JP2004009576A - インクジェット記録装置及び該記録装置のクリーニング機構部 - Google Patents

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Abstract

【目的】記録ヘッドのクリーニング処理に際し、吐出口面の残留インクを十分に除去して安定した記録品位を確保でき、クリーニング処理のためのキャリッジ移動距離を小さくしてもキャリッジの摺動負荷の増大を無くすことができるクリーニング機構を備えたインクジェット記録装置を提供する。
【構成】キャリッジ6の動きに追従するキャップスライダ7を用いるクリーニング機構部に、キャリッジがクリーニング機構部へ進入してキャッピングした後、キャッピング状態のままキャリッジをさらに進入させる動きによってキャップ1の一端部を開放させるキャップ一端開放手段2d、13aを設ける。
【選択図】               図17

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドから被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置並びに該記録装置のクリーニング機構部に関する。
【0002】
【従来の技術】
被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリアルタイプの記録装置においては、被記録材に沿って移動するキャリッジ上に搭載した記録ヘッド(記録手段)によって画像を記録(主走査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り(ピッチ搬送)を行い、その後に再び停止した被記録材に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行われる。
【0003】
上記記録装置のうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録材にインクを吐出して記録を行うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
【0004】
インクジェット記録装置で用いられる記録ヘッドは、インク貯留部(インクタンク部)からインク吐出部へ流路が設けられており、インク吐出を行う度にインク貯留部からインク吐出部へインクが順次供給されてくる。このような記録ヘッドを用いる記録装置においては、記録を行うことでインクタンク内のインクが無くなると新たにインクタンクを交換し、前記インク吐出部までの流路に再度インクを充填させる場合や、インク吐出口近傍の固着インクやほこりや気泡などの異物を除去(クリーニング)する場合に、インク吐出動作を安定させて良好な画像品位を得る目的で記録ヘッドをクリーニングするためのクリーニング機構部(回復機構部)を装着することが一般に行われている。
【0005】
図20は従来のインクジェット記録装置のクリーニング機構部のキャップ開放時の状態を示す模式的正面図であり、図21は図20のクリーニング機構部のキャップ密閉時(キャッピング時)の状態を一部破断して示す模式的正面図である。図20及び図21において、記録ヘッドを搭載し、用紙等の被記録材に対して主走査方向に移動するキャリッジ6は、シャーシ101に設置されたガイドシャフト101a、101bにより移動可動に案内支持されている。このキャリッジ6にはタイミングベルト103の一部が連結されており、該キャリッジ6は、シャーシ101に固定されたCR(キャリッジ)モータ102の回転力をタイミングベルト103に伝達することにより、前記ガイドシャフト101a、101bに沿って駆動される。
【0006】
記録装置本体のベース側には、前記キャリッジ6に搭載した記録ヘッドと対向する位置にクリーニング機構部108が設けられている。このクリーニング機構部108には、記録ヘッドの吐出口面を覆うためのキャップ104が設けられている。このキャップ104は、記録待機状態では記録ヘッドの吐出口面を覆って吐出口近傍のインクの固着や増粘を防いだり、また、負圧発生源に接続されることで、吐出口の目詰まりを回復処理する際にキャップ内に負圧を発生させて吐出口からインクを吸引するために使用される。このキャップ104は、弾性を持つゴム材料などで形成されている。キャップ104はキャップホルダ105に保持されており、キャップ104を保持したキャップホルダ105はキャップスライダ106上にスライド可能に搭載されている。キャップホルダ105とキャップスライダ106との間にはキャップばね107が装着されている。
【0007】
キャップスライダ106に設けられた軸部106aは記録装置本体のベース部に設けられたカム面(破線で示す)に沿って移動可能に案内支持されている。また、キャップスライダ106には、キャリッジ6の側面に当接可能な突き当て部106bが設けられており、したがって、キャリッジ6がクリーニング機構部108に進入してきて前記突き当て部106bに当接した後では、キャップスライダ106はキャリッジ6の主走査移動に応じて該キャリッジの移動と同期して移動することができる。また、キャップスライダ106は、引っ張りばね109によって記録装置本体側に連結されており、キャリッジ6がクリーニング機構部108に無い場合は、引っ張りばね109によって図20に示す所定の待機位置へ保持される。
つまり、前記構成のクリーニング機構部108においては、キャリッジ6が当該クリーニング機構部108へ進入してくると、キャリッジ6の側面がキャップスライダの突き当て部106bに当接して同期移動を開始し、キャップスライダ106はキャリッジ6の移動(動作)に追従して同様に移動(スライド)することができる。
【0008】
キャリッジ6がクリーニング機構部108へ更に進入してくると、キャップスライダ106は記録装置本体側の前記カム面(破線で示す)の作用によって徐々に記録ヘッド側へ上昇してくる。すると、前記キャップ104は記録ヘッドの吐出口面に当接しキャッピング状態になる。このキャッピング状態では、前記キャップばね107のばね圧が作用してキャップ104が記録ヘッドの吐出口面に密着する。このようにキャップ104と記録ヘッドが密着した状態(吐出口を密閉した状態)で待機することにより、記録ヘッドの吐出口及び吐出口面を保護することが可能になっている。
【0009】
また、前記キャップ104には、キャップホルダ105を介して吸引チューブ110が接続されており、該吸引チューブ110の他端は負圧発生源(ポンプ部)に接続されている。従って、キャップ104と記録ヘッドが密着した状態で負圧発生源を作動させることで、吸引チューブ110を通してキャップ104内に負圧を発生させることができ、この負圧によって記録ヘッドの吐出口からインクを吸引することが可能になる。このインク吸引は、吐出口の目詰まりを解消させるための吸引回復処理であり、クリーニング機構部108の主要な機能の一つである。
【0010】
記録を行う際には、キャリッジ6が移動方向を反転させて、再度キャリッジ6がクリーニング機構部108から退避する方向に移動すると、キャップスライダ106が徐々に記録ヘッドの吐出口面から退避してキャップ開放の状態になり、キャリッジ6及び記録ヘッドの作動によって被記録材に記録することができるようになる。
以上のようにして、キャリッジ6の位置とクリーニング機構部(ポンプ機構部など)の作用により記録ヘッドのクリーニング動作を行うことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来構成には、次のような解決すべき技術的課題があった。
1)記録ヘッドがキャッピング位置にあるとき、ポンプ機構を作動させてインクの吸引動作を行った後、再度キャリッジがクリーニング機構部から退避する方向に移動して記録ヘッドがキャップから離れるときに、記録ヘッドの吐出口面に多量のインクが残留してしまい、隣り合う異なるインクの吐出口(列)にインクが残留することで、記録動作においてインクの混色が誘発されてしまう。
【0012】
2)また、記録ヘッドの吐出口面に多量のインクが残留することで、クリーニング動作後に吐出口面に残留したインクをブレードで拭き取っても(ワイピング処理)、インクを十分に拭き取ることができず、残留したインクが紙面へ飛び散るなどの弊害を起こしやすい。
3)記録ヘッドがキャッピング状態で長期間放置されると、キャップに残っていたインクが固着して記録ヘッドとキャップとの間に貼り付いてしまい、記録を開始するためにキャリッジをクリーニング機構部から退避させようとしても、キャップが記録ヘッドに貼り付いているため、記録ヘッドをキャップから引き剥がすことができず、キャリッジの動作不良を起こしてしまう可能性があり、最悪の場合、機構部の損傷の原因となる可能性がある。
【0013】
4)記録ヘッドをキャッピングするためにクリーニング機構部へキャリッジが進入してくると、キャップを保持したキャップスライダを記録装置本体側のカム面に沿ってスライドさせながら上昇させて該キャップと記録ヘッドを当接させるため、キャップばねの反力(キャップ圧接力)もキャリッジの摺動負荷となってしまい、十分なトルクを持ったキャリッジモータを使用しなければならず、必要駆動トルク及び記録品位の両立とコスト面とから、使用されるモータの選択の余地が限られてしまう。
また、キャリッジの摺動負荷を軽減させるために記録装置本体側のカム面を緩やかなカム斜面にすると、クリーニング機構部によって記録ヘッドをクリーニング処理する際のキャリッジの移動範囲が広がってしまい、結果的に、記録装置本体のサイズを小型化することが困難になってしまう。
【0014】
本発明は以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、記録ヘッドのクリーニング処理に際し、吐出口面の残留インクを十分に除去することで安定した記録品位を確保することができるインクジェット記録装置及び該記録装置のクリーニング機構部を提供することである。
他の本発明の目的は、さらに、キャリッジとキャップスライダの動作を確実にするとともに、クリーニング処理のためのキャリッジ移動距離を限定してもキャリッジの摺動負荷の増大を防ぐことができるインクジェット記録装置及び該記録装置のクリーニング機構部を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドを用いて被記録材に記録するインクジェット記録装置において、キャリッジの移動を利用して、記録ヘッドのインク吐出部をキャッピングするためのキャップを搭載したキャップスライダを、記録装置本体側のカム面に沿って移動させることにより、キャップを記録ヘッドに密着させてキャッピングを行うクリーニング機構部を備え、該クリーニング機構部は、キャリッジがクリーニング機構部へ進入してキャップにより記録ヘッドをキャッピングした後、キャッピング状態のまま該キャリッジをさらに進入方向へ移動させてキャップの一端部を開放させるキャップ一端開放手段を有する構成とすることにより、記録ヘッドのクリーニング処理に際し、吐出口面の残留インクを十分に除去することで安定した記録品位を確保することができるクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置を提供するものである。
【0016】
請求項2の発明は、上記請求項1の構成に加えて、前記キャップを保持するキャップホルダは、該キャップホルダの両端部に設けられた軸部によって、前記キャップスライダ上に回動可能に位置決め装着されており、前記キャップホルダの前記軸部の軸線と直角方向に離間した部位にキャップ開放カム部が設けられ、記録装置本体側に前記キャップ開放カム部に当接可能な固定カム部が設けられ、キャリッジの移動によりこれらのカム部を当接させてキャップの記録ヘッドに対する当接角度を変化させることにより、キャップの一端開放を行う構成とすることにより、上記目的に加えて、キャリッジとキャップスライダの動作を確実にするとともに、クリーニング処理のためのキャリッジ移動距離を限定してもキャリッジの摺動負荷の増大を防ぐことができるという目的を達成することができる。
【0017】
請求項12の発明は、往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドを用いて被記録材に記録するインクジェット記録装置において、キャリッジの移動を利用して、記録ヘッドのインク吐出部をキャッピングするためのキャップを搭載したキャップスライダを、記録装置本体側のカム面に沿って移動させることにより、キャップを記録ヘッドに密着させてキャッピングを行うクリーニング機構部を備え、該クリーニング機構部は、キャリッジがクリーニング機構部へ進入してキャップにより記録ヘッドをキャッピングした後、キャッピング状態のまま該キャリッジをさらに進入方向へ移動させることにより、キャップの大気連通孔を開放させるキャップ開放手段を有する構成とすることにより、記録ヘッドのクリーニング処理に際し、吐出口面の残留インクを十分に除去することで安定した記録品位を確保することができるクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置を提供するものである。
【0018】
請求項14の発明は、往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドを用いて被記録材に記録するインクジェット記録装置のクリーニング機構部において、キャリッジの移動を利用して、記録ヘッドのインク吐出部をキャッピングするためのキャップを搭載したキャップスライダを、記録装置本体側のカム面に沿って移動させることにより、キャップを記録ヘッドに密着させてキャッピングを行うように構成され、キャリッジがクリーニング機構部へ進入してキャップにより記録ヘッドをキャッピングした後、キャッピング状態のまま該キャリッジをさらに進入方向へ移動させてキャップの一端部を開放させるキャップ一端開放手段を有する構成とすることにより、記録ヘッドのクリーニング処理に際し、吐出口面の残留インクを十分に除去することで安定した記録品位を確保することができるインクジェット記録装置のクリーニング機構部を提供するものである。
【0019】
請求項15の発明は、往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドを用いて被記録材に記録するインクジェット記録装置のクリーニング機構部において、キャリッジの移動を利用して、記録ヘッドのインク吐出部をキャッピングするためのキャップを搭載したキャップスライダを、記録装置本体側のカム面に沿って移動させることにより、キャップを記録ヘッドに密着させてキャッピングを行うように構成され、キャリッジがクリーニング機構部へ進入してキャップにより記録ヘッドをキャッピングした後、キャッピング状態のまま該キャリッジをさらに進入方向へ移動させることにより、キャップの大気連通孔を開放させるキャップ開放手段を有する構成とすることにより、記録ヘッドのクリーニング処理に際し、吐出口面の残留インクを十分に除去することで安定した記録品位を確保することができるインクジェット記録装置のクリーニング機構部を提供するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。
図1は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例を示す模式的斜視図である。図1において、図示のインクジェット記録装置には、記録用紙等の被記録材を記録装置本体内へ供給するための給紙部201と、記録装置本体内(記録部等)を通して被記録材を紙送りするための搬送部202と、画像情報に基づいて被記録材に画像(文字や記号等も含む)を記録していく記録機構部203と、記録機構部203によって形成される画像品位を維持するためのクリーニング機構部(回復機構部)204が設けられている。
【0021】
給紙部201に積載された記録用紙等の被記録材は、給紙モータにより駆動される給紙ローラによって1枚ずつ分離されて送り出され、前記搬送部202へ送り込まれる。この搬送部202へ送り込まれた被記録材は、搬送モータによって駆動される搬送ローラ221及び該搬送ローラに押圧されたピンチローラ222による摩擦搬送力によって記録部を通して搬送され、該記録部で紙送り(ピッチ搬送)されながら前記記録機構部203によって画像(文字や記号等も含む)を記録される。
記録された被記録材は、前記搬送ローラ221と連動して駆動される排紙ローラ223及び該排紙ローラと協働する拍車の間に挟持されことによる搬送力によって装置本体外へ排出される。
【0022】
前記記録機構部203は、装置本体内部で主走査方向に往復移動可能に案内支持されたキャリッジ6及び記録手段としての記録ヘッド3などによって構成されている。すなわち、記録ヘッド3を搭載したキャリッジ6は装置本体に設置されたガイドレールに沿って往復移動可能に案内支持されており、該キャリッジ6に対してはキャリッジモータの駆動力がキャリッジベルト224を介して伝達され、該キャリッジ6は該キャリッジモータの駆動力によって前記ガイドレールに沿って往復移動させられる。そして、前記キャリッジ6の往復移動(主走査)に同期して行われる記録ヘッド3の記録動作と被記録材の所定ピッチごとの搬送送り(副走査)とを繰り返すことにより被記録材全体の記録が行われる。
前記回復機構部(クリーニング機構部)204は、インクジェット記録装置における記録ヘッド(インクジェットヘッド)3の目詰まり等を解消することで記録品位を正常(良好)な状態に維持回復するためのものであり、後述するように、吐出口からインクを吸引又は吐出させるためのポンプ手段、吐出口を覆うためのキャップ手段、並びに吐出口面を拭き取り清掃するためのワイピング手段などにより構成されている。
【0023】
記録手段としての前記記録ヘッド3は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録ヘッドであって、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えたものである。また、該記録ヘッド3は、前記電気熱変換体により印加される熱エネルギーによってインク内に膜沸騰を生じさせ、その時に生じる気泡の成長、収縮による圧力変化を利用して吐出口よりインクを吐出させ、記録を行うものである。前記電気熱変換体は、複数の吐出口のそれぞれに対応して配設されており、記録情報(記録信号)に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することによって対応する吐出口からインクを吐出するものである。
【0024】
図2は、前記記録ヘッド3のインク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。図2において、記録紙等の記録媒体と所定の隙間(例えば、約0.2〜約2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出口面81には、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されている。記録ヘッド3は、前記吐出口82が主走査方向(キャリッジ6の移動方向)と交叉する方向に並ぶような位置関係で、キャリッジ6に搭載されている。こうして、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体85を駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82からインク滴を吐出して記録を行う記録ヘッドが構成されている。
【0025】
図3は本実施例における記録ヘッド3の吐出口面81を示す説明図であり、(a)は吐出口面81におけるブラック吐出口列及びカラー吐出口列の配置を示し、(b)はブラック吐出口列及びカラー吐出口列とキャップの吸引口(後述する)及びキャップ一端開放側との位置関係を示す説明図であり、(c)はブラック吐出口列及びカラー吐出口列とキャップの吸引口(後述する)との別の(他の)配置例(位置関係)を示す説明図である。
図4は記録ヘッド3を吐出口面側から見た斜視図であり、図5は記録ヘッド3を吐出口面側から見た正面図である。本実施例における記録ヘッド3の吐出口面81には、図3、図4及び図5に示すように、カラー(例えばシアン、マゼンタ、イエロー)吐出口列3cとブラック吐出口列3dが形成されている。
【0026】
通常のカラー記録用のインクジェット記録ヘッドにおいては、ブラック及びカラーが混在したパターンの記録(印字等)を行う際に、カラー記録を行う箇所へ同時にブラックのインクを重ね打ちすると、インク定着性などの影響により、所定の色再現が行えなくなるなどの問題がある。このような問題を回避する観点から、図示の記録ヘッド3においては、ブラック吐出口列3dに対して、カラー各色のカラー吐出口列3cの吐出口配列方向の長さが短く選定されている。つまり、このような配列にすることにより、ブラック吐出口列の給紙側(上流側)の吐出口で先にインク吐出を行い、被記録材(用紙)をカラー吐出口で記録する箇所まで所定量搬送した後に、カラー吐出口からカラーインクを吐出するといった記録を行うことができ、それによって上記問題を回避することが可能になる。なお、ブラックのみの記録を行う箇所では、全てのブラック吐出口からインクを吐出することで、記録速度を高めることができる構成になっている。
【0027】
図6は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例におけるクリーニング機構部(回復機構部)204のキャップ及びキャップホルダの上方斜視図であり、図7は図6のキャップ及びキャップホルダの下方斜視図であり、図8は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例におけるクリーニング機構部204のキャップスライダ上の構成の上方斜視図であり、図9は図8のキャップスライダ上の構成をロックレバーを省いた状態で示す下方斜視図であり、図10は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例におけるクリーニング機構部204の全体構成のキャッピング位置における状態を示す上方斜視図であり、図11は図10のクリーニング機構部204のキャップ開放位置における状態を示す上方斜視図であり、図12は図10のクリーニング機構部の記録装置本体側のベース部の構成を示す上方斜視図である。
【0028】
図6〜図12において、キャップ1はキャップホルダ2に対して4箇所の嵌合部1aと各キャップ室内の吸引口1b、1cのシーリング部とによって位置決め状態で固定されている。
キャップホルダ2は、キャップスライダ7に対して、4箇所のフック部2b(爪部)により上下方向に抜け止めされた状態で取り付けられている。また、キャップホルダ2とキャップスライダ7との間には該キャップホルダを上向きに付勢するキャップばね4が装着されている。
さらに、キャップホルダ2のキャリッジ移動方向の両端部に設けられた軸部2cがキャップスライダ7の溝部に嵌合しており、該キャップホルダ2は該キャップスライダ7に対して、該軸部2cを中心に前後方向(キャリッジ6の移動方向と直角を成す方向)に回動可能に装着されている。
前記キャップ1及びキャップホルダ2の吸引口1b、1cの位置は、図3の(b)及び図6に示すように、キャップ1に対して記録ヘッド3のカラー吐出口列3cの位置が片側(図示の例では被記録材搬送方向下流側)へずれて配置されている場合には、該カラー吐出口列3cに対向する範囲内に選定されている。
【0029】
上記の構成によってキャップホルダ2をキャップスライダ7に対して所定の位置へ位置決め装着すると、該キャップホルダ2は、前記軸部2cを中心として前後方向(キャリッジ移動方向と直交する方向)に回転可能になるとともに、キャッピング位置(記録ヘッド3がキャップ1と対向する位置)においてキャップスライダが上昇すると、キャップ1のキャップ面(シール面)と記録ヘッド3の吐出口面81とが互いに平行に当接するように自動的に位置補正することができる。つまり、吐出口面81に対してキャップ面全体が自動的に均一に密着することで確実な密封機能が得られるように構成されている。
さらに、キャップホルダ2には、前記2つの軸部2cを結ぶ中心線と直角方向の位置に、キャリッジ移動方向に形成された斜面と水平面の2つの面(斜面)を有するキャップ開放カム面2dが設けられている。
【0030】
また、前記キャップホルダ2の前記吸引口1b、1cに対応する位置にはチューブ5、5が接続されており、これらのチューブは負圧発生手段としてのポンプ機構部(不図示)に接続されている。従って、キャップ1で記録ヘッド3をキャッピングした状態で、前記ポンプ機構部を作動させることにより、該チューブ5、5を通してキャップ1内を負圧状態にし、それによって記録ヘッド3の吐出口からインクを吸引できる(吸い出すことができる)ように構成されている。
本実施例におけるキャップ1は、記録ヘッド3のカラー吐出口列3cとブラック吐出口列3dをそれぞれ個別に吸引できるように、内部を2区画に仕切った分割構造になっているが、記録ヘッド3の吐出口列の配置構成や吸引方法によっては、仕切り無しの構造のものや、3区画以上に分割したものなどを使用することができ、その場合も同様な動作及び機能を達成することができる。
【0031】
キャップホルダ2を保持するキャップスライダ7は、記録装置本体のベース部13とスライダばね15によって接続(連結)されている。また、キャップスライダ7の側面の4箇所には、棒状を成して突出する突出部(スライダ軸部)7bが設けられており、これらの突出部7bはベース部13上に設けられたスライダ制御用のカム面13b、13cの上に載置されている(当接している)。つまり、キャップスライダ7は、前記スライダばね15によって前記各突出部(スライダ軸部)7bを前記ベース13上のカム面13b、13cに当接させた状態で、該カム面13b、13cに沿って上下位置を制御されながらキャリッジ移動方向に移動可能に装着されている。
なお、本願では、各種の部材の動きや位置を制御するために設けられるカム面と該カム面に当接する突出部などの当接部(当接部材、相手カム面など)とから成るカム機構に関しては、該カム機構を構成する両方もしくは任意の一方の部材(部位)を、適宜「カム部」又は「カム面」と呼ぶことにする。
【0032】
前記4箇所の突出部(スライダ軸部)7bのうちの一部の突出部(図示の例では被記録材搬送方向上流側の2箇所の突出部)の先端部には、前記ベース部のカム面13cを形成するリブ部を挟み込むことによりキャップスライダ7の位置決めを行うための凹部(溝部)が形成されている。
キャップスライダ7には、クリーニング機構部204へ進入してきたキャリッジ6又は記録ヘッド3が当接する突き当て部7aが設けられている。つまり、キャリッジ6がクリーニング機構部204へ移動してきて該キャリッジ6の側面が前記突き当て部7aに当接すると、該キャリッジ6がクリーニング機構部へ進入するのに追従してキャップスライダ7も同様に移動することになる。
【0033】
また、ベース部13には、キャップ1の一端を開放するための固定カム部13aがキャップホルダ2の方向へ水平に伸びた形で設けられている。このカム部13aは、前記キャップホルダ2のキャップ開放カム面2dに当接することにより、キャッピング状態にあるキャップ1の一端部(本実施例では、被記録材搬送方向の下流側の端部)を開放するためのものである。
キャップスライダ7の端部には、記録ヘッド3の吐出口面81に残留したインク等の異物を拭き取り除去するためのワイパーブレード8、9が取り付けられている。これらのワイパーブレード8、9は、ブレードスペーサ10を介してキャップスライダ7に取り付けられ、板金のばね性を持たせたブレードストッパ11によりキャップスライダ7の所定位置に保持されている。
更に、キャップスライダ7には、記録ヘッド3又はキャリッジ6に形成された嵌合穴(溝)3a(図4、図5)と一定の隙間L1(図14参照)を保って嵌合する嵌合ピン7cが設けられている。
【0034】
図13はキャリッジ及び記録ヘッドがクリーニング機構部に接近してきたが未だキャップスライダに当接していない状態を示す模式的正面図であり、図14はキャリッジ及び記録ヘッドがクリーニング機構部に進入しキャップスライダを追従移動させることでキャップを吐出口面に密着させたキャッピング状態を示す模式的正面図であり、図15は図14のキャッピング状態のままキャリッジ及び記録ヘッドが更に進入方向に移動してキャップの一端を開放したキャップ一端開放時の状態を示す模式的正面図であり、図16はクリーニング機構部のキャップスライダの位置を制御するためのベース部のカム面及びその作用を説明するための模式図であり、図17は図15のキャップ一端開放時の状態を示す模式的側面図であり、図18はキャップスライダ上でキャリッジ移動方向にスライド可能に設けられたロックレバーの作動状態を示す模式的正面図である。
【0035】
キャリッジ6及び記録ヘッド3が未だクリーニング機構部に進入しない位置(図13に示すような位置)にあるときには、キャリッジ6及び記録ヘッド3とワイパーブレード8、9との間には上下方向に所定のクリアランスをもって離間しており、当接することはない。
キャリッジ6がクリーニング機構部へ進入しキャップスライダ7を上昇させることにより、記録ヘッド3が図14に示すようなキャッピング状態(キャップ3で吐出口面81を覆った状態)にあるとき、前記ワイパーブレード9はキャリッジ6に対して一定のクリアランスL2を有して配置され、キャッピングされた状態ではキャリッジ6とブレード8、9が接触することはない。
【0036】
この図14のキャッピング状態の時、前記嵌合ピン7cは記録ヘッド3の嵌合穴3aに嵌合している状態になっているが、同図に示すとおり、記録ヘッド3の嵌合穴3aとは通常四方向に間隔を有している。そして、通常のキャッピング状態では、前記嵌合ピン7cは記録ヘッド3とは接触していないが、仮に嵌合ピン7cと記録ヘッド3がキャリッジ6の主走査方向にずれた状態になった際に両者が接触した場合でも、キャリッジ6とワイパーブレード8、9とは接触しないように、前記間隔(隙間)L1はキャリッジ6とブレード9との間の隙間L2よりも小さい間隔に設定されている。
また、本実施例では、前記キャップスライダ7に設けられた嵌合ピン7cは記録ヘッド3の嵌合穴3aと所定の間隔を保って嵌合するように構成したが、これは、嵌合ピン7cと所定の間隔を保って嵌合する嵌合穴はキャリッジ6に設ける構成にしても良い。
【0037】
前記キャップスライダ7には、図8及び図18に示すように、前記4箇所の突出部(スライダ軸部)7bの1つに対してスライド可能に組み込まれたロックレバー12が装着されている。このロックレバー12の端部12aは、図18に示すように、ロックレバーばね14によって記録装置のベース部13に接続(連結)されている。さらに、記録装置のベース部13には、図18に示すように、前記ロックレバー12用のカム部13jが設けられている。このカム部13jはロックレバー12のカム面12bと当接(係合)可能なものである。こうして、前記ロックレバー12は、キャップスライド7と記録装置のベース部13との間に挟み込まれる状態で保持されている。このロックレバー12の詳細な動作については後述する。
【0038】
なお、本願では、キャリッジの移動や位置を利用して相手部材と当接した係合したりする部位(部材)は、必要に応じてキャリッジ及び該キャリッジに搭載される記録ヘッドなどの部品のいずれか一方又は両方に自由に設けたり形成したりすることができるものであり、いずれか一方に設けられている実施例の構成に限定されるものではない。従って、特に断りがない限り、いずれか一方に設ける場合のみ開示(説明)されている場合でも、本発明はいずれに設ける場合もその範囲内に含むものである。
【0039】
次に、図1〜図18で説明した実施例(第1の実施例)のクリーニング機構部204の具体的な動作について説明する。
図13において、記録ヘッド3のクリーニング動作を行うためにキャリッジ6がクリーニング機構部204へ進入してくると、キャリッジ6の側面がキャップスライダ7の突き当て部7aに当接開始した位置から、該キャップスライダ7はキャリッジ6の動作に連動して主走査方向に移動を開始する。
キャップスライダ7が移動を開始すると、記録装置のベース部13に設けられたキャップスライダ制御用のカム面13b、13cに沿って、キャップスライダ全体は図示右方向へ押し込まれながら移動するとともに、徐々に記録ヘッド3に向かって上方向へも移動する。
【0040】
キャップスライダ7が上方向へ移動すると、次第にキャップ1と記録ヘッド3の吐出口面81との間隔が狭まっていき、キャップ1の端面(キャップ面)が吐出口面81に当接を開始する。
キャップ1を保持したキャップホルダ2はキャップばね4によりキャップスライダ7に接続(連結)されているので、キャップ1と記録ヘッドの吐出口面81とが当接した後では、キャップホルダ2は、キャップばね4に抗してキャップスライダ7に対して相対的に押し下げられ、キャップスライダ7内に収納されていくように動作する。これと同時に、キャップばね4の圧接力も徐々に大きくなり、キャップ1と記録ヘッド3が密閉状態で当接し、キャッピング状態が完成される。
【0041】
この時、前述した通り、キャップホルダ2はキャップスライダ7に対して軸部2cの中心線回りで回動可能に装着されているので、キャップ1は、記録ヘッド3の吐出口面81に対して水平に(平行に)接触するように自動的に当接角度を補正されながら(イコライズされ)、その全面が吐出口面81に対して均一に密着するような状態で当接される。
そして、図14に示すように、記録装置のベース部13のカム面13b、13cを上りきる位置までキャリッジ6が移動すると、記録ヘッド3の吐出口面81の吐出口列3c、3dの部位は完全にキャッピングされた状態になる。このキャッピング状態で、チューブ5、5に接続された負圧発生手段(ポンプ機構部)を作動させてキャップ1内に負圧を発生させると、記録ヘッド3の吐出口82からインクを吸引することができる。
【0042】
キャリッジ6がクリーニング機構部204へ進入し、キャップスライダ7を主走査方向に押し込み始めると、徐々に増大するキャップスライダばね15のばね力に対抗できる駆動力でキャリッジ6を動かす必要があるため、該キャップスライダ7の摺動抵抗が高くなっていき、更に記録ヘッド3とキャップ1が当接を開始するとキャリッジ6にはキャップばね4の反力も加わることになり、これらに起因してキャリッジ6の摺動負荷が高くなる。このことは、キャリッジモータに要求される駆動トルクの増大を意味し、従って、キャリッジモータの大型化を招くことになる。
【0043】
そこで、本実施例においては、キャリッジ6の摺動負荷を極力抑えてキャリッジ6の移動に必要なモータトルクを軽減するとともに、本体装置の横幅を小さくするために、キャップ1が記録ヘッド3に当接するまでのカム面13b、13cの形状を急斜面にしておき、キャップ1が記録ヘッド3に当接してからキャッピング位置へ移動するまでのカム面13b、13cの形状を緩やかにしておくように構成されている。すなわち、ベース部13のカム面13b、13cの傾斜角度は、図16に示すように、キャップ当接までの傾斜面13dの角度θ1が、キャップ当接からキャッピング位置までの傾斜面13eの角度θ2より大きくなるように選定されている。このようにカム面13b、13cの傾斜角度を部分的に変化させることにより、キャリッジ6の摺動負荷を極力抑えることができる。
なお、図16中の13fはカム部13b、13cの斜面を上りきった位置を示し、キャップスライダ7がこのカム位置13fまで上りきったとき、キャップ1が記録ヘッド3に完全に密着されたキャッピング状態になる。そして、このキャッピング位置13fにおいて、キャップばね4のばね圧が記録ヘッド3に対して必要分だけ作用するように構成されている。
【0044】
記録ヘッド3が図14に示すようにキャッピングされた状態で、キャップ1に接続された前記負圧発生手段(ポンプ機構部)を作動させることにより、吐出口82からインクを吸引した後(吸引回復処理の後)、キャリッジ6は更に奥の方向(図示左方向)へ移動を継続してキャップスライダ7を更に押し込んで行く。すると、キャップホルダ2のキャップ開放カム面2dは記録装置ベース部13に突出して設けられた固定カム部13aに当接する。そして、固定カム部13aがキャップ開放カム面2dの水平部分(平行部分)に当接開始すると、キャップホルダ2にはこの当接部位(固定カム部13aが配置された被記録材の搬送方向下流側の部位)を押し下げる方向の力が作用する。この力はキャップホルダ2の反対側(搬送方向上流側)の部位を持ち上げるように作用する。
【0045】
従って、キャリッジ6がキャッピング位置から更に奥側へ移動すると、キャップホルダ2はキャップ1の手前側(被記録材の搬送方向下流側)の一端を開放するように軸部2cを中心に回動し、キャリッジ6が図15に示すキャップ一端開放位置まで移動すると、キャップホルダ2のキャップ開放カム面2dの水平部によって、キャップ1の一端における該キャップと記録ヘッド3の吐出口面81と隙間(開放量)を一定に保つことができる。
図16に示すように、前記ベース部13のカム面13b、13cには、キャリッジ6がキャッピング位置(図14)からキャップ1の一端を開放する位置(図15)へ移動する範囲に逆傾斜面13gが形成されている。この逆傾斜面13gは、キャリッジ6がキャッピング位置(図14)からキャップ一端開放位置(図15)へ移動する範囲で、キャップばね4によるキャップ1と吐出口面81との圧接力を逃がす(又は減少させる)ことによりキャリッジ6の摺動負荷を減らすためのものである。
【0046】
前述のように、キャリッジ6がキャッピング位置(図14)からキャップ一端開放位置(図15)へ移動する動作中に負圧発生源としてのポンプ機構を作動させて吐出口82からインクを吸引することにより、すなわちキャッピング状態でキャップ1内に負圧を発生させた状態のままで、キャップ1の一端(本実施例では被記録材の搬送方向下流側の端部)を開放する(密着を解除する)ことにより、記録ヘッドの吐出口面81に残留したインクを十分に(確実に)除去することが可能になる。
この吐出口面81上の残留インクの除去について、以下に詳細に説明する。
従来の構成では、前述のようにキャップ1を記録ヘッドの吐出口面81と平行に開放していたが、この場合には、吐出口面81に残ったインクがキャップ開放の瞬間に吐出口面81の全体に拡散してしまい、キャップ1を開放した状態で該キャップに接続された負圧発生源としてのポンプ機構部を作動させても、該吐出口面81側に残ったインクは殆ど除去することができず、吐出口周辺に残留したインクが隣り合う異なる色の吐出口部分に付着することで混色という不都合を誘発してしまう。
【0047】
そこで、本実施例では、図3の(b)及び図17に示すように、キャッピング状態におけるキャップ1の記録ヘッド3の吐出口列3c、3dの端部側、すなわち被記録材の搬送方向下流側(本体手前側)の端部を開放することで、キャップ1を開放する瞬間のインクの流れを吐出口列3c、3dに沿わせると共に、吸引口1b、1cの位置を吐出口列3c、3dと対向させた範囲内で吐出口列端部がキャップ1の端部に近い側(図3の(b)で矢印で示す開放側)をキャップ一端開放側に選定することで、キャップ1を開放した際のキャップ1内のインクを記録ヘッド3側とキャップ1側に泣き別れる瞬間まで十分に吸引することができ、記録ヘッド3の吐出口面81上の残留インクを効率よく除去することができる。
【0048】
また、図3の(c)に示すように、吸引口1bの位置が吐出口列3cの位置から離れた箇所にある場合には、キャップ1を記録ヘッド3と平行に開放する従来の構成よりは残留インクを効果的に(良好に)除去することができるものの、キャップ1の一端を開放した瞬間に吸引口1bからインクを吸引していても、主として吐出口面81の吐出口列3cから離れた箇所の残留インクを吸引することになり、吐出口面81上からのインク吸い取り量が減少してしまい、主目的である吐出口列3c周辺からのインク除去を前述の実施例ほどには十分に除去することができない。つまり、前述の実施例のように、吐出口と対向する位置に吸引口1bを設けることが最適である。
また、前述の実施例で説明したような記録ヘッド3の吐出口82の配置構成、キャップ1の形状構造、並びにキャップ一端開放を行う位置(方向)を採用するとともに、記録装置自体を排紙方向に傾けて構成する場合には、キャップ1の被記録材搬送方向下流側に吸引口を設けることにより、記録ヘッド3の吐出口面81からのインク除去を更に効果的に行うことができる。
【0049】
キャリッジ6がキャップ1の一端開放を行う位置(図15に示す位置)まで移動すると、キャップスライダ7に設けられた突出部7b(本実施例ではロックレバー12側の図示左側のスライダ軸部7b)が前記ロックレバー12のスライド溝に沿って移動した後ストッパ部に当接し、該ロックレバー12は、その先端部12aとベース部13との間に接続されたロックレバーばね14(図18)に抗して、キャップスライダ7と同期して、図示右向きに移動(スライド)する。このロックレバー12の移動によって、該ロックレバー12の先端部に設けられたカム面12bが図18に示すようにベース部13のロックレバー用のカム部13jに係合する。これによって、ロックレバー12は、ロックレバーばね14の作用により、キャップスライダ7に対して図18に示す相対位置に固定される。
【0050】
次に、キャリッジ6がクリーニング機構部204の最奥部(図示右側の最端位置)で移動方向を反転させ、該クリーニング機構部から退避する方向(図示左向き方向)へ移動を開始すると、キャップスライダ7は、キャップスライダばね15の作用によりキャリッジ6に追従するとともに、その突出部(スライダ軸部)7bがカム面13bに沿いながら図示左向きに移動(スライド)していく。
キャリッジ6がクリーニング機構部204から退避する方向へ移動する際には、前述したカム面13bのキャップ一端開放領域には前述した逆傾斜(逆テーパ)のカム面13gが形成されているため、キャップスライダ7との摺動負荷が重くなることがある。また、キャッピング位置(図14)で吐出口面81とキャップ1が固着して貼り付いたりするために、キャップスライダ7がキャリッジ6の動作に確実に追従しなくなったり、キャップ1が吐出口面81から容易に離間しなくなるような不都合が生じる可能性がある。
【0051】
キャリッジ6が戻り方向へ移動する際は、キャップスライダ7は当然のことながら、ベース部13のカム面13b、13cを、キャリッジ6が進入するときと逆方向に沿って(従動して)移動することになる。
本実施例の構成によれば、キャリッジ6がクリーニング機構部から退避する方向へ移動する際に、前述のような不都合が生じることに起因して突発的にキャップスライダばね15のばね力が十分確保できない状態が発生したとしても、前記キャップスライダ7も設けた嵌合ピン7cが記録ヘッド3の嵌合穴3aに押し込まれる状態になるため、キャップスライダ7をキャリッジ6と共に同期して移動させることができ、キャップスライダ7をキャリッジ6に確実に追従させながら戻し方向に移動させることができる。
【0052】
そして、キャリッジ6が更に戻り方向へ移動すると、キャップスライダ7がカム面13b、13cの形状に応じて下方へ移動することで、前記嵌合ピン7cが記録ヘッド3の嵌合穴3aから離脱するとともに、前記ロックレバー12は図18に示すようなカム部13jに係合したロック位置から移動できない状態に保持され、スライド軸7bは、カム面13hの位置でロックレバー12により保持されるので、キャップスライダ7はキャリッジ6から離脱することになる。なお、カム面13hは、キャップスライダ7がロックレバー12で保持された際に、記録ヘッド3の吐出口面81とキャップ1の上下方向の隙間、及び、吐出口面81へのワイパーブレード8、9の侵入量とを安定して確保するために、水平面で構成されている。
そして、キャリッジ6が更に戻り方向(図示左向き方向)へ移動していくと、該キャリッジ6に搭載された記録ヘッド3がワイパーブレード8、9を通過することになり、図18に示すように、記録ヘッド3の吐出口面81がこれらのワイパーブレード8、9によってワイピング(拭き取り清掃)され、吸引処理後の吐出口列3c、3d周辺の残留インクが更に除去される。
【0053】
その後、キャリッジ6が更に戻り方向に移動していくと、キャリッジ6に設けられたロックレバー解除用の突起部6aがロックレバー12の先端部12cを押圧し、ロックレバー12は、キャップスライダ7の突出部(スライダ軸部)7bを中心に図18中の反時計回りに回動することでロック(カム面12bとカム部13jの垂直面との係止)が解除される。これによって、キャップスライダ7は、キャップ1が記録ヘッド3から完全に退避する位置(キャリッジ6がクリーニング機構部204に進入してくる前の元の位置)まで移動することができる。以上のような動作手順によって、記録ヘッド3のクリーニング動作が行われる。
【0054】
以上説明した実施例によれば、簡単な構成で、記録ヘッドクリーニング動作時に吐出口面に残留したインクを効果的に除去することができ、それによって、インク混色を起こさず良好な記録画像品位を得ることができるとクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置が提供される。
また、キャリッジの摺動負荷を軽減するとともに、クリーニング処理のためのキャリッジの移動距離の増大を防ぐことにより、キャリッジモータの小型化によるコストダウン並びに記録装置本体の小型化を実現することができるクリーニング機構を備えたインクジェット記録装置が提供される。
なお、冒頭でも説明したように、本実施例では記録ヘッド3の吐出口列の配列が図3に示す形態の場合を例に挙げて説明したが、記録ヘッドの複数のカラー吐出口列3cが横並びの配置ではなく、縦並びに配置されている場合にも、同様なキャップ一端開放手段を用いることにより、従来のキャップ平行移動式の構成よりも、吐出口面上の残留インクの除去性能を向上させることができ、不都合なインク混色を無くすことができるクリーニング機構部を提供することができる。
【0055】
図19は本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部の第2実施例の要部構成を模式的に示す一部破断側面図である。
図1〜図18を参照して説明した前述の実施例(第1実施例とも呼ぶ)では、キャップの一端を開放して記録ヘッドの吐出口面81上の残留インクを除去するように構成したクリーニング機構部について説明したが、図19の第2実施例では、このキャップ一端開放手段に代えて、キャップ内を大気に連通させるための開閉弁が採用されている。そして、図19においても、第1実施例中の各部と同じ又は対応部分は同じ符号で示されている。
一般的に、吸引動作後に吐出口面上の残留インクやキャップ内のインクを除去する手段として、キャップ自体を記録ヘッドから離脱させる手段の他に、キャップ内に大気を連通させるための開閉弁を設け、記録ヘッド3をキャップで密閉した状態で吸引動作を行うときにはこの開閉弁を閉じた状態で吸引動作を行い、吸引動作後に空吸引を行う場合には前記開閉弁を開いた状態で再度ポンプ機構を作動させて吐出口面上の残留インクを除去するような手段が知られている。
【0056】
この大気連通弁の開閉動作は、通常、ギアの伝達により弁を開閉するカム面を作用させる方法が用いられるが、このような従来の構成では、弁開閉の機構が複雑になり、部品点数が多くなるため、コストダウンが難しい上に、部品配置上、クリーニング機構部の小型化が難しいなどの不都合がある。図19は、このような不都合を解消することができる、第2実施例に係るクリーニング機構部のキャップホルダ16部近傍の構成を示すものである。なお、図19に示すクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置も、特に言及しない部分では、図1〜図18で説明した第1実施例と実質的に同じ構成を有するものである。
【0057】
図19において、キャップ18及びキャップホルダ16には、インク吸引のための吸引口の他に、大気連通用の通孔18aが設けられている。また、キャップ18又はキャップホルダ16の上記各吸引口の部分には、第1実施例の場合と同様の吸引用のチューブ5が接続されており、同様のインク吸引機構が構成されている。
キャップホルダ18の裏面側には、ばね19で懸架された大気連通弁開閉部材(揺動部材、可動部材)17が揺動可能に軸支されている。この可動部材17の先端部には、図6中のキャップ開放カム面2dと同様な弁開放カム面17aが形成されている。
前記可動部材(揺動部材、大気連通弁開閉部材)17の所定部位には、前記大気連通用の通孔18aを開閉するための開閉弁(大気連通弁)20が固定されている。また、図19中の符号13aは、図7、図8、図14及び図15中に示す固定カム部13a、つまり記録装置本体側の所定位置に設けられた固定カム部と同様のカム部を示すものである。
【0058】
以上のように構成することで、図1〜図18で説明した第1実施例の場合と同様に、キャリッジ6がクリーニング機構部へ進入し、キャッピング位置(図14に対応する位置であり、このときは開閉弁20はばね19の作用で閉じている)で吸引動作が行われた後、キャリッジ6が更にキャップスライダ7を押し込む方向(クリーニング機構部の奥へ進入する方向)へ移動すると、記録装置ベース部13の固定カム面13aがキャップホルダ16に取り付けられた可動部材(大気連通弁開閉部材)17のカム面17aに当接することにより、該可動部材17が下降する方向へ揺動し、図示のようにテコの原理で大気連通弁20が開放される。そして、この状態でチューブ5に接続された負圧発生源(ポンプ機構等)を作動させることにより、吐出口面81上の残留インク並びにキャップ内のインクを効果的に除去することができる。
【0059】
以上のように、図19の第2実施例によれば、前述の第1実施例の場合と同様の効果が得られる他に、キャップ18を記録ヘッド3の吐出口面81に密着させたまま大気連通弁20を開閉する操作によって、吸引回復後の残留インクを除去することができ、従って、第1実施例の場合と同様に、少ない部品点数から成る簡単な構成で、記録ヘッドクリーニング動作時に吐出口面に残留したインクを効果的に除去することができ、それによって、インク混色を起こさず良好な記録画像品位を得ることができるとクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置が提供される
なお、本発明は、以上の実施例で説明した記録ヘッドの数や吐出口列の数に限定されることなく実施できるものであり、また、複数の異なる色で記録するカラーインクジェット記録装置、同一色彩で異なる濃度の複数濃度で記録する階調記録用のインクジェット記録装置、あるいは、これらを組み合わせたインクジェット記録装置など、使用するインクの種類や数にも限定されることなく実施できるものであり、これらの全ての構成をその範囲内に含むものである。
【0060】
また、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なインクジェットカートリッジを用いる構成、記録ヘッドにインクタンクを着脱可能に装着する記録手段を用いる構成、あるいは、記録ヘッドとインクタンクを別体にし、その間をインク供給路等で接続する構成など、記録ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得られるものである。
さらに、本発明は、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる記録ヘッドなど、他の作動方式で駆動される記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置に対しても同様に適用することができ、同様の効果が得られるものである。
中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記録ヘッドを使用するインクジェット記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0061】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなごとく、請求項1の発明によれば、往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドを用いて被記録材に記録するインクジェット記録装置において、キャリッジの移動を利用して、記録ヘッドのインク吐出部をキャッピングするためのキャップを搭載したキャップスライダを、記録装置本体側のカム面に沿って移動させることにより、キャップを記録ヘッドに密着させてキャッピングを行うクリーニング機構部を備え、該クリーニング機構部は、キャリッジがクリーニング機構部へ進入してキャップにより記録ヘッドをキャッピングした後、キャッピング状態のまま該キャリッジをさらに進入方向へ移動させてキャップの一端部を開放させるキャップ一端開放手段を有する構成としたので、
記録ヘッドのクリーニング処理に際し、吐出口面の残留インクを十分に除去することで安定した記録品位を確保することができるクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置が提供される。
【0062】
請求項2の発明によれば、上記請求項1の構成に加えて、前記キャップを保持するキャップホルダは、該キャップホルダの両端部に設けられた軸部によって、前記キャップスライダ上に回動可能に位置決め装着されており、前記キャップホルダの前記軸部の軸線と直角方向に離間した部位にキャップ開放カム部が設けられ、記録装置本体側に前記キャップ開放カム部に当接可能な固定カム部が設けられ、キャリッジの移動によりこれらのカム部を当接させてキャップの記録ヘッドに対する当接角度を変化させることにより、キャップの一端開放を行う構成としたので、
上記効果に加えて、キャリッジとキャップスライダの動作を確実にするとともに、クリーニング処理のためのキャリッジ移動距離を限定してもキャリッジの摺動負荷の増大を防ぐことができるという効果が得られる。
【0063】
請求項3〜5の発明によれば、さらに、前記キャップホルダのキャップ開放カム部は、キャリッジの移動によりキャップの一端を開放する斜面とキャップの開放量を一定に保つ平行面とを有する構成、前記キャップ一端開放手段は、記録ヘッドに平行配置で形成された複数の異なる色の吐出口列の端部側に対応するキャップの一端を開放する構成、あるいは、前記複数の異なる色の吐出口列が被記録材搬送方向のキャップ中心位置に対してオフセットして配置されている場合に、キャップのインク吸引口を前記吐出口列と重なり合う範囲内に設け、記録ヘッドの吐出口列端部に近い方のキャップの端部を開放する構成としたので、一層効率よく上記効果を達成できるクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置が提供される。
【0064】
請求項6の発明によれば、さらに、被記録材搬送面が記録装置の設置面に対して給紙側よりも排紙側が低くなるような傾斜をもって形成され、記録ヘッドの複数の吐出口列が被記録材搬送方向に対して横並びに平行配置され、各吐出口列が被記録材搬送方向のキャップ中心位置に対して排紙側にオフセットして配置されている場合に、キャップのインク吸引口を前記吐出口列と重なり合う範囲内で排紙側に設け、各吐出口列端部に近い方のキャップの端部を開放する構成としたので、一層効率よく上記効果を達成できるクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置が提供される。
【0065】
請求項7及び8の発明によれば、さらに、前記キャップ内を負圧発生手段に接続し、記録ヘッドの吐出口をキャップで密閉した状態で負圧発生手段によりキャップ内に負圧を発生させてインク吸引を行った後、該負圧発生手段を作動させながらキャリッジを更に進入方向へ移動させてキャップの一端を開放する構成、あるいは、キャップスライダに、記録ヘッドにキャップが当接するキャッピング位置からさらに進入するキャリッジの移動範囲で記録ヘッドの嵌合穴と所定の隙間をもって嵌合する嵌合ピンを設ける構成としたので、一層効率よく上記効果を達成できるクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置が提供される。
【0066】
請求項9〜10の発明は、さらに、キャリッジの移動によりキャップスライダをスライドさせるために記録装置本体側の前記カム面は、キャップを記録ヘッドに当接させるまでのカム斜面とキャップが記録ヘッドに当接した後のカム斜面とで角度が異なる構成、前記記録装置本体側のカム面は、キャリッジがキャッピング位置からキャップ一端開放位置へ移動する範囲内に、キャリッジがキャッピング位置に到達するまでのカム斜面と逆方向角度で形成されたカム斜面を有する構成、あるいは、記録装置本体に対するキャップスライダの位置決めは、キャップスライダの移動を案内するために記録装置本体側に設けられた前記カム面を、キャップスライダの突出部の先端部に形成した凹部で挟み込むことにより行う構成としたので、一層効率よく上記効果を達成できるクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置が提供される。
【0067】
請求項12の発明によれば、往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドを用いて被記録材に記録するインクジェット記録装置において、キャリッジの移動を利用して、記録ヘッドのインク吐出部をキャッピングするためのキャップを搭載したキャップスライダを、記録装置本体側のカム面に沿って移動させることにより、キャップを記録ヘッドに密着させてキャッピングを行うクリーニング機構部を備え、該クリーニング機構部は、キャリッジがクリーニング機構部へ進入してキャップにより記録ヘッドをキャッピングした後、キャッピング状態のまま該キャリッジをさらに進入方向へ移動させることにより、キャップの大気連通孔を開放させるキャップ開放手段を有する構成としたので、
記録ヘッドのクリーニング処理に際し、吐出口面の残留インクを十分に除去することで安定した記録品位を確保することができるクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置が提供される。
【0068】
請求項13の発明によれば、上記請求項12の構成に加えて、前記クリーニング機構部は、キャップを大気に連通させる大気連通孔を形成するとともに、キャップを保持するキャップホルダの裏面側に連結された可動部材に前記大気連通孔を開閉するための開閉弁を取り付け、前記可動部材をばねで付勢することにより前記開閉弁で前記大気連通孔を閉塞し、キャリッジの移動により記録装置本体側に設けた固定カム部で前記可動部材を下向きに動かすことにより前記大気連通孔を開放する構成としたので、
一層簡単かつコンパクトな構成で、記録ヘッドのクリーニング処理に際し、吐出口面の残留インクを十分に除去することで安定した記録品位を確保することができるクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置が提供される。
【0069】
請求項14の発明によれば、往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドを用いて被記録材に記録するインクジェット記録装置のクリーニング機構部において、キャリッジの移動を利用して、記録ヘッドのインク吐出部をキャッピングするためのキャップを搭載したキャップスライダを、記録装置本体側のカム面に沿って移動させることにより、キャップを記録ヘッドに密着させてキャッピングを行うように構成され、キャリッジがクリーニング機構部へ進入してキャップにより記録ヘッドをキャッピングした後、キャッピング状態のまま該キャリッジをさらに進入方向へ移動させてキャップの一端部を開放させるキャップ一端開放手段を有する構成としたので、
記録ヘッドのクリーニング処理に際し、吐出口面の残留インクを十分に除去することで安定した記録品位を確保することができるインクジェット記録装置のクリーニング機構部が提供される。
【0070】
請求項15の発明によれば、往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドを用いて被記録材に記録するインクジェット記録装置のクリーニング機構部において、キャリッジの移動を利用して、記録ヘッドのインク吐出部をキャッピングするためのキャップを搭載したキャップスライダを、記録装置本体側のカム面に沿って移動させることにより、キャップを記録ヘッドに密着させてキャッピングを行うように構成され、キャリッジがクリーニング機構部へ進入してキャップにより記録ヘッドをキャッピングした後、キャッピング状態のまま該キャリッジをさらに進入方向へ移動させることにより、キャップの大気連通孔を開放させるキャップ開放手段を有する構成としたので、
記録ヘッドのクリーニング処理に際し、吐出口面の残留インクを十分に除去することで安定した記録品位を確保することができるインクジェット記録装置のクリーニング機構部が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置の一実施例を示す模式的斜視図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置の記録ヘッドのインク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。
【図3】本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例の記録ヘッドの吐出口面を示す説明図であり、(a)は吐出口面におけるブラック吐出口列及びカラー吐出口列の配置を示し、(b)はブラック吐出口列及びカラー吐出口列とキャップの吸引口(及びキャップ一端開放側との位置関係を示す説明図であり、(c)はブラック吐出口列及びカラー吐出口列とキャップの吸引口との別の配置例を示す説明図である。
【図4】本発明を適用したインクジェット記録装置の記録ヘッドを吐出口面側から見た斜視図である。
【図5】図4の記録ヘッドの吐出口面側から見た正面図である。
【図6】本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例におけるクリーニング機構部のキャップ及びキャップホルダを示す上方斜視図である。
【図7】図6のキャップ及びキャップホルダの下方斜視図である。
【図8】本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例におけるクリーニング機構部のキャップスライダ上の構成の上方斜視図である。
【図9】図8のキャップスライダ上の構成をロックレバーを省いた状態で示す下方斜視図である。
【図10】本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例におけるクリーニング機構部のキャッピング位置における状態を示す上方斜視図である。
【図11】図10のクリーニング機構部のキャップ開放位置の状態を示す上方斜視図である。
【図12】図10のクリーニング機構部の記録装置本体側のベース部の構成を示す上方斜視図である。
【図13】本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部の一実施例においてキャリッジ及び記録ヘッドがクリーニング機構部に接近してくるときの状態を示す模式的正面図である。
【図14】図13のクリーニング機構部においてキャリッジ及び記録ヘッドが当該クリーニング機構部に進入しキャップスライダを追従移動させることでキャップを吐出口面に密着させたキャッピング状態を示す模式的正面図である。
【図15】図14のキャッピング状態のままキャリッジ及び記録ヘッドが更に進入方向に移動してキャップの一端を開放したキャップ一端開放時の状態を示す模式的正面図である。
【図16】本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部の一実施例においてキャップスライダの位置を制御するためのベース部のカム面及びその作用を説明するための模式図である。
【図17】図15の本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部のキャップ一端開放時の状態を示す模式的側面図である。
【図18】本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部においてキャップスライダ上でキャリッジ移動方向にスライド可能に設けられたロックレバーの作動状態を示す模式的正面図である。
【図19】本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部の第2実施例の要部構成を模式的に示す一部破断側面図である。
【図20】従来のインクジェット記録装置のクリーニング機構部のキャップ開放時の状態を示す模式的正面図である。
【図21】図20のクリーニング機構部のキャップ密閉時(キャッピング時)の状態を一部破断して示す模式的正面図である。
【符号の説明】
1     キャップ
1a    嵌合部
1b、1c 吸引口
2     キャップホルダ
2b    フック部(爪部)
2c    軸部
2d    キャップ開放カム面
2e    チューブ接続部
3     記録ヘッド(記録手段)
3a    嵌合穴(溝)
3c    カラー吐出口列
3d    ブラック吐出口列
4     キャップばね
5     吸引チューブ
6     キャリッジ
7     キャップスライダ
7a    突き当て部
7b    突出部(スライダ軸部)
7c    嵌合ピン
8、9   ワイパーブレード
10    ブレードスペーサ
11    ブレードストッパ
12    ロックレバー
12a   端部
12b   カム面
12c   先端部
13    記録装置側のベース部
13a   カム部
13b   カム面
13c   カム面
13g   逆傾斜面
14    ロックレバーばね
15    キャップスライダばね
16    キャップホルダ
17    可動部材(揺動部材、大気連通弁開閉部材)
17a   弁開放用のカム面
18    キャップ
18a   大気連通用の通孔(大気連通口)
19    弁閉塞用のばね
20    開閉弁(大気連通弁)
81    吐出口面
82    吐出口
83    共通液室
84    液路
85    電気熱変換体
201   給紙部
202   搬送部
203   記録機構部
204   クリーニング機構部(回復機構部)

Claims (15)

  1. 往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドを用いて被記録材に記録するインクジェット記録装置において、
    キャリッジの移動を利用して、記録ヘッドのインク吐出部をキャッピングするためのキャップを搭載したキャップスライダを、記録装置本体側のカム面に沿って移動させることにより、キャップを記録ヘッドに密着させてキャッピングを行うクリーニング機構部を備え、
    該クリーニング機構部は、キャリッジがクリーニング機構部へ進入してキャップにより記録ヘッドをキャッピングした後、キャッピング状態のまま該キャリッジをさらに進入方向へ移動させてキャップの一端部を開放させるキャップ一端開放手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記キャップを保持するキャップホルダは、該キャップホルダの両端部に設けられた軸部によって、前記キャップスライダ上に回動可能に位置決め装着されており、前記キャップホルダの前記軸部の軸線と直角方向に離間した部位にキャップ開放カム部が設けられ、記録装置本体側に前記キャップ開放カム部に当接可能な固定カム部が設けられ、キャリッジの移動によりこれらのカム部を当接させてキャップの記録ヘッドに対する当接角度を変化させることにより、キャップの一端開放を行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記キャップホルダのキャップ開放カム部は、キャリッジの移動によりキャップの一端を開放する斜面とキャップの開放量を一定に保つ平行面とを有することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記キャップ一端開放手段は、記録ヘッドに平行配置で形成された複数の異なる色の吐出口列の端部側に対応するキャップの一端を開放することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記複数の異なる色の吐出口列が被記録材搬送方向のキャップ中心位置に対してオフセットして配置されている場合に、キャップのインク吸引口を前記吐出口列と重なり合う範囲内に設け、記録ヘッドの吐出口列端部に近い方のキャップの端部を開放することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 被記録材搬送面が記録装置の設置面に対して給紙側よりも排紙側が低くなるような傾斜をもって形成され、記録ヘッドの複数の吐出口列が被記録材搬送方向に対して横並びに平行配置され、各吐出口列が被記録材搬送方向のキャップ中心位置に対して排紙側にオフセットして配置されている場合に、キャップのインク吸引口を前記吐出口列と重なり合う範囲内で排紙側に設け、各吐出口列端部に近い方のキャップの端部を開放することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記キャップ内を負圧発生手段に接続し、記録ヘッドの吐出口をキャップで密閉した状態で負圧発生手段によりキャップ内に負圧を発生させてインク吸引を行った後、該負圧発生手段を作動させながらキャリッジを更に進入方向へ移動させてキャップの一端を開放することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. キャップスライダに、記録ヘッドにキャップが当接するキャッピング位置からさらに進入するキャリッジの移動範囲で記録ヘッドの嵌合穴と所定の隙間をもって嵌合する嵌合ピンを設けることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. キャリッジの移動によりキャップスライダをスライドさせるために記録装置本体側の前記カム面は、キャップを記録ヘッドに当接させるまでのカム斜面とキャップが記録ヘッドに当接した後のカム斜面とで角度が異なることを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記記録装置本体側のカム面は、キャリッジがキャッピング位置からキャップ一端開放位置へ移動する範囲内に、キャリッジがキャッピング位置に到達するまでのカム斜面と逆方向角度で形成されたカム斜面を有することを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 記録装置本体に対するキャップスライダの位置決めは、キャップスライダの移動を案内するために記録装置本体側に設けられた前記カム面を、キャップスライダの突出部の先端部に形成した凹部で挟み込むことにより行うことを特徴とする請求項2〜10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  12. 往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドを用いて被記録材に記録するインクジェット記録装置において、
    キャリッジの移動を利用して、記録ヘッドのインク吐出部をキャッピングするためのキャップを搭載したキャップスライダを、記録装置本体側のカム面に沿って移動させることにより、キャップを記録ヘッドに密着させてキャッピングを行うクリーニング機構部を備え、
    該クリーニング機構部は、キャリッジがクリーニング機構部へ進入してキャップにより記録ヘッドをキャッピングした後、キャッピング状態のまま該キャリッジをさらに進入方向へ移動させることにより、キャップの大気連通孔を開放させるキャップ開放手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  13. 前記クリーニング機構部は、キャップを大気に連通させる大気連通孔を形成するとともに、キャップを保持するキャップホルダの裏面側に連結された可動部材に前記大気連通孔を開閉するための開閉弁を取り付け、前記可動部材をばねで付勢することにより前記開閉弁で前記大気連通孔を閉塞し、キャリッジの移動により記録装置本体側に設けた固定カム部で前記可動部材を下向きに動かすことにより前記大気連通孔を開放することを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録装置。
  14. 往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドを用いて被記録材に記録するインクジェット記録装置のクリーニング機構部において、
    キャリッジの移動を利用して、記録ヘッドのインク吐出部をキャッピングするためのキャップを搭載したキャップスライダを、記録装置本体側のカム面に沿って移動させることにより、キャップを記録ヘッドに密着させてキャッピングを行うように構成され、
    キャリッジがクリーニング機構部へ進入してキャップにより記録ヘッドをキャッピングした後、キャッピング状態のまま該キャリッジをさらに進入方向へ移動させてキャップの一端部を開放させるキャップ一端開放手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置のクリーニング機構部。
  15. 往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドを用いて被記録材に記録するインクジェット記録装置のクリーニング機構部において、
    キャリッジの移動を利用して、記録ヘッドのインク吐出部をキャッピングするためのキャップを搭載したキャップスライダを、記録装置本体側のカム面に沿って移動させることにより、キャップを記録ヘッドに密着させてキャッピングを行うように構成され、
    キャリッジがクリーニング機構部へ進入してキャップにより記録ヘッドをキャッピングした後、キャッピング状態のまま該キャリッジをさらに進入方向へ移動させることにより、キャップの大気連通孔を開放させるキャップ開放手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置のクリーニング機構部。
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