JPH08310051A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH08310051A
JPH08310051A JP14536995A JP14536995A JPH08310051A JP H08310051 A JPH08310051 A JP H08310051A JP 14536995 A JP14536995 A JP 14536995A JP 14536995 A JP14536995 A JP 14536995A JP H08310051 A JPH08310051 A JP H08310051A
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JP
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recording
self
unit
propelled
paper
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JP14536995A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Kawai
力 河合
Hisashi Morioka
久始 森岡
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】用紙ガイドユニットに合体される自走記録ユニ
ットの自走駆動輪の回転方向を制御するだけで記録後の
記録用紙を自動的に排出することを可能にし、構成の簡
単化と操作の容易化を図る。 【構成】分割可能な自走記録ユニット10と用紙ガイド
ユニット17から成り、記録用紙11の挿入方向のスト
ッパ32を設け、自走駆動輪15の正回転により自走記
録ユニット10がストッパ32側から反対側へ走行する
間に記録を行い、次いで自走駆動輪15を逆回転により
記録用紙11の排出及び自走記録ユニット10の戻り走
行を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録手段により被記録材
に記録を行う記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンター、複写機、ファクシミリ等の
機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワー
ドプロセッサ等を含む複合機やワークステーションの出
力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づい
て用紙やプラスチック薄板(OHP用シートなど)等の
被記録材(記録媒体)に画像(文字や記号なども含む)
を記録していくように構成されている。前記記録装置
は、使用する記録手段の記録方式により、インクジェッ
ト式、ワイヤドット式、感熱式、熱転写式、レーザービ
ーム式等に分けることができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査する記録方式を採るシリアルタイプの
記録装置においては、被記録材を所定の記録位置にセッ
トした後、被記録材に沿って移動(主走査)するキャリ
ッジ上に搭載した記録手段(記録ヘッド)によって画像
(文字や記号等を含む)を記録し、1行分の記録を終了
した後に所定量の紙送り(副走査)を行ない、その後に
次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返
すことにより、被記録材の所望範囲に画像が記録され
る。一方、被記録材を搬送方向に送る副走査のみで記録
するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所
定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続
的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行な
い、被記録材の全体に画像が記録される。
【0004】そのうち、インクジェット式(インクジェ
ット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録
材にインクを吐出して記録を行なうものであり、記録手
段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で
記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせず
に記録することができ、ランニングコストが安く、ノン
インパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色
のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であ
るなどの利点を有している。中でも、紙幅方向に多数の
吐出口を配列したラインタイプの記録手段を使用するラ
イン型の記録装置は、記録の一層の高速化が可能であ
る。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。ま
た、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活用すること
により、記録手段の長尺化や面状化(2次元化)が容易
であり、記録手段のフルマルチ化および高密度実装化も
容易である。一方、被記録材の材質に対する要求も様々
なものがあり、近年では、通常の被記録材である紙や樹
脂薄板などの他に、薄紙や加工紙(ファイリング用のパ
ンチ孔付き紙やミシン目付き紙、任意な形状の紙など)
などを使用することが要求されるようになってきた。
【0006】上記記録装置として、被記録材上に沿って
走行(自走)しながら記録していくことが可能であり、
単独で記録装置として使用することもできる自走記録ユ
ニットが提案されている。この自走記録ユニットによれ
ば、被記録材上を走行しながら単独で記録可能の他、用
紙ガイドユニットあるいは用紙スタッカユニットと合体
させることにより、該用紙ガイドユニットに給紙された
被記録材あるいは該用紙スタッカユニットに積載された
被記録材に対し記録可能な記録装置を構成することも可
能である。前記自走記録ユニットには、被記録材上を記
録走行(記録移動)するための自走駆動ローラ(または
自走駆動輪)が設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記記録装置の第1の
技術事項として、記録終了後の排紙は自走記録ユニット
が記録開始位置に戻ってきたことを確認した後で手によ
り取り出しているという事項がある。しかしながら、こ
のような技術事項では、排紙時に人がついていなければ
ならず、取扱いが不便である。
【0008】請求項1の発明は上記第1の技術事項に鑑
みてなされたものであり、請求項1の発明の目的は、自
走記録ユニットの自走駆動ローラの回転を利用して自動
排紙を行うことができ、操作の容易化を図った記録装置
を提供することである。
【0009】上記記録装置の第2の技術事項として、イ
ンクジェット記録手段を使用するインクジェット記録装
置においては、装置内部に紙送り機構が設けられ、手差
しや自動給紙により被記録材を挿入した後、被記録材の
搬送、記録、改行、被記録材の排出、記録手段のクリー
ニングなどの一連の動作を行うように構成されていると
いう事項がある。
【0010】しかしながら、このような技術事項では、
記録紙等の被記録材の紙サイズに制限があり、面積の大
きい被記録材に記録することはできず、また、厚い被記
録材や板状のものに記録する場合には厚さに制限があ
り、規定以上の大きさや厚さを有するものに記録するこ
とは不可能である。
【0011】請求項2の発明は上記第2の技術事項に鑑
みてなされたものであり、請求項2の発明の目的は、分
割することにより大紙面に対する記録や厚い被記録材へ
の記録が可能になり、用紙スタッカユニット上を自走記
録ユニットが走行することで紙送りのためのホールド機
構が不要となり、被記録材の始終端部や両幅端部までの
記録が可能となり、スタッカ内にラフ挿入された被記録
材にも、該被記録材上を自走駆動ローラが走り、適正紙
間隔が保たれることから高精度の記録を得ることができ
る記録装置を提供することである。
【0012】上記記録装置の第3の技術事項として、記
録手段を搭載したキャリアは、モータの正転・逆転によ
り駆動されるリードスクリューやタイミングベルト等を
使用して往復移動走行駆動されており、一般に、往時及
び復時とも負荷が駆動モータにかかっているが、記録品
位を高めるためには往方向移動時のみ記録するように構
成されているという事項がある。
【0013】しかしながら、このような技術事項におい
ては、次のような不都合がある。第1に、記録ヘッドの
ドライブ等がキャリアドライブと同時になるため、記録
装置の電源として大容量の電源が必要になる。第2に、
電源容量の限界のため、キャリア移動の高速化や記録パ
ルスの高速化が難しく、無理に高速化すると、パルスモ
ータの場合は脱調が発生し、DCモータの場合は制御不
能等の問題が発生する。第3に、記録精度を上げるため
にはキャリアモータの制御能力向上が必要であり、その
ためには駆動負荷の低減あるいはモータサイズの大型化
が伴うことになる。
【0014】請求項3の発明は上記第3の技術事項に鑑
みてなされたものであり、請求項3の発明の目的は、コ
ンストンバネで記録中のキャリア負荷を小さくすること
により、記録ヘッドのドライブと同時に使われるキャリ
アドライブの電力を減少させてコンストンバネ荷重の分
だけ電源容量を小さくすることができ、コンストンバネ
荷重の分だけ記録時のキャリア移動速度の高速化が可能
であり、小型モータでキャリア速度制御を行うことがで
きる記録装置を提供することである。
【0015】上記記録装置の第4の技術事項として、被
記録材を境にして自走記録ユニットと用紙スタッカユニ
ットに分割可能であり、合体時には用紙スタッカユニッ
ト上を自走記録ユニットが往復移動する型式の記録装置
においては、用紙スタッカユニットは被記録材が平坦な
平面を形成するようになっており、該用紙スタッカユニ
ットには自走記録ユニットを被記録材と平行に移動させ
るような直線状の案内部が設けられているという事項が
ある。
【0016】しかしながら、このような技術事項におい
ては、次のような不都合がある。第1に、用紙スタッカ
ユニットに積載された被記録材の重ね切りの縁部接密着
のため、被記録材一枚の分離が困難である。第2に、ラ
イン方向(記録桁方向)の被記録材のコシが弱く、イン
ク吐出による記録の場合などに、波打ち現象が生じて記
録ムラが発生する。
【0017】請求項4の発明は上記第4の技術事項に鑑
みてなされたものであり、請求項4の発明の目的は、用
紙スタッカユニットに積載された被記録材を自走記録ユ
ニットの走行方向に曲線を描く形状にし、かつ自走記録
ユニットが該被記録材に平行に走行するようにし、もっ
て、被記録材のコシを強くするとともに被記録材1枚を
分離し易くすることができる記録装置を提供することで
ある。
【0018】上記記録装置の第5の技術事項として、被
記録材を境にして自走記録ユニットと用紙スタッカユニ
ットに分割可能であり、合体時には用紙スタッカユニッ
ト上を自走記録ユニットが往復移動する型式の記録装置
においては、自走記録ユニットを単体で使用する時の補
助輪と用紙スタッカユニット上を走行する時の側車輪は
別々に設けられているという事項がある。しかしなが
ら、このような技術事項においては、自走記録ユニット
に装着される必要車輪の数が多くなってしまうという不
都合がある。
【0019】請求項5の発明は上記第5の技術事項に鑑
みてなされたものであり、請求項5の発明の目的は、合
体時の側車輪と自走時の補助輪を共通化することによ
り、自走記録ユニットに装着される必要車輪の数を減少
させることができる記録装置を提供することである。
【0020】上記記録装置の第6の技術事項として、被
記録材を境にして自走記録ユニットと用紙ガイドユニッ
トに分割可能であるインクジェット記録装置において
は、記録手段としてのインクジェットカートリッジを単
色用カートリッジに交換して記録色を変えるような場
合、使用途中で取り外したカートリッジは専用のカート
リッジ保管箱に収納するという事項がある。
【0021】しかしながら、このような技術事項では、
記録装置を長期間にわたって使用しないような場合にカ
ートリッジ保管箱を紛失したり、携帯型の記録装置の場
合にカートリッジが収納されている保管箱を携帯し忘れ
たりするような不都合がある。
【0022】請求項6の発明は上記第6の技術事項に鑑
みてなされたものであり、請求項6の発明の目的は、用
紙ガイドユニットに記録手段収納機構を設けることによ
り、使用途中ではあるが取り外した交換用の記録手段を
保管する場合でも、該記録手段を常に使用可能な状態に
収納でき、別体のために紛失したり携帯し忘れしやすい
カートリッジ保管箱を準備する必要のない記録装置を提
供することである。
【0023】上記記録装置の第7の技術事項として、被
記録材を境にして自走記録ユニットと用紙スタッカユニ
ットに分割可能である記録装置においては、自走記録ユ
ニットは自走駆動ローラが回転することにより被記録材
を走行したり、用紙スタッカ上を走行(往復移動)する
という事項がある。しかしながら、このような技術事項
では、自走駆動ローラが走行する際に被記録材あるいは
用紙スタッカユニットに対してスリップしやすく、改行
方向の記録精度が低下しやすいという不都合がある。
【0024】請求項7の発明は上記第7の技術事項に鑑
みてなされたものであり、請求項7の発明の目的は、自
走記録ユニットの自走駆動をキャタピラー式にすること
により、駆動力を増加させ、走行中のスリップを減少さ
せ、改行方向の記録精度を向上させることができる記録
装置を提供することである。
【0025】上記記録装置の第8の技術事項として、被
記録材を境にして自走記録ユニットと用紙スタッカユニ
ットに分割可能であるインクジェット記録装置において
は、記録手段のインク吐出部を密閉するためのキャップ
は記録手段が作動している間その当接部分が開口したま
ま待機しているという事項がある。
【0026】しかしながら、このような技術事項では、
キャップの当接部分(インク吐出部に接触する部分)に
残ったインクが乾燥固着したり、紙送り機構から飛び散
る紙粉等がキャップに付着したり、インク吐出部をキャ
ッピングする際にキャップの当接部分の密封機能が低下
してリークしやすくなるという不都合がある。
【0027】請求項8の発明は上記第8の技術事項に鑑
みてなされたものであり、請求項8の発明の目的は、用
紙スタッカユニットに配設されるキャップに開閉可能な
シャッターを設けることにより、キャップにおけるイン
ク乾燥によるインク固着やキャップへの紙粉等の付着を
防止することができ、また、キャップの当接部分の密封
機能の低下も防止することができ、さらに、キャップに
連通するポンプ等への固着インクや紙粉等の流入を防止
することにより回復操作の作動不良も防止することがで
きるインクジェット記録装置を提供することである。
【0028】上記記録装置の第9の技術事項として、被
記録材を境にして自走記録ユニットと用紙スタッカユニ
ットに分割可能であり、該用紙スタッカユニットに使用
途中の記録手段を保管収納する記録手段収納機構が設け
らるインクジェット記録装置であっては、該記録手段収
納機構の内部に設けられるインク吐出部密閉用のキャッ
プは記録手段が存在しない時その当接部分が開口したま
まになっているという事項がある。
【0029】しかしながら、このような技術事項では、
キャップの当接部分(インク吐出部に接触する部分)に
残ったインクが乾燥固着したり、紙送り機構から飛び散
る紙粉等がキャップに付着したり、インク吐出部をキャ
ッピングする際にキャップの当接部分の密封機能が低下
して乾燥しやすくなるという不都合がある。
【0030】請求項9の発明は上記第9の技術事項に鑑
みてなされたものであり、請求項9の発明の目的は、記
録手段収納機構内のキャップに記録手段が挿入された時
に開かれるシャッターを設けることにより、キャップに
おけるインクの乾燥固着やキ該ャップへの紙粉等の付着
を防止することができ、また、該キャップの当接部分の
密封機能の低下も防止することができ、該キャップ内部
を常に湿潤状態に維持することができるインクジェット
記録装置を提供することである。
【0031】上記記録装置の第10の技術事項として、
被記録材を境にして自走記録ユニットと用紙ガイドユニ
ットに分割可能な記録装置においては、記録時に用紙ガ
イドユニット上で記録用紙等の被記録材を所定位置に保
持する手段として、被記録材の紙端部の一部を位置合わ
せするとともにクランプ等で固定する手段が用いらると
いう事項がある。
【0032】しかしながら、このような技術事項では、
自走記録ユニットの自走駆動ローラが被記録材上を走行
するため、被記録材が紙受台上をすべって位置ズレが生
じるという不都合がある。また、上記すべりを防止する
ために紙受台と被記録材の間の摩擦係数を大きくする
と、自動排紙時に被記録材のすべりが悪くなり排紙が円
滑に行われなくなるという不都合がある。
【0033】請求項10の発明は上記第10の技術事項
に鑑みてなされたものであり、請求項10の発明の目的
は、自走記録ユニットが用紙ガイドユニット上を走行す
る際には、被記録材を紙受台上に吸着することにより被
記録材のすべりを無くして高精度の記録を可能にし、一
端部に到達した自走記録ユニットにより紙受台上の吸着
を中断することにより自走駆動輪の回転のみで被記録材
を自動排紙することができる記録装置を提供することで
ある。
【0034】
【課題解決のための手段】請求項1の発明は、被記録材
を境にして自走記録ユニットと用紙ガイドユニットに分
割可能な記録装置において、前記用紙ガイドユニットに
被記録材を紙受台上の給紙位置に位置決めするためのス
トッパおよび自走記録ユニットの走行を案内するための
レールが設けられ、前記自走記録ユニットは被記録材に
記録する記録手段および被記録材上を改行方向に走行す
るための自走駆動ローラを有し、記録終了後に前記自走
駆動ローラが逆転すると被記録材が前記紙受台上を滑っ
て排紙され、排紙が終了した後に前記自走記録ユニット
が前記紙受台上を記録開始位置まで逆走行する構成とす
ることにより、自走駆動ローラを利用して自動排紙を行
うことができ、操作の容易化を図った記録装置を提供す
るものである。
【0035】請求項2の発明は、被記録材を境にして自
走記録ユニットと用紙スタッカユニットに分割可能な記
録装置において、前記自走記録ユニットは被記録材にイ
ンクを吐出して記録する記録手段および被記録材上を改
行方向に走行するための自走駆動ローラを有し、前記用
紙スタッカユニットは被記録材を積載保持するスタッカ
および記録手段のパージ装置を有し、合体時に、前記ス
タッカ内の被記録材上で前記自走記録ユニットを走行さ
せて記録し、且つ記録手段のパージ操作を行う構成とす
ることにより、大紙面に対する記録や厚い被記録材への
記録が可能になるとともに、紙送りのためのホールド機
構が不要となり、被記録材の始終端部や両幅端部までの
記録が可能となり、ラフ挿入された被記録材にも高精度
の記録を行うことができる記録装置を提供するものであ
る。
【0036】請求項3の発明は、往復移動するキャリア
に搭載された記録手段により被記録材に記録を行うシリ
アル型の記録装置において、記録する往方向にキャリア
駆動負荷を弱める一定の力が作用し、記録しない復方向
にキャリア駆動負荷を増やす一定の力が作用するよう
に、コンストンバネによりキャリアに対して一定の力を
出力させる構成とすることにより、記録ヘッドのドライ
ブと同時に使われるキャリアドライブの電力を減少させ
て電源容量を小さくすることができ、記録時のキャリア
移動速度の高速化を図ることができ、小型モータでキャ
リア速度制御を行うことができる記録装置を提供するも
のである。
【0037】請求項4の発明は、被記録材を境にして自
走記録ユニットと用紙スタッカユニットに分割可能であ
り、分割時には被記録材上を自走記録ユニットが移動
し、合体時には用紙スタッカユニット上を自走記録ユニ
ットが往復移動する記録装置において、前記用紙スタッ
カユニットは自走記録ユニットの移動方向に円弧状をし
た曲面を有し、被記録材は該曲面に沿って収納され、前
記自走記録ユニットの走行を案内する案内部の形状は、
該自走記録ユニットが前記用紙スタッカユニットの前記
円弧状曲面と平行な円弧を描くように走行する形状であ
る構成とすることにより、被記録材のコシを強くすると
ともに被記録材1枚を分離し易くすることができる記録
装置を提供するものである。
【0038】請求項5の発明は、被記録材を境にして自
走記録ユニットと用紙スタッカユニットに分割可能であ
り、分割時には被記録材上を自走記録ユニットが移動
し、合体時には用紙スタッカユニット上を自走記録ユニ
ットが往復移動する記録装置において、前記自走記録ユ
ニットは左右方向に延びる自走駆動ローラと左右に設け
られた回転自在の側車輪とを備え、前記側車輪は、合体
時には用紙スタッカユニットの案内部を走行する案内輪
であり、分割時には前記自走駆動ローラとともに自走記
録ユニットを支持する補助輪である構成とすることによ
り、自走記録ユニットに装着される必要車輪の数を減少
させることができる記録装置を提供するものである。
【0039】請求項6の発明は、被記録材を境にして自
走記録ユニットと用紙ガイドユニットに分割可能な記録
装置において、記録手段はインクジェット記録手段であ
り、前記用紙ガイドユニットは使用途中の状態の記録手
段を保管収納する記録手段収納機構を具備し、該記録手
段収納機構には、記録手段を常に使用可能状態で取り出
すことを可能ならしめる記録手段回復機構が内蔵されて
いる構成とすることにより、使用途中ではあるが取り外
した交換用の記録手段を保管する場合でも、該記録手段
を常に使用可能な状態に収納でき、別体のために紛失し
たり携帯し忘れしやすいカートリッジ保管箱を準備する
必要のない記録装置を提供するものである。
【0040】請求項7の発明は、被記録材を境にして自
走記録ユニットと用紙スタッカユニットに分割可能であ
り、分割時には被記録材上を自走記録ユニットが移動
し、合体時には用紙スタッカユニット上を自走記録ユニ
ットが往復移動する記録装置において、前記自走記録ユ
ニットの紙幅方向両端近傍にスプロケット形状の自走駆
動輪及び補助輪が設けられ、前記自走駆動輪及び前記補
助輪にタイミングベルト状のキャタピラーが係架され、
前記キャタピラーの外周面が前記用紙スタッカユニット
の案内面または被記録材の上を自走する構成とすること
により、自走記録ユニットの駆動力を増加させて走行中
のスリップを減少させることができ、改行方向の記録精
度を向上させることができる記録装置を提供するもので
ある。
【0041】請求項8の発明は、被記録材を境にして自
走記録ユニットと用紙スタッカユニットに分割可能であ
り、分割時には被記録材上を自走記録ユニットが移動
し、合体時には用紙スタッカユニット上を自走記録ユニ
ットが往復移動する記録装置において、記録手段はイン
クジェット記録手段であり、前記用紙スタッカユニット
に記録手段のインク吐出部に当接するためのキャップが
配設され、前記キャップは、自走記録ユニットを分割し
た時並びに合体時に記録している時にはインク吸収材の
シャッターによって閉じられ、移動してきたキャリアま
たは自走記録ユニットによって前記シャッターを移動さ
せることにより開かれてインク吐出部に当接する構成と
することにより、キャップにおけるインク乾燥によるイ
ンク固着やキャップへの紙粉等の付着を防止することが
でき、また、キャップの当接部分の密封機能の低下も防
止することができ、さらに、ポンプ等への固着インクや
紙粉等の流入を防止して回復操作の作動不良も防止する
ことができるインクジェット記録装置を提供するもので
ある。
【0042】請求項9の発明は、被記録材を境にして自
走記録ユニットと用紙スタッカユニットに分割可能であ
り、分割時には被記録材上を自走記録ユニットが移動
し、合体時には用紙スタッカユニット上を自走記録ユニ
ットが往復移動する記録装置において、記録手段はイン
クジェット記録手段であり、前記用紙スタッカユニット
に使用途中の記録手段を保管収納する記録手段収納機構
が設けられ、該記録手段収納機構には、インク吐出部を
キャッピングするためのキャップと、記録手段がない時
にはバネによりキャップを密閉する位置に保持され且つ
挿入される記録手段によりキャップから外されてキャッ
ピング可能状態にするインク吸収材のシャッターが設け
られている構成とすることにより、キャップにおけるイ
ンクの乾燥固着やキ該ャップへの紙粉等の付着を防止す
ることができ、また、該キャップの当接部分の密封機能
の低下も防止することができ、該キャップ内部を常に湿
潤状態に維持することができるインクジェット記録装置
を提供するものである。
【0043】請求項10の発明は、被記録材を境にして
自走記録ユニットと用紙ガイドユニットに分割可能な記
録装置において、前記用紙ガイドユニットは、紙受台に
形成された小孔と、該小孔に連通し該小孔内を負圧にす
るための吸引ポンプと、該吸引ポンプのポンプ室を大気
圧に戻すための弁手段とを具備し、前記弁手段は、排紙
位置に移動してきた自走記録ユニットにより前記ポンプ
室を大気圧に戻す位置に作動される構成とすることによ
り、自走記録ユニットで記録する際の紙受台上の被記録
材のすべりを無くして記録の精度を高めることができ、
しかも、自走駆動輪の回転で被記録材を自動排紙するこ
とができる記録装置を提供するものである。
【0044】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明を適用するのに好適な記録装置で使
用される自走記録ユニットの一実施例を示す模式的斜視
図である。図1において、自走記録ユニット10は被記
録材(例えば厚い平板状の被記録物)11の表面に沿っ
て改行方向に移動(副走査)しながら記録するように構
成されている。自走記録ユニット10には、操作部12
および表示部13が設けられている。また、14は自走
記録ユニット10のプリンタケーブルを示す。
【0045】図2は本発明を適用した記録装置の第1実
施例の自走記録ユニットと用紙ガイドユニットを結合し
た状態で示す模式的斜視図である。図2において、自走
記録ユニット10のシャーシベース(不図示)には左右
に長い自走駆動ローラ15と左右2箇の補助輪16、1
6が回転可能に軸支されており、自走記録ユニット10
は前記自走駆動ローラ15を回転駆動することにより用
紙ガイドユニット17上に供給(給紙)される記録用紙
等の薄いシート状の被記録材11の上面(記録面)に沿
って自走するように構成されている。
【0046】前記自走記録ユニット10のシャーシベー
ス(不図示)にはリードスクリュー18が回転駆動可能
に軸支されており、該リードスクリュー18にはキャリ
ア19の軸受部20が摺動可能に嵌合し、該リードスク
リュー18のリード溝21にはキャリア19に設けられ
たピン状突起(不図示)が係合している。また、前記キ
ャリア19は前記リードスクリュー18と平行に設置さ
れたキャリアガイド22によって往復移動可能に案内支
持されている。前記キャリア19には、記録手段(記録
ヘッド)としてのヘッドカートリッジ23が交換可能に
装着されている。このヘッドカートリッジ23は記録ヘ
ッドとインクタンクを一体化した構造をしている。
【0047】前記リードスクリュー18はキャリアモー
タ24によりギア25、26を介して回転駆動され、該
リードスクリュー18の回転に同期して前記ピン状突起
を介してリード溝21に係合しているキャリア19が移
動する。つまり、前記キャリアモータ24および前記リ
ードスクリュー18の正逆回転および回転量を制御する
ことにより、キャリア19および記録手段23の移動方
向および位置が制御される。
【0048】図2において、用紙ガイドユニット17の
両側にはレール部27、27及び案内面部28、28が
形成されており、前記自走記録ユニット10は、その両
側面を前記レール部27、27により案内され、前記補
助輪16、16が前記案内面部28、28上を転動する
ことにより、用紙ガイドユニット17上を自走するよう
に構成されている。この用紙ガイドユニット17上には
紙受台29が形成され、被記録材11は1枚づつ該紙受
台29上に供給される。前記自走駆動ローラ15は、自
走駆動モータ30によりギア列31を介して回転駆動さ
れる。
【0049】図3は図2の記録装置(第1実施例)の給
紙時の状態を示す模式的側面図であり、図4は図2の記
録装置の記録時の状態を示す模式的側面図であり、図5
は図2の記録装置の排紙時の状態を示す模式的側面図で
ある。図1〜図5において、給紙時には自走記録ユニッ
ト10は図3のように用紙ガイドユニット17上の左端
部に位置しており、被記録材11は紙受台29上にスト
ッパ32の位置まで給紙(供給)され、位置決めされ
る。そこで、自走駆動ローラ15を回転駆動すると、自
走記録ユニット10が右向きに移動し、その自走駆動ロ
ーラ15が被記録材11の上面を走行(転動)するよう
になる。
【0050】前記用紙ガイドユニット17には、紙受台
29上の被記録材11の側面を案内するための紙ガイド
部33が設けられている。符号34は用紙ガイドユニッ
ト17に設けられた操作部を示す。図2及び図4に示す
ように、前記自走駆動ローラ15が被記録材11上を転
動すると、該被記録材11は駆動ローラ15との摩擦力
により前記ストッパ32に押し付けられるため、自走記
録ユニット10は被記録材11上を走行し、該被記録材
11に対する記録が行われる。
【0051】被記録材11に対する記録が終了すると、
自走記録ユニット10(自走駆動ローラ15)を停止
し、図5に示すように自走駆動ローラ15を逆方向に回
転駆動する。すると、該駆動ローラ15の摩擦力により
被記録材11は紙受台29上をすべって図5に示すよう
に右方向へ排出(排紙)される。被記録材11の排出が
終了した後さらに逆方向回転を続けると、被記録材が存
在しないため、自走駆動ローラ15は紙受台29上を戻
り方向(左向き)に回転(転動)し、自走記録ユニット
10は記録開始位置(図3)へ戻る。
【0052】こうして、被記録材11を境にして自走記
録ユニット10と用紙ガイドユニット17に分割可能な
記録装置において、前記用紙ガイドユニット17に被記
録材11を紙受台29上の給紙位置に位置決めするため
のストッパ32および自走記録ユニット10の走行を案
内するためのレール部27が設けられ、前記自走記録ユ
ニット10は被記録材11に記録する記録手段23およ
び被記録材11上を改行方向に走行するための自走駆動
ローラ15を有し、記録終了後に前記自走駆動ローラ1
5が逆転すると被記録材11が前記紙受台29上を滑っ
て排紙され、排紙が終了した後に前記自走記録ユニット
10が前記紙受台29上を記録開始位置まで逆走行する
構成とすることにより、自走駆動ローラ15を利用して
自動排紙を行うことができ、操作の容易化を図った記録
装置が提供されている。
【0053】なお、図1に示すように、分割時の自走記
録ユニット10は、被記録材11上を走行しながら記録
していくことから、記録装置幅より広い被記録材に対し
ても記録することができ、さらに、被記録材の厚さにも
関係なく、薄いシート状の被記録材から非常に厚い被記
録物まで、自由に記録することができる。
【0054】図6は図1〜図5の第1実施例の変更例の
記録時の状態を示す模式的側面図である。図6の変更例
は、前述の第1実施例において、更に、紙受台29の表
面に開口する複数のバキューム孔35が形成され、各バ
キューム孔35はバキュームポンプ36に連通され、該
バキュームポンプ36はスイッチ37により作動させる
ように構成されている。そして、記録時には、スイッチ
37をONにしてポンプ36を作動させることにより、
負圧吸引力で被記録材11を紙受台29に吸着し、該被
記録材11を更に安定して位置決め保持し、排紙時には
スイッチ37をOFFにしてポンプ36を停止すること
により、被記録材11を排紙されやすくするように制御
される。
【0055】図7は図1〜図5の第1実施例の更に他の
変更例の記録時の状態を示す模式的側面図である。図7
の変更例は、前述の第1実施例において、更に、紙受台
29の表面に発生する静電気を利用して被記録材11を
安定的に位置決め保持するように構成されている。前記
紙受台29の静電気はスイッチ38を介してグランドに
逃がすことができるようになっている。そして、記録時
には、スイッチ38を開(OFF)にし、静電気を利用
して被記録材11を安定に位置決め保持し、排紙時に
は、スイッチ38を閉(ON)にして静電気をグランド
に逃がし、排出しやすくするように制御される。
【0056】図6及び図7の各変更例は、以上の点で図
1〜図5の第1実施例と相違するが、その他の点では実
質上同じ構成をしており、それぞれ対応する部分を同一
符号で示し、それらの詳細説明は省略する。これらの変
更例によれば、図1〜図5の第1実施例と同様に、自走
駆動ローラ15を利用して自動排紙を行うことができ、
操作の容易化を図ることができる他に、被記録材11を
位置決め保持を更に安定化させることができる。
【0057】前記記録手段(ヘッドカートリッジ)23
は、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録手
段であり、インク吐出部(記録ヘッド部)とインクタン
クを一体化した交換可能なインクジェットカートリッジ
で構成されている。この記録ヘッド23は、熱エネルギ
ーを利用してインクを吐出するインクジェット記録手段
であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体
を備えたものである。また、前記記録ヘッド23は、前
記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより
生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧
力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録
を行なうものである。
【0058】図8は、記録ヘッド23のインク吐出部の
構造を模式的に示す部分斜視図である。図8において、
被記録材(記録用紙等)11と所定の隙間(例えば、約
0.5〜2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出口面8
1には、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、
共通液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の
壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するため
の電気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されてい
る。前記複数の吐出口82は記録ヘッド23及びキャリ
ア19の移動方向(主走査方向)と交叉する方向に並ぶ
ような位置関係で配列されている。こうして、画像信号
または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体85を
駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸騰させ、
その時に発生する圧力によって吐出口82からインクを
吐出させる記録ヘッド23が構成されている。
【0059】図9は本発明を適用した記録装置の第2実
施例の自走記録ユニットの模式的斜視図であり、図10
は図9の自走記録ユニットを用紙スタッカユニットに組
付けた状態を示す模式的斜視図である。図9及び図10
において、自走記録ユニット10は図9に示すように被
記録材11上に沿って移動(改行)しながら該被記録材
11に記録していくように構成されている。自走記録ユ
ニット10には操作部12及び表示部13が設けられ、
且つプリンタケーブル14が接続されている。図9の分
割状態では、被記録材11の広さ(大きさ)や厚さの如
何に関わらず自由に記録することができる。
【0060】用紙スタッカユニット40には被記録材1
1が積層状態で積載されており、図10の合体時には、
自走記録ユニット10が用紙スタッカユニット40上を
移動(走行)することにより、最上層の被記録材11に
記録を行うように構成されている。先ず、図9を参照し
て、前記自走記録ユニット10の構成について説明す
る。
【0061】図9において、自走記録ユニット10のシ
ャーシベース(不図示)には、左右に長い自走駆動ロー
ラ(自走駆動輪)15と左右両側の第1の側面輪41、
41と左右両側の第2の側面輪42、42がそれぞれ回
転自在に軸支されている。自走記録ユニット10は、前
記自走駆動ローラ15を回転駆動することにより、被記
録材11上(合体時には、用紙スタッカユニット40内
の被記録材11の上面)に沿って移動し、該被記録材1
1に記録していく。
【0062】前記自走記録ユニット10のシャーシベー
ス(不図示)にはリードスクリュー18が回転駆動可能
に軸支されており、該リードスクリュー18にはキャリ
ア19の軸受部20が摺動可能に嵌合し、該リードスク
リュー18のリード溝21にはキャリア19に設けられ
たピン状突起(不図示)が係合している。また、前記キ
ャリア19は前記リードスクリュー18と平行に設置さ
れたキャリアガイド22によって往復移動可能に案内支
持されている。前記キャリア19には、記録手段(記録
ヘッド)としてのヘッドカートリッジ23が交換可能に
装着されている。このヘッドカートリッジ23は記録ヘ
ッドとインクタンクを一体化した構造をしている。
【0063】前記リードスクリュー18はキャリアモー
タ24によりギア25、26を介して回転駆動され、該
リードスクリュー18の回転に同期して前記ピン状突起
を介してリード溝21に係合しているキャリア19が移
動する。つまり、前記キャリアモータ24および前記リ
ードスクリュー18の正逆回転および回転量を制御する
ことにより、キャリア19および記録手段23の移動方
向および位置が制御される。
【0064】次に、図10を参照して、用紙スタッカユ
ニット40の構成及び合体時の動作について説明する。
図9及び図10において、用紙スタッカユニット40に
はバネ等(不図示)により上向きに付勢された押上板4
3が装着され、該押上板43に積層された被記録材11
は、その端縁を爪ストッパ44に当接して位置決めされ
るとともに、該押上板43により上方へ押上げられて自
走記録ユニット10の自走駆動ローラ15に当接し、押
圧状態でセットされている。こうして、被記録材11の
スタッカ50が形成されている。
【0065】また、用紙スタッカユニット40の両側に
はレール部45が設けられ、両側の第2の側車輪42
は、自走記録ユニット10が前記押上げ板43及び被記
録材11により上向きに付勢されることにより、前記レ
ール部45の下面(転動面=案内面)に押し付けられ、
該レール部45の下面に沿って改行方向に移動するよう
に装着されている。したがって、自走記録ユニット10
は、自走駆動ローラ15が駆動されて被記録材11上を
転動するとともに前記第2の側車輪42がレール部45
の案内面を自由転動するようにして、用紙スタッカユニ
ット40上を改行方向へ往復走行する。
【0066】前記ヘッドカートリッジ23はインクジェ
ット記録手段であり、前記用紙スタッカユニット40に
はインクジェット記録手段23のパージ操作を行うため
のパージ装置46が設けられている。このパージ装置4
6は、不使用時に記録手段23の吐出口面81を密閉
(キャッピング)保護するためのキャップ47、記録手
段23の吐出口82から空吐出される廃インクを受ける
ためのインク吸収体48、キャッピング状態で前記キャ
ップ47を通して吐出口82からインクを吸引するため
の吸引ポンプ(不図示)、記録手段23の吐出口面81
を拭き取る(ワイピング)するためのクリーニング部材
(不図示)などで構成されている。
【0067】前記パージ装置46は、記録手段23のイ
ンク吐出機能を維持したり、吐出不良を回復したりする
回復処理を行うための装置である。なお、符号49、5
1は用紙紙スタッカユニット40の操作部及び表示部を
示し、前記押上板43の下側には制御回路を構成する回
路基板(不図示)が収納されている。
【0068】図9及び図10で説明した構成により、被
記録材11を境にして自走記録ユニット10と用紙スタ
ッカユニット40に分割可能な記録装置において、前記
自走記録ユニット10は被記録材11にインクを吐出し
て記録する記録手段23および被記録材11上を改行方
向に走行するための自走駆動ローラ15を有し、前記用
紙スタッカユニット40は被記録材11を積載保持する
スタッカ50および記録手段23のパージ装置46を有
し、合体時に、前記スタッカ50内の被記録材11上で
前記自走記録ユニット10を走行させて記録し、且つ記
録手段23のパージ操作を行う記録装置が提供される。
【0069】図9及び図10の第2実施例によれば、分
割することにより大紙面に対する記録や厚い被記録材へ
の記録が可能になり、用紙スタッカユニット40上を自
走記録ユニット10が走行することで紙送りのためのホ
ールド機構が不要となり、被記録材の始終端部や両幅端
部までの記録が可能となり、スタッカ50内にラフ挿入
された被記録材にも、該被記録材上を自走駆動ローラ1
5が走り、適正紙間隔が保たれることから高精度で記録
することが可能なインクジェット記録装置で得られる。
【0070】なお、図9及び図10の第2実施例におい
ては、自走記録ユニット10内にバッテリ及びワイヤレ
ス受信部を収納するとともに、用紙スタッカユニット4
0内にワイヤレス送信部を収納する構成を採ることによ
り、プリンタケーブル14を廃止し、該プリンタケーブ
ル14による走行妨害の可能性や走行負荷の増大を無く
すようにしてもよい。
【0071】図11は本発明を適用した記録装置の第3
実施例の要部構成を示す模式的斜視図である。本実施例
は記録装置が自走記録ユニット10である場合を示し、
本実施例の自走記録ユニットは図10に示すように前述
の用紙スタッカユニット40と合体することができるも
のである。本実施例の合体時の状態は図10と同じであ
り、したがって、本実施例については図10も参照する
ことにする。
【0072】図11において、キャリア19には帯状の
コンストンバネ52の先端部が取付金具53により連結
されており、該コンストンバネ52の基端部はリール状
を成してブラケット54に回転可能に取付けられてい
る。前記ブラケット54は記録装置のシャーシ(不図
示)に固定されている。図12は図11中のコンストン
バネ52のバネ特性を引張コイルバネと比較して示すグ
ラフである。図12中、横軸はバネストローク(変位)
を示し、縦軸はバネ荷重を示し、グラフAはコンストン
バネ52の特性を示し、グラフBは引張コイルバネの特
性を示す。
【0073】前記コンストンバネ52は、図12に示す
ようにバネストロークに対してほぼ一定のバネ荷重を示
し、キャリア19の位置に関係なく記録方向(主走査方
向)のキャリア荷重を一定の力だけ減ずるように作用す
る。図11の第3実施例は、以上説明した点で図9及び
図10の第2実施例と相違するが、その他の点では実質
上同じ構成をしており、それぞれ対応する部分を同一符
号で示し、それらの詳細説明は省略する。
【0074】こうして、往復移動するキャリア19に搭
載された記録手段23により被記録材11に記録を行う
シリアル型の記録装置において、記録する往方向にキャ
リア駆動負荷を弱める一定の力が作用し、記録しない復
方向にキャリア駆動負荷を増やす一定の力が作用するよ
うに、コンストンバネ52によりキャリア19に対して
一定の力を出力させるように構成したシリアル型の記録
装置が得られる。
【0075】図11及び図12の構成においては、コン
ストンバネ52の作用により記録方向のキャリア荷重が
一定量だけ減少するので、その分キャリア19の制御荷
重が小さくなり、キャリアモータ24の小型化及び省電
力化を図ることができ、制御特性に優れた自走記録を実
現することが可能になる。なお、キャリア19が記録方
向と逆に移動する時は、コンストンバネ52のバネ荷重
の分だけキャリア負荷が増大することになるが、記録を
しないことからキャリア19の移動精度(制御精度)を
高める必要がなく、不都合を生じることはない。
【0076】すなわち、図11及び図12の第3実施例
によれば、コンストンバネ52で記録中のキャリア負荷
を小さくすることにより、記録ヘッド23のドライブと
同時に使われるキャリアドライブの電力を減少させてコ
ンストンバネ荷重の分だけ電源容量を小さくすることが
でき、コンストンバネ荷重の分だけ記録時のキャリア移
動速度の高速化が可能であり、小型モータでキャリア速
度制御を行うことができる記録装置が提供される。
【0077】なお、図11ではインクジェット記録方式
の自走記録装置の場合を例に挙げて説明したが、前記コ
ンストンバネ52を利用する構成は、シリアルタイプの
記録装置であれば、任意の形態の記録装置に適用できる
ものであり、熱転写記録装置、感熱式記録装置、ワイヤ
ドット記録装置、レーザービーム記録装置などにおいて
も、同様に適用でき、同様の効果を達成できるものであ
る。
【0078】図13は本発明を適用した記録装置の第4
実施例の合体時の状態を示す模式的斜視図である。本実
施例においては、用紙スタッカユニット40の押上板4
3及び両側のレール部(案内部)45は自走記録ユニッ
ト10の自走方向に円弧状を成す曲面形状になってい
る。そして、バネにより上方へ付勢された押上板43及
び被記録材11により自走記録ユニット10が上方へ付
勢されることから、第1の側車輪41及び第2の側車輪
42は前記レール部(案内部)45の下面に押し付けら
れ、それによって、自走記録ユニット10は、押上板4
3上に円弧状を成して積層された被記録材11に対して
平行に走行するように案内されている。
【0079】本実施例は、以上説明した点で図9及び図
10の第2実施例と相違し、その他の点では実質上同じ
構成をしており、それぞれ対応する部分を同一符号で示
し、それらの詳細説明は省略する。つまり、自走記録ユ
ニット10は湾曲面をした用紙スタッカユニット40の
被記録材11上を同一間隔で(平行に)改行走行し、そ
の間に該被記録材11に対する記録を行う。
【0080】こうして、被記録材11を境にして自走記
録ユニット10と用紙スタッカユニット40に分割可能
であり、分割時には被記録材上を自走記録ユニット10
が移動し、合体時には用紙スタッカユニット40上を自
走記録ユニット10が往復移動する記録装置において、
前記用紙スタッカユニット40は自走記録ユニット10
の移動方向に円弧状をした曲面を有し、被記録材11は
該曲面に沿って収納され、前記自走記録ユニット10の
走行を案内する案内部(レール部)45の形状は、該自
走記録ユニット10が前記用紙スタッカユニット40の
前記円弧状曲面と平行な円弧を描くように走行する形状
であることを特徴とする記録装置が構成されている。
【0081】また、図13の第4実施例によれば、被記
録材11が傾斜しながら積み上げられ用紙サバキをした
積層形状を成すので、被記録材11を1枚づつ分離する
のが容易になる。また、被記録材11が自走記録ユニッ
ト10の走行方向に湾曲を成すので、幅方向(記録ライ
ン方向=記録桁方向)の紙のコシが強くなり、被記録材
11の波打ち現象等の発生を防止することが可能にな
る。こうして、被記録材11を境にして自走記録ユニッ
ト10と用紙スタッカユニット40に分割可能な記録装
置であって、被記録材11のコシを強くするとともに被
記録材1枚を分離し易くすることができる記録装置が提
供される。
【0082】図14は図13の第4実施例を一部変更し
た構成例を模式的に示す部分側面図である。図14の構
成は、用紙スタッカユニット40を図13のように全体
的に湾曲させる代わりに、被記録材11を1枚づつ分離
する分離領域のみを湾曲させたものである。すなわち、
図14の構成によれば、押上板43及びレール部(案内
部)45を被記録材分離領域でのみ湾曲形状にして積層
被記録材を紙サバキ形状にするので、排紙時における被
記録材11の1枚づつの分離を容易に行うことができ
る。図14の構成によっても、図13の場合と同様の効
果が得られる。なお、図14中の符号55は押上板43
及び被記録材11を上向きに(自走記録ユニット10に
向けて)付勢するためのバネを示す。
【0083】図15は本発明を適用した記録装置の第5
実施例の要部構成を模式的に示す部分側面図であり、合
体時に自走記録ユニット10が用紙スタッカユニット4
0上を走行する状態を示す。本実施例においても、分割
時の自走記録ユニット10は図9に示すとおりであり、
用紙スタッカユニット40と合体した時の構成は図10
に示すとおりである。
【0084】図9、図10及び図15において、自走記
録ユニット10が用紙スタッカユニット40上を走行す
る際、該自走記録ユニット10は上向きのバネ付勢され
たスタッカ50により押し上げられ、該自走記録ユニッ
ト10の走行方向所定間隔の位置に軸支された第1の側
車輪41及び第2の側車輪42は、それぞれ、用紙スタ
ッカユニット40の両側に形成された下面から成るレー
ル部(案内部)45に押圧されるとともに該レール部4
5に沿って転動(走行)する。
【0085】一方、自走記録ユニット10がスタッカ5
0の被記録材11上を走行(改行移動)する場合は、図
15に示すように、自走駆動ローラ15及び第1の側車
輪41が該被記録材11に当接し、第2の側車輪42は
被記録材11から離隔している。すなわち、自走駆動ロ
ーラ15を駆動して被記録材11上を走行する際には、
自走記録ユニット10は自走駆動ローラ15と第1の側
車輪41によって走行し、第2の側車輪42は働かない
ように(小さい直径に)なっている。そのため、第1の
側車輪41は、合体時には側車輪(案内輪)として使用
され、分離時には補助輪として使用されることになり、
その分だけ車輪の数が少なくなる。
【0086】こうして、被記録材を境にして自走記録ユ
ニットと用紙スタッカユニットに分割可能であり、分割
時には被記録材上を自走記録ユニットが移動し、合体時
には用紙スタッカユニット上を自走記録ユニットが往復
移動する記録装置において、前記自走記録ユニット10
は左右方向に延びる自走駆動ローラ15と左右に設けら
れた回転自在の側車輪41とを備え、前記側車輪41
は、合体時には用紙スタッカユニット40の案内部(レ
ール部)45を走行する案内輪であり、分割時には前記
自走駆動ローラ15とともに自走記録ユニット10を支
持する補助輪であるように構成され、それによって、合
体時の側車輪と分離時の補助輪を共通化し、自走記録ユ
ニット10に装着される必要車輪の数を減少させ得る記
録装置が提供されている。
【0087】なお、図9、図10及び図15中の第2の
側車輪42の代わりに、合体時にレール部45に沿って
滑る良潤滑性のスケートシュー状の部材を使用し、滑り
摩擦を利用した案内走行機構を備えた構成にしてもよ
い。
【0088】図16は本発明を適用した記録装置の第6
実施例の合体時の概略構成を示す模式的斜視図であり、
図17は図16中の線17−17に沿って要部を示す模
式的断面図である。本実施例の記録装置は、分割時には
図1に示すように自走記録ユニット10のみで自走記録
でき、合体時には図16に示すように用紙ガイドユニッ
ト17上に給紙される被記録材11に沿って自走記録ユ
ニット10を走行させて記録するように構成されてい
る。また、自走記録ユニット10内の記録手段(ヘッド
カートリッジ)23としては、図8に示すようなインク
吐出部を有するインクジェット記録ヘッドが使用されて
いる。
【0089】図16において、用紙ガイドユニット17
には、使用途中の記録手段(ヘッドカートリッジ)23
を保管収納する記録手段収納機構(カートリッジ保管機
構)56が設けられている。図16中の符号57は前記
記録手段収納機構56の蓋を示す。なお、本実施例は、
図1及び図2で説明した記録装置とは、用紙ガイドユニ
ット17に上記記録手段収納機構56が設けられる点で
相違し、その他の点では実質上同じ構成をしており、そ
れぞれ対応する部分を同一符号で示し、それらの詳細説
明は省略する。
【0090】図17は用紙ガイドユニット17の記録手
段収納機構(カートリッジ保管機構)56の部分の縦断
面図である。図17において、記録手段収納機構56の
蓋57はヒンジピン58を支点(中心)として開閉(回
動)可能に装着されており、その内部に記録手段(ヘッ
ドカートリッジ)23が横置きの状態で保管収納されて
いる。この記録手段23は、背後からバネ59で押圧さ
れることにより吐出口面81がキャップ60に密着(圧
接)するキャッピング状態で収納されている。ゴム状弾
性体のキャップ60は図示のように内部に位置決め固定
されている。
【0091】前記記録手段収納機構(内部)56には、
キャッピング状態で吐出口82からインクを吸引するた
めの吸引ポンプ61が設けられている。この吸引ポンプ
61は垂直方向のシリンダ62と該シリンダ内を摺動す
るピストン63とで構成されている。前記シリンダ62
の所定高さ位置(所定ストローク位置)には前記キャッ
プ60の内部に通じる流路64が開口しており、前記シ
リンダ62の下端には小孔及び弁部材から成る逆止弁6
5が設けられている。
【0092】前記吸引ポンプ61のピストン63はシリ
ンダ62の上側へ突出するピストンロッド部を有し、該
ピストンロッド部の突出端部はピン66を介して前記蓋
57に連結されている。前記吸引ポンプ61の隣接位置
には前記逆止弁65に連通する廃インク室67が形成さ
れ、該廃インク室67内にはインク吸収体68が充填さ
れている。
【0093】図17の記録手段収納機構56によれば、
使用中の記録手段(ヘッドカートリッジ)23の収納及
び取り出しは蓋57を開閉して行われ、記録手段23の
収納状態では、図示のように吐出口面81をキャップ6
0に弾性的に圧接することにより吐出口82の密封(キ
ャッピング)が行われている。
【0094】記録手段23を収納した状態で蓋57を開
くと、ピストン63が上方へ移動してポンプ室(シリン
ダ62内のピストン63の下側に形成される室)が減圧
され、該ピストン63が流路64の位置を通過すると前
記ポンプ室の負圧がキャップ60内へ伝達され、記録手
段23の吐出口82から吸引されるインクが該ポンプ室
内へ流入する。こうして、記録手段23のインク吐出部
の回復操作が行われる。
【0095】前記蓋57を閉めると、シリンダ62内の
前記ポンプ室に流入(吸引)されたインク(廃インク)
は、前記逆止弁65を通して排出され、前記廃インク室
67内へ移動し、前記インク吸収体68に吸収保持され
ることになる。つまり、前記蓋57の開閉に連動して記
録手段23の吸引回復操作が行われる。
【0096】こうして、被記録材11を境にして自走記
録ユニット10と用紙ガイドユニット17に分割可能な
記録装置において、記録手段23はインクジェット記録
手段であり、前記用紙ガイドユニット17は使用途中の
状態の記録手段23を保管収納する記録手段収納機構5
6を具備し、該記録手段収納機構56には、記録手段2
3を常に使用可能状態で取り出すことを可能ならしめる
記録手段回復機構(キャップ60、吸引ポンプ61)が
内蔵されている記録装置が構成される。
【0097】そして、かかる構成の第6実施例によれ
ば、使用途中ではあるが取り外した交換用の単色ヘッド
カートリッジを保管する場合でも、該ヘッドカートリッ
ジを常に使用可能な状態に収納でき、別体のために紛失
したり携帯し忘れしやすいカートリッジ保管箱を準備す
る必要がなく、取扱い性に優れた構成の分離合体可能な
自走記録ユニット10及び用紙ガイドユニット17から
成る記録装置が得られる。なお、図示の実施例では、1
個のヘッドカートリッジ23を保管収納する場合を示し
たが、それぞれインク色が異なる複数個のヘッドカート
リッジを保管収納できるように、用紙ガイドユニット1
7に複数のヘッドカートリッジ保管機構(記録手段収納
機構)56を設けてもよい。
【0098】図18は本発明を適用した記録装置の第7
実施例の自走記録ユニットの模式的斜視図であり、図1
9は図18の自走記録ユニットを用紙スタッカユニット
に組付けた第7実施例に係る記録装置の模式的斜視図で
ある。図18及び図19において、自走記録ユニット1
0は図18に示すように被記録材11上に沿って移動
(改行)しながら該被記録材11に記録していくように
構成されている。自走記録ユニット10には操作部12
及び表示部13が設けられ、且つプリンタケーブル14
が接続されている。図18の分割状態では、被記録材1
1の広さ(大きさ)や厚さの如何に関わらず自由に記録
することができる。
【0099】用紙スタッカユニット40には被記録材1
1が積層状態で積載されており、図19の合体時には、
自走記録ユニット10が用紙スタッカユニット40上を
移動(走行)することにより、最上層の被記録材11に
記録を行うように構成されている。先ず、図18を参照
して、前記自走記録ユニット10の構成について説明す
る。
【0100】図18において、前記自走記録ユニット1
0のシャーシベース(不図示)にはリードスクリュー1
8が回転駆動可能に軸支されており、該リードスクリュ
ー18にはキャリア19の軸受部20が摺動可能に嵌合
し、該リードスクリュー18のリード溝21にはキャリ
ア19に設けられたピン状突起(不図示)が係合してい
る。また、前記キャリア19は前記リードスクリュー1
8と平行に設置されたキャリアガイド22によって往復
移動可能に案内支持されている。前記キャリア19に
は、記録手段(記録ヘッド)としてのヘッドカートリッ
ジ23が交換可能に装着されている。このヘッドカート
リッジ23は記録ヘッドとインクタンクを一体化した構
造をしている。
【0101】前記リードスクリュー18はキャリアモー
タ24によりギア25、26を介して回転駆動され、該
リードスクリュー18の回転に同期して前記ピン状突起
を介してリード溝21に係合しているキャリア19が移
動する。つまり、前記キャリアモータ24および前記リ
ードスクリュー18の正逆回転および回転量を制御する
ことにより、キャリア19および記録手段23の移動方
向および位置が制御される。
【0102】図18において、自走記録ユニット10の
シャーシベース(不図示)には互いに平行な駆動軸69
及び従動軸70が軸支されており、前記駆動軸69は自
走駆動モータ30の正逆回転によりギア列31を介して
正方向及び逆方向に回転駆動することができる。前記駆
動軸69の紙幅方向両端近傍にはスプロケット形状の自
走駆動輪(駆動スプロケット)71、71が設けられ、
前記従動軸70の前記自走駆動輪71、71に対応する
紙幅方向位置にはスプロケット形状の補助輪(補助スプ
スケット)72、72が設けられている。
【0103】そして、対応する駆動スプロケット71及
び補助スプロケット72にはタイミングベルトから成る
キャタピラー73が係架されている。両側の各キャタピ
ラー73は、自走記録ユニット10を走行駆動するため
のものであり、それぞれ、自走(改行移動)方向に係架
されている。そして、自走記録ユニット10は、自走駆
動モータ30により自走駆動輪71を回転駆動すること
により被記録材11上に沿って移動し、該被記録材11
に記録していく。なお、図19に示すように用紙スタッ
カユニット40と合体した時には、前記左右のキャタピ
ラー73の外周面が用紙スタッカユニット40の両側に
形成された案内面74上に接して回転することにより、
自走記録ユニット10が改行方向に走行(移動)し、被
記録材11に対する記録が行われる。
【0104】図19において、用紙スタッカユニット4
0の構成及び合体時の動作について説明する。図18及
び図19において、用紙スタッカユニット40には押上
板43が装着され、該押上板43の上面に複数枚の被記
録材11が積層されており、該被記録材11はその端縁
が爪ストッパ44に当接することにより位置決めされて
いる。こうして、被記録材11のスタッカ50が形成さ
れている。また、用紙スタッカユニット40の両側には
改行方向に延びる案内面74が形成され、前記両側のキ
ャタピラー73が該案内面74上に当接して回転するこ
とにより、自走記録ユニット10が用紙スタッカユニッ
ト40上を改行方向に往復移動する。
【0105】図20は図18中の自走駆動輪71の部分
の断面図である。図20において、自走駆動輪71及び
補助輪72(図18)の外周にはガイド溝75が形成さ
れ、キャタピラー73の内面にはガイド用突起76が形
成され、自走駆動輪71の回転に際し前記ガイド用突起
76は前記ガイド溝75によって案内されるため、キャ
タピラー73が自走駆動輪71または補助輪72から外
れることはない。一般にキャタピラー73はゴム等のゴ
ム状弾性部材であり、その表面の摩擦係数が高いため、
被記録材11あるいは用紙スタッカユニット40に対し
て大きな摩擦力が得られる。したがって、前記キャタピ
ラー73から成る走行機構を用いることにより、滑りの
無い(または少ない)精度の高い行ピッチが得られる。
【0106】図21は図18中の自走駆動輪71及びキ
ャタピラー73の他の構成例を示す部分断面図である。
図21において、自走駆動輪71及び補助輪72(図1
8)の外周面の両側にフランジ部77が形成され、これ
らのフランジ部77でキャタピラー73の両側面を案内
することにより、自走駆動輪71または補助輪72から
キャタピラー73が外れることがないように構成されて
いる。
【0107】図22は図18〜図21で説明した第7実
施例のさらに他の構成例を示す模式的斜視図である。本
実施例では、用紙スタッカユニット40上のスタッカ5
0及び案内面74、74は自走記録ユニット10の走行
方向に且つ上側が凹になる方向に湾曲する曲面で形成さ
れている。したがって、自走記録ユニット10と用紙ス
タッカユニット40を合体した図示の状態では、該自走
記録ユニット10が改行方向に湾曲した被記録材11上
をピッチ走行し、その間に記録が行われることになる。
【0108】図22の構成は、以上の点で図18〜図2
1の実施例と相違するが、その他の点では実質上同じ構
成をしており、それぞれ対応する部分を同一符号で示
し、それらの詳細説明は省略する。図18〜図22の第
7実施例においては、自走記録ユニット10の走行駆動
機構として前述したキャタピラー73を用いるので、走
行駆動力を高めることができ、図22のように曲面の傾
斜面を有する用紙スタッカユニット40と組合せる場合
でも、自走記録ユニット10は滑ることなく自走記録す
ることが可能になる。したがって、被記録材11を湾曲
面にセットすることにより該被記録材のコシを強くする
とともに、排紙時の被記録材11の分離を容易化するこ
とができ、さらに、精度の高いピッチ走行による高品位
の記録を行うことができる記録装置が得られる。
【0109】以上図18〜図22で説明した第7実施例
によれば、被記録材11を境にして自走記録ユニット1
0と用紙スタッカユニット40に分割可能であり、分割
時には被記録材上を自走記録ユニットが移動し、合体時
には用紙スタッカユニット上を自走記録ユニットが往復
移動する記録装置において、前記自走記録ユニット10
の紙幅方向両端近傍にスプロケット形状の自走駆動輪7
1及び補助輪72が設けられ、前記自走駆動輪71及び
前記補助輪72にタイミングベルト状のキャタピラー7
3が係架され、前記キャタピラー73の外周面が前記用
紙スタッカユニット40の案内面74または被記録材1
1の上を自走する構成としたので、キャタピラー方式の
走行機構により、自走記録ユニット10の駆動力を増加
させて走行中のスリップを減少させることができ、改行
方向の記録精度を向上させることができる記録装置が提
供される。
【0110】図23は本発明を適用した記録装置の第8
実施例の合体時の状態を示す模式的斜視図であり、図2
4は図23の記録装置の要部構成を示す部分縦断面図で
ある。なお、図23及び図24における自走記録ユニッ
ト10は図9の第2実施例で説明した自走記録ユニット
10と実質上同じ構成をしている。図23及び図24を
参照して、先ず、本実施例の特徴構成について説明す
る。
【0111】図23及び図24において、用紙スタッカ
ユニット40の所定位置(キャッピングポジション)に
は、自走記録ユニット10がその位置にある時に記録手
段23のインク吐出部をキャッピング(密閉)するキャ
ップ78が配設されている。このキャップ78の内部
は、図24に示すように、チューブ79を通して吸引ポ
ンプ80に連通している。前記キャップ78の隣接位置
には記録手段(ヘッドカートリッジ)23の吐出口82
から予備吐出(空吐出)される廃インクを受けるための
インク吸収体86(図23)が配設されている。
【0112】図23及び図24において、符号87はキ
ャップ78を覆うための多孔質材のシャッターであり、
自走記録ユニット10がキャッピングポジションから離
れている時(記録時など)、このシャッター87はバネ
88によりキャップ78を覆う位置(キャップ78の周
辺接触部89に当接してキャップ78の開口部を密閉す
る位置)に保持されている。これによって、キャップ7
8を使用しない時の該キャップ内インクの乾燥固着を防
いでいる。
【0113】また、自走記録ユニット10がキャッピン
グポジションから離れている時には、前記シャッター8
7は前記予備吐出用のインク吸収体86に接触してお
り、キャップ78の接触部89に付着したインクをイン
ク吸収性のシャッター87を通してインク吸収体86へ
移動(インク導通)させ得るように構成されている。
【0114】図23及び図24において、自走記録ユニ
ット10が二点鎖線で示すキャッピングポジションへ接
近してくると、シャッター87の突起部90に自走記録
ユニット10が当接することにより、該自走記録ユニッ
ト10のキャッピングポジションへの移動に伴って、シ
ャッター87はバネ88に抗してキャップ78から外れ
る位置へ移動させられる。そして、前記キャップ78が
開放されるとともに、記録手段23の吐出口面81がキ
ャップ78の周辺接触部89に接触し、インク吐出部
(吐出口82)の密閉(キャッピング)が行われる。自
走記録ユニット10がキャッピングポジションから離れ
ると、シャッター87は再びキャップ78を覆う位置へ
自動的に戻される。
【0115】図23及び図24の第8実施例は、以上説
明した点で図9及び図10の第2実施例と相違し、その
他の点では実質上同じ構成をしており、それぞれ対応す
る部分を同一符号で示し、それらの詳細説明は省略す
る。
【0116】したがって、図23及び図24の構成によ
り、記録手段23はインクジェット記録手段であり、前
記用紙スタッカユニット40に記録手段23のインク吐
出部に当接するためのキャップ78が配設され、前記キ
ャップ78は、自走記録ユニット10を分割した時並び
に合体時に記録している時にはインク吸収材のシャッタ
ー87によって閉じられ、移動してきた自走記録ユニッ
ト10によって前記シャッター87を移動させることに
より開かれてインク吐出部に当接してキャッピングする
記録装置が実現されている。
【0117】この図23及び図24の第8実施例によれ
ば、被記録材11を境にして自走記録ユニット10と用
紙スタッカユニット40に分割可能であり、分割時には
被記録材上を自走記録ユニットが移動し、合体時には用
紙スタッカユニット上を自走記録ユニットが往復移動す
る記録装置において、キャップ78におけるインク乾燥
によるインク固着やキャップ78への紙粉等の付着を防
止することができ、また、キャップ78の当接部分89
の密封機能の低下も防止することができ、さらに、ポン
プ80等への固着インクや紙粉等の流入を防止して回復
操作の作動不良も防止することができるインクジェット
記録装置が提供される。
【0118】図25は本発明を適用した記録装置の第9
実施例の要部構成を示す模式的斜視図であり、自走記録
ユニット10と用紙ガイドユニット17を合体した時の
内部構成を示す。本実施例における自走記録ユニット1
0は後述する点以外では図2中の自走記録ユニット10
と実質的に同じ構成をしており、それぞれ対応する部分
を同一符号で示し、それらの詳細説明は省略する。な
お、本実施例においては、図示の合体時には、前記自走
駆動ローラ15は紙送りローラ(搬送ローラ)として機
能し、前記自走駆動モータ30は紙送りモータとして機
能しており、自走記録ユニット10と用紙ガイドユニッ
ト17の間に挿入(給紙)される被記録材11を紙送り
するように構成されている。
【0119】図25において、用紙ガイドユニット17
には、前記紙送りローラ15と協働する((被記録材1
1を介して紙送りローラ15に圧接される)ピンチロー
ラ91、該ピンチローラ91を回転自在に軸支するピン
チローラアーム92、該ピンチローラアーム92の支点
軸93、該支点軸93を介して前記ピンチローラアーム
92を揺動可能に支持するブラケット94、前記ピンチ
ローラ91が前記紙送りローラ15に圧接される方向に
前記ピンチローラアーム92を回動付勢するバネ95な
どを備えている。
【0120】前記ピンチローラアーム92には、記録ヘ
ッド23と所定隙間をもって対向し且つ被記録材11の
全幅をカバーする長さを有するプラテン96が一体に形
成されている。前記被記録材11は前記記録ヘッド23
と前記プラテン96との間を通して矢印F方向に紙送り
(搬送)される。なお、前記紙送りローラ(自走駆動
輪)15及び前記補助輪16は、自走記録ユニット10
で自走記録する場合の前記記録ヘッド23と被記録材1
1との間隔を規制する機能も有している。
【0121】図25において、用紙ガイドユニット17
の所定位置、すなわち、キャリア19及び記録ヘッド2
3のホームポジションに対応する位置には、記録ヘッド
23がホームポジションにある時にそのインク吐出部を
キャッピング(密閉)するキャップ78が配設されてい
る。このキャップ78の内部は、図24の場合と同様
に、チューブ等を通して吸引ポンプに連通している。前
記キャップ78の隣接位置には記録手段(ヘッドカート
リッジ)23の吐出口82から予備吐出(空吐出)され
る廃インクを受けるためのインク吸収体(不図示)が配
設されている。
【0122】前記ホームポジションの近傍には、キャッ
プ78を覆うための多孔質材のシャッター87が配設さ
れている。このシャッター87は、記録ヘッド23及び
キャリア19がホームポジションから離れている時、バ
ネ88によりキャップ78を覆う位置(キャップ78の
周辺接触部に当接してキャップ78の開口部を密閉する
位置)に保持されている。これによって、キャップ78
を使用しない時の該キャップ内インクの乾燥固着を防い
でいる。また、記録ヘッド23及びキャリア19がホー
ムポジションから離れている時には、前記シャッター8
7は予備吐出用のインク吸収体に接触しており、キャッ
プ78の接触部に付着したインクをインク吸収性のシャ
ッター87を通してインク吸収体へ移動(インク導通)
させ得るように構成されている。
【0123】キャリア19及び記録ヘッド23がホーム
ポジションへ接近してくると、シャッター87の突起部
90にキャリア19の突出部97が当接することによ
り、該キャリア19のホームポジションへの移動に伴っ
て、シャッター87はバネ88に抗してキャップ78か
ら外れる位置へ移動させられる。そして、前記キャップ
78が開放されるとともに、記録ヘッド23の吐出口面
81がキャップ78の周辺接触部に接触し、インク吐出
部(吐出口82)の密閉(キャッピング)が行われる。
キャリア19がホームポジションから離れると、シャッ
ター87は再びキャップ78を覆う位置へ自動的に戻さ
れる。なお、図25の実施例では、用紙ガイドユニット
17を用いたが、これに代えて図10に示すような用紙
スタッカユニット40を用いてもよく、その場合も同様
の作用効果が得られる。
【0124】こうして、記録手段23はインクジェット
記録手段であり、前記用紙スタッカユニット40に記録
手段23のインク吐出部に当接するためのキャップ78
が配設され、前記キャップ78は、自走記録ユニットを
分割した時並びに合体時に記録している時にはインク吸
収材のシャッター87によって閉じられ、移動してきた
キャリア19によって前記シャッター87を移動させる
ことにより開かれてインク吐出部に当接する構成が具現
されている。
【0125】そして、図25の第9実施例によっても、
被記録材11を境にして自走記録ユニット10と用紙ス
タッカユニット40に分割可能であり、分割時には被記
録材上を自走記録ユニットが移動し、合体時には用紙ス
タッカユニット上を自走記録ユニットが往復移動するイ
ンクジェット記録装置において、キャップ78における
インク乾燥によるインク固着やキャップへの紙粉等の付
着を防止することができ、また、キャップ78の当接部
分の密封機能の低下も防止することができ、さらに、ポ
ンプ等への固着インクや紙粉等の流入を防止して回復操
作の作動不良も防止することができるインクジェット記
録装置が得られる。
【0126】図26は本発明を適用した記録装置の第1
0実施例の要部構成を示す模式的縦断面図である。本実
施例も、被記録材11を境にして自走記録ユニット10
と用紙スタッカユニット40に分割可能であり、分割時
には被記録材11上を自走記録ユニット10が移動し、
合体時には用紙スタッカユニット40上を自走記録ユニ
ット10が往復移動するように構成されたインクジェッ
ト方式の記録装置に係るものである。本実施例における
自走記録ユニット10は図9中の自走記録ユニット10
と実質的に同じ構成をしており、本実施例における用紙
スタッカユニット40は後述する点以外では図10中の
用紙スタッカユニット40と実質的に同じ構成をしてお
り、それぞれ対応する部分を同一符号で示し、それらの
詳細説明は省略する。
【0127】本実施例の用紙スタッカユニット40に
は、その所望位置に、使用途中の記録手段(ヘッドカー
トリッジ)23を保管収納する記録手段収納機構(カー
トリッジ保管機構)98が設けられている。図26は記
録手段収納機構(カートリッジ保管機構)98の模式的
縦断面図である。図26において、記録手段収納機構9
8の蓋99はヒンジピン100を支点(中心)として開
閉(回動)可能に装着されている。この記録手段収納機
構98の内部は、使用途中の記録手段(ヘッドカートリ
ッジ)23を二点鎖線で示すように横置きの状態で保管
収納できるようになっている。
【0128】図26において、記録手段収納機構98の
内部には、吐出口面81を密閉(キャッピング)するた
めのゴム状弾性体のキャップ101と該キャップ101
の内部に連通する廃インク室102と該室102内に充
填されたインク吸収体103が設けられている。さら
に、前記キャップ101の前には、該キャップを覆うよ
うにしてそのシール部(密閉接触部)に当接するための
シャッター104が配設されている。
【0129】前記シャッター104は、記録手段23が
挿入されない状態では、バネ105によりキャップ10
1を覆う(密閉する)位置に保持されているが、記録手
段23が挿入されると、該記録手段23によりシャッタ
ー104がバネ105に抗して移動させられ、キャップ
101を開放するように構成されている。そして、挿入
された記録手段23は、その背後からバネ106で押圧
されるので、開放された前記キャップ101に対してそ
の吐出口面81が密着することになる。
【0130】つまり、記録手段23の挿入に伴い、自動
的に、シャッター104がキャップ101から外れた位
置へ移動させられるとともに、吐出口面81がキャップ
101によりキャッピングされるように構成されてい
る。また、記録手段23を取り出すと、シャッター10
4はバネ105により自動的にキャップ101を密閉す
る位置へ戻され、その位置に保持される。なお、前記蓋
99の裏面には、挿入された記録手段23を弾性的に保
持するための押さえバネ部107が形成されている。
【0131】こうして、前記用紙スタッカユニット40
に使用途中のインクジェット記録手段23を保管収納す
る記録手段収納機構98が設けられ、該記録手段収納機
構98には、インク吐出部をキャッピングするためのキ
ャップ101と、記録手段23がない時にはバネ105
によりキャップ101を密閉する位置に保持され且つ挿
入される記録手段23によりキャップ101から外され
てキャッピング可能状態にするインク吸収材のシャッタ
ー104が設けられている構成が具現されている。
【0132】そして、かかる構成の第10実施例によれ
ば、被記録材11を境にして自走記録ユニット10と用
紙スタッカユニット40に分割可能であり、分割時には
被記録材上を自走記録ユニットが移動し、合体時には用
紙スタッカユニット上を自走記録ユニットが往復移動す
るインクジェット記録装置において、キャップにおける
インクの乾燥固着やキャップへの紙粉等の付着を防止す
ることができ、また、該キャップの当接部分の密封機能
の低下も防止することができ、該キャップ内部を常に湿
潤状態に維持することができるインクジェット記録装置
が提供される。なお、本実施例における用紙スタッカユ
ニット40に代えて、図2中に示すような用紙ガイドユ
ニット17を用いてもよく、その場合も同様の作用効果
が得られる。
【0133】図27は本発明を適用した記録装置の第1
1実施例の合体時の状態を示す模式的斜視図である。本
実施例も、被記録材11を境にして自走記録ユニット1
0と用紙ガイドユニット17に分割可能であり、分割時
には被記録材11上を自走記録ユニット10が移動し、
合体時には用紙ガイドユニット17上を自走記録ユニッ
ト10が往復移動するように構成された記録装置に係る
ものである。本実施例における自走記録ユニット10は
図2中の自走記録ユニット10と実質的に同じ構成をし
ており、本実施例における用紙ガイドユニット17は後
述する点を除いて図2中の用紙ガイドユニット17と実
質的に同じ構成をしており、それぞれ対応する部分を同
一符号で示し、それらの詳細説明は省略する。
【0134】図28〜図30は本実施例(第11実施
例)の特徴構成を示す縦断面図であり、図28は図27
の記録装置(第11実施例)の給紙時の状態を示す模式
的側面図であり、図29は図27の記録装置の記録時の
状態を示す模式的側面図であり、図30は図27の記録
装置の排紙時の状態を示す模式的側面図である。本実施
例によれば、用紙ガイドユニット17の紙受台29の表
面に複数の小孔108が形成され、これらの小孔108
はマニホールド部109を通して吸引ポンプ110に連
通され、この吸引ポンプ110のポンプ室Pを大気圧に
戻すための通口111及び弁体(開閉弁)112から成
る弁手段が設けられ、この弁手段は、通常では閉位置に
あるが、排紙位置に移動してきた自走記録ユニット10
により開弁されて前記ポンプ室Pを大気圧に戻すように
作動するように構成されている。
【0135】順を追って説明すると、先ず、図28に示
すように、自走記録ユニット10が左端位置(記録開始
側の位置)にある時、1枚の被記録材11が紙受台29
上に供給され、ストッパ32に当接するまで給紙されて
該紙受台29上に位置決めされる。次いでレバー113
を1往復させる。つまり、支点114を中心にレバー1
13を1往復分左右に揺動させる。このレバー113は
吸引ポンプ110のピストン115に連結されており、
該レバー113の1往復の間に次のような動作が行われ
る。
【0136】すなわち、先ず、ピストン115が図示右
向きに移動し、該ピストン115のシール部(Oリン
グ)117が前記小孔108へ通じるオリフィス118
を通過した後、シリンダ116内のポンプ室Pが圧縮加
圧される。前記弁体112は、支点119を中心に揺動
可能なレバー120と一体に設けられており、通常で
は、戻しバネ121でレバー120が図示反時計方向に
付勢されることにより、前記通口111を閉じる位置
(閉弁位置)に保持されている。しかし、前記ピストン
115の右向き移動でポンプ室Pの内圧が上昇すると、
該ポンプ室Pの内圧により弁体112が開き、該ポンプ
室Pの容積はピストン115の右向き移動に伴って縮小
される。
【0137】次いで、レバー113を図示左向き(戻り
方向)に移動させると、ピストン115が復動作(戻り
行程)に入り、ポンプ室Pの容積が拡大され、その内圧
は減圧される。ピストン115がさらに左側へ移動し、
そのシール部117が前記オリフィス118を通過する
と減圧されたポンプ室P内の負圧が該オリフィス118
及びマニホールド部109を介して紙受台29の複数箇
所に小孔108に伝達され、被記録材11は該紙受台2
9上に吸着される。
【0138】次いで、図29に示すように、被記録材1
1上に沿って自走記録ユニット10が走行(改行ピッチ
走行)し、その間に記録が行われる。この際、被記録材
11は紙受台29上面に負圧吸引力によって吸着保持さ
れているので、該被記録材11が滑ることはなく、精度
の良い改行動作による高品位の記録を行うことができ
る。
【0139】記録が終了し、自走記録ユニット10が図
30に示す右端部来ると、該自走記録ユニット10が前
記レバー120の突出先端部に衝当し、該レバー120
が戻しバネ121に抗して図示時計方向に回動すること
により弁体112が通口111から離され、それによ
り、前記ポンプ室Pから前記マニホールド部109まで
の全体が大気圧に開放される。これによって、各小孔1
08に作用していた負圧吸引力が解除され、被記録材1
1は紙受台29上をすべることができる状態になる。な
お、前記レバー120は自走記録ユニットを図30の位
置に停止させるストッパとしても機能する。
【0140】この排紙位置で自走駆動輪(ローラ)15
を逆方向に回転駆動すると、被記録材11は図30に示
すように紙受台29上をすべって図示右方向へ自動的に
排出(排紙)される。被記録材11の排出が終了した後
さらに逆方向回転を続けると、被記録材が存在しないた
め、自走駆動輪15は紙受台29上を戻り方向(左向
き)に転がっていき、自走記録ユニット10は図28に
示すような左端近傍位置(記録開始位置)へ戻される。
【0141】図27〜図30の第11実施例によれば、
被記録材11を境にして自走記録ユニット10と用紙ガ
イドユニット17に分割可能な記録装置において、前記
用紙ガイドユニット17は、紙受台29に形成された小
孔108と、該小孔に連通し該小孔内を負圧にするため
の吸引ポンプ110と、該吸引ポンプのポンプ室Pを大
気圧に戻すための弁手段111、112とを具備し、前
記弁手段は、排紙位置に移動してきた自走記録ユニット
10により前記ポンプ室Pを大気圧に戻す位置に作動さ
れる構成としたので、合体時に、自走記録ユニットで記
録する際の紙受台上の被記録材のすべりを無くして改行
ピッチ走行の精度を高めて記録品位の向上を図ることが
でき、しかも、自走駆動輪15の回転で被記録材11を
自動排紙することができる記録装置ガ提供される。
【0142】なお、インクジェット記録装置に限定され
ない請求項の本発明は、インクジェット記録装置の他、
ワイヤドット式、感熱式、熱転写式あるいはレーザービ
ーム式等の他の方式の記録手段を用いる記録装置におい
ても同様に適用することができ、同様の作用効果を奏す
るものである。
【0143】また、前述の実施例では、記録手段(記録
ヘッド)を主走査方向に移動させるシリアル記録方式の
場合を例に挙げて説明したが、キャリアを構成要件とし
ない請求項の本発明は、被記録材の全幅または一部をカ
バーする長さのライン記録手段を用いて副走査のみで記
録するライン記録方式の場合にも、同様に適用すること
ができ、同様の効果を達成し得るものである。また、本
発明は、1個の記録手段で記録する単色の記録装置の
他、異なる色で記録する複数の記録手段を用いるカラー
記録装置、あるいは同一色彩で異なる濃度で記録する複
数の記録手段を用いる階調記録装置、さらには、これら
を組み合わせた記録装置の場合にも、同様に適用するこ
とができ、同様の効果を達成し得るものである。
【0144】さらに、本発明は、インクジェット記録装
置の場合、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換
可能なヘッドカートリッジを用いる場合、あるいは記録
ヘッドとインクタンクを別体にし、その間をインク供給
用のチューブ等で接続する場合など、記録ヘッドとイン
クタンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用す
ることができ、同様の効果が得られるものである。
【0145】なお、本発明は、インクジェット記録装置
の場合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用
いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用でき
るが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出す
る方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置に
おいて優れた効果をもたらすものである。かかる方式に
よれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからで
ある。
【0146】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、被記録材を境にして自走記録ユニッ
トと用紙ガイドユニットに分割可能な記録装置におい
て、前記用紙ガイドユニットに被記録材を紙受台上の給
紙位置に位置決めするためのストッパおよび自走記録ユ
ニットの走行を案内するためのレールが設けられ、前記
自走記録ユニットは被記録材に記録する記録手段および
被記録材上を改行方向に走行するための自走駆動ローラ
を有し、記録終了後に前記自走駆動ローラが逆転すると
被記録材が前記紙受台上を滑って排紙され、排紙が終了
した後に前記自走記録ユニットが前記紙受台上を記録開
始位置まで逆走行する構成としたので、自走駆動ローラ
を利用して自動排紙を行うことができ、操作の容易化を
図り得る記録装置が提供される。
【0147】請求項2の発明によれば、被記録材を境に
して自走記録ユニットと用紙スタッカユニットに分割可
能な記録装置において、前記自走記録ユニットは被記録
材にインクを吐出して記録する記録手段および被記録材
上を改行方向に走行するための自走駆動ローラを有し、
前記用紙スタッカユニットは被記録材を積載保持するス
タッカおよび記録手段のパージ装置を有し、合体時に、
前記スタッカ内の被記録材上で前記自走記録ユニットを
走行させて記録し、且つ記録手段のパージ操作を行う構
成としたので、大紙面に対する記録や厚い被記録材への
記録が可能になるとともに、紙送りのためのホールド機
構が不要となり、被記録材の始終端部や両幅端部までの
記録が可能となり、ラフ挿入された被記録材にも高精度
の記録を行うことができる記録装置が提供される。
【0148】請求項3の発明によれば、往復移動するキ
ャリアに搭載された記録手段により被記録材に記録を行
うシリアル型の記録装置において、記録する往方向にキ
ャリア駆動負荷を弱める一定の力が作用し、記録しない
復方向にキャリア駆動負荷を増やす一定の力が作用する
ように、コンストンバネによりキャリアに対して一定の
力を出力させる構成としたので、記録ヘッドのドライブ
と同時に使われるキャリアドライブの電力を減少させて
電源容量を小さくすることができ、記録時のキャリア移
動速度の高速化を図ることができ、小型モータでキャリ
ア速度制御を行うことができる記録装置が提供される。
【0149】請求項4の発明によれば、被記録材を境に
して自走記録ユニットと用紙スタッカユニットに分割可
能であり、分割時には被記録材上を自走記録ユニットが
移動し、合体時には用紙スタッカユニット上を自走記録
ユニットが往復移動する記録装置において、前記用紙ス
タッカユニットは自走記録ユニットの移動方向に円弧状
をした曲面を有し、被記録材は該曲面に沿って収納さ
れ、前記自走記録ユニットの走行を案内する案内部の形
状は、該自走記録ユニットが前記用紙スタッカユニット
の前記円弧状曲面と平行な円弧を描くように走行する形
状である構成としたので、被記録材のコシを強くすると
ともに被記録材1枚を一層容易にかつ正確に分離するこ
とが可能な記録装置が提供される。
【0150】請求項5の発明によれば、被記録材を境に
して自走記録ユニットと用紙スタッカユニットに分割可
能であり、分割時には被記録材上を自走記録ユニットが
移動し、合体時には用紙スタッカユニット上を自走記録
ユニットが往復移動する記録装置において、前記自走記
録ユニットは左右方向に延びる自走駆動ローラと左右に
設けられた回転自在の側車輪とを備え、前記側車輪は、
合体時には用紙スタッカユニットの案内部を走行する案
内輪であり、分割時には前記自走駆動ローラとともに自
走記録ユニットを支持する補助輪である構成としたの
で、自走記録ユニットに装着される必要車輪の数を減少
させることができる記録装置が提供される。
【0151】請求項6の発明によれば、被記録材を境に
して自走記録ユニットと用紙ガイドユニットに分割可能
な記録装置において、記録手段はインクジェット記録手
段であり、前記用紙ガイドユニットは使用途中の状態の
記録手段を保管収納する記録手段収納機構を具備し、該
記録手段収納機構には、記録手段を常に使用可能状態で
取り出すことを可能ならしめる記録手段回復機構が内蔵
されている構成としたので、使用途中ではあるが取り外
した交換用の記録手段を保管する場合でも、該記録手段
を常に使用可能な状態に収納でき、別体のために紛失し
たり携帯し忘れしやすいカートリッジ保管箱を準備する
必要のない記録装置が提供される。
【0152】請求項7の発明によれば、被記録材を境に
して自走記録ユニットと用紙スタッカユニットに分割可
能であり、分割時には被記録材上を自走記録ユニットが
移動し、合体時には用紙スタッカユニット上を自走記録
ユニットが往復移動する記録装置において、前記自走記
録ユニットの紙幅方向両端近傍にスプロケット形状の自
走駆動輪及び補助輪が設けられ、前記自走駆動輪及び前
記補助輪にタイミングベルト状のキャタピラーが係架さ
れ、前記キャタピラーの外周面が前記用紙スタッカユニ
ットの案内面または被記録材の上を自走する構成とした
ので、自走記録ユニットの駆動力を増加させて走行中の
スリップを減少させることができ、改行方向の記録精度
を向上させることができる記録装置が提供される。
【0153】請求項8の発明によれば、被記録材を境に
して自走記録ユニットと用紙スタッカユニットに分割可
能であり、分割時には被記録材上を自走記録ユニットが
移動し、合体時には用紙スタッカユニット上を自走記録
ユニットが往復移動する記録装置において、記録手段は
インクジェット記録手段であり、前記用紙スタッカユニ
ットに記録手段のインク吐出部に当接するためのキャッ
プが配設され、前記キャップは、自走記録ユニットを分
割した時並びに合体時に記録している時にはインク吸収
材のシャッターによって閉じられ、移動してきたキャリ
アまたは自走記録ユニットによって前記シャッターを移
動させることにより開かれてインク吐出部に当接する構
成としたので、キャップにおけるインク乾燥によるイン
ク固着やキャップへの紙粉等の付着を防止することがで
き、また、キャップの当接部分の密封機能の低下も防止
することができ、さらに、ポンプ等への固着インクや紙
粉等の流入を防止して回復操作の作動不良も防止するこ
とができるインクジェット記録装置が提供される。
【0154】請求項9の発明によれば、被記録材を境に
して自走記録ユニットと用紙スタッカユニットに分割可
能であり、分割時には被記録材上を自走記録ユニットが
移動し、合体時には用紙スタッカユニット上を自走記録
ユニットが往復移動する記録装置において、記録手段は
インクジェット記録手段であり、前記用紙スタッカユニ
ットに使用途中の記録手段を保管収納する記録手段収納
機構が設けられ、該記録手段収納機構には、インク吐出
部をキャッピングするためのキャップと、記録手段がな
い時にはバネによりキャップを密閉する位置に保持され
且つ挿入される記録手段によりキャップから外されてキ
ャッピング可能状態にするインク吸収材のシャッターが
設けられている構成としたので、キャップにおけるイン
クの乾燥固着やキ該ャップへの紙粉等の付着を防止する
ことができ、また、該キャップの当接部分の密封機能の
低下も防止することができ、該キャップ内部を常に湿潤
状態に維持することができるインクジェット記録装置が
提供される。
【0155】請求項10の発明によれば、被記録材を境
にして自走記録ユニットと用紙ガイドユニットに分割可
能な記録装置において、前記用紙ガイドユニットは、紙
受台に形成された小孔と、該小孔に連通し該小孔内を負
圧にするための吸引ポンプと、該吸引ポンプのポンプ室
を大気圧に戻すための弁手段とを具備し、前記弁手段
は、排紙位置に移動してきた自走記録ユニットにより前
記ポンプ室を大気圧に戻す位置に作動される構成とした
ので、自走記録ユニットで記録する際の紙受台上の被記
録材のすべりを無くして記録の精度を高めることがで
き、しかも、自走駆動輪の回転で被記録材を自動排紙す
ることができる記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した記録装置の第1実施例の自走
記録ユニットの模式的斜視図である。
【図2】本発明を適用した記録装置の第1実施例を図1
の自走記録ユニットと用紙ガイドユニットを合体した状
態で示す模式的斜視図である。
【図3】図2の記録装置の給紙時の状態を模式的に示す
縦断面図である。
【図4】図2の記録装置の記録時の状態を模式的に示す
縦断面図である。
【図5】図2の記録装置の排紙時の状態を模式的に示す
縦断面図である。
【図6】本発明を適用した記録装置の第1実施例の他の
構成例の記録時の状態を示す模式的縦断面図である。
【図7】本発明を適用した記録装置の第1実施例のさら
に他の構成例の記録時の状態を示す模式的縦断面図であ
る。
【図8】図2中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図9】本発明を適用した記録装置の第2実施例の自走
記録ユニットの模式的斜視図である。
【図10】本発明を適用した記録装置の第2実施例の自
走記録ユニット及び用紙スタッカユニットを合体した時
の模式的斜視図である。
【図11】本発明を適用した記録装置の第3実施例の自
走記録ユニットの模式的斜視図である。
【図12】図11中のコンストンバネのバネ特性を引張
コイルバネと比較して示すグラフである。
【図13】本発明を適用した記録装置の第4実施例の自
走記録ユニット及び用紙スタッカユニットを合体した時
の模式的斜視図である。
【図14】図13の第4実施例の一部変更の構成例を示
す模式的縦断面図である。
【図15】本発明を適用した記録装置の第5実施例の要
部構成を示す模式的側面図である。
【図16】本発明を適用した記録装置の第6実施例の合
体時の状態を示す模式的斜視図である。
【図17】図16中の線17−17に沿って要部構成を
模式的に示す部分縦断面図である。
【図18】本発明を適用した記録装置の第7実施例の自
走記録ユニットの模式的斜視図である。
【図19】本発明を適用した記録装置の第7実施例の自
走記録ユニット及び用紙スタッカユニットを合体した状
態を示す模式的斜視図である。
【図20】図18中の自走駆動輪及びキャタピラーを模
式的に示す部分断面図である。
【図21】図18中の自走駆動輪及びキャタピラーの他
の構造例を模式的に示す部分断面図である。
【図22】本発明を適用した記録装置の第7実施例の一
部変更の構成例を示す模式的斜視図である。
【図23】本発明を適用した記録装置の第8実施例の自
走記録ユニット及び用紙スタッカユニットを合体した状
態を示す模式的斜視図である。
【図24】図23の第8実施例の要部構成を模式的に示
す部分縦断面図である。
【図25】本発明を適用した記録装置の第9実施例の合
体時の内部構成を示す模式的斜視図である。
【図26】本発明を適用した記録装置の第10実施例の
要部構成を模式的に示す部分縦断面図である。
【図27】本発明を適用した記録装置の第11実施例の
合体時の模式的斜視図である。
【図28】図27の第11実施例の給紙時の状態を示す
模式的縦断面図である。
【図29】図27の第11実施例の記録時の状態を示す
模式的縦断面図である。
【図30】図27の第11実施例の吸着中止及び排紙時
の状態を示す模式的縦断面図である。
【符号の説明】
10 自走記録ユニット 11 被記録材 12 操作部 13 表示部 14 プリンタケーブル 15 自走駆動ローラ(自走駆動輪) 16 補助輪 17 用紙ガイドユニット 18 リードスクリュー 19 キャリア 22 キャリアガイド 23 記録手段(記録ヘッド=ヘッドカートリッ
ジ) 24 キャリアモータ 27 レール部 28 案内面部 29 紙受台 30 自走駆動モータ 32 ストッパ 33 紙ガイド部 34 操作部 35 バキューム孔 36 バキュームポンプ 37 スイッチ 38 スイッチ 40 用紙スタッカユニット 41 第1の側車輪 42 第2の側車輪 43 押上板 44 爪ストッパ 45 レール部 46 パージ装置 47 キャップ 48 インク吸収体 49 操作部 50 スタッカ 52 コンストンバネ 54 ブラケット 55 バネ(押上板) 56 記録手段収納機構 57 蓋 59 バネ 60 キャップ 61 吸引ポンプ 62 シリンダ 63 ピストン 64 流路 65 逆止弁 67 廃インク室 68 インク吸収体 69 駆動軸 70 従動軸 71 自走駆動輪(駆動スプロケット) 72 補助輪(補助スプロケット) 73 キャタピラー 74 案内面 75 ガイド溝 76 ガイド用突起 77 フランジ部 78 キャップ 80 吸引ポンプ 81 吐出口面 82 吐出口 84 液路 85 電気熱変換体 86 インク吸収体 87 シャッター 88 バネ 91 ピンチローラ 92 ピンチローラアーム 93 支点軸 94 ブラケット 95 バネ 96 プラテン 98 記録手段収納機構 99 蓋 101 キャップ 103 インク吸収体 104 シャッター 105 バネ 106 バネ 108 小孔 109 マニホールド 110 吸引ポンプ 111 通口 112 弁体 113 レバー 115 ピストン 116 シリンダ 118 オリフィス 119 支点 120 レバー 121 戻しバネ P ポンプ室(吸引ポンプ110)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録材を境にして自走記録ユニット
    と用紙ガイドユニットに分割可能な記録装置において、
    前記用紙ガイドユニットに被記録材を紙受台上の給紙位
    置に位置決めするためのストッパおよび自走記録ユニッ
    トの走行を案内するためのレール部が設けられ、前記自
    走記録ユニットは被記録材に記録する記録手段および被
    記録材上を改行方向に走行するための自走駆動ローラを
    有し、記録終了後に前記自走駆動ローラが逆転すると被
    記録材が前記紙受台上を滑って排紙され、排紙が終了し
    た後に前記自走記録ユニットが前記紙受台上を記録開始
    位置まで逆走行することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 被記録材を境にして自走記録ユニット
    と用紙スタッカユニットに分割可能な記録装置におい
    て、前記自走記録ユニットは被記録材にインクを吐出し
    て記録する記録手段および被記録材上を改行方向に走行
    するための自走駆動ローラを有し、前記用紙スタッカユ
    ニットは被記録材を積載保持するスタッカおよび記録手
    段のパージ装置を有し、合体時に、前記スタッカ内の被
    記録材上で前記自走記録ユニットを走行させて記録し、
    且つ記録手段のパージ操作を行うことを特徴とする記録
    装置。
  3. 【請求項3】 往復移動するキャリアに搭載された記
    録手段により被記録材に記録を行うシリアル型の記録装
    置において、記録する往方向にキャリア駆動負荷を弱め
    る一定の力が作用し、記録しない復方向にキャリア駆動
    負荷を増やす一定の力が作用するように、コンストンバ
    ネによりキャリアに対して一定の力を出力させることを
    特徴とするシリアル型の記録装置。
  4. 【請求項4】 被記録材を境にして自走記録ユニット
    と用紙スタッカユニットに分割可能であり、分割時には
    被記録材上を自走記録ユニットが移動し、合体時には用
    紙スタッカユニット上を自走記録ユニットが往復移動す
    る記録装置において、前記用紙スタッカユニットは自走
    記録ユニットの移動方向に円弧状をした曲面を有し、被
    記録材は該曲面に沿って収納され、前記自走記録ユニッ
    トの走行を案内する案内部の形状は、該自走記録ユニッ
    トが前記用紙スタッカユニットの前記円弧状曲面と平行
    な円弧を描くように走行する形状であることを特徴とす
    る記録装置。
  5. 【請求項5】 被記録材を境にして自走記録ユニット
    と用紙スタッカユニットに分割可能であり、分割時には
    被記録材上を自走記録ユニットが移動し、合体時には用
    紙スタッカユニット上を自走記録ユニットが往復移動す
    る記録装置において、前記自走記録ユニットは左右方向
    に延びる自走駆動ローラと左右に設けられた回転自在の
    側車輪とを備え、前記側車輪は、合体時には用紙スタッ
    カユニットの案内部を走行する案内輪であり、分割時に
    は前記自走駆動ローラとともに自走記録ユニットを支持
    する補助輪であることを特徴とする記録装置。
  6. 【請求項6】 被記録材を境にして自走記録ユニット
    と用紙ガイドユニットに分割可能な記録装置において、
    記録手段はインクジェット記録手段であり、前記用紙ガ
    イドユニットは使用途中の状態の記録手段を保管収納す
    る記録手段収納機構を具備し、該記録手段収納機構に
    は、記録手段を常に使用可能状態で取り出すことを可能
    ならしめる記録手段回復機構が内蔵されていることを特
    徴とする記録装置。
  7. 【請求項7】 被記録材を境にして自走記録ユニット
    と用紙スタッカユニットに分割可能であり、分割時には
    被記録材上を自走記録ユニットが移動し、合体時には用
    紙スタッカユニット上を自走記録ユニットが往復移動す
    る記録装置において、前記自走記録ユニットの紙幅方向
    両端近傍にスプロケット形状の自走駆動輪及び補助輪が
    設けられ、前記自走駆動輪及び前記補助輪にタイミング
    ベルト状のキャタピラーが係架され、前記キャタピラー
    の外周面が前記用紙スタッカユニットの案内面または被
    記録材の上を自走することを特徴とする記録装置。
  8. 【請求項8】 被記録材を境にして自走記録ユニット
    と用紙スタッカユニットに分割可能であり、分割時には
    被記録材上を自走記録ユニットが移動し、合体時には用
    紙スタッカユニット上を自走記録ユニットが往復移動す
    る記録装置において、記録手段はインクジェット記録手
    段であり、前記用紙スタッカユニットに記録手段のイン
    ク吐出部に当接するためのキャップが配設され、前記キ
    ャップは、自走記録ユニットを分割した時並びに合体時
    に記録している時にはインク吸収材のシャッターによっ
    て閉じられ、移動してきたキャリアまたは自走記録ユニ
    ットによって前記シャッターを移動させることにより開
    かれてインク吐出部に当接することを特徴とする記録装
    置。
  9. 【請求項9】 被記録材を境にして自走記録ユニット
    と用紙スタッカユニットに分割可能であり、分割時には
    被記録材上を自走記録ユニットが移動し、合体時には用
    紙スタッカユニット上を自走記録ユニットが往復移動す
    る記録装置において、記録手段はインクジェット記録手
    段であり、前記用紙スタッカユニットに使用途中の記録
    手段を保管収納する記録手段収納機構が設けられ、該記
    録手段収納機構には、インク吐出部をキャッピングする
    ためのキャップと、記録手段がない時にはバネによりキ
    ャップを密閉する位置に保持され且つ挿入される記録手
    段によりキャップから外されてキャッピング可能状態に
    するインク吸収材のシャッターが設けられていることを
    特徴とする記録装置。
  10. 【請求項10】 被記録材を境にして自走記録ユニッ
    トと用紙ガイドユニットに分割可能な記録装置におい
    て、前記用紙ガイドユニットは、紙受台に形成された小
    孔と、該小孔に連通し該小孔内を負圧にするための吸引
    ポンプと、該吸引ポンプのポンプ室を大気圧に戻すため
    の弁手段とを具備し、前記弁手段は、排紙位置に移動し
    てきた自走記録ユニットにより前記ポンプ室を大気圧に
    戻す位置に作動されることを特徴とする記録装置。
  11. 【請求項11】 記録手段がインクジェット記録手段
    であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかの記
    録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録手段がインクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項11の記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録手段が前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して吐出口よりインクを吐出させることを特徴とする
    請求項12の記録装置。
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