JPH0647320Y2 - 着脱式側柵 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はベッドのサイドフレームに設けられる着脱自在
な着脱式側柵に関するものである。

（従来の技術） 一般に、ベッドのサイドフレームに設けられる側柵は、
転落防止対策、食事台（オーバーテーブル）等の支
持部材、ベッドからの乗り降りの際の手摺りとして用
いられている。

（考案が解決しようとする課題） ところで、前記したの手摺りとしての機能を発揮する
には、着脱式の側柵では、不充分なところがある。すな
わち、前記着脱式側柵においてはベッドのサイドフレー
ムに差し込むだけであり、固定手段がないためにがたつ
きをおこし、不安定で、患者に不安感を与えていた。本
考案はこのような点に鑑みてなされたものである。

（課題を解決するための手段） 前記した課題を達成するために、本考案は、ベッドのサ
イドフレームの係止孔に着脱可能に構成した着脱式側柵
において、この側柵の脚部は中空状の支柱と、支柱に遊
嵌すると共に支柱先端部に略中間部を軸着した軸部材と
を有し、前記支柱の外面部に、支柱内に遊嵌した軸部材
の端部近傍に支柱を介して当接押圧するようにした締め
付け操作部材を設け、締め付け操作部材を操作して軸部
材を変位させて軸部材の先端側を係止穴に圧接させるよ
うにしたものである。

また、本考案は、支柱内における軸部材の端部近傍と、
支柱の内面との当接部に、緩衝部材を介在させたもので
ある。

（作用） ベッドのサイドフレームの係止孔に軸部材を差し込ん
で、締め付け操作部材を操作していくと、支柱内におけ
る軸部材の端部近傍は、前記支柱の外面部を介して締め
付け操作部材から押圧され、前記軸部材は支柱の先端部
に軸着された軸部材の略中間部を中心として、回動変位
する。このため、前記軸部材の先端側が係止孔に押しつ
けられ、着脱式側柵は、ベッドのサイドフレーム上にが
たつくことなく固定保持される。

（実施例） 次に、本考案にかかる着脱式側柵の１実施例を挙げ、添
付の図面を参照しながら以下説明する。

第１図において、参照符号１は着脱式側柵を示し、この
着脱式側柵１の脚部は、断面が方形状で中空の支柱２
と、支柱２に遊嵌すると共に支柱２先端部に略中間部を
軸着した軸部材３とを有し、前記軸部材３を、ベッドの
サイドフレーム４上の係止穴５に、差し込むようにした
ものである。

前記支柱２の外面部には、前記支柱２内における軸部材
３の端部近傍を前記支柱２の外面部から支柱２を介して
押圧するための締め付け操作部材、すなわち、締め付け
ボルト６が設けられる。この締め付けボルト６は、握り
部７と軸部８とによって構成され、第２図に示すよう
に、握り部７は軸部８に比較して大なる径を有してい
る。軸部８は、支柱２の外面部の取り付け部９から支柱
２を貫通して、支柱２内に臨入し、前記軸部材３の端部
近傍に当接している。

また、かかる締め付けボルト６の取り付け部９は前記支
柱２の外側の隅角部に設けられ、締め付けボルト６の軸
部８が支柱２内に支柱２の対角線上を進むように構成さ
れ、支柱２内の軸部材３に当接するようになっている
（図３参照）。この場合、支柱２内の軸部材３の端部近
傍と支柱２の内面との間に、緩衝部材10が介在されてい
る。符号11は、前記軸部材３を前記支柱２の先端部に軸
着するための回動軸を示す。

なお、着脱式側柵１における締め付けボルト６の取り付
け位置は、第４図に示すように、方形状の支柱２の外面
部の１面上にあって、締め付けボルト６の軸部８の進行
方向が、軸部材３と支柱２とを軸着した回動軸11に直交
するように構成することもできる。

次に、以上のような着脱式側柵１の作用を説明する。

ベッドのサイドフレーム４の係止孔５に軸部材３を差し
込んで、締め付けボルト６の握り部７を回し操作してい
くと、締め付けボルト６の軸部８は隅角部から対角線上
に支柱２内に進行し、軸部材３の端部近傍に当接して軸
部材３を押圧する。

すると、軸部材３端部近傍は緩衝部材10を支えとして支
柱２内壁を摺動するので、軸部材３は回動軸11を中心に
回動変位することができる。このため、前記軸部材３の
先端側が係止孔５に押しつけられ、着脱式側柵１は、ベ
ッドのサイドフレーム４上にがたつくことなく固定保持
される（第６図参照）。

なお、締め付けボルト６の取り付け位置が、第４図に示
すような、支柱２の外面部の１面上にある場合、締め付
けボルト６の軸部８は、軸部材３と支柱２とを軸着した
回動軸11に直交するように進行するので、軸部材３の端
部近傍は、締め付けボルト６の取り付け位置に対向した
支柱２内面側に押圧され、軸部材３は回動軸11を中心に
容易に回動変位することができる。

このように、着脱式側柵１の脚部を構成する軸部材３を
脚部に設けた締め付けボルト６によって変位させて、軸
部材３を係止孔５に押圧させることで着脱式側柵１の固
定保持が達成されるから、構造上、また取り扱い上、通
常の差し込み式側柵と比較しても煩雑となることはな
い。

（考案の効果） 本考案によれば、ベッドのサイドフレーム上の係止孔に
軸部材を差し込んで脚部を構成する軸部材を締め付け操
作部材によって押圧変位させることで、着脱式側柵を、
ベッドのサイドフレーム上にがたつくことなく固定保持
することができるので、患者は不安を抱くことなく、こ
の着脱式側柵を手摺りとして、使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる着脱式側柵の１実施例を示す側
面図、 第２図は第１図に示す着脱式側柵の要部拡大側面図、 第３図は締め付け操作部材の取り付け位置の一例を示し
た模式的な横断面説明図、 第４図は締め付け操作部材の取り付け位置の別例を示し
た模式的な横断面説明図、 第５図は、第３図に示す締め付け操作部材の作用説明
図、 第６図は締め付け操作部材の操作により、脚部を構成す
る軸部材をサイドフレームの係止孔に圧接した状態を示
す模式的な断面説明図、 第７図は第４図に示す締め付け操作部材の作用説明図で
ある。 １……着脱式側柵、２……支柱、３……軸部材、４……
サイドフレーム、５……係止孔、６……締め付けボル
ト、７……握り部、８……軸部、９……取り付け部、10
……緩衝部材、11……回動軸

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ベッドのサイドフレームの係止孔に着脱可
   能に構成した着脱式側柵において、この側柵の脚部は中
   空状の支柱と、支柱に遊嵌すると共に支柱先端部に略中
   間部を軸着した軸部材とを有し、前記支柱の外面部に、
   支柱内に遊嵌した軸部材の端部近傍に支柱を介して当接
   押圧するようにした締め付け操作部材を設け、締め付け
   操作部材を操作して軸部材を変位させて軸部材の先端側
   を係止穴に圧接させるようにしたことを特徴とする着脱
   式側柵。
2. 【請求項２】前記支柱内における軸部材の端部近傍と、
   支柱の内面との当接部に、緩衝部材を介在することを特
   徴とする請求項１記載の着脱式側柵。