JPH09212159A - グランドピアノの音量調整装置 - Google Patents
グランドピアノの音量調整装置Info
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- JPH09212159A JPH09212159A JP8016810A JP1681096A JPH09212159A JP H09212159 A JPH09212159 A JP H09212159A JP 8016810 A JP8016810 A JP 8016810A JP 1681096 A JP1681096 A JP 1681096A JP H09212159 A JPH09212159 A JP H09212159A
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- hammer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡易な構成で、通常演奏モードと消音モード
と弱音モードとを採用した場合にもタッチ感がほとんど
変化しないグランドピアノの音量調整装置。 【解決手段】 消音モードも弱音モードも共に、駆動レ
バー62の軸部62aとリンク部材52の軸支位置52
bとを結ぶ仮想直線の近くに、リンク部材52の両軸支
位置52a,52bを結ぶ直線が存在する。このことに
より、弱音モード位置と消音モード位置との間ではリン
ク部材52の軸支位置52aがレピティションレバー押
圧部材32方向へはほとんど移動しないので、揺動レバ
ー48は両モードの間ではほとんど揺動することがな
く、レピティションレバー押圧部材32によるレピティ
ションレバー12に対する押圧力はほぼ同じである。し
たがって弱音モード時も消音モード時も、タッチ感を通
常演奏モード時と同等にすることができる。しかも、こ
の効果を簡易な構成で実現できる。
と弱音モードとを採用した場合にもタッチ感がほとんど
変化しないグランドピアノの音量調整装置。 【解決手段】 消音モードも弱音モードも共に、駆動レ
バー62の軸部62aとリンク部材52の軸支位置52
bとを結ぶ仮想直線の近くに、リンク部材52の両軸支
位置52a,52bを結ぶ直線が存在する。このことに
より、弱音モード位置と消音モード位置との間ではリン
ク部材52の軸支位置52aがレピティションレバー押
圧部材32方向へはほとんど移動しないので、揺動レバ
ー48は両モードの間ではほとんど揺動することがな
く、レピティションレバー押圧部材32によるレピティ
ションレバー12に対する押圧力はほぼ同じである。し
たがって弱音モード時も消音モード時も、タッチ感を通
常演奏モード時と同等にすることができる。しかも、こ
の効果を簡易な構成で実現できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グランドピアノの
アクション機構に作用して打弦音量の調整を行う音量調
整装置に関する。
アクション機構に作用して打弦音量の調整を行う音量調
整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、グランドピアノにおいて、ハンマ
ーにて打弦してアコースティックピアノとして演奏でき
るアコースティック演奏モード(通常演奏モード)と、
ハンマーの打弦を阻止しその代り電子音源にて発音させ
る電子演奏モード(消音モード)とを選択可能な消音型
ピアノが知られている。
ーにて打弦してアコースティックピアノとして演奏でき
るアコースティック演奏モード(通常演奏モード)と、
ハンマーの打弦を阻止しその代り電子音源にて発音させ
る電子演奏モード(消音モード)とを選択可能な消音型
ピアノが知られている。
【0003】また、この他に、ハンマーの打弦は阻止し
ないが、ハンマーを通常演奏モードよりも弦に近付けて
打弦スピードを弱める弱音モードが選択可能なグランド
ピアノも知られている。
ないが、ハンマーを通常演奏モードよりも弦に近付けて
打弦スピードを弱める弱音モードが選択可能なグランド
ピアノも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記消音モードを実現
するためには、ハンマーシャンクと弦との間にストッパ
ーを配して、消音モードの際には、そのストッパーにて
ハンマーシャンクの揺動を途中で阻止し、ハンマーの打
弦を阻止していた。
するためには、ハンマーシャンクと弦との間にストッパ
ーを配して、消音モードの際には、そのストッパーにて
ハンマーシャンクの揺動を途中で阻止し、ハンマーの打
弦を阻止していた。
【0005】この場合、ストッパーがハンマーシャンク
に当接する位置は、ハンマーシャンクがジャックから離
れてから弦に当たるまでの慣性運動で移動する極めてわ
ずかな距離に配置しなくてはならなかった。これは、慣
性運動前ではジャックがハンマーシャンクに接触してお
り、鍵盤のタッチに影響してしまうからであった。
に当接する位置は、ハンマーシャンクがジャックから離
れてから弦に当たるまでの慣性運動で移動する極めてわ
ずかな距離に配置しなくてはならなかった。これは、慣
性運動前ではジャックがハンマーシャンクに接触してお
り、鍵盤のタッチに影響してしまうからであった。
【0006】しかし、ハンマーが弦に極めて接近した状
態でハンマーシャンクを停止すると、ハンマーシャンク
のたわみやストッパーの緩衝用フェルトの圧縮等によ
り、強い押鍵時にはハンマーが弦に接触して発音してし
まう場合があり、完全に消音することはできなかった。
態でハンマーシャンクを停止すると、ハンマーシャンク
のたわみやストッパーの緩衝用フェルトの圧縮等によ
り、強い押鍵時にはハンマーが弦に接触して発音してし
まう場合があり、完全に消音することはできなかった。
【0007】完全に消音させるためには、ハンマーの慣
性運動の距離を長くすれば良いが、このようにすると、
通常の演奏時に連打が困難となるといったタッチ感に大
きな影響が出た。この他、消音モードではアクション機
構を調整してハンマーからのジャックの離間を早め、弦
から十分に離れた位置でストッパーがハンマーを阻止し
てもタッチ感に影響せず、かつ完全な消音モードを達成
することが考えられるが、機構が複雑となり現実的では
なかった。
性運動の距離を長くすれば良いが、このようにすると、
通常の演奏時に連打が困難となるといったタッチ感に大
きな影響が出た。この他、消音モードではアクション機
構を調整してハンマーからのジャックの離間を早め、弦
から十分に離れた位置でストッパーがハンマーを阻止し
てもタッチ感に影響せず、かつ完全な消音モードを達成
することが考えられるが、機構が複雑となり現実的では
なかった。
【0008】また、上述した消音モードのような音量調
整モードばかりでなく、弱音モードのような音量調整モ
ードにおいても同じであり、タッチ感に大きな影響を及
ぼすことなく、かつ簡易な構成で、通常演奏モードと弱
音モードとを切り替えることはできなかった。
整モードばかりでなく、弱音モードのような音量調整モ
ードにおいても同じであり、タッチ感に大きな影響を及
ぼすことなく、かつ簡易な構成で、通常演奏モードと弱
音モードとを切り替えることはできなかった。
【0009】本発明は、簡易な構成で、かつタッチ感に
大きな影響を与えることなく、通常演奏モードと音量調
整モードと切り替えて演奏可能なグランドピアノの音量
調整装置を提供すること、更には、音量調整モードとし
て消音モードと弱音モードとの両者を採用した場合に
も、消音モードと弱音モードとの間でタッチ感がほとん
ど変化しないグランドピアノの音量調整装置を提供する
ことを目的とする。
大きな影響を与えることなく、通常演奏モードと音量調
整モードと切り替えて演奏可能なグランドピアノの音量
調整装置を提供すること、更には、音量調整モードとし
て消音モードと弱音モードとの両者を採用した場合に
も、消音モードと弱音モードとの間でタッチ感がほとん
ど変化しないグランドピアノの音量調整装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】請求項1
のグランドピアノの音量調整装置は、その駆動レバー
が、揺動可能に軸支され、外部からの操作により、ハン
マーを持ち上げない通常演奏モード位置とハンマーを持
ち上げる音量調整モード位置との2位置を取り得る。一
方、レピティションレバー押圧部材は、揺動可能に軸支
され、前記駆動レバーの動作に連動することにより、前
記駆動レバーが通常演奏モード位置に有る場合にはレピ
ティションレバーを押圧せず、前記駆動レバーが音量調
整モード位置に有る場合にはレピティションレバーを押
圧する。
のグランドピアノの音量調整装置は、その駆動レバー
が、揺動可能に軸支され、外部からの操作により、ハン
マーを持ち上げない通常演奏モード位置とハンマーを持
ち上げる音量調整モード位置との2位置を取り得る。一
方、レピティションレバー押圧部材は、揺動可能に軸支
され、前記駆動レバーの動作に連動することにより、前
記駆動レバーが通常演奏モード位置に有る場合にはレピ
ティションレバーを押圧せず、前記駆動レバーが音量調
整モード位置に有る場合にはレピティションレバーを押
圧する。
【0011】すなわち、駆動レバーが音量調整モード位
置に有る場合には、ハンマーが持ち上げられることによ
り、押鍵しても打弦音が生じなかったりあるいは打弦音
が弱まったりする。通常演奏モード位置ではハンマーの
重量がレピティションレバーにかかっていたため鍵盤の
タッチ感にはハンマーの荷重が含まれている。しかし、
前述のごとくハンマーが持ち上がると、鍵盤へのハンマ
ー荷重の影響が消え、鍵盤が沈下して押鍵することが不
可能となる。しかし、レピティションレバー押圧部材
が、ハンマーの代りにレピティションレバーを押圧する
ので、駆動レバーを音量調整モード位置に操作しても、
鍵盤の沈下というような不都合は生じない。
置に有る場合には、ハンマーが持ち上げられることによ
り、押鍵しても打弦音が生じなかったりあるいは打弦音
が弱まったりする。通常演奏モード位置ではハンマーの
重量がレピティションレバーにかかっていたため鍵盤の
タッチ感にはハンマーの荷重が含まれている。しかし、
前述のごとくハンマーが持ち上がると、鍵盤へのハンマ
ー荷重の影響が消え、鍵盤が沈下して押鍵することが不
可能となる。しかし、レピティションレバー押圧部材
が、ハンマーの代りにレピティションレバーを押圧する
ので、駆動レバーを音量調整モード位置に操作しても、
鍵盤の沈下というような不都合は生じない。
【0012】このように、本グランドピアノの音量調整
装置は、簡易な構成で、かつタッチ感に大きな影響を与
えることなく、通常演奏モードと音量調整モードと切り
替えて演奏することができる。尚、駆動レバーが直接ハ
ンマーを持ち上げるのではなく、更に、揺動可能に軸支
されたハンマー当接部材を備えて、駆動レバーが、音量
調整モード位置にある場合、このハンマー当接部材を介
して、ハンマーを持ち上げるように構成しても良い。こ
のようにすると、駆動レバーの操作量に対するハンマー
の持ち上げの程度を調整し易くなる。
装置は、簡易な構成で、かつタッチ感に大きな影響を与
えることなく、通常演奏モードと音量調整モードと切り
替えて演奏することができる。尚、駆動レバーが直接ハ
ンマーを持ち上げるのではなく、更に、揺動可能に軸支
されたハンマー当接部材を備えて、駆動レバーが、音量
調整モード位置にある場合、このハンマー当接部材を介
して、ハンマーを持ち上げるように構成しても良い。こ
のようにすると、駆動レバーの操作量に対するハンマー
の持ち上げの程度を調整し易くなる。
【0013】また、駆動レバーとレピティションレバー
押圧部材との連動は、例えば、レピティションレバー押
圧部材と駆動レバーとにそれぞれ揺動可能に軸支された
リンク部材を介して駆動レバーの動作を伝達することに
より行うことができる。また、前記音量調整モード位置
としては、弱音モード位置と消音モード位置との2位置
からなるものとすることができる。この場合、弱音モー
ド位置と消音モード位置とで鍵盤のタッチ感に大きな差
を生じさせないために、弱音モード位置と消音モード位
置との2位置の間で、駆動レバーが操作されても、駆動
レバー側のリンク部材の軸支位置においてレピティショ
ンレバー押圧部材方向に対する移動成分が少ないように
して、レピティションレバー押圧部材によるレピティシ
ョンレバーに対する押圧力がほとんど変化しないように
することが好ましい。
押圧部材との連動は、例えば、レピティションレバー押
圧部材と駆動レバーとにそれぞれ揺動可能に軸支された
リンク部材を介して駆動レバーの動作を伝達することに
より行うことができる。また、前記音量調整モード位置
としては、弱音モード位置と消音モード位置との2位置
からなるものとすることができる。この場合、弱音モー
ド位置と消音モード位置とで鍵盤のタッチ感に大きな差
を生じさせないために、弱音モード位置と消音モード位
置との2位置の間で、駆動レバーが操作されても、駆動
レバー側のリンク部材の軸支位置においてレピティショ
ンレバー押圧部材方向に対する移動成分が少ないように
して、レピティションレバー押圧部材によるレピティシ
ョンレバーに対する押圧力がほとんど変化しないように
することが好ましい。
【0014】このような押圧力がほとんど変化しないよ
うにする構成は、例えば、駆動レバーが音量調整モード
位置にある場合、駆動レバー側のリンク部材の軸支位置
と、レピティションレバー押圧部材側のリンク部材の軸
支位置とが、駆動レバーの揺動中心を挟んで、ほぼ対向
する位置に存在するように構成することにより、前記移
動成分を少なくして達成できる。
うにする構成は、例えば、駆動レバーが音量調整モード
位置にある場合、駆動レバー側のリンク部材の軸支位置
と、レピティションレバー押圧部材側のリンク部材の軸
支位置とが、駆動レバーの揺動中心を挟んで、ほぼ対向
する位置に存在するように構成することにより、前記移
動成分を少なくして達成できる。
【0015】尚、ハンマーを持ち上げる部材(駆動レバ
ーまたはハンマー当接部材)と、レピティションレバー
押圧部材とが、別々に揺動する部材として設けられてい
るので、それぞれの設計の自由度が向上し、ハンマーの
持ち上げ位置と、タッチ感とをそれぞれ精密に調節可能
となっている。
ーまたはハンマー当接部材)と、レピティションレバー
押圧部材とが、別々に揺動する部材として設けられてい
るので、それぞれの設計の自由度が向上し、ハンマーの
持ち上げ位置と、タッチ感とをそれぞれ精密に調節可能
となっている。
【0016】
[実施の形態1]図1に、実施の形態1としてのグラン
ドピアノのアクション機構2を示す。本アクション機構
2は次のような動作により打弦する。すなわち、押鍵操
作により鍵盤4が揺動すると、キャプスタンスクリュー
6がウイッペン8を押し上げる。ウイッペン8は、キャ
プスタンスクリュー6により押し上げられることによ
り、ウイッペンレール9に取り付けられたウイッペンフ
レンジ10の先端の揺動軸10aを中心に揺動して上昇
する。このウイッペン8の上昇により、ウイッペン8上
の支柱8aの先端の揺動軸8bに揺動可能に支持された
レピティションレバー12と、ウイッペン8の先端に揺
動軸8cにて揺動可能に支持されたジャック14とが共
に上昇する。
ドピアノのアクション機構2を示す。本アクション機構
2は次のような動作により打弦する。すなわち、押鍵操
作により鍵盤4が揺動すると、キャプスタンスクリュー
6がウイッペン8を押し上げる。ウイッペン8は、キャ
プスタンスクリュー6により押し上げられることによ
り、ウイッペンレール9に取り付けられたウイッペンフ
レンジ10の先端の揺動軸10aを中心に揺動して上昇
する。このウイッペン8の上昇により、ウイッペン8上
の支柱8aの先端の揺動軸8bに揺動可能に支持された
レピティションレバー12と、ウイッペン8の先端に揺
動軸8cにて揺動可能に支持されたジャック14とが共
に上昇する。
【0017】ジャック14の先端部14aは、レピティ
ションレバー12の先端にある長孔12aを貫通して、
ハンマーシャンク16の下面に設けられているシャンク
ローラー18に当接している。したがって、ジャック1
4の上昇により、シャンクローラー18を介して、ハン
マーシャンク16が突き上げられて、ハンマー20は、
シャンクレール22に取り付けられたシャンクフレンジ
24の先端の揺動軸24aを中心に揺動し、弦26に向
かって上昇する。弦26にハンマー20のハンマーフェ
ルト20aが衝突する前に、ジャック14のテール部1
4bがレギュレチングボタン28に当接する。すると、
ジャック14は揺動軸8cを中心に図中時計方向に揺動
してシャンクローラー18から離れる。このため、ハン
マー20全体が慣性運動で上昇する。その後、慣性運動
状態で、弦26に衝突して弦26を振動させて音を発す
る。
ションレバー12の先端にある長孔12aを貫通して、
ハンマーシャンク16の下面に設けられているシャンク
ローラー18に当接している。したがって、ジャック1
4の上昇により、シャンクローラー18を介して、ハン
マーシャンク16が突き上げられて、ハンマー20は、
シャンクレール22に取り付けられたシャンクフレンジ
24の先端の揺動軸24aを中心に揺動し、弦26に向
かって上昇する。弦26にハンマー20のハンマーフェ
ルト20aが衝突する前に、ジャック14のテール部1
4bがレギュレチングボタン28に当接する。すると、
ジャック14は揺動軸8cを中心に図中時計方向に揺動
してシャンクローラー18から離れる。このため、ハン
マー20全体が慣性運動で上昇する。その後、慣性運動
状態で、弦26に衝突して弦26を振動させて音を発す
る。
【0018】また、鍵盤4には、押鍵センサ27が設け
られ、この押鍵センサ27による検出データに基づい
て、図示していない電子音源から電子音としてのピアノ
音が出力される電子回路(図示していない)も備えられ
ている。したがって、本アクション機構2が採用されて
いるグランドピアノは、前述したごとく実際の打弦によ
りアコースティックピアノとしてのアコースティック演
奏モードと、電子音源を用いた電子演奏モードとのいず
れかに切り替えて演奏することが可能である。
られ、この押鍵センサ27による検出データに基づい
て、図示していない電子音源から電子音としてのピアノ
音が出力される電子回路(図示していない)も備えられ
ている。したがって、本アクション機構2が採用されて
いるグランドピアノは、前述したごとく実際の打弦によ
りアコースティックピアノとしてのアコースティック演
奏モードと、電子音源を用いた電子演奏モードとのいず
れかに切り替えて演奏することが可能である。
【0019】本実施の形態1は、レピティションレバー
12の先端部にあるレピティションレバースキン12c
の近傍に、鍵盤4の配列方向に沿ってその軸が配置され
た第1揺動軸30が配置されている。この第1揺動軸3
0には外周面から接線方向にレピティションレバー押圧
部材32が突出している。また、レピティションレバー
12とハンマーシャンク16との間には、ハンマーレー
ル34に設けられたストッパー34a上に載置されたハ
ンマー当接部材36が配置されている。
12の先端部にあるレピティションレバースキン12c
の近傍に、鍵盤4の配列方向に沿ってその軸が配置され
た第1揺動軸30が配置されている。この第1揺動軸3
0には外周面から接線方向にレピティションレバー押圧
部材32が突出している。また、レピティションレバー
12とハンマーシャンク16との間には、ハンマーレー
ル34に設けられたストッパー34a上に載置されたハ
ンマー当接部材36が配置されている。
【0020】グランドピアノがアコースティック演奏モ
ードに設定されている際には、第1揺動軸30、レピテ
ィションレバー押圧部材32およびハンマー当接部材3
6は図1の位置に存在するが、グランドピアノが電子演
奏モードに設定されている際には、図2に示すごとく、
ハンマー当接部材36がストッパー34aから離れて上
昇し、ハンマーシャンク16に当接してハンマーシャン
ク16を持ち上げ、ハンマー20の先端のハンマーフェ
ルト20aを弦26に押し付ける。このことにより、シ
ャンクローラー18はレピティションレバー12の上面
12bおよびジャック14の先端部14aから十分に離
れるので、演奏者が押鍵してもハンマー20は打弦する
ことはなく、アコースティックピアノとしての音は生じ
なくなる。
ードに設定されている際には、第1揺動軸30、レピテ
ィションレバー押圧部材32およびハンマー当接部材3
6は図1の位置に存在するが、グランドピアノが電子演
奏モードに設定されている際には、図2に示すごとく、
ハンマー当接部材36がストッパー34aから離れて上
昇し、ハンマーシャンク16に当接してハンマーシャン
ク16を持ち上げ、ハンマー20の先端のハンマーフェ
ルト20aを弦26に押し付ける。このことにより、シ
ャンクローラー18はレピティションレバー12の上面
12bおよびジャック14の先端部14aから十分に離
れるので、演奏者が押鍵してもハンマー20は打弦する
ことはなく、アコースティックピアノとしての音は生じ
なくなる。
【0021】また、シャンクローラー18がレピティシ
ョンレバー12から離れるため、ハンマーシャンク16
を含むハンマー20の重量がレピティションレバー12
にかからなくなるため、連動する鍵盤4にハンマー20
の荷重がかからなくなる。このため鍵盤4のタッチ感が
変化したり、場合により鍵盤4の前端側4aが沈下する
ことがあるので、第1揺動軸30が図中における反時計
回りに揺動して、レピティションレバー押圧部材32を
レピティションレバー12の先端のレピティションレバ
ースキン12cに押し付けて、ハンマー20とほぼ同等
の荷重をレピティションレバー12に与える。このこと
により、鍵盤4のタッチ感の変化や、鍵盤4の前端側4
aの沈下を防止している。
ョンレバー12から離れるため、ハンマーシャンク16
を含むハンマー20の重量がレピティションレバー12
にかからなくなるため、連動する鍵盤4にハンマー20
の荷重がかからなくなる。このため鍵盤4のタッチ感が
変化したり、場合により鍵盤4の前端側4aが沈下する
ことがあるので、第1揺動軸30が図中における反時計
回りに揺動して、レピティションレバー押圧部材32を
レピティションレバー12の先端のレピティションレバ
ースキン12cに押し付けて、ハンマー20とほぼ同等
の荷重をレピティションレバー12に与える。このこと
により、鍵盤4のタッチ感の変化や、鍵盤4の前端側4
aの沈下を防止している。
【0022】次に、前述した第1揺動軸30、レピティ
ションレバー押圧部材32およびハンマー当接部材36
を含むグランドピアノの音量調整装置40を図3に示
す。第1揺動軸30はその両端部分と中央付近で、支持
ブリッジ42,44,46にて揺動可能に支持されてい
る。支持ブリッジ42,44,46は、ウイッペンレー
ル9とシャンクレール22との間に掛け渡されてビスで
固定されている。したがって、第1揺動軸30はアクシ
ョン機構2側に揺動可能に支持されている。
ションレバー押圧部材32およびハンマー当接部材36
を含むグランドピアノの音量調整装置40を図3に示
す。第1揺動軸30はその両端部分と中央付近で、支持
ブリッジ42,44,46にて揺動可能に支持されてい
る。支持ブリッジ42,44,46は、ウイッペンレー
ル9とシャンクレール22との間に掛け渡されてビスで
固定されている。したがって、第1揺動軸30はアクシ
ョン機構2側に揺動可能に支持されている。
【0023】第1揺動軸30からは、板バネの性質を有
する金属板からなるレピティションレバー押圧部材32
が、外周面の接線方向に突出するように溶接等で固定さ
れている。第1揺動軸30の両端には、それぞれ2枚の
金属板からなる揺動レバー48,50が同角度に設けら
れている。この揺動レバー48,50の一端側には、リ
ンク部材52,54が揺動可能に支持されている。
する金属板からなるレピティションレバー押圧部材32
が、外周面の接線方向に突出するように溶接等で固定さ
れている。第1揺動軸30の両端には、それぞれ2枚の
金属板からなる揺動レバー48,50が同角度に設けら
れている。この揺動レバー48,50の一端側には、リ
ンク部材52,54が揺動可能に支持されている。
【0024】ハンマー当接部材36は、アーム部材5
6,58,60の先端部に取り付けられ、鍵盤4の配列
方向に沿って伸びている棒状体である。中心部36aは
金属であり外周部36bはゴム製である。アーム部材5
6,58,60の基端部はそれぞれ支持ブリッジ42,
44,46に対して揺動可能に支持されている。したが
って、ハンマー当接部材36はアクション機構2側に揺
動可能に支持されている。
6,58,60の先端部に取り付けられ、鍵盤4の配列
方向に沿って伸びている棒状体である。中心部36aは
金属であり外周部36bはゴム製である。アーム部材5
6,58,60の基端部はそれぞれ支持ブリッジ42,
44,46に対して揺動可能に支持されている。したが
って、ハンマー当接部材36はアクション機構2側に揺
動可能に支持されている。
【0025】音量調整装置40の一方の側面に位置する
アーム部材56の下方には、2枚の金属板にて略くの字
状に形成された駆動レバー62が、その中央付近の軸部
(揺動中心に該当する)62aにて支持ブリッジ42に
揺動可能に支持されている。軸部62aから伸びる第1
アーム64の先端には、ゴム製ローラ66が設けられ、
軸部62aから伸びる第2アーム68の先端には外部か
ら操作するためのワイヤ70が取り付けられている。第
2アーム68の中央部付近には、前記揺動レバー48
に、一端で揺動可能に支持されているリンク部材52の
他端が揺動可能に取り付けられている。尚、音量調整装
置40の他方の側面においても、前記駆動レバー62お
よびワイヤ70と同じ構成が存在する。以下の説明で
は、駆動レバー62およびワイヤ70を代表として説明
するが、音量調整装置40の他方の側面における駆動レ
バーおよびワイヤも機能はまったく同じである。
アーム部材56の下方には、2枚の金属板にて略くの字
状に形成された駆動レバー62が、その中央付近の軸部
(揺動中心に該当する)62aにて支持ブリッジ42に
揺動可能に支持されている。軸部62aから伸びる第1
アーム64の先端には、ゴム製ローラ66が設けられ、
軸部62aから伸びる第2アーム68の先端には外部か
ら操作するためのワイヤ70が取り付けられている。第
2アーム68の中央部付近には、前記揺動レバー48
に、一端で揺動可能に支持されているリンク部材52の
他端が揺動可能に取り付けられている。尚、音量調整装
置40の他方の側面においても、前記駆動レバー62お
よびワイヤ70と同じ構成が存在する。以下の説明で
は、駆動レバー62およびワイヤ70を代表として説明
するが、音量調整装置40の他方の側面における駆動レ
バーおよびワイヤも機能はまったく同じである。
【0026】音量調整装置40は上述した構成を有する
ことにより、グランドピアノのアコースティック演奏モ
ード(通常演奏モード)の際に、演奏者によるワイヤ7
0の操作、あるいは操作をしないことにより、駆動レバ
ー62に図5(a)および図1に示すような通常演奏モ
ード位置をとらせると、音量調整装置40はアクション
機構2に対して何等の影響も及ぼすことが無く、通常通
りアコースティックグランドピアノとしての演奏を行う
ことができる。
ことにより、グランドピアノのアコースティック演奏モ
ード(通常演奏モード)の際に、演奏者によるワイヤ7
0の操作、あるいは操作をしないことにより、駆動レバ
ー62に図5(a)および図1に示すような通常演奏モ
ード位置をとらせると、音量調整装置40はアクション
機構2に対して何等の影響も及ぼすことが無く、通常通
りアコースティックグランドピアノとしての演奏を行う
ことができる。
【0027】グランドピアノの電子演奏モードの際に
は、グランドピアノは消音モードにされる。この時、図
5(a)の状態から、演奏者によるワイヤ70のA方向
への操作により、駆動レバー62は軸部62aを揺動中
心として図中で時計回りに揺動する。このことにより、
第1アーム64の先端のゴム製ローラ66は次第に上昇
して、アーム部材56の下面56aに当接し、更にアー
ム部材56を押し上げる。このことにより、アーム部材
56が図中で時計回りに揺動し、アーム部材56先端の
ハンマー当接部材36がストッパー34aから離れて上
昇し、ハンマーシャンク16に当接してハンマーシャン
ク16を図5(b)に示すごとく持ち上げる。そして、
ワイヤ70の操作を終了した位置では、図2および図4
に示すごとく、ハンマー20のハンマーフェルト20a
を弦26に押し付けた状態となる。
は、グランドピアノは消音モードにされる。この時、図
5(a)の状態から、演奏者によるワイヤ70のA方向
への操作により、駆動レバー62は軸部62aを揺動中
心として図中で時計回りに揺動する。このことにより、
第1アーム64の先端のゴム製ローラ66は次第に上昇
して、アーム部材56の下面56aに当接し、更にアー
ム部材56を押し上げる。このことにより、アーム部材
56が図中で時計回りに揺動し、アーム部材56先端の
ハンマー当接部材36がストッパー34aから離れて上
昇し、ハンマーシャンク16に当接してハンマーシャン
ク16を図5(b)に示すごとく持ち上げる。そして、
ワイヤ70の操作を終了した位置では、図2および図4
に示すごとく、ハンマー20のハンマーフェルト20a
を弦26に押し付けた状態となる。
【0028】また、リンク部材52で連結されている揺
動レバー48は、駆動レバー62の軸部62aとレピテ
ィションレバー押圧部材32側のリンク部材52の軸支
位置52bとを結ぶ仮想直線Lよりも、図中で右側にあ
る第2アーム68に接続しているので、駆動レバー62
が時計回りに揺動するにしたがって、リンク部材52を
駆動レバー62側へ引き下げて行く。このため、揺動レ
バー48は図中で反時計回りに揺動して、ワイヤ70の
操作を終了した位置では、図4および図5(b)に示す
ごとくレピティションレバー押圧部材32がレピティシ
ョンレバースキン12cを押圧する。
動レバー48は、駆動レバー62の軸部62aとレピテ
ィションレバー押圧部材32側のリンク部材52の軸支
位置52bとを結ぶ仮想直線Lよりも、図中で右側にあ
る第2アーム68に接続しているので、駆動レバー62
が時計回りに揺動するにしたがって、リンク部材52を
駆動レバー62側へ引き下げて行く。このため、揺動レ
バー48は図中で反時計回りに揺動して、ワイヤ70の
操作を終了した位置では、図4および図5(b)に示す
ごとくレピティションレバー押圧部材32がレピティシ
ョンレバースキン12cを押圧する。
【0029】このとき、シャンクローラー18は、ジャ
ック14の先端部14aから上方へ十分に離れる。この
ことにより、鍵盤4が操作されてもハンマー20は揺動
することはなく、ハンマー20が弦26を打つことはな
い。また、この音量調整モードでは、板バネ状のレピテ
ィションレバー押圧部材32はレピティションレバー1
2の先端のレピティションレバースキン12cの上面を
押圧して、レピティションレバー12に対して下方に付
勢力を与える。通常演奏モードの場合、鍵盤4へは、ハ
ンマー20の重量が、シャンクローラー18、ジャック
14、レピティションレバー12、ウイッペン8、およ
びキャプスタンスクリュー6を介して、鍵盤4の後端側
4bを押すので、鍵盤4の前端側4aは、所定の位置に
浮き上がっている。しかし、ハンマー当接部材36によ
りハンマー20が上げられて、シャンクローラー18が
ジャック14およびレピティションレバー12にハンマ
ー20の荷重をかけなくなると、鍵盤4の荷重バランス
が崩れて、前端側4aが下がってしまい、演奏が不能と
なる。また前端側4aが下がらなくてもタッチ感に大き
な影響を生じてしまう。
ック14の先端部14aから上方へ十分に離れる。この
ことにより、鍵盤4が操作されてもハンマー20は揺動
することはなく、ハンマー20が弦26を打つことはな
い。また、この音量調整モードでは、板バネ状のレピテ
ィションレバー押圧部材32はレピティションレバー1
2の先端のレピティションレバースキン12cの上面を
押圧して、レピティションレバー12に対して下方に付
勢力を与える。通常演奏モードの場合、鍵盤4へは、ハ
ンマー20の重量が、シャンクローラー18、ジャック
14、レピティションレバー12、ウイッペン8、およ
びキャプスタンスクリュー6を介して、鍵盤4の後端側
4bを押すので、鍵盤4の前端側4aは、所定の位置に
浮き上がっている。しかし、ハンマー当接部材36によ
りハンマー20が上げられて、シャンクローラー18が
ジャック14およびレピティションレバー12にハンマ
ー20の荷重をかけなくなると、鍵盤4の荷重バランス
が崩れて、前端側4aが下がってしまい、演奏が不能と
なる。また前端側4aが下がらなくてもタッチ感に大き
な影響を生じてしまう。
【0030】このため、ハンマー当接部材36がハンマ
ー20を持ち上げると共に、レピティションレバー押圧
部材32がレピティションレバー12に下向きの押圧力
を与えることにより、鍵盤4の後端側4bに荷重を与え
て、タッチ感の変化の防止や鍵盤4の前端側4aの沈下
を防止している。
ー20を持ち上げると共に、レピティションレバー押圧
部材32がレピティションレバー12に下向きの押圧力
を与えることにより、鍵盤4の後端側4bに荷重を与え
て、タッチ感の変化の防止や鍵盤4の前端側4aの沈下
を防止している。
【0031】レピティションレバー押圧部材32がレピ
ティションレバー12に下向きの押圧力を与えている状
態で鍵盤4を押すと、レピティションレバー押圧部材3
2がたわんでレピティションレバー12の上昇分は吸収
されるので、演奏が可能となる。また、押鍵時に、レピ
ティションレバー押圧部材32の押圧力が作用しつづけ
ているので、鍵盤4には、ハンマー20の荷重がかかっ
ているごとく感じられ、ハンマー20が上がっていても
演奏者のタッチ感に大きな影響を与えない。このとき、
ワイヤ70の操作に連動する切り換えスイッチにより電
子回路は電子演奏モードとなっているので、演奏者は、
ほぼグランドピアノのタッチ感のままで、電子音で演奏
することが可能となる。したがって、電子音をヘッドホ
ンで聴けば、外部に音を漏らすことのない消音モード状
態で演奏できる。
ティションレバー12に下向きの押圧力を与えている状
態で鍵盤4を押すと、レピティションレバー押圧部材3
2がたわんでレピティションレバー12の上昇分は吸収
されるので、演奏が可能となる。また、押鍵時に、レピ
ティションレバー押圧部材32の押圧力が作用しつづけ
ているので、鍵盤4には、ハンマー20の荷重がかかっ
ているごとく感じられ、ハンマー20が上がっていても
演奏者のタッチ感に大きな影響を与えない。このとき、
ワイヤ70の操作に連動する切り換えスイッチにより電
子回路は電子演奏モードとなっているので、演奏者は、
ほぼグランドピアノのタッチ感のままで、電子音で演奏
することが可能となる。したがって、電子音をヘッドホ
ンで聴けば、外部に音を漏らすことのない消音モード状
態で演奏できる。
【0032】また、消音モード時にはハンマー20は弦
26に押しつけられ、従来のごとく押鍵毎にストッパー
に衝突することはないので、ストッパーの打撃音が無く
なる効果も有る。このように本実施の形態1は、その音
量調整装置40が簡易な構成であるとともに、鍵盤4の
タッチ感にほとんど影響することなく、消音モードを実
現できる。
26に押しつけられ、従来のごとく押鍵毎にストッパー
に衝突することはないので、ストッパーの打撃音が無く
なる効果も有る。このように本実施の形態1は、その音
量調整装置40が簡易な構成であるとともに、鍵盤4の
タッチ感にほとんど影響することなく、消音モードを実
現できる。
【0033】[実施の形態2]次に、実施の形態2につ
いて説明する。本実施の形態2が前記実施の形態1と異
なる点は、前記実施の形態1においては、駆動レバー6
2が図5(a)に示した通常演奏モード位置と図5
(b)に示した消音モード位置との2位置をとるのに対
して、実施の形態2では、図5(a),(b)の通常演
奏モード位置および消音モード位置に加えて、更に、図
6に示すごとく、通常演奏モード位置と消音モード位置
との中間で、弱音モード位置をとる点である。
いて説明する。本実施の形態2が前記実施の形態1と異
なる点は、前記実施の形態1においては、駆動レバー6
2が図5(a)に示した通常演奏モード位置と図5
(b)に示した消音モード位置との2位置をとるのに対
して、実施の形態2では、図5(a),(b)の通常演
奏モード位置および消音モード位置に加えて、更に、図
6に示すごとく、通常演奏モード位置と消音モード位置
との中間で、弱音モード位置をとる点である。
【0034】すなわち、駆動レバー62が、図5(a)
と(b)との中間に、ハンマーフェルト20aを弦26
に当接させることなく、ある程度のストローク分、押鍵
したときにレピティションレバー12の上面12bおよ
びジャック14の先端部14aがシャンクローラー18
に当接するように、ハンマー当接部材36がハンマーシ
ャンク16を持ち上げる位置で停止させておく。
と(b)との中間に、ハンマーフェルト20aを弦26
に当接させることなく、ある程度のストローク分、押鍵
したときにレピティションレバー12の上面12bおよ
びジャック14の先端部14aがシャンクローラー18
に当接するように、ハンマー当接部材36がハンマーシ
ャンク16を持ち上げる位置で停止させておく。
【0035】このことにより、押鍵の運動エネルギーが
部分的にハンマー20に与えられることになり、通常演
奏モード位置よりもアコースティックグランドピアノと
しての発音量が低下し、弱音モードが実現できる。この
ように、完全にハンマー20が弦26に当接するまで上
っていない状態で、駆動レバー62の揺動を停止して
も、駆動レバー62側のリンク部材52の軸支位置52
aと、レピティションレバー押圧部材32側のリンク部
材52の軸支位置52bとが、図5(b)の場合とほぼ
近い状態にある。すなわち、駆動レバー62の軸部62
a(揺動中心)を挟んで、ほぼ対向する位置に存在して
いる。見方を変えれば、消音モードも弱音モードも共
に、駆動レバー62の軸部62aとレピティションレバ
ー押圧部材32側のリンク部材52の軸支位置52bと
を結ぶ仮想直線Lの近くに、駆動レバー62側のリンク
部材52の軸支位置52aと、レピティションレバー押
圧部材32側のリンク部材52の軸支位置52bとを結
ぶ直線が存在する。
部分的にハンマー20に与えられることになり、通常演
奏モード位置よりもアコースティックグランドピアノと
しての発音量が低下し、弱音モードが実現できる。この
ように、完全にハンマー20が弦26に当接するまで上
っていない状態で、駆動レバー62の揺動を停止して
も、駆動レバー62側のリンク部材52の軸支位置52
aと、レピティションレバー押圧部材32側のリンク部
材52の軸支位置52bとが、図5(b)の場合とほぼ
近い状態にある。すなわち、駆動レバー62の軸部62
a(揺動中心)を挟んで、ほぼ対向する位置に存在して
いる。見方を変えれば、消音モードも弱音モードも共
に、駆動レバー62の軸部62aとレピティションレバ
ー押圧部材32側のリンク部材52の軸支位置52bと
を結ぶ仮想直線Lの近くに、駆動レバー62側のリンク
部材52の軸支位置52aと、レピティションレバー押
圧部材32側のリンク部材52の軸支位置52bとを結
ぶ直線が存在する。
【0036】このことにより、弱音モード位置と消音モ
ード位置との2位置の間で、駆動レバー62が操作され
ても、駆動レバー62側のリンク部材52の軸支位置5
2aがレピティションレバー押圧部材32方向に対する
移動成分(仮想直線L方向の移動成分とも言える。)が
少ない、すなわち軸支位置52aは仮想直線Lの直角方
向には比較的大きく移動するが仮想直線Lに沿った方向
にはほとんど移動しないので、揺動レバー48は図5
(b)と図6との間では、ほとんど揺動することがな
い。このため、レピティションレバースキン12cに対
するレピティションレバー押圧部材32の角度はほとん
ど変化が無く、押圧力はほぼ同じである。すなわち、弱
音モード時も、消音モード時も、タッチ感を同等にする
ことができる。しかも、この効果を簡易な構成で実現で
きる。
ード位置との2位置の間で、駆動レバー62が操作され
ても、駆動レバー62側のリンク部材52の軸支位置5
2aがレピティションレバー押圧部材32方向に対する
移動成分(仮想直線L方向の移動成分とも言える。)が
少ない、すなわち軸支位置52aは仮想直線Lの直角方
向には比較的大きく移動するが仮想直線Lに沿った方向
にはほとんど移動しないので、揺動レバー48は図5
(b)と図6との間では、ほとんど揺動することがな
い。このため、レピティションレバースキン12cに対
するレピティションレバー押圧部材32の角度はほとん
ど変化が無く、押圧力はほぼ同じである。すなわち、弱
音モード時も、消音モード時も、タッチ感を同等にする
ことができる。しかも、この効果を簡易な構成で実現で
きる。
【0037】[その他]前記各実施例では、図5(b)
に示したごとくワイヤ70を図示矢印B方向に戻して、
駆動レバー62を通常演奏モード位置に戻す場合、図示
したごとくバネ72にて図5(b)から図5(a)の状
態に戻す様にすれば良い。勿論、ワイヤ70とは反対側
にもワイヤを設けて、そのワイヤにて引っ張ることによ
り戻しても良い。
に示したごとくワイヤ70を図示矢印B方向に戻して、
駆動レバー62を通常演奏モード位置に戻す場合、図示
したごとくバネ72にて図5(b)から図5(a)の状
態に戻す様にすれば良い。勿論、ワイヤ70とは反対側
にもワイヤを設けて、そのワイヤにて引っ張ることによ
り戻しても良い。
【図1】 実施の形態1における通常演奏モード状態の
グランドピアノのアクション機構の構成説明図である。
グランドピアノのアクション機構の構成説明図である。
【図2】 実施の形態1における消音モード状態のグラ
ンドピアノのアクション機構の構成説明図である。
ンドピアノのアクション機構の構成説明図である。
【図3】 実施の形態1の音量調整装置の斜視図であ
る。
る。
【図4】 実施の形態1における消音モード状態の音量
調整装置およびアクション機構の要部斜視図である。
調整装置およびアクション機構の要部斜視図である。
【図5】 実施の形態1の音量調整装置の機能説明図で
ある。
ある。
【図6】 実施の形態2の音量調整装置の機能説明図で
ある。
ある。
2…アクション機構 4…鍵盤 6…キャプス
タンスクリュー 8…ウイッペン 12…レピティションレバー 1
2b…上面 12c…レピティションレバースキン 14…ジャッ
ク 16…ハンマーシャンク 18…シャンクローラー
20…ハンマー 20a…ハンマーフェルト 24a…揺動軸 26
…弦 27…押鍵センサ 30…第1揺動軸 32…レピティションレバー押圧部材 34…ハンマ
ーレール 34a…ストッパー 36…ハンマー当接部材 4
0…音量調整装置 42,44,46…支持ブリッジ 48,50…揺動
レバー 52,54…リンク部材 52a,52b…軸支位置 56,58,60…アーム部材 56a…下面 6
2…駆動レバー 62a…軸部 64…第1アーム 66…ゴム製ロ
ーラ 68…第2アーム 70…ワイヤ
タンスクリュー 8…ウイッペン 12…レピティションレバー 1
2b…上面 12c…レピティションレバースキン 14…ジャッ
ク 16…ハンマーシャンク 18…シャンクローラー
20…ハンマー 20a…ハンマーフェルト 24a…揺動軸 26
…弦 27…押鍵センサ 30…第1揺動軸 32…レピティションレバー押圧部材 34…ハンマ
ーレール 34a…ストッパー 36…ハンマー当接部材 4
0…音量調整装置 42,44,46…支持ブリッジ 48,50…揺動
レバー 52,54…リンク部材 52a,52b…軸支位置 56,58,60…アーム部材 56a…下面 6
2…駆動レバー 62a…軸部 64…第1アーム 66…ゴム製ロ
ーラ 68…第2アーム 70…ワイヤ
Claims (6)
- 【請求項1】グランドピアノのアクション機構に作用し
て打弦音量の調整を行う音量調整装置であって、 揺動可能に軸支され、外部からの操作により、ハンマー
を持ち上げない通常演奏モード位置とハンマーを持ち上
げる音量調整モード位置との2位置を取り得る駆動レバ
ーと、 揺動可能に軸支され、前記駆動レバーの動作に連動する
ことにより、前記駆動レバーが通常演奏モード位置に有
る場合にはレピティションレバーを押圧せず、前記駆動
レバーが音量調整モード位置に有る場合にはレピティシ
ョンレバーを押圧するレピティションレバー押圧部材
と、 を備えたことを特徴とするグランドピアノの音量調整装
置。 - 【請求項2】更に、 揺動可能に軸支されたハンマー当接部材を備え、 前記駆動レバーが、音量調整モード位置にある場合、前
記ハンマー当接部材を介して、ハンマーを持ち上げるこ
とを特徴とする請求項1記載のグランドピアノの音量調
整装置。 - 【請求項3】前記レピティションレバー押圧部材が、レ
ピティションレバー押圧部材自身と前記駆動レバーとに
それぞれ揺動可能に軸支されたリンク部材を介して、前
記駆動レバーの動作を伝達されることにより、前記駆動
レバーの動作に連動していることを特徴とする請求項1
または2記載のグランドピアノの音量調整装置。 - 【請求項4】前記音量調整モード位置が、弱音モード位
置と消音モード位置との2位置からなることを特徴とす
る請求項1〜3のいずれか記載のグランドピアノの音量
調整装置。 - 【請求項5】前記弱音モード位置と前記消音モード位置
との2位置の間で前記駆動レバーが操作されても、前記
駆動レバー側の前記リンク部材の軸支位置において前記
レピティションレバー押圧部材方向に対する移動成分が
少ないことにより、前記レピティションレバー押圧部材
によるレピティションレバーに対する押圧力がほとんど
変化しないことを特徴とする請求項4記載のグランドピ
アノの音量調整装置。 - 【請求項6】前記駆動レバーが前記音量調整モード位置
にある場合、前記駆動レバー側の前記リンク部材の軸支
位置と、前記レピティションレバー押圧部材側の前記リ
ンク部材の軸支位置とが、前記駆動レバーの揺動中心を
挟んで、ほぼ対向する位置に存在することにより、前記
弱音モード位置と前記消音モード位置との2位置の間
で、前記駆動レバーが操作されても、前記駆動レバー側
の前記リンク部材の軸支位置において前記レピティショ
ンレバー押圧部材方向に対する移動成分が少なくされて
いることを特徴とする請求項5記載のグランドピアノの
音量調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8016810A JPH09212159A (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | グランドピアノの音量調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8016810A JPH09212159A (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | グランドピアノの音量調整装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09212159A true JPH09212159A (ja) | 1997-08-15 |
Family
ID=11926520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8016810A Pending JPH09212159A (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | グランドピアノの音量調整装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09212159A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002169536A (ja) * | 2000-12-04 | 2002-06-14 | Yamaha Corp | 鍵盤楽器の消音装置および鍵盤楽器の弱音装置 |
-
1996
- 1996-02-01 JP JP8016810A patent/JPH09212159A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002169536A (ja) * | 2000-12-04 | 2002-06-14 | Yamaha Corp | 鍵盤楽器の消音装置および鍵盤楽器の弱音装置 |
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