JP3362074B2 - 像保持体廃棄装置 - Google Patents

像保持体廃棄装置

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JP3362074B2 JP32998893A JP32998893A JP3362074B2 JP 3362074 B2 JP3362074 B2 JP 3362074B2 JP 32998893 A JP32998893 A JP 32998893A JP 32998893 A JP32998893 A JP 32998893A JP 3362074 B2 JP3362074 B2 JP 3362074B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター等の画像形成装置で画像が形成された像
保持体の廃棄装置に係り、詳しくは特に機密文書などの
廃棄に好適な像保持体廃棄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば機密文書などの廃棄には、
表面に文字や画像等が形成された像保持体としての転写
紙等を裁断するように構成されたシュレッダーが広く用
いられている。
【0003】また、従来、光照射によって消色可能なト
ナーで転写紙上に画像を形成し、この画像に対して光を
当てて該画像を消色させてからカッターで該転写紙を裁
断することにより、例えば機密文書を、その機密情報を
完全に隠滅したうえで廃棄処理するようにしたものが知
られている(例えば、特開平5−123594号公報参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来広
く用いられているシュレッダーは例えば文字や画像等が
形成された転写紙を裁断するだけであるため、機密文書
などを完全に判別不可能にして廃棄することは困難であ
るという問題点があった。
【0005】また、機密文書といえども保存性を要する
場合が多々あり、この保存性を要する文書を上記特開平
5−123594号公報に示されたような光照射によっ
て消色可能なトナーを用いて作成した場合、明所に保管
するなどその保管状態によっては、その画像が消失して
しまう可能性があり、保存性を要する機密文書とそうで
ない機密文書とでトナーを使いわける必要があるという
問題点もあった。
【0006】また、通常の紙は2〜5mm程度の長さの
繊維が多数絡まりあうように接合してできており、この
ような紙を従来のカッター等の鋭利な刃物からなる裁断
手段を備えたシュレッダーで細かく裁断すると、該繊維
が極めて短く切断されてしまう。そのため、上記のよう
なカッター等の鋭利な刃物からなる裁断手段を備えたシ
ュレッダーで裁断された紙片は、通常の紙の再生原料と
しては適さないという問題点もあった。
【0007】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、例えば転写紙の再生
原料としても利用可能な状態で、文字や画像等を完全に
判別不可能にすることができる例えば機密文書などの像
保持体の廃棄に好適な像保持体廃棄装置を提供すること
である。
【0008】ところで、先に本出願人は、記録済み像保
持シートに、不安定化剤としての水、界面活性剤を含む
水溶液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界面活性剤
と水溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群から選ばれ
た少なくとも1種の水あるいは水溶液を保持させるとと
もに、剥離部材を介在させ、像形成物質を該剥離部材に
加熱接着もしくは加圧接着して像保持シートから剥離す
る像形成物質除去方法を提案した(例えば、特願平4−
255916号参照)。これによれば、像保持シートの
紙質を比較的損傷することなく、像形成物質のみを除去
することができる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、像保持体表面に安定に付着し
ている像形成物質に対して、該表面と該像形成物質との
付着力より大きい付着力を有する剥離部材を、該像形成
物質が付着した該表面側で、少なくとも該表面上の像形
成物質と接触するように配置した剥離手段と、該剥離手
段により像形成物質が剥離された像保持体を細かく引き
ちぎる引きちぎり手段とを設けたことを特徴とするもの
である。請求項2の発明は、像保持体表面に安定に付着
している像形成物質に対して、該表面と該像形成物質と
の付着力より大きい付着力を有する剥離部材を、該像形
成物質が付着した該表面側で、少なくとも該表面上の像
形成物質と接触するように配置した剥離手段と、該剥離
手段により像形成物質が剥離された像保持体を圧縮する
圧縮手段とを設けたことを特徴とするものである。請求
項3の発明は、請求項1の像保持体廃棄装置において、
上記引きちぎり手段により細かく引きちぎられた像保持
体を圧縮する圧縮手段を設けたことを特徴とするもので
ある。請求項4の発明は、請求項1,2又は3の像保持
体廃棄装置において、上記表面から像形成物質を剥離す
る前に、該表面と像形成物質との間の安定な付着状態を
不安定状態とする不安定化液を該表面に塗布する不安定
化液塗布手段を設けたことを特徴とするものである。請
求項5の発明は、請求項1,2,3又は4の像保持体廃
棄装置において、上記不安定化液の塗布と同時、又はそ
の後に、上記像形成物質を加熱して軟化させる軟化手段
と、該像形成物質を上記剥離手段に押し付ける加圧手段
とを設けたことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】請求項1又は2の発明においては、剥離部材を
像保持体の像形成物質が付着した表面側に接触させた後
に分離する。この分離の際、像形成物質は、該表面と該
像形成物質との付着力より大きい付着力を有する剥離部
材によって、像保持体から剥離される。
【0011】ここで、特に請求項1の発明においては、
像形成物質が剥離された像保持体は引きちぎり手段によ
り細かく引きちぎられるので、従来のカッター等の鋭利
な刃物からなる裁断手段を備えたシュレッダーで細かく
裁断した場合のように繊維が極めて短く切断されてしま
うことを極力抑えることができる。
【0012】また、特に請求項2の発明においては、像
形成物質が剥離された像保持体は圧縮手段により圧縮さ
れる。
【0013】請求項3の発明においては、像形成物質が
剥離された像保持体は引きちぎり手段により細かく引き
ちぎられた後、圧縮手段により圧縮される。
【0014】請求項4の発明においては、像保持体上の
像形成物質は、不安定化液塗布手段により塗布された不
安定化液により像保持体表面との間の安定な付着状態が
不安定状態とされ、その後剥離部材により像保持体表面
から剥離される。請求項5の発明においては、不安定化
液塗布手段により塗布された不安定化液により像保持体
表面との間の安定な付着状態が不安定状態とされた像保
持体上の像形成物質は、軟化手段で加熱されて軟化した
状態で、加圧手段により剥離手段に押し付けられ、剥離
部材により像保持体表面から剥離される。そして、この
後、像形成物質が剥離された像保持体は引きちぎられた
り圧縮されたりするが、該像保持体は液体を含んでいる
ことにより、繊維どうしの接合力が弱まったり繊維が軟
らかくなったりしているので、繊維を切断することをよ
り良好に抑えることができ、また良好に圧縮できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を画像形成装置である電子写真
複写機によって画像が形成された転写紙を廃棄する際に
用いられる像保持体廃棄装置(以下、転写紙廃棄装置と
いう)に適用した一実施例について説明する。図1は本
実施例に係る転写紙廃棄装置の概念図である。すなわ
ち、本実施例に係る転写紙廃棄装置においては、まず、
像形成物質としての熱溶融性トナー(以下、トナーとい
う)3により表面に画像が形成された像保持体としての
通常の転写紙2に、不安定化液としての剥離液1を浸透
させることにより、転写紙2の表面に安定に付着してい
るトナー3と該表面との付着状態を不安定化状態にす
る。
【0016】ここで、上記剥離液1としては、水、水溶
性ポリマーを含む水溶液、界面活性剤を含む水溶液、及
び水溶性ポリマーと界面活性剤とを含む水溶液よりなる
群から選ばれた少なくとも1種の水あるいは水溶液を用
いることができる。また、該水又は水溶液には、所定の
有機溶剤を含有させることもできる。また、上記剥離液
1として、有機溶剤のみを用いることができる。
【0017】上記水溶性ポリマーとしては、例えば、デ
ンプン質(かんしょデンプン、ばれいしょデンプン、タ
ピオカデンプン、小麦デンプン、コーンスターチ等)、
マンナン(こんにゃく等)、海藻類(ふのり、寒天、ア
ルギン酸ナトリウム等)、植物粘質物(トロロアオイ、
トラガントゴム、アラビアゴム等)、微生物による粘質
物(デキストラン、レバン等)、タンパク質(にかわ、
ゼラチン、カゼイン、コラーゲン等)の天然ポリマー
や、セルロース系(ビスコース、メチルセルロース、エ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース等)、デンプン系(可溶性デンプ
ン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプ
ン)の半合成ポリマーや、合成ポリマー等が挙げられ
る。
【0018】また、上記界面活性剤としては、例えば、
陰イオン系(カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステ
ル塩、リン酸エステル塩、ホスホン酸塩等)、陽イオン
系(アミン塩、第四級アンモニウム塩、ベンザルコニウ
ム塩、塩化ベンゼトニウム塩、ピリジニウム塩、イミダ
ゾリニウム塩、スルホニウム塩、ポリエチレンポリアミ
ン等)、両性系(アミノ酸、カルボキシベタイン、スル
ホベタイン、アミノ硫酸エステル、アミノカルボン酸
塩、イミダゾリン誘導体等)、非イオン系(エーテル
型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型、多価
アルコール、アミノアルコール、ポリエチレングリコー
ル等)の通常の界面活性剤やフッ素系界面活性剤等が挙
げられる。
【0019】また、上記水又は水溶液に含有させる有機
溶剤としては、ターペンチン、ジペンテン、ブチルアセ
テート、四塩化炭素、セロソルブアセテート、キシレ
ン、トルエン、エチルアセテート、ジアセトンアルコー
ル、メチルセロソルブアセテート、ベンゼン、メチルエ
チルケトン、メチルアセテート、メチレンクロリド、エ
チレンジクロリド、シクロヘキサン、セロソルブ、ジオ
キサン、アセトン、メチルセロソルブ、シクロヘキサノ
ール、ブタノール等が挙げられる。
【0020】また、上記単独で用いる有機溶剤として
は、炭素水素系溶剤であるヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナン、スピィリット、ナフサN01〜6(シェル
石油社の商品名)、アイソパーE,L,K,V(エクソ
ン社の商品名)、アイピーソルベント(出光石油社の商
品名)、シェルーゾル70,71、ソルベッソ100,
150(シェルオイル社の商品名)、アスコムOMS,
460(スピリッツ社の商品名)、ベガゾール103
0,2130,3040(モービル石油社の商品名)等
が挙げられる。更に、フッ素系溶剤であるフロリナート
FC40,43,70,77(住友3M社の商品名)、
アフルードE10,16,18等や、シリコーン系溶剤
である信越シリコーンKF96(商品名)、東レシリコ
ーンSH200,344(商品名)、東芝シリコーンT
SF431(商品名)等が挙げられる。
【0021】ここで、本実施例においては、剥離液1の
転写紙2への浸透を促進させる浸透度促進剤としての浸
透促進液を転写紙2に付与するようにしてもよい。この
場合、浸透促進液としては、界面活性剤を含む水溶液、
及び水溶性ポリマーと界面活性剤とを含む水溶液よりな
る群から選ばれた少なくとも1種の水溶液等を用いるこ
とができる。
【0022】次に、この転写紙2を、転写紙2の表面に
安定に付着しているトナー3に対して、転写紙2と該ト
ナー3との付着力より大きい付着力を有する剥離部材で
表面が覆われて軟化手段としての加熱用ヒーター41を
内蔵した剥離手段としての剥離ローラ4と、補助的に加
熱するための軟化手段としての加熱用ヒーター51を内
蔵した加圧手段としての加熱ローラ5との圧接部に通
し、トナー3を転写紙2から剥離ローラ4の剥離部材に
転移させる。
【0023】剥離ローラ4の表面の剥離部材は、具体的
には、上記トナー3と同一又は類似のトナー成分樹脂
や、接着剤の成分樹脂等を用いて構成することができ、
またアルミ系、銅系、ニッケル系、鉄系等の金属材料を
用いることもできる。また、上記樹脂は、水溶性のもの
であっても、あるいは非水溶性のものであってもよい。
【0024】上記トナー成分樹脂としては、ポリスチレ
ン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン−ブ
チルアクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0025】また、上記接着剤の成分樹脂としては、に
かわ、ゼラチン、アルブミン、カゼイン等のタンパク質
系接着剤、デンプン系、セルロース系、複合多糖類系
(アラビアゴム、トラガントゴム等)等の炭水化物系接
着剤、酢酸ビニルの重合体及び共重合体、アクリル系、
エチレン共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリウ
レタン等の熱可塑性接着剤、ポリクロロプレン系、ニト
リルゴム系、再生ゴム系、SBR系、天然ゴム系等のゴ
ム系接着剤、ゴム系、アクリル系等の感圧接着剤、酸化
チタンを分散させたポリエチレンテレフタレート(PE
T)、等が挙げられる。
【0026】また、上記剥離ローラ4に代えてベルト形
状の剥離手段を用いてもよい。そして、ベルト形状の剥
離手段を用い、上記樹脂を用いる場合には、テンション
や熱による伸び防止、耐久性等の観点から、支持体と表
層の少なくとも2層以上の多層構造にすることが望まし
い。即ち、ベルト形状の剥離手段とする場合には、支持
体としての基体ベルト上に上記樹脂などからなる表層を
形成して剥離部材を構成することが望ましい。
【0027】上記樹脂などを支持する支持体としては、
例えば、ゴムローラ、シート、セロハンテープ、クラフ
ト紙粘着テープ、ポリ塩化ビニルテープ、アセトンテー
プ、フィラメント補強テープ等のテープ、等も用いるこ
とができる。
【0028】また、上記剥離ローラ4内の加熱用ヒータ
ー41及び加熱ローラ5内の加熱用ヒーター51は、記
録紙2の表裏に密着して転写紙2に固着しているトナー
3を加熱して軟化させ、これにより、トナー3を転写紙
2の繊維から剥がれ易くするものである。この加熱は、
トナー3の軟化点以上の温度で、転写紙2と剥離ローラ
4との圧接部において転写紙2上のトナー3が溶融しな
い程度に行うことが望ましい。トナー3が溶融してしま
うと転写紙2上のトナー3を、紙側と剥離ローラ4側と
に分断することなく、剥離ローラ4側へ転写させるの
が、困難になるためである。また、加熱し過ぎると剥離
ローラ4との圧接部が移動中に転写紙2が乾燥し過ぎ
て、トナー3の転写紙2に対する固着力が転写紙2が濡
れている場合に比して強まり、転写紙2がトナー3を介
して剥離ローラ4に貼り付いて分離できなくなる恐れが
ある。従って、加熱部通過後の転写紙2に多少の湿り気
が残って上記トナー3の再付着を防止できる程度に加熱
することが望ましい。そこで、本実施例において、70
°C以上に軟化点がある通常用いられているトナーを用
いる場合には、以上のことを考慮して、トナーのゴム状
領域(トナーの凝集力が強い温度範囲)である70°C
から130°Cの間に加熱温度を設定した。
【0029】剥離ローラ4の剥離材に転移したトナー3
は、後述するクリーニング装置により剥離ローラ4から
除去される。そして、トナー3が剥離された転写紙2は
裁断されて紙片2aとされたり、圧縮手段により圧縮さ
れて小さな塊2bとされる。
【0030】次に、本実施例に係る転写紙廃棄装置の具
体例について説明する。図2は本具体例に係る転写紙廃
棄装置の概略構成図である。この装置においては、転写
紙2の搬送方向上流側に、転写紙2に剥離液1を供給す
る不安定処理部6が設けられている。不安定処理部6
は、剥離液1を収容する容器61と、該容器61内に回
転可能に配設された不安定化液塗布手段としての汲み上
げローラ62とから構成されている。本具体例において
は、上記剥離液1として界面活性剤を1重量%程度含む
水溶液が用いられている。また、汲み上げローラ62は
例えば給液性材料であるスポンジ材で構成することがで
きる。
【0031】そして、不安定処理部6より転写紙2の搬
送方向下流側には、上記図1と同一構成の剥離ローラ4
と加熱ローラ5とが設けられている。本具体例において
は、上記剥離ローラ4の表面は上記酸化チタンを分散さ
せたポリエチレンテレフタレート(PET)からなる剥
離材で覆われている。
【0032】また、本具体例においては、剥離ローラ4
上に転移したトナー3を剥離ローラ4から除去するため
のクリーニング装置7が設けられている。クリーニング
装置7は、剥離ローラ4表面に当接して剥離ローラ4表
面からトナー3を掻き取るブレード71と、剥離ローラ
4から掻き取られたトナー3を回収して収容する回収箱
72とから構成されている。なお、このクリーニング装
置7においては、ブレード71に代えて回転ブラシを設
け、該回転ブラシを回転させることにより剥離ローラ4
表面からトナー3を掻き取るようにしてもよい。
【0033】そして、剥離ローラ4及び加熱ローラ5よ
り転写紙2の搬送方向下流側には、転写紙2と剥離ロー
ラ4とを分離するための分離爪8が設けられており、こ
の分離爪8より転写紙2の搬送方向下流側には、転写紙
2を上記搬送方向に直交する幅方向に引きちぎるための
引き裂きホイール9が設けられている。
【0034】この引き裂きホイール9は、図2(a)中
のA−A線矢印方向からみた引き裂きホイール9の断面
図である図2(b)に示すように、それぞれ所定の厚さ
に形成され、回転可能に構成された円盤状の上ホイール
部材91と下ホイール部材92とから構成されている。
そして、それぞれのホイール部材91,92は、上ホイ
ール部材91の下端部91aが下ホイール部材92の上
端部92aより下方に位置するように(下ホイール部材
92の上端部92aが上ホイール部材91の下端部91
aより上方に位置するように)上下方向に位置決めされ
ており、また上記搬送方向に直交する転写紙2の幅方向
においては、上ホイール部材91と下ホイール部材92
とがそれぞれ互い違いになるように配設されている。
【0035】また、上記引き裂きホイール9より転写紙
2の搬送方向下流側には、転写紙2を該搬送方向におい
て引きちぎるための引きちぎりローラ対10が設けられ
ている。この引きちぎりローラ対10は互いに当接した
上ローラ101と下ローラ102とから構成されてお
り、上ローラ101及び下ローラ102はそれぞれ少な
くとも表面がゴム等で構成され、互いの当接部において
それぞれの表面が上記搬送方向と同方向に移動するよう
に回転し、その回転速度は転写紙2が搬送される線速よ
りも速くなるように設定されている。
【0036】また、上記引きちぎりローラ対10より転
写紙2の搬送方向下流側には、引きちぎりローラ対10
で引きちぎられた紙片2aを収容する紙片集積箱11が
設けられている。
【0037】以上の構成に係る転写紙廃棄装置において
は、転写紙2が図示しない搬送手段により不安定処理部
6との対向部に搬送されると、汲み上げローラ62が回
転することにより、転写紙2表面に上記剥離液1を供給
する。これにより、転写紙2とトナー3との間の界面部
に剥離液1を浸透させる。
【0038】そして、上記剥離液1が浸透した転写紙2
が剥離ローラ4と加熱ローラ5との圧接部に搬送される
と、転写紙2に絡みついているトナー3は、剥離ローラ
4及び加熱ローラ5それぞれの加熱用ヒーター41,5
1により加熱されて転写紙2から剥離されやすいように
軟化した状態で剥離ローラ4及び加熱ローラ5で加圧さ
れて剥離ローラ4により転写紙2から剥離される。
【0039】剥離ローラ4により転写紙2から剥離さ
れ、剥離ローラ4表面に付着したトナー3は、クリーニ
ング装置7のブレード71により剥離ローラ4表面から
掻き落とされて回収箱72に収容される。
【0040】ところで、転写紙2は上記剥離ローラ4に
よるトナー剥離の際に剥離ローラ4表面にくっつくこと
があるが、このような場合には分離爪8により剥離ロー
ラ4表面から分離される。 (以下、余白)
【0041】そして、トナー3が剥離された転写紙2は
更に下流側に搬送されて、図2(b)に示すように、引
き裂きホイール9により上記搬送方向に直交する幅方向
において引きちぎられる。このとき転写紙2は、上記剥
離液1によりまだ濡れているため、繊維どうしの接合力
が弱まったり繊維が軟らかくなったりしているので、繊
維が途中で切断されることが極力抑えられて容易に引き
ちぎられる。そして、上記のようにして引きちぎられた
転写紙2は引きちぎりローラ対10で上記搬送方向に引
きちぎられて、紙片集積箱11に収容される。このとき
も転写紙2は上記剥離液1によりまだ濡れているため、
繊維が途中で切断されることが極力抑えられて容易に引
きちぎられる。
【0042】以上のように、本具体例に係る転写紙廃棄
装置によれば、転写紙2は画像を形成するトナー3が取
り除かれた状態で更に引きちぎられて裁断されるため、
情報の再現を非常に困難とすることができ、例えば機密
文書などを判別不可能にして廃棄することができる。ま
た、転写紙2は引き裂きホイール9や引きちぎりローラ
対10で引きちぎられるため、例えばカッター等の鋭利
な刃物で切断される場合のように繊維が極めて短く切断
されてしまうことを極力抑えることができるので、紙の
再生原料として十分利用できる。また、紙片2aはトナ
ーが除去されているので、紙の再生処理における紙片2
aからのトナーの除去過程、いわゆる脱墨の過程を簡略
化あるいは省略できる。
【0043】また、上記図2に係る転写紙廃棄装置にお
いて、図3に示すように、紙片集積箱11に紙片2aを
圧縮するための圧縮手段としての圧縮ピストン12を設
け、紙片2aを圧縮するようにしてもよい。この構成に
おいては、トナー3が剥離された転写紙2は上記剥離液
1によりまだ濡れており、繊維どうしの接合力が弱まっ
たり繊維が軟らかくなったりしているので、圧縮ピスト
ン12により容易に圧縮して小さな塊2b(図1参照)
とすることができる。このようにすれば、情報の再現を
より困難とすることができ、また紙の再生原料として十
分利用できる。また、上記図2に係る具体例と同様に脱
墨の過程を簡略化あるいは省略できる。また、紙片集積
箱11中の紙片2aのかさを非常に小さくできるので、
紙片集積箱11を小型にすることができ、その結果転写
紙廃棄装置全体の小型化を図ることができる。
【0044】また、以上の具体例に係る転写紙廃棄装置
によれば、剥離液1として界面活性剤を1重量%程度含
む水溶液を用いているので、効率よく液体を剥離液1に
浸透させることができ、処理スピードを上げることがで
きる。また、剥離液1中の界面活性剤の量が多すぎる
と、トナー剥離処理時に転写紙2から剥離ローラ4表面
に付着した界面活性剤の影響により、剥離ローラ4と転
写紙2上のトナーとの密着性が悪くなり、トナー剥離む
らが発生することがあるが、上記具体例に係る転写紙廃
棄装置における界面活性剤量は剥離にあまり悪影響を与
えない5重量%以下なので、良好にトナー3を剥離でき
る。また、剥離ローラ4を用いているので、ベルト状の
物を用いる場合に比して小型化でき、その結果転写紙廃
棄装置全体の小型化を図ることができる。なお、剥離ロ
ーラ4に代えてベルト状の剥離部材(剥離ベルト)を用
いれば、転写紙2を表面から分離する際に、小径分離な
どの簡便な方法をとることができる。また、剥離ローラ
4の表面を上記アルミ系、銅系、ニッケル系、鉄系等の
金属材料を用いて構成すれば、クリーニング装置7のブ
レード71により傷付くことを防止でき、耐久性を高く
できる。
【0045】なお、転写紙2を上記搬送方向に引きちぎ
るためには、例えば図4(a)に示すように、引きちぎ
りローラ対10に代えて、引き裂きホイール9より転写
紙2の搬送方向下流側に、それぞれ上ローラと下ローラ
とからなる上流側ローラ対13と下流側ローラ対14と
を設け、下流側ローラ対14の回転速度を上流側ローラ
対13の回転速度より速い速度に設定し、両ローラ対の
回転速度差で転写紙2を引きちぎるようにしてもよい。
また、例えば図4(a)のように上流側ローラ対13と
下流側ローラ対14とを設けるようにした場合であっ
て、両ローラ対の回転速度が場合には、図4(b)に示
すように、両ローラ対の間に、それぞれ上下移動可能で
回転しないように構成されたクランプ用ローラ対15を
設け、転写紙2の端部が下流側ローラ対14まで搬送さ
れたところで該クランプ用ローラ対15で転写紙2をク
ランプして、下流側ローラ対14の回転により転写紙2
を引きちぎるようにしてもよい。また、例えば図4
(a)のように上流側ローラ対13と下流側ローラ対1
4とを設けるようにした場合であって、両ローラ対の回
転速度が場合には、例えば下流側ローラ対14を上記搬
送方向において移動可能に構成しておき、転写紙2の端
部が下流側ローラ対14まで搬送されたところで該下流
側ローラ対14を該搬送方向下流側に移動させて転写紙
2を引きちぎるようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、像保持体を、
像形成物質を剥離した後細かく引きちぎるので、ほぼ完
全に判別不可能にすることができる。また、像保持体は
引きちぎられることにより、例えばカッター等の鋭利な
刃物からなる裁断手段を備えたシュレッダーで細かく裁
断する場合のように繊維が極めて短く切断されてしまう
ことを極力抑えることができるので、再生原料として十
分利用することができる。
【0047】請求項2の発明によれば、像形成物質が剥
離された像保持体は圧縮手段により圧縮されるので、該
像保持体を小さな塊状にすることができ、これによりほ
ぼ完全に判別不可能にすることができる。また、像形成
物質の剥離及び像保持体の圧縮によって、ほぼ完全に判
別不可能にすることができるので、例えばカッター等の
鋭利な刃物からなる裁断手段を備えたシュレッダーで細
かく裁断する必要がなく、紙繊維はそのままの状態で残
せ、再生原料として十分利用することが可能になる。
【0048】請求項3の発明によれば、像保持体を、像
形成物質を剥離して引きちぎった後圧縮するので、より
完全に判別不可能にすることができる。また、上記請求
項1と同様に紙繊維が極めて短く切断されてしまうこと
を極力抑えることができるので、圧縮後の像保持体を再
生原料として十分利用することができる。また、像保持
体は像形成物質が剥離された後圧縮されるので、圧縮後
の像保持体のかさを非常に小さくできる。従って、該圧
縮後の像保持体を収容する収容部を小型にすることがで
き、これにより、装置全体を小型化できる。
【0049】請求項4,5の発明によれば、像形成物質
が液体を含み繊維どうしの接合力が弱まっているので、
請求項1,3のように引きちぎる場合に、繊維が切断さ
れるのをより良好に抑えることができる。また、請求項
2,3のように像形成物質が剥離された像保持体をその
後圧縮する場合に、像形成物質が液体を含み繊維が軟ら
かくなっているので、圧縮しやすく圧縮効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る転写紙廃棄装置の概念図。
【図2】(a)は具体例に係る転写紙廃棄装置の概略構
成図。(b)は(a)中のA−A線矢印方向からみた引
き裂きホイールの断面図。
【図3】他の具体例に係る転写紙廃棄装置の概略構成
図。
【図4】(a)は他の具体例に係る転写紙廃棄装置の部
分概略構成図。(b)は更に他の具体例に係る転写紙廃
棄装置の部分概略構成図。
【符号の説明】
1 剥離液 2 転写紙 3 トナー 4 剥離ローラ 5 加熱ローラ 6 不安定処理部 7 クリーニング装置 8 分離爪 9 引き裂きホイール 10 引きちぎりローラ対 11 紙片集積箱 12 圧縮ピストン 41 加熱用ヒーター 51 加熱用ヒーター 61 容器 62 汲み上げローラ 71 ブレード 72 回収箱 91 上ホイール部材 92 下ホイール部材 101 上ローラ 102 下ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 5/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像保持体表面に安定に付着している像形成
    物質に対して、該表面と該像形成物質との付着力より大
    きい付着力を有する剥離部材を、該像形成物質が付着し
    た該表面側で、少なくとも該表面上の像形成物質と接触
    するように配置した剥離手段と、該剥離手段により像形
    成物質が剥離された像保持体を細かく引きちぎる引きち
    ぎり手段とを設けたことを特徴とする像保持体廃棄装
    置。
  2. 【請求項2】像保持体表面に安定に付着している像形成
    物質に対して、該表面と該像形成物質との付着力より大
    きい付着力を有する剥離部材を、該像形成物質が付着し
    た該表面側で、少なくとも該表面上の像形成物質と接触
    するように配置した剥離手段と、該剥離手段により像形
    成物質が剥離された像保持体を圧縮する圧縮手段とを設
    けたことを特徴とする像保持体廃棄装置。
  3. 【請求項3】上記引きちぎり手段により細かく引きちぎ
    られた像保持体を圧縮する圧縮手段を設けたことを特徴
    とする請求項1の像保持体廃棄装置。
  4. 【請求項4】上記表面から像形成物質を剥離する前に、
    該表面と像形成物質との間の安定な付着状態を不安定状
    態とする不安定化液を該表面に塗布する不安定化液塗布
    手段を設けたことを特徴とする請求項1,2又は3の像
    保持体廃棄装置。
  5. 【請求項5】上記不安定化液の塗布と同時、又はその後
    に、上記像形成物質を加熱して軟化させる軟化手段と、
    該像形成物質を上記剥離手段に押し付ける加圧手段とを
    設けたことを特徴とする請求項1,2,3又は4の像保
    持体廃棄装置。
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