JP2004102308A - ピアノ - Google Patents
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Abstract
【目的】 打弦音を止めて電子音源から演奏音を聴くことのできるピアノにおいて、実際の打弦音と電子音源の音とを良好に一致させる。
【構成】 鍵11を押すとジャック17などを介してハンマシャンク21に力が加わり、ハンマ23およびハンマシャンク21が上方に揺動する。レール31は打ち廻し33に回動可能に支持されている。レール31を図示位置に配設すると、ハンマ23は慣性運動を始めた後動きを阻止される。このため、打源音は出ない。また、ハンマシャンク21の弦25側側面には、段付シャッタ64と、一対のキーセンサ65,57とが設けられ、ハンマ23が慣性運動を始めてから動きを阻止されるまでの間で、その移動速度を検出する。このように検出したハンマ23の移動速度に基づき電子音弦を制御すれば、電子音弦の音が実際の打弦音と良好に一致する。
【選択図】 図3
【構成】 鍵11を押すとジャック17などを介してハンマシャンク21に力が加わり、ハンマ23およびハンマシャンク21が上方に揺動する。レール31は打ち廻し33に回動可能に支持されている。レール31を図示位置に配設すると、ハンマ23は慣性運動を始めた後動きを阻止される。このため、打源音は出ない。また、ハンマシャンク21の弦25側側面には、段付シャッタ64と、一対のキーセンサ65,57とが設けられ、ハンマ23が慣性運動を始めてから動きを阻止されるまでの間で、その移動速度を検出する。このように検出したハンマ23の移動速度に基づき電子音弦を制御すれば、電子音弦の音が実際の打弦音と良好に一致する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、打弦によって演奏する通常の演奏機構に加え、電子音源を制御して演奏する機構をも備えたピアノに関する。
従来より、アコースティックピアノに電子音源を組み合わせて、通常のピアノ演奏以外に、電子音源による演奏をも可能にしたピアノが提案されている。このうち、下記特許文献1には、押鍵による動作がハンマに伝達されないようにして、電子音源による演奏の際に打弦動作による通常の演奏音(以下、打弦音という)を止めることができるピアノが記載されている。これによれば、打弦音を止めて電子音源からの演奏音をヘッドホンなどで聴きながら演奏すれば、外部に演奏音が漏れず、集号住宅や住宅密集地域での演奏、あるいは夜間の演奏練習などが自由にできるという利点がある。
特開昭63−216099号公報
しかしながら、かかる従来技術によれば、打弦音を出した場合と止めた場合とでは、押鍵時のタッチ感が異なるものであった。すなわち、ハンマが回動した位置に保持されているため、打弦音を出す場合に比べて、ハンマを回動させなくてもよい分だけタッチ感が軽くなっていた。
そこで、本願出願人は、ハンマが慣性運動を始めてから弦に当接するまでの間でそのハンマの動作を阻止することを提案した(特願平5−214411号)。このように構成したピアノでは、打弦の際に鍵からハンマに伝達される仕事量は、打弦音を出した場合と止めた場合とで変化しない。このため、いずれの場合にもほぼ同様のタッチ感が得られる。
ところが、この種のピアノでは、鍵盤の動作を検出し、これに基づいて電子音源を制御している。このため、次のように実際の打弦音と電子音源の音との間に食い違いを生ずる可能性があった。例えば、一つの鍵を連打した場合、ハンマおよびハンマと一体に慣性運動する系(以下、ハンマ系と記載)が揺り返しを起こし、タッチ感が軽くなる。すると、ハンマ系の移動速度に比べて鍵の移動速度が速くなり、これに基づいて電子音源を制御した場合、実際の打弦音よりも大きい音が出ることがあった。
そこで、本発明は、打弦音を止めて電子音源から演奏音を聴くことのできるピアノにおいて、実際の打弦音と電子音源の音とを良好に一致させることを目的としてなされた。
上記目的を達するためになされた本発明は、図1に例示するように、
鍵盤の操作に応じてハンマに打弦方向の力を印加し、上記ハンマが打弦する前に上記力の印加を止めることによって上記ハンマを慣性運動させて打弦する打弦手段と、
上記ハンマが慣性運動を始めてから弦に当接するまでの間で上記ハンマの動作を阻止する動作阻止手段と、
上記ハンマが慣性運動を始めてから上記動作阻止手段に動作を阻止されるまでの間で上記ハンマの移動速度を非接触で検出する検出手段と、
該検出手段からの情報に基づき電子音源を制御する音源制御手段と、
を備えたことを特徴とするピアノを要旨としている。
鍵盤の操作に応じてハンマに打弦方向の力を印加し、上記ハンマが打弦する前に上記力の印加を止めることによって上記ハンマを慣性運動させて打弦する打弦手段と、
上記ハンマが慣性運動を始めてから弦に当接するまでの間で上記ハンマの動作を阻止する動作阻止手段と、
上記ハンマが慣性運動を始めてから上記動作阻止手段に動作を阻止されるまでの間で上記ハンマの移動速度を非接触で検出する検出手段と、
該検出手段からの情報に基づき電子音源を制御する音源制御手段と、
を備えたことを特徴とするピアノを要旨としている。
このように構成された本発明では、打弦手段は、鍵盤の操作に応じてハンマに打弦方向の力を印加する。この力の印加は、ハンマが打弦する前に止められるので、ハンマは慣性運動して打弦する。動作阻止手段は、ハンマが慣性運動を始めてから弦に当接するまでの間でそのハンマの動作を阻止する。このため、鍵盤のタッチ感に影響を及ぼすことなく打弦音を止めることができる。また、ハンマが慣性運動を始めてから動作阻止手段に動作を阻止されるまでの間では、ハンマの移動速度は実際に打弦を行なう場合の移動速度とほとんど一致する。
本発明では、ハンマが慣性運動を始めてから上記動作阻止手段に動作を阻止されるまでの間で上記ハンマの移動速度を検出手段が非接触で検出し、音源制御手段はこれに基づいて電子音源を制御しているので、実際の打弦音と電子音源の音とが良好に一致する。
また、ハンマ系が動作阻止手段に衝突するなどして動作を阻止されたとき、動作阻止手段に加わる圧力を検出し、これに基づいて電子音源を制御することも考えられるが、この場合、動作阻止手段に瞬間的に歪が生じるなどして充分な検出精度が得られない。これに対して、本発明では、ハンマの移動速度を非接触で検出しているので、本発明では、きわめて高い精度で実際の打弦音と電子音源の音とが一致する。
なお、検出手段はハンマの移動速度を直接検出するものでもよく、ハンマ系の移動速度から間接的にハンマの移動速度を検出するものであってもよい。
このように、本発明のピアノでは、ハンマが慣性運動を始めてから動作阻止手段に動作を阻止されるまでの間では、ハンマの移動速度は実際に打弦を行なう場合の移動速度とほとんど一致する。本発明では、この間でのハンマの移動速度に基づいて電子音源を制御しているので、実際の打弦音と電子音源の音とを良好に一致させることができる。
また、本発明では、ハンマの移動速度を非接触で検出しているので、きわめて高い精度で実際の打弦音と電子音源の音とを一致させることができる。
また、本発明では、ハンマの移動速度を非接触で検出しているので、きわめて高い精度で実際の打弦音と電子音源の音とを一致させることができる。
次に、本発明の実施の形態を具体的な実施例を挙げて説明する。
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
実施例としてのグランドピアノ1は、図2に示すように、MIDIインターフェイス3を備え、同じくMIDIインターフェイス5を備える外部の電子楽器7と接続して、グランドピアノ1を操作すると電子楽器7からも演奏音が出るようにされている。また、電子楽器7の演奏音は、外部に放音することなくヘッドホン9を介して聴くこともできる。
グランドピアノ1は、図3に示すように、演奏者の操作によって揺動する鍵11と、鍵11が押されると上昇するキャプスタンスクリュー12と、ウイッペンフレンジ13を介してウイッペンレール14に回動可能に支持され、キャプスタンスクリュー12の上昇によって上向きに回動するウイッペン15と、ウイッペン15に回動可能に連結され、レギュレチングボタン16に当接するまでウイッペン15と共に上昇するジャック17と、ジャック17に当接し、ジャック17に突き上げられると分離するシャンクローラ18と、シャンクフレンジ19を介してシャンクレール20に回動可能に支持され、シャンクローラ18が突き上げられると上向きに回動するハンマシャンク21と、ハンマシャンク21の先端に装着されたハンマ23と、ハンマ23によって叩かれる弦25と、鍵11が押されている間、鍵11のハンマ側端部11aによって突き上げられ、弦25から離間するダンパ27などとからなる打弦機構を備えている。
実施例としてのグランドピアノ1は、図2に示すように、MIDIインターフェイス3を備え、同じくMIDIインターフェイス5を備える外部の電子楽器7と接続して、グランドピアノ1を操作すると電子楽器7からも演奏音が出るようにされている。また、電子楽器7の演奏音は、外部に放音することなくヘッドホン9を介して聴くこともできる。
グランドピアノ1は、図3に示すように、演奏者の操作によって揺動する鍵11と、鍵11が押されると上昇するキャプスタンスクリュー12と、ウイッペンフレンジ13を介してウイッペンレール14に回動可能に支持され、キャプスタンスクリュー12の上昇によって上向きに回動するウイッペン15と、ウイッペン15に回動可能に連結され、レギュレチングボタン16に当接するまでウイッペン15と共に上昇するジャック17と、ジャック17に当接し、ジャック17に突き上げられると分離するシャンクローラ18と、シャンクフレンジ19を介してシャンクレール20に回動可能に支持され、シャンクローラ18が突き上げられると上向きに回動するハンマシャンク21と、ハンマシャンク21の先端に装着されたハンマ23と、ハンマ23によって叩かれる弦25と、鍵11が押されている間、鍵11のハンマ側端部11aによって突き上げられ、弦25から離間するダンパ27などとからなる打弦機構を備えている。
また、本実施例における動作阻止手段として、レール31が、グランドピアノ1本体の打ち廻し33に固定されたレール上下機構35によって支持されている。このうち、レール31の下面には、クッションフェルト37が配設されている。また、レール上下機構35は、図4(a),(b)に示すように、打ち廻し33に固定されたブラケット41と、一端にレール31が固定される消音レバー43と、消音レバー43の孔にはまるボール45を押さえる板バネ47とを、ボルト49,ナット51によって連結して組み立てられている。消音レバー43にはノブ53が一体に設けられ、ノブ53を操作するとボルト49を軸として消音レバー43が回動する。消音レバー43を回動させると、ブラケット41に形成された小孔41a,41bのいずれかにボール45がはまって、消音レバー43を二つの回動位置のいずれかにロックできる。これにより、レール31が上下に動くと共に、上下二つの位置のいずれかに位置決めされる。レール31を上側に位置決めすると、ハンマシャンク21を回動させた時に、ハンマシャンク21がクッションフェルト37に当たることなく、ハンマ23が弦25に当たる。また、レール31を下側に位置決めすると、逆にハンマ23が弦25に当たることなく、ハンマシャンク21がクッションフェルト37に当たる。
更に、図3に示すように、鍵11の下面にはシャッタ61と、キーセンサ63とが、押鍵・離鍵に関する動作を検出するために配設されている。また、ハンマシャンク21の弦25側側面には段付シャッタ64と、一対のキーセンサ65,67とが、ハンマ23の移動速度を検出する検出手段として設けられている。キーセンサ63,65,67は、それぞれが発光素子と受光素子とを一組としてなり、両素子の間を遮るとオン信号を発するように構成されている。シャッタ61は、鍵11が押されている間、キーセンサ63の光路を遮ることになる。また、段付シャッタ64は、ハンマ23およびハンマシャンク21が慣性運動を始めてからハンマシャンク21がクッションフェルト37に当接するまでの間に、ある時間差をもってキーセンサ65,67の光路を遮ることになる。
これらのキーセンサ63,65,67は、図5に示すように、音源制御手段としてのコントロール部71に接続されている。コントロール部71は、周知のCPU72,ROM73,RAM74などを含む論理演算回路として構成され、キーセンサ63,65,67とは入出力インターフェイス75を介して接続されている。また、キーセンサ63,65,67は、光路遮断時に立ち上がる検出信号S3 ,S1 ,S2 を入出力インターフェイス75にそれぞれ入力する。するとCPU72は、この検出信号S1 〜S3 に基づいて、ROM73に記憶された制御プログラムによりMIDI情報を作成し、MIDIインターフェイス3を介して電子音源としての電子楽器7に送信する(具体的な処理は後述する)。
MIDI情報を構成するイベントデータは、1バイトのステータスバイトと2バイトのデータバイトとからなる3バイトを1単位とするデータとして構成される。このうちステータスバイトには、押鍵(ノートオン),離鍵(ノートオフ)などを示すデータが設定され、データバイトには、音程となる鍵番号(ノートナンバー),音量となる打鍵強度(ベロシティ)などを示すデータが設定される。
次に、CPU72が実行するこのMIDI情報の作成処理について説明する。図6は、鍵11が押されたときの検出信号S1 〜S3 の変化を例示するタイムチャートである。図に示すように、鍵11が押されると先ずシャッタ61がキーセンサ63の光路を遮り、検出信号S3 が立ち上がる(時点t1 )。続いてハンマ23が慣性運動を始めると、段付シャッタ64がキーセンサ65,67の光路を順次遮り、検出信号S1 ,S2 が順次立ち上がる(時点t2 ,t3 )。
レール31による動作阻止または打弦がなされた後、ハンマ23が戻り始めると、検出信号S2 ,S1 が順次立ち下がり(時点t4 ,t5 )、続いて鍵11が戻されると検出信号S3 も立ち下がる(時点t6 )。このため、時点t2 ,t3の時間差Tは打鍵強度Vに対応したものとなり、検出信号S3 の挙動は押鍵・離鍵の動作に対応したものとなる。
図7は、このMIDI情報作成処理を表すフローチャートである。なお、CPU72は、いずれかのキーセンサ63から検出信号S3 が入力される度にこの処理を実行する。
処理を開始すると、先ずS10にてどのキーセンサ63からの検出信号S3 かを判断し、対応する鍵番号を変数Kに記憶する。続くS15では、検出信号S1が立ち上がったか否かを判断し、立ち上がるまでそこで待機する。検出信号S1が立ち上がると(S15:YES)S20へ移行し、タイマをスタートする。続いて、S25では検出信号S2 が立ち上がるまで待機し、立ち上がると(S25:YES)S30にてタイマをストップする。
処理を開始すると、先ずS10にてどのキーセンサ63からの検出信号S3 かを判断し、対応する鍵番号を変数Kに記憶する。続くS15では、検出信号S1が立ち上がったか否かを判断し、立ち上がるまでそこで待機する。検出信号S1が立ち上がると(S15:YES)S20へ移行し、タイマをスタートする。続いて、S25では検出信号S2 が立ち上がるまで待機し、立ち上がると(S25:YES)S30にてタイマをストップする。
続くS35では、そのときのタイマの値Tに所定の変換fを施して打鍵強度Vを算出する。S40では、この打鍵強度VおよびS10にて記憶した鍵番号Kに基づきMIDI情報を作成し、対応する演奏音を発生させる。続いて、S45では検出信号S3 が立ち下がるまで待機し、立ち下がると(S45:YES)S46にて発音を停止して処理を終了する。通常、鍵11が戻るとダンパ27が弦25に当接し、その弦25の振動が停止するが、S46ではこの動作に対応するMIDI情報を作成するのである。
なお、上記処理中に他の鍵11から検出信号S3 が入力されると、その鍵11に対する処理も所定の割り付けにより並行して実行する。
以上のように構成されたグランドピアノ1において、打弦音を止めて、電子楽器7からだけ演奏音を出すには、演奏に先立ってノブ53を操作して、レール31を下側の位置に位置決めする(図3の状態)。また、コントロール部71の作動スイッチ(図示略)をオンにして、グランドピアノ1をMIDI出力モードに設定すると共に、電子楽器7もMIDI入力モードに設定する。
以上のように構成されたグランドピアノ1において、打弦音を止めて、電子楽器7からだけ演奏音を出すには、演奏に先立ってノブ53を操作して、レール31を下側の位置に位置決めする(図3の状態)。また、コントロール部71の作動スイッチ(図示略)をオンにして、グランドピアノ1をMIDI出力モードに設定すると共に、電子楽器7もMIDI入力モードに設定する。
この状態において、演奏者が鍵11を押すと、キャプスタンスクリュー12が上昇してウイッペン15を上向きに回動させ、ウイッペン15と共に上昇するジャック17が、シャンクローラ18を押し上げてハンマシャンク21を回動させる。更に、ジャック17が上昇してゆくと、ジャックテール17aがレギュレチングボタン16に当接し、ジャック17はウイッペン15に対して図中時計周りに回動する。この結果、シャンクローラ18は、ジャック17から離れてハンマシャンク21と共に慣性運動を開始する。
ハンマシャンク21が慣性運動して、図3の点線の位置に至ると、レール31下面のクッションフェルト37に当接する。このとき、ハンマシャンク21は、ハンマ23が弦25に当接する位置まで回動しておらず、打弦音は出ない。
一方、鍵11,ハンマシャンク21が揺動すると、シャッタ61,64がキーセンサ63,65,67の発光素子と受光素子との間を遮り、前述のようにMIDI情報が作成される。この結果、電子楽器7は鍵盤操作に対応した演奏音を発生する。
このように、本実施例のグランドピアノ1によれば、演奏者が鍵11を操作した際に、ハンマ23の動きを阻止することにより、打弦音を全く出さずに電子楽器7からだけ演奏音を出すことができる。このとき、ハンマ23の動きは、慣性運動を始めてから阻止されるので、鍵11のタッチ感は打弦音を出した場合と全く変わらない。したがって、例えば、電子楽器7からの演奏音をヘッドホン9で聴きながら演奏すれば、騒音による迷惑をかけることなく、自由に演奏練習ができる。
また、押鍵していない状態において、ハンマ23などの重量が鍵11にかかっているので、演奏者側から見て鍵11が沈み込んだりすることもない。
更に、本実施例では、ハンマ23が慣性運動を始めてから阻止されるまでの間でその移動速度を検出し、打鍵強度Vを求めている。この間でのハンマ23の移動速度は実際に打弦を行なう場合の移動速度と一致するので、電子楽器7からの演奏音を実際の打弦音と良好に一致させることができる。しかも、本実施例ではハンマ23の移動速度を非接触で検出しているので、両者を極めて高い精度で一致させることができる。
更に、本実施例では、ハンマ23が慣性運動を始めてから阻止されるまでの間でその移動速度を検出し、打鍵強度Vを求めている。この間でのハンマ23の移動速度は実際に打弦を行なう場合の移動速度と一致するので、電子楽器7からの演奏音を実際の打弦音と良好に一致させることができる。しかも、本実施例ではハンマ23の移動速度を非接触で検出しているので、両者を極めて高い精度で一致させることができる。
以上本発明の実施例を説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内の種々なる態様を採用することができる。
例えば、ハンマの動きを阻止する手段としては、図4に示した構造に限らない。他の例としては、図8(a),(b)に示すように、レール81に通されたシャフト83を、打ち廻し33に固定された軸受け85を介して回動自在に支持すると共に、シャフト83と一体に回動する金具87の一端にスプリング89を連結し、他端にワイヤ91を連結した構造などが考えられる。この構造においては、ワイヤ91を引っ張ると、金具87がシャフト83を支点として動き、レール81が回動する。これにより、図8(b)に一点鎖線で示したように、レール81に配設されたクッションフェルト93が下を向き、ハンマシャンク21に当接してハンマ23による打弦を阻止する。このとき、金具87はスプリング89を引っ張るので、レール81は戻る方向に回動するように付勢されている。このため、ワイヤ91を緩めると、回動していたレール81が元の位置にまで戻り、クッションフェルト93が横をむいてハンマシャンク21に当接しなくなる。したがって、ワイヤ91を引っ張ったり緩めたりすることで、打弦音を止めたり出したりできる。このように、ワイヤ91によって操作する構造であれば、操作レバーを比較的自由な位置に配設できる。したがって、ペダルを足で踏んで操作して打弦音を止めるような構成も容易にできる。
例えば、ハンマの動きを阻止する手段としては、図4に示した構造に限らない。他の例としては、図8(a),(b)に示すように、レール81に通されたシャフト83を、打ち廻し33に固定された軸受け85を介して回動自在に支持すると共に、シャフト83と一体に回動する金具87の一端にスプリング89を連結し、他端にワイヤ91を連結した構造などが考えられる。この構造においては、ワイヤ91を引っ張ると、金具87がシャフト83を支点として動き、レール81が回動する。これにより、図8(b)に一点鎖線で示したように、レール81に配設されたクッションフェルト93が下を向き、ハンマシャンク21に当接してハンマ23による打弦を阻止する。このとき、金具87はスプリング89を引っ張るので、レール81は戻る方向に回動するように付勢されている。このため、ワイヤ91を緩めると、回動していたレール81が元の位置にまで戻り、クッションフェルト93が横をむいてハンマシャンク21に当接しなくなる。したがって、ワイヤ91を引っ張ったり緩めたりすることで、打弦音を止めたり出したりできる。このように、ワイヤ91によって操作する構造であれば、操作レバーを比較的自由な位置に配設できる。したがって、ペダルを足で踏んで操作して打弦音を止めるような構成も容易にできる。
また、実施例に示したような、ハンマシャンクに当接する機構に限らず、ハンマ,ハンマウッド,シャンクローラなど、ハンマと一体となって慣性運動による回動を行うハンマ系の部品の動きを阻止する機構であればよい。但し、これらの部品の動きを阻止する場合も、少なくともジャックの先端がシャンクローラから離れて、ハンマが慣性運動に移ってからハンマの動きを阻止するものでなければならない。
同様に、検出手段についても、ハンマシャンク21の移動速度を検出する機構に限らず、ハンマ系の部品の移動速度を検出する機構であればよい。但し、これらの場合も、少なくともジャックの先端がシャンクローラから離れて、ハンマが慣性運動に移ってからハンマの動きが阻止されるまでの間で移動速度を検出するものでなければならない。
更に、実施例では、グランドピアノについて説明したが、本発明は、アップライトピアノに適用してもよい。この場合、図9に示すように、クッションフェルト101がハンマシャンク103に当接する構成や、クッションフェルト105がキャッチャシャンク107に当接する構成などにすれば、ジャック109がバット111を突き上げることにより、ハンマ113が慣性運動を開始してからその動きを阻止することができる。そして、この場合も、ハンマシャンク103の弦123側側面などに、段付シャッタ125と、一対のキーセンサ127,129を設けることにより、ハンマ113の移動速度を検出することができる。
加えて、打弦音を止めるための操作レバーをアクチュエーターで動かしたり、レールそのものをアクチュエーターで動かす構造にしてもよい。この場合、電子音源の作動スイッチとアクチュエーターとを連動させることにより、一つのスイッチを操作すると、自動的に打弦音が止まって電子音源による演奏モードに切り替わるように構成することもできる。
更に加えて、本発明の構成を自動演奏ピアノに備えれば、自動演奏データによって鍵を動作させながら、音だけは電子音源の音をヘッドホンから聴けるので、騒音による迷惑をかけずに運指練習ができる。
なお、実施例では、電子音源として外部の電子楽器とつなぐ構成としたが、本発明の構成を、電子音源を内蔵するピアノに適用しても、全く同様の効果を得ることができる。
1…グランドピアノ 3,5…MIDIインターフェイス 7…電子楽器
9…ヘッドホン 11…鍵 23…ハンマ 25…弦 27…ダンパ
31…レール 35…レール上下機構 61…シャッタ
63,65,67…キーセンサ 64…段付シャッタ 71…コントロール部
9…ヘッドホン 11…鍵 23…ハンマ 25…弦 27…ダンパ
31…レール 35…レール上下機構 61…シャッタ
63,65,67…キーセンサ 64…段付シャッタ 71…コントロール部
Claims (1)
- 鍵盤の操作に応じてハンマが慣性運動して打弦する打弦手段と、
上記ハンマが慣性運動を始めてから弦に当接するまでの間で上記ハンマの動作を阻止する動作阻止手段と、
上記ハンマが慣性運動を始めてから上記動作阻止手段に動作を阻止されるまでの間で上記ハンマの移動速度を検出すると共に、当該ハンマに対応する鍵が押されているか否かを検出する検出手段と、
該検出手段からの情報に基づき電子音源を制御する音源制御手段と、
を備えたことを特徴とするピアノ。
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