JPH066974B2 - Vベルト式無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

Vベルト式無段変速機の油圧制御装置

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JPH066974B2
JPH066974B2 JP57184623A JP18462382A JPH066974B2 JP H066974 B2 JPH066974 B2 JP H066974B2 JP 57184623 A JP57184623 A JP 57184623A JP 18462382 A JP18462382 A JP 18462382A JP H066974 B2 JPH066974 B2 JP H066974B2
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port
pressure
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pulley
spring
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佳寿 安保
重明 山室
芳和 田中
春芳 久村
弘之 平野
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Nissan Motor Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/66Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings
    • F16H61/662Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members
    • F16H61/66254Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members controlling of shifting being influenced by a signal derived from the engine and the main coupling
    • F16H61/66259Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members controlling of shifting being influenced by a signal derived from the engine and the main coupling using electrical or electronical sensing or control means

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、Vベルト式無段変速機の油圧制御装置に関す
るものである。
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
Vベルト式無段変速機においては、Vベルトに押付力を
作用するプーリの作動圧であるライン圧を必要最低限の
値に制御することが好ましい。ライン圧が必要最低限の
値よりも高いと、Vベルトに必要以上の張力を与えるこ
とになり、その耐久性及び動力伝達効率が低下し、また
オイルポンプが不必要に高い油圧を吐出することになり
オイルポンプ損失も大きくなるからである。 上記問題を解決するために、本出願人は特開昭57−1
61347号において、駆動プーリシリンダ室の受圧面
積が従動プーリシリンダ室の受圧面積より大きい場合に
は、ライン圧をエンジン出力トルク及びプーリ変速比に
比例した油圧に制御することを内容とする発明を示し
た。しかし、上記発明は、プーリ必要油圧特性にある程
度近似したライン圧特性ほ得られるものの、まだ部分的
にライン圧が必要以上に高い領域が存在した。すなわ
ち、駆動プーリシリンダ室の受圧面積が従動プーリシリ
ンダ室の受圧面積よりも大きい場合には、後述の第3図
に示すように駆動プーリシリンダ室に必要な油圧P
従動プーリシリンダ室に必要な油圧Pとの大小関係が
変速比1付近で切換わるにもかかわらず、上記発明のよ
うにライン圧を変速比に応じて直線的に変化させると、
第3図に仮想線で示すように、変速比1付近では必要以
上にライン圧が高くなる。全変速比範囲にわたって両プ
ーリシリンダ室に最低限必要な油圧を確保するために
は、変速比に対して非線形に変化するライン圧が必要で
ある。しかしながら、このようなライン圧を得る装置は
従来存在せず、また知られていない。
【課題を解決するための手段】
本発明は、ライン圧調圧弁のスプリングのばね定数を非
線形特性のものとすることにより上記課題を解決する。
すなわち、本発明によるVベルト式無段変速機の油圧制
御装置では、プーリシリンダ室に供給する油圧の油圧源
であるライン圧を調圧するライン圧調圧弁のスプールの
一端にライン圧が供給され、他端には変速比の変化に対
応して移動量が決まる部材により付勢されるスプリング
が介装されており、上記スプリングは変速比大側でばね
定数が大きく変速比小側でばね定数が小さくなるように
比線形特性を有している。 上記スプリングは自由長の異なる2本のスプリングによ
って構成することができ、また上記変速比の変化に対応
して移動量が決まる部材は、プーリの可動円すい板の軸
方向への移動に追従するようにプーリの可動円すい板に
一端を拘束させたレバー及びレバーの他端と連動しスプ
リング軸方向に移動可能なスリーブによって構成するこ
とができる。
【実施例】
本発明を適用する無段変速機の動力伝達機構を第1図に
示す。エンジンのクランクシャフトと連結される入力軸
2は、前進用クラッチ4を介して、駆動プーリ6を備え
た駆動軸8に連結可能である。入力軸2には、後述の油
圧制御装置の油圧源である外接歯車式のオイルポンプ1
0が設けられている。オイルポンプ10は駆動ギア12
及び被動ギア14を有している。入力軸2には、回転と
い16が一体回転可能に取りつけてあり、この回転とい
16は略円板状の板の外周を内側へ折り曲げることによ
り油だまり18を形成し、この油だまり18の中に回転
とい16と一緒に回転する油を保持するようにしてあ
る。なお、油だまり18には、回転とい16の回転変化
に対する油の追従性を良くする羽根として作用する凹凸
を形成することが好ましい。また、回転とい16には、
常に所定量の油を油だまり18内に供給する管路(図示
してない)を設けてある。回転とい16の油だまり18
内には、回転とい16と一緒に回転する油の流れに対向
する開口を有するピトー管20を臨ませてあり、油だま
り18内の油の動圧はピトー管20によって検出可能で
ある。入力軸2と平行に副軸22が回転自在に設けてあ
り、この副軸22の一端側に後退用クラッチ24が設け
られている。入力軸2及び副軸22はそれぞれ、互いに
かみ合うギア26及び28を有している。ギア26は入
力軸2と常に一体回転可能であり、またギア28は後退
用クラッチ24を介して副軸22と一体回転可能であ
る。副軸22の他端側には、ギア34が一体に設けてあ
り、ギア34は回転自在に支持されたギア32とかみ合
っている。ギア32は、駆動軸8と一体回転可能なギア
30とかみ合っている。前進用クラッチ4及び後退用ク
ラッチ24は、いずれもそのピストン室36及び38に
後述の油圧制御装置から油圧が導かれたときに締結され
る構成となっている。前進用クラッチ4が締結されたと
きには、入力軸2から伝えられるエンジン回転は正転の
まま駆動軸8に伝達され、一方、後退用クラッチ24が
締結されたときにはエンジン回転はギア26、28、3
4、32及び30の作用によって逆転され駆動軸8に伝
達される。駆動プーリ6は、駆動軸8と一体に形成され
た固定円すい板40と、固定円すい板40に対向配置さ
れてV字状プーリみぞを形成すると共に駆動プーリシリ
ンダ室42に作用する油圧によって駆動軸8の軸方向に
移動可能である可動円すい板44とから成っている。な
お、V字状プーリみぞの最大幅は、可動円すい板44が
図中で左方へ所定量移動したときに作用するストッパ
(図示してない)によって規制される。駆動プーリ6の
固定円すい板40にも前述の回転とい16とほぼ同様の
回転とい46が設けてある。回転とい46の油だまり4
7内の油の動圧はピトー管48によって検出可能であ
り、また油だまり47内には油管(図示してない)によ
って常に所定量の油が供給される。駆動プーリ6はVベ
ルト50によって従動プーリ51と伝動可能に連結され
ているが、この従動プーリ51は回転自在な従動軸52
上に設けられている。従動プーリ51は、従動軸52と
一体に形成された固定円すい板54と、固定円すい板5
4に対向配置されてV字状プーリみぞを形成すると共に
従動プーリシリンダ室56に作用する油圧及びスプリン
グ57によって従動軸52の軸方向に移動可能である可
動円すい板58とから成っている。駆動プーリ6の場合
と同様に、可動円すい板58の軸方向の動きは、図示し
てないストッパによって制限されて最大のV字状プーリ
みぞ幅以上とならないようにしてある。なお、従動プー
リシリンダ室56の受圧面積は駆動プーリシリンダ室4
2の受圧面積の約1/2としてある。従動軸52と一体
回転するように設けられたギア60は、リングギア62
とかみ合っている。すなわち、従動軸52の回転力は、
ギア60を介してリングギア62に伝達される。リング
ギア62が取り付けられたデフケース64には、1対の
ピニオンギア66及び68及びこのピニオンギア66及
び68とかみ合って差動装置70を構成する1対のサイ
ドギア72及び74が設けられている。サイドギア72
及び74にはそれぞれ出力軸76及び78が連結され
る。 上記のような無段変速機の動力伝達機構にエンジンのク
ランクシャフトから入力された回転力は、入力軸2から
前進用クラッチ4を介して駆動軸8に(又は、入力軸2
からギア26、ギア28、後退用クラッチ24、副軸2
2、ギア34、ギア32及びギア30を介して駆動軸8
に)伝えられ、次いで駆動プーリ6、Vベルト50、従
動プーリ51、従動軸52へと伝達されていき、更にギ
ア60を介してリングギア62に入力され、次いで差動
装置70の作用により出力軸76及び78に回転力が伝
達される。上記動力伝達の際、前進用クラツチ4が締結
され後退用クラッチ24が解放されている場合には、駆
動軸8は入力軸2と同一方向に回転し、出力軸76及び
78は前進方向に回転される。また逆に、前進用クラッ
チ4が解放され後退用クラッチ24が締結されている場
合には、駆動軸8は入力軸2と逆方向に回転し、出力軸
76及び78は後退方向に回転する。この動力伝達の際
に、駆動プーリ6の可動円すい板44及び従動プーリ5
1の可動円すい板58を軸方向に移動させてVベルト5
0との接触位置半径を変えることにより、駆動プーリ6
と従動プーリ51との回転比を変えることができる。例
えば、駆動プーリ6のV字状プーリみぞの幅を拡大する
と共に従動プーリ51のV字状プーリみぞの幅を縮小す
れば、駆動プーリ6側のVベルト接触位置半径は小さく
なり、従動プーリ51側のVベルト接触位置半径は大き
くなり、結局大きな変速比が得られることになる。可動
円すい板44及び58を逆方向に移動させれば、上記と
全く逆に変速比は小さくなる。 次に、この無段変速機の油圧制御装置について説明す
る。油圧制御装置は第2図に示すように、オイルポンプ
10、ライン圧調圧弁102、マニアル弁104、変速
制御弁106、クラッチ完全締結制御弁108、変速モ
ータ110、変速操作機構112、スロットル弁11
4、スターティング弁116、スタート調整弁118、
最大変速比保持弁120、リバースインヒビター弁12
2、潤滑弁124等から成っている。 オイルポンプ10は、前述のように入力軸2によって駆
動されて、タンク130内の油をストレーナ131を介
して吸引し油路132に吐出する。油路132の吐出油
は、ライン圧調圧弁102のポート146d及び146
eに導かれて、後述のようにライン圧として所定圧力に
調圧される。油路132は、スロットル弁114のポー
ト192c及び変速制御弁106のポート172bにも
連通している。また、油路132は従動プーリシリンダ
室56にも連通している。すなわち、従動プーリシリン
ダ室56には常にライン圧が供給されている。 マニアル弁104は、4つのポート134a、134
b、134c及び134dを有する弁穴134と、この
弁穴134に対応した2つのランド136a及び136
bを有するスプール136とから成っている。運転席の
セレクトレバー(図示していない)によって動作される
スプール136はP、R、N、D及びLレンジの5つの
停止位置を有している。ポート134aはドレーンポー
トであり、ポート134bは油路138によってリバー
スインヒビター弁122のポート240cと連通してい
る。またポート134cは油路140によってスターテ
ィング弁116のポート204aと連通し、ポート13
4dは油路142によって前進用クラッチ4のピストン
室36に連通している。スプール136がPの位置で
は、後述のスターティング弁116によって制御される
油路140のスタート圧が加圧されたポート134cは
ランド136bによって閉鎖され、前進用クラッチ4の
ピストン室36は油路142及びポート134dを介し
てドレーンされ、また、後退用クラッチ24のピストン
室38は油路144、リバースインヒビター弁122の
ポート240b及び240c、油路138及びポート1
34bを介してドレーンされる。スプール136がR位
置にあると、ポート134bとポート134cとがラン
ド136a及び136b間において連通して、(リバー
スインヒビター弁122が図中上半部状態にあるときに
は)後退用クラッチ24のピストン室38に油路140
のスタート圧が供給され、他方、前進用クラッチ4のピ
ストン室36はポート134dを経てドレーンされる。
スプール136がN位置にくると、ポート134cはラ
ンド136a及び136bによってはさまれて他のポー
トに連通することができず、一方、ポート134b及び
134dは共にドレーンされるから、P位置の場合と同
様に後退用クラッチ24のピストン室38及び前進用ク
ラッチ4のピストン室36は共にドレーンされる。スプ
ール136がD又はL位置にあるときは、ポート134
cとポート134dとがランド136a及び136b間
において連通して、前進用クラッチ4のシリンダ室36
にライン圧が供給され、他方、後退用クラッチ24のピ
ストン室38はポート134bを経てドレーンされる。
これによって、結局、スプール136がP又はN位置に
あるときには、前進用クラッチ4及び後退用クラッチ2
4は共に解放されて動力の伝達がしゃ断され入力軸2の
回転力が駆動軸8に伝達されず、スプール136がR位
置では後退用クラッチ24が締結されて(リバースイン
ヒビター弁122が図中上半部状態の場合)、出力軸7
6及び78は前述のように後退方向に駆動され、またス
プール136がD又はL位置にあるときには前進用クラ
ッチ4が締結されて出力軸76及び78は前進方向に駆
動されることになる。なお、D位置とL位置との間には
上述のように油圧回路上は何の相違もないが、両位置は
電気的に検出されて異なった変速パターンに応じて変速
するように後述の変速モータ110の作動が制御され
る。 ライン圧調圧弁102は、6つのポート146a、14
6b、146c、146d、146e及び146fを有
する弁穴146と、この弁穴146に対応して5つのラ
ンド148a、148b、148c、148d及び14
8eを有するスプール148と、軸方向に移動自在なス
リーブ150と、スプール148とスリーブ150との
間に並列に設けられた2つのスプリング152及び15
4と、から成っている。スリーブ150は、ピン156
を支点として揺動するレバー158の一端から押圧力を
受けるようにしてある。レバー158の他端は駆動プー
リ6の可動円すい板44の外周に設けたみぞにかみ合っ
ている。従って、変速比が大きくなるとスリーブ150
は図中右側に移動し、変速比が小さくなるとスリーブ1
50は図中左側に移動する。2つのスプリング152及
び154のうち、外周側のスプリング152は常に両端
をそれぞれスリーブ150及びスプール148に接触さ
せて圧縮状態にあるが、内周側のスプリング154はス
リーブ150が所定以上図中右方向に移動してはじめて
圧縮されるようにしてある。ライン圧調圧弁102のポ
ート146aは油路160を介して変速制御弁106の
ポート172aと接続されている。ポート146bには
スロットル圧回路である油路162からスロットル圧が
供給されている。ポート146cは潤滑回路である油路
164に連通している。ポート146d及び146eに
はライン圧回路である油路132からライン圧が供給さ
れている。ポート146fはドレーンポートである。な
お、ポート146a、146b及び146eの入口には
それぞれオリフィス166、168及び170が設けて
ある。結局このライン圧調圧弁102のスプール148
には、スプリング152による力(又はスプリング15
2及び154による力)、ポート146aの油圧がラン
ド148a及び148b間の面積差に作用する力及びポ
ート146bの油圧(スロットル圧)がランド148b
及び148c間の面積差に作用する力という3つの右方
向の力と、ランド148d及び148e間の面積差に作
用するポート146eの油圧(ランド圧)による力とい
う左方向の力とが作用するが、スプール148はポート
146dからポート146cへの油の洩れ量を調節して
常に左右方向の力が平衡するようにポート146eのラ
イン圧を制御する。従ってライン圧は、変速比が大きい
ほど高くなり、ポート146aの油圧(この油圧は後述
のように急変速時のみ作用し、ライン圧と同じ油圧であ
る)が高いほど高くなり、またポート146bに作用す
るスロットル圧が高いほど高くなる。このようにライン
圧を調節するのは、変速比が大きいほどプーリのVベル
ト押付力を大きくする必要があり、また急変速時に急速
にプーリシリンダ室に油を供給する必要があり、まスロ
ットル圧が高い(すなわち、エンジン吸気管負圧が小さ
い)ほどエンジン出力トルクが大きいので油圧を上げて
プーリのVベルト押圧力を増大させて摩擦による動力伝
達トルクを大きくするためである。 変速制御弁106は、4つのポート172a、172
b、172c及び172dを有する弁穴172と、この
弁穴172に対応した3つのランド174a、174b
及び174cを有するスプール174と、スプール17
4を図中左方向に押すスプリング174とから成ってい
る。ポート172aは前述のように油路160を介して
ライン圧調圧弁102のポート146aと連通してお
り、ポート172bはライン圧回路である油路132と
連通してライン圧が供給されており、ランド172cは
油路176を介して最大変速比保持弁120のポート2
30dと連通しており、またポート172dは潤滑回路
である油路164と連通している。なお、ポート172
dの入口にはオリフィス177が設けてある。スプール
174の左端は後述の変速操作機構112のレバー17
8のほぼ中央部にピン181によって連結されている。
ランド174bの軸方向長さはポート172cの幅より
も多少小さくしてある。従って、ポート172bに供給
されるライン圧はランド174bの図中左側部分とポー
ト172cとの間のすきまを通ってポート172cに流
れ込むが、その一部はランド174bの図中右側部分と
ポート172cとの間のすきまからポート172dへ排
出されるので、ポート172cの圧力は上記両すきまの
面積の比率によって決定される圧力となる。従って、ス
プール174が右方向に移動するに従ってポート172
cのライン圧側のすきまが大きくなり排出側のすきまが
小さくなるのでポート172cの圧力は次第に高くなっ
ていく。ポート172cの油圧は、油路176、最大変
速比保持弁120(ただし、図中下半部状態)及び油路
180を介して駆動プーリシリンダ室42へ供給され
る。従って、駆動プーリ6の駆動プーリシリンダ室42
の圧力は高くなりV字状プーリみぞの幅が小さくなり、
他方、従動プーリ51の従動プーリシリンダ室56には
常に油路132からライン圧が供給されているが従動プ
ーリシリンダ室56の受圧面積は駆動プーリシリンダ室
42の受圧面積の約1/2となっているため駆動プーリ
6側と比較して相対的にVベルト押付力が小さくなって
V字状プーリみぞの幅が大きくなる。すなわち、駆動プ
ーリ6のVベルト接触半径が大きくなると共に従動プー
リ51のVベルト接触半径が小さくなるので変速比は小
さくなる。逆にスプール172を左方向に移動させる
と、上記と全く逆の作用により、変速比は大きくなる。 変速操作機構112のレバー178は前述のようにその
ほぼ中央部において変速制御弁106のスプール174
とピン181によって結合されているが、レバー178
の一端は前述のレバー158のスリーブ150と接触す
る側の端部とピン183によって結合されており(な
お、図示の都合上、レバー158上のピン183と、レ
バー178上のピン183とが別々に示してあるが、実
際には両者は同一の部材である)、また他端はロッド1
82にピン185によって結合されている。ロッド18
2はラック182cを有しており、このラック182c
は変速モータ110のピニオンギア110aとかみ合っ
ている。このような変速操作機構112において、変速
制御装置300によって制御される変速モータ110の
ピニオンギア110aを回転することによりロッド18
2を例えば右方向に移動させると、レバー178はピン
183を支点として反時計方向に回転し、レバー178
に連結された変速制御弁106のスプール174を右方
向に動かす。これによって、前述のように、駆動プーリ
6の可動円すい板44は右方向に移動して駆動プーリ6
のV字状プーリみぞ間隔は小さくなり、同時にこれに伴
なって従動プーリ51のV字状プーリみぞ間隔は大きく
なり、変速比は小さくなる。レバー178の一端はピン
183によってレバー158と連結されているので、可
動円すい板44が右方向に移動してレバー158が反時
計方向に回転すると今度はレバー178の他端側のピン
185を支点としてレバー178は反時計方向に回転す
る。このためスプール174は左方向に引きもどされ
て、駆動プーリ6及び従動プーリ51を変速比が大きい
状態にしようとする。このような動作によってスプール
174、駆動プーリ6及び従動プーリ51は、変速モー
タ110の回転位置に対応して所定の変速比の状態で安
定する。変速モータ110を逆方向に回転した場合も同
様である(なお、ロッド182は変速比最大値に対応す
る位置を越えて更に図中で左側(オーバストローク領
域)へ移動可能であり、オーバストローク領域に移動す
ると変速基準スイッチ298が作動し、この信号は変速
制御装置300に入力される)。従って、変速モータ1
10を所定の変速パターンに従って作動させると、変速
比はこれに追従して変化することになり、変速モータ1
10を制御することによって無段変速機の変速を制御す
ることができる。 なお、変速モータ110を変速比大側に急速に作動させ
ると、変速制御弁106のスプール174は一時的に図
中左側に移動させられる(ただし、変速の進行に伴ない
次第に中央位置に復帰する)。スプール174が大きく
左側に移動すると、ポート172aと172bとがラン
ド174a及び174b間で連通し、油路160にライ
ン圧が供給される。油路160のライン圧はライン圧調
圧弁106のポート146aに作用し、前述のようにラ
イン圧を上昇させる。すなわち、変速比大側へ急速に変
速する場合にはライン圧が高くなる。これによって、従
動プーリシリンダ室56に急速に油を送り込み、迅速に
変速させることができる。 変速モータ(以下の説明においては「ステップモータ」
という用語を使用する)110は、変速制御装置300
から送られてくるパルス数信号に対応して回転位置が決
定される。変速制御装置300からのパルス数信号は所
定の変速パターンに従って与えられる。 クラッチ完全締結制御弁108は、その弁体を変速操作
機構112のロッド182と一体に形成してある。すな
わち、クラッチ完全締結制御弁108はポート186a
及び186bを有する弁穴186と、ロッド182に形
成したランド182a及び182bとから成っている。
ポート186aは油路188によって前述のピトー管4
8と連通している。すなわち、ポート186aには駆動
プーリ6の回転速度に対応した信号油圧が供給されてい
る。ポート186bは、油路190を介してスターティ
ング弁116のポート204eと連通している。通常は
ポート186aと186bとはランド182a及び18
2b間において連通しているが、ロッド182が変速比
最大値に対応する位置(変速基準スイッチ298がオン
となる位置)を越えてオーバストローク領域に移動した
ときにのみポート186aは封鎖されポート186bは
ドレーンされるようにしてある。すなわち、クラッチ完
全締結制御弁108は、通常は駆動プーリ6の回転速度
信号油圧をスターティング弁116のポート204eに
供給し、ロッド182が最大変速比位置を越えてオーバ
ストローク領域に移動したときに上記信号油圧の供給を
停止する機能を有する。 スロットル弁114は、ポート192a、192b、1
92c、192d及び912eを有する弁穴192と、
弁穴192に対応した3つのランド194a、194b
及び194cを有するスプール194と、スプール19
4を図中右側に押すスプリング196と、スプール19
4に押力を作用する負圧ダイヤフラム198とから成っ
ている。負圧ダイヤフラム198は、エンジン吸気管負
圧が所定値(例えば、300mmHg)よりも低い(大
気圧に近い)場合にスプール194に負圧に反比例した
力を作用し、エンジン吸気管負圧が所定値よりも高い場
合には全く力を作用しないようにしてある。ポート19
2aは潤滑回路である油路164と連通しており、ポー
ト192b及び192dはスロットル圧回路である油路
162と連通しており、ポート192cはライン圧回路
である油路132と連通しており、またポート192e
はドレーンポートである。ポート192dの入口にはオ
リフィス202が設けてある。スプール194には、ス
プリング196の力及び負圧ダイヤフラム198による
力という図中右向きの力と、ランド194b及び194
c間の面積差に作用するポート192dの油圧による力
という図中左向きの力とが作用するが、スロットル弁1
14は上記両方向の力がつり合うようにポート192c
のライン圧を圧力源としポート192aを排出ポートと
して周知の調圧作用を行なう。これによってポート19
2b及び192dにはスプリング196及び負圧ダイヤ
フラム198による力に対応したスロットル圧が発生す
る。このようにして得られたスロットル圧は、エンジン
吸気管負圧に応じて調圧されているので、エンジン出力
トルクに対応する。すなわち、エンジン出力トルクが大
きければ、スロットル圧もこれに対応して高い油圧とな
る。 スターティング弁116は、ポート204a、204
b、204c、204d及び204eを有する弁穴20
4と、ランド206a、206b、206c及び206
dを有するスプール206(なお、ランド206aの図
中左側の部分はテーパ状に縮径されている)と、スプー
ル206を図中右方向に押すスプリング208とから成
っている。ポート204aは、スロットル圧回路である
油路162とオリフィス210を介して接続された油路
140と連通している。ポート204bはドレーン回路
である油路200(この油路はオイルポンプ10とスト
レーナ131との間に連通している)を介してドレーン
されている。ポート204cは油路212を介してスタ
ート調整弁118と接続されている。ポート204dは
油路214によって前述のピトー管20と連通してい
る。すなわち、ポート204dには入力軸2の回転速度
に対応した信号油圧(すなわち、エンジン回転速度信号
油圧)が供給されている。ポート204eは前述のよう
に油路190によってクラッチ完全締結制御弁108の
ポート186bと連通している。ポート204c、ポー
ト204d、ポート204eの入口にはそれぞれオリフ
ィス216、218及び220が設けてある。スターテ
ィング弁116はスプール206の位置に応じてポート
204aの油をポート204bに排出することにより油
路140の油圧(スタート圧)をスロットル圧よりも減
圧された油圧とする機能を有する。すなわち、スプール
206が図中左側寄りに位置している場合にはポート2
04aからポート204bへのすきまが小さいためポー
ト204aの油圧は高く、逆にスプール206が図中右
側に移動するとポート204aからポート204bへの
すきまが大きくなって油の漏れ量が増大しポート204
aの油圧が低くなる。なお、スロットル圧回路である油
路162とスタート圧回路である油路140とはオリフ
ィス210を介して接続されているため、油路140の
油圧が低くなっても油路162のスロットル圧は実質的
に影響を受けない。スプール206の位置は、スプリン
グ208の力及びランド206b及び206c間の面積
差に作用する油圧(スタート調整圧)による力という右
向きの力と、ランド206c及び206d間の面積差に
作用するポート204dの油圧(エンジン回転速度信号
油圧)による力及びランド206dに作用するポート2
04eの油圧(駆動プーリ回転速度信号油圧)による力
という左向きの力とのつり合いによって決定される。す
なわち、後述のスタート調整バルブ118によって得ら
れる油路212のスタート調整圧が高いほど油路140
のスタート圧は低くなり、エンジン回転速度信号油圧及
び駆動プーリ回転速度信号油圧が高いほどスタート圧は
高くなる。発進時には、前述のクラッチ完全締結制御弁
108のロッド182は最も左へ移動しており、油路1
90はドレーンされているため、スターティング弁11
6のポート204eには駆動プーリ回転速度油圧信号は
作用していない。従って、スタート圧はスタート調整圧
及びエンジン回転速度信号油圧によって制御され、エン
ジン回転速度の上昇にともなって緩やかに上昇する。こ
のスタート圧は前進用クラッチ4(又は後退用クラッチ
24)に供給され、これを徐々に締結していき、円滑な
発進を可能とする。発進がある程度進行すると、ステッ
プモータ110の作用によりクラッチ完全締結制御弁1
08が切換わり、油路190を介してポート204eに
駆動プーリ回転速度信号油圧が供給され、スタート圧は
急激に上昇する。これによって前進用クラッチ4(又は
後退用クラッチ24)は確実に締結され、滑りのない状
態となる。なお、スターティング弁116は、ポート2
04aに供給されるエンジン出力トルクに応じたスロッ
トル圧を調圧し前進用クラッチ4及び後退用クラッチ2
4に供給するから、前進用クラッチ4及び後退用クラッ
チ24に不必要に高い油圧が作用することはない。この
ことは前進用クラッチ4及び後退用クラッチ24の耐久
性能上好適である。 スタート調整弁118は、油路212の油のポート22
2(このポート222はドレーン回路である油路200
と連通している)への排出量をプランジャ224aによ
って調節可能なフォースモータ224によって構成され
ている。油路212には潤滑油路である油路164から
オリフィス226を介して低圧の油が供給されている。
フォースモータ224はその通電量に反比例して油路2
12の油を排出するため、油路212の油圧(スタート
調整圧)は通電量によって制御される。フォースモータ
224の通電量は変速制御装置300によって制御され
る。車両が停止したアイドリング状態においては、この
スタート調整弁118によって得られるスタート調整弁
によって、スタート圧(スターティング弁116によっ
て調圧される油圧)は前進用クラッチ4又は後退用クラ
ッチ24が締結開始直前の状態となるように制御され
る。発進前には常にこのスタート圧が前進用クラッチ4
又は後退用クラッチ24に供給されているので、エンジ
ン回転の上昇にともなって直ちに前進用クラッチ4又は
後退用クラッチ24が締結を開始し、エンジンの空吹き
を生ずることはなく、またエンジンのアイドリング回転
速度が通常より高い場合であっても誤発進することはな
い。 最大変速比保持弁120は、ポート230a、230
b、230c、230d、230e及び230fを有す
る弁穴230と、ランド232a、232b及び232
cを有するスプール232と、スプール232を図中左
方向に押すスプリング234とから成っている。ポート
230aには油路188から駆動プーリ回転速度信号油
圧が導かれており、ポート230cは油路180によっ
て駆動プーリシリンダ室42及びリバースインヒビタ弁
122のポート240dと連通しており、またポート2
30dは油路176を介して変速制御弁106のポート
172cと連通している。ポート230bは油路200
を介してドレーンされ、またポート230fはドレーン
ポートである。ポート230a及び230eの入口には
オリフィス236及び238が設けてある。ランド23
2aと232bとは同径であり、ランド232cはこれ
らよりも小径である。この最大変速比保持弁120は、
変速制御弁106の状態にかかわらず発進時においては
最大変速比を実現する弁である。これによって、ステッ
プモータ110の故障等によって変速制御弁106が変
速比小側で固定されても、最大変速比状態となって発進
することができる。車両が停止した状態では、駆動プー
リ回転速度信号油圧が0であるためスプール232を図
中右方向に押す力が存在せず、スプール232はスプリ
ング234によって押されて図中上半部に示す状態にあ
る。従って、駆動プーリシリンダ室42は油路180、
ポート230c、ポート230b及び油路200を介し
てドレーンされており、無段変速機は必ず最大変速比状
態となる。この状態は、スプール232のランド232
aの面積に作用するポート230aの油圧(駆動プーリ
回転速度信号油圧)による図中右向きの力がランド23
2b及び232c間の面積差に作用するポート230e
の油圧(エンジン回転速度信号油圧)による力及びスプ
リング234による力という左向きの力に打ち勝つまで
維持される。すなわち、前進用クラッチ4の締結が開始
され駆動プーリ6がある程度の速度で回転するようにな
る(つまり前進用クラッチ4の滑りが小さくなる)まで
は最大変速比のままである。駆動プーリ6が所定以上の
速度で回転するようになると最大変速比保持弁120は
図中下半部の位置に切換わり、ポート230cと230
dとが連通するため、駆動プーリシリンダ室42に変速
制御弁106からの油圧が供給され、無段変速機は変速
可能な状態となる。最大変速比保持弁120のスプール
232がいったん図中下半部に示す状態となると、ラン
ド232b及び232c間の面積差に作用していた油圧
がポート230fからドレーンされるため、スプール2
32は駆動プーリ回転速度信号油圧が非常に低くなるま
で上半部に示す位置に復帰しない。すなわち、車速が非
常に低くなって停止直前にスプール232は上半部に示
す位置に復帰し、最大変速比状態となる。なお、駆動プ
ーリ回転速度信号油圧は、駆動プーリ6が逆回転してい
る場合(すなわち、後退用クラッチ24が作動している
場合)には油圧が0であるから、後退時にも必ず最大変
速比状態となる。 リバースインヒビター弁122は、ポート240a、2
40b、240c及び240dを有する弁穴240と、
等径のランド242a及び242bを有するスプール2
42と、スプール242を図中右方向に押すスプリング
244とから成っている。ポート240aはドレーンポ
ートであり、ポート240bは油路144を介して後退
用クラッチ24のピストン室38と連通しており、ポー
ト240cは油路138を介してマニアル弁104のポ
ート134bと連通しており、ポート240dは駆動プ
ーリシリンダ室42へ油圧を供給する油路180と接続
されている。このリバースインヒビター弁122は、前
進走行中に誤ってマニアル弁104をR位置にセレクト
したときに、後退用クラッチ24が作動することを阻止
する弁である。車両が停止している場合には、前述の最
大変速比保持弁120の作用により油路180(すなわ
ち、駆動プーリシリンダ室42)の油圧はドレーンされ
ている。従って、リバースインヒビター弁122のスプ
ール242に図中左向きの力が作用しないため、スプー
ル242はスプリング244に押されて図中上半部に示
す位置にあり、ポート240bと240cとが連通して
いる。この状態でマニアル弁104をR位置にセレクト
すると、マニアル弁104のポート134bの油圧は油
路138、ポート240c、ポート240b及び油路1
44を介して後退用クラッチ24のピストン室38に供
給される。これによって後退用クラッチ24が作動し、
後退状態となる。しかし、車両が前進走行中は、最大変
速比保持弁120は停止直前まで図中下半部に示す位置
にあり、油路180には油路176から油圧が供給され
ている。この油圧はリバースインヒビター弁122のポ
ート240dに作用するので、リバースインヒビター弁
122は図中下半部に示す状態となり、油路138と1
44との連通が阻止され、後退用クラッチ24のピスト
ン室38の油圧はポート240aからドレーンされる。
従って、この状態においてマニアル弁104をR位置に
セレクトしても後退用クラッチ24のピストン室38に
は油圧が供給されない。これによって、前進走行中に動
力伝達機構が後退状態となって破損するという事態を防
止することができる。 潤滑弁124は、ポート250a、250b、250c
及び250dを有する弁穴250と、等径のランド25
2a及び252bを有するスプール252と、スプール
252を図中左方向に押すスプリング254とから成っ
ている。ポート250aはクーラ260の下流側に連通
する油路164と接続されており、ポート250bはス
ロットル圧回路である油路162と接続されており、ポ
ート250cはクーラ260の上流側と連通する油路2
58と接続されており、ポート250dはドレーン回路
である油路200と接続されている。この潤滑弁124
は、ポート250bのスロットル圧を油圧源として周知
の調圧作用によりポート250aの油圧をスプリング2
54に対応した一定の油圧とし、これを油路164に供
給する。油路164の油は回転とい16及び46への供
給及び潤滑に使用された後、タンク130へドレーンさ
れる。 次に本発明のライン圧調圧弁102の作用の更に詳細な
説明をする前に、プーリシリンダ室の必要油圧について
説明しておく。 プーリシリンダ室の必要油圧は、特願昭56−4475
2号に示されているように、次式で示される。 P=Q/S=Q/S P:プーリシリンダ室必要油圧 Q:プーリ押し付け力 S:プーリシリンダ室受圧面積 (なお、サフィックス1は駆動プーリ側、サフィックス
2は従動プーリ側を示す) Vベルトが滑らないためQ、Qの最小値は次式で示
される。 Q=(T・cosθ)/(2μ・r:エンジン出力トルク θ:プーリみぞ頂角 μ:Vベルトとプーリとの間の摩擦係数 r:Vベルト走行半径 φ:Vベルトのプーリみぞとの接触角 ρn:摩擦伝動部の摩擦角 λ:Vベルトの変速特性値 上記各値を所定値に設定してP及びPを計算して
(なお、本実施例ではS/S=1/2である)、そ
の結果を図示すると第3図のようになる。この図からわ
かるように、PとPとが変速比1付近で交差する。
ライン圧はPとPの高い方よりも常にわずかに高い
状態にあることが理想的であるから、第3図に破線によ
って示すようなライン圧特性が好ましい(なお、参考の
ために、特願昭56−44752号に示される発明によ
って得られるライン圧特性を示すと、仮想線によって示
すようになる)。以下、上記のようなライン圧特性がラ
イン圧調圧弁102によって得られることを説明する。 前述のように、ライン圧調圧弁102はスプリング15
2及び154による力及びポート146bのスロットル
圧による力とつり合うようにライン圧を調圧するが、変
速比が小さい場合にはスプリング54は力を作用しな
い。すなわち、変速比が小さい場合には駆動プーリの可
動円すい板32は第2図中で右方向に移動しており、レ
バー158は反時計方向に回転しており、このためスリ
ーブ150は第2図中左方向に移動した状態にある。従
って、自由長の短いスプリング154は非圧縮状態にあ
る。他方のスプリング152による力のみがスプール1
48に作用するので、そのばね定数は小さい。従って、
スリーブ150の移動量(すなわち、変速比の変化)に
対するライン圧の変化は小さい。しかし、スリーブ15
0が所定値以上第2図中左方向に移動すると、スプリン
グ154が圧縮され始める。このためばね定数は2つの
スプリング152及び154のばね定数を加算したもの
となって大きくなる。従って、スリーブ150の移動量
に対するライン圧の変化は大きくなる。上記ライン圧の
変化を横軸に変速比をとって図示すると第4図のように
なる。すなわち、ライン圧は1箇所で折れ曲った直線
(変速比小側では傾きが緩やかであり、変速比大側では
傾きが急である)によって示される。 上記ライン圧特性を示す直線の折れ曲がり点及び傾斜は
スプリング154の長さ及びスプリング152、154
のばね定数を変えることにより所望どおり設定すること
ができる。従って、第3図に示したプーリの必要油圧曲
線に沿ってライン圧を設定することができる。 なお、上記実施例では複数(2本)のスプリングを用い
てばね定数を非線形とするようにしたが、非線形特性を
有するスプリング(不等ピッチスプリング、不等径スプ
リング、不等線径スプリング等)を用いて、非線形ライ
ン圧特性を得るようにしてもよい。
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によると、ライン圧調
圧弁のスプールに力を作用するスプリングを、変速比大
側でばね定数が大きく、変速比小側でばね定数が小さく
なる非線形特性のものとしたので、Vベルトの耐久性及
び伝動効率が向上し、またオイルポンプ損失が減少する
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はVベルト式無段変速機の動力伝達機構を示す
図、第2図は油圧制御装置を示す図、第3図はプーリの
必要油圧を示す線図、第4図はライン圧特性を示す線図
である。 2…入力軸、4…前進用クラッチ、6…駆動プーリ、8
…駆動軸、10…オイルポンプ、12…駆動ギア、14
…被動ギア、16…回転とい、18…油だまり、20…
ピトー管、22…副軸、24…後退用クラッチ、26,
28,30,32,34…ギア、36,38…ピストン
室、40…固定円すい板、42…駆動プーリシリンダ
室、44…可動円すい板、46…回転とい、47…油だ
まり、48…ピトー管、50…Vベルト、51…従動プ
ーリ、52…従動軸、54…固定円すい板、56…従動
プーリシリンダ室、57…スプリング、58…可動円す
い板、60…ギア、62…リングギア、64…デフケー
ス、66,68…ピニオンギア、70…差動装置、7
2,74…サイドギア、76,78…出力軸、102…
ライン圧調圧弁、104…マニアル弁、106…変速制
御弁、108…クラッチ完全締結制御弁、110…変速
モータ、112…変速操作機構、114…スロットル
弁、116…スターティング弁、118…スタート調整
弁、120…最大変速比保持弁、122…リバースイン
ヒビター弁、124…潤滑弁、130…タンク、131
…ストレーナ、132…油路、134…弁穴、136…
スプール、138,140,142,144…油路、1
48…スプール、150…スリーブ、152,154…
スプリング、156…ピン、158…レバー、160,
162,164…油路、166,168,170…オリ
フィス、172…弁穴、174…スプール、175…ス
プリング、176…油路、178…レバー、180…油
路、181,183,185…ピン、182…ロッド、
190…油路、192…弁穴、194…スプール、19
6…スプリング、198…負圧ダイヤフラム、200…
油路、202…オリフィス、204…弁穴、206…ス
プール、208…スプリング、212,214…油路、
216,218,220…オリフィス、224…フォー
スモータ、226…オリフィス、232…スプール、2
34…スプリング、242…スプール、244…スプリ
ング、250…弁穴、252…スプール、254…スプ
リング、258…油路、260…クーラ、298…変速
基準スイッチ、300…変速制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久村 春芳 神奈川県横須賀市夏島町1番地 日産自動 車株式会社追浜工場内 (72)発明者 平野 弘之 神奈川県横須賀市夏島町1番地 日産自動 車株式会社追浜工場内 (56)参考文献 特開 昭56−153147(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動プーリ、従動プーリ及び両プーリに巻
    き掛けられたVベルトを有し、駆動プーリシリンダ室及
    び従動プーリシリンダ室に作用する油圧に応じて両プー
    リ間の変速比が可変であるVベルト式無段変速機の油圧
    制御装置において、 プーリシリンダ室に供給する油圧の油圧源であるライン
    圧を調圧するライン圧調圧弁のスプールの一端にライン
    圧が供給され、他端には変速比の変化に対応して移動量
    が決まる部材により付勢されるスプリングが介装されて
    おり、上記スプリングは変速比大側でばね定数が大きく
    変速比小側でばね定数が小さくなるように非線形特性を
    有していることを特徴とするVベルト式無段変速機の油
    圧制御装置。
  2. 【請求項2】前記スプリングは自由長の異なる2本のス
    プリングによって構成され、前記変速比の変化に対応し
    て移動量が決まる部材は、プーリの可動円すい板の軸方
    向への移動に追従するようにプーリの可動円すい板に一
    端を拘束させたレバー及びレバーの他端と連動しスプリ
    ング軸方向に移動可能なスリーブによって構成される特
    許請求の範囲第1項記載のVベルト式無段変速機の油圧
    制御装置。
JP57184623A 1982-10-22 1982-10-22 Vベルト式無段変速機の油圧制御装置 Expired - Lifetime JPH066974B2 (ja)

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DE8383110544T DE3372008D1 (en) 1982-10-22 1983-10-21 Hydraulic control system for continuously variable v-belt transmission

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