JP2015134492A - 液体吐出ヘッドの回復装置および液体吐出装置と、液体吐出ヘッドの回復方法 - Google Patents

液体吐出ヘッドの回復装置および液体吐出装置と、液体吐出ヘッドの回復方法 Download PDF

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【課題】回復動作の時間を短縮することができ、しかも吸収部材や弁がなくても吐出口面に液溜まりが生じないような液体吐出ヘッドの回復装置を提供する。
【解決手段】液体吐出ヘッドの回復装置が、液体吐出ヘッドの複数の吐出口7を覆う中空のキャップ3と、キャップ3の内部を負圧にする吸引機構5とを有する。キャップ3は液体吐出ヘッド1に対して相対的に、複数の吐出口7が構成する列に交差する方向にスライドする。
【選択図】図6

Description

本発明は、液体吐出ヘッドの回復装置および液体吐出装置と、液体吐出ヘッドの回復方法に関する。
液体吐出ヘッドを往復移動させながら記録媒体に液体を吐出させて記録を行う液体吐出装置が、画像の出力装置として広く使用されている。一般的な液体吐出ヘッドは、液体を吐出するための吐出口を有する記録素子基板と、液体を保持する容器から記録素子基板へ液体を供給するための液体流路を有する支持部材とを備えている。そして、液体容器から液体流路を介して記録素子基板に供給された液体に、発熱素子等の吐出素子からエネルギーを付与することによって、液体が吐出口から外部に吐出する。
液体吐出ヘッドから液体を吐出するためには、吐出口が液体で満たされている必要がある。しかし、吐出口と繋がる流路内に空気が存在すると、その空気が液体の流通を妨げて、吐出口が液体で満たされず、安定した吐出が行えないことがある。また、吐出口が液体で満たされていても、吐出口面の吐出口の周囲に多量の液体が存在していると、吐出の妨げとなり、精細な画像を形成できなくなることがある。
そこで、ポンプ等で負圧を発生させて記録素子基板の吐出口面側から吸引を行って、吐出口まで液体を満たし、さらに吐出口の周囲の余分な液体を吸い取って清掃する回復動作を行うのが一般的である。このような回復動作の一例として、特許文献1に示すように、弾性部材からなるキャップで吐出口面の一部を覆って吸引する方法がある。また、特許文献2に示すように、記録素子基板に設けられた全ての吐出口を一括してキャップで覆った状態で吸引する方法もある。
特願2007−253408号公報 特開2000−203060号公報
特許文献1に記載の回復方法では、記録素子基板の、吐出口が設けられている領域全体の面積よりも、キャップが覆うことができる面積が小さいので、一部の吐出口のみを対象とした吸引動作が行われる。従って、全ての吐出口を吸引するためには、キャップまたは記録素子基板を、複数の吐出口が並ぶ列方向に沿って相対的に移動させながら吸引動作を繰り返し行う必要があり、回復動作に要する時間が長い。
一方、特許文献2に記載の回復方法では、キャップまたは記録素子基板を移動させずに1回の吸引動作で回復動作が完了するため、所要時間を短縮できる。しかし、吸引終了後に、全ての吐出口を一括して覆っているキャップを吐出口面から離すと、キャップ内が負圧であったため吐出口内の液体が引き出され、吐出口の先端からその外側に引き出された液滴が残留し、吐出口面に液溜まりが生じるおそれがある。
これに対し、吐出口面に液溜まりが残らないように液体を吸収する吸収部材をキャップの内部に設ける場合がある。しかし、このような吸収部材が存在すると、吸引時に抵抗となって吸引力の低下を招き、液体流路内の空気を短時間では十分に吸引できない可能性がある。また、吸引終了後にキャップ内の残留負圧を破壊して大気圧へ開放するための弁を設けることで、液溜まりの発生を防ぐ場合もある。しかし、弁を設けることにより、部品点数が多く複雑な装置になる。
そこで、本発明の目的は、回復動作に要する時間を短くし、しかも吸収部材や弁がなくても吐出口面に液溜まりが生じない、液体吐出ヘッドの回復装置および液体吐出装置と、液体吐出ヘッドの回復方法を提供することにある。
本発明の液体吐出ヘッドの回復装置は、液体吐出ヘッドの複数の吐出口を覆う中空のキャップと、キャップの内部を負圧にする吸引機構とを有する。キャップは液体吐出ヘッドに対して相対的に、複数の吐出口が構成する列に交差する方向にスライドする。
本発明のもう1つの液体吐出ヘッドの回復装置は、液体吐出ヘッドの複数の吐出口を覆う中空のキャップと、キャップの内部を負圧にする吸引機構とを有する。キャップは先端部の一部に低壁部を有している。
本発明の液体吐出ヘッドの回復方法は、液体吐出ヘッドの複数の吐出口を、中空のキャップで覆うステップと、キャップの内部を負圧にして、キャップで覆われている吐出口の内部の気体および液体を吸引するステップと、を含む。さらに、吸引するステップの後に、キャップを液体吐出ヘッドに対して相対的に、複数の吐出口が構成する列に交差する方向にスライドさせるステップを含む。
本発明のもう1つの液体吐出ヘッドの回復方法は、液体吐出ヘッドの複数の吐出口を、中空のキャップで覆うステップと、キャップの内部を負圧にして、キャップで覆われている吐出口の内部の気体および液体を吸引するステップと、を含む。複数の吐出口をキャップで覆うステップでは、キャップの先端部を、一部を除いて記録素子基板に当接させるとともに、一部を記録素子基板に当接させずに記録素子基板との間に隙間を設けておく。
本発明において、キャップが液体吐出ヘッドに対して相対的に吐出口の列に交差する方向にスライドすると、短い移動距離で迅速に、吐出口を覆う位置からキャップを離れさせることができる。しかも、キャップの内部が大気に開放されて負圧が解消されるのは吐出口から離れた位置であるため、その際に吐出口内の液体を吸い出すことはない。
また、キャップの一部が記録素子基板に当接しない部分(低壁部)になっていると、吸引動作の停止後には隙間からキャップ内に空気が流入して負圧雰囲気は即座に解消するため、吐出口内の液体を吸い出すことはない。
本発明によると、回復のための吸引動作が終わった後にキャップ内が負圧雰囲気から大気圧に戻る際に、吐出口内の液体が吸い出されて吐出口の周囲に付着することがなく、吐出口面に液溜まりが生じない。従って、良好な液体吐出が行える。
本発明の液体吐出装置の要部を示す概略図である。 図1に示す液体吐出装置の回復動作を示す概略図である。 本発明の第1の実施形態の、液体吐出ヘッドの記録素子基板がキャップで覆われた状態を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態の回復動作を示す拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態の、液体吐出ヘッドの記録素子基板がキャップで覆われた状態を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態の回復動作を示す拡大断面図である。 本発明の第3の実施形態の、液体吐出ヘッドの記録素子基板がキャップで覆われた状態を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態の回復動作を示す拡大断面図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。本発明の液体吐出装置は、図示しない駆動機構によって往復移動可能な液体吐出ヘッド1と、その液体吐出ヘッド1を回復させるための回復装置2を含む(図1参照)。液体吐出ヘッド1は支持部材9と記録素子基板6等を含んでおり、記録素子基板6は液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子(不図示)と吐出口7が形成される吐出口形成部材とが接合されて構成される。この回復装置2は、液体吐出ヘッド1に対向可能な回復キャップ3と、ポンプ等の吸引機構5と、回復キャップ3と吸引機構5とを接続する配管4とを有している。回復キャップ3は先端開口の中空の形状を有しており、配管4と連通し、吸引機構5の吸引によって内部が負圧状態になる。この回復装置2の動作について簡単に説明すると、まず、図2(a)に示すように、回復キャップ3を、液体吐出ヘッド1の記録素子基板6に形成された吐出口7に対向するように配置する。そして、図2(b)に示すように回復キャップ3を記録素子基板6の吐出口面に接触させる。そして、ポンプ等の吸引機構5の作動により、回復キャップ3から記録素子基板6に吸引力を加える。吸引動作が完了すると、図2(c)に示すように、回復キャップ3を、記録素子基板6の上を、複数の吐出口7(図3,4参照)がなす列の方向に対して交差する(好ましくは直交する)方向にスライドさせる。
具体的には、液体吐出ヘッド1は、吐出口7を有する記録素子基板6と、液体流路8が形成された支持部材9とを有している。吐出口7は、平行な複数の列をなすように配置されている。図3には6列の吐出口列が図示され、便宜上、図4には3列の吐出口列が図示されている。また、支持部材9上にフレキシブルプリント基板10が配置されており、記録素子基板6はフレキシブルプリント基板10に設けられた穴部10a内で外部に露出している。
回復キャップ3の先端、すなわち液体吐出ヘッド1の吐出素子基板6と接触する部分は、記録素子基板6の全ての吐出口7を収容する大きさおよび形状の枠状、例えば、四角形、円形、楕円形等の枠状である。図3に示すような四角形であれば、全ての吐出口7を効率よく覆うことができるため特に好ましい。この回復キャップ3は、後述するように吐出素子基板6をワイピングする際の記録素子基板6との密着性向上や、記録素子基板6の損傷防止のため、弾性材料からなることが望ましい。例えば、シリコンゴム、ニトリルゴム、フッ素ゴム等が、インク接液性の観点からより望ましい。ただし、これらの材料に限定されるわけではない。
回復装置2の動作について説明すると、液体吐出ヘッド1の回復動作に際して、まず、図2(a)に示すように、回復キャップ3を、液体吐出ヘッド1の記録素子基板6の吐出口形成領域に対向するように配置する。そして、図2(b),4(a)に示すように回復キャップ3を記録素子基板6に接触させる。このとき、図3に示すように、回復キャップ3は、記録素子基板6の全ての吐出口7を覆う。そして、ポンプ等の吸引機構5が作動して、配管4を介して回復キャップ3の内部に負圧を発生させ、吐出口7に吸引力を作用させる。それにより、吐出口7および液体流路8の内部の気体(空気)を液体とともに回復キャップ3内に吸い出す。この時、液体吐出ヘッド1を、吐出口面が鉛直上方を向くような姿勢に配置していると、液体中の空気をより吸引しやすいため好ましい。最後に、図2(c),4(b)に示すように、回復キャップ3を、吐出素子基板6の上を、複数の吐出口7がなす列の方向に対して直交する方向にスライドさせる。それにより、吐出口面を回復キャップ3でワイピングするとともに、吐出口7および回復キャップ3の内部を大気に開放させる。
このように、本実施形態では、回復動作後に回復キャップ3を、複数の吐出口7がなす列の方向に対して直交する方向にスライドさせる。それによって、回復キャップ3を、短い移動距離で迅速に、全ての吐出口7を覆う位置から離れさせることができ、吐出口7を大気に開放させることができる。従って、回復動作に要する時間が短くなる。特に、図3に示すように回復キャップ3が全ての吐出口7を覆う大きさおよび形状であると、1回の吸引動作で全ての吐出口を一括して回復させることができ、作業時間の短縮が図れる。
また、仮に、回復キャップ3を吐出口面に対して垂直な方向に持ち上げることによって吐出口面から離れさせると、回復キャップ3の内部が負圧から大気圧に復帰する前に吐出口7内の液体を吸い出してしまい、吐出口面に液溜まりが生じる可能性があった。しかし、本実施形態では、回復キャップ3を吐出口面に対して実質的に平行な方向にスライドさせ、回復キャップ3の内部の負圧雰囲気をある程度維持したまま吐出口7から離れさせる。そして、回復キャップ3の内部が大気に開放されて負圧が解消されるのは吐出口7から離れた位置であるため、その際に吐出口7内の液体を吸い出すことはなく、吐出口面に液溜まりは生じにくい。特に、記録素子基板6の側面が封止されずに露出していると、図4(b)に示すように、スライドしている回復キャップ3の一部が記録素子基板6の端縁から外側にはみ出した時点で即座に回復キャップ3内に空気が流入して負圧が解消される。従って、吐出口7内の液体を必要以上に吸い出すことはなく、吐出口7の周囲に液溜まりが発生することが抑えられる。しかも、回復キャップ3のスライド時にはその先端部分が吐出口面のワイピング(拭き取り)を行うため、吐出口面の液溜まりを防止できる。
本実施形態では、回復キャップ3の先端全周が記録素子基板6の吐出口面に密着するので、吸引機構5の作動時に真空度が上がりやすい。そのため、良好な回復動作が容易に行えるので、回復装置2の製造条件に余裕を持たせることができる。
本実施形態では、例えば、吐出口が大きく、顔料インクを吐出するような液体吐出ヘッドにおいて、吸引時の真空度を高めて吸引量を増やして、空気の排出を容易にしたり、回復の時間を短くしたりできるという利点がある。
(第2の実施形態)
図5,6には、本発明の第2の実施形態を示している。本実施形態では、回復キャップ3の先端部の一部が低壁部3aになっている。従って、回復キャップ3が記録素子基板6に当接して吐出口7を覆っているときに、図6(a)に示すように低壁部3aは記録素子基板6に接触せず、隙間11が生じている。
吸引機構5を作動させて配管4を介して回復キャップ3内に吸引力を作用させ吐出口7の内部の液体を吸い出す際には、吸引機構5によりある程度強い吸引力を発生させれば、隙間11があっても液体の吸引は可能である。しかし、吸引機構5の動作停止後には隙間11から空気が流入して負圧雰囲気は即座に解消する。従って、この回復キャップ3を記録素子基板6から離れさせるときに吐出口7の内部の液体を吸い出すことはない。従って、吐出口面に液溜まりは生じない。
図6(b)〜(c)に示すように、本実施形態においても、回復動作後に回復キャップ3を、複数の吐出口7がなす列の方向に対して直交する方向にスライドさせる。それによって、前記したように吸引後に回復キャップ3の負圧雰囲気が即座に解消することに加えて、第1の実施形態と同様の作用効果が得られ、吐出口面での液溜まりの発生をより確実に抑えられる。
さらに、本実施形態では、図3に示すように、回復キャップ3の吐出口列に沿って延びる先端部が低壁部3aになっており、回復キャップ3のスライド時には、低壁部3aを進行方向前端部としてスライドする。そのため、図6(c)に示すように、フレキシブルプリント基板10等の部材が記録素子基板6よりも回復キャップ3側に位置している場合に、スライドした回復キャップ3がその部材にぶつかることを抑えられる。回復キャップ3の先行する側の壁部が短いため、スライド時にフレキシブルプリント基板10等の部材上に直接乗り上げる面積を小さくし、なだらかに干渉させることで、回復キャップ3と部材のダメージを抑えることができる。
(第3の実施形態)
図7、8には、本発明の第3の実施形態を示している。本実施形態では、回復キャップ3の相対移動の進行方向前方側の外壁面3bが、記録素子基板6の吐出口面に対して鋭角3cに交差する方向に傾斜している。この外壁面3bは、具体的には、液体吐出ヘッド1に対して相対的に、複数の吐出口が構成する列に交差する方向にスライドする回復キャップ3の進行方向前方側の面である。この外壁面3bが記録素子基板6の吐出口面と鋭角3cに交差する方向に傾斜して、その一部はフレキシブルプリント基板10の上方に位置する。
図8(a)〜(c)に示すように、本実施形態においても、吸引機構5を作動させて配管4を介して回復キャップ3内に吸引力を作用させ、吐出口7の内部の液体を吸い出す。そして回復動作後に回復キャップ3を、複数の吐出口7がなす列の方向に対して直交する方向にスライドさせる。それによって、前記した第1の実施形態と同様の作用効果が得られ、吐出口面での液溜まりの発生を抑えられる。
さらに、本実施形態では、図8に示すように、回復キャップ3の外壁面3bが吐出口面に対して鋭角3cに交差する方向に傾斜し、回復キャップ3のスライド時には、外壁面3bを進行方向の前端面としてスライドする。そのため、図8(c)に示すように、フレキシブルプリント基板10等の部材が記録素子基板6よりも回復キャップ3に近接している場合に、スライドした回復キャップ3がその部材にぶつかって回復キャップ3が摩耗してしまうことを抑制できる。回復キャップ3の前方側の外壁面3bが吐出口面に対して鋭角に交差する方向に傾斜しているため、スライド時にフレキシブルプリント基板10等の部材から直接受ける衝撃力を壁面方向に逃がし、なだらかに干渉させる。その結果、回復キャップ3の受けるダメージを抑えることができる。この際、外壁面3bが吐出口面に対してより鋭角に交差するほど、よりダメージを抑えることができる。
本実施形態では、回復キャップ3の先端全周が記録素子基板6の吐出口面に密着するので、吸引機構5の作動時に真空度が上がりやすく、前記した構成のため、回復キャップ3の受けるダメージを抑えることができ、良好な回復動作が容易に行える。それにより、回復キャップ3の耐久性向上を考慮した高硬度部材を含めた材質選定の自由度が向上する。
なお、前記した各実施形態は、回復動作後に回復キャップ3が液体吐出ヘッド1に対してスライドする構成であるが、液体吐出ヘッド1が回復キャップに対してスライドする構成であってもよい。また、回復キャップ3と液体吐出ヘッド1とを相対的にスライドさせるための機構は、いかなる構成の機構であってもよい。
[実施例1]
図5〜6に示す第2の実施形態の回復装置を用いて回復動作を行った具体的な実施例について説明する。本実施例で用いた液体吐出ヘッドは、記録素子基板6の、長手方向が8.5mmで短手方向が2.5mmの四角形領域(吐出口形成領域)内に、複数の吐出口7が配列されている。回復キャップ3はシリコンゴムからなり、その先端は、内側寸法が10mm×3mmの四角形の枠状であり、全ての吐出口7を覆うことができる。この四角形の一辺が、他の片に比べて0.2mmだけ短い低壁部3aになっている。吸引機構5はアルバック機工株式会社製の真空ポンプからなる。
前記した構成の液体吐出ヘッド1に予め液体インクを注入した状態で、図2(a)〜(c)および図6(a)〜(c)に示す回復動作を行った。すなわち、まず図2(a)に示すように、回復キャップ3と液体吐出ヘッド1の記録素子基板6を向かい合わせて配置させる。次に、図2(b)および図6(a)に示すように、回復キャップ3を記録素子基板6の吐出口面に接触させ、吸引機構(真空ポンプ)5を作動させて吸引圧力を−75kPaにし、0.6秒間保持して吐出口7や液体流路8の内部の液体や空気を吸引した。吸引機構5の動作停止後には、図6(b)〜(c)に示すように、回復キャップ3を、吐出口7の列に対して直交する方向に5mm/secのスピードでスライドさせた。この一連の回復動作に要した時間は1.6秒であった。そして、この回復動作後の液体吐出ヘッドを用いて液体吐出を行うと、吐出口7が液体で満たされていないことによる不吐出や、吐出口7の周囲に余分な液体インクが付着して残留することによるヨレはなく、良好な画像が得られた。
[実施例2]
次に、図3〜4に示す第1の実施形態の回復装置を用いて回復動作を行った具体的な実施例について説明する。液体吐出ヘッド1および吸引機構5は実施例1と同じものを使用した。回復キャップ3は、実施例1と同様に、シリコンゴムからなり、先端は内側寸法が10mm×3mmの四角形の枠状であり、全ての吐出口7を覆うことができる。ただし、本実施例の回復キャップ3は低壁部3aを有しておらず、四角形の全辺が同じ長さで、記録素子基板6の吐出口面に同時に当接するものである。
この液体吐出ヘッド1に予め液体インクを注入した状態で、図2(a)〜(c)および図4(a)〜(b)に示す回復動作を行った。図2(a)に示すように回復キャップ3と記録素子基板6を向かい合わせた後、図2(b)および図4(a)に示すように、回復キャップ3を記録素子基板6の吐出口面に接触させる。吸引機構(真空ポンプ)5を作動させて吸引圧力を−90kPaにし、0.5秒間保持して吐出口7や液体流路8の内部の液体や空気を吸引した。吸引機構5の動作停止後には、回復キャップ3を、吐出口の列に対して直交する方向に5mm/secのスピードでスライドさせた。この回復動作に要した時間は1.5秒であり、回復動作後の液体吐出ヘッドを用いて液体吐出を行うと、不吐出やヨレはなく良好な画像が得られた。
1 液体吐出ヘッド
2 回復装置
3 回復キャップ
3a 低壁部
3b 外壁面
5 吸引機構(真空ポンプ)
6 記録素子基板
7 吐出口
11 隙間

Claims (13)

  1. 液体吐出ヘッドの複数の吐出口を覆う中空のキャップと、前記キャップの内部を負圧にする吸引機構とを有し、前記キャップは前記液体吐出ヘッドに対して相対的に、前記複数の吐出口が構成する列に交差する方向にスライドする、液体吐出ヘッドの回復装置。
  2. 前記キャップは、先端部の一部に、前記キャップの前記先端部の他の部分よりも壁の高さが低い低壁部を有している、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの回復装置。
  3. 液体吐出ヘッドの複数の吐出口を覆う中空のキャップと、前記キャップの内部を負圧にする吸引機構とを有し、前記キャップは先端部の一部に前記キャップの前記先端部の他の部分よりも壁の高さが低い低壁部を有している、液体吐出ヘッドの回復装置。
  4. 前記低壁部は、前記複数の吐出口が構成する列に沿って延びており、前記キャップは、前記低壁部を進行方向前端部として、相対的にスライドする、請求項2または3に記載の液体吐出ヘッドの回復装置。
  5. 前記キャップの、前記液体吐出ヘッドに対する相対移動の進行方向前方側の外壁面は、前記吐出口が形成された吐出口面に対して鋭角に交差する方向に傾斜している、請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの回復装置。
  6. 前記キャップは、前記液体吐出ヘッドに設けられた全ての前記吐出口を覆う、請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの回復装置。
  7. 前記液体吐出ヘッドと、請求項1から6のいずれか1項に記載の回復装置とを含む、液体吐出装置。
  8. 前記液体吐出ヘッドの前記記録素子基板の側面が封止されずに露出している、請求項7に記載の液体吐出装置。
  9. 液体吐出ヘッドの複数の吐出口を、中空のキャップで覆うステップと、前記キャップの内部を負圧にして、該キャップで覆われている前記吐出口の内部の気体および液体を吸引するステップと、吸引するステップの後に、前記キャップを前記液体吐出ヘッドに対して相対的に、前記複数の吐出口が構成する列に交差する方向にスライドさせるステップと、を含む液体吐出ヘッドの回復方法。
  10. 前記複数の吐出口を前記キャップで覆うステップでは、前記キャップの先端部を、一部を除いて前記記録素子基板に当接させるとともに、前記一部を前記記録素子基板に当接させずに前記記録素子基板との間に隙間を設けておく、請求項9に記載の液体吐出ヘッドの回復方法。
  11. 液体吐出ヘッドの複数の吐出口を、中空のキャップで覆うステップと、前記キャップの内部を負圧にして、該キャップで覆われている前記吐出口の内部の気体および液体を吸引するステップと、を含み、前記複数の吐出口を前記キャップで覆うステップでは、前記キャップの先端部を、一部を除いて前記記録素子基板に当接させるとともに、前記一部を前記記録素子基板に当接させずに前記記録素子基板との間に隙間を設けておく、液体吐出ヘッドの回復方法。
  12. 前記キャップを相対的にスライドさせるステップでは、前記キャップを、前記記録素子基板に当接しない一部を進行方向前端部としてスライドさせる、請求項9または10に記載の液体吐出ヘッドの回復方法。
  13. 前記複数の吐出口を前記キャップで覆うステップでは、前記キャップで、前記液体吐出ヘッドに設けられた全ての前記吐出口を覆う、請求項9から12のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの回復方法。
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