JPH07219263A - 像保持体再生装置 - Google Patents

像保持体再生装置

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JPH07219263A
JPH07219263A JP2614894A JP2614894A JPH07219263A JP H07219263 A JPH07219263 A JP H07219263A JP 2614894 A JP2614894 A JP 2614894A JP 2614894 A JP2614894 A JP 2614894A JP H07219263 A JPH07219263 A JP H07219263A
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JP
Japan
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destabilizing
forming substance
image
liquid
image forming
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Withdrawn
Application number
JP2614894A
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English (en)
Inventor
Tomoaki Sugawara
智明 菅原
Yoichi Asaba
陽一 浅場
Yoshiaki Miyashita
義明 宮下
Yoshiyuki Kimura
祥之 木村
Kazuhiro Ando
和弘 安藤
Tsuneo Maki
恒雄 牧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 像形成物質除去処理における各工程で発生す
る蒸気を回収して上記故障や錆びなどの発生を防止する
とともに、該回収した蒸気を効率良く再利用する。 【構成】 給液部2、トナー剥離部3及び乾燥部4を、
蒸気回収ダクト60が接続もしくは一体形成された被覆
部材206,302,403で覆う。蒸気回収ダクト6
0の先には蒸気を水として凝集させるための凝集装置6
2と、該蒸気を該凝集装置62に送るための吸引ファン
63とを設け、これらの先には給液部2に接続された水
供給ダクト61を設ける。これにより、給液部2、トナ
ー剥離部3及び乾燥部4それぞれから発生した蒸気は、
吸引ファン63により蒸気回収ダクト60を通って集め
られて凝集装置62へと送られ、該凝集装置62により
水とされた後、水供給ダクト61を通って給液部2に再
び供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター、印刷機等の画像形成装置によって像形
成物質が安定に付着した像保持体としての例えば転写シ
ートから、像形成物質と転写シートとの付着を不安定に
する不安定化液を転写シートに付与して像形成物質を取
り除く像保持体再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、記録済み転写シートとしての用紙
からトナーなどの像形成物質を除去する例えば像形成物
質除去方法及びその装置としては種々のものが知られて
いる。例えば溶剤を使用するものとして、特開平1−1
01576号公報には、トナーが付着された用紙をトナ
ー樹脂の可溶性溶剤中に浸漬させて超音波振動を印加
し、溶剤に溶解したトナーを紙面より遊離させる像形成
物質除去方法が開示されている。また、特開平4−30
0395号公報には、廃紙の印字部分に溶剤を浸漬、噴
霧あるいは塗布等による方法で付着させてトナーを溶解
し、溶解したトナーを洗浄、エアー吸引、吸着剤接触、
機械剥離あるいは静電気吸着等による方法で除去し、そ
の後乾燥・延伸などの紙の仕上げを行う像形成物質除去
方法が開示されている。
【0003】一方、溶剤を使用しないものとして、例え
ば特開平2−55195号公報には、支持体上に離型剤
を塗布した印刷体に電子写真方式あるいは熱転写方式で
載せた熱溶融性インキあるいはトナーを、該印刷体にイ
ンキ剥離体を重ね加熱ローラと圧力ローラの間を通し、
冷えてからインキ剥離体を剥がすことにより、該インキ
剥離体の方に付着させて除去する像形成物質除去方法が
開示されている。また特開平4−64472号公報に
は、少なくとも、表面に熱溶融性樹脂を有するエンドレ
スシートと、これを支えて回転させる熱ローラ及び冷却
ローラと、表面に離型処理をした紙(イレーザブルペー
パ)を軟化あるいは溶融した熱溶融性樹脂に押しつける
押圧ローラと、これらを連動して動かせる駆動部からな
るイレーザが開示されている。また特開平4−8298
3号公報には、互いに圧接して回転し圧接箇所に紙を通
過させる2本の並行に設けられたローラと、該2本のロ
ーラの少なくとも一方を加熱するヒーターと、該圧接箇
所を通過した紙を前記ローラから分離する掻取具と、前
記ローラに付着した像形成物質を前記ローラから除去す
る剥離装置とを備えた像形成物質除去装置が開示されて
いる。
【0004】ところで、上記溶剤を使用しない方法や装
置は、表面に紙繊維が露出している通常の紙に画像を記
録した記録済み転写シートから像形成物質を除去するの
に使用すると、例えば電子写真方式の定着工程で熱溶融
性樹脂を主成分とする像形成物質を転写シートに融着さ
せるなどして、像形成物質が転写シート表面の繊維に強
固に固着されているので、像形成物質除去の際に像形成
物質と共に表面の紙繊維を剥ぎ取って紙質を損傷してし
まう。特に像形成物質の除去性を高めるために、上記イ
ンキ剥離体、エンドレスシートあるいはローラさせた上
に熱や圧力を加える場合、種々の条件によっては、逆に
像形成物質と転写シートとの間の定着性を高めてしまっ
て除去を困難にすることもあった。
【0005】そこで、先に本出願人は、記録済み転写シ
ートに、不安定化剤としての水、界面活性剤を含む水溶
液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界面活性剤と水
溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の水あるいは水溶液を保持させるととも
に、剥離部材を介在させ、像形成物質を該剥離部材に加
熱接着もしくは加圧接着して転写シートから剥離する像
形成物質除去方法を提案した(例えば、特願平4−25
5916号参照)。これによれば、転写シートの紙質を
比較的損傷することなく、像形成物質のみを除去するこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この構成に
よれば、上記転写シートに対して上記不安定化剤として
の水あるいは水溶液を保持させる工程(濡らし工程)
や、剥離部材により像形成物質を転写シートから剥離す
る工程(剥離工程)から蒸気が発生し、該蒸気が装置電
装部や駆動部、及び他の工程に入り込み、ショート等の
故障や錆びなどが発生することがあるという問題点があ
った。
【0007】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、像形成物質除去処理
における各工程で発生する蒸気を回収して上記故障や錆
びなどの発生を防止するとともに、該回収した蒸気を効
率良く再利用できる像保持体再生装置を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、表面が繊維質状で構成され、
その表面上で像形成物質が安定に付着している像保持体
より、像形成物質を取り除く像保持体再生装置であっ
て、該像保持体表面と該像形成物質との付着状態を不安
定状態にする不安定化液を該像保持体に付与する不安定
化液付与手段と、該像形成物質に対して、該表面と該像
形成物質との付着力より大きい付着力を有する剥離部材
を、該像形成物質が付着した該表面側で、少なくとも該
表面上の像形成物質と接触させて、該像形成物質を該像
保持体から剥離する剥離手段と、該表面から該像形成物
質を剥離した後、該像保持体の平滑性・湿度を、該像形
成物質剥離前と略同一にする復元手段と、少なくとも該
復元手段により回収された該不安定化液を該不安定化液
付与手段に補充する不安定化液再利用手段とを設けたこ
とを特徴とするものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の像保持体再
生装置において、上記表面より像形成物質を取り除く
際、像形成物質を加熱して軟化させる加熱軟化手段と、
該加熱軟化手段の熱により回収された上記不安定化液を
上記不安定化液付与手段に補充する不安定化液再利用手
段とを設けたことを特徴とするものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1の像保持体再
生装置において、上記不安定化液再利用手段を、上記復
元手段を覆うように構成されたカバー部材と、該カバー
部材の所定の箇所を冷却する冷却手段と、該冷却手段に
より冷却された該カバー部材の所定の箇所に結露した水
滴を上記不安定化液付与手段に案内する通路手段とで構
成したことを特徴とするものである。
【0011】請求項4の発明は、表面が繊維質状で構成
され、その表面上で像形成物質が安定に付着している像
保持体より、像形成物質を取り除く像保持体再生装置で
あって、該像保持体表面と該像形成物質との付着状態を
不安定状態にする不安定化液と該不安定化液の該像保持
体への浸透を促進する浸透促進物質とを混合してなる不
安定化処理液を該像保持体に付与する不安定化処理液付
与手段と、該像形成物質に対して、該表面と該像形成物
質との付着力より大きい付着力を有する剥離部材を、該
像形成物質が付着した該表面側で、少なくとも該表面上
の像形成物質と接触させて、該像形成物質を該像保持体
から剥離する剥離手段と、該表面から該像形成物質を剥
離した後、該像保持体の平滑性・湿度を、該像形成物質
剥離前と略同一にする復元手段と、該不安定化処理液付
与手段内の該不安定化処理液における浸透促進物質の比
率が所定比率を下まわらない範囲で、少なくとも該復元
手段により回収された該不安定化液を該不安定化処理液
付与手段に補充する不安定化液再利用手段とを設けたこ
とを特徴とするものである。
【0012】請求項5の発明は、表面が繊維質状で構成
され、その表面上で像形成物質が安定に付着している像
保持体より、像形成物質を取り除く像保持体再生装置で
あって、該像保持体表面と該像形成物質との付着状態を
不安定状態にする不安定化液と該不安定化液の該像保持
体への浸透を促進する浸透促進物質とを混合してなる不
安定化処理液を該像保持体に付与する不安定化処理液付
与手段と、該像形成物質に対して、該表面と該像形成物
質との付着力より大きい付着力を有する剥離部材を、該
像形成物質が付着した該表面側で、少なくとも該表面上
の像形成物質と接触させて、該像形成物質を該像保持体
から剥離する剥離手段と、該表面から該像形成物質を剥
離した後、該像保持体の平滑性・湿度を、該像形成物質
剥離前と略同一にする復元手段と、少なくとも該復元手
段により回収された該不安定化液を貯蔵する貯蔵手段
と、該不安定化処理液付与手段内の該不安定化処理液が
所定量以下になると、該貯蔵手段内の不安定化液を、該
不安定化処理液として必要な所定濃度以上になるように
該浸透促進物質と混合して該不安定化処理液付与手段に
補充する補充手段とを設けたことを特徴とするものであ
る。
【0013】請求項6の発明は、請求項5の像保持体再
生装置において、上記表面より像形成物質を取り除く
際、像形成物質を加熱して軟化させる加熱軟化手段と、
該加熱軟化手段の熱により回収された上記不安定化液を
上記不安定化処理液付与手段に補充する不安定化液再利
用手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0014】請求項7の発明は、表面が繊維質状で構成
され、その表面上で像形成物質が安定に付着している像
保持体より、像形成物質を取り除く像保持体再生装置で
あって、該像保持体表面と該像形成物質との付着状態を
不安定状態にする不安定化液と該不安定化液の該像保持
体への浸透を促進する浸透促進物質とを混合してなる不
安定化処理液を該像保持体に付与する不安定化処理液付
与手段と、該像形成物質に対して、該表面と該像形成物
質との付着力より大きい付着力を有する剥離部材を、該
像形成物質が付着した該表面側で、少なくとも該表面上
の像形成物質と接触させて、該像形成物質を該像保持体
から剥離する剥離手段と、該表面から該像形成物質を剥
離した後、該像保持体の平滑性・湿度を、該像形成物質
剥離前と略同一にする復元手段と、少なくとも該復元手
段により回収された該不安定化液を該不安定化処理液付
与手段に補充する不安定化液再利用手段と、該不安定化
処理液付与手段内の該不安定化処理液における浸透促進
物質の比率を検出する検出手段と、該検出手段により該
不安定化処理液付与手段内の該不安定化処理液における
浸透促進物質の比率が所定比率以下であると検知された
場合、該不安定化処理液における該浸透促進物質の比率
が該所定比率以上になるように該浸透促進物質を該不安
定化処理液付与手段に補充する補充手段とを設けたこと
を特徴とするものである。
【0015】請求項8の発明は、請求項7の像保持体再
生装置において、上記表面より像形成物質を取り除く
際、像形成物質を加熱して軟化させる加熱軟化手段と、
該加熱軟化手段の熱により回収された上記不安定化液を
上記不安定化処理液付与手段に補充する不安定化液再利
用手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0016】
【作用】請求項1乃至8の発明においては、像保持体に
上記不安定化液を付与することにより、該像保持体の表
面に安定に付着している像形成物質と該像保持体との付
着状態を不安定状態にする。そして、該像形成物質に対
して、該表面と該像形成物質との付着力より大きい付着
力を有する剥離部材を、該像形成物質が付着した該表面
側で、少なくとも該表面上の像形成物質と接触させるこ
とにより、像保持体との付着状態が不安定状態になった
像形成物質を該像保持体から剥離させる。そして、像形
成物質が剥離された該像保持体は、復元手段によってそ
の平滑性・湿度が像形成物質剥離前と略同一にされる。
【0017】ここで、特に請求項4乃至8の発明におい
て、像保持体に付与された不安定化液は浸透促進物質に
よって像保持体への浸透が促進される。
【0018】また、特に請求項1の発明においては、不
安定化液再利用手段によって、少なくとも該復元手段に
より回収された該不安定化液が、不安定化液を像保持体
に付与する不安定化液付与手段に補充される。
【0019】また、特に請求項2の発明においては、加
熱軟化手段によって、像保持体の表面より像形成物質を
取り除く際、像形成物質を加熱して軟化させ、これによ
り、像形成物質が像保持体の表面から離れやすくする。
そして、像保持体に含浸した不安定化液は該加熱軟化手
段の熱により回収され、該回収された不安定化液は不安
定化液再利用手段によって上記不安定化液付与手段に補
充される。
【0020】また、特に請求項3の発明においては、上
記不安定化液再利用手段を、上記復元手段を覆うように
構成されたカバー部材と、該カバー部材の所定の箇所を
冷却する冷却手段と、該冷却手段により冷却された該カ
バー部材の所定の箇所に結露した水滴を上記不安定化液
付与手段に案内する通路手段とで構成したので、水分を
多量に含む復元手段周囲の雰囲気を液化できる。
【0021】また、特に請求項4の発明においては、不
安定化液再利用手段によって、少なくとも該復元手段に
より回収された該不安定化液が、該不安定化処理液付与
手段内の該不安定化処理液における浸透促進物質の比率
が所定比率を下まわらない範囲で不安定化処理液付与手
段に補充される。
【0022】また、特に請求項5の発明においては、該
不安定化液付与手段内の該不安定化処理液が所定量以下
になると、補充手段によって、少なくとも該復元手段に
より回収されて貯蔵手段に貯蔵された該不安定化液が、
該不安定化処理液として必要な所定濃度以上になるよう
に該浸透促進物質と混合されて該不安定化処理液付与手
段に補充される。
【0023】また、特に請求項6の発明においては、加
熱軟化手段によって、像保持体の表面より像形成物質を
取り除く際、像形成物質を加熱して軟化させ、これによ
り、像形成物質が像保持体の表面から離れやすくする。
そして、像保持体に含浸した不安定化液は該加熱軟化手
段の熱により回収され、該回収された不安定化液は不安
定化液再利用手段によって上記不安定化処理液付与手段
に補充される。
【0024】また、特に請求項7の発明においては、不
安定化液再利用手段によって少なくとも該復元手段によ
り回収された該不安定化液が、不安定化液と浸透促進物
質とを混合してなる不安定化処理液を像保持体に付与す
る不安定化処理液付与手段に補充される。ここで、検出
手段により該不安定化処理液付与手段内の該不安定化処
理液における浸透促進物質の比率が所定比率以下である
と検知された場合、補充手段によって、該不安定化処理
液付与手段内の該不安定化液における該浸透促進物質の
比率が該所定比率以上になるように、浸透促進物質が該
不安定化処理液付与手段内に補充される。
【0025】また、特に請求項8の発明においては、加
熱軟化手段によって、像保持体の表面より像形成物質を
取り除く際、像形成物質を加熱して軟化させ、これによ
り、像形成物質が像保持体の表面から離れやすくする。
そして、像保持体に含浸した不安定化液は該加熱軟化手
段の熱により回収され、該回収された不安定化液は不安
定化液再利用手段によって上記不安定化処理液付与手段
に補充される。
【0026】
【実施例】以下、本発明を転写型の電子写真複写機によ
って画像が形成された像保持体としての転写紙から、像
形成物質としての熱溶融性トナー(以下、トナーとい
う)を取り除く像保持体再生装置(以下、トナー除去装
置という)に適用した実施例について説明する。
【0027】図1は、本実施例に係るトナー除去装置の
概略構成を示す正面図である。まず、全体の概略を説明
すると、このトナー除去装置は、トナー像が形成された
転写紙10を一枚づつ分離給送する給紙部1と、給紙部
1から送られてきた転写紙10に液を供給する給液部2
と、液が供給された転写紙10からトナーを剥離して除
去するトナー剥離部3と、トナーが除去された転写紙1
0を乾燥させる乾燥部4と、乾燥部4から排出される転
写紙10を受け取る紙受け部5とを備えている。
【0028】上記給紙部1は、カセット11に積載され
た転写紙10を最上部のものから給紙ローラ12で給紙
し、図示しない分離機構で重送紙を分離して一枚の転写
紙10のみを、タイミング調整及びスキュー補正のため
のレジストローラ対13で送り出すものである。その具
体的な構成及び動作は電子写真複写機における給紙機構
と同様であるので、詳細な説明は省略する。 (以下、余白)
【0029】上記給液部2は、処理液20を所定量満た
した液容器201、転写紙10の一方の面(図中の上
面)に接触しながら、液容器201の処理液20中に案
内するように搬送する液中搬送ローラ202と、転写紙
10の他の面(図中の下面)を液容器201の処理液2
0中に案内する液中ガイド板203、上記給紙部1から
の転写紙を処理液20中に搬送する搬送ローラ対20
4、転写紙10を該給液部2からトナー剥離部3に搬送
する搬送ローラ対205などを備えている。この給液部
2において、給紙部1から給送された転写紙10は、液
中搬送ローラ202と液中ガイド板203とによって、
液容器201の処理液20中に案内され、処理液20に
浸漬された後、次のトナー剥離部3へと搬送される。
【0030】ここで、上記処理液20としては、水、水
溶性ポリマーを含む水溶液、界面活性剤を含む水溶液、
及び水溶性ポリマーと界面活性剤とを含む水溶液よりな
る群から選ばれた少なくとも1種の水あるいは水溶液を
用いることができる。また、該水又は水溶液には、所定
の有機溶剤を含有させることもできる。また、上記処理
液20として、有機溶剤のみを用いることもできる。
【0031】上記水溶性ポリマーとしては、例えば、デ
ンプン質(かんしょデンプン、ばれいしょデンプン、タ
ピオカデンプン、小麦デンプン、コーンスターチ等)、
マンナン(こんにゃく等)、海藻類(ふのり、寒天、ア
ルギン酸ナトリウム等)、植物粘質物(トロロアオイ、
トラガントゴム、アラビアゴム等)、微生物による粘質
物(デキストラン、レバン等)、タンパク質(にかわ、
ゼラチン、カゼイン、コラーゲン等)の天然ポリマー
や、セルロース系(ビスコース、メチルセルロース、エ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース等)、デンプン系(可溶性デンプ
ン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプ
ン)の半合成ポリマーや、合成ポリマー等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0032】また、上記界面活性剤としては、例えば、
陰イオン系(カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステ
ル塩、リン酸エステル塩、ホスホン酸塩等)、陽イオン
系(アミン塩、第四級アンモニウム塩、ベンザルコニウ
ム塩、塩化ベンゼトニウム塩、ピリジニウム塩、イミダ
ゾリニウム塩、スルホニウム塩、ポリエチレンポリアミ
ン等)、両性系(アミノ酸、カルボキシベタイン、スル
ホベタイン、アミノ硫酸エステル、アミノカルボン酸
塩、イミダゾリン誘導体等)、非イオン系(エーテル
型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型、多価
アルコール、アミノアルコール、ポリエチレングリコー
ル等)の通常の界面活性剤やフッ素系界面活性剤等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0033】また、上記水又は水溶液に含有させる有機
溶剤としては、ターペンチン、ジペンテン、ブチルアセ
テート、四塩化炭素、セロソルブアセテート、キシレ
ン、トルエン、エチルアセテート、ジアセトンアルコー
ル、メチルセロソルブアセテート、ベンゼン、メチルエ
チルケトン、メチルアセテート、メチレンクロリド、エ
チレンジクロリド、シクロヘキサン、セロソルブ、ジオ
キサン、アセトン、メチルセロソルブ、シクロヘキサノ
ール、ブタノール等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0034】また、上記単独で用いる有機溶剤として
は、炭素水素系溶剤であるヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナン、スピィリット、ナフサN01〜6(シェル
石油社の商品名)、アイソパーE,L,K,V(エクソ
ン社の商品名)、アイピーソルベント(出光石油社の商
品名)、シェルーゾル70,71、ソルベッソ100,
150(シェルオイル社の商品名)、アスコムOMS,
460(スピリッツ社の商品名)、ベガゾール103
0,2130,3040(モービル石油社の商品名)等
が挙げられる。更に、フッ素系溶剤であるフロリナート
FC40,43,70,77(住友3M社の商品名)、
アフルードE10,16,18等や、シリコーン系溶剤
である信越シリコーンKF96(商品名)、東レシリコ
ーンSH200,344(商品名)、東芝シリコーンT
SF431(商品名)等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0035】トナー剥離部3は、それぞれトナーの加熱
軟化手段としての加熱ランプ(図示せず)を内蔵し、互
いに圧接状態で配置された一対の剥離部材としての剥離
ローラ対301を備えている。
【0036】この剥離ローラ301の表面は、少なくと
も軟化しているトナーに対して、転写紙10と該トナー
との付着力より大きい付着力を有するものを用いて構成
する。具体的には、上記トナーと同一又は類似のトナー
成分樹脂や、接着剤の成分樹脂等を用いることができ、
またアルミ系、銅系、ニッケル系等の金属材料を用いる
こともできるが、これらに限定されるものではない、ま
た、上記樹脂は、水溶性のものであっても、あるいは非
水溶性のものであってもよい。
【0037】上記トナー成分樹脂としては、ポリスチレ
ン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン−ブ
チルアクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0038】また、上記接着剤の成分樹脂としては、に
かわ、ゼラチン、アルブミン、カゼイン等のタンパク質
系接着剤、デンプン系、セルロース系、複合多糖類系
(アラビアゴム、トラガントゴム等)等の炭水化物系接
着剤、酢酸ビニルの重合体及び共重合体、アクリル系、
エチレン共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリウ
レタン等の熱可塑性接着剤、ポリクロロプレン系、ニト
リルゴム系、再生ゴム系、SBR系、天然ゴム系等のゴ
ム系接着剤、ゴム系、アクリル系等の感圧接着剤、酸化
チタンを分散させたポリエチレンテレフタレート(PE
T)、等が挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0039】また、上記樹脂を用いる場合には、テンシ
ョンや熱による伸び防止、耐久性等の観点から、支持体
と表層の少なくとも2層以上の多層構造にすることが望
ましい。すなわち、図示の例のように剥離部材をローラ
形状にする場合には、ローラ形状の基体、例えばゴムロ
ーラ上に、上記樹脂からなる表層を形成して剥離部材を
構成することが望ましい。なお、剥離部材はベルト上や
カットシート状に構成することもできる。いずれの形状
にする場合にも上記樹脂を直接支持する支持体として、
例えば、セロハンテープ、クラフト紙粘着テープ、ポリ
塩化ビニルテープ、アセトンテープ、フィラメント補強
テープ等のテープ、等を用いることができる。
【0040】また、上記上下剥離ローラ301の加熱ラ
ンプ(図示せず)は、転写紙10表裏に密着して転写紙
10に固着しているトナーを加熱して軟化させ、これに
より、トナーを転写紙10の繊維から剥がれ易くするも
のである。この加熱は圧接部において転写紙10上のト
ナーが溶融しない程度に行うことが望ましい。トナーが
溶融してしまうと転写紙10上のトナーを、紙側と剥離
ローラ301側とに分断することなく、剥離ローラ30
1側へ転写させるのが、困難になるためである。また、
加熱し過ぎると剥離ローラ301対の圧接部を通過中に
転写紙10が乾燥し過ぎて、トナーの転写紙10に対す
る固着力が転写紙10が濡れている場合に比して強ま
り、転写紙10がトナーを介して剥離ローラ301に貼
り付いて分離できなくなる恐れがある。従って、加熱部
通過後の転写紙10に多少の湿り気が残って上記トナー
の再付着を防止できる程度に加熱することが望ましい。
【0041】上記乾燥部4は、転写紙10を乾燥させる
ものであり、加熱ランプ(図示せず)内蔵の例えばアル
ミからなる上乾燥ローラ401と、これに下方から圧接
する下乾燥ローラ402とから構成されている。
【0042】そして、上記紙受け部5は、この乾燥部4
から排出された転写紙10を受け取るための排紙トレー
501と、転写紙10を乾燥部4から排紙トレー501
へ搬送する排紙ローラ対502とを備えている。
【0043】以上の構成において、給紙部1から送られ
た転写紙10は、給液部2でそのトナー像面に液が均一
に供給され、トナー剥離部3に送られる。このトナー剥
離部3で、紙に固着しているトナーが剥離ローラ301
からの加熱で軟化し、剥離ローラ301表面に付着す
る。そして転写紙10が剥離ローラ301から分離する
際に、剥離ローラ301表面に付着したトナーが紙から
剥離し、これにより、紙からトナーが除去される。トナ
ーが除去された紙は乾燥部4で乾燥され、紙受け部5に
排出される。
【0044】以上、このトナー除去装置によれば、トナ
ーが付着した紙に液を供給して紙のトナーとの界面部に
液を浸透させた状態でトナーを剥離させるので、紙繊維
を傷めることなく、トナーを除去できる。
【0045】また、このトナー除去装置では、二つの剥
離ローラ301で転写紙10を挾持し、転写紙10両面
からトナーを除去するように構成したので、給紙部1の
カセット11にトナーを除去すべき転写紙10をセット
する場合に、表裏を考慮する必要がない。また両面使用
した転写紙の両面のトナーを除去したい場合にも、装置
内を一度通すだけで済む。
【0046】また、排出される転写紙10は乾燥部4で
乾燥されているので、取扱が容易で、また、乾燥部4に
よって加熱による乾燥でトナーが付着しやすい状態に戻
されているので、そのまま電子写真複写機などで使用す
ることができる。
【0047】なお、図1のトナー除去装置では、二つの
剥離ローラ301で転写紙10を挾持し、転写紙10両
面からトナーを除去するように構成されているが、対向
するローラの内の一方のみを剥離ローラ301にして、
転写紙10の片面のみからトナーを除去するようにする
こともできる。
【0048】ところで、上記図1のトナー除去装置にお
いては、上記給液部2、トナー剥離部3及び乾燥部4そ
れぞれは被覆部材206,302,403で覆われてい
る。これにより、電装部の短絡(ショート)や駆動部の
錆び等の不具合の原因となる蒸気の拡散が防止され、部
品・装置の信頼性が向上される。
【0049】ここで、上記トナー除去装置においては、
図2に示すように、給液部2、トナー剥離部3及び乾燥
部4それぞれから発生した蒸気を回収し、該蒸気を凝集
させて水にした後、該水を給液部2へ供給して再利用す
るように構成することができる。すなわち、図2におい
ては、給液部2、トナー剥離部3及び乾燥部4それぞれ
の被覆部材206,302,403に蒸気回収ダクト6
0が接続もしくは一体形成され、更に給液部2には水供
給ダクト61が接続もしくは一体形成されている。ま
た、蒸気回収ダクト60と水供給ダクト61との間には
給液部2、トナー剥離部3及び乾燥部4それぞれから発
生した蒸気を水として凝集させるための凝集装置62
と、該蒸気を該凝集装置62に送るための吸引ファン6
3とが設けられている。上記構成においては、給液部
2、トナー剥離部3及び乾燥部4それぞれから発生した
蒸気は、吸引ファン63により蒸気回収ダクト60を通
って集められて凝集装置62へと送られ、該凝集装置6
2により水とされた後、水供給ダクト61を通って給液
部2に再び供給される。そして、この構成によれば、給
液部2、トナー剥離部3及び乾燥部4それぞれから発生
した蒸気を吸引・凝集させることにより蒸気の拡散をよ
り効果的に防止できる。また、上記凝集装置62により
蒸気を水とした後、該水を給液部2に再び供給する構成
なので、該給液部2に対する処理液の供給量を抑えるこ
とが可能となる。
【0050】また、上記のように各所から発生した蒸気
を回収し、該蒸気を凝集させて水にした後、該水を給液
部2へ供給して再利用するように構成する場合、図3に
示すように、給液部2の被覆部材206とトナー剥離部
3の被覆部材302との間の転写紙搬送路、及びトナー
剥離部3の被覆部材302と乾燥部4の被覆部材403
との間の転写紙搬送路を、被覆部材206,302,4
03に接続もしくは一体形成された搬送路被覆部材64
で覆い、上記蒸気回収ダクト60を給液部2の被覆部材
206に設ける構成にすることもできる。上記構成にお
いては、乾燥部4から発生した蒸気は、吸引ファン63
によりトナー剥離部3、給液部2、蒸気回収ダクト60
の順に流れ、凝集装置62により水とされた後、水供給
ダクト61を通って給液部2に再び供給される。また、
トナー剥離部3から発生した蒸気は、吸引ファン63に
より給液部2、蒸気回収ダクト60の順に流れ、凝集装
置62により水とされた後、水供給ダクト61を通って
給液部2に再び供給される。そして、この構成によれ
ば、上記図2の場合と同様に、給液部2、トナー剥離部
3及び乾燥部4それぞれから発生した蒸気を吸引・凝集
させることにより蒸気の拡散をより効果的に防止でき、
上記凝集装置62により凝集された水を給液部2に再び
供給することにより、給液部2に対する処理液の供給量
を抑えることが可能となる。また、各所で発生した蒸気
は給液部2に向かって流れるので、該給液部2における
蒸気量が増え、転写紙10が濡れやすくなり、トナー除
去処理の効率化・高速化を図ることが可能となる。
【0051】なお、上記図2,3の構成において、上記
吸引ファン63は基本的には本体装置に同期して駆動さ
れるが、トナー除去処理終了後一定時間はそのまま駆動
して残蒸気を回収してから止まるように構成してもよ
い。
【0052】ところで、上記図2,3の給液部2におい
ては、回収された蒸気が凝集装置62で凝集された水の
みが補充されることになる。そのため、処理液20とし
て例えば上記界面活性剤を含む水溶液を用いる場合に
は、該処理液20における界面活性剤濃度に変化が生じ
る。
【0053】処理液20の界面活性剤濃度変化によるA
4サイズの普通紙の水の吸収に要する時間の変化は、図
4に示すような関係となる。すなわち、処理液20の界
面活性剤濃度が低下するにしたがって吸収に要する時間
は長くなる。そして、図5に示すように、この紙の水の
吸収に要する時間が長くなること(すなわち、図5にお
いて、吸収スピード(紙が水を吸収する速度)が遅くな
ること)は、給液部2での紙搬送速度の低下につなが
り、これは更にトナー除去処理の遅延化につながるため
好ましいことではなく、できるだけ該紙の水の吸収に要
する時間を短くすることが望まれる。
【0054】そこで、本実施例においては、処理液20
における界面活性剤濃度が10%以下の濃度であると紙
の水の吸収に要する時間が著しく長くなって好ましくな
いため、処理液20における界面活性剤濃度がこの濃度
になると界面活性剤を処理液20中に補充し、該濃度が
30%になるようにする。このための構成としては、例
えば図6に示すように、上記水供給ダクト61とは別に
給液部2に対して界面活性剤を補充するための界面活性
剤補充ダクト65を設け、該補充ダクト65からポンプ
などによって給液部2に界面活性剤を補充するような構
成とすることができる。そして、このとき、給液部2に
ある処理液20の量と上記濃度を検出し、必要量の界面
活性剤を補充するようにする。すなわち、本実施例にお
いては図7に示すように、まず、給液部2にある処理液
20の界面活性剤濃度が適正か否かを検出する(ステッ
プ1)。そして、該濃度が適正でないと検出された場
合、給液部2にある処理液20の現在量を測定し(ステ
ップ2)、上記処理液20の測定量に応じた量の界面活
性剤を給液部2に補充する(ステップ3)。
【0055】ところで、上記のようにして給液部2に界
面活性剤を補充している最中は、処理液20が適正な濃
度ではないため、転写紙10を濡らすのに時間がかかっ
てしまう。そこで、給液部2に界面活性剤を補充してい
る最中は、少なくとも給液部2での紙濡らし処理を停止
したり、少なくとも給液部2での紙の搬送速度を遅くし
たり、具体的には上記ステップ1で検出した濃度に適し
た搬送速度以下にしたりすれば、転写紙10を十分に処
理液20で濡らすことが可能となる。なお、上記給液部
2への界面活性剤の補充動作が十分短時間で完了する場
合には、上記のような対策を特に施す必要はない。
【0056】また、本実施例においては図8に示すよう
に、上記水供給ダクト61の途中に凝集された水をため
るためのタンク66を設け、該タンク66内の水が所定
量になった時点で界面活性剤補充ダクト65から該タン
ク66に界面活性剤を補充し、該タンク66内の界面活
性剤濃度が所定濃度になった時点で弁67を開けて、該
タンク66から給液部2に処理液20を補充するように
構成してもよい。
【0057】また、上記図8の構成において、タンク6
6から給液部2への処理液20の補充は以下のような動
作で行ってもよい。すなわち、図9に示すように、まず
給液部2の処理液20の量が所定量あるか否か(例えば
転写紙10を濡らす際に転写紙10の搬送路中に処理液
20があるか否か)を検出し(ステップ1)、処理液2
0が上記所定量ないと検出された場合に、給液部2の処
理液20の量が該所定量となるように、タンク66から
給液部2に処理液20を補充する(ステップ2)ように
してもよい。
【0058】なお、上記給液部2の処理液20の量が所
定量になるように処理液20を補充する構成の場合、界
面活性剤は上記のようにタンク66に補充するようにし
てもよいし、直接給液部2に補充するようにしてもよ
い。
【0059】以上のように、給液部2に対して凝集され
た水だけでなく界面活性剤をも補充するように構成する
ことで、給液部2の処理液20の界面活性剤濃度を所定
濃度に保つことが可能となり、これにより給液部2での
紙搬送速度の低下を防止でき、更にトナー除去処理の遅
延化を防止できる。
【0060】なお、上記実施例においては、回収された
蒸気を凝集装置62で凝集して生成された水を処理液2
0中に補充し続けることによって、該処理液20におけ
る界面活性剤濃度が極めて低下してしまうような場合に
は、上記吸引ファン63の駆動を停止させて回収した蒸
気を凝集装置62に送らないようにしてもよい。 (以下、余白)
【0061】次に、蒸気を回収し、該蒸気を水とした
後、該水を給液部2に補充するための他の実施例につい
て図10を用いて説明する。図10(a)においては、
乾燥部4は、加熱ヒータ404内蔵の例えばアルミから
なる加熱ドラム405と、複数の支持ローラ406に掛
け渡され、該加熱ドラム405の周面に一定角度巻き付
いた状態で無端移動する紙押圧用ベルト407とから構
成されている。この構成の乾燥部4においては、転写紙
10は加熱ドラム405と紙押圧用ベルト407との圧
接部を搬送され、該圧接部搬送中に加熱ヒータ404の
熱により乾燥される。
【0062】そして、本実施例においては、紙押圧用ベ
ルト407の移動により発生する気流が流れ込む位置に
気流流入口680が配設され、一部が給液部2の上記液
容器201内を通り、液容器201外に気流排出口68
1が配設された蒸気回収ダクト68が設けられている。
この蒸気回収ダクト68の上記液容器201内に配設さ
れた部分は屈曲されており、またこの屈曲部の一部は図
10(b)に示すように半透膜682で構成されてい
る。
【0063】この構成においては、上記乾燥部4で発生
した蒸気は紙押圧用ベルト407の移動により発生する
気流とともに上記気流流入口680から蒸気回収ダクト
68内に取り込まれる。そして、該蒸気は蒸気回収ダク
ト68の屈曲部を通過する際に液容器201内の処理液
20で冷却され結露する。ここで、蒸気回収ダクト68
は上述のように液容器201内で屈曲されているため、
気流の流れが屈曲され、蒸気をより効率よく結露させる
ことができる。そして、結露して生成された水は、上記
半透膜682の部分で、処理液20の溶媒により発生し
た浸透圧によって、処理液20中に戻っていく。
【0064】上記構成によれば、乾燥部4で発生した蒸
気を回収し、水として再利用できるので、液容器201
内に予め大量の処理液20を貯蔵しておく必要がなくな
り、該液容器201を小さく構成することができる。ま
た、液容器201内の処理液20は蒸気が結露するとき
の熱を回収することにより、液温が上がり、転写紙10
への浸透速度が速くなる。従って、トナー除去処理の高
速化を図ることが可能となる。
【0065】次に、トナー除去装置内で発生した蒸気を
回収するための他の実施例について説明する。図11は
本実施例に係るトナー除去装置の概略構成を示す正面図
である。このトナー除去装置も、上記図1に示したトナ
ー除去装置と同様に、トナー像が形成された転写紙10
を一枚づつ分離給送する給紙部1と、給紙部1から送ら
れてきた転写紙10に処理液20を供給する給液部2
と、処理液20が供給された転写紙10からトナーを剥
離して除去するトナー剥離部3と、トナーが除去された
転写紙10を乾燥させる乾燥部4と、乾燥部4から排出
される転写紙10を受け取る紙受け部5とを備えてい
る。なお、本実施例に係るトナー除去装置の構成のう
ち、上記図1に示したトナー除去装置と同一の構成につ
いては、図中図1と同一の符号を付すとともに、以下の
説明においてはその説明を省略する。
【0066】上記給紙部1は、転写紙10が積載される
給紙トレー101と、該給紙トレー101上の転写紙1
0を最上部のものから給紙する給紙ローラ102とで構
成されている。この給紙部1においては、図示しない分
離機構で重送紙を分離して一枚の転写紙10のみを給紙
ローラ102で送り出す。その具体的な構成及び動作は
電子写真複写機における給紙機構と同様であるので、詳
細な説明は省略する。
【0067】上記給液部2は、処理液20を所定量満た
した液容器201と、この液容器201中の液中に部分
的に没するように設けられ回転によって液を汲み上げて
転写紙10のトナー像面に供給する塗布ローラ212
と、紙搬送路を挟んでこの塗布ローラ212に対向する
ように設けられた紙規制部材としての規制ローラ213
と、上記給紙部1からの転写紙10を塗布ローラ212
と規制ローラ213との対向部に搬送する搬送ローラ対
204、転写紙10を該給液部2からトナー剥離部3に
搬送する搬送ローラ対205などを備えている。この給
液部2において、給紙部1から給送された転写紙10
は、塗布ローラ212によって処理液20がトナー像面
に供給された後、次のトナー剥離部3へと搬送される。
【0068】上記トナー剥離部3は、複数の支持ローラ
310,311,312,313に掛け回されたトナー
転写用のベルト(以下、転写ベルトという)314と、
転写ベルト314を挟んで支持ローラ313と圧接し合
うように設けられた加熱ヒータ315a内蔵の加熱ロー
ラ315と、転写ベルト314表面からトナーを除去す
るベルトクリーニング装置316とを備えている。この
転写ベルト314の少なくとも表面は、上記図1中の剥
離ローラ301表面と同様に、軟化したトナーにとって
付着しやすい材質で形成されている。例えばベルト自体
がアルミ系、銅系、ニッケル系など金属材料、又は酸化
チタンを分散させたポリエチレンテレフタレート(PE
T)などの高分子系材料で形成されている。表面材質と
して高分子系の材料を用いる場合にはテンションや熱に
よる伸び防止、耐久性などの観点からベースと表層の少
なくとも二層以上の多層構造にすることが望ましい。
【0069】また、上記加熱ローラ315の加熱ヒータ
315aは、上記図1中の剥離ローラ301の加熱ラン
プ(図示せず)と同様に、転写紙10の表面に密着して
転写紙10に固着しているトナーを加熱して軟化させ、
これにより、トナーを転写紙10の繊維から剥がれ易く
するものである。この加熱も、上記図1中の剥離ローラ
301の加熱ランプ(図示せず)と同様に、圧接部にお
いて転写紙10上のトナーが溶融しない程度に行うこと
が望ましい。
【0070】また、上記ベルトクリーニング装置316
は、転写ベルト314周面に断続的な引っ掻き力を及ぼ
して付着トナーを除去するワイヤブラシローラ316a
と、このワイヤブラシローラ316aよりもベルト移動
方向下流側で、ベルト周面に接触してベルト周面から残
留トナーを掻き落すブレード316bとを備え、これら
によりベルト周面から除去されたトナーをユニットケー
シング316c内に収容するようになっている。このワ
イヤブラシローラ316aとしては、黄銅ブラシを用い
たものや砥粒入り樹脂ブラシ(例えば砥粒入りナイロン
ブラシ)を用いたものなどが好適である。例えば線径
0.15mmの黄銅繊維からなるブラシを植設した直径5
5mmのワイヤブラシローラ316aを1000rpm以上
の回転速度で回転駆動させたところ、十分なトナー除去
効果が得られた。このような弾性ブラシを用いたワイヤ
ブラシローラ316aは、硬度が金属などに比して小さ
い樹脂材料によって表面が構成されている転写ベルト3
14を利用する場合に特に好適である。
【0071】上記乾燥部4は、上記図1に係るトナー除
去装置と同様に、転写紙10を乾燥させるものである
が、この構成については後で詳述する。
【0072】そして、上記紙受け部5は、上記乾燥部4
から排出された転写紙10を受け取るための排紙トレー
501を備えている。
【0073】以上の構成においては、上記図1に係るト
ナー除去装置と同様に、給紙部1から送られた転写紙1
0は、給液部2でそのトナー像面に液が均一に供給さ
れ、トナー剥離部3に送られる。このトナー剥離部3
で、紙に固着しているトナーが加熱ローラ315からの
加熱で軟化し、転写ベルト314表面に付着する。そし
て転写紙10が転写ベルト314から分離する際に、転
写ベルト314表面に付着したトナーが紙から剥離し、
これにより、紙からトナーが除去される。トナーが除去
された紙は乾燥部4で乾燥され、紙受け部5に排出され
る。
【0074】次に、本実施例に係るトナー除去装置にお
ける上記乾燥部4について説明する。図12は該乾燥部
4の概略構成を示す正面図である。乾燥部4は、例えば
加熱ヒータ(図示せず)を内蔵し互いに圧接するように
配設された上下乾燥ローラ410,411を備えてい
る。この上下乾燥ローラ410,411は、熱伝導性の
よい材質で構成された上下ユニットカバー412a,4
12bと、該上下ユニットカバー412a,412bの
転写紙搬送方向上流側対向部に回転可能に設けられた上
流側密閉ローラ対413と、該上下ユニットカバー41
2a,412bの転写紙搬送方向下流側対向部に回転可
能に設けられた下流側密閉ローラ対414と、該上流側
密閉ローラ対413及び下流側密閉ローラ対414と上
下ユニットカバー412a,412bとの間を埋めるよ
うに設けられた隙間埋めマイラー415とで覆われるよ
うになっている。
【0075】また、上ユニットカバー412aの上板部
及び下ユニットカバー412bの下板部の内部には、上
記上下乾燥ローラ410,411の軸方向に延在し、該
上下ユニットカバー412a,412b内部の温度を下
げるための複数の冷却パイプ416a,416bが埋め
込まれている。この冷却パイプ416は、後述する図1
3(図1中のA−A線矢印方向の断面図)に示すよう
に、一端部が該上下ユニットカバー412a,412b
外部に延出するように構成されている。
【0076】また、上記上ユニットカバー412aの内
部上面部及び下ユニットカバー412bの内部下面部に
はそれぞれ、上記上下乾燥ローラ410,411の軸方
向に延在するように溝部417が形成されている。
【0077】以上の構成に係る乾燥部4においては、乾
燥処理中は上下乾燥ローラ410,411によって加熱
されているため、上下ユニットカバー412a,412
b内部温度が上がり、転写紙10に含まれていた水分が
蒸発して、上下ユニットカバー412a,412b内部
は高温多湿の状態になる。ここで、上記冷却パイプ41
6a,416bの一端部は上述のように上下ユニットカ
バー412a,412b外部に延出するように構成され
ているため、該冷却パイプ416a,416bは外部温
度まで下がろうとする。そして、この冷却パイプ416
a,416bの温度低下作用によって、上下ユニットカ
バー412a,412bも冷され、乾燥部4内の水蒸気
は溝部417で結露する。
【0078】このようにして、本実施例の乾燥部4にお
いては、上下ユニットカバー412a,412b内部の
水蒸気を、該乾燥部4内で水滴に変えることができる。
また、上ユニットカバー412aの上板部及び下ユニッ
トカバー412bの下板部の内部にはそれぞれ複数の冷
却パイプ416a,416bが埋め込まれているので、
上下ユニットカバー412a,412bの温度を均一
に、かつ該上板部及び下板部の温度のみを局部的に下げ
ることができる。また、上下ユニットカバー412a,
412b内側で結露した水滴は溝部417に沿うように
成長するため、該溝部417に水分を蓄えることができ
る。また、該乾燥部4においては、転写紙10が出入り
する箇所に上流側密閉ローラ対413と下流側密閉ロー
ラ対414とを設け、該上流側密閉ローラ対413及び
下流側密閉ローラ対414と上下ユニットカバー412
a,412bとの間を隙間埋めマイラー415で埋める
ように構成しているので、転写紙10を通紙させなが
ら、乾燥部4内部の気密性を高め、蒸気が外部へ漏れる
のを防止できる。
【0079】ここで、上記構成に係る乾燥部4において
は、図12中のA−A線矢印方向の断面図である図13
に示すように、上記冷却パイプ416a,416bの上
下ユニットカバー412a,412b外部に延出する一
端部をそれぞれ上方及び下方に曲げ、この曲げられた部
分に冷却風を送るファン418を設けるようにしてもよ
い。このように構成すれば、冷却パイプ416a,41
6bを上記図12に係る構成の場合に比して効率良く冷
すことができ、上下ユニットカバー412a,412b
の温度を更に下げることが可能となる。その結果、乾燥
部4内部温度と上下ユニットカバー412a,412b
の温度との差が大きくなり、乾燥部4内部の水蒸気を上
記図12に係る構成の場合に比してより効率良く水滴化
することができるようになる。
【0080】また、図13に示すように、上ユニットカ
バー412aの内面に設けた溝部417を、中央部から
端部にいくにしたがって次第に下方に位置するように弓
なり状に形成してもよい。このように構成すれば、溝部
417に溜った水滴は、該溝部417の傾斜にしたがっ
て流れ落ちるようになるため、該水滴を成長させながら
意図する所望の箇所に集めることが可能となる。
【0081】そして、この場合、上ユニットカバー41
2aの、上記弓なり状に形成された溝部417の両端部
に流れ落ちてきた水滴を排出するための最小限の孔(図
示せず)を形成しておき、また、上下ユニットカバー4
12a,412bの外側に容器419a,419bを設
け、かつ上ユニットカバー412aの外側に該水滴を容
器419a,419bに案内するための流下案内部材4
20a,420bを設ける構成としてもよい。このよう
に構成すれば、溝部417で成長して該溝部417を流
れ落ちてきた水滴を、上下ユニットカバー412a,4
12b外部に排出して流下案内部材420a,420b
によって容器419a,419bに溜めることができ
る。
【0082】次に、本実施例に係る乾燥部4の変形例に
ついて説明する。なお、以下においては、上記図12,
13に係る乾燥部4の構成と異なる点についてのみ説明
する。図14は本変形例に係る乾燥部4の概略構成図で
ある。この乾燥部4の上ユニットカバー412aは、熱
伝導性のよい材質で構成されており、上板部外側部分に
複数のフィン421が設けられており、かつ内部上面部
に上記上下乾燥ローラ410の軸方向に延在するように
溝部417が形成されている。この構成においては、上
下ユニットカバー412a,412b内部の熱は、上ユ
ニットカバー412aを伝い、フィン421から自然放
熱される。この自然放熱により上ユニットカバー412
aは、特に溝部417が形成された上板部の温度が他の
部分に比べて低くなる。この結果、乾燥部4内の水蒸気
は溝部417でその温度差により結露するようになる。
【0083】また、本変形例に係る乾燥部4において
は、上ユニットカバー412aと同じように熱伝導性の
よい材質で構成された下ユニットカバー412b内部
に、上記上下乾燥ローラ410の軸方向に延在するよう
にヒーター422が設けられている。この構成において
は、ヒーター422によって、下ユニットカバー412
bの温度が上下ユニットカバー412a,412b内部
の温度よりも高められる。また、この下ユニットカバー
412bの温度上昇によって、上下ユニットカバー41
2a,412b内部の温度も高められる。このため、転
写紙10の乾燥効率を上げることができるとともに、溝
部417を形成していない下ユニットカバー412bで
の水蒸気の結露を防止できる。
【0084】また、本変形例においては、図14中のB
−B線矢印方向の断面図である図15に示すように、上
記フィン421を冷却するためのファン423を設ける
ようにしてもよい。このように構成すれば、フィン42
1の間に淀んでいる温まった空気を温度の低い空気と交
換することができ、上下ユニットカバー412a,41
2b内部の熱を効率良く逃がすことが可能となる。ま
た、上ユニットカバー412aのフィン421が形成さ
れた部分、すなわち溝部417が形成された上板部の温
度を更に下げることができる。
【0085】なお、上記変形例の場合においても、上記
図13に係る構成の乾燥部4と同様に、溝部417を弓
なり状に形成し、かつ、水滴排出用の孔と容器419
a,419bと流下案内部材420a,420bとを設
け、溝部417で結露した水滴を該容器419a,41
9bに集めるようにしてもよい。
【0086】次に、本実施例に係る乾燥部4の他の変形
例について説明する。なお、以下においては、上記図1
2,13に係る乾燥部4の構成と異なる点についてのみ
説明する。図16は本変形例に係る乾燥部4の概略構成
図である。本変形例に係る乾燥部4においては、上下乾
燥ローラ410,411を覆う上下ユニットカバー41
2a,412bのうち上ユニットカバー412aは断熱
性の材料で構成されている。そして、上下ユニットカバ
ー412a,412bの転写紙搬送方向上流側対向部に
は回転可能な上流側密閉ローラ対413が設けられ、ま
た該上下ユニットカバー412a,412bの転写紙搬
送方向下流側対向部には回転可能な下流側密閉ローラ対
414が設けられており、該上下ユニットカバー412
a,412b、上流側密閉ローラ対413及び下流側密
閉ローラ対414で内部が密閉状態になるようにされて
いる。なお、この場合、必要に応じて上記図12に示し
たような隙間埋めマイラー415を設けることによっ
て、より完全な密閉状態とすることが可能である。
【0087】また、本変形例においては、上乾燥ローラ
410と上ユニットカバー412aとの間に、該上乾燥
ローラ410軸方向に延在して該上乾燥ローラ410を
覆うように逆U字状に形成された蒸気捕獲メッシュ部材
424が設けられている。
【0088】また、この蒸気捕獲メッシュ部材424の
下方には、蒸気捕獲メッシュ部材424から滴り落ちる
水滴を受けるための容器425が設けられている。
【0089】また、この蒸気捕獲メッシュ部材424
は、図16中のC−C線矢印方向の断面図である図17
に示すように、一部が上下ユニットカバー412a,4
12b外部に延出するように構成されている。
【0090】なお、上記蒸気捕獲メッシュ部材424の
下端部が図18に示すように直線状に形成されている場
合には、上下ユニットカバー412a,412b内にあ
る蒸気捕獲メッシュ部材424の下端部の長手方向に延
在するような容器425を設ける必要がある。
【0091】以上の構成に係る乾燥部4においては、水
分を多量に含んだ状態で搬送されてきた転写紙10は上
下乾燥ローラ410,411によって熱が加えられ、こ
れにより転写紙10に含まれていた水分が上下ユニット
カバー412a,412b内部へ放出される。乾燥部4
内は上流側密閉ローラ対413及び下流側密閉ローラ対
414によって通紙部も密閉状態を保たれているので、
上記水分の放出により内部の湿度が上昇する。また、乾
燥部4内は上下乾燥ローラ410,411によって加熱
されているので、高温にもなっている。ここで、蒸気捕
獲メッシュ部材424は上下ユニットカバー412a,
412b外部に延出しており外気によって冷されている
ので、その温度は乾燥部4内部の温度よりも低い状態に
保たれている。従って、乾燥部4内の湿気は蒸気捕獲メ
ッシュ部材424表面で結露し、該湿気が結露して生じ
た水滴は成長しながら蒸気捕獲メッシュ部材424曲面
を伝って蒸気捕獲メッシュ部材424下端部に到り、該
下端部から容器425へと落ちて該容器425に溜めら
れる。
【0092】以上のように、本変形例においても、乾燥
部4内部の水蒸気を、該乾燥部4内で水滴に変えること
ができる。
【0093】また、蒸気捕獲メッシュ部材424上に結
露を生じさせることができ、該蒸気捕獲メッシュ部材4
24上の水滴を、自重によって該蒸気捕獲メッシュ部材
424を伝わせて成長させ、該成長した水滴を該蒸気捕
獲メッシュ部材424から落として容器425に集める
ことができる。
【0094】ここで、上記構成に係る乾燥部4において
は、図19に示すような下端部が長手方向中央部から端
部にいくにしたがって次第に下方に位置するように弓な
り状に形成された蒸気捕獲メッシュ部材424を用いて
もよい。この形状の蒸気捕獲メッシュ部材424を用い
た場合、該蒸気捕獲メッシュ部材424上の水滴は、蒸
気捕獲メッシュ部材424曲面を伝って蒸気捕獲メッシ
ュ部材424下端部に到り、該下端部において傾斜にし
たがって長手方向端部に集まるようになる。従って、蒸
気捕獲メッシュ部材424上の水滴を四隅に集中させて
集めることができる。 (以下、余白)
【0095】以上のように、本変形例においても、乾燥
部4内部の水蒸気を、該乾燥部4内で水滴に変えること
ができる。
【0096】また、蒸気捕獲メッシュ部材424上に結
露を生じさせることができ、該蒸気捕獲メッシュ部材4
24上の水滴を、自重によって該蒸気捕獲メッシュ部材
424を伝わせて成長させ、該成長した水滴を該蒸気捕
獲メッシュ部材424から落として容器425に集める
ことができる。
【0097】ここで、上記構成に係る乾燥部4において
は、図19に示すような下端部が長手方向中央部から端
部にいくにしたがって次第に下方に位置するように弓な
り状に形成された蒸気捕獲メッシュ部材424を用いて
もよい。この形状の蒸気捕獲メッシュ部材424を用い
た場合、該蒸気捕獲メッシュ部材424上の水滴は、蒸
気捕獲メッシュ部材424曲面を伝って蒸気捕獲メッシ
ュ部材424下端部に到り、該下端部において傾斜にし
たがって長手方向端部に集まるようになる。従って、蒸
気捕獲メッシュ部材424上の水滴を四隅に集中させて
集めることができる。そして、上記構成の蒸気捕獲メッ
シュ部材424を用いる場合には、図19に示すような
少なくとも蒸気捕獲メッシュ部材424の下端部の四隅
の下方に容器425を設ければよい。
【0098】また、上記構成に係る乾燥部4において
は、図17に示すように、上記蒸気捕獲メッシュ部材4
24の上下ユニットカバー412a,412b外部に延
出する部分を強制的に空冷するファン426を設けるよ
うにしてもよい。このように構成すれば、蒸気捕獲メッ
シュ部材424は更に低い温度を保つことが可能とな
る。その結果、乾燥部4内部温度と上下ユニットカバー
412a,412b内の蒸気捕獲メッシュ部材424部
分の温度との差が大きくなり、蒸気捕獲メッシュ部材4
24表面に付着する水滴の量が増え、効率良く乾燥部4
内の湿気を回収することができるようになる。
【0099】また、上記構成に係る乾燥部4において
は、下ユニットカバー412bを上ユニットカバー41
2aと同じように熱伝導性のよい材質で構成し、該下ユ
ニットカバー412b内部に、上記上下乾燥ローラ41
0の軸方向に延在するようにヒーター等の加熱装置42
7を設けてもよい。この構成においては、加熱装置42
7によって、下ユニットカバー412bが温められて、
上下ユニットカバー412a,412b内部の温度がよ
り高められる。このため、転写紙10の乾燥効率を上げ
ることができるとともに、上下ユニットカバー412
a,412b内部の温度と蒸気捕獲メッシュ部材424
の温度との差も大きくなり、効率良く乾燥部4内の湿気
を回収することができるようになる。
【0100】ところで、上記変形例に係る乾燥部4を用
いた場合にも、該乾燥部4で回収された水滴を給液部2
に送り、該給液部2で再利用するように構成することが
できる。以下、乾燥部4で回収された水滴を給液部2で
再利用可能に構成された他の実施例に係るトナー除去装
置について図20を用いて説明する。図20において、
乾燥部4には、該乾燥部4で回収された水滴を給液部2
に搬送するための搬送ポンプ71が途中に設けられた搬
送パイプ70の一端が接続され、該搬送パイプ70の他
端は給液部2の液容器201の上方に配設されている。
【0101】また、給液部2には、液容器201中の処
理液20を汲み出すための処理液汲み出しポンプ72が
途中に設けられ、該処理液汲み出しポンプ72によって
汲み出された処理液20を転写紙10に供給するための
処理液供給パイプ73が設けられている。
【0102】この構成においては、乾燥部4で回収され
た水滴は、搬送ポンプ71によって搬送パイプ70を通
り、乾燥部4から給液部2に搬送されて液容器201中
に補充される。そして、液容器201中の処理液20
は、処理液汲み出しポンプ72によって汲み出され、処
理液供給パイプ73から転写紙10に供給される。処理
液20が供給された転写紙10は、該処理液20によっ
て表面に付着したトナーTの該表面との付着状態が不安
定状態にされた後、加熱手段を有する加圧加熱ローラ3
20と該加圧加熱ローラ320に対向する剥離ローラ3
21との圧接部を通り、該剥離ローラ321によってト
ナーTが剥離される。
【0103】なお、上記構成例の場合、上記処理液20
は、上記図1又は図11と同様のものを用いる。また、
上記剥離ローラ321の表面は、上記図1の剥離ローラ
301又は図11の転写ベルト314の表面と同様に構
成する。
【0104】以上の構成によれば、乾燥部4で回収され
た水滴を給液部2に搬送し、該水滴を給液部2で再利用
することができる。
【0105】また、上記構成例においては、濃縮された
処理液20aを収容した濃縮処理液収容容器220を設
け、かつ、該濃縮処理液収容容器220から該濃縮処理
液20aを汲み出すための濃縮処理液汲み出しポンプ2
21が途中に設けられ、該濃縮処理液20aを液容器2
01中に供給するための濃縮処理液供給パイプ73を設
け、例えばトナー除去処理を行う転写紙10の量に応じ
て該濃縮処理液20aを該濃縮処理液収容容器220か
ら液容器201へ供給するようにしてもよい。このよう
に構成すれば、液容器201に対しては、濃縮処理液収
容容器220から濃縮された処理液20aが、また乾燥
部4から回収された水滴が供給されるので、液容器20
1中の処理液20の量の急激な減少を抑えることができ
る。そして、これにより、濃縮処理液収容容器220か
ら液容器201への濃縮処理液20aの供給タイミング
を長期化することができる。また、液容器201に対し
ては濃縮処理液収容容器220から濃縮された処理液2
0aが供給されるので、乾燥部4から回収された水滴が
供給されても、液容器201中の処理液20の濃度が低
下するのを抑えることができる。
【0106】また、上記構成例においては、上記処理液
汲み出しポンプ72及び濃縮処理液汲み出しポンプ22
1それぞれによる液搬送量を測定し、それぞれのポンプ
72,221の液搬送量を独立に制御できるように構成
してもよい。このように構成した場合、例えば、乾燥部
4から液容器201に対して供給された水滴の量に応じ
て、液容器201中の処理液20の濃度が一定になるよ
うに、濃縮処理液収容容器220からの濃縮処理液20
aの供給量を制御する。これによって、液容器201中
の処理液20の濃度を一定に保つことができる。
【0107】また、上記構成例においては、駆動装置2
23によって回転駆動される撹拌装置224を液容器2
01中に設け、該撹拌装置224で該液容器201中の
処理液20を撹拌するように構成してもよい。このよう
に構成した場合、例えば、乾燥部4から液容器201に
供給された水滴の量と、該水滴量に応じて濃縮処理液収
容容器220から液容器201に供給された濃縮処理液
20aの量とが所定量に達した時点で、駆動装置223
の駆動を開始させて撹拌装置224を回転させ、液容器
201中の処理液20を撹拌するようにする。これによ
って、液容器201中の処理液20に撹拌の必要が生じ
たときに該処理液20を撹拌し、該処理液20の濃度に
バラツキがないようにすることができる。
【0108】なお、上記図1〜3に係る実施例において
は、給液部2、トナー剥離部3及び乾燥部4それぞれに
ついて上記回収ダクト60、水供給ダクト61、凝集装
置62及び吸引ファン63を別個に設けるようにしても
よい。
【0109】また、上記図11に係る実施例において
は、上記図1〜3に係る実施例と同様に、給液部2及び
トナー剥離部3で蒸気を回収し、該蒸気を液化して給液
部2に送るようにしてもよく、また、このようにした場
合には、上記のように給液部2、トナー剥離部3及び乾
燥部4それぞれについて該蒸気を液化する機構を設けて
も、あるいは共通の液化する機構を設けてもよい。
【0110】
【発明の効果】請求項1乃至8の発明によれば、像保持
体に上記不安定化液を付与することにより、該像保持体
の表面に安定に付着している像形成物質と該像保持体と
の付着状態を不安定状態にした後、該像形成物質に対し
て、該表面と該像形成物質との付着力より大きい付着力
を有する剥離部材を、該像形成物質が付着した該表面側
で、少なくとも該表面上の像形成物質と接触させること
により、像保持体との付着状態が不安定状態になった像
形成物質を該像保持体から剥離させるので、像保持体か
ら像形成物質を良好に除去できる。また、上記剥離手段
で表面から像形成物質が取り除かれた像保持体を、復元
手段によって、処理前と同程度に像形成物質が安定に付
着しえる状態に復元するので、表面から像形成物質が取
り除かれた像保持体を、画像形成装置などによって再利
用することができる。
【0111】また、特に請求項4乃至8の発明によれ
ば、像保持体に付与された不安定化液は浸透促進物質に
よって像保持体への浸透が促進されるので、像保持体か
らの像形成物質の除去処理を短時間で行うことができ
る。
【0112】また、特に請求項1の発明によれば、不安
定化液再利用手段によって、少なくとも該復元手段によ
り回収された該不安定化液が、不安定化液を像保持体に
付与する不安定化液付与手段に補充されるので、故障や
錆びなどの発生を防止できるともに、該回収された不安
定化液を効率良く再利用できる。
【0113】また、特に請求項2の発明によれば、加熱
軟化手段によって、像保持体の表面より像形成物質を取
り除く際、像形成物質を加熱して軟化させ、これによ
り、像形成物質が像保持体の表面から離れやすくするの
で、例えば上記表面が繊維質で構成される像保持体を用
いる場合にも、該繊維質の損傷を一層良好に抑えながら
像形成物質を除去できる。また、像保持体に含浸した不
安定化液は該加熱軟化手段の熱により回収され、該回収
された不安定化液は不安定化液再利用手段によって上記
不安定化液付与手段に補充されるので、故障や錆びなど
の発生を防止できるともに、該回収された不安定化液を
効率良く再利用できる。
【0114】また、特に請求項3の発明によれば、上記
不安定化液再利用手段を、上記復元手段を覆うように構
成されたカバー部材と、該カバー部材の所定の箇所を冷
却する冷却手段と、該冷却手段により冷却された該カバ
ー部材の所定の箇所に結露した水滴を上記不安定化液付
与手段に案内する通路手段とで構成したことにより、水
分を多量に含む復元手段周囲の雰囲気を液化できるの
で、効率良く液化できる。
【0115】また、特に請求項4の発明によれば、不安
定化液再利用手段によって、少なくとも該復元手段によ
り回収された該不安定化液が、不安定化液と浸透促進物
質とを混合してなる不安定化処理液を像保持体に付与す
る不安定化処理液付与手段に補充されるので、故障や錆
びなどの発生を防止できるともに、該回収された不安定
化液を効率良く再利用できる。また、上記不安定化液
は、該不安定化処理液付与手段内の該不安定化処理液に
おける浸透促進物質の比率が所定比率を下まわらない範
囲で不安定化処理液付与手段に補充されるので、不安定
化液の像保持体への浸透速度を良好に保つことができ
る。
【0116】また、特に請求項5の発明によれば、該不
安定化液付与手段内の該不安定化処理液が所定量以下に
なると、補充手段によって、少なくとも該復元手段によ
り回収されて貯蔵手段に貯蔵された該不安定化液が、該
不安定化処理液として必要な所定濃度以上になるように
該浸透促進物質と混合されて該不安定化処理液付与手段
に補充されるので、故障や錆びなどの発生を防止できる
ともに、該回収された不安定化液を効率良く再利用でき
る。また、該不安定化液は、該不安定化処理液として必
要な所定濃度以上になるように該浸透促進物質と混合し
て該不安定化処理液付与手段に補充されるので、不安定
化液の像保持体への浸透速度を良好に保つことができ
る。
【0117】また、特に請求項6の発明によれば、加熱
軟化手段によって、像保持体の表面より像形成物質を取
り除く際、像形成物質を加熱して軟化させ、これによ
り、像形成物質が像保持体の表面から離れやすくするの
で、例えば上記表面が繊維質で構成される像保持体を用
いる場合にも、該繊維質の損傷を一層良好に抑えながら
像形成物質を除去できる。また、像保持体に含浸した不
安定化液は該加熱軟化手段の熱により回収され、該回収
された不安定化液は不安定化液再利用手段によって上記
不安定化処理液付与手段に補充されるので、故障や錆び
などの発生を防止できるともに、該回収された不安定化
液を効率良く再利用できる。
【0118】また、特に請求項7の発明によれば、不安
定化液再利用手段によって少なくとも該復元手段により
回収された該不安定化液が、不安定化液と浸透促進物質
とを混合してなる不安定化処理液を像保持体に付与する
不安定化処理液付与手段に補充されるので、故障や錆び
などの発生を防止できるともに、該回収された不安定化
液を効率良く再利用できる。また、検出手段により該不
安定化処理液付与手段内の該不安定化処理液における浸
透促進物質の比率が所定比率以下であると検知された場
合、補充手段によって、該不安定化処理液付与手段内の
該不安定化液における該浸透促進物質の比率が該所定比
率以上になるように、浸透促進物質が該不安定化処理液
付与手段内に補充されるので、不安定化液の像保持体へ
の浸透速度を良好に保つことができる。
【0119】また、特に請求項8の発明によれば、加熱
軟化手段によって、像保持体の表面より像形成物質を取
り除く際、像形成物質を加熱して軟化させ、これによ
り、像形成物質が像保持体の表面から離れやすくするの
で、例えば上記表面が繊維質で構成される像保持体を用
いる場合にも、該繊維質の損傷を一層良好に抑えながら
像形成物質を除去できる。また、像保持体に含浸した不
安定化液は該加熱軟化手段の熱により回収され、該回収
された不安定化液は不安定化液再利用手段によって上記
不安定化処理液付与手段に補充されるので、故障や錆び
などの発生を防止できるともに、該回収された不安定化
液を効率良く再利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るトナー除去装置の概略構成を示す
正面図。
【図2】蒸気再利用機構を備えたトナー除去装置の概略
構成図。
【図3】他の構成に係る蒸気再利用機構を備えたトナー
除去装置の概略構成図。
【図4】界面活性剤濃度変化と紙の水吸収に要する時間
変化との関係を示すグラフ。
【図5】紙の水吸収速度と給液部における紙搬送速度と
の関係を示すグラフ。
【図6】変形例に係る給液部の概略構成図。
【図7】同給液部に対する界面活性剤補充動作について
のフローチャート。
【図8】他の変形例に係る給液部の概略構成図。
【図9】同他の変形例に係る給液部に対する処理液補充
動作についてのフローチャート。
【図10】(a)は他の構成に係る蒸気再利用機構につ
いての概略構成図。(b)は同蒸気再利用機構の部分拡
大図。
【図11】他の実施例に係るトナー除去装置の概略構成
を示す正面図。
【図12】同トナー除去装置の乾燥部の概略構成を示す
正面図
【図13】図12中のA−A線矢印方向の断面図。
【図14】変形例に係る乾燥部の概略構成図。
【図15】図14中のB−B線矢印方向の断面図。
【図16】他の変形例に係る乾燥部の概略構成図。
【図17】図16中のC−C線矢印方向の断面図。
【図18】蒸気捕獲メッシュ部材の概略構成図。
【図19】他の構成に係る蒸気捕獲メッシュ部材の概略
構成図。
【図20】他の実施例に係るトナー除去装置の概略構成
を示す正面図。
【符号の説明】
1 給紙部 2 給液部 3 トナー剥離部 4 乾燥部 5 紙受け部 60 蒸気回収ダクト 61 水供給ダクト 62 凝集装置 63 吸引ファン 64 搬送路被覆部材 65 界面活性剤補充ダクト 66 タンク 67 弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 祥之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 安藤 和弘 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 牧 恒雄 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面が繊維質状で構成され、その表面上で
    像形成物質が安定に付着している像保持体より、像形成
    物質を取り除く像保持体再生装置であって、 該像保持体表面と該像形成物質との付着状態を不安定状
    態にする不安定化液を該像保持体に付与する不安定化液
    付与手段と、 該像形成物質に対して、該表面と該像形成物質との付着
    力より大きい付着力を有する剥離部材を、該像形成物質
    が付着した該表面側で、少なくとも該表面上の像形成物
    質と接触させて、該像形成物質を該像保持体から剥離す
    る剥離手段と、 該表面から該像形成物質を剥離した後、該像保持体の平
    滑性・湿度を、該像形成物質剥離前と略同一にする復元
    手段と、 少なくとも該復元手段により回収された該不安定化液を
    該不安定化液付与手段に補充する不安定化液再利用手段
    とを設けたことを特徴とする像保持体再生装置。
  2. 【請求項2】上記表面より像形成物質を取り除く際、像
    形成物質を加熱して軟化させる加熱軟化手段と、該加熱
    軟化手段の熱により回収された上記不安定化液を上記不
    安定化液付与手段に補充する不安定化液再利用手段とを
    設けたことを特徴とする請求項1の像保持体再生装置。
  3. 【請求項3】上記不安定化液再利用手段を、上記復元手
    段を覆うように構成されたカバー部材と、該カバー部材
    の所定の箇所を冷却する冷却手段と、該冷却手段により
    冷却された該カバー部材の所定の箇所に結露した水滴を
    上記不安定化液付与手段に案内する通路手段とで構成し
    たことを特徴とする請求項1の像保持体再生装置。
  4. 【請求項4】表面が繊維質状で構成され、その表面上で
    像形成物質が安定に付着している像保持体より、像形成
    物質を取り除く像保持体再生装置であって、 該像保持体表面と該像形成物質との付着状態を不安定状
    態にする不安定化液と該不安定化液の該像保持体への浸
    透を促進する浸透促進物質とを混合してなる不安定化処
    理液を該像保持体に付与する不安定化処理液付与手段
    と、 該像形成物質に対して、該表面と該像形成物質との付着
    力より大きい付着力を有する剥離部材を、該像形成物質
    が付着した該表面側で、少なくとも該表面上の像形成物
    質と接触させて、該像形成物質を該像保持体から剥離す
    る剥離手段と、 該表面から該像形成物質を剥離した後、該像保持体の平
    滑性・湿度を、該像形成物質剥離前と略同一にする復元
    手段と、 該不安定化処理液付与手段内の該不安定化処理液におけ
    る浸透促進物質の比率が所定比率を下まわらない範囲
    で、少なくとも該復元手段により回収された該不安定化
    液を該不安定化処理液付与手段に補充する不安定化液再
    利用手段とを設けたことを特徴とする像保持体再生装
    置。
  5. 【請求項5】表面が繊維質状で構成され、その表面上で
    像形成物質が安定に付着している像保持体より、像形成
    物質を取り除く像保持体再生装置であって、 該像保持体表面と該像形成物質との付着状態を不安定状
    態にする不安定化液と該不安定化液の該像保持体への浸
    透を促進する浸透促進物質とを混合してなる不安定化処
    理液を該像保持体に付与する不安定化処理液付与手段
    と、 該像形成物質に対して、該表面と該像形成物質との付着
    力より大きい付着力を有する剥離部材を、該像形成物質
    が付着した該表面側で、少なくとも該表面上の像形成物
    質と接触させて、該像形成物質を該像保持体から剥離す
    る剥離手段と、 該表面から該像形成物質を剥離した後、該像保持体の平
    滑性・湿度を、該像形成物質剥離前と略同一にする復元
    手段と、 少なくとも該復元手段により回収された該不安定化液を
    貯蔵する貯蔵手段と、 該不安定化処理液付与手段内の該不安定化処理液が所定
    量以下になると、該貯蔵手段内の不安定化液を、該不安
    定化処理液として必要な所定濃度以上になるように該浸
    透促進物質と混合して該不安定化処理液付与手段に補充
    する補充手段とを設けたことを特徴とする像保持体再生
    装置。
  6. 【請求項6】上記表面より像形成物質を取り除く際、像
    形成物質を加熱して軟化させる加熱軟化手段と、該加熱
    軟化手段の熱により回収された上記不安定化液を上記不
    安定化処理液付与手段に補充する不安定化液再利用手段
    とを設けたことを特徴とする請求項5の像保持体再生装
    置。
  7. 【請求項7】表面が繊維質状で構成され、その表面上で
    像形成物質が安定に付着している像保持体より、像形成
    物質を取り除く像保持体再生装置であって、 該像保持体表面と該像形成物質との付着状態を不安定状
    態にする不安定化液と該不安定化液の該像保持体への浸
    透を促進する浸透促進物質とを混合してなる不安定化処
    理液を該像保持体に付与する不安定化処理液付与手段
    と、 該像形成物質に対して、該表面と該像形成物質との付着
    力より大きい付着力を有する剥離部材を、該像形成物質
    が付着した該表面側で、少なくとも該表面上の像形成物
    質と接触させて、該像形成物質を該像保持体から剥離す
    る剥離手段と、 該表面から該像形成物質を剥離した後、該像保持体の平
    滑性・湿度を、該像形成物質剥離前と略同一にする復元
    手段と、 少なくとも該復元手段により回収された該不安定化液を
    該不安定化処理液付与手段に補充する不安定化液再利用
    手段と、 該不安定化処理液付与手段内の該不安定化処理液におけ
    る浸透促進物質の比率を検出する検出手段と、 該検出手段により該不安定化処理液付与手段内の該不安
    定化処理液における浸透促進物質の比率が所定比率以下
    であると検知された場合、該不安定化処理液における該
    浸透促進物質の比率が該所定比率以上になるように該浸
    透促進物質を該不安定化処理液付与手段に補充する補充
    手段とを設けたことを特徴とする像保持体再生装置。
  8. 【請求項8】上記表面より像形成物質を取り除く際、像
    形成物質を加熱して軟化させる加熱軟化手段と、該加熱
    軟化手段の熱により回収された上記不安定化液を上記不
    安定化処理液付与手段に補充する不安定化液再利用手段
    とを設けたことを特徴とする請求項7の像保持体再生装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1997019389A1 (en) * 1995-11-20 1997-05-29 Minnesota Mining And Manufacturing Company Liquid electrographic system having a vapor control system
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JP2013134177A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Japan Siper Quarts Corp シリカガラスルツボの三次元形状測定方法

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