JPH0376915B2 - - Google Patents

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JPH0376915B2
JPH0376915B2 JP59190136A JP19013684A JPH0376915B2 JP H0376915 B2 JPH0376915 B2 JP H0376915B2 JP 59190136 A JP59190136 A JP 59190136A JP 19013684 A JP19013684 A JP 19013684A JP H0376915 B2 JPH0376915 B2 JP H0376915B2
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JP
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negative
creatine
culture
enzyme
hours
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JP59190136A
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Toshiro Kikuchi
Haruo Takenaka
Shigenori Aisui
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は微生物の生産する新規酵素クレアチン
アミジノハイドロラーゼに関する。特にアシネト
バクター(Acinetobacter)属、マイクロコツカ
ス(Micrococcus)属、コリネバクテリウム
(Corynebacterium)属、バチルス(Bacillus)
属、アクチノバチルス(Actinobacillus)属に属
する菌株の生産する新規酵素クレアチンアミジノ
ハイドロラーゼに関する。 従来技術とその問題点 クレアチンおよびクレアチニンは人間の血液ま
たは尿中に見出され、その量を迅速かつ正確に検
出測定することは人間の病気、例えば尿毒症、慢
性腎炎、急性腎炎、巨人症、強直性筋異栄養症等
を診断するのに非常に重要である。 クレアチニンおよびクレアチンの定量法として
は(1)ピクリン酸を用いるヤツフエ反応に基づく化
学的定量法および(2)クレアチニンデイミナーゼを
用いる酵素的定量法が知られている。この中上記
(1)の方法は煮沸操作を必要とすること、およびク
レアチンおよびクレアチニンに対する特異性が低
い等の欠点を有している。また上記(2)の方法は内
因性アンモニアの作用を受けるので正確性に欠け
る等の問題点があり、迅速かつ正確な方法とは言
えない。 上記(1)および(2)に代る方法としてクレアチニン
アミドハイドラーゼおよびクレアチンアミジノハ
イドロラーゼを用いる酵素的定量方法がある。こ
れらの中クレアチンアミジノハイドロラーゼはク
レアチンを加水分解してサルコシンと尿素を生成
させる酵素である。従つて生成するサルコシンを
サルコシンデヒドロゲナーゼまたはサルコシンオ
キシダーゼを用いる方法により測定すれば人間の
血液中または尿中のクレアチンの量を知ることが
でき、上述した各種の病気の診断に利用すること
ができる。 クレアチンアミジノハイドロラーゼは微生物界
に広く見出されており、既に工業的にも製造さ
れ、臨床検査試薬として使用されている。 クレアチンアミジノハイドロラーゼを生産する
菌株としては今までに次の如き菌株が知られてい
る。 シユードモナス・アエルギノーサ
(Pseudomonas aeruginosa)(Kopper,P.H.;
Robin、L.;Arch.Biochem.第26巻、第458頁、
1950年)。 シユードモナス・オバリス(Pseudomonas
ovalis)(Appleyard,G.;Wood、D.D.;J.
Gem.Microbiol.第14巻、第351頁、1956年)。 シユードモナス・プチダ(Pseudomonas
putida)(Yoshimoto,T.;Oka,I.;Tsuru、
D.;Arch.Biochem.Biophys.第177頁、第508頁、
1976年)。 アースロバクター・ウレアフアシエンス
(Arthrobacter ureafaciens)(Kaplan,A.;
Naugler,D.;Mol.Cell Biochem.第3巻、第9
頁、1974年)。 フラボバクテリウム(Flavobacterium)属、
マイクロコツカス(Micrococcus)属(特開昭51
−118884号)。 アルカリゲネス(Alcaligenes)属、ペニシリ
ウム(Penicillium)属(特開昭47−43281号)。 しかしながら上述した公知の各種菌株から製造
された、クレアチンアミジノハイドロラーゼは至
適PH範囲が7.5〜8.5と非常に狭く、熱安定性が40
℃以下であつて熱に対して不安定であり、Km値が
例えば2.9×10-2Mと大きく、PH安定性も4.5〜8.5
で狭いという欠点を有していた。このため至適PH
範囲が広く、熱安定性が優れ、しかもKm値の小さ
いクレアチンアミジノハイドロラーゼが求められ
ている。 発明の目的 本発明は従つて至適PH範囲が広く、熱安定性に
優れ、Km値の小さいクレアチンアミジノハイドロ
ラーゼを提供することにある。 発明の構成 本発明は下記の理化学適性質を有する新規クレ
アチンアミジノハイドロラーゼにある。 (a) 作用:1モルのクレアチンを加水分解して、
1モルのサルコシンと1モルの尿素を生成す
る。 (b) 基質特異性:クレアチンに特異的に作用す
る。 (c) 至適PH:7.0〜9.0。 (d) 至適温度:35℃〜45℃。 (e) PH安定性:25℃、17時間の処理でPH4.5〜8.5
で安定。 (f) 熱安定性:PH7.5、30分間の処理で50℃まで
安定。 (g) 阻害剤:AgNO3、HgCl2、CuSO4等。 (h) Km値:(2.0±0.5)×10-2M。 (i) 分子量:100000±5000(ゲル過法による)。 本発明による上述した理化学適性質を有する新
規クレアチンアミジノハイドロラーゼは、かかる
酵素を生産する能力を有する微生物菌株を栄養培
地にて生育させ、培養物中主として菌体内に上記
酵素を生成蓄積せしめ、これを採取することによ
り得ることができる。 本発明で使用しうる微生物としては、アシネト
バクター(Acinetobactar)属、アクチノバチル
ス(Actinobacillus)マイクロコツカス
(Micrococcus)属、コリネバクテリウム
(Corynebacterium)属およびバチルス
(Bacillus)属に属する微生物菌株がある。特に
本発明者等が福井県敦賀市の土壌より採取したア
シネトバクター(Acinetobacter)CRH−1040
株、アクチノバチルス(Actinobacillus)CRH
−1271株、マイクロコツカス(Micrococcus)
CRH−1093株、コリネバクテリウム
(Corynebacterium)CRH−1268株およびバチル
ス(Bacillus)CRH−1281株を挙げることがで
きる。 上記各菌株の菌学的性質および同定の準拠は次
のとおりである。菌学的性質の同定のための実験
法は主として長谷川武治編著「微生物の分類と同
定」学会出版センター(1975年)によつて行なつ
た。また分類同定の基準としてバージーズ・マニ
ユアル・オブ・デターミネイテイブ・バクテリオ
ロジー第8版(1974年)を参考にした。 以下に上記各菌株の菌学的性質を示す。 〔アシネトバクター(Acinetobacter)CRH−
1040〕 (a) 形態 肉汁寒天培地に30℃で20時間培養して大きさ
(1.0〜1.5μ)×(1.5×2.0μ)の桿菌であり、グラ
ム染色は陰性であり、運動性はない。 (b) 各培地における生育状態 (1) 肉汁寒天平板培養 30℃、48時間で直径3〜5mmの円形のコロ
ニーを形成する。表面は平滑で光沢があり、
隆起は凸円状、コロニーは均質不透明で淡い
クリーム色で、可溶性色素は形成しない。 (2) 肉汁寒天斜面培養 30℃、20時間で糸状良好な生育を示す。コ
ロニーは淡いクリーム色である。 (3) 肉汁液体培養 30℃、16時間振盪培養にて生育し、濁化す
る。 (4) 肉汁ゼラチン穿刺培養 30℃、16時間培養にて生育し、ゼラチン液
化能はない。 (5) リトマス・ミルク 変化なし。 (c) 生理学的性質 (1) 硝酸塩の還元;陰性 (2) 脱窒反応;陰性 (3) MRテスト;陰性 (4) VPテスト;陽性 (5) インドールの生成;陰性 (6) 硫化水素の生成;陰性 (7) デンプンの加水分解;陰性 (8) クエン酸の利用;陰性 (9) 無機窒素源の利用;陰性 (10) 色素の生成;なし (11) ウレアーゼ;陽性 (12) オキシダーゼ;陽性 (13) カタラーゼ;陽性 (14) 生育の範囲;生育温度15〜30℃、至適温
度20〜25℃、生育PH5.0〜8.0、至適PH6.0〜
7.5 (15) 酸素に対する態度;好気性 (16) O−Fテスト;酸化 (17) 糖からの酸の生成;D−フラクエトー
ス、D−ガラクトース、麦芽糖、乳糖、−D
−ソルビツト、D−マンニツト、イノシツト
等から酸を生成する。 (18) その他 アルギニンの分解;陰性 リジンの脱炭酸反応;陽性 オルニチンの脱炭酸反応;陰性 前記文献および上記菌学的性質からCRH−
1040株はアシネトバクター属に属するとみなされ
る。しかしながら前記文献には上記菌種の菌学的
性質は多くは記載されていない。アシネトバクタ
ーカルコアセチカス(Acinetobacter
calcoaceticus)とよく一致するが、リジン脱炭
酸反応の点において相異が認められる。従つて本
菌株はアシネトバクター(Acinetobacter)CRH
−1040株と命名した。本菌は工業技術院微生物工
業研究所に微生物受託番号微工研菌寄第7718号と
して寄託されている。 〔アクチノバチルス(Actinobacillus)CRH−
1271〕 (a) 形態 肉汁寒天培地に30℃で20時間培養して大きさ
(0.3〜0.5μ)×(0.5×1.0μ)の桿菌であり、グラ
ム染色は陰性であり、運動性はない。 (b) 各培地における生育状態 (1) 肉汁寒天平板培養 30℃、48時間で直径3〜5mmの円形のコロ
ニーを形成する。表面は平滑で光沢があり、
隆起は凸円状、コロニーは均質不透明でクリ
ーム色で可溶性色素は形成しない。 (2) 肉汁寒天斜面培養 30℃、20時間で糸状良好な生育を示す。コ
ロニーはクリーム色でバター質である。 (3) 肉汁液体培養 30℃、16時間振盪培養にて生育し、濁化す
る。 (4) 肉汁ゼラチン穿刺培養 30℃、16時間培養で生育し、ゼラチン液化
能はない。 (5) リトマス・ミルク 酸性となり、凝固反応する。 (c) 生理学的性質 (1) 硝酸塩の還元;陰性 (2) 脱窒反応;陰性 (3) MRテスト;陰性 (4) VPテスト;陰性 (5) インドールの生成;陰性 (6) 硫化水素の生成;陰性 (7) デンプンの加水分解;陰性 (8) クエン酸の利用;陰性 (9) 無機窒素源の利用;陽性 (10) 色素の生成;なし (11) ウレアーゼ;陽性 (12) オキシダーゼ;陽性 (13) カタラーゼ;陽性 (14) 生育の範囲;生育温度15〜45℃、至適温
度25〜35℃、生育PH5.0〜8.0、至適PH6.0〜
7.5 (15) 酸素に対する態度;好気性 (16) O−Fテスト;発酵 (17) 糖からの酸の生成;L−アラビノース、
D−ガラクトース、麦芽糖、シヨ糖、乳糖、
トレハロース、D−ソルビツト、D−マンニ
ツト、イノシツド等から酸を生成する。 (18) その他 アルギニンの分解;陽性、 リジンの脱炭酸反応;陽性 オルニチンの脱炭酸反応;陰性 前記文献および上記菌学的性質からCRH−
1271株はアクチノバチルス(Actinobacillus)属
に属するものとみなされる。しかしながら前記文
献には上記菌種の菌学的性質は多くは記載されて
いない。アクチノバチルス・エクリー
(Actinobacillus equuli)とよく一致するがゼラ
チンの液化能の点において相異が認められる。従
つて本菌株はアクチノバチルス
(Actinobacillus)CRH−1271株と命名した。本
菌は工業技術院微生物工業研究所に微生物受託番
号微工研菌寄第7721号として寄託されている。 〔マイクロコツカス(Microcooous)CRH−
1093〕 (a) 形態 肉汁寒天培地に30℃で20時間培養して3大き
さ0.3〜1.0μの球菌であり、グラム染色は陽性
であり、運動性はない。 (b) 各培地における生育状態 (1) 肉汁寒天平板培養 30℃、48時間で直径3〜5mmの円形のコロ
ニーを形成する。表面は平滑で光沢があり、
隆起は凸円状、コロニーは均質不透明であ
り、淡いクリーム色で可溶性色素は形成しな
い。 (2) 肉汁寒天斜面培養 30℃、20時間で糸状良好な生育を示す。コ
ロニーは淡いクリーム色である。 (3) 肉汁液体培養 30℃、16時間で振盪培養にて生育し、濁化
する。 (4) 肉汁ゼラチン穿刺培養 30℃、16時間培養にて生育し、ゼラチン液
化能はない。 (5) リトマス・ミルク 変化なし (c) 生理学的性質 (1) 硝酸塩の還元;陰性 (2) 脱窒反応;陰性 (3) MRテスト;陰性 (4) VPテスト;陰性 (5) インドールの生成;陰性 (6) 硫化水素の生成;陰性 (7) デンプンの加水分解;陰性 (8) クエン酸の利用;陰性 (9) 無機窒素源の利用;陰性 (10) 色素の生成;なし (11) ウレアーゼ;陽性 (12) オキシダーゼ;陰性 (13) カタラーゼ;陽性 (14) 生育の範囲;生育温度15〜30℃、至適温
度25〜30℃、生育PH5.0〜8.0、至適PH6.0〜
7.5 (15) 酸素に対する態度;好気性 (16) O−Fテスト;酸化、発酵ともにしない (17) 糖からの酸の生成;D−ソルビツト、D
−マンテツト、イノシツト等から酸を生成
する。 (18)その他 アルギニンの分解;陰性 リジンの脱炭酸反応;陽性 オルニチンの脱炭酸反応;陰性 前記文献および上記菌学的性質からCRH−
1093株はマイクロコツカス属に属するとみなされ
る。しかしながら前記文献には上記菌種の菌学的
性質は多くは記載されていない。マイクロコツカ
ス・ルテウス(Micrococcus luteus)とよく一
致する。従つて本菌株はマイクロコツカス・ルテ
ウス(Micrococcus luteus)の変種と考えられ
る。従つて本菌株はマイクロコツカス
(Micrococcus)CRH−1093株と命名した。本菌
は工業技術院微生物工業研究所に微生物受託番号
微工研菌寄第7719号として寄託されている。 〔コリネバクテリウム(Corynebacterium)
CRH−1268〕 (a) 形態 肉汁寒天培地に30℃で20時間培養して、大き
さ(0.3〜0.5μ)×(1.0×2.0μ)の桿菌であり、
グラム染色は陽性であり、運動性はない。 (b) 各培地における生育状態 (1) 肉汁寒天平板培養 30℃、48時間で直径3〜5mmの円形のコロ
ニーを形成する。表面は平滑で光沢があり、
隆起は凸円状、コロニーは均質不透明で淡い
クリーム色で可溶性色素は形成しない。 (2) 肉汁寒天斜面培養 30℃、20時間で糸状良好な生育を示す。コ
ロニーは淡いクリーム色である。 (3) 肉汁液体培養 30℃、16時間振盪培養にて生育し、濁化す
る。 (4) 肉汁ゼラチン穿刺培養 30℃、16時間培養に生育し、ゼラチン液化
能はない。 (5) リトマス・ミルク 変化しない。 (c) 生理学的性質 (1) 硝酸塩の還元;陰性 (2) 脱窒反応;陰性 (3) MRテスト;陰性 (4) VPテスト;陰性 (5) インドールの生成;陰性 (6) 硫化水素の生成;陰性 (7) デンプンの加水分解;陽性 (8) クエン酸の利用;陰性 (9) 無機窒素源の利用;陰性 (10) 色素の生成;なし (11) ウレアーゼ;陰性 (12) オキシダーゼ;陰性 (13) カタラーゼ;陽性 (14) 生育の範囲;生育温度15〜45℃、至適温
度25〜35℃、生育PH5.0〜10.0、至適PH6.8〜
8.5 (15) 酸酵素に対する態度;好気性 (16) O−Fテスト;発酵 (17) 糖からの酸の生成;L−アラビノース、
D−ガラクトース、D−キシロース、麦芽糖、
シヨ糖、乳糖、マンノース、フラクトース、ト
レハロース、D−ソルビビツト、D−マンニツ
ト、イノンツト等から酸を生成する。 (18) その他 アルギニンの分解;陽性 リジンの脱炭酸反応;陰性 オルニチンの脱炭酸反応;陰性 前記文献および上記菌学的性質からCRH−
1268株はコリネバクテリウム
(Corynebacterium)属に属するとみなされる。
従つて本菌株はコリネバクテリウム
(Corynebacterium)CRH−1268株と命名した。
本菌は工業技術院微生物工業研究所に微生物寄託
番号微工研菌寄第7720号として寄託されている。 〔バチルス(Bacillus)CRH−1281〕 (a) 形態 肉汁寒天培地に30℃で20時間培養して、大き
さ(0.3〜0.5μ)×(0.5×1.0μ)の桿菌であり、
グラム染色は陽性であり、運動性はない。 (b) 各培地における生育状態 (1) 肉汁寒天平板培養 30℃、48時間で直径3〜5mmの円形のコロ
ニーを形成する。表面は平滑で光沢があり、
隆起は凸円状、コロニーは均質不透明で淡い
クリーム色で可溶性色素は形成しない。 (2) 肉汁寒天斜面培養 30℃、20時間で糸状良好な生育を示す。コ
ロニーはクリーム色でバター質である。 (3) 肉汁液体培養 30℃、16時間振盪培養にて生育し、濁化す
る。 (4) 肉汁ゼラチン穿刺培養 30℃、16時間培養で生育し、ゼラチン液化
能はない。 (5) リトマス・ミルク 変化なし (c) 生理学的性質 (1) 硝酸塩の還元;陰性 (2) 脱窒反応;陰性 (3) MRテスト;陰性 (4) VPテスト;陰性 (5) インドールの生成;陰性 (6) 硫化水素の生成;陰性 (7) デンプンの加水分解;陰性 (8) クエン酸の利用;陽性 (9) 無機窒素源の利用;陽性 (10) 色素の生成;なし (11) ウレアーゼ;陰性 (12) オキシダーゼ;陰性 (13) カタラーゼ;陽性 (14) 生育の範囲;生育温度15〜35℃、至適温
度20〜30℃、生育PH5.0〜10.0、至適PH6.0〜
7.5 (15) 酸素に対する態度;好気性 (16) O−Fテスト;酸化 (17) 糖からの酸の生成;L−アラビノース、
D−キシロース、D−マンノース、D−フラ
クトース、D−ソルビツト、D−マンニツ
ト、イノシツト等から酸を生成する。 (18) その他 アルギニンの分解;陽性 リジンの脱炭酸反応;陽性 オルニチンの脱炭酸反応;陰性 前記文献および上記菌学的性質からCRH−
1281株はバチルス(Bacillus)属に属するものと
みなされる。従つて本菌株はバチルス
(Bacillus)CRH−1281と命名した。本菌は工業
技術院微生物工業研究所に微生物受託番号微工研
菌寄第7722号として寄託されている。 本発明の新規クレアチンアミジノハイドロラー
ゼを得るに当つては、上述した各菌株を通常の栄
養培地で培養し、培養物特に菌体中に生産蓄積さ
せ、これから採取することができる。使用しうる
栄養培地としては好ましくはクレアチニン、クレ
アチンまたはそれらの誘導体を用いた培地で生育
させるとよい。栄養培地の炭素源としてはクレア
チニン、クレアチン、グリコース、シユクロー
ス、フラクトース、澱粉、廃糖密、アルコール
類、有機酸類が利用でき、天然栄養源としてはペ
プトン、肉エキス、酵母エキス、コーンステイー
プリカー等が利用でき、窒素源としてはクレアチ
ニン、クレアチン、アンモニア、硫酸、硝安、塩
安、尿素等が利用でき、無機塩類としてはリン酸
カリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸
マグネシウム等が利用できる。これらの栄養源は
それぞれ単独で用いることもできまた組合せて用
いることもできる。 菌株を培養するに当つては、通常振盪培養また
は通気撹拌培養で行なうことができる。一般に培
養温度は25〜35℃、培地PHは6.5〜7.5であるのが
好ましく、通常1〜2日間培養を行なうと菌対中
にクレアチンアミジノハイドロラーゼが生成蓄積
する。培養条件は使用する菌株、培地組成等に応
じてクレアチンアミジノハイドロラーゼの生産量
が最大になるように設定することは当然である。 上記方法によつて生成蓄積されたクレアチンア
ミジノハイドロラーゼを採取するに当つては、培
養液から遠心分離、過等の操作により菌体を集
め、集めた菌体をビーズ破砕もしくは超音波破砕
等の操作をして菌対中からクレアチンアミジノハ
イドロラーゼを取り出す。かくして得られた粗酵
素液からクレアチンアミジノハイドロラーゼを単
離するに当つては、通常の酵素精製に用いられる
方法を使用できる。例えば塩析、有機溶媒沈澱、
透析、等電点沈澱、イオン交換法、ゲル過等の
方法を組合せて使用できる。例えば粗酵素液を遠
心分離し、上清を得る。さらにその上清の硫安塩
析画分(0.35〜0.55飽和)を得る。一夜透析後、
DEAE−セフアロースCL4Bイオン交換体に吸
着、溶出させる。活性画分を濃縮後、セフアアク
リルS200のゲル過を行なうことにより高度に
精製されたクレアチンアミジノハイドロラーゼを
単離することができる。 本発明による新規クレアチンアミジノハイドロ
ラーゼは下記の酵素化学的および理化学的性質を
有する。 (a) 作用: 1モルのクレアチンを加水分解し、1モルの
サルコシンと1モルの尿素を生成する。 (b) 基質特異性: クレアチンに特異的に作用する。 (c) 至適PH: 本発明の酵素の至適PHは第1図の実線で表わ
される如く、7.0〜9.0に高い活性を有してい
る。 (d) 至適温度: 本発明の酵素の至適温度は第2図の実線で表
わされる如く35℃〜45℃にある。 (e) PH安定性: 本発明の酵素を25℃でそれぞれのPHで17時間
処理したときのPH安定性を第3図に実線で示
す。第3図より明らかな如く本発明の酵素はPH
4.5〜8.5の間で安定である。 (f)熱安定性: 本発明の酵素をPH7.5でそれぞれ
の温度で30分間処理したときの熱安定性を第4
図に示す。第4図から明らかな如く、本発明の
酵素は50℃まで安定である。 なお第1図〜第4図において破線で示したもの
は公知のシユードモナス・プチダ
(Pseudomonas putida)から得られたクレアチ
ンアミジノハイドロラーゼの至適PH、至適温度、
PH安定性および熱安定性を示す曲線である。 (g) 阻害剤: 本発明の酵素は下表1に示す如く硝酸銀、塩
化水銀硫酸銅で阻害された。
【表】 (h)Km値: 本発明の酵素のKm値は(2.0±0.5)×10-2Mであ
る。 (i) 分子量: 本発明の酵素はセフアアクリルS−200を用
いたゲル過法で約100000±5000である。 (j) 酵素活性測定法: 本発明の酵素活性の測定は下記条件下で1分
間に1マイクロモルの黄色色素を生成する酵素
活性を1単位とする。 試薬: (A) 0.1Mクレアチン溶液(1.49gのクレアチン
を50mMリン酸緩衝液PH7.5に溶解し、100mlと
する)。 (B) DAB溶液(2.0gのp−ジメチルアミノベン
ズアルデヒドを100mlのジメチルスルホキシド
に溶解させた後、濃塩酸15mlを加える)。 (C) 酵素溶液(酵素標品を予め氷冷した50mMリ
ン酸緩衝液PH7.5で1.0〜4.0U/mlに稀釈する)。 手順: 1 試験管に上記基質溶液(A)0.9mlを入れ、37℃
で約5分間予備加熱する。 2 上記酵素溶液(C)0.1mlを加え反応を開始する。 3 37℃で正確に10分間反応させた後、上記
DAB溶液(B)2.0mlを加えて反応を停止させる。 4 25℃で20分間放置後435nmにおける吸光度
を測定する(ODtest)。 5 盲検は上記基質溶液(A)0.9mlを37℃で10分間
放置後、上記DAB溶液(B)2.0mlを加えて混和
し、次いで上記酵素溶液(C)0.1mlを加えて調製
する。以下同様に25℃で20分間放置後吸光度を
測定する(ODblaok)。 計算式: U/ml=△OD(ODtest−ODblaok)×3.0(ml)×稀
釈倍数/0.321×1.0×10(分)×0.1(ml)=△OD×9.3
5×稀釈倍数 0.321=黄色色素のミリモル分子吸光係数
(cm2/μM) 1.0=光路長(cm) 実施例の説明 以下に本発明によるクレアチンウンアミジノハ
イロラーゼの製造法を実施例を挙げて説明する。
%は他に特記せぬ限り(w/v)%である。 実施例 1 培地組成 0.2%クレアチン、0.5%ポリペプト
ン、0.5%酵母エキス、1.4%K2HPO4、0.3%
KH2PO4、0.01%MgSO4・7H2O、PH7.0 上記の培地50mlを500mlの坂口フラスコに入れ、
121℃で10分間オートクレーブ殺菌する。アシネ
トバクター(Acinetobacter)CRH−1040(微工
研菌寄第7718号)の1白金耳を上記培地に接種し
30℃、20時間振盪培養し、種培養液とする。別に
同条件にて殺菌した培地6を含む10容ジヤー
フアメンターへ上記種培養液50mlを接種する。
300rpm、通気量3/min、30℃で16時間培養
する。得られた培養液のクレアチンアミジノハイ
ドロラーゼ活性は0.5U/mlであつた。培養液6
を遠心分離し、菌体を集め50mMリン酸緩衝液
に懸濁し、1としてビーズ破砕機(ダイノミル
KDL)により破砕する。菌体破砕液を遠心分離
し、上清を得る。上清液に0.35飽和になるよう硫
安を加え遠心分離し、上清を得る。その上清液に
さらに0.55飽和になるよう硫安を加え、遠心分離
し、沈澱物を得る。50mMリン酸緩衝液PH7.5、
250mlに再溶解する。再溶解液を50mMリン酸緩
衝液PH7.5で平衡化したセフアデツクスG−25カ
ラム(2)で脱塩する。脱塩液をDEAE−セフ
アロースCL−4Bカラム50mlに吸着させ、0.4M
NaClにて溶出する。溶出液を限外過にて濃縮
し、セフアアクリリルS−200カラムにて分子篩
を行なう。活性画分の比活性は15.3U/mg蛋白で
あつた。 上記クレアチンアミジノハイドロラーゼの酵素
化学的および理化学的性質は次のとおりである。 (1) 作用: 本発明の酵素は1モルのクレアチンを加水分
解して、1モルのサルコシンと1モルの尿素を
生成する。 (2) 基質特異性: クレアチンに特異的に作用する。 (3) 至適PH: 本発明の酵素の至適PHはPH7.0〜9.0に高い活
性を有している。 (4) 至適温度: 本発明の酵素の至適温度は35℃〜45℃にあ
る。 (5) PH安定性: 本発明の酵素を25℃でそれぞれのPHで17時間
処理したときのPH安定性はPH4.5〜8.5の間で安
定である。 (6) 熱安定性: 本発明の酵素をPH7.5でそれぞれの温度で30
分間処理したときの熱安定性は50℃まで安定で
ある。 (7) 阻害剤: 下表2に示す如く、硝酸銀、塩化水銀、硫酸
銅で阻害された。 表 2 阻害剤 濃度 相対活性(%) 無添加 − 100 AgNO3 1×10-3M 3.2 HgCl2 1×10-3M 1.9 CuSO4 1×10-3M 15.3 (8) Km値: 本発明の酵素のKm値は約2.4×10-1Mである。 (9) 分子量: 本発明の酵素は、セフアアクリルS−200を
用いたゲル過法で約100000である。 実施例 2 培地組成 0.2%クレアチン、0.5%ポリペプト
ン、0.5%酵母エキス、1.4%K2HPO4、0.3%
KH2PO4、0.01%MgSO4・7H2O、PH7.0 上記の培地50mlを500mlの坂口フラスコに入れ、
121℃で10分間オートクレーブ殺菌する。アクチ
ノパチルス(Actinobacillus)CRH−1271(微工
研菌寄第7721号)の1白金耳を上記培地に接種
し、30℃、20時間振盪培養し、種培養液とする。
別に同条件にて殺菌した培地6を含む10容ジ
ヤーフアメンターへ種培養液50mlを種菌する。
300rpm、通気量3/min、30℃で16時間培養
する。得られた培養液のクレアチンアミジノハイ
ドロラーゼ活性は0.8U/mlであつた。培養液6
を遠心分離し、菌体を集め50mMリン酸緩衝液
に懸濁し1としてビーズ破砕機(ダイノミル
KDL)により破砕する。菌体破砕液を遠心分離
し、上清を得る。上清液に0.35飽和になるよう硫
安を加え遠心分離し、上清を得る。その上清液に
さらに0.55飽和になるよう硫安を加え遠心分離
し、沈澱物を得る。50mMリン酸緩衝液PH7.5、
250mlに再溶解する。再溶解液を50mMリン酸緩
衝液PH7.5で平衡化したセフアデツクスG−25カ
ラム(2)で脱塩する。脱塩液をDEAE−セフ
アロースCL−4Bカラム50mlに吸着させ、0.4M
NaClにて溶出する。溶出液を限外過にて濃縮
し、セフアアクリルS−200カラムにて分子篩を
行なう。活性画分の比活性は18.1U/mg蛋白であ
つた。 上記クレアチンアミジノハイドロラーゼの酵素
化学的および理化学的性質は次のとおりである。 (1) 作用: 本発明の酵素は1モルのクレアチンを加水分
解して、1モルのサルコシンと1モルの尿素を
生成する。 (2) 基質特異性: クレアチンに特異的に作用する。 (3) 至適PH: 本発明の酵素の至適PHはPH7.0〜9.0に高い活
性を有している。 (4) 至適温度: 本発明の酵素の至適温度は35℃〜45℃にあ
る。 (5) PH安定性: 本発明の酵素を25℃で、それぞれのPHで17時
間処理したときのPH安定性はPH4.5〜8.5の間で
安定である。 (6) 熱安定性: 本発明の酵素をPH7.5でそれぞれの温度で30
分間処理したときの熱安定性は50℃まで安定で
ある。 (7) 阻害剤: 下表3に示す如く、硝酸銀、塩化水銀、硫酸
銅で阻害された。 表 3 阻害剤 濃度 相対活性(%) 無添加 − 100 AgNO3 1×10-3M 2.5 HgCl2 1×10-3M 2.7 CuSO4 1×10-3M 11.0 (8) Km値: 本発明の酵素のKm値は約1.9×10-2Mである。 (9) 分子量: 本発明の酵素は、セフアアクリルS−200を
用いたゲル過法で約100000である。 発明の効果 本発明による新規クレアチンアミジノハロラー
ゼは熱安定性が50℃まで安定であり、至適PH7.0
〜9.0と広く、Km値も(2.0±0.5)×10-2Mと小さ
くすぐれており、PH安定性も4.5〜8.5で従来のも
のより広い。
【図面の簡単な説明】
第1図の実線は本発明の新規クレアチンアミジ
ノハイドロラーゼのPHと活性の関係を表わし、第
2図の実線は温度と活性の関係を表わし、第3図
は25℃でそれぞれのPHで17時間処理したときのPH
の活性の関係を表わし、第4図はPH7.5でそれぞ
れの温度で30分処理したときの温度と活性の関係
を表わす。なお第1図〜第4図中破線は公知のシ
ユードモナス・プチダにより得られたクレアチン
アミジノハイドロラーゼの活性との関係を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記理化学的性質を有する新規クレアチンア
    ミジノハイドロラーゼ。 (a) 作用:1モルのクレアチンを加水分解し、1
    モルのサルコシンと1モルの尿素を生成する。 (b) 基質特異性:クレアチンに特異的に作用す
    る。 (c) 至適PH:7.0〜9.0。 (d) 至適温度:35℃〜45℃。 (e) PH安定性:25℃、17時間処理でPH4.5〜8.5で
    安定。 (f) 熱安定性:PH7.5、30分間の処理で50℃まで
    安定。 (g) 阻害剤:AgNO3、HgCl2、CuSO4等。 (h) Km値:(2.0±0.5)×10-2M。 (i) 分子量:100000±5000(ゲル過法による)。
JP59190136A 1984-09-11 1984-09-11 新規クレアチンアミジノハイドロラ−ゼ Granted JPS6167486A (ja)

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