JPH07276993A - 自動開閉サンシェードを具備したサンルーフ装置及びこの制御方法 - Google Patents

自動開閉サンシェードを具備したサンルーフ装置及びこの制御方法

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JPH07276993A
JPH07276993A JP7743394A JP7743394A JPH07276993A JP H07276993 A JPH07276993 A JP H07276993A JP 7743394 A JP7743394 A JP 7743394A JP 7743394 A JP7743394 A JP 7743394A JP H07276993 A JPH07276993 A JP H07276993A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パネルを閉鎖したまま、又はチルト状態にし
たままで採光量調節や換気量調節が行えるようにする。 【構成】 パネルをチルト動作させたり開閉動させたり
するための駆動手段とは別に、サンシェードをチルト動
作させたり開閉動させたりするための駆動手段を設け
た。双方の駆動手段は、特に両者のチルト動作時等にお
いて所定の遅速タイミングをとりながら連動するように
なっており、相互干渉等の防止を図っていると共に、そ
れ以外のときには各別の単独制御ができるようになって
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動開閉サンシェード
を具備したサンルーフ装置と、このサンルーフ装置の制
御方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】乗用車等の車両の屋根に設けられるサン
ルーフ装置には、車外開口部をガラス等の透明材により
形成されたパネルによって開閉すると共に、この車外開
口部に対応して設けられた車内開口部をサンシェードに
よって開閉できるようにしたものがある。
【0003】パネルは、車外開口部を閉鎖した状態から
その後端縁を浮き上がらせたチルト動作を行ったり、こ
のチルト状態から車外開口部を開放すべく後退移動した
り、或いはこれらの逆動作をしたりするための開閉機構
及び駆動手段を具備しているのが普通である。これに対
し、サンシェードは手動式のものが主流であるが、なか
には実開昭60−189426号公報、特開平5−45
21号公報等に記載されているように、パネル用とは別
個の開閉機構及び駆動手段を具備して水平方向に前後動
するようになされたものもある。ところが、これらの開
示技術では、換気のためパネルをチルト動作させる場合
には、当然のことながらサンシェードも開かざるを得な
いものであり、従ってサンシェードを開くことにより、
好むと好まざるとに拘わらず採光状態となってしまう難
点があった。
【0004】そこで、このような難点を解決するものと
して、パネルのチルト動作と一緒にサンシェードもチル
ト動作させることで、採光はせずに換気だけが行えるよ
うにしたものが開発されるに至っている(実公平2−3
5536号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実公平2−3
5536号公報に記載の技術もまた、次のような欠点を
有していた。即ち、この技術はパネルに対してサンシェ
ードを機械的に係合させることで両者の連動を図る構造
だったので、サンシェードの動きはパネルに支配され
る。そのため、例えばパネルを閉鎖したまま、又はチル
ト状態にしたままの換気量調節や採光量調節等はできな
かった。また、この技術では特に、機構的に複雑化及び
大型化する嫌いがあり、故障し易いという欠点もあっ
た。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、パネル及びサンシェードにおいて互いに干渉
されることなく独自の操作が可能であると共に、構造の
簡潔化及び小型化が図れるようにした、自動開閉サンシ
ェードを具備したサンルーフ装置及びこの制御方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、装置
に係る本発明は、車外開口部を閉鎖可能なパネルと、こ
のパネルをチルト動作及び開閉動作可能とする開閉機構
と、このパネルの下方で車内開口部を閉鎖可能なサンシ
ェードとを具備して成り、このサンシェードには車内開
口部に対してチルト動作及び開閉動作可能とする開閉機
構が設けられていると共に、パネルの開閉機構及びサン
シェードの開閉機構にはそれぞれ単独制御可能な各別の
駆動手段が接続されていることを特徴とする。
【0008】パネルの開閉機構は車内開口部の両外側に
設けられるようになるが、車内開口部の両外側で且つパ
ネルの開閉機構の両内側となるようにサンシェードの開
閉機構を設けるようにするのが好ましい。また、制御方
法に係る本発明は、車外開口部を閉鎖したパネルのチル
ト動作時にこれに並行又は遅延してサンシェードのチル
ト動作を連動させ、チルト状態にあるパネルの開放動作
時にこれに先立ってサンシェードの開放準備動作を連動
させ、チルト状態にあるパネルの閉鎖動作時にこれに先
行又は並行してサンシェードの閉鎖動作を連動させ、こ
れら以外ではパネル及びサンシェードを各々単独で作動
可能とすることを特徴としている。
【0009】
【作用】パネルの開閉機構とサンシェードの開閉機構と
を、それぞれ単独制御可能な各別の駆動手段によって駆
動するようにしているので、一方の動作に他方の動作が
支配されるようなことはない。また、各駆動手段を互い
に所定関係をもって連動させるようにすることで、互い
の動作が相互干渉するのを防止でき、動作の迅速化が図
れる。
【0010】なお、サンシェードの開閉機構を、車内開
口部より外側でパネルの開閉機構より内側とすること
で、サンシェードの単独開閉、又はカバーパネルと同時
に開閉が可能となり、サンシェードが他部材に干渉する
ことなく円滑に作動され、小型化が図れる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図2乃至図5において、1は本発明に係るサンルー
フ装置であって、2は車両屋根、3はこの車両屋根2に
形成された車外開口部、4はこの車外開口部3を閉鎖可
能なパネルである。また、5は車両屋根2の下部に設け
られたフレームであって、このフレーム5には上記車外
開口部3に対応するように車内開口部6が形成されてい
る。7はこの車内開口部6を閉鎖可能なサンシェードで
ある。
【0012】フレーム5には、車内開口部6の左右両側
を挟むようにして長手方向を前後に向けた一対のガイド
レール8が設けられている。これらガイドレール8に対
して、図4及び図5に示すように上記パネル4はその左
右両側に設けられたスライダ9及びリフタ10を介して
前後摺動自在に保持されている。このパネル4はガラス
又はプラスチックにより形成され、透明乃至半透明をし
ている。リフタ10の前端部には、ガイドレール8に対
して摺動及び回動自在となるシュー11が設けられてい
る。またリフタ10の側面部には彎曲したカム長孔12
が形成されており、このカム長孔12に、スライダ9に
設けられた連結軸13が係合されている。
【0013】このような構造はパネル4の開閉機構Xを
構成しており、スライダ9を後進(図3及び図4の右側
へ移動)させれば、連結軸13がカム長孔12内を移動
してリフタ10、即ちパネル4をその後端側がはね上が
るようにチルト動作させ(図3(b)又は図4(a)参
照)、また更にスライダ9を後進させることで、パネル
4を車両屋根2の上面側へ引き出して車外開口部3を全
開させる(図4(b)参照)ようになっている。勿論、
これらの逆動作も可能である。
【0014】この開閉機構Xは、図2に示すようにスラ
イダ9に接続された駆動ケーブル16と、この駆動ケー
ブル16にギヤ装置17を介して接続されたモータ18
と、このモータ18の駆動回路19とから成る駆動手段
20により、駆動される。次に図6及び図7を含めて本
発明の特徴構造を説明する。上記サンシェード7は、図
3及び図4に示すようにガイドレール8に対して、背の
低いヒンジ具23(図5及び図6参照)を具備した前部
シュー24、及び揺動半径の長いリンク25を具備した
後部シュー26を介して前後摺動自在に保持されてい
る。また、サンシェード7が車内開口部6を全閉したと
き(図3(a)参照)に、その前縁部より若干前側とな
る位置には、例えばフレーム5等に対してストッパー2
7(図4(b)及び図6参照)が設けられている。この
ような構造はサンシェード7の開閉機構Yを構成してお
り、後部シュー26を前進(図3及び図4の左側へ移
動)させれば、サンシェード7の前縁部がストッパー2
7に当接した時点からリンク25の立上げを誘発させ、
その結果、サンシェード7をその後端側がはね上がるよ
うにチルト動作させる(図3(b)参照)。また反対
に、この状態から後部シュー26を後進させれば、サン
シェード7を略水平な状態に戻した後、そのまま後進さ
せて車両屋根2の後方内部へ収納する(図4参照)よう
になっている。
【0015】なお、ガイドレール8には、サンシェード
7が車内開口部6を全閉したとき(図3(a)参照)
に、図6及び図7に示すようにサンシェード7の左右両
側縁部から垂設されたアンカー具28が嵌まり込む切欠
30が形成されており、前部シュー24には、このとき
切欠30を下から塞ぐようになる弾性材製の係合部材3
1が設けられている。すなわち、サンシェード7が後進
する際には、アンカー具28が係合部材31を押し下げ
ながらガイドレール8内に嵌まり込み、この状態のまま
摺動するようになるので、これによりサンシェード7の
浮き上がりやガタツキが防止される。
【0016】このようにして成る開閉機構Yは、図2に
示すように後部シュー26に接続された駆動ケーブル3
3と、この駆動ケーブル33にギヤ装置34を介して接
続されたモータ35と、このモータ35の駆動回路36
とから成る駆動手段37により、駆動される。パネル4
の駆動手段20及びサンシェード7の駆動手段37は制
御回路38に接続されている。この制御回路38は、パ
ネル4の状態検知を行う各種センサ40(全閉時検
出),41(チルト時検出),42(全開時検出)と、
サンシェード7の状態検知を行う各種センサ43(チル
ト時検出),44(全閉時検出),45(全開時検出)
と、人為的に操作される操作部46とから送られる各種
条件信号に基づいて、表1及び表2に示すような総合的
制御を行うようになっている。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】なお、操作部46は、図8に示すようにパ
ネル4の歩進スイッチ50と連続スイッチ51、及びサ
ンシェード7の歩進スイッチ52と連続スイッチ53と
を有している。歩進スイッチ50,52はそれらを操作
しているときだけ、パネル4又はサンシェード7を動作
させるものであり、主に開度調節に用いられる。また連
続スイッチ51,53は一回の操作により、パネル4又
はサンシェード7に対して一区切りの動作を連続して行
わせるようになっている。
【0020】すなわち、パネル4及びサンシェード7が
全閉状態にあるとき(図3(a)参照)にパネル用連続
スイッチ51を「開」方向へ一回操作すれば、表1中の
に示すようにパネル4のチルト動作と共に、サンシェ
ード7もこれに連動してチルト動作されるようになって
いる(図3(b)参照)。このとき、サンシェード7の
チルト動作は、図1に示すようにパネル4のチルト動作
よりも若干遅延するタイミング(並行する場合も含める
が、サンシェード7の方が先行するようになることは避
ける必要がある)で行われ、両者間に相互干渉が生じな
いようになっている。
【0021】もし、上記のスイッチ操作時点でサンシェ
ード7が既に開状態(全開状態を含み、勿論、チルト状
態は除く)となっているときには、その採光度合を維持
するうえでサンシェード7の連動は行われない。パネル
4がチルト状態にあるとき(図3(b)又は図4(a)
参照)にパネル用連続スイッチ51を「開」方向へ一回
操作すれば、表1中のに示すようにパネル4が車両屋
根2上へ引き上げられるような開放動作が行われる(図
4(b)参照)。そして、このときサンシェード7がチ
ルト状態又は全閉状態であれば、当該サンシェード7も
パネル4と連動して開放動作が行われるようになってい
る。しかし、上記のスイッチ操作時点でサンシェード7
が既に開状態(全開状態を含む)となっていれば、その
採光度合を維持するうえでサンシェード7の連動は行わ
れない。
【0022】なお、チルト状態にあるサンシェード7が
開放動作を行うには、その間に全閉状態を経なければな
らず、若干時間を要することとなるので、少なくともチ
ルト状態から全閉状態までの動作、即ち、開放準備動作
は、図1に示すようにパネル4の開放動作に先立って開
始されるようになっている。パネル4が全開状態にある
とき(図4(b)参照)にパネル用連続スイッチ51を
「閉」方向へ一回操作すれば、表2中のに示すように
パネル4がチルト状態に戻されると共に、このスイッチ
操作時点で開状態(全開状態を含む)又は全閉状態にあ
るサンシェード7も、一応、これに連動してチルト状態
に戻されるようになっている(図3(b)参照)。
【0023】このとき、サンシェード7がチルト状態に
戻される動作は、図1に示すようにパネル4がチルト状
態に戻される動作よりも若干遅延するタイミング(並行
する場合も含めるが、サンシェード7の方が先行するよ
うになることは避ける必要がある)で行われ、両者間に
相互干渉が生じないようになっている。パネル4がチル
ト状態にあるとき(図3(b)参照)にパネル用連続ス
イッチ51を「閉」方向へ一回操作すれば、表2中の
に示すようにパネル4が全閉状態に戻される(下降す
る)と共に、このスイッチ操作時点でチルト状態にある
サンシェード7もこれに連動して閉鎖動作(下降動作)
が行われるようになっている。
【0024】このときは、サンシェード7の閉鎖動作
が、図1に示すようにパネル4の閉鎖動作に先行するタ
イミング(並行する場合も含めるが、サンシェード7の
方が遅延するようになることは避ける必要がある)で行
われ、両者間に相互干渉が生じないようにしている。上
記のスイッチ操作時点でサンシェード7が既に全閉状態
となっているときは当然であるが、開状態(全開状態を
含む)となっているときも、その採光度合を維持するう
えでサンシェード7の連動は行われない。
【0025】そしてこれら以外のときには、パネル4用
の歩進スイッチ50(表1中の又は表2中の等参
照)、及びサンシェード7用の歩進スイッチ52(表1
中の、、、又は表2中の、等参照)を各々単
独又は複合的に操作して、車外開口部3及び車内開口部
6を所望する開口度合に調節することができる。上記し
た操作部46において、全閉状態にあるパネル4を一気
に全開状態にするスイッチや、その逆動作を行わせるス
イッチ等を付設することもできる。
【0026】上記実施例における細部の機構形式や部品
形状等は何等限定されるものではない。例えば、サンル
ーフのタイプは、チルトしスライドする機構を有せばよ
く、ルーフ下に収納されて開放されるスライドチルトタ
イプでも適用できる。また、サンシェードにおいて、開
閉動を手動で行えるように切換可能としておくこともで
きる。
【0027】
【発明の効果】本発明は、上述の構成を具備するもので
あって、パネルの開閉機構とサンシェードの開閉機構と
を、それぞれ単独制御可能な各別の駆動手段によって駆
動するようにしているので、一方の動作に他方の動作が
支配されるようなことはない。従って、所望されるとこ
ろにしたがってきめ細かく、多用な使い方ができるもの
であり、操作者を満足させることができる。
【0028】また、これら駆動手段は、パネルやサンシ
ェードの位置付けによっては互いに所定関係をもって連
動するようになっているので、故障を防止すると共に、
迅速な動作が得られ、操作者を待たせるおそれがない。
なお、サンシェードの開閉機構を、車内開口部より外側
でパネルの開閉機構より内側とすることで、サンシェー
ドの単独開閉、又はカバーパネルと同時に開閉が可能と
なり、サンシェードが他部材に干渉することなく円滑に
作動され、小型化が図れ、適用車種等における汎用性の
拡大化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御方法を説明するタイムチャー
トである。
【図2】本発明の実施例を示す概略平面図である。
【図3】本発明の実施例における側断面図を用いた動作
説明図である。
【図4】本発明の実施例における側断面図を用いた動作
説明図である。
【図5】図3(a)のA−A線拡大断面図である。
【図6】図5のB−B線拡大断面図である。
【図7】図3(b)のC−C線拡大断面図である。
【図8】操作部の一例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 サンルーフ装置 3 車外開口部 4 パネル 6 車内開口部 7 サンシェード 20 パネルの駆動手段 37 サンシェードの駆動手段 X,Y 開閉機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車外開口部(3)を閉鎖可能なパネル
    (4)と、このパネル(4)をチルト動作及び開閉動作
    可能とする開閉機構(X)と、このパネル(4)の下方
    で車内開口部(6)を閉鎖可能なサンシェード(7)と
    を具備して成り、このサンシェード(7)には車内開口
    部(6)に対してチルト動作及び開閉動作可能とする開
    閉機構(Y)が設けられていると共に、パネル(4)の
    開閉機構(X)及びサンシェード(7)の開閉機構
    (Y)にはそれぞれ単独制御可能な各別の駆動手段(2
    0,37)が接続されていることを特徴とする自動開閉
    サンシェードを具備したサンルーフ装置。
  2. 【請求項2】 車内開口部(6)の両外側にパネル
    (4)の開閉機構(X)が設けられており、車内開口部
    (6)の両外側で且つパネル(4)の開閉機構(X)の
    両内側となるようにサンシェード(7)の開閉機構
    (Y)が設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の自動開閉サンシェードを具備したサンルーフ装置。
  3. 【請求項3】 車外開口部(3)を閉鎖したパネル
    (4)のチルト動作時にこれに並行又は遅延してサンシ
    ェード(7)のチルト動作を連動させ、チルト状態にあ
    るパネル(4)の開放動作時にこれに先立ってサンシェ
    ード(7)の開放準備動作を連動させ、チルト状態にあ
    るパネル(4)の閉鎖動作時にこれに先行又は並行して
    サンシェード(7)の閉鎖動作を連動させ、これら以外
    ではパネル(4)及びサンシェード(7)を各々単独で
    作動可能とすることを特徴とするサンルーフ装置の制御
    方法。
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