:リップ部
5:ブレード部材
6:回復桶ホルダ
6a:開口部
7:密閉部材
20:インクタンク
21:大気連通口
22:インク残量検知センサ
23:サブタンク
24:インク供給路
25:ポンプ
26:フィルタ
27:インク戻し路
28:洗浄液回収流路
29:ポンプ
30:バルブ
31:フィルタ
32:洗浄液
33:洗浄液タンク
34:洗浄液供給路
35:バルブ
36:インク補充路
37:ポンプ
38:バルブ
100:インクジェット記録装置
Claims (9)
- 吐出口面に形成された吐出口からインクを吐出する記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、
前記吐出口からの吐出インクの受容と、前記吐出口のキャッピングとが可能であり、かつ洗浄液供給口および洗浄液排出口を有するキャップ部材を設けるとともに、
前記キャップ部材内に洗浄液を、前記洗浄液供給口から供給するように構成したことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記キャップ部材の洗浄液供給口を洗浄液タンクに連絡し、前記洗浄液排出口を洗浄液排出用ポンプの吸い込み側に連絡したことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- インク循環用のインク流入口およびインク流出口を有し、吐出口面に形成された吐出口からインクを吐出して記録を行う記録ヘッドと、
インクを貯留するインクタンクと、
前記インクタンクから供給されるインクを一時的に貯留するサブタンクと、
洗浄液を貯留する洗浄液タンクと、
洗浄液供給口および洗浄液排出口を有し、かつ前記吐出口からの吐出インクの受容および、前記吐出口のキャッピングが可能なキャップ部材と、
前記サブタンク内のインクを前記記録ヘッドのインク流入口を介して前記記録ヘッドに供給するインク供給路と、
前記記録ヘッド内のインクを前記インク流出口を介して前記サブタンクに戻すインク戻し路と、
前記洗浄液タンク内の洗浄液を前記洗浄液供給口を介して前記キャップ部材内に供給する洗浄液供給路と、
前記キャップ部材内の洗浄液を前記洗浄液排出口を介して前記サブタンクに回収する洗浄液回収流路と
を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記キャップ部材が前記記録ヘッドの吐出口をキャッピングした後に前記吐出口面を洗浄する洗浄モードを有し、該洗浄モードでは、前記キャップ部材内に洗浄液を、前記洗浄液供給口および前記洗浄液排出口を介して供給・流過させることを特徴とする請求項1,2または3に記載のインクジェット記録装置。
- 前記洗浄モードは、選択可能なものであることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
- 前記洗浄モードを実行後に前記キャップ部材内に前記洗浄液を受容させて吐出口を保湿させる、保湿モードを有することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
- 前記保湿モードは選択可能なものであることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
- 前記吐出口面の洗浄に使用した前記キャップ部材内の洗浄液を、前記洗浄液排出口を介して前記サブタンクに回収することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
- 前記洗浄液は画像記録用のインク、該インクから着色材を除いた組成を有するビヒクルまたは、これら画像記録用のインクとビヒクルとの混合液であることを特徴とする請求項1,2または3に記載のインクジェット記録装置。
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JP2003001720A JP2004209897A (ja) | 2003-01-08 | 2003-01-08 | インクジェット記録装置 |
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