JPH0654374B2 - ハロゲン化銀感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀感光材料の処理方法

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JPH0654374B2
JPH0654374B2 JP62297833A JP29783387A JPH0654374B2 JP H0654374 B2 JPH0654374 B2 JP H0654374B2 JP 62297833 A JP62297833 A JP 62297833A JP 29783387 A JP29783387 A JP 29783387A JP H0654374 B2 JPH0654374 B2 JP H0654374B2
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    • G03C5/26Processes using silver-salt-containing photosensitive materials or agents therefor
    • G03C5/29Development processes or agents therefor

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はハロゲン化銀感光材料を自動現像装置を用いて
現像処理する方法に関する。
(従来技術) ハロゲン化銀写真感光材料は、他の写真材料より格段に
すぐれた画質と感度を持つ反面、画像を得るのに湿式で
長時間の処理を必要とすることが欠点である。
この欠点を改善するため、いろいろの手段が研究されて
きたが、現像処理時間の短縮の面では現像温度を高くす
ることが有効な手段である。例えば、高温に加熱した現
像液を感光材料に塗り付けたり、噴射したり、あるい
は、適当なウェッブを用いて接触させるなどの専用処理
装置による試みが行なわれており、これらはJ.C.Barns
とL.J.Fortmillers,Photog.Science and Engineering
.269(1963)に括められている。
汎用の現像処理装置を用いる場合でも、現像温度を高く
して迅速化を図ることは、歴史的に行なわれてきたこと
であり、例えば1972年にはエクタクローム−160
の52℃の高温短時間現像とそれに用いる現像機がイー
ストマンコダック社より報告されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、現像温度を高くすることは、現像液の蒸発、経
時劣化の増大、熱エネルギーコストの増加、作業環境の
悪化、仕上り写真特性(例えばかぶり値、現像感度、発
色濃度、コントラストなど)の変動・再現性の悪化、過
現像によるかぶりの増大、過度の膨潤による引掻き傷、
スリ傷、レチキュレーション等の官能故障の発生や乾燥
負荷の増大等の諸問題が生じ易い。
そのために、現像時間の短縮は、近年は現像促進剤など
の素材、感光材料の設計、処理工程の設計などの面での
改良によって進められているのが実状で、現像処理温度
は上述のカラーリバーサルフィルムの52℃の処理、カ
ラーネガフィルムの38℃処理が市場で行なわれていた
1972年当時と大きな変化はない。
一方、現像液を写真感光材料を適用する方法、装置につ
いて述べると、もっとも標準的で一般的なのは現像バッ
ト、現像タンクなどに現像液を満たしてその中へ感光材
料を浸す浸浴型であるが、そのほかに、現像液を浸ませ
たウェッブと接触させるウェップ処理、ホッパー又はロ
ーラーを用いて現像液を塗り付ける塗り付け処理、液を
ジェット状に噴射する方式、あるいはミスト状にして吹
きつける噴霧方式、感光材料面上に液膜にして適用する
展開処理、薄い液層にして感光材料面上を流動させる薄
層処理などが知られている。これらはいずれも写真材料
の使用目的に応じて工夫された方式であるが、迅速化と
いう観点から見ると、方式によって現像速度に若干の差
はあるものの、現像温度の効果に較べると、せいぜい数
℃以内の温度変更にしか相当せず、有効な手段とはなり
えない。
特願昭61−278283号、同62−82734号、
同62−50949号には開口比の小さい現像装置が記
載されている。これは蒸発や経時疲労を防止するという
その出願の発明目的には有効であるが、これだけでは迅
速化は十分には達せられず、また、昭和62年11月1
6日付特許出願(1)(出願人、富士写真フィルム
(株))では、開口比の小さい現像装置を用いて高温現
像処理する方法が記載されているが、これだけでは高温
現像処理に伴う問題点のうち特に写真特性の変動、カブ
リの増大、官能故障の発生、乾燥負荷の増大に関して必
ずしも十分な結果が得られないことが判った。
従って、本発明の目的は、ハロゲン化銀写真感光材料の
迅速処理、特に高温迅速処理に伴う諸欠点を解決して、
即ち、経時による現像液の疲労・劣化、現像液の蒸発・
濃縮、現像作業室の高温多湿化、再現性の悪化、カブリ
の増大、レチキュレーションなどの官能故障の発生、乾
燥負荷の増大などを伴うことなく、実用的な迅速現像技
術を確立することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の上記目的は、ハロゲン化銀感光材料を、少なく
とも現像槽及び脱銀槽を有する自動現像装置を用いて現
像処理する方法において、該現像槽が、液容積に対する
液表面積の割合が小さく、該現像槽の主要部分の液流路
と感光材料の搬送路がほぼ平行している現像槽であり、
かつ現像液の極大温度領域が現像槽の前半部分にあり、
該極大温度領域の温度と現像槽の後半部分の温度との差
が2℃以上59℃以下であることを特徴とするハロゲン
化銀感光材料の処理方法により達成されることが見出さ
れた。
更に該処理槽は低容積であることが好ましい。
本発明の要件を満たすものであれば現像装置の大きさ、
方式を問わず本発明の効果が認められる。
また、本発明の如く液容量に対して液表面積の小さい処
理槽を用いると、いわゆる浮きブタなどを用いる必要が
ない。
本発明では、特願昭62−82734号に記載の如く、
現像液を含有した処理槽の液面部が下記の式(I)を満
足するように、現像槽の開口度が規定されていることが
好ましい。
式(I) 上記式(I)を満足する処理槽とは、第2図に示すよう
に、横軸に液容積Vcm3、縦軸に開口度の対数logK
をとるときに、202で示す直線logK=−1.8×
10-5V−1.5よりも下の領域にあるものをいう。一
方第2図において、A〜Eで示される値を有するものは
上記式(I)を満足しない従来公知の処理槽であるが、
これらの装置も汎用のものに比べ液容積に対する液表面
積の割合が小さく設計されており、本発明の効果を奏す
ることができる。
上記規定された開口度において、処理液の安定化のため
により好ましい領域は、 logK≦−1.8×10-5V−2.5 特に好ましい領域は logK≦−1.8×10-5V−3.5 である。逆に、写真感光材料の自動現像機としての実用
的な観点からは logK≧−1.8×10-5V−4.5 特に logK≧−1.8×10-5V−4.0 であることが好ましい。
上記式(I)は、処理槽中の液容量(V)が30m〜
100の間にある場合にあてはまる経験的な式である
が、Vとしては好ましくは50ml〜50、より好まし
くは100ml〜10である。また、現像槽の表面積S
は巾方向では感光材料の巾の1.02倍以上〜3倍以内
でかつ厚み方向では感光材料の厚さの200倍以内であ
る。特に感光材料厚みの100倍以内が好ましく、より
好ましくは感光材料厚みの50倍以内であり、下限は感
光材料の厚さの2倍以上、特に5倍以上が好ましい。
本処理槽においては、感光材料の入口部付近より現像液
補充液を補充することが好ましい。出口部付近より補充
して補充液を感光材料の搬送とは逆方向に流すと、特に
補充量を切りつめた時や処理時間が短い時には、前述の
目的が十分に達成することがむづかしく、感度の低下な
どをもたらし得るため好ましくない。
本発明における、液容積に対する液表面積の割合が小さ
く、該現像槽の主要部分の液流路と感光材料の搬送路が
ほぼ平行している現像槽は、処理液路の断面積が液面部
の表面積とほぼ同じであることが好ましく、いわゆる薄
層現像が好ましい。
また、該現像槽の主要部分において、感光材料の乳剤層
及び支持体層に対して直角方向(厚さ方向)の長さが該
感光材料の厚さの200倍以内、更には2〜100倍、
特に5〜50倍の処理液路であることが好ましい。この
場合厚さ方向における処理槽と感光材料との間隙は0.
5〜10mm、更には1〜5mmであることが好ましい。
また、本発明においては現像槽の主要部分の現像液層の
厚みが40mm以下であることが好ましい。
これにより、開口部での液の蒸発を更に小さくすること
ができ、また後述のレイノルズ数を高く保つのに有利と
なり、節液、省エネルギーとの両立をはかることができ
る。
発明の目的からは液層の厚みが薄いほど有効であるが、
一方装置の工作精度、感光材料の通過性、定常液流の生
成し易さなどの点から極端な薄層化には限界がある。し
たがって、液層の厚みは100μmから40mmの間が好
ましい。より好ましくは0.5mmから20mmがよい。と
くに好適なのは1mmから10mmである。装置技術の進歩
に伴ってより薄い液層厚みを選ぶことを妨げるものでは
ない。
ここで、現像槽の主要部分とは現像反応の進行に実質的
な寄与をしている部分であり、あるいは写真材料の通路
の大半を占める部分でもある。この主要部分のほかに、
液厚みが40mmを越える搬送ローラーやガイドパネルの
挿入部を設けることを妨げるものではない。
本発明は、液厚みを40mm以下にできる任意の既知の薄
層処理装置に好適に適用できる。
一方、本発明では、現像槽において、下記に定義する如
き、感光材料面における理論レイノルズ数(Re)を1
0以上とすることが好ましい。
Re=ρUol/μ ここにReは理論レイノルズ数、ρは密度、Uoは処理
液の感光材料に対する相対速度、は液厚み、μは処理
液粘度を表わし、各特性値は同一単位系を用いるものと
する。
この式に従って求めた理論レイノルズ数がある程度大き
くなると、高温現像をしたとき一般的に観察される更な
る欠点つまり、現像ムラや感光層の表面側と深部側のカ
ラーバランスの不良化が著しく軽減される。この効果の
現われる臨界域の理論レイノルズ数は経験的に約10と
判断された。処理装置の形状によって若干の差はあり、
たとえば浸液型対向ローラーを多用したり(ローラー部
分はには読み込んでいない)、処理槽の感光材料表面
と相対する内壁に凹凸を設けたりすると理論レイノルズ
数が10以下でも効果を発揮するが、有効域は大雑把に
10以上と見てよい。
レイノルズ数(Re)を10を超えて高くする場合、如
何に高くしても良いが、一般には感光材料が槽を通過す
るスピード(Vm)の方が補充液の液流スピード(V
s)よりも大きいから、Vmを高くするために装置を大
きくする必要が起る。液厚み()を大きくする場合も
同じである。しかもレイノルズ数は、臨界値を超えれば
結果に大きく影響しない。したがってレイノルズ数を極
端に大きくする必要はなく好ましくは10〜3000の
範囲がよく、より好ましくは10〜300がよい。
特願昭61−278283号、62−82734号、6
2−509493号では開口比の小さい現像処理装置が
記載されており、その中には実施例にもあるように本発
明で用いられ得る薄層現像装置も示されており、この種
の低開口比装置が現像液の蒸発と経時劣化を抑制するこ
とを示している。
更に、これらの装置を採用して高温度で現像しても、層
流現像を行なったのでは、現像ムラの発生やカラーバラ
ンスのくずれを防ぐことはできないのに対し、前記好適
態様であるレイノルズ数を高めた条件で高温現像を行な
うと、 (1)多層カラー写真材料において下層の現像速度が上
層ほどには増加しないためのカラーバランスの変化が大
巾に改善される (2)高温で現像しても現像ムラの発生が大巾に減少す
る (3)高温度にすることによる現像促進効果(迅速化作
用)が単に現像バットや現像タンクによる浸浴型の高温
現像に比較して大巾に増加する、 ことが判った。
そして本発明では更に、単に一定の温度条件で現像する
のではなく、現像過程で温度を変化させると、一層有利
な結果が得られることが明らかとなった。この有利な結
果をもたらす温度変化は現像槽の極大温度領域を処理槽
の前半部分にもっていくことに特徴がある。即ち、現像
液の前半部の温度を最高部で好ましくは38℃以上と
し、現像工程の後半部の温度を該最高温度より低くして
温度分布を持たせる。最高温度部は現像液への浸浴工程
の前半部であればどこであっても良い。たとえば前半部
がすべて同じ温度条件に管理され、後半部は加温装置が
なく順流方式の処理液流が自然に冷却されるままにする
とか、前半部より低いある温度へ下げられるとその温度
が維持される場合も含む。
最高温度は好ましくは38℃以上100℃以下であり、
とくに43℃以上80℃以下が好ましい。装置の方式と
写真材料の種類によって40〜50℃が好ましい場合も
あり、また50〜60℃が好ましい場合もある。場合に
よっては70〜80℃がよいこともある。
温度変化のつけ方には種々の方法、例えば高温の補充液
を入口付近から補充する方法、現像槽の前半部の一部の
みを高温加熱する方法などがあり、更に具体的には、現
像槽中の現像液の平均液温より高温度に予め加熱した現
像液を現像槽入口付近から補充して順流方式で感光材料
と同一方向に液流を与える間、とくに現像槽では加温せ
ずなりゆきのゆっくりと下降する温度パタンを与える方
法、現像槽の一部でのみ、例えば入口附近で加熱を行な
って高温度としたのち、順流方向にゆっくり下降する温
度パタンあるいは現像槽の入口附近は温度上昇を抑えて
おき、蒸発を抑制した形で現像槽をかなり入った部分で
最高温度が得られるようにしてもよい。
現像槽の加温は電熱、温水、高周波加熱のいずれでもよ
い。また現像槽は保温手段を備えていても備えていなく
ともよい。
また、現像槽内の温度分布における極大温度領域の温度
と槽の後半部分の温度との実質的な差は2℃以上59℃
以下であるが、好ましくは2℃以上30℃以下、より好
ましくは4℃以上20℃以下、特に好ましくは5℃以上
15℃以下である。
本発明の方法に用いられる感光材料としては、カラー感
光材料の他、黒白感光材料がある。例えば、カラーペー
パー、カラー反転ペーパー、撮影用カラーネガフィル
ム、カラー反転フィルム、映画用ネガもしくはポジフィ
ルム、直接ポジカラー感光材料などの他にXレイフィル
ム、印刷用感光材料、マイクロフィルム、撮影用黒白フ
ィルムなどを挙げることができる。
感光材料のハロゲン化銀乳剤としては、公知のものはい
ずれも用いることができる。迅速処理のためには高塩化
銀乳剤、特に塩化銀含量80〜100モル%のものが好
ましい。カラーブリント用感光材料の場合は、塩臭化銀
乳剤(迅速処理のためには、塩化銀が90モル%以上が
好ましい)、撮影用カラー感光材料の場合は、沃臭化銀
乳剤(沃化銀の含有量は2〜15モル%が好ましい)が
好ましい。またハロゲン化銀粒子としては、球状、立方
体、8面体、菱12面体、14面体などであり、高感度
感光材料には平板状(好ましくはアスペクト比5〜2
0)が好ましい。これらの粒子は均一な相からなる粒子
であっても、多層構造からなる粒子であってもよい。ま
た、表面潜像型粒子でも内部潜像型粒子であってもよ
い。粒子サイズ分布としては、多分散でも単分散(好ま
しくは標準偏差/平均粒子サイズ≦15%)でもよい
が、後者の方が好ましい。これらのハロゲン化銀粒子は
単独で用いてもよいが、目的に応じて混合して用いても
よい。
本発明に用いられる写真乳剤は、リサーチ・デイスクロ
ージャー(RD)vol.176 ItemNo.176
431(I,II,III)項(1978年12月)に記載
された方法を用いて調製することができる。
本発明に用いられる乳剤は、通常、物理熟成、化学熟成
および分光増感を行ったものを使用する。このような工
程で使用される添加剤はリサーチ・デスクロージャー第
176巻、No.17643(1978年12月)および
同第187巻、No.18716(1979年11月)に
記載されており、その該当個所を後掲の表にまとめた。
本発明に使用できる公知の写真用添加剤も上記の2つの
リサーチ・デイスクロージャーに記載されており、後掲
の表に記載個所を示した。
本発明には種々のカラーカプラーを使用することがで
き、その具体例は前出のリサーチ・デイスクロージャー
(RD)No.17643,VII−C〜Gに記載された特許
に記載されている。色素形成カプラーとしては、減色法
の三原色(すなわち、イエロー、マゼンタおよびシア
ン)を発色現像で与えるカプラーが重要であり、耐拡散
性の、4当量または2当量カプラーの具体例は前述RD
17643,VII−CおよびD項記載の特許に記載され
たカプラーの外、下記のものを本発明で好ましく使用で
きる。
使用できるイエローカプラーとしては、公知の酸素原子
離脱型のイエローカプラーあるいは窒素原子離脱型のイ
エローカプラーがその代表例として挙げられる。α−ピ
バロイルアセトアニリド系カプラーは発色色素の堅牢
性、特に光堅牢性が優れており、一方α−ベンゾイルア
セトアニリド系カプラーは高い発色濃度が得られる。
本発明に使用できるマゼンタカプラーとしては、バラス
ト基を有し疎水性の、5−ピラゾロン系およびピアゾロ
アゾール系のカプラーが挙げられる。5−ピラゾロン系
カプラーは3−位がアリールアミノ基もしくはアシルア
ミノ基で置換されたカプラーが、発色色素の色相や発色
濃度の観点で好ましい。
本発明に使用できるシアンカプラーとしては、疎水性で
耐拡散性のナフトール系およびフェノール系のカプラー
があり、好ましくは酸素原子離脱型の二当量ナフトール
系カプラーが代表例として挙げられる。また湿度および
温度に対し堅牢なシアン色素を形成しうるカプラーは、
好ましく使用され、その典型例を挙げると、米国特許第
3,772,002号に記載されたフェノール核のメタ
ー位にエチル基以上のアルキル基を有するフェノール系
シアンカプラー、2,5−ジアシルアミノ置換フェノー
ル系カプラー、2−位にフェニルウレイド基を有しかつ
5−位にアシルアミノ基を有するフェノール系カプラ
ー、欧州特許第161626A号に記載の5−アモドナ
フトール系シアンカプラーなどである。
発色色素が適度に拡散性を有するカプラーを併用して粒
状性を改良することができる。このようなカプラーは、
米国特許第4,366,237号などにマゼンタカプラ
ーの具体例が、また欧州特許第96,570号などには
イエロー、マゼンタもしくはシアンカプラーの具体例が
記載されている。
色素形成カプラーおよび上記の特殊カプラーは、二量体
以上の重合体を形成してもよい。ポリマー化された色素
形成カプラーの典型例は、米国特許第3,451,82
0号などに記載されている。ポリマー化マゼンタカプラ
ーの具体例は、米国特許第4,367,282号などに
記載されている。
カップリングに伴って写真的に有用な残基を放出するカ
プラーもまた本発明で好ましく使用できる。現像抑制剤
を放出するDIRカプラーは前述のRD17643,VI
I〜F項に記載された特許のカプラーが有用である。
本発明の感光材料には、現像時に画像状に造核剤もしく
は現像促進剤またはそれらの前駆体を放出するカプラー
を使用することができる。このような化合物の具体例
は、英国特許第2,097,140号、同第2,13
1,188号に記載されている。その他、特開昭60−
185950号などに記載のDIRレドックス化合物放
出カプラー、欧州特許第173,302A号に記載の離
脱後復色する色素を放出するカプラーなどを使用するこ
とができる。
なお、本発明に用いられる感光材料として、前記の如く
種々のカラー感光材料及び黒白感光材料を挙げることが
できるが、これらの具体的製品としては、以下のものが
挙げられる。すなわち、富士写真フィルム(株)製フジ
カラースーパーHR−100、同フジカラースーパーH
R−200、同フジカラースーパーHR−400、同フ
ジカラースーパーHR−1600、イーストマンコダッ
ク社製コダカラーVRG−100、同コダカラーVRG
−200、同コダカラーVR−400、同コダカラーV
R−1000、小西六写真工業(株)製サクラカラーS
RV−100、同サクラカラーSR−200、同サクラ
カラーSR−400、同サクラカラーSR−1600、
アグファゲバルト社製アグファカラーXR−100i、
同アグファカラーXRS−100、スリーエム社製スコ
ッチカラープリントフィルムHR−100、富士写真フ
ィルム(株)製フジカラーハイテクペーパータイプ1
2、同フジカラーHRプリントハイテクタイプ02、同
フジカラーペーパー01P、同フジカラーペーパータイ
プ02C、イーストマンコダック社製エクタカラープラ
スペーパー、同エクタカラー2001ペーパー、同エク
タカラープロフェッショナルペーパー、小西六写真工業
(株)製サクラカラーPCペーパータイプSR、同サク
ラカラープリント輝、同サクラカラーシールプリント、
同サクラカラーPCペーパープロフェッショナルタイプ
SRである。
また、富士医療用XレイフィルムRXシリーズ、富士メ
ディカルイメージングフィルムMIシリーズ、富士写真
フィルム製、ミニコピーフィルムHRIIシリーズミニコ
ピーフィルムカラー1R、フジコムフィルムSE、同N
R、フジグラフプロジェクションフィルム、フジリスオ
ルソフィルム各種、フジリスコンタクトフィルム、富士
スキャナペーパー、フジカメラフィルムVA−100,
GA−100,VU−100,DU−H−100などの
シリーズである。
本発明の感光材料の現像処理に用いる発色現像液は、好
ましくは芳香族第一級アミン系発色現像主薬を主成分と
するアルカリ性水溶液である。この発色現像主薬として
は、アミノフェノール系化合物も有用であるが、p−フ
ェニレンジアミン系化合物が好ましく使用され、その代
表例としては3−メチル−4−アミノ−N,N−ジエチ
ルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−β−ヒドロ
キシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エ
チル−N−β−メタンスルホンアミドエチルアニリン、
3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−メトキ
シエチルアニリン及びこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくは
p−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。これらの化合
物は目的に応じ2種以上併用することもできる。
発色現像液は、アルカリ金属り炭酸塩、ホウ酸塩もしく
はリン酸塩のようなpH緩衝剤、臭化物塩、沃化物塩、ベ
ンズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類もしくはメル
カプト化合物のような現像抑制剤またはカブリ防止剤な
どを含むのが一般的である。また必要に応じて、ヒドロ
キシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、亜硫酸塩
ヒドラジン類、フェニルセミカルバジド類、トリエタノ
ールアミン、カテコールスルホン酸類、トリエチレンジ
アミン(1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタ
ン)類の如き各種補恒例、エチレングリコール、ジエチ
レングリコールのような有機溶剤、ベンジルアルコー
ル、ポリエチレングリコール、四級アンモニウム塩、ア
ミン類のような現像促進剤、色素形成カプラー、競争カ
プラー、ナトリウムボロンハイドライドのようなカブラ
セ剤、I−フェニル−3−ピラゾリドンのような補助現
像主薬、粘性付与剤、アミノポリカルボン酸、アミノポ
リホスホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボン
酸に代表されるような各種キレート剤、例えば、エチレ
ンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリア
ミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロキ
シエチルイミノジ酢酸、1−ヒトロキシエチリデン−
1,1−ジホスホン酸、ニトリロ−N,N,N−トリメ
チレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,
N′−テトラメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−
ジ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)及びそれらの塩を代
表例として上げることができる。
高温度においては、カブリ防止剤として、水溶性基を持
つメルカプト化合物(特開昭51−27935号)、5
−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール(特開昭5
1−102639号)、メルカプトヒドロトリアジン
(特開昭55−79436号)、3−メルカプト安息香
酸(ドイツ公開公報第3226231号)がとくに有効
なことは開示されているが、一般にかぶり防止剤として
通常使用されている化合物は、高温度現像の場合でも効
果的に用いることができるのが普通である。
また、高温度現像の際の表面層と深部との現像速度のバ
ランスを調節するために比較的高活性で表面層への選択
作用性が強い化合物を感光材料または前浴液、あるいは
現像液に含ませるのが適切な場合がある。この目的のた
めには英国特許第1457664号の3−メルカプト−
5−アミドトリアゾール誘導体、特公昭46−1903
9号のメルカプトトリアゾール類、米国特許第3342
596号のベンゾチアゾリウム類、米国特許第3833
376号のメルカプトテトラザインデン類、特公昭94
−43332号のチアゾリウム塩、セレナゾリウム塩、
などが好適である。
また反転処理を実施する場合は通常黒白現像を行ってか
ら発色現像する。この黒白現像液には、ハイドロキノン
などのジヒドロキシベンゼン類、1−フェニル−3−ピ
ラゾリドンなどの3−ピラゾリドン類またはN−メチル
−p−アミノフェノールなどのアミノフェノール類など
公知の黒白現像主薬を単独であるいは組み合わせて用い
ることができる。
これらの発色現像液及び黒白現像液のpHは9〜12であ
ることが一般的である。またこれらの現像液の補充量
は、処理するカラー写真感光材料にもよるが、一般に感
光材料1平方メートル当たり3以下であり、補充液中
の臭化物イオン濃度を低減させておくことにより500
ml以下にすることもできる。補充量を低減する場合には
処理槽の空気との接触面積を小さくすることによって液
の蒸発、空気酸化を防止することが好ましい。また現像
液中の臭化物イオンの蓄積を抑える手段を用いることに
より補充量を低減することもできる。
以上の現像処理の具体的実施には、高温度用に専用処方
を設計しても良いし、また既存の処理を高温現像用に時
間、温度、かぶり防止剤や現像抑制剤の使用、現像主薬
をはじめとする各成分濃度の調節を行なっても良い。
基礎となる既存処理には、富士写真フィルム製の一般用
フィルム現像剤(スーパープロドール,フジドール,ミ
クロファイン,ファインドール)、印画紙用現像剤(コ
レクトール,パピトール,富士OPパピトール)、フジ
カラーネガティブフィルム用キットCN−16、フジカ
ラーペーパー用キットCP−20、フジクロームフィル
ム用キットCR−56P、フジミニラボ27及び23用
の各キット、医療用Xレイフィルム処理剤RDIIIシリ
ーズマイクロフィルム用現像剤(コピナール,MD−2
70,MD−615,MD825)、写真製版用現像剤
(HS−5,LD−322,GR−D1,GR−D2)
などがある。
発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理される。漂白処
理は定着処理と同時に行なわれてもよいし(漂白定着処
理)、個別に行なわれてもよい。更に処理の迅速化を図
るため、漂白処理後漂白定着処理する処理方法でもよ
い。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理すること、
漂白定着処理の前に定着処理すること、又は漂白定着処
理後漂白処理することも目的に応じ任意に実施できる。
漂白剤としては、例えば鉄(III)、コバルト(III)、
クロム(VI)、銅(II)などの多価金属の化合物、過酸
類、キノン類、ニトロ化合物等が用いられる。代表的漂
白剤としてはフェリシアン化物;重クロム酸塩;鉄(II
I)もしくはコバルト(III)の有機錯塩、例えばエチレ
ンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シク
ロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、1,
3−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジア
ミン四酢酸、などのアミノポリカルボン酸類もしくはク
エン酸、酒石酸、リンゴ酸などの錯塩;過硫酸塩;臭素
酸塩;過マンガン酸塩;ニトロベンゼン類などを用いる
ことができる。これらのうちエチレンジアミン四酢酸鉄
(III)錯塩を始めるとするアミノポリカルボン酸鉄(I
II)錯塩及び過硫酸塩は迅速処理と環境汚染防止の観点
から好ましい。さらにアミノポリカルボン酸鉄(III)
錯塩は漂白液においても、漂白定着液においても特に有
用である。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III)錯
塩を用いた漂白液又は漂白定着液のpHは通常5.5〜8
であるが、処理の迅速化のために、さらに低いpHで処理
することもできる。
漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴には、必要に応じ
て漂白促進剤を使用することができる。有用な漂白促進
剤の具体例は、次の明細書に記載されている:米国特許
第3,893,858号、西独特許第1,290,81
2号、特開昭53−95,630号、リサーチ・ディス
クロージャーNo.17,129号(1978年7月)な
どに記載のメルカプト基またはジスルフィド結合を有す
る化合物;特開昭50−140,129号に記載のチア
ゾリジン誘導体;米国特許第3,706,561号に記
載のチオ尿素誘導体;特開昭58−16,235号に記
載の沃化物塩;西独特許第2,748,430号に記載
のポリオキシエチレン化合物類;特公昭45−8836
号記載のポリアミン化合物;臭化物イオン等が使用でき
る。なかでもメルカプト基またはジスルフィド基を有す
る化合物が促進効果が大きい観点で好ましく、特に米国
特許第3,893,858号、西独特許第1,290,
812号、特開昭53−95,630号に記載の化合物
が好ましい。更に、米国特許第4,552,834号に
記載の化合物も好ましい。これらの漂白促進剤は感材中
に添加してもよい。撮影用のカラー感光材料を漂白定着
するときにこれらの漂白促進剤は特に有効である。
定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエー
テル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩等をあげる
ことができるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、特
にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用できる。漂白
定着液の保恒剤としては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、スル
フィン酸塩あるいはカルボニル重亜硫酸付加物が好まし
い。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、脱銀処理
後、水洗及び/又は安定工程を経るのが一般的である。
水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性(例えばカプ
ラー等使用素材による)、用途、更には水洗水温、水洗
タンクの数(段数)、向流、順流等の補充方式、その他
種々の条件によって広範囲に設定し得る。このうち、多
段向流方式における水洗タンク数と水量の関係は、Jour
nal of the Society of Motion Pictnre and Televisio
n Engineers第64巻、P.248〜253(1955
年5月号)に記載の方法で、求めることができる。
前記文献に記載の多段向流方式によれば、水洗水量を大
幅に減少し得るが、タンク内における水の滞留時間の増
加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感光
材料に付着する等の問題が生じる。本発明のカラー感光
材料の処理において、このような問題の解決策として、
特願昭61−131,632号に記載のカルシウムイオ
ン、マグネシウムイオンを低減させる方法を極めて有効
に用いることができる。また、特開昭57−8,542
号に記載のイソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール
類、塩素化イソシアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌
剤、その他ベンゾトリアゾール等、堀口博著「防菌防黴
剤の化学」、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴
技術」、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」に記載
の殺菌剤を用いることもできる。
本発明の感光材料の処理における水洗水のpHは、4〜9
であり、好ましくは5〜8である。水洗水温、水洗時間
も、感光材料の特性、用途等で種々設定し得るが、一般
には、15〜45℃で20秒〜10分、好ましくは25
〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択される。更に、本
発明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安定液によっ
て処理することもできる。このような安定化処理におい
ては、特開昭57−8,543号、58−14,834
号、60−220,345号に記載の公知の方法はすべ
て用いることができる。
又、前記水洗処理に続いて、更に安定化処理する場合も
あり、その例として、撮影用カラー感光材料の最終浴と
して使用される、ホルマリンと界面活性剤を含有する安
定浴を挙げることができる。この安定浴にも各種キレー
ト剤や防黴剤を加えることもできる。
上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオーバーフロー
液は脱銀工程等他の工程において再利用することもでき
る。
本発明のハロゲン化銀カラー感光材料には処理の簡略化
及び迅速化の目的で発色現像主薬を内蔵しても良い。内
蔵するためには、発色現像主薬の各種プレカーサーを用
いるのが好ましい。例えば米国特許第3,342,59
7号記載のインドアニリン系化合物、同第3,342,
599号、リサーチ・ディスクロージャー14,850
号及び同15,159号記載のシッフ塩基型化合物、同
13,924号記載のアルドール化合物、米国特許第
3,719,492号記載の金属塩錯体、特開昭53−
135,628号記載のウレタン系化合物を挙げること
ができる。
本発明に用い得るハロゲン化銀カラー感光材料は、必要
に応じて、発色現像を促進する目的で、各種の1−フェ
ニル−3−ピラゾリドン類を内蔵しても良い。典型的な
化合物は特開昭56−64,339号、同57−14,
4547号、および同58−115,438号等記載さ
れている。
また、感光材料の節銀のため西独特許第2,226,7
70号または米国特許第3,674,499号に記載の
コバルト補力もしくは過酸化水素補力を用いた処理を行
ってもよい。
(実施例) 以下、本発明の実施例を説明する。
実施例1. 本実施例の現像槽2は、第1図に断面図を示すように、
現像槽くし型上蓋6を吊下げた蓋8を現像ハウジング4
の上方開口部に配置してなる。蓋8の上面中央部には把
手10が設けられている。上蓋6は、断面が矩形の複数
の塩化ビニル製の上蓋材12をほぼ垂直に配置し、これ
らの上下端部の結合部に感光材料送りリール16が配置
されている。
現像ハウジング4の内部には、上蓋材12と組合って処
理路15を形成する伝熱性壁材14が配置されている。
従って、上蓋材12と伝熱性壁材14とは、波型に連続
する処理路15を形成し、その上方及び下方の折曲がり
部に感光材料送りリール16がそれぞれ配置されること
になる。なお、第1図においては、感光材料送りリール
16が上方に2個、下方に3個設けられているが、最も
簡単な装置としては、下方に只一個の感光材料送りリー
ル16を配置し、この両側に各1本の処理路15を設け
て構成される。さらに、所望により処理路15の中間部
に感光材料送りリールを設けてもよい。
処理路15のスリット状の入口部及び出口部にはオーバ
ーフロー孔20、22が設けられ、処理路15内の現像
液面Lはオーバーフロー孔20、22より高くなること
はない。また、処理路15の入口部及び出口部の上方に
は感光材料供給リール24及び感光材料取出しリール2
6が配置されている。
更に現像ハウジング4の中には処理路15の液を加温す
るために温水路17が設けられており、ポンプ11によ
り温水が循環している。この温水路17の温水を加温す
るためにパネルヒーター19と温度コントロールのため
に温度センサー18がパネルヒーターに接続されてい
る。更に温水路の温水の温度低下防止のため保温性壁材
13が設けられている。
上記機構において、処理路15内に現像液が入れられ、
現像液を一定温度に保つために温水路17内に温水を入
れる。そして、感光材料Sが感光材料供給リール24を
介して処理路15に供給され、複数の感光材料送りリー
ル16により搬送されながら現像処理され、感光材料取
出しリール26によって取出される。
上記現像槽における現像液の容量は約3.2であり、
また現像液の空気に接する表面積が4cm2あり、従っ
て、 である。この現像槽に下記の発色現像液母液を入れ、1
週間に2日間の割合で平均約34℃に温調し、未処理未
補充で1週間経過後の液組成は第1表の通りである。
なおポンプ11は吐出量15/分の強力ポンプを用い
たため、温水路中に含まれる液量5分は20秒毎に1
回交換され温水路中の水温は略34〜34.5℃に維持
されていた。
水を加えて1に仕上げ、水酸化ナトリウムにて母液は
pH10.25、補充液はpH10.65に調整した。
本組成分析から明らかなように、該現像液は、未処理未
補充でも液劣化は実用上無視でき、1週間経過後も十分
な写真特性を有する現像をなすことができた。
次に樹脂塗膜のついた紙支持体上に黄色カプラー乳化分
散物を含んだ塩臭化銀乳剤(塩化銀30モル%)、マゼ
ンタカプラー乳化分散物を含んだ塩臭化銀乳剤(塩化銀
60モル%)、シアンカプラー乳化分散物を含んだ塩臭
化銀乳剤(塩化銀60モル%)及び紫外線吸収剤を含ん
だゼラチン層を塗布してカラーペーパーを製造した。こ
のカラーペーパーに用いた各カプラー乳化物はそれぞれ
のカプラーをジブチルフタレートとトリクレジルフォス
フェート混合物に溶解し、ソルビタンモクラウレート、
ロート油およびドデシルベンゼンスルホン酸ソーダを分
散乳化剤として、ゼラチン溶液中にo/w型に分散させ
たものである。
カプラーとしては1−(2′,4′,6′−トリクロロ
フェニル)−3−〔3″−(2,4−ジ−t−アミ
ルフェノキシアセタミド)ベンズアミド〕−5−ピラゾ
ロン、2−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシアセタ
ミド)−4,6−ジ−クロロ−5−メチルフェノール、
α−(2−メチルベンゾイル)−アセト−(2′−クロ
ロ−5′−ドデロキシカルボニル)アニライドの3種類
を使用した。また紫外線吸収剤として特公昭45−95
86号公報に記載のものを使用した。更に、乳剤中には
2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリ
アジンナトリウム塩を添加した。
このようにして作られたカラーペーパーを露光後、次工
程に従い補充式で連続処理をした(33℃処理)。
<発色現像液> 前出処方と同じ <漂白定着液> 母液、補充液共用 チオ硫酸アンモニウム 124.5g メタ重亜硫酸ナトリウム 13.3g 無水亜硫酸ナトリウム 2.7g EDTA第2鉄アンモニウム塩 65g 上記処方をもつ発色現像液100ccを添加し、水を加え
て1にする。
<安定化処理液> 母液補充液共用 アセトン 0.1cc EDTA2Na・2HO 5g 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ −1,3,5−トリアジン・ナトリ ウム塩 2g 水を加えて 1にする なお補充量は各浴とも感材1m2当り270mlである。
A)タイプ処理 ポンプ11の吐出量15/分でかつ温水路中の水温3
4〜34.5℃で上記の処理をし2ラウンドまでランニ
ングした。
B)ポンプ11の吐出量1.5/分にして温度センサ
ーの設定を55℃にし発色現像時間のみ2分とした以外
はA)の条件と同様にして2ラウンドまでランニングし
た。
この時には処理槽の始めの部分は約55℃であったが処
理の出口付近の処理温度は約43℃てあった。
C)B)の条件で発色現像液の補充量を200ml/m2
減らして2ラウンドまでランニングした。
D)ポンプ吐出量を0.5/分にして温度センサーの
設定を70℃に設定し発色現像時間のみ1分とした以外
はA)の条件と同様にして2ラウンドまでランニングし
た。
この時には処理槽の始めの部分は約70℃であったが処
理の出口付近で処理温度は約52℃であった。
E)D)の条件で発色現像液の補充量を110ml/m2
減らして2ラウンドまでランニニングした。
F)比較処理 通常の処理機(浸浴型)で発色現像液の処理温度を49
℃で2分現像し、補充量は200ml/m2で2ラウンドま
でランニングを行った。
G)比較処理 通常の処理機で発色現像液の処理温度を61℃で1分現
像し、補充量は110ml/m2にて2ラウンドまでランニ
ングを行った。
2ラウンド後の代表的写真特性を第2表に示す。
本発明の発色現像槽を用いることにより驚くべきことに
高温の処理温度でも液劣化が非常に少なく、また現像カ
ブリを増大せずに乃至低下させて処理時間を短縮するこ
とができ、また高感化も達成される。更に、本発明例
C,Eに見られるように発色現像液の補充量を少くしラ
ンニングコストを著しく低減せしめかつ処理時間も著し
く短かくでき現像カブリを著しく低下させることができ
た。なお、本実験での感材の搬送速度は 3.5分現像で2.5cm/sec 2分 〃 4.4cm/sec 1分 〃 8.8cm/sec であり、補充液の流速は270ml/m2,200ml/m2
110ml/m2の補充量に対して0.015cm/sec;
0.011cm/sec;0.006cm/secであっ
た。
従って補充液の流速は感材の流速に対し無視できるで、
各処理条件に対するレイノルズ数(Re)は第3表のよ
うになる。
実施例2 実施例1において本発明Bの処理で処理槽の温度を加温
せず(室温26℃)、その代り補充液の温度を85℃に
て保温しつつ補充しランニングを2ラウンドまでランニ
ングした。得られた写真特性は第4表の如く高感でかつ
Dminも少なく良好な結果が得られた。
実施例3 実施例2に用いた感光材料の代りにフジカラーハイテク
ペーパータイプ12またはフジカラーHRプリントハイ
テクタイプ02(共に富士写真フィルム(株)製)を用
いまた、安定化処理の代りに3段カスケード水洗処理
(補充量500ml/m2)とした以外は同様に行なった
が、良好な結果が得られた。
実施例4 実施例2に用いた感光材料の代りに特願昭62−134
422号の実施例1の試料1−Aを用いまた、安定化処
理の代りに3段カスケード水洗処理(補充量500ml/
m2)とした以外は同様に行なったが、良好な結果が得ら
れた。
(発明の効果) 本発明に従い、現像槽内において温度変化を与えたとき
には、一様の高温度現像と比べて次の利点がある。
(1)仕上り写真特性の変動が小さい。現像感度、現像
濃度、コントラスト、かぶり値の変化が小さくなり再現
性のよい仕上りが得られる。
(2)かぶりレベルが過大になるのを抑えたまま、十分
の現像を進めることができる。高温現像では高露光部又
は多層構造の感材の下層部の現像が完了しないうちから
かぶりの増加が起りがちであるが、このような不都合を
避けることができ、ディスクリミネーションや色バラン
スが維持できる。
(3)作業環境の悪化を防ぐことができる。高温度部が
槽の入口の開口部にないため蒸発が少くなる。
(4)過度に膨潤することが防がれる結果、スリ傷、レ
チキュレーション、引掻き傷の発生を抑えることができ
る。
また従来型の現像方法に較べると、薄層型現像方式をと
ることにより、現像液使用量の節減、現像液の補充を減
量させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いることのできる自動現像装置の断
面図である。 第2図は種々の現像槽の開口度を示すグラフ図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−184460(JP,A) 特開 昭62−272249(JP,A) 特開 昭62−246058(JP,A) 特開 昭62−238557(JP,A) 特開 昭62−273537(JP,A) 特開 昭63−278283(JP,A) 特開 昭61−258245(JP,A) 実開 昭62−158448(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン化銀感光材料を、少なくとも現像
    槽及び脱銀槽を有する自動現像装置を用いて現像処理す
    る方法において、該現像槽が、液容積に対する液表面積
    の割合が小さく、該現像槽の主要部分の液流路と感光材
    料の搬送路がほぼ平行している現像槽であり、かつ現像
    液の極大温度領域が現像槽の前半部分にあり、該極大温
    度領域の温度と現像槽の後半部分の温度との差が2℃以
    上59℃以下であることを特徴とするハロゲン化銀感光
    材料の処理方法。
  2. 【請求項2】該現像槽の主要部分において、感光材料の
    乳剤層及び支持体層に対して直角方向(厚さ方向)の長
    さが該感光材料の厚さの200倍以内である特許請求の
    範囲第(1)項記載の処理方法。
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