JPH07248707A - 像保持体の再生方法及びその装置 - Google Patents

像保持体の再生方法及びその装置

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JPH07248707A
JPH07248707A JP6806594A JP6806594A JPH07248707A JP H07248707 A JPH07248707 A JP H07248707A JP 6806594 A JP6806594 A JP 6806594A JP 6806594 A JP6806594 A JP 6806594A JP H07248707 A JPH07248707 A JP H07248707A
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image carrier
water
surfactant
soluble polymer
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JP6806594A
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English (en)
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Yoichi Asaba
陽一 浅場
Yoshiyuki Kimura
祥之 木村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像形成に再利用されたときの画像の転写不
良などの不具合の発生を防止し得るように、像形成物質
除去後の像保持体の特性を回復する。 【構成】 トナー除去処理後の転写紙10から界面活性
剤や水溶性ポリマーを除去するクリーニング部9を設け
る。このクリーニング部9においては、搬送ベルト90
が乾燥後の転写紙10を搬送し、搬送途中で、クリーニ
ング用ブラシローラ93が、粉状になって転写紙10に
付着した界面活性剤や水溶性ポリマーを該転写紙10か
ら掻き取る。これにより、転写紙10を画像形成に再利
用した場合でも、該転写紙10から画像形成装置の構成
部品等への界面活性剤や水溶性ポリマーの転移を防止で
き、該界面活性剤や水溶性ポリマーの転移が原因の異常
画像の発生を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター、印刷機等の画像形成装置によって像形
成物質を安定に付着した像保持体の表面から、該像形成
物質を取り除く像保持体の再生方法及びその装置に係
り、詳しくは、画像が形成された像保持体に、界面活性
剤を含む水溶液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界
面活性剤と水溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の水溶液を保持させるととも
に、剥離部材を介在させ、像形成物質を該剥離部材に加
熱接着もしくは加圧接着して像保持体から剥離して除去
する像保持体の再生方法及びその装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、記録済み像保持体としての用紙か
らトナーなどの像形成物質を除去する例えば像形成物質
除去方法及びその装置としては種々のものが知られてい
る。例えば溶剤を使用するものとして、特開平1−10
1576号公報には、トナーが付着された用紙をトナー
樹脂の可溶性溶剤中に浸漬させて超音波振動を印加し、
溶剤に溶解したトナーを紙面より遊離させる像形成物質
除去方法が開示されている。また、特開平4−3003
95号公報には、廃紙の印字部分に溶剤を浸漬、噴霧あ
るいは塗布等による方法で付着させてトナーを溶解し、
溶解したトナーを洗浄、エアー吸引、吸着剤接触、機械
剥離あるいは静電気吸着等による方法で除去する像形成
物質除去方法が開示されている。
【0003】一方、溶剤を使用しないものとして、例え
ば特開平2−55195号公報には、支持体上に離型剤
を塗布した印刷体に電子写真方式あるいは熱転写方式で
載せた熱溶融性インキあるいはトナーを、該印刷体にイ
ンキ剥離体を重ね加熱ローラと圧力ローラの間を通し、
冷えてからインキ剥離体を剥がすことにより、該インキ
剥離体の方に付着させて除去する像形成物質除去方法が
開示されている。また特開平4−64472号公報に
は、少なくとも、表面に熱溶融性樹脂を有するエンドレ
スシートと、これを支えて回転させる熱ローラ及び冷却
ローラと、表面に離型処理をした紙(イレーザブルペー
パ)を軟化あるいは溶融した熱溶融性樹脂に押しつける
押圧ローラと、これらを連動して動かせる駆動部からな
るイレーザが開示されている。また特開平4−8298
3号公報には、互いに圧接して回転し圧接箇所に紙を通
過させる2本の並行に設けられたローラと、該2本のロ
ーラの少なくとも一方を加熱するヒーターと、該圧接箇
所を通過した紙を前記ローラから分離する掻取具と、前
記ローラに付着した像形成物質を前記ローラから除去す
る剥離装置とを備えた像形成物質除去装置が開示されて
いる。
【0004】ところで、上記溶剤を使用しない方法や装
置は、表面に紙繊維が露出している通常の紙に画像を記
録した記録済み像保持体から像形成物質を除去するのに
使用すると、例えば電子写真方式の定着工程で熱溶融性
樹脂を主成分とする像形成物質を像保持体に融着させる
などして、像形成物質が像保持体表面の繊維に強固に固
着されているので、像形成物質除去の際に像形成物質と
共に表面の紙繊維を剥ぎ取って紙質を損傷してしまう。
特に像形成物質の除去性を高めるために、上記インキ剥
離体、エンドレスシートあるいはローラに熱や圧力を加
える場合、種々の条件によっては、逆に像形成物質と像
保持体との間の定着性を高めてしまって除去を困難にす
ることもあった。
【0005】そこで、先に本出願人は、記録済み像保持
体に、不安定化液としての水、界面活性剤を含む水溶
液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界面活性剤と水
溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の水あるいは水溶液を保持させるととも
に、剥離部材を介在させ、像形成物質を該剥離部材に加
熱接着もしくは加圧接着して像保持体から剥離する像形
成物質除去方法を提案した(例えば、特願平4−255
916号参照)。これによれば、像保持体の紙質を比較
的損傷することなく、像形成物質のみを除去することが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、例えば上記
特願平4−255916号において、記録済み像保持体
からの像形成物質の除去のために該像保持体に保持させ
る液として、界面活性剤を含む水溶液、水溶性ポリマー
を含む水溶液、及び界面活性剤と水溶性ポリマーとを含
む水溶液よりなる群から選ばれた少なくとも1種の水溶
液を用いて像形成物質を除去した場合、像形成物質除去
後の像保持体に界面活性剤や水溶性ポリマーが残ってし
まう。よって、像形成物質除去後に、像保持体から水溶
液の水分を除去し、像保持体を乾燥させて再利用しよう
とするときでも、この乾燥後の像保持体に界面活性剤や
水溶性ポリマーが残っている。
【0007】このように、像形成物質除去及び乾燥後の
像保持体に界面活性剤や水溶性ポリマーが残ってしまう
と、該像保持体を画像形成に再利用したとき、粉状にな
った界面活性剤や水溶性ポリマーが該像保持体から画像
形成装置内の例えば感光体へ転移することがある。そし
て、該粉状の界面活性剤や水溶性ポリマーが感光体をク
リーニングするための例えばクリーニングブレードのエ
ッジ部に溜ってしまい、部分的にクリーニングブレード
のクリーニング性能を劣化させ、これにより画像に線が
でるなどの異常画像が発生するなど画像形成上の不具合
を発生することがある。
【0008】また、像形成物質除去及び乾燥後の像保持
体に界面活性剤やが残ってしまうと、該像保持体は湿気
を吸収しやすくなるため、しわや波打ちが発生しやすく
なり、該像保持体を画像形成に再利用したとき画像が良
好に転写されないなどの不具合が発生することがある。
【0009】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、画像形成に再利用さ
れたときの画像の転写不良などの不具合の発生を防止し
得るように、像形成物質除去後の像保持体の特性を回復
できる像保持体の再生方法及びその装置を提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、画像が形成された像保持体に、
界面活性剤を含む水溶液、水溶性ポリマーを含む水溶
液、及び界面活性剤と水溶性ポリマーとを含む水溶液よ
りなる群から選ばれた少なくとも1種の水溶液を保持さ
せるとともに、剥離部材を介在させ、像形成物質を該剥
離部材に加熱接着もしくは加圧接着して像保持体から剥
離して除去する像保持体の再生方法であって、該剥離部
材によって像形成物質が除去された該像保持体に保持さ
れた水溶液の界面活性剤や水溶性ポリマーを該像保持体
から除去することを特徴とするものである。
【0011】また、請求項2の発明は、画像が形成され
た像保持体に、界面活性剤を含む水溶液、水溶性ポリマ
ーを含む水溶液、及び界面活性剤と水溶性ポリマーとを
含む水溶液よりなる群から選ばれた少なくとも1種の水
溶液を保持させるとともに、剥離部材を介在させ、像形
成物質を該剥離部材に加熱接着もしくは加圧接着して像
保持体から剥離して除去する像保持体の再生装置であっ
て、該剥離部材によって像形成物質が除去された該像保
持体に保持された水溶液の界面活性剤や水溶性ポリマー
を該像保持体から除去する除去手段を設けたことを特徴
とするものである。
【0012】また、請求項3の発明は、請求項2の像保
持体の再生装置において、上記剥離部材による像形成物
質除去後の像保持体を乾燥させる乾燥手段を設け、上記
除去手段を、該乾燥手段による乾燥後の像保持体につい
て界面活性剤や水溶性ポリマーの除去を行うように構成
したことを特徴とするものである。
【0013】また、請求項4の発明は、請求項2の像保
持体の再生装置において、上記除去手段を、上記剥離部
材による像形成物質除去後の像保持体と接触することで
該像保持体に保持された上記水溶液を該像保持体から転
移させ、かつ該像保持体を乾燥させる乾燥部材で構成し
たことを特徴とするものである。
【0014】また、請求項5の発明は、請求項4の像保
持体の再生装置において、上記剥離部材による像形成物
質除去後の像保持体と接触することで該像保持体から上
記乾燥部材に転移し該乾燥部材に付着した水溶液の界面
活性剤や水溶性ポリマーを、該乾燥部材から除去する転
移物質除去部材を設けたことを特徴とするものである。
【0015】また、請求項6の発明は、請求項2の像保
持体の再生装置において上記除去手段を、多数の繊維が
周囲に設けられ、該繊維の先端部が上記剥離部材による
像形成物質除去後の像保持体と接触可能に配設された回
転体で構成したことを特徴とするものである。
【0016】
【作用】請求項1あるいは2の発明においては、像形成
物質除去のために像保持体に塗布された水溶液の界面活
性剤や水溶性ポリマーは、像形成物質除去後に該像保持
体から除去される。
【0017】請求項3の発明においては、像形成物質除
去後の像保持体を乾燥させる乾燥手段によって、該像形
成物質除去後の像保持体に保持されている水溶液の水分
を除去し、該水溶液に含まれる界面活性剤や水溶性ポリ
マーを粉状の固形物とすることができる。
【0018】請求項4の発明においては、像形成物質除
去後の像保持体を乾燥部材に接触させることにより、該
像保持体に保持された水溶液を該像保持体から該乾燥部
材に転移させることができる。この水溶液の像保持体か
ら乾燥部材への転移によって、界面活性剤や水溶性ポリ
マーも該水溶液とともに像保持体から乾燥部材へ転移す
るため、該界面活性剤や水溶性ポリマーを像保持体から
除去することができる。また、このとき乾燥部材は像保
持体を乾燥させる。
【0019】請求項5の発明においては、上記像保持体
から乾燥部材へ転移した界面活性剤及び水溶性ポリマー
を、転移物質除去部材によって該乾燥部材から除去する
ことができる。
【0020】請求項6の発明においては、上記除去手段
を、多数の繊維が周囲に設けられ、該繊維の先端部が上
記像形成物質除去後の像保持体と接触可能に配設された
回転体で構成したので、例えば像保持体として繊維質の
表面を有する転写紙が用いられ、該転写紙の表面を構成
する繊維の間に上記界面活性剤や水溶性ポリマーが入り
込んでも、除去手段を回転させることによって該繊維の
先端部で界面活性剤や水溶性ポリマーを繊維の間から掻
き出すことができる。
【0021】
【実施例】本発明を転写型の電子写真複写機によって画
像が形成された像保持体としての転写紙から、像形成物
質としての熱溶融性トナー(以下、トナーという)を取
り除く像保持体からの像形成物質除去装置(以下、トナ
ー除去装置という)に適用した実施例について説明す
る。図1に、本発明が適用できるトナー除去装置の一例
の概略構成図を示す。まず、全体の概略を説明すると、
このトナー除去装置は、積載状態で収容しているトナー
像が形成された転写紙10を一枚づつ分離給送する給紙
ユニット1と、給紙ユニット1から送られてきた転写紙
10に液を供給する液付与ユニット2と、液が供給され
た転写紙10からトナーを除去するトナー剥離ユニット
3と、トナーが除去された転写紙10を乾燥させる乾燥
ユニット4と、乾燥ユニット4から排出される転写紙1
0を受ける紙受けユニット5とを備えている。そして、
給紙ユニット1から搬送された転写紙10は、液付与ユ
ニット2で転写紙10とトナーとの付着状態を不安定状
態にする不安定化剤(以下、処理液という)20が付与
され、処理液20を少なくとも転写紙10とトナーとの
界面部に浸透させる。そして、トナー剥離ユニット3の
剥離ローラ302によって、処理液20を浸透させた該
界面部においてトナーを転写紙10から剥離した後、転
写紙10は乾燥ユニット4の乾燥ローラ402で乾燥さ
れ、紙受けユニット5に排出される。
【0022】ここで、上記処理液20としては、水、水
溶性ポリマーを含む水溶液、界面活性剤を含む水溶液、
及び水溶性ポリマーと界面活性剤とを含む水溶液よりな
る群から選ばれた少なくとも1種の水あるいは水溶液を
用いることができる。また、該水又は水溶液には、所定
の有機溶剤を含有させることもできる。また、上記処理
液20として、有機溶剤のみを用いることができる。
【0023】上記水溶性ポリマーは、紙繊維の目の中に
入り込んで剥離体表面に接着しにくいトナーと剥離体表
面との間にバインダーとして作用することによって、該
紙繊維の目の中に入り込んでいるトナーを効率的に除去
するためのものである。
【0024】上記水溶性ポリマーとしては、例えば、デ
ンプン質(かんしょデンプン、ばれいしょデンプン、タ
ピオカデンプン、小麦デンプン、コーンスターチ等)、
マンナン(こんにゃく等)、海藻類(ふのり、寒天、ア
ルギン酸ナトリウム等)、植物粘質物(トロロアオイ、
トラガントゴム、アラビアゴム等)、微生物による粘質
物(デキストラン、レバン等)、タンパク質(にかわ、
ゼラチン、カゼイン、コラーゲン等)の天然ポリマー
や、セルロース系(ビスコース、メチルセルロース、エ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース等)、デンプン系(可溶性デンプ
ン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプ
ン)の半合成ポリマーや、合成ポリマー等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0025】また、上記界面活性剤としては、例えば、
陰イオン系(カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステ
ル塩、リン酸エステル塩、ホスホン酸塩等)、陽イオン
系(アミン塩、第四級アンモニウム塩、ベンザルコニウ
ム塩、塩化ベンゼトニウム塩、ピリジニウム塩、イミダ
ゾリニウム塩、スルホニウム塩、ポリエチレンポリアミ
ン等)、両性系(アミノ酸、カルボキシベタイン、スル
ホベタイン、アミノ硫酸エステル、アミノカルボン酸
塩、イミダゾリン誘導体等)、非イオン系(エーテル
型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型、多価
アルコール、アミノアルコール、ポリエチレングリコー
ル等)の通常の界面活性剤やフッ素系界面活性剤等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0026】また、上記水又は水溶液に含有させる有機
溶剤としては、ターペンチン、ジペンテン、ブチルアセ
テート、四塩化炭素、セロソルブアセテート、キシレ
ン、トルエン、エチルアセテート、ジアセトンアルコー
ル、メチルセロソルブアセテート、ベンゼン、メチルエ
チルケトン、メチルアセテート、メチレンクロリド、エ
チレンジクロリド、シクロヘキサン、セロソルブ、ジオ
キサン、アセトン、メチルセロソルブ、シクロヘキサノ
ール、ブタノール等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0027】また、上記単独で用いる有機溶剤として
は、炭素水素系溶剤であるヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナン、スピィリット、ナフサN01〜6(シェル
石油社の商品名)、アイソパーE,L,K,V(エクソ
ン社の商品名)、アイピーソルベント(出光石油社の商
品名)、シェルーゾル70,71、ソルベッソ100,
150(シェルオイル社の商品名)、アスコムOMS,
460(スピリッツ社の商品名)、ベガゾール103
0,2130,3040(モービル石油社の商品名)等
が挙げられる。更に、フッ素系溶剤であるフロリナート
FC40,43,70,77(住友3M社の商品名)、
アフルードE10,16,18等や、シリコーン系溶剤
である信越シリコーンKF96(商品名)、東レシリコ
ーンSH200,344(商品名)、東芝シリコーンT
SF431(商品名)等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0028】次に、図示の例の各ユニット1,2,3,
4,5について説明する。上記給紙ユニット1は、底板
101上に積載された転写紙10を最下部のものから給
紙ローラ102で給紙し、図示しない分離機構で重送紙
を分離して一枚の転写紙10のみを、タイミング調整及
びスキュー補正のためのレジストローラ対104で送り
出すものである。その具体的な構成及び動作は電子写真
複写機における給紙機構と同様であるので、詳細な説明
は省略する。
【0029】上記液付与ユニット2は、処理液20を所
定量満たした液容器201、転写紙10の一方の面(図
中の上面)に接触しながら、液容器201の処理液20
中に案内するように搬送する液中搬送ローラ202、液
中搬送ローラ202の駆動部(不図示)、転写紙10の
他の面(図中の下面)を液容器201の処理液20中に
案内する液中ガイド板203、挾持搬送手段としても機
能する絞りローラ対204、下側の絞りローラ204に
食い込み配置された絞り棒205、などを備えている。
このユニット2において、給紙ユニット1から給送され
た転写紙10は、液中搬送ローラ202と液中ガイド板
203とによって、液容器201の処理液20中に案内
され、処理液20に浸漬された後、絞りローラ対204
によって余分な処理液20が除去かれ、次のトナー剥離
ユニット3へと搬送される。なお、本発明に係る液付与
ユニット2の具体例については、後で詳述する。
【0030】上記トナー剥離ユニット3は、それぞれト
ナーTの軟化手段としての加熱ランプ301を内蔵し互
いに圧接状態で配置された一対の剥離ローラ302、転
写紙排出側の圧接部近傍の剥離ローラ302の表面に接
触するように配設された分離爪303、剥離ローラ30
2の表面をクリーニングするクリーニング装置304、
駆動部(不図示)等を備えている。 (以下、余白)
【0031】この剥離ローラ302の表面は、少なくと
も軟化しているトナーに対して、転写紙10と該トナー
との付着力より大きい付着力を有するものを用いて構成
する。具体的には、上記トナーと同一又は類似のトナー
成分樹脂や、接着剤の成分樹脂等を用いることができ、
またアルミ系、銅系、ニッケル系等の金属材料を用いる
こともできるが、これらに限定されるものではない。ま
た、上記樹脂は、水溶性のものであっても、あるいは非
水溶性のものであってもよい。
【0032】上記トナー成分樹脂としては、ポリスチレ
ン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン−ブ
チルアクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0033】また、上記接着剤の成分樹脂としては、に
かわ、ゼラチン、アルブミン、カゼイン等のタンパク質
系接着剤、デンプン系、セルロース系、複合多糖類系
(アラビアゴム、トラガントゴム等)等の炭水化物系接
着剤、酢酸ビニルの重合体及び共重合体、アクリル系、
エチレン共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリウ
レタン等の熱可塑性接着剤、ポリクロロプレン系、ニト
リルゴム系、再生ゴム系、SBR系、天然ゴム系等のゴ
ム系接着剤、ゴム系、アクリル系等の感圧接着剤、酸化
チタンを分散させたポリエチレンテレフタレート(PE
T)、等が挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0034】また、上記樹脂を用いる場合には、テンシ
ョンや熱による伸び防止、耐久性等の観点から、支持体
と表層の少なくとも2層以上の多層構造にすることが望
ましい。即ち、図示の例のようにローラ形状の剥離部材
とする場合には、支持体としての基体ローラ上に上記樹
脂などからなる表層を形成して剥離部材を構成すること
が望ましい。
【0035】上記樹脂などを支持する支持体としては、
例えば、ゴムローラ、シート、セロハンテープ、クラフ
ト紙粘着テープ、ポリ塩化ビニルテープ、アセトンテー
プ、フィラメント補強テープ等のテープ、等も用いるこ
とができるが、これらに限定されるものではない。
【0036】また上記上下剥離ローラ302の加熱ラン
プ301は、転写紙10の表裏に密着して転写紙10に
固着しているトナーを加熱して軟化させ、これにより、
トナーを転写紙10の繊維から剥がれ易くするものであ
る。この加熱は圧接部において転写紙10上のトナーが
溶融しない程度に行うことが望ましい。トナーが溶融し
てしまうと転写紙10上のトナーを、紙側と剥離ローラ
302側とに分断することなく、剥離ローラ302側へ
転写させるのが、困難になるためである。また加熱し過
ぎると剥離ローラ302対の圧接部を通過中に転写紙1
0が乾燥し過ぎて、トナーの転写紙10に対する固着力
が転写紙10が濡れている場合に比して強まり、転写紙
10がトナーを介して該ローラ302に貼り付いて上記
分離爪303で分離できなくなる恐れがある。従って、
加熱部通過後の転写紙10に多少の湿り気が残って上記
トナーの再付着を防止できる程度に加熱することが望ま
しい。
【0037】上記クリーニング装置304は、剥離ロー
ラ302の表面上のトナーTを除去するクリーニングロ
ーラ305、クリーニングローラ305上のトナーTを
掻き落すスクレーパブレード306、スクレーパブレー
ドで306で掻き落したトナーTを収容するトナー受け
(トナー容器)307を備えている。
【0038】なお、上記剥離ローラ302に代え、これ
と同様の表面特性を備えたベルトを用いたり、上記クリ
ーニング装置304のクリーニングローラ305に代え
剥離ローラ302表面に直接当接させたクリーニングブ
レードやスクレーパなどを用いたりしても良い。
【0039】上記乾燥ユニット4は、転写紙10を乾燥
させるものであり、加熱ランプ401内蔵の例えばアル
ミからなる上乾燥ローラ402と、これに下方から圧接
する下乾燥ローラ404とから構成されている。この下
乾燥ローラ404は給液性部材からなる表層を備え、該
表層の液を絞り落す絞りブレード405が当接してい
る。このような乾燥ローラ対404,404に代え、又
は加え、ベルト状の部材を用いたり、熱風ファンや赤外
線ランプなどを用いたりしても良い。
【0040】そして、上記紙受けユニット5は、この乾
燥ユニット4から排出された転写紙を受けるための排紙
トレー501を備えている。
【0041】また、このトナー除去装置には、図示を省
略したが、給紙台に転写紙10があるか否かを検出する
検出手段、給紙ユニット1による転写紙10の重送検出
手段、液容器201中の液残量検出手段、液容器201
への液自動補給手段、転写紙10の装置内ジャム検出手
段、各加熱ランプの点灯制御手段と、トナー受け容器3
07内満杯手段などが設けられている。
【0042】以上の構成において、給紙ユニット1から
送られた転写紙10は、液付与ユニット2でそのトナー
像面に液が均一に供給され、トナー剥離ユニット3に送
られる。このトナー剥離ユニット3で、紙に固着してい
るトナーが剥離ローラ302からの加熱で軟化し、剥離
ローラ302表面に付着する。トナーが除去された紙は
乾燥ユニット4で乾燥され、紙受けユニット5に排出さ
れる。
【0043】以上、このトナー除去装置によれば、トナ
ーが付着した紙に液を供給して紙のトナーとの界面部に
液を浸透させた状態でトナーを剥離させるので、紙繊維
を傷めることなく、トナーを除去できる。
【0044】また、紙表面が液で濡れた状態で剥離ロー
ラ302と接触させ、かつ剥離ローラ302から分離す
る時点でも紙が湿った状態を維持できる程度に加熱する
ので、剥離ローラ302表面をトナー接着性を有する材
質で構成した場合にも、紙表面自体が剥離ローラ302
表面に接着して分離不良が生じるのを防止でき、また分
離した紙部分が剥離ローラ302と再接触することによ
るトナーの再転移を防止できる。
【0045】また、このトナー除去装置では、二つの剥
離ローラ302で転写紙10を挾持し、転写紙10両面
からトナーを除去するように構成したので、給紙ユニッ
ト1の底板101上にトナーを除去すべき転写紙10を
セットする場合に、表裏を考慮する必要がない。また両
面使用した転写紙の両面のトナーを除去したい場合に
も、装置内を一度通すだけで済む。
【0046】次に、図2を用いて、上記トナー除去装置
を動作させるための制御部9について説明する。図2
は、図1のトナー除去装置を動作させるための制御ブロ
ック図である。商用電源901から交流電源供給を受
け、メインスイッチ902をオンすると直流電源(PS
U)903から、DC電源電圧が各制御ICに供給され
る。電源を供給されたCPU904は、プログラムカウ
ンタ等のリセットを行い、ROM905に書き込まれた
プログラム内容に基づいて、制御を開始する。CLK発
振器906は、CPU動作に必要な基準クロック(CL
K)を供給する。
【0047】まず、アドレスデータバス907を通し
て、パラレルインターフェイス908にリレー909を
オンするデータが送られる。パラレルインターフェイス
の出力ポートには、各負荷を駆動するドライバー910
が接続されており、更にその一部にリレー1の接点駆動
コイルが接続され、リレー1の接点911が閉じる。
【0048】そして、SSR1(912),SSR2
(913)がそれぞれオンするべくデータが前記と同様
にドライバー910へ送られる。SSR1の先には剥離
ローラ302を加熱する加熱ランプ301に対応する抵
抗体914a,bが2本ないし1本接続され、同ローラ
302の加熱を開始する。一方、SSR2の先には乾燥
ローラ402を加熱する加熱ランプ401に対応する抵
抗体915が接続され、同様に加熱を開始する。各ロー
ラーの温度は、それぞれサーミスタ916,917で検
知されてA/Dコンバータ918へ入力され、アナログ
データからデジタルデータへ変換される。RAM919
には各ローラーの制御温度が書き込まれており、その値
と比較して温度制御される。このデーターは操作表示部
920からシリアルインターフェイス921を通して、
RAM919に書き込むこともできる。
【0049】各ローラの温度が、剥離あるいは乾燥する
のに充分な温度(RAMの設定値)になったら、操作表
示部920に動作可能の表示(LED点灯等)を示す。
操作表示部920より動作指令データーが送信された
ら、CPU904はメイン駆動モータ922を動作さ
せ、同モータの負荷が一定速度で駆動できたら、給紙モ
ータ923を駆動し、給紙を開始する。ここで、レジス
トモータ924は、スキュー防止のため給紙モータとの
タイミングを計りながら回転し、紙を送り出す。後は前
述の処理液含浸、剥離、乾燥の工程になる。
【0050】なお、給紙コロ102及びレジストローラ
104以外の負荷は、全てメイン駆動モータ922にて
同期駆動される。LCTには紙の有無を検知するペーパ
ーエンドセンサー925が有り、紙が無くなるとパラレ
ルインターフェイスを通じて紙無しデーターを送信す
る。紙無しを検知したCPU904は、マシン動作を停
止し、操作表示部920へ動作停止の表示(LED点灯
等)を行う。
【0051】ところで、上記トナー除去装置において、
処理液20として水溶性ポリマーを含む水溶液、界面活
性剤を含む水溶液、あるいは水溶性ポリマーと界面活性
剤とを含む水溶液を用いた場合、紙受けユニット5に排
出された転写紙10には、乾燥ユニット4で乾燥されて
粉状になった水溶性ポリマーや界面活性剤が残留してい
る。
【0052】このように、転写紙10に界面活性剤や水
溶性ポリマーが残ってしまうと、該転写紙10を画像形
成に再利用したとき、該転写紙10から例えば画像形成
装置内の感光体へ該粉状になった界面活性剤や水溶性ポ
リマーが転移する。そして、この感光体に転移した界面
活性剤や水溶性ポリマーが、感光体をクリーニングする
例えばクリーニングブレードのエッジ部に溜り、部分的
にクリーニングブレードのクリーニング性能を劣化さ
せ、これにより画像に線がでるなどの異常画像が発生す
ることがある。
【0053】また、トナー除去処理後の転写紙10に界
面活性剤が残ってしまうと、該転写紙10は湿気を吸収
しやすくなるため、しわや波打ちが発生しやすくなる。
更に、これにより、該転写紙10を画像形成に再利用し
たとき画像が良好に転写されないなどの不具合が発生す
ることがある。
【0054】そこで、本実施例においては、図3に示す
ように、例えば上記給紙ユニット1からなる給紙部6
と、上記液付与ユニット2、トナー剥離ユニット3及び
乾燥ユニット4からなるトナー除去処理部7と、上記紙
受けユニット5からなる排紙部8との他に、トナー除去
処理後の転写紙10から界面活性剤や水溶性ポリマーを
除去するクリーニング部9を設けている。
【0055】次に、このクリーニング部9の構成につい
て説明する。クリーニング部9は、図4に示すように、
トナー除去処理部7(詳しくは乾燥ユニット4)から搬
送されてきた転写紙10を搬送するための搬送ベルト9
0と、該搬送ベルト90が掛けまわされ、該搬送ベルト
90を無端移動させるための一対のベルト移動用ローラ
91a,91bと、転写紙10を搬送ベルト90の方向
に吸引するように駆動モータ920で回転駆動される吸
引ファン92と、搬送ベルト90の上方に配設され、搬
送ベルト90により搬送される転写紙10に付着した界
面活性剤や水溶性ポリマーを転写紙10から除去するク
リーニング用ブラシローラ93とから構成されている。
【0056】上記ベルト移動用ローラ91a,91b
は、例えば一方のローラを駆動モータ等により回転駆動
される駆動ローラとして構成し、他方のローラを該駆動
ローラにより移動する搬送ベルト90によって回転する
従動ローラとして構成しても良いし、両ローラを駆動ロ
ーラとして構成しても良い。
【0057】上記クリーニング用ブラシローラ93は、
搬送ベルト90との対向部において、搬送ベルト90に
よる転写紙10の搬送方向と逆方向(図中、矢印A方
向)、もしくは転写紙10が搬送される際の線速よりも
速い線速で順方向(図中、矢印B方向)に回転するよう
に構成されている。このように構成することにより、搬
送ベルト90により搬送される転写紙10とクリーニン
グ用ブラシローラ93との間に線速差が生じ、転写紙1
0から界面活性剤や水溶性ポリマーを掻き取って除去で
きるようになる。
【0058】また、図4に示したクリーニング用ブラシ
ローラ93は、図5(a)に示すように芯金930に例
えばナイロン等で構成された多数の繊維931が植毛さ
れた構成になっている。なお、この場合、図5(b)に
示すように、繊維931をループ状にして芯金930に
植毛するようにしても良い。
【0059】また、図4に示したクリーニング部9にお
いては、上記クリーニング用ブラシローラ93に代え
て、図5(c)に示すような少なくともその表面に多数
の微小な穴931aを有し、該クリーニング用ブラシロ
ーラ93と同じように回転駆動される例えばスポンジ等
で構成される発泡体93aを用いても良い。この発泡体
93aを用いた場合には、転写紙10に付着した界面活
性剤や水溶性ポリマーは、穴931aのエッジ部で掻き
取られる。
【0060】また、本実施例に係るクリーニング部9に
おいては、図4には図示していないが、上記クリーニン
グ用ブラシローラ93によって転写紙10から掻き取ら
れた界面活性剤や水溶性ポリマーを溜めるための受け皿
が設けられている。
【0061】次に、以上の構成に係るクリーニング部9
における動作について説明する。トナー除去処理部7
(詳しくは乾燥ユニット4)から搬送されてきた転写紙
10は、乾燥ユニット4で乾燥されていることによっ
て、上記液付与ユニット2で付与された処理液20とし
ての水溶液の水分が除去され、該水溶液中に含まれてい
た界面活性剤や水溶性ポリマーが粉状になって付着して
いる。搬送ベルト90は上記転写紙10を図4中ベルト
移動用ローラ91b側からローラ91a側へ搬送する。
このとき転写紙10は、吸引ファン92によって搬送ベ
ルト90の方向に吸引され、搬送ベルト90に担持され
て搬送される。そして、転写紙10が搬送される途中
で、クリーニング用ブラシローラ93は、粉状になって
転写紙10に付着した界面活性剤や水溶性ポリマーを該
転写紙10から掻き取る。その後、転写紙10は搬送ベ
ルト90で搬送され、上記紙受けユニット5からなる排
紙部8に排出される。
【0062】以上、本実施例によれば、トナー除去処理
後の転写紙10は界面活性剤や水溶性ポリマーが除去さ
れているので、該転写紙10を画像形成に再利用した場
合でも、上述のような該転写紙10から画像形成装置の
構成部品等への界面活性剤や水溶性ポリマーの転移を防
止でき、該界面活性剤や水溶性ポリマーの転移が原因の
異常画像の発生を防止できる。
【0063】また、トナー除去処理がされて再利用され
る転写紙10は界面活性剤が除去されるので、湿気等の
影響を受けにくくなり、しわや波打ちの発生を抑えるこ
とができる。
【0064】また、転写紙10を上記のように湿気等の
影響を受けにくくし、しわや波打ちの発生を抑えること
によって、該転写紙10を画像形成に再利用した場合で
も画像の転写不良を抑えることができる。
【0065】また、例えば繊維質の表面を有する転写紙
10が用いられており、粉状の界面活性剤や水溶性ポリ
マーが転写紙10を構成する繊維の間にあるような場合
でも、特に図5(a),(b)のようなクリーニング用
ブラシローラ93を用いれば、ブラシを構成する繊維9
31の先端部が該繊維の間に入り込み、該界面活性剤や
水溶性ポリマーを該繊維の間から掻き出すことが可能と
なるので、簡単な構成でより良好に界面活性剤や水溶性
ポリマーを転写紙10から除去できる。
【0066】また、界面活性剤や水溶性ポリマーの除去
は転写紙10を乾燥させた後に行うようにしているた
め、該界面活性剤や水溶性ポリマーは粉状になって転写
紙10上に付着しており、該界面活性剤や水溶性ポリマ
ーを容易に除去できる。
【0067】ところで、本実施例に係る上記クリーニン
グ部9における界面活性剤や水溶性ポリマーの除去は、
上記トナー除去処理部7でトナーが除去された転写紙1
0についてのみ行うようにしても良い。
【0068】以下、界面活性剤や水溶性ポリマーの除去
をトナーが除去された転写紙10についてのみ行うよう
にした場合の構成例について説明する。例えば上記トナ
ー除去装置の転写紙10搬送経路におけるトナー剥離ユ
ニット3より上流側に、トナー除去すべき転写紙とトナ
ー除去すべきでない転写紙とを判別する転写紙判別手段
を設ける。また、上記トナー剥離ユニット3の上下一対
の剥離ローラ302を図1中上下方向に可動に構成す
る。また、上記クリーニング用ブラシローラ93を図4
中上下方向に可動に構成する。
【0069】なお、ここで、上記トナー除去すべきでな
い転写紙としては、例えば捺印等がされておりトナーを
除去すれば該捺印が残り悪用等されるおそれのある転写
紙や、極度にトナーが付着しており良好に該トナーが除
去できないような転写紙が挙げられる。また、上記トナ
ー除去すべき転写紙としては、上記のように捺印等がさ
れておらずトナーを除去しても悪用等されるおそれのな
い転写紙や、十分良好に除去可能な程度にトナーが付着
している転写紙が挙げられる。
【0070】以上のように構成しておき、上記転写紙判
別手段により搬送中の転写紙がトナー除去すべき転写紙
であると判別された場合には、剥離ローラ302を互い
の表面が接触するように移動させ、該転写紙からのトナ
ーの除去を行う。また、上記転写紙判別手段により搬送
中の転写紙が上記トナー除去すべきでない転写紙である
と判別された場合には、該剥離ローラ302を互いの表
面が離間するように移動させ、該転写紙を素通りさせ
る。そして、剥離ローラ302によってトナーが除去さ
れた転写紙10が搬送されてきたときには、該クリーニ
ング用ブラシローラ93をその繊維931が転写紙10
を摺擦し得るように下方に移動させ、またトナーが除去
されていない転写紙10が搬送されてきたときには、該
クリーニング用ブラシローラ93をその繊維931が転
写紙10を摺擦しないように上方に移動させるようにす
る。
【0071】また、上記のように界面活性剤や水溶性ポ
リマーの除去をトナー除去された転写紙10についての
み行うようにした場合、例えば転写紙10搬送方向にお
ける上記トナー除去処理部7の下流側に、トナーが除去
された転写紙10を搬送するための処理済転写紙搬送経
路と、トナーが除去されていない転写紙10を搬送する
ための未処理転写紙搬送経路とを設け、該処理済転写紙
搬送経路の途中に上記クリーニング部9を設けるように
すれば良い。
【0072】以上のように、界面活性剤や水溶性ポリマ
ーの除去を上記トナー除去処理部7でトナーが除去され
た転写紙10についてのみ行うようにすれば、トナーが
除去されておらず画像形成に再利用されることのない転
写紙10についての無用な処理が実行されることがなく
効率が良い。 (以下、余白)
【0073】次に、他の実施例に係るクリーニング部9
の構成について説明する。本実施例におけるクリーニン
グ部9は、処理液20で濡れた転写紙10を乾燥させる
乾燥手段としても機能するように構成されている。
【0074】具体的には、本実施例に係るクリーニング
部9は、図6(a)に示すように、それぞれ加熱ヒータ
940を内蔵し、互いに圧接するように配設され、回転
可能に構成された加熱ローラ対94と、上下それぞれの
加熱ローラ94表面に端部が当接するように配設された
ブレード95とで構成されている。
【0075】ブレード95の材質としては、従来の複写
機等における感光体のクリーニングに用いられているク
リーニングブレードと同様のものを採用できる。また、
ブレード95として薄板状のポリエチレンテレフタレー
ト(PET)シート等を用いても良い。
【0076】また、本実施例においては、上記ブレード
95に代えて、図6(b)に示すようなブラシローラ9
6を用いても良い。本実施例におけるブラシローラ96
はブラシ先端部が加熱ローラ94表面に接触するように
配設されており、加熱ローラ94との対向部において加
熱ローラ94の表面移動方向と逆向きに回転するように
構成されている。
【0077】なお、本実施例に係るクリーニング部9の
加熱ローラ94は、十分な吸液性を有する部材でその表
面が構成されることが望ましい。
【0078】次に、以上の構成に係るクリーニング部9
における動作について説明する。上記処理液20として
の水溶液で濡れた転写紙10が上下加熱ローラ94の圧
接部に搬送されてくると、転写紙10に保持された水溶
液は、該圧接部で転写紙10が加熱ローラ94に接触す
ることによって加熱ローラ94表面に付着し、また転写
紙10は該圧接部において加熱ローラ対94の加熱によ
って乾燥される。ここで、転写紙10から加熱ローラ9
4に付着した水溶液は加熱ローラ対94の熱で水分が除
去され、界面活性剤や水溶性ポリマーが粉状になって加
熱ローラ94表面に付着する。そして、この粉状になっ
た界面活性剤及び水溶性ポリマーは、加熱ローラ94が
回転することで、上記ブレード95やブラシローラ96
により加熱ローラ94から除去される。これにより、加
熱ローラ94は次に転写紙10に接触するときも、表面
に粉状の界面活性剤や水溶性ポリマーが付着していない
状態で該転写紙10に接触するようになる。
【0079】以上、本実施例によれば、上記クリーニン
グ部9は、処理液20で濡れた転写紙10を乾燥させる
乾燥手段としても機能するように構成されているため、
転写紙10は界面活性剤や水溶性ポリマーの除去処理と
乾燥処理とが同時に行われるので、該除去処理を行うよ
うにしたために生産性が落ちるようなことがない。
【0080】また、上記図1に示したトナー除去装置に
おいて、クリーニング部9を設けるための特別なスペー
スが不要となる。
【0081】また、粉状の界面活性剤や水溶性ポリマー
が付着した加熱ローラ94はブレード95やブラシロー
ラ96により該界面活性剤や水溶性ポリマーが除去され
るので、次の転写紙10が該加熱ローラ94に接触して
も、該粉状の界面活性剤や水溶性ポリマーが該加熱ロー
ラ94から該次の転写紙10に付着することがない。
【0082】また、例えば加熱ローラ94が金属ローラ
で構成されており、装置停止時には加熱ヒータ940の
加熱が停止されるような構成の場合、装置停止時には該
加熱ローラ94表面に界面活性剤及び水溶性ポリマーを
含む水溶液が付着したままになってしまうため、該加熱
ローラ94が該水溶液によって錆びてしまうことが考え
られる。しかしながら、本実施例においては、加熱ロー
ラ94は除去部材によりクリーニングされるので、上記
のような水溶液が付着したままになることによる錆び等
の不具合の発生を防止できる。
【0083】なお、本実施例においては、加熱ヒータ9
40を内蔵した加熱ローラ対94に代えて、例えば加熱
ヒータにより加熱され、無端移動可能に構成された一対
の乾燥ベルトを用いても良い。
【0084】
【発明の効果】請求項1あるいは2の発明によれば、像
形成物質除去後の像保持体は像形成物質除去のために付
与された水溶液の界面活性剤や水溶性ポリマーが除去さ
れるので、該水溶液の水分を除去し、該像保持体を乾燥
させて再利用しようとするときでも、この乾燥後の像保
持体に界面活性剤や水溶性ポリマーが残ることを防止で
きる。これにより、該乾燥後の像保持体を画像形成に再
利用した場合、該像保持体から画像形成装置の構成部品
等への粉状になった界面活性剤や水溶性ポリマーの転移
を防止し、該界面活性剤や水溶性ポリマーの転移が原因
の異常画像の発生を防止できる。具体的には、該乾燥後
の像保持体には界面活性剤や水溶性ポリマーが残ってい
ないため、乾燥されて粉状になった界面活性剤や水溶性
ポリマーが、像保持体から画像形成装置の感光体へ転移
し、そして該感光体から感光体クリーニング用のクリー
ニングブレードのエッジ部に溜るようなことがなく、該
クリーニングブレードのクリーニング性能を良好に維持
できるので、画像に線がでるなどの異常画像の発生を防
止できる。
【0085】また、乾燥後の像保持体に界面活性剤が残
ることを防止できるので、該像保持体は湿気等の影響を
受けにくくなり、しわや波打ちの発生が抑えられる。更
に、像保持体は上記のように湿気等の影響を受けにくく
なり、しわや波打ちの発生が抑えられるので、該像保持
体を画像形成に再利用した場合の画像の転写不良を抑え
ることができる。
【0086】請求項3の発明によれば、上記界面活性剤
や水溶性ポリマーの除去は、該界面活性剤や水溶性ポリ
マーを粉状の固形物とした後に行われることになるの
で、該界面活性剤や水溶性ポリマーが水溶液中にある場
合に比して、該界面活性剤や水溶性ポリマーを容易に除
去できる。また、像形成物質が除去され乾燥されること
により再利用可能となった像保持体について界面活性剤
や水溶性ポリマーの除去処理を行うので、像形成物質が
除去されておらず再利用可能な状態にない像保持体につ
いては該除去処理を行わず、無用な該除去処理が実行さ
れることがなく効率が良い。
【0087】請求項4の発明によれば、上記除去手段
は、像保持体を乾燥させる乾燥手段としても使用される
ため、像保持体は界面活性剤や水溶性ポリマーの除去処
理と乾燥処理とが同時に行われるので、該除去処理を行
うようにしたために生産性が落ちるようなことがない。
また、上記除去手段を上記乾燥手段とは別に設けるため
の特別なスペースが不要となる。
【0088】請求項5の発明によれば、上記像保持体か
ら乾燥部材へ転移した界面活性剤及び水溶性ポリマー
を、転移物質除去部材によって該乾燥部材から除去する
ことができるので、次の像保持体が該乾燥部材に接触し
ても、該界面活性剤や水溶性ポリマーが該乾燥部材から
該次の像保持体に転移して付着することがない。また、
例えば該乾燥部材が内部にヒータ等を有する金属ローラ
で構成されており、装置駆動時には該金属ローラは該ヒ
ータによる加熱が行われ、装置停止時には該ヒータによ
る加熱が停止されるような構成の場合、該金属ローラ表
面に付着した界面活性剤及び水溶性ポリマーを含む水溶
液は、装置駆動時には該ヒータの加熱により水分が除去
されるが、装置停止時には該金属ローラ表面に付着した
ままになってしまう。このように、金属ローラ表面に水
溶液が付着したままになってしまうと、該ローラが該水
溶液によって錆びてしまうことがある。しかしながら、
本請求項に係る発明においては、乾燥部材は除去部材に
よりクリーニングされるので、上記のような水溶液が付
着したままになることによる錆び等の不具合の発生を防
止できる。
【0089】請求項6の発明によれば、例えば像保持体
として繊維質の表面を有する転写紙が用いられている場
合でも界面活性剤や水溶性ポリマーを繊維の間から掻き
出すことができるので、簡単な構成でより良好に界面活
性剤や水溶性ポリマーを像保持体から除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るトナー除去装置の概略構成図。
【図2】同トナー除去装置の制御部のブロック図。
【図3】クリーニング部の配設位置についての説明図。
【図4】同クリーニング部の概略構成図。
【図5】(a)はクリーニング用ブラシローラの概略構
成図。(b)は他の構成に係るクリーニング用ブラシロ
ーラの概略構成図。(c)はスポンジローラの概略構成
図。
【図6】(a)は他の構成に係るクリーニング部の概略
構成図。(b)は更に他の構成に係るクリーニング部の
概略構成図。
【符号の説明】
1 給紙ユニット 2 液付与ユニット 3 トナー剥離ユニット 4 乾燥ユニット 5 紙受けユニット 6 給紙部 7 トナー除去処理部 8 排紙部 9 クリーニング部 10 転写紙 20 処理液 90 搬送ベルト 91a ベルト移動用ローラ 91b ベルト移動用ローラ 920 駆動モータ 92 吸引ファン 93 クリーニング用ブラシローラ 930 芯金 931 繊維 93a 発泡体 931a 穴 940 加熱ヒータ 94 加熱ローラ対 95 ブレード 96 ブラシローラ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像が形成された像保持体に、界面活性剤
    を含む水溶液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界面
    活性剤と水溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群から
    選ばれた少なくとも1種の水溶液を保持させるととも
    に、剥離部材を介在させ、像形成物質を該剥離部材に加
    熱接着もしくは加圧接着して像保持体から剥離して除去
    する像保持体の再生方法であって、該剥離部材によって
    像形成物質が除去された該像保持体に保持された水溶液
    の界面活性剤や水溶性ポリマーを該像保持体から除去す
    ることを特徴とする像保持体の再生方法。
  2. 【請求項2】画像が形成された像保持体に、界面活性剤
    を含む水溶液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界面
    活性剤と水溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群から
    選ばれた少なくとも1種の水溶液を保持させるととも
    に、剥離部材を介在させ、像形成物質を該剥離部材に加
    熱接着もしくは加圧接着して像保持体から剥離して除去
    する像保持体の再生装置であって、該剥離部材によって
    像形成物質が除去された該像保持体に保持された水溶液
    の界面活性剤や水溶性ポリマーを該像保持体から除去す
    る除去手段を設けたことを特徴とする像保持体の再生装
    置。
  3. 【請求項3】上記剥離部材による像形成物質除去後の像
    保持体を乾燥させる乾燥手段を設け、上記除去手段を、
    該乾燥手段による乾燥後の像保持体について界面活性剤
    や水溶性ポリマーの除去を行うように構成したことを特
    徴とする請求項2の像保持体の再生装置。
  4. 【請求項4】上記除去手段を、上記剥離部材による像形
    成物質除去後の像保持体と接触することで該像保持体に
    保持された上記水溶液を該像保持体から転移させ、かつ
    該像保持体を乾燥させる乾燥部材で構成したことを特徴
    とする請求項2の像保持体の再生装置。
  5. 【請求項5】上記剥離部材による像形成物質除去後の像
    保持体と接触することで該像保持体から上記乾燥部材に
    転移し該乾燥部材に付着した水溶液の界面活性剤や水溶
    性ポリマーを、該乾燥部材から除去する転移物質除去部
    材を設けたことを特徴とする請求項4の像保持体の再生
    装置。
  6. 【請求項6】上記除去手段を、多数の繊維が周囲に設け
    られ、該繊維の先端部が上記剥離部材による像形成物質
    除去後の像保持体と接触可能に配設された回転体で構成
    したことを特徴とする請求項2の像保持体の再生装置。
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JP (1) JPH07248707A (ja)

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