JPH07104737A - ピアノ - Google Patents

ピアノ

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JPH07104737A
JPH07104737A JP5243183A JP24318393A JPH07104737A JP H07104737 A JPH07104737 A JP H07104737A JP 5243183 A JP5243183 A JP 5243183A JP 24318393 A JP24318393 A JP 24318393A JP H07104737 A JPH07104737 A JP H07104737A
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JP
Japan
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hammer
sound
key
string
movement
Prior art date
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Application number
JP5243183A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Inaba
達也 稲場
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 打弦音を止めて電子音源から演奏音を聴くこ
とのできるピアノにおいて、実際の打弦音と電子音源の
音とを良好に一致させる。 【構成】 鍵11を押すとジャック17などを介してハ
ンマシャンク21に力が加わり、ハンマ23およびハン
マシャンク21が上方に揺動する。レール31は打ち廻
し33に回動可能に支持されている。レール31を図示
位置に配設すると、ハンマ23は慣性運動を始めた後動
きを阻止される。このため、打源音は出ない。また、ハ
ンマシャンク21の弦25側側面には、段付シャッタ6
4と、一対のキーセンサ65,57とが設けられ、ハン
マ23が慣性運動を始めてから動きを阻止されるまでの
間で、その移動速度を検出する。このように検出したハ
ンマ23の移動速度に基づき電子音弦を制御すれば、電
子音弦の音が実際の打弦音と良好に一致する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、打弦によって演奏する
通常の演奏機構に加え、電子音源を制御して演奏する機
構をも備えたピアノに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、アコースティックピアノに電
子音源を組み合わせて、通常のピアノ演奏以外に、電子
音源による演奏をも可能にしたピアノが提案されてい
る。このうち、特開昭63−216099号公報には、
押鍵による動作がハンマに伝達されないようにして、電
子音源による演奏の際に打弦動作による通常の演奏音
(以下、打弦音という)を止めることができるピアノが
記載されている。これによれば、打弦音を止めて電子音
源からの演奏音をヘッドホンなどで聴きながら演奏すれ
ば、外部に演奏音が漏れず、集号住宅や住宅密集地域で
の演奏、あるいは夜間の演奏練習などが自由にできると
いう利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来技術によれば、打弦音を出した場合と止めた場合と
では、押鍵時のタッチ感が異なるものであった。すなわ
ち、ハンマが回動した位置に保持されているため、打弦
音を出す場合に比べて、ハンマを回動させなくてもよい
分だけタッチ感が軽くなっていた。
【0004】そこで、本願出願人は、ハンマが慣性運動
を始めてから弦に当接するまでの間でそのハンマの動作
を阻止することを提案した(特願平5−214411
号)。このように構成したピアノでは、打弦の際に鍵か
らハンマに伝達される仕事量は、打弦音を出した場合と
止めた場合とで変化しない。このため、いずれの場合に
もほぼ同様のタッチ感が得られる。
【0005】ところが、この種のピアノでは、鍵盤の動
作を検出し、これに基づいて電子音源を制御している。
このため、次のように実際の打弦音と電子音源の音との
間に食い違いを生ずる可能性があった。例えば、一つの
鍵を連打した場合、ハンマおよびハンマと一体に慣性運
動する系(以下、ハンマ系と記載)が揺り返しを起こ
し、タッチ感が軽くなる。すると、ハンマ系の移動速度
に比べて鍵の移動速度が速くなり、これに基づいて電子
音源を制御した場合、実際の打弦音よりも大きい音が出
ることがあった。
【0006】そこで、本発明は、打弦音を止めて電子音
源から演奏音を聴くことのできるピアノにおいて、実際
の打弦音と電子音源の音とを良好に一致させることを目
的としてなされた。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するために
なされた本発明は、図1に例示するように、鍵盤の操作
に応じてハンマが慣性運動して打弦する打弦手段と、上
記ハンマが慣性運動を始めてから弦に当接するまでの間
で上記ハンマの動作を阻止する動作阻止手段と、上記ハ
ンマが慣性運動を始めてから上記動作阻止手段に動作を
阻止されるまでの間で上記ハンマの移動速度を検出する
と共に、当該ハンマに対応する鍵が押されているか否か
を検出する検出手段と、該検出手段からの情報に基づき
電子音源を制御する音源制御手段と、を備えたことを特
徴とするピアノ。
【0008】
【作用】このように構成された本発明では、動作阻止手
段は、ハンマが慣性運動を始めてから弦に当接するまで
の間でそのハンマの動作を阻止する。このため、鍵盤の
タッチ感に影響を及ぼすことなく打弦音を止めることが
できる。また、ハンマが慣性運動を始めてから動作阻止
手段に動作を阻止されるまでの間では、ハンマの移動速
度は実際に打弦を行なう場合の移動速度とほとんど一致
する。
【0009】本発明では、ハンマが慣性運動を始めてか
ら上記動作阻止手段に動作を阻止されるまでの間で上記
ハンマの移動速度を検出し、これに基づいて電子音源を
制御しているので、実際の打弦音と電子音源の音とが良
好に一致する。また、ハンマ系が動作阻止手段に衝突す
るなどして動作を阻止されたとき、動作阻止手段に加わ
る圧力を検出し、これに基づいて電子音源を制御するこ
とも考えられるが、この場合、動作阻止手段に瞬間的に
歪が生じるなどして充分な検出精度が得られない。これ
に対して、ハンマの移動速度は、ハンマ系にほぼ非接触
で検出することができるので、本発明では、きわめて高
い精度で実際の打弦音と電子音源の音とが一致する。
【0010】更に、検出手段は上記ハンマの移動速度と
共に、当該ハンマに対応する鍵が押されているか否かも
検出している。音源制御手段はこの情報も加味して電子
音源を制御するので、打弦音を出した場合にダンパが動
作したときと同様に、押鍵中は電子音源の音を連続して
発生し、離鍵すると瞬時に発音を停止する制御が可能と
なる。
【0011】なお、検出手段はハンマの移動速度を直接
検出するものでもよく、ハンマ系の移動速度から間接的
にハンマの移動速度を検出するものであってもよい。ま
た、検出手段は、光学的センサ,磁気的センサなどのよ
うに完全に非接触で検出するものでもよく、ある種のポ
テンショメータのようにきわめて弱い摩擦力を生じるも
のでもよい。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。実施例としてのグランドピアノ1は、図2に示す
ように、MIDIインターフェイス3を備え、同じくM
IDIインターフェイス5を備える外部の電子楽器7と
接続して、グランドピアノ1を操作すると電子楽器7か
らも演奏音が出るようにされている。また、電子楽器7
の演奏音は、外部に放音することなくヘッドホン9を介
して聴くこともできる。
【0013】グランドピアノ1は、図3に示すように、
演奏者の操作によって揺動する鍵11と、鍵11が押さ
れると上昇するキャプスタンスクリュー12と、ウイッ
ペンフレンジ13を介してウイッペンレール14に回動
可能に支持され、キャプスタンスクリュー12の上昇に
よって上向きに回動するウイッペン15と、ウイッペン
15に回動可能に連結され、レギュレチングボタン16
に当接するまでウイッペン15と共に上昇するジャック
17と、ジャック17に当接し、ジャック17に突き上
げられると分離するシャンクローラ18と、シャンクフ
レンジ19を介してシャンクレール20に回動可能に支
持され、シャンクローラ18が突き上げられると上向き
に回動するハンマシャンク21と、ハンマシャンク21
の先端に装着されたハンマ23と、ハンマ23によって
叩かれる弦25と、鍵11が押されている間、鍵11の
ハンマ側端部11aによって突き上げられ、弦25から
離間するダンパ27などとからなる打弦機構を備えてい
る。
【0014】また、本実施例における動作阻止手段とし
て、レール31が、グランドピアノ1本体の打ち廻し3
3に固定されたレール上下機構35によって支持されて
いる。このうち、レール31の下面には、クッションフ
ェルト37が配設されている。また、レール上下機構3
5は、図4(a),(b)に示すように、打ち廻し33
に固定されたブラケット41と、一端にレール31が固
定される消音レバー43と、消音レバー43の孔にはま
るボール45を押さえる板バネ47とを、ボルト49,
ナット51によって連結して組み立てられている。消音
レバー43にはノブ53が一体に設けられ、ノブ53を
操作するとボルト49を軸として消音レバー43が回動
する。消音レバー43を回動させると、ブラケット41
に形成された小孔41a,41bのいずれかにボール4
5がはまって、消音レバー43を二つの回動位置のいず
れかにロックできる。これにより、レール31が上下に
動くと共に、上下二つの位置のいずれかに位置決めされ
る。レール31を上側に位置決めすると、ハンマシャン
ク21を回動させた時に、ハンマシャンク21がクッシ
ョンフェルト37に当たることなく、ハンマ23が弦2
5に当たる。また、レール31を下側に位置決めする
と、逆にハンマ23が弦25に当たることなく、ハンマ
シャンク21がクッションフェルト37に当たる。
【0015】更に、図3に示すように、鍵11の下面に
はシャッタ61と、キーセンサ63とが、押鍵・離鍵に
関する動作を検出するために配設されている。また、ハ
ンマシャンク21の弦25側側面には段付シャッタ64
と、一対のキーセンサ65,67とが、ハンマ23の移
動速度を検出する検出手段として設けられている。キー
センサ63,65,67は、それぞれが発光素子と受光
素子とを一組としてなり、両素子の間を遮るとオン信号
を発するように構成されている。シャッタ61は、鍵1
1が押されている間、キーセンサ63の光路を遮ること
になる。また、段付シャッタ64は、ハンマ23および
ハンマシャンク21が慣性運動を始めてからハンマシャ
ンク21がクッションフェルト37に当接するまでの間
に、ある時間差をもってキーセンサ65,67の光路を
遮ることになる。
【0016】これらのキーセンサ63,65,67は、
図5に示すように、音源制御手段としてのコントロール
部71に接続されている。コントロール部71は、周知
のCPU72,ROM73,RAM74などを含む論理
演算回路として構成され、キーセンサ63,65,67
とは入出力インターフェイス75を介して接続されてい
る。また、キーセンサ63,65,67は、光路遮断時
に立ち上がる検出信号S3 ,S1 ,S2 を入出力インタ
ーフェイス75にそれぞれ入力する。するとCPU72
は、この検出信号S1 〜S3 に基づいて、ROM73に
記憶された制御プログラムによりMIDI情報を作成
し、MIDIインターフェイス3を介して電子音源とし
ての電子楽器7に送信する(具体的な処理は後述す
る)。
【0017】MIDI情報を構成するイベントデータ
は、1バイトのステータスバイトと2バイトのデータバ
イトとからなる3バイトを1単位とするデータとして構
成される。このうちステータスバイトには、押鍵(ノー
トオン),離鍵(ノートオフ)などを示すデータが設定
され、データバイトには、音程となる鍵番号(ノートナ
ンバー),音量となる打鍵強度(ベロシティ)などを示
すデータが設定される。
【0018】次に、CPU72が実行するこのMIDI
情報の作成処理について説明する。図6は、鍵11が押
されたときの検出信号S1 〜S3 の変化を例示するタイ
ムチャートである。図に示すように、鍵11が押される
と先ずシャッタ61がキーセンサ63の光路を遮り、検
出信号S3 が立ち上がる(時点t1 )。続いてハンマ2
3が慣性運動を始めると、段付シャッタ64がキーセン
サ65,67の光路を順次遮り、検出信号S1 ,S2 が
順次立ち上がる(時点t2 ,t3 )。
【0019】レール31による動作阻止または打弦がな
された後、ハンマ23が戻り始めると、検出信号S2 ,
S1 が順次立ち下がり(時点t4 ,t5 )、続いて鍵1
1が戻されると検出信号S3 も立ち下がる(時点t6
)。このため、時点t2 ,t3の時間差Tは打鍵強度V
に対応したものとなり、検出信号S3 の挙動は押鍵・離
鍵の動作に対応したものとなる。
【0020】図7は、このMIDI情報作成処理を表す
フローチャートである。なお、CPU72は、いずれか
のキーセンサ63から検出信号S3 が入力される度にこ
の処理を実行する。処理を開始すると、先ずS10にて
どのキーセンサ63からの検出信号S3 かを判断し、対
応する鍵番号を変数Kに記憶する。続くS15では、検
出信号S1が立ち上がったか否かを判断し、立ち上がる
までそこで待機する。検出信号S1が立ち上がると(S
15:YES)S20へ移行し、タイマをスタートす
る。続いて、S25では検出信号S2 が立ち上がるまで
待機し、立ち上がると(S25:YES)S30にてタ
イマをストップする。
【0021】続くS35では、そのときのタイマの値T
に所定の変換fを施して打鍵強度Vを算出する。S40
では、この打鍵強度VおよびS10にて記憶した鍵番号
Kに基づきMIDI情報を作成し、対応する演奏音を発
生させる。続いて、S45では検出信号S3 が立ち下が
るまで待機し、立ち下がると(S45:YES)S46
にて発音を停止して処理を終了する。通常、鍵11が戻
るとダンパ27が弦25に当接し、その弦25の振動が
停止するが、S46ではこの動作に対応するMIDI情
報を作成するのである。
【0022】なお、上記処理中に他の鍵11から検出信
号S3 が入力されると、その鍵11に対する処理も所定
の割り付けにより並行して実行する。以上のように構成
されたグランドピアノ1において、打弦音を止めて、電
子楽器7からだけ演奏音を出すには、演奏に先立ってノ
ブ53を操作して、レール31を下側の位置に位置決め
する(図3の状態)。また、コントロール部71の作動
スイッチ(図示略)をオンにして、グランドピアノ1を
MIDI出力モードに設定すると共に、電子楽器7もM
IDI入力モードに設定する。
【0023】この状態において、演奏者が鍵11を押す
と、キャプスタンスクリュー12が上昇してウイッペン
15を上向きに回動させ、ウイッペン15と共に上昇す
るジャック17が、シャンクローラ18を押し上げてハ
ンマシャンク21を回動させる。更に、ジャック17が
上昇してゆくと、ジャックテール17aがレギュレチン
グボタン16に当接し、ジャック17はウイッペン15
に対して図中時計周りに回動する。この結果、シャンク
ローラ18は、ジャック17から離れてハンマシャンク
21と共に慣性運動を開始する。
【0024】ハンマシャンク21が慣性運動して、図3
の点線の位置に至ると、レール31下面のクッションフ
ェルト37に当接する。このとき、ハンマシャンク21
は、ハンマ23が弦25に当接する位置まで回動してお
らず、打弦音は出ない。一方、鍵11,ハンマシャンク
21が揺動すると、シャッタ61,64がキーセンサ6
3,65,67の発光素子と受光素子との間を遮り、前
述のようにMIDI情報が作成される。この結果、電子
楽器7は鍵盤操作に対応した演奏音を発生する。
【0025】このように、本実施例のグランドピアノ1
によれば、演奏者が鍵11を操作した際に、ハンマ23
の動きを阻止することにより、打弦音を全く出さずに電
子楽器7からだけ演奏音を出すことができる。このと
き、ハンマ23の動きは、慣性運動を始めてから阻止さ
れるので、鍵11のタッチ感は打弦音を出した場合と全
く変わらない。したがって、例えば、電子楽器7からの
演奏音をヘッドホン9で聴きながら演奏すれば、騒音に
よる迷惑をかけることなく、自由に演奏練習ができる。
【0026】また、押鍵していない状態において、ハン
マ23などの重量が鍵11にかかっているので、演奏者
側から見て鍵11が沈み込んだりすることもない。更
に、本実施例では、ハンマ23が慣性運動を始めてから
阻止されるまでの間でその移動速度を検出し、打鍵強度
Vを求めている。この間でのハンマ23の移動速度は実
際に打弦を行なう場合の移動速度と一致するので、電子
楽器7からの演奏音を実際の打弦音と良好に一致させる
ことができる。しかも、本実施例ではハンマ23の移動
速度を非接触で検出しているので、両者を極めて高い精
度で一致させることができる。
【0027】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
の種々なる態様を採用することができる。例えば、ハン
マの動きを阻止する手段としては、図4に示した構造に
限らない。他の例としては、図8(a),(b)に示す
ように、レール81に通されたシャフト83を、打ち廻
し33に固定された軸受け85を介して回動自在に支持
すると共に、シャフト83と一体に回動する金具87の
一端にスプリング89を連結し、他端にワイヤ91を連
結した構造などが考えられる。この構造においては、ワ
イヤ91を引っ張ると、金具87がシャフト83を支点
として動き、レール81が回動する。これにより、図8
(b)に一点鎖線で示したように、レール81に配設さ
れたクッションフェルト93が下を向き、ハンマシャン
ク21に当接してハンマ23による打弦を阻止する。こ
のとき、金具87はスプリング89を引っ張るので、レ
ール81は戻る方向に回動するように付勢されている。
このため、ワイヤ91を緩めると、回動していたレール
81が元の位置にまで戻り、クッションフェルト93が
横をむいてハンマシャンク21に当接しなくなる。した
がって、ワイヤ91を引っ張ったり緩めたりすること
で、打弦音を止めたり出したりできる。このように、ワ
イヤ91によって操作する構造であれば、操作レバーを
比較的自由な位置に配設できる。したがって、ペダルを
足で踏んで操作して打弦音を止めるような構成も容易に
できる。
【0028】また、実施例に示したような、ハンマシャ
ンクに当接する機構に限らず、ハンマ,ハンマウッド,
シャンクローラなど、ハンマと一体となって慣性運動に
よる回動を行うハンマ系の部品の動きを阻止する機構で
あればよい。但し、これらの部品の動きを阻止する場合
も、少なくともジャックの先端がシャンクローラから離
れて、ハンマが慣性運動に移ってからハンマの動きを阻
止するものでなければならない。
【0029】同様に、検出手段についても、ハンマシャ
ンク21の移動速度を検出する機構に限らず、ハンマ系
の部品の移動速度を検出する機構であればよい。但し、
これらの場合も、少なくともジャックの先端がシャンク
ローラから離れて、ハンマが慣性運動に移ってからハン
マの動きが阻止されるまでの間で移動速度を検出するも
のでなければならない。また、検出手段は、実施例のよ
うな光学的センサや、ホール素子などの磁気的センサの
ように完全に非接触で検出するものでもよく、ある種の
ポテンショメータのようにきわめて弱い摩擦力を生じる
ものでもよい。
【0030】更に、実施例では、グランドピアノについ
て説明したが、本発明は、アップライトピアノに適用し
てもよい。この場合、図9に示すように、クッションフ
ェルト101がハンマシャンク103に当接する構成
や、クッションフェルト105がキャッチャシャンク1
07に当接する構成などにすれば、ジャック109がバ
ット111を突き上げることにより、ハンマ113が慣
性運動を開始してからその動きを阻止することができ
る。そして、この場合も、ハンマシャンク103の弦1
23側側面などに、段付シャッタ125と、一対のキー
センサ127,129を設けることにより、ハンマ11
3の移動速度を検出することができる。
【0031】加えて、打弦音を止めるための操作レバー
をアクチュエーターで動かしたり、レールそのものをア
クチュエーターで動かす構造にしてもよい。この場合、
電子音源の作動スイッチとアクチュエーターとを連動さ
せることにより、一つのスイッチを操作すると、自動的
に打弦音が止まって電子音源による演奏モードに切り替
わるように構成することもできる。
【0032】更に加えて、本発明の構成を自動演奏ピア
ノに備えれば、自動演奏データによって鍵を動作させな
がら、音だけは電子音源の音をヘッドホンから聴けるの
で、騒音による迷惑をかけずに運指練習ができる。な
お、実施例では、電子音源として外部の電子楽器とつな
ぐ構成としたが、本発明の構成を、電子音源を内蔵する
ピアノに適用しても、全く同様の効果を得ることができ
る。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のピアノで
は、ハンマが慣性運動を始めてから動作阻止手段に動作
を阻止されるまでの間では、ハンマの移動速度は実際に
打弦を行なう場合の移動速度とほとんど一致する。本発
明では、この間でのハンマの移動速度に基づいて電子音
源を制御しているので、実際の打弦音と電子音源の音と
を良好に一致させることができる。
【0034】また、ハンマの移動速度は、ハンマ系にほ
ぼ非接触で検出することができるので、本発明では、き
わめて高い精度で実際の打弦音と電子音源の音とを一致
させることができる。更に、本発明では上記ハンマの移
動速度と共に、当該ハンマに対応する鍵が押されている
か否かも検出し、この情報も加味して電子音源を制御し
ている。このため、押鍵中は電子音源の音を連続して発
生し、離鍵すると瞬時に発音を停止する制御が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成例示図である。
【図2】実施例の概略構成を表す説明図である。
【図3】実施例のグランドピアノの内部機構を表す説明
図である。
【図4】実施例のグランドピアノにおける動作阻止手段
の構成を表す斜視図である。
【図5】実施例のグランドピアノにおける音源制御手段
の構成を表すブロック図である。
【図6】実施例のキーセンサ検出信号の変化を例示する
タイムチャートである。
【図7】実施例のMIDI情報作成処理を表すフローチ
ャートである。
【図8】変形例としての動作阻止手段の構成を表す説明
図である。
【図9】他の実施例としてのアップライトピアノの内部
機構を表す説明図である。
【符号の説明】
1…グランドピアノ 3,5…MIDIインターフェ
イス 7…電子楽器 9…ヘッドホン 11…鍵 23…ハンマ 2
5…弦 27…ダンパ 31…レール 35…レール上下機構
61…シャッタ 63,65,67…キーセンサ 64…段付シャッタ
71…コントロール部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍵盤の操作に応じてハンマが慣性運動し
    て打弦する打弦手段と、 上記ハンマが慣性運動を始めてから弦に当接するまでの
    間で上記ハンマの動作を阻止する動作阻止手段と、 上記ハンマが慣性運動を始めてから上記動作阻止手段に
    動作を阻止されるまでの間で上記ハンマの移動速度を検
    出すると共に、当該ハンマに対応する鍵が押されている
    か否かを検出する検出手段と、 該検出手段からの情報に基づき電子音源を制御する音源
    制御手段と、 を備えたことを特徴とするピアノ。
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