JP2003154681A - ヘッド回復装置及びヘッド回復方法並びにインクジェット記録装置 - Google Patents

ヘッド回復装置及びヘッド回復方法並びにインクジェット記録装置

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JP2003154681A
JP2003154681A JP2001308457A JP2001308457A JP2003154681A JP 2003154681 A JP2003154681 A JP 2003154681A JP 2001308457 A JP2001308457 A JP 2001308457A JP 2001308457 A JP2001308457 A JP 2001308457A JP 2003154681 A JP2003154681 A JP 2003154681A
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dye
cap
ejection port
pigment
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JP2001308457A
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Haruo Uchida
春男 内田
Yasuyuki Hirai
康行 平井
Isao Ebisawa
功 海老沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】顔料インクヘッド用のキャップや該キャップ内
のインク吸収部材で固着堆積した顔料インクを、染料イ
ンクを用いて溶解させることにより、顔料インクが固着
堆積した場合の回復動作を容易にかつ確実に除去するこ
とを可能にする。 【構成】顔料インクヘッド用のキャップ4A及び吸引ポ
ンプ5Aと染料インクヘッド用のキャップ4B及び吸引
ポンプ5Bを各ヘッドのそれぞれに対応させて設け、所
定の回復動作時には、染料インクヘッド1Bから顔料イ
ンクヘッド用のキャップ4Aへ染料インクの予備吐出を
行い、更に、顔料インクヘッド用のキャップ4A及び吸
引手段5Aにより予備吐出された染料インクを吸引す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顔料インクを吐出
する顔料インク吐出口と染料インクを吐出する染料イン
ク吐出口とを備えた記録手段のヘッド回復装置及びヘッ
ド回復方法並びに該ヘッド回復を実施するインクジェッ
ト記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、記録情
報に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シ
ート等の被記録材(記録媒体)に画像(文字や記号等を
含む)を記録するものである。そのうち、インクジェッ
ト式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手
段(記録ヘッド)から被記録材へインクを吐出して記録
を行うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であ
り、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙
に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ラン
ニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒
音が少なく、しかも、多種類のインク(例えばカラーイ
ンク)を使用してカラー画像を記録するのが容易である
などの利点を有している。
【0003】インクジェット記録ヘッドの吐出口からイ
ンクを吐出するために利用されるエネルギーを発生する
エネルギー発生素子としては、ピエゾ素子等の電気機械
変換体を用いるもの、レーザー等の電磁波を照射して発
熱させ、この発熱作用によってインク滴を吐出させるも
の、あるいは発熱抵抗体を有する電気熱変換体によって
液体を加熱するものなどがある。その中でも、熱エネル
ギーを利用してインクを滴として吐出するインクジェッ
ト式の記録手段(記録ヘッド)は、吐出口を高密度に配
列することができるため高解像度の記録をすることが可
能である。特に、その中でも、電気熱変換体素子をエネ
ルギー発生素子として用いる記録ヘッドは、小型化が容
易であり、かつ最近の半導体分野における技術の進歩と
信頼性の向上性が著しいIC技術やマイクロ加工技術の
長所を十分に活用でき、高密度実装化が容易で製造コス
トも安価なことから、有利である。
【0004】また、被記録材の材質に対する要求も様々
なものがあり、近年では、これらの要求に対する開発が
進み、通常の被記録材である紙(薄紙や加工紙を含む)
や樹脂薄板(OHP等)などの他に、布、皮革、不織
布、さらには金属等を被記録材として用いる記録装置も
使用されるようになっている。
【0005】記録装置には、記録紙(被記録材)の搬送
方向と交叉する方向に主走査しながら記録していくシリ
アル型の記録装置と記録紙の幅方向の所定幅(全幅を含
む)の範囲をカバーするように定位置に保持された所定
長さの記録ヘッドを用いて記録していくライン型の記録
装置とに大別できる。本発明はこれらの記録方式を含む
いずれの形式の記録装置においても適用可能なものであ
る。上記シリアル型のインクジェット記録装置において
は、通常、記録紙を所定の記録位置にセットした後、記
録紙に沿って移動するキャリッジ上に搭載した記録ヘッ
ドによって画像(文字や記号等を含む)を記録し、所定
量の紙送り(副走査)を実行することにより記録紙に画
像が形成される。
【0006】上記インクジェット記録装置においては、
記録動作によって記録ヘッドのヘッド面にインク滴、ご
み、ほこり、紙粉等の異物が付着することがあり、これ
らの異物を除去するためにクリーニング部材によりヘッ
ド面をクリーニング(例えば摺擦による拭き取り)する
ことが行われている。前記クリーニング部材としては、
通常、ゴム状弾性材から成るゴムブレード等の可撓性部
材が使用される。また、記録ヘッドの吐出口近傍のイン
クが乾燥し、インクの増粘、固着、堆積により吐出口の
目詰まりが生じることがある。さらに、吐出口内部(液
路)に発生した気泡やゴミ等によっても吐出口の目詰ま
りが生じることがある。これらの目詰まりを回復(予
防、解消等)する方法として、例えば、キャッピング部
材を用いてインクの吐出口部に密閉系を形成し、ポンプ
を用いて吐出口面(ヘッド面)に所定の負圧吸引力を発
生させることにより吐出口よりインクを強制的に排出す
るという吸引回復方法が採られている。また、吸引回復
によってヘッド面に付着したインクを除去するために、
クリーニング部材により該ヘッド面をクリーニング(拭
き取り)することも行われている。
【0007】図13及び図14を用いて、従来のインク
ジェット記録装置のヘッド回復装置及びヘッド回復方法
について説明する。図13は従来のインクジェット記録
装置のヘッド回復装置を前面方向から見て示す模式的正
面図であり、図14は図13のヘッド回復装置を側面か
ら見て示す模式的側面図である。図13及び図14にお
いて、1Aはブラックの顔料インクを吐出するブラック
ヘッド(顔料インクヘッド)であり、1Bはカラー(例
えばシアン、マゼンタ、イエロー)の染料インクを吐出
するカラーヘッド(染料インクヘッド)であり、2はブ
ラックヘッド1A及びカラーヘッド1Bを位置決め保持
する主走査キャリッジであり、3は記録方向である矢印
A方向に往復移動可能な状態で主走査キャリッジ2を案
内保持する主走査レールである。
【0008】さらに、4Aはブラックヘッド1Aの吐出
口部1Aaに密閉系を形成する(キャッピングする)ゴ
ムキャップ(顔料インクヘッド用のキャップ)であり、
4Bはカラーヘッド1Bの吐出口部1Baに密閉系を形
成する(キャッピングする)ゴムキャップ(染料インク
ヘッド用のキャップ)である。これらのゴムキャップ4
A、4Bは、不図示の駆動源によりキャッピング方向
(矢印B方向)及び非キャッピング方向(矢印C方向)
に移動可能に不図示のホルダ部材に位置決め保持されて
おり、それによって顔料インクヘッド用のキャッピング
手段及び染料インクヘッド用のキャッピング手段が構成
されている。
【0009】図13及び図14において、前記ゴムキャ
ップ4A、4Bのそれぞれの内部には、インクを吸収保
持するためのキャップ吸収部材9A、9Bが設けられて
いる。また、吐出口部1Aa、1Baにインクが増粘し
て固着堆積することを防止するために、記録(プリン
ト)中でも、これらの吐出口から所定の時間間隔でキャ
ップ吸収部材9A、9Bに対して予備吐出が行われる。
5Aはブラックヘッド用(顔料インクヘッド用)の吸引
ポンプ(吸引手段)であり、5Bはカラーヘッド用(染
料インクヘッド用)の吸引ポンプ(吸引手段)であり、
キャッピング状態で吐出口部1Aa、1Baに所定の吸
引圧(負圧)を発生させ、第1チューブ6A、6Bを介
して吐出口部1Aa、1Baより強制的にインクを吸引
し、吸引したインクを第2チューブ7A、7Bを介して
廃インク処理部材8へ排出する吸引回復(回復処理)を
行う。10Aはブラックヘッド用(顔料インクヘッド
用)のクリーニング部材であり、10Bはカラーヘッド
用(染料インクヘッド用)のクリーニング部材であり、
これらのクリーニング部材はウレタン、ブチル、シリコ
ン等のゴム部材又は多孔質のスポンジ系の材質等で形成
されている。
【0010】クリーニング部材10A、10Bは不図示
の駆動源により矢印D及び矢印Eの方向に移動可能であ
り、矢印D方向の移動により吐出口部1Aa,1Baを
含むヘッド面に摺擦して(→→点線部)クリーニ
ング(拭き取り清掃)を行う。クリーニングが終了した
後さらに矢印D方向に移動すると、クリーニング部材1
0A、10Bはクリーナ11A、11Bに当接する(
点線部)。この当接により、ヘッド面から掻きとられて
クリーニング部材10A、10Bに付着したインク滴、
ごみ、ほこり、紙粉等は、対応するクリーナ11A、1
1Bに転写される(移行する)ことで回収される。この
時、キャッピング手段のキャップ4A、4Bは、不図示
の駆動源により矢印C方向に移動(後退)し、クリーニ
ング手段のクリーニング部材10A、10Bと干渉しな
い位置(不図示)まで退避している。
【0011】ところで、インク滴の吐出が不安定になっ
たり、不吐出になったりするといった不具合が発生した
場合には、その不具合を取り除いて正常なインク吐出状
態に復帰させる必要があり、そのための操作手段とし
て、回復手段(吐出不良回復手段)が設けられている。
この回復手段の一つとして、記録ヘッド(記録ヘッドカ
ートリッジ等)の吐出口をキャッピングするとともに、
負圧ポンプ等を利用して吐出口に負圧を作用させて記録
ヘッドから強制的にインクを排出させる吸引回復手段が
使用されている。しかしながら、このような負圧吸引式
の回復手段にあっては、吐出回復操作のために大量のイ
ンクが消費されてしまうという解決すべき技術的課題が
ある。
【0012】このような技術的課題を解決するため、例
えば特開平2−102058号公報に見られるように、
記録手段としてのインクジェット記録ヘッドカートリッ
ジによる記録が終了した段階で、該記録ヘッドカートリ
ッジからキャップに一定量のインク滴を吐出させてから
該記録ヘッドカートリッジにキャップ圧接させてキャッ
ピング(吐出口の封止)を行うように構成されたインク
ジェット記録装置が提案されている。
【0013】また、特開平4−339665号公報に
は、インクジェット記録を終了した後で、記録ヘッドカ
ートリッジがキャップオープン状態にあった時間や記録
量などの検出結果に基づいて、対応するキャップの内部
に所定量のインク滴を吐出させてから、キャッピング動
作を実行させるように構成されたインクジェット記録装
置が提案されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上説
明した従来のヘッド回復装置及びヘッド回復方法並びに
これらを実施するインクジェット記録装置においては、
染料系のインク(染料インク)を用いる場合には装置各
部における耐久性の問題は生じないが、顔料系のインク
(顔料インク)を用いる場合には、インクが増粘したり
固着したりするまでの経過時間が染料インクを用いる場
合より短いため、(早期に増粘したり固着したりするた
め)、顔料インクが顔料インクヘッド用のキャップ4A
のキャップ吸収部材9A内で増粘、固着堆積し、前述の
ような吸引動作によっては排出除去することが困難にな
る場合があり、また、回復のための吸引性能も低下して
しまうことがあるという技術的課題があった。さらに、
顔料インクヘッド用のキャップ4Aの顔料インクヘッド
1Aとの当接部にも、インクが増粘、固着堆積すること
から、この増粘、固着堆積したインクにより該キャップ
のヘッド面との当接部に固着インクの堆積による段差が
発生し、キャッピングの際のシール不良が発生すること
があるという技術的課題もあった。
【0015】この主たる理由は、次の通りであると想像
される。顔料系インクは、カーボンブラック等の顔料を
分散させて水溶化インクにしたものであるため、一旦水
分が蒸発してしまうと、顔料粒子の凝集により再溶解し
にくいという性質がある。この再溶解しにくいという性
質は、画像特性としては望ましいが、記録手段としての
記録ヘッド(記録ヘッドカートリッジ等)の保護の面か
らは不都合なものである。すなわち、記録終了後にキャ
ップ内へ顔料系インクを吐出して放置した状態が長時間
続くと、キャップ内で顔料インク自体に固着現象が発生
し、記録再開にあたり回復動作を実行しても安定した吸
引動作を行うことができず、記録ヘッドのインク吐出性
能の維持回復が困難になることがある、ということが判
明した。
【0016】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的の一つは、顔料インク
吐出口用のキャッピング手段(予備吐出受け手段として
も用いられる)や予備吐出受け手段で固着堆積した顔料
インクを染料インクにより溶解させることで、固着堆積
した顔料インクを容易にかつ確実に除去することができ
るヘッド回復装置及びヘッド回復方法並びにインクジェ
ット記録装置を提供するものである。
【0017】本発明の他の目的は、キャッピング状態で
長期間放置する場合でも、記録手段の吐出口及びその近
傍の乾燥を防止することで、記録再開時の記録手段の回
復動作を安定的に実行することができるヘッド回復装置
及びヘッド回復方法並びにインクジェット記録装置を提
供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するため、顔料インクを吐出する顔料インク
吐出口と染料インクを吐出する染料インク吐出口とを備
えたインクジェット記録装置のヘッド回復装置であっ
て、前記顔料インク吐出口をキャッピングする顔料イン
クキャップと前記染料インク吐出口をキャッピングする
染料インクキャップとを有し、所定の回復動作時には、
前記染料インク吐出口から前記顔料インクキャップに予
備吐出を行うことを特徴とするヘッド回復装置を提供す
るものである。
【0019】請求項8の発明は、上記目的を達成するた
め、顔料インクを吐出する顔料インク吐出口と染料イン
クを吐出する染料インク吐出口とを備えたインクジェッ
ト記録装置のヘッド回復装置であって、前記顔料インク
吐出口をキャッピングする顔料インクキャップと前記染
料インク吐出口をキャッピングする染料インクキャップ
とを有し、所定の回復動作時に、前記顔料インクキャッ
プによって前記染料インク吐出口をキャッピングし、前
記染料インク吐出口から吸引を行うことを特徴とするヘ
ッド回復装置を提供するものである。
【0020】請求項9の発明は、上記目的を達成するた
め、顔料インクを吐出する顔料インク吐出口と染料イン
クを吐出する染料インク吐出口とを備えたインクジェッ
ト記録装置のヘッド回復装置であって、前記顔料インク
吐出口から記録に無関係な予備吐出が行われて吐出され
た顔料インクの滴を受けるための顔料インク受けと前記
染料インク吐出口から予備吐出が行われて吐出された染
料インクの滴を受けるための染料インク受けとを有し、
所定の回復動作時には、前記染料インク吐出口から前記
顔料インク受けに予備吐出を行うことを特徴とするヘッ
ド回復装置を提供するものである。
【0021】請求項11の発明は、上記目的を達成する
ため、顔料インクを吐出する顔料インク吐出口と染料イ
ンクを吐出する染料インク吐出口とを備えたインクジェ
ット記録装置であって、前記顔料インク吐出口をキャッ
ピングする顔料インクキャップと前記染料インク吐出口
をキャッピングするための染料インクキャップとを有
し、所定の回復動作時には、前記染料インク吐出口から
前記顔料インクキャップに予備吐出を行うことを特徴と
するインクジェット記録装置を提供するものである。
【0022】請求項18の発明は、上記目的を達成する
ため、顔料インクを吐出する顔料インク吐出口と染料イ
ンクを吐出する染料インク吐出口とを備えたインクジェ
ット記録装置であって、前記顔料インク吐出口をキャッ
ピングする顔料インクキャップと前記染料インク吐出口
をキャッピングする染料インクキャップとを有し、所定
の回復動作時に、前記顔料インクキャップによって前記
染料インク吐出口をキャッピングし、前記染料インク吐
出口から吸引を行うことを特徴とするインクジェット記
録装置を提供するものである。
【0023】請求項19の発明は、上記目的を達成する
ため、顔料インクを吐出する顔料インク吐出口と染料イ
ンクを吐出する染料インク吐出口とを備えたインクジェ
ット記録装置であって、前記顔料インク吐出口から記録
に無関係な予備吐出が行われて吐出された顔料インクの
滴を受けるための顔料インク受けと前記染料インク吐出
口から予備吐出が行われて吐出された染料インクの滴を
受けるための染料インク受けとを有し、所定の回復動作
時には、前記染料インク吐出口から前記顔料インク受け
に予備吐出を行うことを特徴とするインクジェット記録
装置を提供するものである。
【0024】請求項31の発明は、上記目的を達成する
ため、顔料インクを吐出する顔料インク吐出口と染料イ
ンクを吐出する染料インク吐出口とを備えたインクジェ
ット記録装置のヘッド回復方法であって、前記顔料イン
ク吐出口から該顔料インク吐出口をキャッピングするた
めの顔料インクキャップに記録に無関係な予備吐出を行
う工程と、前記染料インク吐出口から該染料インク吐出
口をキャッピングするための染料インクキャップに予備
吐出を行う工程と、前記染料インク吐出口から前記顔料
インクキャップに予備吐出を行う工程と、を含むことを
特徴とするヘッド回復方法を提供するものである。
【0025】請求項34の発明は、上記目的を達成する
ため、顔料インクを吐出する顔料インク吐出口と染料イ
ンクを吐出する染料インク吐出口とを備えたインクジェ
ット記録装置のヘッド回復方法であって、顔料インクキ
ャップが前記顔料インク吐出口をキャッピングしている
ときに前記顔料インク吐出口から吸引を行う工程と、染
料インクキャップが前記染料インク吐出口をキャッピン
グしているときに前記染料インク吐出口から吸引を行う
工程と、前記顔料インクキャップが前記染料インク吐出
口をキャッピングしているときに前記染料インク吐出口
から吸引を行う工程と、を含むことを特徴とするヘッド
回復方法を提供するものである。
【0026】本発明によれば、顔料インク吐出口用のキ
ャッピング手段又は予備吐出受け手段で固着堆積した顔
料インクを染料インクにより溶解させることで、固着堆
積した顔料インクを容易にかつ確実に除去することがで
きるヘッド回復装置及びヘッド回復方法並びにインクジ
ェット記録装置が提供される。記録終了後に記録手段
(記録ヘッドカートリッジ等)をキャッピングする際
に、当該キャッピングに先立ってキャップ内に染料イン
クを吐出して溜めておくことで、キャッピング状態で記
録手段を長期間放置する場合でもキャップ内を保湿状態
に維持することが可能となり、仮に水分の蒸発が進んで
もキャップ内でのインクの増粘や固着の現象を無くすこ
とができる。従って、記録再開時に安定したインク吐出
と画像記録を容易に実現できるようになり、また、記録
手段が不調で回復処理が必要な場合には、キャップを介
して吐出口からインクを吸引する吸引回復動作を確実に
実施することができ、確実で安定した回復動作を容易に
実施することができる。
【0027】顔料インクを吐出する顔料インクヘッドが
染料インクを吐出する染料インクヘッドよりも記録領域
に近い側に配置され、顔料インクヘッド用のキャッピン
グ手段が染料インクヘッド用のキャッピング手段よりも
記録領域に近い側に配置される構成とすれば、一層効率
よく上記目的を達成できるヘッド回復装置及びヘッド回
復方法並びにインクジェット記録装置が提供される。所
定の回復動作時に、顔料インクキャップの、顔料インク
吐出口が設けられた吐出口面との当接部に対して染料イ
ンク吐出口から染料インクを予備吐出すれば、キャップ
のヘッド面との当接部などに固着堆積した広い範囲の顔
料インクを染料インクで溶解して除去することができ
る。所定の回復動作時に、顔料インク吐出口用のキャッ
ピング手段及び吸引手段により染料インク吐出口からイ
ンクを吸引すれば、顔料インクヘッド用のキャッピング
手段や吸引ポンプなどに固着堆積した広い範囲の顔料イ
ンクを染料インクで溶解して除去することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明を適用したインクジ
ェット記録装置の概略構成を示す模式的斜視図である。
図1において、主走査キャリッジ2には顔料インク(例
えばブラックの顔料インク)を吐出する顔料インクヘッ
ド(例えばブラックヘッド)1Aと染料インク(例えば
シアン、マゼンタ、イエロー等のカラーの染料インク)
を吐出する染料インクヘッド(例えばカラーヘッド)1
Bが位置決めされて搭載されており、この主走査キャリ
ッジ2は主走査レール3に沿って往復移動可能に案内支
持されており、不図示の駆動源により主走査方向(主走
査レール3の方向)に往復駆動される。
【0029】記録用紙等の被記録材30は、給紙ローラ
31によって装置本体内に送り込まれ、紙送りローラ
(搬送ローラ)32上でピンチローラ(不図示)及び紙
押え板33により挟持され、該紙送りローラ32の回転
を制御することにより前記顔料インクヘッド1A及び前
記染料インクヘッド1Bで構成される記録手段(記録ヘ
ッド)1の前面(図示の例では下面に設けられたヘッド
面)から所定の隙間をおいた位置(記録位置)を通して
紙送り(搬送)され、その間に記録情報に基づいて記録
ヘッド1を駆動することにより画像(文字等を含む)を
記録(プリント)される。主走査キャリッジ2の移動範
囲内であって、記録領域を外れた位置(図示の右側端
部)には、該主走査キャリッジ2のホームポジションH
Pが設定されている。
【0030】前記ホームポジションHPの近傍には、顔
料インクヘッド1A及び染料インクヘッド1Bのヘッド
面(吐出口が形成された面)に当接(密着)して吐出口
を密封することが可能なゴム状弾性材のキャップ4A、
4Bを有するキャッピング手段、キャッピング状態で該
キャップ4A、4Bを介して前記吐出口に負圧吸引力を
発生させ得る吸引ポンプを含む吸引手段、並びに前記顔
料インクヘッド1A及び染料インクヘッド1Bのヘッド
面に摺擦してインクやほこり等の付着物を掻き取る(拭
き取る)ためのクリーニング部材を含むクリーニング手
段などを備えたヘッド回復装置35が配設されている。
このヘッド回復装置35は、ヘッドの吐出口部をキャッ
ピングした状態で吸引ポンプによりキャップ内に負圧を
発生させ、この負圧により吐出口からインクとともに増
粘インク、気泡、固着インク、ほこり等の異物を吸い出
して排出除去することにより、ヘッドのインク吐出性能
を回復させる回復動作を実行するためのものである。
【0031】記録手段(記録ヘッド)1としての前記顔
料インクヘッド1A及び前記染料インクヘッド1Bは、
熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェッ
ト記録ヘッドであって、熱エネルギーを発生するための
電気熱変換体を備えたものである。また、前記記録手段
(顔料インクヘッド1A、染料インクヘッド1B)1
は、前記電気熱変換体により印加される熱エネルギーに
よってインク内に膜沸騰を生じさせ、その時に生じる気
泡の成長、収縮による圧力変化を利用して吐出口よりイ
ンクを吐出させ、記録(印字を含むプリント等)を行う
ものである。
【0032】図2は、前記記録ヘッド1のインク吐出部
の構造を模式的に示す部分斜視図である。図2におい
て、前記被記録材30と所定の隙間(例えば、約0.3
〜約2.0ミリ程度) をおいて対面する吐出口面81に
は、所定のピッチで複数の吐出口82(後述する吐出口
1Aa、1Baに相当する)が形成され、共通液室83
と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面に沿って
インク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換
体(発熱抵抗体など)85が配設されている。記録ヘッ
ド1は、前記吐出口82が主走査方向(該記録ヘッド1
の往復移動方向)と交叉する方向に並ぶような位置関係
で、主走査キャリッジ2に搭載されている。こうして、
画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換
体85を駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸
騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82から
インクを吐出させる記録ヘッド(顔料インクヘッド1
A、染料インクヘッド1B)が構成されている。
【0033】図1中のヘッド回復装置35は本発明を適
用した構成を有する。そして、図3は染料インクヘッド
1B(染料インク吐出口1Ba)を顔料インクヘッド用
(顔料インク吐出口用)のキャップ(キャッピング手
段)4Aに対向させた非キャッピング状態にあるヘッド
回復装置35の模式的正面図であり、図4は図3を利用
して顔料インクヘッド用のキャップ4Aにおけるヘッド
面(吐出口面)との当接部(ヘッド面当接部、吐出口面
当接部)4Aa、4Abを追加して示すヘッド回復装置
35の模式的正面図であり、図5は染料インクヘッド1
Bを顔料インクヘッド用のキャップ4Aに対向させたキ
ャッピング状態にあるヘッド回復装置35の模式的正面
図であり、図6は顔料インクヘッド1A(顔料インク吐
出口1Aa)を顔料インクヘッド用(顔料インク吐出口
用)のキャップ4Aに対向させかつ染料インクヘッド1
Bを染料インクヘッド用のキャップ(キャッピング手
段)4Bに対向させた非キャッピング状態にあるヘッド
回復装置35の模式的正面図であり、図7は顔料インク
ヘッド1Aを顔料インクヘッド用のキャップ4Aに対向
させかつ染料インクヘッド1Bを染料インクヘッド用の
キャップ4Bに対向させたキャッピング状態にあるヘッ
ド回復装置35の模式的正面図である。
【0034】さらに、図8は顔料インクヘッド1A及び
染料インクヘッド1Bの少なくとも一方を顔料インクヘ
ッド用のキャップ4A及び染料インクヘッド用のキャッ
プ4Bの少なくとも一方に対向させた非キャッピング状
態にあるヘッド回復装置35の模式的側面図であり、図
9はヘッド回復装置35を斜め上方から見て示す模式的
斜視図であり、図10はヘッド回復装置35のクリーニ
ング手段をヘッドとともに下方から見て示す模式的斜視
図である。また、図11は本発明を適用したヘッド回復
装置の他の実施例を斜め上方から見た状態を示す模式的
斜視図であり、図12は本発明を適用したヘッド回復装
置のクリーニング部材と一体型のヘッドとを下方から見
て示す模式的斜視図である。
【0035】先ず、図6〜図10を参照して通常のヘッ
ド回復動作について説明する。図6〜図8において、1
Aは顔料インク(例えばブラックインク)を吐出する顔
料インクヘッド(ブラックヘッド)であり、1Bは染料
インク(例えばカラーインク)を吐出する染料インクヘ
ッド(カラーヘッド)であり、2は顔料インクヘッド1
A及び染料インクヘッド1Bを位置決め保持する主走査
キャリッジであり、3は記録方向である矢印A方向に往
復移動可能な状態で主走査キャリッジ2を案内保持する
一対の主走査レールであり、4Aは顔料インクヘッド1
Aの吐出口部1Aaに当接することで密閉系を形成する
ためのゴム状弾性材から成る顔料インクヘッド用のキャ
ップ(キャッピング手段、予備吐出受け手段としても使
用可能)であり、4Bは染料インクヘッド1Bの吐出口
部1Baに当接することで密閉系を形成するためのゴム
状弾性材から成る染料インクヘッド用のキャップ(キャ
ッピング手段、予備吐出受け手段としても使用可能)で
ある。これらのキャップ4A、4Bは、不図示の駆動源
によりキャッピング方向(矢印B方向)及び非キャッピ
ング方向(矢印C方向)に移動可能に不図示のホルダ部
材に位置決め保持されている。
【0036】9A、9Bは前述のキャップ4A、4B内
に設けられたインク吸収部材である。これらのインク吸
収部材9A、9Bは、インクを吸収、保持することがで
きる多孔質材料又はスポンジ状材料などで形成されてい
る。図6に示すようにキャップ4A、4Bをヘッド1
A、1Bから離間した位置に位置決め保持した非キャッ
ピング状態において、ヘッド1A、1Bの吐出口1A
a、1Baから前記インク吸収部材9A、9Bに向けて
インクを吐出する予備吐出が行われる。この予備吐出
は、記録途中で吐出口部1Aa、1Baにおけるインク
が増粘、固着することを防止するための操作であり、通
常所定の時間間隔で行われる。また、この予備吐出は不
図示の予備吐出受け手段に向けて行ってもよい。この予
備吐出受け手段は、例えば、容器やインク吸収部材など
で構成することができる。
【0037】5Aは顔料インクヘッド用(顔料インク吐
出口用)の吸引ポンプ(吸引手段)であり、5Bは染料
インクヘッド用(染料インク吐出口用)の吸引ポンプ
(吸引手段)である。図7に示すようにキャップ4A、
4Bをヘッド1A、1Bに当接(密着)させたキャッピ
ング状態において、ヘッド1A、1Bの吐出口1Aa、
1Baに所定の吸引負圧(吸引力)を発生させること
で、第1チューブ6A、6Bを介して吐出口部1Aa、
1Baよりインクを強制的に吸引するとともに、吸引し
たインクを第2チューブ7A、7Bを介して廃インク処
理部材8へ排出するという吸引回復が行われる。前記吸
引ポンプ(吸引手段)5A、5Bはこのような吸引回復
を行うためのものである。また、この吸引回復は、記録
開始直前や、記録中の所定量の時間又は記録動作ごと
に、あるいはヘッドの回復操作が必要になったことを検
知したときなど、必要性を考慮して実行されるものであ
る。
【0038】10Aは顔料インクヘッド(ブラックヘッ
ド)用のクリーニング部材(クリーニング手段)であ
り、10Bは染料インクヘッド(カラーヘッド)用のク
リーニング部材(クリーニング手段)であり、これらの
クリーニング部材はウレタン、ブチル、シリコン等のゴ
ム状部材、多孔質状部材、スポンジ状部材で形成されて
いる。クリーニング部材10A、10Bは不図示の駆動
源により矢印D及び矢印E方向(図8〜図10)に移動
可能であり、矢印D方向の移動により吐出口部1Aa、
1Baを含むヘッド面(吐出口が形成された吐出口面)
に摺擦し(図8中の破線→→→)、該ヘッド面
のクリーニング(拭き取りなどによる)を行う。クリー
ニングが終了しさらに矢印D方向に移動すると、クリー
ニング部材10A、10Bはクリーナ11A、11Bに
当接する(点線部)。つまり、クリーニング部材10
A、10Bがクリーナ11A、11Bに当接することに
より、ヘッド面(吐出口面)から掻きとられたインク
滴、ごみ、ほこり、紙粉はクリーニング部材10A、1
0Bからクリーナ11A、11Bへ移行し回収される。
この時、キャップ4A、4Bは不図示の駆動源により矢
印C方向に移動させられ、クリーニング部材10A、1
0Bと干渉しない位置(不図示)まで退避している。
【0039】図6〜図10を参照して以上説明したよう
な通常の回復動作では、顔料インクヘッド1Aに対して
は、顔料インクヘッド用のキャップ(キャッピング手
段)4A、インク吸収部材9A、クリーニング部材(ク
リーニング手段)10Aを用いてインク吸引、クリーニ
ング、予備吐出が行われる。また、染料インクヘッド1
Bに対しては、染料インクヘッド用のキャップ(キャッ
ピング手段)4B、インク吸収部材9B、クリーニング
部材(クリーニング手段)10Bを用いて吸引、クリー
ニング、予備吐出が行われる。
【0040】次に、本発明の特徴的な構成である、顔料
インクが顔料インクヘッド用のキャッピング手段に固着
堆積した場合に、これを除去するための回復動作の種々
の実施態様を図3〜図12を参照して説明する。ただ
し、これらの実施態様は適宜組み合わせて実施できるも
のであり、組み合わせて実施することにより作用効果を
一層向上させ得るものであり、これらの組み合わせ実施
も本発明の範囲に含まれるものである。
【0041】〔第1の実施態様〕先ず、第1の実施態様
として、顔料インクが顔料インクヘッド用のインク吸収
部材9A及びキャップ4Aのヘッド当接部位(当接面)
に固着堆積した場合にこれを除去する回復動作の実施態
様を図3を用いて説明する。例えば図6に示すような非
キャッピング状態にある場合、この図6の状態から主走
査キャリッジ2を矢印A方向に移動させ、図3に示すよ
うに染料インクヘッド1Bが顔料インクヘッド用のキャ
ッピング手段(キャップ)4Aに対向する位置まで移動
してきたところで停止させる。
【0042】この状態で、染料インクヘッド1Bの吐出
口(吐出口部)1Baから顔料インクヘッド用のインク
吸収部材9Aに向けて染料インクの予備吐出を行い、イ
ンク吸収部材9A内で固着堆積した顔料インクに対して
染料インクを付与し、この固着堆積した顔料インクを該
染料インクで溶解させ、溶解した顔料インクを吸引回復
等により除去する。その際、固着堆積した顔料インクに
染料インクを付与した状態で所定のウエイト時間(待ち
時間)を設けることで、顔料インクの溶解を十分に行う
ことができ、インク吸収部材9A内で固着堆積した顔料
インクの除去性能を向上させることができる。
【0043】以上説明した第1の実施態様によれば、顔
料インクを吐出する顔料インクヘッド1Aと染料インク
を吐出する染料インクヘッド1Bとを有し、前記各ヘッ
ドの吐出口1Aa、1Baを密封するキャッピング手段
4A、4Bと、これらのキャッピング手段に所定の吸引
負圧を付与することで吐出口からインクを吸引排出させ
るための吸引手段(吸引ポンプ)5A、5Bとが前記各
ヘッド(前記各吐出口)のそれぞれに対応させて設けら
れたヘッド回復装置において、通常では、顔料インクヘ
ッド1Aから顔料インクヘッド用のキャッピング手段4
A又は不図示の予備吐出受け手段に予備吐出を行うとと
もに、染料インクヘッド1Bから染料インクヘッド用の
キャッピング手段4B又は不図示の予備吐出受け手段に
予備吐出を行い、所定の回復動作時には、染料インクヘ
ッド1Bから顔料インクヘッド用のキャッピング手段4
A又は不図示の予備吐出受け手段に染料インクの予備吐
出を行うように構成したので、顔料インクヘッド用のキ
ャッピング手段4A又は予備吐出受け手段で固着堆積し
た顔料インクを染料インクで溶解させ、溶解した顔料イ
ンクを吸引除去することで、固着堆積した顔料インクを
除去する回復動作を容易にかつ確実に行うことが可能に
なる。
【0044】〔第2の実施態様〕前述の第1の実施態様
では、顔料インクヘッド用(顔料インク吐出口用)のイ
ンク吸収部材9Aに染料インクを予備吐出するように構
成したが、この染料インクの予備吐出は顔料インクヘッ
ド用のキャッピング手段(キャップ)4Aのヘッド面当
接部(吐出口面当接部、ヘッド面/吐出口面と当接する
部位)に対して予備吐出するように構成してもよい。こ
のヘッド面当接部に予備吐出するように構成した第2の
実施態様について、図4及び図8を用いて以下に説明す
る。
【0045】例えば図6に示すような非キャッピング状
態にある場合、この図6の状態から主走査キャリッジ2
を矢印A方向に移動させ、染料インクヘッド1Bの吐出
口1Baが顔料インクヘッド用のキャップ(キャッピン
グ手段)4Aのヘッド面当接部(吐出口面当接部、ヘッ
ド面/吐出口面と当接する部位)4Aa(図4)と対向
する位置まで移動してきたところで停止させる。この状
態で、染料インクヘッド1Bの吐出口1Baから顔料イ
ンクヘッド用のキャッピング手段(キャップ)4Aのヘ
ッド面当接部4Aaに向けて染料インクの予備吐出を行
い、このヘッド面当接部4Aaに固着堆積した顔料イン
クに染料インクを付与し、この付与した染料インクを用
いて固着堆積した顔料インクを溶解させ、溶解させた顔
料インクを除去することにより回復動作を行う。
【0046】次いで、主走査キャリッジ2を矢印F方向
に移動させ、染料インクヘッド1Bの吐出口1Baが顔
料インクヘッド用のキャップ4Aのヘッド面当接部4A
bと対向する位置まで移動したところで停止させる。こ
の状態で、染料インクヘッド1Bの吐出口1Baから顔
料インクヘッド用のキャップ4Aのヘッド面当接部4A
bに向けて染料インクの予備吐出を行い、このヘッド面
当接部4Abに固着堆積した顔料インクに染料インクを
付与し、この付与した染料インクを用いて固着堆積した
顔料インクを溶解させ、溶解させた顔料インクを除去す
ることにより回復動作を行う。その際、固着堆積した顔
料インクに染料インクを付与した状態で所定のウエイト
時間(待ち時間)を設けることで、顔料インクの溶解を
十分に行うことができ、顔料インクヘッド用のキャップ
4Aのヘッド面当接部4Aa、4Abに固着堆積した顔
料インクの除去性能を向上させることができる。
【0047】次いで、顔料インクヘッド用のキャップ4
Aを不図示の駆動源により矢印D方向(図8)に移動さ
せ、該キャップ4Aのヘッド面当接部4Ad(図8)を
染料インクヘッド1Bの吐出口1Baの領域まで移動さ
せて停止させる。この状態で、染料インクヘッド1Bの
吐出口1Baから顔料インクヘッド用のキャップ4Aの
ヘッド面当接部4Adに向けて染料インクの予備吐出を
行い、ヘッド面当接部4Adに固着堆積した顔料インク
に染料インクを付与し、この付与した染料インクを用い
て固着堆積した顔料インクを溶解させ、溶解させた顔料
インクを除去することにより回復動作を行う。
【0048】さらに、該キャップ4Aを不図示の駆動源
により矢印E方向に移動させ、該キャップ(キャッピン
グ手段)4Aのヘッド面当接部4Ac(図8)の部位を
染料インクヘッド1Bの吐出口1Baの領域まで移動さ
せて停止させる。この状態で、染料インクヘッド1Bの
吐出口1Baから顔料インクヘッド用のキャップ4Aの
ヘッド面当接部4Acに向けて染料インクの予備吐出を
行い、ヘッド面当接部4Acに固着堆積した顔料インク
に染料インクを付与し、この付与した染料インクを用い
て固着堆積した顔料インクを溶解させ、溶解させた顔料
インクを除去することにより回復動作を行う。その際
も、固着堆積した顔料インクに染料インクを付与した状
態で所定のウエイト時間(待ち時間)を設けることで、
顔料インクの溶解を十分に行うことができ、顔料インク
ヘッド用のキャップ4Aのヘッド面当接部4Ac、4A
dに固着堆積した顔料インクの除去性能を向上させるこ
とができる。
【0049】〔第3の実施態様〕次に、図3及び図5を
用いて、第3の実施態様として、染料インクヘッド1B
の吸引を顔料インクヘッド用のキャップ(キャッピング
手段)4A及びそのインク吸収部材9Aを用いて実行す
る構成を説明する。例えば図6に示すような非キャッピ
ング状態にある場合、この図6の状態から主走査キャリ
ッジ2を矢印A方向に移動させ、染料インクヘッド1B
の吐出口1Baが顔料インクヘッド用のキャップ(キャ
ッピング手段)4Aと対向する位置まで移動してきたと
ころで停止させる。
【0050】この状態で、図5に示すように、顔料イン
クヘッド用のキャップ4Aを不図示の駆動源により矢印
B方向に移動させて染料インクヘッド1Bのヘッド面
(吐出口面)をキャッピングする。このキャッピング状
態で、顔料インクヘッド用の吸引ポンプ(吸引手段)5
Aを作動させて吸引を行う。この吸引により染料インク
ヘッド1Bの吐出口1Baから強制的に染料インクを排
出させ、排出された染料インクを顔料インクヘッド用の
キャップ吸収部材9A及びキャップ4Aのヘッド面当接
部(ヘッド面に当接する部位)で固着堆積した顔料イン
クに付与し、付与された染料インクによって固着堆積し
た顔料インクを溶解させ、溶解した顔料インクを吸引動
作と同時に除去して回復動作を行う。
【0051】以上説明した第1、第2及び第3の実施態
様においては、顔料インクを吐出する顔料インクヘッド
(顔料インク吐出口)が染料インクを吐出する染料イン
クヘッド(染料インク吐出口)よりも記録領域に近い側
(記録領域寄りの位置)に配置され、顔料インクヘッド
用のキャッピング手段(キャップ)が染料インクヘッド
用のキャッピング手段(キャップ)よりも記録領域に近
い側(記録領域寄りの位置)に配置されることで、本発
明の回復動作を、主走査キャリッジの動作範囲を広げる
ことなく、通常の回復動作を行う場合と同じ回復装置で
実現するものである。
【0052】〔第4の実施態様〕前述の第1、第2及び
第3の実施態様においては、顔料インクヘッド用のキャ
ップ(キャッピング手段)4Aと染料インクヘッド用の
キャップ(キャッピング手段)4Bが別々の個々の部材
として構成されているが、これは一体型のキャップを用
いて構成することも可能である。すなわち、それぞれの
吐出口に対して独立に密閉系を形成するような顔料イン
クヘッド1Aの吐出口のキャップ室と染料インクヘッド
1Bの吐出口のキャップ室とを有する一体型のキャップ
を用いる構成によっても同様の作用効果が得られる。こ
のような構成を有する第4の実施態様を、図11を用い
て以下に説明する。
【0053】図11において、一体型のキャップ4は、
仕切り部4cで仕切られた顔料インクヘッド1Aの吐出
口のキャップ室4aと染料インクヘッド1Bの吐出口の
キャップ室4bを有し、これらのキャップ室4a、4b
がそれぞれの吐出口に対して独立に密閉系を形成するよ
うに構成されている。この第4の実施態様のその他の構
成は、他の実施態様のそれぞれの場合と実質的に同じで
あり、他の実施態様と任意に組み合わせて実施できるも
のである。
【0054】〔第5の実施態様〕前述の第1、第2及び
第3の実施態様においては、顔料インクヘッド1A(顔
料インク吐出口1Aa)と染料インクヘッド1B(染料
インク吐出口1Ba)が別々に個々の部材として(別の
部材に)形成されているが、図12に示すように顔料イ
ンクの吐出口1aと染料インクの吐出口1bを単一ヘッ
ド内に形成した一体型のヘッド1を用いることも可能で
あり、かかる構成によっても前述の各実施態様の場合と
同様の作用効果を達成することができる。このような構
成を有する第5の実施態様は図12に示されており、こ
の第5の実施態様のその他の構成は、他の実施態様のそ
れぞれの場合と実質的に同じであり、他の実施態様と任
意に組み合わせて実施できるものである。
【0055】なお、以上の各実施態様では、染料インク
の予備吐出をキャップ(キャッピング手段)に向けて行
う場合を例示したが、この予備吐出は別途設けられた予
備吐出受け手段(例えば、インク受け容器やインク吸収
部材など)に向けて行うことも可能であり、同様の作用
効果が得られるものである。また、以上の各実施例で
は、記録手段としての記録ヘッド(顔料インクヘッド1
A及び染料インクヘッド1B)を主走査方向に移動させ
ながら記録するシリアル型記録装置の場合を例に挙げて
説明したが、本発明は、記録媒体の全幅または一部をカ
バーする長さのラインタイプの記録ヘッドを用いて副走
査のみで記録するライン記録方式(ライン型記録装置)
の場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を
達成し得るものである。
【0056】また、本発明は、記録ヘッドの数にも関わ
りなく自由に実施できるものであり、1個の記録手段で
記録する記録装置の他、複数の記録手段を用いる記録装
置、あるいは同一色彩で異なる濃度で記録する複数の記
録手段を用いる階調記録装置、さらには、これらを組み
合わせた記録装置の場合にも、同様に適用することがで
き、同様の効果を達成し得るものである。さらに、本発
明は、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能
なヘッドカートリッジを用いる構成、記録ヘッドとイン
クタンクを別体にし、その間をインク供給用のチューブ
等で接続する構成など、記録ヘッドとインクタンクの配
置構成がどのような場合にも同様に適用することがで
き、同様の効果が得られるものである。
【0057】なお、本発明は、インクジェット記録装置
の場合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用
いる記録手段を使用するものにも適用できるが、中で
も、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記
録手段を使用するインクジェット記録装置において優れ
た効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記
録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0058】〔第6の実施態様〕図15は本発明を適用
したインクジェット記録装置の第6実施例の概略構成を
示す模式的斜視図である。図15において、記録手段と
しての記録ヘッドカートリッジ101は、記録媒体(被
記録材)としての記録紙108を横切って往復移動可能
に案内支持されたキャリッジ102上に交換可能に搭載
されている。なお、図示の記録ヘッドカートリッジ10
1に代えて、キャリッジ102に直接に固定される記録
手段(記録ヘッドカートリッジ等)を使用してもよい。
前記キャリッジ102は装置本体に設置されたガイド軸
104に沿って往復移動可能に案内支持されており、該
キャリッジ102には駆動ベルト103が連結されてい
る。
【0059】記録動作に際しては、不図示のモータで駆
動ベルト103を介してキャリッジ102をガイド軸1
04に沿って移動させながら、記録情報に基づいて記録
ヘッドカートリッジ101を駆動することにより、記録
紙108に記録していく。キャリッジ102の移動(主
走査)の間に1ライン分の記録を行った後、搬送手段に
より記録紙108を所定ピッチ紙送り(副走査)し、次
のラインの記録を行う。このような1ライン分の記録と
所定ピッチの紙送りを交互に繰り返すことにより、記録
紙108全体に対する記録が行われる。
【0060】本実施例においては、記録ヘッドカートリ
ッジ101には、ブラック吐出口、シアン吐出口、マゼ
ンタ吐出口、イエロー吐出口といった各色インクごとに
設けられている複数の吐出口群が形成されている。不図
示の記録信号発生手段との電気的接続がされて記録信号
を受け取ると、記録ヘッドカートリッジ101の各色の
吐出口群からインク滴を吐出させて記録紙108上に画
像を形成する。本実施例では、記録手段としての記録ヘ
ッドカートリッジ101にインクタンク(例えば図16
中のインクタンク113〜116)を着脱自在(交換可
能)に装着するように構成されており、各吐出口群に対
応した種類(色等)のインクタンクを接合できる方式に
なっている。インク供給手段については、上記のように
インクタンクを直接記録ヘッドカートリッジに接合させ
る方式の他に、記録装置内に設置された据付けのインク
タンクから可撓性チューブ等を通してインクを供給する
ように構成してもよい。
【0061】記録手段としての前記記録ヘッドカートリ
ッジ101は、熱エネルギーを利用してインクを吐出す
るインクジェット記録ヘッドであって、熱エネルギーを
発生するための電気熱変換体を備えたものである。ま
た、該インクジェット記録ヘッドは、前記電気熱変換体
により印加される熱エネルギーによってインク内に膜沸
騰を生じさせ、その時に生じる気泡の成長、収縮による
圧力変化を利用して吐出口よりインクを吐出させ、記録
を行うものである。前記記録手段(記録ヘッド)101
のインク吐出部の構造については、図2を用いて先に説
明した通りである。
【0062】記録を実行する際には、前述のように不図
示の記録信号命令手段から記録信号を受け、記録ヘッド
カートリッジ101により被記録材としての記録紙10
8上に記録画像を形成する。その際、記録中であって
も、インク吐出に使用されない吐出口の乾燥を防止する
ために、定期的に設定された時間ごとにキャップ10
6、107に所定量の予備吐出を実行する。この予備吐
出は、環境温度や記録ヘッドカートリッジの温度や状態
によって設定時間を変えることが望ましく、通常は5〜
10秒ごとに全吐出口から15〜20発のインク吐出を
実施している。
【0063】通常の記録中では、ブラック吐出口群から
の予備吐出はブラック用キャップ106内に実施し、カ
ラーのシアン、マゼンタ、イエローの吐出口群からの予
備吐出はカラー用キャップ107内に実施する。これら
のキャップ内に溜まったインクは所定量に達したときに
ポンプを動作させて吸引する空吸引動作によって排出さ
れる。この空吸引とは、記録ヘッドカートリッジをキャ
ップに密着させずに行う吸引動作であり、従って吐出口
からのインク排出は行われない。ここで、記録終了後に
記録ヘッドをキャッピングする際に、該キャッピングに
先立って所定量のインクをキャップ内に予備吐出させ、
しかる後にキャッピング状態で長時間放置したときに、
ブラック記録ヘッドカートリッジの吐出口に不具合が発
生した。これは、ブラックインクとして顔料系インクを
用いたために、従来の染料系インクと異なる現象が発生
したことに起因するものである。
【0064】ブラック顔料系インクは、画像品位(記録
品位)としての画像(文字等も)のキレ、記録濃度、耐
光性、耐水性にすぐれた性質をもっているが、一方、一
度インクが乾燥すると再溶解しにくいといった性質を有
している。そのため、長期放置などでキャップ内に溜ま
ったブラックインクでは、増粘や固着現象が発生し、吸
引ポンプでの正常な吸引動作が妨げられるというトラブ
ルが発生することがある。この問題に対しては、放置前
のキャップ内へのインク吐出において、顔料系インクを
用いずに染料系インク(すなわちカラーインク)を用い
ることにより、大幅な改善が得られることが判明した。
【0065】本発明の主旨は、記録中の予備吐出動作と
記録終了後のキャッピング動作前の予備吐出動作を別々
に設定し、キャップ内に保持されるインクの種類を対応
する記録手段(記録ヘッドカートリッジ101など)で
用いるインクと分けて処理するものである。すなわち、
ブラック吐出口に関しては、キャッピング前に、先ず、
キャップ内に存在している顔料系ブラックインクをポン
プで空吸引動作させて外部へ排出し、次いで、ブラック
吐出口からの水分蒸発を防止するためにブラック用キャ
ップ内にカラー吐出口から染料系カラーインクを所定量
吐出させ、しかる後にブラック吐出口をキャッピングす
るように制御される。一方、カラー吐出口に関しては、
対応するキャップ内に所定量のカラーインクを吐出した
後、カラー吐出口をキャッピングする。ここで、ブラッ
ク顔料インクとカラー染料インクとは互いに非反応性の
インクが使用され、両者が混じり合ってもインクの増粘
や固着といった現象は発生しない。
【0066】図16は図15中の記録手段としての記録
ヘッドカートリッジ101の構成例を示す模式的斜視図
である。図16において、記録ヘッドカートリッジ10
1には、ブラックインクの吐出口群111とカラーイン
クの吐出口群112が共通(同一)の吐出口面上に形成
され、一体化されている。前記カラーインク用として
は、シアン、マゼンタ、イエローの3種類のインクを吐
出するための吐出口群が形成されている。本実施態様で
は4色のインクを用いて記録する場合を例示したが、使
用するインクの種類はこれに限定されるものではなく、
フォトインクなどのフォトシアンやフォトマゼンタ、フ
ォトイエローなどを含むインクの吐出口群であってもよ
く、その他のカラーインクとしてダークシアン、ダーク
マゼンタ、ダークイエロー等のインクを吐出する吐出口
群を設けてもよい。
【0067】各インクそれぞれの吐出口群に対して個別
のインクタンク(ブラックタンク113、シアンタンク
114、マゼンタタンク115、イエロータンク11
6)が使用されており、これらは対応する吐出口群に接
続されるようにして記録ヘッドカートリッジ101に着
脱自在に装着されている。各インクタンクは、インクが
無くなった際にはユーザーによって交換される。ブラッ
ク用インクタンク113には、前述のようにカーボンブ
ラック等を利用した顔料系ブラックインクが貯留されて
いる。モノクロ記録では、普通紙での記録の濃度、耐水
性、耐光性等の品質が要求されており、最近のインクジ
ェット記録手段においては、顔料系インクが主流になり
つつある。
【0068】一方、カラーインクについては、発色性が
重要視されていることから染料系インクが主流となって
いる。写真調画像を記録する際には、光沢紙や光沢フィ
ルムを用いることでより写真調を実現することができ
る。これらの光沢媒体(記録媒体)では、記録媒体(被
記録材)自体に耐水性や耐光性等の高機能が盛り込んで
あり、インクとの反応やマッチングによってこれらの高
機能性が実現されている。図16に示す記録ヘッドカー
トリッジ101のブラックタンク113、カラータンク
114〜116は、例えば、その内部に充填されるイン
ク収容体として、ポリウレタンフォーム等の多孔質吸収
部材を使用したり、ポリエステル繊維やポリプロピレン
繊維を圧縮したり熱で固めた吸収体を使用したりして構
成されており、更には、生インクを直接収容したアルミ
袋を使用した構成のものでもよく、本発明の実施に際し
て、インクタンクの構造は特に限定されるものではな
い。
【0069】前記インクタンク内のインクが無くなった
際には、インク色ごとに対応するインクタンクを交換す
ることで満タン状態にすることができる。インクの残量
については、周知の光学式残量検知方式、あるいは吐出
したドット数をカウントする「ドットカウント方式」な
どを用いて、ユーザーに交換時期を知らせてインクの補
充を実行してもらう。図17(A)、(B)は図15中
の記録手段としての記録ヘッドカートリッジ101の他
の構成例を示す模式的斜視図である。図17において、
記録ヘッドカートリッジ101では、ブラック記録ヘッ
ド101Aとカラー記録ヘッド101Bが別個に構成さ
れている。ブラック記録ヘッド101Aはブラック吐出
口群111を有し、カラー記録ヘッド101Bはカラー
吐出口群112を有する。また、ブラック記録ヘッド1
01Aにはインクタンクが一体に構成されており、カラ
ー記録ヘッド101Bの方は各色のインクタンクを個別
に交換できるように別体構造になっている。
【0070】図18は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第6の実施態様の動作シーケンスを示すフロ
ーチャートである。図18において、通常、電源オン状
態ではイニシャル動作を実行した後、記録手段はキャッ
ピングされており、以下各ステップ(ST)ごとに説明す
る。ST1はキャッピングされた待機状態であり、ST2で
は記録信号入力の有無を確認している。ここで記録信号
が入力されると、ST3でキャップを開放し、ST4で記録
前の記録手段(記録ヘッド)メンテナンス用にそれぞれ
のキャップ内に所定量のインクを吐出させる記録前予備
吐出を行なう。ここで待機状態が比較的長い期間であっ
た場合には、記録ヘッドからキャップを介して吸引動作
を実行することにより吐出口から古いインクを排出さ
せ、その後で記録を開始することが望ましい。
【0071】以上のような記録前のヘッドメンテナンス
実行した後に、ST5で記録を開始し、画像を形成する。
ST6では、記録中に使用されない吐出口の乾燥を防ぐた
めに所定時間T1を設定し、定期的にキャップ内に記録ヘ
ッドから増粘したインクを排出させる。具体的には、記
録中の5秒から15秒程度の時間間隔で予備吐出を実施
することが望ましく、時間の設定については環境温度や
記録ヘッド温度を検知して適切な設定が行われる。ST7
では、上記予備吐出を実行するにあたり、吐出数は1回
あたり10発から20発を吐出している。この予備吐出
の内容は、インクの物性によって可変であり、また、吐
出させる1滴あたりの吐出量によっては吐出数を適宜変
えることが望ましい。
【0072】ST8で記録終了を判断し、記録終了の場合
はST9で排紙動作を行う。記録が未だ終了していない場
合は上記ST6へ戻って前述の動作を繰り返す。ST9の排
紙動作に続いて、ST10では、記録終了後の一定時間、
次の記録信号を待つために、記録ヘッドをキャップに隣
接した位置において待機させる。ST11では、ST10で
記録ヘッドを待機状態にした後の経過時間が所定時間T
2を超えたか否かを管理し、所定時間T2を経過しても
次の記録信号が来ないことを確認した場合は以下のよう
な記録終了後のキャッピング動作へと移行する。なお、
ST11における所定時間T2は例えば約1分〜2分程度
に設定される。
【0073】記録終了後のキャッピング動作において
は、先ずST12で、吸引ポンプで各キャップ内を負圧吸
引することにより、記録中にそれぞれのキャップ内へ吐
出されたインクを吸引排出する空吸引動作を実行する。
この空吸引動作はキャッピング前の処理である。ST13
では、キャッピングされた後にかなりの期間にわたって
放置されることを前提として、各キャップ内を保湿する
ためのインク吐出動作(予備吐出)を実行する。このイ
ンク吐出動作は、キャップ内に吐出したインクが増粘し
たり固着したりしないような条件で実行される。すなわ
ち、先ず、ブラック用キャップ内に設けられたキャップ
内インク吸収体に所定量の染料系カラーインクを吐出さ
せる。続いて、カラー用キャップ内に設けられたキャッ
プ内吸収体に所定の染料系カラーインクを吐出させる。
【0074】前記キャップ吸収体としては、ウレタンや
ポリエチレン等を親水化処理した多孔質体を用いること
が好ましいが、これに限定されるものではなく、ある程
度のインク保持力を有するものであれば、種々の材質構
造の吸収体を使用することができる。次いで、ST14
で、記録手段にキャップを圧接してキャッピング状態と
し、一連の動作を完了する。図18について以上説明し
たような動作シーケンスを実行することにより、長期間
放置の場合でも記録手段(記録ヘッド)の吐出口及びそ
の近傍を保湿状態に維持することが可能となり、放置後
に記録を再開するときのキャップ内インクの増粘や固着
を防止することができる。そして、仮に長期間放置によ
り記録ヘッドカートリッジ(記録手段)の吐出口の目詰
まり等によりインク吐出不良が生じた場合でも、吸引ポ
ンプを作動させて吐出口からインクを吸引する吸引回復
動作を行なうことで、記録手段(記録ヘッドカートリッ
ジ)のインク吐出性能を容易に回復させることができ
る。
【0075】ここで、インクジェット記録装置で使用さ
れるインクの例について説明する。ブラックインクとし
ては、顔料カーボンブラックを親水化処理して分散可能
な状態にした顔料系インクが使用される。また、マイク
ロカプセルや樹脂分散によって安定化させたカーボンを
インク化したものを使用してもよい。カラーインクに用
いる染料としては、食用染料、酸性染料、直接染料、塩
基性染料などの水性染料が使用される。また、溶剤とし
ては、保湿性のあるグリセリンや尿素やジエチレングリ
コールをエタノールやイソプロピルアルコールを含む精
製水に溶解させて調製されたものが使用される。この場
合のグリセリンの添加量は、例えば、2重量%〜15重
量%、より好ましくは5重量%〜10重量%であること
が望ましい。
【0076】図19は図15中の記録手段(記録ヘッ
ド)からキャップ内へインクを吐出させるときの状態を
模式的に示す断面側面図である。記録終了後に、記録手
段としての記録ヘッドカートリッジ101は、記録範囲
外に設けられたキャップ手段に対向する位置に移動す
る。ここで、キャッピング動作に先立って、記録ヘッド
カートリッジ101からキャップ106(又は107)
内のキャップ内インク吸収体143へインクを吐出させ
る。符号141はこの時の吐出インク(インク滴)を示
す。また、符号144はキャップ106、107の内部
を不図示の吸引ポンプに接続するための吸引チューブを
示す。
【0077】図26は、顔料系インクを用いたキャップ
内保湿と染料系インク(カラーインク)を用いたキャッ
プ内保湿を高温/低湿環境で行ったときの試験結果であ
る。環境は摂氏30度/湿度10%に設定し、放置期間
は40日間とした。記録ヘッド本体の吸引回復シーケン
スでは、5日を経過した時点での記録再開にあたり、自
動吸引動作が1回入るように設定されている。このよう
な条件での試験の結果、顔料系ブラックインクで保湿し
たものでは、放置期間が10日過ぎた時点から、少数で
はあるが一部の吐出口に不吐出が発生した。ここでマニ
ュアル吸引動作を実行することで、一応正常な状態に復
帰した。実際の製品では、5日間を越えた際には回復動
作を自動的に実行した後に記録が開始されるので、不都
合が発生することはない。
【0078】更に20日間を経過したころから不吐出が
発生する吐出口の数が増加し、マニュアル吸引動作を1
〜2回を実施しないと正常な状態に復帰しない状態とな
ってきた。また、吸引動作自体においても、顔料の増粘
物が吸引動作に影響を与えるようになり、回復性能が低
下してしまうという結果が出てきた。30日間、40日
間放置の場合も、マニュアル回復動作が2〜4回必要と
なり、徐々に悪化傾向となっていったことがわかった。
【0079】一方、記録終了後のキャッピング動作前に
染料系カラーインクでブラック用キャップ内に予備吐出
を実施したものにおいては、放置期間が40日を経過し
ても、正常な状態を保つことができた。ただし、前述の
ように5日間以上経過したときには自動回復動作があ
り、その1回だけで十分な効果が認められた。このよう
に、キャップ内のインク吸収体への保湿インクの種類
(顔料系インク又は染料系インク)によって、放置期間
経過後のインク吐出性能が明らかに相違することがわか
った。
【0080】〔第7の実施態様〕次に本発明を適用した
インクジェット記録装置の第7の実施態様について説明
する。この第7の実施態様は、前述の第6の実施態様と
比較して、記録終了後のキャッピング動作の前に行なう
予備吐出を変更したものである。図20はこの第7の実
施態様の動作シーケンスを示すフローチャートである。
図20において、ST1(ステップ1)のキャッピング状
態から〜ST10(ステップ10)のキャップに隣接した
位置での記録ヘッド待機状態までの動作は、図18の第
6の実施態様におけるST1〜ST10と同じである。
【0081】図20において、ST10の記録ヘッド待機
位置での待機時間の経過をST21で管理し、ST21での
ヘッド待機時の時間が所定時間T21以上経過した際に
は、ST22で、キャッピング動作に先立って、記録中に
吐出された各キャップ内のインク量の程度を判断し、キ
ャップ内にインク溢れが発生するようなインク量がある
ときには、ST23で予め空吸引動作を実行し、その後、
ST24で記録手段にキャップを圧接させてキャッピング
する。本実施例においては、ST24のキャッピング状態
(キャップ閉じ状態)で、長時間経過しても記録信号が
受信されない場合、あるいは電源スイッチがオフされた
場合には、ブラック用キャップ内の顔料系ブラックイン
クを空吸引で除去するとともに、該ブラック用キャップ
内に所定量の染料系カラーインクを吐出する処理(ST2
4〜ST28)が実行される。
【0082】すなわち、ST25でユーザーが記録終了後
に電源オフを行ったときや、ST26で電源オンの状態で
長時間放置され、放置時間が所定時間T31を超えた場
合には、ST27において、キャップ内に溜まったインク
を空吸引で除去する処理が実行される。ここで、前記所
定時間T31は、数時間から1日間くらいの時間に設定
されることが望ましいが、これに限定されるものではな
く、キャップ内インクの増粘特性を考慮して設定すれば
よい。ST27におけるキャップ内インクの空吸引では、
ブラック用キャップ内に溜まっている顔料系ブラックイ
ンクとカラーキャップ内に溜まっている染料系カラーイ
ンクを吸引ポンプによる空吸引で一度除去する。
【0083】ST28では、カラー記録ヘッドからブラッ
ク用キャップ及びカラー用キャップの全てのキャップ内
に所定量のインク(染料系カラーインク)を吐出させ
る。具体的には、数百発〜数千発の染料系インクの吐出
を行う。本実施態様では、2000発を行ったが、カラ
ー記録ヘッドの吐出口からの1滴(1発の吐出量)あた
りの吐出量を考慮して決定するのがよい。次いで、ST2
9で、記録手段にキャップを圧接してキャッピング状態
とする。そして、ST30で記録手段のキャッピング状態
の継続が電源OFFによるものか否かを判別し、電源O
FFによる場合はST31へ進んで電源をOFFにし、一
連の動作を終了する。一方、電源OFFによるものでな
い場合は、上記ST1へ戻って以上説明した動作シーケン
スを繰り返す。
【0084】すなわち、図20で説明した第7の実施態
様においても、前述の第6の実施態様の場合と同様、記
録終了後のキャッピング動作においては、先ず、記録中
にそれぞれのキャップ内へ吐出されたインクを吸引排出
する空吸引動作を実行し、次いで、キャッピングされた
後にかなりの期間にわたって放置されることを前提とし
て、各キャップ内を保湿するためにキャップ内へカラー
記録ヘッドから染料系インク(カラーインク)を吐出す
る予備吐出(インク吐出動作)を実行する。図20につ
いて説明したような動作シーケンスを有する第7の実施
態様によっても、長期間放置の場合でも記録手段(記録
ヘッド)の吐出口及びその近傍を保湿状態に維持するこ
とが可能となり、放置後に記録を再開するときのキャッ
プ内インクの増粘や固着を防止することができる。そし
て、仮に長期間放置により記録ヘッドカートリッジ(記
録手段)の吐出口の目詰まり等によりインク吐出不良が
生じた場合でも、吸引ポンプを作動させて吐出口からイ
ンクを吸引する吸引回復動作を行なうことで、記録手段
(記録ヘッドカートリッジ)のインク吐出性能を容易に
回復させることができる。
【0085】〔第8の実施態様〕次に本発明を適用した
インクジェット記録装置の第8の実施態様について説明
する。図21は本発明を適用したインクジェット記録装
置の第8の実施態様の概略構成を示す模式的斜視図であ
る。図21において、本実施態様ではブラック記録手段
用に設置されたキャップが2種類あり、166aは記録
中に使用されない(インク吐出に利用されない)吐出口
の乾燥防止のための定期的な予備吐出動作を、実施させ
るためのキャップであり、該キャップ166aはブラッ
ク記録手段を吸引可能な機能を有していて不図示の負圧
ポンプと接続されている。また、ブラック用キャップ1
66bはブラック記録手段の放置用の保護キャップであ
る。169はカラー記録手段から記録中に乾燥防止のた
めの定期的な予備吐出動作を実行するための予備吐出受
け部である。
【0086】ここで予備吐出を受けるためのブラック専
用の予備吐出キャップ166aと放置専用のブラックキ
ャップ166bを分けてある理由は、ブラック顔料系イ
ンク及びカラー染料系インクとして互いに反応性を有す
るインクシステムが使用されているからである。具体的
には、アニオンブラック顔料系インクとカチオン染料系
インクを使うことで、記録動作において記録紙上に画像
を形成するときに、ブラック画像とカラー画像の画像領
域が隣接する箇所においてお互いのインクが滲み合う問
題を解決するように考慮されている。記録紙上で両者の
インクが接した部分の画像ではインク同士の反応によっ
て境界部の滲み、いわゆるブリーディングを防ぐことが
可能となっている。また、カラーインクに二価金属塩を
入れたタイプで反応させたものでも構わなく、ブラック
顔料系インクとカラー染料系インクとが反応によって増
粘もしくは固化するものである。
【0087】記録中の定期的な予備吐出動作では、10
〜15秒の間隔で全吐出口から所定量のインクを吐出す
る予備吐出を、全吐出口について10〜20発程度行
う。前記ブラック用保護キャップ166b及びカラー用
キャップ167の内部に対して定期的なインク吐出は実
行しない。ただし、記録が終了した後のキャッピング動
作前においては、カラー記録ヘッドからブラック用保護
キャップ166b並びにカラー用の各キャップ167の
内部に所定量のインク(染料系インク)を吐出させてか
らキャップを記録ヘッドに圧接させてキャッピング状態
とするものであり、この点は前述の第6の実施態様及び
第7の実施態様と同じである。また、第8の実施態様の
その他の構成も、前述の第6の実施態様及び第7の実施
態様の場合と実質的に同じである。
【0088】図22は本発明を適用したインクジェット
記録装置の第8の実施態様の動作シーケンスを示すフロ
ーチャートである。通常、電源オン状態ではイニシャル
動作を実行した後、記録手段はキャッピングされてお
り、以下各ステップ(ST)ごとに説明する。図22におい
て、ST31はキャッピングされた待機状態であり、ST3
2では記録信号入力の有無を確認している。ここで記録
信号が入力されると、ST33でキャップを開放し、ST3
4で、記録前の記録手段(記録ヘッド)の初期メンテナ
ンスのために、ブラック記録手段からはブラック用キャ
ップ166aに、またカラー記録手段からは予備吐出受
け部169内に全吐出口から所定量のインクを吐出させ
る記録前予備吐出を行なう。この場合も、待機状態が比
較的長い期間であった場合には、記録ヘッドからキャッ
プを介して吸引動作を実行することにより吐出口から古
いインクを排出させ、その後で記録を開始することが望
ましい。
【0089】続いてST35で記録を開始して画像を形成
する。ST36では、記録中の所定設定時間T41毎に、
予備吐出受け部169へ記録ヘッドを移動させ、ST37
で予備吐出受け部169へ向けて所定量のインク吐出
(予備吐出)を行う。ST38で記録が完了した否かを判
別し、記録が完了した場合はST39で記録紙の排出を行
い、記録が完了していない場合は、上記ST36へ戻って
前述の動作を繰り返す。ST39の排紙動作の後、ST40
で記録ヘッドを記録再開のための待機位置へ移動させ、
記録信号を待つ。
【0090】ST41では、ST40で記録ヘッドを待機状
態にした後の時間経過を検知し、待機時間が所定時間T
42を超えたか否かを判別する。そして、所定時間T4
2を経て更に2分経過した後に、ST42で予備吐出に先
立ち前記ブラック用のキャップ166a内に溜まったイ
ンクを空吸引動作で排除する。次にST43の予備吐出
は、キャップ内の吸収体を保湿するための予備吐出であ
り、ブラック用保護キャップ166b及びカラー用キャ
ップ167内に順次カラー記録ヘッドの吐出口から染料
系インク(カラーインク)を吐出させていくことにより
実行される。その際、保湿のために予備吐出されるイン
クは、特定色のカラーインクに限定されることなく、任
意の色のカラーインクもしくは全色のカラーインクで実
施してもよく、さらに、シアン、マゼンタ、イエローに
加えて、淡シアン、淡マゼンタ、淡イエローのうちの少
なくとも1色の特定色のインクのみを使用して実行して
もよい。ただし、カラー吐出口から吐出されるインクの
総量は、キャップ内にインク溢れを生じさせないよう
に、予め適正な量に設定しておく。
【0091】なお、本実施例(第8の実施態様)におい
ても、前記ST42のキャップ内吸収体への予備吐出動作
に先立ち、ブラック用保護キャップ166b及びカラー
用キャップ167内に入っている前回実施されたインク
を吸引排出するための空吸引動作を実行することが望ま
しい。その理由は、すでに前回のキャッピング動作前に
行われた予備吐出で吐出された保湿用インクを除去する
ことが望ましいためである。この空吸引動作の実施時期
は、キャッピング動作の前の他に、上記ST35の記録開
始前に実施してもよく、更に記録に関わらない待機時の
余った時間を利用して実施してもよい。また、仮に記録
ヘッドのキャッピング前に吐出口からの吸引回復動作が
実施されたときには、キャップ内の増粘インクは排除さ
れているので、上記空吸引動作を省略することも可能で
ある。その後に、ST43で記録ヘッドのキャッピング動
作を行い、キャップ閉じ状態にし、一連の動作を終了す
る。
【0092】〔第9の実施態様〕図23は本発明を適用
したインクジェット記録装置の第9の実施態様を前方か
ら見た模式的斜視図であり、図24は図23のインクジ
ェット記録装置を後方から見た模式的斜視図であり、図
25は図23のインクジェット記録装置の模式的断面側
面図である。図23〜図25において、記録手段として
の記録ヘッドカートリッジ101は、上下方向(鉛直方
向)に搬送される記録紙108に対して画像を形成する
ように鉛直姿勢(立ち姿勢)でキャリッジ102上に搭
載されている。この図23〜図25に示すインクジェッ
ト記録装置の基本的な構成は、前述の第6の実施態様の
場合と同じである。本実施態様では、被記録材(記録媒
体)としての記録紙108は下から上方向へ所定ピッチ
で搬送され、ピッチ搬送の間に1ラインづつ記録してい
くように構成されている。
【0093】図23〜図25のインクジェット記録装置
においても、前述の第6の実施態様〜第8の実施態様で
説明した構成及び動作シーケンスと同様の手段によっ
て、記録終了後のキャッピング動作に先立って、顔料系
インクを用いる記録ヘッドのキャップ(ブラック用キャ
ップ)及び染料系インクを用いる記録ヘッドのキャップ
(カラー用キャップ)のそれぞれの内部に、記録ヘッド
から所定量の染料系インクを予備吐出し、しかる後に各
記録ヘッドをキャップに圧接させてキャッピングするこ
とにより吐出口の乾燥を防止するように構成されてい
る。つまり、図23〜図25のインクジェット記録装置
は、記録手段としての記録ヘッド(記録ヘッドカートリ
ッジ)101を立ち姿勢で使用し、下方から上方へ紙送
りされる記録媒体108に記録する点で、前述の各実施
態様と相違するが、その他の構成及び動作は前述の各実
施態様の場合と実質上同じである。
【0094】以上説明した各実施態様によれば、吐出口
からインク滴を吐出して記録紙に記録を行う記録手段と
してのインクジェット記録ヘッド(ヘッドカートリッ
ジ)101と、該記録ヘッド101の吐出口111、1
12の乾燥を防止するためのキャップ106、107
と、非記録時に前記記録ヘッド101を前記キャップ1
06、107に対向させて前記吐出口111、112か
らインク滴を吐出させて吐出不良を解消する吐出不良回
復手段とを備えたインクジェット記録装置において、前
記記録ヘッド101による記録が終了して該記録ヘッド
をキャップ106、107により封止(キャッピング)
する段階で、該封止動作に先立って前記記録ヘッド10
1からキャップ106、107に所定量のインクを吐出
するに際し、顔料系インク(ブラックインク)を吐出す
る吐出口111に対応するキャップ106及び染料系イ
ンク(カラーインク)を吐出する吐出口112に対応す
るキャップ107の全てのキャップ内へ染料系インクを
所定量吐出し、しかる後に記録ヘッドをキャッピングす
るように構成したので、キャッピング状態で長期間放置
する場合でも、記録手段101の吐出口111、112
及びその近傍の乾燥を防止することで、記録再開時の記
録手段の回復動作を安定的に実行することができるイン
クジェット記録装置が提供される。
【0095】なお、本発明は、顔料系インクを用いる少
なくとも1つの記録手段と染料系インクを用いる少なく
とも1つの記録手段とを用いて記録するインクジェット
記録装置であれば、同一又は異なる色彩のインクを用い
て記録する複数の記録手段を用いるカラー記録装置、あ
るいは同一色彩で異なる濃度で記録する複数の記録手段
を用いる階調記録装置、さらには、これらを組み合わせ
た記録装置の場合にも、同様に適用することができ、同
様の効果を達成し得るものである。さらに、本発明は、
記録手段とインクタンクを一体化した交換可能なインク
ジェットカートリッジ(記録ヘッドカートリッジ)を用
いる構成、記録手段とインクタンクを別体にし、その間
をインク供給用のチューブ等で接続する構成など、記録
手段とインクタンクの配置構成がどのような場合にも同
様に適用することができ、同様の効果が得られるもので
ある。
【0096】また、本発明は、インクジェット記録装置
の場合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用
いる記録手段を使用するものにも適用できるが、中で
も、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記
録手段を使用するインクジェット記録装置において優れ
た効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記
録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0097】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、顔料インクを吐出する顔料インク吐
出口と染料インクを吐出する染料インク吐出口とを備え
たインクジェット記録装置のヘッド回復装置であって、
前記顔料インク吐出口をキャッピングする顔料インクキ
ャップと前記染料インク吐出口をキャッピングする染料
インクキャップとを有し、所定の回復動作時には、前記
染料インク吐出口から前記顔料インクキャップに予備吐
出を行う構成としたので、顔料インク吐出口用のキャッ
ピング手段で固着堆積した顔料インクを染料インクによ
り溶解させることで、固着堆積した顔料インクを容易に
かつ確実に除去することができるヘッド回復装置が提供
される。
【0098】請求項2〜4の発明によれば、さらに、前
記顔料インクキャップ内と前記染料インクキャップ内と
には、それぞれインク吸収部材が配設されている構成、
前記顔料インク吐出口が前記染料インク吐出口より記録
がなされる記録領域に近い側に配置され、前記顔料イン
クキャップが前記染料インクキャップより前記記録領域
に近い側に配置される構成、あるいは、前記顔料インク
キャップと前記染料インクキャップとは一体的に形成さ
れている構成としたので、一層効率よく、顔料インク吐
出口用のキャッピング手段で固着堆積した顔料インクを
染料インクにより溶解させることで、固着堆積した顔料
インクを容易にかつ確実に除去することができるヘッド
回復装置が提供される。
【0099】請求項5〜7の発明によれば、さらに、前
記顔料インクキャップが前記顔料インク吐出口をキャッ
ピングしているときに前記顔料インク吐出口から吸引を
行う顔料インク吸引ポンプと、前記染料インクキャップ
が前記染料インク吐出口をキャッピングしているときに
前記染料インク吐出口から吸引を行う染料インク吸引ポ
ンプと、を更に有する構成、所定の回復動作時に、前記
顔料インクキャップの、前記顔料インク吐出口が設けら
れた吐出口面との当接部に対して前記染料インク吐出口
から染料インクを予備吐出する構成、あるいは、所定の
回復動作時に、前記顔料インクキャップによって前記染
料インク吐出口をキャッピングし、前記染料インク吐出
口から吸引を行う構成としたので、一層効率よく、顔料
インク吐出口用のキャッピング手段で固着堆積した顔料
インクを染料インクにより溶解させることで、固着堆積
した顔料インクを容易にかつ確実に除去することができ
るヘッド回復装置が提供される。
【0100】請求項8の発明によれば、顔料インクを吐
出する顔料インク吐出口と染料インクを吐出する染料イ
ンク吐出口とを備えたインクジェット記録装置のヘッド
回復装置であって、前記顔料インク吐出口をキャッピン
グする顔料インクキャップと前記染料インク吐出口をキ
ャッピングする染料インクキャップとを有し、所定の回
復動作時に、前記顔料インクキャップによって前記染料
インク吐出口をキャッピングし、前記染料インク吐出口
から吸引を行う構成としたので、顔料インク吐出口用の
キャッピング手段で固着堆積した顔料インクを染料イン
クにより溶解させることで、固着堆積した顔料インクを
容易にかつ確実に除去することができるヘッド回復装置
が提供される。
【0101】請求項9の発明によれば、顔料インクを吐
出する顔料インク吐出口と染料インクを吐出する染料イ
ンク吐出口とを備えたインクジェット記録装置のヘッド
回復装置であって、前記顔料インク吐出口から記録に無
関係な予備吐出が行われて吐出された顔料インクの滴を
受けるための顔料インク受けと前記染料インク吐出口か
ら予備吐出が行われて吐出された染料インクの滴を受け
るための染料インク受けとを有し、所定の回復動作時に
は、前記染料インク吐出口から前記顔料インク受けに予
備吐出を行う構成としたので、顔料インク吐出口用のキ
ャッピング手段で固着堆積した顔料インクを染料インク
により溶解させることで、固着堆積した顔料インクを容
易にかつ確実に除去することができるヘッド回復装置が
提供される。請求項10の発明によれば、さらに、前記
顔料インク受けは前記顔料インク吐出口をキャッピング
する顔料インクキャップであり、前記染料インク受けは
前記染料インク吐出口をキャッピングする染料インクキ
ャップである構成としたので、効率よく上記効果を奏す
ることができる。
【0102】請求項11の発明によれば、顔料インクを
吐出する顔料インク吐出口と染料インクを吐出する染料
インク吐出口とを備えたインクジェット記録装置であっ
て、前記顔料インク吐出口をキャッピングする顔料イン
クキャップと前記染料インク吐出口をキャッピングする
ための染料インクキャップとを有し、所定の回復動作時
には、前記染料インク吐出口から前記顔料インクキャッ
プに予備吐出を行う構成としたので、顔料インク吐出口
用のキャッピング手段で固着堆積した顔料インクを染料
インクにより溶解させることで、固着堆積した顔料イン
クを容易にかつ確実に除去することができるインクジェ
ット記録装置が提供される。
【0103】請求項12〜14の発明によれば、請求項
11の構成に加えて、前記顔料インクキャップ内と前記
染料インクキャップ内とには、それぞれインク吸収部材
が配設されている構成、前記顔料インク吐出口が前記染
料インク吐出口より記録がなされる記録領域に近い側に
配置され、前記顔料インクキャップが前記染料インクキ
ャップより前記記録領域に近い側に配置される構成、あ
るいは、前記顔料インクキャップと前記染料インクキャ
ップとは一体的に形成されている構成としたので、一層
効率よく、顔料インク吐出口用のキャッピング手段で固
着堆積した顔料インクを染料インクにより溶解させるこ
とで、固着堆積した顔料インクを容易にかつ確実に除去
することができるインクジェット記録装置が提供され
る。
【0104】請求項15〜17の発明によれば、請求項
11の構成に加えて、前記顔料インクキャップが前記顔
料インク吐出口をキャッピングしているときに前記顔料
インク吐出口から吸引を行う顔料インク吸引ポンプと、
前記染料インクキャップが前記染料インク吐出口をキャ
ッピングしているときに前記染料インク吐出口から吸引
を行う染料インク吸引ポンプと、を更に有する構成、所
定の回復動作時に、前記顔料インクキャップの、前記顔
料インク吐出口が設けられた吐出口面との当接部に対し
て前記染料インク吐出口から染料インクを予備吐出する
構成、あるいは、所定の回復動作時に、前記顔料インク
キャップによって前記染料インク吐出口をキャッピング
し、前記染料インク吐出口から吸引を行う構成としたの
で、一層効率よく、顔料インク吐出口用のキャッピング
手段で固着堆積した顔料インクを染料インクにより溶解
させることで、固着堆積した顔料インクを容易にかつ確
実に除去することができるインクジェット記録装置が提
供される。
【0105】請求項18の発明によれば、顔料インクを
吐出する顔料インク吐出口と染料インクを吐出する染料
インク吐出口とを備えたインクジェット記録装置であっ
て、前記顔料インク吐出口をキャッピングする顔料イン
クキャップと前記染料インク吐出口をキャッピングする
染料インクキャップとを有し、所定の回復動作時に、前
記顔料インクキャップによって前記染料インク吐出口を
キャッピングし、前記染料インク吐出口から吸引を行う
構成としたので、顔料インク吐出口用のキャッピング手
段で固着堆積した顔料インクを染料インクにより溶解さ
せることで、固着堆積した顔料インクを容易にかつ確実
に除去することができるインクジェット記録装置が提供
される。
【0106】請求項19の発明によれば、顔料インクを
吐出する顔料インク吐出口と染料インクを吐出する染料
インク吐出口とを備えたインクジェット記録装置であっ
て、前記顔料インク吐出口から記録に無関係な予備吐出
が行われて吐出された顔料インクの滴を受けるための顔
料インク受けと前記染料インク吐出口から予備吐出が行
われて吐出された染料インクの滴を受けるための染料イ
ンク受けとを有し、所定の回復動作時には、前記染料イ
ンク吐出口から前記顔料インク受けに予備吐出を行う構
成としたので、顔料インク吐出口用のキャッピング手段
で固着堆積した顔料インクを染料インクにより溶解させ
ることで、固着堆積した顔料インクを容易にかつ確実に
除去することができるインクジェット記録装置が提供さ
れる。
【0107】請求項20〜24の発明によれば、更に前
記顔料インク受けは前記顔料インク吐出口をキャッピン
グする顔料インクキャップであり、前記染料インク受け
は前記染料インク吐出口をキャッピングする染料インク
キャップである構成、顔料インクがブラックインクであ
り、染料インクがカラーインクである構成、ブラックイ
ンクがカーボンブラック系顔料インクである構成、カラ
ーインクが、シアン、マゼンタ及びイエローのカラーイ
ンクである構成、あるいは、カラーインクが、シアン、
マゼンタ、イエロー、淡シアン、淡マゼンタ及び淡イエ
ローのカラーインクである構成としたので、顔料インク
吐出口用のキャッピング手段で固着堆積した顔料インク
を染料インクにより溶解させることで、固着堆積した顔
料インクを容易にかつ確実に除去することができるイン
クジェット記録装置が提供される。
【0108】請求項25及び26の発明によれば、さら
に、カーボンブラック系顔料インクとカラー染料インク
とは互いに非反応性のインクであり、混じりあったとき
に増粘、析出又は固着現象を発生させない構成、あるい
は、カーボンブラック系顔料インクとカラー染料インク
とは互いに反応性のインクであり、混じりあったときに
アニオン反応、カチオン反応又はイオン結合反応によっ
て増粘、析出又は固着現象を発生する構成としたので、
効率よく、顔料インク吐出口用のキャッピング手段で固
着堆積した顔料インクを染料インクにより溶解させるこ
とで、固着堆積した顔料インクを容易にかつ確実に除去
することができるインクジェット記録装置が提供され
る。
【0109】請求項27〜30の発明によれば、前記顔
料インク吐出口は、該顔料インク吐出口から顔料インク
を吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネ
ルギー発生体を有する顔料インク吐出ヘッドに設けられ
ている構成、前記エネルギー発生体は、熱エネルギーを
発生する電気熱変換体である構成、前記染料インク吐出
口は、該染料インク吐出口から染料インクを吐出するた
めに利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生体
を有する染料インク吐出ヘッドに設けられている構成、
あるいは、前記エネルギー発生体は、熱エネルギーを発
生する電気熱変換体である構成としたので、効率よく、
顔料インク吐出口用のキャッピング手段で固着堆積した
顔料インクを染料インクにより溶解させることで、固着
堆積した顔料インクを容易にかつ確実に除去することが
できるインクジェット記録装置が提供される。
【0110】請求項31の発明によれば、顔料インクを
吐出する顔料インク吐出口と染料インクを吐出する染料
インク吐出口とを備えたインクジェット記録装置のヘッ
ド回復方法であって、前記顔料インク吐出口から該顔料
インク吐出口をキャッピングするための顔料インクキャ
ップに記録に無関係な予備吐出を行う工程と、前記染料
インク吐出口から該染料インク吐出口をキャッピングす
るための染料インクキャップに予備吐出を行う工程と、
前記染料インク吐出口から前記顔料インクキャップに予
備吐出を行う工程と、を含む構成としたので、顔料イン
ク吐出口用のキャッピング手段で固着堆積した顔料イン
クを染料インクにより溶解させることで、固着堆積した
顔料インクを容易にかつ確実に除去することができるイ
ンクジェット記録装置のヘッド回復方法が提供される。
【0111】請求項32及び33の発明によれば、上記
請求項31の構成に加えて、前記顔料インクキャップ
の、前記顔料インク吐出口が設けられた吐出口面との当
接部に対して前記染料インク吐出口から染料インクを予
備吐出する工程を更に含む構成、あるいは、前記染料イ
ンク吐出口から前記顔料インクキャップに予備吐出を行
う工程の後、前記顔料インクキャップが前記顔料インク
吐出口をキャッピングする工程を更に含む構成としたの
で、一層効率よく、顔料インク吐出口用のキャッピング
手段で固着堆積した顔料インクを染料インクにより溶解
させることで、固着堆積した顔料インクを容易にかつ確
実に除去することができるインクジェット記録装置のヘ
ッド回復方法が提供される。
【0112】請求項34の発明によれば、顔料インクを
吐出する顔料インク吐出口と染料インクを吐出する染料
インク吐出口とを備えたインクジェット記録装置のヘッ
ド回復方法であって、顔料インクキャップが前記顔料イ
ンク吐出口をキャッピングしているときに前記顔料イン
ク吐出口から吸引を行う工程と、染料インクキャップが
前記染料インク吐出口をキャッピングしているときに前
記染料インク吐出口から吸引を行う工程と、前記顔料イ
ンクキャップが前記染料インク吐出口をキャッピングし
ているときに前記染料インク吐出口から吸引を行う工程
と、を含む構成としたので、顔料インク吐出口用のキャ
ッピング手段で固着堆積した顔料インクを染料インクに
より溶解させることで、固着堆積した顔料インクを容易
にかつ確実に除去することができるインクジェット記録
装置のヘッド回復方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の概
略構成を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中の記録ヘッドのインク吐出部の構造を模
式的に示す部分斜視図である。
【図3】本発明を適用したインクジェット記録装置のヘ
ッド回復装置の一実施例において染料インクヘッド(染
料インク吐出口)を顔料インクヘッド(顔料インク吐出
口)用のキャップ(キャッピング手段)に対向させた非
キャッピング状態を示す模式的正面図である。
【図4】図3のヘッド回復装置において、顔料インクヘ
ッド用のキャップにおけるヘッド面(吐出口面)との当
接部(ヘッド面当接部)4Aa、4Abを追加して示す
ヘッド回復装置の模式的正面図である。
【図5】図3のヘッド回復装置において、染料インクヘ
ッドを顔料インクヘッド用のキャップに対向させたキャ
ッピング状態を示す模式的正面図である。
【図6】図3のヘッド回復装置において、顔料インクヘ
ッド1Aを顔料インクヘッド用のキャップ4Aに対向さ
せかつ染料インクヘッド1Bを染料インクヘッド用のキ
ャップ4Bに対向させた非キャッピング状態を示す模式
的正面図である。
【図7】図3のヘッド回復装置において、顔料インクヘ
ッド1Aを顔料インクヘッド用のキャップ4Aに対向さ
せかつ染料インクヘッド1Bを染料インクヘッド用のキ
ャップ4Bに対向させたキャッピング状態を示す模式的
正面図である。
【図8】図3のヘッド回復装置において、顔料インクヘ
ッド1A及び染料インクヘッド1Bの少なくとも一方を
顔料インクヘッド用のキャップ4A及び染料インクヘッ
ド用のキャップ4Bの少なくとも一方に対向させた非キ
ャッピング状態を示す模式的側面図である。
【図9】図3のヘッド回復装置を斜め上方から見て示す
模式的斜視図である。
【図10】図3のヘッド回復装置のクリーニング手段を
ヘッド(吐出口)とともに下方から見て示す模式的斜視
図である。
【図11】本発明を適用したヘッド回復装置の他の実施
例を斜め上方から見た状態を示す模式的斜視図である。
【図12】本発明を適用したヘッド回復装置のクリーニ
ング部材と一体型のヘッドとを下方から見て示す模式的
斜視図である。
【図13】インクジェット記録装置の従来の回復動作を
説明するためのヘッド回復装置の模式的正面図である。
【図14】インクジェット記録装置の従来の回復動作を
説明するためのヘッド回復装置の模式的側面図である。
【図15】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第6の実施態様の概略構成を示す模式的斜視図である。
【図16】図15中の記録手段としての記録ヘッドカー
トリッジの構成例を示す模式的斜視図である。
【図17】(A)及び(B)は図15中の記録手段とし
ての記録ヘッドカートリッジの他の構成例を示す模式的
斜視図である。
【図18】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第6の実施態様の動作シーケンスを示すフローチャート
である。
【図19】図15中の記録手段からキャップ内へインク
を吐出させるときの状態を模式的に示す断面側面図であ
る。
【図20】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第7の実施態様の動作シーケンスを示すフローチャート
である。
【図21】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第8の実施態様の概略構成を示す模式的斜視図である。
【図22】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第8の実施態様の動作シーケンスを示すフローチャート
である。
【図23】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第9の実施態様を前方から見た模式的斜視図である。
【図24】図23のインクジェット記録装置を後方から
見た模式的斜視図である。
【図25】図23のインクジェット記録装置の模式的断
面側面図である。
【図26】顔料系インクを用いたキャップ内保湿と染料
系インクを用いたキャップ内保湿を高温/低湿環境で行
ったときの試験結果を示す図表である。
【符号の説明】
1A 顔料インクヘッド 1B 染料インクヘッド 2 主走査キャリッジ 3 主走査レール 4A 顔料インクヘッド用のキャップ(キャ
ッピング手段) 4B 染料インクヘッド用のキャップ(キャ
ッピング手段) 4Aa、4Ab ヘッド面当接部(キャップAの) 4Ac、4Ad ヘッド面当接部(キャップAの) 5A、5B 吸引手段(吸引ポンプ) 9A、9B インク吸収部材 10A 顔料インクヘッド用のクリーニング部材
(クリーニング手段) 10B 染料インクヘッド用のクリーニング部材
(クリーニング手段) 11A、11B クリーナ 1Aa、1Ba 吐出口部(吐出口) 1a、1b 吐出口部(吐出口) 30 被記録材(記録用紙等) 31 給紙ローラ 32 紙送りローラ 35 ヘッド回復装置 81 吐出口面(ヘッド面) 82 吐出口 85 電気熱変換体 101 記録手段(記録ヘッド、記録ヘッドカ
ートリッジ) 101A ブラック記録手段 101B カラー記録手段 102 キャリッジ 103 駆動ベルト 104 ガイド軸 105 拍車 106 ブラック用キャップ 107 カラー用キャップ 108 記録媒体(被記録材、記録紙) 111 ブラック吐出口 112 カラー吐出口 113 ブラックインクタンク 114 シアンインクタンク 115 マゼンタインクタンク 116 イエローインクタンク 141 吐出インク 143 キャップ内インク吸収体 144 吸引チューブ 166a ブラック用予備吐出受け部 166b ブラック用保護キャップ 167 カラー用キャップ 169 カラー用予備吐出受け部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海老沢 功 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA14 EA27 EC24 EC54 JA13 JC10 JC20 JC23

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料インクを吐出する顔料インク吐出
    口と染料インクを吐出する染料インク吐出口とを備えた
    インクジェット記録装置のヘッド回復装置であって、 前記顔料インク吐出口をキャッピングする顔料インクキ
    ャップと前記染料インク吐出口をキャッピングする染料
    インクキャップとを有し、 所定の回復動作時には、前記染料インク吐出口から前記
    顔料インクキャップに予備吐出を行うことを特徴とする
    ヘッド回復装置。
  2. 【請求項2】 前記顔料インクキャップ内と前記染料イ
    ンクキャップ内とには、それぞれインク吸収部材が配設
    されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッド回
    復装置。
  3. 【請求項3】 前記顔料インク吐出口が前記染料インク
    吐出口より記録がなされる記録領域に近い側に配置さ
    れ、前記顔料インクキャップが前記染料インクキャップ
    より前記記録領域に近い側に配置されることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のヘッド回復装置。
  4. 【請求項4】 前記顔料インクキャップと前記染料イン
    クキャップとは一体的に形成されていることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載のヘッド回復装置。
  5. 【請求項5】 前記顔料インクキャップが前記顔料イン
    ク吐出口をキャッピングしているときに前記顔料インク
    吐出口から吸引を行う顔料インク吸引ポンプと、前記染
    料インクキャップが前記染料インク吐出口をキャッピン
    グしているときに前記染料インク吐出口から吸引を行う
    染料インク吸引ポンプと、を更に有することを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載のヘッド回復装置。
  6. 【請求項6】 所定の回復動作時に、前記顔料インクキ
    ャップの、前記顔料インク吐出口が設けられた吐出口面
    との当接部に対して前記染料インク吐出口から染料イン
    クを予備吐出することを特徴とする請求項1〜5のいず
    れかに記載のヘッド回復装置。
  7. 【請求項7】 所定の回復動作時に、前記顔料インクキ
    ャップによって前記染料インク吐出口をキャッピング
    し、前記染料インク吐出口から吸引を行うことを特徴と
    する請求項1〜6のいずれかに記載のヘッド回復装置。
  8. 【請求項8】 顔料インクを吐出する顔料インク吐出口
    と染料インクを吐出する染料インク吐出口とを備えたイ
    ンクジェット記録装置のヘッド回復装置であって、 前記顔料インク吐出口をキャッピングする顔料インクキ
    ャップと前記染料インク吐出口をキャッピングする染料
    インクキャップとを有し、 所定の回復動作時に、前記顔料インクキャップによって
    前記染料インク吐出口をキャッピングし、前記染料イン
    ク吐出口から吸引を行うことを特徴とするヘッド回復装
    置。
  9. 【請求項9】 顔料インクを吐出する顔料インク吐出口
    と染料インクを吐出する染料インク吐出口とを備えたイ
    ンクジェット記録装置のヘッド回復装置であって、 前記顔料インク吐出口から記録に無関係な予備吐出が行
    われて吐出された顔料インクの滴を受けるための顔料イ
    ンク受けと前記染料インク吐出口から予備吐出が行われ
    て吐出された染料インクの滴を受けるための染料インク
    受けとを有し、 所定の回復動作時には、前記染料インク吐出口から前記
    顔料インク受けに予備吐出を行うことを特徴とするヘッ
    ド回復装置。
  10. 【請求項10】 前記顔料インク受けは前記顔料インク
    吐出口をキャッピングする顔料インクキャップであり、
    前記染料インク受けは前記染料インク吐出口をキャッピ
    ングする染料インクキャップであることを特徴とする請
    求項9に記載のヘッド回復装置。
  11. 【請求項11】 顔料インクを吐出する顔料インク吐出
    口と染料インクを吐出する染料インク吐出口とを備えた
    インクジェット記録装置であって、 前記顔料インク吐出口をキャッピングする顔料インクキ
    ャップと前記染料インク吐出口をキャッピングするため
    の染料インクキャップとを有し、 所定の回復動作時には、前記染料インク吐出口から前記
    顔料インクキャップに予備吐出を行うことを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記顔料インクキャップ内と前記染料
    インクキャップ内とには、それぞれインク吸収部材が配
    設されていることを特徴とする請求項11に記載のイン
    クジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記顔料インク吐出口が前記染料イン
    ク吐出口より記録がなされる記録領域に近い側に配置さ
    れ、前記顔料インクキャップが前記染料インクキャップ
    より前記記録領域に近い側に配置されることを特徴とす
    る請求項11又は12に記載のインクジェット記録装
    置。
  14. 【請求項14】 前記顔料インクキャップと前記染料イ
    ンクキャップとは一体的に形成されていることを特徴と
    する請求項11〜13のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  15. 【請求項15】 前記顔料インクキャップが前記顔料イ
    ンク吐出口をキャッピングしているときに前記顔料イン
    ク吐出口から吸引を行う顔料インク吸引ポンプと、前記
    染料インクキャップが前記染料インク吐出口をキャッピ
    ングしているときに前記染料インク吐出口から吸引を行
    う染料インク吸引ポンプと、を更に有することを特徴と
    する請求項11〜14のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  16. 【請求項16】 所定の回復動作時に、前記顔料インク
    キャップの、前記顔料インク吐出口が設けられた吐出口
    面との当接部に対して前記染料インク吐出口から染料イ
    ンクを予備吐出することを特徴とする請求項11〜15
    のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 所定の回復動作時に、前記顔料インク
    キャップによって前記染料インク吐出口をキャッピング
    し、前記染料インク吐出口から吸引を行うことを特徴と
    する請求項11〜16のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  18. 【請求項18】 顔料インクを吐出する顔料インク吐出
    口と染料インクを吐出する染料インク吐出口とを備えた
    インクジェット記録装置であって、 前記顔料インク吐出口をキャッピングする顔料インクキ
    ャップと前記染料インク吐出口をキャッピングする染料
    インクキャップとを有し、 所定の回復動作時に、前記顔料インクキャップによって
    前記染料インク吐出口をキャッピングし、前記染料イン
    ク吐出口から吸引を行うことを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置。
  19. 【請求項19】 顔料インクを吐出する顔料インク吐出
    口と染料インクを吐出する染料インク吐出口とを備えた
    インクジェット記録装置であって、 前記顔料インク吐出口から記録に無関係な予備吐出が行
    われて吐出された顔料インクの滴を受けるための顔料イ
    ンク受けと前記染料インク吐出口から予備吐出が行われ
    て吐出された染料インクの滴を受けるための染料インク
    受けとを有し、 所定の回復動作時には、前記染料インク吐出口から前記
    顔料インク受けに予備吐出を行うことを特徴とするイン
    クジェット記録装置。
  20. 【請求項20】 前記顔料インク受けは前記顔料インク
    吐出口をキャッピングする顔料インクキャップであり、
    前記染料インク受けは前記染料インク吐出口をキャッピ
    ングする染料インクキャップであることを特徴とする請
    求項19に記載のインクジェット記録装置。
  21. 【請求項21】 顔料インクがブラックインクであり、
    染料インクがカラーインクであることを特徴とする請求
    項11〜20のいずれか記載のインクジェット記録装
    置。
  22. 【請求項22】 ブラックインクがカーボンブラック系
    顔料インクであることを特徴とする請求項21に記載の
    インクジェット記録装置。
  23. 【請求項23】 カラーインクが、シアン、マゼンタ及
    びイエローのカラーインクであることを特徴とする請求
    項21に記載のインクジェット記録装置。
  24. 【請求項24】 カラーインクが、シアン、マゼンタ、
    イエロー、淡シアン、淡マゼンタ及び淡イエローのカラ
    ーインクであることを特徴とする請求項21に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  25. 【請求項25】 カーボンブラック系顔料インクとカラ
    ー染料インクとは互いに非反応性のインクであり、混じ
    りあったときに増粘、析出又は固着現象を発生させない
    ことを特徴とする請求項21〜24のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置。
  26. 【請求項26】 カーボンブラック系顔料インクとカラ
    ー染料インクとは互いに反応性のインクであり、混じり
    あったときにアニオン反応、カチオン反応又はイオン結
    合反応によって増粘、析出又は固着現象を発生すること
    を特徴とする請求項21〜24のいずれかに記載のイン
    クジェット記録装置。
  27. 【請求項27】 前記顔料インク吐出口は、該顔料イン
    ク吐出口から顔料インクを吐出するために利用されるエ
    ネルギーを発生するエネルギー発生体を有する顔料イン
    ク吐出ヘッドに設けられていることを特徴とする請求項
    11〜26のいずれかに記載のインクジェット記録装
    置。
  28. 【請求項28】 前記エネルギー発生体は、熱エネルギ
    ーを発生する電気熱変換体であることを特徴とする請求
    項27に記載のインクジェット記録装置。
  29. 【請求項29】 前記染料インク吐出口は、該染料イン
    ク吐出口から染料インクを吐出するために利用されるエ
    ネルギーを発生するエネルギー発生体を有する染料イン
    ク吐出ヘッドに設けられていることを特徴とする請求項
    11〜28のいずれかに記載のインクジェット記録装
    置。
  30. 【請求項30】 前記エネルギー発生体は、熱エネルギ
    ーを発生する電気熱変換体であることを特徴とする請求
    項29に記載のインクジェット記録装置。
  31. 【請求項31】 顔料インクを吐出する顔料インク吐出
    口と染料インクを吐出する染料インク吐出口とを備えた
    インクジェット記録装置のヘッド回復方法であって、 前記顔料インク吐出口から該顔料インク吐出口をキャッ
    ピングするための顔料インクキャップに記録に無関係な
    予備吐出を行う工程と、 前記染料インク吐出口から該染料インク吐出口をキャッ
    ピングするための染料インクキャップに予備吐出を行う
    工程と、 前記染料インク吐出口から前記顔料インクキャップに予
    備吐出を行う工程と、を含むことを特徴とするヘッド回
    復方法。
  32. 【請求項32】 前記顔料インクキャップの、前記顔料
    インク吐出口が設けられた吐出口面との当接部に対して
    前記染料インク吐出口から染料インクを予備吐出する工
    程を更に含むことを特徴とする請求項31に記載のヘッ
    ド回復方法。
  33. 【請求項33】 前記染料インク吐出口から前記顔料イ
    ンクキャップに予備吐出を行う工程の後、前記顔料イン
    クキャップが前記顔料インク吐出口をキャッピングする
    工程を更に含むことを特徴とする請求項31又は32に
    記載のヘッド回復方法。
  34. 【請求項34】 顔料インクを吐出する顔料インク吐出
    口と染料インクを吐出する染料インク吐出口とを備えた
    インクジェット記録装置のヘッド回復方法であって、 顔料インクキャップが前記顔料インク吐出口をキャッピ
    ングしているときに前記顔料インク吐出口から吸引を行
    う工程と、 染料インクキャップが前記染料インク吐出口をキャッピ
    ングしているときに前記染料インク吐出口から吸引を行
    う工程と、 前記顔料インクキャップが前記染料インク吐出口をキャ
    ッピングしているときに前記染料インク吐出口から吸引
    を行う工程と、を含むことを特徴とするヘッド回復方
    法。
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