JP2004082579A - 吐出回復装置及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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JP2004082579A JP2002248474A JP2002248474A JP2004082579A JP 2004082579 A JP2004082579 A JP 2004082579A JP 2002248474 A JP2002248474 A JP 2002248474A JP 2002248474 A JP2002248474 A JP 2002248474A JP 2004082579 A JP2004082579 A JP 2004082579A
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重野 謙治
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Abstract

【目的】部品点数を減らして部品の占有スペースを減らし、簡単な形状のバルブシールを用いることで大気連通弁構成の小型化及びコスト低減を図り、それによって、小型で安価な構成で安定的に記録手段の吐出回復処理を可能にした吐出回復装置を備えたインクジェット記録装置を提供する。
【構成】キャップ35を記録ヘッド3の吐出口面81に当接させているときにキャップ空間を大気連通させる大気連通弁開閉手段を、キャップの連通孔に通じる大気連通孔63を有し回動可能に軸支されたバルブレバー46と、バルブレバー46の回動により大気連通孔63に当接、離間することでキャップ空間を密閉、大気開放するバルブシール47と、で構成する。
【選択図】                図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録手段のインク吐出性能を維持回復するために、記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に設けられる吐出回復装置、及び該吐出回復装置を具備するインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置(プリント装置)は、記録情報に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記録材(記録媒体、プリント媒体))に画像(文字や記号等を含む)を記録(プリント)していくように構成されている。
【0003】
被記録材の搬送方向と交叉する方向に主走査しながら記録するシリアルタイプの記録装置においては、被記録材に沿って移動するキャリッジに搭載した記録ヘッド(記録手段)によって画像を記録し、1行分の記録を終了した後に所定ピッチの紙送りを行い、その後に再び停止した被記録材に対して次の行の画像を記録するという動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行われる。
一方、被記録材の搬送方向のみで記録するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所定位置にセットし、一括して1行分の記録を行った後、所定ピッチの紙送りを行い、次の行を一括して記録する動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行われる。
【0004】
そのような記録装置として、種々の記録方式、例えばワイヤードット方式、感熱方式、熱転写方式、又はインクジェット方式による記録ヘッドを搭載したものが使用されている。
これらの記録装置のうちの、記録ヘッドから被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置は、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
また、インクジェット記録装置で使用される被記録材の材質に対する要求も様々なものがあり、近年では、これらの要求に対する開発が進み、上記の材質の他に、皮革や不織布、さらには金属等も使用されるようになっている。
【0005】
一方、インクジェット記録ヘッド吐出口からインクを吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子としては、ピエゾ素子などの電気機械変換体を用いるもの、レーザなどの電磁波を照射して発熱させ、この発熱による作用でインク滴を吐出させるもの、あるいは発熱抵抗体を有する電気熱変換体素子によって液体を加熱させるものなどがある。
その中でも、熱エネルギーを利用してインクを滴として吐出させる方式のインクジェット記録ヘッドは、吐出口を高密度に配列できることから、高解像度の記録を容易に行うことが可能である。その中でも、電気熱変換体素子をエネルギー発生素子として用いる記録ヘッドは、小型化が容易であり、かつ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十分に活用して製造でき、高密度実装化が容易で製造コストも廉価なことから、有利である。
【0006】
上述のように、インクジェット記録方式は簡単な構成から成る極めて優れた記録方式であるが、一方解決すべき技術的課題も存在する。
インクジェット記録装置は、装置全体が長期間使用されない場合や、使用されても多数の吐出口のうちの特定の吐出口が他の吐出口に比較して稀にしか吐出を行わない場合には、吐出口や、吐出口に通じるインク室内での水分の蒸発により、インクが増粘もしくは固着し、吐出不良となることがある。また、吐出口が配設された記録ヘッドの吐出口面にインク液滴、水滴あるいは塵埃等が付着して、吐出されるインク液滴がこれらの付着物に引っ張られ、吐出方向が偏向することもある。これらの不具合を解消するために、インクジェット記録装置では、記録ヘッドのインク吐出性能を維持回復するための次のような回復処理手段を備えた吐出回復装置(クリーニング機構部)が設けられている。
【0007】
例えば、吐出不良防止のための回復処理動作として、記録動作の前にインクを所定のインク受容部に吐出して増粘インク等を排除する予備吐出動作、吐出口や共通液室からインクを吸引することによりインク中の異物を排出する吸引回復動作、インクタンク交換時に混入する気泡等を排除するためのインク吸引動作、キャップ内に残留する廃インクを吸引排除するための空吸引動作、さらには、吐出口からのインク水分蒸発を抑制するにキャップで吐出口面を覆うキャッピング動作などが行われている。
【0008】
また、カラー画像を記録できるインクジェット記録装置では、同一記録ヘッドのなかに黒色の他に例えばマゼンタ、シアン、黄色等の複数の吐出口群(吐出口列)を設け、各吐出口群にそれぞれ独立のインクタンク及び供給系と、各群に共通のキャップその他の吐出回復手段(吐出回復装置)とを設けた記録装置が開発されている。この種の記録装置では、黒色以外のカラー記録画像を2色ないし3色で構成する場合が多く、1ドット当たりのインク吐出量を単色の黒インクと同量とすると、媒体(記録用紙等の被記録材)上に記録される記録ドット径が大きくなり過ぎる。そこで、カラーインクに対しては、オリフィス径(吐出口径)を小さくしたり、ノズル断面積を変えたりしており、さらに、発熱素子等の加熱により液滴を吐出させる所謂バブルジェット方式では、発熱素子の面積を小さくしたり、発熱素子とオリフィス(吐出口)との距離を変えたりする方式が採用される。
【0009】
このように、同一のヘッド、又はヘッドユニット内に複数の吐出口群を有し、しかも各吐出口群のノズル断面積や吐出口の大きさが異なる場合の吐出回復手段(吐出回復装置)には、次のような解決すべき技術的課題がある。
すなわち、各吐出口群の流れ抵抗が異なり、共通のキャップで吸引操作を行う場合は、1回の回復操作によるインク吸引量が吐出口群ごとに異なり、流量係数の大きな吐出口群のインクが多く吸引され、流量係数の小さな吐出口群のインク吸引量が少なくなる。同一吸引操作で吸引されるインク量が各吐出口群により異なると、インクタンク交換時に混入する気泡やインク供給路中の増粘インクを除去するためには、流れ抵抗が最大の吐出口群の吸引量に合わせて吸引しなければならない。そのために、他の吐出口群は、必要以上のインク量を吸引して廃棄することになり、甚だ無駄である。
【0010】
そこで、従来の吐出回復装置では、複数の吐出口群に対し各々個別に対応するキャップを有する個別吸引動作可能な構成が提案されている。その中でも、各々のキャップに対し独立にインク吸引のための負圧発生手段及び負圧解除手段を備えた吐出回復装置が多用されている。
図14は本発明を適用する前のインクジェット記録装置の吐出回復装置に用いられるキャッピング手段及び大気連通弁開閉手段を模式的に示す側面図である。
図14において、キャップ35内に負圧を発生させインク吸引を行う場合、キャップ35の上開口部(シール面、封止面)を記録手段で覆い、吸引チューブ32の先に接続された不図示の吸引手段(吸引ポンプ)を動作させる。その際、キャップ35にバルブチューブ45とバルブゴムジョイント65でキャップ35と連結されている大気連通弁開閉手段のバルブゴム66はカム38の回転動作とバルブレバーばね59の働きにより、バルブレバー46とバルブレバー当接部67で当接し密閉空間を作り出している。
【0011】
また、キャップ35内の発生負圧を解除する場合は、前述の動作と同様にカム38の回転動作とバルブレバー46に作用するバルブレバーばね59の働きにより、バルブレバー46とバルブゴム66のバルブレバー当接部67が離間して大気と連通させることで、キャップ35内負圧を解除する。
従来の吐出回復装置では、このような構成を個別のキャップに対しそれぞれ備える構成としている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年のインクジェット記録装置は小型化、低コスト化が望まれてきているなか上述のような従来の吐出回復装置の内部構造では、次のような解決すべき技術的課題がある。
すなわち、各々の個別キャップに対し個別に対応する部品が多くなり、コストダウンの妨げとなってくる。特に、バルブゴムのような弾性部材は密閉性能を重視されるため、従来構成によるとバルブレバー当接部などを確実に密閉させるように特殊な形状にする必要があり、部品単価が高くなる要因になっている。
また、個々の部品が多くなるとそれだけ占有スペースが必要となってくるため、記録装置の小型化も難しくなってしまう。
【0013】
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、部品点数を少なくして部品による占有スペースを減らし、比較的簡単な形状のバルブシールを採用することで装置の小型化及びコスト低減を実現できる大気連通弁構成を備え、小型で安価な構成で安定的に記録手段の吐出回復処理を行うことができるインクジェット記録装置の吐出回復装置、並びに該吐出回復装置を具備するインクジェット記録装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の吐出回復装置に係る発明は、上記目的を達成するため、記録手段のインク吐出性能を維持回復するために、記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に設けられる吐出回復装置において、前記記録手段の吐出口面にキャップを当接、離間させるキャッピング機構と、前記キャップが前記記録手段の吐出口面に当接している際に、前記キャップのキャップ空間を密閉又は大気と連通させる大気連通弁構成と、前記キャップ空間に吸引可能に接続された吸引手段と、を備え、前記大気連通弁構成は、前記キャップの連通孔に通じる大気連通孔を有し回動可能に軸支されたバルブレバーと、前記バルブレバーの回動により該バルブレバーの大気連通孔に当接、離間することで前記キャップ空間を密閉、大気開放するバルブシールと、を有することを特徴とする。
【0015】
請求項6のインクジェット記録装置に係る発明は、上記目的を達成するため、記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、記録手段のインク吐出性能を維持回復するための吐出回復装置を具備し、前記吐出回復装置は、前記記録手段の吐出口面にキャップを当接、離間させるキャッピング機構と、前記キャップが前記記録手段の吐出口面に当接している際に、前記キャップのキャップ空間を密閉又は大気と連通させる大気連通弁構成と、前記キャップ空間に吸引可能に接続された吸引手段と、を備え、前記大気連通弁構成は、前記キャップの連通孔に通じる大気連通孔を有し回動可能に軸支されたバルブレバーと、前記バルブレバーの回動により該バルブレバーの大気連通孔に当接、離間することで前記キャップ空間を密閉、大気開放するバルブシールと、を有することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。
図1は本発明を適用したキャッピング機構を有する吐出回復装置を備えたインクジェット記録装置の内部構造を示す模式的斜視図であり、図2は図1のインクジェット記録装置の吐出回復装置を斜め上方から見た模式的斜視図であり、図3は図2の吐出回復装置の内部構造を示す模式的分解斜視図である。
【0017】
図1〜図3において、インクジェット記録装置1は、駆動源である不図示のキャリッジモータと、記録手段としてのインクジェット記録ヘッド3を搭載するキャリッジ2と、不図示のキャリッジモータによりキャリッジ2を両矢印A方向に往復移動させる伝動機構4と、被記録材としての記録紙Pを記録部に送給するための給紙機構5と、給紙された被記録材Pを記録部を通して搬送(紙送り)するための搬送ローラ14等から成る搬送機構(紙送り機構)と、記録ヘッド3のインク吐出性能を維持回復するための吐出回復装置(クリーニング機構部)10と、を備えている。前記吐出回復装置10は、特に、記録ヘッド3の吐出回復処理を行うために吐出口面をメインテナンスするキャッピング機構や吸引手段等の回復処理手段を具備している。
【0018】
このようなインクジェット記録装置1においては、被記録材としての記録紙Pは給紙機構5によって送り込まれ、記録ヘッド3によって記録紙Pに所定の記録が行われる。インク貯留部としてのインクカートリッジ6は、記録ヘッド3が搭載されるキャリッジ2に着脱自在に保持されている。記録ヘッド3に対しては、前記インクカートリッジ6内に収容されたインクが供給される。この場合、キャリッジ2と記録ヘッド3は、両部材の接合面が適正に接触されて所要の電気的接続を達成維持できるようになっている。前記記録ヘッド3は、記録信号に応じてエネルギーを印加されることにより、複数の吐出口から選択的にインクを吐出して記録するインクジェット記録ヘッドである。
【0019】
また、この記録ヘッド3は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えたものである。さらに、記録ヘッド3は、前記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して吐出口よりインクを吐出し、記録を行うものである。この場合、前記電気熱変換体は各吐出口のそれぞれに対応して設けられており、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することにより対応する吐出口からインクが吐出される。
【0020】
図15は、記録手段(記録ヘッド)3のインク吐出部(一つの吐出口列)の構造を模式的に示す部分斜視図である。図15において、被記録材(記録紙等)Pと所定の隙間(例えば、約0.2mm〜約2.0mm程度)をおいて対面する吐出口面81には、所定のピッチで複数の吐出口82が形成されており、共通液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されている。記録ヘッド3は、キャリッジ2に対し、前記吐出口82が主走査方向(矢印A方向)と交差する方向に並ぶような位置関係で取り付けられている。こうして、画像信号又は吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体85を駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82からインク滴を吐出させる記録手段(記録ヘッド)3が構成されている。
【0021】
図1において、キャリッジ2は、不図示のキャリッジモータの駆動力を伝達する伝動機構4の駆動ベルト7に連結されており、ガイドシャフト13に沿って矢印A方向に移動可能に案内支持されており、前記キャリッジモータの正転及び逆転によってガイドシャフト13に沿って往復移動させられる。また、キャリッジ2の移動経路に沿って該キャリッジ2の位置を検知するためのスケール8が設けられており、本実施形態では、このスケール8は、透明なPETフィルムに必要なピッチで黒色のバーを印刷したもので構成されており、その一端はシャーシ9に固着され、他端は不図示の板ばねで支持されている。
前記記録ヘッド3の吐出口面81に対向する位置にはプラテン21が配設されており、記録ヘッド3の主走査移動と同時に該記録ヘッドに画像信号を印加してインクを吐出することにより、プラテン21上に搬送される被記録材Pに記録が行われる。
【0022】
図1において、14は被記録材Pを搬送するために搬送モータによって駆動される搬送ローラであり、15は不図示のばねによって前記搬送ローラ14に向けて付勢されるピンチローラであり、16は前記ピンチローラ15を回転自在に支持するピンチローラホルダであり、17は前記搬送モータの駆動力を前記搬送ローラ14に伝達するための搬送ローラギアである。
記録ヘッド3で記録された被記録材Pは排出ローラ19及び拍車から成る排紙ローラ対によって記録装置の外部へ排出される。前記拍車は拍車ホルダ22に回転自在に支持されている。
【0023】
前記インクジェット記録装置1においては、キャリッジ2の移動範囲内であって記録領域を外れた所望位置に、記録ヘッド3のインク吐出性能を正常状態に維持回復するための吐出回復装置10が配設されている。
図1〜図3において、前記吐出回復装置10は、記録ヘッド3の吐出口面81に密着されて吐出口82を密閉する(キャッピングする)ためのキャッピング機構11と、記録ヘッド3の吐出口面81を拭き取り清掃するためのワイピング手段12と、記録ヘッド3をキャッピングした状態でキャッピング機構11を介して前記吐出口に負圧吸引力を付与するための吸引ポンプ等から成る吸引手段48と、を備えている。
【0024】
前記キャッピング機構11によって記録ヘッド3の吐出口面81をキャッピングした状態で前記吸引手段(吸引ポンプ)48を作動させることにより、吐出口82からインクを吸引することができ、このようなインク吸引機構によって、吸引インクと共に吐出口82内の増粘インクや気泡等を吸引除去することができる吸引回復手段を構成することができる。
また、記録装置保管時や待機時などの非記録時に前記キャッピング機構11によって吐出口面をキャッピングすることで、記録ヘッド3を保護するとともにインクの乾燥を防止(抑制)することができる。
さらに、前記ワイピング手段は、記録ヘッド3の吐出口面81をワイパーで摺擦することにより、該吐出口面81に付着したインク滴や固着インクやほこり等の異物を拭き取り除去することにより、インク吐出方向の偏向や吐出不良を解消するものである。
これら、キャッピング機構11、ワイピング手段12及び吸引手段48によって、記録ヘッド3のインク吐出性能を正常状態に保つことができる。
【0025】
図1〜図3において、本発明を適用したインクジェット記録装置の吐出回復装置10は、記録ヘッド3の吐出不良を解消するための回復手段として、吸引手段48、キャッピング機構11及びワイピング手段12などを備えている。
前記吸引手段48は、特に図3に示すように、回復ベース(吐出回復装置のベース部)20の円弧部内面をガイド面としてその円弧面に沿うように配置された吸引チューブ(ポンプチューブ)32を、同心軸を中心に回転駆動される押圧コロホルダ31に軸支された押圧コロ33により押しつぶしてしごくことによって該吸引チューブ32内に負圧を発生させるチューブポンプによって構成されている。図示の例では、前記吸引チューブ32は2本使用され、これら2本の吸引チューブ32はチューブガイド53によって前記円弧状のガイド面に沿うように位置決め保持されている。
【0026】
本実施例では、各押圧コロ33は、前記押圧コロホルダ31に形成された長孔形状のガイド孔に軸支され、不図示の押圧ばねで押圧されるとともに、該押圧コロホルダ31の一方向の回転駆動によって吸引チューブ32を押しつぶしてしごくことでポンプ作用をし、該押圧コロホルダ31の反対方向の回転駆動時には吸引チューブ32を開放して大気に連通させるように作用する。また、前記回復ベース20の円弧状のガイド面(ガイド部)は半円形状に形成されるとともに、前記押圧コロ33は1本の吸引チューブ32当たり2個づつ約180度の回転角度差の位置に配置されており、これによって、一方の押圧コロ33が後退する時に他方の押圧コロ33が押圧を開始するようにされ、連続的に吸引動作を行うことが可能な構成になっている。なお、前記回復ベース20のガイド面がほぼ円形になっている場合は、1個の押圧コロでも同様の連続吸引動作を行うことができる。さらに、前記ガイド面(ガイド部)が半円形状でも、押圧コロ33の数が2個以上であれば同じように連続的な吸引動作が可能である。
【0027】
前記押圧コロホルダ31は、押圧コロホルダガイド30により、回復ベース20の円弧状ガイド部の半径方向にも回動可能に支持されており、押圧コロ33を吸引チューブ32に対し押圧、退避させる働きをする。
また、前記押圧コロホルダガイド30は、その両端部の軸を介してチューブガイド53の軸受部に軸支されている。さらに、この押圧コロホルダガイド30は、チューブガイド53の軸受部の外周を軸として、回復ベース20の半円弧ガイド部を円弧中心に軸支されることで、PGモータ(モータM3)からの駆動を得て回転駆動されるように配置されている。前記PGモータM3からの駆動がPGギア24及びポンプギア27を経て押圧コロホルダガイド30を回転させることにより、吸引手段(チューブポンプ)48の吸引回復動作が実行される。また、この吸引手段48は、PGモータM3の回転駆動に対し直結された形になっており、該PGモータM3の一方向回転(正転)で吸引動作をし、逆方向回転(逆転)で押圧コロ33を解除(退避)方向へ移動させる構成になっている。なお、本実施例では、吸引手段48を吐出回復装置10内のモータM3で駆動しているが、他の別の駆動源を利用して吸引手段48を駆動しても良い。
【0028】
図4は、図2及び図3に示す吐出回復装置10のキャッピング機構11の構成を示す分解斜視図である。図2〜図4において、キャッピング機構11は、記録ヘッド3の吐出口面81に当接するキャップ35と、記録ヘッド3の吐出口82から排出されるインクを効率よく吸引するためのキャップ吸収体44と、キャップ35を支持(保持)するとともに圧縮ばね43によりキャップ35を吐出口面81に圧接させ得るキャップホルダ36と、キャップホルダ36にキャッピング圧を与える前記圧縮ばね43を支持するとともに前記キャップホルダ36を上下方向に摺動自在にかつ回動可能に支持するキャップベース34と、を備えている。前記キャップホルダ36は、前記キャップベース34との間に配置された複数の圧縮ばね43(4個の圧縮ばね43a、43b、43c、43d)により支持されている。
【0029】
このキャップベース34は、キャップベース回転支軸34aにより、回復ベース20に対して回動自在に軸支されている。また、前記キャップホルダ36は、両側に設けられたキャップホルダ回転支軸36aをキャップベース34の両側に形成された上下方向の回転支軸摺動溝34bに摺動可能に係合させることにより、前記圧縮ばね43によってキャップ35を吐出口面81に当接させたキャッピング時に均等なキャッピング圧を与え得る状態で、前後方向に回動可能にかつ上下方向に移動可能な状態で支持されている。本実施例においては、前記複数個の圧縮ばね43(4個の圧縮ばね43a、43b、43c、43d)は、略四角形をしたキャップホルダ36の各角隅部に配置されている。
【0030】
前記キャッピング機構11には、さらに、キャップ35に設けられた2つのキャップ室のそれぞれの内部に連通するように接続された2本の大気連通チューブ45と、各大気連通チューブ45、45の他端部に設けられた大気連通弁46a、46bとを備えている。これらの大気連通弁46a、46bは、キャップ35の各仕切り室(キャップ室)を密閉状態に保ったり開放状態にする開閉弁で構成されている。
図5は図4のキャッピング機構11のキャップ35の構成並びに該キャップ35が記録ヘッド3の吐出口面81に当接する際の位置関係を模式的に示す一部透視斜視図である。
また、図6は本発明を適用した吐出回復装置10のキャッピング機構11を構成するキャップ部と大気連通弁構成の第1実施例とを示す模式的側面図であり、図7は本発明を適用した吐出回復装置10のキャッピング機構11の大気連通弁構成の第1実施例を示す模式的分解斜視図である。
【0031】
図6及び図7において、本実施例における大気連通弁構成は、前記キャップ35の各キャップ室(各空間室)に設けられた連通孔(大気連通用の孔)に連結される前記大気連通チューブ45、45と、各大気連通チューブ45、45の他端に接続され大気連通孔を有するバルブレバー46a、46bと、バルブホルダ37と、該バルブホルダ35に装着された弾性シール部材(バルブシール)47と、を備えており、バルブレバー軸60を中心に前記バルブレバー46a、46bを回動させることにより、該バルブレバー46a、46bの大気連通孔63、63をゴム状弾材のバルブシール(弾性シール材)47に当接、離間させることで、キャップ35の各空間(各キャップ室)内部に密閉状態を作ったり、開放状態にさせるように構成されている。
【0032】
前記大気連通孔を有するバルブレバー46a、46bは、バルブホルダ37に対し、バルブレバー軸受37aを介して回動可能に軸支されている。そして、これらのバルブレバー46a、46bは、それぞれ、該バルブレバーと前記バルブホルダ37との間に装着されたバルブレバーばね59、59によって、該バルブレバーの大気連通孔63、63が前記バルブシール47に当接する方向(バルブ閉鎖方向)に付勢されている。
図2〜図6において、前記キャップホルダ36に設けられたジョイント部には、吸引手段48に通じる2本の吸引チューブ32が接続されており、キャップ35が吐出口面81に当接している間に吸引手段48を作動させることによりキャップ35内に負圧を与え、該負圧による吸引動作によって記録ヘッド3の吐出口82からインクを吸引できるように構成されている。
図5において、記録ヘッド3は複数の吐出口列を有する構成にされており、本実施例の記録ヘッド3にはブラックインク用吐出口(列)54とカラーインク用吐出口(列)55が設けられており、これらの吐出口列を別々の吸引チューブ32、32で個別に吸引できるように構成されている。
【0033】
前記キャップ35の内部は、前記ブラックインク用吐出口(列)54とカラーインク用吐出口(列)55に対応して、ブラックインク専用キャップ空間(キャップ室)57とカラーインク専用キャップ空間(キャップ室)58に分けられている。これらのキャップ室57、58のそれぞれにはキャップ吸収体44が充填されている。これらのキャップ吸収体44は、キャップ吸収体押えリブ56によってそれぞれのキャップ室内に保持されている。
そして、各キャップ空間57、58は、それぞれ個別に、キャップホルダ嵌合孔52a、52bをキャップホルダ36の各ジョイント部に嵌合することにより、前記吸引チューブ32及び前記大気連通チューブ45に接続されている。こうして、各キャップ空間57、58は、それぞれ独立の吸引回復動作に対応できるように構成されている。
【0034】
前記キャッピング機構11におけるキャップ35を記録ヘッド3に当接させるためのキャップ昇降動作、並びにキャップ35(キャップ空間57、58)内を大気に連通させるためのバルブ(大気連通弁)46a、46bの開閉動作は、PGモータM3からの駆動をギア25、26を介してワンウエイクラッチ28に伝達することにより実行される。このワンウエイクラッチ28は、キャッピング機構11のキャップ昇降動作及びバルブレバー46a、46bの開閉動作を実行するためのカム38と同軸に嵌合されている。このワンウエイクラッチ28は、一方向回転時にはPGモータM3からの駆動力を前記カム38に伝達し、他方向回転時には空転してカム38に駆動を伝達しないように作動する。
【0035】
前記カム38は、前述のキャッピング動作の他に、ワイピング手段12のワイピング動作や、CRロックレバー29(図2)の昇降動作も制御するように構成されている。前記CRロックレバー(キャリッジロックレバー)29は、記録ヘッド3の回復動作中に、該記録ヘッド3と前記キャッピング機構11との相対位置を規制するための位置決め手段を構成するものである。
前述の各手段(キャッピング機構11、ワイピング手段12、吸引手段48、CRロックレバー29など)の動作の制御は、カム38に設けられたカム位置検知センサ用フラグとカム位置検知センサ40とによってカムの回転位置の位置決めを制御することにより実行される。
【0036】
ここで、本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例は、吐出口からインクを吐出する複数の吐出口列54、55を有する記録手段3と、該記録手段3を搭載して往復移動するキャリッジ2と、記録手段の吐出口82からのインクの吐出状態を回復又は維持するための吐出回復装置10と、を具備するインクジェット記録装置であり、上記に加えて、さらに以下に説明するような特徴的な構成を包蔵するものである。
前述した通り、図6は本発明を適用したインクジェット記録装置の吐出回復装置10のキャッピング機構11の一部と大気連通弁開閉手段の第1実施例との構成を示す模式的側面図であり、図7は図6に示す大気連通弁開閉手段の構成の詳細を示す模式的分解斜視図である。
【0037】
さらに、図8は図7の第1実施例に係る大気連通弁構成(大気連通弁開閉手段)における2個の開閉弁の両弁ともが密閉状態にあるとき(a)及び両弁ともが開放状態にあるとき(b)を示す模式的斜視図であり、図9は図7の第1実施例に係る大気連通弁構成の2個の開閉弁のうち一方の弁が密閉状態にあり他方の弁が開放状態にあるとき(a)並びに逆の一方の弁が密閉状態にあり逆の他方の弁が開放状態にあるとき(b)を示す模式的斜視図であり、図10は図7の第1実施例に係る大気連通弁構成の正面図(a)及び背面図(b)であり、図11は図7の第1実施例に係る大気連通弁構成のバルブシール(弾性密封部材)を示す模式的斜視図である。
次に、図6〜図11を参照して、本発明を適用したインクジェット記録装置の吐出回復装置10の第1実施例の特徴的な大気連通弁開閉手段(大気連通弁構成)の構成及び動作について説明する。
【0038】
図6及び図7において、本実施例に係る大気連通弁構成(大気連通弁開閉手段)は、複数(2個)のバルブレバー46a、46bと、バルブシール(弾性密封部材)47と、複数のバルブレバー46a、46bのそれぞれに配置された複数(2個)のバルブレバーばね59、59と、を備えている。前記バルブレバー46a、46bは、キャップ35の各空間(各キャップ室)に形成された連通孔ごとにとバルブチューブ45、45を介し、該バルブレバー46a、46bに設けられたジョイント部で接続されている。また、各バルブレバー46a、46bはモールドで成形されたモールド成形部品で構成されている。前記バルブシール(弾性密封部材)47は、前記バルブホルダ37側に位置決めピン37c及びバルブシール固定部によって固定されている。前記バルブレバーばね59、59は、圧縮ばねであり、前記バルブホルダ37と前記各バルブレバー46a、46bとの間に装着されている。
【0039】
各バルブレバー46a、46bにはバルブレバー軸60が設けられており、これらのバルブレバー46a、46bは、前記軸60を前記バルブホルダ37の両側に設けられた軸受(バルブレバー軸受)37aに嵌合させることにより、回動可能に軸支されている。本実施例では、キャップ35に複数のキャップ空間が設けられ、各キャップ空間に連結されるバルブレバー46も複数個(46a、46b)有り、これら複数個のバルブレバー46a、46bはそれぞれ隣り合うようにしてバルブホルダ37の軸受部37aに軸支されている。
【0040】
図8及び図9は本実施例に係る大気連通弁構成(大気連通弁開閉手段)の各動作状態を示すものであり、次に、図8及び図9を用いて本発明を適用したインクジェット記録装置の吐出回復装置10のキャッピング機構11の大気連通弁開閉手段の動作を説明する。
図8及び図9において、本実施例に係る吐出回復装置10は、ブラックインク及びカラーインクの各々に対して独立に吸引回復処理を実行できるように構成されており、吸引モードの選択が可能である。吸引モードの選択は、キャップ35が記録ヘッド3に当接している間に、大気連通弁開閉手段を構成するバルブレバー46a、46bをバルブシール47に当接/離間させることでキャップ35内部を密閉状態や大気連通状態にし、吸引手段48を作動させて密閉空間となっているキャップ内部(キャップ空間)に負圧を与えることにより、記録ヘッド3よりインクを排出させる(吸引する)キャップ空間を選択制御することで実行される。
【0041】
すなわち、図8及び図9に示すように、複数のバルブレバー46a、46bのそれぞれの回動位置により対応する側の大気連通孔63、63を密閉、開放することにより、キャップ35内の対応する側のキャップ空間の密閉、開放を制御するように構成されている。
図8の(a)は、記録ヘッド3の吐出口面81を保護するキャッピング状態におけるバルブレバー46a、46bの位置を示すものであり、2個の開閉弁の両弁ともが密閉されている。図8の(b)は、例えば吸引回復処理の準備動作(前述の押圧コロ33による吸引前イニシャル動作)の際にキャップ35内を大気連通状態にする場合、あるいはキャップ35内のインクを吸引排出するための空吸引を行うためにキャップ35内を大気連通状態にする場合などにおけるバルブレバー46a、46bの位置を示すものであり、2個の開閉弁の両弁ともが開放されている。
【0042】
また、図9の(a)は本実施例における吐出回復装置10のカラーインク吸引状態のバルブレバー46a、46bの位置を示し、2個の開閉弁のうち一方の弁(カラーインク側の開閉弁)が密閉状態にされ、他方の弁(ブラックインク側の開閉弁)が開放状態にされている。図9の(b)は本実施例における吐出回復装置10のブラックインク吸引状態のバルブレバー46a、46bの位置を示し、逆の一方の弁(ブラックインク側の開閉弁)が密閉状態にされ、逆の他方の弁(カラーインク側の開閉弁)が開放状態にされている。
前記バルブレバー46a、46bの動作は、全て、カム38のR方向の回転/停止によって位置決めされることで制御される。
つまり、カム38の回転に伴って、バルブレバー46a、46bはバルブホルダ37の軸受部37aに軸支された回転支軸60を中心に回動し、カム38のカム面がバルブレバー46a、46bのカム作用点62に当接しながら所定の回転位置で停止すると、大気連通孔63とバルブシール47を離間させ、キャップ36内と大気とを連通するように構成されている。
【0043】
また、カム38のカム面がR方向に回転動作することによりバルブレバー46a、46bのカム作用点62から退避した所定位置に停止すると、バルブレバー46a、46bは、バルブレバーばね59の付勢力に抗して、前記回転支軸60を中心に回転運動する。この回転運動によって、該バルブレバー46a、46bに設けられた大気連通孔63、63がバルブシール47に当接し、キャップ35の所望のキャップ内空間を密閉空間状態にすることができる。
【0044】
本実施例においては、図10の(a)及び(b)に示すように、複数のキャップ内空間に連通する複数のバルブレバー46a、46bを横並び状態(並列配置)でわずかなスペース内に配置し、大気連通弁開閉手段(大気連通弁構成)の占有スペースをさらに小さくするために、各バルブレバー46a、46bに対応するバルブシールを個別に設けずに、複数のバルブレバー46a、46bに対応するバルブシール47を1個とし、1個のバルブシール47に各バルブレバー46a、46bそれぞれの機能を持たせて配置するように構成されている。
すなわち、バルブシール47を各々のバルブレバー46a、46bに個別に対応させる構成では、バルブシールの固定爪等にスペースを占有されるため、その分大気連通弁開閉手段が大型になるが、本実施例では、バルブシール47の固定爪37bは両端部に配置するだけでよく、隣接するバルブレバー46a、46bを接近させて配置することができ、バルブレバー46a、46bの隣り合う間隔Wを最小にすることができる。
【0045】
また、本実施例によれば、キャップ35側の連通孔にバルブチューブ45を介して接続されている大気連通孔63をバルブレバー46a、46b側に設けることにより、バルブシール47に孔を形成する必要性を無くすことができるとともに、キャップ35側の連通孔に接続されたバルブチューブ45のバルブ側のジョイント部品を削減することができ、それによって大幅なコストダウンを達成することができる。
さらに、バルブレバー46a、46b側に大気連通孔63を設けたことにより、図11に示すように、複数のバルブレバー46a、46bの大気連通孔63、63が当接するバルブシール47の密着箇所を平面61、61にすることで、比較的簡単な形状でバルブシールを作製することが可能となる。それによって、バルブシール47の部品単価を抑えるとともに、部品点数の削減及び開閉弁構造のコストダウンを図ることができる。
【0046】
また、図11に示すように、本実施例によるバルブシール47においては、複数のバルブレバー46a、46bの大気連通孔63、63のそれぞれに作用(密着、密封)するために、隣接する平面部61、61の間に該平面部より段差Tだけ低い段差面又は溝を設け、1つのバルブシール47に複数の平面部61、61を確保するように構成されている。これによって、独立した各大気連通孔63を安定的に当接(密封)/離間(開放)することを可能にしている。
以上図4〜図11で説明した実施例(第1実施例)の構成によれば、部品点数を減少させて部品による占有スペースを減らすとともに、比較的簡単な形状の弾性部材の部品(バルブシール47)を採用し開閉弁構成のコストを低減しながら、安定的に記録手段の吐出回復を行うことができ、小型かつ低コストの吐出回復装置10を具備するインクジェット記録装置が提供される。
【0047】
図12は本発明を適用したインクジェット記録装置の吐出回復装置の大気連通弁構成の第2実施例を示す模式的正面図であり、図13は図12の大気連通弁構成で使用されるバルブシールを示す模式的斜視図である。
前述の第1実施例に係る大気連通弁構成では2個のバルブレバー46a、46bを用いたが、図12及び図13の第2実施例においては更に多く(4個)のバルブレバー46a、46b、46c、46dが使用されている。本実施例によれば、このように横並び配置されるバルブレバーの数を増加させた場合でも、図12に示すように、隣接するバルブレバーを接近させて配置することができ、隣り合うバルブレバーの間隔を極力小さくして占有スペースを小さくすることができる。また、バルブレバーの数に対応してバルブシール47に形成される平面部61の数も図13に示すように増加しており、隣り合う平面部61の間には第1実施例の場合と同様の低い段差面又は溝が形成されている。
このような図12及び図13に示すような構成によっても、第1実施例の場合と同様に、複数(多数)のバルブレバー46a、46b、46c、46dのそれぞれに独立して設けられた大気連通孔63を安定的に当接(密封)/離間(開放)することができ、前述の第1実施例の場合と同様の作用効果を達成することができる。
【0048】
以上説明した実施例によるインクジェット記録装置の吐出回復装置10においては、記録手段3の吐出口面81にキャップ35を当接、離間させるキャッピング機構11と、前記キャップが前記記録手段の吐出口面に当接している際に、前記キャップのキャップ空間を密閉又は大気と連通させる大気連通弁構成と、前記キャップ空間に吸引可能に接続された吸引手段48と、を備え、
前記大気連通弁構成は、前記キャップの連通孔に通じる大気連通孔63を有し回動可能に軸支されたバルブレバー46(46a、46b)と、前記バルブレバーの回動により該バルブレバーの大気連通孔63に当接、離間することで前記キャップ空間を密閉、大気開放するバルブシール47と、を有するように構成されている。
【0049】
より具体的には、前述の実施例(第1実施例)では、キャップ35には記録手段3の吐出口列54、55の種類に対応して複数のキャップ空間57、58が形成され、前記大気連通弁構成には前記複数のキャップ空間のそれぞれに個別に連通する複数のバルブレバー46a、46bが設けられ、複数のバルブレバーのそれぞれの大気連通孔63、63を1個のバルブシール47に個別に当接させることにより複数のキャップ空間を個別に密閉、大気連通するように構成されている。
さらに、バルブシール47には、複数のバルブレバー46a、46bの大気連通孔63、63に対応する複数の平面部61、61がそれぞれ独立に形成され、各平面部に対して複数のバルブレバーの大気連通孔がそれぞれ独立に当接、離間するように構成されている。
さらに、前述の実施例では、隣り合う平面部61、61の間に低位の段差面又は溝を形成することで各平面部を独立させるように構成され、また、バルブレバー46には、前記キャップ35の連通孔に連通する連通部材(吸引チューブ45)が接続されるジョイント部が設けられ、該バルブレバー46の内部には、前記ジョイント部と前記大気連通孔63とを連通する空間が形成されている。
【0050】
以上のような実施例の構成によれば、キャップ35に1つのキャップ空間を設ける場合のみならず、複数のキャップ空間を設けてこれらのキャップ空間を個別に密閉、大気連通する場合でも、部品点数を少なくして部品による占有スペースを減らし、比較的簡単な形状のバルブシールを採用することで装置の小型化及びコスト低減を実現できる大気連通弁構成を備え、小型で安価な構成で安定的に記録手段の吐出回復処理を行うことができるインクジェット記録装置の吐出回復装置が提供される。
【0051】
なお、以上の実施例では、複数のキャップ空間(キャップ室)を有するキャップ35を用いるキャッピング機構11を例に挙げて説明したが、本発明は、1つのキャップ空間のみを有するキャップあるいは3個以上のキャップ空間を有するキャップを用いるキャッピング手段に対しても同様に適用することができ、同様の効果を奏するものであり、これらもその範囲内に含むものである。
また、記録手段(記録ヘッド)3を被記録材Pに対して相対移動させながら記録するシリアル記録方式のインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、被記録材の全幅又は一部をカバーする長さのラインタイプの記録手段を用いて副走査のみで記録するライン記録方式のインクジェット記録装置に対しても同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。
【0052】
さらに、本発明は、1個の記録手段を用いる記録装置、異なる色のインクで記録する複数の記録手段を用いるカラー記録装置、あるいは同一色彩で異なる濃度で記録する複数の記録手段を用いる階調記録装置、加えて、これらを組み合わせた記録装置の場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。
さらに、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なインクカートリッジを用いる構成、記録ヘッドとインクタンクを別体にし、その間をインク供給用チューブ等で接続する構成など、記録ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得られるものである。
【0053】
なお、本発明は、インクジェット記録装置が、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる記録手段を使用するものである場合にも適用できるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0054】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなごとく、請求項1の発明によれば、記録手段のインク吐出性能を維持回復するために、記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に設けられる吐出回復装置において、前記記録手段の吐出口面にキャップを当接、離間させるキャッピング機構と、前記キャップが前記記録手段の吐出口面に当接している際に、前記キャップのキャップ空間を密閉又は大気と連通させる大気連通弁構成と、前記キャップ空間に吸引可能に接続された吸引手段と、を備え、前記大気連通弁構成は、前記キャップの連通孔に通じる大気連通孔を有し回動可能に軸支されたバルブレバーと、前記バルブレバーの回動により該バルブレバーの大気連通孔に当接、離間することで前記キャップ空間を密閉、大気開放するバルブシールと、を有する構成としたので、
部品点数を少なくして部品による占有スペースを減らし、比較的簡単な形状のバルブシールを採用することで装置の小型化及びコスト低減を実現できる大気連通弁構成を備え、小型で安価な構成で安定的に記録手段の吐出回復処理を行うことができるインクジェット記録装置の吐出回復装置が提供される。
【0055】
請求項2の発明によれば、上記請求項1の構成に加えて、前記キャップには記録手段の吐出口列の種類に対応して複数のキャップ空間が形成され、前記大気連通弁構成には前記複数のキャップ空間のそれぞれに個別に連通する複数のバルブレバーが設けられ、複数のバルブレバーのそれぞれの大気連通孔を1個のバルブシールに個別に当接させることにより複数のキャップ空間を個別に密閉、大気連通する構成としたので、
複数のキャップ空間を個別に密閉、大気連通する場合でも、部品点数を少なくして部品による占有スペースを減らし、比較的簡単な形状のバルブシールを採用することで装置の小型化及びコスト低減を実現できる大気連通弁構成を備え、小型で安価な構成で安定的に記録手段の吐出回復処理を行うことができるインクジェット記録装置の吐出回復装置が提供される。
【0056】
請求項3〜5の発明によれば、さらに、前記バルブシールには、複数のバルブレバーの大気連通孔に対応する複数の平面部がそれぞれ独立に形成され、各平面部に対して複数のバルブレバーの大気連通孔がそれぞれ独立に当接、離間する構成、隣り合う平面部の間に低位の段差面又は溝を形成することで各平面部を独立させる構成、あるいは、前記バルブレバーには、前記キャップの連通孔に連通する連通部材が接続されるジョイント部が設けられ、該バルブレバーの内部には、前記ジョイント部と前記大気連通孔とを連通する空間が形成されている構成としたので、一層効率よく前述の効果を達成できるインクジェット記録装置の吐出回復装置が提供される。
【0057】
請求項6の発明によれば、記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、記録手段のインク吐出性能を維持回復するための吐出回復装置を具備し、前記吐出回復装置は、前記記録手段の吐出口面にキャップを当接、離間させるキャッピング機構と、前記キャップが前記記録手段の吐出口面に当接している際に、前記キャップのキャップ空間を密閉又は大気と連通させる大気連通弁構成と、前記キャップ空間に吸引可能に接続された吸引手段と、を備え、前記大気連通弁構成は、前記キャップの連通孔に通じる大気連通孔を有し回動可能に軸支されたバルブレバーと、前記バルブレバーの回動により該バルブレバーの大気連通孔に当接、離間することで前記キャップ空間を密閉、大気開放するバルブシールと、を有する構成としたので、
部品点数を少なくして部品による占有スペースを減らし、比較的簡単な形状のバルブシールを採用することで装置の小型化及びコスト低減を実現できる大気連通弁構成を備え、小型で安価な構成で安定的に記録手段の吐出回復処理を行うことができる吐出回復装置を具備するインクジェット記録装置が提供される。
【0058】
請求項7の発明によれば、上記請求項6の構成に加えて、前記キャップには記録手段の吐出口列の種類に対応して複数のキャップ空間が形成され、前記大気連通弁構成には前記複数のキャップ空間のそれぞれに個別に連通する複数のバルブレバーが設けられ、複数のバルブレバーのそれぞれの大気連通孔を1個のバルブシールに個別に当接させることにより複数のキャップ空間を個別に密閉、大気連通する構成とかたので、
複数のキャップ空間を個別に密閉、大気連通する場合でも、部品点数を少なくして部品による占有スペースを減らし、比較的簡単な形状のバルブシールを採用することで装置の小型化及びコスト低減を実現できる大気連通弁構成を備え、小型で安価な構成で安定的に記録手段の吐出回復処理を行うことができる吐出回復装置を具備するインクジェット記録装置が提供される。
【0059】
請求項8〜10の発明によれば、さらに、前記バルブシールには、複数のバルブレバーの大気連通孔に対応する複数の平面部がそれぞれ独立に形成され、各平面部に対して複数のバルブレバーの大気連通孔がそれぞれ独立に当接、離間する構成、隣り合う平面部の間に低位の段差面又は溝を形成することで各平面部を独立させる構成、あるいは、前記バルブレバーには、前記キャップの連通孔に連通する連通部材が接続されるジョイント部が設けられ、該バルブレバーの内部には、前記ジョイント部と前記大気連通孔とを連通する空間が形成されている構成としたので、一層効率よく前述の効果を達成できる吐出回復装置を具備するインクジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したキャッピング機構を有する吐出回復装置を備えたインクジェット記録装置の一実施例の内部構造を示す模式的斜視図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置の吐出回復装置を斜め上方から見た模式的斜視図である。
【図3】図2の吐出回復装置の内部構造を示す模式的分解斜視図である。
【図4】図2及び図3に示す吐出回復装置のキャッピング機構の構成を示す分解斜視図である。
【図5】図4のキャッピング機構のキャップの構成並びに該キャップが記録手段の吐出口面に当接する際の位置関係を模式的に示す一部透視斜視図である。
【図6】本発明を適用したインクジェット記録装置の吐出回復装置のキャッピング機構の第1実施例のキャップ部と大気連通弁構成とを示す模式的側面図である。
【図7】本発明を適用したインクジェット記録装置の吐出回復装置のキャッピング機構の第1実施例の大気連通弁構成を示す模式的分解斜視図である。
【図8】図7の第1実施例に係る大気連通弁構成を示す模式的斜視図であり、(a)は2個の開閉弁の両弁ともが密閉状態にあるときを示し、(b)は両弁ともが開放状態にあるときを示す。
【図9】図7の第1実施例に係る大気連通弁構成を示す模式的斜視図であり、(a)は2個の開閉弁のうち一方の弁が密閉状態にあり他方の弁が開放状態にあるときを示し、(b)は逆の一方の弁が密閉状態にあり逆の他方の弁が開放状態にあるときを示す。
【図10】図7の第1実施例に係る大気連通弁構成の正面図(a)及び背面図(b)である。
【図11】図7の第1実施例に係る大気連通弁構成のバルブシールとしての弾性密封部材を示す模式的斜視図である。
【図12】本発明を適用したインクジェット記録装置の吐出回復装置の大気連通弁構成の第2実施例を示す模式的正面図である。
【図13】図12の大気連通弁構成で使用されるバルブシールを示す模式的斜視図である。
【図14】本発明を適用する前のインクジェット記録装置の吐出回復装置に用いられるキャッピング手段及び大気連通弁開閉手段を模式的に示す側面図である。
【図15】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1    インクジェット記録装置
2    キャリッジ
3    記録手段(記録ヘッド)
4    伝動機構
5    給紙機構
6    インクカートリッジ
7    駆動ベルト
9    シャーシ
10   吐出回復装置
11   キャッピング機構
12   ワイピング手段
13   ガイドシャフト
14   搬送ローラ
15   ピンチローラ
19   排出ローラ
20   ベース部(回復ベース)
21   プラテン
28   ワンウエイクラッチギア
29   CRロックレバー
31   押圧コロホルダ
32   吸引チューブ
33   押圧コロ
34   キャップベース
34a  キャップベース回転支軸
34b  キャップホルダ回転支軸摺動溝
35   キャップ
36   キャップホルダ
36a  キャップホルダ回転支軸
37   バルブホルダ
37a  バルブレバー軸受
37b  バルブシール固定部(爪)
37c  バルブシール位置決めピン
38   カム
40   カム位置センサ
43   圧縮ばね
44   キャップ吸収体
45   バルブチューブ
46(46a、46b、46c、46d)  バルブレバー(大気連通弁)
47   バルブシール(弾性密封部材)
47a  バルブシール位置規制部
47b  バルブシール位置決め孔
48   吸引手段(吸引ポンプ)
52(52a、52b)  キャップホルダ嵌合孔
54   ブラック吐出口列(吐出口群)
55   カラー吐出口列(吐出口群)
56   キャップ吸収体押えリブ
57   キャップ空間(ブラックインク専用キャップ空間)
58   キャップ空間(カラーインク専用キャップ空間)
59   バルブレバーばね
60   バルブレバー軸
61   バルブシールの平面部
62   カム作用点(バルブレバー)
63   大気連通孔(バルブレバー)
81   吐出口面
82   吐出口
85   電気熱変換体
A    キャリッジ走査方向
M3   回復用モータ
P    被記録材(記録用紙)
R    カム回転方向
T    バルブシールの平面部からの段差
W    隣り合うバルブレバーの間の間隔

Claims (10)

  1. 記録手段のインク吐出性能を維持回復するために、記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に設けられる吐出回復装置において、
    前記記録手段の吐出口面にキャップを当接、離間させるキャッピング機構と、前記キャップが前記記録手段の吐出口面に当接している際に、前記キャップのキャップ空間を密閉又は大気と連通させる大気連通弁構成と、前記キャップ空間に吸引可能に接続された吸引手段と、を備え、
    前記大気連通弁構成は、前記キャップの連通孔に通じる大気連通孔を有し回動可能に軸支されたバルブレバーと、前記バルブレバーの回動により該バルブレバーの大気連通孔に当接、離間することで前記キャップ空間を密閉、大気開放するバルブシールと、を有することを特徴とする吐出回復装置。
  2. 前記キャップには記録手段の吐出口列の種類に対応して複数のキャップ空間が形成され、前記大気連通弁構成には前記複数のキャップ空間のそれぞれに個別に連通する複数のバルブレバーが設けられ、複数のバルブレバーのそれぞれの大気連通孔を1個のバルブシールに個別に当接させることにより複数のキャップ空間を個別に密閉、大気連通することを特徴とする請求項1に記載の吐出回復装置。
  3. 前記バルブシールには、複数のバルブレバーの大気連通孔に対応する複数の平面部がそれぞれ独立に形成され、各平面部に対して複数のバルブレバーの大気連通孔がそれぞれ独立に当接、離間することを特徴とする請求項2に記載の吐出回復装置。
  4. 隣り合う平面部の間に低位の段差面又は溝を形成することで各平面部を独立させることを特徴とする請求項3に記載の吐出回復装置。
  5. 前記バルブレバーには、前記キャップの連通孔に連通する連通部材が接続されるジョイント部が設けられ、該バルブレバーの内部には、前記ジョイント部と前記大気連通孔とを連通する空間が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の吐出回復装置。
  6. 記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、
    記録手段のインク吐出性能を維持回復するための吐出回復装置を具備し、
    前記吐出回復装置は、前記記録手段の吐出口面にキャップを当接、離間させるキャッピング機構と、前記キャップが前記記録手段の吐出口面に当接している際に、前記キャップのキャップ空間を密閉又は大気と連通させる大気連通弁構成と、前記キャップ空間に吸引可能に接続された吸引手段と、を備え、
    前記大気連通弁構成は、前記キャップの連通孔に通じる大気連通孔を有し回動可能に軸支されたバルブレバーと、前記バルブレバーの回動により該バルブレバーの大気連通孔に当接、離間することで前記キャップ空間を密閉、大気開放するバルブシールと、を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 前記キャップには記録手段の吐出口列の種類に対応して複数のキャップ空間が形成され、前記大気連通弁構成には前記複数のキャップ空間のそれぞれに個別に連通する複数のバルブレバーが設けられ、複数のバルブレバーのそれぞれの大気連通孔を1個のバルブシールに個別に当接させることにより複数のキャップ空間を個別に密閉、大気連通することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記バルブシールには、複数のバルブレバーの大気連通孔に対応する複数の平面部がそれぞれ独立に形成され、各平面部に対して複数のバルブレバーの大気連通孔がそれぞれ独立に当接、離間することを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 隣り合う平面部の間に低位の段差面又は溝を形成することで各平面部を独立させることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記バルブレバーには、前記キャップの連通孔に連通する連通部材が接続されるジョイント部が設けられ、該バルブレバーの内部には、前記ジョイント部と前記大気連通孔とを連通する空間が形成されていることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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