JP3273832B2 - 付着性不安定化液を用いた像保持体からの像形成物質除去装置、及び、像保持体処理装置 - Google Patents
付着性不安定化液を用いた像保持体からの像形成物質除去装置、及び、像保持体処理装置Info
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Cleaning In Electrography (AREA)
- Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター、印刷機等の画像形成装置によって像形
成物質が安定に付着した像保持体から、像形成物質と像
保持体との付着を不安定にする不安定化液を像保持体に
付与して像形成物質を取り除く像保持体からの像形成物
質除去装置などの像保持体処理装置に係り、詳しくは、
像保持体に含浸している液の少なくとも一部を、像保持
体にしわなどを発生させることなく除去できる像保持体
処理装置及び像保持体からの画像形成物質除去装置に関
するものである。
リ、プリンター、印刷機等の画像形成装置によって像形
成物質が安定に付着した像保持体から、像形成物質と像
保持体との付着を不安定にする不安定化液を像保持体に
付与して像形成物質を取り除く像保持体からの像形成物
質除去装置などの像保持体処理装置に係り、詳しくは、
像保持体に含浸している液の少なくとも一部を、像保持
体にしわなどを発生させることなく除去できる像保持体
処理装置及び像保持体からの画像形成物質除去装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、記録済み像保持体としての用紙か
らトナーなどの像形成物質を除去する例えば像形成物質
除去方法及びその装置としては種々のものが知られてい
る。例えば溶剤を使用するものとして、特開平1−10
1576号公報には、トナーが付着された用紙をトナー
樹脂の可溶性溶剤中に浸漬させて超音波振動を印加し、
溶剤に溶解したトナーを紙面より遊離させる像形成物質
除去方法が開示されている。また、特開平4−3003
95号公報には、廃紙の印字部分に溶剤を浸漬、噴霧あ
るいは塗布等による方法で付着させてトナーを溶解し、
溶解したトナーを洗浄、エアー吸引、吸着剤接触、機械
剥離あるいは静電気吸着等による方法で除去し、その後
乾燥・延伸などの紙の仕上げを行う像形成物質除去方法
が開示されている。
らトナーなどの像形成物質を除去する例えば像形成物質
除去方法及びその装置としては種々のものが知られてい
る。例えば溶剤を使用するものとして、特開平1−10
1576号公報には、トナーが付着された用紙をトナー
樹脂の可溶性溶剤中に浸漬させて超音波振動を印加し、
溶剤に溶解したトナーを紙面より遊離させる像形成物質
除去方法が開示されている。また、特開平4−3003
95号公報には、廃紙の印字部分に溶剤を浸漬、噴霧あ
るいは塗布等による方法で付着させてトナーを溶解し、
溶解したトナーを洗浄、エアー吸引、吸着剤接触、機械
剥離あるいは静電気吸着等による方法で除去し、その後
乾燥・延伸などの紙の仕上げを行う像形成物質除去方法
が開示されている。
【0003】一方、溶剤を使用しないものとして、例え
ば特開平2−255195号公報には、支持体上に離型
剤を塗布した印刷体に電子写真方式あるいは熱転写方式
で載せた熱溶融性インキあるいはトナーを、該印刷体に
インキ剥離体を重ね加熱ローラと圧力ローラの間を通
し、冷えてからインキ剥離体を剥がすことにより、該イ
ンキ剥離体の方に付着させて除去する像形成物質除去方
法が開示されている。また特開平4−64472号公報
には、少なくとも、表面に熱溶融性樹脂を有するエンド
レスシートと、これを支えて回転させる熱ローラ及び冷
却ローラと、表面に離型処理をした紙(イレーザブルペ
ーパ)を軟化あるいは溶融した熱溶融性樹脂に押しつけ
る押圧ローラと、これらを連動して動かせる駆動部から
なるイレーザが開示されている。また特開平4−829
83号公報には、互いに圧接して回転し圧接箇所に紙を
通過させる2本の並行に設けられたローラと、該2本の
ローラの少なくとも一方を加熱するヒーターと、該圧接
箇所を通過した紙を前記ローラから分離する掻取具と、
前記ローラに付着した像形成物質を前記ローラから除去
する剥離装置とを備えた像形成物質除去装置が開示され
ている。
ば特開平2−255195号公報には、支持体上に離型
剤を塗布した印刷体に電子写真方式あるいは熱転写方式
で載せた熱溶融性インキあるいはトナーを、該印刷体に
インキ剥離体を重ね加熱ローラと圧力ローラの間を通
し、冷えてからインキ剥離体を剥がすことにより、該イ
ンキ剥離体の方に付着させて除去する像形成物質除去方
法が開示されている。また特開平4−64472号公報
には、少なくとも、表面に熱溶融性樹脂を有するエンド
レスシートと、これを支えて回転させる熱ローラ及び冷
却ローラと、表面に離型処理をした紙(イレーザブルペ
ーパ)を軟化あるいは溶融した熱溶融性樹脂に押しつけ
る押圧ローラと、これらを連動して動かせる駆動部から
なるイレーザが開示されている。また特開平4−829
83号公報には、互いに圧接して回転し圧接箇所に紙を
通過させる2本の並行に設けられたローラと、該2本の
ローラの少なくとも一方を加熱するヒーターと、該圧接
箇所を通過した紙を前記ローラから分離する掻取具と、
前記ローラに付着した像形成物質を前記ローラから除去
する剥離装置とを備えた像形成物質除去装置が開示され
ている。
【0004】ところで、上記溶剤を使用しない方法や装
置は、表面に紙繊維が露出している通常の紙に画像を記
録した記録済み像保持体から像形成物質を除去するのに
使用すると、例えば電子写真方式の定着工程で熱溶融性
樹脂を主成分とする像形成物質を像保持体に融着させる
などして、像形成物質が像保持体表面の繊維に強固に固
着されているので、像形成物質除去の際に像形成物質と
共に表面の紙繊維を剥ぎ取って紙質を損傷してしまう。
特に像形成物質の除去性を高めるために、上記インキ剥
離体、エンドレスシートあるいはローラさせた上に熱や
圧力を加える場合、種々の条件によっては、逆に像形成
物質と像保持体との間の定着性を高めてしまって除去を
困難にすることもあった。
置は、表面に紙繊維が露出している通常の紙に画像を記
録した記録済み像保持体から像形成物質を除去するのに
使用すると、例えば電子写真方式の定着工程で熱溶融性
樹脂を主成分とする像形成物質を像保持体に融着させる
などして、像形成物質が像保持体表面の繊維に強固に固
着されているので、像形成物質除去の際に像形成物質と
共に表面の紙繊維を剥ぎ取って紙質を損傷してしまう。
特に像形成物質の除去性を高めるために、上記インキ剥
離体、エンドレスシートあるいはローラさせた上に熱や
圧力を加える場合、種々の条件によっては、逆に像形成
物質と像保持体との間の定着性を高めてしまって除去を
困難にすることもあった。
【0005】そこで、先に本出願人は、記録済み像保持
体に、不安定化剤としての水、界面活性剤を含む水溶
液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界面活性剤と水
溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の水あるいは水溶液を保持させるととも
に、剥離部材を介在させ、像形成物質を該剥離部材に加
熱接着もしくは加圧接着して像保持体から剥離する像形
成物質除去方法を提案した(例えば、特願平4−255
916号参照)。これによれば、像保持体の紙質を比較
的損傷することなく、像形成物質のみを除去することが
できる。
体に、不安定化剤としての水、界面活性剤を含む水溶
液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界面活性剤と水
溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の水あるいは水溶液を保持させるととも
に、剥離部材を介在させ、像形成物質を該剥離部材に加
熱接着もしくは加圧接着して像保持体から剥離する像形
成物質除去方法を提案した(例えば、特願平4−255
916号参照)。これによれば、像保持体の紙質を比較
的損傷することなく、像形成物質のみを除去することが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記提案の構成におい
ては、像形成物質が除去された直後の像保持体に上記液
が含浸したままであると、例えば電子写真複写機などで
の像形成にあたって不具合を生じる。よって、像保持体
から上記液を除去する後処理を施すことが望ましい。と
ころが、像保持体に熱を加えるなどして液を気化させ液
を除去する場合、しわや波打ちを生じてしまうことがあ
る。なお、このようなしわや波打ちは、前述の溶剤を用
いたトナー除去後の紙の仕上げにおいても発生する恐れ
がある。
ては、像形成物質が除去された直後の像保持体に上記液
が含浸したままであると、例えば電子写真複写機などで
の像形成にあたって不具合を生じる。よって、像保持体
から上記液を除去する後処理を施すことが望ましい。と
ころが、像保持体に熱を加えるなどして液を気化させ液
を除去する場合、しわや波打ちを生じてしまうことがあ
る。なお、このようなしわや波打ちは、前述の溶剤を用
いたトナー除去後の紙の仕上げにおいても発生する恐れ
がある。
【0007】また、本出願人は、未使用の像保持体であ
って、界面活性剤を含む水溶液、水溶性ポリマーを含む
水溶液及び界面活性剤と水溶性ポリマーとを含む水溶液
よりなる群から選ばれた少なくとも1種の水あるいは水
溶液を保持させた後、乾燥する処理を施したものを提案
した(例えば、特願平4−255915号参照)。この
処理を施した像保持体は、通常の画像形成に用いられた
後、上記像形成物質除去方法で像形成物質が取り除かれ
て再利用される。このような像保持体を製造するにあた
っての上記乾燥処理の際にも、しわや波打ちが発生する
恐れがある。
って、界面活性剤を含む水溶液、水溶性ポリマーを含む
水溶液及び界面活性剤と水溶性ポリマーとを含む水溶液
よりなる群から選ばれた少なくとも1種の水あるいは水
溶液を保持させた後、乾燥する処理を施したものを提案
した(例えば、特願平4−255915号参照)。この
処理を施した像保持体は、通常の画像形成に用いられた
後、上記像形成物質除去方法で像形成物質が取り除かれ
て再利用される。このような像保持体を製造するにあた
っての上記乾燥処理の際にも、しわや波打ちが発生する
恐れがある。
【0008】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、像保持体に所定の処
理液を付与した後に、像保持体にしわや波打ちを生じさ
せることなく余分な液分を除去できる像保持体からの像
形成物質除去装置や像保持体処理装置を提供することで
ある。
であり、その目的とするところは、像保持体に所定の処
理液を付与した後に、像保持体にしわや波打ちを生じさ
せることなく余分な液分を除去できる像保持体からの像
形成物質除去装置や像保持体処理装置を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、少なくとも一部が液含浸可能
な材質からなり表面に像形成物質が安定して付着してい
る像保持体に、該表面と像形成物質との付着を不安定に
する不安定化液を付与する不安定化液付与手段と、該表
面との付着が不安定になっている像形成物質を、該表面
から取り除く像形成物質除去手段と、像形成物質除去後
の像保持体に含浸している不安定化液の少なくとも一部
を除去する不安定化液除去手段とを備えた像保持体から
の像形成物質除去装置において、該不安定化液除去手段
を、互いの表面が所定の挾持領域に渡って像保持体を挾
持した状態で並走可能に駆動される一対のベルトであっ
て、該挾持領域で上方に位置するベルトが通気性を有す
る部材で形成されたものを用いて構成し、かつ、該一対
のベルトで像保持体の全体を挾持できるように上記挾持
領域を設定し、熱を用いた蒸気不安定化液の気化促進手
段と、上記挾持領域よりも像保持体搬送方向上流側に配
設された像保持体検知手段と、該像保持体検知手段の検
知結果に基づいて、像保持体全体が該挾持領域内に位置
するタイミングで、該気化促進手段を作動させる気化促
進手段の作動制御手段とを設けたことを特徴とするもの
である。
めに、請求項1の発明は、少なくとも一部が液含浸可能
な材質からなり表面に像形成物質が安定して付着してい
る像保持体に、該表面と像形成物質との付着を不安定に
する不安定化液を付与する不安定化液付与手段と、該表
面との付着が不安定になっている像形成物質を、該表面
から取り除く像形成物質除去手段と、像形成物質除去後
の像保持体に含浸している不安定化液の少なくとも一部
を除去する不安定化液除去手段とを備えた像保持体から
の像形成物質除去装置において、該不安定化液除去手段
を、互いの表面が所定の挾持領域に渡って像保持体を挾
持した状態で並走可能に駆動される一対のベルトであっ
て、該挾持領域で上方に位置するベルトが通気性を有す
る部材で形成されたものを用いて構成し、かつ、該一対
のベルトで像保持体の全体を挾持できるように上記挾持
領域を設定し、熱を用いた蒸気不安定化液の気化促進手
段と、上記挾持領域よりも像保持体搬送方向上流側に配
設された像保持体検知手段と、該像保持体検知手段の検
知結果に基づいて、像保持体全体が該挾持領域内に位置
するタイミングで、該気化促進手段を作動させる気化促
進手段の作動制御手段とを設けたことを特徴とするもの
である。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1の像保
持体からの像形成物質除去装置において、上記一対のベ
ルトの上記挾持領域内にある部分に曲率を持たせる曲率
形成手段を設けたことを特徴とするものである。
持体からの像形成物質除去装置において、上記一対のベ
ルトの上記挾持領域内にある部分に曲率を持たせる曲率
形成手段を設けたことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項3の発明は、請求項1又は2
の像保持体からの像形成物質除去装置において、上記一
対のベルトのうち上記挾持領域で下方に位置するベルト
が熱伝導性を有する部材で形成し、かつ、該挾持領域よ
りも下方に上記気化促進手段を配置したことを特徴とす
るものである。
の像保持体からの像形成物質除去装置において、上記一
対のベルトのうち上記挾持領域で下方に位置するベルト
が熱伝導性を有する部材で形成し、かつ、該挾持領域よ
りも下方に上記気化促進手段を配置したことを特徴とす
るものである。
【0012】また、請求項4の発明は、請求項1の像保
持体からの像形成物質除去装置において、上記気化促進
手段を、上記一対のベルトの駆動を停止させた状態で作
動させることを特徴とするものである。
持体からの像形成物質除去装置において、上記気化促進
手段を、上記一対のベルトの駆動を停止させた状態で作
動させることを特徴とするものである。
【0013】また、請求項5の発明は、少なくとも一部
が液含浸可能な材質からなる像保持体に、所定の処理液
を付与する処理液付与手段と、該処理液付与手段によっ
て処理液が付与された像保持体から不要な液分を除去す
る液除去手段とを備えた像保持体処理装置において、該
液除去手段を、互いの表面が所定の挾持領域に渡って像
保持体を挾持した状態で並走可能に駆動される一対のベ
ルトであって、該挾持領域で上方に位置するベルトが通
気性を有する部材で形成されたものを用いて構成し、か
つ、該一対のベルトで像保持体の全体を挾持できるよう
に上記挾持領域を設定し、熱を用いた蒸気不安定化液の
気化促進手段と、上記挾持領域よりも像保持体搬送方向
上流側に配設された像保持体検知手段と、該像保持体検
知手段の検知結果に基づいて、像保持体全体が該挾持領
域内に位置するタイミングで、該気化促進手段を作動さ
せる気化促進手段の作動制御手段とを設けたことを特徴
とするものである。
が液含浸可能な材質からなる像保持体に、所定の処理液
を付与する処理液付与手段と、該処理液付与手段によっ
て処理液が付与された像保持体から不要な液分を除去す
る液除去手段とを備えた像保持体処理装置において、該
液除去手段を、互いの表面が所定の挾持領域に渡って像
保持体を挾持した状態で並走可能に駆動される一対のベ
ルトであって、該挾持領域で上方に位置するベルトが通
気性を有する部材で形成されたものを用いて構成し、か
つ、該一対のベルトで像保持体の全体を挾持できるよう
に上記挾持領域を設定し、熱を用いた蒸気不安定化液の
気化促進手段と、上記挾持領域よりも像保持体搬送方向
上流側に配設された像保持体検知手段と、該像保持体検
知手段の検知結果に基づいて、像保持体全体が該挾持領
域内に位置するタイミングで、該気化促進手段を作動さ
せる気化促進手段の作動制御手段とを設けたことを特徴
とするものである。
【0014】
【0015】
【0016】
【実施例】まず、本発明を転写型の電子写真複写機によ
って画像が形成された像保持体としての転写紙から、像
形成物質としての熱溶融性トナー(以下、トナーとい
う)を取り除くトナー除去装置における乾燥ユニットに
適用した実施例について説明する。図1は本発明が適用
できるトナー除去装置の一例を示すものである。図1に
おいて、このトナー除去装置は、積載状態で収容してい
るトナー像が形成された転写紙10を一枚づつ分離給送
する給紙ユニット1と、給紙ユニット1から送られてき
た転写紙10に液を供給する液付与ユニット2と、液が
供給された転写紙10からトナーを除去するトナー剥離
ユニット3と、トナーが除去された転写紙10を乾燥さ
せる乾燥ユニット4と、乾燥ユニット4から排出される
転写紙10を受ける紙受けユニット5とを備えている。
そして、このトナー除去装置は、液付与ユニット2で転
写紙10とトナーとの付着状態を不安定化状態にする不
安定化液(以下、処理液という)20を転写紙10に付
与して、処理液20を少なくとも転写紙10とトナーと
の界面部に浸透させ、トナーと転写紙10との付着を不
安定にした状態で、トナー剥離ユニット3の剥離ローラ
302によって転写紙10からトナーを剥離した後、乾
燥ユニット4で乾燥させて転写紙を再利用可能にするも
のである。
って画像が形成された像保持体としての転写紙から、像
形成物質としての熱溶融性トナー(以下、トナーとい
う)を取り除くトナー除去装置における乾燥ユニットに
適用した実施例について説明する。図1は本発明が適用
できるトナー除去装置の一例を示すものである。図1に
おいて、このトナー除去装置は、積載状態で収容してい
るトナー像が形成された転写紙10を一枚づつ分離給送
する給紙ユニット1と、給紙ユニット1から送られてき
た転写紙10に液を供給する液付与ユニット2と、液が
供給された転写紙10からトナーを除去するトナー剥離
ユニット3と、トナーが除去された転写紙10を乾燥さ
せる乾燥ユニット4と、乾燥ユニット4から排出される
転写紙10を受ける紙受けユニット5とを備えている。
そして、このトナー除去装置は、液付与ユニット2で転
写紙10とトナーとの付着状態を不安定化状態にする不
安定化液(以下、処理液という)20を転写紙10に付
与して、処理液20を少なくとも転写紙10とトナーと
の界面部に浸透させ、トナーと転写紙10との付着を不
安定にした状態で、トナー剥離ユニット3の剥離ローラ
302によって転写紙10からトナーを剥離した後、乾
燥ユニット4で乾燥させて転写紙を再利用可能にするも
のである。
【0017】ここで、上記処理液20としては、水、水
溶性ポリマーを含む水溶液、界面活性剤を含む水溶液、
及び水溶性ポリマーと界面活性剤とを含む水溶液よりな
る群から選ばれた少なくとも1種の水あるいは水溶液を
用いることができる。また、該水又は水溶液には、所定
の有機溶剤を含有させることもできる。また、上記処理
液20として、有機溶剤のみを用いることができる。
溶性ポリマーを含む水溶液、界面活性剤を含む水溶液、
及び水溶性ポリマーと界面活性剤とを含む水溶液よりな
る群から選ばれた少なくとも1種の水あるいは水溶液を
用いることができる。また、該水又は水溶液には、所定
の有機溶剤を含有させることもできる。また、上記処理
液20として、有機溶剤のみを用いることができる。
【0018】上記水溶性ポリマーとしては、例えば、デ
ンプン質(かんしょデンプン、ばれいしょデンプン、タ
ピオカデンプン、小麦デンプン、コーンスターチ等)、
マンナン(こんにゃく等)、海藻類(ふのり、寒天、ア
ルギン酸ナトリウム等)、植物粘質物(トロロアオイ、
トラガントゴム、アラビアゴム等)、微生物による粘質
物(デキストラン、レバン等)、タンパク質(にかわ、
ゼラチン、カゼイン、コラーゲン等)の天然ポリマー
や、セルロース系(ビスコース、メチルセルロース、エ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース等)、デンプン系(可溶性デンプ
ン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプ
ン)の半合成ポリマーや、合成ポリマー等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
ンプン質(かんしょデンプン、ばれいしょデンプン、タ
ピオカデンプン、小麦デンプン、コーンスターチ等)、
マンナン(こんにゃく等)、海藻類(ふのり、寒天、ア
ルギン酸ナトリウム等)、植物粘質物(トロロアオイ、
トラガントゴム、アラビアゴム等)、微生物による粘質
物(デキストラン、レバン等)、タンパク質(にかわ、
ゼラチン、カゼイン、コラーゲン等)の天然ポリマー
や、セルロース系(ビスコース、メチルセルロース、エ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース等)、デンプン系(可溶性デンプ
ン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプ
ン)の半合成ポリマーや、合成ポリマー等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0019】また、上記界面活性剤としては、例えば、
陰イオン系(カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステ
ル塩、リン酸エステル塩、ホスホン酸塩等)、陽イオン
系(アミン塩、第四級アンモニウム塩、ブンザルコニウ
ム塩、塩化ベルゼトニウム塩、ピニジニウム塩、イミダ
ゾリニウム塩、スルホニウム塩、ポリエチレンポリアミ
ン等)、両性系(アミノ酸、カルボキシベタイン、スル
ホベタイン、アミノ硫酸エステル、アミノカルボン酸
塩、イミダゾリン誘導体等)、非イオン系(エーテル
型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型、多価
アルコール、アミノアルコール、ポリエチレングリコー
ル等)の通常の界面活性剤やフッ素系界面活性剤等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
陰イオン系(カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステ
ル塩、リン酸エステル塩、ホスホン酸塩等)、陽イオン
系(アミン塩、第四級アンモニウム塩、ブンザルコニウ
ム塩、塩化ベルゼトニウム塩、ピニジニウム塩、イミダ
ゾリニウム塩、スルホニウム塩、ポリエチレンポリアミ
ン等)、両性系(アミノ酸、カルボキシベタイン、スル
ホベタイン、アミノ硫酸エステル、アミノカルボン酸
塩、イミダゾリン誘導体等)、非イオン系(エーテル
型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型、多価
アルコール、アミノアルコール、ポリエチレングリコー
ル等)の通常の界面活性剤やフッ素系界面活性剤等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0020】また、上記水又は水溶液に含有させる有機
溶剤としては、ターペンチン、ジペンテン、ブチルアセ
テート、四塩化炭素、セロソルブアセテート、キシレ
ン、トルエン、エチルアセテート、ジアセトンアルコー
ル、メチルセロソルブアセテート、ベンゼン、メチルエ
チルケトン、メチルアセテート、メチレンクロリド、エ
チレンジクロリド、シクロヘキサン、セロソルブ、ジオ
キサン、アセトン、メチルセロソルブ、シクロヘキサノ
ール、ブタノール等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
溶剤としては、ターペンチン、ジペンテン、ブチルアセ
テート、四塩化炭素、セロソルブアセテート、キシレ
ン、トルエン、エチルアセテート、ジアセトンアルコー
ル、メチルセロソルブアセテート、ベンゼン、メチルエ
チルケトン、メチルアセテート、メチレンクロリド、エ
チレンジクロリド、シクロヘキサン、セロソルブ、ジオ
キサン、アセトン、メチルセロソルブ、シクロヘキサノ
ール、ブタノール等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0021】また、上記単独で用いる有機溶剤として
は、炭素水素系溶剤であるヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナン、スピィリット、ナフサN01〜6(シェル
石油社の商品名)、アイソパーE,L,K,V(エクソ
ン社の商品名)、アイピーソルベント(出光石油社の商
品名)、シェルーゾル70,71、ソルベッソ100,
150(シェルオイル社の商品名)、アスコムOMS,
460(スピリッツ社の商品名)、ベガゾール103
0,2130,3040(モービル石油社の商品名)等
が挙げられる。更に、フッ素系溶剤であるフロリナート
FC40,43,70,77(住友3M社の商品名)、
アフルードE10,16,18等や、シリコーン系溶剤
である信越シリコーンKF96(商品名)、東レシリコ
ーンSH200,344(商品名)、東芝シリコーンT
SF431(商品名)等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
は、炭素水素系溶剤であるヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナン、スピィリット、ナフサN01〜6(シェル
石油社の商品名)、アイソパーE,L,K,V(エクソ
ン社の商品名)、アイピーソルベント(出光石油社の商
品名)、シェルーゾル70,71、ソルベッソ100,
150(シェルオイル社の商品名)、アスコムOMS,
460(スピリッツ社の商品名)、ベガゾール103
0,2130,3040(モービル石油社の商品名)等
が挙げられる。更に、フッ素系溶剤であるフロリナート
FC40,43,70,77(住友3M社の商品名)、
アフルードE10,16,18等や、シリコーン系溶剤
である信越シリコーンKF96(商品名)、東レシリコ
ーンSH200,344(商品名)、東芝シリコーンT
SF431(商品名)等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0022】次に、図示の例の各ユニット1,2,3,
4,5について説明する。上記給紙ユニット1は、底板
101上に積載された転写紙10を最上部のものから給
紙ローラ102で給紙し、図示しない分離機構で重送紙
を分離して一枚の転写紙10のみを、タイミング調整及
びスキュー補正のためのレジストローラ対104で送り
出すものである。その具体的な構成及び動作は電子写真
複写機における給紙機構と同様であるので、詳細な説明
は省略する。
4,5について説明する。上記給紙ユニット1は、底板
101上に積載された転写紙10を最上部のものから給
紙ローラ102で給紙し、図示しない分離機構で重送紙
を分離して一枚の転写紙10のみを、タイミング調整及
びスキュー補正のためのレジストローラ対104で送り
出すものである。その具体的な構成及び動作は電子写真
複写機における給紙機構と同様であるので、詳細な説明
は省略する。
【0023】上記液付与ユニット2は、処理液20を所
定量満たした液容器201、転写紙10の一方の面(図
中の上面)に接触しながら、液容器201の処理液20
中に案内するように搬送する液中搬送ローラ202、液
中搬送ローラ202の駆動部(不図示)、転写紙10の
他の面(図中の下面)を液容器201の処理液20中に
案内する液中ガイド板203、挾持搬送手段としても機
能する絞りローラ対204、下側の絞りローラ204に
食い込み配置された絞り棒205、などを備えている。
このユニット2において、給紙ユニット1から給送され
た転写紙10は、液中搬送ローラ202と液中ガイド板
203とによって、液容器201の処理液20中に案内
され、処理液20に浸漬された後、絞りローラ対204
によって余分な処理液20が除去かれ、次のトナー剥離
ユニット3へと搬送される。なお、この例のように直接
転写紙10を処理液中に通して転写紙10に処理液を付
与するのに代え、塗布ローラで転写紙10の表面に処理
液を塗布したり、噴霧器により転写紙10の表面に霧状
にされた処理液を付着させたりして、付与するようにし
ても良い。その他任意の方法を用いることができる。
定量満たした液容器201、転写紙10の一方の面(図
中の上面)に接触しながら、液容器201の処理液20
中に案内するように搬送する液中搬送ローラ202、液
中搬送ローラ202の駆動部(不図示)、転写紙10の
他の面(図中の下面)を液容器201の処理液20中に
案内する液中ガイド板203、挾持搬送手段としても機
能する絞りローラ対204、下側の絞りローラ204に
食い込み配置された絞り棒205、などを備えている。
このユニット2において、給紙ユニット1から給送され
た転写紙10は、液中搬送ローラ202と液中ガイド板
203とによって、液容器201の処理液20中に案内
され、処理液20に浸漬された後、絞りローラ対204
によって余分な処理液20が除去かれ、次のトナー剥離
ユニット3へと搬送される。なお、この例のように直接
転写紙10を処理液中に通して転写紙10に処理液を付
与するのに代え、塗布ローラで転写紙10の表面に処理
液を塗布したり、噴霧器により転写紙10の表面に霧状
にされた処理液を付着させたりして、付与するようにし
ても良い。その他任意の方法を用いることができる。
【0024】上記トナー剥離ユニット3は、それぞれト
ナーTの軟化手段としての加熱ランプ301を内蔵し互
いに圧接状態で配置された一対の剥離体としての剥離ロ
ーラ対302、転写紙排出側の圧接部近傍の剥離ローラ
302の表面に接触するように配設された分離爪30
3、剥離ローラ302の表面をクリーニングするクリー
ニング装置304、駆動部(不図示)等を備えている。
ナーTの軟化手段としての加熱ランプ301を内蔵し互
いに圧接状態で配置された一対の剥離体としての剥離ロ
ーラ対302、転写紙排出側の圧接部近傍の剥離ローラ
302の表面に接触するように配設された分離爪30
3、剥離ローラ302の表面をクリーニングするクリー
ニング装置304、駆動部(不図示)等を備えている。
【0025】この剥離ローラ302の表面は、少なくと
も軟化しているトナーに対して、転写紙10と該トナー
との付着力より大きい付着力を有するものを用いて構成
する。具体的には、上記トナーと同一又は類似のトナー
成分樹脂や、接着剤の成分樹脂等を用いることができ、
またアルミ系、銅系、ニッケル系等の金属材料を用いる
こともできるが、これらに限定されるものではない。ま
た、上記樹脂は、水溶性のものであっても、あるいは非
水溶性のものであってもよい。
も軟化しているトナーに対して、転写紙10と該トナー
との付着力より大きい付着力を有するものを用いて構成
する。具体的には、上記トナーと同一又は類似のトナー
成分樹脂や、接着剤の成分樹脂等を用いることができ、
またアルミ系、銅系、ニッケル系等の金属材料を用いる
こともできるが、これらに限定されるものではない。ま
た、上記樹脂は、水溶性のものであっても、あるいは非
水溶性のものであってもよい。
【0026】上記トナー成分樹脂としては、ポリスチレ
ン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン−ブ
チルアクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
ン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン−ブ
チルアクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0027】また、上記接着剤の成分樹脂としては、に
かわ、ゼラチン、アルブミン、カゼイン等のタンパク質
系接着剤、デンプン系、セルロース系、複合多糖類系
(アラビアゴム、トラガントゴム等)等の炭水化物系接
着剤、酢酸ビニルの重合体及び共重合体、アクリル系、
エチレン共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリウ
レタン等の熱可溶性接着剤、ポリクロロプレン系、ニト
リルゴム系、再生ゴム系、SBR系、天然ゴム系等のゴ
ム系接着剤、ゴム系、アクリル系等の感圧接着剤、酸化
チタンを分散させたポリエチレンテレフタレート(PE
T)、等が挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
かわ、ゼラチン、アルブミン、カゼイン等のタンパク質
系接着剤、デンプン系、セルロース系、複合多糖類系
(アラビアゴム、トラガントゴム等)等の炭水化物系接
着剤、酢酸ビニルの重合体及び共重合体、アクリル系、
エチレン共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリウ
レタン等の熱可溶性接着剤、ポリクロロプレン系、ニト
リルゴム系、再生ゴム系、SBR系、天然ゴム系等のゴ
ム系接着剤、ゴム系、アクリル系等の感圧接着剤、酸化
チタンを分散させたポリエチレンテレフタレート(PE
T)、等が挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0028】また、上記樹脂を用いる場合には、テンシ
ョンや熱による伸び防止、耐久性等の観点から、支持体
と表層の少なくとも2層以上の多層構造にすることが望
ましい。すなわち、図示の例のように剥離体をローラ形
状にする場合には、ローラ形状の基体、例えばゴムロー
ラ上に、上記樹脂からなる表層を形成して剥離体を構成
することが望ましい。なお、剥離体はベルト状やカット
シート状に構成することもできる。いずれの形状にする
場合にも上記樹脂を直接支持する支持体として、例え
ば、セロハンテープ、クラフト紙粘着テープ、ポリ塩化
ビニルテープ、アセトンテープ、フィラメント補強テー
プ等のテープ、等を用いることができる。
ョンや熱による伸び防止、耐久性等の観点から、支持体
と表層の少なくとも2層以上の多層構造にすることが望
ましい。すなわち、図示の例のように剥離体をローラ形
状にする場合には、ローラ形状の基体、例えばゴムロー
ラ上に、上記樹脂からなる表層を形成して剥離体を構成
することが望ましい。なお、剥離体はベルト状やカット
シート状に構成することもできる。いずれの形状にする
場合にも上記樹脂を直接支持する支持体として、例え
ば、セロハンテープ、クラフト紙粘着テープ、ポリ塩化
ビニルテープ、アセトンテープ、フィラメント補強テー
プ等のテープ、等を用いることができる。
【0029】また上記上下剥離ローラ302の加熱ラン
プ301は、転写紙10表裏のに密着して転写紙10に
固着しているトナーを加熱して軟化させ、これにより、
トナーを転写紙10の繊維から剥がれ易くするものであ
る。この加熱は圧接部において転写紙10上のトナーが
溶融しない程度に行うことが望ましい。トナーが溶融し
てしまうと転写紙10上のトナーを、紙側と剥離ローラ
302側とに分断することなく、剥離ローラ302側へ
転写させるのが、困難になるためである。また加熱し過
ぎると剥離ローラ302対の圧接部を通過中に転写紙1
0が乾燥し過ぎて、トナーの転写紙10に対する固着力
が転写紙10が濡れている場合に比して強まり、転写紙
10がトナーを介して該ローラ302に貼り付いて上記
分離爪303で分離できなくなる恐れがある。従って、
加熱部通過後の転写紙10に多少の湿り気が残って上記
トナーの再付着を防止できる程度に加熱することが望ま
しい。
プ301は、転写紙10表裏のに密着して転写紙10に
固着しているトナーを加熱して軟化させ、これにより、
トナーを転写紙10の繊維から剥がれ易くするものであ
る。この加熱は圧接部において転写紙10上のトナーが
溶融しない程度に行うことが望ましい。トナーが溶融し
てしまうと転写紙10上のトナーを、紙側と剥離ローラ
302側とに分断することなく、剥離ローラ302側へ
転写させるのが、困難になるためである。また加熱し過
ぎると剥離ローラ302対の圧接部を通過中に転写紙1
0が乾燥し過ぎて、トナーの転写紙10に対する固着力
が転写紙10が濡れている場合に比して強まり、転写紙
10がトナーを介して該ローラ302に貼り付いて上記
分離爪303で分離できなくなる恐れがある。従って、
加熱部通過後の転写紙10に多少の湿り気が残って上記
トナーの再付着を防止できる程度に加熱することが望ま
しい。
【0030】上記クリーニング装置304は、剥離ロー
ラ302の表面上のトナーTを除去するクリーニングロ
ーラ305、クリーニングローラ305上のトナーTを
掻き落すスクレーパブレード306、スクレーパブレー
ドで306で掻き落したトナーTを収容するトナー受け
(トナー容器)307を備えている。 (以下、余白)
ラ302の表面上のトナーTを除去するクリーニングロ
ーラ305、クリーニングローラ305上のトナーTを
掻き落すスクレーパブレード306、スクレーパブレー
ドで306で掻き落したトナーTを収容するトナー受け
(トナー容器)307を備えている。 (以下、余白)
【0031】このクリーニングローラ305の少なくと
も表面は、剥離ローラ302上に付着しているトナーT
に対する離型性が、剥離ローラ302表面の該トナーに
対する離型性より劣っている材料で構成されている。こ
の具体的な材料としては、アルミ系、銅系、ニッケル系
等の金属材料、又は酸化チタンを分散させたポリエチレ
ンテレフタレート(PET)等の高分子系材料が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
も表面は、剥離ローラ302上に付着しているトナーT
に対する離型性が、剥離ローラ302表面の該トナーに
対する離型性より劣っている材料で構成されている。こ
の具体的な材料としては、アルミ系、銅系、ニッケル系
等の金属材料、又は酸化チタンを分散させたポリエチレ
ンテレフタレート(PET)等の高分子系材料が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0032】上記乾燥ユニット4は、転写紙10を乾燥
させるものであり、加熱ランプ401内蔵の例えばアル
ミからなる上乾燥ローラ402と、これに下方から圧接
する下乾燥ローラ404とから構成されている。この下
乾燥ローラ404は給液性部材からなる表層を備え、該
表層の液を絞り落す絞りブレード405が当接してい
る。なお、このような乾燥ローラ対402,404から
なる乾燥ユニット4では、ローラ対402,404の圧
接部を通過して乾燥された転写紙にしわや波打ちが生じ
やすい。このような不具合を解決するための本実施例に
係る乾燥ユニット4については後に詳述する。
させるものであり、加熱ランプ401内蔵の例えばアル
ミからなる上乾燥ローラ402と、これに下方から圧接
する下乾燥ローラ404とから構成されている。この下
乾燥ローラ404は給液性部材からなる表層を備え、該
表層の液を絞り落す絞りブレード405が当接してい
る。なお、このような乾燥ローラ対402,404から
なる乾燥ユニット4では、ローラ対402,404の圧
接部を通過して乾燥された転写紙にしわや波打ちが生じ
やすい。このような不具合を解決するための本実施例に
係る乾燥ユニット4については後に詳述する。
【0033】そして、上記紙受けユニット5は、この乾
燥ユニット4から排出された転写紙を受けるための排紙
トレー501を備えている。
燥ユニット4から排出された転写紙を受けるための排紙
トレー501を備えている。
【0034】以上の構成において、給紙ユニット1から
送られた転写紙10は、液付与ユニット2でそのトナー
像面に液が均一に供給され、トナー剥離ユニット3に送
られる。このトナー剥離ユニット3で、紙に固着してい
るトナーが剥離ローラ302からの加熱で軟化し、剥離
ローラ302表面に付着する。そして小径ローラ43の
回りで紙と剥離ローラ302から分離する際に、剥離ロ
ーラ302表面に付着したトナーが紙から剥離し、これ
により、紙からトナーが除去される。トナーが除去され
た紙は乾燥ユニット4で乾燥され、紙受けユニット5に
排出される。
送られた転写紙10は、液付与ユニット2でそのトナー
像面に液が均一に供給され、トナー剥離ユニット3に送
られる。このトナー剥離ユニット3で、紙に固着してい
るトナーが剥離ローラ302からの加熱で軟化し、剥離
ローラ302表面に付着する。そして小径ローラ43の
回りで紙と剥離ローラ302から分離する際に、剥離ロ
ーラ302表面に付着したトナーが紙から剥離し、これ
により、紙からトナーが除去される。トナーが除去され
た紙は乾燥ユニット4で乾燥され、紙受けユニット5に
排出される。
【0035】以上、このトナー除去装置によれば、トナ
ーが付着した紙に液を供給して紙のトナーとの界面部に
液を浸透させた状態でトナーを剥離させるので、紙繊維
を傷めることなく、トナーを除去できる。
ーが付着した紙に液を供給して紙のトナーとの界面部に
液を浸透させた状態でトナーを剥離させるので、紙繊維
を傷めることなく、トナーを除去できる。
【0036】また、紙表面が液で濡れた状態で剥離ロー
ラ302と接触させ、かつ剥離ローラ302から分離す
る時点でも紙が湿った状態を維持できる程度に加熱する
ので、剥離ローラ302表面をトナー接着性有する材質
で構成した場合にも、紙表面自体が剥離ローラ302表
面に接着して分離不良が生じるのを防止でき、また分離
した紙部分が剥離ローラ302と再接触することによる
トナーの再転移を防止できる。
ラ302と接触させ、かつ剥離ローラ302から分離す
る時点でも紙が湿った状態を維持できる程度に加熱する
ので、剥離ローラ302表面をトナー接着性有する材質
で構成した場合にも、紙表面自体が剥離ローラ302表
面に接着して分離不良が生じるのを防止でき、また分離
した紙部分が剥離ローラ302と再接触することによる
トナーの再転移を防止できる。
【0037】また、このトナー除去装置では、二つの剥
離ローラ302で転写紙10を挾持し、転写紙10両面
からトナーを除去するように構成したので、給紙ユニッ
ト1の底板101上にトナーを除去すべき転写紙10を
セットする場合に、表裏を考慮する必要がない。また両
面使用した転写紙の両面のトナーを除去したい場合に
も、装置内を一度通すだけで済む。
離ローラ302で転写紙10を挾持し、転写紙10両面
からトナーを除去するように構成したので、給紙ユニッ
ト1の底板101上にトナーを除去すべき転写紙10を
セットする場合に、表裏を考慮する必要がない。また両
面使用した転写紙の両面のトナーを除去したい場合に
も、装置内を一度通すだけで済む。
【0038】次に、図2(a)を用いて、実施例に係る
乾燥ユニット4について説明する。図2(a)に示す本
実施例の乾燥ユニットは、互いの表面によって転写紙を
挾持した状態で所定領域に渡って並走するように設けら
れた一対のベルト438,424を備えている。具体的
には下方に位置するベルト424は、ほぼ同一の高さに
設けられた排出側支持ローラ422(駆動ローラになっ
ている)と搬入側支持ローラ423に掛け渡され、上方
移動部の途中でバックアップローラ439によりバック
アップされている。一方上方に位置するベルト438は
下方ベルト424の排出側支持ローラ422に対向する
排出側支持ローラ435、上記バックアップローラ43
9に対向した搬入側支持ローラ436及び搬入側支持ロ
ーラよりも転写紙進入方向上流側であってこれらの支持
ローラ435,436よりも上方に位置する引上げ支持
ローラ437に掛け渡されている。
乾燥ユニット4について説明する。図2(a)に示す本
実施例の乾燥ユニットは、互いの表面によって転写紙を
挾持した状態で所定領域に渡って並走するように設けら
れた一対のベルト438,424を備えている。具体的
には下方に位置するベルト424は、ほぼ同一の高さに
設けられた排出側支持ローラ422(駆動ローラになっ
ている)と搬入側支持ローラ423に掛け渡され、上方
移動部の途中でバックアップローラ439によりバック
アップされている。一方上方に位置するベルト438は
下方ベルト424の排出側支持ローラ422に対向する
排出側支持ローラ435、上記バックアップローラ43
9に対向した搬入側支持ローラ436及び搬入側支持ロ
ーラよりも転写紙進入方向上流側であってこれらの支持
ローラ435,436よりも上方に位置する引上げ支持
ローラ437に掛け渡されている。
【0039】上方ベルト438の搬入側支持ローラ43
6とバックアップローラ439との対向部から、両ベル
ト424,438の排出側支持ローラ対422,435
の対向部までの領域が両ベルト424,438が接触状
態で並走し、このベルト面間で転写紙を挾持搬送し得る
挾持領域になっている。このベルト438のうち下方の
ベルト424は、熱伝導性の良好な材料、例えば金属材
料で構成され、この下方ベルト424が包囲する空間内
であって、上記挾持領域にある下方ベルト424部分を
加熱し得る箇所に面状ヒータ425が配設されている。
一方、上方ベルト438は、通気性材料、例えば不織
布、布、網構造の材質などで構成され、これで包囲する
内部空間は負圧空間になり得るように吸引ファン441
が接続されている。また、この上方ベルト包囲空間内に
上方ベルトの上部移動部分を通って上方の空気が流入す
るのを防止して、この吸引ファン441の吸引力が、上
記挾持領域にある転写紙からの蒸気の吸引に効率的に使
われるようにするために、上ベルト438の上方移動部
分などを覆うカバー442が設けられている。図中の矢
印はこの吸引ファン441の吸引による空気流を示すも
のである。
6とバックアップローラ439との対向部から、両ベル
ト424,438の排出側支持ローラ対422,435
の対向部までの領域が両ベルト424,438が接触状
態で並走し、このベルト面間で転写紙を挾持搬送し得る
挾持領域になっている。このベルト438のうち下方の
ベルト424は、熱伝導性の良好な材料、例えば金属材
料で構成され、この下方ベルト424が包囲する空間内
であって、上記挾持領域にある下方ベルト424部分を
加熱し得る箇所に面状ヒータ425が配設されている。
一方、上方ベルト438は、通気性材料、例えば不織
布、布、網構造の材質などで構成され、これで包囲する
内部空間は負圧空間になり得るように吸引ファン441
が接続されている。また、この上方ベルト包囲空間内に
上方ベルトの上部移動部分を通って上方の空気が流入す
るのを防止して、この吸引ファン441の吸引力が、上
記挾持領域にある転写紙からの蒸気の吸引に効率的に使
われるようにするために、上ベルト438の上方移動部
分などを覆うカバー442が設けられている。図中の矢
印はこの吸引ファン441の吸引による空気流を示すも
のである。
【0040】そして、両ベルト424,438の搬入側
における楔状対向空間に、転写紙予熱用の例えば赤外線
ヒータ440が設けられ、上方ベルト438の包囲空間
内には転写紙乾燥度合いを検知するための温湿度センサ
434が設けられている。また、先端が両ベルト42
4,439それぞれの排出側支持ローラ435,422
の巻き付き部分に接触するように、スプング付勢された
分離爪430.431が設けられている。また、この両
ベルト438,424による挾持領域よりも転写搬送方
向上流側の所定箇所には、転写紙の例えば後端を検知す
る紙検知センサ950が設けられ、これからの信号がベ
ルト424の駆動モータ951用駆動回路952を制御
する制御部953に入力されている。
における楔状対向空間に、転写紙予熱用の例えば赤外線
ヒータ440が設けられ、上方ベルト438の包囲空間
内には転写紙乾燥度合いを検知するための温湿度センサ
434が設けられている。また、先端が両ベルト42
4,439それぞれの排出側支持ローラ435,422
の巻き付き部分に接触するように、スプング付勢された
分離爪430.431が設けられている。また、この両
ベルト438,424による挾持領域よりも転写搬送方
向上流側の所定箇所には、転写紙の例えば後端を検知す
る紙検知センサ950が設けられ、これからの信号がベ
ルト424の駆動モータ951用駆動回路952を制御
する制御部953に入力されている。
【0041】以上の構成において、面状ヒータ435が
作動されると熱伝導性の下方ベルト424を介して挾持
領域にある転写紙が加熱され、これに含有されていた処
理液の液分が蒸発する。この蒸気は、吸引ファン441
による吸引で通気性の状ベルト443を通って上昇し、
外部に排出される。また、吸引ファン441を作動させ
ておけば、図示のように両ベルト424,438の搬入
側における楔状対向空間に配設された、転写紙予熱用の
ヒータ440によって加熱されて、挾持領域前の転写紙
から蒸発した蒸気も搬入側支持ローラ436と引上げ支
持ローラ437との間の上ベルト438部分を通って上
ベルト包囲空間内に吸引され、外部に排出される。これ
により、面状ヒータ425などによって挾持領域に搬送
された転写紙から処理液を蒸発させ、所望の湿気になる
ように乾燥させる。
作動されると熱伝導性の下方ベルト424を介して挾持
領域にある転写紙が加熱され、これに含有されていた処
理液の液分が蒸発する。この蒸気は、吸引ファン441
による吸引で通気性の状ベルト443を通って上昇し、
外部に排出される。また、吸引ファン441を作動させ
ておけば、図示のように両ベルト424,438の搬入
側における楔状対向空間に配設された、転写紙予熱用の
ヒータ440によって加熱されて、挾持領域前の転写紙
から蒸発した蒸気も搬入側支持ローラ436と引上げ支
持ローラ437との間の上ベルト438部分を通って上
ベルト包囲空間内に吸引され、外部に排出される。これ
により、面状ヒータ425などによって挾持領域に搬送
された転写紙から処理液を蒸発させ、所望の湿気になる
ように乾燥させる。
【0042】なお、上記面状ヒータ425は、上記紙検
知センサ950の信号に基づいて、挾持領域に到達する
タイミングで作動を開始させるように制御することがで
きる。無論、予備加熱用のヒータ440はこれ以前のタ
イミングで作動を開始させておく。また、面状ヒータ4
25及び上記挾持領域の面積を、乾燥対象になる転写紙
の最大サイズに対応させて、好ましくは、該最大サイズ
以上の大きさに設定しておき、転写紙全体が挾持領域内
に入った時点で面状ヒータ425の作動を開始させるか
又はそれまで比較的弱い発熱の予熱状態であったのを必
要量の発熱状態に切り換えるようにしても良い。これに
よれば、転写紙全面が均一な熱量を受けるので、不均一
な加熱によるしわなどの発生を防止できる。この場合、
両ベルト424の駆動を停止して、転写紙を挾持領域に
停止させた状態で乾燥を行わせることがより望ましい。
この転写紙全体が挾持領域内に入った時点の検出は、例
えば上記紙検知センサ設置位置を転写紙の後端が通過し
てから、転写紙全体が挾持領域内いるまでの所要時間を
予め求めておいて、センサ950の紙後端検知から該所
要時間経過するか否かによって検出することができる。
知センサ950の信号に基づいて、挾持領域に到達する
タイミングで作動を開始させるように制御することがで
きる。無論、予備加熱用のヒータ440はこれ以前のタ
イミングで作動を開始させておく。また、面状ヒータ4
25及び上記挾持領域の面積を、乾燥対象になる転写紙
の最大サイズに対応させて、好ましくは、該最大サイズ
以上の大きさに設定しておき、転写紙全体が挾持領域内
に入った時点で面状ヒータ425の作動を開始させるか
又はそれまで比較的弱い発熱の予熱状態であったのを必
要量の発熱状態に切り換えるようにしても良い。これに
よれば、転写紙全面が均一な熱量を受けるので、不均一
な加熱によるしわなどの発生を防止できる。この場合、
両ベルト424の駆動を停止して、転写紙を挾持領域に
停止させた状態で乾燥を行わせることがより望ましい。
この転写紙全体が挾持領域内に入った時点の検出は、例
えば上記紙検知センサ設置位置を転写紙の後端が通過し
てから、転写紙全体が挾持領域内いるまでの所要時間を
予め求めておいて、センサ950の紙後端検知から該所
要時間経過するか否かによって検出することができる。
【0043】以上、本実施例の乾燥ユニットによれば、
両ベルト424,438で転写紙を挾持した状態で転写
紙を乾燥させるので、乾燥時のしわ発生などを防止でき
る。また、上方ベルト438が通気性の材質で形成され
ているので、転写紙からの蒸気がこれを通って上昇し、
スムーズに転写紙から離れていくことができる。下方ベ
ルト424を熱伝導性の材質で形成したので、熱源から
の熱を良好に転写紙に伝えることができる。特に、下方
ベルト424の挾持領域内の部分の下方に熱源を配置す
る場合には、下方ベルト424を介して効率的に転写紙
を加熱することができる。また、挾持領域において、通
気性のベルトが上方に位置するので、熱伝導性のベルト
として通気性でないベルトを用いた場合にも挾持領域に
ある転写紙からの蒸気の上方への逃げをベルトが邪魔す
ることがない。また、上記温湿度センサ434の出力を
用いて、両ベルト424,438の駆動線速を制御した
り、乾燥不十分の場合に、警告表示や装置停止制御を行
ったりしても良い。
両ベルト424,438で転写紙を挾持した状態で転写
紙を乾燥させるので、乾燥時のしわ発生などを防止でき
る。また、上方ベルト438が通気性の材質で形成され
ているので、転写紙からの蒸気がこれを通って上昇し、
スムーズに転写紙から離れていくことができる。下方ベ
ルト424を熱伝導性の材質で形成したので、熱源から
の熱を良好に転写紙に伝えることができる。特に、下方
ベルト424の挾持領域内の部分の下方に熱源を配置す
る場合には、下方ベルト424を介して効率的に転写紙
を加熱することができる。また、挾持領域において、通
気性のベルトが上方に位置するので、熱伝導性のベルト
として通気性でないベルトを用いた場合にも挾持領域に
ある転写紙からの蒸気の上方への逃げをベルトが邪魔す
ることがない。また、上記温湿度センサ434の出力を
用いて、両ベルト424,438の駆動線速を制御した
り、乾燥不十分の場合に、警告表示や装置停止制御を行
ったりしても良い。
【0044】そして、図2(b)に示すように上記面状
ヒータ425を挾持領域にある両ベルト部分を一方側に
押しやるような曲率形状にしておけば、両ベルト間の転
写紙を曲率形状のヒータ425に押しつけることによ
り、より一層有効に、転写紙の乾燥後の波打ちを防止す
ることが出来る。なお、図2(b)の示すでは、下方ベ
ルト424の支持ローラ442,443,423のう
ち、排出側の支持ローラ442を乾燥後の転写紙の腰に
よってベルト424から離間させる、いわゆる曲率分離
が可能な程度に小径に設定している。このため、分離爪
が不要になっている。また、図2(a),(b)の装置
において、下方ベルト424を図1に示すトナー除去装
置中における例えば、剥離ユニット3まで延在させ、こ
の下方ベルト424に転写紙を保持させた状態で剥離ロ
ーラ302に接触させるようにしても良い。この場合に
もこのベルト424自体の表面を剥離ローラ302と同
様に軟化したトナーにとって転写紙表面よりも付着しや
すい材質で形成しておけば、このベルト424自体を剥
離体として用いて、転写紙両面のトナーを同時に剥離さ
せることが出来る。また、本実施例に係る乾燥ユニット
はトナー除去装置にユニットとして組み込まれるもので
あるが、本発明は、乾燥ユニットが省略されるか又は乾
燥性能が不十分な乾燥ユニットしか備えていないトナー
除去装置を用いてトナーを除去し、いまだ過剰な湿りが
のこって、そのままでは、転写型の電子写真複写機など
では使用出来ない転写紙を乾燥するための、単独の乾燥
装置に適用することもできる。更に、トナー除去装置以
外の転写紙に所定の処理液を付与する装置に組み込む乾
燥ユニットや、このような装置から排出された過剰な湿
りが残っている転写紙を乾燥する単独の乾燥装置にも、
適用することもできる。
ヒータ425を挾持領域にある両ベルト部分を一方側に
押しやるような曲率形状にしておけば、両ベルト間の転
写紙を曲率形状のヒータ425に押しつけることによ
り、より一層有効に、転写紙の乾燥後の波打ちを防止す
ることが出来る。なお、図2(b)の示すでは、下方ベ
ルト424の支持ローラ442,443,423のう
ち、排出側の支持ローラ442を乾燥後の転写紙の腰に
よってベルト424から離間させる、いわゆる曲率分離
が可能な程度に小径に設定している。このため、分離爪
が不要になっている。また、図2(a),(b)の装置
において、下方ベルト424を図1に示すトナー除去装
置中における例えば、剥離ユニット3まで延在させ、こ
の下方ベルト424に転写紙を保持させた状態で剥離ロ
ーラ302に接触させるようにしても良い。この場合に
もこのベルト424自体の表面を剥離ローラ302と同
様に軟化したトナーにとって転写紙表面よりも付着しや
すい材質で形成しておけば、このベルト424自体を剥
離体として用いて、転写紙両面のトナーを同時に剥離さ
せることが出来る。また、本実施例に係る乾燥ユニット
はトナー除去装置にユニットとして組み込まれるもので
あるが、本発明は、乾燥ユニットが省略されるか又は乾
燥性能が不十分な乾燥ユニットしか備えていないトナー
除去装置を用いてトナーを除去し、いまだ過剰な湿りが
のこって、そのままでは、転写型の電子写真複写機など
では使用出来ない転写紙を乾燥するための、単独の乾燥
装置に適用することもできる。更に、トナー除去装置以
外の転写紙に所定の処理液を付与する装置に組み込む乾
燥ユニットや、このような装置から排出された過剰な湿
りが残っている転写紙を乾燥する単独の乾燥装置にも、
適用することもできる。
【0045】
【発明の効果】請求項1ないし4の発明によれば、液が
含浸した像保持体を、一対のベルトで挾持した状態で余
分な液分を蒸気させ、挾持領域において上方の該ベルト
を通って逃がすことができるので、像保持体の波打ちや
しわを発生させることなく、余分な液分を除去できる。
そして、上記一対のベルトで像保持体の全体を挾持でき
るように上記挾持領域を設定し、所定の像保持体検知手
段の検知結果に基づいて、像保持体全体が該挾持領域内
に位置するタイミングで、熱を用いた蒸気不安定化液の
気化促進手段を作動させ、これにより、像保持体の全体
にベルト面方向で均一な熱を加えることができる。よっ
て、部分的な熱量ばらつきによるしわ発生を防止でき
る。
含浸した像保持体を、一対のベルトで挾持した状態で余
分な液分を蒸気させ、挾持領域において上方の該ベルト
を通って逃がすことができるので、像保持体の波打ちや
しわを発生させることなく、余分な液分を除去できる。
そして、上記一対のベルトで像保持体の全体を挾持でき
るように上記挾持領域を設定し、所定の像保持体検知手
段の検知結果に基づいて、像保持体全体が該挾持領域内
に位置するタイミングで、熱を用いた蒸気不安定化液の
気化促進手段を作動させ、これにより、像保持体の全体
にベルト面方向で均一な熱を加えることができる。よっ
て、部分的な熱量ばらつきによるしわ発生を防止でき
る。
【0046】特に、請求項2の発明によれば、曲率形成
手段を設けて、上記一対のベルトの上記挾持領域内にあ
る部分に曲率を持たせるので、より良好にしわや波打ち
を抑制できる。
手段を設けて、上記一対のベルトの上記挾持領域内にあ
る部分に曲率を持たせるので、より良好にしわや波打ち
を抑制できる。
【0047】
【0048】
【0049】請求項5の発明によれば、液が含浸した像
保持体を、一対のベルトで挾持した状態で余分な液分を
蒸気させ、挾持領域において上方の該ベルトを通って逃
がすことができるので、像保持体の波打ちやしわを発生
させることなく、余分な液分を除去できる。そして、上
記一対のベルトで像保持体の全体を挾持できるように上
記挾持領域を設定し、所定の像保持体検知手段の検知結
果に基づいて、像保持体全体が該挾持領域内に位置する
タイミングで、熱を用いた蒸気不安定化液の気化促進手
段を作動させ、これにより、像保持体の全体にベルト面
方向で均一な熱を加えることができる。よって、部分的
な熱量ばらつきによるしわ発生を防止できる。
保持体を、一対のベルトで挾持した状態で余分な液分を
蒸気させ、挾持領域において上方の該ベルトを通って逃
がすことができるので、像保持体の波打ちやしわを発生
させることなく、余分な液分を除去できる。そして、上
記一対のベルトで像保持体の全体を挾持できるように上
記挾持領域を設定し、所定の像保持体検知手段の検知結
果に基づいて、像保持体全体が該挾持領域内に位置する
タイミングで、熱を用いた蒸気不安定化液の気化促進手
段を作動させ、これにより、像保持体の全体にベルト面
方向で均一な熱を加えることができる。よって、部分的
な熱量ばらつきによるしわ発生を防止できる。
【0050】
【図1】本発明を適用可能な転写紙からのトナー除去装
置の概略構成図。
置の概略構成図。
【図2】(a)は実施例に係る乾燥ユニットの概略構成
図。(b)は変形例に係る乾燥ユニットの概略構成図。
図。(b)は変形例に係る乾燥ユニットの概略構成図。
1 給紙ユニット 2 液付与ユニット 3 トナー剥離ユニット 4 乾燥ユニット 5 紙受けユニット 10 転写紙 424 熱伝導性ベルト 438 通気性ベルト 425 面状ヒータ 441 吸引ファン 445 曲面状ヒータ 950 紙検知センサ 951 ベルト駆動モータ 952 モータ駆動回路 953 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮下 義明 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 新宮領 慧 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 倉本 信一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 高橋 貞夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 安藤 和弘 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 斉藤 忠司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平4−300395(JP,A) 特開 昭47−9803(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 21/00 G03G 21/00 570 - 578
Claims (5)
- 【請求項1】少なくとも一部が液含浸可能な材質からな
り表面に像形成物質が安定して付着している像保持体
に、該表面と像形成物質との付着を不安定にする不安定
化液を付与する不安定化液付与手段と、該表面との付着
が不安定になっている像形成物質を、該表面から取り除
く像形成物質除去手段と、像形成物質除去後の像保持体
に含浸している不安定化液の少なくとも一部を除去する
不安定化液除去手段とを備えた像保持体からの像形成物
質除去装置において、 該不安定化液除去手段を、互いの表面が所定の挾持領域
に渡って像保持体を挾持した状態で並走可能に駆動され
る一対のベルトであって、該挾持領域で上方に位置する
ベルトが通気性を有する部材で形成されたものを用いて
構成し、かつ、該一対のベルトで像保持体の全体を挾持
できるように上記挾持領域を設定し、 熱を用いた蒸気不安定化液の気化促進手段と、 上記挾持領域よりも像保持体搬送方向上流側に配設され
た像保持体検知手段と、 該像保持体検知手段の検知結果に基づいて、像保持体全
体が該挾持領域内に位置するタイミングで、該気化促進
手段を作動させる気化促進手段の作動制御手段とを設け
た ことを特徴とする像保持体からの像形成物質除去装
置。 - 【請求項2】上記一対のベルトの上記挾持領域内にある
部分に曲率を持たせる曲率形成手段を設けたことを特徴
とする請求項1の像保持体からの像形成物質除去装置。 - 【請求項3】上記一対のベルトのうち上記挾持領域で下
方に位置するベルトが熱伝導性を有する部材で形成し、
かつ、該挾持領域よりも下方に上記気化促進手段を配置
したことを特徴とする請求項1又は2の像保持体からの
像形成物質除去装置。 - 【請求項4】上記気化促進手段を、上記一対のベルトの
駆動を停止させた状態で作動させることを特徴とする請
求項1の像保持体からの像形成物質除去装置。 - 【請求項5】少なくとも一部が液含浸可能な材質からな
る像保持体に、所定の処理液を付与する処理液付与手段
と、該処理液付与手段によって処理液が付与された像保
持体から不要な液分を除去する液除去手段とを備えた像
保持体処理装置において、該液除去手段を、互いの表面が所定の挾持領域に渡って
像保持体を挾持した状態で並走可能に駆動される一対の
ベルト であって、該挾持領域で上方に位置するベルトが
通気性を有する部材で形成されたものを用いて構成し、
かつ、該一対のベルトで像保持体の全体を挾持できるよ
うに上記挾持領域を設定し、 熱を用いた蒸気不安定化液の気化促進手段と、 上記挾持領域よりも像保持体搬送方向上流側に配設され
た像保持体検知手段と、 該像保持体検知手段の検知結果に基づいて、像保持体全
体が該挾持領域内に位置するタイミングで、該気化促進
手段を作動させる気化促進手段の作動制御手段とを設け
た ことを特徴とする像保持体処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20116493A JP3273832B2 (ja) | 1993-07-21 | 1993-07-21 | 付着性不安定化液を用いた像保持体からの像形成物質除去装置、及び、像保持体処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20116493A JP3273832B2 (ja) | 1993-07-21 | 1993-07-21 | 付着性不安定化液を用いた像保持体からの像形成物質除去装置、及び、像保持体処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0736327A JPH0736327A (ja) | 1995-02-07 |
JP3273832B2 true JP3273832B2 (ja) | 2002-04-15 |
Family
ID=16436435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20116493A Expired - Fee Related JP3273832B2 (ja) | 1993-07-21 | 1993-07-21 | 付着性不安定化液を用いた像保持体からの像形成物質除去装置、及び、像保持体処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3273832B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100322556B1 (ko) * | 1998-03-06 | 2002-04-17 | 윤종용 | 습식인쇄기용 캐리어 건조장치 |
US11360414B2 (en) | 2017-12-28 | 2022-06-14 | Ricoh Company, Ltd. | Sheet correcting device and printer |
US10800188B2 (en) | 2017-12-28 | 2020-10-13 | Ricoh Company, Ltd. | Sheet correcting device and printer |
-
1993
- 1993-07-21 JP JP20116493A patent/JP3273832B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0736327A (ja) | 1995-02-07 |
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