JPH0683304U - ドリルプレス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファンを設けることによる装置の大型化を防
止し、作業中常時切粉を除去することができるようにす
る。 【構成】 ヘッド３内に設けられたモータ１２のモータ
軸１２ａにプーリ１５を設ける。このプーリ１５にファ
ン１５ｃを形成する。ヘッド３に開口部３ｃを形成し、
この開口部３ｃを覆うようにしてフィルタ２８を取付け
る。このフィルタ２８を覆うように集塵ケース２９をヘ
ッド３に取付け、この集塵ケース３内に集塵袋３０を収
納する。この集塵袋３０は吸込口２９ａに接続されてい
るとともに、この吸込口２９ａにはホース３１が設けら
れている。このホース３１の先端部は被加工材の近傍に
位置せしめられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はドリルプレスに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、ドリルを回転させて被加工材に穿孔する装置としてドリルプレスが広 く知られている。このような従来のドリルプレスにあっては、モータ冷却用のフ ァンを有し、このファンによって送られてきた風によってモータを空冷している 。また、穿孔作業によって生じる切粉は、作業後に別途準備されたエアー吹付け 装置又は集塵装置によって処理している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上述のようなドリルプレスにあっては、モータ冷却用のファンはプ ーリと別途設けなければならず、構造が複雑化し、装置が大型化している。また 、切粉を穿孔作業後に飛散又は吸い込ませているため、作業中に切粉を取り除く ことができず不便である。さらに、別途エアー吹付け装置又は集塵装置を準備し なければならないといった問題点がある。

【０００４】 本考案は上述のような問題点に鑑みてなされたものであり、ファンを設けるこ とによる装置の大型化を防止し、外部装置を別途設けることなく、作業中常時切 粉を除去することのできるドリルプレスを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ベース（１）と、このベース（１）に立設されたコラム（２）と、 このコラム（２）に設けられるとともに、内部にクイル（２４）とモータ（１２ ）とを有するヘッド（３）とを備えたドリルプレスにおいて、上記モータ（１２ ）のモータ軸（１２ａ）にはファン（１５ｃ）が設けられたプーリ（１５）が取 付けられていること；ベース（１）と、このベース（１）に立設されたコラム（ ２）と、このコラム（２）に設けられるとともに、内部にクイル（２４）とモー タ（１２）とを有するヘッド（３）とを備えたドリルプレスにおいて、上記ヘッ ド（３）に形成された開口部（３ｃ）と、この開口部（３ｃ）を覆うようにして 上記ヘッド（３）に設けられた集塵ケース（２９）と、この集塵ケース（２９） に形成された吸込口（２９ａ）に取付けられたホース（３１，５１）と、上記集 塵ケース（２９）内に収納された集塵袋（３０）と、この集塵袋（３０）と上記 モータ（１２）との間に配設されたフィルタ（２８）と、上記モータ（１２）の モータ軸（１２ａ）に設けられたファンとを備えていること；ベース（１）と、 このベース（１）に立設されたコラム（２）と、このコラム（２）に設けられる とともに、内部にクイル（２４）とモータ（１２）とを有するヘッド（３）とを 備えたドリルプレスにおいて、上記ヘッド（３）の上部に設けられたベルトカバ ー（２５）と、このベルトカバー（２５）に取付けられたホース（３１，５１） と、上記モータ（１２）のモータ軸（１２ａ）に設けられたファンとを備えてい ることを特徴とする。

【０００６】

【作用】

請求項１記載のドリルプレスにあっては、ヘッド内のモータを作動させること によりモータ軸が回転し、これに伴ないプーリも回転する。このプーリにはファ ンが設けられているので、このファンの回転により風が発生する。この風はモー タに当たり、モータの空冷がなされる。

【０００７】 請求項２記載のドリルプレスにあっては、モータの作動により、ファンを有す るプーリが回転すると、風が発生する。この風の発生により、ヘッド内が負圧と なり、ホースを介して開口部より空気を流入するといった流れが生じる。このホ ースの先端を被加工材の加工部近傍に位置せしめることにより、切粉はホースに 吸込まれる。この切粉は集塵ケース内の集塵袋内に収納される。

【０００８】 請求項３記載のドリルプレスにあっては、モータの作動により、ファンを有す るプーリが回転すると、風が発生する。この風の発生によりベルトカバーに設け られたホースから空気が吹き出す。このホースの先端を被加工材の加工部近傍に 位置せしめることにより、切粉が飛散される。

【０００９】

【実施例】

以下、添付図面を参照して本考案の一実施例について説明する。 図１は本考案におけるドリルプレスの側面図である。図中符号１はベースであ り、このベース１にはコラム２が立設されている。このコラム２にはヘッド３が コラム２の長手方向に移動可能に設けられている。また、ベース１上にはテーブ ル４が設けられ、このテーブル４の上面にはフェンス５が移動かつ着脱可能に設 けられている。図２はヘッド３の内部構造を示す断面図である。このヘッド３に はコラム２が挿入される摺動部３ａが形成され、この摺動部３ａから突出して突 部３ｂ，３ｂが形成されている。そして、この突部３ｂ内にレバー６が挿入され 、このレバー６を締付けることにより、２つの突部３ｂ，３ｂ間を狭め、ヘッド ３をコラム２に対して位置固定している。

【００１０】 図２において、ヘッド３にはトップカバー７およびローカバー８が同軸上で回 転可能に設けられている。ここで、このローカバー８はねじ軸（図示せず）によ ってブラシエンドキャップに固定されている。また、ローカバー８の図中下部に はブラシエンドキャップ９が設けられている。このトップカバー７とローカバー ８との間には筒部材１０が介在されており、この筒部材１０内にモータ１２が収 納されている。ここで、このモータ１２のモータ軸１２ａはトップカバー７とブ ラシエンドキャップ９に設けられた軸受１３，１４によって軸支されている。ま た、モータ軸１２ａの軸線はトップカバー７とローカバー８の回転中心に偏心し て設けられている。さらに、モータ軸１２ａの図中上端部にはプーリ１５が固定 されている。このプーリ１５には小プーリ部１５ａと大プーリ部１５ｂとが形成 されている。さらに、大プーリ部１５ｂの図中下部にはファン１５ｃが形成され ている。ここで、このファン１５ｃは図中矢印に示す如く、下方から上方に向け て風が発生するように構成されている。

【００１１】 また、図２中モータ１２の左側には軸受スーブ１６が嵌挿されたスピンドル１ ７が軸受１８によって回転可能に支持されている。軸受スリーブ１６の外周部に はプーリ１９が嵌挿され、ナット２０によって固定されている。このプーリ１９ には大プーリ部１９ａと小プーリ部１９ｂとが形成されている。そして、今、大 プーリ部１９ａとプーリ１５の小プーリ部１５ａとの間にベルト２１が張設され ている。また、スピンドル１７の外周適所には円筒部材２２が嵌挿されており、 この円筒部材２２に対してスピンドル１７が回転可能に構成されている。また、 スピンドル１７の図中下端部にはチャック２３が装着されている。そして、スピ ンドル１７と、円筒部材２２と、チャック２３とによってクイル２４が構成され る。また、円筒部材２２の外周適所にはラック２２ａが形成され、このラック２ ２ａにピニオン３６が噛合されている。このピニオン３６には図１においてハン ドル３７が設けられている。

【００１２】 また、図２においてヘッド３の上部には下カバー２５が取付けられ、この下カ バー２５にはベルトカバー２６が着脱可能に設けられている。さらに、チャック ２３の近傍にはクランプ装置２７が設けられている。また、ヘッド３のモータ１ ２の配設位置下方には開口部３ｃが形成され、この開口部３ｃを覆うようにフィ ルタ２８が設けられている。フィルタ２８の図中下部には集塵ケース２９が固定 されている。この集塵ケース２９内には集塵袋３０が収納されている。さらに、 集塵ケース２９には吸込口２９ａが形成されており、この吸込口２９ａにホース ３１が接続されている。このホース３１の先端は被加工材４１（図１）の近傍に 位置設定可能である。また、ヘッド３の図２中左方には、スイッチケース３２が 設けられており、このスイッチケース３２にスイッチ３３、回転数調整用のつま み３４、ワークライト３５等が設けられている。

【００１３】 このように構成されたドリルプレスの作用について説明する。 まず、図１においてテーブル４上に被加工材４１を載置する。ヘッド３を適当 な高さ位置に調節し、クランプ装置２７で被加工材４１をクランプし、テーブル ４上に押え付ける。この状態で、スイッチ３３をＯＮとし、つまみ３４を調節し てモータ１２の回転数を所望の回転数とする。すると、モータ軸１２ａの回転に よりプーリ１５が回転する。このプーリ１５の回転により、一体に形成されたフ ァン１５ｃも回転する。そのため、図２中矢印に示す如く方向に風が発生する。 ここで、ホース３１の先端部を被加工材４１（図１）の穿孔位置近傍に設置して おく。この状態で、ハンドル３７を回転させることにより、ピニオン３６が回転 し、ラック２２ａにより円筒部材２２が図中下方に移動する。これにより、チャ ック２３に取付けられたドリル４２が被加工材４１（図１）に当接し、穿孔作業 が行なわれる。そして、この穿孔作業によって生じた切粉はホース３１から吸い 込まれ、集塵ケース２９内の集塵袋３０内に収納される。ファン１５ｃによって 生じた風はモータ１２を冷却する。これによって、穿孔作業によって生じた切粉 はホース３１を介して集塵袋３０内に収納されるため、切粉が飛散することなく 、しかも作業中常時切粉が吸込まれるので、作業性が良好である。また、ファン １５ｃによって生じる風によりモータ１２を冷却するので、別途ファンを設ける 必要がなく、ヘッド全体の小型化を図ることができ、しかも部品点数の減少に伴 ない、コストの低減を図ることができる。

【００１４】 次に、本考案におけるドリルプレスの他の実施例について説明する。なお、上 述実施例と同一部材には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。 図３は本実施例のドリルプレスの側面図である。本実施例では、上述実施例で の集塵ケース２９、集塵袋３０およびホース３１が設けられておらず、ベルトカ バー２６にホース５１を接続したものである。そして、図４に示すように、ヘッ ド３の開口部３ｃを覆うようにしてフィルタ２８が設けられているだけである。

【００１５】 このように構成されたドリルプレスにあっては、モータ１２を作動させること により、プーリ１５が回転し、これによりファン１５ｃも回転するので、風が図 ４中矢印方向に発生する。そして、この風はホース５１から吹き出される。この 状態で、ハンドル３７を回転させることにより、ピニオン３６が回転し、ラック ２２ａにより円筒部材２２が図中下方に移動する。これにより、チャック２３に 取付けられたドリル４２が被加工材４１（図３）に当接し、穿孔作業が行なわれ る。そして、この穿孔作業によって生じた切粉はホース５１から吹き出される風 によって飛散される。ファン１５ｃによって生じた風はモータ１２を冷却する。 このため、作業中常時切粉が飛散されるので、作業性が良好である。

【００１６】

【発明の効果】

本考案は上述のようにモータ軸に取付けられたプーリにファンを形成したので 、モータの作動により風が発生し、この風によってモータを冷却させることがで き、別途冷却用のファンを設ける必要がなく、装置全体が小型化し、構造が簡素 化し、部品点数の低減を図ることができる。また、このファンによって生じる風 を利用して切粉を吸込みあるいは飛散させるため、作業中に切粉の吸込み又は飛 散を行なうことができ、作業性が向上する。また、別途切粉を飛散させる装置を 必要としない等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案におけるドリルプレスの側面図である。

【図２】本考案におけるドリルプレスのヘッドの断面図
である。

【図３】本考案におけるドリルプレスの他の実施例の側
面図である。

【図４】本考案におけるドリルプレスの他の実施例のヘ
ッドの断面図である。

【符号の説明】

１…ベース ２…コラム ３…ヘッド ３ｃ…開口部 １２…モータ １２ａ…モータ軸 １５…プーリ １５ｃ…ファン ２４…クイル ２５…ベルトカバー ２８…フィルタ ２９…集塵ケース ２９ａ…吸込口 ３０…集塵袋 ３１，５１…ホース

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベースと、このベースに立設されたコラ
   ムと、このコラムに設けられるとともに、内部にクイル
   とモータとを有するヘッドとを備えたドリルプレスにお
   いて、上記モータのモータ軸にはファンが設けられたプ
   ーリが取付けられていることを特徴とするドリルプレ
   ス。
2. 【請求項２】 ベースと、このベースに立設されたコラ
   ムと、このコラムに設けられるとともに、内部にクイル
   とモータとを有するヘッドとを備えたドリルプレスにお
   いて、上記ヘッドに形成された開口部と、この開口部を
   覆うようにして上記ヘッドに設けられた集塵ケースと、
   この集塵ケースに形成された吸込口に取付けられたホー
   スと、上記集塵ケース内に収納された集塵袋と、この集
   塵袋と上記モータとの間に配設されたフィルタと、上記
   モータのモータ軸に設けられたファンとを備えているこ
   とを特徴とするドリルプレス。
3. 【請求項３】 ベースと、このベースに立設されたコラ
   ムと、このコラムに設けられるとともに、内部にクイル
   とモータとを有するヘッドとを備えたドリルプレスにお
   いて、上記ヘッドの上部に設けられたベルトカバーと、
   このベルトカバーに取付けられたホースと、上記モータ
   のモータ軸に設けられたファンとを備えていることを特
   徴とするドリルプレス。