JP2005022193A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】フルラインタイプの記録手段のように広い吐出口面の場合でも、吐出口面に付着したインク等の異物を確実に効率よくクリーニングすることを可能にし、インクの吐出不良や吐出方向のヨレを防止して良好な記録を可能にする。
【構成】吐出口面2に付着したインク等の異物を拭き取り除去するための回転可能なローラ状の多孔質吸収体から成る吸収ローラ54と、吐出口面に付着したインク等の異物を掃き取り除去するための板状のゴム状弾性体から成るワイパー50、51と、を有し、吸収ローラとワイパーとの両部材を吸収ローラの方を先行させて吐出口面に沿って吐出口の配列方向に接触移動させる。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関し、詳しくは、記録手段の吐出口面に付着したインクやほこり等の異物を除去するために吐出口面クリーニング手段を備えたインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置においては、記録手段の吐出口から被記録材へインク滴を飛翔させて記録を行うことから、記録動作に際しては、インク滴飛翔に伴うインクミストや被記録材から跳ね返るインクミストなどが吐出口面(吐出口が配置された面)に付着することがある。そして、吐出口面にインク吐出時に発生したインク滴や水滴等(そのミスト等)、さらにはゴミ等が付着した場合、それらがインク吐出を阻害したり、吐出方向を偏向させたりして画像記録に悪影響が及ぼすことがあり、従って、このような事態を防ぐために、吐出口面に付着したインクや水やほこり等の異物を除去するクリーニング動作が必要になる。
【0003】
そのための手段として、吐出口面を所定の部材で払拭するワイピング手段が使用されている。このワイピング手段は、一般に、板状のブレード部材(ワイピング部材、ワイパー)のエッジ面又はエッジ近傍面を吐出口面に接触させて移動させることにより、吐出口面に付着したインク等の異物を掃き取り除去(ワイピング)するものである。なお、本願では、記録手段の吐出口面に付着したインク等を所望のクリーニング手段によって除去して清浄化する動作を払拭動作(クリーニング動作)と称する。
【0004】
また、記録ヘッドの吐出口内のインク乾燥によるインク増粘(又は凝固)、吐出口内へのゴミやほこりの侵入、あるいは吐出口内のインク中での気泡発生などによって吐出口の目詰まりが発生すると、目詰まりした吐出口においてはインクの吐出不良(不吐出を含む)や吐出方向の偏向(ヨレ)などが起こり、これにより記録画像の劣化や乱れが発生することがある。そこで、このような不都合を防止する手段として、吐出口から強制的にインクを排出させることにより吐出口内のインクをリフレッシュすることを目的とする吐出回復手段が設けられている。このような吐出回復手段としては、吐出口に負圧を作用させてインクを吸引排出させる吸引回復動作、記録ヘッド内のインクを加圧して吐出口から排出させる加圧回復動作、あるいは吐出エネルギー発生手段を駆動することで記録時と同様のインク吐出を行う空吐出動作などが採用されている。このような回復動作におけるインク排出によっても吐出口面にインク等が付着するので、上記の記録後の他に、このようなインク排出を行った後でも吐出口面クリーニング動作が必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のインクジェット記録装置における吐出口面クリーニング動作は、通常ではワイピング動作のみで行っていたので、吐出口面に付着したインク等の異物を必ずしも迅速にかつ確実に除去することができず、吐出口面を常に清浄に保つことが困難であった。特に、多数の吐出口を使用するフルラインタイプの記録ヘッドにおいては、シリアルタイプのものに比べて吐出口の数が飛躍的に多く、クリーニング(払拭)が必要な面積も大きいため、吐出口面に付着したインクや水やゴミ等を効果的に払拭(クリーニング)することが困難になる場合が多かった。特に、吐出口面上のインクや水等の異物を払拭している途中に、払拭部材により集められて吐出口面上を移動しているインクやほこり等の異物が払拭部材の能力を越えて飽和状態となって払拭方向後方あるいは側方等に抜け出してしまい、払拭しきれなくなるという不都合があった。
【0006】
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、記録手段の吐出口面に付着したインク等の異物を確実に払拭することができ、インクの吐出不良や吐出方向のヨレを防止して良好な記録を行うことができるインクジェット記録装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するため、記録手段の吐出口面に配列された吐出口から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、前記吐出口面に付着したインク等の異物を拭き取り除去するためのインク吸収部材と、前記吐出口面に付着したインク等の異物を掃き取り除去するためのワイピング部材と、を有し、前記インク吸収部材と前記ワイピング部材を前記吐出口面に沿って前記吐出口の配列方向に移動させることを特徴とする。
【0008】
請求項2〜8の発明は、上記構成に加えて、前記インク吸収部材は回転可能なローラ状の多孔質吸収体である構成、前記インク吸収部材を回転駆動する駆動手段を有する構成、前記インク吸収部材の回転軸にワンウエイクラッチを設ける構成、前記インク吸収部材と前記ワイピング部材とで吐出口面を払拭するとき、前記インク吸収部材を前記ワイピング部材より先行して移動させる構成、前記インク吸収部材に吸収されたインクを排出させるためのインク排出手段を有する構成、前記ワイピング部材に付着したインク等の異物を拭き取るためのワイピング部材清掃手段と、前記インク吸収部材を利用して前記ワイピング部材清掃手段を清浄化する清浄化手段と、を有する構成、あるいは、前記インク吸収部材と前記ワイピング部材を前記吐出口面に沿って移動させるに際して前記インク吸収部材を前記吐出口面から離間させるための離脱手段を有する構成とすることにより、一層効率よく上記目的を達成するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。
(第1実施例)
図1は本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置の一実施例を示す模式的縦断面図である。図1において、1は記録手段としての記録ヘッド、3は記録ヘッド1の吐出口面を覆うためのキャップである。7は被記録材としての記録紙等の記録シートを収容した記録シートカセット、8は記録シートカセット内の記録シートを1枚ずつ送り出すためのピックアップローラ(給紙ローラ)である。9、10は送り出された記録シートを搬送するための一対のローラから成る搬送ローラ対、11、12は記録部へ搬送される記録シートの位置合わせを行うためのレジストローラ対、14及び15はそれぞれ搬送される記録シートを案内するための搬送用ガイドである。16は排紙された記録シートを保持するための排紙トレイ、17は排紙フラップ、18は排紙ローラである。19は記録ヘッドの位置を検知するためのセンサ、20は記録ヘッド1を上下方向に移動させるためのラックギアである。
【0010】
図1において、給紙部101(その記録シートカセット7)に収納された被記録材Pは、ピックアップローラ8によってベルト搬送部102に向かって送り出される。送り出された記録シートがベルト搬送部102を通過する際に、記録ヘッド部103によって該記録シートPに画像(文字や記号も含む)を記録される。記録された記録シートPは排紙部105を経て排紙トレイ16へ排出される。前記記録ヘッド部103を構成する各記録ヘッド1は、本実施例では、記録シートPの幅方向の画像形成を略同時に行うことができるフルラインタイプの記録手段で構成されている。
【0011】
104は、記録ヘッド部103の各記録ヘッド1の吐出口面2(図3)に当接されて吐出口1111(図2)を覆うためのキャップ部である。図示の例では、キャップ部104には、異なるインクを使用する複数(4個)の記録ヘッド1C、1M、1Y及び1BKのそれぞれに対応して複数(4個)のキャップ3C、3M、3Y、3BKが配設されている。
なお、本願では、同種の複数の部材であって使用するインクの種類(インク色等)が異なる部材については、上記の1C、1M、1Y、1BKのように数字に符号を加えて表示するが、これら同種の複数の部材の全体もしくは任意の1つを指す場合は、符号を省略して単に数字のみで表示することにする。
【0012】
前記キャップ部104は、ゴム状弾性体から成るキャップ3で吐出口1111を密閉することにより吐出口内のインク蒸発(インク増粘)を防止し、記録ヘッド1を常に記録可能な状態に維持する保護機能を持つものである。図1は記録動作時の状態を示し、各記録ヘッド1のインク吐出性能を維持回復するための回復装置の一部を構成する各キャップ3は各記録ヘッド1から離隔退避されている。
【0013】
記録ヘッド1は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド1は、前記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化(状態変化)を利用して吐出口よりインクを吐出させ、記録を行うものである。
また、本願発明の構成とは直接関係はないが、本発明を適用することができるインクジェット記録装置として、最近では、上記の電気熱変換体を用いるインクジェット記録手段の一種であって、生成される気泡を、インク滴が吐出口を離れる前に該吐出口近傍で外気に連通させる方式のものが、例えば、特開平4−10940号公報、特開平4−10941号公報、特開平4−10742号公報等において知られている。
【0014】
図2は本発明を適用したインクジェット記録装置のインク供給系及び加圧循環回復系の概略構成を示す説明図であり、図23は本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置の記録手段の内部構造を一部破断して示す部分斜視図である。これらの構成は、記録シートの幅方向の画像形成を略同時に行うことができるフルラインタイプの記録ヘッドに関するものであり、先ず、これらの図を参照して、長尺のフルラインタイプのインクジェット記録ヘッド1に対するインク供給動作及びインク加圧動作(加圧循環動作)について説明する。図2及び図23において、1はフルラインタイプのインクジェット記録ヘッド、1111は記録ヘッド1の吐出口面2に所定配列を成して形成された複数の吐出口、1108は記録ヘッド内に形成されて各吐出口1111に通じる共通液室である。吐出口面2には、対象とされる記録シートの記録可能幅に相当する範囲にわたって配置された多数の吐出口1111から成る吐出口列が形成されている。このようなラインタイプの記録手段によれば、個々の吐出口1111に通じる液路1110に配置された電気熱変換体1103(図23)を画像情報に基づいて選択的に駆動してインクを吐出させ、記録ヘッドによる主走査なしに記録することができる。
【0015】
図2において、1655はインクを記録ヘッド1に供給するためのサブタンク(インク供給タンク)、1656はサブタンク1655にインクを補充するためのメインタンクである。1107はサブタンク1655から記録ヘッド1の共通液室1108へインクを供給するためのインク供給管、1662はインク供給管1107に設けられた電磁弁である。サブタンク1655へインクを補充する際には、回復ポンプ1659を駆動することにより、メインタンク1656から一方通行の補充用整流弁1658を通してサブタンク1655内へインクを送り込むことができる。サブタンク1655には空気抜き弁1663が設けられている。
【0016】
図2において、1660は記録ヘッド1を回復させるためのインク加圧動作(加圧循環回復動作)時に使用される一方通行の回復用整流弁、1661はサブタンク1655から記録ヘッド1の共通液室1108へ至る循環用管である。回復用整流弁1660は循環用管1661の回復用ポンプ1659と記録ヘッド1との間に設けられている。このように構成されたインク供給系及び吐出回復系においては、記録動作時には、電磁弁1662が開の状態で、サブタンク1655内のインクが水頭差により記録ヘッド1の共通液室1108に供給され、共通液室1108内のインクが液路1110(図23)を通して各吐出口1111へ導かれる。
【0017】
また、記録ヘッド1の冷却、並びにインク供給系に残留する気泡の除去を目的として実施されるインク加圧動作(加圧循環回復動作)時には、回復用整流弁1660及び電磁弁1662を開いた状態で回復ポンプ1659を駆動することにより、サブタンク1655内のインクが循環管1661を通して共通液室1108に送り込まれ、さらに共通液室1652内のインクがインク供給管1107を通してサブタンク(インク供給タンク)1655内へ循環される。このインク加圧動作時には、記録ヘッド1の全吐出口1111から所定量のインクが排出される。また、記録ヘッド1の各液路1110等へインクを初期充填する時には、電磁弁1662を閉じた状態で回復ポンプ1659を駆動することにより、サブタンク1655からのインクを循環管1661を通して共通液室1108内へ圧送し、液路1110内の気泡をインクと共に吐出口1111から排出させながら液路1110内にインクを充填する。
【0018】
インクジェット記録ヘッド1では、通常の場合、非記録時には記録ヘッド1内(液路1110内等)にインクを残したまま放置される。そこで、各記録ヘッド1の吐出口面2に当接して吐出口1111を密閉するゴム状弾性体のキャップ3(図4)を有するキャップ部104を設け、非記録時にはキャップ3と吐出口面2とを接合(密着)させることにより吐出口1111を密閉するとともに、キャップ内空間にインク蒸気を充満させて飽和蒸気圧にすることによって、吐出口1111内のインク蒸発やインクの増粘を防止するように構成されている。
【0019】
しかしながら、低温環境下や長期間記録休止のような場合には、上記のようなキャッピングを行ってもインク粘度が増加する場合があり、記録休止期間後の記録の際にインクの吐出不良や不安定吐出が発生することがある。本願では、記録休止後の最初にインクが正常に吐出するか否かの問題を、「発一問題」と呼ぶことにする。この発一問題に対しては、前述のように回復ポンプ1659を駆動してインクを加圧循環することで全吐出口からインクを排出させるインク加圧動作(加圧循環回復動作)を行うことがある。あるいは、吐出不良の状態が比較的軽微な場合には、記録ヘッドの吐出エネルギー発生手段を駆動して全吐出口から記録時と同様のインク吐出を行う「空吐出動作」を行うことがある。この空吐出動作も回復動作の一つである。
【0020】
図3は本発明の第1実施例における一連の吐出口面クリーニング動作を示す説明図であり、図4は本発明の第1実施例の記録手段及び吐出口面クリーニング装置のキャッピング状態を示す模式的斜視図であり、図5は図4の記録手段及び吐出口面クリーニング装置のキャップ離間退避状態を示す模式的斜視図である。図6は図4中の吐出口面クリーニング装置の模式的斜視図であり、図7は図6の吐出口面クリーニング装置によって記録手段の吐出口面を払拭しているときの状態を示す模式的側面図である。次に、図3〜図7を参照して、本発明の第1実施例における吐出口面クリーニング装置の構成及び動作について説明する。
【0021】
図4において、本実施例に係るインクジェット記録装置では、異なる色のインクを用いる複数(4個)の記録ヘッド1C、1M、1Y及び1BKが使用されている。これらの記録ヘッドでは、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックのインクが使用される。また、これらの記録ヘッドはヘッドホルダ4に対して精度よく位置決め固定されており、各記録ヘッドの平行度及びヘッド間距離等は所望の精度内(公差内)に保障されている。
【0022】
記録シートPに記録した後、あるいは記録ヘッドの目詰まり解消のために吐出口1111からインクを強制的に排出させるインク加圧動作や空吐出動作などの後で、記録装置のコントローラから吐出口面クリーニング動作の指令信号が送られてくると、図4に示すようなキャッピング状態にある場合は、その状態から図5に示すようなキャップ離間退避状態へ移行される。このキャップ離間退避状態への移行は、モータ24の駆動によりヘッドホルダ4を上下ガイド25に沿って上方向へ移動させることで、記録ヘッド1を上昇させ、次いでキャップ3を水平方向に所定距離だけ移動することにより行われる。そして、この図5のキャップ離間退避状態において、吐出口面クリーニング装置を作動させることにより一連の吐出口面クリーニング動作が行われる。
【0023】
図5及び図6において、54は吐出口面2に付着したインク等の異物を拭き取り吸収するためのインク吸収部材(吸収ローラ)であり、本実施例では回転可能なローラ状の多孔質吸収体で形成されている。この吸収ローラ54の材質としては、例えば親水性多孔質ポリウレタン樹脂又は親水性多孔質ポリエチレン樹脂等の吸水性に優れた材料が好適である。
【0024】
50、51は、吐出口面2に付着したインクやゴミ等の異物を掃き取り除去するためのワイピング部材(ワイパー)であり、それぞれ、板状のゴム状弾性体で構成されている。このワイピング部材の材質としては、例えばウレタン樹脂等の弾性材料(ゴム状弾性材)が好適である。本実施例では、各記録ヘッド1ごとに2本のワイパー50、51を用いる構成が採用されている。特に、フルラインタイプの記録ヘッド1のように長尺ヘッドにおいては、ワイピング効果を向上させるため、先行する1本目のワイパー50によって吐出口面全面のインクをワイピングし、後行のワイパー51によって吐出口(吐出口列)の部位をワイピングすることが好適である。
【0025】
図5及び図6において、52は、吸収ローラ54及びワイパー50、51が取り付けられているワイパーホルダである。このワイパーホルダ52は、不図示の駆動源により、吐出口面2の吐出口配列方向に沿ってレール53上を移動可能に構成されている。このレール53は、ワイパーホルダ52が吐出口面2と対向する位置を移動するときに、吸収ローラ54及びワイパー50、51が吐出口面2に対して一定の侵入量(オーバーラップ量)及び当接圧力をもって移動する。つまり、吸収ローラ54とワイパー50、51とを吐出口面2に沿って複数の吐出口の配列方向に接触移動させることにより、吐出口面2に付着したインク等の異物を除去する。その場合、移動方向において、吸収ローラ54の方をワイパー50、51より先行させるように配置されている。また、本実施例では、図6及び図7に示すように、揺動アーム42を介して取り付けられた吸収ローラ54は、ワイパーホルダ52との間に介装された弾性部材(圧縮バネ)41を介して押圧下降可能に取り付けられており、吐出口面2に対する当接力をバネの弾性力で得るように構成されている。
【0026】
吐出口面2を払拭する時の吸収ローラ54及びワイパー50、51と吐出口面2との位置関係は図7に示す通りである。図7において、吐出口面2を払拭するクリーニング装置では、ワイパーホルダ52の移動方向に対し、先行側に吸収ローラ54が配置され、後行側にワイパー50、51が配置されている。ワイパー50、51は、吐出口面に対して一定の侵入量(オーバーラップ量)DWをもって接触しており、各ワイパーの先端エッジ部分又はエッジ近傍面が撓むことにより、ワイパーエッジ部50a、51aが吐出口面2と正確に接触移動可能な位置となるように配置されている。
【0027】
また、吸収ローラ54は、その表面が吐出口面2に対して一定の侵入量DRをもって接触しており、吸収ローラ54の表面と吐出口面2との間に接触面(ニップ部)が形成された状態で正確に接触移動可能な位置となるように配置されている。本実施例においては、吸収ローラ54は、回転方向に対して駆動手段を有しておらず、自由に回転可能なように構成されている。すなわち、吸収ローラ54は、吐出口面2に対して接触移動するとき、その移動力により、吐出口面2に対して従動回転する。これにより、吐出口面2を摺擦することなく、吐出口面上のインク等を拭き取り吸収することができる。
これらの構成によれば、ワイパーホルダ52が吐出口面2に沿って吐出口配列方向の一端から他端まで接触移動することにより、該ワイパーホルダに搭載された吸収ローラ54及びワイパー50、51によって吐出口面が払拭され、吐出口面上のインク滴や水滴やほこりなどの異物が除去される。
【0028】
次に、図3を参照して、本発明の第1実施例における一連の吐出口面クリーニング動作について説明する。
図3において、(A)はヘッドクリーニングスタンバイ状態(一連の吐出口面クリーニング動作を開始できる状態)を示し、この状態ではキャップ3は記録ヘッド1から離間している。つまり、キャッピング状態から、モータ24の駆動によりヘッドホルダ4を上下ガイド25に沿って上方向へ移動させることで、記録ヘッド1(記録ヘッド部103)を上昇させ、次いでキャップ3(キャップ部104)を所定距離だけ水平方向に移動することで記録ヘッド1から離間した状態にされている。
【0029】
図3において、(B)は、吸収ローラ54に吸収されているインクを絞り出して排出するためのインク排出動作(インク絞り動作)の状態を示す。吸収ローラ54からインクを排出させるインク排出手段は、ワイパーホルダ52のホームポジションである図3中の右側の位置に配設されており、このインク排出ポジションにおいて、各記録ヘッドごとの絞りローラ55によって吸収ローラ54を押圧変形させることにより吸収ローラ54にしみ込んだインクを絞り出し、絞り出したインクを落下させるように構成されている。
【0030】
(B)のインク排出手段においては、不図示の駆動手段で駆動される絞りカム56によって絞りローラ55を吸収ローラ54に押圧した状態で矢印方向に回転させることにより、吸収ローラ54に吸収されたインクを機械的に絞り出し、絞り出したインクを落下させて回収するように構成されている。(B)には、吸収ローラ54が絞りローラ55によって絞られている時の状態が示されている。このようなインク排出動作が(A)のスタンバイ状態の次に行われている。
【0031】
図3において、(B)における絞りローラ55の駆動は、予め決められた一定時間経過後に絞りカム56が回動されて押圧状態が解除されることにより終了し、それによって絞りローラ55の回転が停止される。この際のインク絞り動作の駆動時間は、記録装置の使用状態、インク量、吐出口面クリーニング動作の時間間隔などにより決定される。
なお、本実施例においては、各色の絞りローラ55(55C、55M、55Y、55BK)は、共通の絞りカム56の駆動によって全色同時に駆動されてインク絞り動作を行うように構成されているが、これは、各色ごとに個別にインク絞り動作を行うことも可能である。その場合には、例えば、各色ごとに駆動手段を配置し、個別にあるいは選択的に駆動するように構成できる。
【0032】
図3において、(C)は、ワイパー50、51に付着したインク等の異物を拭き取るためのワイピング部材清掃手段(第1の清掃ローラ)57を清浄化するための清浄化動作を示す。本実施例では、吸収ローラ54を利用して第1の清掃ローラ57を清浄化する。すなわち、ワイパー50、51を清掃することで第1の清掃ローラ57に転移されたインク等の異物は、吸収ローラ54を利用して拭き取り除去(清浄化)される。また、本実施例では、清掃ローラ57、58は図示左側の位置に配設されており、従って、(C)の清浄化動作は、(B)のインク排出動作を完了してワイパーホルダ52を左方向へ移動させた後に図示左側の位置で行われる。
【0033】
清掃ローラ57、58は、吸収ローラ54と同様、例えば親水性多孔質ポリウレタン樹脂又は親水性多孔質ポリエチレン樹脂等の吸水性に優れた材料で形成されている。そして、(C)における上記清浄化動作は、吸収ローラ54を第1の清掃ローラ57に対向接触させ、該第1の清掃ローラ57に図示矢印方向の回転駆動を与えながら両ローラを押圧変形させる。これにより、第1の清掃ローラ57中にしみ込んだインク等を吸収ローラ54側に吸収させるととともに、第1の清掃ローラ57に堆積されたゴミ、ケバ、紙粉等を吸収ローラ54側へ転移させる動作によって行われる。
【0034】
この第1の清掃ローラ57の他の部位にはもう一つの第2の清掃ローラ58が所定の当接圧で従動回転可能に接触されている。そして、この状態で第1の清掃ローラ57を矢印方向に回転駆動することにより第1の清掃ローラ57の清浄化動作が行われ、予め決められた一定時間経過後に第1の清掃ローラ57の回転駆動を停止させることで清浄化動作が終了する。また、清浄化動作の時間も、記録装置の仕様、インク量、吐出口面クリーニング動作時間間隔等により決定される。
【0035】
さらに、(C)の上記清浄化動作によって第1の清掃ローラ57から吸収ローラ54に転移されたインク等の異物は、(B)のインク排出動作の時に機械的に絞り出され、落下排出させて回収できるように構成されている。なお、本実施例においては、各色の第1の清掃ローラ57(57C、57M、57Y、57BK)は全て同時に駆動されてインク転移等による清浄化動作を行うように構成されているが、これは、各色ごとに個別に清浄化動作を行うことも可能である。その場合には、例えば、各色ごとに駆動手段を配置し、個別にあるいは選択的に駆動するように構成できる。
【0036】
図3において、(D)及び(E)は、(F)の吐出口面払拭動作(吐出口面2に付着したインク等の異物を除去する動作)に先立って行われるワイパー50、51の清掃動作を示す図である。この清掃動作は、ワイパー50、51に付着したインク等の異物を拭き取るための動作であり、第1の清掃ローラ57によって行われる。本実施例では、このワイピング部材清掃動作は、(C)の第1の清掃ローラ57の清浄化動作に続いて行われる。
【0037】
図3において、(D)及び(E)のワイピング部材の清掃動作は、第1の清掃ローラ57に対してワイパー50、51のエッジ部近傍を一定の圧力あるいは侵入量によって対向接触させるとともに第1の清掃ローラ57を回転駆動することにより行われる。この清掃動作においては、ワイパーのエッジ部近傍に残存又は堆積されたインク、ゴミ、ケバ、紙粉等の異物(ワイピング動作によって転移された異物)を清掃ローラ57側へ転移・吸収させると動作によって行われる。
【0038】
図3において、(C)の清掃ローラ57の清浄化動作が終了すると、ワイパーホルダ52がレール53に沿って若干図示右方向へ移動して(D)の位置で停止される。この位置を第1の清掃位置と称する。この第1の清掃位置において、清掃ローラ57に対して、一方のワイパー50のエッジ部近傍が一定の侵入量及び接触圧をもって接触する。この位置において、清掃ローラ57を図示矢印方向に回動駆動することにより、ワイパー50のエッジ部近傍に堆積されたインク、ゴミ、ケバ、紙粉等の異物が清掃ローラ57に吸収、転移されるとともに、掻き取られる。ワイパー50から清掃ローラ57に転移されたインク等の異物は、(C)の清浄化動作の時に吸収ローラ54に転移され、(B)のインク排出動作の時に吸収ローラ54から機械的に絞りだ出されて落下排出される。
【0039】
図3において、一定時間を経て一方のワイパー50の清掃動作が終了すると、ワイパーホルダ52を図示右方向へ移動させて(E)の位置に停止させる。この(E)の位置を、第2の清掃位置と称する。この第2の清掃位置において、清掃ローラ57に対して、他方のワイパー51のエッジ部近傍が一定の侵入量及び接触圧をもって接触する。この位置において、清掃ローラ57を図示矢印方向に回動駆動することにより、ワイパー51のエッジ部近傍に堆積されたインク、ゴミ、ケバ、紙粉等の異物が清掃ローラ57に吸収、転移されるとともに、掻き取られる。ワイパー51から清掃ローラ57に転移されたインク等の異物は、(C)の清浄化動作の時に吸収ローラ54に転移され、(B)のインク排出動作の時に吸収ローラ54から機械的に絞り出されて落下排出される。(D)及び(E)におけるワイパー50及び51の清掃動作は、それぞれ、予め決められた一定時間を経過したところで清掃ローラ57の回転駆動を停止させることで終了する。これらの清掃動作の設定駆動時間も、記録装置の仕様、インク量、吐出口面クリーニング動作の時間間隔等により決定される。
【0040】
なお、本実施例においては、一方の清掃ローラ57がワイパー50、51と直接接触するのに対し、他方の清掃ローラ58は清掃ローラ57に対して接触した状態で従動回転駆動されるように配設されている。この第2の清掃ローラ58も、第1の清掃ローラ57と同様の材質で形成されている。このようにワイピング部材清掃手段を2本の清掃ローラ57、58で構成する理由は、清掃ローラのインク吸収能力を向上させるためである。なお、1本の清掃ローラで十分なインク吸収能力が得られる場合は1本ローラ構成としても良く、また、インク吸収能力を更に向上させるために、記録ヘッドごとに3本以上の清掃ローラから成る複数本構成のワイピング部材清掃手段を設けても良い。
【0041】
また、本実施例においては、(D)及び(E)の各位置でワイパーホルダ52を停止させることによりワイパー50、51のエッジ部分を清掃するように構成したが、ワイパーによるワイピング速度、ワイピング部材清掃ローラの外径、ワイパーの外形(大きさ)等の条件によっては、ワイパーを停止させずに清掃ローラとワイパーとを摺擦させることによってワイピングエッジ部分を清掃するように構成しても良い。
【0042】
なお、本実施例においては、ワイパーホルダ52が(C)の清浄化動作の位置から(E)の2本目のワイパーの清掃動作の位置までの各位置の間を移動する際に、それぞれの間で清掃ローラ57の回転駆動を停止させるように構成したが、これらの間を移動する際にも、清掃ローラ57の回転駆動を停止させることなくワイパーホルダ52を移動させるように構成しても良い。
【0043】
また、第1の清掃ローラ57の回転方向や回転速度に関しては、記録装置固有に設定されるべきであり、回転駆動せずに停止させた状態でワイパーを清掃するように構成しても良い。このような構成によれば、ワイパーと清掃ローラ表面とを摺擦させることにより、該ワイパーのエッジ部の近傍の広い範囲までを清掃することが可能となる。上記清掃ローラ57、58に関しては、これらの一方又は両方のローラを複数の記録ヘッドに共通の一体化構造(長い1本のローラ構造)にしても良い。
【0044】
図3において、(F)は、記録ヘッド1の吐出口面2上のインク等の異物を払拭(クリーニング)するための払拭動作を示す図である。この払拭動作は、(D)及び(E)におけるワイパーの清掃動作に続いて行われる。本実施例では、吐出口面2をクリーニングするための払拭動作は、ワイパーホルダ52を吐出口面に沿って図示の左側から右側へ移動させながら、該ワイパーホルダに取り付けられた吸収ローラ54及びワイパー50、51によって行われる。本実施例では、図6及び図7に示すように、揺動アーム42を介して取り付けられた吸収ローラ54は、ワイパーホルダ52との間に介装された圧縮バネ41を介して押圧下降可能に取り付けられており、吐出口面2に対する吸収ローラ54の当接力は圧縮バネ41の弾性力で規制されている。(F)の吐出口面の払拭動作は、記録ヘッドの吐出口からインクを排出させるインク加圧動作又は空吐出動作の後に行われる。
【0045】
すなわち、(D)及び(E)のワイパーの清掃動作が終了すると、先ず、図2及び図23に示す構成において、回復ポンプ1659を駆動することにより、記録ヘッド1の共通液室1108を通してインクを加圧循環させ、それによって記録ヘッドの全吐出口1111からインクを排出させるインク加圧動作(加圧循環回復動作)が実行される。あるいは、記録ヘッドの吐出不良の状態が軽微である場合、つまり吐出口面の汚れやインク増粘等の状態が軽微である場合には、上記インク加圧動作に代えて、記録ヘッドの電気熱変換体1103から成るエネルギー発生手段を駆動することにより全ての吐出口から記録時と同様のインク吐出を行う空吐出動作が実行される。このような吐出口からのインク排出が実行された後では、インクミスト等によって吐出口面2にインク等が付着した状態になる。なお、図3においては、上記インク加圧動作は、(E)のワイパー51の清掃動作の時期(又は状態)を利用して行われている。
【0046】
図3において、(F)の吐出口面の払拭動作(クリーニング動作)は、先行する吸収ローラ54によって吐出口面2上のインク等の異物を拭き取り除去(拭き取り吸収)するとともに、後行するワイパー50、51により吐出口面2上に残存するインク等の異物を掃き取り除去(ワイピング)するという動作で実行される。また、本実施例においては、吸収ローラ54は、回転駆動用の駆動手段を持たず、自由に回転可能なように構成されている。従って、吸収ローラ54は、(F)の吐出口面払拭動作において吐出口面2に対して接触移動するとき、その移動力によって吐出口面に対して従動回転され、吐出口面を摺擦することなくインク等を拭き取り吸収しながら移動することになる。
【0047】
一方、吸収ローラ54に続いて吐出口面2に接触した状態で後行するワイパー50、51は、吸収ローラ54によって拭き取られた後の吐出口面に残存する付着インク等の異物を、そのエッジ部又はエッジ部近傍面によって掃き取り除去しながら移動することになる。従って、記録シートPに対する記録動作、あるいは加圧循環回復動作や空吐出動作などで吐出口面2に付着したインク等の異物は、吸収ローラ54による拭き取り動作及びワイパー50、51による掃き取り動作を組み合わせた払拭動作によって効果的に除去される。つまり、インク吸収及びワイピングの両機能を複合させることにより、長尺のフルラインタイプの記録ヘッドのような長く広い吐出口面の場合でも、効率よくクリーニング(払拭)することができる。
【0048】
図3の(F)において、ワイパーホルダ52が図示の位置を経て、図示右端部付近まで移動してくると、これを不図示のセンサによって検知し、ワイパーホルダ52の駆動(移動)が停止される。これにより、記録ヘッドの吐出口面に沿って吐出口の配列方向に接触移動することによりインク等の異物を払拭する払拭動作(クリーニング動作)が終了する。図3の(F)の吐出口面クリーニング動作が終了すると、次いで、モータ24(図5)の駆動によってヘッドホルダ4(図5)が上下ガイド25(図5)に沿って上向きに移動することにより記録ヘッド1が上昇し、図3の(A)のヘッドクリーニングスタンバイ状態に戻る。
【0049】
しかる後に、キャップ3を記録ヘッドの吐出口面と対向する位置へ移動させ、次いで、モータ24の駆動によってヘッドホルダ4を上下ガイド25に沿って下向きに移動させ、記録ヘッド1を下降させることにより、各記録ヘッドの吐出口面2を各キャップ3に密着させてキャッピング状態にする。このキャッピング状態は、図4に示すような状態であり、記録ヘッドの吐出口面を保護する状態である。このキャッピング状態に戻すことにより、一連の吐出口面クリーニング動作を完了する。このキャッピング状態を、次の一連の吐出口面面クリーニング動作に備えた待機するためのヘッドクリーニングスタンバイ状態にすることも可能である。本実施例では、ワイパーホルダ52に吸収ローラ54とワイパー50、51とを搭載し、ワイパーホルダ52を移動させることで、先行する拭き取り吸収動作と後行する掃き取り動作とにより吐出口面を払拭するように構成されている。
【0050】
なお、吸収ローラ54、ワイパー50、51、及びワイパーホルダ52は、本実施例のように複数の記録ヘッド1のそれぞれに対応して個別に設けた分割構造にする他、場合によっては、これらを複数の記録ヘッドに共通の一体化構造にすることもできる。また、いずれの場合にも、ワイパーは、本実施例のように2枚構成(2本構成)とする他に、1枚構成であっても良いし、3枚以上の複数枚構成にしても良い。また、本実施例では、吸収ローラとワイパーとを同一のワイパーホルダ52上に搭載したが、これは別々のホルダに搭載する構成にしても良い。
【0051】
また、本実施例では、図3の(A)〜(F)の各動作を順番に実施することで一連の吐出口面クリーニング動作を行うように構成したが、これらの各動作の順番は、記録装置の状況、記録動作との連動、記録装置の使用状況などによって適宜決めることが可能であり、本発明は本実施例のような各動作の順番に限定されるものではない。例えば、(C)の清掃ローラ57を清浄化するための清浄化動作や、(D)及び(E)のワイパーの清掃動作を、記録装置の記録状況により、単独に動作させるモードとして実行することもできる。また、記録動作前のように短時間で吐出口面をクリーニングすることを要求される場合には、(F)の吐出口面の払拭動作のみを先行して実行し、必要に応じて記録動作後にその他の動作を行うようにしても良い。
【0052】
なお、回復ポンプ1659を駆動して行うインク加圧動作(加圧循環回復動作)、あるいは電気熱変換体1103を駆動して吐出口からインクを排出させる空吐出動作に関しては、本実施例ではワイパー50、51を清掃した後に行う構成としたが、インクの加圧量や記録装置の稼働状況などに応じて、図3の(A)のヘッドクリーニングスタンバイ状態、あるいは図4のキャッピング状態において、上記インク加圧動作や空吐出動作を行うように構成しても良い。また、長期の非記録状態が続いた場合などにおいては、動作の順番を入れ替え、図3の(B)の吸収ローラ54からインクを絞り出すインク排出動作や、図3の(D)及び(E)のワイパー50、51の清掃動作などを一連のクリーニング動作を前に先行して行うように構成しても良い。
【0053】
本実施例に係るインクジェット記録装置の吐出口面クリーニング装置は、図3の(A)〜(F)の動作シーケンスから明らかなように、(1)スタンバイ、(2)吸収ローラからのインク排出動作、(3)清掃ローラの清浄化動作、(4)ワイパーの清掃動作、(5)吸収ローラによる吐出口面の拭き取り吸収動作、(6)ワイパーによる吐出口面の掃き取り(ワイピング)動作を組み合わせることにより、効果的に記録ヘッドの吐出口面のクリーニングを行うものである。また、ヘッドクリーニングのための前述の一連の動作及び構成については、本実施例に説明した内容に限定されることなく、必要に応じ、各実施例の内容も含め、それらを適宜組み合わせて実施することも有効である。
【0054】
(第2実施例)
図8は、本発明の第2実施例における一連の吐出口面クリーニング動作を示す説明図である。次に、図8を参照して、第2実施例における吐出口面クリーニング動作をそのための構成について説明する。なお、本実施例では、主として前述の第1実施例との相違点を説明し、特に説明しない部分は第1実施例の場合と実質的に同じである。
図8において、(A)はヘッドクリーニングスタンバイ状態を示し、記録ヘッド1及びキャップ3は図5のように離間している。本実施例では、このスタンバイ状態から(B)の記録ヘッドのインク加圧動作(加圧循環回復動作)に入る。
【0055】
図8において、(B)では、図2及び図23に示す構成において、回復ポンプ1659を駆動することにより、記録ヘッド1の共通液室1108を通してインクを加圧循環させ、それによって該記録ヘッドの全吐出口1111からインクを排出させるインク加圧動作(加圧循環回復動作)が実行される。あるいは、記録ヘッド1の吐出不良の状態が軽微である場合、つまり吐出口面2の汚れやインク増粘の程度などが軽微である場合には、インク加圧動作に代えて、記録ヘッドの電気熱変換体1103から成るエネルギー発生手段を駆動することにより全ての吐出口から記録時と同様のインク吐出を行う空吐出動作が実行される。このようなインク排出動作が実行された後では、インクミスト等によって吐出口面2にインク等が付着した状態になる。
【0056】
次いで、モータ24(図5)の駆動によってヘッドホルダ4を下降させることで、記録ヘッド1の吐出口面2を吸収ローラ54及びワイパー50、51によって払拭できるような位置にセットする。そして、(C)に示すように、ワイパーホルダ52をレール53に沿って図8中の右方向へ移動させながら、吸収ローラ54及びワイパー50、51によって吐出口面2を払拭するクリーニング動作に入る。この図8の(C)における吐出口面の払拭動作は図3の(F)の動作と実質的に同じである。つまり、本実施例においても、インク加圧動作もしくは空吐出動作の後に、ワイパーホルダ52をレール53に沿って移動させることで吐出口面2の払拭動作が実施される。
【0057】
図8において、ワイパーホルダ52が(C)に示す位置を経て(D)に示すような図示右端部付近まで移動すると、これを不図示のセンサによって検知し、ワイパーホルダ52が停止される。そして、モータ24の駆動によってヘッドホルダ4を(D)中の矢印で示すように上向きに移動させ、記録ヘッド1を(A)のヘッドクリーニングスタンバイ時の高さまで上昇させる。(E)は、第1の清掃ローラ57をクリーニングするための清浄化動作を示す。すなわち、(D)の動作の後、ワイパーホルダ52をレール53に沿って図示左方向へ再び移動させて(E)に示すような左端近傍位置に停止させ、吸収ローラ54を利用した清掃ローラ57の清浄化動作に入る。この(E)における清浄化動作は図3の(C)の清浄化動作と実質的に同じである。
【0058】
図8において、(F)及び(G)はワイパー50、51の清掃動作を示す。(F)はワイパー50を清掃ローラ57で清掃している状態を示し、(G)はワイパー51を清掃ローラ57で清掃している状態を示し、これらはそれぞれ前述の図3の(D)及び(E)の状態(動作)と実質的に同じである。
図8において、(H)は吸収ローラ54からインクを絞り出すためのインク排出動作を示す。すなわち、(G)の動作の後、ワイパーホルダ52をレール53に沿って図示左側から図示右端近傍位置へ再び移動させて(H)の位置で停止させ、この位置でインク排出動作に入る。(H)におけるインク排出動作及びそのための構成は第1実施例の図3の(B)で説明したインク排出動作の場合と実質的に同じである。(H)のインク排出動作が終了すると、モータ24を駆動することでヘッドホルダ4を上下ガイド25に沿って上向きに移動させることにより、記録ヘッド1を上昇させて(A)のヘッドクリーニングスタンバイ状態に戻す。
【0059】
しかる後に、キャップ3を記録ヘッドの吐出口面と対向する位置へ移動させ、モータ24の駆動によりヘッドホルダ4を下降させることにより、各記録ヘッドの吐出口面2を各キャップ3に密着させて図4に示すような記録ヘッドを保護するキャッピング状態にする。このキャッピング状態に戻すことにより、一連のヘッドクリーニング動作を完了する。あるいは、次のヘッドクリーニング動作に備えて、(A)に示すようなヘッドクリーニングスタンバイ状態のまま待機状態に入っても良い。
【0060】
以上図8を参照して説明した第2実施例においても、第1実施例の場合と同様、記録装置本体の状況、記録動作との連動、記録装置の使用状況などによって動作の順番等を変更したり、単独モードの動作で実施することも可能であり、図8で説明した動作シーケンスに限定されるものではない。また、第2実施例によれば、記録動作前のように短時間で動作することを要求される場合には、吐出口面の払拭動作のみを先行して行うことで,記録開始までの時間(ファーストプリントタイム)を短縮しつつ、ヘッドクリーニング処理を行うことが可能である。その場合には、記録動作終了後に、第1の清掃ローラ57の清浄化動作、ワイパー50、51の清掃動作、あるいは吸収ローラ54からのインク排出動作などを行うように構成しても良い。すなわち、ヘッドクリーニングのための前述の一連の動作及び構成については、本実施例に説明した内容に限定されることなく、必要に応じ、各実施例の内容も含め、それらを適宜組み合わせて実施することも有効である。
【0061】
(第3実施例)
図9は本発明の第3実施例における吐出口面クリーニング装置を記録手段及びキャップとともに示す模式的斜視図であり、図10は本発明の第3実施例における一連の吐出口面クリーニング動作を示す説明図である。本実施例でも、前述の第1実施例もしくは第2実施例との相違点については詳述するが、特に説明しない部分はこれらの実施例の場合と実質的に同じである。なお、本実施例では、図9及び図10に示すように、清掃ローラ57、58及び絞りローラ55、56はいずれも記録ヘッド1の片側(図10中の右側)に配設されている。
【0062】
図10において、(A)はヘッドクリーニングスタンバイの状態を示し、記録ヘッド1とキャップ3は図9に示すように離間している。本実施例では、吸収ローラ54及びワイパー50、51を搭載したワイパーホルダ52は記録ヘッド1の図示左側に位置している。そして、本実施例では、(A)のスタンバイ状態から(B)に示すような記録ヘッド1のインク加圧動作に入る。
【0063】
図10において、次いで、モータ24(図9)の駆動によってヘッドホルダ4を下降させることで、記録ヘッドの吐出口面2を吸収ローラ54及びワイパー50、51によって払拭可能な位置にセットする。そして、(C)に示すように、ワイパーホルダ52を図示右方向へ移動させ、これに伴って、吸収ローラ54及びワイパー50、51を吐出口面2に沿って吐出口の配列方向に移動させることにより、該吸収ローラ及びワイパーによって吐出口面2を払拭(クリーニング)していく。この図(C)における吐出口面払拭動作は、図3の(F)及び図8の(C)の吐出口面払拭動作と実質的に同じであり、インク加圧動作もしくは空吐出動作の後の吐出口面のインク拭き取り吸収動作及び掃き取り除去動作(ワイピング動作)が行われる。
【0064】
図10において、(D)は清掃ローラ57の清浄化動作を示す。すなわち、(C)の状態でワイパーホルダ52が図示右方向へ移動することで、(D)に示すような左側の位置に到達してその位置に停止し、清掃ローラ57の清浄化動作に入る。この(D)における清浄化動作は前述した図3の(C)もしくは図8の(E)の清浄化動作と実質的に同じである。図10において、(E)及び(F)はワイパー50、51の清掃動作を示す。(E)は清掃ローラ57を回転駆動してワイパー50を清掃している状態を示し、(F)は清掃ローラ57を回転駆動してワイパー51を清掃している状態を示し、これらの動作は、それぞれ、図3の(D)及び(E)の動作、あるいは図8の(F)及び(G)の動作と実質的に同じである。
【0065】
図10において、(F)の状態からワイパーホルダ52が更に図示右方向へ移動して(G)に示す位置に停止すると、次の(H)に示すインク排出動作に入る。この(H)におけるインク排出動作は、吸収ローラ54からインクを絞り出す動作であり、その動作内容及びそのための構成は図3の(B)もしくはは図8の(H)のインク排出動作と実質的に同じである。(H)のインク排出動作が終了すると、モータ24の駆動によりヘッドホルダ4を上下ガイド25に沿って上向きに移動させ、記録ヘッド1を上昇させることで(A)のヘッドクリーニングスタンバイ状態に戻す。
【0066】
しかる後に、キャップ3を記録ヘッドの吐出口面2と対向する位置へ移動させ、モータ24の駆動によりヘッドホルダ4を下降させることにより、各記録ヘッドの吐出口面2を各キャップ3に密着させて図4に示すような記録ヘッドを保護したキャッピング状態に戻し、一連のヘッドクリーニング動作を完了する。あるいは、次のヘッドクリーニング動作に備えて、(A)に示すようなスタンバイ状態のままで待機状態に入っても良い。
図9及び図10の第3実施例によれば、清掃ローラ57、58並びに絞りローラ55、56を記録手段の同一側(図示の右側)に配置したので、前述の実施例に比べて、吐出口面クリーニング装置、ひいては記録装置の一層の小型軽量化及び簡素化を図ることができる。
【0067】
(第4実施例)
図11は本発明の第4実施例における吐出口面クリーニング装置の構成を示す模式的斜視図であり、図12は本発明の第4実施例における吸収ローラ及びワイパーによる吐出口面クリーニング動作を示す説明図であり、図13は本発明の第4実施例における吐出口面クリーニング装置の変更構成例を示す模式的斜視図である。
【0068】
図11及び図12の構成では、吸収ローラ54を回転駆動するための駆動手段が設けられている。すなわち、図11において、160は吸収ローラ54を回転駆動するモータであり、161、162はモータ160の駆動を吸収ローラ54に伝達するための駆動ギアである。吸収ローラ54は、モータ160の駆動方向を制御することにより正転・逆転方向に回転駆動可能に構成されている。図12において、ワイパーホルダ52の移動速度をVW、吸収ローラ54の吐出口面2との接触面の周面速度(表面速度)をVRとし、その時の吐出口面に対する吸収体ローラ54の周面速度(相対速度)をVHとすると、VH=VW+VRの関係になる。図12の(A)は、吸収ローラ54を図示反時計方向に回転駆動する状態を示す。ここで、VWについては図示右向き方向を+方向とし、VRについては図示時計方向回転を+方向とする。
【0069】
すると、例えば、ワイパーホルダ52の速度VWが200mm/sec、吸収ローラ54の周面速度VRが−100mm/secの場合、吐出口面払拭時の吸収ローラは、図示反時計方向(−方向)に回転しながら移動していくことになる。この時の相対速度(吐出口面に対する吸収体ローラ54の周速)VHは「200−100=100mm/sec」となる。この状態では、図12の(A)に示すように、吐出口面払拭時に、吸収ローラ54は吐出口面2を図示右方向に摺擦しながら拭き取っていく。
また、例えば、ワイパーホルダ52の速度VWを200mm/sec、吸収ローラ54の周面速度VRを−250mm/secとした場合、この時の吐出口面に対する相対速度VHは「200−250=−50mm/sec」となる。この状態では、吸収ローラ54は、吐出口面を図示左方向に摺擦しながら拭き取っていく。
【0070】
これらの構成及び速度設定によれば、吸収ローラを吐出口面に対して従動回転させる場合に比べて、吐出口面2に付着したインク、ゴミ、ケバ、紙粉等を強力に拭き取り除去することが可能になる。なお、例えば、ワイパーホルダ52の速度VWを200mm/sec、吸収ローラ54の周面速度VRを−200mm/secとした場合、この時の吐出口面との相対速度VHは「200−200=0mm/sec」となる。この状態では、吸収ローラ54と吐出口面2との間に相対速度(摺擦)が無く、従って、吸収ローラを吐出口面に対して従動回転させる場合と同様の拭き取り動作が行われる。
【0071】
図12の(B)は、吸収ローラ54を図示時計方向に回転駆動する状態を示す。ここで、ワイパーホルダ52の移動速度VWは図示右方向を+方向、吸収ローラ54の吐出口面2との接触面の周速度VRは図示時計方向回転を+方向とする。すると、例えば、ワイパーホルダ52の速度VWが200mm/sec、吸収ローラ54の周面速度VRが+100mm/secの場合、吐出口面拭き取り時の吸収ローラは、図示時計方向(+方向)に回転しながら進行していく。この時の吐出口面に対する相対速度VHは「200+100=300mm/sec」となる。この状態では、図12の(B)に示すように、吐出口面拭き取り時に、吸収ローラ54は吐出口面2を図示右方向に摺擦しながら移動していく。これによっても、吸収ローラを従動回転させる場合に比べて、吐出口面2に付着したインク、ゴミ、ケバ、紙粉等を強力に拭き取り除去することが可能になる。
【0072】
図12の(C)は、吸収ローラ54を回転駆動せずに停止させた状態で吐出口面を払拭していく状態を示す。ここで、ワイパーホルダ52の移動速度VWは図示右方向を+方向、吸収ローラ54の吐出口面2との接触面の周速度VRは図示時計方向回転を+方向とする。すると、例えば、ワイパーホルダ52の速度VWが200mm/sec、吸収ローラ54の周面速度VRが0mm/sec(停止状態)の場合、吐出口面拭き取り時の吸収ローラは、図示のように回転が静止した状態で移動していく。この時のローラ54の周面の吐出口面に対する相対速度VHは「200+0=200mm/sec」となる。
【0073】
この状態では、図12の(C)に示すように、吸収ローラ54の周面は、ワイパーホルダ52の移動速度VWをもって吐出口面2を図示右方向に摺擦しながら移動していく。これによっても、吸収ローラを従動回転させる場合に比べて、吐出口面2に付着したインクやゴミ等き異物を強力に拭き取り除去することが可能になる。この状態は、吸収ローラ54が回転しない状態であるから、インク吸収部材が固定部材である場合と同様に作用することになる。図13には、インク吸収部材が回転しないブロック形状の吸収体163である場合の構成が示されている。なお、図13の吐出口面クリーニング装置は、上記ブロック形状の吸収体163以外の部分では、回転可能な吸収ローラ54を用いる場合と実質的に同じ構成になっている
【0074】
図11〜図13に示すような第4実施例によっても、ワイパーホルダ52が記録ヘッドの吐出口列に沿って一端から他端まで移動することにより、ワイパーホルダ52に取り付けられたインク吸収部材及びワイパーによって吐出口面を払拭することで、吐出口面に付着したインク等の異物を除去することができる。なお、本実施例において吸収ローラ54の回転駆動手段を設ける場合には、例えば、通常時には吐出口面に対して従動回転するようにVW=−VRに設定し、吐出口面の汚れ具合によっては吸収ローラを回転駆動して所望の相対速度で摺擦するように切り替えるなど、装置の特性や状況等によって、より好ましい駆動状態を選択することができる。また、回転停止状態で移動させる場合は、インク吸収部材として、回転可能なローラ形状ではなく、ブロック形状等など任意の形状にすることもできる。
【0075】
(第5実施例)
図14は本発明の第5実施例における吐出口面クリーニング装置を記録手段とともに示す模式的側面図であり、図15は本発明の第5実施例における一連の吐出口面クリーニング動作を示す説明図である。本実施例でも、前述の第1実施例〜第4実施例との相違点については詳述するが、特に説明しない部分はこれらの実施例の場合と実質的に同じである。また、本実施例では、清掃ローラ57、58及び絞りローラ55、56が片側に配置されている。
【0076】
図15において、(A)はヘッドクリーニングスタンバイの状態を示し、キャップ3は図9に示すように記録ヘッド1から離間している。(A)の状態では、吸収ローラ54及びワイパー50、51を搭載したワイパーホルダ52は図示右側に位置している。そして、このスタンバイ状態から(B)に示すような記録ヘッド1のインク加圧動作に入る。
【0077】
図15において、次いで、モータ24(図9)の駆動によってヘッドホルダ4を下降させることで、吐出口面2を吸収ローラ54によってクリーニング可能な位置にセットする。そして、(C)に示すように、ワイパーホルダ52を図示左方向へ移動させながら、吸収ローラ54によって吐出口面2を拭き取っていく。この(C)の状態では、ワイパーは吐出口面と接触していない。本実施例でも、図14に示すように、吸収ローラ54は、ワイパーホルダ52との間に介装された圧縮バネ41を介して押圧下降可能に取り付けられており、吐出口面2に対する接触力をバネ弾性力で得るように構成されている。また、通常状態では、図14に示すように、ワイパー50、51と吸収ローラ54とは高さが異なっており、ワイパーの方が吸収ローラよりも高さhだけ低く構成されている。
【0078】
そのため、(C)では、ワイパーホルダ52が図示左方向へ移動するとき、吸収ローラのみが吐出口面2に接触し、ワイパーの方は吐出口面から離間した状態で移動していく。一方、吸収ローラ54は、回転方向の駆動手段を持たず、自由に回転可能に構成されており、吐出口面に対して接触移動力によって従動回転され、吐出口面を摺擦することなくインク等を拭き取り吸収していく。
図15において、(D)は、(C)の吐出口面拭き取り動作の後のワイパーホルダ停止状態を示す。すなわち、ワイパーホルダ52は、(C)の吐出口面拭き取り動作によって図示左側端部近傍まで移動し、(D)に示す左側位置で停止される。
【0079】
次いで、(E)に示すように、ワイパーホルダ52を図示右方向へ移動させながら、吸収ローラ54及びワイパー50、51の両方によって吐出口面を払拭する動作(払拭モード)が行われる。すなわち、(C)の拭き取り動作の後、(D)でワイパーホルダが停止している間に記録ヘッド1を所定距離下降させることで、吸収ローラ54及びワイパー50、51の両方が吐出口面に対して各々所定のオーバーラップ量(侵入量)で接触するような状態にセットし、次いで、(E)で示すようにワイパーホルダを図示右方向へ移動させながら吸収ローラとワイパーとの両方で吐出口面を払拭していく。
このようにワイパーホルダ52の往復移動でインク吸収及びワイピングの両機能を複合させることにより、効率的な吐出口面クリーニング動作を行うことが可能となり、長尺のフルラインタイプの記録ヘッドのような長く広い吐出口面の場合でも効率よくクリーニングすることができる。
【0080】
図15において、(F)は清掃ローラ57の清浄化動作を示す。(E)の動作でワイパーホルダ52を図示右方向へ移動させた後、(F)に示すような右側の位置で停止させ、吸収ローラ54を清掃ローラ57に接触させるとともに該清掃ローラ57を回転駆動することにより、該清掃ローラ57の清浄化動作を実行する。この清浄化動作及びそのための構成は、前述した図3の(C)あるいは図10の(D)の清浄化動作の場合と実質的に同じである。
【0081】
図15において、(G)及び(H)はワイパー50、51の清掃動作を示す。(F)の清掃ローラ57の清浄化動作が終了すると、ワイパーホルダ52を図示右方向へ所定距離だけ移動させて(G)の位置とし、(G)の位置でワイパー50を清掃ローラ57に接触させるとともに清掃ローラ57を回転駆動することによりワイパー50を清掃する。そして一定の清掃時間が経過すると、ワイパーホルダ52を所定距離だけ更に図示右方向へ移動させて(H)の位置とし、(H)の位置で、ワイパー51を清掃ローラ57に接触させるとともに、清掃ローラ57を回転駆動することによりワイパー51を清掃する。そして一定の清掃時間が経過すると、清掃ローラ57の駆動を停止する。これらのワイパー清掃動作及びそのための構成は、図3の(D)及び(E)あるいは図10の(E)及び(F)の動作の場合と実質的に同じである。
【0082】
図15において、(H)の状態からワイパーホルダ52を更に図示右方向へ移動させて(I)に示すように吸収ローラ54が絞りローラ55に近接もしくは接触する位置で停止させ、次いで、この位置で、(J)に示すように、絞りカム56を回転させることにより絞りローラ55を吸収ローラ54に所定の押圧力で当接させるとともに、該絞りローラ55を回転駆動することにより、吸収ローラ54からインクを絞り出すためのインク排出動作が行われる。
【0083】
(J)における吸収ローラ54からのインク絞り出し動作(インク排出動作)及びそのための構成も図3の(B)あるいは図10の(H)の動作の場合と実質的に同じである。(J)のインク排出動作が終了すると、モータ24の駆動によりヘッドホルダ4を上下ガイド25に沿って上向きに移動させることにより記録ヘッド1を上昇させて(A)のヘッドクリーニングスタンバイ状態に戻す。しかる後に、キャップ3を水平方向に移動させて記録ヘッドの吐出口面と対向する位置にセットするとともに、モータ24の駆動によりヘッドホルダ4を下降させることにより、各記録ヘッドの吐出口面2を各キャップ3に密着させて図4に示すような記録ヘッドを保護したキャッピング状態に戻し、一連の吐出口面クリーニング動作を完了する。あるいは、次のヘッドクリーニング動作に備えて、(A)に示すようなスタンバイ状態のままで待機状態に入っても良い。
【0084】
以上説明した第5実施例においては、吸収ローラ54のみを吐出口面2に当接させながら吐出口の配列方向に移動させることにより該吐出口面に付着したインク等の異物を除去する拭き取りモードと、吸収ローラ54とワイパー50、51を吐出口面2に当接させながら吐出口の配列方向に移動させることにより該吐出口面に付着したインク等の異物を除去する払拭モードを備えている。このような構成によれば、吐出口面クリーニング装置の構成を変更することなく、吸収ローラによる拭き取り吸収動作(C)とワイパーによる掃き取り動作(E)との間に時間間隔を持たせることができ、それによって、吐出口面のクリーニング性能を向上させることができる。
【0085】
なお、インクジェット記録ヘッドにおいては、吐出口面に撥水処理を施す場合が多い。また、通常では、吐出口からのインク漏れ(インク垂れ)を防止するため、吐出口面に一定の負圧が作用する状態を保つように構成されている。このような構成の記録ヘッドにおいては、図15の(B)のようなインク加圧動作により排出されて吐出口面に付着したインクを吸収ローラにより拭き取り吸収する場合、拭き取った後の吐出口面上のインクの挙動は一定時間経過までは非常に流動的な挙動を示す。具体的には、例えば撥水処理された吐出口面においては、時間経過とともに微細なインク粒が徐々に凝集されていくような挙動を示す。また、吐出口が負圧状態に保たれているため、吸収ローラによる拭き取り吸収後に吐出口面に残存するインクは、時間経過とともに吐出口内に吸引されるような挙動を示す場合もある。
【0086】
これらの状況から、本実施例のようにインク拭き取り吸収した後に一定の時間間隔をおいて吐出口面をワイピングする動作を行うことにより、クリーニング性能(払拭除去性能)を向上させることができる場合が認められる。そして、本実施例によれば、このようなクリーニング性能の向上を意図して、インク吸収動作とワイピング動作との間の時間間隔を自由に適正な時間に設定することができる吐出口面クリーニング動作を提供することができる。このインク吸収動作とワイピング動作との間の時間間隔の適正値は、使用される記録ヘッド、インク供給系の構成、ヘッドクリーニング装置の使用状況、吐出口面の状態などによっても影響される。なお、場合によっては、このような時間間隔を持たせず、インク吸収動作とワイピング動作とをほぼ同時に動作させることが有効な場合もあるが、その場合でも、本実施例によれば、容易に対応することができる。
【0087】
(第6実施例)
図16は本発明の第6実施例における吐出口面クリーニング装置を記録手段とともに示す模式的斜視図であり、図17は本発明の第6実施例における一連の吐出口面クリーニング動作を示す説明図である。本実施例でも、前述の実施例との相違点については詳述するが、特に説明しない部分は各実施例の場合と実質的に同じである。また、本実施例では、ワイパー清掃手段57、58及び絞りローラ55、56は記録ヘッド1の片側に配置されている。
図17において、(A)はヘッドクリーニングスタンバイの状態を示し、キャップ3は図9に示すような離間している。(A)の状態では、ワイパーホルダ52は記録ヘッド1の図示右側に位置している。(A)のスタンバイ状態から、(B)に示すような記録ヘッド1のインク加圧動作に入る。
【0088】
図17において、(B)では、インク排出動作を終了した後、モータ24(図9)の駆動によってヘッドホルダ4を下降させることにより、吐出口面2を吸収ローラ54によって拭き取り可能な位置にセットする。次いで、(C)に示すように、ワイパーホルダ52を移動させながら、吸収ローラ54による吐出口面の拭き取り動作に入る。本実施例では、図16に示すように、ワイパーホルダ52に搭載された吸収ローラ54を吐出口面2に対して高さ調整する(接離させる)ための吸収ローラ離間手段が設けられている。
【0089】
図16において、164は吸収ローラ駆動カム、165は戻しバネ(反力バネ)、166は揺動アーム、167はモータである。揺動アーム166に吸収ローラ54が回転自在に軸支されている。揺動アーム166の被駆動面は、バネ165の弾性力によって駆動カム164のカム面に押圧されている。つまり、例えばモータ167で駆動カム164を回転させることにより、揺動アーム166を介して吸収ローラ54の上下方向位置を制御できるように構成されている。こうして、吸収ローラとワイパーとを吐出口面に沿って移動させるに際し、吸収ローラ54を吐出口面2から離間させるための吸収ローラ離間手段が構成されている。
【0090】
(C)の状態では、吐出口面2の高さはワイパーホルダ上のワイパー50、51が接触しない高さ位置に設定されており、同時に、吸収ローラ54は吐出口面と所望のオーバーラップ量をもって接触可能な高さに駆動カム164により位置規制されている。従って、ワイパーホルダ52を図示左方向へ移動させるとき、吸収ローラによる吐出口面拭き取り動作のみが行われる。吸収ローラ54は、回転方向の駆動手段を持たず、自由に回転可能に構成されており、吐出口面との接触移動力によって従動回転される。
【0091】
図17において、(D)は、(C)の吐出口面拭き取り動作終了後にワイパーホルダ52が図示左側の位置で停止している状態を示す。すなわち、ワイパーホルダ52は、(C)においてワイパーホルダ52を図示左方向へ移動させながら吐出口面拭き取り吸収動作を行った後、(D)に示すような左端部近傍位置まで移動したところで停止される。(E)は吸収ローラ54の離脱動作を示す。すなわち、ワイパーホルダが(D)の位置に停止されると、モータ167によって駆動カム164が回転駆動されることにより、カム面に当接した揺動アーム166がバネ165に抗して下向きに移動(揺動)され、それによって、(E)に示すように、吸収ローラ54は吐出口面に接触しない位置まで下降される。すなわち、吸収ローラ54とワイパー50、51を吐出口面2に沿って移動させるに際し、吸収ローラは吐出口面から離間する位置にセットされる。
【0092】
図17において、(F)はワイパー50、51による吐出口面掃き取り動作を示す。すなわち、(D)の吐出口面拭き取り動作の後で吐出口面をワイパーと所定の侵入量で接触可能な位置まで下降させるとともに、吸収ローラを(E)で示すように吐出口面と接触しない位置まで離間させ、これに続いて、(F)においてワイパーホルダ52を図示右方向へ移動させながらワイパーのみによって吐出口面をワイピングしていく。本実施例においても、(C)のインク吸収と(F)のワイピングとの間に所望の待ち時間Tを設けることにより、フルラインタイプの記録ヘッドのように長尺で広い吐出口面の場合でも効率よくクリーニングすることができる。
【0093】
図17において、(F)の状態からワイパーホルダ52が図示右方向へ移動して(G)に示すような図示右側の位置で停止し、この位置で清掃ローラ57の清浄化動作に入る。(G)は清掃ローラ57の清浄化動作を示す。すなわち、ワイパーホルダ52が(G)の位置で停止したところで、駆動カム164を再び駆動することにより吸収ローラ54を清掃ローラ57の表面に接触する位置まで上昇させ、この状態において清掃ローラ57の清浄化動作に入る。この(G)における清浄化動作及びそのための構成は、図3の(C)もしくは図15の(F)の清浄化動作の場合と実質的に同じである。
【0094】
図17において、(H)及び(I)はワイパー50、51の清掃動作を示す。(G)におけるローラ57の清浄化動作が終了すると、ワイパーホルダ52を図示右方向へ所定距離だけ移動させて(H)の位置とし、この位置で清掃ローラ57を駆動してワイパー50を清掃する。そしてワイパー50の清掃が終了すると、ワイパーホルダ52をさらに図示右方向へ移動させて(I)の位置にし、この位置で清掃ローラ57を駆動してワイパー51を清掃する。その後、清掃ローラ57の駆動を停止する。これら(H)及び(I)の動作及びそのための構成は、それぞれ図3の(D)及び(E)あるいは図15の(G)及び(H)の場合と実質的に同じである。
【0095】
図17において、(I)の状態からワイパーホルダ52を更に図示右方向へ所定量だけ移動させて(J)の位置に停止させ、この位置において次の(K)のインク排出動作を行う。すなわち、(J)及び(K)は絞りローラ55によって吸収ローラ54からインクを絞り出すためのインク排出動作を示し、これら(J)及び(K)におけるインク排出動作及びそのための構成は図15の(I)及び(J)もしくは図3の(A)及び(B)の動作の場合と実質的に同じであり、絞りローラ55及び絞りカム56を備えたインク排出手段によって吸収ローラ54からのインク絞り出し動作が行われる。
【0096】
図17において、(K)のインク排出動作が終了すると、モータ24の駆動によりヘッドホルダ4を上下ガイド25に沿って上向きに移動させ、記録ヘッド1を上昇させて(A)のヘッドクリーニングスタンバイ状態に戻す。しかる後に、キャップ3を水平方向に移動させて吐出口面と対向する位置にセットし、モータ24の駆動によりヘッドホルダ4を下降させることにより、各記録ヘッドの吐出口面2を各キャップ3に密着させて図4に示すような記録ヘッドを保護したキャッピング状態に戻し、一連の吐出口面クリーニング動作を完了する。あるいは、次のヘッドクリーニング動作に備えて、(A)に示すようなスタンバイ状態で待機状態に入っても良い。
【0097】
以上説明した第6実施例においては、吸収ローラとワイパーを吐出口面に沿って移動させるに際して吸収ローラ54を吐出口面2から離間させるための吸収ローラ離間手段が設けられており、それによって、吸収ローラのみを吐出口面に当接させながら吐出口の配列方向に移動させることにより吐出口面に付着したインク等の異物を除去する拭き取りモードと、ワイパーのみを吐出口面に当接させながら吐出口の配列方向に移動させることにより吐出口面に付着したインク等の異物を除去する掃き取りモードと、備えているインクジェット記録装置が構成されている。また、本実施例においても、吸収ローラとワイパーとの両方で吐出口面を払拭するときには吸収ローラをワイパーより先行させるように構成されている。
【0098】
図16及び図17の第6実施例によれば、一連の吐出口面クリーニング動作において、吸収ローラ54の高さ位置を制御するための離間手段を設けたので、(C)の拭き取り吸収動作と(F)のワイピング動作との間に所望の時間間隔を持たせることにより、吐出口面のクリーニング性能を向上させることが可能となる。すなわち、撥水処理を施された吐出口面における時間経過に伴うインク凝集挙動に対して、前述の第5実施例において説明したのと同様の作用効果を達成することができる。
【0099】
以上説明した第6実施例においても、清掃ローラ57、58並びに絞りローラ55、56を同一側に配置することにより装置構成の小型軽量化及び簡素化を図ることができる。また、記録前に吐出口面払拭動作のみを先行して行うことで記録開始までの時間を短縮しつつヘッドクリーニング処理を行うこともでき、その場合には、記録動作終了後に清掃ローラ57の清浄化動作、ワイパーの清掃動作、インク排出動作を行うように構成しても良い。そして、これらの一連のクリーニング動作及びそのための構成については、図示の構成に限定されることなく、各実施例を含めて、適宜組み合わせて実施することも有効である。なお、(C)の動作時においても、吸収ローラ54を吐出口面2に接触しない位置に下降させておき、吐出口面2の一連の清掃動作中にワイパー50、51のみを用い吸収ローラ54を用いないシーケンスも採り得る。
【0100】
(第7実施例)
図18は本発明の第7実施例における吐出口面クリーニング装置を記録手段とともに示す模式的斜視図であり、図19は本発明の第7実施例における吐出口面クリーニング動作を示す説明図である。本実施例でも、前述の第1実施例〜第6実施例との相違点については詳述するが、特に説明しない部分はこれらの実施例の場合と実質的に同じである。
本実施例においては、図18に示すように、吸収ローラ54の駆動軸にワンウエイクラッチ168が装着されている。これにより、ワイパーホルダ52が図19中の左方向に移動するときの吸収ローラ54の従動回転方向においてはワンウエイクラッチ168がロック状態となり、該吸収ローラ54の図示時計回りの回転が阻止される。また、ワイパーホルダ52が図19中の右方向に移動するときの吸収ローラ54の従動回転方向においては、ワンウエイクラッチ168がロック解除状態となり、該吸収ローラ54は図示反時計方向に自由に回転することができる。
【0101】
以上のように、図19の第7実施例によれば、ワイパーホルダ52の移動方向に応じて吐出口面の拭き取り機能を変えることができ、吐出口面の汚れの状況に応じて適宜選択することができる。すなわち、吸収ローラ54が従動回転しながら(相対速度=0の状態で)払拭する場合に比べて、回転を停止されて(ロックされて)払拭する場合の方がクリーニング性能が向上することから、例えば、通常時には図19の(A)のように従動回転となる方向でクリーニング動作を行い、吐出口面の汚れの状況によって図19の(B)のように回転停止(ロック状態)となる方向でクリーニング動作を行うなど、必要に応じて、又は装置の特性や使用状況などに応じて、好ましいクリーニング動作の条件(機能)を選択することが可能となる。
【0102】
なお、本実施例においては、吸収ローラ54の回転規制(ロック)及び自由回転(ロック解除)の方向は、図19の場合と逆の方向に設定しても良く、ワイパーホルダ52の移動方向との組み合わせによって、吐出口面クリーニング動作の機能を選択的に設定することができる。また、ワンウエイクラッチ168の回転規制方向に対して、吸収ローラ及びワイパーの先行・後行の順序を組み合わせることによっても、吐出口面クリーニング動作の機能を選択的に選定することができる。つまり、図19に示す吐出口面クリーニング動作はこのような組み合わせの一例を示すものであり、例えば吸収ローラ54が先行する場合に回転を規制(ロック)するなど、必要に応じて種々の態様で払拭動作を行うことができる。さらに、ワンウエイクラッチ168により回転規制(ロック)された状態の吸収ローラ54だけが吐出口面2に当接するとともにワイパー50、51が吐出口面2に当たらないような位置関係にワイパー50、51及び吸収ローラ54を配置することで、図19の(B)のときには回転規制(ロック)した吸収ローラ54だけによる清掃が行われるようにしても良い。
【0103】
図20は、本発明の第8実施例における吐出口面クリーニング動作を示す説明図である。本実施例でも、主として前述の第1実施例との相違点を説明し、特に説明しない部分は第1実施例もしくは第3実施例の場合と実質的に同じである。図20において、(A)はヘッドクリーニングスタンバイ状態を示し、記録ヘッド1及びキャップ3は離間しており、ワイパーホルダ52は記録ヘッド1の図示左側に位置している。(A)のスタンバイの状態から(B)のインク加圧動作に入る。
【0104】
図20において、(B)では、上記のインク加圧動作の後で、モータ24の駆動によってヘッドホルダ4を下降させることで、吐出口面を吸収ローラ及びワイパーによって払拭可能な位置にセットする。次いで、(C)に示すように、ワイパーホルダ52をレール53に沿って図示右方向へ移動させながら、先行する吸収ローラ54で拭き取り吸収するとともに、後行するワイパー50、51で掃き取り除去する払拭動作に入る。この(C)における払拭動作及びそのための構成は、図3の(F)あるいは図10の(C)の払拭動作の場合と実質的に同じである。
【0105】
図20において、ワイパーホルダ52が(C)の払拭動作で図示右方向に移動して右側へ達すると、これを不図示のセンサによって検知し、ワイパーホルダ52は(D)に示すような図示右端部付近の位置で停止される。そして、(D)の位置で、モータ24の駆動によってヘッドホルダ4を上向きに移動させて記録ヘッド1を上昇させ、次いで、キャップ3を吐出口面と対向する位置へ移動させるとともにヘッドホルダ4を下降させることにより、各記録ヘッドの吐出口面2を各キャップ3に密着させて図4に示すような記録ヘッドを保護したキャッピング状態にする。このキャッピング状態に戻すことにより、一連の吐出口面クリーニング動作を完了する。あるいは、場合によっては、次の吐出口面クリーニングに備えて、(D)の位置で記録ヘッドを上昇させた後、ワイパーホルダ52を左方向へ移動させて(A)に示すようなヘッドクリーニングスタンバイ状態にし、その状態まま待機状態に入っても良い。
【0106】
図20の第8実施例では、吐出口面の払拭動作を最優先で実行するように構成されており、ワイパー清掃動作、清掃ローラの清浄化動作、吸収ローラからのインク排出動作などを省略した構成となっている。このような構成によれば、比較的安価な吐出口面クリーニング装置が得られ、特に、記録ヘッドを記録シートの幅方向に往復移動させながら記録するシリアルタイプのインクジェット記録装置のように吐出口の数が比較的少ない記録ヘッドを用いる場合に好適な吐出口面クリーニング装置が提供される。本実施例においても、前述の各実施例における各動作を適宜組み合わせて実施することができる。
【0107】
(第9実施例)
図21は本発明の第9実施例の概略構成を示す模式的斜視図であり、図22は本発明の第9実施例の吐出口面クリーニング動作を示す説明である。本実施例は、前述の第8実施例の吐出口面クリーニング装置の構成を実際にシリアルタイプのインクジェット記録装置に適用したものに相当する。
図21において、記録ヘッド1は、ガイドレール1213a、1213bに沿って矢印S方向に往復移動されるキャリッジ1214と一体的に構成されるか、該キャリッジに交換可能に装着されている。キャリッジ1214上の記録ヘッド1は、モータ1216の駆動により、タイミングベルト1219を介して矢印S方向(主走査方向)に往復移動される。
【0108】
図21において、インクタンク1222C、1222M、1222Y、1222BKに収容された各色のインクは、ポンプ1223C、1223M、1223Y、1223BKによって記録ヘッド1内の対応する色のインク吐出部に供給される。記録シートPは、プラテンローラ1212に沿って矢印f方向に搬送され、記録位置で一時停止する。そこで、記録ヘッド1をガイドレール1213a、1213bに沿って移動させながら、該記録ヘッドの吐出口から記録シートへインクを吐出することにより画像記録が行われる。1ライン分の記録が終了すると、記録ヘッド1はホームポジションへ戻されるが、その間に、記録シートPはプラテンローラ1212によって所定ピッチだけ搬送されて次のラインの記録位置で停止する。そして記録ヘッドをガイドレールに沿って移動させながら次のラインの記録が行う。このような動作を繰り返すことで、記録シートPの全体に対する記録が行われる。
【0109】
図22において、(A)はヘッドクリーニングスタンバイ状態を示し、この状態では、ワイパーホルダ52は記録ヘッドの図示左側に位置している。(A)のスタンバイ状態の次に(B)のインク加圧動作が行われる。
図22において、(B)では、インク加圧動作の後で、モータの駆動によってヘッドホルダを図示下向きに移動させることにより、吐出口面を吸収ローラ54及びワイパー50、51で払拭できる位置にセットする。次いで、(C)に示すように、ワイパーホルダ52を図示右方向へ移動させながら、吸収ローラ54及びワイパー50、51によって吐出口面2を払拭していく。この(C)における払拭動作及びそのための構成は、図3の(F)、図10の(C)もしくは図20の(C)の払拭動作の場合と実質的に同じである。
【0110】
図22において、ワイパーホルダ52が(C)の払拭動作で図示右方向に移動して右側へ達すると、これを不図示のセンサによって検知し、ワイパーホルダ52は(D)に示すような図示右端部付近の位置で停止される。そして、(D)の位置で、モータの駆動によって記録ヘッドを上昇させ、次いで、キャップを吐出口面と対向する位置へ移動させるとともに記録ヘッドを下降させることにより、記録ヘッドの吐出口面をキャップに密着させて記録ヘッドを保護したキャッピング状態にする。このキャッピング状態に戻すことにより、一連の吐出口面クリーニング動作を完了する。あるいは、場合によっては、次の吐出口面クリーニングに備えて、(D)の位置で記録ヘッドを上昇させた後、ワイパーホルダ52を左方向へ移動させて(A)に示すようなヘッドクリーニングスタンバイ状態にし、その状態まま待機状態に入っても良い。
【0111】
なお、以上の説明から明らかなごとく、本発明は、記録手段を被記録材に対して相対移動させながら記録するシリアルタイプインクジェット記録装置、あるいは被記録部材の幅方向の画像形成を略同時に行うことができるフルラインタイプのインクジェット記録装置などの記録走査の方法に関係なく、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。また、本発明は、1個の記録手段を用いる記録装置、異なる色のインクで記録する複数の記録手段を用いるカラー記録装置、あるいは同一色彩で異なる濃度で記録する複数の記録手段を用いる階調記録装置、さらには、これらを組み合わせた記録装置の場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。
【0112】
さらに、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なインクカートリッジを用いる構成、記録ヘッドとインクタンクを別体にし、その間をインク供給用チューブ等で接続する構成など、記録ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得られるものである。なお、本発明は、インクジェット記録装置が、電気熱変換体を用いる記録手段を使用するものの他、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる記録手段を使用するもの、レーザー等の電磁波を照射してインクに電磁波を吸収させてインクを吐出させる記録手段を使用するものなど、他の記録方式の場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得られるものである。
【0113】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなごとく、本発明によれば、記録手段の吐出口面に付着したインク等の異物を確実に除去することで該吐出口面を清浄に保つことができ、インクの吐出不良やインク吐出方向のヨレを防止して良好な記録を行うことができるインクジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す模式的縦断面図である。
【図2】本発明を適用したインクジェット記録装置の記録手段に対するインク供給系及び加圧循環回復系の概略構成を示す説明図である。
【図3】本発明の第1実施例における一連の吐出口面クリーニング動作を示す説明図である。
【図4】本発明の第1実施例の記録手段及び吐出口面クリーニング装置のキャッピング状態を示す模式的斜視図である。
【図5】図4の記録手段及び吐出口面クリーニング装置においてキャップを記録手段から離間退避させた状態を示す模式的斜視図である。
【図6】図4中の吐出口面クリーニング装置を示す模式的斜視図である。
【図7】図6の吐出口面クリーニング装置によって記録手段の吐出口面を払拭しているときの状態を示す模式的側面図である。
【図8】本発明の第2実施例における一連の吐出口面クリーニング動作を示す説明図である。
【図9】本発明の第3実施例における記録手段及び吐出口面クリーニング装置においてキャップを記録手段から離間退避させた状態を示す模式的斜視図である。
【図10】本発明の第3実施例における一連の吐出口面クリーニング動作を示す説明図である。
【図11】本発明の第4実施例における吐出口面クリーニング装置を示す模式的斜視図である。
【図12】本発明の第4実施例における吐出口面クリーニング動作を示す模式的斜視図である。
【図13】本発明の第4実施例における吐出口面クリーニング装置の別の構成例を示す模式的斜視図である。
【図14】本発明の第5実施例における吐出口面クリーニング装置を記録手段とともに示す模式的側面図である。
【図15】本発明の第5実施例における一連の吐出口面クリーニング動作を示す説明図である。
【図16】本発明の第6実施例における吐出口面クリーニング装置を記録手段とともに示す模式的斜視図である。
【図17】本発明の第6実施例における一連の吐出口面クリーニング動作を示す説明図である。
【図18】本発明の第7実施例における吐出口面クリーニング装置を記録手段とともに示す模式的斜視図である。
【図19】本発明の第7実施例における吐出口面クリーニング動作を示す説明図である。
【図20】本発明の第8実施例における吐出口面クリーニング動作を示す説明図である。
【図21】本発明の第9実施例の概略構成を示す模式的斜視図である。
【図22】本発明の第9実施例の吐出口面クリーニング動作を示す説明である。
【図23】本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置の記録手段の内部構造を一部破断して示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 記録手段(記録ヘッド)
2 吐出口面
3 キャップ
4 ヘッドホルダ
8 ピックアップローラ(給紙ローラ)
18 排紙ローラ
24 モータ
25 上下ガイド
41 弾性部材(圧縮バネ)
42 揺動アーム
50、51 ワイピング部材(ワイパー)
50a、51a ワイパーエッジ部
52 ワイパーホルダ
53 レール
54 吸収ローラ(インク吸収部材)
55 絞りローラ(インク排出手段)
56 絞りカム(インク排出手段)
57 第1の清掃ローラ(ワイピング部材清掃手段)
58 第2の清掃ローラ(ワイピング部材清掃手段)
101 給紙部
102 ベルト搬送部
103 記録手段部(記録ヘッド部)
104 キャップ部
105 排紙部
160 モータ
161、162 駆動ギア
163 ブロック形状のインク吸収部材
164 吸収ローラ駆動カム
165 戻しバネ(反力バネ)
166 揺動アーム
167 モータ
168 ワンウエイクラッチ
1103 電気熱変換体
1107 インク供給管
1108 共通液室
1110 液路
1111 吐出口
1212 プラテンローラ
1213a、1213b ガイドレール
1214 キャリッジ
1216 モータ(キャリッジ駆動用モータ)
1219 タイミングベルト
1222 インクタンク
1223 ポンプ(インク供給用ポンプ)
1655 サブタンク(インク供給タンク)
1656 メインタンク
1658 補充用整流弁
1659 回復ポンプ
1660 回復用整流弁
1661 循環用管
1662 電磁弁
P 記録シート

Claims (8)

  1. 記録手段の吐出口面に配列された吐出口から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記吐出口面に付着したインク等の異物を拭き取り除去するためのインク吸収部材と、前記吐出口面に付着したインク等の異物を掃き取り除去するためのワイピング部材と、を有し、
    前記インク吸収部材と前記ワイピング部材を前記吐出口面に沿って前記吐出口の配列方向に移動させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インク吸収部材は回転可能なローラ状の多孔質吸収体であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記インク吸収部材を回転駆動する駆動手段を有することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記インク吸収部材の回転軸にワンウエイクラッチを設けることを特徴とする請求項2又は3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記インク吸収部材と前記ワイピング部材とで吐出口面を払拭するとき、前記インク吸収部材を前記ワイピング部材より先行して移動させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記インク吸収部材に吸収されたインクを排出させるためのインク排出手段を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記ワイピング部材に付着したインク等の異物を拭き取るためのワイピング部材清掃手段と、前記インク吸収部材を利用して前記ワイピング部材清掃手段を清浄化する清浄化手段と、を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記インク吸収部材と前記ワイピング部材を前記吐出口面に沿って移動させるに際して前記インク吸収部材を前記吐出口面から離間させるための離間手段を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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