JPH0784395A - 像保持体の再生方法、像保持体の再生装置、及び像保持体からの像形成物質除去装置 - Google Patents

像保持体の再生方法、像保持体の再生装置、及び像保持体からの像形成物質除去装置

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JPH0784395A
JPH0784395A JP5269873A JP26987393A JPH0784395A JP H0784395 A JPH0784395 A JP H0784395A JP 5269873 A JP5269873 A JP 5269873A JP 26987393 A JP26987393 A JP 26987393A JP H0784395 A JPH0784395 A JP H0784395A
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toner
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JP5269873A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Kimura
祥之 木村
Yoichi Asaba
陽一 浅場
Kiyoshi Tanigawa
清 谷川
Yoshiaki Miyashita
義明 宮下
Satoshi Shinguryo
慧 新宮領
Shinichi Kuramoto
信一 倉本
Sadao Takahashi
貞夫 高橋
Kazuhiro Ando
和弘 安藤
Tadashi Saito
忠司 斉藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転写紙から紙繊維を傷めることなくトナーを
除去して再利用可能にする転写紙再生装置を提供する。 【構成】 トナーが表面に安定して付着している転写紙
10に、液供給ユニット2で所定の処理液を供給して、
トナーの転写紙10に対する付着状態を不安定にする。
この処理液としては水、界面活性剤や水溶性ポリマーの
水溶液などを用いる。処理液を含有した転写紙10をト
ナー剥離ユニット3を送り、ここで加熱、加圧しながら
軟化したトナーが付着しやすい表面を有する剥離ローラ
302にトナーを付着させて、転写紙10のみを分離爪
303で剥離ローラ302表面から分離する。そして転
写紙を再び複写機などに使用してトナーを安定に付着さ
せることができるように、乾燥ユニット4で加熱などし
て含有している処理液を除去した後に、排紙トレー50
1上に排紙する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター、印刷機等の画像形成装置によって像形
成物質が安定に付着した像保持体から、像形成物質と像
保持体との付着を不安定にする不安定化液を像保持体に
付与して像形成物質を取り除く像保持体からの像形成物
質除去装置などの像保持体処理装置に係り、詳しくは、
像保持体に含浸している液の少なくとも一部を、像保持
体にしわなどを発生させることなく除去できる像保持体
処理装置及び像保持体からの画像形成物質除去装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、記録済み像保持体としての用紙か
らトナーなどの像形成物質を除去する例えば像形成物質
除去方法及びその装置としては種々のものが知られてい
る。例えば溶剤を使用するものとして、特開平1−10
1576号公報には、トナーが付着された用紙をトナー
樹脂の可溶性溶剤中に浸漬させて超音波振動を印加し、
溶剤に溶解したトナーを紙面より遊離させる像形成物質
除去方法が開示されている。また、特開平4−3003
95号公報には、廃紙の印字部分に溶剤を浸漬、噴霧あ
るいは塗布等による方法で付着させてトナーを溶解し、
溶解したトナーを洗浄、エアー吸引、吸着剤接触、機械
剥離あるいは静電気吸着等による方法で除去し、その後
乾燥・延伸などの紙の仕上げを行う像形成物質除去方法
が開示されている。
【0003】一方、溶剤を使用しないものとして、例え
ば特開平2−255195号公報には、支持体上に離型
剤を塗布した印刷体に電子写真方式あるいは熱転写方式
で載せた熱溶融性インキあるいはトナーを、該印刷体に
インキ剥離体を重ね加熱ローラと圧力ローラの間を通
し、冷えてからインキ剥離体を剥がすことにより、該イ
ンキ剥離体の方に付着させて除去する像形成物質除去方
法が開示されている。また特開平4−64472号公報
には、少なくとも、表面に熱溶融性樹脂を有するエンド
レスシートと、これを支えて回転させる熱ローラ及び冷
却ローラと、表面に離型処理をした紙(イレーザブルペ
ーパ)を軟化あるいは溶融した熱溶融性樹脂に押しつけ
る押圧ローラと、これらを連動して動かせる駆動部から
なるイレーザが開示されている。また特開平4−829
83号公報には、互いに圧接して回転し圧接箇所に紙を
通過させる2本の並行に設けられたローラと、該2本の
ローラの少なくとも一方を加熱するヒーターと、該圧接
箇所を通過した紙を前記ローラから分離する掻取具と、
前記ローラに付着した像形成物質を前記ローラから除去
する剥離装置とを備えた像形成物質除去装置が開示され
ている。
【0004】ところで、上記溶剤を使用しない方法や装
置は、表面に紙繊維が露出している通常の紙に画像を記
録した記録済み像保持体から像形成物質を除去するのに
使用すると、例えば電子写真方式の定着工程で熱溶融性
樹脂を主成分とする像形成物質を像保持体に融着させる
などして、像形成物質が像保持体表面の繊維に強固に固
着されているので、像形成物質除去の際に像形成物質と
共に表面の紙繊維を剥ぎ取って紙質を損傷してしまう。
特に像形成物質の除去性を高めるために、上記インキ剥
離体、エンドレスシートあるいはローラさせた上に熱や
圧力を加える場合、種々の条件によっては、逆に像形成
物質と像保持体との間の定着性を高めてしまって除去を
困難にすることもあった。
【0005】そこで、先に本出願人は、記録済み像保持
体に、不安定化剤としての水、界面活性剤を含む水溶
液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界面活性剤と水
溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の水あるいは水溶液を保持させるととも
に、剥離部材を介在させ、像形成物質を該剥離部材に加
熱接着もしくは加圧接着して像保持体から剥離する像形
成物質除去方法を提案した(例えば、特願平4−255
916号参照)。これによれば、像保持体の紙質を比較
的損傷することなく、像形成物質のみを除去することが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この方法に
よって像形成物質が除去された直後の像保持体は、上記
液が含浸ししているので、そのまま例えば電子写真複写
機などでの像形成に用いようとしても、像形成物質を安
定して付着させることが困難になる。また上記液が含浸
しているので取扱にくい。
【0007】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その第1の目的とするところは、像保持体に所
定の処理液を付与して像形成物質を除去した後に、該像
保持体を画像形成に用いることができるにする、像保持
体の再生方法及び像保持体の再生装置を提供することで
あり、その第2の目的は、像形成物質を除去した後の像
保持体を乾いて取扱が容易な状態にできる像保持体から
の像形成物質除去装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、像保持体の再生方法におい
て、像形成物質が安定して付着している像保持体の表面
と、像形成物質との付着状態を不安定な状態にし、該表
面上の像形成物質を剥離部材に接触させて該表面から取
り除いた後に、該表面を、像形成物質が安定して付着可
能な状態にすることを特徴とするものである。
【0009】また、請求項2の発明は、像保持体の再生
装置において、像形成物質が安定して付着している像保
持体の表面と、像形成物質との付着状態を不安定な状態
にする不安定化液を、像形成物質が安定して付着してい
る像保持体に付与する不安定化液付与手段と、該表面上
の像形成物質を剥離部材に接触させて該表面から取り除
く像形成物質除去手段と、像形成物質が除去された該表
面を、像形成物質が安定して付着可能な状態にする付着
性復元手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0010】また、請求項3の発明は、像保持体からの
像形成物質除去装置において、少なくとも一部が液含浸
可能な材質からなり表面に像形成物質が安定して付着し
ている像保持体に、該表面と像形成物質との付着状態を
不安定にする不安定化液を付与する不安定化液付与手段
と、該表面との付着が不安定になっている像形成物質
を、該表面から取り除く像形成物質除去手段と、像形成
物質除去後の像保持体に含浸している不安定化液の少な
くとも一部を除去する不安定化液除去手段とを設け、該
不安定化液除去手段を、基体に通気性の良好な通気性部
材を被装した第1の搬送部材と、該第1の搬送部材に当
接した第2の搬送部材との間に送りながら、像保持体の
不安定化液を除去するように構成したことを特徴とする
ものである。
【0011】また、請求項4の発明は、請求項3の像保
持体からの像形成物質除去装置において、上記第1の搬
送部材よりも下方に、熱を用いた不安定化液の気化促進
手段を設けたことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項5の発明は、請求項4の像保
持体からの像形成物質除去装置において、上記基体に中
空部と、該基体の表面より該中空部に貫通した孔部とを
設けたことを特徴とするものである。
【0013】また、請求項6の発明は、請求項5の像保
持体からの像形成物質除去装置において、上記基体の中
空部内より排気する排気手段を設けたことを特徴とする
ものである。
【0014】また、請求項7の発明は、請求項3の像保
持体からの像形成物質除去装置において、上記第1の搬
送部材が、上記通気性部材を被装した通気性部材被装部
と、円周方向に沿った溝部とを有し、該溝部に像保持体
を該第1の搬送部材より分離する分離爪を設けたことを
ことを特徴とするものである。
【0015】
【作用】請求項1の発明においては、像形成物質が安定
して付着している像保持体の表面と、像形成物質との付
着状態を不安定な状態にし、該表面上の像形成物質を剥
離部材に接触させて該表面から取り除いた後に、該表面
を、像形成物質が安定して付着可能な状態にする。
【0016】請求項2の発明においては、像形成物質が
安定して付着している像保持体に、不安定化液付与手段
によって、像形成物質が安定して付着している像保持体
の表面と、像形成物質との付着状態を不安定な状態にす
る不安定化液を付与する。また像形成物質除去手段によ
って該表面上の像形成物質を剥離部材に接触させて該表
面から取り除く。そして、付着性復元手段によって像形
成物質が除去された像担持体の表面を、像形成物質が安
定して付着可能な状態にする。
【0017】請求項3〜7の発明においては、像形成物
質が安定して付着している像保持体に、不安定化液付与
手段によって、像形成物質が安定して付着している像保
持体の表面と、像形成物質との付着状態を不安定な状態
にする不安定化液を付与する。また像形成物質除去手段
によって該表面上の像形成物質を剥離部材に接触させて
該表面から取り除く。そして、不安定化液除去手段によ
って像形成物質除去後の像保持体に含浸している不安定
化液の少なくとも一部を除去して、像保持体を取扱がよ
いな程度に乾かす。ここで、不安定化液除去手段では、
基体に通気性の良好な通気性部材を被装した第1の搬送
部材と、該第1の搬送部材に当接した第2の搬送部材と
の間に送りながら、像保持体の不安定化液を除去するの
で、例えば両搬送部材の当接部で像保持体を加熱して乾
燥させるようにした場合にも、当接部において、像保持
体から出る蒸気を第1搬送部材の通気性部材からなる表
層を介して逃がすことができる。
【0018】
【実施例】まず、本発明を転写型の電子写真複写機によ
って画像が形成された像保持体としての転写紙から、像
形成物質としての熱溶融性トナー(以下、トナーとい
う)を取り除くトナー除去装置に適用した実施例につい
て説明する。図1は本発明が適用できるトナー除去装置
の一例を示すものである。図1において、このトナー除
去装置は、積載状態で収容しているトナー像が形成され
た転写紙10を一枚づつ分離給送する給紙ユニット1
と、給紙ユニット1から送られてきた転写紙10に液を
供給する液付与ユニット2と、液が供給された転写紙1
0からトナーを除去するトナー剥離ユニット3と、トナ
ーが除去された転写紙10を乾燥させる乾燥ユニット4
と、乾燥ユニット4から排出される転写紙10を受ける
紙受けユニット5とを備えている。そして、このトナー
除去装置は、液付与ユニット2で転写紙10とトナーと
の付着状態を不安定化状態にする不安定化液(以下、処
理液という)20を転写紙10に付与して、処理液20
を少なくとも転写紙10とトナーとの界面部に浸透さ
せ、トナーと転写紙10との付着を不安定にした状態
で、トナー剥離ユニット3の剥離ローラ302によって
転写紙10からトナーを剥離した後、乾燥ユニット4で
乾燥させて転写紙を再利用可能にするものである。
【0019】ここで、上記処理液20としては、水、水
溶性ポリマーを含む水溶液、界面活性剤を含む水溶液、
及び水溶性ポリマーと界面活性剤とを含む水溶液よりな
る群から選ばれた少なくとも1種の水あるいは水溶液を
用いることができる。また、該水又は水溶液には、所定
の有機溶剤を含有させることもできる。また、上記処理
液20として、有機溶剤のみを用いることができる。
【0020】上記水溶性ポリマーとしては、例えば、デ
ンプン質(かんしょデンプン、ばれいしょデンプン、タ
ピオカデンプン、小麦デンプン、コーンスターチ等)、
マンナン(こんにゃく等)、海藻類(ふのり、寒天、ア
ルギン酸ナトリウム等)、植物粘質物(トロロアオイ、
トラガントゴム、アラビアゴム等)、微生物による粘質
物(デキストラン、レバン等)、タンパク質(にかわ、
ゼラチン、カゼイン、コラーゲン等)の天然ポリマー
や、セルロース系(ビスコース、メチルセルロース、エ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース等)、デンプン系(可溶性デンプ
ン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプ
ン)の半合成ポリマーや、合成ポリマー等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0021】また、上記界面活性剤としては、例えば、
陰イオン系(カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステ
ル塩、リン酸エステル塩、ホスホン酸塩等)、陽イオン
系(アミン塩、第四級アンモニウム塩、ブンザルコニウ
ム塩、塩化ベルゼトニウム塩、ピニジニウム塩、イミダ
ゾリニウム塩、スルホニウム塩、ポリエチレンポリアミ
ン等)、両性系(アミノ酸、カルボキシベタイン、スル
ホベタイン、アミノ硫酸エステル、アミノカルボン酸
塩、イミダゾリン誘導体等)、非イオン系(エーテル
型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型、多価
アルコール、アミノアルコール、ポリエチレングリコー
ル等)の通常の界面活性剤やフッ素系界面活性剤等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】また、上記水又は水溶液に含有させる有機
溶剤としては、ターペンチン、ジペンテン、ブチルアセ
テート、四塩化炭素、セロソルブアセテート、キシレ
ン、トルエン、エチルアセテート、ジアセトンアルコー
ル、メチルセロソルブアセテート、ベンゼン、メチルエ
チルケトン、メチルアセテート、メチレンクロリド、エ
チレンジクロリド、シクロヘキサン、セロソルブ、ジオ
キサン、アセトン、メチルセロソルブ、シクロヘキサノ
ール、ブタノール等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0023】また、上記単独で用いる有機溶剤として
は、炭素水素系溶剤であるヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナン、スピィリット、ナフサN01〜6(シェル
石油社の商品名)、アイソパーE,L,K,V(エクソ
ン社の商品名)、アイピーソルベント(出光石油社の商
品名)、シェルーゾル70,71、ソルベッソ100,
150(シェルオイル社の商品名)、アスコムOMS,
460(スピリッツ社の商品名)、ベガゾール103
0,2130,3040(モービル石油社の商品名)等
が挙げられる。更に、フッ素系溶剤であるフロリナート
FC40,43,70,77(住友3M社の商品名)、
アフルードE10,16,18等や、シリコーン系溶剤
である信越シリコーンKF96(商品名)、東レシリコ
ーンSH200,344(商品名)、東芝シリコーンT
SF431(商品名)等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0024】次に、図示の例の各ユニット1,2,3,
4,5について説明する。上記給紙ユニット1は、底板
101上に積載された転写紙10を最上部のものから給
紙ローラ102で給紙し、図示しない分離機構で重送紙
を分離して一枚の転写紙10のみを、タイミング調整及
びスキュー補正のためのレジストローラ対104で送り
出すものである。その具体的な構成及び動作は電子写真
複写機における給紙機構と同様であるので、詳細な説明
は省略する。
【0025】上記液付与ユニット2は、処理液20を所
定量満たした液容器201、転写紙10の一方の面(図
中の上面)に接触しながら、液容器201の処理液20
中に案内するように搬送する液中搬送ローラ202、液
中搬送ローラ202の駆動部(不図示)、転写紙10の
他の面(図中の下面)を液容器201の処理液20中に
案内する液中ガイド板203、挾持搬送手段としても機
能する絞りローラ対204、下側の絞りローラ204に
食い込み配置された絞り棒205、などを備えている。
このユニット2において、給紙ユニット1から給送され
た転写紙10は、液中搬送ローラ202と液中ガイド板
203とによって、液容器201の処理液20中に案内
され、処理液20に浸漬された後、絞りローラ対204
によって余分な処理液20が除去かれ、次のトナー剥離
ユニット3へと搬送される。なお、この例のように直接
転写紙10を処理液中に通して転写紙10に処理液を付
与するのに代え、塗布ローラで転写紙10の表面に処理
液を塗布したり、噴霧器により転写紙10の表面に霧状
にされた処理液を付着させたりして、付与するようにし
ても良い。その他任意の方法を用いることができる。
【0026】上記トナー剥離ユニット3は、それぞれト
ナーTの軟化手段としての加熱ランプ301を内蔵し互
いに圧接状態で配置された一対の剥離体としての剥離ロ
ーラ対302、転写紙排出側の圧接部近傍の剥離ローラ
302の表面に接触するように配設された分離爪30
3、剥離ローラ302の表面をクリーニングするクリー
ニング装置304、駆動部(不図示)等を備えている。
【0027】この剥離ローラ302の表面は、少なくと
も軟化しているトナーに対して、転写紙10と該トナー
との付着力より大きい付着力を有するものを用いて構成
する。具体的には、上記トナーと同一又は類似のトナー
成分樹脂や、接着剤の成分樹脂等を用いることができ、
またアルミ系、銅系、ニッケル系等の金属材料を用いる
こともできるが、これらに限定されるものではない。ま
た、上記樹脂は、水溶性のものであっても、あるいは非
水溶性のものであってもよい。
【0028】上記トナー成分樹脂としては、ポリスチレ
ン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン−ブ
チルアクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0029】また、上記接着剤の成分樹脂としては、に
かわ、ゼラチン、アルブミン、カゼイン等のタンパク質
系接着剤、デンプン系、セルロース系、複合多糖類系
(アラビアゴム、トラガントゴム等)等の炭水化物系接
着剤、酢酸ビニルの重合体及び共重合体、アクリル系、
エチレン共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリウ
レタン等の熱可溶性接着剤、ポリクロロプレン系、ニト
リルゴム系、再生ゴム系、SBR系、天然ゴム系等のゴ
ム系接着剤、ゴム系、アクリル系等の感圧接着剤、酸化
チタンを分散させたポリエチレンテレフタレート(PE
T)、等が挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0030】また、上記樹脂を用いる場合には、テンシ
ョンや熱による伸び防止、耐久性等の観点から、支持体
と表層の少なくとも2層以上の多層構造にすることが望
ましい。すなわち、図示の例のように剥離体をローラ形
状にする場合には、ローラ形状の基体、例えばゴムロー
ラ上に、上記樹脂からなる表層を形成して剥離体を構成
することが望ましい。なお、剥離体はベルト状やカット
シート状に構成することもできる。いずれの形状にする
場合にも上記樹脂を直接支持する支持体として、例え
ば、セロハンテープ、クラフト紙粘着テープ、ポリ塩化
ビニルテープ、アセトンテープ、フィラメント補強テー
プ等のテープ、等を用いることができる。
【0031】また上記上下剥離ローラ302の加熱ラン
プ301は、転写紙10表裏のに密着して転写紙10に
固着しているトナーを加熱して軟化させ、これにより、
トナーを転写紙10の繊維から剥がれ易くするものであ
る。この加熱は圧接部において転写紙10上のトナーが
溶融しない程度に行うことが望ましい。トナーが溶融し
てしまうと転写紙10上のトナーを、紙側と剥離ローラ
302側とに分断することなく、剥離ローラ302側へ
転写させるのが、困難になるためである。また加熱し過
ぎると剥離ローラ302対の圧接部を通過中に転写紙1
0が乾燥し過ぎて、トナーの転写紙10に対する固着力
が転写紙10が濡れている場合に比して強まり、転写紙
10がトナーを介して該ローラ302に貼り付いて上記
分離爪303で分離できなくなる恐れがある。従って、
加熱部通過後の転写紙10に多少の湿り気が残って上記
トナーの再付着を防止できる程度に加熱することが望ま
しい。
【0032】上記クリーニング装置304は、剥離ロー
ラ302の表面上のトナーTを除去するクリーニングロ
ーラ305、クリーニングローラ305上のトナーTを
掻き落すスクレーパブレード306、スクレーパブレー
ドで306で掻き落したトナーTを収容するトナー受け
(トナー容器)307を備えている。
【0033】このクリーニングローラ305の少なくと
も表面は、剥離ローラ302上に付着しているトナーT
に対する離型性が、剥離ローラ302表面の該トナーに
対する離型性より劣っている材料で構成されている。こ
の具体的な材料としては、アルミ系、銅系、ニッケル系
等の金属材料、又は酸化チタンを分散させたポリエチレ
ンテレフタレート(PET)等の高分子系材料が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0034】上記乾燥ユニット4は、転写紙10を乾燥
させるものであり、加熱ランプ401内蔵の例えばアル
ミからなる上乾燥ローラ402と、これに下方から圧接
する下乾燥ローラ404とから構成されている。この下
乾燥ローラ404は給液性部材からなる表層を備え、該
表層の液を絞り落す絞りブレード405が当接してい
る。なお、このような乾燥ローラ対402,404から
なる乾燥ユニット4において、乾燥の効率を向上させる
ためなどに種々の改良や変更を加えることができる。ま
た、乾燥ローラ対402,404に代え、ベルト手段を
用いて乾燥ユニットを構成することもできる。これらに
ついては乾燥ユニットの変形例として後述する。
【0035】そして、上記紙受けユニット5は、この乾
燥ユニット4から排出された転写紙を受けるための排紙
トレー501を備えている。 (以下、余白)
【0036】以上の構成において、給紙ユニット1から
送られた転写紙10は、液付与ユニット2でそのトナー
像面に液が均一に供給され、トナー剥離ユニット3に送
られる。このトナー剥離ユニット3で、紙に固着してい
るトナーが剥離ローラ302からの加熱で軟化し、剥離
ローラ302表面に付着する。そして分離爪303で紙
が剥離ローラ302から分離される際に、剥離ローラ3
02表面に付着したトナーが紙から剥離し、これによ
り、紙からトナーが除去される。トナーが除去された紙
は乾燥ユニット4で乾燥され、紙受けユニット5に排出
される。
【0037】以上、このトナー除去装置によれば、トナ
ーが付着した紙に液を供給して紙のトナーとの界面部に
液を浸透させた状態でトナーを剥離させるので、紙繊維
を傷めることなく、トナーを除去できる。
【0038】また、紙表面が液で濡れた状態で剥離ロー
ラ302と接触させ、かつ剥離ローラ302から分離す
る時点でも紙が湿った状態を維持できる程度に加熱する
ので、剥離ローラ302表面をトナー接着性有する材質
で構成した場合にも、紙表面自体が剥離ローラ302表
面に接着して分離不良が生じるのを防止でき、また分離
した紙部分が剥離ローラ302と再接触することによる
トナーの再転移を防止できる。
【0039】また、このトナー除去装置では、二つの剥
離ローラ302で転写紙10を挾持し、転写紙10両面
からトナーを除去するように構成したので、給紙ユニッ
ト1の底板101上にトナーを除去すべき転写紙10を
セットする場合に、表裏を考慮する必要がない。また両
面使用した転写紙の両面のトナーを除去したい場合に
も、装置内を一度通すだけで済む。
【0040】また、排出される転写紙10は乾燥ユニッ
ト4で乾燥されているので、取扱が容易で、また、乾燥
ユニット4によって加熱による乾燥でトナーが付着しや
すい状態に戻されているので、そのまま電子写真複写機
などで使用することができる。
【0041】次に、上記乾燥ユニット4の変形例につい
て説明する。なお、上記図1のトナー除去装置の全体構
成図は、二つの剥離ローラ302で転写紙10を挾持
し、転写紙10両面からトナーを除去するように構成さ
れているが、以降の各変形例に係る乾燥ユニットは、例
えば一つの剥離ローラ302のみを用いて、転写紙10
の片面のみからトナーを除去するように構成したトナー
除去装置にも適用できる。
【0042】まず、図2及び図3を用いて、乾燥ローラ
対402,404の変形に係る乾燥ユニットの変形例に
つい説明する。図1において、乾燥ローラ対402,4
03の圧接部には転写紙からの蒸気充満するので、効率
的な乾燥を行うには、この蒸気を効率的に圧接部からの
持ち出せるようにすることが望ましい。また、この圧接
部では転写紙の搬送方向に伸びるしわが発生しやすいの
で、転写紙を幅方向に引っ張りながら搬送することが望
ましい。そこで、本例の乾燥ユニットは、乾燥ローラ対
402,403の少なくとも一方のローラとして次のよ
うなローラを用いるものである。
【0043】図2(a)に示すローラは、軸線方向の中
央部の方が両端部よりも小径になっている鼓形状のロー
ラであり、これによれば、他方のローラとの圧接部で転
写紙を幅方向両側に引っ張りながら転写紙を搬送するこ
とが出来る。図2(b)に示すローラは、軸方向の中央
部を頂点として両側端部に広がるV字状の溝407を複
数表面に形成したものであり、これによっても、他方の
ローラとの圧接部で転写紙を幅方向両側に引っ張りなが
ら転写紙を搬送することが出来る。このようなV字状の
溝407に代え、軸方向中凹部を境にして、右側の周面
に例えば左螺子状の螺旋溝、右側の周面に例えば右螺子
状の螺旋溝を各々形成しても同様の搬送が可能である。
また、これらのように周面に溝を形成すれば、他方のロ
ーラとの圧接部における蒸気を、溝内に保持した状態で
ローラ回転により圧接部外へ持ち出すことができ、乾燥
の効率化を図ることができる。
【0044】図2(c)〜(f)は上記図2(b)のロ
ーラと同様に、周面に凹凸形状を設けて圧接部における
蒸気を凹部内に保持した状態でローラ回転により圧接部
外へ持ちだすものである。具体的には、図2(c)のロ
ーラは円周方向に1回りする突条408を軸方向に複数
設けたものであり、図2(d)は軸方向に伸びる突条4
08を周方向に複数設けたものであり、図2(e)は周
面を粗したものであり、図2(f)は周面に多数の窪み
409を形成したものである。
【0045】なお、図2(b)〜(f)のローラ周面の
凹部や凸部の形状としては、図3に示すように、断面円
弧状((a),(b))、断面三角状((c),
(d))、断面台形状((e),(f))などの形状を
採用することができる。また、図2中の(c)又は
(d)のローラを対にして用いる場合には、図4(a)
に示すように、一方のローラ409表面部に突条部40
8の間隔として生じる溝部411と他方のローラ410
表面部に同じく突条部408の間隔して生じる溝部41
2とが、両ローラの対向部でできるだけ互い違いになる
ように、好ましくは、完全に互い違いにし、かつ溝部4
11,412の大きさを転写紙10の全面がいずれか一
方の溝部411,412に対向するように、それぞれの
ローラ409,410の突条部408を形成しておくこ
とが望ましい。これによれば、両溝部411,412が
該対向部で互いに対向する率が大きい場合に比して、上
記対向部において、いずれか溝部411,412と対向
できる転写紙10部分の面積が大きくなり、該溝部41
1,412内を介しての水蒸気の排出を比較的良好にで
きる。
【0046】また、図2の(b)〜(d)のように表面
に凹凸を設けた後に、図4(b)に示すようにこの凹部
を通気性、吸水性の部材413で埋めても良い。これに
よれば、他のローラとの圧接部における蒸気をこの凹部
の部材413内に効率的に取り込みこんで、乾燥効率を
一層高めることが可能になる。
【0047】次に、図5を用いて他の変形例に係る乾燥
ユニットについて説明する。図5(a)において、この
乾燥ユニットは、上側ローラ409が、ある程度の硬度
を有するたとえば金属や耐熱性樹脂からなる基体ローラ
414上に、例えば不織布、布、耐熱性スポンジなどの
通気性部材からなる表層415が形成されて構成されて
いる。この上側ローラ409に当接する下側ローラ41
0は例えばその内部にヒータを備えた加熱ローラになっ
ている。これによれば、両ローラの圧接部で転写紙から
出た蒸気を上側ローラ415の表層415に取り込んで
圧接部外に排出することが出来る。なお、上側ローラ4
19をある程度の硬度を有し、かつ、通気性も有する材
料で構成する場合には、上記のような二層以上の構成に
する必要はない。
【0048】また、図5(a)の上側ローラ409の基
体ローラ414として、図5(b)に示すように表面か
ら中空内部に貫通する孔417を複数形成したローラを
用い、かつ、この中空内部を排気用のファン418に接
続すれば、上記表層415及び外孔417を介して中空
内部に蒸気を取り込み更にファン418で外部に排気す
ることができる。
【0049】また、図6(a)に示すように上側ローラ
409の周囲を覆うカバー419を設けて、上記ファン
418による吸引力を、上記表層415及び外孔417
を介して中空内部への蒸気取り込みに集中させるように
しても良い。なお、図示の例では、転写紙の巻き付きを
防止するために、上下ローラ409,410それぞれ
に、先端がローラ周面に当接するようにスプリングで付
勢された分離爪420が設けられている。この分離爪4
20のうち、上側ローラ409に付設されたものの爪先
端は、表層がスポンジなどの損傷や分離爪420のひっ
かかりが生じやすい通気性部材で構成されている場合に
は、図6(b)に示すように、丸みを持った形状にする
ことが望ましい。このように分離爪420のひっかかり
などを防止するために、爪先端に丸みを持たせるのに代
え、又は加え、図6(c)に示すように、分離爪420
の先端部が入り込むための周方向に1回りする環状の通
気性部材不装着部421を設けてもよい。これによれ
ば、例えば分離爪420の先端部を基体ローラ414自
体の周面に当接させることにより、転写紙の巻き付きを
完全に防止することもできる。
【0050】次に、図7を用いて、更に他の変形例に係
る乾燥ユニットについて説明する。図7において、本例
に係る乾燥ユニットは、支持ローラ対422,423に
掛け渡され、金属などの熱伝導性材料からなるベルト4
24と、該ベルト424で囲まれた空間内であって、上
方移動中のベルト部分に近接する箇所に設けられた面状
ヒータ425、図1のトナー剥離ユニット3側から送ら
れてくる転写紙10を該ベルト424上にガイドするた
めの入り口ガイド426とを備えている。これらによ
り、トナー剥離ユニット3側から送られ、入り口ガイド
426でガイドされながらベルト424に載せされた転
写紙を、面状ヒータ425で加熱されているベルト42
4で搬送しながら乾燥させる。
【0051】また、該ベルト424の排出側の支持ロー
ラ422上部に巻きついている部分に当接するプレッシ
ャーローラ429、該ベルト424の上部移動部分上に
近接して設けられた背面カバー428付きのヒータ42
7、上記プレッシャーローラ430やベルト424への
転写紙の巻き付きを防止するための分離爪430,43
1とベルト424から排出される転写紙をガイドする排
出ガイド432、及び、転写紙排出コロ対433も設け
られている。このプレッシャーローラ430は、乾燥後
の転写紙の波打ちを矯正するものである。また上記ヒー
タ427は例えば赤外線ヒータで構成され、転写紙を上
面側からも加熱した効率よく乾燥させるために設けられ
ている。図示の例では、転写紙搬入側ほどベルト424
から離間するように傾斜した姿勢で取り付けられ、これ
により、該ヒータ427への転写紙ひっかかりによるジ
ャムが生じにくいようになっている。また上記分離爪4
30,431はプレッシャローラ429やベルト424
の排出側支持ローラ422が十分小径で曲率分離が可能
な場合には省略することもできる。
【0052】また、この乾燥ユニットには、転写紙の乾
燥度合いを検知するための温湿度センサ434も設けら
れている。このセンサ434としては、例えば湿度セン
サを用いることができる。これは、例えば図9(a)に
示すように転写紙(転写シート)の湿度と近傍の雰囲気
湿度との間に所定の関係が存在することを利用するもの
である。図9(d)は横軸に湿度、縦軸にセンサ434
の出力をとって、転写紙の湿度及び雰囲気湿度とセンサ
434の出力電圧との関係を示したものである。これら
の関係を利用し、転写紙湿度に応じて、例えば図9
(b)に示すように面状ヒータ425などの設定温度を
切り換えたり、図9(c)に示すようにベルト424に
よる搬送速度を切り換えたりすることができる。
【0053】なお、図7の例では、ベルト424内の面
状ヒータ425は、ベルト424の支持ローラ対42
2,423での張設面積とほぼ対応した大きさであって
固定的に設けられ、また、ベルト424上方のヒータ4
27も固定的に設けられているが、例えば後者のヒータ
427について、図8(a),(b)に示すように、姿
勢変更可能に、かつ、該姿勢変更によってベルト424
の幅(W)方向において、カバーできる幅が変化するよ
うに構成し、乾燥すべき転写紙10の幅に応じて、ヒー
タ427,425の姿勢を切り換えるようにしても良
い。
【0054】次に、図10(a)を用いて、更に他の変
形例に係る乾燥ユニット4について説明する。図10
(a)に示す本例の乾燥ユニットは、互いの表面によっ
て転写紙を挾持した状態で所定領域に渡って並走するよ
うに設けられた一対のベルト438,424を備えてい
る。具体的には下方に位置するベルト424は、ほぼ同
一の高さに設けられた排出側支持ローラ422(駆動ロ
ーラになっている)と搬入側支持ローラ423に掛け渡
され、上方移動部の途中でバックアップローラ439に
よりバックアップされている。一方上方に位置するベル
ト438は下方ベルト424の排出側支持ローラ422
に対向する排出側支持ローラ435、上記バックアップ
ローラ439に対向した搬入側支持ローラ436及び搬
入側支持ローラよりも転写紙進入方向上流側であってこ
れらの支持ローラ435,436よりも上方に位置する
引上げ支持ローラ437に掛け渡されている。
【0055】上方ベルト438の搬入側支持ローラ43
6とバックアップローラ439との対向部から、両ベル
ト424,438の排出側支持ローラ対422,435
の対向部までの領域が両ベルト424,438が接触状
態で並走し、このベルト面間で転写紙を挾持搬送し得る
挾持領域になっている。このベルト438のうち下方の
ベルト424は、熱伝導性の良好な材料、例えば金属材
料で構成され、この下方ベルト424が包囲する空間内
であって、上記挾持領域にある下方ベルト424部分を
加熱し得る箇所に面状ヒータ425が配設されている。
一方、上方ベルト438は、通気性材料、例えば不織
布、布、網構造の材質などで構成され、これで包囲する
内部空間は負圧空間になり得るように吸引ファン441
が接続されている。また、この上方ベルト包囲空間内に
上方ベルトの上部移動部分を通って上方の空気が流入す
るのを防止して、この吸引ファン441の吸引力が、上
記挾持領域にある転写紙からの蒸気の吸引に効率的に使
われるようにするために、上ベルト438の上方移動部
分などを覆うカバー442が設けられている。図中の矢
印はこの吸引ファン441の吸引による空気流を示すも
のである。
【0056】そして、両ベルト424,438の搬入側
における楔状対向空間に、転写紙予熱用の例えば赤外線
ヒータ440が設けられ、上方ベルト438の包囲空間
内には転写紙の乾燥度合いを検知するための温湿度セン
サ434が設けられている。また、先端が両ベルト42
4,439それぞれの排出側支持ローラ435,422
の巻き付き部分に接触するように、スプング付勢された
分離爪430.431が設けられている。また、この両
ベルト438,424による挾持領域よりも転写搬送方
向上流側の所定箇所には、転写紙の例えば後端を検知す
る紙検知センサ950が設けられ、これからの信号がベ
ルト424の駆動モータ951用駆動回路952を制御
する制御部953に入力されている。
【0057】以上の構成において、面状ヒータ435が
作動されると熱伝導性の下方ベルト424を介して挾持
領域にある転写紙が加熱され、これに含有されていた処
理液の液分が蒸発する。この蒸気は、吸引ファン441
による吸引で通気性の上ベルト438を通って上昇し、
外部に排出される。また、吸引ファン441を作動させ
ておけば、図示のように両ベルト424,438の搬入
側における楔状対向空間に配設された、転写紙予熱用の
ヒータ440によって加熱されて、挾持領域前の転写紙
から蒸発した蒸気も搬入側支持ローラ436と引上げ支
持ローラ437との間の上ベルト438部分を通って上
ベルト包囲空間内に吸引され、外部に排出される。これ
により、面状ヒータ425などによって挾持領域に搬送
された転写紙から処理液を蒸発させ、所望の湿気になる
ように乾燥させる。
【0058】なお、上記面状ヒータ425は、上記紙検
知センサ950の信号に基づいて、挾持領域に到達する
タイミングで作動を開始させるように制御することがで
きる。無論、予備加熱用のヒータ440はこれ以前のタ
イミングで作動を開始させておく。また、面状ヒータ4
25及び上記挾持領域の面積を、乾燥対象になる転写紙
の最大サイズに対応させて、好ましくは、該最大サイズ
以上の大きさに設定しておき、転写紙全体が挾持領域内
に入った時点で面状ヒータ425の作動を開始させるか
又はそれまで比較的弱い発熱の予熱状態であったのを必
要量の発熱状態に切り換えるようにしても良い。これに
よれば、転写紙全面が均一な熱量を受けるので、不均一
な加熱によるしわなどの発生を防止できる。この場合、
両ベルト424の駆動を停止して、転写紙を挾持領域に
停止させた状態で乾燥を行わせることがより望ましい。
この転写紙全体が挾持領域内に入った時点の検出は、例
えば上記紙検知センサ設置位置を転写紙の後端が通過し
てから、転写紙全体が挾持領域内いるまでの所要時間を
予め求めておいて、センサ950の紙後端検知から該所
要時間経過するか否かによって検出することができる。
【0059】以上、本例の乾燥ユニットによれば、両ベ
ルト424,438で転写紙を挾持した状態で転写紙を
乾燥させるので、乾燥時のしわ発生などを防止できる。
また、上方ベルト438が通気性の材質で形成されてい
るので、転写紙からの蒸気がこれを通って上昇し、スム
ーズに転写紙から離れていくことができる。下方ベルト
424を熱伝導性の材質で形成したので、熱源からの熱
を良好に転写紙に伝えることができる。特に、下方ベル
ト424の挾持領域内の部分の下方に熱源を配置する場
合には、下方ベルト424を介して効率的に転写紙を加
熱することができる。また、挾持領域において、通気性
のベルトが上方に位置するので、熱伝導性のベルトとし
て通気性でないベルトを用いた場合にも挾持領域にある
転写紙からの蒸気の上方への逃げをベルトが邪魔するこ
とがない。また、上記温湿度センサ434の出力を用い
て、両ベルト424,438の駆動線速を制御したり、
乾燥不十分の場合に、警告表示や装置停止制御を行った
りしても良い。
【0060】そして、図10(b)に示すように上記面
状ヒータ425を挾持領域にある両ベルト部分を一方側
に押しやるような曲率形状にしておけば、両ベルト間の
転写紙を曲率形状のヒータ445に押しつけることによ
り、より一層有効に、転写紙の乾燥後の波打ちを防止す
ることが出来る。なお、図10(b)の示すでは、下方
ベルト424の支持ローラ442,443,423のう
ち、排出側の支持ローラ442を乾燥後の転写紙の腰に
よってベルト424から離間させる、いわゆる曲率分離
が可能な程度に小径に設定している。このため、分離爪
が不要になっている。
【0061】なお、ベルトを用いた、この図10
(a),(b)の装置や上述の図7の装置において、下
方ベルト424を図1に示すトナー除去装置中における
例えば、剥離ユニット3まで延在させ、この下方ベルト
424に転写紙を保持させた状態で剥離ローラ302に
接触させるようにしても良い。この場合にもこのベルト
424自体の表面を剥離ローラ302と同様に軟化した
トナーにとって転写紙表面よりも付着しやすい材質で形
成しておけば、このベルト424自体を剥離体として用
いて、転写紙両面のトナーを同時に剥離させることが出
来る。
【0062】次に、図11(a)を用いて、更に他の変
形例に係る乾燥ユニット4について説明する。図11
(a)において、この乾燥ユニットは、ほぼ同じ高に設
けられたヒータ416内蔵のローラ対409,410
と、これらローラ対409,410の周囲を覆うカバー
442と、該ローラ対409,410の圧接部に上方か
ら転写紙10を可繰りこむ入り口コロ対446と、入り
コロ対446で搬送される転写紙をガイドする入り口ガ
イド426と、該ローラ対409,410の圧接部から
排出される転写紙を搬送する排出コロ対433と、該排
出コロ対433で搬送される転写紙をガイドする排出ガ
イド432とを備えている。
【0063】この乾燥ユニットにおいては、ほぼ同じ高
さに設けられたローラ対409,410の圧接部から下
側に転写紙が送られるので、該圧接部で加熱された転写
紙から出て上昇する蒸気が、該圧接部通過後の転写紙に
触れることがない。従って圧接部で一旦乾燥させた転写
紙に圧接部からの蒸気が触れて再び濡れた状態になるよ
うな不具合を回避できる。また、ローラ対409,41
0がほぼ同じ高さに設けられていることから、圧接部が
上方に向いて開放した形になるので、圧接部からの蒸気
の排出が効率的に行える。
【0064】なお、図11(b)に示すように、ヒータ
416内蔵の加熱ローラ410と通気性部材からなるロ
ーラ409とをほぼ同じ高さらに設け、加熱ローラ41
0に所定角度巻きつかせながら両ローラ409,410
の圧接部に上方から進入させるようにしても良い。これ
によれば、加熱ローラ410への巻き付きによって加熱
による乾燥効率を向上させることができる。また一方の
ローラ409を通気性部材で構成しているので、圧接部
中の転写紙部分やこれを通過した直後の転写紙部分から
の蒸気が該ローラ409を通って上昇しながら転写紙か
ら離れていくことができる。但し、この例では、一方の
ローラ409にヒータを設けていないので、転写紙表裏
での乾燥度合いの差による転写紙のカールが生じる恐れ
はある。このカールを防止するには、例えば排出コロ対
432に代え、又はこれに加え、出カールローラ対を用
いて転写紙を排出するようにすれば良い。
【0065】図11(a),(b)の乾燥ユニットにお
いては、入り口コロ対426による転写紙の挾持部、ロ
ーラ対409,410による転写紙の挾持部(圧接
部)、及び、排出コロ433による転写紙の挾持部の間
で転写紙の撓みを抑制するために、転写紙搬送方向下流
側のものほど速くなるように線速を設定することが望ま
しい。
【0066】次に、図12(a)を用いて、更に他の変
形例に係る乾燥ユニット4について説明する。図12
(a)において、この例の乾燥ユニットは、それぞれ加
熱ヒータ416,416を内蔵した加熱ローラ対40
9,410と、該ローラ対409,410の圧接部に上
方から転写紙10を可繰りこむ入り口コロ対446と、
入りコロ対446で搬送される転写紙をガイドする入り
口ガイド426と、該ローラ対409,410の圧接部
から排出される転写紙を搬送する排出コロ対433と、
該排出コロ対433で搬送される転写紙をガイドする排
出ガイド432とを備えている。両加熱ローラ409,
410に対する転写紙の巻き付きが例えば180度を越
え、ほぼS字状に表裏いずれの側にも屈曲しながら加熱
ローラ対409,410とを通過するように、入り口ガ
イド426及び排出ガイド432が形成されている。更
に両ローラ409,410の圧接部を通過した転写紙が
上流側のローラ409に巻きついたままになるのを防止
するために、先端が該ローラ409に当接するようにス
プリング付勢された分離爪447及び、下流側のローラ
410に巻きついたままになるのを防止するための同様
の分離爪448が設けられている。
【0067】この乾燥ユニットにおいては、転写紙がほ
ぼS字状に表裏いずれの側にも屈曲しながら加熱ローラ
対409,410を通過するので、カレンダーローラと
同様の機能を加熱ローラ対に発揮させることができる。
従って、転写紙の乾燥後のしわ、カール、波打ちなどを
防止することが出来る。 (以下、余白)
【0068】なお、図12(b)に示すように、ヒータ
内蔵の一対の加熱ローラのうち転写紙搬送方向下流側の
加熱ローラに当接して更に1以上、好ましくは互いに圧
接状態の偶数個のローラ449,450の組を通過して
圧接配置し、この追加配置したローラにおいても隣合い
ローラ間でほぼS字状に表裏屈曲させながら転写紙を搬
送できるように、中間ガイド451,452を設け、か
つ、分離爪453,454を設けても良い。これによれ
ば、しわ、カール、波打ちなどを一層防止することがで
きる。この追加ローラは、通気性部材で構成し、上流側
の加熱ローラ対で加熱乾燥を行ったのちに、通過のロー
ラで冷却しながらデカールさせるようにすることが望ま
しい。このような通気性部材からなるローラに代え、通
常のデカールローラを用いても良い。
【0069】また乾燥ユニットに進入する転写紙の表裏
で含有液量に差があり、一方側にのみ集中して液が含有
されているようなトナー除去装置においては、この一方
側のみ集中的に乾燥できるように、転写紙の液集中側が
接触するローラのみに、すなわち、1つおきのローラの
みにヒータを内蔵させていも良い。例えば、図12
(b)で最上流の加熱ローラに接触する転写紙面側に液
が集中している場合には、奇数番目のローラのみにヒー
タを内蔵させる。また、転写紙搬送方向で下流側のロー
ラほど外径が大きくなるように構成しても良い。これに
よれば、転写紙のカールを一層良好に防止できる。
【0070】また、この図12(a),(b)の装置に
おいても転写紙搬送方向下流側ほど線速が速くなるよう
に設定することが望ましい。
【0071】更に、ローラ対間でほぼS字状に表裏屈曲
させながら転写紙を搬送させるために、ガイド板に代
え、ワイヤからなるガイドを用いたり、図13(a)に
示すように、グリップローラ45bを用いたりしても良
い。なお、図13(a)の例では、3本のローラ455
a,455b,455cのデカールローラを構成し、こ
のうち、真中のローラ455b周面での転写紙ガイドに
グリップローラ対45bを使用している。また、両側の
ローラ455a,455cの周囲での転写紙ガイドには
転写紙10を上面にのせて搬送するベルト424自体を
利用しており、このベルと424からの最終的な紙分離
は、小径の支持ローラ442による曲率分離が用いられ
ている。なお、符号425は転写紙乾燥用の面状ヒータ
である。このような面状ヒータ425に代え、又は加
え、各デカールローラ455a,455b,455cに
ヒータを設けてもよい。また、図13(b)に示すよう
に、転写紙を両面側からベルと438,424で挾持ガ
イドした状態で、デカールローラ455a,455b,
455c,455d間を表裏両側に屈曲させながら搬送
させるようにしても良い。
【0072】次に、図14(a)を用いて、更に他の変
形例に係る乾燥ユニット4について説明する。図14
(a)において、この例の乾燥ユニットは、入り口ガイ
ド426と、所定間隔をおいて配置された2組のローラ
対457,458と、この2組のローラ対457,45
8によって搬送される転写紙10を例えば下側から加熱
できるように配置されたヒータ459と、同じく転写紙
10を上側から加熱できるように配置された例えば赤外
線ヒータ427と排出ガイド432とを備えている。そ
して、2組のローラ対のうち下流側のローラ対の上側ロ
ーラには巻き込み防止用の分離爪420も設けられてい
る。そして、上記2組のローラ対457,458のう
ち、排出側のローラ対458は駆動ローラになってお
り、入り口側のローラ対457には引張り力制御手段と
してのトルクリミッタを介して駆動が伝達されるように
構成されている。
【0073】以上の構成において、入り口ガイド426
によってガイドされてきた転写紙10を上流側のローラ
対457で駆動搬送し、排出側のローラ対458に送
る。そして、転写紙先端が排出側のローラ対458に加
え込まれた直後に、上流側のローラ対457のトルクリ
ミッタを動作させて、所定トルクを発揮させながら、転
写紙に従動回転するようにする。これにより、両ローラ
対458,457によって引っ張り状態で転写紙を搬送
しながら、上記ヒータ427,459で加熱乾燥させ
る。これによれば、乾燥時の転写紙のしわや波打ちを防
止できる。なお、トルクリミッタを付けた上流側のロー
ラ対457は、転写紙先端が排出側の駆動ローラに加え
込まれたのちは、逆回転させたり、停止させたりしても
良い。なお、転写紙の下側に配置したヒータ459と転
写紙搬送経路との間には転写紙先端及び後端がたれ下が
ってヒータ459に触れるのを防止する図示しないガイ
ドが設けられている。
【0074】なお、図14(a)の排出側のローラ対4
58に代え、図14(b)に示すように支持ローラ42
2,423に掛け渡されたクランパー460付きのベル
ト424を用いても良い。この場合には転写紙先端がベ
ルト424のクランパー460によってクランプされた
後に、上流側のローラ対457の所定トルクが働いた状
態で転写紙に従動回転させたり、停止させたり、更には
逆転させたりする。また、図14(b)のようにベルト
424を用いる場合には、ベルト423の裏側にヒータ
459を設け、ベルト424を介して転写紙を加熱する
ようにしても良い。また、図14(a)〜(c)では転
写紙の上面側と下面側とにそれぞれヒータを設けたが、
転写紙の表裏いずれかに液が集中している場合には、そ
の集中している側のみにヒータを配置しても良い。
【0075】次に、図15(a)を用いて、更に他の実
施例に係る乾燥ユニットついて説明する。図15(a)
において、この例の乾燥ユニットは、転写紙10載せ用
のトレイ501と、該トレイ501上の転写紙10の端
部を抑えるクランパー461と、該トレイ501上の転
写紙10に温風を吹き付ける温風ファン462とを備え
ている。そして、トナー剥離ユニット3を通過した転写
紙が図中Aで示す矢印にそって図中右側に搬送されてこ
のトレイ501に送られ、上記クランプー461で端部
がクランプされた後、上記温風ファン462が動作して
転写紙の乾燥を行う。所定時間経過後に乾燥が完了した
転写紙を、図示しない給紙手段により、上記矢印Aにそ
って図中左側に搬送し、更に、図示しない排紙トレー上
に排出するか、又は、このトレイ501上にそのまま保
持してオペレータが取り出すようにする。後者の場合に
はこのトレイ501がいわゆる排紙トレイを兼ねること
になる。
【0076】この乾燥ユニットにおいては、図15
(a)に合わせて示すように、トレイ463上で転写紙
を上方から押える、例えば図15(b)に示すような温
風を遮らない形状の押え部材463を、昇降可能に設け
ておき、図示しない昇降移動手段によって、必要時にト
レイ501上の転写紙を押えるようにしても良い。な
お、図15(b)の押え部材463は、A4の大きさに
対応した幅(L1)、B4の大きさに対応した幅(L2
A3に対応した幅(L3)及び、それぞれこれらに対応
した長さを持った枠部が形成され、各サイズの転写紙の
縁部をこれらで押え得るようにしている。
【0077】次に、図15(c)を用いて、更に他の変
形例に係る乾燥ユニット4について説明する。図15
(c)において、この乾燥ユニットは支持ローラ対42
2,423に掛け渡された例えば金属などからなる熱伝
導性ベルト424と、このベルト424に設けられたク
ランプー460と、ベルト424上方移動部分の上方及
び該部分の裏面側にそれぞれ配設された温風ファン46
2とから構成されている。このユニットでは、図中右側
から搬送され、ベルト424上に送られてくる転写紙1
0の先端をクランプー460でクランプして図中左側に
搬送する間に上記温風ファン462からのファンで乾燥
させる。
【0078】次に、図16(a)を用いて、更に他の変
形例に係る乾燥ユニット4について説明する。図16
(a)において、この乾燥ユニットは支持ローラ対42
2,423に掛け渡された例えば金属などからなる熱伝
導性ベルト424と、ベルト424上方移動部分の裏面
側に配設された面状ヒータ425と、該ベルト424上
方移動部分の上方に設けられ、上記面状ヒータ425及
びベルト424をバックアップ部材としてベルト424
上の転写紙を押圧するための昇降可能な押え部材463
とで構成されている。この押え部材463は基体463
aの押圧面側に通気性部材463bが固定されて構成さ
れている。
【0079】以上に構成において、トナー剥離ユニット
3から送られたきた転写紙がベルト424にのってベル
ト424の移動により、転写紙全体がベルト424にの
った時点でベルト424の駆動を停止する。この状態で
面状ヒータ425を作動させ、又上記押圧部材463を
降ろして転写紙を押圧する。乾燥が完了する所定時間経
過後に、押圧部材463を上昇させ、ベルト424を駆
動して、図示しない排紙トレー上に排紙する。
【0080】この例のように、ヒータ425をベルト4
24の裏側に配置して押圧部材463による押圧時のバ
ックアップ部材として使用したのとは逆に、図16
(c)に示すように、ベルト424の裏面にある程度の
硬度を有する通気性部材からなるバックアップ部材46
5を配置しておき、ヒータ兼用の押圧用部材464を昇
降移動させるようにしても良い。
【0081】また、この図16(c)における昇降移動
可能なヒータ兼用の押圧用部材464に代え、図16
(d)に示すように、矢印に沿って移動されるアイロン
形式のヒータ兼押圧移動部材466を用いても良い。更
に、図16(e)に示すように、このようなアイロン形
式のヒータ兼押圧移動部材466a,bを2以上用い
て、転写紙にしわが寄りにくいように、中央側から外側
へ対象的に移動させることがのぞましい。
【0082】次に、図16(b)を用いて、更に他の変
形例に係る乾燥ユニット4について説明する。図16
(b)において、この例の乾燥ユニットは、前述の図1
5(a)に示す例と同様にトレイ501上で転写紙を加
熱乾燥するものであり、前述の例と異なる点は、前述の
例では温風ファンを用いて乾燥させたのに対し、本例で
は、トレイ上面部に設けたヒータ425を用いて乾燥さ
せる点、この乾燥方式の違いにより、本例では転写紙端
部の押圧部材461を省略した点、及び、昇降移動され
る押圧部材463を、基体463aの下面に通気性部材
463bを固定して構成した点である。その他の点は前
述の乾燥ユニットと同様である。
【0083】次に、図17(a)を用いて、更に他の変
形例に係る乾燥ユニット4について説明する。図17
(a)において、この乾燥ユニットは、複写機に付設し
て使用されるビン固定方式のソータとほぼ同一の基本構
造を備えているソータ型のユニットである。すなわち、
このユニットは、転写紙を積載するための複数のビン4
70を備え、搬送ローラ対474でこのユニットに送り
込まれ転写紙を各ビン470に配るための配出ローラ4
72と偏向爪473が、各ビンに対応して設けられてい
る。そして、この乾燥ユニットにおいては、ビン470
に積載されている転写紙を押圧状態で加熱乾燥させるた
めに、例えば面状のヒータを備えた押圧部材475が図
示しない昇降機構によって昇降可能に各ビン毎に設けて
ある。そして、図示の例では、ビン470上で乾燥させ
た転写紙をビン470とは別に設けられた紙受けトレー
501に排出できるように、各ビンは基端部471がユ
ニット枠体に回動可能に取り付けられ、図示しないアク
チュエータによって先端部側が揺動できるようになって
いる。また上記紙受けトレー501は各ビン470から
の転写紙を受け入れることができるように、図示しない
昇降機構によって、矢印477で示すように昇降移動可
能になっている。なお、符号476で示すのは、紙通過
などを検知するためのセンサである。
【0084】この乾燥ユニットにおいては、トナーが剥
離された処理液で濡れた状態の転写紙が、通常のソータ
と同様の偏向爪473などの駆動制御によって各ビン4
70上に送り込まれる。ここで1つのビン470に送り
込む枚数は1枚でも良いし複数枚でも良い。上記押圧部
材475による乾燥能力や所望の乾燥スピードに応じて
適宜設定しておく。そして、各ビン470が満杯になっ
た時点で、トナー除去装置本体の動作を停止させる。具
体的には各ビン470が満杯になる最後の1枚の転写紙
が、例えば図1の給紙ユニット1から送り出されたら、
次の給紙を禁止する。そして、押圧部材475をビン4
70上の転写紙を押圧する位置まで移動するとともにヒ
ータをONにし、転写紙の乾燥を開始する。転写紙の乾
燥が完了すると、押圧部材475を上方に退避させる。
そして、紙受けトレー501の移動に対応させて、順次
例えば下側のビン470から、先端部が下がるように基
端部471回りで揺動させて、転写紙を紙受けトレー5
01上に滑り落して収容させ、その後ビン470を逆に
揺動させて元の姿勢に戻す。そして、全てのビン470
からの転写紙の排出が完了したら、上記給紙ユニット1
からの給紙を許可する。
【0085】この乾燥ユニットによれば、押圧部材47
5を用いてビン470上で押圧状態で加熱乾燥させるの
で、しわなどの発生を抑えながら乾燥を行うことができ
る。また、複数のビン470上で乾燥を行うので同時に
比較的多くの枚数の転写紙を乾燥させることができる。
なお、この乾燥ユニットにおいては、紙受けトレー50
1を別に設けたが、上記ビン470の紙受けトレー50
1として兼用し、使用者がこのビン470上から乾燥し
た転写紙を取り出すようにしても良い。この場合には、
上記ビン揺動のための機構は不要である。また、押圧状
態で加熱乾燥するために、押圧部材475にヒータを設
けたが、ビン470側にヒータを設けても良い。更に、
1つの紙受けトレー501を移動させて全てのビン47
0からの転写紙を受けるようにしたが、それぞれのビン
470に紙受けトレー501を設けても良い。この場
合、全てのビン470が満杯になった時点で、全てのビ
ン470からそれぞれのビン470についての紙受けト
レー501への転写紙排紙動作を一度に行わせてもよ
い。また、全てのビン470が満杯になった時点で給紙
ユニット1の給紙を停止させて紙受けトレー501への
ビン470から転写紙排紙動作を行わせたが、これに代
え、順次満杯になったビン470から紙受けトレー50
1に転写紙を排紙させて、常時収容可能な状態のビン4
70が少なくとも1つは生じるようにし、中断なしでト
ナー除去動作を行うことが出来るようにしても良い。
【0086】図17(b)はソータ型の乾燥ユニットの
変形例を示すものである。この変形例に係る乾燥ユニッ
トでは、上記の乾燥ユニットにおいて紙受けトレー50
1に転写紙を排出させるためにビン470を基端部回り
で揺動させる構造を採用したのに代え、各ビン470を
転写紙が底面上で流下できるように傾斜して設け、か
つ、基端部転写紙の流下を制止する位置と許容する位置
とを取りえるように基端部478の回りで揺動可能なス
トッパー479が各ビンの先端部に取付けられている。
また、この例では、各ビン470近傍に加熱用のヒータ
480が設けられ、紙受けトナー501が各ビン470
に対応して複数設けてある。その他の構成は上記の乾燥
ユニットと同じであり、対応する部材には同一の符号を
付してある。
【0087】図18(a)はソータ型の乾燥ユニットの
他の変形例を示すものである。この変形例に係る乾燥ユ
ニットは、前述の図17(a),(b)の乾燥ユニット
がビン固定方式のソータとほぼ同一の基本構造を備えて
いるのとは異なり、1ビンごとの開口移動方式のソータ
とほぼ同一の基本構造を備えている。すなわち、各ビン
470は、複写機に付設して使用される1ビンごとの開
口移動方式のソータにおけと同様の機構、例えばゼネバ
ホイール、ヘリカルカム、リードカムなどを用いた機構
によって、排出ローラ481から送られる転写紙を受入
れ可能な開口が、1ビン毎に生じるように移動されるよ
うになっている。そして、最上部のビン470の上方に
押圧部材475を設けられ、また最下部のビン470の
下方に加熱用のヒータ480が設けられ、更に、ビン4
70の先端部側に紙受けトレー501が設けられてい
る。そして、各ビンは紙受けトレー501に転写紙を搬
出できるように、基端部471の回りで揺動可能になっ
ている。
【0088】この乾燥ユニットにおいては、全てのビン
470が満杯になった時点など乾燥を開始するときに
は、全てのビン470を互いの間の間隔が隣合う下方の
ビン470上の転写紙を押圧できるように狭め、上記押
圧部材475を最上部のビン470上の転写紙を押圧す
るように移動させ、かつ、ヒータ480をONにする。
乾燥終了後には下方のビン470から順次揺動させて紙
受けトレー501に転写を排出させる。
【0089】次に、図18(b)を用いて、更に他の変
形例に係る乾燥ユニットについて説明する。図18
(b)において、この例の乾燥ユニットは、加熱ランプ
482a内蔵の例えばアルミや鉄などのからなる剛体の
加熱ドラム482と、複数の支持ローラ483に掛け渡
され、該加熱ドラム482の周面に一定角度巻きついた
状態で無端移動する紙押圧用ベルト484とから構成さ
れている。上記加熱ドラム482は紙10にカールが生
じにくい程度の直径、例えば90mm程度以上の直径のも
のを用いることが望ましい。
【0090】また上記紙押圧用ベルト484の材質とし
ては、耐熱性や通気性を備えた材質、例えばキャンバス
地、木綿地、テトロン地などの布を用いることができ
る。できるだけ伸びにくい材質を用いることが望まし
い。そして、加熱ドラム周面への巻き付き領域で乾燥が
進む間に紙10が全く自由な形で収縮してしわを生じな
いように、また、紙10のカールや波打ちを生じにくい
ように、加熱ドラム周面とベルト内面とである程度の力
で紙10を挾持できるようにする。例えば幅240mmの
ベルトで、ベルト張力を7kg重以上、好ましくは15kg
重以上に設定することが望ましい。また、上記液保持量
が10%以下なるように乾燥するため、加熱ドラム表面
が100°C以上の温度に維持されるよう内蔵加熱ラン
プ482aを点灯制御することが望ましい。また、ベル
ト寄り防止のため、例えばベルト両端面に接触して寄り
を規制する寄り止めリング485などの寄り防止機構を
設けることが望ましい。
【0091】この乾燥ユニットにおいては、片面のみか
らのトナー除去の場合、トナーが除去された面をドラム
482の周面に密着させ、ベルト484と該周面とで挾
持しながら乾燥搬送させる。これにより、トナー除去に
よって多少紙の繊維が立った場合にも、剛体であるドラ
ム482の周面に押し当てることで、立った紙繊維を元
に戻すことかできる。
【0092】以上、本実施例に係る乾燥ユニットはトナ
ー除去装置にユニットとして組み込まれるものである
が、本発明は、乾燥ユニットが省略されるか又は乾燥性
能が不十分な乾燥ユニットしか備えていないトナー除去
装置を用いてトナーを除去し、いまだ過剰な湿りがのこ
って、そのままでは、転写型の電子写真複写機などでは
使用出来ない転写紙を乾燥するための、単独の乾燥装置
に適用することもできる。更に、トナー除去装置以外の
転写紙に所定の処理液を付与する装置に組み込む乾燥ユ
ニットや、このような装置から排出された過剰な湿りが
残っている転写紙を乾燥する単独の乾燥装置にも、適用
することもできる。
【0093】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、像形成物質が
安定して付着している像保持体の表面と、像形成物質と
の付着状態を不安定な状態にし、該表面上の像形成物質
を剥離部材に接触させて該表面から取り除いた後に、該
表面を、像形成物質が安定して付着可能な状態にするの
で、その後にそのまま像保持体を画像形成に用いること
が可能になるという優れた効果がある。
【0094】請求項2の発明によれば、不安定化液付与
手段及び像形成物質除去手段によって、像形成物質が安
定して付着している像保持体から像形成物質を取り除
き、かつ、付着性復元手段によって像形成物質が除去さ
れた像担持体の表面を、像形成物質が安定して付着可能
な状態にするので、その後にそのまま像保持体を画像形
成に用いることが可能になるという優れた効果がある。
【0095】請求項3〜7の発明によれば、不安定化液
付与手段及び像形成物質除去手段によって、像形成物質
が安定して付着している像保持体から像形成物質を取り
除き、かつ、不安定化液除去手段によって像形成物質除
去後の像保持体に含浸している不安定化液の少なくとも
一部を除去して像保持体を乾かすので、その後の像保持
体の取扱が容易なる。また、不安定化液除去手段では、
基体に通気性の良好な通気性部材を被装した第1の搬送
部材と、該第1の搬送部材に当接した第2の搬送部材と
の間に送りながら、像保持体の不安定化液を除去するの
で、例えば両搬送部材の当接部で像保持体を加熱して乾
燥させるようにした場合にも、当接部において、像保持
体から出る蒸気を第1搬送部材の通気性部材からなる表
層を介して逃がすことができる。よって、不安定液の除
去による像保持体の乾燥を効率的に行うことができる。
【0096】特に、請求項4の発明によれば、熱を用い
た不安定化液の気化促進手段を設けたので、この気化促
進手段からの熱によって像保持体からの液の蒸発を促進
させることができる。更に、この熱を用いた不安定化液
の気化促進手段を、上記第1の搬送部材よりも下方に設
けたので、第1の搬送部材の通気性部材からなる表層
を、気化促進手段からの熱で発生する、ある程度高温の
上昇気流によって温めることができる。よって像保持体
から出て第1の搬送部材の通気性部材を通る液が該表層
中に液化して溜ってしまうのを抑制できる。特に、第2
の搬送部材を第1の搬送部材に下側から当接するように
配設し、かつ、上記熱を用いた気化促進手段を、両搬送
部材の当接部よりも下方に配置した場合には、気化促進
手段からの熱によって像保持体の該当接部内にある部分
を、効率よく加熱することができる。また該当接部内に
おいて、この加熱により像保持体から出た蒸気を、加熱
よって発生する上昇気流にのせて第1の搬送部材の通気
性部材からなる表層中を通過させることで、より効率的
に像保持体の乾燥を行うことが出来る。 (以下、余白)
【0097】また請求項5の発明によれば、請求項4の
基体に中空部と、該基体の表面より該中空部に貫通した
孔部とを設けたので、像保持体から出た蒸気を、通気性
部材からなる表層及び該孔部を介して内部に取り込むこ
とが可能になる。
【0098】また請求項6の発明によれば、請求項5の
基体の中空部内より排気する排気手段を設けたので、通
気性部材からなる表層及び該孔部を介して内部に取り込
んだ像保持体からの蒸気を外部に排出することが出来
る。
【0099】また請求項7の発明によれば、請求項3の
第1の搬送部材が、上記通気性部材を被装した通気性部
材被装部と、円周方向に沿った溝部とを有し、かつ、該
溝部に像保持体を該第1の搬送部材より分離する分離爪
を設けたので、通気性部材を傷つけることなく、該第1
の搬送部材表面への像保持体の巻き付きを防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能な転写紙からのトナー除去装
置の概略構成図。
【図2】(a)〜(f)はそれぞれ乾燥ローラの変形例
の説明図。
【図3】(a)〜(f)はそれぞれ乾燥ローラの表面形
状の変形例の説明図。
【図4】(a)及び(b)はそれぞれ乾燥ローラの表面
形状の他の変形例の説明図。
【図5】(a)及び(b)は乾燥ユニットの変形例の説
明図。
【図6】(a)〜(c)は乾燥ユニットの他の変形例の
説明図。
【図7】乾燥ユニットの更に他の変形例の説明図。
【図8】(a)及び(b)は図7の乾燥ユニットのヒー
タの動作説明図。
【図9】(a)〜(d)はそれぞれ乾燥ユニットの特性
図。
【図10】(a)及び(b)は乾燥ユニットの更に他の
変形例の説明図。
【図11】(a)及び(b)はそれぞれ乾燥ユニットの
更に他の変形例の説明図。
【図12】(a)及び(b)はそれぞれ乾燥ユニットの
更に他の変形例の説明図。
【図13】(a)及び(b)はそれぞれ乾燥ユニットの
更に他の変形例の説明図。
【図14】(a)〜(c)はそれぞれ乾燥ユニットの更
に他の変形例の説明図。
【図15】(a)及び(b)は乾燥ユニットの更に他の
変形例の説明図。(c)は乾燥ユニットの更に他の変形
例の説明図。
【図16】(a)〜(e)はそれぞれ乾燥ユニットの更
に他の変形例の説明図。
【図17】(a)及び(b)はそれぞれ乾燥ユニットの
更に他の変形例の説明図。
【図18】(a)及び(b)はそれぞれ乾燥ユニットの
更に他の変形例の説明図。
【符号の説明】
1 給紙ユニット 2 液付与ユニット 3 トナー剥離ユニット 4 乾燥ユニット 5 紙受けユニット 10 転写紙 409 乾燥ローラ 410 乾燥ローラ 414 ローラ基体 415 通気性部材からなる表層 417 孔 418 排気ファン 420 分離爪 421 通気性部材不装着部 424 熱伝導性ベルト 438 通気性ベルト 425 面状ヒータ 441 吸引ファン 445 曲面状ヒータ 950 紙検知センサ 951 ベルト駆動モータ 952 モータ駆動回路 953 制御部
フロントページの続き (72)発明者 宮下 義明 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 新宮領 慧 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 倉本 信一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 高橋 貞夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 安藤 和弘 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 斉藤 忠司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像形成物質が安定して付着している像保持
    体の表面と、像形成物質との付着状態を不安定な状態に
    し、該表面上の像形成物質を剥離部材に接触させて該表
    面から取り除いた後に、該表面を、像形成物質が安定し
    て付着可能な状態にすることを特徴とする像保持体の再
    生方法。
  2. 【請求項2】像形成物質が安定して付着している像保持
    体の表面と、像形成物質との付着状態を不安定な状態に
    する不安定化液を、像形成物質が安定して付着している
    像保持体に付与する不安定化液付与手段と、該表面上の
    像形成物質を剥離部材に接触させて該表面から取り除く
    像形成物質除去手段と、像形成物質が除去された該表面
    を、像形成物質が安定して付着可能な状態にする付着性
    復元手段とを有することを特徴とする像保持体の再生装
    置。
  3. 【請求項3】少なくとも一部が液含浸可能な材質からな
    り表面に像形成物質が安定して付着している像保持体
    に、該表面と像形成物質との付着状態を不安定にする不
    安定化液を付与する不安定化液付与手段と、該表面との
    付着が不安定になっている像形成物質を、該表面から取
    り除く像形成物質除去手段と、像形成物質除去後の像保
    持体に含浸している不安定化液の少なくとも一部を除去
    する不安定化液除去手段とを設け、 該不安定化液除去手段を、基体に通気性の良好な通気性
    部材を被装した第1の搬送部材と、該第1の搬送部材に
    当接した第2の搬送部材との間に送りながら、像保持体
    の不安定化液を除去するように構成したことを特徴とす
    る像保持体からの像形成物質除去装置。
  4. 【請求項4】上記第1の搬送部材よりも下方に、熱を用
    いた不安定化液の気化促進手段を設けたことを特徴とす
    る請求項3の像保持体からの像形成物質除去装置。
  5. 【請求項5】上記基体に中空部と、該基体の表面より該
    中空部に貫通した孔部とを設けたことを特徴とする請求
    項4の像保持体からの像形成物質除去装置。
  6. 【請求項6】上記基体の中空部内より排気する排気手段
    を設けたことを特徴とする請求項5の像保持体からの像
    形成物質除去装置。
  7. 【請求項7】上記第1の搬送部材が、上記通気性部材を
    被装した通気性部材被装部と、円周方向に沿った溝部と
    を有し、該溝部に像保持体を該第1の搬送部材より分離
    する分離爪を設けたことを特徴とする請求項3の像保持
    体からの像形成物質除去装置。
JP5269873A 1993-07-21 1993-09-30 像保持体の再生方法、像保持体の再生装置、及び像保持体からの像形成物質除去装置 Withdrawn JPH0784395A (ja)

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JP5269873A Withdrawn JPH0784395A (ja) 1993-07-21 1993-09-30 像保持体の再生方法、像保持体の再生装置、及び像保持体からの像形成物質除去装置

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11143312A (ja) * 1997-11-04 1999-05-28 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
EP1162518A3 (en) * 2000-06-09 2005-12-21 Minolta Co., Ltd. Sheet regenerating apparatus
US8337978B2 (en) 2010-08-18 2012-12-25 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Recording material containing nonionic surfactants
US8628183B2 (en) 2011-02-15 2014-01-14 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Ink coating composition
US8764894B2 (en) 2010-10-29 2014-07-01 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Ink dispersion

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