JPH0671425B2 - ウリカ−ゼおよびその製造法 - Google Patents

ウリカ−ゼおよびその製造法

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JPH0671425B2
JPH0671425B2 JP60120399A JP12039985A JPH0671425B2 JP H0671425 B2 JPH0671425 B2 JP H0671425B2 JP 60120399 A JP60120399 A JP 60120399A JP 12039985 A JP12039985 A JP 12039985A JP H0671425 B2 JPH0671425 B2 JP H0671425B2
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    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/0004Oxidoreductases (1.)
    • C12N9/0012Oxidoreductases (1.) acting on nitrogen containing compounds as donors (1.4, 1.5, 1.6, 1.7)
    • C12N9/0044Oxidoreductases (1.) acting on nitrogen containing compounds as donors (1.4, 1.5, 1.6, 1.7) acting on other nitrogen compounds as donors (1.7)
    • C12N9/0046Oxidoreductases (1.) acting on nitrogen containing compounds as donors (1.4, 1.5, 1.6, 1.7) acting on other nitrogen compounds as donors (1.7) with oxygen as acceptor (1.7.3)
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    • Y10S435/822Microorganisms using bacteria or actinomycetales
    • Y10S435/832Bacillus

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規ウリカーゼおよびその製造法に関する。ウ
リカーゼは尿酸の定量に使用されるが、本発明ではこの
用途に極めて適した性質を有するウリカーゼを好熱性微
生物を用いて製造する。
〔従来の技術および発明が解決すべき問題点〕
ウリカーゼ(EC1.7.3.3)は動物の肝臓,腎臓やある種
の微生物に存在し、酸素の存在下で尿酸を酸化する酵素
であり、広く臨床検査の際に尿酸定量のために使用され
ている。
ウリカーゼの微生物による生産は広く行われている(特
開昭55−81586,同56−124381,特公昭56−43230など)
が、使用される微生物はいずれも中温菌であり、培養期
間は1日から3日以上と長期間を要する。
ところで、好熱性微生物は代謝および増殖が早いため、
培養時間を短縮できる可能性があるが、これまでは好熱
性微生物によるウリカーゼの生産は報告されていない。
しかし、ウリカーゼの給源として好熱性微生物を利用で
きれば、生産される酵素が安定性にすぐれていることが
期待できる。
一方、ウルカーゼの活性特性に着目すると、後述するよ
うに、臨床検査の際、共役的に使用するパーオキシダー
ゼの活性がpH6.5付近で最大であることから、このpH域
で活性の強いウリカーゼが酵素使用量の低減という立場
から望ましいが、従来広く用いられてきたウリカーゼは
至適pHが8.5〜9.0に存在し、pH6.5における活性が0%
(特公昭56−43230)から40%未満(Agric.Biol.Chem.4
4,(12),2811(1980)等)と著しく低いものであつ
た。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の状況に鑑み、多くの土壌より好熱
性微生物を分離し、広い作用pH域を有するウリカーゼを
生産する菌株の検索を行なつた。その結果、好熱性バチ
ルス属に属する微生物、バチルス・エスピー(Bacillus
sp.)TB-90(以下、TB-90菌と称する。)が目的するウ
リカーゼを生産することを見出し、かかる知見に基いて
本発明を完成した。
すなわち本発明は、下記の特性を有するウリカーゼを提
供するものである。
作用 次の反応を触媒する。
至適温度 45〜50℃ 至適pHにおける最大活性の60%以上の活性を示す作用
pH 5〜10 pH安定性 5〜9 さらに、本発明発明はバチルス属に属し、上記の特性を
有するウリカーゼ生産能を有する好熱性微生物を栄養培
地に培養し、培養物中に当該ウリカーゼを生成せしめ、
これを採取することを特徴とするウリカーゼの製造法を
提供するものである。
本発明に用いるウリカーゼ生産菌としてはバチルス属に
属し、上記したウリカーゼを生産しうる好熱性微生物で
あればよい。したがつて、TB-90菌のほかに、その自然
的または人為的変異株ならびにこれら菌株の遺伝子を移
された各種生物も本発明のウリカーゼ生産能を有する限
り、本発明に使用することができる。
次に、TB-90菌の菌学的性質を示す。なお、この菌学的
性質の検討には「微生物の分類と同定」(長谷川武治編
著、東京大学出版会)および「微生物同定法」(衛生技
術会)に記載されている方法,培地組成を用いた。
〔形態的所見〕(55℃,18時間培養) 1. 細胞の形及び大きさ:短桿状、0.5〜0.8×1.3〜2
μ 2. 多形性:なし 3. 運動性:なし 4. 胞子:円形の内生胞子を細胞中央に形成する。胞子
のうはふくれない。
5. グラム染色:陽性 6. 抗酸性:なし 7. カプセル:なし 8. 異染顆粒:なし 〔生育状態〕(555℃,18時間培養) 1. 肉汁寒天平板培養 形状:円形 周縁:平滑 隆起:扁平 光沢:やゝあり 表面:やゝ粗雑 色調:半透明 2. 肉汁寒天斜面培養 生育度:良好 形 状:糸状 3. 肉汁液体培養 表面生育:なし 濁 度:清澄 沈 渣:少量 着色,脱色:なし 4. 肉汁ゼラチン穿刺培養(ゼラチンは30%添加,55℃
で適時培養後、冷却して固化状態を判定) 生育良好で沈渣大量であるが、ゼラチンは液化しない。
5. 肉汁寒天穿刺培養 形状:念珠状(表面付近のみ) 表面生育:良好 6. リトマスミルク リトマス退色なく、pH不変化、ミルクの凝固,液化なし 〔生理学的性質〕(55℃,1〜2日培養) 1. 硝酸塩の還元の有無:なし 2. MRテスト:陰性 3. VPテスト:陰性 4. インドールの生成:なし 5. 硫化水素の生成:なし 6. デンプンの加水分解:あり 7. クエン酸の利用:なし 8. アンモニウム塩の利用:あり 9. 色素の生成:なし 10. オキシダーゼ活性:あり 11. カタラーゼ活性:あり 12. 生育pH:4.5〜7.5,至適pH範囲:5.0〜6.5 13. 生育温度:38〜62℃,至適生育温度範囲:50〜60℃ 14. 嫌気性培地における発育性:なし 15. サブ・デキストロース寒天培地における発育性:
良好 16. アジ化ナトリウム0.02%含有培地,55℃培養下にお
ける発育性:なし 17. リゾチーム0.001%存在下における発育性(45℃で
試験):なし 18. フエニルアラニンの脱アミノ反応:なし 19. 塩化ナトリウムの耐性:3%では生育するが、5%
では生育しない 20. ビタミン要求性の有無:あり 21. チロジンの分解性:なし 〔炭素源の利用性〕 D−キシロース,D−グルコース,D−ガラクトース,トレ
ハロース,セロビオース,グリセリンを資化して増殖
し、酸を生成する。
アラビノース,マンノース,フラクトース,マルトー
ス,ジユークロース,ラクトース,D−ソルビトール,D−
マンニトール,デンプン,2−ケトーグルコネート,アド
ニトール,キシリトール,メチル−D−グルコシド,N−
アセチル−D−グルコサミン,メレチトース,ラフイノ
ースの利用は微弱またはなし。
以上の微生物の菌学適諸性質から、バージエイズ・マニ
ユアル・オブ・デタミナテイブ・バクテリオロジー(第
8版,1974年)〔Bergey's manual of Determinative Ba
cteriology 8th edition(1974)〕の分類方法に従つて
検索し、前記TB-90菌をバチルス属と同定した。次に、
公知のバチルス属の菌種と比較するとき、前記TB-90菌
はその生育温度範囲からバチルス・ステアロサーモフイ
ラス(Bacillus stearothermophilus),バチルス・コ
アギユランス(Bacillus coagulans)及びバチルス・ブ
レビス(Bacillus brevis)のいずれかと考えられる
が、TB-90菌は運動性がない点で上のいずれとも異つて
いる。更に、バチルス・ステアロサーモフイラスとはサ
ブロー・デキストロース培地で生育する点で、バチルス
・コアギユランスとは嫌気寒天培地及び0.02%アジ化ナ
トリウム存在下で生育しない点で、またバチルス・ブレ
ビスとはキシロースから酸を生成する点、VP培地でアル
カリを生産しない点、カゼイン及びチロシンを分解しな
い点でそれぞれ異なつている。更に、標準菌株バチルス
・ステアロサーモフイラスIAM 11001,11002,11003,1100
4,12043、バチルス・コアギユランスIAM1194,バチルス
・ブレビスIAM 1031(以上、東京大学応用微生物研究所
保管株)はいずれも後述の培養方法でありウリカーゼを
生産しなかつた。
以上の事項から明らかな通り、TB-90菌は、公知の菌種
と区別されるため、これを新菌種として設定することが
適当であると結論された。
TB-90金は工業技術院微生物工業技術研究所にFERM BP-7
95として寄託されている。
本発明のウリカーゼ生産能を有する微生物を栄養培地に
培養し、培養物中に該ウリカーゼを生成せしめ、これを
採取することによつて目的とするウリカーゼが得られ
る。
本発明に使用する栄養培地としては、炭素源,窒素源,
無機物及び必要に応じ使用菌株の必要とする微量栄養素
を程よく含有するものであれば天然及び合成培地のいず
れでもよい。
炭素源としてはグルコース,キシロース,ガラクトー
ス,グリセリン等の炭水化物や尿酸などが用いられる。
窒素源としては硫安,塩安,硝酸ソーダ,尿素等の有機
化成品、グルタミン酸などのアミノ酸やペプチド,肉エ
キス,大豆粉等の含窒素天然物や尿酸などが使用出来
る。
その多無機物としては各種リン酸塩、硫酸マグネシウ
ム,硫酸第1鉄などの各種硫酸塩、塩化ナトリウム,塩
化カリウム等の各種塩酸塩やゼオライト,カオリン,そ
の他が用いられ,菌の増殖と酵素生成を促進する。
その他にビオチン,チアミン等の微量栄養素を必要に応
じて使用する。
培養法としては、固体培養,液体培養のいずれも可能で
あるが、工業的には通気撹拌培養法が最も適している。
培養は38〜62℃の範囲の温度で行うことが出来るが、50
〜55℃が好適である。pHは中性乃至弱酸性が望ましい。
培養時間は条件によつて変つて来るが、通常は6時間か
ら20時間であり、ウリカーゼの生成が確認された時、好
ましくは生成が最大に達した時に培養を停止する。
本酵素は主として菌体中に生成されるが、培養後期には
培地中にも蓄積される。
培養物中からのウリカーゼの採取は適宜既知の方法を組
み合せて実施すればよい。たとえば培養終了後、培養物
中から菌体を遠心分離などにより取得し、ついでこの菌
体から適当な手段でウリカーゼを抽出する。遠心分離等
によつてこの抽出液を処理して不溶性成分を除去した
後、酸沈殿,有機溶媒沈殿,塩析,透析,更には各種ク
ロマトグラフイー(イオン交換法,ゲル過法,疏水ク
ロマト法等)によつて精製する。かくて、純度の極めて
高いウリカーゼを取得することが出来る。
次に、本発明のウリカーゼの性質を示す。なお、標品と
しては後記実施例1で得られた酵素を使用した。
ウリカーゼ活性の測定は、主として後述のUV法(尿酸の
吸収(293μm)の減少を測定する)によつた。また、
ウリカーゼ活性は後記測定条件下で1分間に1μmoleの
尿酸を分解する酵素力価をIU(ユニツト)とした。
計算式は次の通りである。
△0D=反応中の293μmの吸収の減少 12.2:尿酸のミリモル分子吸光係数(cm2/micromole) (1) 作用 本酵素は次の反応を触媒する。
(2) 至適pH 本発明の酵素標品及び対照として酵母由来のウリカーゼ
(東洋紡製)とコリネバクテリウム由来のウリカーゼ
(盛進製薬製)をそれぞれpH8.0,30℃でmU/mlになる酵
素量を用い、第1図に示した種々のpHのバツフアーに溶
解して反応させた。
尿酸濃度は100μMとし、バツフアーは50mMホウ酸緩衝
液(1mM EDTA・2Na及び0.001%TritonX-100含有)を使
用した。反応は30℃で実施し、キユベツト中に撹拌子を
入れて撹拌混合しつつ吸光度(293μm)の減少を測定
した(UV法)。
各酵素の最大活性を示すpHでの活性を各々100とし、各p
Hにおける相対活性を第1図に示す。図から明らかなよ
うに、本発明の酵素標品は至適pHが8であるが、対照の
2酵素と比較して弱酸性においてもはるかに強い活性を
示し、しかもpH5〜10という広いpH域で活性を示した。
(3) 安定pH範囲 酵素標品を第2図に示す種々のpHの50mMリン酸バツフア
ー(1mM EDTA・2Na,0.001%TritonX-100含有)に200uM/
ml(30℃,pH8.0で測定)になるよう溶解した。
ついで、各酵素溶液を30℃で15日間保つた後、50mMのホ
ウ酸バツフアー(pH8.0,1mM EDTA・2Na,0.001%TritonX
-100含有)を用いて20倍に希釈し、pH8.0付近とし、こ
れらの酵素溶液に100μMの尿酸を加え、30℃で反応さ
せた。酵素活性はUV法で測定し、試験開始時(即ち、無
処理)の活性を100とし場合の各pHにおける相対残存活
性を第2図に示す。
本酵素はpH5〜9の間で活性を完全に維持した。
(4) 至適温度 酵素標品を10mU/mlになるよう50mMホウ酸バツフアー(p
H8.0,1mM EDTA・2Na,0.001%TritonX-100を含有)に溶
解し、尿酸100μMを基質として反応させた。反応温度
は第3図に示した。反応時間は6分間とし、UV法で測定
した。
最も活性の高い値を100とした場合の各温度における相
対活性を第3図に示す。
本酵素の至適温度は45〜50℃であることが判明した。
(5) 安定温度範囲 酵素評品8mUを100μlのホウ酸バツフアー(pH9.1,1mM
EDTA・2Na及び0.001%TritonX-100含有)に溶解し、第
4図に示す各温度に10分間保持した後、30℃としてUV法
で残存活性を測定した(pH8.0.尿酸100μM)。
無処理の酵素活性を100として、各温度における相対活
性を第4図に示す。
本酵素は50℃以下では10分間の処理によつても失活は認
められず活性を100%維持していた。
(6) 界面活性剤への抵抗性 各濃度のドデシル硫酸ナトリウムを含有するUV法の反応
液2mlに20mUの酵素評品あるいは対照として市販の酵母
由来ウリカーゼ(東洋紡製)またはコリネバクテリウム
由来ウリカーゼ(盛進製薬製)を加えて反応させた。酵
素活性はドデシル硫酸ナリウム無添加の場合を100とし
て第5図に示す。
本酵素の活性はドデシル硫酸ナトリウム0.08%迄阻害さ
れないが、対照の2酵素は活性を減じ、本酵素のタンパ
ク変性剤に対する抵抗性が明らかとなつた。
(7) 基質特異性 本酵素評品の尿酸関連物質との反応性(具体的にはH2O2
生成性)を調べた。H2O2の検出にはパーオキシダーゼ法
を用いた。
酵素標品13mUを後述のパーオキシダーゼ法反応液(各基
質は200μM相当含有)2mlに溶解し、生成するH2O2を測
定した。尿酸を基質とする場合の活性を100としたとき
の各基質の相対活性を第1表に示す。本酵素はアデニ
ン,グアニン,キサンチン,ヒポキサンチン,テオブロ
ミン,テオフイリンには全く活性を示さなかつた。
次に、H2O2検出に用いたパーオキシダーゼ法の詳細を示
す。
0.05%のTritonx-100,490μMの4−アミノアンチピリ
ン,5.3mMの石炭酸及び6U/mlのパーオキシダーゼを含む5
0mMリン酸バツフアー(pH6.5)に供試した各基質200μ
M相当を溶解し、この反応液2.0mlに酵素標品13mUを添
加し、37℃で反応させ、生成した過酸化水素の量に比例
して生ずる色素(λmax500nm)の増加を測定した。な
お、反応時間は15時間とした。
(8) 分子量 ゲル過法による本酵素の分子量は約100,000である。
前述したように、ウリカーゼは尿酸の定量に使用される
が、ウリカーゼを使用する尿酸の定量法としては下記の
方法がある。
(i) 尿酸とウリカーゼの反応させて生じる過酸化水
素を測定する方法、例えば イ 過酸化水素を4−アミノアンチピリンとフエノール
あるいはその誘導体とパーオキシダーゼの存在下反応さ
せて過酸化水素量に比例して生成する色素を吸光度から
定量する(酵素比色法中ウリカーゼ・パーオシダーゼ
法)、 (ロ) 過酸化水素とアルコールをカタラーゼの存在下
反応させ、生じたアルデヒドをアセチルアセトン及びア
ンモニアと縮合させて生成する色素を吸光度から定量す
る(酵素比色法中ウリカーゼ・カタラーゼ、 (ハ) 上記のカララーゼによる反応生成物のアルデヒ
ドと還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NA
DH)をアルコールデヒドロゲナーゼの存在下反応させて
NADを生成せしめる。その際、減少するNADHを定量する
(紫外部吸収法)。
(ii) 尿酸をウリカーゼと反応させる際に消費される
酸素あるいは生成する炭酸ガスを測定する方法(電極
法)。
(iii) 反応の前後における尿酸由来の紫外部吸収の
差を測定する方法(紫外部吸収法)。
(IV) ウリカーゼ処理及び未処理の試料に化学的尿酸
定量法(例えばリンタングステン酸法)を適用する方法
等がある。
この中でウリカーゼ・パーオキシダーゼ法は、広く用い
られている。この反応系のpHはウリカーゼのpH−活性特
性に従つて選択されるが、共役して用いるパーオキシダ
ーゼのpH−活性は弱酸性(pH6.0〜7.0)が最大であるこ
とや呈色試薬の安定性,定量感度のpH依存性を考慮する
ことが必要である。
給源により差異があるが、一般にウリカーゼはアルカリ
性(pH8.0〜9.0)に最大活性を示し、中性あるいは弱酸
性での活性が皆無(特公昭56−43230)であるかまたは
極めて弱い(特開昭56−124381)。そのほか弱酸性で最
大活性を示すが、弱酸性での安定性が著しく劣る例(特
開昭56−81586)しか知られていない。
一方、臨床検査では反応温度が37℃に設定されているの
が伝統であるので、温度−安定性、温度−活性も重要な
要素であり、ウリカーゼの反応速度、即ち尿酸定量反応
に要する時間及び必要とするウリカーゼの量が可及的に
少ないことがウリカーゼに要求される。
次に、尿酸定量に用いた際の本酵素標品と既知市販酵素
(酵母由来、東洋紡製)の比較を述べる。尿酸定量に要
する反応時間は酵素使用量に反比例するが、この関係を
前述のパーオキシダーゼ法を用いて検討した。組成物中
の各成分の種類とその使用量ならびに組成物を用いての
実験操作は尿酸の量を37.2μMに設定したこと以外は前
述の通りである。
必要反応時間は反応を開始してから過酸化水素の量に比
例して生ずる色素の量、すなわち500nmの吸光度が一定
になる(反応の終了)迄の時間で表わした。
第6図に示したように、本酵素の使用量は対照酵素の20
%の力価(U)で済むことが理解される。なお、酵素活
性は本酵素標品の場合はpH8.0、対照酵素の場合はpH8.5
(いずれも至適pH)で30℃にてUV法により算出した。
〔発明の効果〕
本発明の酵素ウリカーゼは、好熱性微生物に由来するた
め、安定性にすぐれており、しかも広い作用pH域を有す
る、界面活性剤に対する抵抗性が大である等の性質を有
している。そのため、既知ウリカーゼよりも少量の使用
で尿酸の定量を行うことができる。本酵素による尿酸の
定量は様々な方法で実施しうるが、とりわけウリカーゼ
・パーオキシダーゼ法が好適である。
また、本酵素の製造は、好熱性微生物を用いているた
め、短時間で効率よく行うことができる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により詳しく説明する。
実施例1 種菌として、TB-90菌を使用した。
グルコース1g/dl,酵母エキス1g/dl,ペプトン1g/dl,KH2P
O41g/dl,K2HPO41g/dl,MgSO4・7H2O 0.5g/dl及び水道水
からなる種培養培地10mlを大型試験管に入れ、121℃で1
5分間滅菌後、該培地に前記菌株を1白金耳接種し、55
℃で6時間振盪培養した。
前記前培養30mlを5容のジヤー・フアーメンター中の
1.5の生産培地(グルコース3g/dl,酵母エキス1g/dl,
ペプトン0.5g/dl,尿酸4g/dl,KH2PO41g/dl,MgSO4・7H2O
0.5g/dl,大豆油0.5g/dl及び水道水からなる)に加え、5
5℃,300rpm,通気量1/培地の条件で本培養を行
い、13時間で培養を終了した。
培養終了後、遠心分離により菌体を得、この菌体を1
の0.1%TritonX-100水溶液中に分散し、1晩7〜8℃で
放置してウリカーゼを抽出した。この抽出液を遠心分離
して上清液を得た。上清液中のウラカーゼ活性は10U/dl
であつた(上清液1.0,全活性100U)。
この上清液に3規定の酢酸を加えてpH4.1とし、7〜8
℃で3〜4時間静置することによりウリカーゼを酸沈殿
物として回収した。具体的には傾斜法で上静液を除いた
後、更に遠心分離を行い酸沈殿物を回収した。
この沈殿物を50mMのホウ酸バツフアー(pH8.0)100mlに
用いて溶解し、透析膜(セロフアンチユーブ)に入れ、
7〜8℃で1晩2の50mMリン酸バツフアー(pH6.0)
に対して透析した。透析内液を50mMリン酸バツフアー
(pH6.0)で予め平衡化したDEAE-バイオゲルA(弱塩基
性イオン交換体,Cl型、バイオラド社)のカラム(直径
2.5cm,実効長さ15cm)に通塔し、ウリカーゼを相体に吸
着させた。
次いで、50mMリン酸バツフアー(pH6.0)500mlで洗浄
後、上記バツフアー500ml及びこれに0.2Mの食塩を加え
たバツフアー500mlを用いて直線濃度勾配溶出を行つ
た。溶出液を10gづつ分画し、ウリカーゼ溶出区分を集
め、硫安60%飽和として沈殿物を遠心分離により集め
た。
この沈殿物を少量の50mMリン酸バツフアー(pH8.0)に
溶解し、同バツフアーで平衡化したセフアデツクスG−
200(フアルマシア社製、直径2.5cm,実効長さ80cm)の
カラムにチヤージし、同バツフアーで溶出した。溶出液
を5gづつ分画し、ウリカーゼ溶出区分を硫安60%飽和と
し、生成する沈殿物を遠心分離により集めた。次に、こ
れを50mMのホウ酸バツフアー(pH8.0)に溶解し、同バ
ツフアー1に対してセロフアンチユーブを透析膜とし
て7〜8℃で一夜透析した。透析チューブ内液を凍結乾
燥し、ウリカーゼの粉末を得た(比活性3U/mgタンパ
ク)。菌体抽出液からの活性回収率は41%であつた。な
お、この酵素標品の性質は前記したとおりである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のウリカーゼの至適pHを、第2図は該ウ
リカーゼの安定pH範囲を、第3図は該ウリカーゼの作用
至適温度を、第4図は該ウリカーゼの安定温度範囲を、
第5図は該ウリカーゼのドデシル硫酸ナトリウムへの耐
性を、第6図はパーオキシダーゼ法による尿酸定量の際
の酵素使用量と必要反応時間の関係をそれぞれ示すもの
である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の特性を有するウリカーゼ。 作用 次の反応を触媒する。 至適温度 45〜50℃ 至適pHにおける最大活性の60%以上の活性を示す作用
    pH 5〜10 pH安定性 5〜9
  2. 【請求項2】バチルス属に属し、下記の特性を有するウ
    リカーゼを生産する能力のある好熱性微生物を栄養培地
    に培養し、培養物中に当該ウリカーゼを生成せしめ、こ
    れを採取することを特徴とするウリカーゼの製造法。 作用 次の反応を触媒する。 至適温度 45〜50℃ 至適pHにおける最大活性の60%以上の活性を示す作用
    pH 5〜10 pH安定性 5〜9
  3. 【請求項3】バチルス属に属するウリカーゼ生産能を有
    する好熱性微生物が、バチルス・エスピーTB-90(FERM
    BP-795)である特許請求の範囲第2項記載の方法。
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