JPH07104748A - 複合ピアノの鍵盤スイッチ装置 - Google Patents

複合ピアノの鍵盤スイッチ装置

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Publication number
JPH07104748A
JPH07104748A JP5243181A JP24318193A JPH07104748A JP H07104748 A JPH07104748 A JP H07104748A JP 5243181 A JP5243181 A JP 5243181A JP 24318193 A JP24318193 A JP 24318193A JP H07104748 A JPH07104748 A JP H07104748A
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JP
Japan
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setting
key
mode
piano
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Application number
JP5243181A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Inaba
達也 稲場
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常のピアノ演奏に加えて電子音源による演
奏をも可能にした複合ピアノにおいて、鍵盤操作によっ
て音色の設定等を行えるようにして、アコースティック
ピアノとしての外観を極力損ねないようにする。 【構成】 設定モードの場合は、鍵K1〜K12を押せ
ば、その押された鍵K1〜K12に対応する設定処理が
行われる。鍵K1〜K8は音色設定に関するものなの
で、押された音色に設定される。また、K9を押せば、
同じように鍵を押しても音量が大きめに出る「Heav
y」に設定され、K10を押せば、同じように鍵を押し
ても音量が小さめに出る「Light」が設定される。
さらに、K11,K12は音の残響音効果の設定で、K
11を押せば「Hall」、K12を押せば「Roo
m」に設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハンマー系の打弦によ
るアコースティック演奏モードと電子音源による演奏モ
ードに切り換え可能な複合ピアノにおいて、電子音源で
の演奏における各種設定を鍵盤を利用して行うためのス
イッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、アコースティックピアノに電
子音源を組み合わせて、ハンマー系の打弦による通常の
アコースティック演奏モードに加え、電子音源による演
奏モードにも切り換え可能な複合ピアノが提案されてい
る。例えば、押鍵に基づくハンマーの打弦動作を所定位
置にて阻止するための、ハンマーシャンクをストップす
るレール(以下ハンマーシャンクストップレールと称
す。)を設けることにより、電子音源による演奏の際に
打弦音の発生を防止するピアノが提案されている。これ
によれば、押鍵・離鍵に関する動作に基づき電子音源を
制御して演奏する際に鍵盤操作を行ったとしても、ハン
マーが慣性運動を開始してから打弦する前にハンマーシ
ャンクがハンマーシャンクストップレールに配設された
クッションフェルトに当接してその動作が阻止される。
このため、打弦音は発生しない。従って、鍵盤操作に基
づく電子音源からの演奏音をヘッドホンなどで聴きなが
ら演奏すれば、外部に演奏音が漏れず、集合住宅や住宅
密集地域での演奏、あるいは夜間の演奏練習などが自由
にできるという利点がある。
【0003】一方、従来の電子ピアノや電子キーボード
においては、単にアコースティックピアノに相当する音
色だけではなく、例えばエレキピアノ、ハープシコー
ド、ビブラホン等、様々な音色を選択できるようにされ
ている。そして、それらの選択スイッチは専用のパネル
面に配設されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】それに対して、アコー
スティックピアノには元々パネル面はないので、上記選
択スイッチを設けるためには、例えば図8(a)に示す
ように、アップライトピアノ100の上前板101に、
スイッチ類SWを設けたパネル102を取り付けたり、
棚板103の下面側に、スイッチ類SWの配設されたパ
ネル筺体104を引き出し可能に設けたりする形が考え
られている。また、図8(b)に示すように、鍵盤10
5の両端側に設けられている拍子木107にスイッチ類
SWを設けたりすることも考えられている。
【0005】しかしながら、例えば音色の設定数を増や
せば増やすほど、そのためのスイッチ数も多くなり、そ
れらを上述した上前板101や棚板103、拍子木10
7に設けると、アコースティックピアノとしての外観が
損なわれてしまう。そこで、本発明は上記課題に鑑みて
なされたものであり、通常のピアノ演奏に加えて電子音
源による演奏をも可能にした複合ピアノにおいて、音色
設定等、電子音源での演奏における各種設定に鍵盤を利
用することでアコースティックピアノとしての外観を極
力損なわないようにしたスイッチ装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された請求項1記載の複合ピアノのスイッチ装置
は、図1の基本的構成図に例示するように、鍵M1を操
作するとハンマー系が慣性運動して打弦する機構と、押
鍵・離鍵に関する動作を検出する鍵関連動作検出手段M
2と、該鍵関連動作検出手段M2からの情報に基づき、
電子音源M3を制御して該当する楽音を発生させる楽音
発生制御手段M4と、該楽音発生制御手段M4により前
記電子音源M3を制御して演奏する際に、前記ハンマー
系の動作を阻止して打弦を防止する打弦防止手段とを備
えた複合ピアノにおいて、上記電子音源M3による演奏
モードとその電子音源M3での演奏における各種設定を
するための設定モードとを切り換えるためのモード切換
スイッチM5と、所定の鍵M1を、上記各種設定を行う
ための操作子として対応させると共に、上記モード切換
スイッチM5が操作されて上記設定モードに切り換わっ
た際には、上記鍵関連動作検出手段M2からの情報に基
づき、操作された上記所定の鍵M1に対応する設定処理
を行う設定制御手段M6と、上記モード切換スイッチM
5により上記演奏モードに切り換えられた場合には、上
記設定制御手段M6による制御を禁止し、上記楽音発生
制御手段M4による制御を実行させ、一方、上記設定モ
ードに切り換えられた場合には、上記楽音発生制御手段
M4による制御を禁止し、上記設定制御手段M6による
制御を実行させる制御選択手段M7とを備えたことを特
徴とする。
【0007】また、請求項2記載の複合ピアノのスイッ
チ装置は、請求項1記載の複合ピアノの鍵盤スイッチ装
置において、上記電子音源M3での演奏における音色設
定に際し、各音色毎に上記所定の鍵M1を対応させたこ
とを特徴とする。
【0008】
【作用】前記構成を有する請求項1,2記載のスイッチ
装置を備える複合ピアノとしての全体的な作動を最初に
説明する。通常のアコースティックピアノとして演奏す
る場合には、鍵M1を操作するとハンマー系が慣性運動
して打弦するため、その打弦による音が発せられる。
【0009】一方、電子音源M3による演奏の場合は、
鍵関連動作検出手段M2が押鍵・離鍵に関する動作を検
出し、その鍵関連動作検出手段M2からの情報に基づ
き、楽音発生制御手段M4が電子音源M3を制御して該
当する楽音を発生させる。そして、この電子音源M3に
よる演奏の際には、打弦防止手段がハンマー系の動作を
阻止して打弦を防止する。従って、打弦による音は発せ
ず、電子音源M3による演奏を邪魔することがない。な
お、ハンマー系が慣性運動を始めてから弦に当接するま
での間でハンマー系の動作を阻止するように打弦防止手
段を構成すれば、ハンマー系の動作を阻止しても、その
ハンマー系は慣性運動に移っているため鍵盤のタッチ感
には影響がない。
【0010】次に、本発明の主要点であるスイッチ装置
による作用について説明する。本スイッチ装置にあって
は、所定の鍵M1が電子音源M3での演奏における各種
設定のための操作子、例えば請求項2に示したように音
色設定のための操作子として対応させられている。そし
て、モード切換スイッチM5が操作されて電子音源M3
による演奏モードに切り換わると、制御選択手段M7は
設定制御手段M6による制御を禁止し、楽音発生制御手
段M4による制御を実行させる。一方、設定モードに切
り換えられた場合には、制御選択手段M7は楽音発生制
御手段M4による制御を禁止し、設定制御手段M6によ
る制御を実行させる。設定制御手段M6による制御と
は、鍵関連動作検出手段M2からの情報に基づき、操作
された所定の鍵M1に対応する設定処理を行うものであ
る。
【0011】このように、設定モードにされた際には、
鍵M1を操作することで、例えば音色の設定等、電子音
源M3での演奏における各種設定を行うことができる。
従って、従来は図8に示すように上前板101や棚板1
03、拍子木107に設定スイッチを多数設けることで
アコースティックピアノとしての外観が損なわれていた
が、本スイッチ装置を用いれば、それらの設定スイッチ
を鍵M1で代用することができ、外観を極力損なわない
ようにすることができる。そして、鍵M1の数は多い
(例えば88鍵等)ので、設定種類を多数持つことが可
能である。
【0012】また、この設定モードに切り換えられた場
合には、制御選択手段M7によって楽音発生制御手段M
4による制御が禁止されるので、設定の際、鍵M1を操
作する毎に発音してしまうという不都合もなくなる。同
様に、演奏モードの場合は、制御選択手段M7によって
設定制御手段M6による制御が禁止されるので、演奏の
際、鍵M1を操作する毎に設定が変化してしまうという
不都合もなくなる。
【0013】現状としては、音色設定の場合の設定可能
音色数が一般的に多いので、請求項2に示したように、
少なくとも音色の設定は鍵M1を利用して設定するよう
にするとよい。もちろん音色設定に限定されず、例え
ば、同じように鍵M1を押しても音量が大きめに出たり
小さ目に出たりする設定や、音の残響音効果の度合や種
類の設定等、電子ピアノや電子キーボードにおいて実現
されている設定はほとんど全て、鍵M1によって設定す
るようにできる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は本実施例のスイッチ装置を備えた複合ピア
ノの概略構成を示すブロック図であり、図3は本実施例
の複合ピアノとしてアップライトピアノに適用した場合
の内部機構の説明図である。また、図4は本実施例のレ
バー上下機構の斜視図であり、図5は鍵盤の一部と拍子
木を示す正面図である。図6は本実施例のアップライト
ピアノにおける制御手段を示すブロック図である。
【0015】本実施例のアップライトピアノ1は、図2
に示すように、通常の打弦機構3に加えて電子音源5を
内蔵している。本実施例のアップライトピアノ1は電源
スイッチ6とモード切換スイッチ7の2つのスイッチを
備えており、電源スイッチ6がオフ状態の場合は、アコ
ースティックモード6aに設定されることとなり、アコ
ースティックピアノとして打弦機構3を通じて発音され
る。なお、本実施例ではアコースティックモード6aに
設定した場合を「通常の場合」と称し、電源スイッチ6
がオフ状態の場合は、常にこのアコースティックモード
6aにされる。
【0016】一方、電源スイッチ6をオンさせると電子
音源モード6bとなり、この電子音源モード6bにおい
ては、モード切換スイッチ7によって演奏モードPMと
設定モードSMの2つのモードを選択できるようにされ
ている。演奏モードPMにすれば、アップライトピアノ
1の鍵盤2を操作することにより電子音源5から演奏音
が出るように構成されている。また、電子音源5の演奏
音は、アップライトピアノ1の出力端子に接続したヘッ
ドホン9を介して聴くことができる。また、設定モード
SMにすれば、音色の設定等ができるようにされてい
る。
【0017】図5を参照してさらに説明を進める。図5
は鍵盤2の一部と拍子木50を示す正面図である。な
お、鍵盤2は鍵盤押え53から口棒55までの部分のみ
を示す。上述した電源スイッチ6とモード切換スイッチ
7、及び音量を変更するためのボリューム操作子8が拍
子木50に設けられている。また、モード切換スイッチ
7をオンにした場合に点灯するLED7aも拍子木50
に設けられている。
【0018】本実施例の場合、モード切換スイッチ7を
オンにして設定モードSMにした場合には、鍵盤2を構
成する各鍵11を操作することによって種々の設定がで
きるようにされている。設定時の作動は後述することに
して、ここでは、どのような設定がどの鍵11に対応す
るのかを説明する。鍵11に区別を付けるため、最低音
の鍵11から白鍵・黒鍵の区別なく高音側に向かって1
2鍵を順番にK1〜K12と表すことにする。
【0019】本実施例の場合は、K1〜K8までが音色
設定に関するもので、それぞれ順番に、「K1…ピアノ
1、K2…ピアノ2、K3…電気ピアノ、K4…ジャズ
オルガン、K5…ストリングス、K6…ビブラホン、K
7…ハープシコード、K8…パイプオルガン」とされて
いる。また、K9には同じように鍵を押しても音量が大
きめに出る「Heavy」が、K10には同じように鍵
を押しても音量が小さめに出る「Light」がそれぞ
れ対応している。さらに、K11,K12には音の残響
音効果の種類として「Hall」と「Room」が設定
されている。これらはそれぞれ、「Hall」がホール
で演奏した場合、「Room」が部屋で演奏した場合の
残響音効果を模擬したものである。これらがそれぞれキ
ーナンバに対応して記憶されている。
【0020】次に打弦機構3に関連する部分を説明す
る。アップライトピアノ1は、図3に示すように、演奏
者の操作によって揺動する鍵11と、鍵11が押される
と上昇するキャプスタンスクリュー12と、ウイッペン
フレンジ13を介してセンターレール14に揺動可能に
支持され、キャプスタンスクリュー12の上昇によって
上向きに揺動するウイッペン15と、ウイッペン15に
揺動可能に連結され、ジャックテール17aがレギュレ
チングボタン31に当接するまでウイッペン15と共に
上昇するジャック17と、ジャック17に対して当接・
離間すると共に、センターレール14に固着されたバッ
トフレンジ18aのセンターピン18bに揺動可能に支
持されるバット18と、バット18に挿入固定され、バ
ット18がジャック17により突き上げられると反時計
回りに揺動するハンマーシャンク21と、ハンマーシャ
ンク21と直交する方向へ突出するようバット18に挿
入固定されたキャッチャシャンク19と、キャッチャシ
ャンク19の先端に装着されたキャッチャ20と、ハン
マーシャンク21の先端に装着されたハンマー23と、
ハンマー23によって叩かれる弦25と、打弦後に揺り
戻したハンマーシャンク21の側部と当接してハンマー
23の振動を緩和する緩衝部28aを装着したハンマー
レール28と、などからなる打弦機構3を備えている。
【0021】また、打弦防止手段を構成するキャッチャ
レギュレチングレール32と、押鍵による外力をハンマ
ー23に付与しつつハンマー23を静止位置から弦25
方向に移動させる距離を通常よりも短く設定するための
レギュレチングレール30とは、いずれもアップライト
ピアノ1本体の両側端に固定されたレール上下機構35
(図4参照)によって支持されている。
【0022】レール上下機構35は、図4に示すよう
に、アップライトピアノ1の両側端に固定された揺動軸
39と、この揺動軸39に揺動可能に軸支された揺動レ
バー37と、揺動軸39を中心として揺動レバー37を
後述する動作許可位置又は動作阻止位置に位置決めする
レバー駆動用ソレノイド36とから構成されている。
【0023】揺動レバー37には、レギュレチングレー
ル30とキャッチャレギュレチングレール32とが平行
となるように固定されている。レギュレチングレール3
0及びキャッチャレギュレチングレール32には、個々
のジャックテール17a及びキャッチャ20に対応する
位置に、それぞれレギュレチングボタン31及びキャッ
チャレギュレチングボタン33がスクリュ31a,33
aにより螺合されている。そして、スクリュ31a,3
3aを回転させることにより、レギュレチングレール3
0及びキャッチャレギュレチングレール32の下面から
の突出量を調節することができる。また、レギュレチン
グボタン31及びキャッチャレギュレチングボタン33
の下面には緩衝用のクッションフェルト31b,33b
が装着されている。
【0024】レバー駆動用ソレノイド36により揺動レ
バー37が動作許可位置に位置決めされると、レギュレ
チングレール30及びキャッチャレギュレチングレール
32は図3の点線で示す位置に固定される。このとき、
キャッチャレギュレチングレール32に配設されたキャ
ッチャレギュレチングボタン33はキャッチャ20に当
接することがない。また、レギュレチングボタン31は
通常の位置(アコースティックピアノとして演奏する場
合の位置)でジャックテール17aと当接し、ジャック
17とバット18を分離する。即ち、ジャック17は、
押鍵によるウイッペン15の上昇に伴って時計方向に揺
動しつつ上昇し、バット18に外力を付与する。これに
より、ハンマーシャンク21は弦方向即ち反時計方向に
揺動する。ジャックテール17aがレギュレチングボタ
ン31に当接すると、ジャック17は時計方向に大きく
揺動してバット18から分離する。その後、ハンマー2
3は慣性運動を開始して弦25に当たる。
【0025】一方、レバー駆動用ソレノイド36により
揺動レバー37が動作阻止位置に位置決めされると、レ
ギュレチングレール30及びキャッチャレギュレチング
レール32は図3の実線で示す位置に固定される。この
とき、キャッチャレギュレチングボタン33はキャッチ
ャ20と所定位置にて当接するため、ハンマー23(図
3の二点鎖線参照)が弦25に当たることはない。な
お、所定位置は、バット18がジャック17から離間し
てハンマー23が慣性運動を開始してから弦25に到達
するまでの間に設定されている。また、レギュレチング
ボタン31は、通常の位置よりもやや下方に位置してい
る。このため、ジャック17は、揺動レバー37が動作
許可位置にある場合と比べ、早くバット18から分離す
る。即ち、ジャック17は、押鍵によるウイッペン15
の上昇に伴って時計方向に揺動しつつ上昇し、バット1
8に外力を付与するが、この外力を付与しうる距離が動
作許可位置にある場合と比べて短い。従って、ハンマー
23に付与される力学的エネルギーは小さくなる。
【0026】レバー駆動用ソレノイド36は、電源スイ
ッチ6の操作に応じてコントロール部71に制御され
る。詳しくは、電源スイッチ6がオフされた場合、すな
わちアコースティックモード6aに切り換えられた場
合、揺動軸39はレバー駆動用ソレノイド36によって
動作許可位置に自動的に位置決めされ、電源スイッチ6
がオンされて電子音源モード6bに切り換えられた場合
には動作阻止位置に自動的に位置決めされる。
【0027】更に、図3に示すように、鍵11の下面に
は段付シャッタ61と、キーセンサ63,65とが、押
鍵・離鍵に関する動作を検出する検出手段として配設さ
れている。キーセンサ63,65は共に、それぞれが発
光素子と受光素子とを一組としてなり、両素子の間を遮
るとオン信号を発するように構成されている。段付シャ
ッタ61は、鍵11が押された際に、ある時間差をもっ
てキーセンサ63,65の光路を遮ることになる。
【0028】これらのキーセンサ63,65は、図6に
示すように、本発明の楽音発生制御手段M2、設定制御
手段M6及び制御選択手段M7としてコントロール部7
1に接続されている。コントロール部71は、周知のC
PU72、ROM73、RAM74等を含む論理演算回
路として構成され、キーセンサ63,65とは入出力イ
ンタフェイス75を介して接続されている。CPU72
は、後述する演奏モードPMの場合は、キーセンサ6
3,65の光路を遮断する時期と時間差とを検出し、R
OM73に記憶された制御プログラムに基づいて演奏情
報を作成し、これを電子音源5に出力する。一方、後述
する設定モードSMの場合は、押下されたキーナンバに
応じて、対応する設定処理を行う。
【0029】また、上述した電源スイッチ6、モード切
換スイッチ7及びボリューム操作子8(図5参照)等の
スイッチ類、そしてレバー駆動用ソレノイド36も入出
力インタフェイス75に接続されている。演奏情報を構
成するイベントデータは、1バイトのステータスバイト
と2バイトのデータバイトとからなる3バイトを1単位
とするデータとして構成される。このうちステータスバ
イトには、押鍵(ノートオン)、離鍵(ノートオフ)等
を示すデータが設定され、データバイトには、音程とな
る鍵番号(ノートナンバー)、音量となる打鍵強度(ベ
ロシティ)等を示すデータが設定される。
【0030】なお、コントロール部71には、ダンパー
ペダル、ソフトペダル等のペダル機構の動作を検出する
ペダルセンサ(図示略)も接続され、この検出情報に基
づいて、演奏情報の中にはダンパー機能等の情報も設定
される。以上のように構成されたアップライトピアノ1
の電子音源モード6bにおける作動に付いて説明する。
【0031】電源スイッチ6をオンさせると、図7のフ
ローチャートに示す処理が開始される。まず、レバー駆
動用ソレノイド36を制御して揺動軸39を打弦防止位
置に自動的に位置決めする(ステップ100。以下ステ
ップを単にSと記す。)。このように、揺動軸39を打
弦防止位置に位置決めすることにより、打弦音を止めて
電子音源5からだけ演奏音を出す電子音源モード6bと
なる。
【0032】次に、S110で設定モードSMであるか
否かを判断する。設定モードSMでない場合(S11
0:NO」)は演奏モードPMとなっているので、S2
00へ進んでメインルーチンを行う。このメインルーチ
ンは、鍵が操作された場合には鍵操作処理、ペダルが踏
まれた場合にはペダル処理、スイッチ類6〜8が操作さ
れた場合には操作されたスイッチ類に対応する処理等、
周知の処理である。
【0033】鍵操作処理は、検出された押鍵情報に応じ
て演奏情報を作成し、この情報を電子音源5に送信して
電子音源5から演奏音を発生させるものである。また、
ペダル処理は、ダンパーペダルやソフトペダル等、踏ま
れたペダルに対応してそれぞれダンパー作用やソフト作
用を演奏情報に付与するものである。
【0034】続いて、スイッチ類6〜8に対応する処理
について説明する。電源スイッチ6が操作されると、こ
の場合は電源をオフにするための操作なので、上述した
ように揺動軸39を打弦許可位置に位置決めさせた後で
電源をオフさせる。これでアコースティックモード6a
となる。また、図5に示すボリューム操作子8が操作さ
れると、音量を変更するための処理を行う。一方、メイ
ンルーチン内でモード切換スイッチ7が操作されると、
この場合はモード切換スイッチ7がオンされて設定モー
ドSMにされたことになるので、後述するS120の処
理へ移行する。
【0035】図7に戻り、S110で肯定判断、すなわ
ち、設定モードSMであった場合には、S120へ進
み、図5に示す鍵K1〜K12のいずれかが押された否
かを判断する。鍵が押されていない場合、あるいは押さ
れていても鍵K1〜K12の内のいずれかでない場合に
はS110へ戻る。もし、鍵K1〜K12のいずれかが
押されていれば(S120:YES)、S130へ進ん
で、押された鍵K1〜K12に対応する設定処理を行っ
てからS110へ戻る。
【0036】このS130での設定処理についてさらに
説明する。上述したように、鍵K1〜K8は音色設定に
関するものなので、押された音色に設定される。また、
K9を押せば、同じように鍵を押しても音量が大きめに
出る「Heavy」に設定され、K10を押せば、同じ
ように鍵を押しても音量が小さめに出る「Light」
が設定される。さらに、K11,K12は音の残響音効
果の設定で、K11を押せば「Hall」、K12を押
せば「Room」に設定される。なお、本実施例では、
演奏者がこれらを選択する際の便を考慮し、鍵盤押え5
3(図5参照)の側面の、各鍵K1〜K12に対応する
位置に「ピアノ1」等の音色名、音量に関する「Hea
vy」と「Light」、残響音効果に関する「Hal
l」と「Room」が記されている。これらは、口棒5
5(図5参照)に記してもよい。
【0037】音色設定のK1〜K8で1グループ、音量
設定のK9,K10で1グループ、残響音効果の設定の
K11,K12で1グループとなっており、各グループ
内では押される毎に設定が更新されていく。他のグルー
プの鍵が押された場合には設定は変更しない。そして、
設定モードSMになっている間は自由に変更できる。
【0038】設定モードSMになっている状態ではS1
20,S130の処理を繰り返し、モード切換スイッチ
7がオフされると、S110で否定判断、すなわち演奏
モードPMとなってS200へ移行する。S200にお
いては、上述したように押鍵情報に応じて電子音源5か
ら演奏音が出るが、上記設定モードにおいて直前に設定
された音色等に従って発音されることとなる。
【0039】このように、設定モードSMにされた際に
は、鍵K1〜K12を操作することで、音色の設定等、
電子音源5での演奏における各種設定を行うことができ
る。従って、従来は図8に示すように上前板101や棚
板103、拍子木107に設定スイッチを多数設けるこ
とでアコースティックピアノとしての外観が損なわれて
いたが、本スイッチ装置を用いれば、それらの設定スイ
ッチをアコースティックピアノが元々備えている鍵で代
用することができ、外観を極力損なわないようにするこ
とができる。
【0040】なお、また、この設定モードSMに切り換
えられた場合には、演奏情報の作成は行われないので、
例えば音色設定の際、鍵K1〜K8を操作する毎に発音
してしまうという不都合もなくなる。同様に、演奏モー
ドPMの場合は、設定制御はなされないので、演奏の
際、鍵を操作する毎に設定が変化してしまうという不都
合もなくなる。
【0041】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
の種々なる態様を採用することができる。また、アップ
ライトピアノに限定されず、グランドピアノでも同様に
適用できる。グランドピアノの場合には、ハンマーシャ
ンクの動作をレール状のもので阻止する構成を採用すれ
ばよい。
【0042】さらに、上記実施例では電子音源5を内蔵
するピアノに適用したが、電子音源5として外部の電子
楽器とつなぐ構成としても、全く同様の効果を得ること
ができる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の複合ピア
ノのスイッチ装置によれば、音色設定等、電子音源での
演奏における各種設定のためのスイッチを鍵で代用する
ことにより、アコースティックピアノとしての外観を極
力損なわないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本的構成を例示するブロック図で
ある。
【図2】 実施例のスイッチ装置を備えた複合ピアノの
概略構成を示すブロック図である。
【図3】 複合ピアノとしてアップライトピアノに適用
した場合の内部機構の説明図である。
【図4】 実施例のアップライトピアノにおけるレバー
上下機構の斜視図である。
【図5】 実施例の鍵盤の一部と拍子木を示す正面図で
ある。
【図6】 実施例のアップライトピアノにおける制御手
段を示すブロック図である。
【図7】 実施例のスイッチ装置による作用を示すため
のフローチャートである。
【図8】 従来技術を示すもので、(a)はアップライ
トピアノの斜視図、(b)は鍵盤の一部と拍子木を示す
正面図である。
【符号の説明】
1…アップライトピアノ、 2…鍵盤、 3…
打弦機構、5…電子音源、 6…電源スイッ
チ、 7…モード切換スイッチ、8…ボリューム操作
子、 11,K1〜K8…鍵、19…キャッチャシャ
ンク、 20…キャッチャ、 21…ハンマーシャン
ク、23…ハンマー、 25…弦、 35…レール
上下機構、36…レバー駆動用ソレノイド、 37…
揺動レバー、 39…揺動軸、50…拍子木、
53…鍵盤押え、 55…口棒、63,
65…キーセンサ、 71…コントロール部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍵盤を操作するとハンマー系が慣性運動
    して打弦する機構と、 押鍵・離鍵に関する動作を検出する鍵関連動作検出手段
    と、 該鍵関連動作検出手段からの情報に基づき、電子音源を
    制御して該当する楽音を発生させる楽音発生制御手段
    と、 該楽音発生制御手段により前記電子音源を制御して演奏
    する際に、前記ハンマー系の動作を阻止して打弦を防止
    する打弦防止手段とを備えた複合ピアノにおいて、 上記電子音源による演奏モードとその電子音源での演奏
    における各種設定をするための設定モードとを切り換え
    るためのモード切換スイッチと、 所定の鍵を、上記各種設定を行うための操作子として対
    応させると共に、上記モード切換スイッチが操作されて
    上記設定モードに切り換わった際には、上記鍵関連動作
    検出手段からの情報に基づき、操作された上記所定の鍵
    に対応する設定処理を行う設定制御手段と、 上記モード切換スイッチにより上記演奏モードに切り換
    えられた場合には、上記設定制御手段による制御を禁止
    し、上記楽音発生制御手段による制御を実行させ、一
    方、上記設定モードに切り換えられた場合には、上記楽
    音発生制御手段による制御を禁止し、上記設定制御手段
    による制御を実行させる制御選択手段と、 を備えたことを特徴とする複合ピアノの鍵盤スイッチ装
    置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1記載の複合ピアノの鍵盤ス
    イッチ装置において、 上記電子音源での演奏における音色設定に際し、各音色
    毎に上記所定の鍵を対応させたことを特徴とする電子楽
    器組み込みピアノの鍵盤スイッチ装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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