JPH0730803U - 寝台等の側柵 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 寝台のサイドフレーム等に着脱自在に取り付
けられる側柵を、取り付けたときには確実に抜け止め可
能とする。 【構成】 側柵本体2aに設けた支柱３内に、上面を傾斜
面4aとし、下端を前記支柱３の下端から突出させて係止
軸４を遊挿し、係止軸４の所要の中間部を回動軸７で支
柱３に軸着し、支柱３内には下面を係止軸３の傾斜面4a
に当接する傾斜面8aとした作動軸８を移動自在に設け、
支柱３の上端から支柱３内に挿入してネジ部10に螺挿し
た締付ネジ９で作動軸８を下方の係止軸４へ押当するよ
うにした。 【効果】 係止軸４の傾斜面4aを作動軸８の傾斜面8aで
押当するようにしたので、係止軸４による締め付け動作
を確実に行うことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、寝台のサイドフレーム等に取り付けて寝具の落下や患者の転落等を 防止するための側柵に関するものであり、更に詳しくは、寝台のサイドフレーム 等に必要に応じて着脱自在に取り付けられるとともに、取り付けた際の抜け止め 機構を有する側柵に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、上記のような寝台のサイドフレーム等に着脱自在に取り付けられる側柵 であって、取り付けた際の抜け止め機構を設けたものとしては、例えば実開平３ −８２０５９号公報に開示されたものがある。この側柵は、脚部を中空状に構成 し、この脚部に寝台のサイドフレームの係止孔に差し込むための軸部材を遊挿す るとともに、この軸部材の略中間部を前記脚部の先端部に軸着し、前記脚部の外 側に前記脚部内における軸部材の先端部を前記脚部の外側の所定の方向から締め 付けるために締め付けボルト等の締め付け部材を設けてなり、前記軸部材を寝台 のサイドフレームに差し込んだ状態で締め付けボルト等により締め付けることで 抜け止め可能としてなるものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記の側柵の場合には、脚部に軸着した軸部材を締め付ける場合、 その先端部を脚部の外側から締め付けボルト等で締め付ける構造であるため、締 め付けボルトの軸部の先端と軸部材とが点で接触するため、軸部材の締め付けが 不十分で確実に抜け止めできないおそれがある。

【０００４】 そこで、本考案では、上記の点に鑑み、寝台のサイドフレームに着脱自在に取 り付けられる側柵において、サイドフレームへの取り付け時に確実に抜け止め可 能とした側柵を提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る寝台等の側柵は、側柵本体に設けた支柱内に、上面を傾斜面とし 、下端を前記支柱の下端から突出させた状態で係止軸を遊挿し、該係止軸の所要 の中間部を前記支柱に軸着するとともに、前記支柱内に、下面を前記係止軸上面 に当接する傾斜面とした作動軸を移動自在に設け、支柱の上端から該支柱内に前 記作動軸を下方の係止軸へ押当する締付ネジを設けることで、上記の目的を達成 した。

【０００６】

【作用】

前記のような本考案に係る寝台等の側柵は、支柱の下端から突出した係止軸を 寝台のサイドフレーム等に設けられた係止孔に差し込んで取り付け、前記支柱上 端の締付ネジを締め付けて支柱内の作動軸を係止軸へ押当することで、作動軸下 面の傾斜面が係止軸上面の傾斜面を側方へ押し出して係止軸の上端が支柱への軸 着点を中心として側方へ回動し、係止軸の下端が反対方向に回動してサイドフレ ームの係止孔内面に圧接することで、係止軸が係止孔内に抜け止めされた状態で 、側柵がサイドフレームに固定される。また、前記締付ネジを緩めれば、作動軸 による係止軸への押当が解除され、係止軸は再びもとの状態に復帰可能となって 該係止軸下端の係止孔内面への圧接は解除され、係止軸は係止孔から容易に引き 抜くことができ、側柵をサイドフレームから取り外すことができる。

【０００７】

【実施例】

以下、図面に示した実施例に基づき、本考案を更に詳細に説明する。

【０００８】 図１に示すように、本考案に係る寝台等の側柵１は、側柵本体２の下横杆２ａ に２本の支柱３、３を設け、この支柱３、３の下端から突出させた係止軸４、４ を寝台のサイドフレーム５等に設けられた係止孔６に差し込むことで取り付けら れる。前記係止軸４は、図２（イ）に示すように中空状に形成された支柱３内に 遊挿状態に取り付けられており、所要の中間部が回動軸７により支柱３に軸着さ れている。この係止軸４の上面は傾斜面４ａに形成されている。また、支柱３内 には、下面を前記係止軸４上面の傾斜面４ａに当接する傾斜面８ａとした作動軸 ８が移動自在に設けられており、支柱３を設けた側柵本体２の下横杆２ａを貫通 して支柱３の上端から支柱３の内部に設けたネジ孔１０に締付ネジ９が取り付け られており、この締付ネジ９の先端は前記作動軸８の上面に接した状態に設けら れている。

【０００９】 上記のような本考案にかかる側柵１によれば、図２（イ）に示すように支柱３ 下端から突出した係止軸４をサイドフレーム５の係止孔６に差し込んで取り付け るとともに、支柱３の上端に設けた締付ネジ９のツマミ１１を回して締付ネジ９ を締め付けると、図２（ロ）に示すように該締付ネジ９の先端が作動軸８を下方 へ押し下げ、作動軸８下面の傾斜面８ａがこれと当接している係止軸４上面の傾 斜面４ａを側方へ押し出す。その結果、係止軸４の上端は支柱３との回動軸７を 中心として側方へ回動し、サイドフレーム５の係止孔６内にある係止軸４の下端 が反対方向へ回動して係止孔６の内面に圧接されることで、係止軸４が係止孔６ 内に抜け止めされた状態となり、側柵１はサイドフレーム５に固定される。また 、この状態から、前記締付ネジ９を緩めれば、作動軸８下面の傾斜面８ａによる 係止軸４上面の傾斜面４ａへの押当が解除され、同時に係止軸４下端の係止孔６ 内面への圧接が解除され、係止軸４は係止孔６から容易に引き抜くことができ、 側柵１をサイドフレーム５から取り外し可能な状態となる。

【００１０】 上記のように、本考案に係る寝台等の側柵１では、支柱３に係止軸４を軸着し 、この係止軸４を寝台のサイドフレーム５等に設けられた係止孔６内に差し込ん で先端を該係止孔６内に圧接することで抜け止めするに際して、前記係止軸４の 上面を傾斜面４ａとし、この傾斜面４ａに作動軸８下面の傾斜面８ａを押当させ ることで係止軸４を回動軸７を中心として回動させて下端を係止孔６内面に圧接 させるようにしたので、作動軸８による係止軸４の締め付け操作を確実に行うこ とができるのである。

【００１１】 尚、上記実施例では、支柱３は側柵本体２の下横枠２ａ部分に設けているが、 支柱３は側柵本体２の上部にまであってもよく、側柵本体２および支柱３の形状 に特に制限はない。また、支柱３に設けた締付ネジ９の先端は単に作動軸８の上 面に当接させているが、締付ネジ９と作動軸８とを回動自在に連結しておくよう にしてもよいし、係止軸４には、作動軸８による締め付けを解除したときにもと の直立状態に復帰するためのバネ等の復元手段を設けてもよい。更に、前記のよ うな係止軸４の締め付けによる抜け止め機構は側柵本体２に設けた２本の支柱３ 、３のいずれか一方のみに設けて、他方の係止軸４は単なる固定軸としてもよい が、２本の支柱３、３の両方の係止軸４を上記のような抜け止め機構とした場合 には、図３に示すように、左右の支柱３、３における係止軸４を互いに近接する 方向、あるいは反対に離れる方向に締め付けることで、サイドフレーム５からの 側柵１の抜け止めをより確実に行うことができるのである。

【００１２】

【考案の効果】

以上のように、本考案に係る寝台等の側柵は、側柵本体に設けた支柱内に、上 面を傾斜面とし、下端を前記支柱の下端から突出させた状態で係止軸を遊挿し、 該係止軸の所要の中間部を前記支柱に軸着するとともに、前記支柱内に、下面を 前記係止軸上面に当接する傾斜面とした作動軸を移動自在に設け、支柱の上端か ら前記作動軸を下方の係止軸へ押当する締付ネジを設けたことにより、寝台のサ イドフレーム等に対して必要に応じて着脱自在に取り付けることができるととも に、取り付けたときには確実に抜け止めすることができる。しかも、この場合、 支柱内に移動自在に設けた作動軸下面の傾斜面を支柱に軸着した係止軸上面の傾 斜面へ押当することで係止軸を締め付けるようにしたので、係止軸による締め付 けを確実に行うことができる。更に、この場合に締め付けネジを支柱の上端に設 けたので、締め付けネジが側柵の側方へ突出して邪魔になるようなこともない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係る側柵の１実施例を示す斜視図。

【図２】 （イ）、（ロ）は前記側柵における抜け止め
機構の動作を示す要部の側断面図。

【図３】 前記側柵の取付状態の１例を示す側面図。

【符号の説明】

１ 側柵 ２ 側柵本体 ３ 支柱 ４ 係止軸 ５ サイドフレーム ６ 係止孔 ７ 回動軸 ８ 作動軸 ９ 締付ネジ 10 ネジ孔 11 ツマミ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 側柵本体に設けた支柱内に、上面を傾斜
   面とし、下端を前記支柱の下端から突出させた状態で係
   止軸を遊挿し、該係止軸の所要の中間部を前記支柱に軸
   着するとともに、前記支柱内に、下面を前記係止軸上面
   に当接する傾斜面とした作動軸を移動自在に設け、支柱
   の上端から該支柱内に前記作動軸を下方の係止軸へ押当
   する締付ネジを設けてなることを特徴とする寝台等の側
   柵。