JP3510017B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

Info

Publication number
JP3510017B2
JP3510017B2 JP23604495A JP23604495A JP3510017B2 JP 3510017 B2 JP3510017 B2 JP 3510017B2 JP 23604495 A JP23604495 A JP 23604495A JP 23604495 A JP23604495 A JP 23604495A JP 3510017 B2 JP3510017 B2 JP 3510017B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiping
wiper blade
recording head
recording
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP23604495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0958023A (ja
Inventor
基人 村木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP23604495A priority Critical patent/JP3510017B2/ja
Publication of JPH0958023A publication Critical patent/JPH0958023A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3510017B2 publication Critical patent/JP3510017B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク色の異なる
インクを噴射する複数の記録ヘッドを設けてカラー印刷
が可能なインクジェット記録装置に関し、特にこれら複
数の記録ヘッドのノズル開口面に付着したインクをワイ
パブレードで拭き取るときに、インクの混色を極力防止
するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、記録ヘッドに設けた複数の噴射ノ
ズルからインクを噴射させて、画像を記録用紙に記録す
るインクジェット記録装置においては、記録用紙の紙粉
が噴射ノズルに付着したり、インク中に溶け込んでいた
空気による気泡が噴射ノズル内に発生して、インクの噴
射不良による記録画像の品質が低下するという不都合が
生じることから、噴射ノズルを吸引する吸引キャップを
有する吸引機構や記録ヘッドの噴射ノズル開口面を拭き
取るゴム製のワイパブレードを備え、記録動作の開始時
や記録動作中において、吸引機構により噴射ノズルを吸
引処理(所謂パージ処理)するとともに、その吸引処理
により噴射ノズル開口面に付着した余分な液状のインク
をワイパブレードで拭き取ることで、常に良好なインク
噴射機能を維持するようにメンテナンス処理し、更にそ
の拭き取りによりワイパブレードに付着したインクを、
別体に設けた拭き取り部材で拭き取るようにしている。
【0003】ところで、最近、この種のインクジェット
記録装置として、「ブラック」や「シアン」や「マゼン
タ」及び「イエロー」など、インク色の異なるインクを
噴射する複数の記録ヘッドを設けてカラー画像を記録可
能なインクジェット記録装置が実用に供されている。即
ち、このカラーインクジェット記録装置においても同様
に、吸引機構やワイパブレードを備え、良好なインク噴
射機能を維持し得るように、複数の記録ヘッドの各々に
ついて、吸引処理するとともに、ワイパブレードで拭き
取り処理するようになっている。
【0004】例えば、特開平6─79877号公報に
は、4色のカラー画像を記録する為の4つの記録ヘッド
がキャリッジ上に搭載され、吸引ポンプに連結された吸
引用キャップと、各記録ヘッドの噴射ノズル開口面を拭
き取り可能な前進した拭き取り位置と噴射ノズル開口面
から離隔した退避位置とに切換えられるワイパブレード
とが設けられ、吸引用キャップで各記録ヘッドを吸引処
理した後、ワイパブレードを拭き取り位置に切換えてか
ら、キャリッジを所定の拭き取り方向に移動駆動させる
ことで、ワイパブレードによりこれら4つの記録ヘッド
の各噴射ノズル開口面に付着したインクを順次拭き取る
拭き取り処理が実行され、その拭き取り処理によりワイ
パブレードに付着したインクをインク保持部材で拭き取
るようにしたインクジェット記録装置が記載されてい
る。
【0005】更に、特開平6─270415号公報に
は、4色のカラー画像を記録する為の4つの記録ヘッド
がキャリッジ上に搭載され、各記録ヘッドの噴射ノズル
開口面を拭き取り可能なワイパブレードが設けられ、4
つの記録ヘッドの各々について印刷枚数をカウントし、
所定のカウント値に達した記録ヘッドだけをワイパブレ
ードで拭き取りするようにする。ここで、4つの記録ヘ
ッドの全ての印刷枚数が同時に所定カウント値に達した
ときには、キャリッジを所定の拭き取り方向に移動駆動
して、これら4つの記録ヘッドの噴射ノズル開口面に付
着したインクを順次拭き取るようにしたインクジェット
記録装置が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、特開
平6─79877号公報や特開平6─270415号公
報に記載のインクジェット記録装置においては、4つの
記録ヘッドの全ての噴射ノズル開口面を拭き取る場合、
各噴射ノズル開口面に付着している、「ブラックイン
ク」、「シアンインク」、「マゼンタインク」及び「イ
エローインク」などの液状の余分なインク色の異なるイ
ンクを、ゴム製のワイパブレードの同一拭き取り面で順
次拭き取るので、4色の記録ヘッドの拭き取り順序によ
って、例えば、最初に最も明度の低い「ブラックイン
ク」を拭き取った後、次に明度の低い「シアンインク」
或いは「マゼンタインク」を拭き取ったときには、ワイ
パブレードの拭き取り面に付着した液状の「ブラックイ
ンク」を、次の「シアン」又は「マゼンタ」の記録ヘッ
ドに形成されている複数の噴射ノズル内にその「ブラッ
クインク」を押し込みながら、噴射ノズル開口面を拭き
取ることになる。拭き取り処理後、フラッシングして噴
射ノズル内のインクを少し噴射させることで、比較的明
度の高い「イエローインク」、「マゼンタインク」及び
「シアンインク」同士の混色は、ほとんど目立たない
が、「ブラックインク」はその明度の低さゆえに、ノズ
ル内に残留していると影響が大きい。したがって、その
後の画像記録において、純粋な「シアン」のインクとは
異なる、「シアン」に「ブラック」を混合した混色で印
刷されたり、或いは純粋な「マゼンタ」のインクとは異
なる、「マゼンタ」に「ブラック」を混合した混色で印
刷されるという問題がある。
【0007】そこで、ワイパブレードを用いた拭き取り
処理により、インクの混色を防止する為に、各記録ヘッ
ド毎に、噴射ノズル開口面を拭き取る専用のワイパブレ
ードを夫々設けることも考えられるが、ワイパブレード
を複数設けることからコスト高になること、複数のワイ
パブレードを駆動する駆動系が複雑化するとともに、イ
ンクジェット記録装置が大型化すること、などの問題が
ある。
【0008】本発明の目的は、複数色のインクでカラー
画像を記録する為に設けられた複数の記録ヘッドの噴射
ノズル開口面を、既存の1つのワイパブレードにより、
インクの混色を極力防止して拭き取りし得るようなイン
クジェット記録装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るインクジ
ェット記録装置は、インク色の異なるインクを噴射する
複数の記録ヘッドと、これら複数の記録ヘッドを搭載し
たキャリッジを移動駆動するキャリッジ駆動機構と、複
数の記録ヘッドとキャリッジ駆動機構とを駆動制御する
制御手段とを備えたインクジェット記録装置において、
複数の記録ヘッドの噴射ノズル開口面を個別に拭き取り
可能な可撓性のワイパブレードと、複数の記録ヘッドの
うちの少なくとも1つの記録ヘッドの噴射ノズル開口面
をワイパブレードの第1拭き取り面で拭き取り、それ以
外の記録ヘッドの噴射ノズル開口面をワイパブレードの
第1拭き取り面と異なる第2拭き取り面で拭き取るよう
にキャリッジ駆動機構とワイパブレードを駆動するワイ
パ駆動手段とを制御する拭き取り制御手段とを備えたも
のである。
【0010】作用について説明すると、インク色の異な
るインクを噴射する複数の記録ヘッドのうちの少なくと
も1つの記録ヘッドの噴射ノズル開口面をワイパブレー
ドの第1拭き取り面で拭き取り、それ以外の記録ヘッド
の噴射ノズル開口面をワイパブレードの第2拭き取り面
で拭き取るので、第1拭き取り面で拭き取る記録ヘッド
のインクと第2拭き取り面で拭き取る記録ヘッドのイン
クとの拭き取りによる混色を極力防止することができ
る。
【0011】即ち、例えば、「ブラックインク」を第1
拭き取り面で拭き取り、「ブラックインク」以外の「シ
アンインク」や「マゼンタインク」などを第2拭き取り
面で拭き取るときには、ワイパブレードによる拭き取り
時に、「ブラックインク」と、これら「シアンインク」
や「マゼンタインク」との混色を防止できる。
【0012】請求項2に係るインクジェット記録装置
は、請求項1の発明において、前記拭き取り制御手段
は、第1拭き取り面で噴射ノズル開口面を拭き取るとき
と、第2拭き取り面で噴射ノズル開口面を拭き取るとき
とで、ワイパブレードに対する記録ヘッドの相対移動の
方向を異ならせるように、キャリッジ駆動機構を制御す
るものである。作用について説明すると、請求項1と同
様の作用を奏するが、ワイパブレードは可撓性なので、
ワイパブレードに対する記録ヘッドの相対移動の方向を
異ならせることで、ワイパブレードの第1拭き取り面で
拭き取る噴射ノズル開口面と、ワイパブレードの第2拭
き取り面で拭き取る噴射ノズル開口面とを確実に区別で
き、ワイパブレードの各拭き取り面で拭き取る記録ヘッ
ドのインクの混色を確実に防止することができる。
【0013】請求項3に係るインクジェット記録装置
は、請求項1又は請求項2の発明において、前記ワイパ
駆動手段は、ワイパブレードを、記録ヘッドに接近させ
て噴射ノズル開口面を拭き取る拭き取り位置と、記録ヘ
ッドから離隔させた退避位置とに択一的に切換え可能に
構成され、拭き取り制御手段は、ワイパブレードの第1
拭き取り面と第2拭き取り面との何れか一方で拭き取る
ときには、ワイパブレードを退避位置に切換えた状態
で、ワイパブレードが拭き取り対象の記録ヘッドを越え
るまで記録ヘッドを所定方向に相対移動させてから、ワ
イパブレードを拭き取り位置に切換えて、記録ヘッドを
所定方向と反対方向に相対移動させて拭き取るように、
キャリッジ駆動機構とワイパ駆動手段とを制御するもの
である。
【0014】作用について説明すると、請求項1又は請
求項2と同様の作用を奏するが、ワイパブレードの第1
拭き取り面と第2拭き取り面との何れか一方で拭き取る
ときには、ワイパブレードを退避位置に切換えた状態で
その拭き取り対象の記録ヘッドを越えてから、ワイパブ
レードを拭き取り位置に切換えてその拭き取り対象の記
録ヘッドの噴射ノズル開口面を拭き取りするので、第1
拭き取り面で拭き取る噴射ノズル開口面と第2拭き取り
面で拭き取る噴射ノズル開口面とをより確実に区別で
き、ワイパブレードの各拭き取り面で拭き取る記録ヘッ
ドのインクの混色をより確実に防止することができる。
【0015】請求項4に係るインクジェット記録装置
は、請求項3の発明において、更に、前記複数の記録ヘ
ッドの噴射ノズルを個別に吸引可能な吸引機構を備え、
拭き取り制御手段は、吸引機構で吸引した記録ヘッドに
対して拭き取り制御を行うものである。作用について説
明すると、請求項3と同様の作用を奏するが、吸引機構
による記録ヘッドの噴射ノズルを吸引したときには、吸
引により液垂れして噴射ノズル開口面に付着したインク
を確実に拭き取り処理することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面に基づいて説明する。本実施形態は、4色のイ
ンクを用いたカラー記録が可能なインクジェット記録装
置に本発明を適用した場合のものである。図1に示すよ
うに、インクジェット記録装置1は、基本的に、本体ケ
ース2内に、プラテン10と、キャリッジ21を駆動す
るキャリッジ駆動機構20と、キャリッジ21上に取付
けられたヘッドホルダー29に設けられた4つの記録ヘ
ッド30〜33と、これら記録ヘッド30〜33に専用
のインク色のインクを供給する4つのインクカートリッ
ジ40〜43と、これら記録ヘッド30〜33に形成さ
れた噴射ノズルからのインク噴射機能を維持又は回復す
るメンテナンス機構50などを設けたものである。
【0017】前記ゴム製のプラテン10は、図1に示す
ように、左右方向向きに配設され、そのプラテン軸の左
右両端部において、各側壁板3,4に回転可能に枢支さ
れ、プラテン軸の左端部にはプラテンギヤ12が取り付
けられ、このプラテンギヤ12は、図示外のプラテン駆
動機構を介してフィードモータ14に連結されている。
即ち、フィードモータ14の所定回転方向への回転がプ
ラテン駆動機構を介してプラテンギヤ12に伝達され、
そのプラテンギヤ12の回転でプラテン10が所定の用
紙送り方向に駆動される。
【0018】次に、キャリッジ駆動機構20について、
図1に基づいて説明する。前記プラテン10の前側に
は、キャリッジ21が水平状に配設され、そのキャリッ
ジ21は、プラテン10と並行に配設されたガイドロッ
ド22によりその後端部において左右方向移動自在に支
持されるとともに、そのガイドロッド22と並行に配設
されたガイドレール23により、その前端部において左
右方向移動自在に支持されている。これらガイドロッド
22とガイドレール23とは、その左右両端部におい
て、補助フレーム(図示略)で夫々支持されている。
【0019】一方、キャリッジ21の移動範囲の左端部
には、従動プーリー24が図示外のフレームに回転可能
に枢支されるととに、その右端部には、ステッピングモ
ータからなるキャリッジ駆動モータ26の駆動軸に取り
付けられた駆動プーリー25が設けられ、無端状のタイ
ミングベルト27がこれら両プーリー24,25に亙っ
て掛け渡され、キャリッジ21の下端部においてこのタ
イミングベルト27に連結されている。そして、キャリ
ッジ駆動モータ26が回転駆動されると、これら両プー
リー24,25とタイミングベルト27とを介して、キ
ャリッジ21が、これらガイドロッド22及びガイドレ
ール23に支持されて、記録方向(右方向)及び反記録
方向(左方向)に移動駆動される。
【0020】そして、キャリッジ21上には、上方及び
前方開放状で箱状のヘッドホルダー29が略水平に固着
され、そのヘッドホルダー29には、右側から「ブラッ
クインク」を吸収保持しているブラック用インクカート
リッジ40と、「シアンインク」を吸収保持しているシ
アン用インクカートリッジ41と、「マゼンタインク」
を吸収保持しているマゼンタ用インクカートリッジ42
と、「イエローインク」を吸収保持しているイエロー用
インクカートリッジ43とが順次取付けられている。
【0021】そして、ヘッドホルダー29の後端部に
は、図10(a)に示すように、ブラック用インクカー
トリッジ40のブラックインクを噴射するブラック記録
ヘッド30が設けられ、シアン用インクカートリッジ4
1のシアンインクを噴射するシアン記録ヘッド31が設
けられ、マゼンタ用インクカートリッジ42のマゼンタ
インクを噴射するマゼンタ記録ヘッド32が設けられ、
イエロー用インクカートリッジ43のイエローインクを
噴射するイエロー記録ヘッド33が設けられている。
【0022】ここで、各記録ヘッド30〜33には、対
応するインクカートリッジ40〜43から供給されたイ
ンク色のインクを噴射する複数の噴射ノズル(図示略)
が夫々形成され、更に各記録ヘッド30〜33の後端面
には、噴射ノズル開口面35〜38が夫々形成されてい
る。これにより、各記録ヘッド30〜33の噴射ノズル
から水平方向に噴射されるインク色のインクで、プラテ
ン10により給紙された記録用紙Pにカラー画像が形成
されるようになっている。
【0023】次に、各記録ヘッド30〜33の噴射ノズ
ルからのインク噴射機能を維持又は回復するメンテナン
ス機構50について、図1〜図4に基づいて説明する。
前記プラテン10の左側において、上方開放状で箱状の
取付け基台51が本体ケース2に取付けられ、その取付
け基台51の前部壁51aと後部壁51bとの上端部に
亙って梁部材52が架設されている。そして、その梁部
材52には、外周部にギヤが形成された側面視円形のカ
ム板ギヤ53が枢支軸54により回転可能に枢支され、
そのカム板ギヤ53の左側面には、次に説明する吸引機
構60を作動させる為の第1吸引用溝カム68と第2吸
引用溝カム69とが夫々形成されるとともに、その右側
面には、吸引キャップ70を進退駆動するキャップ駆動
用溝カム72とワイパブレード81を駆動するワイパ駆
動用溝カム83とが夫々形成されている。
【0024】次に、メンテナンス機構50に設けられた
吸引機構60について説明すると、前記枢支軸54と一
体的に形成された吸引シリンダ61が前後方向向きに設
けられ、その吸引シリンダ61内には、ゴム製の第1吸
引用ピストン62を取付けた第1ロッド64とゴム製の
第2吸引用ピストン63を取付けた筒状の第2ロッド6
5とが相対的に前後移動可能に設けられている。そし
て、第1ロッド64は、その前端部に固着したピン66
を介してカム板ギヤ53の第1吸引用溝カム68に係合
されるとともに、第2ロッド65は、その前端部に固着
したピン67を介してカム板ギヤ53の第2吸引用溝カ
ム69に係合されている。
【0025】ところで、カム板ギヤ53の直ぐ前側に
は、ゴム製の吸引キャップ70を前端部に取付けたキャ
ップ駆動部材71が前後方向移動可能に配設され、その
キャップ駆動部材71の後端部の係合部がキャップ駆動
用溝カム72に係合され、キャップ駆動部材71は圧縮
バネ73で常に前方に弾性付勢されている。更に、吸引
シリンダ61の一端部には吸引用開口部61aが形成さ
れるとともに、キャップ駆動部材71には、吸引キャッ
プ70に連通する吸引用空孔71aが形成され、これら
吸引用開口部61aと吸引用空孔71aとが吸引用チュ
ーブ74で接続されている。
【0026】次に、メンテナンス機構50に設けられた
ワイパ駆動機構80について説明すると、前記キャップ
駆動部材71の直ぐ右側には、ゴム製の可撓性を有する
ワイパブレード81を取付けたワイパ駆動部材82が前
後方向移動可能に配設され、そのワイパ駆動部材82の
後端部の係合部がワイパ駆動用溝カム83に係合されて
いる。このワイパブレード81は、各記録ヘッド30〜
33の噴射ノズル開口面35〜38を個別に拭き取り可
能な板状で且つ可撓性を有するものである。
【0027】そして、カム板ギヤ53に噛合する駆動ギ
ヤ55を取付けたステッピングモータからなるメンテナ
ンス用モータ56が取付け基台51に固着されている。
即ち、そのメンテナンス用モータ56が所定の回転方向
に回転駆動されたときには、カム板ギヤ53が同時に回
転されて、先ず吸引キャップ70が吸引位置に前進した
状態で、第1吸引用ピストン62が第2吸引用ピストン
63に対して大きく後方に移動することで、吸引用チュ
ーブ74を介して吸引キャップ70の内部が負圧になっ
て、吸引キャップ70に接触している記録ヘッド30〜
33の噴射ノズルが吸引される。
【0028】そして、吸引キャップ70が図3に示す元
の退避位置に後退した後、続いてワイパブレード81が
前進した、つまり吸引した記録ヘッドに接近した拭き取
り位置に切換えられ、その後ワイパブレード81が図3
に示す拭き取りした記録ヘッドから離隔する元の退避位
置に切換えられる。更に、ワイパブレード81が退避位
置に切換えられたときには、カム板ギヤ53が1回転し
たときであり、カム板ギヤ53に形成された突起部53
aで初期位置検出スイッチ97が作動され、メンテナン
ス用モータ56の駆動が停止される。プラテン10とワ
イパブレード81の間には、多孔質のインク吸収体(図
示略)が配置され、各記録ヘッド30〜33の全噴射ノ
ズルからインクを強制的に噴射(フラッシング)したと
きには、その噴射インクをインク吸収体で吸収するよう
になっている。
【0029】ここで、図3に示すように、ワイパブレー
ド81の先端の拭き取り部の左側の第1拭き取り面81
aでブラック記録ヘッド30の噴射ノズル開口面35を
拭き取る一方、拭き取り部の右側の第2拭き取り面81
bで、ブラック記録ヘッド30以外のシアン記録ヘッド
31とマゼンタ記録ヘッド32とイエロー記録ヘッド3
3のカラー用の各噴射ノズル開口面36〜38を拭き取
るように設定されている。尚、吸引キャップ70の左側
には、4つの記録ヘッド30〜33の各々にキャップす
るゴム製のキャップゴム88が設けられており、記録処
理を実行しないときには、そのキャップゴム88を前進
させて記録ヘッド30〜33に装着して、各噴射ノズル
のインクの乾燥を防止するようになっている。
【0030】次に、インクジェット記録装置1の制御系
は、図5のブロック図に示すように構成されている。制
御装置CDの入出力インターフェース94には、電源キ
ーや各種のスイッチ及び表示ランプが設けられた操作パ
ネル95と、キャリッジ21の原点位置を検出する原点
位置検出スイッチ96と、初期位置検出スイッチ97
と、4つの記録ヘッド30〜33を夫々駆動するヘッド
駆動回路98と、フィードモータ14の為の駆動回路9
9と、キャリッジ駆動モータ26の為の駆動回路100
と、メンテナンス用モータ56の為の駆動回路101と
が夫々接続されている。
【0031】制御装置CDは、CPU90と、このCP
U90にデータバスなどのバス93を介して接続された
入出力インターフェース94と、ROM91及びRAM
92とから構成されている。更に、バス93には通信用
インターフェース102が接続され、この通信用インタ
ーフェース102を介して、ホストコンピュータなどの
外部電子機器103から送信される画像データを受信可
能になっている。前記ROM91には、受信した画像デ
ータに基づいてカラー画像を記録制御する制御プログラ
ム、後述の本願特有の吸引・拭き取り制御の制御プログ
ラムなどが格納されている。また、RAM92には、カ
ラー画像の記録制御や拭き取り制御に必要な各種のメモ
リやバッファなどが設けられている。
【0032】次に、インクジェット記録装置1の制御装
置CDで行なわれる、吸引・拭き取り制御のルーチンに
ついて、図6〜図9のフローチャートに基づいて説明す
る。尚、図中符号Si(i=10、11、12・・・)
は各ステップである。ここで、制御装置CDには、ハー
ドタイマー(図示略)が設けられており、そのハードタ
イマーからのタイマー信号をカウントすることで、印刷
処理が実行されない期間が約10日間以上続いたと判定
された後、印刷処理を実行するときには、4色全ての記
録ヘッド30〜33に対して吸引・拭き取り処理を実行
する為の吸引・拭き取り割込み要求がCPU90に対し
て実行される。
【0033】一方、インクカートリッジ40〜43の何
れかを交換したときには、その交換したインクカートリ
ッジ40〜43に対応するインク色の記録ヘッド30〜
33に対して吸引・拭き取り処理を実行するように、或
いはインク噴射が不良となった記録ヘッドの吸引・拭き
取り処理を実行するように、操作パネル95上の各記録
ヘッド30〜33に対応する吸引処理スイッチが手動で
操作されたときには、CPU90に対して各記録ヘッド
30〜33毎の吸引・拭き取り割込み要求が実行され
る。
【0034】このように、CPU90に対して吸引・拭
き取り割込み要求が実行されたときには、この吸引・拭
き取り制御が実行され、先ずその割込みが、印刷処理を
実行するに際して、4色全ての記録ヘッド30〜33に
対して吸引・拭き取り処理を実行するときには(S10:
Yes )、先ずキャリッジ駆動モータ26が駆動されて、
ブラック記録ヘッド30が、吸引キャップ70に対向す
る所定のメンテナンス位置に移動される(S11)。ここ
で、各記録ヘッド30〜33のメンテナンス位置は、原
点位置検出スイッチ96からの原点位置信号を受けたと
きの原点位置からの、キャリッジ駆動モータ26へのパ
ルス数をカンウトすることで、容易に位置決め可能にな
っている。例えば、図10(a)に示すように、キャリ
ッジ21がプラテン10に対向していた任意の記録位置
から左方へ移動されて、ブラック記録ヘッド30が所定
のメンテナンス位置に移動される。
【0035】次に、ブラックヘッド吸引・拭き取り処理
制御(図8参照)が実行される。この制御が開始される
と、先ずメンテナンス用モータ56が所定の回転方向に
回転駆動されて、吸引キャップ70が吸引位置に前進し
(S30)、更にメンテナンス用モータ56が回転駆動さ
れて、その状態で、吸引キャップ70の内部が負圧にな
り、ブラック記録ヘッド30の噴射ノズルが吸引される
(S31)。例えば、図10(b)に示すように、吸引キ
ャップ70がブラック記録ヘッド30の噴射ノズル開口
面35に接触する吸引位置に前進し、その噴射ノズル開
口面35にの複数の噴射ノズルが一斉に吸引される。
【0036】次に、更にメンテナンス用モータ56が回
転駆動されて、吸引キャップ70が元の退避位置に後退
し(S32)、更にメンテナンス用モータ56が回転駆動
されて、ワイパブレード81が前進した拭き取り位置に
切換えられる(S33)。例えば、図11(a)に示すよ
うに、吸引キャップ70が退避位置に後退した後、ワイ
パブレード81が前進して、ブラック記録ヘッド30の
噴射ノズル開口面35を拭き取り可能な拭き取り位置に
切換えられる。
【0037】次に、キャリッジ駆動モータ26が所定ス
テップ数だけ駆動され、次のシアン記録ヘッド31が吸
引キャップ70に対向するように、キャリッジ21が右
方に所定量移動される(S34)。即ち、図11(b)に
示すように、拭き取り位置に切換えられたワイパブレー
ド81の先端の第1拭き取り面81aで、ブラック記録
ヘッド30の噴射ノズル開口面35に、噴射ノズルの吸
引により付着した液状のブラックインクが綺麗に拭き取
られる。そして、更にメンテナンス用モータ56が回転
駆動されて、ワイパブレード81が後退した元の拭き取
り位置に切換えられ(S35)、この制御を終了して、吸
引・拭き取り制御のS13にリターンする。このとき、初
期位置検出スイッチ97からの検出信号でメンテナンス
用モータ56の駆動が停止される。例えば、図11
(c)に示すように、ワイパブレード81が拭き取り位
置に切換えられる。
【0038】次に、このとき、シアン記録ヘッド31が
吸引キャップ70に対向するメンテナンス位置に位置し
ているので、吸引・拭き取り制御において、そのシアン
記録ヘッド31についてカラーヘッド吸引・拭き取り処
理制御(図9参照)が実行される(S13)。この制御が
開始されると、先ずS40〜S42が、前記S30〜S32と同
様に実行されて、吸引位置に前進した吸引キャップ70
でシアン記録ヘッド31の噴射ノズルが吸引され、その
後吸引キャップ70が退避位置に後退する。例えば、図
12(a)・(b)に示すように、シアン記録ヘッド3
1の噴射ノズルが吸引され、その後吸引キャップ70が
退避位置に後退する。
【0039】次に、キャリッジ駆動モータ26が所定ス
テップ数だけ回転駆動され、次のマゼンタ記録ヘッド3
2が吸引キャップ70に対向するように、つまりワイパ
ブレード81がシアン記録ヘッド31とマゼンタ記録ヘ
ッド32との間に位置するように、キャリッジ21が右
方に所定量移動され(S43)、メンテナンス用モータ5
6が回転駆動されて、ワイパブレード81が拭き取り位
置に切換えられ(S44)、更にキャリッジ駆動モータ2
6が所定ステップ数だけ、S43のときと反対の回転方向
となるように回転駆動され、元のシアン記録ヘッド31
が吸引キャップ70に対向するように、キャリッジ21
が左方に所定量移動される(S45)。
【0040】例えば、図13(a)に示すように、ワイ
パブレード81がシアン記録ヘッド31とマゼンタ記録
ヘッド32の間に位置するように、マゼンタ記録ヘッド
32が吸引キャップ70に対向するまでキャリッジ21
が右方に移動され、ワイパブレード81が拭き取り位置
に切換えられてから、図13(b)に示すように、シア
ン記録ヘッド32が吸引キャップ70に対向するまでキ
ャリッジ21が左方に移動される。このとき、拭き取り
位置に切換えられたワイパブレード81の第2拭き取り
面81bで、シアン記録ヘッド31の噴射ノズル開口面
36に、噴射ノズルの吸引により付着した液状のシアン
インクが綺麗に拭き取られる。
【0041】ここで、シアン記録ヘッド31の噴射ノズ
ル開口面36に付着した液状のシアンインクは、ブラッ
クインクを拭き取ったワイパブレード81の第1拭き取
り面81aと異なる第2拭き取り面81bで拭き取られ
ることから、第2拭き取り面81bでシアンインクを拭
き取るときに、シアンインクがブラックインクと混色す
ることがない。
【0042】即ち、ワイパブレード81の第2拭き取り
面81bで拭き取るときには、ワイパブレード81を退
避位置に切換えた状態で、その拭き取り対象であるシア
ン記録ヘッド31を越えてから、ワイパブレード81を
拭き取り位置に切換えて、シアン記録ヘッド31の噴射
ノズル開口面36を拭き取りするので、第1拭き取り面
81aで拭き取る噴射ノズル開口面35と第2拭き取り
面81bで拭き取る噴射ノズル開口面36とを確実に区
別でき、ワイパブレード81の各拭き取り面81a,8
1bで拭き取る、ブラック記録ヘッド30とシアン記録
ヘッド31のインクの混色を確実に防止することができ
る。
【0043】そして、前記S35と同様に、更にメンテナ
ンス用モータ56が回転駆動されて、ワイパブレード8
1が元の拭き取り位置に切換えられ(S46)、この制御
を終了して、吸引・拭き取り制御のS14にリターンす
る。例えば、図13(c)に示すように、ワイパブレー
ド81が拭き取り位置に切換えられる。次に、吸引・拭
き取り制御において、キャリッジ駆動モータ26が駆動
されて、マゼンタ記録ヘッド32が、吸引キャップ70
に対向するメンテナンス位置に移動され(S14)、S13
と同様に、マゼンタ記録ヘッド32についてカラーヘッ
ド吸引・拭き取り処理制御が実行される(S15)。
【0044】次に、同様にして、キャリッジ駆動モータ
26が駆動されて、イエロー記録ヘッド33が、メンテ
ナンス位置に移動され(S16)、イエロー記録ヘッド3
3についてカラーヘッド吸引・拭き取り処理制御が実行
される(S17)。その後、キャリッジ21が図示しない
インク吸収体と対向する位置へ移動され、各記録ヘッド
の全ノズルから強制的にインクが噴射(フラッシング処
理)されて(S171 )、ワイパブレード81によってノ
ズル内に押込まれたインクが除かれる。これによって、
この制御を終了して、メインルーチンにリターンする。
ここで、第2拭き取り面81bで、これら液状の「シア
ンインク」や「マゼンタインク」や「イエローインク」
を順次拭き取るときに、これらカラーインクが混色する
ことになるが、前述のフラッシング処理によって、ほぼ
除かれる。即ち、カラーインクが、「ブラックインク」
と混色する最悪の事態は回避できる。
【0045】一方、操作パネル95上の吸引処理スイッ
チが手動で操作されると、そのスイッチで指定された記
録ヘッドについてのみCPU90に対して吸引・拭き取
り割込み要求が実行される(S10:No)。ブラック記録
ヘッド30の吸引・拭き取りが指定されたときには(S
18:Yes )、前記S11〜S12と同様に、S19〜S20が実
行され、ブラック記録ヘッド30について吸引処理と拭
き取り処理とが行なわれ、この制御を終了して、メイン
ルーチンにリターンする。
【0046】また、シアン記録ヘッド31の吸引・拭き
取りが指定されたときには(S18:No、S21:Yes )、
キャリッジ駆動モータ26の駆動により、そのシアン記
録ヘッド31がメンテナンス位置に移動され(S22)、
S13と同様に、シアン記録ヘッド30についてカラーヘ
ッド吸引・拭き取り処理制御が実行される(S26)。ま
た、マゼンタ記録ヘッド32の吸引・拭き取りが指定さ
れたときには(S18・S21:No、S23:Yes )、キャリ
ッジ駆動モータ26の駆動により、そのマゼンタ記録ヘ
ッド32がメンテナンス位置に移動され(S24)、マゼ
ンタ記録ヘッド32についてカラーヘッド吸引・拭き取
り処理制御が実行される(S26)。更に、イエロー記録
ヘッド33の吸引・拭き取りが指定されたときには(S
18・S21・S23:No)、キャリッジ駆動モータ26の駆
動により、そのイエロー記録ヘッド33がメンテナンス
位置に移動され(S25)、イエロー記録ヘッド33につ
いてカラーヘッド吸引・拭き取り処理制御が実行される
(S26)。その吸引・拭き取り処理の後、それが実行さ
れた記録ヘッドについてのみ前述のようにフラッシング
処理(S171 )が実行される。
【0047】次に、ワイパブレード81の第1拭き取り
面81aと第2拭き取り面81bとにより、これら4色
の記録ヘッド30〜33の噴射ノズル開口面35〜38
を吸引処理し且つ拭き取り処理する吸引・拭き取り制御
の作用について説明する。先ずブラック記録ヘッド30
を吸引・拭き取り処理するときには、そのブラック記録
ヘッド30が吸引キャップ70に対向するメンテナンス
位置に移動され、吸引キャップ70が吸引位置に切換え
られて噴射ノズルが吸引された後、吸引キャップ70が
退避位置に切換えられてワイパブレード81が拭き取り
位置に切換えられ、キャリッジ21が所定距離だけ右方
に移動されるときに、噴射ノズル開口面35に付着して
いるブラックインクがワイパブレード81の第1拭き取
り面81aで拭き取られる。
【0048】一方、ブラック記録ヘッド30以外の、シ
アン記録ヘッド31とマゼンタ記録ヘッド32とイエロ
ー記録ヘッド33の所謂カラー記録ヘッドについては、
ワイパブレード81が退避位置に切換えた状態で、キャ
リッジ21が所定距離だけ右方に移動されて、その拭き
取り対象であるカラー記録ヘッド31〜33を越えてか
ら、ワイパブレード81を拭き取り位置に切換えて、キ
ャリッジ21が所定距離だけ左方に移動されるときに、
噴射ノズル開口面36〜38に付着しているカラーのイ
ンクがワイパブレード81の第2拭き取り面81bで夫
々拭き取りされる。
【0049】このように、ブラック記録ヘッド30の噴
射ノズル開口面35は第1拭き取り面81aで拭き取る
のに対して、シアン記録ヘッド31とマゼンタ記録ヘッ
ド32とイエロー記録ヘッド33の所謂カラー記録ヘッ
ドについては、ワイパブレード81が退避位置に切換え
た状態で、その拭き取り対象であるカラー記録ヘッド3
1〜33を越えてから、ワイパブレード81を拭き取り
位置に切換えて、噴射ノズル開口面36〜38が第2拭
き取り面81bで夫々拭き取りされるので、ブラック記
録ヘッド30の噴射ノズル開口面35と、第2拭き取り
面81bで拭き取るカラー記録ヘッド31〜33の噴射
ノズル開口面36〜38とを確実に区別でき、ワイパブ
レード81の各拭き取り面81a,81bで拭き取る、
ブラック記録ヘッド30とカラー記録ヘッド31〜33
のインクの混色を確実に防止することができる。
【0050】尚、ワイパブレード81の第2拭き取り面
81bでブラック記録ヘッド30を拭き取り、第1拭き
取り面81aでブラック記録ヘッド30以外のカラー記
録ヘッド31〜33を拭き取るように構成したり、これ
らカラー記録ヘッド31〜33のインク色について明度
の大きい順に設定した明度テーブルを制御装置CDのR
OM91に予め記憶しておき、カラー記録ヘッド31〜
33のうちから2つ或いは3つを吸引・拭き取り処理す
る場合には、その明度テーブルに基づいて第1及び第2
拭き取り面による拭き取りを決定するように構成するな
ど、前記実施形態に関し、既存の技術や当業者に自明の
技術に基いて種々の変更を加えることもあり得る。更
に、4色以外の複数色によるカラー印刷が可能な各種の
インクジェット記録装置に本発明を適用し得ることは勿
論である。
【0051】
【発明の効果】請求項1に係るインクジェット記録装置
によれば、インク色の異なるインクを噴射する複数の記
録ヘッドのうちの少なくとも1つの記録ヘッドの噴射ノ
ズル開口面をワイパブレードの第1拭き取り面で拭き取
り、それ以外の記録ヘッドの噴射ノズル開口面をワイパ
ブレードの第2拭き取り面で拭き取るので、第1拭き取
り面で拭き取る記録ヘッドのインクと第2拭き取り面で
拭き取る記録ヘッドのインクとの拭き取りによる混色を
極力防止することができる。
【0052】請求項2に係るインクジェット記録装置に
よれば、請求項1と同様の効果を奏するが、ワイパブレ
ードは可撓性なので、ワイパブレードに対する記録ヘッ
ドの相対移動の方向を異ならせることで、ワイパブレー
ドの第1拭き取り面で拭き取る噴射ノズル開口面と、ワ
イパブレードの第2拭き取り面で拭き取る噴射ノズル開
口面とを確実に区別でき、ワイパブレードの各拭き取り
面で拭き取る記録ヘッドのインクの混色を確実に防止す
ることができる。
【0053】請求項3に係るインクジェット記録装置に
よれば、請求項1又は請求項2と同様の効果を奏する
が、ワイパブレードの第1拭き取り面と第2拭き取り面
との何れか一方で拭き取るときには、ワイパブレードを
退避位置に切換えた状態でその拭き取り対象の記録ヘッ
ドを越えてから、ワイパブレードを拭き取り位置に切換
えてその拭き取り対象の記録ヘッドの噴射ノズル開口面
を拭き取りするので、第1拭き取り面で拭き取る噴射ノ
ズル開口面と第2拭き取り面で拭き取る噴射ノズル開口
面とをより確実に区別でき、ワイパブレードの各拭き取
り面で拭き取る記録ヘッドのインクの混色をより確実に
防止することができる。
【0054】請求項4に係るインクジェット記録装置に
よれば、請求項3と同様の効果を奏するが、吸引機構に
よる記録ヘッドの噴射ノズルを吸引したときには、吸引
により液垂れして噴射ノズル開口面に付着したインクを
確実に拭き取り処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る、インクジェット記録
装置の概略斜視図である。
【図2】メンテナンス機構の左側面図である。
【図3】メンテナンス機構の要部横断平面図である。
【図4】メンテナンス機構の右側面図である。
【図5】インクジェット記録装置の制御系のブロック図
である。
【図6】吸引・拭き取り制御のルーチンの概略フローチ
ャートの一部である。
【図7】吸引・拭き取り制御のルーチンの概略フローチ
ャートの一部である。
【図8】ブラックヘッド吸引・拭き取り処理制御のルー
チンのフローチャートである。
【図9】カラーヘッド吸引・拭き取り処理制御のルーチ
ンのフローチャートである。
【図10】メンテナンス機構とキャリッジに載置された
ヘッドホルダーの平面図であり、(a)は、ブラック記
録ヘッドを所定のメンテナンス位置に移動した図であ
り、(b)は、ブラック記録ヘッドを吸引処理するとき
の図である。
【図11】メンテナンス機構とキャリッジに載置された
ヘッドホルダーの平面図であり、(a)は、ブラック記
録ヘッドの吸引処理後にワイパブレードを拭き取り位置
に切換えたときの図であり、(b)は、ブラック記録ヘ
ッドを拭き取りしたときの図であり、(c)は、ワイパ
ブレードを退避位置に切換えたときの図である。
【図12】メンテナンス機構とキャリッジに載置された
ヘッドホルダーの平面図であり、(a)は、シアン記録
ヘッドを所定のメンテナンス位置に移動した図であり、
(b)は、シアン記録ヘッドを吸引処理するときの図で
ある。
【図13】メンテナンス機構とキャリッジに載置された
ヘッドホルダーの平面図であり、(a)は、ワイパブレ
ードを吸引したシアン記録ヘッドを越えたときの図であ
り、(b)は、シアン記録ヘッドを拭き取りしたときの
図であり、(c)は、ワイパブレードを退避位置に切換
えたときの図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置 20 キャリッジ駆動機構 21 キャリッジ 26 キャリッジ駆動モータ 30 ブラック記録ヘッド 31 シアン記録ヘッド 32 マゼンタ記録ヘッド 33 イエロー記録ヘッド 35〜38 噴射ノズル開口面 50 メンテナンス機構 56 メンテナンス用モータ 60 吸引機構 61 吸引シリンダ 70 吸引キャップ 71 キャップ駆動部材 80 ワイパ駆動機構 81 ワイパブレード 81a 第1拭き取り面 81b 第2拭き取り面 90 CPU 91 ROM 92 RAM CD 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/21 B41J 2/165 B41J 2/18 B41J 2/185

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク色の異なるインクを噴射する複数
    の記録ヘッドと、これら複数の記録ヘッドを搭載したキ
    ャリッジを移動駆動するキャリッジ駆動機構と、複数の
    記録ヘッドとキャリッジ駆動機構とを駆動制御する制御
    手段とを備えたインクジェット記録装置において、 前記複数の記録ヘッドの噴射ノズル開口面を個別に拭き
    取り可能な可撓性のワイパブレードと、 前記複数の記録ヘッドのうちの少なくとも1つの記録ヘ
    ッドの噴射ノズル開口面をワイパブレードの第1拭き取
    り面で拭き取り、それ以外の記録ヘッドの噴射ノズル開
    口面をワイパブレードの第1拭き取り面と異なる第2拭
    き取り面で拭き取るようにキャリッジ駆動機構とワイパ
    ブレードを駆動するワイパ駆動手段とを制御する拭き取
    り制御手段と、 を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記拭き取り制御手段は、第1拭き取り
    面で噴射ノズル開口面を拭き取るときと、第2拭き取り
    面で噴射ノズル開口面を拭き取るときとで、ワイパブレ
    ードに対する記録ヘッドの相対移動の方向を異ならせる
    ように、キャリッジ駆動機構を制御することを特徴とす
    る請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記ワイパ駆動手段は、ワイパブレード
    を、記録ヘッドに接近させて噴射ノズル開口面を拭き取
    る拭き取り位置と、記録ヘッドから離隔させた退避位置
    とに択一的に切換え可能に構成され、 前記拭き取り制御手段は、ワイパブレードの第1拭き取
    り面と第2拭き取り面との何れか一方で拭き取るときに
    は、ワイパブレードを退避位置に切換えた状態で、ワイ
    パブレードが拭き取り対象の記録ヘッドを越えるまで記
    録ヘッドを所定方向に相対移動させてから、ワイパブレ
    ードを拭き取り位置に切換えて、記録ヘッドを所定方向
    と反対方向に相対移動させて拭き取るように、キャリッ
    ジ駆動機構とワイパ駆動手段とを制御することを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録
    装置。
  4. 【請求項4】 更に、前記複数の記録ヘッドの噴射ノズ
    ルを個別に吸引可能な吸引機構を備え、拭き取り制御手
    段は、吸引機構で吸引した記録ヘッドに対して拭き取り
    制御を行うことを特徴とする請求項3に記載のインクジ
    ェット記録装置。
JP23604495A 1995-08-21 1995-08-21 インクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP3510017B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23604495A JP3510017B2 (ja) 1995-08-21 1995-08-21 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23604495A JP3510017B2 (ja) 1995-08-21 1995-08-21 インクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0958023A JPH0958023A (ja) 1997-03-04
JP3510017B2 true JP3510017B2 (ja) 2004-03-22

Family

ID=16994935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23604495A Expired - Fee Related JP3510017B2 (ja) 1995-08-21 1995-08-21 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3510017B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5891750B2 (ja) * 2011-11-30 2016-03-23 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置
JP5994289B2 (ja) * 2012-02-29 2016-09-21 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2729633B2 (ja) * 1988-07-06 1998-03-18 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
JPH0569556A (ja) * 1991-09-11 1993-03-23 Canon Inc インクジエツト記録装置
JP3334913B2 (ja) * 1992-09-03 2002-10-15 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
JPH06270415A (ja) * 1993-03-18 1994-09-27 Canon Inc インクジェット記録装置
JP3234087B2 (ja) * 1994-01-18 2001-12-04 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0958023A (ja) 1997-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6916080B2 (en) Cleaning device for cleaning printhead of ink-jet printer
EP0674996B1 (en) Capping method for ink jet recording apparatus
US8014018B2 (en) Printing apparatus
EP1354707B1 (en) Cleaning device for cleaning printhead of ink-jet printer
JP4009936B2 (ja) インクジェット式記録装置
JPH10119311A (ja) インクジェット式記録装置
JP2001219567A (ja) インクジェット式記録装置
US6312089B1 (en) Ink jet recorder
JP3510017B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH1120187A (ja) インクジェット記録装置
US6959977B2 (en) Inkjet printing device, method and computer program product for controlling ejection restoring system
JPH1158877A (ja) ドットマトリックスプリンタ及びその製造方法
JPWO2003072363A1 (ja) プリント装置
JP2022129724A (ja) インクジェットプリンタ
JP2000108376A (ja) インクジェット式記録装置
JP4158587B2 (ja) インクジェット印字ヘッドのクリーニング装置
JPH1110910A (ja) 記録装置
JP3550628B2 (ja) 印字システム
JP3822701B2 (ja) インクジェットプリンタの回復装置
JP2001058421A (ja) インクジェット式記録装置および同装置におけるクリーニング制御方法ならびに同装置におけるインクカートリッジの交換制御方法
JP3456203B2 (ja) インクジェット式記録装置およびそのヘッドクリーニング方法
JP3067534B2 (ja) インク噴射装置
JP3787211B2 (ja) インクジェットプリンタの回復装置
JP4016413B2 (ja) インクジェット式記録装置におけるキャッピング手段のスライダ組付構造および方法
JP3249685B2 (ja) インク噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031224

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees