JPH09120286A - 電子楽器の鍵盤装置および電子ピアノ - Google Patents

電子楽器の鍵盤装置および電子ピアノ

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JPH09120286A
JPH09120286A JP7277908A JP27790895A JPH09120286A JP H09120286 A JPH09120286 A JP H09120286A JP 7277908 A JP7277908 A JP 7277908A JP 27790895 A JP27790895 A JP 27790895A JP H09120286 A JPH09120286 A JP H09120286A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子楽器の鍵盤装置および電子ピアノにおい
て、タッチ感と共にタッチレスポンスもアコースティッ
クピアノとほぼ同等とすることを目的とする。 【解決手段】 ハンマー相当部材の慣性運動時での衝突
タイミングと衝突の強さとを第1センサが鍵盤ストロー
ク限界Lよりも深い位置S1で検出している。更に、第
2センサは、特定部材が所定位置に来たタイミングを第
1センサよりも浅い位置D1〜D4にて検出し、これら
の検出に基づいて発音タイミングと発音強さとを制御し
ている。ハンマー相当部材の慣性運動時の衝突はアコー
スティックピアノにおける打弦に相当するので、第1セ
ンサの検出により発音タイミングを制御し、第2センサ
の検出タイミングとの時間差から発音強さを制御すれ
ば、発音においてアコースティックピアノと同等のタッ
チレスポンスが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鍵盤にアクション
を模擬した荷重を付与する電子楽器の鍵盤装置および電
子ピアノに関する。
【0002】
【従来の技術】電子ピアノは、演奏者の押鍵・離鍵操作
に基づき電子音をスピーカから発するものであり、かか
る電子ピアノから発せられる音は改良が重ねられた結
果、近年ではあまり不満のないレベルにまで達してい
る。これに対して、鍵盤のタッチ感は、アコースティッ
クなピアノに比べてかなり異なることが指摘され、この
点についても種々の改良が重ねられていた。
【0003】即ち、鍵盤のタッチ感をよりアコースティ
ックなピアノに近付けるべくアクション荷重模擬部材を
備えた電子ピアノが開発されている。例えば、図11に
示すように、軸P10を中心に揺動可能とされて、鍵P
12の後端部を上から押圧するハンマーアームP14を
備えるものや、図12に示すように、軸P16を中心に
揺動可能とされて、鍵P18を下から押圧することによ
って鍵P18の先端を持ち上げるハンマーアームP20
を備えたものが知られている(特開平4−347895
号公報参照)。図11および図12に示したアクション
荷重模擬部材は、いずれも屋根の高さの低い電子ピアノ
を考慮した上で、できるだけアコースティックなピアノ
に近付ける目的で開発されたものである。
【0004】しかし、アコースティックなピアノにおい
ては、ウィッペン、ジャック、バットがそれぞれ異なる
軸を持ち、各軸回りに揺動すると共に、バットが押鍵状
態によって異なるタイミングでジャックから離間するた
め、その鍵盤のタッチ感は複雑な感触となる。
【0005】これに対して、前述の図11および図12
に示すようなアクション荷重模擬部材を備えた鍵盤で
は、1つの軸回りにおもりが揺動するものであるため、
アコースティックなアップライトピアノに比べて鍵盤の
タッチ感は単調な感触となるという問題があった。
【0006】このことを解決するために、既に特願平7
−136740号にて、アクション荷重模擬部材として
ウィッペン相当部材、ジャック相当部材およびハンマー
相当部材を用いることにより、タッチ感がほぼアコース
ティックなピアノと同等な電子ピアノを提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、タッチ感はほ
ぼアコースティックピアノと同等となったが、タッチレ
スポンス、すなわち押鍵あるいは離鍵に対する発音タイ
ミングや発音強さ(音量)あるいは止音タイミングが、
以前の電子ピアノと同じくアコースティックピアノとは
異なった状態のままであった。すなわち、鍵盤の動作は
単純にハンマーに伝達される訳ではなく押鍵の速度によ
ってもハンマーへの伝達状態が異なるため、鍵盤でそれ
らの全ての情報を得ることには無理が存在した。
【0008】このような電子的に検出する押鍵・離鍵動
作をアコースティックピアノのタッチレスポンスに近似
させるために、押鍵・離鍵動作を前記アクション荷重模
擬部材のいずれかで検出することを検討した。その結
果、特に打弦に相当するタイミングをハンマーの慣性運
動時に捉えることにより、タッチ感ばかりでなく、タッ
チレスポンスもアコースティックピアノとほぼ同等とす
ることができることが判明し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、電子楽器の鍵盤装置
あるいは電子ピアノにおいて、タッチ感ばかりでなく、
タッチレスポンスもアコースティックピアノとほぼ同等
とすることができることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の電子楽器の鍵
盤装置においては、そのアクション荷重模擬部材は、揺
動可能に支持され、押鍵操作により前記鍵盤が揺動する
に伴い揺動するウィッペン相当部材、このウィッペン相
当部材に揺動可能に取り付けられ、押鍵操作により前記
ウィッペン相当部材が揺動するにつれて上昇するジャッ
ク相当部材、このジャック相当部材が所定位置まで上昇
する間、ジャック相当部材に突き上げられて揺動し、ジ
ャック相当部材が所定位置まで上昇した後、ジャック相
当部材から離間して慣性運動するハンマー相当部材、お
よび慣性運動している前記ハンマー相当部材の先端と衝
突してハンマー相当部材の動作を阻止するストッパーを
有するため、鍵盤のタッチ感はアコースティックピアノ
とほぼ同等となる。
【0011】更に、第1センサは、前記ハンマー相当部
材が前記慣性運動している際に、このハンマー相当部材
またはハンマー相当部材と一体となって揺動する付属部
材と衝突する位置に設けられ打弦に相当するタイミング
を検出する。このように、打弦に相当するタイミング
は、第1センサが、ハンマー相当部材またはハンマー相
当部材と一体となって揺動する付属部材と衝突すること
により検出される。ハンマー相当部材またはその付属部
材が慣性運動で衝突する状態は、アコースティックピア
ノにおけるハンマーが弦を打つ状態と同じであり、その
タイミングはアコースティックピアノにおける打弦のタ
イミングに対応している。
【0012】したがって、第1センサが、ハンマー相当
部材またはその付属部材との衝突タイミングを検出し、
この検出に基づいて発音制御すれば、押鍵動作に応じて
生じる発音タイミングにおいて、アコースティックピア
ノと同じタッチレスポンスを得ることができる。
【0013】また、第2センサは、前記ハンマー相当部
材またはハンマー相当部材と一体となって揺動する付属
部材と前記第1センサとが衝突する前のタイミングにお
いて、前記アクション荷重模擬部材のいずれかの部材が
所定位置に来たタイミングを検出する。鍵盤の動作をア
クション機構の各部材がハンマーに伝えることにより、
アコースティックピアノのハンマーは、慣性運動を開始
して、その慣性運動の最中に弦に衝突して発音する。し
たがって、ハンマーが慣性運動する以前に、アクション
機構の各部材が既に動作している。
【0014】本発明の電子楽器の鍵盤装置においても、
アクション荷重模擬部材のいずれかの部材が、ハンマー
相当部材の慣性運動の前に押鍵に伴う何等かの動作をし
ている。押鍵の速度が速くて、すなわち鍵盤に与えられ
る運動エネルギーが大きければ、アクション荷重模擬部
材内の各部材の動作も速く行われ、ハンマー相当部材の
移動速度も高速となる。したがって、第2センサが検出
するアクション荷重模擬部材のいずれかの部材が所定位
置に来たタイミングと、第1センサが検出する衝突タイ
ミングとの時間差は、押鍵の強さすなわちハンマー相当
部材の速度に反比例状態で対応する。
【0015】したがって、前記時間差にて打弦の強さを
検出でき、この検出に基づいて発音制御すれば、押鍵動
作に応じて生じる発音の強さ(音量)において、アコー
スティックピアノと同じタッチレスポンスを得ることが
できる。尚、前記ハンマー相当部材と一体となって揺動
する付属部材としては、前記ジャック相当部材に直接突
き上げられるバット相当部材、このバット相当部材とハ
ンマー相当部材とを接続するハンマーシャンク相当部
材、バット相当部材からハンマー相当部材またはハンマ
ーシャンク相当部材の方向とはほぼ直角に突出するキャ
ッチャー相当部材、またはキャッチャーシャンク相当部
材が挙げられる。
【0016】前述した電子楽器の鍵盤装置は、実際に、
電子ピアノに適用するには、更に、離鍵タイミングを検
出する第3センサを備える。この第3センサは、例え
ば、鍵盤、ウィッペン相当部材もしくはジャック相当部
材、またはこれらのいずれかの付属部材から、離鍵タイ
ミングを検出する。アコースティックピアノでは離鍵さ
れると、鍵盤に連動したダンパーが弦に接触することに
より弦の振動を停止させる。したがって、鍵盤、ウィッ
ペン相当部材もしくはジャック相当部材、またはこれら
のいずれかの付属部材の状態が元の位置に戻る状態を検
出すれば、適切な止音タイミングを得ることができる。
尚、第3センサは第2センサが兼ねても良い。
【0017】したがって、前述した電子楽器の鍵盤装置
を電子ピアノに組み込んで、電子音発生制御手段にて、
前記第1センサに検出された打弦に相当するタイミング
に基づき発音タイミングを制御し、この打弦に相当する
タイミングと前記第2センサに検出されたタイミングと
の時間差から発音の強さ(音量)を制御し、前記第3セ
ンサに検出された前記離鍵タイミングに基づいて止音タ
イミングを制御することにより、アコースティックと同
じタッチ感およびタッチレスポンスで、演奏することが
できる。
【0018】尚、第1センサが、ハンマー相当部材用の
ストッパーを兼ねても良い。このようにすることにより
ストッパーを特別に設ける必要が無く、ハンマー相当部
材の先端が第1センサに衝突することにより、ハンマー
相当部材から受ける圧力変化やハンマー相当部材による
光の遮断等が検出でき、衝突タイミングを検出すること
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]実施の形態1のアップライト型電子ピ
アノ2は、図1の概略ブロック図に示すように、アクシ
ョン荷重模擬部材4、鍵盤6、鍵盤6の数と同じ数の第
2センサ8、鍵盤6の数と同じ数の第1センサ10、制
御装置12、電子音源14およびスピーカ16から構成
されている。この内、アクション荷重模擬部材4、鍵盤
6、第2センサ8および第1センサ10が、鍵盤装置で
ある。
【0020】アクション荷重模擬部材4は、図2に示す
ように、鍵盤6がバランスピン18を支点として図中時
計回りに揺動すると上昇するキャプスタンスクリュー相
当部材20と、ウィッペンフレンジ相当部材22を介し
てセンターレール相当部材24に揺動可能に支持され、
キャプスタンスクリュー相当部材20の上昇によって鍵
盤6の揺動方向とは逆向きに揺動するウィッペン相当部
材26と、ウィッペン相当部材26に揺動可能に連結さ
れ、ジャックテール相当部材28aがレギュレーティン
グボタン相当部材30に当接するまでウィッペン相当部
材26と共に上昇するジャック相当部材28と、ジャッ
ク相当部材28に対して当接・離間すると共に、センタ
ーレール相当部材24に固着されたバットフレンジ相当
部材32aのセンターピン相当部材32bに揺動可能に
支持されるバット相当部材34と、バット相当部材34
に連結され、バット相当部材34がジャック相当部材2
8により突き上げられると鍵盤6の揺動方向とは逆向き
に揺動するハンマーシャンク相当部材36と、ハンマー
シャンク相当部材36と直交する方向へ突出するようバ
ット相当部材34に突設されたキャッチャシャンク相当
部材38と、キャッチャシャンク相当部材38の先端に
装着されたキャッチャ相当部材40と、ハンマーシャン
ク相当部材36の先端に装着されたハンマー相当部材4
2と、押鍵後に揺り戻したハンマーシャンク相当部材3
6の側部に当接してハンマー相当部材42の振動を緩和
する当接部44aを装着したハンマーレール相当部材4
4とを備えている。
【0021】ハンマー相当部材42は、通常のアコース
ティックなアップライトピアノと異なりハンマーフェル
トを備えていないが、このハンマーフェルトの重量を考
慮して重心設計がなされている。尚、ハンマー相当部材
42の先端に対向して、第1センサ10が設けられてい
る。この第1センサ10はハンマーストッパーの役目も
兼ねており、図4の縦断面図に示すごとく、台46を介
して背面板48に取り付けられ、慣性運動しているハン
マー相当部材42の先端と衝突可能な位置に設けられて
いる。
【0022】ハンマー相当部材42は、ジャック相当部
材28によりバット相当部材34が突き上げられると図
2で反時計回りに揺動し始め、その後、ジャック相当部
材28がバット相当部材34から離れると慣性運動によ
り反時計回りに揺動し続けるのであるが、第1センサ1
0は、この慣性運動を行っているハンマー相当部材42
の先端と衝突しハンマー相当部材42の動作を停止させ
る位置に設けられているのである。
【0023】第1センサ10は、図2に示すごとく導電
パターンが形成された基板部10aとスイッチ部10b
とを備えている。スイッチ部10bはゴム製であり、ハ
ンマー相当部材42が衝突すると、つぶれて、内部の導
電面が内部の2つの端子を短絡するように構成されてい
る。
【0024】このスイッチ部10bの一例を図6(a)
に示す。スイッチ部10bのゴム製の頭部11aから
は、スイッチ部10b内部に板状突出部11bが突出
し、スイッチ部10b内部の底面板11d上には2本の
端子11e,11fが設けられている。
【0025】押鍵された場合に、ハンマー相当部材42
により側壁11hが押し潰されると、板状突出部11b
の先端の導電面11iが端子11e,11fを短絡させ
る。このことにより、制御装置12は図6(b)に示す
信号線11k,11m間のインピーダンスの変化の検出
によりハンマー相当部材42の衝突タイミングが検出で
きる。
【0026】また、図2に示すごとく、鍵盤6の底面に
は、シャッタ50が設けられている。このシャッタ50
は、バランスピン18を支点として鍵盤6が揺動するの
に従って上下動する。鍵盤6の下方に設けられた第2セ
ンサ8は、フォトインタラプターを備えて離鍵を光検出
する手段であり、このフォトインタラプターの光路をシ
ャッタ50が遮断するとオフ信号を発し、それ以外では
オン信号を発するように構成されている。
【0027】したがって、第2センサ8は、鍵盤6が離
されている状態、すなわち離鍵状態ではオン信号を発し
続け、鍵盤6が押されるとすなわち押鍵されるとオン信
号からオフ信号に切り替わる。鍵盤6が押され続けられ
る限り、すなわち押鍵状態が継続する限りは、オフ信号
を発し続け、離鍵されるとオフ信号からオン信号に切り
替わる。このオンからオフへの信号の変化タイミングに
より、押された鍵盤6が所定位置に達したことが判る。
【0028】この所定位置までの鍵盤ストロークは適宜
選択されるが、図7の鍵盤ストロークと静荷重との関係
に示すごとく、ハンマー相当部材42が第1センサ10
と衝突するよりも浅い鍵盤ストロークに設定されてい
る。このことにより、第1センサ10がオンする前に第
2センサ8がオンからオフに切り替わることができる。
また、第2センサ8は、オフからオンへの信号の変化タ
イミングにより、離鍵タイミングを検出することができ
る。
【0029】制御装置12は、第1センサ10に検出さ
れた衝突タイミングから発音タイミングが制御できる。
またこの発音タイミングおよび第2センサ8に検出され
た鍵盤6が所定位置に来たタイミングから発音の強さ
(音量)を制御することができる。更に、第2センサ8
に検出された離鍵タイミングにより止音タイミングが制
御できる。
【0030】制御装置12は、図1に示すように、入出
力ポート52、周知のCPU54、ROM56、RAM
58、バックアップRAM60、クロック62等を含む
論理演算回路として構成され、これらは互いにバス64
により接続されている。この制御装置12は、第2セン
サ8および第1センサ10とは入出力ポート52を介し
て接続され、また、電子音源14とも入出力ポート52
を介して接続されている。
【0031】CPU54は、第1センサ10における導
電面11iの端子短絡タイミング、更に第2センサ8の
信号がオンからオフへおよびオフからオンに切り替わっ
たタイミングを検出し、これらの検出データとROM5
6に記憶された制御プログラムとに基づいて、電子音源
14に信号を出力するものである。なお、制御装置12
には、図示していないがダンパーペダル、ソフトペダル
等のペダル機構の動作を検出するペダルセンサも接続さ
れ、この検出情報をも加味して、電子音源14に信号を
出力するものである。
【0032】電子音源14は、アコースティックピアノ
の演奏音、すなわち打弦音を記録した記録部と、この記
録部から音を読み出す再生部とを備えたものであり、ア
ップライト型電子ピアノ2内部の底面に固定され、スピ
ーカ16を介して外部に発音するものである。このスピ
ーカ16は、図3,4に示すように、背面板48にて演
奏者側、すなわち前面側に向かって取り付けられてい
る。
【0033】次に、上記構成を備えたアップライト型電
子ピアノ2の動作について説明する。演奏者が鍵盤6を
押鍵すると、図2に示すごとく、ウィッペン相当部材2
6は鍵盤6の揺動方向とは逆向き(図中反時計回り)に
揺動し、これに伴いジャック相当部材28が上昇してバ
ット相当部材34を突き上げる。すると、バット相当部
材34はハンマーシャンク相当部材36およびハンマー
相当部材42と共に鍵盤6の揺動方向とは逆向き(図中
反時計回り)に揺動する。そして、ジャック相当部材2
8が所定位置まで上昇すると、ジャックテール相当部材
28aがレギュレーティングボタン相当部材30に当接
するため、ジャック相当部材28は鍵盤6の揺動方向
(図中時計回り)に大きく揺動し、バット相当部材34
から離間する、すなわちレットオフする。このため、ジ
ャック相当部材28が離間した後のバット相当部材34
はハンマーシャンク相当部材36およびハンマー相当部
材42と共に慣性運動を行う。その後、ハンマー相当部
材42の先端は、ハンマーストッパー兼用の第1センサ
10に衝突し、その動作を阻止される。
【0034】この衝突時に、一瞬、スイッチ部10bは
押し潰されて、端子11e,11f間が短絡される。鍵
盤6の下に取り付けられた第2センサ8は、この第1セ
ンサ10にハンマー相当部材42が衝突する前に、オン
からオフに切り替わる。そして、演奏者が鍵盤6を離す
と、第2センサ8はオフからオンに切り替わる。
【0035】次に、上述したごとく演奏されている際の
制御装置12による発音処理を図5のフローチャートに
基づいて説明する。この処理は、第2センサ8の信号が
オンからオフに切り替わると開始される割込処理であ
る。本処理が開始されると、まず、第2センサ8がオン
からオフに切り替わったタイミングから所定時間内に、
第1センサ10の導電面11iが端子11e,11f間
を短絡させた(以下「オン」で表す)か否かを判定する
(S110)。即ち、第2センサ8がオンからオフに切
り替わった後、所定時間内に第1センサ10がオンとな
ったとき、ハンマー相当部材42の衝突を検出したと、
すなわち、衝突タイミングであると判断する。この所定
時間は、正常に押鍵操作が行われた場合に取り得る、第
2センサ8のオンからオフへの切り替わりから第1セン
サ10オンまでの時間よりも、少し長い時間が設定して
ある。
【0036】したがって、押鍵が弱すぎて、ステップS
110にて、所定時間内に第1センサ10からのオン信
号を検出しなければ(ステップS110でNO)このま
ま処理を終了し、再度、第2センサ8がオンからオフに
切り替わるのを待つ。一方、S110にて、所定時間内
に第1センサ10のオン信号が検出されると、ハンマー
相当部材42の有効な衝突が検出されたとして(ステッ
プS110でYES)、入出力ポート52あるいはRA
M58に記憶されている第2センサ8がオンからオフに
切り替わったタイミングと第1センサ10のオン信号を
入力したタイミングとの時間差△Tを求め、この時間差
△Tから衝突強さ(打弦強さに相当する)Pを例えば次
式によって算出する(S120)。
【0037】
【数1】
【0038】ここでKは定数である。そして、第1セン
サ10の音域上での位置と衝突強さPとに基づき、周波
数と振幅とを決定して所定の波形信号を得、その波形信
号に基づいて電子音源14を制御しスピーカ16から発
音させる(S130)。
【0039】その後、音域上の同じ位置の第2センサ8
による離鍵の検出待ちとなる(S140)。すなわち、
第2センサ8の信号がオフからオンに切り替わったと
き、離鍵を検出したと判定して(ステップS140でY
ES)、電子音源14からの発音を停止し(S15
0)、処理を一旦終了する。以後、第2センサ8がオン
からオフに切り替わる毎に、図5の処理が繰り返され
る。複数の押鍵がなされていれば、図5の処理はその押
鍵数に応じて並列に実行される。
【0040】本実施の形態1のアップライト型電子ピア
ノ2は以下の効果を奏する。 .発音のタイミングを決定する検出が、アコースティ
ックピアノのハンマーに相当する部材であるハンマー相
当部材42の先端の衝突タイミングを検出する第1セン
サ10によりなされている。この衝突は、ジャック相当
部材28から離れて慣性運動によりなされているため、
図7に示すごとく、これ以上は押鍵できない鍵盤ストロ
ークの限界位置Lよりも更に深い鍵盤ストローク位置S
1にて、ハンマー相当部材42は第1センサ10に衝突
している。このような、鍵盤ストロークの限界Lよりも
更に深い位置で、慣性運動に移ったハンマー相当部材4
2の先端がハンマーストッパーとしての第1センサ10
に衝突する状態は、アコースティックピアノにおけるハ
ンマーが弦を打つ状態と同じであり、そのタイミングは
アコースティックピアノにおける打弦のタイミングに対
応している。したがって、第1センサ10がハンマー相
当部材42の先端との衝突タイミングを検出し、この検
出に基づいて制御装置12にて発音制御することによ
り、発音タイミングにおいてアコースティックピアノと
同じタッチレスポンスを得ることができる。
【0041】更に、第2センサ8は、図7に示した第2
センサ領域の内、鍵盤ストローク限界Lよりも左側、す
なわち、S1よりも浅い鍵盤ストロークにて押鍵タイミ
ング(オンからオフになるタイミング)と離鍵タイミン
グ(オフからオンになるタイミング)とを検出してい
る。すなわち、押鍵タイミングはハンマー相当部材42
が第1センサ10に衝突する前に行われている。
【0042】このことから、制御装置12は、ハンマー
相当部材42の衝突タイミングと鍵盤6の押鍵タイミン
グとの時間差から、確実に打弦強さに相当するハンマー
相当部材42の衝突強さを検出することができ、発音強
さ(音量)を制御できる。更に、離鍵タイミングから確
実な止音タイミングも制御できる。
【0043】このように、第1センサ10と第2センサ
8とにより、発音タイミング、発音強さ(音量)および
止音タイミングを、アコースティックピアノに相当する
状態で確実に得ることができ、タッチレスポンスもほぼ
アコースティックピアノと同等とすることができる。
【0044】.第1センサ10が、ハンマー相当部材
42のストッパーを兼ねているので、ストッパーを特別
に設ける必要が無い。 .ウィッペン相当部材26、ジャック相当部材28、
バット相当部材34はアコースティックなピアノと同
様、それぞれ独自の軸を中心として揺動する。また、ハ
ンマー相当部材42は、バット相当部材34がジャック
相当部材28に突き上げられることにより揺動を開始
し、次いでジャック相当部材28がバット相当部材34
から離間することにより慣性運動を行い、更に、この慣
性運動中のハンマー相当部材42をストッパーとしての
第1センサ10が停止させているため、レットオフ(ジ
ャック相当部材28がバット相当部材34から離間す
る)のタイミングが通常のアコースティックなピアノと
同様である。このため、電子ピアノであるにもかかわら
ず、アコースティックなピアノと同様の複雑なタッチ感
が得られる。
【0045】.押鍵操作によりハンマー相当部材42
と第1センサ10が衝突しても、第1センサ10が特に
ゴムスイッチであるので、そのゴム材が緩衝材の役目を
果たし、異音の発生が特に少ない。 .外観上も、また内部のアクション部分も一見した
所、アコースティックなピアノと同様であり、インテリ
アとしての重厚感および美しさを備えている。
【0046】.弦を張架する必要がないため、アコー
スティックなピアノに比べてフレームや支柱等の重量部
材が不要であり、またダンパーも不要となり、軽量化お
よびコストダウンを図ることができる。 [実施の形態2]本実施の形態2では、図8に示すごと
く、第2センサ66が、ウィッペン相当部材26の下に
設けられ、ウィッペン相当部材26の揺動状態を検出し
ている。他の構成は実施の形態1と同じであるので詳細
な説明は省略する。
【0047】第2センサ66のスイッチ部66bは、第
1センサ10と同様なゴムスイッチからなる。演奏者が
鍵盤6を押し下げると、キャプスタンスクリュー相当部
材20により押し上げられて、ウィッペン相当部材26
は反時計回りに揺動する。このことによりキャプスタン
スクリュー相当部材20に押し上げられた部分とは反対
側が、二点鎖線で図示するごとく鍵盤6の押し下げに応
じて下がり、第2センサ66のスイッチ部66bを押し
潰す。このことにより、スイッチ部66bがオンとな
る。
【0048】鍵盤6を押し下げている間、ウィッペン相
当部材26により第2センサ66は押し潰されており、
第2センサ66はオンしている。演奏者の離鍵動作によ
り鍵盤6が元に戻れば、ウィッペン相当部材26も元に
戻り、スイッチ部66bも元の状態に戻り、オフとな
る。
【0049】したがって、この第2センサ66がオフか
らオンへの信号の変化タイミングにより、押された鍵盤
6が所定位置に達したタイミング、すなわち押鍵タイミ
ングが判る。また、オンからオフへの信号の変化タイミ
ングにより、離鍵タイミングを検出することができる。
尚、この押鍵・離鍵タイミングは、実施の形態1と同じ
く図7に示した打弦位置に相当する鍵盤ストローク位置
S1(実際の鍵盤6はそれ以前の鍵盤ストローク限界L
までしか到達しない)よりも浅い鍵盤ストローク位置に
ウィッペン相当部材26が来たタイミングあるいはそこ
から離れたタイミングとしている。
【0050】本実施の形態は、信号のオン−オフ変化の
方向が逆である以外は、第2センサ66は前述した実施
の形態1の第2センサ8とまったく同じ働きをするの
で、その信号変化に応じて実施の形態1と同じ処理をす
れば、実施の形態1と同じ効果を生じさせることができ
る。尚、この第2センサ66は潰されてもほとんど反発
力は無いので、鍵盤6のタッチ感にはほとんど影響しな
い。
【0051】[実施の形態3]本実施の形態3では、図
9に示すごとく、第2センサ68が、ジャック相当部材
28の押鍵時揺動方向の側面28b側にその面に対向す
るように設けられ、ジャック相当部材28が所定位置ま
で揺動した状態を検出している。他の構成は実施の形態
1と同じであるので詳細な説明は省略する。
【0052】第2センサ68のスイッチ部68bは、実
施の形態2の第2センサ66のスイッチ部66bと同じ
ゴムスイッチからなる。演奏者が鍵盤6を押し下げる
と、キャプスタンスクリュー相当部材20により押し上
げられて、ウィッペン相当部材26が反時計回りに揺動
し、ジャック相当部材28を押し上げる。ジャック相当
部材28はバット相当部材34を押し上げるが、その途
中でジャックテール相当部材28aがレギュレーティン
グボタン相当部材30に当接する。このことによりジャ
ック相当部材28は時計回りに揺動してレットオフする
とともに、ジャック相当部材28の側面28bが二点鎖
線で図示するごとく第2センサ68に当接しスイッチ部
68bを押し潰す。このことにより、第2センサ68が
オンとなり、押鍵タイミングが判る。
【0053】鍵盤6を押し下げている間、ウィッペン相
当部材26を介してジャック相当部材28は押し上げら
れており、スイッチ部68bは押し潰されてオン状態と
なっている。演奏者の離鍵動作により鍵盤6が所定位置
から元に戻れば、ウィッペン相当部材26も元に戻りジ
ャック相当部材28も元に戻る。したがって、スイッチ
部68bも元の状態に戻り、オフとなる。すなわち、離
鍵タイミングが判る。
【0054】尚、この押鍵・離鍵タイミングは、実施の
形態1と同じく図7に示した打弦位置に相当する鍵盤ス
トローク位置S1(実際の鍵盤6はそれ以前の鍵盤スト
ローク限界Lまでしか到達しない)よりも浅い鍵盤スト
ローク位置にジャック相当部材28が来たタイミングあ
るいはそこから離れたタイミングとしている。
【0055】したがって、この第2センサ68は、前述
した実施の形態2の第2センサ66とまったく同じ働き
をするので、実施の形態2と同じ効果を生じさせること
ができる。 [その他]上述した第1センサ10は、ハンマー相当部
材42との衝突タイミングを検出したが、ハンマー相当
部材42とともに慣性運動する部材ならば、バット相当
部材34、ハンマーシャンク相当部材36、キャッチャ
シャンク相当部材38、あるいはキャッチャ相当部材4
0等の慣性運動時の衝突あるいは位置検出により、同様
なタイミングを検出しても良い。
【0056】上述した第2センサ8,66,68が鍵盤
6、ウィッペン相当部材26あるいはジャック相当部材
28を検出する所定位置は、図7に示すごとく鍵盤スト
ローク限界Lよりも浅い。例えば、D1に示すごとくレ
ットオフ位置よりも浅い位置でも良く、D2に示すごと
くレットオフの位置あるいはその近傍の位置でも良く、
D3に示すごとくレットオフよりも深い位置でも良い。
【0057】更に、バット相当部材34、ハンマーシャ
ンク相当部材36、キャッチャシャンク相当部材38、
キャッチャ相当部材40あるいはハンマー相当部材42
等の慣性運動する部材が、所定位置に達したことを第2
センサが検出する場合には、S1よりも浅ければ、鍵盤
ストローク限界Lよりも深い位置に、例えば図示するD
1に所定位置を設定しても良い。この場合に、第2セン
サに離鍵タイミングも検出させると離鍵タイミングが早
くなり過ぎるおそれがあることから、第3センサを上述
した実施の形態の第2センサ8,66,68と同じ位置
に設けて第2センサの検出とは別に、離鍵タイミングを
検出しても良い。勿論、第2センサにより離鍵タイミン
グの検出が可能であっても、第3センサを別に設けても
良い。
【0058】実施の形態1にては、第2センサ8に光セ
ンサを用いたが、実施の形態2,3の第2センサ66,
68のごとく、ゴムスイッチを用いても良い。また実施
の形態2,3にては、第2センサ66あるいは第2セン
サ68にゴムスイッチを用いたが、実施の形態1の第2
センサ8のごとく、光センサを用いても良い。
【0059】また、第1センサ10の代りに、図10の
ごとく、金属のバネ70にて、いわゆるリーフスイッチ
として実現することもできる。すなわち、バネ70は湾
曲して、その中間部70aは突出した状態となってい
る。バネ70の基端70bは端子76上に通電状態で接
続されている。またバネ70の先端70cは端子78側
に向けられている。したがって、ハンマー相当部材42
がその先端にて、バネ70の中間部70aを押し下げる
場合、バネ70が所定量歪むとバネ70の先端70cが
端子78に接触する。
【0060】この押鍵動作により端子76と端子78と
の間が短絡されるので、図6に示したゴムスイッチの場
合と同じく、衝突タイミングを検出することができる。
尚、バネ70がハンマー相当部材42により完全に潰さ
れるのを防止するため、バネ70の両側あるいは周囲に
はゴム製の緩衝材82が配置され、ハンマー相当部材4
2の先端が緩衝材82に衝突すれば、これ以上はバネ7
0が潰されないようにされている。
【0061】これ以外に、ハンマー相当部材42側にシ
ャッターを設け、スイッチ部10bをフォトインタラプ
ターとして、図2に示した第2センサ8およびシャッタ
50と同様にしてオンからオフになったタイミングを衝
突タイミングとして検出することがでいる。この場合も
緩衝材により、シャッターとフォトインタラプターとを
保護する。
【0062】この他、圧力センサ等を第1センサ10や
第2センサ8に用いても良い。衝突や所定位置に来たこ
とが判れば、いずれのセンサを用いても良い。前記実施
の形態1〜3では、アップライト型の電子ピアノであっ
たが、グランドピアノ型においても本発明の鍵盤装置お
よび電子ピアノの構成は同様に適用できる。
【0063】前記実施の形態1では、押鍵・離鍵のタイ
ミングを得るために、直接、鍵盤6の動作を検出してい
たが、鍵盤6の動作が判る付属物であれば、その鍵盤6
の付属物の動作を検出することにより押鍵・離鍵のタイ
ミングを検出するものであっても良い。
【0064】また前記実施の形態2においても、直接、
ウィッペン相当部材26の動作を検出していたが、ウィ
ッペン相当部材26の動作が判る付属物であれば、その
ウィッペン相当部材26の付属物、例えばキャッチャー
相当部材26a等の動作を検出することによりウィッペ
ン相当部材26の動作を検出するものであっても良い。
【0065】また前記実施の形態3においても、直接、
ジャック相当部材28の動作を検出していたが、ジャッ
ク相当部材28の動作が判る付属物であれば、そのジャ
ック相当部材28の付属物の動作を検出することにより
ジャック相当部材28の動作を検出するものであっても
良い。その他、鍵盤6の動作に良く対応して動作する部
材であれば、ウィッペン相当部材26やジャック相当部
材28、あるいはその付属物に限らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1のアップライト型電子ピアノの
概略ブロック図である。
【図2】 実施の形態1のアクション荷重模擬部材の構
成説明図である。
【図3】 実施の形態1のアップライト型電子ピアノを
背面から見た斜視図である。
【図4】 実施の形態1のアップライト型電子ピアノの
概略縦断面図である。
【図5】 実施の形態1の制御装置が実行する発音処理
のフローチャートである。
【図6】 実施の形態1の第1センサのスイッチ部の説
明図であり、図6(a)はスイッチ部の断面図、図6
(b)は短絡状態の説明図である。
【図7】 鍵盤ストロークとセンサ検出位置との対応を
説明するためのグラフである。
【図8】 実施の形態2のアクション荷重模擬部材の構
成説明図である。
【図9】 実施の形態3のアクション荷重模擬部材の構
成説明図である。
【図10】 第1センサのゴムスイッチの代りに用いる
ことができるリーフスイッチの構成説明図である。
【図11】 従来例の鍵盤の説明図である。
【図12】 従来例の鍵盤の説明図である。
【符号の説明】
2…アップライト型電子ピアノ 4…アクション荷
重模擬部材 6…鍵盤 8,66,68…第2センサ 10…
第1センサ 10a…基板部 10b,66b,68b…スイッチ
部 11a…頭部 11b…板状突出部 11d…底面
板 11e,11f…端子 11h…側壁 11i…導
電面 11k,11m…信号線 12…制御装置 14…
電子音源 16…スピーカ 20…キャプスタンスクリュー相当
部材 26…ウィッペン相当部材 28…ジャック相当部材 28a…ジャックテール相当部材 28b…側面 30…レギュレーティングボタン相当部材 34…バ
ット相当部材 36…ハンマーシャンク相当部材 42…ハンマー相
当部材 50…シャッタ 52…入出力ポート 54…CP
U 70…バネ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鍵盤にアクションを模擬した荷重を付与す
    る電子楽器の鍵盤装置であって、 揺動可能に支持され、押鍵操作により前記鍵盤が揺動す
    るに伴い揺動するウィッペン相当部材、このウィッペン
    相当部材に揺動可能に取り付けられ、押鍵操作により前
    記ウィッペン相当部材が揺動するにつれて上昇するジャ
    ック相当部材、このジャック相当部材が所定位置まで上
    昇する間、ジャック相当部材に突き上げられて揺動し、
    ジャック相当部材が所定位置まで上昇した後、ジャック
    相当部材から離間して慣性運動するハンマー相当部材、
    および慣性運動している前記ハンマー相当部材の先端と
    衝突してハンマー相当部材の動作を阻止するストッパー
    を有するアクション荷重模擬部材と、 前記ハンマー相当部材が前記慣性運動している際に、こ
    のハンマー相当部材またはハンマー相当部材と一体とな
    って揺動する付属部材と衝突する位置に設けられ打弦に
    相当するタイミングを検出する第1センサと、 前記ハンマー相当部材またはハンマー相当部材と一体と
    なって揺動する付属部材と前記第1センサとが衝突する
    前のタイミングにおいて、前記アクション荷重模擬部材
    のいずれかの部材が所定位置に来たタイミングを検出す
    る第2センサと、 を備えたことを特徴とする電子楽器の鍵盤装置。
  2. 【請求項2】前記ハンマー相当部材と一体となって揺動
    する付属部材が、前記ジャック相当部材に直接突き上げ
    られるバット相当部材である請求項1記載の電子楽器の
    鍵盤装置。
  3. 【請求項3】前記ハンマー相当部材と一体となって揺動
    する付属部材が、前記ジャック相当部材に直接突き上げ
    られるバット相当部材とハンマー相当部材とを接続する
    ハンマーシャンク相当部材である請求項1記載の電子楽
    器の鍵盤装置。
  4. 【請求項4】前記ハンマー相当部材と一体となって揺動
    する付属部材が、前記ジャック相当部材に直接突き上げ
    られるバット相当部材からハンマーシャンク相当部材の
    方向とはほぼ直角に突出するキャッチャー相当部材また
    はキャッチャーシャンク相当部材である請求項1記載の
    電子楽器の鍵盤装置。
  5. 【請求項5】更に、 離鍵タイミングを検出する第3センサを備えた請求項1
    〜4のいずれか記載の電子楽器の鍵盤装置。
  6. 【請求項6】前記第3センサが、前記鍵盤、前記ウィッ
    ペン相当部材もしくは前記ジャック相当部材、またはこ
    れらのいずれかの付属部材から、離鍵タイミングを検出
    する請求項5記載の電子楽器の鍵盤装置。
  7. 【請求項7】前記第2センサが第3センサを兼ねる請求
    項5または6記載の電子楽器の鍵盤装置。
  8. 【請求項8】請求項5〜7のいずれか記載の電子楽器の
    鍵盤装置と、 前記第1センサに検出された打弦に相当するタイミング
    に基づき発音タイミングを制御し、この打弦に相当する
    タイミングと前記第2センサに検出されたタイミングと
    の時間差から発音の強さを制御し、前記第3センサに検
    出された前記離鍵タイミングに基づいて止音タイミング
    を制御する電子音発生制御手段と、 を備えたことを特徴とする電子ピアノ。
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US9613608B2 (en) 2015-02-04 2017-04-04 Yamaha Corporation Keyboard unit
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CN112634839A (zh) * 2020-12-14 2021-04-09 湖北华都钢琴制造股份有限公司 一种具有击弦机机构的数码钢琴电声装置及其发声控制方法

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