JPH07220409A - ディジタル信号再生装置 - Google Patents

ディジタル信号再生装置

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JPH07220409A
JPH07220409A JP6012711A JP1271194A JPH07220409A JP H07220409 A JPH07220409 A JP H07220409A JP 6012711 A JP6012711 A JP 6012711A JP 1271194 A JP1271194 A JP 1271194A JP H07220409 A JPH07220409 A JP H07220409A
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JP
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amplitude
value
signal
sample
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JP6012711A
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Hideki Hayashi
英樹 林
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Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
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Publication date
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    • G11B20/10Digital recording or reproducing
    • G11B20/10009Improvement or modification of read or write signals
    • G11B20/10037A/D conversion, D/A conversion, sampling, slicing and digital quantisation or adjusting parameters thereof
    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録媒体からの情報再生における機械的な位
置誤差、もしくは記録媒体の特性変動等の影響により読
取信号に振幅変動が生じてしまっても、ビタビ復号器の
復号性能を劣化させることなくディジタル信号の再生を
行うことが可能なディジタル信号再生装置を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 記録媒体から読み取られた読取信号をA/D
変換してディジタルのサンプル値系列に変換し、かかる
サンプル値系列中の最大レベルを有する最大サンプル値
と最小レベルを有する最小サンプル値との減算結果に基
づいて振幅値を求め、この振幅値をビタビ復号器におけ
る予測サンプル値の各々に一律に乗算したものを最終的
な予測サンプル値としてビタビ復号器に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク、磁気ディ
スク、磁気テープ等の記録媒体に記録されているディジ
タル信号の再生装置に関する。
【0002】
【背景技術】記録媒体に高密度記録されたディジタル信
号を高い信頼性をもって復号する方法としてビタビ復号
(Viterbi Algorithm)が知られている。このビタビ復
号においては、かかる記録媒体から読み取られた読取信
号を所定の閾値に基づいて「1」又は「0」の2値に判
定するのではなく、読取信号をサンプリングして得られ
たサンプル値を連続した時系列として捉え、この時系列
に基づいて確からしいデータ系列を得るものである。
【0003】図1は、かかるビタビ復号を適用して光学
式記録媒体としての光ディスクに高密度記録されたディ
ジタル信号を再生するディジタル信号の再生装置の構成
を示す図である。図において、光ピックアップ1は、ス
ピンドルモータ2によって回転駆動される光ディスク3
に光ビームを照射する。更に、光ピックアップ1は、か
かる光ディスク3からの反射光を光電変換して読取信号
(p)を得て、これをコンデンサC及び抵抗Rからなる
バイアス回路4に供給する。
【0004】かかる読取信号(p)の一例を図2(a)
の実線にて示す。図2(a)において、読取信号(p)
の波形変化を比較的長い期間にて眺めた場合、かかる読
取信号(p)における信号レベルの最大値及び最小値は
破線にて示されるが如く一定である。すなわち、比較的
長い期間にて眺めた場合、読取信号(p)の振幅は一定
であると言える。
【0005】バイアス回路4は、光ピックアップ1から
供給された読取信号(p)中の直流成分を除去してこれ
をA/D変換器10に供給する。A/D変換器10は、
かかるバイアス回路4を介して光ピックアップ1から供
給された読取信号を所定サンプルタイミングにてディジ
タルのサンプル値系列(q)に変換してこれをビタビ復
号器20に供給する。予測値メモリ30には、サンプル
値系列(q)の各サンプル値として取り得る理想的な値
(ノイズ等の影響を受けない場合に得られる値)として
の複数の予測サンプル値が予め記憶されている。
【0006】ビタビ復号器20は、かかる予測値メモリ
30に記憶されている各予測サンプル値を用いて、A/
D変換器10から順次供給されてくるサンプル値系列
(q)における状態遷移(この状態遷移の1つをブラン
チと称し、連続する状態遷移をパスと称する)を想定
し、かかるブランチの確からしさを示すブランチメトリ
ック、及びパスの確からしさを示すパスメトリックを計
算する。ビタビ復号器20は、これらブランチメトリッ
ク及びパスメトリックに基づいて、確からしいデータ系
列を復号する。
【0007】図3は、かかるビタビ復号器20の内部構
成を示す図である。図において、ブランチメトリック演
算回路21は、予測値メモリ30に記憶されている複数
の予測サンプル値各々と、サンプル値系列(q)におけ
る各サンプル値との2乗誤差、すなわち{[サンプル値
系列(q)]−[予測サンプル値]}2を夫々求め、こ
れらをブランチメトリック信号としてパスメトリック演
算回路22に供給する。パスメトリック演算回路22
は、かかるブランチメトリック信号の累算加算値を各パ
ス毎に計算してパスメトリックを得て、かかる累算加算
値が最小となるパスを示すパス選択信号をパスメモリ2
3に供給する。パスメモリ23は、パス選択信号に応じ
て、「0」及び「1」の2値からなるデータ系列を更新
しつつこれを再生ディジタル信号として順次出力する。
【0008】図4は、パスメモリ23の内部構成の一例
を示す図である。図において、パス選択信号Aが論理
「0」である場合、フリップフロップF1〜F4からな
るレジスタは、かかるフリップフロップF1〜F4の各
々に記憶されている2値のディジタル信号をシフトしつ
つ、順次フリップフロップF4から出力する。この間、
フリップフロップF1は、セレクタS1を介して供給さ
れてくる論理「0」の信号を取り込みこれを記憶する。
一方、パス選択信号Aが論理「1」である場合、フリッ
プフロップF2〜F4からなるレジスタは、フリップフ
ロップF5ないしF7の各々に記憶されている2値のデ
ィジタル信号を夫々取り込み記憶する。この間、フリッ
プフロップF1は、セレクタS1を介して供給されてく
る論理「1」の信号を取り込みこれを記憶する。又、パ
ス選択信号Bが論理「0」である場合、フリップフロッ
プF6〜F8からなるレジスタは、フリップフロップF
1ないしF3の各々に記憶されている2値のディジタル
信号を夫々取り込み記憶する。この間、フリップフロッ
プF5は、セレクタS5を介して供給されてくる論理
「0」の信号を取り込みこれを記憶する。一方、パス選
択信号Bが論理「1」である場合、フリップフロップF
5〜F8からなるレジスタは、かかるフリップフロップ
F5〜F8の各々に記憶されている2値のディジタル信
号をシフトする。この間、フリップフロップF5は、セ
レクタS5を介して供給されてくる論理「1」の信号を
取り込みこれを記憶する。尚、上述の如きフリップフロ
ップF1〜F8の動作は、所定クロックタイミング(図
示せず)毎に実行されるものである。
【0009】かかる構成により、フリップフロップF1
〜F4からなるレジスタに記憶されている「0」及び
「1」の2値からなるデータ系列が、パス選択信号に応
じて更新されつつ再生ディジタル信号として順次出力さ
れるのである。尚、上記図4の実施例においては、その
シフト段数を4ビット構成としているが、実際には20
〜200ビット構成のものが使用されることが多い。
【0010】以上の如く、ビタビ復号器20は、A/D
変換器10から供給されたサンプル値系列(q)の各サ
ンプル値と、予測値メモリ30に記憶されている複数の
予測サンプル値の各々とに基づいてブランチメトリック
及びパスメトリックを算出し、これにより、入力系列に
対して最も2乗誤差が小となるデータ系列を復号して再
生ディジタル信号とするものである。かかるビタビ復号
を行うことにより、読取信号(p)のS/Nが低い場合
であっても信頼性の高いデータ復号が可能となる。
【0011】ここで、図1に示される光ピックアップ1
においては、フォーカスサーボ及びトラッキングサーボ
(図示せず)の実行により、光ディスク3自体に面ブ
レ、偏心及び傾き等の機械的変動が生じていても、かか
る光ディスク3上の記録トラックを正確に追従しつつ情
報読み取りを行うことが出来る。しかしながら、かかる
サーボ系が正常に動作していても、機械的変動の大きさ
によっては追従しきれない位置誤差が残留する場合があ
る。又、光ディスク3自体の反射率及び屈折率等の如き
光学的特性が変動してしまう場合も生じる。これら残留
誤差もしくは光学的特性の変動等が発生すると読取信号
(p)の振幅量は図2(b)実線にて示されるが如く変
動する。よって、この際ビタビ復号器20には、かかる
振幅変動に応じたサンプル値が供給されることになる。
【0012】ここで、前述した如き、所定閾値との大小
比較により「0」、「1」の判定を行う2値判定法にお
いては、たとえ読取信号(p)に上述の如き振幅変動が
生じていても、この影響を受けずにディジタル信号の再
生が可能である。しかしながら、ビタビ復号において
は、読取信号(p)のレベル値自体を計算パラメータと
して用いてディジタル信号の復号を行うので、かかる読
取信号(p)に図2(b)の如き振幅変動が生じると、
復号性能が劣化するという問題が発生する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
を解決すべくなされたものであり、記録媒体からの情報
再生における機械的な位置誤差、もしくは記録媒体の特
性変動等の影響により読取信号に振幅変動が生じてしま
っても、ビタビ復号器の復号性能を劣化させることなく
ディジタル信号の再生を行うことが可能なディジタル信
号再生装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴によ
るディジタル信号再生装置は、ディジタル信号が記録さ
れている記録媒体から読取られた読取信号から記録情報
の再生を行って再生ディジタル信号を得るディジタル信
号再生装置であって、前記読取信号を順次サンプリング
してディジタルのサンプル値系列に変換するA/D変換
器と、前記サンプル値系列中から最大レベルを有する最
大サンプル値と最小レベルを有する最小サンプル値とを
抽出するサンプル値抽出手段と、前記最大サンプル値と
前記最小サンプル値との減算結果に基づいて振幅値を求
めてこの振幅値に応じた振幅信号を発生する振幅値検出
手段と、前記サンプル値系列中のサンプル値各々から前
記振幅信号を除算した除算結果を振幅補正サンプル値と
して得る除算手段と、前記振幅補正サンプル値に基づい
て復号処理を行って再生ディジタル信号を得る復号手段
とを有する。
【0015】本発明の第2の特徴によるディジタル信号
再生装置は、ディジタル信号が記録されている記録媒体
から読取られた読取信号から記録情報の再生を行って再
生ディジタル信号を得るディジタル信号再生装置であっ
て、前記読取信号を順次サンプリングしてディジタルの
サンプル値系列に変換するA/D変換器と、前記サンプ
ル値系列中から最大レベルを有する最大サンプル値と最
小レベルを有する最小サンプル値とを抽出するサンプル
値抽出手段と、前記最大サンプル値と前記最小サンプル
値との減算結果に基づいて振幅値を求めてこの振幅値に
応じた振幅信号を発生する振幅値検出手段と、前記サン
プル値系列の各サンプル値として取り得る複数の予測サ
ンプル値を記憶している予測値メモリと、前記予測サン
プル値各々に前記振幅信号を一律に乗算した乗算結果を
振幅補正予測サンプル値として得る乗算手段と、前記サ
ンプル値系列の各サンプル値と前記振幅補正予測サンプ
ル値各々との2乗誤差値の累算加算値が最小となるデー
タ系列を前記再生ディジタル信号として復号するビタビ
復号器とを有する。
【0016】
【作用】本発明の第1の特徴によるディジタル信号再生
装置は、記録媒体から読み取られた読取信号をA/D変
換してディジタルのサンプル値系列に変換し、かかるサ
ンプル値系列中の最大レベルを有する最大サンプル値と
最小レベルを有する最小サンプル値との減算結果に基づ
いて振幅値を求め、上記A/D変換されたサンプル値の
各々を一律にこの振幅値で除算することにより振幅変動
が補正された補正サンプル値を得る。
【0017】本発明の第2の特徴によるディジタル信号
再生装置は、記録媒体から読み取られた読取信号をA/
D変換してディジタルのサンプル値系列に変換し、かか
るサンプル値系列中の最大レベルを有する最大サンプル
値と最小レベルを有する最小サンプル値との減算結果に
基づいて振幅値を求め、この振幅値をビタビ復号器にお
ける予測サンプル値の各々に一律に乗算したものを最終
的な予測サンプル値としてビタビ復号器に供給する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
5は、本発明の第1の特徴によるディジタル信号再生装
置の構成を示す図である。図において、光ピックアップ
1は、スピンドルモータ2によって回転駆動される光デ
ィスク3に光ビームを照射する。かかる光ディスク3
は、例えばサーボエリア及びデータエリアを情報読取方
向に対して周期的に交互に配置したサンプルサーボ方式
による記録ディスクである。
【0019】図6は、かかるサンプルサーボ方式による
光ディスク3の構成の一例を示す図である。図の如く、
かかる光ディスク3におけるサーボエリアには、トラッ
キングサーボ用のウォブルピットPW、同期検出用及び
フォーカスサーボ用の鏡面部D、及び再生クロックの位
相検出用の孤立ピットであるクロックピットPC、の各
々が各記録トラック毎に形成されている。
【0020】光ピックアップ1は、かかる光ディスク3
からの反射光を光電変換して読取信号(p)を得て、こ
れをコンデンサC及び抵抗Rからなるバイアス回路4に
供給する。バイアス回路4は、光ピックアップ1から供
給された読取信号(p)中の直流成分を除去してこれを
A/D変換器10に供給する。A/D変換器10は、か
かるバイアス回路4を介して光ピックアップ1から供給
された読取信号を所定サンプルタイミングにてディジタ
ルのサンプル値系列(q)に変換してこれを除算回路1
1、同期検出回路12及びサンプル値抽出回路13に夫
々供給する。
【0021】同期検出回路12は、A/D変換器10か
ら連続して供給されてくるサンプル値系列(q)の各サ
ンプル値が図6に示されるが如き同期検出用の鏡面部D
に対応したものであるかを検出して検出信号をタイミン
グ発生回路14に供給する。タイミング発生回路14
は、かかる検出信号に基づいてパルス信号を2つ発生し
てこれをタイミング信号(t)としてサンプル値抽出回
路13に供給する。このパルス信号の1つは、A/D変
換器10が鏡面部Dに対応しているサンプル値を出力し
ているタイミングにて発生され、かかるパルス信号の他
の1つは、A/D変換器10が図6にて示されるクロッ
クピットPCに対応しているサンプル値を出力している
タイミングにて発生される。サンプル値抽出回路13
は、A/D変換器10から連続して供給されてくるサン
プル値系列(q)の内、上記タイミング信号(t)の発
生期間内に得られた各サンプル値を抽出してこれを振幅
検出用サンプル値(s)として振幅値検出回路15に供
給する。振幅値検出回路15は、かかる振幅検出用サン
プル値(s)の各値同士を減算して振幅値を求め、この
振幅値に対応した振幅信号(r)を除算回路11に供給
する。除算回路11は、上記サンプル値系列(q)の各
サンプル値を振幅信号(r)にて除算し、この際得られ
た除算結果を振幅補正サンプル値系列(k)としてビタ
ビ復号器20に供給する。
【0022】尚、ビタビ復号器20は、図3に示される
が如き構成と同一構成であるので説明は省略する。図7
は、かかる構成における動作波形の一例を示す図であ
る。図においては、光ピックアップ1が光ディスク3の
サーボエリアをトレースした際に得られる各内部信号波
形を示すものである。尚、かかる図7において、図5に
付されている符号と同一符号の信号は同一信号を示して
いる。
【0023】この際、A/D変換器10は、かかるサー
ボエリア内に形成されている鏡面部D、クロックピット
Cに対応しているサンプル値系列(q)を同期検出回
路12及びサンプル値抽出回路13夫々に供給する。タ
イミング発生回路14は、A/D変換器10が上記鏡面
部Dに対応しているサンプル値を出力しているタイミン
グt1、及び上記クロックピットPCに対応しているサン
プル値を出力しているタイミングt2にて、図の如きタ
イミング信号(t)を発生する。サンプル値抽出回路1
3は、サンプル値系列(q)の中から、かかるタイミン
グt1及びt2のタイミングにて得られたサンプル値S1
及びS2を振幅検出用サンプル値(s)として抽出す
る。振幅値検出回路15は、かかる振幅検出用サンプル
値(s)としてのサンプル値S1及びS2同士を減算して
振幅値Rを求め、かかる振幅値Rに対応した振幅信号
(r)を除算回路11に供給する。除算回路11は、A
/D変換器10から連続して供給されてくるサンプル値
系列(q)の各サンプル値を、上述の振幅値Rにて除算
してこの際得られた除算結果を振幅補正サンプル値系列
(k)としてビタビ復号器20に供給する。
【0024】以上の如く、かかる構成においては、光ピ
ックアップ1が光ディスク3のサーボエリア内に設けら
れた鏡面部D及びクロックピットPCをトレースする際
に得られた各サンプル値に基づいて読取信号(p)の振
幅値を検出し、この検出された振幅値にてサンプル値系
列(q)の各サンプル値を除算することにより、振幅補
正サンプル値系列(k)を得る構成としている。
【0025】よって、上述の如く検出された振幅値が大
なる場合は、この大なる振幅値にてサンプル値系列
(q)の各サンプル値が除算される一方、検出された振
幅値が小なる場合は、この小なる振幅値にてサンプル値
系列(q)の各サンプル値が除算されるので、振幅変動
が補正された振幅補正サンプル値系列(k)が得られる
のである。
【0026】従って、読取信号(p)に振幅変動が生じ
てA/D変換器10から連続して供給されてくるサンプ
ル値系列(q)が図8の如く変動したものとなっても、
ビタビ復号器20に供給される振幅補正サンプル値系列
(k)の振幅値は一定となり、ビタビ復号器20はその
復号性能を劣化させることなくディジタル信号の再生を
行うことが可能となるのである。
【0027】尚、上記実施例においては、光ディスク3
のサーボエリア内のサンプル値に基づいて振幅信号
(r)を生成するようにしているが、かかる構成に限定
されるものではない。例えば、光ディスク3の特定エリ
アに、所定信号パターン(例えば、単一周波数の繰り返
し信号パターン)を記録しておき、同期検出回路12及
びタイミング発生回路14により、かかる特定エリアに
対する情報読み取り期間にてタイミング信号(t)を発
生する構成としても良いのである。
【0028】図9はかかる構成における動作波形の一例
を示す図である。図の如く、サンプル値抽出回路13
は、上記サンプル値系列(q)の内、タイミング信号
(t)の発生期間内に得られたサンプル値、すなわち上
述の所定信号パターンに対応したサンプル値を振幅検出
用サンプル値(s)として抽出する。この際、振幅値検
出回路15は、かかる振幅検出用サンプル値(s)の各
サンプル値における最大値と最小値との減算を行って振
幅値を求め、これを振幅信号(r)として生成するので
ある。
【0029】又、上記の如きディジタル信号の記録再生
系をパーシャルレスポンス伝送系(Partial Response S
ystem)として考えると、A/D変換器10にて得られ
るサンプル値系列(q)における各サンプル値の取り得
る値は限定される。ここで、かかるパーシャルレスポン
ス伝送系としてPR(1、1)方式を適用した場合、サ
ンプル値系列(q)として理想的に取り得る値は、例え
ば{−1、0、1}の3値となる。
【0030】そこで、かかるサンプル値系列(q)の各
サンプル値の内、理想的に取り得る値の最大値としての
「1」、もしくは最小値としての「−1」に対応したサ
ンプル値を夫々抽出して、これらを振幅検出用サンプル
値(s)とする構成としても良いのである。図10は、
かかる構成からなるディジタル信号再生装置の一例、図
11は、かかる構成における動作波形の一例を示す図で
ある。
【0031】尚、図において図5と同一機能モジュール
には同一符号が付されている。かかる図において、A/
D変換器10にて得られたサンプル値系列(q)は、除
算回路11、データ判別回路16及びサンプル値抽出回
路13に夫々供給される。データ判別回路16は、サン
プル値系列(q)における各サンプル値のレベルが、−
0.5未満であるか、もしくは0.5以上である場合にデ
ータ判別信号を発生してこれをタイミング発生回路14
に供給する。タイミング発生回路14は、かかるデータ
判別信号に応じて所定パルス幅のタイミング信号(t)
を発生し、これをサンプル値抽出回路13に供給する。
サンプル値抽出回路13は、A/D変換器10から連続
して供給されてくるサンプル値系列(q)の内、上記タ
イミング信号(t)の発生期間内に得られた各サンプル
値を抽出し、これを振幅検出用サンプル値(s)として
振幅値検出回路15に供給する。振幅値検出回路15
は、かかる振幅検出用サンプル値(s)の内、そのレベ
ルが0.5以上である振幅検出用サンプル値と、−0.5
未満である振幅検出用サンプル値との減算結果により振
幅値を求めてこれを振幅信号(r)として除算回路11
に供給する。除算回路11は、上記サンプル値系列
(q)の各サンプル値を一律に上述の振幅信号(r)に
て除算し、この際得られた除算結果を振幅補正サンプル
値系列(k)としてビタビ復号器20に供給する。
【0032】要するに、サンプル値系列(q)中から抽
出した最大レベルである最大サンプル値と最小レベルで
ある最小サンプル値とを減算して振幅値を求め、かかる
サンプル値系列(q)の各サンプル値を一律にこの振幅
値にて除算したものを振幅補正サンプル値(k)とすれ
ば良いのである。又、上記実施例においては、除算回路
11を用いてサンプル値系列(q)から振幅信号(r)
を除算することにより振幅補正された振幅補正サンプル
値(k)を得る構成について説明したが、以下に、この
除算回路11を用いずに振幅補正を行う構成について説
明する。
【0033】図12は、かかる点に鑑みてなされた本発
明の第2の特徴によるディジタル信号再生装置の構成を
示す図である。図12においては、ディジタル信号の記
録再生系をPR(1、1)のパーシャルレスポンス伝送
系とした場合に適用されるディジタル信号再生装置の構
成の一例を示すものである。
【0034】図において、光ピックアップ1は、スピン
ドルモータ2によって回転駆動される光ディスク3に光
ビームを照射する。更に、光ピックアップ1は、かかる
光ディスク3からの反射光を光電変換して読取信号
(p)を得て、これをコンデンサC及び抵抗Rからなる
バイアス回路4に供給する。バイアス回路4は、光ピッ
クアップ1から供給された読取信号(p)中の直流成分
を除去してこれをA/D変換器10に供給する。A/D
変換器10は、かかるバイアス回路4を介して光ピック
アップ1から供給された読取信号を所定サンプルタイミ
ングにてディジタルのサンプル値系列(q)に変換して
これをデータ判別回路16、サンプル値抽出回路13及
びビタビ復号器20に夫々供給する。データ判別回路1
6は、サンプル値系列(q)における各サンプル値のレ
ベルが、−0.5未満であるか、もしくは0.5以上であ
る場合にデータ判別信号を発生してこれをタイミング発
生回路14に供給する。タイミング発生回路14は、か
かるデータ判別信号に応じて所定パルス幅のタイミング
信号(t)を発生し、これをサンプル値抽出回路13に
供給する。
【0035】サンプル値抽出回路13は、A/D変換器
10から連続して供給されてくるサンプル値系列(q)
の内、上記タイミング信号(t)の発生期間内に得られ
た各サンプル値を抽出し、これを振幅検出用サンプル値
(s)として振幅値検出回路15に供給する。振幅値検
出回路15は、かかる振幅検出用サンプル値(s)の
内、そのレベルが0.5以上である振幅検出用サンプル
値と、−0.5未満である振幅検出用サンプル値との減
算結果により振幅値を求めてこれを振幅信号(r)とし
て乗算回路24に供給する。予測値メモリ30には、サ
ンプル値系列(q)の各サンプル値として取り得る理想
的な値(ノイズ等の影響を受けない場合に得られる値)
としての複数の予測サンプル値が予め記憶されており、
これら予測サンプル値の各々が乗算回路24に夫々供給
される。乗算回路24は、予測値メモリ30に記憶され
ている全ての予測サンプル値の各々に一律に上述の振幅
信号(r)を乗算した振幅補正予測サンプル値を得てこ
れらをビタビ復号器20に供給する。尚、ビタビ復号器
20は、図3にて示されるが如き構成と同一構成であ
る。
【0036】次に、かかる構成における動作を図13を
参照しつつ説明する。先ず、A/D変換器10にて得ら
れる理想的なサンプル値系列(q)の取り得る値は{−
1、0、1}の3つであるので、かかる値の各々が予測
サンプル値として予測値メモリ30に記憶されている。
ここで、図13に示されるが如く、読取信号(p)に時
間経過に応じて振幅変動が生じると、A/D変換器10
にて得られるサンプル値系列(q)における各サンプル
値もかかる振幅変動に応じたものとなる。この際、サン
プル値抽出回路13及び振幅値検出回路15は、A/D
変換器10にて得られたサンプル値系列(q)の各サン
プル値の内、そのレベルが0.5以上であるか、もしく
は−0.5未満であるサンプル値を抽出して、これらに
基づいて振幅値を求めこの振幅値に応じた振幅信号
(r)を乗算回路24に供給する。よって、乗算回路2
4からは、3つの予測サンプル値{−1、0、1}の各
々にかかる振幅信号(r)を一律に乗算した振幅補正予
測サンプル値が図13の如く出力されるのである。
【0037】ビタビ復号器20内のブランチメトリック
演算回路21は、かかる乗算回路24から供給された振
幅補正予測サンプル値とサンプル値系列(q)との2乗
誤差、すなわち{[サンプル値系列(q)]−[振幅補
正予測サンプル値]}2をブランチメトリック信号とし
てパスメトリック演算回路22に供給する。この際、振
幅値検出回路15にて検出された振幅値をRとすると、
かかるブランチメトリック演算回路21にて生成される
ブランチメトリック信号は、
【0038】
【数1】 {[サンプル値系列(q)]−[予測サンプル値]・R}2 =R2・{[サンプル値系列(q)]/R−[予測サンプル値]}2・・・・(1) と表すことが出来る。
【0039】一方、図5に示されるが如き構成において
は、除算回路11により、サンプル値系列(q)からこ
の振幅値Rが除算された値がビタビ復号器20に供給さ
れるので、そのブランチメトリック演算回路21にて生
成されるブランチメトリック信号は、
【0040】
【数2】 {[サンプル値系列(q)]/R−[予測サンプル値]}2・・・・(2) となる。
【0041】よって、両式は係数としてR2が異なるこ
とになる。ここで、前述した如く、ビタビ復号において
は各パス毎に得られたブランチメトリック信号の累算加
算値を大小比較して最小となるパスを求めることによ
り、確からしいデータ系列を復号するものである。従っ
て、かかるブランチメトリック信号としては、上述の如
き相対的大小比較を行えるものであれば良いので、上記
式(1)及び(2)のどちらのブランチメトリックを用いても
正常な復号処理が可能である。
【0042】以上の如く、図12の如き構成において
も、図5に示されるが如き構成と同様に、サンプル値系
列(q)における振幅変動を補正しつつビタビ復号を行
うことが可能となるのである。尚、かかる図12の構成
においては、乗算回路24により、検出された振幅値と
予測サンプル値とを乗算して振幅補正予測サンプル値を
得る構成としているが、かかる構成に限定されるもので
はない。例えば、この乗算回路24を用いずに、予め、
生じ得る振幅変動による振幅値を予測サンプル値の各々
に乗算したものを振幅補正予測サンプル値として作成し
ておき、これを予測値メモリに記憶しておいても良いの
である。
【0043】図14は、かかる点に鑑みてなされた本第
2の発明の他の実施例によるディジタル信号再生装置の
構成を示す図である。尚、図14において図12と同一
機能モジュールには同一符号が付されている。かかる図
14において、アドレス生成回路25は、振幅値検出回
路15から供給された振幅信号(r)に応じたアドレス
信号を予測値メモリ30’に供給する。予測値メモリ3
0’は、供給されたアドレス信号に応じた振幅補正予測
サンプル値の各々を記憶内容の中から読出してこれをビ
タビ復号器20に供給する。
【0044】図15は、予測値メモリ30’のメモリマ
ップの一例を示す図である。ここで、サンプル値系列
(q)として理想的に取り得る値を{−1、0、1}の
3値とした場合に、これらが実際にサンプル値系列
(q)として得られると、振幅値検出回路15にて検出
される振幅値は「2」となる。この際、アドレス生成回
路25はアドレス信号として「3」を予測値メモリ3
0’に供給する。予測値メモリ30’は、かかるアドレ
ス信号に応じてその記憶内容である「−1」、「0」、
「1」各々を振幅補正予測サンプル値としてブランチメ
トリック演算回路21に供給する。すなわち、サンプル
値系列(q)における振幅値が正常値としての「2」で
ある場合は{−1、0、1}の3値がそのまま振幅補正
予測サンプル値としてブランチメトリック演算回路21
に供給されるのである。又、サンプル値系列(q)に−
10%の振幅変動が生じると、振幅値検出回路15にて
検出される振幅値は「1.8」となる。この際、アドレ
ス生成回路25はアドレス信号として「1」を予測値メ
モリ30’に供給する。予測値メモリ30’は、かかる
アドレス信号に応じてその記憶内容である「−0.
9」、「0」、「0.9」各々を振幅補正予測サンプル
値としてブランチメトリック演算回路21に供給するの
である。又、サンプル値系列(q)に+10%の振幅変
動が生じると、振幅値検出回路15にて検出される振幅
値は「2.2」となる。この際、アドレス生成回路25
はアドレス信号として「5」を予測値メモリ30’に供
給する。予測値メモリ30’は、かかるアドレス信号に
応じてその記憶内容である「−1.1」、「0」、「1.
1」各々を振幅補正予測サンプル値としてブランチメト
リック演算回路21に供給するのである。
【0045】尚、上記実施例においては、予測サンプル
値を予めメモリに記憶しておく構成としているが、かか
るメモリを使用せずにこの予測サンプル値を発生する構
成としても良い。例えば、伝送路としてのディジタル信
号記録再生系の入出力関係が、
【0046】
【数3】Y(k)=C0・X(k)+C1・X(k-1)・・・・(3) ただし、X(k):k時点における入力値 Y(k):k時点における出力値 C0、C1:伝送路係数 と表せる場合、かかるディジタル信号記録再生系は図1
6に示されるが如きFIR(Finite Impulse Respons
e)フィルタと等価とみなすことが出来る。
【0047】かかる図16において、所定サンプル時点
kにおける入力値X(k)が、1サンプル遅延回路60a
及び乗算器60bに供給される。1サンプル遅延回路6
0aは、所定サンプル時点kよりも1サンプル時点前に
供給された入力値X(k-1)を乗算器60cに供給する。
加算器60dは上述の式(3)にて示されるが如く、乗算
器60bにて得られたC0・X(k)と、乗算器60cにて
得られたC1・X(k-1)とを加算した値をk時点における
出力値Y(k)として出力する。
【0048】この際、かかる入力値が「−1」もしくは
「1」の2値であるとすると、{X(k)、X(k-1)}の
如き系列として取り得る組み合わせは、{−1、−
1}、{−1、1}、{1、−1}、{1、1}の4通
りである。よって、乗算器60b及び16cに供給され
る信号パターンは、上記4通りのパターンに限定され
る。従って、かかるディジタル信号記録再生系の出力と
して取り得る値、すなわち予測値は、図17に示される
が如き予測サンプル値発生回路にて求めることが出来る
のである。
【0049】図17において、乗算器61b、乗算器6
1c及び加算器61dからなるFIRフィルタにより、
上記入力値系列{−1、−1}における予測出力値Y1
が得られる。乗算器62b、乗算器62c及び加算器6
2dからなるFIRフィルタにより、上記入力値系列
{−1、1}における予測出力値Y2が得られる。乗算
器63b、乗算器63c及び加算器63dからなるFI
Rフィルタにより、上記入力値系列{1、−1}におけ
る予測出力値Y3が得られる。乗算器64b、乗算器6
4c及び加算器64dからなるFIRフィルタにより、
上記入力値系列{1、1}における予測出力値Y4が得
られる。
【0050】この際、かかる図17における実施例にお
いては、そのFIRフィルタの入力信号が「−1」、
「1」の固定値であるので、その構成は図18にて示さ
れる予測サンプル値発生回路60の如き構成に簡略化さ
れる。かかる図18において、反転回路65、66は伝
送路係数C0、C1夫々の絶対値をそのままに、極性を反
転する。この反転回路65、66は「−1」の乗算と同
じ動作を行う。図18の如く、Y1=−C0−C1、Y2
−C0+C1、Y3=C0−C1、Y4=C0+C1である。
【0051】図19は、かかる予測サンプル値発生回路
60を用いて構成された本発明第2の特徴によるディジ
タル信号再生装置における他の構成例を示す図である。
尚、図19において図12と同一機能モジュールには同
一符号が付されている。かかる図19において、乗算回
路26は、上述の如き伝送路係数としてのC1と、振幅
値検出回路15から供給された振幅信号(r)との乗算
を行い、この乗算結果を振幅補正伝送路係数C1’とし
てこれを予測サンプル値発生回路60に供給する。乗算
回路27は、上述の伝送路係数としてのC0と、振幅値
検出回路15から供給された振幅信号(r)との乗算を
行い、この乗算結果を振幅補正伝送路係数C0’として
これを予測サンプル値発生回路60に供給する。
【0052】予測サンプル値発生回路60は、予測サン
プル値Y1として−C0’−C1’を、予測サンプル値Y2
として−C0’+C1’を、予測サンプル値Y3として
0’−C1’を、予測サンプル値Y4としてC0’+
1’を夫々ビタビ復号器20に供給する。かかる図1
9に示されるが如き構成によれば、予測サンプル値を記
憶するためのメモリ(予測値メモリ30)が不要とな
り、構成を簡略化することができるのである。
【0053】尚、かかる図19の構成においては、乗算
回路26及び27により、振幅補正伝送路係数C0’及
びC1’を得る構成としているが、かかる構成に限定さ
れるものではない。例えば、この乗算回路26及び27
を用いずに、予め、生じ得る振幅変動による振幅値をか
かる伝送路係数C0及びC1の各々に乗算したものを振幅
補正伝送路係数C0’及びC1’として作成しておき、こ
れを係数メモリに記憶しておいても良いのである。
【0054】図20は、かかる点に鑑みてなされた本発
明第2の特徴によるディジタル信号再生装置における他
の構成例を示す図である。尚、図20においては、図1
9と同一機能モジュールには同一符号が付されている。
かかる図20において、アドレス生成回路25は、振幅
値検出回路15から供給された振幅信号(r)に応じた
アドレス信号を係数メモリ28に供給する。かかる係数
メモリ28は、供給されたアドレス信号に応じた振幅補
正伝送路係数の各々を記憶内容の中から読出してこれを
予測サンプル値発生回路60に供給する。
【0055】図21は、かかる係数メモリ28のメモリ
マップの一例を示す図である。ここで、サンプル値系列
(q)として理想的に取り得る値を{−1、0、1}の
3値とした場合に、実際にこれらがサンプル値系列
(q)として得られると、振幅値検出回路15にて検出
される振幅値は「2」となる。この際、アドレス生成回
路25はアドレス信号として「3」を係数メモリ28に
供給する。係数メモリ28は、かかるアドレス信号に応
じてその記憶内容であるC0及びC1各々を振幅補正伝送
路係数C0’及びC1’として予測サンプル値発生回路6
0に供給する。すなわち、サンプル値系列(q)におけ
る振幅値が正常値としての「2」である場合は伝送路係
数としてのC0及びC1がそのまま振幅補正伝送路係数と
して予測サンプル値発生回路60に供給されるのであ
る。又、サンプル値系列(q)にて−10%の振幅変動
が生じると、振幅値検出回路15にて検出される振幅値
は「1.8」となる。この際、アドレス生成回路25は
アドレス信号として「1」を係数メモリ28に供給す
る。係数メモリ28は、かかるアドレス信号に応じてそ
の記憶内容である0.9・C0及び0.9・C1各々を振幅
補正伝送路係数C0’及びC1’として予測サンプル値発
生回路60に供給する。又、サンプル値系列(q)に+
10%の振幅変動が生じると、振幅値検出回路15にて
検出される振幅値は「2.2」となる。この際、アドレ
ス生成回路25はアドレス信号として「5」を係数メモ
リ28に供給する。係数メモリ28は、かかるアドレス
信号に応じてその記憶内容である1.1・C0及び1.1
・C1各々を振幅補正伝送路係数C0’及びC1’として
予測サンプル値発生回路60に供給するのである。
【0056】
【発明の効果】以上の如く、本発明の第1の特徴による
ディジタル信号再生装置は、記録媒体から読み取られた
読取信号をA/D変換してディジタルのサンプル値系列
に変換し、かかるサンプル値系列中の最大レベルを有す
る最大サンプル値と最小レベルを有する最小サンプル値
との減算結果に基づいて振幅値を求め、上記A/D変換
されたサンプル値の各々を一律にこの振幅値で除算する
ことにより振幅変動が補正された補正サンプル値を得る
構成としている。
【0057】又、本発明の第2の特徴によるディジタル
信号再生装置は、記録媒体から読み取られた読取信号を
A/D変換してディジタルのサンプル値系列に変換し、
かかるサンプル値系列中の最大レベルを有する最大サン
プル値と最小レベルを有する最小サンプル値との減算結
果に基づいて振幅値を求め、この振幅値をビタビ復号器
における予測サンプル値の各々に一律に乗算したものを
最終的な予測サンプル値としてビタビ復号器に供給する
構成としている。
【0058】よって、本発明によれば、記録媒体からの
情報再生における機械的な位置誤差、もしくは記録媒体
の特性変動等の影響により読取信号に振幅変動が生じて
しまっても、この振幅変動分を補正しつつビタビ復号を
実行することが可能となるので、かかるビタビ復号にお
ける復号性能を劣化させることなくディジタル信号の再
生を行うことが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のディジタル信号再生装置の構成を示す図
である。
【図2】読取信号(p)の波形の一例を示す図である。
【図3】ビタビ復号器20の内部構成を示す図である。
【図4】パスメモリ23の内部構成の一例を示す図であ
る。
【図5】本発明第1の特徴によるディジタル信号再生装
置の構成を示す図である。
【図6】光ディスク3の構成の一例を示す図である。
【図7】本発明第1の特徴のディジタル信号再生装置に
よる動作波形を示す図である。
【図8】本発明第1の特徴のディジタル信号再生装置に
よる動作波形を示す図である。
【図9】本発明第1の特徴のディジタル信号再生装置の
他の実施例による動作波形を示す図である。
【図10】本発明第1の特徴によるディジタル信号再生
装置の他の実施例を示す図である。
【図11】本発明第1の特徴によるディジタル信号再生
装置の他の実施例による動作波形を示す図である。
【図12】本発明第2の特徴によるディジタル信号再生
装置の構成を示す図である。
【図13】本発明第2の特徴のディジタル信号再生装置
による動作波形を示す図である。
【図14】本発明第2の特徴によるディジタル信号再生
装置の他の実施例を示す図である。
【図15】予測値メモリ30’のメモリマップの一例を
示す図である。
【図16】FIRフィルタの構成の一例を示す図であ
る。
【図17】FIRフィルタによる予測サンプル値発生回
路の一例を示す図である。
【図18】予測サンプル値発生回路60の一例を示す図
である。
【図19】本発明第2の特徴によるディジタル信号再生
装置の他の実施例を示す図である。
【図20】本発明第2の特徴によるディジタル信号再生
装置の他の実施例を示す図である。
【図21】係数メモリ28のメモリマップの一例を示す
図である。
【主要部分の符号の説明】
11 除算回路 12 同期検出回路 13 サンプル値抽出回路 14 タイミング発生回路 15 振幅値検出回路 20 ビタビ復号器 21 ブランチメトリック演算回路 22 パスメトリック演算回路 23 パスメモリ 24 乗算回路 60 予測サンプル値発生回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル信号が記録されている記録媒
    体から読取られた読取信号から記録情報の再生を行って
    再生ディジタル信号を得るディジタル信号再生装置であ
    って、 前記読取信号を順次サンプリングしてディジタルのサン
    プル値系列に変換するA/D変換器と、 前記サンプル値系列中から最大レベルを有する最大サン
    プル値と最小レベルを有する最小サンプル値とを抽出す
    るサンプル値抽出手段と、 前記最大サンプル値と前記最小サンプル値との減算結果
    に基づいて振幅値を求めてこの振幅値に応じた振幅信号
    を発生する振幅値検出手段と、 前記サンプル値系列中のサンプル値各々から前記振幅信
    号を除算した除算結果を振幅補正サンプル値として得る
    除算手段と、 前記振幅補正サンプル値に基づいて復号処理を行って再
    生ディジタル信号を得る復号手段とを有することを特徴
    とするディジタル信号再生装置。
  2. 【請求項2】 前記記録媒体には同期検出用の鏡面部及
    び孤立ピットが形成されており、前記サンプル値抽出手
    段は前記サンプル値系列中から前記鏡面部に対応したサ
    ンプル値を前記最小サンプル値として抽出する一方前記
    孤立ピットに対応したサンプル値を前記最大サンプル値
    として抽出することを特徴とする請求項1記載のディジ
    タル信号再生装置。
  3. 【請求項3】 前記記録媒体には所定パターン信号が記
    録されており、前記サンプル値抽出手段は前記サンプル
    値系列中の前記所定パターン信号に対応した所定サンプ
    ル値系列中から前記最大サンプル値及び最小サンプル値
    を抽出することを特徴とする請求項1記載のディジタル
    信号再生装置。
  4. 【請求項4】 前記記録媒体にはパーシャルレスポンス
    方式による情報信号が記録されており、前記サンプル値
    抽出手段は前記サンプル値系列中から所定第1レベルよ
    り大なるレベルを有するサンプル値を前記最大サンプル
    値として抽出する一方所定第2レベルより小なるレベル
    を有するサンプル値を前記最小サンプル値として抽出す
    ることを特徴とする請求項1記載のディジタル信号再生
    装置。
  5. 【請求項5】 ディジタル信号が記録されている記録媒
    体から読取られた読取信号から記録情報の再生を行って
    再生ディジタル信号を得るディジタル信号再生装置であ
    って、 前記読取信号を順次サンプリングしてディジタルのサン
    プル値系列に変換するA/D変換器と、 前記サンプル値系列中から最大レベルを有する最大サン
    プル値と最小レベルを有する最小サンプル値とを抽出す
    るサンプル値抽出手段と、 前記最大サンプル値と前記最小サンプル値との減算結果
    に基づいて振幅値を求めてこの振幅値に応じた振幅信号
    を発生する振幅値検出手段と、 前記サンプル値系列の各サンプル値として取り得る複数
    の予測サンプル値を記憶している予測値メモリと、 前記予測サンプル値各々に前記振幅信号を一律に乗算し
    た乗算結果を振幅補正予測サンプル値として得る乗算手
    段と、 前記サンプル値系列の各サンプル値と前記振幅補正予測
    サンプル値各々との2乗誤差値の累算加算値が最小とな
    るデータ系列を前記再生ディジタル信号として復号する
    ビタビ復号器とを有することを特徴とするディジタル信
    号再生装置。
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